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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126597
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】車両用安全補助装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/243 20180101AFI20240912BHJP
   F21S 43/236 20180101ALI20240912BHJP
   B60Q 1/00 20060101ALI20240912BHJP
   B60Q 1/34 20060101ALI20240912BHJP
   B60Q 1/44 20060101ALI20240912BHJP
   B60Q 1/50 20060101ALI20240912BHJP
   G08G 1/16 20060101ALI20240912BHJP
   F21W 103/20 20180101ALN20240912BHJP
   F21W 103/25 20180101ALN20240912BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20240912BHJP
   F21W 107/10 20180101ALN20240912BHJP
【FI】
F21S43/243
F21S43/236
B60Q1/00 Z
B60Q1/00 G
B60Q1/34 B
B60Q1/44 C
B60Q1/50 Z
G08G1/16 C
F21W103:20
F21W103:25
F21Y115:10
F21W107:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023035080
(22)【出願日】2023-03-07
(71)【出願人】
【識別番号】523081845
【氏名又は名称】高橋 秀樹
(71)【出願人】
【識別番号】397054336
【氏名又は名称】新國 廣治
(74)【代理人】
【識別番号】100129159
【弁理士】
【氏名又は名称】黒沼 吉行
(72)【発明者】
【氏名】新國 廣治
(72)【発明者】
【氏名】新國 祐吾
【テーマコード(参考)】
3K339
5H181
【Fターム(参考)】
3K339AA25
3K339AA36
3K339AA39
3K339AA50
3K339BA09
3K339BA10
3K339CA12
3K339CA28
3K339DA01
3K339DA02
3K339EA01
3K339EA04
3K339EA05
3K339GB08
3K339GB14
3K339GB21
3K339GB26
3K339HA02
3K339HA03
3K339HA30
3K339JA02
3K339JA04
3K339JA22
3K339MB04
3K339MB06
3K339MB10
3K339MC53
3K339MC58
5H181AA01
5H181BB04
5H181CC04
5H181FF04
5H181FF25
5H181FF27
5H181FF33
5H181FF35
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL07
5H181LL08
5H181LL09
(57)【要約】
【課題】 周囲の交通参加者に対し、方向指示の灯火類の死角が無く、しかも周囲の交通参加者に対し、ドライバーの意思をより正確に伝達し、誤解やトラブルの発生を防止する技術を提供する。
【解決手段】 中央制御部4を有して車両Mに設置されたコントロールユニット2と、車両Mの前後左右端の四角の既存のランプに一体化、及び/又は、その周囲の少なくとも何れか一方に設けられた新設ランプNLPと、ボディーの左側の新設ランプNLPから、同ボディーの右側に向けて発光するよう突出された左折用の発光凸部TPと、ボディーの右側の新設ランプNLPから、同ボディーの左側に向けて発光するよう突出された右折用の発光凸部TPと、当該コントロールユニット2は閉路検知手段CSを有し、該コントロールユニット2は、中央制御部4が、車両Mの灯火器の点灯動作に、各新設ランプNLPを同期して点灯するよう制御するものとされた車両用安全補助装置1である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の起動に連動して電力を供給する電源部、該電源部からの電力を受けて起動する中央制御部を有して車両に設置されたコントロールユニットと、
車両のボディーの前後左右端の四角の既存のランプに一体化、及び/又は、その周囲の少なくとも何れか一方に設けられた新設ランプと、
ボディーの左側の新設ランプの少なくとも何れか1個から、同ボディーの右側に向けて発光するよう同ボディーより突出された左折用の発光凸部と、
ボディーの右側の新設ランプの少なくとも何れか1個から、同ボディーの左側に向けて発光するよう同ボディーより突出された右折用の発光凸部と、
を備え、
当該コントロールユニットは、車両の灯火器のスイッチ回路の開閉を検知する閉路検知手段を有し、
該コントロールユニットは、中央制御部が、車両の灯火器の点灯動作に、各新設ランプおよび各発光凸部を同期して点灯するよう制御するものとされたことを特徴とする車両用安全補助装置。
【請求項2】
前記コントロールユニットの中央制御部に接続された記憶部と、
同コントロールユニットに接続された運転席入力手段と、
該コントロールユニットに接続され、車両に対し後方に向けて設けられた車外画像表示手段と、
を備え、
当該運転席入力手段が、「ありがとう」「バック駐車」および「Uターン」の少なくとも何れか1つに対応する表示スイッチを有し、
当該記憶部に、各表示スイッチに応じた文字及び/又は画像の車外メッセージ情報が記録されており、
当該コントロールユニットが、当該運転席入力手段の表示スイッチに操作を受けた場合に、当該記憶部に記録された文字情報及び/又は画像情報から該当する車外メッセージ情報を取得し、当該車外画像表示手段に表示するものとされた、請求項1記載の車両用安全補助装置。
【請求項3】
前記コントロールユニットに接続された、内蔵または外部の加速度センサーと、
該コントロールユニットに設けられ、ブレーキランプのスイッチ回路の開閉を検知する閉路検知手段と、
前記記憶部に記録され、制動の重力加速度の閾値、および、急制動の場合に車外画像表示手段に表示する文字及び/又は画像の車外メッセージ情報と、
ブレーキランプが点灯された場合に、加速度センサーの検出値が該記憶部に記録された閾値を超えたか否か判断する急ブレーキ判定手段と、
該急ブレーキ判定手段が閾値を超えたと判断した場合に、当該記憶部に記録された車外メッセージ情報を車外画像表示手段に表示する車外メッセージ表示手段と、
を備え、
当該閾値が0.2乃至5Gの何れかとされた請求項2記載の車両用安全補助装置。
【請求項4】
前記コントロールユニットに接続された車室内音声出力手段および運転席画像表示手段と、
該コントロールユニットに接続され、無線回線を経由して外部情報を取得する外部情報取得手段と、
当該運転席画像表示手段に自動運転レベルの設定画面を表示し、当該運転席入力手段からの設定入力を受け、入力された自動運転レベルを前記記憶部に記録し、自動運転レベルを判別する自動運転レベル判別手段と、
該自動運転レベル判別手段の判別に従い、自動運転レベルに応じた運転前メッセージの音声データ、及び、運転前メッセージの画像データの少なくとも一方を出力する車内メッセージ再生手段と、
を備え、
該車内メッセージ再生手段は、当該記憶部に記録された自動運転レベルが0乃至2の場合、当該記憶部に記録された運転前メッセージ、及び、運転前メッセージの画像データの少なくとも一方を再生し、
同自動運転レベルが3乃至5の場合、当該外部情報取得手段が取得した運転前メッセージの音声データとしての外部情報の音声データ、及び、運転前メッセージの画像データとしての外部情報の画像データの少なくとも一方を再生するものとされた、請求項3記載の車両用安全補助装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車運転の安全性を高める装置であり、特に、誤操作や交通違反、他車との相互理解の不足などによって発生するトラブルなどを未然に防止する安全運転の改善技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車事故の原因として多く見られるのが、アクセルとブレーキの踏み間違えや、一方通行路の逆進入及び逆走、前進とバックのギヤのセット間違いなど、特に、高齢者の動作や安全運転に対する意識の衰え、緊急時の誤った判断などに起因した事故が多発している。
【0003】
また、若者については、煽り運転によるトラブルが多いが、煽り運転の原因は被害者がわにも何等かの原因がある場合も想定される。例えば、それは被害者の何気ない運転行動に関係することがあり得る。何気ない追い越し運転、何気ないクラクション、何気ないブレーキ操作等、加害者となるドライバーにとって驚き、スピードの煽り、いたずら運転等に捉えられることも否定できない。それらの運転行動に対して、人によって想定される思考の捉えられ方の違いを無視できない。ドライバーは、周囲の交通参加者との意思の伝達手段が少ないという問題がある。
【0004】
さらに、自動車の自動運転技術が進み、ドライバーが運転する車両と、自動運転車両とが混在する交通状況では、従前まで行われてきた感謝の意思を表すハザードランプなど、自動運転車を走行させるAI(artificial intelligence)などには、危険を知らせるものと理解される虞があり、このような不明確な灯火器類の使用は、今後、交通安全上の課題となって来ることが予想される。
【0005】
このような不明瞭な灯火器類の使用を回避するものとして、本願出願人は、外部モニターへのより明確且つ詳細な表示が不可欠になって来るものと予想している。
【0006】
こうした現状の中、交通事故やトラブルを防止する技術として、自動車を発進させる前に、搭乗者に対し、経由する道路の渋滞情報や、目的地への到着時刻などを知らせる技術や、走行中に急カーブや運転のふらつきなどを警告する技術などが実用化されている。
【0007】
