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特開2024-126743プロジェクター、プロジェクターの制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126743
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】プロジェクター、プロジェクターの制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/74 20060101AFI20240912BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20240912BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
H04N5/74 Z
G03B21/00 D
G09G5/00 510B
G09G5/00 550D
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023035338
(22)【出願日】2023-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】宮本 真孝
【テーマコード(参考)】
2K203
5C058
5C182
【Fターム(参考)】
2K203GB34
2K203GB36
2K203GB46
2K203GB55
2K203GB62
5C058BA17
5C058BA27
5C058BA35
5C058EA02
5C058EA26
5C182AA03
5C182AA04
5C182AA12
5C182AA13
5C182AA14
5C182AB02
5C182AB08
5C182AC02
5C182AC03
5C182AC13
5C182BA03
5C182BC22
5C182BC25
5C182CB13
5C182CB14
5C182DA62
5C182DA70
(57)【要約】
【課題】測距センサーが備えられることによって、プロジェクターの製造コストは、増加する。
【解決手段】プロジェクターは、光学装置と、処理装置と、を含み、前記処理装置は、第1画像を含む投射画像を、前記光学装置を用いて投射面に投射することと、前記投射面における前記第1画像の第1の長さに係る第1の値を取得することと、前記第1の値に基づいて、前記投射面における前記第1の長さが第2の値とされたときの、前記投射面に投射された前記投射画像の第2の長さに対応する第3の値を示す情報を出力することと、を実行する。
【選択図】図17
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学装置と、
処理装置と、を含み、
前記処理装置は、
第1画像を含む投射画像を、前記光学装置を用いて投射面に投射することと、
前記投射面における前記第1画像の第1の長さに係る第1の値を取得することと、
前記第1の値に基づいて、前記投射面における前記第1の長さが第2の値とされたときの、前記投射面に投射された前記投射画像の第2の長さに対応する第3の値を示す情報を出力することと、
を実行する、
プロジェクター。
【請求項2】
入力装置を更に含み、
前記処理装置は、前記入力装置を介して、前記第1画像を拡大または縮小する第1操作を受け付け、
前記第3の値を示す前記情報を出力することは、前記第1の値と前記第2の長さが前記第2の値になるまでの前記第1操作の操作量とに基づいて、前記第3の値を示す前記情報を出力することである、
請求項1に記載のプロジェクター。
【請求項3】
前記光学装置の少なくとも一部と前記処理装置とを収容するケースを更に含み、
前記第1の値は、前記ケースの少なくとも一部の長さであるケース長さに対応し、
前記投射画像は、前記第1の長さと前記ケース長さとを一致させることを使用者に求める第2画像を含む、
請求項1に記載のプロジェクター。
【請求項4】
前記第1画像は、前記投射画像を水平に2等分した場合に、前記ケースに近い領域に配置される、
請求項3に記載のプロジェクター。
【請求項5】
前記処理装置は、
前記入力装置を介して、前記第1画像の表示位置を変更する第2操作を受け付けることと、
前記第2操作に基づいて、前記投射画像における前記第1画像の前記表示位置を変更することと、
を実行する請求項2に記載のプロジェクター。
【請求項6】
前記第1の長さは、既知の対象物の長さである対象物長さに対応し、
前記投射画像は、前記入力装置を介して、前記第1画像の前記第1の長さを前記対象物長さに近づける第3操作を使用者に求める第3画像を含む、
請求項2に記載のプロジェクター。
【請求項7】
前記第3の値を示す前記情報を出力することは、前記光学装置を用いて前記第3の値を示す第4画像を前記投射面に投射することを含む、
請求項1に記載のプロジェクター。
【請求項8】
第1画像を含む投射画像を、投射面に投射することと、
前記投射面における前記第1画像の第1の長さに係る第1の値を取得することと、
前記第1の値に基づいて、前記投射面における前記第1の長さが第2の値とされたときの、前記投射面に投射された前記投射画像の第2の長さに対応する第3の値を示す情報を出力することと、
を含む、プロジェクターの制御方法。
【請求項9】
プロジェクターに、
第1画像を含む投射画像を、投射面に投射することと、
前記投射面における前記第1画像の第1の長さに係る第1の値を取得することと、
前記第1の値に基づいて、前記投射面における前記第1の長さが第2の値とされたときの、前記投射面に投射された前記投射画像の第2の長さに対応する第3の値を示す情報を出力することと、
を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プロジェクター、プロジェクターの制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
