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特開2024-126740プロジェクター、プロジェクターの制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126740
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】プロジェクター、プロジェクターの制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/00 20060101AFI20240912BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240912BHJP
   G09G 5/37 20060101ALI20240912BHJP
   G09G 5/38 20060101ALI20240912BHJP
   H04N 5/74 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
G03B21/00 D
G09G5/00 510B
G09G5/37 600
G09G5/00 530M
G09G5/38
G09G5/38 100
G09G5/00 510H
G09G5/00 X
H04N5/74 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023035335
(22)【出願日】2023-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】宮本 真孝
【テーマコード(参考)】
2K203
5C058
5C182
【Fターム(参考)】
2K203FA03
2K203FA23
2K203FA34
2K203FA44
2K203FA62
2K203KA27
2K203KA37
2K203KA44
2K203MA35
5C058BA35
5C058EA02
5C058EA26
5C182AA03
5C182AC02
5C182AC13
5C182AC31
5C182BA01
5C182BA03
5C182BB01
5C182BC01
5C182BC22
5C182BC25
5C182CA02
5C182CA21
5C182CB12
5C182CB41
5C182CB42
5C182CB54
5C182DA70
(57)【要約】
【課題】測距センサーが備えられることによって、プロジェクターの製造コストは、増加する。
【解決手段】プロジェクターは、光学装置と、処理装置と、を含み、前記処理装置は、第1の長さに対する長さ関係が既知である第1画像を含み、前記第1の長さを有する投射画像の画像光を、前記光学装置を用いて投射面に投射することと、前記投射面における前記第1画像の長さである第2の長さの入力を受け付けることと、前記第2の長さと、前記長さ関係とに基づいて、前記投射面における前記投射画像の長さである第3の長さを示す情報を出力することと、を実行する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学装置と、
処理装置と、を含み、
前記処理装置は、
第1の長さに対する長さ関係が既知である第1画像を含み、前記第1の長さを有する投射画像の画像光を、前記光学装置を用いて投射面に投射することと、
前記投射面における前記第1画像の長さである第2の長さの入力を受け付けることと、
前記第2の長さと、前記長さ関係とに基づいて、前記投射面における前記投射画像の長さである第3の長さを示す情報を出力することと、
を実行するプロジェクター。
【請求項2】
前記投射画像は、前記第2の長さの入力を受け付けるユーザーインターフェイス画像をさらに含み、
前記第2の長さの入力を受け付けることは、前記ユーザーインターフェイス画像を介して前記第2の長さの入力を受け付けることである、
請求項1に記載のプロジェクター。
【請求項3】
前記第1画像は、前記投射画像を水平に2等分した場合に、下方の領域に配置される、
請求項1または請求項2に記載のプロジェクター。
【請求項4】
前記第1画像の投射位置を変更する変更操作を受け付ける入力装置をさらに含み、
前記処理装置は、前記変更操作に基づいて、前記第1画像の前記投射位置を変更する、
請求項1または請求項2に記載のプロジェクター。
【請求項5】
前記第3の長さを示す前記情報を出力することは、前記光学装置を用いて前記第3の長さを示す前記情報を表す第2画像を前記投射面に投射することを含む、
請求項1または請求項2に記載のプロジェクター。
【請求項6】
第1の長さに対する長さ関係が既知である第1画像を含み、前記第1の長さを有する投射画像の画像光を、プロジェクターから投射面に投射することと、
前記投射面における前記第1画像の長さである第2の長さの入力を受け付けることと、
前記第2の長さと、前記長さ関係とに基づいて、前記投射面における前記投射画像の長さである第3の長さを示す情報を出力することと、
を含むプロジェクターの制御方法。
【請求項7】
プロジェクターに、
第1の長さに対する長さ関係が既知である第1画像を含み、前記第1の長さを有する投射画像の画像光を投射面に投射させることと、
前記投射面における前記第1画像の長さである第2の長さの入力を受け付けさせることと、
前記第2の長さと、前記長さ関係とに基づいて、前記投射面における前記投射画像の長さである第3の長さを示す情報を出力させることと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プロジェクター、プロジェクターの制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
投影画像サイズを算出するプロジェクターが知られている。特許文献1に記載されるプロジェクターは、プロジェクターからスクリーンまでの距離を測定する測距センサーを備える。プロジェクターは、測距センサーを用いて、プロジェクターからスクリーンまでの距離を測定する。プロジェクターは、測定されたプロジェクターからスクリーンまでの距離に基づいて、投影画像サイズを算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-163930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されるプロジェクターは、投影画像サイズを算出するために、測距センサーを備える。測距センサーが備えられることによって、プロジェクターの製造コストは、増加する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のプロジェクターは、光学装置と、処理装置と、を含み、前記処理装置は、第1の長さに対する長さ関係が既知である第1画像を含み、前記第1の長さを有する投射画像の画像光を、前記光学装置を用いて投射面に投射することと、前記投射面における前記第1画像の長さである第2の長さの入力を受け付けることと、前記第2の長さと、前記長さ関係とに基づいて、前記投射面における前記投射画像の長さである第3の長さを示す情報を出力することと、を実行する。
【0006】
本開示のプロジェクターの制御方法は、第1の長さに対する長さ関係が既知である第1画像を含み、前記第1の長さを有する投射画像の画像光を、プロジェクターから投射面に投射することと、前記投射面における前記第1画像の長さである第2の長さの入力を受け付けることと、前記第2の長さと、前記長さ関係とに基づいて、前記投射面における前記投射画像の長さである第3の長さを示す情報を出力することと、を含む。
【0007】
本開示のプログラムは、プロジェクターに、第1の長さに対する長さ関係が既知である第1画像を含み、前記第1の長さを有する投射画像の画像光を投射面に投射させることと、前記投射面における前記第1画像の長さである第2の長さの入力を受け付けさせることと、前記第2の長さと、前記長さ関係とに基づいて、前記投射面における前記投射画像の長さである第3の長さを示す情報を出力させることと、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】投射システムの概略構成を示す図。
図2】投射面に投射される投射画像の概略構成を示す図。
図3】プロジェクターの概略構成を示す図。
図4】プロジェクターのブロック構成を示す図。
図5】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図6】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図7】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図8】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図9】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図10】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図11】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図12】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図13】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図14】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図15】プロジェクター及び使用者によって実行される制御フローを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、投射システム1の概略構成を示している。投射システム1は、プロジェクター10と、画像提供装置500と、を備える。プロジェクター10は、投射面SCに投射画像PGを投射する。図1に示す投射システム1は、1つの画像提供装置500を備えるが、これに限定されない。複数の画像提供装置500がプロジェクター10に接続されてもよい。