例えば、特許文献1(特開2005-331282号公報)には、年令情報検出部は、カードキーに記憶されている個人データから、ドライバーの年令を検出する。情報提供ECU(Electronic Control Unit)は、一時停止交差点に進入する場合において、車速などから安全性を確認し、十分安全でないと判断した場合には、スピーカーから警告音声を出力する。そして、この判定のタイミングをドライバーの年令が高い場合に、交差点から遠目のタイミングで行うものとした情報提供装置が示されている。
【0008】
また、特許文献2(特許第7101161号公報)には、自車両の周辺状況を認識する認識部と、前記認識部により認識された前記周辺状況に基づいて前記自車両の操舵及び加速度のうち少なくとも一方を制御する走行制御部と、前記走行制御部による制御に基づく前記自車両の動作を、前記認識部により認識された交通参加者に対して報知する外部報知部と、前記外部報知部によって前記交通参加者に対して行った報知の内容を前記自車両のドライバーに対しても報知する内部報知部と、前記認識部によって前記自車両の周辺に前記交通参加者を検知した場合は前記外部報知部によって当該交通参加者に対して前記自車両の動作を報知し、且つ前記ドライバーに対しては当該外部報知部の報知の内容を前記内部報知部によって報知し、その後、前記認識部によって前記自車両の周辺から当該交通参加者を検出しなくなった場合は前記交通参加者に対する前記外部報知部による報知を中止し、且つ前記内部報知部による前記ドライバーに対する報知は第1報知から第2報知に切り換える報知制御部とを備えている車両制御装置が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005-331282号公報
【特許文献2】特許第7101161号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、前記特許文献1の情報提供装置は、ドライバーの年齢が高い場合に、一時停止交差点に進入する際に、交差点から遠目のタイミングで警告音声を出力するものとしており、特段の心構えもなく走行を開始し、走行中に危険が差し迫った時に、急に警告音声が発せられるものとなっているから、特に高齢者などは、驚いたり、混乱したりしてブレーキやアクセルの誤操作や、逆走などに至ってしまうことが懸念されるものであった。
【0011】
また、前記特許文献2の車両制御装置は、自車両の周辺状況を認識する認識部と、前記認識部により認識された交通参加者に対して報知する外部報知部とを有し、前記外部報知部によって当該交通参加者に対して前記自車両の動作を報知するものとなっているが、他車に道を譲ってもらった場合などに、感謝の意思を表す手段が無く、また、一旦停止した後にバックで駐車する際に周囲の交通参加者に注意を促す表示の手段が無く、後続車が近づき過ぎたり、歩行者が直後を横切ったりするなどして周囲の円滑な交通を妨げてしまったり、思い通りに意思が伝わらずトラブルに発展してしまったりすることが懸念されるものであった。
【0012】
さらにまた、従来型の車両は、ヘッドランプ、フォグランプ、ターンシグナルランプ(ウインカーランプ・ハザードランプ)、テールランプ(ストップランプ・ブレーキランプ)、バックランプ、(トラックの路肩灯、サイドターンシグナルランプ、マーカーランプ、車高ランプ)など各種の灯火類を備えているが、特に乗用車のターンシグナルランプは、右折する際に左側の車両から死角となり易く、また、左折する際に右側の車両から死角となり易いものであり、周囲の交通参加者(他車両や歩行者など)に誤解を与えてトラブルに発展したり、事故を招いたりする虞があった。
【0013】
そして、従前までは、他車が道を譲ってくれた場合に、感謝の気持ちを表す目的で非常点滅表示灯(ハザードランプ)を点滅させたり、停止しバックで駐車する際に、方向指示器と後退灯を点灯させたり、非常点滅表示灯と後退灯を点灯させたりするなど、夫々のドライバーが、良いと思う方法で周辺の歩行者や車両に向けてランプを点灯させて意思表示しているのが現状であり、非常点滅表示灯は本来の目的とは異なる利用によって曖昧な意思表示となってしまい、ドライバー間で意思がうまく伝わらなかった場合には、誤解が生じトラブルや事故に発展してしまう虞があった。
【0014】
そこで、本発明は、周囲の交通参加者に対して、方向指示の灯火類の死角が無く、しかも周囲の交通参加者に対し、ドライバーの意思をより正確に伝達し、誤解やトラブルの発生を防止することを第1の目的とし、そして、車両を起動し、発進する前に、ドライバーに安全を意識付けし、安全の心構えをもって出発できるようにすることを第2の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、車両の起動に連動して電力を供給する電源部、該電源部からの電力を受けて起動する中央制御部を有して車両に設置されたコントロールユニットと、車両のボディーの前後左右端の四角の既存のランプに一体化、及び/又は、その周囲の少なくとも何れか一方に設けられた新設ランプと、ボディーの左側の新設ランプの少なくとも何れか1個から、同ボディーの右側に向けて発光するよう同ボディーより突出された左折用の発光凸部と、ボディーの右側の新設ランプの少なくとも何れか1個から、同ボディーの左側に向けて発光するよう同ボディーより突出された右折用の発光凸部と、を備え、当該コントロールユニットは、車両の灯火器のスイッチ回路の開閉を検知する閉路検知手段を有し、該コントロールユニットは、中央制御部が、車両の灯火器の点灯動作に、各新設ランプおよび各発光凸部を同期して点灯するよう制御するものとされた車両用安全補助装置にかかるものである。
【0016】
また、本発明は、前記コントロールユニットの中央制御部に接続された記憶部と、同コントロールユニットに接続された運転席入力手段と、該コントロールユニットに接続され、車両に対し後方に向けて設けられた車外画像表示手段と、を備え、当該運転席入力手段が、「ありがとう」「バック駐車」および「Uターン」の少なくとも何れか1つに対応する表示スイッチを有し、当該記憶部に、各表示スイッチに応じた文字及び/又は画像の車外メッセージ情報が記録されており、当該コントロールユニットが、当該運転席入力手段の表示スイッチに操作を受けた場合に、当該記憶部に記録された文字情報及び/又は画像情報から該当する車外メッセージ情報を取得し、当該車外画像表示手段に表示するものとされた、前記車両用安全補助装置にかかるものである。
【0017】
また、本発明は、前記コントロールユニットに接続された、内蔵または外部の加速度センサーと、該コントロールユニットに設けられ、ブレーキランプのスイッチ回路の開閉を検知する閉路検知手段と、前記記憶部に記録され、制動の重力加速度の閾値、および、急制動の場合に車外画像表示手段に表示する文字及び/又は画像の車外メッセージ情報と、ブレーキランプが点灯された場合に、加速度センサーの検出値が該記憶部に記録された閾値を超えたか否か判断する急ブレーキ判定手段と、該急ブレーキ判定手段が閾値を超えたと判断した場合に、当該記憶部に記録された車外メッセージ情報を車外画像表示手段に表示する車外メッセージ表示手段と、を備え、当該閾値が0.2乃至5Gの何れかとされた前記車両用安全補助装置にかかるものである。
【0018】
また、本発明は、前記コントロールユニットに接続された車室内音声出力手段および運転席画像表示手段と、該コントロールユニットに接続され、無線回線を経由して外部情報を取得する外部情報取得手段と、当該運転席画像表示手段に自動運転レベルの設定画面を表示し、当該運転席入力手段からの設定入力を受け、入力された自動運転レベルを前記記憶部に記録し、自動運転レベルを判別する自動運転レベル判別手段と、該自動運転レベル判別手段の判別に従い、自動運転レベルに応じた運転前メッセージの音声データ、及び、運転前メッセージの画像データの少なくとも一方を出力する車内メッセージ再生手段と、を備え、該車内メッセージ再生手段は、当該記憶部に記録された自動運転レベルが0乃至2の場合、当該記憶部に記録された運転前メッセージ、及び、運転前メッセージの画像データの少なくとも一方を再生し、同自動運転レベルが3乃至5の場合、当該外部情報取得手段が取得した運転前メッセージの音声データとしての外部情報の音声データ、及び、運転前メッセージの画像データとしての外部情報の画像データの少なくとも一方を再生するものとされた、前記車両用安全補助装置にかかるものである。
【0019】
前記車両は、本発明の車両用安全補助装置が搭載され、機能するのを可能とする。
普通自動車(乗用車、バス、トラックなど)、小型自動車(小型トラック、小型乗用車、三輪トラック、大型オートバイなど)、軽自動車(軽トラック、軽乗用車、オートバイ)、大型特殊自動車(ロードローラー、ブルドーザーなど)、小型特殊自動車(農作業用:農業用トラクターなど、荷役運搬・土木建設作業用:フォークリフト、ショベルローダーなど)、原動機付自転車(第1種原動機付自転車:ミニバイク、第2種原動機付自転車:バイク)、その他の保安部品の装着が義務づけられた車両、又は、保安部品の装着が義務づけられていない車両などとすることができる。
【0020】
前記コントロールユニットによれば、以下のような作用が得られる。
コントロールユニットは、その中央制御部が、記憶部、各種入力手段、および、各種出力手段を統合的に制御する。該コントロールユニットは、車室内音声出力手段が運転前メッセージの音声を再生するよう、同車室内音声出力手段に対し、記憶部に記録された運転前メッセージの音声データを出力する。コントロールユニットは、運転席画像表示手段が運転前メッセージの画像を再生するよう、同運転席画像表示手段に対し、記憶部に記録された運転前メッセージの画像データを出力する。
【0021】
コントロールユニットは、電源部から電力が供給されると、運転席画像表示手段が自動運転レベルの設定画面を表示し、当該運転席入力手段が設定入力を受け、記憶部が入力された自動運転レベルを記録し、自動運転レベル判別手段が自動運転レベルを判別し、メッセージ再生手段が、自動運転レベルに応じた運転前メッセージの音声データ、及び、運転前メッセージの画像データの少なくとも一方を記憶部又は外部情報取得手段から取得し、再生する。
【0022】
また、前記コントロールユニットは、その中央制御部が、車両の灯火器の点灯動作に、各新設ランプおよび各発光凸部を同期して点灯するよう制御する。該コントロールユニットは、各表示スイッチの操作に応じて、記憶部に記録された文字情報及び/又は画像情報から該当する車外メッセージ情報を取得し、車外画像表示手段に再生する。
【0023】
コントロールユニットは、閉路検知手段がブレーキランプのスイッチ回路の開閉を検知し、急ブレーキ判定手段が閾値を超えたと判断した場合に、記憶部に記録された車外メッセージ情報を車外画像表示手段に表示することができる。
