IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 川崎重工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図1
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図2
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図3
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図4
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図5
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図6
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図7
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図8
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図9
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図10
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図11
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図12
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図13
  • 特開-操作レバー装置、及びその組立方法 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126304
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】操作レバー装置、及びその組立方法
(51)【国際特許分類】
   G05G 9/047 20060101AFI20240912BHJP
   G05G 1/08 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
G05G9/047
G05G1/08 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034598
(22)【出願日】2023-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135220
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 祥二
(72)【発明者】
【氏名】安永 貴紀
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 匠
【テーマコード(参考)】
3J070
【Fターム(参考)】
3J070AA04
3J070AA15
3J070BA81
3J070CB01
3J070CB37
3J070CC71
3J070CE01
3J070DA21
(57)【要約】
【課題】 開口部を分割可能な構造以外の構造を有する操作レバーであっても操作レバーに操作パネルを取り付けられる操作レバー装置を提供する。
【解決手段】操作レバー装置は、所定方向一方側に第1開口部を有する中空の操作レバーと、第1開口部に嵌合される第1操作パネルと、第1操作パネルに第1配線を介して接続され、操作レバー内に配置されるコントローラと、を備え、第1開口部は、第1操作パネルを所定方向他方側から支持し且つ第1操作パネルが通り抜けられるように形成され、第1操作パネルは、操作レバーの所定方向一方側から第1開口部に嵌め込まれる。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジョイスティックの操作レバー装置であって、
所定方向一方側に第1開口部を有する中空の操作レバーと、
前記第1開口部に嵌合される第1操作パネルと、
前記第1操作パネルに第1配線を介して接続され、前記操作レバー内に配置されるコントローラと、を備え、
前記第1開口部は、前記第1操作パネルを所定方向他方側から支持し且つ前記第1操作パネルが通り抜けられるように形成され、
前記第1操作パネルは、前記操作レバーの所定方向一方側から前記第1開口部に嵌め込まれる、操作レバー装置。
【請求項2】
第2配線を介して前記コントローラに接続される第2操作パネルを更に備え、
前記操作レバーは、所定方向他方側に第2開口部を有し、
前記第2開口部は、前記第2操作パネルが通り抜けられるように形成され、
前記第2操作パネルは、前記操作レバーの所定方向他方側から前記第2開口部に嵌め込まれる、請求項1に記載の操作レバー装置。
【請求項3】
第3配線を介して前記コントローラに接続される操作部材を更に備え、
前記操作レバーは、前記第2開口部に隣接する第3開口部と、前記第2開口部と前記第3開口部とを繋ぐ連通溝を有し、
前記第2開口部は、前記操作部材が通り抜けられるように形成され、
前記連通溝は、前記第2開口部から前記第3開口部に前記第3配線を通せるように形成され、
前記操作部材は、前記操作レバーの所定方向他方側から前記第3開口部に嵌め込まれる、請求項2に記載の操作レバー装置。
【請求項4】
前記第2操作パネルは、前記連通溝に嵌り込む嵌合部を有し、
前記嵌合部は、前記第3開口部に突き出る先端部を有し、
前記操作部材は、前記嵌合部の先端部を所定方向他方側から覆うように配置されている、請求項3に記載の操作レバー装置。
【請求項5】
前記操作レバーは、前記第1開口部を有する第1ハウジングと、前記第1ハウジングの所定方向他方側に被せられる第2ハウジングとを含む、請求項1に記載の操作レバー装置。
【請求項6】
前記第1操作パネルは、前記第1ハウジングに係合する少なくとも1つの係合部を含み、前記係合部が前記第1ハウジングに係合することによって前記第1開口部に取付けられ、
前記係合部は、弾性変形することによって前記第1ハウジングとの係合を解除し、
前記第2ハウジングは、前記係合部の弾性変形を規制する規制部を含む、請求項5に記載の操作レバー装置。
【請求項7】
前記第1開口部は、内周面において内側に向かって突出する段部を有し、
前記第1操作パネルは、前記第1開口部に嵌め込まれ、且つ前記段部に載置される、請求項6に記載の操作レバー装置。
【請求項8】
前記第1操作パネルは、前記第1開口部に嵌め込まれるパネル本体と、前記パネル本体にある取付孔に挿通されて取り付けられる磁気スイッチを含み、
前記磁気スイッチは、操作部分が操作されることによって磁気の変化を検知するスイッチ本体と、前記スイッチ本体を覆うことによって前記スイッチ本体に向かう磁気を遮蔽する磁気シールドとを有し、
前記磁気シールドは、前記操作部分が配置される前記パネル本体の表面の反対側である裏面側から前記スイッチ本体に被せられ、且つ前記第1操作パネルの裏面に当接する、請求項1に記載の操作レバー装置。
【請求項9】
所定方向一方側に第1開口部を有する第1ハウジングと前記第1ハウジングに所定方向他方側から被せられるように取り付けられる第2ハウジングとを含む中空の操作レバーにおいて第1操作パネルが前記第1開口部に取り付けられる操作レバー装置の組立方法であって、
前記第1ハウジングの所定方向他方側から前記第1開口部を介して所定方向一方側へ前記第1操作パネルが引き出される第1引出し工程と、
前記第1引出し工程で引き出された前記第1操作パネルが所定方向一方側から前記第1開口部に嵌め込まれる第1嵌め込み工程と、
前記第1操作パネルに第1配線を介して接続され且つ前記操作レバー内に配置されるコントローラが前記操作レバーに取付けられるコントローラ取付工程と、
前記第1ハウジングに前記第2ハウジングを取り付けることによって前記操作レバーを組み立てる操作レバー組立工程と、を備える、操作レバー装置の組立方法。
