(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126303
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/42 20060101AFI20240912BHJP
【FI】
H01R13/42 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034597
(22)【出願日】2023-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】渋谷 瞳
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE02
5E087EE14
5E087FF08
5E087FF13
5E087GG15
5E087GG35
5E087HH01
5E087HH02
5E087MM05
5E087RR15
(57)【要約】
【課題】端子と係止ランスとの係合時における端子とハウジングとの間のガタツキを抑制することができるコネクタを提供する。
【解決手段】コネクタ1は、ハウジング3と、端子11とを備える。ハウジング3は、端子収容室21内に形成され、端子11を係止する係止ランス24を有する。係止ランス24は、係止解除部25と、端子係止部26と、係止解除部25と端子係止部26とに跨って形成される凸部27とを有する。端子11は、ランスホール41と、ランスホール41の前端側の孔縁41aに形成され、凸部27が係合する切欠凹部42と、切欠凹部42の左右一対の側部分44,44にそれぞれ形成され、端子係止部26の前端面26aに当接する突起部45とを有する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
端子収容室を有するハウジングと、
前記端子収容室に収容される端子と、を備え、
前記ハウジングは、前記端子収容室内に形成され、前記端子を係止する係止ランスを有し、
前記係止ランスは、
前記係止ランスの前端に形成される係止解除部と、
前記係止ランスの前端部に前記係止解除部の後方に位置させて形成され、前記端子収容室の内方に向けて突出する端子係止部と、
前記係止解除部と前記端子係止部とに跨って形成される凸部と、を有し、
前記端子は、
前記端子の底壁部に形成され、前記端子係止部が係合するランスホールと、
前記ランスホールの前端側の孔縁に形成され、前記凸部が係合する切欠凹部と、
前記切欠凹部の左右一対の側部分にそれぞれ形成され、前記端子係止部の前端面に当接する突起部と、を有する、
コネクタ。
【請求項2】
前記凸部には、前端側が先細りとなるテーパ面が形成される、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記切欠凹部には、前記凸部のテーパ面に当接するテーパ面が形成される、請求項2に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記凸部と前記切欠凹部との左右方向の隙間は、前記端子の外側面と前記端子収容室の内側面との左右方向の隙間よりも小さい、請求項1から3のいずれか一項に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コネクタとしては、端子収容室を有するハウジングと、端子収容室に収容される端子とを備えたものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
このコネクタでは、ハウジングの端子収容室内に、端子を係止して保持する係止ランスが形成されている。このようなコネクタでは、係止ランスが、ハウジングの外部から挿入される係止解除部材で変形されることによって端子との係合が解除される。この係止ランスと端子との係合を解除することにより、例えば、メンテナンス等を行うときに、端子をハウジングから離脱させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、前述のようなコネクタにおいて、端子と係止ランスとの係合時に端子とハウジングとの間でガタツキがあると、例えばコネクタを搭載した車両の走行時に、端子とハウジングとの間のガタツキによる異音が発生し得る。
【0006】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、端子と係止ランスとの係合時における端子とハウジングとの間のガタツキを抑制することができるコネクタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の態様に係るコネクタは、端子収容室を有するハウジングと、端子収容室に収容される端子と、を備え、ハウジングは、端子収容室内に形成され、端子を係止する係止ランスを有し、係止ランスは、係止ランスの前端に形成される係止解除部と、係止ランスの前端部に係止解除部の後方に位置させて形成され、端子収容室の内方に向けて突出する端子係止部と、係止解除部と端子係止部とに跨って形成される凸部と、を有し、端子は、端子の底壁部に形成され、端子係止部が係合するランスホールと、ランスホールの前端側の孔縁に形成され、凸部が係合する切欠凹部と、切欠凹部の左右一対の側部分にそれぞれ形成され、端子係止部の前端面に当接する突起部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、端子と係止ランスとの係合時における端子とハウジングとの間のガタツキを抑制することができるコネクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本実施形態に係るコネクタの一例を示す分解斜視図である。
