(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012665
(43)【公開日】2024-01-30
(54)【発明の名称】成果報酬還元システム、成果報酬還元処理方法及び成果報酬還元処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0207 20230101AFI20240123BHJP
G06Q 30/0241 20230101ALI20240123BHJP
【FI】
G06Q30/0207
G06Q30/0241 446
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023197849
(22)【出願日】2023-11-22
(62)【分割の表示】P 2019110397の分割
【原出願日】2019-06-13
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】日高 常博
(72)【発明者】
【氏名】▲瀬▼戸 紀子
(57)【要約】
【課題】ユーザが実店舗において行った対象行為に対して、ユーザ及び実店舗の双方においてオペレーションの追加やシステムの改修を行うことなく容易に成果報酬の還元を行う。
【解決手段】ユーザの端末に成果報酬型広告を掲載し、ユーザによる成果報酬型広告の選択操作に応じて、選択された成果報酬型広告への登録処理を行い、ユーザの決済用カード(クレジットカード等)の情報の入力を受け付け、選択された成果報酬型広告と、ユーザの決済用カードの情報とを関連付けて保持する。また、店舗における決済用カードの取引情報を取得し、取得した取引情報に基づいて成果報酬の還元の可否の判断基準となる還元可否判断情報を生成し、還元可否判断情報に基づいて、決済用カードを用いて成果報酬型広告の成果報酬の支払い対象となる対象行為が行われたか否かを判断し、ユーザによって対象行為が完了した場合に、ユーザに対して成果報酬を還元する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの端末に表示されるウェブページに、前記ユーザに対して成果報酬を還元する成果報酬型広告を掲載するとともに、前記ユーザによって予め登録されたクレジットカード、デビットカード又はプリペイドカードのいずれかである決済用カードを用いて前記成果報酬型広告の成果報酬の支払い対象となる対象行為が行われた場合に、前記ユーザに対して前記成果報酬を還元するためのデータを保持する報酬還元サーバと、
前記端末から入力された前記成果報酬型広告の選択操作に応じて、選択された前記成果報酬型広告と前記決済用カードの情報とを関連付けて保持し、前記端末からの応答に応じて前記成果報酬型広告への登録処理を行うとともに、店舗における決済用カードの取引情報を保持する国際ブランドサーバから取得した前記取引情報に基づいて前記報酬還元サーバにおける成果報酬の還元の可否の判断基準となる還元可否判断情報を生成し、前記報酬還元サーバに対して前記還元可否判断情報を送信する管理サーバと、を備える成果報酬還元システム。
【請求項2】
ユーザの端末に、前記ユーザに対して成果報酬を還元する成果報酬型広告を掲載し、
前記ユーザによって前記端末から入力された前記成果報酬型広告の選択操作に応じて、選択された前記成果報酬型広告への登録処理を行い、
前記成果報酬型広告の選択指示が入力された端末に対してクレジットカード、デビットカード又はプリペイドカードのいずれかである決済用カードの情報の入力画面を表示させて、前記ユーザの決済用カードの情報の入力を受け付け、
選択された前記成果報酬型広告と、前記ユーザの決済用カードの情報とを関連付けて保持し、
店舗における決済用カードの取引情報を取得し、
取得した前記取引情報に基づいて成果報酬の還元の可否の判断基準となる還元可否判断情報を生成し、
前記還元可否判断情報に基づいて、前記決済用カードを用いて前記成果報酬型広告の成果報酬の支払い対象となる対象行為が行われたか否かを判断し、
前記ユーザによって前記対象行為が完了した場合に、前記ユーザに対して前記成果報酬を還元する
ことをコンピュータが実行する成果報酬還元処理方法。
【請求項3】
ユーザの端末に、前記ユーザに対して成果報酬を還元する成果報酬型広告を掲載することと、
前記ユーザによって前記端末から入力された前記成果報酬型広告の選択操作に応じて、選択された前記成果報酬型広告への登録処理を行うことと、
前記成果報酬型広告の選択指示が入力された端末に対してクレジットカード、デビットカード又はプリペイドカードのいずれかである決済用カードの情報の入力画面を表示させて、前記ユーザの決済用カードの情報の入力を受け付けることと、
選択された前記成果報酬型広告と、前記ユーザの決済用カードの情報とを関連付けて保持することと、
店舗における決済用カードの取引情報を取得することと、
取得した前記取引情報に基づいて、成果報酬の還元の可否の判断基準となる還元可否判断情報を生成することと、
前記還元可否判断情報に基づいて、前記決済用カードを用いて前記成果報酬型広告の成果報酬の支払い対象となる対象行為が行われたか否かを判断することと、
前記ユーザによって前記対象行為が完了した場合に、前記ユーザに対して前記成果報酬を還元するためのデータを作成することと
をコンピュータに実行させる成果報酬還元処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、成果報酬還元システム、成果報酬還元処理方法及び成果報酬還元処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