投影画像サイズを算出するプロジェクターが知られている。特許文献1に記載されるプロジェクターは、プロジェクターからスクリーンまでの距離を測定する測距センサーを備える。プロジェクターは、測距センサーを用いて、プロジェクターからスクリーンまでの距離を測定する。プロジェクターは、測定されたプロジェクターからスクリーンまでの距離に基づいて、投影画像サイズを算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-163930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されるプロジェクターは、投影画像サイズを算出するために、測距センサーを備える。測距センサーが備えられることによって、プロジェクターの製造コストは、増加する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示のプロジェクターは、光学装置と、処理装置と、を含み、前記処理装置は、第1画像を含む投射画像を、前記光学装置を用いて投射面に投射することと、前記投射面における前記第1画像の第1の長さに係る第1の値を取得することと、前記第1の値に基づいて、前記投射面における前記第1の長さが第2の値とされたときの、前記投射面に投射された前記投射画像の第2の長さに対応する第3の値を示す情報を出力することと、を実行する。
【0006】
本開示のプロジェクターの制御方法は、第1画像を含む投射画像を、投射面に投射することと、前記投射面における前記第1画像の第1の長さに係る第1の値を取得することと、前記第1の値に基づいて、前記投射面における前記第1の長さが第2の値とされたときの、前記投射面に投射された前記投射画像の第2の長さに対応する第3の値を示す情報を出力することと、を含む。
【0007】
本開示のプログラムは、プロジェクターに、第1画像を含む投射画像を、投射面に投射することと、前記投射面における前記第1画像の第1の長さに係る第1の値を取得することと、前記第1の値に基づいて、前記投射面における前記第1の長さが第2の値とされたときの、前記投射面に投射された前記投射画像の第2の長さに対応する第3の値を示す情報を出力することと、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】投射システムの概略構成を示す図。
図2】プロジェクターの外観構成を示す図。
図3】プロジェクターの外観構成を示す図。
図4】プロジェクターの概略構成を示す図。
図5】画像投射装置の概略構成を示す図。
図6】プロジェクターのブロック構成を示す図。
図7】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図8】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図9】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図10】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図11】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図12】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図13】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図14】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図15】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図16】OSD画像を含む投射画像の一例を示す図。
図17】プロジェクター及び使用者によって実行される制御フローを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、投射システム1000の概略構成を示している。投射システム1000は、プロジェクター1と、画像提供装置500と、を備える。プロジェクター1は、投射面SCに投射画像PGを投射する。図1に示す投射システム1000は、1つの画像提供装置500を備えるが、これに限定されない。複数の画像提供装置500がプロジェクター1に接続されてもよい。
【0010】
投射面SCは、プロジェクター1から投射された投射画像PGを表示する。図1に示す投射面SCは、スクリーンで構成されるが、これに限定されない。投射面SCは、室内の壁、天井、建物の外壁等でもよい。投射面SCの投射面形状は、平面に限定されず、曲面、凹凸を有する面、球面等の3次元形状でもよい。
【0011】
プロジェクター1は、投射面SCと対向する位置に配置される。プロジェクター1は、投射面SCから近距離離れた位置で投射画像PGを投射可能な短焦点プロジェクターである。プロジェクター1は、一例として投射面SCから50cm以下の距離で100インチの投射画像PGを投射可能である。プロジェクター1は、画像提供装置500と通信可能に接続する。プロジェクター1は、画像提供装置500と異なる画像制御装置と通信可能に接続されてもよい。プロジェクター1は、画像提供装置500から画像データを受信する。プロジェクター1は、画像データに基づいて、投射面SCに投射画像PGを投射する。プロジェクター1は、内部に記憶された表示データに基づいて、投射面SCに投射画像PGを投射する。
【0012】
プロジェクター1は、端子11を備える。端子11は、画像提供装置500等の外部装置と有線で接続する接続コネクターである。プロジェクター1は、1または複数の端子11を備える。図1に示す投射システム1000では、画像提供装置500は、端子11と有線で接続する。プロジェクター1は、無線で画像提供装置500と接続されてもよい。
【0013】
画像提供装置500は、プロジェクター1と通信可能に接続する。画像提供装置500は、画像データをプロジェクター1に送信する。画像提供装置500は、プロジェクター1が投射面SCに投射する投射画像PGの画像形状を調整する機能を有してもよい。画像提供装置500は、タブレット端末、スマートフォン、モバイルコンピューター、デスクトップコンピューター等で構成される。
【0014】
投射システム1000は、リモコン90を備えてもよい。リモコン90は、赤外線通信機能、もしくはBluetooth通信機能を有する。Bluetoothは、登録商標である。リモコン90は、プロジェクター1と通信する。リモコン90は、複数の操作ボタン91を有する。使用者が操作ボタン91を操作すると、リモコン90は、プロジェクター1に操作信号を送信する。プロジェクター1は、操作信号を受信し、操作信号に基づいて動作する。
【0015】
