(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126308
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】注文管理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240912BHJP
G06F 3/04817 20220101ALI20240912BHJP
【FI】
G06Q30/0601 340
G06F3/04817
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034602
(22)【出願日】2023-03-07
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4(2022)年11月24日付けで、株式会社リクルートがウェブサイトにて、松林景子が発明した注文管理装置に関する製品について公開した。
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】松林 景子
【テーマコード(参考)】
5E555
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5E555AA22
5E555BA02
5E555BB02
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC17
5E555DB18
5E555DB41
5E555DC09
5E555DC26
5E555FA00
5L030BB58
5L030BB66
5L049BB58
5L049BB66
(57)【要約】 (修正有)
【課題】カートに入れた商品の買い忘れなどを、より効果的に防止する注文管理装置及びプログラムを提供する。
【解決手段】注文受付端末と、注文管理サーバとが、通信ネットワークを介して接続される注文管理システムにおいて、注文管理サーバは、利用客による商品の選択操作や、商品の注文操作などを受け付ける受付部と、利用客が操作する注文受付端末の表示を制御する表示制御部を備え、利用客によって商品が選択されると、注文受付端末の選択中メニュー画面P3上のカートボタンBc1の形状を、円から楕円形に変形拡大させ、かつ、カート・アイコンIcの横に[カートを見る]といった商品選択中である旨のメッセージMg1を表示させ、カートボタンBc1の右上などに、カートに入れた商品の数量Nu1を表示させる。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される商品の選択操作に応じて、選択された前記商品がカートに入ったことをあらわすカート操作子を表示装置に表示する表示制御部を備えた注文管理装置であって、
前記表示制御部は、
選択された前記商品が前記カートに入っている間、前記カート操作子の形状を変更する、注文管理装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記カート操作子の形状を変更している間、前記商品が選択中である旨のメッセージを、前記表示装置に表示する、請求項1に記載の注文管理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、選択された前記商品の注文操作が行われた場合に、前記カート操作子の形状を、前記商品の選択前の状態に戻す、請求項1または2に記載の注文管理装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記カート操作子の大きさを変更する、請求項1または2に記載の注文管理装置。
【請求項5】
コンピュータに、入力される商品の選択操作に応じて、選択された前記商品がカートに入ったことをあらわすカート操作子を表示装置に表示する表示制御ステップを実行させるためのプログラムであって、
前記表示制御ステップにおいては、選択された前記商品が前記カートに入っている間、前記カート操作子の形状が変更される、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、注文管理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットなどを介して商品を購入する場合、ユーザは、自身の端末を利用して購入予定の商品を選択し、仮想の買い物かごに選択した商品を入れてから、電子決済など行うことで注文を確定する。通常、商品を選択するページと買い物かごの中身を確認するページは別になっている。このため、ユーザは、商品購入を検討している間に、別の作業が入ってしまうと、買い物かごに入れた商品を忘れてしまい、買い忘れが生じたりしていた。かかる事情に鑑み、例えば特許文献1には、特定のツールバーに買い物かごを常時表示させることで、買い忘れなどを防止するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、実際には、購入予定の商品を選択し、選択した商品を仮想の買い物かご(カート)に入れたところで注文が完了したと誤認してしまい、注文を確定させずに画面を閉じてしまうケースが数多く発生しているのが現状である。
【0005】
