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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126312
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】容器提供用具及び容器提供ユニット
(51)【国際特許分類】
   A47F 10/06 20060101AFI20240912BHJP
   B65D 83/00 20060101ALI20240912BHJP
   A47F 1/08 20060101ALN20240912BHJP
【FI】
A47F10/06
B65D83/00 A
A47F1/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023034611
(22)【出願日】2023-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】396011174
【氏名又は名称】くら寿司株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115749
【弁理士】
【氏名又は名称】谷川 英和
(74)【代理人】
【識別番号】100166811
【弁理士】
【氏名又は名称】白鹿 剛
(72)【発明者】
【氏名】田中 邦彦
(57)【要約】
【課題】提供する飲料用容器の衛生状態を清潔に保つことが求められている。
【解決手段】容器提供用具10は、ケース11と、2以上の飲料用容器40が収容経路12に収容されている状態で収容経路12の末端にある飲料用容器40を1つずつ取り出し可能となるように、ケース11の下部に設けられた取出口部20とを備える。取出口部20は、収容経路12の末端にある飲料用容器40が所定の取出方向に通過可能になるように開口する開口部21と、収容経路12の末端にある飲料用容器40の一部分が取出方向とは異なる方向においてケース11の外部に露出するようにケース11に設けられた露出部23とを有する。容器提供用具10は、収容時のままの衛生状態の飲料用容器を容易に取り出して提供することができる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲食店の店舗において客に対して飲料用容器を提供するために用いられる容器提供用具であって、
2以上の飲料用容器が、それぞれの飲料用容器の上下が横向きになるように、かつ、互いに上下方向において連なるようにして収容される収容経路を覆うケースと、
2以上の飲料用容器が前記収容経路に収容されている状態で前記収容経路の末端にある飲料用容器を1つずつ取り出し可能となるように、前記ケースの下部に設けられた取出口部とを備え、
前記取出口部は、
前記収容経路の末端にある飲料用容器が所定の取出方向に通過可能になるように開口する開口部と、
前記収容経路の末端にある飲料用容器の一部分が前記取出方向とは異なる方向において前記ケースの外部に露出するように前記ケースに設けられた露出部とを有する、容器提供用具。
【請求項2】
前記所定の取出方向は、前記容器提供用具の前側となる方向であり、
前記露出部は、前記ケースの両側部のそれぞれに設けられている、請求項1に記載の容器提供用具。
【請求項3】
前記取出方向は、前記容器提供用具の前上方であり、
前記収容経路の末端にある飲料用容器に接触することにより、当該飲料用容器の前方への移動を規制する規制部を備える、請求項1に記載の容器提供用具。
【請求項4】
前記ケースは、
前記ケース本体に対して変位することによって、前記ケースのうち前記取出口部を除く部位を、前記収容経路を覆っている閉状態から、前記収容経路の一部を覆っていない開状態とする開閉部材と、
前記開閉部材の前記ケース本体に対する位置を前記閉状態のままロックするロック部とを有する、請求項1に記載の容器提供用具。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載の容器提供用具と、
2以上の、上端が開放しているカップである飲料用容器とを備え、
前記2以上の飲料用容器は、それぞれ前記収容経路の末端に位置した場合に当該飲料用容器の底面の一部分が前記開口部から前記取出方向に露出するような姿勢で、互いに上下方向において連なるようにして前記収容経路に収容されている、容器提供ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲食店の店舗において客に対して飲料用容器を提供するために用いられる容器提供用具及び容器提供ユニットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、飲料を入れる飲料用容器を、それを用いるユーザにより取り出し可能に収容する器具がある(例えば、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2022-506878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
飲食店の店舗において、客に対して飲料用容器の提供を行う場合に、飲料用容器の衛生状態を清潔に保つことが求められている。
【0005】