【0010】
投射面SCは、プロジェクター10から投射された投射画像PGを表示する。図1に示す投射面SCは、スクリーンで構成されるが、これに限定されない。投射面SCは、室内の壁、天井、建物の外壁等でもよい。投射面SCの投射面形状は、平面に限定されず、曲面、凹凸を有する面、球面等の3次元形状でもよい。
【0011】
プロジェクター10は、投射面SCと対向する位置に配置される。プロジェクター10は、画像提供装置500と通信可能に接続する。プロジェクター10は、画像提供装置500と異なる制御装置と通信可能に接続されてもよい。プロジェクター10は、画像提供装置500から画像データを受信する。プロジェクター10は、画像データに基づいて、投射面SCに投射画像PGを投射する。プロジェクター10は、内部に記憶された表示データに基づいて、投射面SCに投射画像PGを投射してもよい。
【0012】
プロジェクター10は、操作パネル11を備える。操作パネル11は、ユーザーによって操作される。ユーザーは、操作パネル11に対して入力操作を行うことによって、プロジェクター10の各種設定を行う。操作パネル11は、複数の入力ボタン13を有する。操作パネル11は、入力装置の一例に対応する。
【0013】
画像提供装置500は、プロジェクター10と通信可能に接続する。画像提供装置500は、画像データをプロジェクター10に送信する。画像提供装置500は、プロジェクター10が投射面SCに投射する投射画像PGの画像形状を調整する機能を有してもよい。画像提供装置500は、タブレット端末、スマートフォン、モバイルコンピューター、デスクトップコンピューター等である。
【0014】
投射システム1は、リモコン700を備えてもよい。リモコン700は、赤外線通信機能、もしくはBluetooth通信機能を有する。Bluetoothは、登録商標である。リモコン700は、プロジェクター10と通信する。リモコン700は、複数の操作ボタン710を有する。使用者が操作ボタン710を操作すると、リモコン700は、プロジェクター10に操作信号を送信する。プロジェクター10は、操作信号を受信し、操作信号に基づいて動作する。
【0015】
図2は、投射面SCに投射される投射画像PGの概略構成を示している。図2は、アスペクト比がa:bの投射画像PGを示している。アスペクト比は、投射画像PGの長辺と短辺の比率である。a、bは、アスペクト比を表す整数である。アスペクト比は、例えば、4:3、16:9、16:10である。図2に示す投射画像PGの画像幅PWは、投射面SCに投射される投射画像PGの長辺の長さである。図2に示す投射画像PGの画像高さPHは、投射面SCに投射される投射画像PGの短辺の長さである。投射面SCに投射される投射画像PGは、矩形形状である。対角線長さYは、投射面SCに投射される投射画像PGの対角線の長さである。投射面SCに投射される投射画像PGの画像幅PW、画像高さPH、及び対角線長さYは、投射面SCに投射される投射画像PGの長さの一例である。図2は、仮想水平線VHを示している。仮想水平線VHは、投射画像PGの中心を通る長辺と平行な線である。仮想水平線VHの上方の領域は、第1領域R1と表される。仮想水平線VHの下方の領域は、第2領域R2と表される。
【0016】
図2を含む複数の図は、XYZ座標系を示している。X軸は、投射面SCに対して直交する軸である。+X方向は、投射面SCに向かって、手前から奥に向かう方向である。-X方向は、投射面SCに向かって、奥から手前に向かう方向である。Y軸は、投射画像PGの長辺と平行な軸である。+Y方向は、投射面SCに向かって、左から右に向かう方向である。-Y方向は、投射面SCに向かって、右から左へ向かう方向である。Z軸はY軸に対して投射面SC内で直交する軸であり、投写画像PGの短辺と平行である。+Z方向は、左手系での+Z方向であり、図2の例では、投射画像PGが横長な画像である場合に、投射画像PGの下から上に向かう方向である。-Z方向は、図2の上から下に向かう方向である。
【0017】
図3は、プロジェクター10の概略構成を示している。プロジェクター10は、投射面SCに投射画像PGを投射する。プロジェクター10は、外装筐体20と画像投射装置30と、電源ユニット50と、制御ユニット60と、を備える。
【0018】
外装筐体20は、画像投射装置30の少なくとも一部、電源ユニット50、及び制御ユニット60を収容する。外装筐体20には、スリット、操作パネル11等が設けられる。スリットは、外装筐体20の内部に外気を取り込む開口である。
【0019】
画像投射装置30は、外部装置から入力される画像情報に応じた画像光を形成する。画像投射装置30は、画像光を投射面SCに拡大投射する。画像投射装置30は、光源ユニット31と、均一化光学系32と、色分離光学系33と、リレー光学系34と、画像形成ユニット35と、光学部品用筐体36と、投射光学ユニット37と、を備える。画像投射装置30は、光学装置の一例に対応する。
【0020】
光源ユニット31は、均一化光学系32に光を出射する。光源ユニット31は、一例として、固体光源と波長変換素子とを有する。固体光源は、励起光である青色光を出射する。波長変換素子は、固体光源から出射された青色光のうちの少なくとも一部を、緑色光及び赤色光を含む蛍光に変換する。光源ユニット31は、超高圧水銀ランプ等の光源ランプを有してもよい。光源ユニット31は、青色光、緑色光及び赤色光を個別に出射する発光素子を有してもよい。光源ユニット31は、光源の一例に対応する。
【0021】
均一化光学系32は、光源ユニット31から出射された光を均一化する。均一化された光は、色分離光学系33及びリレー光学系34を経て、透過型液晶パネル353の変調領域を照明する。透過型液晶パネル353は、後述される。均一化光学系32は、第1レンズアレイ321、第2レンズアレイ322、偏光変換素子323、及び重畳レンズ324を備える。
【0022】
第1レンズアレイ321は、光源ユニット31から出射された光を複数の部分光束に分割する。第1レンズアレイ321は、複数の第1レンズで構成される。第1レンズは図示されない。複数の第1レンズは、1つの平面に対してアレイ状に配列される。
【0023】
第2レンズアレイ322は、複数の第1レンズに対応する複数の第2レンズで構成される。第2レンズは図示されない。複数の第2レンズは、1つの平面に対してアレイ状に配列される。
【0024】
偏光変換素子323は、光を特定の振動方向を有する直線偏光に変換する。偏光変換素子323は、他方の直線偏光を一方の直線偏光に変換する。偏光変換素子323は、一例として、P偏光をS偏光に変換する。
【0025】
重畳レンズ324は、偏光変換素子323からの部分光束を集光する。重畳レンズ324は、集光した部分光束を透過型液晶パネル353の近傍で重畳させる。第1レンズアレイ321、第2レンズアレイ322、及び重畳レンズ324は、光の面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
【0026】
色分離光学系33は、均一化光学系32から入射される光を赤色光、緑色光及び青色光の各色光に分離する。色分離光学系33は、第1ダイクロイックミラー331、第2ダイクロイックミラー332と、第1反射ミラー333と、を備える。
【0027】
第1ダイクロイックミラー331は、青色光と、赤色光と緑色光とが混合された光と、に分離する。第1ダイクロイックミラー331は、青色光を反射する。第1ダイクロイックミラー331は、赤色光及び緑色光を透過する。
【0028】
第2ダイクロイックミラー332は、赤色光と緑色光とが混合された光を、赤色光と緑色光とに分離する。第2ダイクロイックミラー332は、緑色光を反射する。第2ダイクロイックミラー332は、赤色光を透過する。第2ダイクロイックミラー332は、透過型液晶パネル353に向けて緑色光を反射する。
【0029】
第1反射ミラー333は、第1ダイクロイックミラー331によって分離された青色光を反射する。第1反射ミラー333は、青色光の光路中に配置される。第1反射ミラー333は、透過型液晶パネル353に向けて、青色光を反射する。
【0030】
リレー光学系34は、赤色光の光路に設けられる。赤色光の光路は、青色光の光路及び緑色光の光路よりも長い。リレー光学系34は、赤色光の損失を抑制する。リレー光学系34は、入射側レンズ341と、第2反射ミラー342と、リレーレンズ343と、第3反射ミラー344と、を備える。
【0031】
入射側レンズ341は、赤色光の光損失を防止する。入射側レンズ341は、第2ダイクロイックミラー332で透過した赤色光を通過させる。入射側レンズ341は、第2ダイクロイックミラー332と第2反射ミラー342との間に設けられる。
【0032】
第2反射ミラー342は、入射側レンズ341を通過した赤色光を反射する。第2反射ミラー342は、リレーレンズ343に向けて赤色光を反射する。第2反射ミラー342は、赤色光の光路上で、入射側レンズ341とリレーレンズ343との間に設けられる。