【請求項10】
第2配線を介して前記コントローラに接続される第2操作パネルが、前記第2ハウジングの所定方向他方側に形成される第2開口部を介して前記第2ハウジングの所定方向一方側から所定方向他方側に引き出される第2引出し工程と、
前記第2引出し工程で引き出された前記第2操作パネルが所定方向他方側から前記第2開口部に嵌め込まれる第2嵌め込み工程と、を更に備える、請求項9に記載の操作レバー装置の組立方法。
【請求項11】
第3配線を介して前記コントローラに接続される操作部材が、前記第2ハウジングの所定方向一方側から前記第2開口部を介して所定方向他方側に取り出される操作部材取出し工程と、
前記第2開口部に隣接するように前記第2ハウジングの所定方向他方側に形成される第3開口部と前記第2開口部とを繋ぐ連通溝に前記第3配線を通して前記操作部材を前記第3開口部の方に移動させる操作部材移動工程と、
前記操作部材移動工程で移動させた前記操作部材が所定方向他方側から前記第3開口部に嵌め込まれる第3嵌め込み工程と、を更に備える、請求項10に記載の操作レバー装置の組立方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ジョイスティックの操作レバー装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ショベルやクレーン等の建設車両及びフォークリフト等の産業車両等の作業車両には、作業車両を操作するべく操作装置が備わっている。操作装置の一例として例えば特許文献1のようなジョイスティック装置が知られている。特許文献1のジョイスティック装置では、操作レバーの前面に操作パネルが取り付けられている。また、ジョイスティック装置では、操作レバーのケーシングが左右に分割可能に構成されている。それ故、ケーシングを左右に分割させることによって操作パネルを外すことができ、更に操作パネルの向きを変えた後ケーシングを突き合わせることによって操作パネルを操作レバーに取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-358133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のジョイスティック装置では、開口部が左右に分割可能に構成されている。しかし、全てのジョイスティック装置がそのように構成されてはいない。そうすると、特許文献1に記載されている方法では、操作レバーに操作パネルを取り付けることができない。そこで、開口部を分割しない構造を有する操作レバーであっても操作レバーに操作パネルを取り付けられるジョイスティック装置、より詳細にはそのようなジョイスティックの操作レバー装置が望まれている。
【0005】
そこで本開示は、開口部を分割しない構造を有する操作レバーであっても操作レバーに操作パネルを取り付けられる操作レバー装置、及びその組立方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の操作レバー装置は、ジョイスティックの操作レバー装置であって、所定方向一方側に第1開口部を有する中空の操作レバーと、前記第1開口部に嵌合される第1操作パネルと、前記第1操作パネルに第1配線を介して接続され、前記操作レバー内に配置されるコントローラと、を備え、前記第1開口部は、前記第1操作パネルを所定方向他方側から支持し且つ前記第1操作パネルが通り抜けられるように形成され、前記第1操作パネルは、前記操作レバーの所定方向一方側から前記第1開口部に嵌め込まれるものである
本開示に従えば、第1開口部が第1操作パネルを所定方向他方側から支持し且つ第1操作パネルが通り抜けられるように形成されている。そして、第1操作パネルは、操作レバーの所定方向一方側から第1開口部に嵌め込まれる。それ故、第1操作パネルは、操作レバーが第1開口部を分割可能に構成されていなくても操作レバーに取り付けられる。また、第1開口部が第1操作パネルを所定方向他方側から支持されているので、第1操作パネルが所定方向一方側から操作されても第1開口部から外れることを抑制することができる。
【0007】
上記発明の操作レバー装置の組立方法は、所定方向一方側に第1開口部を有する第1ハウジングと前記第1ハウジングに所定方向他方側から被せられるように取り付けられる第2ハウジングとを含む中空の操作レバーにおいて第1操作パネルが前記第1開口部に取り付けられる操作レバー装置の組立方法であって、前記第1ハウジングの所定方向他方側から前記第1開口部を介して所定方向一方側へ前記第1操作パネルが引き出される第1引出し工程と、前記第1引出し工程で引き出された前記第1操作パネルが所定方向一方側から前記第1開口部に嵌め込まれる第1嵌め込み工程と、前記第1操作パネルに第1配線を介して接続され且つ前記操作レバー内に配置されるコントローラが前記操作レバーに取付けられるコントローラ取付工程と、前記第1ハウジングに前記第2ハウジングを取り付けることによって前記操作レバーを組み立てる操作レバー組立工程と、を備える方法である。
【0008】
上記構成に従えば、第1引出し工程では、第1ハウジングの所定方向他方側から第1開口部を介して所定方向一方側へ第1操作パネルが引き出される。また、第1嵌め込み工程では、第1引出し工程で引き出された第1操作パネルが所定方向一方側から第1開口部に嵌め込まれる。それ故、操作レバーが第1開口部を分割可能に構成されていなくても第1操作パネルが操作レバーに取り付けられる。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、開口部を分割可能な構造以外の構造を有する操作レバーであっても操作レバーに操作パネルを取り付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態の操作レバー装置を前側から見た正面斜視図である。
図2図1の操作レバー装置を後側から見た背面斜視図である。
図3図1の操作レバー装置において、操作レバーから前面パネルを外して前側から見た正面図である。
図4図1の操作レバー装置において、操作レバーから背面パネル及び背面スイッチを外して後側から見た背面図である。
図5図1の操作レバー装置1を分解して示す分解図である。
図6図3の操作レバー装置において、操作レバーに前面パネルを取り付けた状態で切断線VI-VIで切断して見た断面図である。
図7】操作レバー装置を図6に示す切断線VII-VIIで切断して見た断面図である。
図8】操作レバー装置の前面パネルを図3に示す切断線VIII-VIIIで切断して見た断面図である。
図9】操作レバー装置の組立方法の流れを示すフロー図である。
図10】操作レバー装置の第1開口部から前面パネルを引き出している状態を示す正面図である。
図11】操作レバー装置の第1開口部から前面パネルを引き出している状態を示す断面図である。
図12】操作レバー装置の第1開口部に前側から前面パネルを嵌め込んでいる状態を示す断面図である。
図13】操作レバー装置の第2開口部から背面スイッチを取り出して第3開口部の方に移動させている状態を示す背面図である。
図14】操作レバー装置の第2開口部に背面パネルを嵌め込もうとしている状態を示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示に係る実施形態の操作レバー装置1について前述する図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、説明する上で便宜上使用するものであって、発明の構成の向き等をその方向に限定するものではない。また、以下に説明する操作レバー装置1は、本開示の一実施形態に過ぎない。従って、本開示は実施形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲で追加、削除、変更が可能である。
【0012】
[操作レバー装置]