例えば、店舗内の容器提供場所において用意された複数の飲料用容器の中から、客が自身用の飲料用容器を自ら手に取って飲料を飲むために用いるような、いわゆるセルフ方式の提供態様がある。このような提供態様においては、複数の客のそれぞれが、容器提供場所において飲料用容器に接触しうる状態になるため、飲料用容器の衛生状態を清潔に保つことができるようにすることがより重要となる。
【0006】
この発明はそのような問題点を解決するためになされたものであり、収容時のままの衛生状態の飲料用容器を、容易に取り出して提供することができる容器提供用具及び容器提供ユニットを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本第一の発明の容器提供用具は、飲食店の店舗において客に対して飲料用容器を提供するために用いられる容器提供用具であって、2以上の飲料用容器が、それぞれの飲料用容器の上下が横向きになるように、かつ、互いに上下方向において連なるようにして収容される収容経路を覆うケースと、2以上の飲料用容器が収容経路に収容されている状態で収容経路の末端にある飲料用容器を1つずつ取り出し可能となるように、ケースの下部に設けられた取出口部とを備え、取出口部は、収容経路の末端にある飲料用容器が所定の取出方向に通過可能になるように開口する開口部と、収容経路の末端にある飲料用容器の一部分が取出方向とは異なる方向においてケースの外部に露出するようにケースに設けられた露出部とを有する、容器提供用具である。
【0008】
かかる構成により、飲料用容器を取り出す際に他の飲料用容器に接触することを防止し、収容時のままの衛生状態の飲料用容器を容易に取り出して提供することができる。
【0009】
また、本第二の発明の容器提供用具は、第一の発明に対して、所定の取出方向は、容器提供用具の前側となる方向であり、露出部は、ケースの両側部のそれぞれに設けられている、容器提供用具である。
【0010】
かかる構成により、より容易に飲料用容器を取り出すことができる。
【0011】
また、本第三の発明の容器提供用具は、第一又は二の発明に対して、取出方向は、容器提供用具の前上方であり、収容経路の末端にある飲料用容器に接触することにより、飲料用容器の前方への移動を規制する規制部を備える、容器提供用具である。
【0012】
かかる構成により、取り出されるまで、飲料用容器を確実に収容経路に保持することができる。
【0013】
また、本第四の発明の容器提供用具は、第一から三のいずれか1つの発明に対して、ケースは、ケース本体に対して変位することによって、ケースのうち取出口部を除く部位を、収容経路を覆っている閉状態から、収容経路の一部を覆っていない開状態とする開閉部材と、開閉部材のケース本体に対する位置を閉状態のままロックするロック部とを有する、容器提供用具である。
【0014】
かかる構成により、収容経路に配置されている飲料用容器が覆われている状態を確実に維持することができ、飲料用容器を収容経路に補充する場合にのみ開状態とすることができる。
【0015】
また、本第五の発明の容器提供ユニットは、第一から四のいずれか一つの発明に対して、容器提供用具と、2以上の、上端が開放しているカップである飲料用容器とを備え、2以上の飲料用容器は、それぞれ収容経路の末端に位置した場合に飲料用容器の底面の一部分が開口部から取出方向に露出するような姿勢で、互いに上下方向において連なるようにして収容経路に収容されている、容器提供ユニットである。
【0016】
かかる構成により、飲料用容器の飲み口付近となる上部に触れないようにして容易に飲料用容器を取り出すことができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明による容器提供用具によれば、収容時のままの衛生状態の飲料用容器を、容易に取り出して提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施の形態に係る容器提供用具を用いた容器提供ユニットが配置されている店舗の店舗システムを説明する斜視図
図2】同容器提供ユニットの構成を説明する斜視図
図3】同容器提供ユニットの使用時の状態を示す斜視図
図4】同容器提供ユニットの側面図
図5】同容器提供ユニットを用いた容器提供方法の一例について説明するフローチャート
図6】同容器提供ユニットにおける飲料用容器の収容態様の別態様の例を示す正面図
図7】本実施の形態の一変形例に係る容器提供ユニットを示す側面図
図8】本実施の形態の別の変形例に係る容器提供ユニットを示す斜視図
図9】同容器提供ユニットの側面図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、容器提供用具やそれを用いた容器提供ユニットの実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の機能等を担うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0020】
なお、以下の説明において、図面において示される方向(上、右、前)は、各図同士で共通している。上及び下は、水平面に対して垂直な方向である。手前方向は、容器提供用具の正面が向いている方向であり、前方ということもある。奥方向は、手前方向とは反対の方向であり、後方ということもある。右は、容器提供用具の正面に対面して右手側の方向である。左は、右の反対側の方向である。なお、左右方向は、幅方向といってもよい。以下において、このように各方向を示して各部の形状や位置関係を説明することがあるが、これらはあくまで説明の便宜のために定義したものである。上下、前後、左右の各方向の明示は、本発明に係る容器提供用具の使用時における向きや姿勢などを限定するものではない。