【0033】
リレーレンズ343は、赤色光の光損失を防止する。リレーレンズ343は、第2反射ミラー342で反射された赤色光を通過させる。リレーレンズ343は、第2反射ミラー342と第3反射ミラー344との間に設けられる。
【0034】
第3反射ミラー344は、リレーレンズ343を通過した赤色光を反射する。第3反射ミラー344は、透過型液晶パネル353に向けて赤色光を反射する。第3反射ミラー344は、赤色光の光路上で、リレーレンズ343と透過型液晶パネル353との間に設けられる。
【0035】
図3に示すリレー光学系34は、赤色光の光路上に設けられ、赤色光を導く。リレー光学系34は、図3に示す構成に限定されない。画像投射装置30は、赤色光の光路及び緑色光の光路より、青色光の光路が長い構成でもよい。このとき、リレー光学系34は、青色光を導く構成でもよい。
【0036】
画像形成ユニット35は、赤色光、緑色光及び青色光を変調する。画像形成ユニット35は、変調された赤色光、緑色光、及び青色光を合成することによって、画像光を形成する。画像形成ユニット35は、3つのフィールドレンズ351と、3つの入射側偏光板352と、3つの透過型液晶パネル353と、3つの出射側偏光板354と、1つの色合成光学系355と、光路シフトモジュール356と、を有する。3つのフィールドレンズ351、3つの入射側偏光板352、及び3つの透過型液晶パネル353のそれぞれは、入射する赤色光、緑色光、及び青色光に対応して設けられる。
【0037】
フィールドレンズ351は、入射する光の主光線を平行化する。赤色光を入射するフィールドレンズ351は、赤色光の主光線を平行化する。緑色光を入射するフィールドレンズ351は、緑色光の主光線を平行化する。青色光を入射するフィールドレンズ351は、青色光の主光線を平行化する。
【0038】
入射側偏光板352は、フィールドレンズ351を通過した各色光の偏光を整える。入射側偏光板352は、フィールドレンズ351と透過型液晶パネル353との間に設けられる。
【0039】
透過型液晶パネル353は、光源ユニット31から出射された光を、外部装置から入力する画像信号に基づいて変調する。透過型液晶パネル353は、入射側偏光板352から入射する光を、画像信号に応じて変調する。透過型液晶パネル353は、変調された光を出射する。3つの透過型液晶パネル353は、赤色光用透過型液晶パネル353R、緑色光用透過型液晶パネル353G、及び、青色光用透過型液晶パネル353Bである。赤色光用透過型液晶パネル353Rは、入射側偏光板352から入射する赤色光を、画像信号に応じて変調する。赤色光用透過型液晶パネル353Rは、変調された赤色光を出射する。緑色光用透過型液晶パネル353Gは、入射側偏光板352から入射する緑色光を、画像信号に応じて変調する。緑色光用透過型液晶パネル353Gは、変調された緑色光を出射する。青色光用透過型液晶パネル353Bは、入射側偏光板352から入射する青色光を、画像信号に応じて変調する。青色光用透過型液晶パネル353Bは、変調された青色光を出射する。
【0040】
透過型液晶パネル353は、Y軸に対応する第1軸、及びZ軸に対応する第2軸に沿って配列された複数の画素を有する。投射画像PGのアスペクト比によって、アスペクト比に対応する画素が動作する。
【0041】
色合成光学系355は、青色光用透過型液晶パネル353B、緑色光用透過型液晶パネル353G、及び赤色光用透過型液晶パネル353Rによって変調された3つの色光を合成して、画像光を形成する。色合成光学系355によって形成された画像光は、投射光学ユニット37に入射する。図3に示す色合成光学系355は、略直方体状のクロスダイクロイックプリズムによって構成される。色合成光学系355は、複数のダイクロイックミラーによって構成されてもよい。
【0042】
光路シフトモジュール356は、色合成光学系355で形成された画像光の光路をシフトさせる。光路シフトモジュール356は、色合成光学系355と投射光学ユニット37との間に配置される。光路シフトモジュール356は、画像光の光路をシフトさせることによって、投射面SCに投射される投射画像PGの解像度を高める。光路シフトモジュール356は、一例として、図示しない2組のアクチュエーターを有する。光路シフトモジュール356は、2組のアクチュエーターの動作によって2つの揺動軸を中心に揺動する。2つの揺動軸は互いに直交する軸である。アクチュエーターは、磁石とコイルとで構成される。
【0043】
光学部品用筐体36は、均一化光学系32、色分離光学系33、リレー光学系34及び画像形成ユニット35を内部に収容する。画像投射装置30には、設計上の光軸Axが設定される。光学部品用筐体36は、光軸Ax上の所定位置に均一化光学系32、色分離光学系33、リレー光学系34及び画像形成ユニット35を保持する。光源ユニット31及び投射光学ユニット37は、光軸Ax上の所定位置に配置される。
【0044】
投射光学ユニット37は、画像形成ユニット35から入射する画像光を投射面SCに投射する。投射光学ユニット37は、鏡筒371を有する。鏡筒371は、一例として、図示しない複数のレンズを収容する。投射光学ユニット37は、複数のレンズを有する組レンズで構成される。
【0045】
投射光学ユニット37の少なくとも一部は、画像投射装置30に対して着脱可能に構成されてもよい。投射光学ユニット37の少なくとも一部が画像投射装置30から取り外されるとき、画像投射装置30に残る投射光学ユニット37を含む画像投射装置30が、光学装置の一例に対応する。投射光学ユニット37のすべてが取り外されるとき、投射光学ユニット37を除く画像投射装置30が、光学装置の一例に対応する。
【0046】
図3に示す画像投射装置30は、透過型液晶パネル353を用いる構成であるが、この構成に限定されない。画像投射装置30は、1以上のDMD(Digital Micromirror Device)を備える構成とされてもよい。
【0047】
電源ユニット50は、画像投射装置30、制御ユニット60等に電力を供給する。電源ユニット50は、画像投射装置30に電力を供給することによって、光源ユニット31を発光させる。電源ユニット50は、透過型液晶パネル353を駆動させる電力を供給する。電源ユニット50は、制御ユニット60に電力を供給することによって、制御ユニット60に各種制御を実行させる。
【0048】
制御ユニット60は、プロジェクター10を制御するコントローラーである。制御ユニット60は、一例として、CPU(Central Processing Unit)を有するプロセッサーである。制御ユニット60は、1又は複数のプロセッサーで構成される。制御ユニット60は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の半導体メモリーを有してもよい。半導体メモリーは、制御ユニット60のワークエリアとして機能する。制御ユニット60は、処理装置の一例に対応する。
【0049】
図4は、プロジェクター10のブロック構成を示している。図4は、プロジェクター10と、リモコン700とを示している。プロジェクター10とリモコン700は、赤外線通信、もしくはBluetooth通信で通信する。
【0050】
プロジェクター10は、操作パネル11と、画像投射装置30と、制御ユニット60と、メモリー70と、通信インターフェイス80と、受信部90と、を備える。図4では、電源ユニット50は省略されている。
【0051】
操作パネル11は、複数の入力ボタン13を有する。複数の入力ボタン13は、一例として、メニューボタン、戻るボタン、決定ボタン、選択ボタン、調整ボタン、初期値ボタン等である。ユーザーは、複数の入力ボタン13の中から所望の入力ボタン13を適宜選択し、入力ボタン13に対して入力操作を行う。操作パネル11は、使用者からの操作を受け付ける。
【0052】
画像投射装置30は、制御ユニット60の制御に基づいて、投射面SCに投射画像PGを投射する。画像投射装置30は、画像提供装置500から送信された画像データに基づいて投射画像PGを投射面SCに投射する。画像投射装置30は、投射面SCにOSD画像100を投射する。OSDは、オンスクリーンディスプレイの略である。OSD画像100は、投射画像PG内に表示される。OSD画像100は、プロジェクター10の設定や操作情報等を表示する。OSD画像100の詳細は、後述される。
【0053】
制御ユニット60は、制御プログラムCPを実行することによって、各種機能部として機能する。制御プログラムCPは、メモリー70に記憶される。制御ユニット60は、制御プログラムCPを実行することによって、OSD制御部61、データ処理部63、及び画像制御部65として機能する。
【0054】
OSD制御部61は、投射画像PG内に各種のOSD画像100を表示させる機能部である。OSD制御部61は、OSDデータ71に基づいて各種のOSD画像100を表示させる。OSDデータ71は、メモリー70に記憶される。OSD画像100は、測定画像101を含む。測定画像101は、第1画像の一例に対応する。OSD画像100は、各種のメッセージ、操作を示す画像、入力データ画像等のいずれかを含んでもよい。
【0055】