図1は、投射面SCに投射される投射画像PGの概略構成を示している。図1は、アスペクト比がa:bの投射画像PGを示している。アスペクト比は、投射画像PGの長辺と短辺の比率である。a、bは、アスペクト比を表す整数である。アスペクト比は、例えば、4:3、16:9、16:10である。図1に示す投射画像PGの画像幅PWは、投射面SCに投射される投射画像PGの長辺の長さである。図1に示す投射画像PGの画像高さPHは、投射面SCに投射される投射画像PGの短辺の長さである。投射面SCに投射される投射画像PGは、矩形形状である。対角線長さYは、投射面SCに投射される投射画像PGの対角線の長さである。投射面SCに投射される投射画像PGの画像幅PW、画像高さPH、及び対角線長さYは、投射面SCに投射される投射画像PGの長さの一例である。図1は、仮想水平線VHを示している。仮想水平線VHは、投射画像PGの中心を通る長辺と平行な線である。仮想水平線VHの上方の領域は、第1領域R1と表される。仮想水平線VHの下方の領域は、第2領域R2と表される。
【0016】
図1を含む複数の図は、XYZ座標系を示している。X軸は、投射面SCに対して直交する軸である。+X方向は、投射面SCに向かって、手前から奥に向かう方向である。-X方向は、投射面SCに向かって、奥から手前に向かう方向である。Y軸は、投射画像PGの長辺と平行な軸である。+Y方向は、投射面SCに向かって、左から右に向かう方向である。-Y方向は、投射面SCに向かって、右から左へ向かう方向である。Z軸はY軸に対して投射面SC内で直交する軸であり、投写画像PGの短辺と平行である。+Z方向は、左手系での+Z方向であり、図1の例では、投射画像PGが横長な画像である場合に、投射画像PGの下から上に向かう方向である。-Z方向は、図1の上から下に向かう方向である。
【0017】
図2は、プロジェクター1の外観構成を示している。図2は、プロジェクター1を-X方向、+Y方向、かつ+Z方向から見た斜視図である。図2は、投射面SCと対向する面とは逆方向であるプロジェクター1の正面側から見た図である。プロジェクター1は、外装筐体2を備える。
【0018】
外装筐体2は、プロジェクター1の外装である。外装筐体2は、プロジェクター1を構成する各種装置等を収容する。外装筐体2は、略直方体形状に構成される。外装筐体2は、天面21、底面22、正面23、背面24、左側面25、及び右側面26を有する。また、外装筐体2は、複数の脚部28を有する。外装筐体2は、ケースの一例に対応する。
【0019】
天面21は、外装筐体2の+Z方向の位置に配置される。天面21は、天面凹部211、及び通過口212を有する。天面凹部211は、-Z方向に凹む形状に構成される。通過口212は、天面凹部211の底部に設けられる。通過口212は、投射光学装置35から投射される画像光を通過させる。投射光学装置35は、後述される。
【0020】
底面22は、外装筐体2の-Z方向の位置に配置される。底面22には、複数の脚部28が設けられる。プロジェクター1が設置面に配置されるとき、複数の脚部28は、設置面に接触し、プロジェクター1を支持する。
【0021】
正面23は、外装筐体2の-X方向の位置に配置される。正面23は、プロジェクター1の使用者と対向する面である。正面23には、プロジェクター1のロゴ等が設けられてもよい。
【0022】
背面24は、外装筐体2の+X方向の位置に配置される。背面24は、投射面SCと対向する面である。
【0023】
左側面25は、外装筐体2の-Y方向の位置に配置される。左側面25は、天面21、底面22、正面23、及び背面24と接続する。左側面25は、天面21、底面22、正面23、及び背面24のいずれかと一体で構成されてもよい。
【0024】
右側面26は、外装筐体2の+Y方向の位置に配置される。右側面26は、天面21、底面22、正面23、及び背面24と接続する。右側面26は、天面21、底面22、正面23、及び背面24のいずれかと一体で構成されてもよい。右側面26は、右側面開口部261を有する。右側面開口部261は、外気を外装筐体2の内部に取り込む導入口として機能する。外気は、冷却気体として用いられる。
【0025】
図3は、プロジェクター1の外観構成を示している。図3は、プロジェクター1を+X方向、-Y方向、かつ+Z方向から見た斜視図である。図3は、投射面SCと対向する面であるプロジェクター1の背面側から見た図である。
【0026】
背面24は、背面凹部241を有する。背面凹部241は、-X方向に凹む形状に構成される。背面凹部241には、複数の端子11が設けられる。図3に示すプロジェクター1は、複数の端子11を有しているが、これに限定されない。背面凹部241には、1つの端子11が設けられてもよい。
【0027】
左側面25は、左側面開口部251を有する。左側面開口部251は、外装筐体2の内部から気体を外部に排出する排出口として機能する。図2及び図3に示すプロジェクター1は、右側面開口部261が導入口として機能し、左側面開口部251が排出口として機能する構成であるが、この構成に限定されない。左側面開口部251が導入口として機能し、右側面開口部261が排出口として機能する構成でもよい。左側面開口部251及び右側面開口部261の機能は、外装筐体2内に収容される各装置等のレイアウトによって決められる。
【0028】
図4は、プロジェクター1の概略構成を示している。図4は、+Z方向から見たプロジェクター1の内部構成を示している。プロジェクター1は、外装筐体2の内部に、画像投射装置3、冷却装置4、制御装置5、及び電源装置6を備える。プロジェクター1は、外装筐体2の内部に、後述するメモリー7、通信インターフェイス8等のユニットを備える。図4に示す外装筐体2は、画像投射装置3を収容するが、これに限定されない。画像投射装置3の一部は、外装筐体2の外部に設けられてもよい。外装筐体2は、画像投射装置3の少なくとも一部を収容する。
【0029】
画像投射装置3は、制御装置5から入力される画像データに応じて画像光を生成する。画像投射装置3は、画像光を投射面SCに投射する。画像投射装置3は、画像光を投射面SCに投射することによって、投射面SCに投射画像PGを投射する。画像投射装置3は、光源装置31と、画像生成装置33と、投射光学装置35と、を備える。画像投射装置3は、光学装置の一例に対応する。
【0030】
光源装置31は、画像生成装置33に光を出射する。光源装置31の詳細は、後述される。図4は、光源装置31の外装を示している。光源装置31の外装には、第1光源筐体311と、放熱部材3125が設けられる。
【0031】
第1光源筐体311は、光源装置31を構成する各パーツを覆う。第1光源筐体311は、光源装置31の内部に塵埃が侵入することを防ぐ。第1光源筐体311は、X軸に沿った寸法が、Y軸に沿った寸法よりも大きい略直方体形状に構成される。