図1及び図2に示す操作レバー装置1は、例えばショベルやクレーン等の建設車両及びフォークリフト等の産業車両等の作業車両に備わっている。操作レバー装置1は、ジョイスティックの操作レバー装置であって、作業車両の運転席等に設けられている。より詳細に説明すると、操作レバー装置1は、キャビンに備わる図示しない基台に枢支されている。そして、作業車両の運転者等の操作者は、操作レバー装置1を把持して動かすことによって作業車両の各種構成を操作することができる。なお、操作レバー装置1は、作業車両を操作する操作装置に限定されず、ロボットを操作する操作装置やゲーム機の操作装置であってもよい。操作レバー装置1は、操作レバー11と、前面パネル12と、背面パネル13と、背面スイッチ14と、コントローラ15と、を備えている。
【0013】
[操作レバー]
図3に示すように操作レバー11は、第1方向(本実施形態において、上下方向)に延在する中空体である。操作レバー11は、上下方向中間部分を把持することができる。また、操作レバー11は、第1方向基端部分を図示しない基台に枢支されている。それ故、操作レバー11は、種々の方向(例えば前後左右を含む全方向)に傾倒される。
【0014】
また、操作レバー11は、上端側であって第2方向一方側に第1開口部11aを有している。所定方向の一例である第2方向は、第1方向に交差する方向である。本実施形態において、第2方向は、第1方向に直交する方向であって、例えば前後方向である。そして、所定方向一方側は、例えば前側である。第1開口部11aは、操作レバー11の前面であって上端側部分に形成されている。そして、第1開口部11aは、前方に開口している。より詳細に説明すると、操作レバー11は、本実施形態において所定方向他方側(本実施形態において後側)に傾倒している。また、操作レバー11の第1方向先端側の部分は、残余の部分より更に後側に傾倒している。第1開口部11aは、操作レバー11の第1方向先端側の部分に形成されており、本実施形態において前斜め上方に開口している。第1開口部11aの形状は、後で詳述する前面パネル12の形状に合わせて形成されている。第1開口部11aは、例えば前側から見て第3方向に長い矩形状に形成されている。なお、第3方向は、第1方向及び第2方向に交差する方向である。本実施形態において、第3方向は、第1方向及び第2方向に直交する方向、即ち左右方向である。
【0015】
更に、操作レバー11は、図4に示すように第2方向他方側(本実施形態において後側)に第2開口部11c及び第3開口部11dを有している。第2開口部11c及び第3開口部11dは、例えば操作レバー11の上側に寄せて配置されている。より詳細に説明すると、第2開口部11c及び第3開口部11dは、上下方向に隣接するように操作レバー11の後側の面、即ち背面に形成されている。そして、第2開口部11c及び第3開口部11dは、共に後側に開口している。より詳細に説明すると、操作レバー11は、前述の通り後側に傾倒している。それ故、第2開口部11c及び第3開口部11dは、後斜め下方に開口している。第2開口部11cの形状は、後で詳述する背面パネル13の形状に合わせて形成されている。また、第3開口部11dの形状は、後で詳述する背面スイッチ14の形状に合わせて形成されている。第2開口部11cは、例えば後側から見て逆台形形状に形成され、第3開口部11dは、左右方向に長い短冊状に形成されている。また、操作レバー11は、背面に連通溝11eを有している。連通溝11eは、第2開口部11cと第3開口部11dとを互いに繋いでいる。連通溝11eは、後側から見て操作レバー11の左右方向中央に直線状に形成されている。
【0016】
このように構成される操作レバー11は、図5に示すように2つのハウジング21,22から成る。そして、操作レバー11は。2つのハウジング21,22に分割することができる。より詳細に説明すると、操作レバー11は、前後方向に分割される2つのハウジング21,22を有している。第1ハウジングの一例である前側ハウジング21は、操作レバー11の前側部分を成している。また、第2ハウジングの一例である後側ハウジング22は、操作レバー11の後側部分を成している。そして、2つのハウジング21,22を前後で組み合わせることによって操作レバー11が構成される。本実施形態では、2つのハウジング21,22を前後に組み合わせた後、複数の締結部材41(図2参照)によって2つのハウジング21,22を締結することによって操作レバー11が構成される。
【0017】
より詳細に説明すると、前側ハウジング21は、前述する第1開口部11aを有している。第1開口部11aは、前側ハウジング21において、その前面であって上側部分に形成されている。また、後側ハウジング22は、前述する第2開口部11c、第3開口部11d、及び連通溝11eが形成されている。そして、後側ハウジング22は、前側ハウジング21に後側から被せられる。より詳細に説明すると、2つのハウジング21,22は、共に上下方向に直交する仮想平面で切断した断面において凹状に形成されており、各々の中にキャビティ21a,22aを有している。2つのハウジング21,22は、互いにキャビティ21a,22aの開口を突き合わせるように組み合わされる。これにより、中に収容空間11fを有する中空の操作レバー11が構成される。
【0018】
[前面パネル]
第1操作パネルの一例である前面パネル12は、第1開口部11aに嵌め込まれている。より詳細に説明すると、前面パネル12は、後側から見て第1開口部11aと略同一の形状に形成されている。即ち、前面パネル12は、本実施形態において横長の矩形状に形成されている。それ故、前面パネル12は、前側から第1開口部11aに嵌め込むことができる。
【0019】
また、前面パネル12は、第1開口部11aにおいて後側から支持されている。より詳細に説明すると、第1開口部11aは、図6に示すように内周面に段部11bを有している。段部11bは、第1開口部11aの内周面から内方に突き出て段状に形成されている。本実施形態において、段部11bは、第1開口部11aの内周面において周方向全周にわたって形成されている。前面パネル12は、外周縁部分を第1開口部11aの段部11bに載せるようにして第1開口部11aに嵌め込まれている。これにより、前面パネル12は、外周縁部分を第1開口部11aの段部11bによって支持される。
【0020】
更に、前面パネル12は、種々の指示を入力すべく操作可能に構成されている。それ故、前面パネル12は、例えば以下のように構成されている。即ち、前面パネル12は、パネル本体25と、少なくとも1つの操作部26~30を有している。本実施形態において、前面パネル12は、操作部26~30として、4つのボタンスイッチ26~29と1つのスライドスイッチ30を有している。なお、前面パネル12が有するスイッチの個数及び種類は、前述するような個数及び種類に限定されない。
【0021】
パネル本体25は、板状に形成されている。また、パネル本体25は、後側から見て第1開口部11aの形状と同一に(本実施形態において横長の矩形状)形成されている。そして、パネル本体25は、外周縁部分を第1開口部11aの段部11bに載せるようにして第1開口部11aに嵌り込んでいる。これにより、パネル本体25は、第1開口部11aにおいて後側から支持されている。
【0022】
更に、パネル本体25は、図7に示すようにスナップフィットによって操作レバー11(より詳細に説明すると、前側ハウジング21)に固定されている。より詳細に説明すると、パネル本体25は、少なくとも1つの係合部25aを有している。本実施形態において、パネル本体25は、一対の係合部25aを有している。但し、パネル本体25が有する係合部25aの数は、2つに限定されず、3つ以上であってもよい。係合部25aは、前側ハウジング21に係合している。これにより、前面パネル12が第1開口部11aに取付けられる。他方、係合部25aは、弾性変形することができ、弾性変形することによって前側ハウジング21との係合を解除することができる。そうすることで、前面パネル12は、第1開口部11aから取り外される。
【0023】