データ処理部63は、使用者によって入力された入力データに基づいて、サイズデータを算出する。サイズデータは、投射面SCに投射される投射画像PGの長さである。サイズデータは、データ処理部63によって算出される。サイズデータは、一例として、投射面SCに投射される投射画像PGの対角線長さYである。サイズデータは、画像高さPH、画像幅PWのいずれかでもよい。画像高さPHは、投射面SCに投射された投射画像PGのZ軸に沿った辺の長さである。画像幅PHは、投射面SCに投射された投射画像PGのY軸に沿った辺の長さである。サイズデータが画像高さPH、画像幅PWのいずれかである場合、投射面SCに投射される投射画像PGの大きさは、画像高さPH、画像幅PWのいずれかとアスペクト比とによって求められる。投射面SCに投射される投射画像PGの長さは、第3の長さの一例に対応する。投射面SCに投射される投射画像PGの長さであるサイズデータは、第3の長さを示す情報の一例に対応する。
【0056】
データ処理部63は、サイズデータを出力する。データ処理部63は、サイズデータをOSD制御部61に出力する。OSD制御部61には、サイズデータが入力される。OSD制御部61は、サイズデータに基づいてOSD画像100に含まれる入力データ画像等を投射画像PG内に表示させる。データ処理部63は、通信インターフェイス80を介してサイズデータを外部装置に出力してもよい。データ処理部63は、サイズデータをメモリー70に出力してもよい。メモリー70は、サイズデータを記憶する。
【0057】
画像制御部65は、画像提供装置500から送信された画像データに対して画像処理を行う。画像制御部65は、各種設定値を用いて画像データを補正する。各種設定値は、メモリー70に記憶される。設定値は、アスペクト比、コントラスト、明るさ、幾何学歪み補正に係る補正値等である。画像制御部65は、画像データに基づく画像上にOSD画像100を重ねて表示させる画像処理を行ってもよい。
【0058】
メモリー70は、各種データを記憶する。メモリー70は、RAM、ROM等で構成される。メモリー70は、制御プログラムCP、及びOSDデータ71を記憶する。メモリー70は、画像制御部65で用いられる各種設定値、データ処理部63で算出されたサイズデータ等を記憶する。
【0059】
制御プログラムCPは、制御ユニット60を各種機能部として機能させるファームウェアである。制御プログラムCPは、制御ユニット60をOSD制御部61、データ処理部63、及び画像制御部65として動作させる。制御プログラムCPは、制御ユニット60をOSD制御部61、データ処理部63、及び画像制御部65以外の機能部として動作させてもよい。制御プログラムCPは、プログラムの一例に対応する。
【0060】
OSDデータ71は、投射画像PG内に表示されるOSD画像100に係る各種データである。OSDデータ71は、比率データを含む。比率データは、一例として、投射画像PGの幅に対する測定画像101の幅の比率である幅比率である。比率データは、幅比率に限定されない。比率データは、投射画像PGの高さに対する測定画像101の高さの比率である高さ比率でもよい。比率データは、投射画像PGの対角線の長さに対する測定画像101の対角線の長さの比率である対角線比率でもよい。投射画像PGの幅、高さ、及び対角線の長さは、画像サイズと総称される。画像サイズは、第1の長さの一例に対応する。比率データは、第1の長さに対する既知の長さ関係の一例に対応する。
【0061】
比率データは、予め設定されてメモリー70に記憶される。比率データは、一例として、画像光を生成するときに動作する透過型液晶パネル353の画素数によって算出される。比率データは、第1軸に沿った画素数と、測定画像101を生成する第1軸に沿った画素数との比率である。第1軸はY軸に平行、もしくは略平行な軸である。第1軸は、Z軸に平行、もしくは略平行な軸でもよい。第1軸は、投射画像PGの対角線と平行、もしくは略平行な軸でもよい。投射画像PGを投射するときに動作する第1軸に沿った画素の数をn、測定画像101を生成する第1軸に沿った画素の数をmとしたとき、比率データは、m/nとなる。ここで、nは、1以上の整数である。mは、1以上で、かつn以下の整数である。投射画像PGを投射するときに動作する第1軸に沿った画素数は、投射画像PGの幅に対応する。
【0062】
比率データは、画像光を生成するときに動作する透過型液晶パネル353の動作画素長さによって算出されてもよい。画像投射装置30が、投射画像PGを投射面SCに投射するとき、所定数の画素が動作する。動作する画素の数は、アスペクト比に基づいて予め定められる。比率データは、所定数の画素の集合である動作画素群の第1軸に沿った画素長さと、測定画像101を生成する生成画素群の第1軸に沿った画素長さとの比である。動作画素群の第1軸に沿った画素長さは、投射画像PGの長さに対応する。動作画素群の第1軸に沿った画素長さは、第1の長さの一例に対応する。比率データは、画素数、画素長さ以外のデータを用いて算出されてもよい。
【0063】
通信インターフェイス80は、画像提供装置500と通信接続するインターフェイス回路である。通信インターフェイス80は、画像提供装置500と所定の通信プロトコルに従って、有線、もしくは無線で接続する。通信インターフェイス80は、有線コネクター、無線通信ポートを含む。有線コネクターは、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)コネクター、USB(Universal Serial Bus)コネクター、LAN(Local Area Network)コネクター等である。無線通信ポートは、Wi-Fi通信ポート、Bluetooth通信ポート等である。HDMI、Wi-Fi、及びBluetoothは、登録商標である。通信インターフェイス80は、画像提供装置500から画像データを受信する。通信インターフェイス80は、制御ユニット60の制御に応じて、画像提供装置500に、プロジェクター10の各種設定データ等を送信する。通信インターフェイス80は、画像提供装置500にサイズデータを送信してもよい。通信インターフェイス80は、画像提供装置500と異なる外部装置と通信接続してもよい。通信インターフェイス80は、外部装置に、各種設定データ、サイズデータ等を送信する。通信インターフェイス80が、画像提供装置500もしくは外部装置にサイズデータを出力する。
【0064】
受信部90は、リモコン700から操作信号を受信する。受信部90は、赤外線通信回路、Bluetooth通信回路等の受信回路で構成される。受信部90は、赤外線通信、もしくはBluetooth通信によって操作信号を受信する。操作信号は、プロジェクター10の電源を操作する電源操作信号、OSD画像100に係る指示信号等を含む。操作信号は、測定画像101の測定結果を示す測定データを含んでもよい。受信部90は、操作信号を制御ユニット60に送信する。制御ユニット60は、操作信号に基づいて各種制御を行う。受信部90は、入力装置の一例に対応する。
【0065】
リモコン700は、受信部90に操作信号を送信する。使用者がリモコン700に備えられる複数の操作ボタン710のいずれかに対して入力操作を行ったとき、リモコン700は、受信部90に操作信号を送信する。リモコン700は、複数の操作ボタン710のそれぞれに対応した操作信号を受信部90に送信する。
【0066】
図5は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図5は、投射面SCに投射された投射画像PGを示している。図5に示す投射画像PGは、第1OSD画像100Aを含む。第1OSD画像100Aは、OSD画像100の一例である。図5に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。図5は、第1OSD画像100Aとして第1測定画像101Aを示している。第1測定画像101Aは、測定画像101の一例である。図5は、仮想水平線VHを示している。測定画像101である第1測定画像101Aは、使用者に第1測定画像101Aの測定画像幅MWの測定を促す画像である。使用者は、投射画像PGに表示される第1測定画像101Aの測定画像幅MWを測定する。使用者は、測定画像幅MWの測定結果をプロジェクター10に入力する。
【0067】
第1測定画像101Aは、双方向矢印の線である。第1測定画像101Aは、Y軸と平行、もしくは略平行に配置される。第1測定画像101Aは、投射画像PGの長辺に対して平行、もしくは略平行に配置される。図5に示す第1測定画像101Aは、投射画像PGの第2領域R2に表示される。第1測定画像101Aは、双方向矢印の線であるが、この形態に限定されない。測定画像101の形態は、幅、高さ等の所定の方向の長さが測定可能な形態であればよい。
【0068】
使用者は、投射面SCにおける第1測定画像101Aの測定画像幅MWを測定し、測定結果をプロジェクター10に入力する。つまり、投射面SCに現在投射されている第1測定画像101Aの測定画像幅MWを、メジャー等を用いて測定する。測定結果は、投射面SCに投射される第1測定画像101Aの長さである。測定画像幅MWは、投射面SCに投射される第1画像の長さの一例である。測定画像幅MWの測定結果は、第2の長さの一例に対応する。使用者は、操作パネル11、もしくはリモコン700を用いて測定結果を入力する。プロジェクター10は、測定結果を示す測定データを取得する。プロジェクター10のデータ処理部63は、測定結果を用いて投射画像PGのサイズデータを算出する。データ処理部63は、下記の式(1)を用いてサイズデータの一例である対角線長さYを算出する。
【0069】
【数1】
【0070】
ここで、cは、比率データである。測定画像101が第1測定画像101Aである場合、比率データとして、幅比率が用いられる。Xは、使用者によって入力された測定画像幅MWの測定値である。a、bは、アスペクト比を表す値である。データ処理部63は、測定データを式(1)に代入することによって、対角線長さYを算出することができる。データ処理部63は、対角線長さYをサイズデータとして、OSD制御部61、画像提供装置500等に出力する。