【0032】
放熱部材3125は、光源装置31の内部と熱伝達可能に構成される。放熱部材3125は、光源装置31の内部で発生した熱を放熱する。放熱部材3125は、複数のフィンを有するヒートシンクである。放熱部材3125は、光源装置31の内部を冷却する。
【0033】
画像生成装置33は、光源装置31から出射される光を用いて画像光を生成する。画像生成装置33は、光源装置31から入射する光を変調し、画像光を生成する。画像生成装置33の詳細構成は、後述される。図4に示す画像生成装置33は、第2光源筐体331と、複数の光変調装置335と、色合成素子336と、を有する。複数の光変調装置335及び色合成素子336は、第2光源筐体331に覆われる。図4は、複数の光変調装置335及び色合成素子336を視認可能に示している。
【0034】
第2光源筐体331は、画像生成装置33を構成する各種装置等を覆う。第2光源筐体331は、光変調装置335及び色合成素子336を含む各種装置等を覆う。第2光源筐体331は、画像生成装置33の内部に塵埃が侵入することを防ぐ。
【0035】
光変調装置335は、入射する光を画像データに応じて変調する。光変調装置335は、青色光変調素子335B、緑色光変調素子335G、及び赤色光変調素子335Rを含む。
【0036】
色合成素子336は、光変調装置335で変調された光を合成することによって、画像光を生成する。色合成素子336によって生成された画像光は、投射光学装置35に出射する。色合成素子336は、一例としてクロスダイクロイックプリズムによって構成される。色合成素子336は、クロスダイクロイックプリズムに限定されない。色合成素子336は、複数のダイクロイックミラーによって構成されてもよい。
【0037】
投射光学装置35は、画像光を投射面SCに投射する。投射光学装置35は、画像光を投射面SCに投射することによって、投射面SCに投射画像PGを表示させる。図4に示す投射光学装置35は、レンズ筐体351を備える。
【0038】
レンズ筐体351は、複数のレンズ等を収容する。レンズ筐体351は、複数のレンズ等を覆うことによって、レンズ等に塵埃が付着することを防ぐ。レンズ筐体351は、入射部3511と、屈曲部3512と、出射部3513と、開口部3514と、を含む。
【0039】
入射部3511は、色合成素子336で生成された画像光を入射する。入射部3511は、Y軸に沿って延伸する部材である。入射部3511の-Y方向の端部は、画像生成装置33と接続する。
【0040】
屈曲部3512は、入射部3511と出射部3513とを接続する部材である。屈曲部3512は、入射部3511を通過する画像光の進行方向を-X方向に屈曲させる。屈曲部3512は、画像光を出射部3513に出射する。
【0041】
出射部3513は、屈曲部3512と接続する。出射部3513は、屈曲部3512から-X方向に延出する部材である。出射部3513の+Z方向の位置には、開口部3514が設けられる。
【0042】
開口部3514は、出射部3513に設けられる。開口部3514は、レンズ筐体351の内部を通過した画像光を外部に出射する開口である。
【0043】
冷却装置4は、プロジェクター1を構成する冷却対象を冷却する。冷却対象は、画像投射装置3を構成する各種パーツ、各種装置等である。冷却装置4は、右側面開口部261から外気を冷却気体として取り込み、冷却気体を用いて冷却対象を冷却する。冷却装置4は、冷却気体を冷却対象に送出することによって、冷却対象を冷却する。冷却装置4は、フィルター41、ダクト42、第1ファン43、第2ファン44、第3ファン45、第4ファン46、及び第5ファン47を備える。
【0044】
フィルター41は、右側面開口部261に配置される。フィルター41は、右側面開口部261に対して装着、及び脱離可能に設けられる。フィルター41は、右側面開口部261から取り込まれる外気に含まれる塵埃を除去する。
【0045】
ダクト42は、右側面開口部261から取り込まれた冷却気体の一部をガイドする筐体である。ダクト42の一端は、右側面開口部261に設けられたフィルター41と接続される。ダクト42は、Y軸に沿って延出する。ダクト42の他端は、外装筐体2の中央よりも-Y方向の位置に配置される。ダクト42は、制御装置5、電源装置6、及び投射光学装置35の-Z方向の位置に配置される。
【0046】
第1ファン43は、制御装置5及び電源装置6に冷却気体を送出する。第1ファン43は、右側面開口部261と隣り合う位置に配置される。第1ファン43は、フィルター41を通過した冷却気体の一部を吸引する。第1ファン43は、吸引した冷却気体を制御装置5及び電源装置6に送出することによって、制御装置5及び電源装置6を冷却する。
【0047】
第2ファン44は、外装筐体2の内部の略中央部で、+X方向の位置に配置される。第2ファン44は、制御装置5及び電源装置6を冷却した冷却気体を-Y方向に送出する。第2ファン44は、冷却気体を左側面開口部251に向けて送出する。
【0048】
第3ファン45は、光源装置31、画像生成装置33、及び投射光学装置35によって囲まれる空間に配置される。第3ファン45は、画像生成装置33の-X方向の位置に配置される。第3ファン45は、ダクト42を流通した冷却気体を吸引する。第3ファン45は、冷却気体を画像生成装置33に送出する。第3ファン45は、冷却気体を画像生成装置33に送出することによって、光変調装置335を冷却する。
【0049】
第4ファン46は、光源装置31、画像生成装置33、及び投射光学装置35によって囲まれる空間に配置される。第4ファン46は、画像生成装置33の-X方向の位置に配置される。第4ファン46は、ダクト42を流通した冷却気体を吸引する。第4ファン46は、光源装置31の放熱部材3125に冷却気体を送出することによって、放熱部材3125を冷却する。
【0050】
第5ファン47は、外装筐体2の内部を流通する冷却気体を外部に排出する。第5ファン47は、左側面開口部251と隣り合う位置に配置される。第5ファン47は、冷却気体を左側面開口部251に向けて送出することによって、冷却気体を外装筐体2の外部に排出する。
【0051】
制御装置5は、プロジェクター1の動作を制御するコントローラーである。制御装置5は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理回路が設けられる回路基板である。制御装置5は、1または複数の回路基板で構成される。制御装置5は、投射光学装置35に対して、+Y方向の位置に設けられる。制御装置5は、処理装置の一例に対応する。