【0021】
(実施の形態)
【0022】
本実施の形態において、容器提供用具は、飲食店等の店舗において、例えばコップや湯呑み等のカップである飲料用容器をユーザに提供するために用いられる。容器提供用具は、2以上の飲食用容器を互いに上下に連なるようなまとまりとして収容可能である。容器提供用具の下部の取出口から、1つずつ飲食用容器を外に取り出すことができるようになっている。以下、このように構成された容器提供用具の一例について説明する。
【0023】
図1は、本実施の形態に係る容器提供用具10を用いた容器提供ユニット1が配置されている店舗の店舗システム1000を説明する斜視図である。
【0024】
図1に示されるように、本実施の形態に係る店舗システム1000は、例えば飲食店などの店舗内において用いられるものである。図1には、その一部が示されている。飲食店は、例えばいわゆる回転寿司店である。なお、店舗システム1000が用いられる店舗はその他の業態、業種の飲食店であってもよい。また、来店した客(来店者、ユーザと言ってもよい)に提供される商品は、有償であるか無償であるかを問わない。
【0025】
本実施の形態において、店舗システム1000は、座席3、テーブル5、搬送装置7、上側ユニット8などを備える。搬送装置7は、ユーザが飲食を行う店内と、図示しない厨房内とにわたって設けられている。一のテーブル5及びそれに対応する座席3で構成される席が、搬送装置7に沿って並べられている。
【0026】
搬送装置7は、例えば、上面がフラットに構成されたクレセントチェーンを用いて構成された搬送路を有している。搬送路には、飲食物である寿司等(図示せず)の商品が、皿である食器80などを介して乗せられる。搬送装置7は、搬送路を駆動することにより、搬送路上に配置された商品を各席に搬送する。
【0027】
上側ユニット8は、搬送路の上方に配置されている。上側ユニット8は、例えば、照明手段を内蔵しており、搬送路を照らすように、下方に光を照射するように構成されている。上側ユニット8には、例えば、ユーザからの注文を受け付け可能な注文用装置(図示せず)が設けられていたり、搬送装置7とは異なる方法で各席に商品等を送り届けることができる第二搬送装置(図示せず)が設けられていてもよい。
【0028】
本実施の形態において、店舗システム1000において、飲食店の店舗において来店者に対して飲料用容器40を提供可能に構成されている容器提供ユニット1が用いられている。以下、容器提供ユニット1について説明する。
【0029】
本実施の形態において、飲料用容器40は、例えば、湯呑みである。飲料用容器40は、コップ、カップ等と呼ばれるものであってもよい。店舗において、通常、来店者のうち、飲み水やお茶等の飲料を飲むユーザは、飲料用容器40に飲料を入れて、食事中などに飲むことができる。
【0030】
なお、飲料用容器40は、これに限られず、主に飲料を収容可能な種々の容器であってもよい。飲料用容器40の材質は、合成樹脂、陶器、ガラス、紙、金属等、適宜設定可能である。
【0031】
図1において、容器提供ユニット1は、各席に対応するように設置されている。容器提供ユニット1は、例えば、上側ユニット8に取り付けられている。各席を使用するユーザは、必要とする場合に、自ら、容器提供ユニット1から飲料用容器40を取り出して用いることができる。すなわち、容器提供ユニット1は、いわゆるセルフ方式の提供態様で飲料用容器40を来店者の利用の用に供するために便利に用いることができるようになっている。容器提供ユニット1が上側ユニット8に取り付けられているので、容器提供ユニット1がテーブル5上の場所を取ることなく、利用者がテーブル5上の広い面積を利用することができるようになる。
【0032】
なお、容器提供ユニット1の設置場所はこの例に限られない。例えば、複数の席の各利用者に共用されうるように容器提供ユニット1が設けられていてもよいし、席から離れた位置や厨房などに配置されていてもよい。
【0033】
なお、後述するように、1組の容器提供ユニット1を用いて連続して提供可能な飲料用容器40の個数には上限がある。必要な場合には、2以上の容器提供ユニット1を並べて配置することにより、より多くの利用者に対して飲料用容器40を提供可能にすることができる。この場合、容器提供ユニット1に対して飲料用容器40を補充する頻度を低くすることができるので、店舗運営に係るオペレーションの負荷を低減させることができる。
【0034】
図2は、同容器提供ユニット1の構成を説明する斜視図である。図3は、同容器提供ユニット1の使用時の状態を示す斜視図である。図4は、同容器提供ユニット1の側面図である。
【0035】
本実施の形態において、容器提供ユニット1は、容器提供用具10及び飲料用容器40を備える。容器提供ユニット1において、複数の飲料用容器40が容器提供用具10に収容されて、ユーザに対して提供可能となる。すなわち、複数の飲料用容器40を収容可能に構成された容器提供用具10と、それに収容された飲料用容器40とで、容器提供ユニット1が構成される。容器提供ユニット1には、通常、2以上の飲料用容器40が収容される。
【0036】