【0071】
データ処理部63は、画像幅PWをサイズデータとして算出してもよい。画像幅PWは、使用者によって測定された測定画像幅MWの測定値に比率データを乗算することによって算出される。
【0072】
OSD制御部61は、サイズデータを入力したとき、OSD画像100に含まれる各種画像のサイズを調整する。OSD制御部61は、第1測定画像101Aと異なるOSD画像100内の画像の大きさを、サイズデータに基づいて調整する。OSD制御部61は、一例としてプロジェクター設定画像の大きさを調整する。プロジェクター設定画像は、OSD画像100として投射画像PG内に表示される。プロジェクター設定画像は、プロジェクターの動作に係る各種設定値を設定可能な画面である。使用者は、プロジェクター設定画像を用いて、コントラスト比、画像色、解像度等を調整する。サイズデータに基づいてプロジェクター設定画像の大きさが調整されることによって、使用者は、プロジェクター設定画像を視認し易くなる。なお、第1測定画像101Aの大きさは、サイズデータを入力する前の大きさに維持される。
【0073】
画像提供装置500は、サイズデータが入力されたとき、プロジェクター10に送信する画像データを補正してもよい。画像提供装置500は、サイズデータを用いて画像データを補正する。画像提供装置500は、一例として、画像データに基づいて投射面SCに表示される投射画像PGに含まれる部分画像の大きさを調整する。部分画像は、人物の顔等を示すインサート画像等である。画像提供装置500は、部分画像の大きさを調整することによって、部分画像の大きさを実寸に近いサイズで投射画像PG内に表示させることが可能となる。
【0074】
第1測定画像101Aが表示される位置は、適宜調整される。第1測定画像101Aは、第2領域R2に配置されることが好ましい。第2領域R2は、投射画像PGを水平に2等分した場合の下方の領域である。第1測定画像101Aが第2領域R2に表示されることによって、使用者は第1測定画像101Aの測定画像幅MWを測定し易くなる。
【0075】
第1測定画像101Aは、投射画像PGを水平に2等分した場合に、下方の領域に配置されることが好ましい。
第1測定画像101Aが第2領域R2に配置されることによって、使用者は第1測定画像101Aとアクセスし易くなる。使用者は、第1測定画像101Aの測定画像幅MWを測定し易い。
【0076】
図6は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図6は、投射面SCに投射された投射画像PGを示している。図6に示す投射画像PGは、第2OSD画像100Bを含む。第2OSD画像100Bは、OSD画像100の一例である。図6に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。図6は、第2OSD画像100Bとして第2測定画像101Bを示している。第2測定画像101Bは、測定画像101の一例である。第2測定画像101Bは、使用者に第2測定画像101Bの測定画像高さMHの測定を促す画像である。使用者は、投射面SCに表示された第2測定画像101Bの測定画像高さMHを測定する。測定画像高さMHは、投射面SCに投射される第1画像の長さの一例である。測定画像高さMHの測定結果は、第2の長さの一例に対応する。使用者は、測定画像高さMHの測定結果をプロジェクター10に入力する。
【0077】
第2測定画像101Bは、Z軸に平行、もしくは略平行な直線と、直線の両端に配置される端部強調線とで構成される。第2測定画像101Bの直線は、投射画像PGの短辺に対して平行、もしくは略平行に配置される。図6に示す第2測定画像101Bは、投射画像PGの中央よりも投射画像PGの外縁に近い領域に表示される。
【0078】
使用者は、第2測定画像101Bの測定画像高さMHを測定し、測定結果をプロジェクター10に入力する。使用者は、操作パネル11、もしくはリモコン700を用いて測定結果を入力する。プロジェクター10は、測定結果を示す測定データを取得する。プロジェクター10のデータ処理部63は、測定結果を用いて投射画像PGのサイズデータを算出する。データ処理部63は、式(1)を用いてサイズデータの一例である対角線長さYを算出する。このとき、比率データとして、高さ比率が用いられる。式(1)のXには、測定画像高さMHの測定結果である測定データが代入される。
【0079】
データ処理部63は、画像高さPHをサイズデータとして算出してもよい。画像高さPHは、使用者によって測定された測定画像高さMHの測定値に、比率データとしての高さ比率を乗算することによって算出される。
【0080】
図7は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図7は、投射面SCに投射される投射画像PGを示している。図7に示す投射画像PGは、第3OSD画像100Cを含む。第3OSD画像100Cは、OSD画像100の一例である。図7に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。図7は、第3OSD画像100Cとして第3測定画像101Cを示している。第3測定画像101Cは、測定画像101の一例である。第3測定画像101Cは、使用者に第3測定画像101Cの測定画像長さMLの測定を促す画像である。使用者は、投射面SCに表示される第3測定画像101Cの測定画像長さMLを測定する。測定画像長さMLは、投射面SCに投射される第1画像の長さの一例である。測定画像長さMLの測定結果は、第2の長さの一例に対応する。測定画像幅MW、測定画像高さMH、及び測定画像長さMLは、測定画像101の長さと総称される。使用者は、測定画像長さMLの測定結果をプロジェクター10に入力する。
【0081】
第3測定画像101Cは、仮想線VLに対して傾斜角θの斜線である。仮想線VLは、Y軸に対して平行な仮想線である。図7に示す第3測定画像101Cは、第2領域R2に配置される。
【0082】
使用者は、第3測定画像101Cの測定画像長さMLを測定し、測定結果をプロジェクター10に入力する。使用者は、操作パネル11、もしくはリモコン700を用いて測定結果を入力する。プロジェクター10は、測定結果を示す測定データを取得する。プロジェクター10のデータ処理部63は、測定結果を用いて投射画像PGのサイズデータを算出する。データ処理部63は、一例として、測定画像長さMLのY軸長さを算出する。Y軸長さは、測定画像長さMLと傾斜角θとを用いて算出される。データ処理部63は、式(1)を用いてサイズデータの一例である対角線長さYを算出する。このとき、Xには、測定画像長さMLのY軸長さが代入される。比率データには、投射画像PGの画像幅PWに対する測定画像101のY軸長さの比であるY軸長さ比率が用いられる。
【0083】
データ処理部63は、画像幅PWをサイズデータとして算出してもよい。画像幅PWは、使用者によって測定された測定画像長さMLのY軸長さにY軸長さ比率を乗算することによって算出される。
【0084】
第3測定画像101Cの傾きは、投射画像PGの対角線の傾きと同一、もしくは略同一に設定されてもよい。第3測定画像101Cの傾きが投射画像PGの対角線の傾きと同一であるとき、対角線長さYは、測定画像長さMLに対角線比率を乗算することによって算出される。
【0085】
図8は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図8は、投射面SCに投射された投射画像PGを示している。図8に示す投射画像PGは、第4OSD画像100Dを含む。第4OSD画像100Dは、OSD画像100の一例である。図8に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。図8は、第4OSD画像100Dとして第4測定画像101Dを示している。第4測定画像101Dは、測定画像101の一例である。第4測定画像101Dは、使用者に第4測定画像101Dの測定画像幅MWの測定を促す画像である。使用者は、投射面SCに表示された第4測定画像101Dの測定画像幅MWを測定する。使用者は、測定画像幅MWの測定結果をプロジェクター10に入力する。
【0086】
第4測定画像101Dは、長方形画像である。第4測定画像101Dは、長辺がY軸と平行、もしくは略平行に配置される。第4測定画像101Dは、投射画像PGの長辺に対して平行、もしくは略平行に配置される。
【0087】
使用者は、第4測定画像101Dの測定画像幅MWを測定し、測定結果をプロジェクター10に入力する。使用者は、操作パネル11、もしくはリモコン700を用いて測定結果を入力する。プロジェクター10は、測定結果を示す測定データを取得する。プロジェクター10のデータ処理部63は、測定データを用いて投射画像PGのサイズデータを算出する。データ処理部63は、式(1)を用いてサイズデータの一例である対角線長さYを算出する。
【0088】
データ処理部63は、画像幅PWをサイズデータとして算出してもよい。画像幅PWは、使用者によって測定された測定画像幅MWの測定値に比率データとして幅比率を乗算することによって算出される。
【0089】