【
図5】端子をハウジングの端子収容室に収容した状態を示す一部破断斜視図である。
【
図7】端子をハウジングの端子収容室に収容した状態を示す側断面図である。
【
図9】電線の端末部に接続された端子の一部破断斜視図である。
【
図11】電線の端末部に接続された端子の側断面図である。
【
図12】端子をハウジングの端子収容室に収容した状態を示す要部拡大の平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本実施形態に係るコネクタについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0011】
図1~
図8に示すように、本実施形態に係るコネクタ1は、相手コネクタ2と嵌合可能となっている。コネクタ1は、雌コネクタとも称されるものであり、ハウジング3と、ハウジング3の内部に収容される端子11とを備えている。その一方、相手コネクタ2は、雄コネクタとも称されるものであり、相手ハウジング4と、相手ハウジング4の内部に設けられるタブ状の接続端子12とを備えている。
【0012】
ハウジング3は、例えば、合成樹脂等の絶縁性材料から構成される。ハウジング3は、コネクタ1と相手コネクタ2との嵌合方向に延出された筐体状に形成されている。ハウジング3の外面において、上面には、被ロック部13が設けられている。被ロック部13は、コネクタ1と相手コネクタ2とが嵌合した状態で、相手コネクタ2に設けられて弾性変形可能なロックアーム14のロック部15が係合される。ロック部15と被ロック部13との係合により、コネクタ1と相手コネクタ2との嵌合状態が保持される。その一方、ロックアーム14を解除方向に弾性変形させることにより、ロック部15と被ロック部13との係合が解除される。ロック部15と被ロック部13との係合解除により、コネクタ1と相手コネクタ2との嵌合状態を解除することができる。
【0013】
ハウジング3の内部には、端子11を収容可能な端子収容室21が上下対称の形状で複数設けられている。端子収容室21は、コネクタ1と相手コネクタ2との嵌合方向に沿って延出されている。端子収容室21は、ハウジング3の幅方向(左右方向)に複数列配置され、ハウジング3の高さ方向(上下方向)に複数段配置されている。端子収容室21は、長さ方向の両側が開口されている。端子収容室21の長さ方向の一方側(コネクタ1の嵌合方向後側)の開口は、端子収容室21内に端子11を挿入可能な端子挿入開口22となっている。また、端子収容室21の長さ方向の他方側(コネクタ1の嵌合方向前側)の開口は、端子収容室21内に相手コネクタ2の接続端子12を挿入可能な端子挿入孔23となっている。さらに、端子挿入孔23の端子収容室21と反対側の面は、相手ハウジング4の接続端子12を端子挿入孔23に向けてガイドするテーパ面で形成されている。
【0014】
なお、本実施形態においては、端子収容室21内の端子11の正面11a(
図9参照)と対向する壁を正面壁21Aと定義し、端子11の上壁部36(
図9参照)と対向する壁を上面壁21Bと定義する。
【0015】
端子11は、例えば、金属等の導電性材料から構成される。端子11は、例えば、コネクタ1と相手コネクタ2との嵌合方向に沿って延出された箱状の接続部を有する雌端子から構成される。端子11は、端子収容室21の外部に引き出される電線Wの端末部に電気的に接続されている。電線Wは、例えば、電源、機器等に電気的に接続されている。電線Wの端末部には、端子11の加締め片の加締めによる圧着によって、端子11が電気的に接続されている。
【0016】
端子11を収容する端子収容室21の内部には、端子11を係止して保持する係止ランス24が設けられている。係止ランス24は、端子収容室21の内部に弾性変形可能に設けられている。係止ランス24は、端子収容室21の下面を基端とし、端子収容室21の長さ方向の他方側(コネクタ1の嵌合方向前側)の開口(端子挿入孔23)側を自由端とするように延出されている。係止ランス24の自由端(前端)側には、係止解除部25と、端子係止部26と、凸部27とが設けられている。
【0017】
係止解除部25は、係止ランス24の自由端に形成されている。本実施形態では、係止解除部25は、ハウジング3の幅方向に沿う平板状に形成されている。係止ランス24は、ハウジング3の外部から挿入される係止解除部材(不図示)で係止解除部25を押圧して、弾性変形されることによって、端子11の係止が解除される。
【0018】
端子係止部26は、係止ランス24の自由端部に係止解除部25の後方に位置させて形成され、端子収容室21の内方(図示例では、上方)に向けて突出している。本実施形態では、端子係止部26の前端面26aは、前方に向けて突出する湾曲面に形成されている。しかしながら、端子係止部26の前端面26aは、コネクタ1の高さ方向に沿う平坦面(垂直面)に形成されていてもよい。また、端子係止部26の前端面26aと反対側の面には、後端側が先細りとなるテーパ面26bが形成されている。
【0019】