本実施の形態において想定される飲料用容器40は、上部41において開口する、略有底円筒状のカップである。底面43(底部と言ってもよい)には、例えば高台が設けられている。本実施の形態において、飲料用容器40は外径寸法よりも上下方向の寸法の方が大きい形状を有している。また、飲料用容器40は、上部41の外径のほうが底面43側の外径よりも大きい、テーパ状の外周面を有する。なお、飲料用容器40の形状はこれに限られない。例えば、高台が設けられていなくてもよい。また、高さ方向のいずれの位置においても外周面の径が略同じになるように形成されていてもよい。また、回転体状の形状を有していないものであってもよい。
【0037】
容器提供用具10は、ケース11と、ケース11に設けられた取出口部20とを備える。
【0038】
ケース11は、2以上の飲料用容器40が収容される収容経路12を覆うように構成されている。収容経路12は、2以上の飲料用容器40が、それぞれの飲料用容器40の上下が横向きになるように、かつ、上下方向において連なるようにして収容されるようにケース11内に用意された経路である。互いに隣り合って並ぶ2つの飲料用容器40は、互いの側面同士が接触するか近接するようにして、収容経路12に位置する。1つずつ飲料用容器40が取り出されるのに伴って、収容経路12に収容されている飲料用容器40が収容経路12の経路に沿って重力により移動するように構成されている。
【0039】
本実施の形態において、収容経路12は、その経路の長手方向に沿って飲料用容器40が1つずつ並ぶように構成されている。なお、収容経路12において、経路の長手方向に沿って複数の飲料用容器40が並列的に並ぶように構成された部位が設けられていてもよい。また、収容経路12は、上下方向が長手方向となるように設けられているものではなくてもよい。例えば、収容経路12は、上下方向から傾斜した方向が長手方向となるように設けられていたり、湾曲していたり、ジグザグに延びていたりしていてもよい。このような形態の収容経路12に経路に沿って並ぶように収容された2以上の飲料用容器40についても、上下方向において連なっていると言ってもよい。収容経路12が上下方向において連なるように2以上の飲料用容器40を収容可能であるとは、経路に沿って並ぶ2つの飲料用容器40が上下方向において異なる高さにあるように収容可能となっていることを意味すると言ってもよい。
【0040】
図2において、本実施の形態に係る容器提供用具10において収容経路12に相当すると言うことができる部分を一点鎖線で示す。本実施の形態において、収容経路12は、上下方向が長手方向になるように延びる経路を有している。収容経路12には、複数の飲料用容器40が、それぞれの飲料用容器40の上下が横向きになるように、互いに上下方向に連なるようにして収容される。収容経路12には、複数の飲料用容器40が上下方向に連なって構成される容器スタック40Sが収容されると言ってもよい。
【0041】
本実施の形態において、ケース11は、例えば、上下方向が長手方向となる略直方体の箱形状を有している。すなわち、容器提供用具10は、全体として、上下方向が長手方向となる箱形状を有している。ケース11は、例えば、略均一な厚みの樹脂板を用いて構成されている。樹脂の素材としては、例えば、抗菌性を有する樹脂を用いることがより好ましい。なお、ケース11の材質はこれに限られず、金属製や紙製等であってもよい。また、型を用いて形成されたり、印刷等の方法により造形されたりした物であってもよい。
【0042】
ケース11の内側には、それぞれの飲料用容器40が、上下が横向きになるように、互いに上下方向に連なるように並べられた容器スタック40Sが収容可能である。すなわち、ケース11は、それ自体が飲料用容器40が通過可能な経路をなす、収容経路12を構成しているといえる。このようなケース11は、収容経路12の周囲を覆っていると表現することができる。
【0043】
なお、ケース11とは別の部材により、それ自体で飲料用容器40を収容可能な収容経路が構成されていてもよい。この場合、収容経路がケース11の内部に配置されていることにより、収容経路がケース11により覆われていてもよい。
【0044】
本実施の形態において、ケース11は、前方に向けて開口するケース本体の前側を覆うように配置された開閉部材15と回転軸16とを有している。開閉部材15は、例えば、略矩形のパネルである。回転軸16は、ケース11の前方上部に、左右方向に略平行に配置されている。開閉部材15は、回転軸16を中心にしてケース本体に対して回転可能に、ケース本体に軸支されている。
【0045】
開閉部材15は、ケース本体に対して変位することによって、ケース11を、閉状態から開状態にする。本実施の形態において、開閉部材15をケース本体に対して回転させることにより、ケース11の開状態と閉状態とを変更可能である。
【0046】
閉状態とは、後述の取出口部20を除く部位について、ケース11が収容経路12を覆っている状態である。閉状態とは、収容経路12に収容されている容器スタック40Sが覆われている状態であると言ってもよい。本実施の形態において、閉状態の場合、収容経路12の上下、左右、後側が、ケース本体により覆われ、収容経路12の前面の大部分が開閉部材15により覆われている。本実施の形態において、閉状態は、開閉部材15が収容経路12の上部を覆っている状態であると言ってもよい。
【0047】
他方、開状態とは、取出口部20を除く部位について、ケース11が収容経路12を覆っていない状態である。開状態とは、収容経路12に収容されている容器スタック40Sが、外部に露出している状態であると言ってもよい。本実施の形態において、開状態の場合、収容経路12の前面が開閉部材15により覆われておらず、収容経路12に収容されている容器スタック40Sが前側から見える状態になる。開状態とは、外部から収容経路12に飲料用容器40を容易に収容可能となる状態であるといえる。