商品やサービスを提供する提供者がインターネットサイト上に成果報酬型広告を掲載し、当該広告を介して商品の購入やサービスへの支払い等の対象行為を行ったユーザに対して、成果報酬の一部を例えばポイントとして還元する成果報酬還元システムが知られている。ユーザがオンライン店舗で対象行為を行う場合、成果報酬還元システムは、インターネット上でのユーザの行動をトラッキングすることにより、ユーザが対象行為を行ったか否かを判断する事ができる(特許文献1)。
【0003】
一方、ユーザが実店舗において対象行為を行った場合、成果報酬還元システムは、広告を介して商品の購入やサービスへの支払い等が行われたか否かをトラッキングにより判断することができない。そこで、オンライン上で成果報酬を還元するためにクーポン等を発行するシステムが提案されている。このような成果報酬還元システムでは、印刷された又は携帯端末の画面に表示されたクーポン等をユーザが実店舗に持参し、店舗において販売員がクーポンの読み取りを行うこと等により、広告を介して実店舗にて対象行為が行われたことを判断する事が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、クーポンを用いる成果報酬還元システムでは、ユーザがクーポンを印刷又はダウンロードして店舗に持参したり、店舗において販売員が成果報酬還元のためにクーポンの読み取りを行う必要がある。したがって、クーポンを用いる成果報酬還元システムでは、ユーザ及び店舗の双方において成果報酬還元のための追加オペレーションが必要となる。また、店舗では、成果報酬還元のためのPOS(Point Of Sale)システム等の改修が必要となる。
【0006】
そこで、本発明は、ユーザが実店舗において行った対象行為に対して、容易に成果報酬の還元を行うことが可能な成果報酬還元システム、成果報酬還元処理方法及び成果報酬還元処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の課題を解決するために、本発明の一態様に係る成果報酬還元システムは、ユーザの端末に表示されるウェブページに、ユーザに対して成果報酬を還元する成果報酬型広告を掲載するとともに、ユーザによって予め登録されたクレジットカード、デビットカード又はプリペイドカードのいずれかである決済用カードを用いて成果報酬型広告の成果報酬の支払い対象となる対象行為が行われた場合に、ユーザに対して成果報酬を還元するためのデータを保持する報酬還元サーバと、端末から入力された成果報酬型広告の選択操作に応じて、選択された成果報酬型広告と決済用カードの情報とを関連付けて保持し、端末からの応答に応じて成果報酬型広告への登録処理を行うとともに、店舗における決済用カードの取引情報を保持する国際ブランドサーバから取得した取引情報に基づいて報酬還元サーバにおける成果報酬の還元の可否の判断基準となる還元可否判断情報を生成し、報酬還元サーバに対して還元可否判断情報を送信する管理サーバと、を備えることを特徴とする。
【0008】
上述の課題を解決するために、本発明の他の態様に係る成果報酬還元処理方法は、ユーザの端末に、ユーザに対して成果報酬を還元する成果報酬型広告を掲載し、ユーザによって端末から入力された成果報酬型広告の選択操作に応じて、選択された成果報酬型広告への登録処理を行い、成果報酬型広告の選択指示が入力された端末に対してクレジットカード、デビットカード又はプリペイドカードのいずれかである決済用カードの情報の入力画面を表示させて、ユーザの決済用カードの情報の入力を受け付け、選択された成果報酬型広告と、ユーザの決済用カードの情報とを関連付けて保持し、店舗における決済用カードの取引情報を取得し、取得した取引情報に基づいて成果報酬の還元の可否の判断基準となる還元可否判断情報を生成し、還元可否判断情報に基づいて、決済用カードを用いて成果報酬型広告の成果報酬の支払い対象となる対象行為が行われたか否かを判断し、ユーザによって対象行為が完了した場合に、ユーザに対して成果報酬を還元することを、コンピュータが実行することを特徴とする。
【0009】
上述の課題を解決するために、本発明の他の態様に係る成果報酬還元処理プログラムは、ユーザの端末に、ユーザに対して成果報酬を還元する成果報酬型広告を掲載することと、ユーザによって端末から入力された成果報酬型広告の選択操作に応じて、選択された成果報酬型広告への登録処理を行うことと、成果報酬型広告の選択指示が入力された端末に対してクレジットカード、デビットカード又はプリペイドカードのいずれかである決済用カードの情報の入力画面を表示させて、ユーザの決済用カードの情報の入力を受け付けることと、選択された成果報酬型広告と、ユーザの決済用カードの情報とを関連付けて保持することと、店舗における決済用カードの取引情報を取得することと、取得した取引情報に基づいて、成果報酬の還元の可否の判断基準となる還元可否判断情報を生成することと、還元可否判断情報に基づいて、決済用カードを用いて成果報酬型広告の成果報酬の支払い対象となる対象行為が行われたか否かを判断することと、ユーザによって対象行為が完了した場合に、ユーザに対して成果報酬を還元するためのデータを作成することと、をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、ユーザが実店舗において行った対象行為に対して、容易に成果報酬の還元を行うことが可能な成果報酬還元システム、成果報酬還元処理方法及び成果報酬還元処理プログラムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施形態に係る成果報酬還元システムによって提供される成果報酬還元サービスの概要を示す概略図である。
【
図2】本実施形態に係る成果報酬還元システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る成果報酬還元システムにおいて実行される広告へのエントリー処理を示すシーケンスチャートである。
【
図4】端末の表示部に表示されるログイン画面の一例を示す図である。