より詳細に説明すると、係合部25aは、パネル本体25の裏面であって外周縁に形成されている。一対の係合部25aは、例えばパネル本体25の裏面であって外周縁において長手方向一方側及び他方側(本実施形態において、左側及び右側)に夫々離して配置されている。また、係合部25aは、パネル本体25の裏面から後側へと突出している。そして、係合部25aの先端部は、長手方向(本実施形態において長手方向外方)に向かって折れ曲がっている。また、第1開口部11aの段部11bには、係合部25aの各々に対応する位置に挿通孔11gが形成されている。係合部25aは、挿通孔11gに挿通されている。そして、係合部25aの先端部分が挿通孔11gから突き出て前側ハウジング21と係合している。また、係合部25aは、例えば板状に形成されており、長手方向に弾性変形することができる。係合部25aは、弾性変形させることによって前側ハウジング21との係合が解除される。そして、前面パネル12は、2つの係合部25aの係合を解除させることによって第1開口部11aから取り外される。
【0024】
また、後側ハウジング22は、2つの係合部25aに対応する位置に規制部22bを有している。規制部22bは、係合部25aの弾性変形を規制する。より詳細に説明すると、規制部22bは、係合部25aに対してその先端部分が折れ曲がる方向と反対方向に隣接する。これにより、係合部25aは、前面パネル12を操作レバー11の第1開口部11aに取り付けた状態で前側ハウジング21との係合が解除されにくくなる。それ故、前面パネル12が操作レバー11から外れることが抑制されている。
【0025】
4つのボタンスイッチ26~29は、操作部分を押し込むように操作可能に構成されている。4つのボタンスイッチ26~29は、操作部分をパネル本体25の表面から突出させるようにパネル本体25の取付孔25b~25eに嵌合されている。更に詳細に説明すると、4つのボタンスイッチ26~29は、パネル本体25の表面において長手方向一方にスライドスイッチ30を配置できるようにスペースを空け且つ長手方向及び短手方向の各々に2列となるように配置されている。
【0026】
磁気スイッチの一例であるスライドスイッチ30は、図8に示すようにパネル本体25にある取付孔25fに挿通されて取り付けられる。本実施形態において、スライドスイッチ30は、パネル本体25において長手方向一方側に寄せて形成される取付孔25fに取り付けられている。スライドスイッチ30は、スイッチ本体30aと、磁気シールド30bとを有している。スイッチ本体30aは、操作可能な操作部分30cを有している。そいて、スイッチ本体30aは、操作部分30cが操作される際に検出される磁界の変化に応じて信号を出力する。本実施形態において、スイッチ本体30aは、操作部分30cがスライドされると信号を出力する。スイッチ本体30aは、例えば直方体状に形成されている。スイッチ本体30aは、取付孔25fに挿通されている。また、スイッチ本体30aでは、操作部分30c側の部分である操作側部分30dが取付孔25fより大きく形成されている。それ故、スイッチ本体30aは、操作側部分30dがパネル本体25の表面から突き出るようにパネル本体25に支持されている。なお、パネル本体25の表面には、取付孔25fの周りに座ぐりが形成されている。そして、操作側部分30dが座ぐりに嵌り込んでいる。
【0027】
磁気シールド30bは、操作部分30cが配置されるパネル本体25の表面の反対側である裏面側からスイッチ本体30aに被せられている。そして、磁気シールド30bは、例えば金属製の薄板であって、その中にあるスイッチ本体30aに対する外部ノイズの影響を抑制する。本実施形態において、磁気シールド30bは、箱状に形成されている。そして、磁気シールド30bは、パネル本体25に対して操作側部分30dの反対側部分30eに被せられている。より詳細に説明すると、磁気シールド30bは、反対側部分30eに嵌合し、更にスナップフィット等によって係合している。また、磁気シールド30bは、取付孔25fより大きく形成されている。それ故、磁気シールド30bは、パネル本体25の裏面に当接するようになっている(図8の拡大部分参照)。より詳細に説明すると、取付孔25fの周りには、パネル本体25の裏面に座ぐりが形成されている。磁気シールド30bは、スライドスイッチ30を取付孔25fからパネル本体25の表面側に引き抜こうとする際、パネル本体25の裏面(より詳細には、取付孔25fの周りの座ぐり)に当接する。これにより、スライドスイッチ30が取付孔25fから引き抜かれることが阻止される。即ち、スライドスイッチ30がパネル本体25から外れることが阻止されている。
【0028】
更に、前面パネル12は、第1開口部11aを通り抜けられる。換言すると、第1開口部11aは、前面パネル12が通り抜けられるようになっている。本実施形態では、前面パネル12が第1開口部11aと略同一形状であって横長の矩形状になっている。それ故、前面パネル12は、例えばその厚み方向一方の面である表面を上方に向け、且つ表面の長手方向が前後方向に一致する特定の姿勢の前面パネル12の姿勢を変えると、第1開口部11aを通り抜けることができる。
【0029】
[背面パネル]
第2操作パネルの一例である背面パネル13は、図2に示すように第2開口部11cに嵌め込まれている。より詳細に説明すると、背面パネル13は、前側から見て第2開口部11cと略同一の形状に形成されている。即ち、背面パネル13は、本実施形態において前側から見て逆台形形状に形成されている。それ故、背面パネル13は、後側から第2開口部11cに嵌め込むことができる。
【0030】
また、背面パネル13は、図6に示すように第2開口部11cにおいて前側から支持されている。より詳細に説明すると、前側ハウジング21は、図7に示すように複数の支持部材21bを有している。本実施形態において、前側ハウジング21は、一対の支持部材21bを有している。支持部材21bは、後側から見て第2開口部11cに重なるように左右に離して配置されている。そして、支持部材21bは、図6に示すように前側ハウジング21から後側ハウジング22のキャビティ22aに向かって突出している。支持部材21bは、背面パネル13の裏面に当接している。そして、支持部材21bは、背面パネル13を支持している。ここで、背面パネル13の裏面は、背面パネル13の表面の厚み方向反対側にある面である。また、背面パネル13の表面は、操作レバー11から外側(本実施形態において後側)に表出する面である。また、背面パネル13は、スナップフィットによって操作レバー11(より詳細に説明すると、後側ハウジング22)に取り付けられている。即ち、背面パネル13は、外周縁に複数の係合部13eを有している(図5も参照)。そして、背面パネル13は、係合部13eを第2開口部11cのキャビティ22a側の開口端に係合させることによって、後側ハウジング22に取り付けられている。
【0031】
更に、背面パネル13は、所定の指示を入力すべく操作可能に構成されている。それ故、背面パネル13は、例えば以下のように構成されている。例えば、背面パネル13は、ボタンスイッチ13aを有している。ボタンスイッチ13aは、前述するボタンスイッチ26~29と同様に操作部分を押し込むように操作可能に構成されている。ボタンスイッチ13aは、操作部分を背面パネル13の表面から突出させるように背面パネル13に配置されている。なお、前面パネル12と同様に、背面パネル13が有するスイッチの個数及び種類もまた、前述するような個数及び種類に限定されない。
【0032】
更に、背面パネル13は、連通溝11eに対応する位置に嵌合部13bを有している。嵌合部13bは、連通溝11eに嵌り込んで連通溝11eを塞ぐ。また、嵌合部13bは、連通溝11eを超えて第3開口部11dに突き出ている。即ち、嵌合部13bの先端側部分13cが第3開口部11dに達している。そして、嵌合部13bの先端側部分13cは、前側にも延び、更にその先端部13dが第3開口部11dに突き出るように折れ曲がっている。
【0033】
更に、背面パネル13は、第2開口部11cを通り抜けられる。換言すると、第2開口部11cは、背面パネル13が通り抜けられるようになっている。本実施形態において、背面パネル13は、板状で且つ第2開口部11cと略同一形状の逆台形形状であって、左右の幅に対して上下の高さが大きくなっている。それ故、背面パネル13は、例えばその幅方向が上下方向に一致し且つ背面パネル13の表面が左右何れかに向くように姿勢を変えると、第2開口部11cを通り抜けることができる。