凸部27は、係止解除部25と端子係止部26とに跨って形成されている。また、凸部27は、係止ランス24の幅方向のほぼ中央部分に形成されている。この凸部27には、前端側が先細りとなるテーパ面27aが形成されている。その一方、凸部27の幅方向の側面27bは、ハウジング3の高さ方向に沿う平坦面(垂直面)に形成されている。
【0020】
図9~
図13に示すように、端子11は、導電性材料である銅又は銅合金等の金属プレートをプレス成形によって筒状に折り曲げることで形成されている。この端子11は、前端側にほぼ箱型に形成され、相手方の接続端子12との接続に供される端子本体31と、端子本体31の後端側に結合部32を介して一体に結合され、電線Wの端末部に圧着して接続するバレル部33とを備えている。
【0021】
端子本体31は、前後方向に長い角筒状に形成されており、前後方向に延出された底壁部34と、底壁部34の両側縁からほぼ垂直に立ち上げられた一対の側壁部35,35と、一対の側壁部35,35の上端縁を接続する上壁部36とを備える。これらの底壁部34と一対の側壁部35,35と上壁部36とが、端子本体31の外壁を構成している。
【0022】
また、端子本体31は、前述の底壁部34と一対の側壁部35,35と上壁部36とによって区画形成された前端部に接続端子12の先端部が挿通される開口部31aが形成されている。
【0023】
上壁部36の内側面には、開口部31aから端子本体31の内部に挿入される接続端子12が接触する接触ビード36aが長さ方向に沿って形成されている。この接触ビード36aは、例えば、上壁部36の外側からプレス機によって内側へ押圧して形成されている。
【0024】
一対の側壁部35,35の内側面にはそれぞれ、リブ35aが一体に形成されている。このリブ35aは、例えば、側壁部35の外側からプレス機によって内側へ押圧して形成されている。
【0025】
底壁部34は一部が切り開かれており、この底壁部34の切り開かれた個所が係止ランス24との係合に供されるランスホール41となるが、具体的には後述する。
【0026】
底壁部34は、上壁部36とほぼ平行に形成されていると共に、その前端部に、端子本体31の内部に向かって延出され、上壁部36に設けた接触ビード36aと協働して接続端子12を弾性的に挟持する接点ばね37が一体に設けられている。
【0027】
この接点ばね37は、細長い板ばね状の金属プレートを湾曲させたもので、底壁部34との結合部である基端部37aから底壁部34に対して斜め上方に折り返されている。これにより、接続端子12の挿入に際して接点ばね37に押圧力が生じると、基端部37aが支点となって押圧力に抗する方向へばね力が発揮される。
【0028】
また、接点ばね37は、接続端子12と当接する個所に接触ビード36a側へ向かって突出するほぼ半球状の突起部37bがプレス機により押圧して形成されている。接続端子12を開口部31aに挿入した際には、接点ばね37が突起部37bを介して接続端子12に接触する。
【0029】
また、底壁部34には、前述したように、係止ランス24を係止して保持するためにランスホール41が開口形成されている。このランスホール41は、平面視においてほぼ矩形状に形成されており、係止ランス24を嵌入可能となっていると共に、係止ランス24の嵌入時において、前端側の孔縁41aの部分が、前述の凸部27に係止されるようになっている。
【0030】
そして、ランスホール41の前端側の孔縁41aには、前述の凸部27に対応するように平面視においてほぼ矩形状の切欠凹部42が形成されている。
【0031】
この切欠凹部42は、ランスホール41の前端側の孔縁41aの幅方向のほぼ中央位置に形成されている。また、切欠凹部42は、端子収容室21の長さ方向にほぼ直交するように形成された底部分43と、底部分43の両端部からほぼ垂直に立ち上がって後方に延出された一対の側部分44,44とを有している。
【0032】
また、切欠凹部42の底部分43には、係止ランス24の凸部27に設けられたテーパ面27aに当接するテーパ面43aが形成されている(
図8参照)。このテーパ面43aは、後端側が先細りとなるように形成されている。
【0033】
また、切欠凹部42の左右一対の側部分44,44にはそれぞれ、端子係止部26の前端面26aに当接する突起部45が形成されている。この突起部45は、切欠凹部42の側部分44からほぼ垂直に立ち上がって上方に延出されている。本実施形態では、突起部45は、ほぼ角柱状に形成されている。
【0034】
さらに、
図13に示されるように、端子11の外側面と端子収容室21の内側面との左右方向の隙間CAよりも、凸部27と切欠凹部42との左右方向の隙間CBが小さくなっている(CB<CA)。そのため、切欠凹部42の左右一対の側部分44,44の間隔と、凸部27の幅(左右方向の長さ)とは、同等に設定することが好ましい。
【0035】
以下、コネクタ1の作用について説明する。
【0036】
(1)コネクタ1の組み立て時に、端子11をハウジング3の端子収容室21内に挿入していくと、端子11の挿入に伴い係止ランス24が弾性変形していく。
【0037】
(2)係止ランス24の端子係止部26と端子11のランスホール41とが係合されたときには、係止ランス24は反力によって元の位置に戻る。
【0038】
(3)このときには、係止ランス24の凸部27に端子11の切欠凹部42が当接すると共に、係止ランス24の端子係止部26の前端面26aに端子11の突起部45が当接する。
【0039】