【0048】
なお、開閉部材15の位置や開閉可能な構造は、これに限られない。例えば、開閉部材15は、ケース11の天面や側面を開閉可能に設けられていてもよい。また、開閉部材15により、収容経路12に繋がるケース11の一部分のみを開閉可能であり、開状態において開口する部位から一つずつ収容経路に飲料用容器40を収容することができるようになっていてもよい。また、開閉部材15は、例えばケース本体との間で樹脂製ヒンジを有するように設けられていて開閉可能であってもよい。また、開閉部材15は、ケース本体にねじ等の固定部材を用いて着脱可能であることにより開閉可能であってもよい。また、開閉部材15は、ケース本体にスライドして係合可能となるように構成されていることにより開閉可能であってもよい。開閉部材15は、スナップフィット等の係合手段によりケース本体に着脱可能であってもよい。
【0049】
また、本実施の形態において、ケース11は、ロック部18を備えている。ロック部18は、開閉部材15のケース本体に対する位置を閉状態のままロック可能に構成されている。ロック部18は、例えば、開閉部材15に対して固定されているターン錠である。例えば、ロック部18は、ターンされることによりカムとケース本体に設けられた係合部(図示せず)とが係合したり係合が解除したりするようにされたものである。なお、ロック部18の構成はこれに限られず、例えばいわゆるパチン錠や南京錠を用いた構造など、種々の施錠方法を用いることができる。このようなロック部18が設けられていることにより、想定しないユーザが開閉部材15を開状態にして収容経路12が外部に露出する状態になることを防止することができる。
【0050】
なお、本実施の形態において、ケース11の背面には、取付具14が設けられている。取付具14は、例えば、上側ユニット8に取り付けられた取付受け具(図示せず)に対して係合可能に構成されている。取付具14が取付受け具に係合することにより、容器提供ユニット1が上側ユニット8に固定される。なお、本実施の形態において、容器提供ユニット1は上側ユニット8に容易に着脱可能であるが、上側ユニット8等に容易な方法によっては着脱できないように固定されていてもよい。また、容器提供用具10は、例えば、店舗の什器や内装具と一体となるようにして設けられていてもよい。例えば、容器提供用具10の一部が上側ユニット8に埋め込まれているように見えるようにして配置されていてもよい。
【0051】
取出口部20は、ケース11の下部に設けられている。取出口部20は、2以上の飲料用容器40が収容経路12に収容されている状態で、収容経路12の末端にある飲料用容器40を1つずつ取り出し可能となるように形成されている。取り出し可能とは、例えば、ユーザが飲料用容器40を摘まんで取り出し可能である。以下、言及する時点において、2以上の飲料用容器40のうち収容経路12の末端すなわち最下部に位置するものを、飲料用容器40Fと表すことがある。
【0052】
取出口部20は、開口部21と、規制部25とを有する。
【0053】
開口部21は、ケース11の内部と外部とが連通するように開口する部位である。すなわち、開口部21を通して、容器提供用具10の外部と収容経路12とが繋がっている。本実施の形態において、開口部21は、ケース11の前面から前側に開口している。
【0054】
図3に示されるように、収容経路12に収容されている飲料用容器40のうち、収容経路12の末端にある飲料用容器40Fが、開口部21を通してケース11の外部に露出する。これにより、ユーザは、容器提供用具10の前側から、取り出す対象となる飲料用容器40Fに触れることができるようになっている。
【0055】
開口部21は、飲料用容器40Fが所定の取出方向Dに通過可能になるように形成されている。本実施の形態において、所定の取出方向Dは、容器提供用具10の前側となる方向である。以下に示すように規制部25が設けられていることにより、取出方向Dは、容器提供用具10の前上方となる。
【0056】
規制部25は、開口部21が設けられている部位の下部に形成されている。上下方向において、規制部25の上端部は、収容経路12の底部よりも高い位置にある。本実施の形態において、規制部25は、ケース11の下端部であって前端部近傍に、設けられている。規制部25は、収容経路12の末端にある飲料用容器40Fがケース11内で前側に位置している状態において、飲料用容器40Fに接触することにより、飲料用容器40Fの前方への移動を規制するように構成されている。すなわち、規制部25は、飲料用容器40Fが前側に移動しようとする場合において、飲料用容器40Fに接触することにより、飲料用容器40Fに後ろ向きの力を与えて、それ以上前側に移動しないようにするように構成されている。これにより、ユーザ等による取り出すための力が加えられていない状態において飲料用容器40Fが開口部21から外部に転がり出ることを確実に防止することができる。
【0057】
なお、規制部25が設けられていることにより、本実施の形態において、開口部21を構成する端縁部には、ケース11の前面のうち覆われている部位の下端縁(すなわち、本実施の形態においては開閉部材15の下端縁)と、ケース11の両側面の前端縁と、規制部25の上端縁とが含まれるといえる。規制部25の上端縁は、開口部21の端縁の一部を構成すると言ってもよい。