【0024】
コントロールユニットは、CPU(central processing unit,以降省略する)、マイクロコンピュータ、プロセッサなどからなる中央制御部、ROM(Read Only Memory,以降省略する)およびRAM(Random Access Memory,以降省略する)からなる記憶部、車両のバッテリー電圧から該コントロールユニット用の電圧に降圧し、安定給電する保護素子及び/又は保護回路を有する電源部、各種入力手段である各種入力インターフェース、各種出力手段である各種出力インターフェース、および、他のECU(Electronic Control Unit,以降省略する)と情報通信するCAN(Controller Area Network,以降省略する)バスなどのバス・インターフェースが設けられたものとすることができる。
また、コントロールユニットは、ECU,RCP(Rapid Control Prototyping)、またはそれらの組み合わせなどからなる制御機器とすることができる。
【0025】
前記中央制御部によれば、以下のような作用が得られる。
該中央制御部は、記憶部、各種入力手段、および、各種出力手段を統合的に制御する。
中央制御部は、記憶部に対し各種制御プログラムや各種情報を書き込み、読み出し、消去し、記憶部に記録された制御ブログラム、およびその他の各種情報に基づき、車両に搭載された、運転席入力手段、外部情報取得手段などの各種入力手段を介して各種入力を受信する。また、車室内音声出力手段、運転席画像表示手段などの各種出力手段を介して各種出力を送信する。また、中央制御部は、車両の灯火器のスイッチ回路の開閉に連動するリレー回路や、同灯火器の発光を検知する光センサーなどに置き換えられ、該車両の灯火器に同期して点灯制御する制御回路に置き換えられたものとすることが可能である。
【0026】
中央制御部は、記憶部に記録された運転前メッセージの音声データを車室内音声出力手段に送信し、車室内音声出力手段を介して運転前メッセージの音声を再生するよう制御する。また当該中央制御部は、記憶部に記録された運転前メッセージの音声データを車室内音声出力手段に送信し、該車室内音声出力手段を介して運転前メッセージの音声を再生し、記憶部に記録された運転前メッセージの画像データを運転席画像表示手段に送信し、該運転席画像表示手段を介して運転前メッセージの画像を再生するよう制御する。
【0027】
中央制御部は、運転席入力手段からの入力情報を受信し、入力された情報の一部または全部を記憶部に記録する。また、外部情報取得手段から受信した情報の一部または全部を記憶部に記録する。そして、運転席画像表示手段に自動運転レベルの設定画面を表示し、当該運転席入力手段からの設定入力を受け、入力された自動運転レベルを前記記憶部に記録し、自動運転レベル判別手段が自動運転レベルを判別するよう制御する。
【0028】
中央制御部は、自動運転レベル判別手段が判別した自動運転レベルが0乃至2の場合、該記憶部に記録された運転前メッセージ、及び、運転前メッセージの画像データの少なくとも一方をメッセージ再生手段が再生し、また、自動運転レベルが3乃至5の場合、外部情報取得手段が取得した運転前メッセージの音声データとしての外部情報の音声データ、及び、運転前メッセージの画像データとしての外部情報の画像データの少なくとも一方をメッセージ再生手段が再生するよう制御する。
【0029】
中央制御部は、車両の灯火器の点灯動作に、各新設ランプおよび各発光凸部を同期して点灯するよう制御する。当該中央制御部は、運転席入力手段の表示スイッチに操作を受けた場合に、当該記憶部に記録された文字情報及び/又は画像情報から該当する車外メッセージ情報を取得し、当該車外画像表示手段に再生するよう制御する。
【0030】
中央制御部は、急ブレーキ判定手段が閾値を超えたと判断した場合に、当該記憶部に記録された車外メッセージ情報を車外画像表示手段に表示するよう制御する。該閾値は、例えば0.2乃至5Gの何れかとされたものとすることができる。一般的な乗用車では、0.2G未満では安全に停止することが可能であり、1G乃至5Gになると殆どの場合コントロールを失うことになる。このため、安全性を重視すると、より望ましくは0.3乃至0.6Gの何れかを閾値とすることができる。
【0031】
中央制御部は、IC(ntegrated circuit),LSI(large scale integration),CPU,プロセッサ、マイクロコンピュータまたはその他の制御回路とすることが可能である。
【0032】
電源部は、車両用安全補助装置に電力を供給する。電源部は、車両のバッテリーからの電力を受け、車両用安全補助装置の動作に適した電圧に調整し、調整された電力を同車両用安全補助装置の各部に安定的に供給する。また、車両のアクセサリー電源の閉成(投入)と同時に、車両用安全補助装置に電力を供給し、同アクセサリー電源の開成(停止)と同時に車両用安全補助装置への電力供給を停止するものとすることができる。
【0033】
電源部は、イグニッション電源の閉成(投入)と同時に、車両用安全補助装置に電力を供給し、同イグニッション電源の開成(停止)と同時に車両用安全補助装置への電力供給を停止するものとすることができる。また、専用のON・OFFスイッチを備え、運転者や同乗者の閉成操作を受けて車両用安全補助装置に電力を供給し、閉成操作を受けて車両用安全補助装置への電力の供給を停止するものとすることが可能な他、電源部は、車両のバッテリーから車両用安全補助装置に対し常時、電力を供給するものとすることができる。
【0034】
電源部は、車両に搭載されたバッテリー、及び/又は、車両に接続された外部電力などから給電を受ける充電バッテリーそれ自体か、または、該充電バッテリーに接続された電源回路かの何れかとすることができる。また当該電源部は、ヒューズ、過電流保護素子、突入電流防止回路、サージ電流・サージ電圧保護回路、その他の保護素子、または、保護回路を備えたものとすることができる。
【0035】
記憶部によれば、以下のような作用が得られる。
記憶部は、運転前メッセージの音声データが記録され、中央制御部からの制御により、情報の書き込み、読み出し、消去される。当該記憶部は、運転前メッセージの音声データ、及び、運転前メッセージの画像データが記録され、中央制御部からの制御により、情報の書き込み、読み出し、消去される。かかる記憶部は、運転席画像表示手段に表示される自動運転レベルの設定画面の画像情報や入力欄情報、および、自動運転レベルの設定画面の制御プログラムなどを記録し、中央制御部からの制御により、情報の書き込み、読み出し、消去される。また当該記憶部は、運転席入力手段から入力された自動運転レベルを記録し、中央制御部からの制御により、情報の書き込み、読み出し、消去される。
【0036】
記憶部は、自動運転レベル判別手段としての自動運転レベル判別プログラムを記録し、中央制御部からの制御により、情報の書き込み、読み出し、消去される。当該記憶部は、自動運転レベルに応じた運転前メッセージの音声データ、及び、運転前メッセージの画像データの少なくとも一方を記録し、中央制御部からの制御により、情報の書き込み、読み出し、消去される。記憶部は、メッセージ再生手段としてのメッセージ再生プログラムを記録し、中央制御部からの制御により、情報の書き込み、読み出し、消去される。
【0037】
前記記憶部に記録されたメッセージ再生プログラムは、中央制御部が、記憶部に記録された自動運転レベルが0乃至2の場合、当該記憶部に記録された運転前メッセージ、及び、運転前メッセージの画像データの少なくとも一方を再生し、同自動運転レベルが3乃至5の場合、当該外部情報取得手段が取得した運転前メッセージの音声データとしての外部情報の音声データ、及び、運転前メッセージの画像データとしての外部情報の画像データの少なくとも一方を再生するようプログラムされている。
【0038】
記憶部は、各表示スイッチに応じた文字及び/又は画像の車外メッセージ情報が記録し、中央制御部からの制御により、情報の書き込み、読み出し、消去される。当該車外メッセージ情報は、後続の車両や歩行者および周辺の交通参加者に伝達するメッセージ情報であり、例えば、「ありがとう」「THAN YOU」「右折します」「左折します」「バックして駐車します」などの文字情報及び/又は画像情報とすることができる。
【0039】
記憶部は、閉路検知手段としての閉路検知プログラム、急ブレーキ判定手段としての急ブレーキ判定プログラム、および、急ブレーキ判定プログラムで使用する急ブレーキ判定の基準となる閾値のデータを記録し、中央制御部からの制御により、情報の書き込み、読み出し、消去される。
【0040】
記憶部は、記録されたプログラムやデータなどを、中央制御部からの制御により、起動毎に外部情報取得手段が取得した各種プログラムやデータの、更新プログラムや最新データの有無の確認、及び書き換え、更新を行うインストーラー(installer)プログラムが記録されたものとすることができる。
【0041】
車室内音声出力手段によれば、以下のような作用が得られる。
車室内音声出力手段は、中央制御部からの制御を受け、記憶部に記録された運転前メッセージの音声データを再生する。
【0042】
車室内音声出力手段は、中央制御部からの制御を受け、外部情報取得手段が取得した運転前メッセージの音声データとしての外部情報の音声データか、または、外部情報取得手段が取得し、記憶部に記録された運転前メッセージの音声データとしての外部情報の音声データかの少なくとも何れか一方を再生する。
【0043】
車室内音声出力手段は、記憶部に記録された運転前メッセージの音声データを再生する音声データ再生プログラムを備えるものとすることができる。車室内音声出力手段は、当該車両用安全補助装置に一体化されたスピーカーか、車両内の運転席周辺に単独で設置されたスピーカーか、または、車両に設置されたオーディオ、カーナビゲーション(Automotive navigation system,以降省略する),GPS(Global Positioning System,以降省略する),ETC(Electronic Toll Collection System,以降省略する),ドライブレコーダー、車載カメラ又はOBIS(速度違反取り締まり装置)用探知機などの車載機器類のスピーカーなどとすることができる。
【0044】
車室内音声出力手段としての車室内スピーカーは、当該中央制御部の出力手段である各種出力インターフェース及び/又はCANバス・インターフェースなどに対し、増幅器、ボリゥーム回路などを介して接続されているものとすることができる。