(4)係止ランス24が元の位置に戻るのと同時に、端子11の位置が前方側、上方側に移動する。
【0040】
(5)端子11の位置が前方側、上方側に移動することによって、端子11の正面11aと端子収容室21の正面壁21Aとが当接すると共に、端子11の上壁部36の上面と端子収容室21の上面壁21Bとが当接する。
【0041】
(6)端子11の電線Wの外部への引っ張り時には、端子11は、係止ランス24の端子係止部26と端子11の左右一対の突起部45,45との係合、係止ランス24の凸部27と端子11の切欠凹部42との係合で保持される。
【0042】
(7)係止解除部材(不図示)で係止ランス24の係止解除部25を押圧して係止ランス24の凸部27と端子11の切欠凹部42との係合を解除すると、同時に係止ランス24の端子係止部26の前端面26aと端子11の突起部45との係合も解除される。
【0043】
本実施形態に係るコネクタ1では、端子11の正面11aと端子収容室21の正面壁21Aとが当接すると共に、端子11の上壁部36の上面と端子収容室21の上面壁21Bとが当接することにより、端子11は端子収容室21内での動きを規制される。
【0044】
本実施形態に係るコネクタ1によれば、端子11のハウジング3の端子収容室21内への挿入時に挿入力を増大させることなく、端子11と係止ランス24との係合時における端子11とハウジング3との間でのガタツキを抑制することができる。
【0045】
コネクタ1単体でも、端子11とハウジング3との間でのガタツキを抑制する効果を発揮するが、コネクタ1と相手コネクタ2との嵌合状態でも、端子11とハウジング3との間でのガタツキを抑制する効果を発揮することができる。
【0046】
また、端子11の正面11aと端子収容室21の正面壁21Aとが当接していることにより、相手コネクタ2の接続端子12が端子収容室21内へ挿入される際に、接続端子12の先端が端子11の正面11aに干渉する「どつき」を抑制することができる。
【0047】
端子11の電線Wの引っ張り時、端子11を保持するときには、係止ランス24の端子係止部26と端子11の左右一対の突起部45,45とで広範囲に接触することにより、応力が分散されるため、引っ張りに対する端子11の保持力を向上させることができる。
【0048】
次に、コネクタ1の効果について説明する。
【0049】
このように、本実施形態の第一の態様に係るコネクタ1は、端子収容室21を有するハウジング3と、端子収容室21に収容される端子11とを備える。ハウジング3は、端子収容室21内に形成され、端子11を係止する係止ランス24を有する。係止ランス24は、係止ランス24の前端に形成される係止解除部25と、係止ランス24の前端部に係止解除部25の後方に位置させて形成され、端子収容室21の内方に向けて突出する端子係止部26とを有する。係止ランス24は、係止解除部25と端子係止部26とに跨って形成される凸部27をさらに有する。端子11は、端子11の底壁部34に形成され、端子係止部26が係合するランスホール41と、ランスホール41の前端側の孔縁41aに形成され、凸部27が係合する切欠凹部42とを有する。端子11は、切欠凹部42の左右一対の側部分44,44にそれぞれ形成され、端子係止部26の前端面26aに当接する突起部45をさらに有する。
【0050】
コネクタ1では、係止ランス24の端子係止部26の前端面26aと端子11の突起部45とが当接することにより、端子11は端子収容室21内での前後方向に対する動きを規制されることになり、端子11の前後方向のガタツキを抑制することが可能になる。
【0051】
以上のように、本実施形態によれば、端子11と係止ランス24との係合時における端子11とハウジング3との間のガタツキを抑制することができるコネクタ1を提供することができる。
【0052】
本実施形態の第二の態様に係るコネクタ1において、凸部27には、前端側が先細りとなるテーパ面27aが形成されてもよい。
【0053】
コネクタ1では、端子11と係止ランス24との接触面積が増えることにより、端子11の電線Wの引っ張りに対する端子11の保持力を向上させることが可能になる。
【0054】
本実施形態の第三の態様に係るコネクタ1において、切欠凹部42には、凸部27のテーパ面27aに当接するテーパ面43aが形成されてもよい。
【0055】
コネクタ1では、端子11と係止ランス24との接触面積がさらに増えることにより、端子11の電線Wの引っ張りに対する端子11の保持力をさらに向上させることが可能になる。
【0056】
本実施形態の第四の態様に係るコネクタ1において、凸部27と切欠凹部42との左右方向の隙間CBは、端子11の外側面と端子収容室21の内側面との左右方向の隙間CAよりも小さくてもよい。
【0057】
コネクタ1では、係止ランス24の凸部27と端子11の切欠凹部42との係合により、端子11は端子収容室21内での幅方向に対する動きを規制されることになり、端子11の幅方向のガタツキを抑制することが可能になる。
【0058】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0059】
1 コネクタ
3 ハウジング
11 端子
21 端子収容室
24 係止ランス
25 係止解除部
26 端子係止部
26a 前端面
27 凸部
27a テーパ面
34 底壁部
41 ランスホール
41a 孔縁
42 切欠凹部
43a テーパ面
44 側部分
45 突起部
CA 隙間
CB 隙間