【
図5】端末の表示部に表示されるポイントサイト画面の一例を示す図である。
【
図6】端末の表示部に表示される広告画面の一例を示す図である。
【
図7】端末の表示部に表示されるカード情報入力画面の一例を示す図である。
【
図8】本実施形態に係る成果報酬還元システムにおいて実行されるユーザへの成果報酬還元処理を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1.成果報酬還元システムの構成
以下、本実施形態に係る成果報酬還元システムについて詳細に説明する。<成果報酬還元システムの全体構成>
図1は、本実施形態に係る成果報酬還元システム1によって提供される成果報酬還元サービスの概要を示す概略図である。
図2は、成果報酬還元システム1及び成果報酬還元システム1と接続される各部の構成の一例を示すブロック図である。
【0013】
図1を用いて、成果報酬を還元するサービスについて説明する。
本実施形態にかかる成果報酬還元システム1は、実店舗において、ユーザが予め登録した成果報酬型広告の成果報酬の支払い対象となる商品の購入等を事前に登録したクレジットカード等の決済用カードを用いて行った場合に、ユーザに対して成果報酬を還元するシステムである。
なお、本実施形態において、「決済用カード」とは、クレジットカードや、国際カードブランドによって決済されるデビットカードやプリペイドカード等も含むものとする。以下、決済用カードとしてクレジットカードを用いた例について説明するが、本実施形態の技術はデビットカードやプリペイドカードを用いて決済を行うことも可能である。
【0014】
ユーザは、クレジットカードの所有者であり、ユーザに対して成果報酬を還元するロイヤルティプログラムを提供するポイントサイト(例えばポイントサイトA,B,C)のいずれかの会員である。ユーザは、スマートフォン等の端末を操作して、ポイントサイトのいずれかにアクセスすることにより、端末にポイントサイトの画面を表示させる。ポイントサイトには、各種の成果報酬型広告(以下、広告という場合がある)が掲載されており、成果報酬還元システム1が提供する広告(「実店舗でお買いものしてポイントをもらおう!」と記載された広告)が掲載されている。
【0015】
ユーザによって「実店舗でお買いものしてポイントをもらおう!」と記載された広告の選択操作が端末に入力されると、端末10の表示が成果報酬型広告が複数掲載されたサイトに遷移する。当該サイトは、CLO(Card Linked Offer)サービスが提供されるCLOモールである。CLOモールに掲載された広告には、成果報酬(例えばポイント)の還元率や、成果報酬が還元される条件(例えば所定の実店舗で商品を購入する際の最低金額等)が記載されている。
【0016】
CLOモールに掲載された広告のうちのいずれかがユーザによって選択されると、端末には、ユーザが使用するクレジットカードの情報(クレジットカード番号、有効期限等)が入力される入力画面が表示される。ユーザがクレジットカードの情報を入力し、登録操作を行うことにより、ユーザの広告エントリーが完了する。
【0017】
ユーザは、エントリーした広告に記載された実店舗において、登録したクレジットカードを用いて商品の購入を行う。当該店舗は、クレジットカードの加盟店である。加盟店は、クレジットカードでの取引情報を、使用されたクレジットカードの国際ブランドのサーバに送信する。
成果報酬還元システム1は、国際ブランドのサーバから、クレジットカードの取引情報を取得する。成果報酬還元システム1は、自身で保持する情報(ユーザがエントリーした広告及びクレジットカード番号もしくはその暗号化された情報)とクレジットカードの取引情報に基づいて、ユーザが成果報酬の支払い対象となる対象行為を行ったか否かを判断する。成果報酬還元システム1は、ユーザが対象行為を行ったと判断した場合に、ポイントサイトを通じてユーザにポイント等の成果報酬を還元する。
【0018】
図2を用いて、上述した成果報酬を還元するサービスを提供するシステムについて詳細に説明する。
図2に示すように、成果報酬還元システム1は、成果報酬還元サーバ20、管理サーバ30を備えている。成果報酬還元システム1は、端末10及び決済サーバ40とクレジットカード会社及び日本国内のクレジットカードネットワークサーバ(以下決済ネットワークサーバという)50と通信可能に構成されている。また、決済ネットワークサーバ50は、実店舗のカード決済用端末(以下、店舗端末という)60と通信可能に構成されている。
まず、成果報酬還元システム1と通信する端末10、決済ネットワークサーバ50及び店舗端末60について説明する。
【0019】
<ユーザ端末>
端末10は、有線又は無線ネットワークを介してインターネットに接続可能な情報端末であり、インターネットを介して成果報酬還元システム1に接続される端末である。端末10としては、例えばパーソナルコンピュータ(PC)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン等が挙げられる。
【0020】
図1に示すように、端末10は、表示部11及び入力部12を有している。なお、
図1では表示部11と入力部12とが一体となったタッチパネルを示している。
入力部12は、ユーザの操作により入力された端末10の操作指示や情報を受け付ける。入力部12は、例えばタッチパッド、入力ボタン、音声入力部等である。
【0021】
表示部11は、表示されたウェブブラウザやモバイルアプリケーションを用いて、端末10がインターネットを介して接続した種々のウェブサイトを表示させることができる。すなわち、端末10は、インターネットを介して、後述するポイントサイトに接続することができる。表示部11は、入力部12と一体に形成されたタッチパッド、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等である。