図9は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図9は、投射面SCに投射される投射画像PGを示している。図9に示す投射画像PGは、第5OSD画像100Eを含む。第5OSD画像100Eは、OSD画像100の一例である。図9に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。第5OSD画像100Eは、第1測定画像101A、第1メッセージ画像103A、入力値表示アイコン105、及び操作ボタンアイコン107を含む。第1測定画像101Aは、使用者に第1測定画像101Aの測定画像幅MWの測定を促す画像である。使用者は、投射面SCに表示された第1測定画像101Aの測定画像幅MWを測定する。使用者は、測定画像幅MWの測定結果をプロジェクター10に入力する。
【0090】
図9に示す第1測定画像101Aは、図5に示す第1測定画像101Aと同じである。第5OSD画像100Eは、第1測定画像101Aを含むが、これに限定されない。第5OSD画像100Eは、第1測定画像101Aに代えて、第2測定画像101B、第3測定画像101C、もしくは第4測定画像101Dを含んでもよい。
【0091】
第1メッセージ画像103Aは、使用者に通知する情報を表示する画像である。第1メッセージ画像103Aは、メッセージ画像103の一例である。第1メッセージ画像103Aは、使用者に対して第1測定画像101Aの測定画像幅MWの測定を促すメッセージである。第1メッセージ画像103Aは、第1測定画像101Aを、基準線と表している。メッセージ画像103の文章は、適宜設定される。
【0092】
入力値表示アイコン105は、入力値106の入力を受け付けるアイコン画像である。入力値表示アイコン105は、使用者によって選択されたとき入力値106の入力を受け付ける。使用者は、投射面SCに投射される第1測定画像101Aの測定画像幅MWを測定する。使用者は、測定画像幅MWの測定結果を入力値106として入力する。入力値106は、第2の長さに対応する。使用者が操作パネル11内の所定の入力ボタン13、もしくはリモコン700内の所定の操作ボタン710を操作すると、入力値表示アイコン105は、選択される。入力値表示アイコン105は、選択された状態のとき入力値106の入力を受け付ける。使用者が操作ボタンアイコン107を用いて入力値106を入力すると、入力値表示アイコン105は、入力値106を表示する。第5OSD画像100Eは、操作ボタンアイコン107および入力値表示アイコン105を介して入力値106の入力を受け付ける。操作ボタンアイコン107および入力値表示アイコン105は、ユーザーインターフェイス画像の一例に対応する。
【0093】
操作ボタンアイコン107は、サイズデータの入力、もしくは変更を受け付けるアイコン画像である。操作ボタンアイコン107は、使用者によって選択されたとき入力操作を受け付ける。操作ボタンアイコン107は、一例として、第1操作ボタンアイコン107aと第2操作ボタンアイコン107bと、を含む。
【0094】
第1操作ボタンアイコン107aは、入力値表示アイコン105に表示される入力値106を増加させる。使用者は、第1操作ボタンアイコン107aを操作することによって、入力値106を増加させる。第1操作ボタンアイコン107aが使用者によって操作されるごとに、入力値106は、例えば、数cm増加する。入力値106の増加量は、適宜調整される。
【0095】
第2操作ボタンアイコン107bは、入力値表示アイコン105に表示される入力値106を減少させる。使用者は、第2操作ボタンアイコン107bを操作することによって、入力値106を減少させる。第2操作ボタンアイコン107bが使用者によって操作されるごとに、入力値106は、例えば、数cm減少する。入力値106の減少量は、適宜調整される。使用者は、第1操作ボタンアイコン107a、及び第2操作ボタンアイコン107bを用いて、入力値106を入力する。
【0096】
投射画像PGは、入力値106の入力を受け付ける入力値表示アイコン105をさらに含み、入力値106の入力を受け付けることは、入力値表示アイコン105を介して入力値106の入力を受け付けることである。
使用者は、投射画像PGに表示される入力値表示アイコン105に入力値106を入力することを容易に把握でできる。
【0097】
図10は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図10は、投射面SCに投射される投射画像PGを示している。図10に示す投射画像PGは、第6OSD画像100Fを含む。第6OSD画像100Fは、OSD画像100の一例である。図10に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。第6OSD画像100Fは、第1測定画像101A、第2メッセージ画像103B、及び入力値表示アイコン105を含む。第6OSD画像100Fは、使用者に第1測定画像101Aの測定画像幅MWの測定を促す画像である。使用者は、投射面SCに表示された第1測定画像101Aの測定画像幅MWを測定する。使用者は、測定画像幅MWの測定結果をプロジェクター10に入力する。
【0098】
図10に示す第1測定画像101Aは、図5に示す第1測定画像101Aと同じである。第6OSD画像100Fは、第1測定画像101Aを含むが、これに限定されない。第6OSD画像100Fは、第1測定画像101Aに代えて、第2測定画像101B、第3測定画像101C、もしくは第4測定画像101Dを含んでもよい。
【0099】
第2メッセージ画像103Bは、使用者に通知させる情報を表示する画像である。第2メッセージ画像103Bは、メッセージ画像103の一例である。第2メッセージ画像103Bは、使用者に対して第1測定画像101Aの測定画像幅MWを測定することによって得られた測定値の入力を促すメッセージである。第2メッセージ画像103Bは、第1測定画像101Aを、基準線と表している。
【0100】
入力値表示アイコン105は、入力値106の入力を受け付けるアイコン画像である。入力値表示アイコン105は、使用者によって選択されたとき入力値106の入力を受け付ける。使用者が操作パネル11内の所定の入力ボタン13、もしくはリモコン700内の所定の操作ボタン710を操作すると、入力値表示アイコン105は、選択される。入力値表示アイコン105は、選択された状態のとき入力値106の入力を受け付ける。使用者は、操作パネル11、もしくはリモコン700に数値を入力する。このとき、複数の入力ボタン13のなかに、数値を入力する入力ボタン13が備えられる。もしくは、複数の操作ボタン710のなかに、数値を入力する操作ボタン710が備えられる。使用者が操作パネル11、もしくはリモコン700を用いて入力値106を入力すると、入力値表示アイコン105は、入力値106を表示する。第6OSD画像100Fは、入力値表示アイコン105を介して入力値106の入力を受け付ける。
【0101】
図11は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図11は、投射面SCに投射される投射画像PGを示している。図11に示す投射画像PGは、第7OSD画像100Gを含む。第7OSD画像100Gは、OSD画像100の一例である。図11に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。第7OSD画像100Gは、第1測定画像101A、入力値表示アイコン105、及び出力値表示アイコン109を含む。第7OSD画像100Gは、メッセージ画像103、操作ボタンアイコン107等を表示してもよい。第7OSD画像100Gは、使用者に第1測定画像101Aの測定画像幅MWの測定を促す画像である。使用者は、投射面SCに表示された第1測定画像101Aの測定画像幅MWを測定する。使用者は、測定画像幅MWの測定結果をプロジェクター10に入力する。
【0102】
図11に示す第1測定画像101Aは、図5に示す第1測定画像101Aと同じである。第7OSD画像100Gは、第1測定画像101Aを含むが、これに限定されない。第7OSD画像100Gは、第1測定画像101Aに代えて、第2測定画像101B、第3測定画像101C、もしくは第4測定画像101Dを含んでもよい。
【0103】
図11に示す入力値表示アイコン105は、図10に示す入力値表示アイコン105と同じである。図11に示す入力値表示アイコン105は、入力値106を表示する。入力値106は、使用者によって入力される。
【0104】
出力値表示アイコン109は、サイズデータを表す出力値110を表示する。図11に示す出力値表示アイコン109は、第1出力値110Aを表示する。第1出力値110Aは、出力値110の一例である。出力値110は、第2画像の一例に対応する。第1出力値110Aは、データ処理部63から出力される。データ処理部63は、入力値表示アイコン105に入力された入力値106に基づいてサイズデータを算出する。データ処理部63は、サイズデータを第1出力値110Aとして投射画像PG内に表示させる。データ処理部63がサイズデータを出力すると、プロジェクター10は、画像投射装置30を用いて第1出力値110Aを含む投射画像PGを投射面SCに投射する。出力値表示アイコン109は、入力値106に基づく第1出力値110Aを表示する。
【0105】
図11に示す第1出力値110Aは、サイズデータの一例である対角線長さYをインチ単位で示している。第1出力値110Aは、対角線長さYに限定されない。第1出力値110Aは、画像幅PW、画像高さPH等の投射画像PGのサイズを示す値であればよい。第1出力値110Aは、対角線長さYをインチ単位で表示したが、これに限定されない。第1出力値110Aは、センチメートル単位で表示されてもよい。第7OSD画像100Gは、第1出力値110Aの単位を表示することが好ましい。