本発明は以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、カートに入れた商品の買い忘れなどを、より効果的に防止することが可能な技術を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る注文管理装置は、入力される商品の選択操作に応じて、選択された商品がカートに入ったことをあらわすカート操作子を表示装置に表示する表示制御部を備えた注文管理装置であって、表示制御部は、選択された商品がカートに入っている間、カート操作子の形状を変更することを要旨とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、カートに入れた商品の買い忘れなどを、より効果的に防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本実施形態に係る注文管理システムの構成を示す図である。
【
図2】注文管理サーバの機能モジュールを示すブロック図である。
【
図3】注文管理システムによる商品選択・注文管理の流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
A.本実施形態
以下、飲食店において利用客が商品を選択・注文する際の管理業務に適用した実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の説明において「商品」とは、様々なサービス(役務)も含む広い概念である。
【0010】
図1は、本実施形態に係る注文管理システム1000の構成を示す図である。
図1に示すように、注文管理システム1000は、注文受付端末10と、注文管理サーバ20とを含んで構成される。注文受付端末10と、注文管理サーバ20とは、通信ネットワークNを介して接続される。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0011】
注文受付端末10は、利用客が注文する商品を選択したり、選択した商品を注文したりする際に利用する端末である。注文受付端末10は、例えばスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ウェアラブル端末、ノートPC(Personal Computer)など、注文管理サーバ20とのデータの授受が可能なあらゆる端末を利用することができる。
図1に示すように、注文受付端末10は、プロセッサ11、各種操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置12、液晶ディスプレイなどの表示装置13、通信ネットワークNに接続するための通信インタフェース14、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)などの記憶資源15を備えている。利用客は、注文受付端末10を利用することで、接客係を介することなく、自ら商品を選択・注文(いわゆる、セルフオーダー)することが可能となっている。一例として、利用客は、注文受付端末10によって店舗などに表示されている二次元コードを読み取り、ウェブブラウザなどを利用して商品の選択や注文などを行う態様が挙げられるが、これに限定する趣旨ではない。また、注文受付端末10では、本システム1000内で利用客を一意に識別するためのユーザIDが管理されている。
【0012】
注文管理サーバ(注文管理装置)20は、注文受付端末10を介して入力される商品の選択操作をあらわす情報や、入力される商品の注文操作をあらわらす情報(例えば、注文日時や商品名、数量)などを管理する。注文管理サーバ20は、汎用的なコンピュータであり、1台のコンピュータで構成されていてもよいし、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。
【0013】
注文管理サーバ20は、制御装置(プロセッサ)21と、記憶装置22を備えている。制御装置21は、ハードウェアとして、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置21は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。記憶装置22は、ハードディスクドライブ等である。
【0014】
図2は、制御装置21のCPUがROM等に格納されたプログラムを実行することによって実現される機能モジュールを示すブロック図である。
図2に示すように、機能モジュールには、受付部211、表示制御部212、注文管理データベースDB1が含まれる。
【0015】
受付部211は、注文受付端末10から、通信ネットワークNを介して商品の選択操作や、商品の注文操作などを受け付ける。
表示制御部212は、注文受付端末10から送信される選択操作や注文操作に従い、注文受付端末10の表示を制御する。本実施形態では、利用客によって商品が選択されているときに、買い物かごを模したアイコンを含むカートボタン(カート操作子)の形状が変更される点に1つの特徴があるが、詳細は後述する。
注文管理データベースDB1は、利用客(すなわち、ユーザID)ごとに、商品の注文状況(例えば、注文日時、商品、数量など)をあらわす注文情報を記憶する。
【0016】
次に、注文管理システム1000を用いた商品の選択・注文管理方法について、図面を参照しながら説明する。
図3は、注文管理システム1000による商品選択・注文管理の流れを示すシーケンス図である。
まず、利用客は、自身の注文受付端末10を操作して注文管理サーバ20へアクセスし、商品の注文の開始要求を行う(ステップS100)。注文管理サーバ20は、かかる要求を受け取ると、
図4に例示するような注文開始画面P1を注文受付端末10に表示する(ステップS101)。
【0017】
注文開始画面P1には、注文可能な各商品Imのメニュー情報IF1が表示されるとともに、右下部にカートボタンBc1が表示される。ここでは、未だ商品Imの選択が行われていないため、カートボタンBc1には、買い物かごを模したカート・アイコンIcのみが表示されている。