【0058】
本実施の形態において、取出口部20には、露出部23が設けられている。露出部23は、収容経路12の末端にある飲料用容器40Fの一部分が、取出方向Dとは異なる方向においてケース11の外部に露出するように、ケース11に設けられている部位である。換言すると、飲料用容器40Fは、取出方向Dとは異なる方向において、一部分が露出部23を通してケース11の外部に露出するようになっている。
【0059】
本実施の形態において、露出部23は、取出方向Dに対して略垂直な方向に飲料用容器40Fを露出させるようにケース11に設けられている。より具体的には、例えば、露出部23は、ケース11の両側部のそれぞれに設けられており、露出部23は、飲料用容器40Fを左右方向のそれぞれ(取出方向Dに対して略垂直な方向の一例)に露出させるように設けられている。すなわち、本実施の形態において、ケース11に露出部23が設けられていることにより、飲料用容器40Fの上部41の一部と底面43の一部とが外部に露出するようになっている。ケース11に露出部23が設けられていることにより、ケース11の側方から見て、飲料用容器40Fの上部41の一部と底面43の一部とが見える状態になっている。
【0060】
露出部23は、ケース11の各側面において、後方に向けて凹むように形成されている。すなわち、露出部23は、取出方向Dとは反対の方向に向けて凹むように形成されている。露出部23は、ケース11の一部を切り欠くように形成されていると言ってもよい。露出部23は、切欠き部と言ってもよい。露出部23は、開口部21を構成する端縁部の一部に形成されていると言ってもよいし、露出部23は、開口部21と繋がっていると言ってもよい。露出部23は、開口部21に向けて開口している切れ込み状の部位であると言ってもよい。
【0061】
本実施の形態において、各露出部23は、左右方向から見て、半円の端縁部を有する切欠きとなるように、ケース11の各側面に形成されている。すなわち、各露出部23は、後方すなわち取出方向Dとは反対の方向に近づくにつれて上下方向の幅寸法が小さくなるように形成されていると言うことができる。
【0062】
なお、露出部23は、開口部21と通じている部位であるが、これに限られない。例えば、ケース本体に、飲料用容器40の一部分が露出するように形成された孔部(窓と言ってもよい)であってもよい。
【0063】
このように形成された容器提供用具10に飲料用容器40がセットされている容器提供ユニット1から、ユーザは、以下のように飲料用容器40を取り出すことができる。すなわち、ユーザは、容器提供ユニット1の開口部21から露出している飲料用容器40Fに手を近づけ、飲料用容器40Fを手で摘まむ(把持する)。この場合、飲料用容器40Fの一部に指等を掛けてもよい。そして、飲料用容器40Fを、規制部25を乗り越えるように又は規制部25をかわすように取出方向Dに向けて引き、開口部21を通過するようにする。これにより、ユーザは、容器提供ユニット1から、飲料用容器40を1つ取り出すことができる。
【0064】
なお、収容経路12の末端の飲料用容器40Fが1つ取り出されると、収容経路12に収容されている飲料用容器40が重力により下方に変位する。取り出された飲料用容器40の次に収容経路12の末端に近かったものが次に開口部21から露出する飲料用容器40Fとなる。ユーザは、必要な場合に、同様にして、そのときに最下部に位置している飲料用容器40Fを取り出すことができる。すなわち、ユーザは、容器提供ユニット1から、他の飲料用容器40に触れないようにして、取り出し対象とする飲料用容器40を1つずつ取り出すことができる。
【0065】
また、容器提供用具10のケース11は、飲料用容器40Fを除いて、収容経路12に収容されている容器スタック40Sを覆うように構成されている。したがって、収容されている飲料用容器40に対して、ユーザや他の者が意図せず又は意図して触れたり、何らかの要因で外部からの物が触れたりすることを防止することができる。容器提供用具10を用いることにより、飲料用容器40を、収容した時のままの衛生状態で保持することができる。また、衛生状態が保たれた飲料用容器40を、容易に取り出し可能な状態で、ユーザに提供することができる。
【0066】
本実施の形態においては、取出口部20には、露出部23が設けられている。したがって、飲料用容器40Fの取り出し時に、ユーザは、容易に取り出すための操作を行うことができる。
【0067】
また、露出部23が開口部21を構成する端縁部の一部に形成されているので、ユーザは、飲料用容器40Fの上部41又は底面43に指等を掛けた状態で、指等を飲料用容器40Fから離さずに飲料用容器40Fを取出方向Dに向けて引き出すことができる。したがって、容易に飲料用容器40Fを取り出すことができる。
【0068】
露出部23は、ケース11の両側部に設けられており、飲料用容器40Fの上部41と底面43とが外部に露出する。これにより、取出方向Dとは反対の方向に向けて手を近づけたユーザが、その指等を上部41と底面43との両方に掛けて、飲料用容器40Fを取出方向Dに向けて容易に引き出すことができる。
【0069】
各露出部23は、後方すなわち取出方向Dとは反対の方向に近づくにつれて上下方向の幅寸法が小さくなるように形成されているので、ユーザは、指等を上部41又は底面43に掛けた状態で飲料用容器40Fの位置を微調整することができ、飲料用容器40Fが開口部21をスムーズに通るようにすることができる。