【0052】
電源装置6は、プロジェクター1を構成する各装置等に電力を供給する。電源装置6は、外部から供給される電力を変圧し、変圧した電力を各装置等に供給する。電源装置6は、投射光学装置35に対して、+Y方向の位置に設けられる。
【0053】
図5は、画像投射装置3の概略構成を示している。図5は、+Z方向から見た画像投射装置3の内部構成を示している。図5は、光源装置31、画像生成装置33、及び投射光学装置35の内部構成を示している。
【0054】
光源装置31は、画像生成装置33に白色光WLを出射する。光源装置31は、第1光源筐体311の内部に、光源312、アフォーカル光学素子313、第1位相差素子314、拡散透過素子315、光合成素子316、第1集光素子317、波長変換装置318、第2位相差素子319、第2集光素子320、拡散光学素子321、及び第3位相差素子322を収容する。光源312、アフォーカル光学素子313、第1位相差素子314、拡散透過素子315、光合成素子316、第2位相差素子319、第2集光素子320、及び拡散光学素子321は、第1照明光軸Ax1上に配置される。波長変換装置318、第1集光素子317、光合成素子316、及び第3位相差素子322は、第2照明光軸Ax2上に配置される。第2照明光軸Ax2は、第1照明光軸Ax1に直交する。
【0055】
第1光源筐体311は、白色光WLを画像生成装置33に向けて出射する出射口3111を有する。出射口3111は、画像生成装置33と接続する位置に設けられる。出射口3111は、第2照明光軸Ax2に沿って、白色光WLを出射する。
【0056】
光源312は、第1照明光軸Ax1に沿って光を出射する。光源312は、+X方向に光を出射する。光源312は、支持部材3121と、複数の固体発光素子3122と、複数のコリメーターレンズ3123と、受熱部材3124と、を備える。
【0057】
支持部材3121は、第1照明光軸Ax1に直交する直交平面を有する。支持部材3121は、直交平面に配置された複数の固体発光素子3122を支持する。支持部材3121は、金属製部材で構成される。支持部材3121は、固体発光素子3122で発生する熱を受熱部材3124に伝達する。
【0058】
複数の固体発光素子3122は、s偏光青色光を出射する。固体発光素子3122は、一例として、半導体レーザーで構成される。固体発光素子3122が出射するs偏光青色光は、ピーク波長が440nmのレーザー光である。複数の固体発光素子3122のそれぞれは、+X方向にs偏光青色光を出射する。複数の固体発光素子3122は、s偏光青色光を出射するが、これに限定されない。複数の固体発光素子3122は、s偏光青色光とp偏光青色光とを出射してもよい。
【0059】
複数のコリメーターレンズ3123のそれぞれは、固体発光素子3122に対応して設けられる。コリメーターレンズ3123は、固体発光素子3122から出射されたs偏光青色光を平行光束に変換する。コリメーターレンズ3123は、平行光束をアフォーカル光学素子313に入射させる。
【0060】
受熱部材3124は、支持部材3121の-X方向の位置に設けられる。受熱部材3124は、支持部材3121と熱伝達可能に接続される。受熱部材3124は、支持部材3121を介して固体発光素子3122で発生した熱を受熱する。受熱部材3124は、図示しないヒートパイプと熱伝達可能に接続する。ヒートパイプは、放熱部材3125と熱伝達可能に接続する。受熱部材3124は、ヒートパイプを介して放熱部材3125に熱を伝達する。放熱部材3125は、伝達された熱を放熱する。放熱部材3125は、放熱することによって、支持部材3121及び受熱部材3124を介して固体発光素子3122を冷却する。
【0061】
アフォーカル光学素子313は、光源312から入射される光束を縮径する。アフォーカル光学素子313は、第1レンズ3131と第2レンズ3132とで構成される。第1レンズ3131は、光源312から入射する光束を集光する。第2レンズ3132は、第1レンズ3131によって集光された光束を平行化する。図5に示す光源装置31は、アフォーカル光学素子313を備えるが、これに限定されない。光源装置31は、アフォーカル光学素子313を備えなくてもよい。
【0062】
第1位相差素子314は、第1レンズ3131と第2レンズ3132との間に設けられる。第1位相差素子314は、第1レンズ3131から入射された1種類の直線偏光をs偏光青色光及びp偏光青色光が含まれる光束に変換する。第1位相差素子314は、図示しない回動装置によって第1照明光軸Ax1に沿う回動軸を中心に回動されてもよい。第1位相差素子314が回動されることによって、第1位相差素子314から出射される光束中のs偏光青色光とp偏光青色光との割合が調整される。
【0063】
拡散透過素子315は、第2レンズ3132から入射する光束の照度分布を均一化する。拡散透過素子315は、ホログラムを有する構成、複数の小レンズが光軸直交面に配列される構成、もしくは光束が通過する面が粗面である構成である。図5に示す光源装置31は、拡散透過素子315を備えるが、これに限定されない。光源装置31は、拡散透過素子315に代えて、一対のマルチレンズを有するホモジナイザーを備えてもよい。
【0064】
光合成素子316は、入射する光束に含まれるs偏光成分とp偏光成分とを分離する。光合成素子316は、一例として、偏光ビームスプリッターである。光合成素子316は、s偏光成分を反射させ、p偏光成分を透過させる。光合成素子316は、s偏光成分及びp偏光成分中の所定波長以上の光を透過させる色分離特性を有する。光合成素子316は、拡散透過素子315から入射される光束のうちのs偏光青色光を反射させ、p偏光青色光を透過させる。s偏光青色光は、光合成素子316によって反射されて第1集光素子317に入射する。p偏光青色光は、光合成素子316を透過して第2位相差素子319に入射する。
【0065】
光合成素子316は、ハーフミラー機能と、ダイクロイックミラー機能とを有してもよい。ハーフミラー機能は、拡散透過素子315から入射される光束のうち、一部の光成分を通過させ、他の光成分を反射させる機能である。ダイクロイックミラー機能は、拡散光学素子321から入射される光を反射させ、波長変換装置318から入射される光を通過させる機能である。光合成素子316が、ハーフミラー機能とダイクロイックミラー機能とを有する場合、光源装置31は、第1位相差素子314と第2位相差素子319とを備えなくてもよい。