【0034】
[背面スイッチ]
操作部材の一例である背面スイッチ14は、図2に示すように第3開口部11dに嵌り込んでいる。背面スイッチ14は、例えば直方体状に形成されている。より詳細に説明すると、背面スイッチ14は、前側から見て第3開口部11dと略略同一の形状を有している。即ち、背面スイッチ14は、本実施形態において前側から見て左右方向に長い短冊状に形成されている。それ故、背面スイッチ14は、後側から第3開口部11dに嵌め込むことができる。
【0035】
より詳細に説明すると、図6に示すように背面スイッチ14は、例えばスライドスイッチ30と同様の構成を有する。即ち、背面スイッチ14は、スイッチ本体14aと、磁気シールド14bとを有している。スイッチ本体14aは、左右方向にスライド可能な操作部分14cを有し、操作部分14cがスライドされると信号を出力する。スイッチ本体14aは、第3開口部11dに挿通されている。第3開口部11dの周りには座ぐりが形成されている。そして、スイッチ本体14aの操作側部分14dが座ぐりに嵌まり込んでいる。これにより、スイッチ本体14aが後側ハウジング22によって前側から支持されている。また、スイッチ本体14aには、操作側部分14dの反対側部分14eに磁気シールド14bが被せられている。磁気シールド14bは、キャビティ22a側である後側ハウジング22の裏面に当接する。これにより、背面スイッチ14が第3開口部11dから引き抜かれることが阻止される。即ち、背面スイッチ14が後側ハウジング22から外れることが阻止されている。
【0036】
更に、背面スイッチ14は、第2開口部11cを通り抜けられる。換言すると、第2開口部11cは、背面スイッチ14が通り抜けられるようになっている。本実施形態では、背面スイッチ14は、直方体状に形成されており、その一方向(本実施形態において、左又は右方向)から見た形状が第2開口部11cの形状より小さくなっている。それ故、背面スイッチ14は、背面スイッチ14の左面又は右面を第2開口部11cに向けるように姿勢を変えると、第2開口部11cを通り抜けることができる。
【0037】
[コントローラ]
コントローラ15は、図5に示すように配線31~33を介して各パネル12,13及び背面スイッチ14に繋がっている。以下で更に詳細に説明すると、コントローラ15は、第1配線31を介して前面パネル12に接続されている。本実施形態において、コントローラ15は、第1配線31を介して前面パネル12の各スイッチ26~30に接続されている。また、コントローラ15は、第2配線32を介して背面パネル13に接続されている。本実施形態において、コントローラ15は、第2配線32を介して背面パネル13のスイッチ13aに接続されている。更に、コントローラ15は、第3配線33を介して背面スイッチ14に接続されている。また、コントローラ15は、各パネル12,13(より詳細に説明すると、各スイッチ26~30,13a)及び背面スイッチ14から信号が入力される。そして、コントローラ15は、入力される信号に対して増幅等の信号処理を行う。更に、コントローラ15は、ハーネス15aを有しており、ハーネス15aを介して外部の制御装置(図示せず)に接続される。そして、コントローラ15は、入力される信号に対して信号処理を施した後、外部の制御装置に出力することができる。
【0038】
[操作レバー装置の操作]
以下では、操作レバー装置1の操作方法が説明される。操作レバー装置1では、操作者によって操作レバー11の上下方向中間部分が把持される。そして、操作レバー11は、図示をしない基台を支点に360度全方向に傾倒される。また、操作レバー装置1において、前面パネル12にある各スイッチ26~30は、例えば操作者の親指で操作される。他方、背面パネル13のボタンスイッチ13a及び背面スイッチ14は、例えば操作者の人差し指又は中指によって操作される。なお、前述する各スイッチ13a,14,26~30の操作方法は、一例であり、前述する指と異なる指で操作されてもよい。各スイッチ13a,14,26~30は、操作されると信号をコントローラ15に出力する。コントローラ15は、入力される信号に対して信号処理を施し、外部の制御装置(図示しない)に更に出力する。
【0039】
[操作レバー装置の組立方法]
以下では、操作レバー装置1の組立方法が説明される。まず、操作レバー装置1の組立方法では、各パネル12,13に各スイッチ13a,26~30が取り付けられている状態で用意される。そして、2つに分かれたハウジング21,22に各パネル12,13、背面スイッチ14,及びコントローラ15が夫々取り付けられる。また、ハウジング21,22を組合わせて操作レバー11が組み立てられる。このようにして操作レバー装置1が組立られる。以下では、操作レバー装置1の組立方法が、図9のフローを参照しながら更に詳細に説明される。操作レバー装置1の組立方法は、各パネル12,13、背面スイッチ14,及び各ハウジング21,22が用意されると開始され、ステップS1に移行する。
【0040】
第1引出し工程の一例であって前面パネル引出し工程であるステップS1では、前側ハウジング21の後側から第1開口部11aを介して前側に前記前面パネル12が引き出される。より詳細に説明すると、操作レバー装置1では、コントローラ15が操作レバー11内(本実施形態において、前側ハウジング21のキャビティ21a)に配置される。そして、コントローラ15が第1配線31を介して前面パネル12と接続されている。他方、前面パネル12は、前側ハウジング21によって後側から支持されるようにすべく前側(即ち、キャビティ21aの外側)から第1開口部11aに嵌め込まれる。それ故、前面パネル12は、一旦、コントローラ15と共に前側ハウジング21の後側(即ち、キャビティ21a側)に配した後(例えば、図6参照)、前側ハウジング21のキャビティ21aから第1開口部11aを介して前方に引き出される必要がある。本実施形態では、前面パネル12は、前述の通り、その姿勢を前述する特定の姿勢に変えることによって第1開口部11aを通り抜けることができる(図10参照)。それ故、前面パネル12は、その姿勢を特定の姿勢にされた後、前側ハウジング21のキャビティ21aから第1開口部11aを介して前方に引き出される(図11の一点鎖線及び二点鎖線参照)。前面パネル12が前側ハウジング21の外側に引き出されると、ステップS2に移行する。
【0041】
第1嵌め込み工程の一例であって前面パネル嵌め込み工程であるステップS2では、前面パネル引出し工程で引き出された前面パネル12が前側から第1開口部11aに嵌め込まれる。より詳細に説明すると、前面パネル12は、引き出された後、表面が前方に向き且つ前方から見て第1開口部11aに嵌るように姿勢を変えられる(図12の二点鎖線参照)。そして、前面パネル12は、前側から第1開口部11aに嵌め込まれ、前面パネル12の外周縁が段部11bに当接するまで押し込まれる。また、前面パネル12は、嵌め込まれる際、一対の係合部25aを対応する挿通孔11gの各々に挿通させる。そして、一対の係合部25aは、前面パネル12の外周縁が段部11bに当接するまで押し込まれる。そうすると、一対の係合部25aの先端部が挿通孔11gから突出する。これにより、前面パネル12が前側ハウジング21に係合する。このように、前面パネル12が第1開口部11aに嵌り込み且つ係合部25aが前側ハウジング21に係合することによって、前面パネル12が前側ハウジング21に取付けられる(図12の実線参照)。そうすると、ステップS3に移行する。
【0042】