【0022】
<決済ネットワークサーバ>
決済ネットワークサーバ50は、例えば三井住友カードや三菱UFJニコス、ユーシーカード等のクレジットカード会社のサーバ及びCAFIS(Credit And Finance Information Switching system)や日本カードネット等のクレジットカードネットワークを指す。決済ネットワークサーバ50は、店舗端末60と通信可能であり自ブランドのクレジットカードの取引情報を収集する。
【0023】
<店舗端末>
店舗端末60は、商品の販売やサービスの提供を行う実店舗において、クレジットカードを用いた決済を行うための通信端末である。店舗は、国際ブランドのクレジットカード又は国際ブランドと提携したクレジットカードの加盟店である。当該加盟店は、後述する成果報酬型広告の広告主の店舗である。加盟店は、成果報酬型広告を掲載したウェブページ(ポイントサイト)の会員が対象行動を行った場合に、成果報酬還元システム1に対して成果報酬や成果報酬還元システム1の利用手数料を支払う。
【0024】
店舗端末60は、実店舗における商品の販売やサービスの提供に対してクレジットカード決済が行われた際に、クレジットカードで決済された取引に関する情報(以下、取引情報という)を決済ネットワークサーバ50に送信する。
【0025】
店舗端末60は、取引情報として、例えば、加盟店名、加盟店所在地(国、住所)、決済した国際ブランド名、クレジットカード番号の全部又は一部、決済金額、決済日時等を決済ネットワークサーバ50に送信する。
【0026】
<成果報酬還元システム>
以下、成果報酬還元システム1を構成する成果報酬還元サーバ20、管理サーバ30及び国際ブランドサーバ40について説明する。
【0027】
[報酬還元サーバ]
(報酬還元サーバの機能)
成果報酬還元サーバ20は、例えばポイントサイトの提供を行うサーバである。
成果報酬還元サーバ20は、例えばコンピュータにより構成され、ユーザの端末10に表示されるポイントサイトのウェブページに、ユーザに対して成果報酬を還元する成果報酬型広告を掲載する。また、成果報酬還元サーバ20は、ユーザによって予め登録されたクレジットカードを用いて広告の成果報酬の支払い対象となる対象行為が行われた場合に、ユーザに対して成果報酬を還元する。
ここで、成果報酬還元サーバ20によって提供されるウェブページに掲載される成果報酬型広告は、ユーザを外部サイトに掲載された成果報酬型広告へ誘導するハイパーリンクであっても良い。
【0028】
成果報酬還元サーバ20は、ユーザが掲載された広告を介して、予め登録されたクレジットカードを用いて商品の購入やサービスへの支払い等の対象行為を行ったユーザに対して、広告主からの成果報酬の一部を還元する。ここで、本実施形態において「掲載された広告を介して」とは、ユーザが、対象行為を行う前後の予め提示された期間内に、掲載された成果報酬型広告から予め希望の広告を選択して登録することをいう。
成果報酬還元サーバ20は、端末10、管理サーバ30からの要求に対して情報や処理結果を提供する。以下、商品又はサービスを商品等と言い、商品の購入やサービスへの支払い等を商品の購入等と言う場合がある。
【0029】
成果報酬還元サーバ20は、対象行動が行われたか否かを示す情報(すなわち、ユーザに対する成果報酬の還元の可否の判断基準となる還元可否判断情報)を管理サーバ30から受信する。
成果報酬還元サーバ20は、管理サーバ30によって判断された対象行為が完了したか否かの判断結果を、還元可否判断情報として受信する。管理サーバ30から送信された判断結果が、対象行為が完了したことを示す場合、成果報酬還元サーバ20は、対象のユーザに対して成果報酬を還元するためのデータを作成する。
【0030】
成果報酬還元サーバ20は、成果報酬として、ポイントサイトの会員であるユーザにポイントサイトがポイントを付与する。また、成果報酬還元サーバ20は、成果報酬として、ユーザの銀行口座へのキャッシュバックやモバイル送金・決済サービスへの残高付与をうデータを作成しても良い。
【0031】
(報酬還元サーバの構成)
このような成果報酬還元サーバ20は、図示しない中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、記憶部、通信部、入出力部等を有している。成果報酬還元サーバ20は、CPU、ROM、RAM、記憶部及び通信部により、端末10、管理サーバ30に対する情報や処理結果の提供を行う。
【0032】
CPUは、成果報酬還元サーバ20内の各部の制御を行うとともに、上述したポイントサイトサービスを提供するための情報処理を行う。例えば、CPUは、端末10の要求に応じたポイントサイトのユーザの会員情報の登録や、ユーザの対象行為に応じたポイント付与処理等を行う。また、CPUは、例えば、管理サーバ30に対するポイントサイト会員の会員情報の送信や、取引情報の要求を行う。
【0033】
ROMは、記録されている情報を読み出すことのみが可能なメモリであり、ポイントサイトのサービスを提供するためのプログラムを記憶している。
RAMは、情報の読み出し及び書き込みが可能なメモリであり、CPU動作時のワーキングメモリとして機能する。
【0034】
記憶部は、例えばハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)である。記憶部は、ユーザが選択した広告に関する情報、ユーザの対象行為に関する情報及びユーザに付与されたポイントに関する情報等を記憶する。
【0035】
ユーザの会員情報は、ポイントサイトによってユーザに付与された会員IDである。ユーザが選択した広告に関する情報は、ポイントサイトに掲載された成果報酬型広告のうちユーザが登録した広告を示す情報である。
ユーザの対象行為に関する情報は、例えば上述した取引情報である。