【0066】
第1集光素子317は、光合成素子316によって反射されたs偏光成分を波長変換装置318に集光する。第1集光素子317は、波長変換装置318から入射する光を平行化する。図5に示す第1集光素子317は、3つのレンズによって構成されるが、これに限定されない。第1集光素子317を構成するレンズの数は、限定されない。
【0067】
波長変換装置318は、入射した光の波長を変換する。波長変換装置318は、入射した光によって励起された蛍光を出射する。波長変換装置318は、波長変換素子3181と回転装置3182とを有する。
【0068】
波長変換素子3181は、一例として、基板と蛍光体層とを有する蛍光体ホイールである。蛍光体層は、基板の光入射面に設けられる。蛍光体層は、蛍光体粒子を含有する。蛍光体粒子は、励起光である光が入射することによって励起される。蛍光体粒子は、入射したs偏光青色光の波長よりも長い波長を有する蛍光を出射する。蛍光は、一例としてピーク波長500~700nmの光であり、緑色光及び赤色光を含む。波長変換素子3181の光出射光軸は、固体発光素子3122の光出射光軸と直交する。波長変換素子3181の光出射光軸は、光源装置31の光出射光軸である第2照明光軸Ax2と一致する。
【0069】
回転装置3182は、回転軸を中心として波長変換素子3181を回転させる。回転装置3182の回転軸は、第2照明光軸Ax2に沿う軸である。回転装置3182は、一例として、モーターによって構成される。
【0070】
波長変換装置318は、第2照明光軸Ax2に沿って+Y方向に蛍光を出射する。波長変換装置318から出射された蛍光は、第2照明光軸Ax2に沿って第1集光素子317及び光合成素子316を通過し、第3位相差素子322に入射する。
【0071】
第2位相差素子319は、光合成素子316と第2集光素子320との間に配置される。第2位相差素子319は、光合成素子316を透過したp偏光青色光を円偏光青色光に変換する。
【0072】
第2集光素子320は、第2位相差素子319から入射する円偏光青色光を拡散光学素子321に集光する。第2集光素子320は、拡散光学素子321から入射する円偏光青色光を平行化する。第2集光素子320を構成するレンズの数は、適宜設定可能である。
【0073】
拡散光学素子321は、波長変換装置318から出射される蛍光と同様の拡散角で、入射する円偏光青色光を-X方向に反射する。拡散光学素子321は、入射する円偏光青色光をランパード反射する反射部材である。拡散光学素子321の光出射光軸は、第1照明光軸Ax1と一致し、第2照明光軸Ax2と直交する。拡散光学素子321は、第2照明光軸Ax2に対して+X方向の位置に配置される。光源装置31は、拡散光学素子321を第1照明光軸Ax1と平行な回転軸を中心に回転させる第2回転装置を備えてもよい。
【0074】
拡散光学素子321によって反射された円偏光青色光は、第2集光素子320を通過したのち、第2位相差素子319に入射する。円偏光青色光は、拡散光学素子321によって反射されるときに、回転方向が反対方向の円偏光青色光に変換される。第2集光素子320を介して第2位相差素子319に入射する円偏光青色光は、第2位相差素子によってs偏光青色光に変換される。第2位相差素子319から光合成素子316に入射したs偏光青色光は、光合成素子316によって反射され、第3位相差素子322に入射する。光合成素子316から第3位相差素子322に入射する光は、s偏光青色光及び蛍光が混在する白色光WLである。
【0075】
第3位相差素子322は、光合成素子316から入射する白色光WLをs偏光成分及びp偏光成分が混在する光に変換する。第3位相差素子322によって偏光状態が変換された白色光WLは、光源装置31から第2照明光軸Ax2に沿って+Y方向に出射され、画像生成装置33に入射する。
【0076】
画像生成装置33は、第2光源筐体331内に均一化装置332と、色分離装置333と、リレー装置334と、光変調装置335と、色合成素子336と、を収容する。均一化装置332、色分離装置333、及びリレー装置334は、第2光源筐体331に保持される。
【0077】
均一化装置332は、光源装置31から入射される白色光WLの照度を均一化する。均一化装置332は、白色光WLの偏光状態を揃える。均一化装置332は、一例として、一対のレンズアレイと、偏光変換素子と、重畳レンズとで構成される。一対のレンズアレイは、白色光WLの照度を均一化する。偏光変換素子は、白色光WLの偏光状態を揃える。重畳レンズは、一対のレンズアレイによって分割された複数の部分光束を変調領域に重畳する。一対のレンズアレイ、偏光変換素子、及び重畳レンズは図示されない。均一化装置332を通過した白色光WLは、一例として、s偏光の直線偏光である。均一化装置332を通過した白色光WLは、色分離装置333及びリレー装置334を経て、光変調装置335の変調領域を照明する。
【0078】
色分離装置333は、均一化装置332から入射される白色光WLを青色光BL、緑色光GL、及び赤色光RLに分離する。色分離装置333は、第1色分離素子3331、第1反射素子3332、及び第2色分離素子3333を有する。
【0079】
第1色分離素子3331は、均一化装置332の+Y方向の位置に配置される。第1色分離素子3331は、白色光WLに含まれる青色光BLを+Y方向に通過させる。第1色分離素子3331は、白色光WLに含まれる黄色光YLを+X方向に反射させる。第1色分離素子3331は、白色光WLを青色光BLと黄色光YLとに分離する。
【0080】
第1反射素子3332は、第1色分離素子3331を通過した青色光BLを+X方向に反射する。第1反射素子3332によって反射された青色光BLは、青色光変調素子335Bに入射する。第1色分離素子3331と第1反射素子3332との間の青色光BLの光軸は、第2照明光軸Ax2と一致する。
【0081】
第2色分離素子3333は、第1色分離素子3331の+X方向の位置に配置される。第2色分離素子3333は、第1色分離素子3331で反射した黄色光YLに含まれる緑色光GLを+Y方向に反射させる。第2色分離素子3333は、黄色光YLに含まれる赤色光RLを+X方向に通過させる。第2色分離素子3333は、黄色光YLを緑色光GLと赤色光RLとに分離する。第2色分離素子3333によって分離された緑色光GLは、緑色光変調素子335Gに入射する。第2色分離素子3333によって分離された赤色光RLは、リレー装置334に入射する。