【0070】
なお、本実施の形態において、規制部25は、収容経路12のうちケース11により覆われている部位の前端部よりも前方に位置している。すなわち、飲料用容器40Fは、規制部25により前側へ移動しないように規制されうる状態で、他の飲料用容器40よりも前側に位置することが可能である。飲料用容器40Fは、ユーザにより触れやすい手前側の位置にあるので、ユーザは、容易に飲料用容器40Fを取り出す操作を行うことができる。
【0071】
なお、本実施の形態に係る容器提供ユニット1を用いて、店舗においては、以下のような容器提供方法を作業者が行うことにより、利用者に対して飲料用容器40を提供することができる。
【0072】
図5は、同容器提供ユニット1を用いた容器提供方法の一例について説明するフローチャートである。
【0073】
すなわち、まず、作業者は、容器提供ユニット1を、設置されている上側ユニット8等の什器から取り外す(ステップS1)。
【0074】
次に、作業者は、容器提供用具10の開閉部材15を開状態にする。ロック部18によるロックが行われている場合には、当該ロックを解除した上で開閉部材15を開状態にすればよい(ステップS2)。
【0075】
作業者は、開閉部材15を開状態にした容器提供用具10の収容経路12に、飲料用容器40を収容する(ステップS3)。収容経路12が露出していることにより、容易に飲料用容器40の収容を行うことができる。
【0076】
作業者は、開閉部材15を閉状態にする(ステップS4)。
【0077】
作業者は、容器提供ユニット1を、上側ユニット8に再度取り付ける(ステップS5)。これにより、ユーザが、補充された飲料用容器40を自ら取り出して用いることができるようになる。
【0078】
なお、このように補充を行う場合、什器から取り外した容器提供用具10を寝かせた姿勢にして、開閉部材15の開閉や飲料用容器40の収容等の作業を行うようにしてもよい。容易に作業を行うことができる。
【0079】
また、容器提供方法はこれに限られない。容器提供ユニット1が上側ユニット8等の什器に設置されている状態のままで、開閉部材15の開閉や飲料用容器40の収容等の作業を行うようにしてもよい。
【0080】
なお、本実施の形態において、上述の図では容器スタック40Sを構成する飲料用容器40の上下の向きをいずれも同じ方向として示したが、このような収容方法に限られない。
【0081】
図6は、同容器提供ユニット1における飲料用容器40の収容態様の別態様の例を示す正面図である。
【0082】
図に示されるように、例えば、収容経路12の長手方向に沿って、上下の向きが互い違いになるように並ぶ複数の飲料用容器40を含む容器スタック140Sを構成してもよい。上述のようにテーパ状の外周面を有する飲料用容器40の提供を行う用途において、このような容器スタック140Sを構成する収容態様で飲料用容器40を収容することにより、一度により多くの飲料用容器40を容器提供用具10に収容することができる。
【0083】
なお、このような収容態様は、上述の容器提供方法のステップS3において、作業者が、収容経路12に、収容経路12の長手方向に沿って上下の向きが互い違いになるような向きで、複数の飲料用容器40を収容するようにすることにより実現することができる。
【0084】
(変形例の説明)
【0085】
なお、上述の実施の形態に示された各構成要素の具体的な構成は一例であり、異なる具体的構成により実現されていてもよい。
【0086】
図7は、本実施の形態の一変形例に係る容器提供ユニット101を示す側面図である。
【0087】
図に示される変形例においては、底部の形状が上述の実施の形態とは一部異なっている取出口部120を有するケース111を用いた容器提供用具110が示されている。すなわち、取出口部120の底部すなわち収容経路12の底部には、最下部から前方に近づくにつれて高さが高くなるように形成された曲面125と、最下部から後方に近づくにつれて高くなる曲面126とが形成されている。曲面125,126は、例えば、略円筒面状であるが、傾斜する平面状であったり他の形状の曲面であってもよい。
【0088】
曲面125は、上述の実施の形態における規制部25に替えて設けられており、容器提供用具110における規制部として機能する。曲面126は、収容経路12の背面側から前方に向けて低くなっており、飲料用容器40Fに接触することにより、飲料用容器40Fに対して前方に向けた力を作用させるように構成されている。したがって、本変形例においては、飲料用容器40Fが、収容経路12内において取出方向Dに近い位置に保たれるようにすることができ、容易に飲料用容器40Fを取り出すことができる。飲料用容器40Fを取り出そうとしたユーザが、誤って飲料用容器40Fを後方に押し込んでしまったとしても、飲料用容器40Fが再び前側に戻ってきやすくなるので、容易に、再度の取り出し操作を行うことができる。そのほか、上述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0089】
なお、取出口部120の底部には、ケース111内と外部とを繋ぐように貫通する穴128が設けられている。穴128は、取出口部120の底部の最下部に設けられている。このような穴128が設けられていることにより、ケース111内に何らかの理由で液体が入った場合に、液体が穴128を通じて外部に排出されるようにすることができる。なお、この場合、排出される液体を外部において吸収したり受けたりする構造を設けることが好ましい。