【0045】
車室内音声出力手段は、USBケーブルなどの通信用ケーブル類を介した有線通信か、無線LANやブルートゥース(登録商標、以降省略する)などを介した無線通信かの何れかにより、当該コントロールユニットに接続されたスピーカー、又はスピーカーを備えた携帯型端末類とすることが可能であり、この場合、停車中に該携帯型端末類を車両の外に持ち出すことが可能となる。
【0046】
運転前メッセージの音声データは、運転開始時にドライバー及び/又は搭乗者に向けて発せられる運転前メッセージの声データであり、「制限速度を守りましょう」「ブレーキの踏み間違いに注意しましょう」「信号・標識を守りましょう」「横断歩道は歩行者優先」などの様々な交通安全意識を高揚する音声メッセージのデータとすることができる。
【0047】
運転席画像表示手段によれば、以下のような作用が得られる。
運転席画像表示手段は、中央制御部からの制御を受け、記憶部に記録された運転前メッセージの画像データを再生する。運転席画像表示手段は、記憶部に記録された画像データ再生プログラムを備えている。
【0048】
運転席画像表示手段は、中央制御部からの制御を受け、外部情報取得手段が取得した運転前メッセージの画像データとしての外部情報の画像データか、または、外部情報取得手段が取得し、記憶部に記録された運転前メッセージの画像データとしての外部情報の画像データかの少なくとも何れか一方を再生する。
【0049】
運転席画像表示手段は、車両の運転席に着座したドライバーが見易い位置に設置され、さらに、同乗者にも見易い位置に設置されたものとすることができ、1または複数箇所に設けられたものとすることが可能であり、ダッシュボード、コンソール、ドアや天井、ピラーなどの内壁や、座席後背部などに設置されたものとすることができ、ヘッドアップディスプレイや、プロジェクターなどの映写機によって映像が表示されるものなどとすることが可能である。
【0050】
運転席画像表示手段は、LED(light-emitting diode),有機EL(Organic Electro-Luminescence Display),IPS液晶(英語:In Plane Switching Liquid Crystal),LCD(Liquid Crystal Display),TFT(Thin Film Transistor Liquid Crystal)などの表示パネル、フロントガラスや車室内壁のスクリーンなどに映写する映写機、ホログラフィック立体ディスプレイなどとすることができる。
【0051】
運転席画像表示手段は、車室内のドライバー又は搭乗者の手が届く範囲に設置されたディスプレイにタッチパネル又はタッチスクリーンが一体化され、該タッチパネル類が運転席入力手段における表示スイッチの役目を担うものとすることができる。また、該表示スイッチは、独立したタッチパネルディスプレイ(タッチパネルモニター、タッチスクリーンモニター)とすることが可能である。また、該表示スイッチは、スイッチパネルやスイッチボックス等に設けられた機械式のスイッチやジョイステック、または、リモコンなどの有線または無線の各種遠隔操作機器に置き換えられたものとすることができる。
【0052】
運転席画像表示手段は、USBケーブルなどの通信用ケーブルを介した有線か、無線LANやブルートゥースなどを介した無線かの何れかにより、当該コントロールユニットに接続されたスピーカーを備えた携帯型端末類とすることが可能であり、この場合、停車中に該携帯型端末類を車両の外に持ち出すことが可能となる。
【0053】
運転前メッセージの画像データは、運転開始時にドライバー及び/又は搭乗者に向けて表示される運転前メッセージの画像データであり、「制限速度を守りましょう」「ブレーキの踏み間違いに注意しましょう」「信号・標識を守りましょう」「横断歩道は歩行者優先」などの文字メッセージの画像データとすることができる。また、夫々のメッセージを強調する画像、写真、ピクトグラム(Pictogram,ピクトグラフPictograph,以降省略する)及び/又は視覚記号などの画像データ、または、当該文字メッセージと画像、写真、ピクトグラム及び/又は視覚記号などが同一画面上に表示される画像データとすることができる。
【0054】
外部情報は、天気、道路、道路工事、交通、防犯などの現在の情報または予報情報などである。外部情報は、中央制御部が、CANバスなどを通じてカーナビゲーション、ETCまたはGPSなどに接続され、現在の場所、経由地、到着地の情報を受信し、それら現在地、経由地、到着地の、現在、経由地通過予定時刻、到着予定時刻における天気予報や交通渋滞情報、道路工事情報、事故情報、防犯情報などをWi-Fiなどの無線通信を通じて受信したものとすることができる。該無線通信は、中央制御部が、無線機を介し、モバイルルーターや携帯型端末のデザリング機能部などを中継して外部情報を取得するものとすることができる。
【0055】
運転席画像表示手段に表示される外部情報は、「目的地は午後から晴れの予報です」「国道○号線は○kmの渋滞です」「午後○時、経由地に暴風警報発表」「目的地に洪水注意報発表中」などの天気情報、「○○道路、上り、○○付近、故障車、規制なし、処理中」「○○号線、上下、○○入り口、道路工事、通行止」などの道路交通情報、経由地や目的地で盗難などの犯罪が多発している場合に、「盗難に注意」「不審者に注意」などの防犯情報とすることができる。それらの情報を車両起動から発進までの間に、5秒乃至10秒毎の一定時間毎に順に表示するものとすることができる。
【0056】
車外画像表示手段によれば、以下のような作用が得られる。
車外画像表示手段は、表示スイッチに操作を受けた場合に、中央制御部が、記憶部に記録された文字情報及び/又は画像情報から該当する(表示スイッチに紐付けされた)車外メッセージ情報を取得し、該車外メッセージ情報に基づく車外メッセージを車外に向けて再生、表示する。
【0057】
車外画像表示手段は、様々な色、記号、画像などの情報を表示することが可能である。例えば「赤ちゃんが乗っています」「ペットが乗っています」や初心者マーク、高齢者マークなどその日の事情や運転者の状況などを言葉や記号、マークなどで表示することができる。また、車外画像表示手段は、例えば、新設ランプの点灯に同期し、同新設ランプの点灯色、表示文字、表示記号などと同じ画像を、画面内に表示するよう制御されるものとすることができる。
【0058】
当該表示スイッチは、前記運転席入力手段に表示されたスイッチとすることができる他、運転席のダッシュボードやハンドル近傍、または、ハンドル自体に設けられたスイッチに置き換えられたものとすることが可能であり、表示スイッチは、「ありがとう」および「バック駐車」の言葉に限定されず、「ありがとう」「ありがとうございます」「バック&終車」「バックして駐車」「Uターン」など、またはそれらと同じ意味を表す文字や記号、画像などとすることが可能である。
車外メッセージは、「ありがとうございます」「右折します」「左折します」「歩行者が横断歩道を渡るのを待っています」「バックして駐車します」「Uターンします」などとすることができる。
【0059】
車外画像表示手段は、急ブレーキ判定手段が閾値を超えたと判断した場合に、中央制御部が、記憶部に記録された車外メッセージ情報を取得し、送信した車外メッセージを車外に向けて再生、表示する。
車外メッセージは、「急ブレーキ」「緊急停止」「注意ください」などの文字によるメッセージの他、注意を呼びかけるピクトグラムや視覚的画像、記号、又は、それら何れかの文字と画像との組み合わせ、の何れかとすることができる。
【0060】
運転席入力手段によれば、以下のような作用が得られる。
運転席入力手段は、自動運転レベルの設定入力を受け、その設定入力された情報を中央制御部に送信する。また、車外画像表示手段に表示する車外メッセージの選択の入力を受け、その車外メッセージの選択情報を中央制御部に送信する。
【0061】
運転席入力手段は、機械的なスイッチ機構を有して開閉操作される複数個のスイッチからなり、各スイッチには、入力する文字情報、記号、点字などが表示され、それらの表示を目視又は触読により確認しながらスイッチ操作可能なものとすることができる。また、専用のタッチパネル又はタッチスクリーンとすることができる他、カーオーディオやカーテレビ、カーナビゲーションなどの車載機器のタッチパネル又はタッチスクリーンとすることができる。
【0062】
外部情報取得手段によれば、以下のような作用が得られる。
外部情報取得手段は、中央制御部から制御され、無線を介して車両の外部情報を取得し、取得した外部情報を中央制御部に送信する。外部情報取得手段は、Wi-Fiなどの無線を介してインターネットなどのクラウドサービスや、インターネット上に公開された各種情報サービス、または、会員専用の情報サービスから各種外部情報を取得することができる。
【0063】
外部情報取得手段は、無線電話回線、モバイルネットワークなどを介して接続した情報サービスから各種の外部情報を取得するものとすることができる。
外部情報取得手段は、RDS(Radio Data System:登録商標)などの副搬送波や、テレビジョン放送のデータ放送、光ビーコン、電波ビーコン、FM多重放送などを受信し、各種の外部情報を取得することができる。
【0064】
外部情報取得手段は、車両用安全補助装置の外の車両内または車両内に搭載された機器に搭載された無線機が、中央制御部に接続されたものとすることができ、また、車両用安全補助装置の内部に搭載された無線機とすることができ、記憶部に記録された外部情報取得プログラムを備えたものとすることができる。該外部情報取得プログラムに従って中央制御部が、無線機を制御し、外部情報を受信、取得するものとすることができる。
【0065】
新設ランプによれば、以下のような作用が得られる。
新設ランプは、ターンシグナルランプなどの保安用灯火器類の死角を解消し、車両の全方位から視認可能とする。従来型のターンシグナルランプ(ウインカーランプ・ハザードランプ)は、右折する際に左側の車両から死角となり易く、また、左折する際に右側の車両から死角となり易いものであったが、該ターンシグナルランプの死角を解消し、車両の全方位から視認可能とする。
【0066】
前記新設ランプは、既存の灯火類とは異なる色(例えばグレー、青、緑、紫、ピンク等)に発光するものとすることができる。また、既存の灯火類の何れか一つと同期して同じ色に発光するものとすることができる。また、各新設ランプは、夫々が最も近接して配されている既存の灯火類と同じ色に光り、同一色の灯火器と同期して発光するものとすることができる。各新設ランプは、ターンシグナルランプに最も近接するものはオレンジ色に発光し、ブレーキランプに最も近いものは赤色に発光し、バックランプに最も近いものは白色に発光するものとされ、夫々の点灯に同期して発光するものとすることができる。