操作部材取出し工程の一例であって背面スイッチ取出し工程であるステップS3では、背面スイッチ14が第2ハウジングの前側から第2開口部11cを介して後側に取り出される。より詳細に説明すると、背面スイッチ14もまた、第3配線33を介してコントローラ15に接続されている。そして、背面スイッチ14(より詳細には、スイッチ本体14a)もまた、後側ハウジング22によって前側から支持されるようにすべく後側(即ち、キャビティ22aの外側)から第3開口部11dに嵌め込まれる。それ故、背面スイッチ14は、後側ハウジング22の前側(即ち、キャビティ22a側)に配された後(例えば、図6参照)、後側ハウジング22のキャビティ22aから第2開口部11cを介して後方に取り出される必要がある。本実施形態では、背面スイッチ14は、前述の通り、直方体状に形成されており、左面又は右面を第2開口部11cに向けるように姿勢を変えることによって第2開口部11cを通り抜けることができる(図13の二点鎖線参照)。それ故、背面スイッチ14は、左面又は右面の何れか後方に向けた後、後側ハウジング22のキャビティ22aから第2開口部11cを介して後方に取り出される。背面スイッチ14が後側ハウジング22の外側に取り出されると、ステップS4に移行する。
【0043】
操作部材移動工程の一例であって背面スイッチ移動工程であるステップS4では、連通溝11eに第3配線33が通されて背面スイッチ14が第3開口部11dの方に移動される。より詳細に説明すると、まず、背面スイッチ14とコントローラ15とを繋ぐ第3配線33が連通溝11eに通されて第3開口部11dの方へと移動される。そして、第2開口部11cから取り出した背面スイッチ14が第3開口部11dの方へと移動される。そうすると、ステップS5に移行する。
【0044】
第2引出し工程の一例であって背面パネル引出し工程であるステップS5では、背面パネル13が第2開口部11cを介して第2ハウジングの前側から後側に引き出される。より詳細に説明すると、背面パネル13もまた、第2配線32を介してコントローラ15に接続されている。そして、背面パネル13もまた、後側ハウジング22によって前側から支持されるようにすべく後側(即ち、キャビティ22aの外側)から第2開口部11cに嵌め込まれる。それ故、背面パネル13は、後側ハウジング22の前側(即ち、キャビティ22a側)に配された後(例えば、図6参照)、後側ハウジング22のキャビティ22aから第2開口部11cを介して後方に取り出される必要がある。本実施形態では、背面パネル13は、前述の通り、板状で且つ逆台形形状に形成されており、背面パネル13の幅方向が上下方向に一致し且つ背面パネル13の表面が左右何れかに向くように姿勢を変えることによって第2開口部11cを通り抜けることができる。それ故、背面パネル13は、姿勢を変えられた後、後側ハウジング22のキャビティ22aから第2開口部11cを介して後方に引き出される。背面パネル13が後側ハウジング22の外側に引き出されると、ステップS6に移行する。
【0045】
第2嵌め込み工程の一例であって背面パネル嵌め込み工程であるステップS6では、背面パネル引出し工程で引き出された背面パネル13が後側から第2開口部11cに嵌め込まれる。より詳細に説明すると、背面パネル13は、引き出された後、表面が後方に向き且つ後方から見て第2開口部11cに嵌るように姿勢を変えられる(図14参照)。そして、背面パネル13は、前側から第2開口部11cに嵌め込まれる。また、背面パネル13が第2開口部11cに嵌め込まれると共に、背面パネル13の嵌合部13bもまた連通溝11eに嵌め込まれる。背面パネル13が第2開口部11cに嵌め込まれることによって、背面パネル13の外周縁にある係合部13eが後側ハウジング22であって、第2開口部11cのキャビティ22a側の開口端に係合する。そして、背面パネル13は、後で後側ハウジング22を前側ハウジング21に被せることによって支持部材21bによって前側から支持される。このようにして背面パネル13が後側ハウジング22に取付けられると、ステップS7に移行する。
【0046】
第3嵌め込み工程の一例であって背面スイッチ嵌め込み工程であるステップS7では、背面スイッチ移動工程で移動させた背面スイッチ14が後側から第3開口部11dに嵌め込まれる。より詳細に説明すると、背面スイッチ14は、背面スイッチ引出し工程において磁気シールド14bが外された状態でスイッチ本体14aだけ第2開口部11cから引き出される。そして、スイッチ本体14aは、引き出された後、操作部分14cが後方に向き且つ後方から見て第3開口部11dに嵌るように姿勢を変えられる(図13の実線参照)。そして、スイッチ本体14aは、前側から第2開口部11cに嵌め込まれる。この際、スイッチ本体14aは、操作側部分14dが第3開口部11dの周りにある座ぐりに当たるまで押し込められる。押し込められた後、スイッチ本体14aには、反対側部分14eに磁気シールド14bが被せられる。これにより、背面スイッチ14が後側ハウジング22に取付けられる。なお、座ぐりに当たるまで押し込められたスイッチ本体14aは、嵌合部13bの先端部13dに後側から被さるように配置される。これにより、嵌合部13bと背面スイッチ14との間に発生する隙間にラビリンスを形成することができるので、粉塵等が操作レバー11内に入ることが抑制されている。背面スイッチ14が後側ハウジング22に取り付けられると、ステップS8に移行する。
【0047】
コントローラ取付工程であるステップS9では、コントローラ15が操作レバー11に取付けられる。より詳細に説明すると、まずコントローラ15のハーネス15aが前側ハウジング21の図示しない連通孔に通されて外側に引き出される。そして、コントローラ15は、前側ハウジング21に取付けられる。本実施形態において、コントローラ15は、前側ハウジング21のキャビティ21aの上下方向中間部分に配置されて前側ハウジング21に図示しない締結部材(例えば、ボルト)によって取付けられる。コントローラ15が前側ハウジング21に取り付けられると、ステップS9に移行する。
【0048】
操作レバー組立工程であるステップS9では、前側ハウジング21に後側ハウジング22が取り付けることによって操作レバー11が組み立てられる。より詳細に説明すると、後側ハウジング22が後側から前側ハウジング21に被せられる。これにより、前側ハウジング21のキャビティ21aが塞がれる。なお、2つのハウジング21,22が組み合わされると、規制部22bが係合部25aに隣接するように配置される。これにより、規制部22bによって係合部25aの弾性変形が規制され、係合部25aと前側ハウジング21との係合が解除されにくくなる。2つのハウジング21,22が組み合わされた後、複数の締結部材41によって2つのハウジング21,22が締結される。これにより操作レバー11が組み立てられることによって、操作レバー装置1が組み立てられる。そうすると、操作レバー装置1の組立方法が終了する。
【0049】
本実施形態の操作レバー装置1において、第1開口部11aが前面パネル12が通り抜けられるように形成されている。そして、前面パネル12は、操作レバー11の前側から第1開口部11aに嵌め込まれる。それ故、前面パネル12は、操作レバー11が第1開口部11aを分割可能に構成されていなくても操作レバー11に取り付けられる。また、第1開口部11aが前面パネル12を後側から支持されているので、前面パネル12が前側から操作されても第1開口部11aから外れることを抑制することができる。
【0050】
また、本実施形態の操作レバー装置1において、第2開口部11cは、背面パネル13が通り抜けられるように形成されている。そして、背面パネル13は、操作レバー11の後側から第2開口部11cに嵌め込まれる。それ故、背面パネル13もまた、操作レバー11が第2開口部11cを分割可能に構成されていなくても操作レバー11に取り付けられる。
【0051】
更に、本実施形態の操作レバー装置1において、第2開口部11cは背面スイッチ14が通り抜けられるように形成されている。そして、連通溝11eは、第2開口部11cから第3開口部11dに第3配線33を通せるように形成されている。それ故、背面スイッチ14が通り抜けられるように第3開口部11dを形成する必要がなく、第3開口部11dを大きく形成する必要がない。これにより、第3開口部11dを大きく形成することによって生じる操作レバー11の剛性の低下が抑制される。
【0052】