【0018】
利用客は、メニュー情報IF1を確認すると、注文受付端末10を操作し、商品の選択操作を要求する(ステップS102)。ここで、「商品の選択」とは、注文予定の商品、数量を特定することを意味する。注文管理サーバ20は、利用客による商品の選択操作の要求に応じて、
図5に例示するような選択操作画面P2を注文受付端末10に表示する(ステップS103)。
図5に示す例では、利用客によって選択された商品(例えば、「〇×ポテト」)、数量(例えば、「1つ」)とともに、選択された商品をカートに入れるための操作ボタン(ここでは、[カートに入れる]ボタン)Bo1が選択操作画面P2に表示されている。
【0019】
利用客は、[カートに入れる]ボタンBo1をクリックすることで、商品の選択操作を確定する(ステップS104)。注文管理サーバ20は、商品の選択[カートに入れる]ボタンBo1がクリックされたことを検知すると、カートボタンBc1の形状を変更するとともに、カート内に商品が入っている(すなわち、商品選択中である)ことを報知するメッセージMg1を含む、
図6に例示するような選択中メニュー画面P3を注文受付端末10に表示する(ステップS105)。
【0020】
詳述すると、注文管理サーバ20は、注文受付端末10に選択中メニュー画面P3を表示する際、カートボタンBc1の形状を円から楕円形に変形拡大し、かつ、カート・アイコンIcの横に[カートを見る]といった商品選択中である旨のメッセージMg1を表示する。さらに、注文管理サーバ20は、カートボタンBc1の右上などに、カートに入れた商品の数量Nu1を表示する。
【0021】
このように、利用客による商品の選択操作に応じて、選択中メニュー画面P3に表示されるカートボタンBc1の形状が変更され、かつ、カートボタンBc1内には、商品選択中である旨のメッセージMg1が明示される。このため、利用客は、商品を選択した後、注文操作が必要であることを確実に気づくことができ、商品を選択するだけで注文が完了したと誤認してしまう、といった問題を未然に防ぐことが可能となる。
【0022】
なお、上記例では、カート内に商品が入っている間、カートボタンBc1内に商品選択中である旨のメッセージMg1を表示したが、例えばカートボタンBc1とは別の場所に、商品選択中である旨のメッセージMg1をポップアップ表示(表出)して、カート内に商品が入っていることを利用客に確実に認識させるようにしてもよい。また、カート内に商品が入っている間は、カートボタンBc1の形状の変更に加え、例えばカートボタンBc1を点滅させるなど、様々なアニメーションを加えるようにしてもよい。また、上記例では、カートボタンBc1の形状を変更する一態様として外形と大きさを変えたが、どのような形状に変更するかは、システム設計等に応じて任意に設定可能である。
【0023】
図3に戻り、利用客は、選択中メニュー画面P3を確認し、カート内に入っている商品及び数量を確認すると、カートボタンBc1をクリックする(ステップS106)。注文管理サーバ20は、カートボタンBc1がクリックされたことを検知すると、
図7に例示するような注文操作画面P4を注文受付端末10に表示する(ステップS107)。注文操作画面P4には、利用客が選択した商品(例えば、「〇×ポテト」)、数量(例えば、「1つ」)が表示されるとともに、注文を確定するための操作ボタン(ここでは、[注文する]ボタン)Bo2が表示される。利用客は、選択した商品及び数量に間違いないことを確認すると、[注文する]ボタンBo2をクリックする(ステップS108)。
【0024】
注文管理サーバ20は、[注文する]ボタンBo2がクリックされたことを検知すると、利用客によって選択された商品及び数量について注文を確定し、選択された商品及び数量などあらわす注文情報を生成し、注文情報を当該利用客のユーザIDなどに対応づけて注文管理データベースDB1に格納する(ステップS109)。注文管理サーバ20は、生成した注文情報を外部端末(図示略)に送信し、当該利用客への商品の提供を依頼する。そして、注文管理サーバ20は、カートボタンBc1を商品選択前の状態に戻し、前掲
図4に示すような注文開始画面P1を注文受付端末10に表示し(ステップS110)、処理を終了する。
【0025】
B.その他
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、又は並列に実行することができる。
【0026】
また、上記実施形態では、利用客が注文受付端末10を利用することで、接客係を介することなくセルフオーダーする場合について説明したが、例えば接客係が注文受付端末(ハンディ端末など)10などを利用して、利用客の商品を選択・注文する場合にも適用可能である。さらに、上記実施形態では、飲食店に適用した場合について説明したが、例えば美容サロンやファッションストアなど、通信ネットワークNを介して商品の選択・注文操作を行うことが可能なあらゆる電子商取引に適用可能である。
【符号の説明】
【0027】
1000…注文管理システム、10…注文受付端末、11…プロセッサ、12…入力装置、13…表示装置、14…通信インタフェース、15…記憶資源、20…注文管理サーバ、21…制御装置、22…記憶装置、211…受付部、212…表示制御部、DB1…注文管理データベース、P1…注文開始画面、P2…選択操作画面、P3…選択中メニュー画面、P4…注文操作画面、Im…商品、IF1…メニュー情報、Bc1…カートボタン、Ic…カート・アイコン、Bo1,Bo2…操作ボタン、Mg1…メッセージ