【0106】
図12は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図12は、投射面SCに投射される投射画像PGを示している。図12に示す投射画像PGは、第8OSD画像100Hを含む。第8OSD画像100Hは、OSD画像100の一例である。図12に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。第8OSD画像100Hは、第1測定画像101A、入力値表示アイコン105、及び出力値表示アイコン109を含む。第8OSD画像100Hは、メッセージ画像103、操作ボタンアイコン107等を表示してもよい。第8OSD画像100Hは、使用者に第1測定画像101Aの測定画像幅MWの測定を促す画像である。使用者は、投射面SCに表示された第1測定画像101Aの測定画像幅MWを測定する。使用者は、測定画像幅MWの測定結果をプロジェクター10に入力する。
【0107】
図12に示す第1測定画像101Aは、図5に示す第1測定画像101Aと同じである。第8OSD画像100Hは、第1測定画像101Aを含むが、これに限定されない。第8OSD画像100Hは、第1測定画像101Aに代えて、第2測定画像101B、第3測定画像101C、または第4測定画像101Dを含んでもよい。
【0108】
図12に示す入力値表示アイコン105は、図10に示す入力値表示アイコン105と同じである。図12に示す入力値表示アイコン105は、入力値106を表示する。入力値106は、使用者によって入力される。
【0109】
図12に示す出力値表示アイコン109は、図11に示す出力値表示アイコン109と異なる様態で出力値110を表示する。図12に示す出力値表示アイコン109は、第2出力値110Bを表示する。第2出力値110Bは、出力値110の一例である。第2出力値110Bは、サイズデータを「大」と表している。データ処理部63は、入力値表示アイコン105に入力された入力値106に基づいてサイズデータを算出する。データ処理部63は、一例としてサイズデータを3つのグループに分別して、分別した結果を第2出力値110Bとして出力する。3つのグループは、大サイズグループ、中サイズグループ、及び小サイズグループである。OSD制御部61は、グループを表す用語をサイズデータとして出力する。データ処理部63が分別するグループの数は、3つに限定されない。グループ数は2つ以上であればよい。
【0110】
サイズデータを出力することは、画像投射装置30を用いてサイズデータを表す出力値110を投射面SCに投射することを含む。
使用者は、投射面SCに投射される投射画像PGの大きさを確認することができる。
【0111】
図13及び図14は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図13及び図14は、投射面SCに投射される投射画像PGを示している。図13及び図14に示す投射画像PGは、第9OSD画像100Iを含む。第9OSD画像100Iは、OSD画像100の一例である。図13及び図14に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。第9OSD画像100Iは、第1測定画像101A、及び位置操作アイコン111を含む。第9OSD画像100Iは、メッセージ画像103、入力値表示アイコン105、操作ボタンアイコン107、出力値表示アイコン109等を表示してもよい。第9OSD画像100Iは、使用者に第1測定画像101Aの測定画像幅MWの測定を促す画像である。図13は、使用者が第1測定画像101Aに対する位置変更操作を行う前の第9OSD画像100Iを示す。図14は、使用者が第1測定画像101Aに対する位置変更操作を行ったのちの第9OSD画像100Iを示す。位置変更操作は、変更操作の一例に対応する。
【0112】
位置操作アイコン111は、操作パネル11に設けられる複数の入力ボタン13の一部を示すアイコン画像である。位置操作アイコン111は、リモコン700に設けられる複数の操作ボタン710の一部を示すアイコン画像でもよい。位置操作アイコン111は、複数の方向指示ボタンアイコン113、及び決定ボタンアイコン115を含む。複数の方向指示ボタンアイコン113のそれぞれは、入力ボタン13に対応する。もしくは、複数の方向指示ボタンアイコン113のそれぞれは、操作ボタン710と対応する。位置操作アイコン111は、第1測定画像101Aの投射位置を変更する変更操作を受け付けるユーザーインターフェイス画像の一例である。
【0113】
方向指示ボタンアイコン113は、第1測定画像101Aの移動方向を示す。複数の方向指示ボタンアイコン113のうち第1方向指示ボタンアイコン113Aは、移動方向として+Y方向を示す。使用者が、第1方向指示ボタンアイコン113Aに対応する入力ボタン13に対して位置変更操作の入力を行うと、OSD制御部61は、第1測定画像101Aを+Y方向に移動させる。もしくは、使用者が、第1方向指示ボタンアイコン113Aに対応する操作ボタン710に対して位置変更操作の入力を行うと、OSD制御部61は、第1測定画像101Aを+Y方向に移動させる。使用者が第1方向指示ボタンアイコン113Aと異なる方向指示ボタンアイコン113に対応する入力ボタン13に対して位置変更操作の入力を行うと、OSD制御部61は、方向指示ボタンアイコン113に対応する方向に第1測定画像101Aを移動させる。操作パネル11、もしくはリモコン700は、位置変更操作を受け付ける。OSD制御部61は、位置変更操作に基づいて第1測定画像101Aの投射位置を変更する。
【0114】
決定ボタンアイコン115は、操作パネル11に設けられる複数の入力ボタン13のうち決定ボタンに対応するアイコン画像である。もしくは、決定ボタンアイコン115は、リモコン700に設けられる複数の操作ボタン710のうち操作決定ボタンに対応するアイコン画像である。決定ボタン、及び操作決定ボタンは、図示されない。使用者が決定ボタン、もしくは操作決定ボタンに対して操作入力を行うと、第1測定画像101Aの投射位置が確定される。
【0115】
図14は、第1方向指示ボタンアイコン113Aに対応する入力ボタン13、もしくは操作ボタン710に対して使用者が位置変更操作を入力したときの状態を示している。図14に示す第1方向指示ボタンアイコン113Aは、他の方向指示ボタンアイコン113と異なる表示様態で表示される。第1方向指示ボタンアイコン113Aの表示様態が異なることによって、使用者は指示した方向を確認することができる。図14に示すように、使用者による位置変更操作に基づいて、第1測定画像101Aの投射位置は、+Y方向に移動する。
【0116】
プロジェクター10は、第1測定画像101Aの投射位置を変更する位置変更操作を受け付ける操作パネル11、もしくはリモコン700を含む。制御ユニット60は、位置変更操作に基づいて、第1測定画像101Aの投射位置を変更する。
使用者は、第1測定画像101Aの測定画像幅MWを測定し易い位置に、第1測定画像101Aの投射位置を変更することが可能となる。
【0117】
図15は、プロジェクター10及び使用者によって実行される制御フローを示している。プロジェクター10によって実行される制御フローは、プロジェクター10の制御方法の一例に対応する。プロジェクター10によって実行される制御フローは、制御ユニット60が制御プログラムCPを動作させることによって実行される。
【0118】
プロジェクター10は、ステップS101で、測定画像101を表示させる。測定画像101は、OSD画像100に含まれる。OSD画像100は、投射画像PG内に投射される。プロジェクター10は、一例として、測定画像101として第1測定画像101Aを投射する。第1測定画像101Aは、投射画像PGの画像幅PWに対して、所定の幅比率の測定画像幅MWの画像である。幅比率は、比率データの一例であり、予め定められて既知とされる。
【0119】
プロジェクター10が測定画像101を表示したのち、使用者は、ステップS201で、測定画像101のサイズを測定する。測定画像101のサイズは、測定画像幅MW、測定画像高さMH、測定画像長さMLのいずれかである。プロジェクター10が測定画像101として第1測定画像101Aを投射したとき、使用者は、測定画像101の測定画像幅MWを測定する。
【0120】
使用者は、測定画像101のサイズを測定したのち、ステップS203で、測定結果をプロジェクター10に入力する。使用者は、測定画像101のサイズの測定結果を測定値として入力する。使用者は、操作パネル11、もしくはリモコン700を用いて測定結果をプロジェクター10に入力する。プロジェクター10が、一例として第1測定画像101Aを投射したとき、使用者は、測定画像幅MWの測定結果を測定値として入力する。
【0121】
使用者が測定結果をプロジェクター10に入力したとき、プロジェクター10は、ステップS103で、測定結果を受け付ける。操作パネル11、もしくは受信部90が測定結果として測定値を受け付ける。受信部90は、使用者がリモコン700を用いて測定値を入力したとき、測定値を操作信号として受け付ける。
【0122】
プロジェクター10は、測定値を受け付けたのち、ステップS105で、サイズデータを算出する。プロジェクター10のデータ処理部63は、測定値を取得する。データ処理部63は、測定値と、比率データとに基づいて、投射面SCに投射される投射画像PGのサイズデータを算出する。比率データは、予めメモリー70に記憶される。測定値が測定画像幅MWであるとき、データ処理部63は、測定値と幅比率とに基づいて、サイズデータを算出する。算出されるサイズデータは、一例として、対角線長さYである。