【0036】
通信部は、成果報酬還元サーバ20を、有線又は無線ネットワークを介してインターネットに接続する。これにより、成果報酬還元サーバ20は、端末10及び管理サーバ30とそれぞれ接続され、成果報酬還元サーバ20と端末10及び管理サーバ30との間で情報の送受信が可能となる。
入出力部は、ディスプレイ等の出力部や、マウス、キーボード、タッチパッド等の入力部を接続する接続部である。
【0037】
[管理サーバ]
(管理サーバの機能)
管理サーバ30は、例えばCLO(Card Linked Offer)サービスを提供するサーバである。管理サーバ30は、例えばコンピュータにより構成され、成果報酬還元サーバ20に対して広告の配信を行う。また、管理サーバ30は、端末10からの応答に応じて広告への登録処理(以下、エントリーという場合がある)を行う。さらに、管理サーバ30は、国際ブランドサーバ40から取得した取引情報に基づいて、成果報酬還元サーバ20における成果報酬の還元の可否の判断基準となる還元可否判断情報を生成し、成果報酬還元サーバ20に対して還元可否判断情報を送信する。
【0038】
成果報酬還元サーバ20に対して配信する成果報酬型広告には、対象行動が成立する条件が記載されている。対象行動が成立する条件としては、対象行動を行う店舗、決済金額、決済日時等が挙げられる。また、成果報酬型広告には、対象行動が成立した場合にユーザに還元される成果報酬(ポイント数等)が掲載されている。
【0039】
管理サーバ30は、端末10の指示に応じて広告へのエントリーを行う際に、ユーザによって選択された広告を提供するロイヤルティプログラム(ポイントサイト)を示すID(以下、プログラムIDという)を登録する。また、管理サーバ30は、ロイヤルティプログラムにおけるユーザの会員IDを記憶する。
また、管理サーバ30は、後述する国際ブランドサーバ40から、ユーザによって登録されたクレジットカードの情報を取得する。管理サーバ30は、登録されたクレジットカードの情報と、プログラムID及び会員IDとを関連付けて保持する。
【0040】
管理サーバ30は、店舗におけるクレジットカードの取引情報を、後述する国際ブランドサーバ40から取得する。このとき、管理サーバ30は、広告の配信を行ったロイヤルティプログラムのプログラムIDに基づいて、国際ブランドサーバ40から所定の取引情報を抽出して取得する。
【0041】
管理サーバ30は、取得した取引情報に基づいて、広告を選択したユーザにより対象行為が行われたか否かを判断する。管理サーバ30は、会員ID及びプログラムID並びにクレジットカードの番号と、取得した取引情報とを対比し、対象行動が成立する条件を満たす場合には、ユーザによって対象行動が行われたと判断する。管理サーバ30は、判断結果を、成果報酬還元サーバ20に対して通知する。このとき、管理サーバ30は、保存した取引情報を広告主やポイントサイト別にデータ処理を行うとともに、例えばポイントサイト毎に分けられたプログラム別取引情報を生成し、成果報酬還元サーバ20のそれぞれに送信する。
【0042】
(管理サーバの構成)
以上のような管理サーバ30は、中央演算装置(CPU)31、CLOモール処理部32(32a,32b,32c)、エントリー処理部33、ポイントサイト管理部34、広告主管理部35、取引情報取得部36、記憶部37を有している。また、管理サーバ30は、図示しないROM、RAM、通信部及び入出力部等を有している。管理サーバ30は、CPU31、CLOモール処理部32、エントリー処理部33、ポイントサイト管理部34、広告主管理部35、取引情報取得部36、記憶部37、ROM、RAM及び通信部により、成果報酬還元サーバ20、国際ブランドサーバ40に対する情報や処理結果の提供を行う。
【0043】
CPU31は、管理サーバ30内の各部の制御を行うとともに、上述したポイントサイトサーバへの広告の配信、クレジットカードの取引情報の取得及び対象行為が行われたか否かの判断等を行うための情報処理を行う。
【0044】
CLOモール処理部32は、成果報酬型広告の掲載を行うCLOモールの提供に関する処理を行う。CLOモール処理部32は、CLOモールの画面に成果報酬型広告を掲載する。
なお、
図2では、3つのCLOモール処理部32a,32b,32cを記載しているが、これに限られない。
【0045】
エントリー処理部33は、端末10から入力された広告へのエントリー要求に基づいて、ユーザがエントリーする広告を登録する。また、エントリー処理部33は、国際ブランドサーバ40と接続を行い、ユーザが登録したクレジットカードに関する情報の取得や、ポイントサイトの会員IDやプログラムIDの送信等のエントリーに関する処理を行う。
【0046】
ポイントサイト管理部34は、管理サーバ30が広告を配信するポイントサイトを管理する。
広告主管理部35は、CLOモールで掲載する広告の広告主を管理する。
取引情報取得部36は、国際ブランドサーバ40に対してクレジットカードの取引情報の送信を要求し、送信された取引情報を取得する。
【0047】
記憶部37は、例えばハードディスクドライブ(HDD)である。記憶部37は、例えばポイントサイトデータベース(DB)37a、広告主データベース(DB)37b、取引情報データベース(DB)37cを有している。
ポイントサイトデータベース36aは、ポイントサイトに付与したID等を記憶する。
広告主データベース36bは、広告主に付与したID等を記憶する。
取引情報データベース36cは、取引情報取得部36で取得したクレジットカードの取引情報を記憶する。
【0048】
ROMは、記録されている情報を読み出すことのみが可能なメモリであり、成果報酬の還元サービスを提供するためのプログラムを記憶している。
RAMは、情報の読み出し及び書き込みが可能なメモリであり、CPU31動作時のワーキングメモリとして機能する。