【0082】
リレー装置334は、青色光BLの光路及び緑色光GLの光路より長い赤色光RLの光路に設けられる。リレー装置334は、赤色光RLの損失を抑制する。リレー装置334は、第2反射素子3341、第3反射素子3342、入射側レンズ3343、リレーレンズ3344、及び出射側レンズ3345を有する。
【0083】
第2反射素子3341は、第2色分離素子3333の+X方向の位置に配置される。第2反射素子3341は、第2色分離素子3333を通過した赤色光RLを+Y方向に反射する。
【0084】
第3反射素子3342は、第2反射素子3341の+Y方向の位置に配置される。第3反射素子3342は、第2反射素子3341によって反射された赤色光RLを-X方向に反射する。
【0085】
入射側レンズ3343は、第2色分離素子3333と第2反射素子3341との間に配置される。入射側レンズ3343は、第2色分離素子3333を通過した赤色光RLを平行化する。入射側レンズ3343は、第2反射素子3341に赤色光RLを導く。
【0086】
リレーレンズ3344は、第2反射素子3341と第3反射素子3342との間に配置される。リレーレンズ3344は、第2反射素子3341で反射された赤色光RLを集光する。リレーレンズ3344は、第3反射素子3342に赤色光RLを入射させる。
【0087】
出射側レンズ3345は、第3反射素子3342と赤色光変調素子335Rとの間に配置される。出射側レンズ3345は、第3反射素子3342で反射された赤色光RLを赤色光変調素子335Rに入射させる。
【0088】
図5に示す画像生成装置33は、赤色光RLの光路にリレー装置334を設けているが、これに限定されない。青色光BLの光路が、一例として緑色光GLの光路及び赤色光RLの光路よりも長く構成された場合、リレー装置334は、青色光BLの光路上に設けられる。
【0089】
光変調装置335は、青色光変調素子335B、緑色光変調素子335G、及び赤色光変調素子335Rを有する。青色光変調素子335B、緑色光変調素子335G、及び赤色光変調素子335Rは、それぞれ透過型液晶パネルと、透過型液晶パネルを挟む一対の偏光板とを有する。透過型液晶パネルと一対の偏光板は図示されない。
【0090】
青色光変調素子335Bは、第1反射素子3332から+X方向に入射する青色光BLを変調する。青色光変調素子335Bで変調された青色光BLは、青色光変調素子335Bの+X方向の位置に配置される色合成素子336に入射する。
【0091】
緑色光変調素子335Gは、第2色分離素子3333から+Y方向に入射する緑色光GLを変調する。緑色光変調素子335Gで変調された緑色光GLは、緑色光変調素子335Gの+Y方向の位置に配置される色合成素子336に入射する。
【0092】
赤色光変調素子335Rは、出射側レンズ3345から-X方向に入射する赤色光RLを変調する。赤色光変調素子335Rで変調された赤色光RLは、赤色光変調素子335Rの-X方向の位置に配置される色合成素子336に入射する。
【0093】
色合成素子336は、青色光BL、緑色光GL、及び赤色光RLを合成することによって、画像光を生成する。色合成素子336は、青色光変調素子335Bから+X方向に入射される青色光BLを+Y方向に反射させる。色合成素子336は、緑色光変調素子335Gから+Y方向に入射される緑色光GLを+Y方向に透過させる。色合成素子336は、赤色光変調素子335Rから-X方向に入射される赤色光RLを+Y方向に反射させる。色合成素子336によって合成される画像光は、画像生成装置33の光出射光軸に沿って+Y方向に出射する。画像光は、投射光学装置35に入射する。第2色分離素子3333によって反射される緑色光GLの光軸は、色合成素子336の光出射光軸と一致する。色合成素子336の光出射光軸は、投射光学装置35の光入射光軸と一致する。
【0094】
投射光学装置35は、レンズ筐体351を有する。レンズ筐体351は、入射部3511と、屈曲部3512と、出射部3513と、開口部3514とを含む。入射部3511は、入射光路352を構成する。屈曲部3512には、屈曲部材353が設けられる。出射部3513は、通過光路354を構成する。出射部3513には、光路変更部材355が設けられる。
【0095】
入射光路352は、画像光が入射される光路である。画像光は、画像生成装置33から+Y方向に入射する。投射光学装置35の光入射光軸は、Y軸に沿う入射光路352の光軸である。投射光学装置35の光入射光軸は、光源装置31の第2照明光軸Ax2と平行である。入射光路352には、複数の入射光路レンズ3521が設けられる。複数の入射光路レンズ3521は、入射部3511によって支持される。
【0096】
屈曲部材353は、入射光路352を通過する画像光の進行方向を屈曲させる。屈曲部材353は、+Y方向に入射される画像光を-X方向に反射させることによって、画像光の進行方向を屈曲させる。屈曲部材353は、一例として、反射ミラーによって構成される。
【0097】
通過光路354は、屈曲部材353で進行方向が屈曲された画像光を通過する光路である。通過光路354は、X軸に沿う出射部3513の内部に設けられる。画像光は、通過光路354を-X方向に進行する。通過光路354は、複数の通過光路レンズ3541を有する。通過光路レンズ3541は、出射部3513によって支持される。
【0098】
光路変更部材355は、通過光路354の-X方向の位置に設けられる。光路変更部材355は、画像光を反射させる。光路変更部材355は、通過光路354を-X方向に進行する画像光の進行方向を+X方向及び+Z方向に変更する。光路変更部材355は、一例として、非球面ミラーで構成される。光路変更部材355によって反射された画像光は、図4に示す開口部3514を通過する。開口部3514を通過した画像光は、+X方向に進行する。画像光は、+X方向に進行するとき、Y軸、及びZ軸に沿って拡散する。光路変更部材355が設けられることによって、プロジェクター1と投射面SCとの間の距離が近距離であるときに投射面SCに大画面の投射画像PGが投射可能となる。
【0099】
図6は、プロジェクター1のブロック構成を示している。図6は、プロジェクター1と、リモコン90とを示している。プロジェクター1とリモコン90は、赤外線通信、もしくはBluetooth通信で通信する。
【0100】
プロジェクター1は、画像投射装置3と、制御装置5と、メモリー7と、通信インターフェイス8と、受信部9と、を備える。図6は、冷却装置4と電源装置6とを省略してプロジェクター1を示している。