【0067】
新設ランプは、ボディーの左側の新設ランプの少なくとも何れか1個から、同ボディーの右側に向けて発光するよう同ボディーより突出された左折用の発光凸部と、 ボディーの右側の新設ランプの少なくとも何れか1個から、同ボディーの左側に向けて発光するよう同ボディーより突出された右折用の発光凸部と、を備え、コントロールユニットに接続されたスイッチ回路が、中央制御部の制御を受けて点灯、点滅又は消灯されるものとすることができる。また、車両のボディーの前後左右端の四角、および、フロントガラスの外周囲の上下左右の四角夫々にあり、少なくともボディーの前端左右、および、フロントガラスの外周囲の上下左右の四角に配された新設ランプは、それら新設ランプの上端が、夫々の設置箇所のボディー表面よりも高く突出された発光凸部を有し、コントロールユニットに接続されたスイッチ回路が、中央制御部の制御を受けて点灯、点滅又は消灯されるものとすることができる。
【0068】
新設ランプの発光凸部によれば、以下のような作用が得られる。
新設ランプが発光すると発光凸部も発光し、ボディー表面よりも高く突出された発光凸部が発光すると、従前までであれば車両の左右反対(死角)がわから見えなかったターンシグナルランプの点滅状態を、該発光凸部の点滅が代わって伝えるものとなり、死角が解消される。ボディーの左側に配された左折用の発光凸部は、車両の右側から視認することが出来る程度に突出され、また、ボディーの右側に配された右折用の発光凸部は、車両の左側から視認することが出来る程度に突出されたものとなっている。
【0069】
新設ランプは、コントロールユニットが、車両の灯火器、例えばターンシグナルランプ、ハザードランプ、ブレーキランプ、バックランプ)のスイッチ回路の開閉を検知すると、中央制御部の制御を受けて、車両の灯火器の点灯動作に、各新設ランプが同期して点灯するよう制御されるものとすることができる。
【0070】
新設ランプは、右がわのターンシグナルランプに一体及び/又はその周囲のものには「右折」や「→」などの文字や記号、また、左がわのターンシグナルランプに近接するものには「左折」や「←」などの文字や記号を夫々表示可能なものとされ、中央制御部の制御を受けて右・左折の時にのみそれらの文字や記号を表示して点滅するよう動作され、ハザードランプとして点滅する際には、それらの文字や記号などを表示せずに点滅するよう動作されるものとすることができる。
【0071】
新設ランプは、バックランプに一体及び/又はその周囲のものが、後進して駐車する場合に、中央制御部の制御を受けて「P」や「駐車」などの文字や記号を表示して点灯するものとされ、後進のみを行い駐車しない場合には、「P」や「駐車」などの文字や記号を表示せずに点灯するものとすることができる。後進のみの発光パターンか、後進後に駐車する場合の発光パターンかの判断および制御は、ドライバーまたは搭乗者の表示スイッチの操作に従って制御されるか、または、自動運転による場合には、自動運転の制御プログラムに連動して制御されるか、の何れかのものとすることができる。
【0072】
新設ランプは、「ありがとう」を意味する「A」、「ア」等、「バックして駐車」を意味する「B-P」、「ア-P」等、「Uターンします」を意味する「U」などの文字や記号などを車両既存のランプと同色か、または、青や緑、紫等の車両既存のランプに無い色かの何れか一方に発光するものとして設定されたものとすることができる。
【0073】
閉路検知手段によれば、以下のような作用が得られる。
閉路検知手段は、車両の灯火器、例えばターンシグナルランプ、ハザードランプ、ブレーキランプ、バックランプ)のスイッチ回路の開閉を検知し、その検知信号を中央制御部に送信する。
【0074】
閉路検知手段は、車両の灯火器のリレー回路やLEDコントロールユニット、灯火用ECUなどの制御ユニットに対し、CANバス、専用のインターフェースなどを介して接続されるか、又は、灯火器とその制御ユニットとを繋ぐ車両内電源配線にアクセスするかして、灯火器のスイッチ回路の開閉を検知するものとすることができる。閉路検知手段は、記憶部に記録された閉路検知プログラムを備えたものとすることができる。
【0075】
加速度センサーによれば、以下のような作用が得られる。
加速度センサーは、車両がブレーキ操作によって車速が減速された場合に、その制動の重力加速度を検知し、その検知した重力加速度情報をコントロールユニットの中央制御部に送信する。
【0076】
加速度センサーは、当該車両用安全補助装置のコントロールユニットに内蔵されたものとすることができる他、車両に搭載されたエアバックシステムのECU、カーナビゲーションシステム、ドライブレコーダー、又は、車両のシャシーなどに組み込まれている加速度センサー、または、その他の携帯型端末類に組み込まれた加速度センサーや、独立した加速度センサー機器などが、CANバスなどのインターフェースを介して中央制御部に接続されたものなどとすることができる。
【0077】
該携帯型端末類は、USBケーブルなどの通信用ケーブルを介した有線通信か、無線LANやブルートゥースなどを介した無線通信か、の何れかにより、中央制御部に接続されたものすることが可能であり、当該中央制御部に接続された車室内音声出力手段としての車室内スピーカーを兼ねるものとすることができ、更に該携帯型端末類は、停車中に車両の外に持ち出すことが可能となる。
【0078】
急ブレーキ判定手段によれば、以下のような作用が得られる。
急ブレーキ判定手段は、ブレーキランプが作動し場合に、加速度センサーの検出値が該記憶部に記録された閾値を超えたか否か判断する。急ブレーキ判定手段は、記憶部に記録された急ブレーキ判定プログラムとされたものとすることができる。
【0079】
急ブレーキ判定手段としての急ブレーキ判定プログラムは、中央制御部によって実行される。閉路検知手段がブレーキランプのスイッチ回路の閉成を検知し、その検知信号を中央制御部に送信する。その閉成信号を受信した中央制御部は、該急ブレーキ判定プログラムに従い、加速度センサーの検出値を受信し、該加速度センサーの検出値が該記憶部に記録された閾値を超えたか否か判断する。該加速度センサーの検出値が閾値を超えたと判断した場合に、当該記憶部に記録された車外メッセージ情報を車外画像表示手段に表示するものとすることができる。該閾値は、前述したとおり例えば0.2乃至5Gの何れか、又は、望ましくは0.3乃至0.6Gの何れかとすることができる。
【発明の効果】
【0080】
本発明の車両用安全補助装置によれば、周囲の交通参加者に対して、方向指示の灯火類の死角がなく、しかもドライバーの意思を周囲に、より正確に伝達し、誤解やトラブルの発生を防止することができる。そして、車両を起動してから発進するまでの間に、ドライバーに安全を意識付けし、安全の心構えをもって出発できるようにすることができるようになるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0081】
図1】本発明の車両用安全補助装置が搭載された車両を概念的に示す側面図
図2】新設ランプが設けられた車両を示す三面図
図3】車両用安全補助装置の構成を示すブロック図
図4】運転前メッセージの画像の表示例を(1)乃至(4)に示す正面図
図5】外部情報の表示例を(1)乃至(4)に示す正面図
図6】左右のテールランプ(尾灯)に設けられた新設ランプを概念的に示す背面図
図7】車外画像表示手段の表示例を示す要部拡大図
図8】車両用安全補助装置の車内における制御例を示すフローチャート
図9】車両用安全補助装置の車外における制御例を示すフローチャート
図10】車両用安全補助装置が搭載された車両のT字路の走行例を示す平面図
図11】車両用安全補助装置が搭載された車両の十字路の走行例を示す平面図
【発明を実施するための形態】
【0082】
(運転前メッセージの音声の再生)
以下、図1及び図3を参照しながら、第1の実施の形態にかかる車両用安全補助装置1およびそれを搭載された車両Mについて具体的に説明する。
特に本実施の形態は、車両Mの起動に連動して電力を供給する電源部3、該電源部3からの電力を受けて起動する中央制御部4、及び、該中央制御部4に接続された記憶部5を有して車両Mに設置されたコントロールユニット2と、該コントロールユニット2に接続された車室内音声出力手段SKとを備え、当該記憶部5には、運転前メッセージの音声データが記録されており、当該コントロールユニット2は、当該電源部3が投入されると、当該中央制御部4が、当該車室内音声出力手段SKを介して運転前メッセージの音声を再生するよう制御するものである。
【0083】
図1及び図3に示すように、第1の実施の形態にかかる車両用安全補助装置1は、当該コントロールユニット2が車両M内に設置されたECU2とされ、該コントロールユニット(ECU,以降省略する)2に、電源部3、中央制御部4および記憶部5が設けられている。
【0084】
電源部3は、保護素子31を介して車両Mに搭載された12V電圧のバッテリー30に接続され、該のコントロールユニット2内の中央制御部4および記憶部5の揮発性メモリ(RAM:Random Access Memory)5などの各部に電力を供給するものとすることができる。
【0085】
保護素子31は、12Vから1.0V乃至3.3Vに減圧する抵抗器、および、過電圧を阻止するサージ・アブソーバなどを備えたものとすることができる。また、記憶部5の揮発性メモリに記録された情報を維持するものとする場合には、車両Mからのアクセサリー電源が停止された場合であって常時一定電圧の供給を可能とする予備バッテリー(図示せず)を有するものとすることができる。該予備バッテリーは、バッテリー30からの電力の供給によって充電される二次電池とすることができる。
【0086】
中央制御部4は、マイクロコンピュータ、プロセッサなどのCPUなどとすることができる。中央制御部4には、記憶部5,入力インターフェース40,出力インターフェース41およびCANバス・インターフェース42などが接続されている。
記憶部5は、不揮発性メモリ(ROM:Read Only Memory)および揮発性メモリ(RAM:Random Access Memory)を備えたものとすることができる。
【0087】