【0049】
通信部は、管理サーバ30を有線又は無線ネットワークを介してインターネットに接続する。これにより、管理サーバ30は、端末10及び管理サーバ30とそれぞれ接続され、成果報酬還元サーバ20と端末10及び管理サーバ30との間で情報の送受信が可能となる。
入出力部は、ディスプレイ等の出力部や、マウス、キーボード、タッチパッド等の入力部を接続する接続部である。
【0050】
<国際ブランドサーバ>
国際ブランドサーバ40は、例えばVISAやMastercard、AmericanExpressやJCBなどの決済手段を提供している国際ブランド会社のサーバ及び、国際ブランド会社の提供するサーバと直接接続している中間サーバをいう。店舗におけるクレジットカードの取引情報を定期的に決済ネットワークサーバ50から取得して保持する。また、国際ブランドサーバ40は、端末10から入力された成果報酬型広告の選択操作に応じて、選択された広告と、当該広告を選択したユーザのクレジットカードの情報とを関連付けて保持する。国際ブランドサーバ40は、予め保持しているクレジットカードの情報、プログラムID及び会員IDと、取得した取引情報とを関連付けることで、取引情報と、ロイヤルティプログラム及び会員情報とを対応付けることができる。国際ブランドサーバ40は、管理サーバ30からの要求に応じて、所定の取引情報を抽出して管理サーバ30に送信する。
【0051】
2.成果報酬還元方法
以下、
図3から
図8を参照して、本実施形態に係る成果報酬還元方法について説明する。成果報酬還元方法は、成果報酬還元システム1において実行される。
成果報酬還元システム1では、コンピュータにより、以下の(a)~(h)の各処理を備える成果報酬還元処理方法が実行される。コンピュータは、成果報酬還元システム1を構成するコンピュータであっても良く、成果報酬還元システム1を構成するコンピュータと他のコンピュータとが協働しても良い。また、当該成果報酬還元処理方法は、クラウドサーバにより実行されても良い。
【0052】
(a)ユーザの端末に、ユーザに対して成果報酬を還元する成果報酬型広告を掲載する。
(b)ユーザによって端末から入力された成果報酬型広告の選択操作に応じて、選択された成果報酬型広告への登録処理を行う。
(c)成果報酬型広告の選択指示が入力された端末に対してクレジットカードの情報の入力画面を表示させて、ユーザのクレジットカードの情報の入力を受け付ける。
(d)選択された成果報酬型広告と、ユーザのクレジットカードの情報とを関連付けて保持する。
(e)店舗におけるクレジットカードの取引情報を取得する。
(f)国際ブランドサーバから取得した取引情報に基づいて成果報酬の還元の可否の判断基準となる還元可否判断情報を生成する。
(g)還元可否判断情報に基づいて、クレジットカードを用いて成果報酬型広告の成果報酬の支払い対象となる対象行為が行われたか否かを判断する。
(h)ユーザによって対象行為が完了した場合に、ユーザに対して成果報酬を還元する。
【0053】
以下、本実施形態に係る成果報酬還元処理方法の具体例を説明する。
図3は、成果報酬還元システム1において実行される広告へのエントリー処理を示すシーケンスチャートである。
図4から
図7は、エントリー処理中における端末10の表示部11に表示される画面の例を示す図である。
図8は、成果報酬還元システム1において実行されるユーザへの成果報酬還元処理を示すシーケンスチャートである。
【0054】
以下の説明では、成果報酬還元サーバ20、管理サーバ30及び国際ブランドサーバ40を成果報酬還元システム1として機能させるための各種登録、設定は済んでいるものとする。また、端末10を操作するユーザは、既に成果報酬還元サーバ20によって提供されるポイントサイトの会員登録が済んでいるものとする。
また、以下に説明する各ステップの処理において、
図3に不図示の判定処理により、入力情報(例えばクレジットカード情報)にエラーがあると判断した場合には、再度前の処理に戻ることがある。
【0055】
<エントリー処理>
以下、成果報酬還元システム1において実行される広告へのエントリー処理について説明する。
図3に示すように、ユーザの操作に応じて、端末10は、成果報酬還元サーバ20に対してポイントサイトへのログインを要求する(ステップS11)。成果報酬還元サーバ20は、ログインを要求した端末10に対して、ログイン画面情報を送信し(ステップS12)、端末10の表示部11にポイントサイトのログイン画面を表示させる(ステップS13)。
図4は、ステップS13における端末10の表示部11に表示されるログイン画面の一例を示す図である。ログイン画面には、ユーザに割り当てられたポイントサイトの会員ID及びパスワード等を入力する入力領域が表示されている。
【0056】
図3に戻って、ユーザは、端末10の入力部12を操作することにより、表示されたログイン画面にポイントサイトの会員ID及びパスワード等を入力する(ステップS13)。端末10は、入力された会員ID及びパスワードを成果報酬還元サーバ20に送信して、ログイン確認を要求する(ステップS14)。成果報酬還元サーバ20は、会員ID及びパスワードが正しい場合に、端末10に対してログイン後のポイントサイト画面情報を送信し(ステップS15)、端末10に表示させる(ステップS16)。
【0057】
図5は、ステップS16における端末10の表示部11に表示されるポイントサイト画面の一例を示す図である。ポイントサイト画面には、「お店でポイントを貯める」と記載された広告が掲載されている。当該広告には、後述する管理サーバ30によって提供され、成果報酬型広告が掲載された外部サイト(例えばCLOモール)に端末10の接続を誘導するハイパーリンクが付されている。
【0058】