更に、本実施形態の操作レバー装置1において、背面スイッチ14は、嵌合部13bの先端部を後側から覆うように配置されている。それ故、背面スイッチ14と嵌合部13bとの間の隙間から操作レバー11内に粉塵等が入ることが抑制される。
【0053】
更に、本実施形態の操作レバー装置1において、操作レバー11は、第1開口部11aを有する前側ハウジング21と、前側ハウジング21の後側に被せられる後側ハウジング22とを含む。それ故、操作レバー11は、所定方向に分割可能に構成されるので、操作レバー11に対して左右方向に作用する荷重に対する耐久性を向上させることができる。また、前面パネル12を操作者に正対させるように操作レバー11が配置された際に、前側ハウジング21と後側ハウジング22との突合せ部分が操作者から見えにくいので、操作レバー装置1の意匠性を向上させることができる。
【0054】
更に、本実施形態の操作レバー装置1において、係合部25aは、前側ハウジング21に係合し、且つ弾性変形することによって前側ハウジング21との係合を解除する。そして、後側ハウジング22は、係合部25aの弾性変形を規制部22bによって規制する。それ故、前側ハウジング21に後側ハウジング22を組付けた後、係合部25aが前側ハウジング21から外れることが抑制される。これにより、前面パネル12が前側ハウジング21から振動等によって外れることが抑制される。
【0055】
更に、本実施形態の操作レバー装置1において、前面パネル12は、段部11bに載せるように第1開口部11aに嵌め込まれている。それ故、前面パネル12を第1開口部11aに嵌め込むことによって、前面パネル12を第1開口部11aに支持させることができる。それ故、前面パネル12の操作レバー11への取付けが容易である。
【0056】
更に、本実施形態の操作レバー装置1において、磁気シールド30bは、裏面側からスイッチ本体30aに被せられ且つパネル本体25の裏面に当接するようになっている。それ故、磁気シールド30bがスライドスイッチ30をパネル本体25に取り付けるための取付部材の機能も有するので、前面パネル12の部品点数を低減することができる。これにより、前面パネル12がコンパクトに形成される。
【0057】
本実施形態の操作レバー装置1の組立方法において、前面パネル引出し工程では、前側ハウジング21の後側から第1開口部11aを介して前側へ前面パネル12が引き出される。また、前面パネル嵌め込み工程では、第1引出し工程で引き出された前面パネル12が前側から第1開口部11aに嵌め込まれる。それ故、操作レバー11が第1開口部11aを分割可能に構成されていなくても前面パネル12が操作レバー11に取り付けられる。
【0058】
また、本実施形態の操作レバー装置1の組立方法において、背面パネル引出し工程では、背面パネル13が後側ハウジング22の前側から第2開口部11cを介して後側に引き出される。また、背面パネル嵌め込み工程では、第2引出し工程で引き出された背面パネル13が後側から第2開口部11cに嵌め込まれる。それ故、背面パネル13もまた、操作レバー11が第1開口部11aを分割可能に構成されていなくても操作レバー11に取り付けられる。
【0059】
更に、本実施形態の操作レバー装置1の組立方法において、背面スイッチ取出し工程では、背面スイッチ14が後側ハウジング22の前側から第2開口部11cを介して後側に取り出される。背面スイッチ移動工程では、連通溝11eに第3配線33が通されて背面スイッチ14が第3開口部11dの方に移動される。第3嵌め込み工程では、背面スイッチ14が後側から第3開口部11dに嵌め込まれる。それ故、背面スイッチ14が通り抜けられるように第3開口部11dを形成する必要がなく、第3開口部11dを大きく形成する必要がない。これにより、第3開口部11dを大きく形成することによって生じる操作レバー11の剛性の低下が抑制される。
【0060】
<その他の実施形態>
本実施形態の操作レバー装置1において、各パネル12,13はタッチパネルであってもよく、操作可能なものであればよい。また、操作レバー11の形状は、前述するような形状に限定されず、上下方向にまっすぐ伸びていてもよい。また、第1開口部11aは、必ずしも前側に開口している必要はなく、上側に開口してもよい。即ち、前面パネル12に相当する第1パネルが操作レバー11の上面に取り付けられてもよい。更に、第1乃至第3開口部11a,11c,11dの形状もまた前述する形状に限定されず、各パネル12,13及び背面スイッチ14が嵌り込み且つ姿勢を変えて通り抜けることができるような形状であればよい。また、操作レバー装置1では、操作レバー11には、背面スイッチ14が第3開口部11dを通り抜けることができれば、必ずしも連通溝11eが形成されている必要はない。
【0061】
本実施形態の操作レバー装置1の組立方法におけるステップS1~S9の順序は、前述する順序に限定されない。例えば最初にコントローラ15が前側ハウジング21に取り付けられてもよい。また、パネル12,13及び背面スイッチ14が各ハウジング21,22から外側に引き出された後、それらを取り付ける前に操作レバー11が先に組み立てたられてもよい。
【0062】
<例示的な実施形態>
第1の局面における操作レバー装置は、ジョイスティックの操作レバー装置であって、所定方向一方側に第1開口部を有する中空の操作レバーと、前記第1開口部に嵌合される第1操作パネルと、前記第1操作パネルに第1配線を介して接続され、前記操作レバー内に配置されるコントローラと、を備え、前記第1開口部は、前記第1操作パネルを所定方向他方側から支持し且つ前記第1操作パネルが通り抜けられるように形成され、前記第1操作パネルは、前記操作レバーの所定方向一方側から前記第1開口部に嵌め込まれる。
【0063】
上記局面によれば、第1開口部が第1操作パネルを所定方向他方側から支持し且つ第1操作パネルが通り抜けられるように形成されている。そして、第1操作パネルは、操作レバーの所定方向一方側から第1開口部に嵌め込まれる。それ故、第1操作パネルは、操作レバーが第1開口部を分割可能に構成されていなくても操作レバーに取り付けられる。また、第1開口部が第1操作パネルを所定方向他方側から支持されているので、第1操作パネルが所定方向一方側から操作されても第1開口部から外れることを抑制することができる。
【0064】
第2の局面における操作レバー装置では、第1の局面の操作レバー装置において、第2配線を介して前記コントローラに接続される第2操作パネルを更に備え、前記操作レバーは、所定方向他方側に第2開口部を有し、前記第2開口部は、前記第2操作パネルが通り抜けられるように形成され、前記第2操作パネルは、前記操作レバーの所定方向他方側から前記第2開口部に嵌め込まれる。
【0065】
上記局面によれば、第2開口部は、第2操作パネルが通り抜けられるように形成されている。そして、第2操作パネルは、操作レバーの所定方向他方側から第2開口部に嵌め込まれる。それ故、第2操作パネルもまた、操作レバーが第1開口部を分割可能に構成されていなくても操作レバーに取り付けられる。
【0066】
第3の局面における操作レバー装置では、第2の局面の操作レバー装置において、第3配線を介して前記コントローラに接続される操作部材を更に備え、前記操作レバーは、前記第2開口部に隣接する第3開口部と、前記第2開口部と前記第3開口部とを繋ぐ連通溝を有し、前記第2開口部は、前記操作部材が通り抜けられるように形成され、前記連通溝は、前記第2開口部から前記第3開口部に前記第3配線を通せるように形成され、記操作部材は、前記操作レバーの所定方向他方側から前記第3開口部に嵌め込まれる。
【0067】
上記局面によれば、第2開口部は操作部材が通り抜けられるように形成されている。そして、連通溝は、第2開口部から第3開口部に第3配線を通せるように形成されている。それ故、操作部材が通り抜けられるように第3開口部を形成する必要がなく、第3開口部を大きく形成する必要がない。これにより、第3開口部を大きく形成することによって生じる操作レバーの剛性の低下が抑制される。
【0068】