入力インターフェース40は、音声入力用のマイク、FMアンテナやWi-Fiルーターなどの無線機、GPSセンサー、その他の各種センサー類、車両Mに搭載されたカーナビゲーションシステムやドライブレコーダー(車載カメラ)、その他の機器などを接続可能とする各種コネクターとされたもの、及び/又は、無線LANやブルートゥースなどの送受信機とされたものなどとすることができる。
【0088】
出力インターフェース41は、車室内音声出力手段SKとしての車室内スピーカーSK,運転席画像表示手段DSDとしての運転席ディスプレイDSD,新設ランプNLP,車外画像表示手段RODとしてのLCDディスプレイROD,その他の機器などを接続可能とする各種コネクターとされたもの、及び/又は、無線LANやブルートゥースなどの送受信機とされたものなどとすることができる。
【0089】
車室内音声出力手段SKは、車両Mの車室内、特に運転席近傍の車室内壁に設置された車室内スピーカーSKとされ、出力インターフェース41に有線接続されたものとすることができる。そして、該車室内音声出力手段SKは、記憶部5に記録された音声データ再生プログラムを備えている。また、車室内音声出力手段SKは、車両Mの車室内に設置された、カーオーディオやカーナビゲーションシステム、ETC、その他の車載機器類、または、携帯型端末などに搭載されたスピーカーSKとすることができ、Wi-Fiやブルートゥースなど無線接続されたものとすることができる。車室内音声出力手段SKとしての車室内スピーカーSKは、増幅機能を有するアクティブスピーカーSK、又は、パワーアンプを介して接続されたパッシブスピーカーSKとすることができる。
【0090】
図1及び図3に示すように、第1の実施の形態にかかる車両用安全補助装置1によれば、運転席に着座したドライバーが、車両Mのアクセサリー電源を投入すると、コントロールユニット2の中央制御部4が起動され、該中央制御部4は、記憶部5に記録された当該車室内音声出力手段SKの一部をなす、音声データ再生プログラムに従い動作を開始する。該中央制御部4は、同音声データ再生プログラムに従い、該記憶部5に記録された複数の運転前メッセージの音声データの中から、起動毎にランダムに選択するか、または、起動毎に順次選択するかした、1つの運転前メッセージの音声データを出力する。
【0091】
出力された運転前メッセージの音声データは、当該車室内音声出力手段SKとしての車室内スピーカーSKに送信され、該車室内スピーカーSKが、「制限速度を確認してください」「一旦停止や信号表示を守りましょう」「ブレーキとアクセルの踏み間違えに注意してください」または、「車間距離をとりましょう」などの中の何れか1つの運転前メッセージの音声を発し、ドライバーに出発時の注意の呼びかけを行うものとすることができる。
【0092】
更に、第2の実施の形態にかかる車両用安全補助装置1は、前記コントロールユニット2に、運転席画像表示手段DSDとしての運転席ディスプレイDSDが接続され、前記記憶部5には運転前メッセージの画像データが記録されており、前記コントロールユニット2は、前記電源部3が投入されると、前記中央制御部4が、該運転席画像表示手段DSDに運転前メッセージの画像を再生するよう制御するものとされている。
【0093】
当該運転席画像表示手段DSDとしての運転席ディスプレイDSDは、運転席に着座したドライバーが見易い、ダッシュボードまたはその周辺に取り付けられた専用のディスプレイDSDとすることができる。また、運転席画像表示手段DSDは、カーナビゲーションやカーテレビジョンなどのその他の車載機器のディスプレイDSDが、当該出力インターフェース41またはCANバス・インターフェース42に対し、同その他の車載機器のディスプレイDSDに、当該車両用安全補助装置1の画像を割り込み表示するよう接続されたものとすることが可能である。
【0094】
(運転前メッセージの音声及び運転前メッセージの画像の再生)
図1図3及び図4に示すように、第2の実施の形態にかかる車両用安全補助装置1によれば、運転席に着座したドライバーが、車両Mのアクセサリー電源を投入すると、コントロールユニット2の中央制御部4が起動され、該中央制御部4は、記憶部5に記録された当該車室内音声出力手段SKの一部をなす、音声データ再生プログラムに従い動作を開始すると同時に、運転席画像表示手段DSDの一部をなす、画像データ再生プログラムに従い動作を開始する。
【0095】
該中央制御部4は、音声データ再生プログラムに従い、該記憶部5に記録された複数の運転前メッセージの音声データの中から、起動毎にランダムに選択するか、または、起動毎に順次選択するかした、1つの運転前メッセージの音声データを出力する。また、該中央制御部4は、画像データ再生プログラムに従い、該記憶部5に記録された複数の運転前メッセージの画像データの中から、当該選択された1つの運転前メッセージの音声データと同一の内容を表す1つの運転前メッセージの画像データを出力する。
【0096】
出力された運転前メッセージの音声データは、当該車室内音声出力手段SKとしての車室内スピーカーSKに送信され、該車室内スピーカーSKが、「制限速度を確認してください」の1つの運転前メッセージの音声を発し、ドライバーに出発時の注意の呼びかけを行うものとなる。また、出力された運転前メッセージの画像データは、当該運転席画像表示手段DSDとしての運転席ディスプレイDSDに送信され、該運転席ディスプレイDSDに、図4(1)に示すように、当該1つの運転前メッセージの音声の内容に一致する「制限速度を確認してください」の1つの運転前メッセージの画像を再生する。
【0097】
当該記憶部5に記録された運転前メッセージの画像は、その他にも、図4(2)乃至(4)に示すように、「一旦停止 信号表示を守って下さい」(2),「ブレーキとアクセルを踏み間違えないで」(3),「車間距離をとりましょう」(4)などがある。そして、当該中央制御部4は、画像データ再生プログラムに従い、複数の運転前メッセージの画像の中から、起動毎にランダムに選択するか、起動毎に順次選択するか、または、当該車室内音声出力手段SKの一部をなす音声データ再生プログラムが、起動毎に選択した1つの運転前メッセージの音声の内容に一致する1つの運転前メッセージの画像を表示するよう制御するものとすることができる。
【0098】
また、当該中央制御部4は、画像データ再生プログラムに従い、複数の運転前メッセージの画像の中から、起動毎にランダムに選択するか、又は起動毎に順次選択するかして1つの運転前メッセージの画像を表示し、音声データ再生プログラムに従い、該表示した1つの運転前メッセージの画像と同一の内容の1つの運転前メッセージの音声を発するよう制御するものとすることができる。
【0099】
(自動運転レベルに応じた運転前メッセージの再生)
図1図3乃至図5及び図8に示すように、第3の実施の形態にかかる車両用安全補助装置1は、前記コントロールユニット2に接続された運転席入力手段SWと、該コントロールユニット2に接続され、無線回線を経由して外部情報を取得する外部情報取得手段WLと、前記運転席画像表示手段DSDに自動運転レベルの設定画面を表示し、当該運転席入力手段SWからの設定入力を受け、入力された自動運転レベルを前記記憶部5に記録し、自動運転レベルを判別する自動運転レベル判別手段ALDと、該自動運転レベル判別手段ALDの判別に従い、自動運転レベルに応じた運転前メッセージの音声データ、及び、運転前メッセージの画像データの少なくとも一方を出力する車内メッセージ再生手段IMPと、を備え、該車内メッセージ再生手段IMPは、当該記憶部5に記録された自動運転レベルが0乃至2の場合、当該記憶部5に記録された運転前メッセージ、及び、運転前メッセージの画像データの少なくとも一方を再生し、同自動運転レベルが3乃至5の場合、当該外部情報取得手段WLが取得した運転前メッセージの音声データとしての外部情報の音声データ、及び、運転前メッセージの画像データとしての外部情報の画像データの少なくとも一方を再生するものとすることができる。
【0100】
当該自動運転レベルは、車両Mの運転の主体や自動運転の技術到達度、走行可能エリアなどによって「レベル0」から「レベル5」の6段階に分類されており、自動運転化されていない「レベル0」を除く、「レベル1」乃至「レベル5」は下記表1に示すとおりである。
【0101】
【表1】
【0102】
運転席入力手段SWは、前記運転席画像表示手段DSDとしての運転席ディスプレイDSDとすることが可能であり、該運転席ディスプレイDSDにタッチパネルまたはタッチスクリーンの機能が追加されたものとすることができる。タッチパネルまたはタッチスクリーンとされた運転席ディスプレイDSDは、運転席入力手段SWを兼ねるものとなるから、入力インターフェース40及び出力インターフェース41の双方か、または、CANバス・インターフェース42かの何れかに接続され、中央制御部4に入出力可能に接続されたものとすることができる。
【0103】
外部情報取得手段WLは、Wi-Fiなどの無線を介してインターネットなどのクラウドサービスの提供を受けることが可能な無線機とされ、入力インターフェース40またはCANバス・インターフェース42などを介して中央制御部4に接続されたものとすることができる。該外部情報取得手段WLが取得する外部情報は、前述の運転前メッセージ以外の、天気、道路、道路工事、交通、防犯などの現在の情報または予報情報とすることができる。該外部情報取得手段WLはその一部が記憶部5に記録された外部情報取得プログラムWLとすることが可能である。
【0104】
自動運転レベル判別手段ALDは、記憶部5に記録された自動運転レベル判別プログラムALDとすることができる。また、車内メッセージ再生手段IMPは、記憶部5に記録された車内メッセージ再生プログラムIMPとすることができる。
図1図3乃至図5及び図8に示すように、車両Mのアクセサリー電源が投入(a)されると、中央制御部4が起動し、記憶部5に記録された当該自動運転レベル判別プログラムALDに従い、運転席ディスプレイDSDに、図3のセンサー・スイッチ類のブロック内に示すように、当該運転席ディスプレイDSDに、自動運転レベル「レベル0」乃至「レベル5」の運転席入力手段SWを表示し(b)、自動運転レベルの入力があるか確認し(c)、自動運転レベルの入力が有るまで待機する。
【0105】
当該中央制御部4は、ドライバー又は搭乗者による自動運転レベル「レベル0」乃至「レベル5」の運転席入力手段SWの入力(c)を受けると、当該自動運転レベル判別プログラムALDに従い、入力された自動運転レベルの値を記憶部5に記録する(d)。