図3に戻って、ユーザの操作に応じて、「お店でポイントを貯める」と記載された広告の選択操作が端末10に入力されると(ステップS16)、端末10は、成果報酬還元サーバ20に対して選択した広告の画面を要求する(ステップS17)。成果報酬還元サーバ20は、端末10からの要求に応じて、端末10の接続先を管理サーバ30に遷移させる(ステップS18)。このとき、成果報酬還元サーバ20は、端末10のユーザのポイントサイトの会員IDと、ポイントサイトを示すプログラムIDとを管理サーバ30に対して送信する。これにより、端末10の接続先がCLOモールに遷移する。管理サーバ30は、成果報酬還元サーバ20から取得した会員ID及びプログラムIDを受信し、記憶する(ステップS19)。管理サーバ30は、端末10に対して成果報酬型広告が掲載された広告画面情報を送信し(ステップS20)、端末10に表示させる(ステップS21)。
【0059】
図6は、ステップS21における端末10の表示部11に表示されるCLOモールの広告画面の一例を示す図である。広告画面には、複数の成果報酬型広告と、各広告における成果報酬の還元率が表示されている。
【0060】
図3に戻って、端末10は、ユーザによって表示された広告画面からエントリーしたい広告の選択操作がなされると(ステップS21)、選択された広告へのエントリーを管理サーバ30に要求する(ステップS22)。管理サーバ30は、端末10によってエントリーが要求された広告を登録し(ステップS23)、国際ブランドサーバ40に対してクレジットカードの情報を入力するカード情報入力画面を要求する(ステップS24)。国際ブランドサーバ40は、端末10に対してカード情報入力画面を送信し(ステップS25)、端末10に表示させる(ステップS26)。
【0061】
図7は、ステップS26における端末10の表示部11に表示されるカード情報入力画面の一例を示す図である。カード情報入力画面には、クレジットカード番号及び有効期限の入力領域と、登録ボタンがそれぞれ表示されている、また、カード情報入力画面には、クレジットカードに関するその他の情報の入力領域が表示されていても良い。
【0062】
ここで、インターネット上で検索することにより、管理サーバ30が提供する成果報酬型広告が掲載されたページを表示した端末10は、
図7に示すカード情報入力画面が表示される前に、
図4に示すログイン画面が表示される。端末10で入力された情報に基づき、ログインが正常に行われた場合には、端末10において
図7に示すカード情報入力画面が表示される。
【0063】
図3に戻って、端末10の入力部12を介してカード情報入力画面にクレジットカードの情報が入力され、登録ボタンの選択操作がなされると(ステップS26)、クレジットカードの情報を国際ブランドサーバ40に要求する(ステップS27)。国際ブランドサーバ40は、クレジットカードの情報を受信すると、管理サーバ30に対してクレジットカードの情報を送信する(ステップS28)。管理サーバ30は、受信したクレジットカードの情報を、当該クレジットカードを所有するユーザのポイントサイトの会員ID及びプログラムIDと関連付けて登録する(ステップS29)。続いて、管理サーバ30は、会員ID及びプログラムIDを国際ブランドサーバ40に送信する(ステップS30)。国際ブランドサーバ40は、クレジットカードの情報と、管理サーバ30から受信した会員ID及びプログラムIDとを関連付けて登録する(ステップS31)。これにより、ユーザによる広告のエントリーが完了する。
【0064】
国際ブランドサーバ40は、エントリーが完了したことを管理サーバ30に対して通知する(ステップS32)。このとき、国際ブランドサーバ40は、管理サーバ30に対して国際ブランドサーバ40用の管理IDを送信する。ステップS24からステップS32のエントリー処理は、管理サーバ30のエントリー処理部33(
図2参照)により行われる。
管理サーバ30は、成果報酬還元サーバ20に対してエントリー完了通知を送信する(ステップS33)。また、成果報酬還元サーバ20は、端末10に対してエントリー完了通知を送信する(ステップS34)。
以上により、成果報酬還元システム1において実行される広告へのエントリー処理が完了する。
【0065】
<実店舗における商品購入等の際の情報処理>
以下、実店舗においてユーザが商品購入等を行った際における情報処理について説明する。
図8に示すように、実店舗においてユーザによるクレジットカード決済が行われると(ステップS41)、店舗端末60は、クレジットカードの決済ネットワークサーバ50に対して取引情報を送信する(ステップS42)。決済ネットワークサーバ50は、受信した取引情報を登録し(ステップS43)、国際ブランドサーバ40に対して所定のタイミングで取引情報を送信する(ステップS44)。国際ブランドサーバ40は、受信した取引情報を登録する(ステップS45)。
【0066】
<成果報酬還元処理>
成果報酬還元システム1において実行されるユーザへの成果報酬還元処理について説明する。
図8に示すように、管理サーバ30は、所定の期間ごとに国際ブランドサーバ40に対して取引情報の取得要求を行う(ステップS51)。国際ブランドサーバ40は、管理サーバ30からの取得要求に応じて取引データの抽出を行い(ステップS52)、抽出した取引データを管理サーバ30に送信する(ステップS53)。取引情報の取得要求及び受信は、管理サーバ30の取引情報取得部36(
図2参照)により行われる。
【0067】
管理サーバ30は、受信した取引情報を取引情報データベース36cに登録する(ステップS54)。管理サーバ30は、受信した取引情報の処理を行い(ステップS55)、成果報酬還元サーバ20における成果報酬還元の可否の判断基準となる還元可否判断情報を生成する(ステップS56)。管理サーバ30は、受信した取引情報の処理を行うことにより、成果報酬型広告の成果報酬の支払い対象となる対象行為が、予め登録されたクレジットカードを用いて行われたかどうかを判断する事ができる。管理サーバ30は、対象行為が完了したか否かの判断結果を、還元可否判断情報として成果報酬還元サーバ20に送信する(ステップS57)。このとき、管理サーバ30は、受信した取引情報の処理を行うことにより、ポイントサイト別の取引情報を生成し、成果報酬還元サーバ20に送信しても良い。