第4の局面における操作レバー装置では、第3の局面の操作レバー装置において、前記第2操作パネルは、前記連通溝に嵌り込む嵌合部を有し、前記嵌合部は、前記第3開口部に突き出る先端部を有し、前記操作部材は、前記嵌合部の先端部を所定方向他方側から覆うように配置されている。
【0069】
上記局面によれば、操作部材は、嵌合部の先端部を所定方向他方側から覆うように配置されている。それ故、操作部材と嵌合部との間の隙間から操作レバー内に粉塵等が入ることが抑制される。
【0070】
第5の局面における操作レバー装置では、第1乃至4の何れかの局面の操作レバー装置において、前記操作レバーは、前記第1開口部を有する第1ハウジングと、前記第1ハウジングの所定方向他方側に被せられる第2ハウジングとを含む。
【0071】
上記局面によれば、操作レバーは、第1開口部を有する第1ハウジングと、第1ハウジングの所定方向他方側に被せられる第2ハウジングとを含む。それ故、操作レバーは、所定方向に分割可能に構成されるので、操作レバーに対して所定方向に直交する方向に作用する荷重に対する耐久性を向上させることができる。また、第1操作パネルを操作者に正対させるように操作レバーが配置された際に、第1ハウジングと第2ハウジングとの突合せ部分が操作者から見えにくいので、操作レバー装置の意匠性を向上させることができる。
【0072】
第6の局面における操作レバー装置では、第5の局面の操作レバー装置において、前記第1操作パネルは、前記第1ハウジングに係合する少なくとも1つの係合部を含み、前記係合部が前記第1ハウジングに係合することによって前記第1開口部に取付けられ、前記係合部は、弾性変形することによって前記第1ハウジングとの係合を解除し、前記第2ハウジングは、前記係合部の弾性変形を規制する規制部を含む。
【0073】
上記局面によれば、係合部は、第1ハウジングに係合し、且つ弾性変形することによって第1ハウジングとの係合を解除する。そして、第2ハウジングは、係合部の弾性変形を規制部によって規制する。それ故、第1ハウジングに第2ハウジングを組付けた後、係合部が第1ハウジングから外れることが抑制される。これにより、第1操作パネルが第1ハウジングから振動等によって外れることが抑制される。
【0074】
第7の局面における操作レバー装置では、第6の局面の操作レバー装置において、前記第1開口部は、内周面において内側に向かって突出する段部を有し、前記第1操作パネルは、前記第1開口部に嵌め込まれ、且つ前記段部に載置される。
【0075】
上記局面によれば、第1操作パネルは、段部に載せるように第1開口部に嵌め込まれている。それ故、第1操作パネルを第1開口部に嵌め込むことによって、第1操作パネルを第1開口部に支持させることができる。それ故、第1操作パネルの操作レバーへの取付けが容易である。
【0076】
第8の局面における操作レバー装置では、第1乃至7の何れかの局面の操作レバー装置において、前記第1操作パネルは、前記第1開口部に嵌め込まれるパネル本体と、前記パネル本体にある取付孔に挿通されて取り付けられる磁気スイッチを含み、前記磁気スイッチは、操作部分が操作されることによって磁気の変化を検知するスイッチ本体と、前記スイッチ本体を覆うことによって前記スイッチ本体に向かう磁気を遮蔽する磁気シールドとを有し、前記磁気シールドは、前記操作部分が配置される前記パネル本体の表面の反対側である裏面側から前記スイッチ本体に被せられ、且つ前記第1操作パネルの裏面に当接する。
【0077】
上記局面によれば、磁気シールドは、裏面側からスイッチ本体に被せられ且つパネル本体の裏面に当接するようになっている。それ故、磁気シールドが磁気スイッチをパネル本体に取り付けるための取付部材の機能も有するので、第1操作パネルの部品点数を低減することができる。これにより、第1操作パネルがコンパクトに形成される。
【0078】
第9の局面における操作レバー装置の組立方法は、所定方向一方側に第1開口部を有する第1ハウジングと前記第1ハウジングに所定方向他方側から被せられるように取り付けられる第2ハウジングとを含む中空の操作レバーにおいて第1操作パネルが前記第1開口部に取り付けられる操作レバー装置の組立方法であって、前記第1ハウジングの所定方向他方側から前記第1開口部を介して所定方向一方側へ前記第1操作パネルが引き出される第1引出し工程と、前記第1引出し工程で引き出された前記第1操作パネルが所定方向一方側から前記第1開口部に嵌め込まれる第1嵌め込み工程と、前記第1操作パネルに第1配線を介して接続され且つ前記操作レバー内に配置されるコントローラが前記操作レバーに取付けられるコントローラ取付工程と、前記第1ハウジングに前記第2ハウジングを取り付けることによって前記操作レバーを組み立てる操作レバー組立工程と、を備える。
【0079】
上記局面によれば、第1引出し工程では、第1ハウジングの所定方向他方側から第1開口部を介して所定方向一方側へ第1操作パネルが引き出される。また、第1嵌め込み工程では、第1引出し工程で引き出された第1操作パネルが所定方向一方側から第1開口部に嵌め込まれる。それ故、操作レバーが第1開口部を分割可能に構成されていなくても第1操作パネルが操作レバーに取り付けられる。
【0080】
第10の局面における操作レバー装置の組立方法は、第9の局面の操作レバー装置の組立方法において、第2配線を介して前記コントローラに接続される第2操作パネルが、前記第2ハウジングの所定方向他方側に形成される第2開口部を介して前記第2ハウジングの所定方向一方側から所定方向他方側に引き出される第2引出し工程と、前記第2引出し工程で引き出された前記第2操作パネルが所定方向他方側から前記第2開口部に嵌め込まれる第2嵌め込み工程と、を更に備える。
【0081】
上記局面によれば、第2引出し工程では、第2操作パネルが第2ハウジングの所定方向一方側から第2開口部を介して所定方向他方側に引き出される。また、第2嵌め込み工程では、第2引出し工程で引き出された第2操作パネルが所定方向他方側から第2開口部に嵌め込まれる。それ故、第2操作パネルもまた、操作レバーが第1開口部を分割可能に構成されていなくても操作レバーに取り付けられる。
【0082】
第11の局面における操作レバー装置の組立方法は、第10の局面の操作レバー装置の組立方法において、第3配線を介して前記コントローラに接続される操作部材が、前記第2ハウジングの所定方向一方側から前記第2開口部を介して所定方向他方側に取り出される操作部材取出し工程と、前記第2開口部に隣接するように前記第2ハウジングの所定方向他方側に形成される第3開口部と前記第2開口部とを繋ぐ連通溝に前記第3配線を通して前記操作部材を前記第3開口部の方に移動させる操作部材移動工程と、前記操作部材移動工程で移動させた前記操作部材が所定方向他方側から前記第3開口部に嵌め込まれる第3嵌め込み工程と、を更に備える。
【0083】
上記局面によれば、操作部材取出し工程では、操作部材が第2ハウジングの所定方向一方側から第2開口部を介して所定方向他方側に取り出される。操作部材移動工程では、連通溝に第3配線が通されて操作部材が第3開口部の方に移動される。第3嵌め込み工程では、操作部材が所定方向他方側から第3開口部に嵌め込まれる。それ故、操作部材が通り抜けられるように第3開口部を形成する必要がなく、第3開口部を大きく形成する必要がない。これにより、第3開口部を大きく形成することによって生じる操作レバーの剛性の低下が抑制される。
【符号の説明】
【0084】
1 操作レバー装置
11 操作レバー
11a 第1開口部
11b 段部
11c 第2開口部
11d 第3開口部
11e 連通溝
12 前面パネル(第1操作パネル)
13 背面パネル(第2操作パネル)
13b 嵌合部
13d 先端部
14 背面スイッチ(操作部材)
15 コントローラ
21 前側ハウジング(第1ハウジング)
22 後側ハウジング(第2ハウジング)
22b 規制部
25 パネル本体
25a 係合部
25f 取付孔
30 スライドスイッチ(磁気スイッチ)
30a スイッチ本体
30b 磁気シールド
30c 操作部分
31 第1配線
32 第2配線
33 第3配線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14