当該中央制御部4は、該記憶部5に記録した自動運転レベルが「レベル0」乃至「レベル2」であるか判断し(e)、該自動運転レベルが「レベル0」乃至「レベル2」の場合には、車内メッセージ再生プログラムIMPに従い、該記憶部5に記録されている運転前メッセージの音声データ及び運転前メッセージの画像データの少なくとも一方を取得し(f)、車室内スピーカーSK及び運転席ディスプレイDSDの少なくとも一方に再生(g)する。運転席ディスプレイDSDには、図4の(1)乃至(4)のように表示される(g)。
【0106】
また、当該中央制御部4は、該記憶部5に記録した自動運転レベルが「レベル0」乃至「レベル2」であるか判断し(e)、該自動運転レベルが「レベル0」乃至「レベル2」以外の場合には、自動運転レベルが「レベル3」又は「レベル5」であるか判断し(h)、該自動運転レベルが「レベル3」又は「レベル5」の場合には、当該外部情報取得プログラムWLに従い、当該外部情報取得手段WLが無線通信を介して天気予報、道路工事、渋滞情報、事故情報などの外部情報を取得し(j)、該記憶部5に一時的に記録した上、当該車内メッセージ再生プログラムIMPに従い、ナビゲーションシステムに入力された経由地および目的地の天気予報や交通情報などの外部情報を、車室内スピーカーSK及び運転席ディスプレイDSDの少なくとも一方に再生(k)する。
【0107】
また、車室内スピーカーSK及び運転席ディスプレイDSDの少なくとも一方に再生(k)される外部情報は、予めドライバーが設定した、自宅周辺や通勤先などの外部情報が再生(k)されるものとすることが可能である。運転席ディスプレイDSDには、図5の(1)乃至(4)のように表示される(k)。
【0108】
(新設ランプ)
図1乃至図6及び図9に示すように、第4の実施の形態にかかる車両用安全補助装置1は、車両Mのボディーの既存のランプ(ライト)類のレンズなどの中、及び/又は、その周囲に新設ランプNLPが設けられたものとすることが可能である。
車両Mのボディーの前後左右端の四角、および、フロントガラスの外周囲の上下左右の四角夫々に新設ランプNLPが設けられ、各新設ランプNLPのスイッチ回路NSが前記コントロールユニット2に接続され、該コントロールユニット2は、車両の灯火器LP(例えば方向指示器、ハザードランプ、ブレーキランプ、バックランプ)のスイッチ回路LSの開閉を検知する閉路検知手段CSを有し、該コントロールユニット2は、中央制御部4が、車両Mの灯火器LPの点灯動作に、各新設ランプNLPを同期して点灯するよう制御するものとされている。
【0109】
図1および図2に示すように、当該新設ランプNLPは、車両Mのボディーの前左右端角の既存のヘッドランプおよびターンシグナルランプに一体化されるか、ランプ内に設置された2個、および、車両Mのボディーの後左右端角の既存のテールランプ、ターンシグナルランプおよびバックランプに一体化されるか、ランプ内に設置された2個、さらに、フロントガラスの外周囲の上下左右の四角夫々に相当するボンネット後端寄りの左右端の2箇所と、左右Aピラー寄りの車室ルーフ前端よりの左右端の2箇所の合計8箇所に設けられたものとすることができる。
当該新設ランプNLPは、前後左右端の四角の既存のランプの中、及び/又は、その周囲の少なくとも何れかに設けられたものとすることができる。
【0110】
各新設ランプNLPの中、少なくとも車両Mのボディーの前端左右、および、フロントガラスの外周囲の上下左右の四角に配された新設ランプNLPは、それら新設ランプNLPの上端が、夫々の設置箇所のボディー表面よりも高く突出された発光凸部TPが設けられたものとなっている。各発光凸部TPは、新設ランプNLPが点灯すると、その光が発光凸部TPを透過して照射され、発光凸部TP自体も発光しているように光るものとすることができる。発光凸部TPの内部にミラー、分光素子又はレンズ等が内蔵されたものか、又は、発光凸部TP自体がミラー、分光素子又はレンズ等からなるものとすることができる。また、各発光凸部TPの内部にも専用のランプが内蔵され、新設ランプNLPの本体がわのランプと同期して発光するものなどとすることができる。この場合、ボディーの左側の新設ランプNLPから、同ボディーの少なくとも右側に向けて発光するよう同ボディーより突出された左折用の発光凸部TPと、ボディーの右側の新設ランプNLPから、同ボディーの少なくとも左側に向けて発光するよう同ボディーより突出された右折用の発光凸部TPとを備えたものとすることができる。
【0111】
新設ランプNLPは、車両Mのボディーの前後左右端の四角、および、フロントガラスの外周囲の上下左右の四角夫々にあり、少なくともコントロールユニット2に接続されたスイッチ回路NSが、中央制御部4の制御を受けて点灯、点滅又は消灯されるものとすることができる。
また、図2に示すように、新設ランプNLPは、左右フロントフェンダー上面の、前傾された傾斜面に、ヘッドランプ直上からAピラー基部までの間の、何れかの一箇所か、不連続的に配された複数箇所か、又は、帯状に連なるよう設けられた、左右の新設ランプFTLとすることができる。さらに、各新設ランプFTLに発光凸部TPが設けられたものとすることができる。更に又、新設ランプNLPは、リヤガラスの四角近傍、トランクリッド、リヤゲート、バックドア、リヤフェンダー、A,B,C,Dピラー、ルーフパネル、ボンネット、バンパー、ドア、サイドシル、サイドミラーなどに設けられたものとすることができる。
【0112】
図1乃至図3および図6に示すように、車両Mの後部のブレーキランプ、バックランプなどが設けられた左右のテールランプに一体に設けられた後部左右の新設ランプNLPは、前記運転席ディスプレイDSDに表示された運転席入力手段SWが、少なくとも「ありがとう」および「バック駐車」夫々の表示スイッチを有し、ドライバーによって該運転席入力手段Sの「バック駐車」が操作された場合に、図6に示すように、バックランプの点灯と共に、該後部左右の新設ランプNLPが、左右夫々に「P」の文字を浮き上がらせるよう発光表示しながら点灯するよう制御されるものとすることができる。また、ドライバーが該運転席入力手段Sの「バック駐車」を操作せずに車両Mを後進させた場合には、該後部左右の新設ランプNLPは、「P」の文字を表示しないよう全面が同一色に発光するものとすることが可能である。更に又、車両Mの後部に設けられた新設ランプNLPは、「P」とは別に、「A」(「ありがとう」の意味)、「ア-P」(「ありがとう+駐車します」の意味)「U」(「Uターンします」の意味)などの表示をするものが設置され、運転席近傍には夫々の表示スイッチが設けられたものとすることができる。またそれらの文字が、同様の意味を表現した記号や画像などに置き換えられ、様々な色(青、緑、紫、ピンク、白色、無色など)に発光するものとすることができる。また、「U」(「Uターンします」の意味)を楊枝するものは、車両Mの前後左右の各所に設けられたものとすることができる。
【0113】
(車外メッセージ)
また、図1乃至図6及び図9に示すように、第4の実施の形態にかかる車両用安全補助装置1は、前記コントロールユニット2に、車両Mに対し後方に向けて設けられた車外画像表示手段RODが接続され、前記運転席入力手段SWが、少なくとも「ありがとう」および「バック駐車」夫々の表示スイッチSWを有し、前記記憶部5に、各表示スイッチSWに応じた文字及び/又は画像の車外メッセージ情報が記録されており、当該コントロールユニット2が、当該運転席入力手段SWの表示スイッチSWに操作を受けた場合に、当該記憶部5に記録された文字情報及び/又は画像情報から該当する車外メッセージ情報を取得し、当該車外画像表示手段に再生するものとされている。
【0114】
該車外画像表示手段RODは、直射日光があたっても視認性を確保できる低反射強化ガラスで被覆され、高輝度の液晶ディスプレイが採用されたLCDディスプレイRODとすることができる。
図1及び図2に示すように、該LCDディスプレイRODは、車両Mの後部ウインドウのトランクリッドなどの直上となる下部付近の車室内に、左右間横幅範囲に納まる横長の矩形状のものとされ、外向き(後ろ向き)に設置されたものとすることができる。また、LCDディスプレイRODは、後部ウインドウ内に設置されたものに加え、左右のリヤサイドウインドウの範囲内に納まる形状、寸法に設定され、それら左右リヤサイドウインドウの内側の夫々に設置されたものとすることができる。
【0115】
運転席入力手段SWは、タッチパネルまたはタッチスクリーンの何れか一方からなり、車両Mのアクセサリー電源が投入され、自動運転レベルの設定入力が完了された後、当該運転席入力手段SWとしての例えば、「ありがとう」および「バック駐車」の項目毎の複数の表示スイッチSWが表示されるものとすることができる。更に「Uターン」の項目の表示スイッチSWが表示されるものとすることができる。また、タッチパネルなどでは無くスイッチボックスに機械式の表示スイッチSWが設けられたものとすることができる。
【0116】
(急ブレーキ時の車外メッセージ)
さらに、図1乃至図6及び図9に示すように、第4の実施の形態にかかる車両用安全補助装置1は、前記コントロールユニット2が、内蔵または外部の加速度センサーGSに接続され、該コントロールユニット2が、ブレーキランプBLのスイッチ回路LSの開閉を検知する閉路検知手段CSを有し、前記記憶部5に、制動の重力加速度の閾値、および、急制動の場合に車外画像表示手段RODに表示する文字及び/又は画像の車外メッセージ情報が記録されており、ブレーキランプBLが点灯された場合に、加速度センサーGSの検出値が該記憶部5に記録された閾値を超えたか否か判断する急ブレーキ判定手段SBDと、該急ブレーキ判定手段SBDが閾値を超えたと判断した場合に、当該記憶部5に記録された車外メッセージ情報を車外画像表示手段RODに表示する車外メッセージ表示手段OMDと、を備え、当該閾値が0.2乃至5Gの何れか、又は望ましくは0.3乃至0.6Gの何れかとされたものとすることができる。
【0117】
当該加速度センサーGSは、車両Mに搭載されたエアバックシステムやその他の各種ECUに搭載された加速度センサーGSとすることができ、前記中央制御部4に対し入力インターフェース40またはCANバス・インターフェース42を介し接続されたものとすることができる。
【0118】
当該閉路検知手段CSは、当該記憶部5に記録された閉路検知プログラムCSとすることが可能であり、車両MのブレーキランプBLのリレー回路やLEDコントロールユニット、又は、灯火用(ブレーキランプBL用)ECUなどの制御ユニットに対し、CANバス・インターフェース42又は入力インターフェース40などを介して接続されるか、又は、ブレーキランプBLとその制御ユニットとを繋ぐ車両内電源配線にアクセスするよう入力インターフェース40に接続するかして、ブレーキランプBLのスイッチ回路LSの開閉を検知するものとすることができる。