【0068】
最後に、成果報酬還元サーバ20は、受信した還元可否判断情報(例えば対象行為が完了したか否かの判断結果)に基づいて、対象ユーザにポイント付与やキャッシュバックを行い、成果報酬を還元する。
以上により、成果報酬還元システム1において実行されるユーザへの成果報酬還元処理が完了する。
【0069】
3.成果報酬還元プログラム
以下、成果報酬還元システム1における成果報酬還元処理のためのプログラムについて説明する。成果報酬還元システム1は、以下の(a)~(h)の各ステップをコンピュータに実行させるプログラムに従って、成果報酬還元処理を行う。以下のプログラムは、例えばDVDディスク又はBlu-ray(登録商標)等の光ディスクや、ハードディスクドライブ、メモリ等の記録媒体に記録される。以下のプログラムは、インターネットを介して配布されても良い。さらに、以下のプログラムは、クラウドサーバに記録され、インターネットを介して各ステップが実行されても良い。
【0070】
(a)ユーザの端末に、ユーザに対して成果報酬を還元する成果報酬型広告を掲載すること
(b)ユーザによって端末から入力された成果報酬型広告の選択操作に応じて、選択された成果報酬型広告への登録処理を行うこと
(c)成果報酬型広告の選択指示が入力された端末に対してクレジットカードの情報の入力画面を表示させて、ユーザのクレジットカードの情報の入力を受け付けること
(d)選択された成果報酬型広告と、ユーザのクレジットカードの情報とを関連付けて保持すること
(e)店舗におけるクレジットカードの取引情報を取得すること
(f)国際ブランドサーバから取得した取引情報に基づいて、成果報酬の還元の可否の判断基準となる還元可否判断情報を生成すること
(g)還元可否判断情報に基づいて、クレジットカードを用いて成果報酬型広告の成果報酬の支払い対象となる対象行為が行われたか否かを判断すること
(h)ユーザによって対象行為が完了した場合に、ポイントサイトがユーザに対して成果報酬を還元するデータを作成すること
【0071】
<本実施形態の効果>
以上説明した本発明の成果報酬還元システム1及び成果報酬還元システム1で実行される成果報酬還元処理方法及びプログラムは、以下のような効果を奏する。
(1)成果報酬還元システム1は、ユーザによって予め登録された成果報酬型広告及びユーザのクレジットカードの情報と、当該クレジットカードの取引情報とに基づいて、ユーザが成果報酬型広告の成果報酬の支払い対象となる対象行為を行ったか否かを判断する。このため、成果報酬還元システム1では、ユーザ及び実店舗の双方において、成果報酬還元のためのオペレーションの追加やシステムの改修が不要であり、ユーザが実店舗で商品の購入等を行った場合に成果報酬を還元するシステムが容易に構築される。
【0072】
(2)成果報酬還元システム1は、国際ブランドのサーバから取得した、ユーザがクレジットカードを用いて実店舗で商品を購入等した場合に生成されるクレジットカードの取引情報を用いて、ポイントの付与の判断を行うことができる。また、ユーザが使用するクレジットカードのブランドの制限がほとんどなくなり、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0073】
4.他の実施形態
(1)
本実施形態では、成果報酬還元サーバ20が、ユーザによって対象行動が行われたか否かを示す判断結果を管理サーバ30から受信し、受信した判断結果に基づいて成果報酬の還元を行う構成を説明したが、この構成に限られない。
例えば、成果報酬還元サーバ20は、ユーザによって対象行動が行われたか否かを自サーバで判断しても良い。この場合、成果報酬還元サーバ20は、管理サーバ30から、還元可否判断情報としての取引情報と、ポイントサイトの会員の広告へのエントリー情報を受信する。成果報酬還元サーバ20は、自サーバにおいて取引情報と広告へのエントリー情報とを対比し、ユーザに対する成果報酬の還元の可否を判断する。成果報酬還元サーバ20は、ユーザが対象行為を完了したと判断した場合、対象のユーザに対してポイントサイトが成果報酬を還元する。
【0074】
(2)
本実施形態では、成果報酬還元サーバ20と管理サーバ30とを有する構成を説明したが、この構成に限られない。
例えば、成果報酬還元サーバ20と管理サーバ30とは、一つのサーバで構成されていても良い。
【0075】
(3)
本実施形態では、掲載された成果報酬型広告から希望の広告を選択して登録し、かつ対象行動が行われた場合に、成果報酬還元サーバ20がユーザに成果報酬を還元するデータを作成する構成を説明したが、この構成に限られない。
【0076】
(4)
本実施形態では、ポイントサイトやCLOモールに成果報酬型広告を掲載する構成を説明したが、この構成に限られない。
例えば、成果報酬還元システム1は、ポイントサイトの会員に対して配信するメールに、成果報酬型広告の概要とともにポイントサイトやCLOモールに遷移させるハイパーリンクを付しても良い。
【0077】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、上述した実施形態に記載の技術的範囲には限定されない。上述した実施形態に、多様な変更又は改良を加えることも可能であり、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0078】
1 成果報酬還元システム
10 端末
20 報酬還元サーバ
30 管理サーバ
40 国際ブランドサーバ
50 決済ネットワークサーバ
60 店舗端末