【0090】
図8は、本実施の形態の別の変形例に係る容器提供ユニット201を示す斜視図である。図9は、同容器提供ユニット201の側面図である。
【0091】
図に示される変形例において、飲料用容器40を取り出す際の向きが上述の実施の形態とは異なっている。すなわち、本変形例に係る容器提供ユニット201では、飲料用容器40を、底面43側が取出方向Dを向くような姿勢で取り出すことができるようになっている。
【0092】
本変形例において、容器提供ユニット201の容器提供用具210は、前後方向の寸法のほうが左右方向の寸法よりも大きい収容経路212を有している。ケース211は、前後方向の寸法のほうが左右方向の寸法よりも大きい収容経路212が内部に構成されるような箱形に形成されている。すなわち、容器提供用具210には、底面43が前方を向くような姿勢で複数の飲料用容器40が並ぶ容器スタック240Sが収容可能である。
【0093】
ケース211の下部に設けられた取出口部220には、開口部21のほか、左右両側に形成された露出部223と、ケース211の前面下端部に形成された規制部25とが設けられている。
【0094】
本実施の形態において、露出部223は、左右方向から見て三角形形状をなすように、後方に向けて窪むように形成されている。露出部223は、左右方向から見て、V字状の端縁部を有する切欠きとなるように、形成されていると言ってもよい。露出部223は、ワニ口形状(ワニ口クリップの閉じた状態を側方から見た場合の先端部の形状)を有していると言ってもよい。すなわち、各露出部223は、後方すなわち取出方向Dとは反対の方向に近づくにつれて上下方向の幅寸法が小さくなるように形成されていると言うことができる。
【0095】
本変形例においては、底面43が前方を向く姿勢で飲料用容器40が収容されているので、下端部にある飲料用容器40Fの底面43の少なくとも一部分が開口部21から取出方向Dに露出する。すなわち、本変形例においては、2以上の飲料用容器40が、それぞれ収容経路212の末端に位置した場合に当該飲料用容器40Fの底面43の一部分が開口部21から取出方向Dに露出するような姿勢で、互いに上下方向において連なるようにして収容経路212に収容されている。また、各露出部223において、飲料用容器40Fの底面43側の側周面の一部が外部に露出する。
【0096】
このように飲料用容器40が収容されているので、本変形例においては、ユーザは、飲料用容器40の飲み口付近となる上部41に触れないようにして、容易に飲料用容器40取を取り出すことができる。そのほか、上述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0097】
なお、本変形例においては、上述の実施の形態における容器提供方法のステップS3において、作業者が、収容経路212に飲料用容器40を収容する際に、それぞれ収容経路212の末端に位置した場合に底面43の一部分が開口部21から取出方向Dに露出するように、底面43が前方を向く姿勢で、互いに上下方向において連なるようにすることにより実現することができる。
【0098】
なお、ケース211は、例えば、開閉可能に構成されていない。すなわち、上述の実施の形態のような開閉部材は設けられていない。ケース211には、開口部21を通して複数の飲料用容器40を1つずつ収容すればよい。このような方法でも、収容経路212において収容される容器スタック240Sを構成することができる。なお、ケース211に、開閉部材を設けるようにしてもよい。
【0099】
(その他)
【0100】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものである。
【0101】
上述の実施の形態や変形例の構成要素を適宜組み合わせた実施の形態を構成してもよい。例えば、上述の実施の形態の構成そのものに限られず、上述の実施の形態や変形例のそれぞれの構成要素について、適宜、他の実施の形態等の構成要素と置換したり組み合わせたりしてもよい。また、上述の実施の形態や変形例のうち、一部の構成要素や機能が省略されていてもよい。
【0102】
なお、ユーザとは、来店者に飲料用容器を提供する対応を行う従業者であってもよい。すなわち、容器提供用具から飲料用容器を取り出すユーザは、来店者自身に限られず、店舗において業務に従事する従業者であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0103】
以上のように、本発明にかかる容器提供用具は、収容時のままの衛生状態の飲料用容器を、容易に取り出して提供することができるという効果を有し、容器提供用具等として有用である。
【符号の説明】
【0104】
1,101,201 容器提供ユニット
10,110,210 容器提供用具
11,111,211 ケース
12,212 収容経路
14 取付具
15 開閉部材
16 回転軸
18 ロック部
20,120,220 取出口部
21 開口部
23,223 露出部
25 規制部
40,40F 飲料用容器
40S,140S,240S 容器スタック
41 上部
43 底面
125,126 曲面
128 穴
1000 店舗システム
D 取出方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9