【0123】
プロジェクター10は、サイズデータを算出したのち、ステップS107で、サイズデータを出力する。データ処理部63は、一例として、サイズデータをOSD制御部61に出力する。OSD制御部61は、サイズデータを取得する。OSD制御部61は、サイズデータを示す出力値110をOSD画像100内に投射させる。出力値110は、投射画像PG内に投射される。プロジェクター10は、出力値110を投射面SCに投射する。OSD制御部61は、サイズデータに基づいて、測定画像101以外でOSD画像100内に表示される画像のサイズを調整してもよい。
【0124】
データ処理部63は、サイズデータを通信インターフェイス80を介して、画像提供装置500等の外部装置に送信してもよい。画像提供装置500は、サイズデータを取得する。画像提供装置500は、サイズデータに基づいて、画像データを補正する。画像提供装置500は、画像データを補正することによって、投射面SCに投射される投射画像PGに含まれる部分画像の大きさを調整する。
【0125】
プロジェクター10は、画像投射装置30と、制御ユニット60と、を含む。制御ユニット60は、画像サイズに対する比率データが既知である測定画像101を含み、画像サイズを有する投射画像PGの画像光を、画像投射装置30を用いて投射面SCに投射することと、投射面SCにおける測定画像101の長さである入力値106の入力を受け付けることと、入力値106と、比率データとに基づいて、投射面SCにおける投射画像PGの長さであるサイズデータを出力することと、を実行する。
プロジェクター10は、使用者によって入力された入力値106の入力を受け付けることによって、投射面SCに投射される投射画像PGの画像サイズを算出することができる。プロジェクター10は、投射画像PGの画像サイズを算出するために測距センサーを備える必要がない。プロジェクター10の製造コストが上昇することが抑えられる。
【0126】
プロジェクター10の制御方法は、画像サイズに対する比率データが既知である測定画像101を含み、画像サイズを有する投射画像PGの画像光を、プロジェクター10から投射面SCに投射することと、投射面SCにおける測定画像101の長さである入力値106の入力を受け付けることと、入力値106と、比率データとに基づいて、投射面SCにおける投射画像PGの長さであるサイズデータを出力することと、を含む。
プロジェクター10は、測距センサーを用いることなく、サイズデータを出力することが可能となる。プロジェクター10は、サイズデータを算出するための測距センサーを備える必要がない。プロジェクター10の製造コストが抑えられる。
【0127】
制御プログラムCPは、プロジェクター10に、画像サイズに対する比率データが既知である測定画像101を含み、画像サイズを有する投射画像PGの画像光を、プロジェクター10から投射面SCに投射させることと、投射面SCにおける測定画像101の長さである入力値106の入力を受け付けさせることと、入力値106と、比率データとに基づいて、投射面SCにおける投射画像PGの長さであるサイズデータを出力させることと、を実行させる。
制御プログラムCPは、プロジェクター10の製造コストを上昇させることなく、サイズデータを出力可能なプロジェクター10を提供することができる。
【0128】
以下に、本開示のまとめが付記される。
付記1
本開示のプロジェクターは、光学装置と、処理装置と、を含み、前記処理装置は、第1の長さに対する長さ関係が既知である第1画像を含み、前記第1の長さを有する投射画像の画像光を、前記光学装置を用いて投射面に投射することと、前記投射面における前記第1画像の長さである第2の長さの入力を受け付けることと、前記第2の長さと、前記長さ関係とに基づいて、前記投射面における前記投射画像の長さである第3の長さを示す情報を出力することと、を実行する。
プロジェクターは、使用者によって入力された第2の長さの入力を受け付けることによって、投射面に投射される投射画像の長さを算出することができる。プロジェクターは、投射画像の画像長さを算出するために測距センサーを備える必要がない。プロジェクターの製造コストが上昇することが抑えられる。
【0129】
付記2
付記1に記載のプロジェクターであって、前記投射画像は、前記第2の長さの入力を受け付けるユーザーインターフェイス画像をさらに含み、前記第2の長さの入力を受け付けることは、前記ユーザーインターフェイス画像を介して前記第2の長さの入力を受け付けることである。
使用者は、投射画像に表示されるユーザーインターフェイス画像に第2の長さを入力することを容易に把握でできる。
【0130】
付記3
付記1または付記2に記載のプロジェクターであって、前記第1画像は、前記投射画像を水平に2等分した場合に、下方の領域に配置される。
第1画像が投射画像を水平に2等分した場合の下方に配置されることによって、使用者は第1画像とアクセスし易くなる。使用者は、第1画像の長さを測定し易い。
【0131】
付記4
付記1乃至付記3のいずれか1項に記載のプロジェクターは、前記第1画像の投射位置を変更する変更操作を受け付ける入力装置をさらに含み、前記処理装置は、前記変更操作に基づいて、前記第1画像の前記投射位置を変更する。
使用者は、第1画像を測定し易い位置に、測定画像の投射位置を変更することが可能となる。
【0132】
付記5
付記1乃至付記4のいずれか1項に記載のプロジェクターであって、前記第3の長さを示す前記情報を出力することは、前記光学装置を用いて前記第3の長さを示す前記情報を表す第2画像を前記投射面に投射することを含む。
使用者は、投射面に投射される投射画像の大きさを確認することができる。
【0133】
付記6
本開示のプロジェクターの制御方法は、第1の長さに対する長さ関係が既知である第1画像を含み、前記第1の長さを有する投射画像の画像光を、プロジェクターから投射面に投射することと、前記投射面における前記第1画像の長さである第2の長さの入力を受け付けることと、前記第2の長さと、前記長さ関係とに基づいて、前記投射面における前記投射画像の長さである第3の長さを示す情報を出力することと、を含む。
プロジェクターは、測距センサーを用いることなく、第3の長さを示す情報を出力することが可能となる。プロジェクターは、第3の長さを示す情報を算出するための測距センサーを備える必要がない。プロジェクターの製造コストが抑えられる。
【0134】
付記7
本開示のプログラムは、プロジェクターに、第1の長さに対する長さ関係が既知である第1画像を含み、前記第1の長さを有する投射画像の画像光を、プロジェクターから投射面に投射させることと、前記投射面における前記第1画像の長さである第2の長さの入力を受け付けさせることと、前記第2の長さと、前記長さ関係とに基づいて、前記投射面における前記投射画像の長さである第3の長さを示す情報を出力させることと、を実行させる。
プログラムは、プロジェクターの製造コストを上昇させることなく、サイズデータを出力可能なプロジェクターを提供することができる。
【符号の説明】
【0135】
1…投射システム、10…プロジェクター、11…操作パネル、13…入力ボタン、20…外装筐体、30…画像投射装置、31…光源ユニット、32…均一化光学系、33…色分離光学系、34…リレー光学系、35…画像形成ユニット、36…光学部品用筐体、37…投射光学ユニット、50…電源ユニット、60…制御ユニット、61…OSD制御部、63…データ処理部、65…画像制御部、70…メモリー、71…OSDデータ、80…通信インターフェイス、90…受信部、100…OSD画像、100A…第1OSD画像、100B…第2OSD画像、100C…第3OSD画像、100D…第4OSD画像、100E…第5OSD画像、100F…第6OSD画像、100G…第7OSD画像、100H…第8OSD画像、100I…第9OSD画像、101…測定画像、101A…第1測定画像、101B…第2測定画像、101C…第3測定画像、101D…第4測定画像、103…メッセージ画像、103A…第1メッセージ画像、103B…第2メッセージ画像、105…入力値表示アイコン、106…入力値、107…操作ボタンアイコン、107a…第1操作ボタンアイコン、107b…第2操作ボタンアイコン、109…出力値表示アイコン、110…出力値、110A…第1出力値、110B…第2出力値、111…位置操作アイコン、113…方向指示ボタンアイコン、113A…第1方向指示ボタンアイコン、115…決定ボタンアイコン、321…第1レンズアレイ、322…第2レンズアレイ、323…偏光変換素子、324…重畳レンズ、331…第1ダイクロイックミラー、332…第2ダイクロイックミラー、333…第1反射ミラー、341…入射側レンズ、342…第2反射ミラー、343…リレーレンズ、344…第3反射ミラー、351…フィールドレンズ、352…入射側偏光板、353…透過型液晶パネル、353B…青色光用透過型液晶パネル、353G…緑色光用透過型液晶パネル、353R…赤色光用透過型液晶パネル、355…色合成光学系、356…光路シフトモジュール、371…鏡筒、500…画像提供装置、700…リモコン、710…操作ボタン、Ax…光軸、CP…制御プログラム、MH…測定画像高さ、ML…測定画像長さ、MW…測定画像幅、PG…投射画像、PH…画像高さ、PW…画像幅、R1…第1領域、R2…第2領域、SC…投射面、VH…仮想水平線、VL…仮想線、Y…対角線長さ、θ…傾斜角。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15