当該車外メッセージ表示手段OMDは、当該記憶部5に記録された車外メッセージ表示プログラムOMDとすることができる。
【0119】
当該急ブレーキ判定手段SBDは、当該記憶部5に記録された急ブレーキ判定プログラムSBDとすることが可能であり、前記中央制御部4が、アクセサリー電源からの電力が投入されて起動すると、該記憶部5に記録された急ブレーキ判定プログラムSBD、及び、閉路検知プログラムCSに従い、ブレーキランプBLのスイッチ回路LSの閉鎖の検知を開始する。
【0120】
車両Mのブレーキが操作され、当該中央制御部4が、該閉路検知プログラムCSに従って、ブレーキランプBLのスイッチ回路LSの閉成を感知すると、急ブレーキ判定プログラムSBDに従い、加速度センサーGSの検出値を取得し、取得した加速度センサーGSの検出値を、該記憶部5に記録された閾値(例えば0.45G)を超えた場合に、該中央制御部4は、車外メッセージ表示プログラムOMDに従い、該記憶部5に記録された車外メッセージ情報を車外画像表示手段RODに出力し、「急ブレーキ!」の文字を点滅表示するよう制御するものとすることができる。
【0121】
図3及び図9に示すように、第1ないし第4実施の形態にかかる車両用安全補助装置1によれば、車両Mのアクセサリー電源が投入(a)されると、前記コントロールユニット2の電源部3から電力が供給されて中央制御部4が起動し、タッチパネル型の運転席画像表示手段DSDに自動運転レベルの「レベル0」乃至「レベル5」の運転席入力手段SWを表示し(b)、ドライバー又は搭乗者による入力を待機し(c)、自動運転レベルの入力を受けると、記憶部5に記録し(d)した上、その自動運転レベルの入力値が、「レベル0」乃至「レベル2」か判断し(e)、「レベル0」乃至「レベル2」で無い場合(「レベル3」乃至「レベル5」の場合)には、制御を終了する。
【0122】
中央制御部4は、前記ステップ(e)において、自動運転レベルの入力値が、「レベル0」乃至「レベル3」で無い場合(「レベル4」及び「レベル5」の場合)に、制御を終了するように制御するものとすることが可能である。
【0123】
当該自動運転レベルの入力値が、レベル0」乃至「レベル2」の場合(「レベル3」乃至「レベル5」で無い場合)(e)には、当該運転席画像表示手段DSDに、下記の項目毎の各表示スイッチを表示する(f)。該表示スイッチは、ありがとう」と「バック&駐車」が表示されるものとすることができる。
【0124】
中央制御部4は、前記ステップ(e)において、自動運転レベルの入力値が、「レベル0」乃至「レベル3」の場合(「レベル4」及び「レベル5」で無い場合)に、ステップ(f)を実行するものとすることが可能である。
【0125】
中央制御部4は、「ありがとう」の表示スイッチがタッチ操作されたか判断し(g)、操作された場合には、図7に示すように、車外画像表示手段RODに「ありがとうございます」の文字およびお辞儀するピクトグラムを表示し(h)、作動中であることをドライバーに知らせるよう、該運転席画像表示手段DSDの「ありがとう」表示を点滅し、同時に新設ランプNLPを点滅(u)する。ドライバーが該運転席画像表示手段DSDの「ありがとう」表示(表示スイッチ)をタッチ操作すると、中央制御部4は、「ありがとう」表示の終了操作を感知し(v)、該運転席画像表示手段DSDの「ありがとう」表示を待機状態に戻すと共に、車外画像表示手段RODに「ありがとうございます」の文字およびお辞儀するピクトグラムの表示を消灯(w)し、該運転席画像表示手段DSDの入力待ち状態に戻る(f)。
【0126】
中央制御部4は、「バック&駐車」の表示スイッチが操作されたか判断し(j)、操作された場合には、図7に示すように、車外画像表示手段RODに「バックして駐車します」の文字およびお辞儀するピクトグラムを表示し(k)、作動中であることをドライバーに知らせるよう、該運転席画像表示手段DSDの「バック&駐車」表示を点滅し、同時に新設ランプNLPを点滅(u)する。ドライバーが該運転席画像表示手段DSDの「バック&駐車」表示(表示スイッチ)をタッチ操作すると、中央制御部4は、「バック&駐車」表示の終了操作を感知し(v)、該運転席画像表示手段DSDの「バック&駐車」表示を待機状態に戻すと共に、車外画像表示手段RODに「バックして駐車します」の文字およびお辞儀するピクトグラムの表示、および新設ランプNLPを消灯(w)し、該運転席画像表示手段DSDの入力待ち状態に戻る(f)。前記「ありがとう」および「バックして駐車します」の表示と同様に「U-ターン」の表示スイッチが工程(g,j)のようにタッチ操作された場合に、工程(h,k)のように車外画像表示手段RODに「Uーターンします」と表示されるよう設定されたものとすることができる。
【0127】
中央制御部4は、ターンシグナルランプが操作されたか否かを、前記出力インターフェース41またはCANバス・インターフェース42などを介し検知し(m)、ターンシグナルランプの操作を検知しない場合には、急ブレーキの操作を検知し(s)、ターンシグナルランプの操作を検知した場合には、右折操作か否かを判断し(n)、右折操作の場合は、車外画像表示手段RODに「右折します」の文字を表示し(p)、同時に新設ランプNLPを点滅(u)する。
【0128】
中央制御部4は、車両Mが右折を終えたのを検知すると(v)、車外画像表示手段RODの「右折します」の表示を消灯し、新設ランプNLPの点滅を停止(w)し、該運転席画像表示手段DSDの入力待ち状態に戻る(f)。
【0129】
中央制御部4は、ターンシグナルランプの右折操作か否かを判断し(n)、右折操作ではない場合に、左折操作と判断し、車外画像表示手段RODに「左折します」の文字を表示し(q)、同時に新設ランプNLPを点滅(u)する。
【0130】
中央制御部4は、車両Mが左折を終えたのを検知すると(v)、車外画像表示手段RODの「左折します」の表示を消灯し、新設ランプNLPの点滅を停止(w)し、該運転席画像表示手段DSDの入力待ち状態に戻る(f)。
【0131】
中央制御部4は、ブレーキの操作毎に加速度センサーGSの検出値を、該記憶部5に記録された閾値(例えば0.45G)と比較し、0.45Gを超えた場合に、急ブレーキか否か判断し(r)、車外画像表示手段RODに「急ブレーキ!」の文字をターンシグナルランプの点滅周期よりも速い周期で点滅表示し(s)、同時に新設ランプNLPを点滅(u)する。
【0132】
ターンシグナルランプ点滅速度は1分間で60回以上120回以下の一定速度で点滅をするが、当該車外画像表示手段RODに「急ブレーキ!」の点滅表示(s)は、1分間に120回を超える速度で点滅するものとすることができる。1分間に130回ないし240回点滅するものとすることができる。該ステップ(s)を経て新設ランプNLPを点滅(u)する場合には、該新設ランプNLPも、当該車外画像表示手段RODの「急ブレーキ!」の点滅(s)と同期した速さで点滅するよう制御されるものとすることができる。
【0133】
ブレーキ操作が終了した場合には(v)、車外画像表示手段RODの「急ブレーキ!」の表示を消灯し、新設ランプNLPの点滅を停止(w)し、該運転席画像表示手段DSDの入力待ち状態に戻る(f)。車外画像表示手段RODの「急ブレーキ!」の表示は、他の表示が実行されている最中であっても、他の表示を中止して優先且つ緊急に表示(s)される。
【0134】
図1図2図10および図11に示すように、車両AがT字路を左折する際、従前までであれば車両Bからは、車両Aの左がわのターンシグナルランプの点滅が見え難い。当該新設ランプNLPによれば、車両Aの左折用の発光凸部TPを車両Bから明確に確認することが可能となるから、車両Bは、車両Aが左折するのか、右折するのかをより明確に確認できるものとなる。
【0135】
また、車両Aが十字路を直進または左折する際、従前までであれば車両Bからは、車両Aの左がわのターンシグナルランプの点滅が見え難い。当該新設ランプNLPによれば、車両Aの左折用の発光凸部TPを車両Bから明確に確認することが可能となるから、車両Bは、車両Aが直進するのか、左折するのか、右折するのかをより明確に確認できるものとなる。
【0136】
中央制御部4は、車両Mのアクセサリー電源の供給が続く間に亘り、該運転席画像表示手段DSDの入力待ち状態に戻り(f)制御を続け、該車両Mのアクセサリー電源の供給が停止されると(t)制御を終了する。
【産業上の利用可能性】
【0137】
本発明の車両用安全補助装置は、車両全般に搭載することが可能であり、普通自動車(乗用車、バス、トラックなど)、小型自動車(小型トラック、小型乗用車、三輪トラック、大型オートバイなど)、軽自動車(軽トラック、軽乗用車、オートバイ)、大型特殊自動車(ロードローラー、ブルドーザーなど)、小型特殊自動車(農作業用:農業用トラクターなど、荷役運搬・土木建設作業用:フォークリフト、ショベルローダーなど)、原動機付自転車(第1種原動機付自転車:ミニバイク、第2種原動機付自転車:バイク)など、様々な車両に利用することができる。
【符号の説明】
【0138】
1 車両用安全補助装置
2 コントロールユニット(ECU)
3 電源部
30 同 バッテリー
31 同 保護素子
4 中央制御部
40(SW) 同 入力インターフェース
41 同 出力インターフェース
42 同 CANバス・インターフェース
5 記憶部
ALD 同 自動運転レベル判別手段(自動運転レベル判別プログラム)
IMP 同 車内メッセージ再生手段(車内メッセージ再生プログラム)
SK 車室内音声出力手段(車室内スピーカー)
SW 運転席入力手段
DSD(SW) 運転席画像表示手段(運転席ディスプレイ・タッチパネル、表示スイッチ)
WL 外部情報取得手段(外部情報取得プログラム)
NLP 新設ランプ
TP 同 発光凸部(左折用の発光凸部、右折用の発光凸部)
FTL フロントフェンダーの新設ランプ
NS 同 新設ランプのスイッチ回路
CS 閉路検知手段(閉路検知プログラム)
ROD 車外画像表示手段(LCDディスプレイ)
GS 加速度センサー
SBD 急ブレーキ判定手段(急ブレーキ判定プログラム)
OMD 車外メッセージ表示手段(車外メッセージ表示プログラム)
M 車両
LP 同 灯火器
LS 同 灯火器のスイッチ回路
BL 同 ブレーキランプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11