【0101】
画像投射装置3は、制御装置5の制御に基づいて、投射面SCに投射画像PGを投射する。画像投射装置3は、画像提供装置500から送信された画像データに基づいて投射画像PGを投射する。画像投射装置3は、投射面SCにOSD画像100を投射する。OSDは、オンスクリーンディスプレイの略である。OSD画像100は、投射画像PG内に表示される。OSD画像100は、プロジェクター1の設定や操作情報等を表示する。OSD画像100の詳細は、後述される。
【0102】
制御装置5は、制御プログラムCPを実行することによって、各種機能部として機能する。制御プログラムCPは、メモリー7に記憶される。制御装置5は、制御プログラムCPを実行することによって、OSD制御部51、データ処理部53、及び画像制御部55として機能する。
【0103】
OSD制御部51は、投射画像PG内に各種のOSD画像100を表示させる機能部である。OSD制御部51は、OSDデータ71に基づいて各種のOSD画像100を表示させる。OSDデータ71は、メモリー7に記憶される。OSD画像100は、調整画像101を含む。調整画像101は、第1画像の一例に対応する。OSD画像100は、各種のメッセージ、操作を示す画像、入力データ画像等のいずれかを含んでもよい。
【0104】
データ処理部53は、投射面SCに投射された投射画像PGの長さに対応するサイズデータを算出する機能部である。データ処理部53は、使用者によって入力された入力データに基づいて、サイズデータを算出する。サイズデータは、データ処理部53によって算出される。サイズデータは、一例として、投射面SCに投射された投射画像PGの対角線長さYである。サイズデータは、画像高さPH、画像幅PWのいずれかでもよい。画像高さPHは、投射面SCに投射された投射画像PGのZ軸に沿った辺の長さである。画像幅PHは、投射面SCに投射された投射画像PGのY軸に沿った辺の長さである。サイズデータが画像高さPH、画像幅PWのいずれかである場合、投射面SCに投射される投射画像PGの大きさは、画像高さPH、画像幅PWのいずれかとアスペクト比とによって求められる。投射面SCに投射された投射画像PGの長さであるサイズデータは、第3の値の一例に対応する。
【0105】
データ処理部53は、サイズデータを示す情報を出力する。サイズデータを示す情報は、投射面SCに投射された投射画像PGの対角線長さY、もしくは対角線長さYを変換したデータである。サイズデータを示す情報は、投射面SCに投射された投射画像PGの画像高さPH、画像幅PWでもよい。サイズデータを示す情報は、画像高さPH、画像幅PWを変換したデータでもよい。サイズデータを示す情報は、第3の値を示す情報の一例に対応する。データ処理部53は、通信インターフェイス8を介してサイズデータを示す情報を外部装置に出力する。データ処理部53は、サイズデータを示す情報をOSD制御部51に出力してもよい。OSD制御部51は、サイズデータを示す情報を入力する。OSD制御部51は、サイズデータを示す情報に基づいてサイズデータ等を投射画像PG内に表示させる。データ処理部53は、サイズデータを示す情報をメモリー7に出力してもよい。メモリー7は、サイズデータを示す情報を記憶する。
【0106】
画像制御部55は、画像提供装置500から送信された画像データに対して画像処理を行う機能部である。画像制御部55は、各種設定値を用いて画像データを補正する。各種設定値は、メモリー7に記憶される。設定値は、アスペクト比、コントラスト、明るさ、幾何学歪み補正に係る補正値等である。画像制御部55は、画像データに基づく画像上にOSD画像100を重ねて表示させる画像処理を行ってもよい。
【0107】
メモリー7は、各種データを記憶する。メモリー7は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等の半導体素子で構成される。メモリー7は、制御プログラムCP、及びOSDデータ71を記憶する。メモリー7は、画像制御部55で用いられる各種設定値、データ処理部53で算出されたサイズデータを示す情報等を記憶する。
【0108】
制御プログラムCPは、制御装置5を各種機能部として機能させるファームウェアである。制御プログラムCPは、制御装置5をOSD制御部51、データ処理部53、及び画像制御部55として動作させる。制御プログラムCPは、制御装置5をOSD制御部51、データ処理部53、及び画像制御部55以外の機能部として動作させてもよい。制御プログラムCPは、プログラムの一例に対応する。
【0109】
OSDデータ71は、投射画像PG内に表示されるOSD画像100に係る各種データである。OSDデータ71は、投射面SCに投射された投射画像PGの長さを算出するときに用いられる基準値を含む。基準値は、投射面SCに投射される投射画像PGのサイズに係るデータである。投射面SCに投射される投射画像PGのサイズは、対角線の長さ、高さ、幅である。投射面SCに投射される投射画像PGのサイズは、第2の長さの一例に対応する。また、基準値は、投射面SCにおける調整画像101の長さに係るデータである。調整画像101はOSD画像100に含まれる。調整画像101は後述される。基準値は、第1の値の一例に対応する。データ処理部53は、基準値を用いてサイズデータを算出する。サイズデータの算出方法は、後述される。基準値は、プロジェクター1の外装筐体2の幅、リモコン90の幅等である。基準値は、人物の顔のサイズ、動物のサイズ等の概略値でもよい。OSDデータ71は、投射面SCに投射される投射画像PGのアスペクト比、各種メッセージ、各種操作画像、各種調整画像データ等を含む。
【0110】
通信インターフェイス8は、画像提供装置500と通信接続するインターフェイス回路である。通信インターフェイス8は、画像提供装置500と所定の通信プロトコルに従って、有線、もしくは無線で接続する。通信インターフェイス8は、有線コネクター、無線通信ポートを含む。有線コネクターは、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)コネクター、USB(Universal Serial Bus)コネクター、LAN(Local Area Network)コネクター等である。無線通信ポートは、Wi-Fi通信ポート、Bluetooth通信ポート等である。HDMI、Wi-Fi、及びBluetoothは、登録商標である。通信インターフェイス8は、画像提供装置500から画像データを受信する。通信インターフェイス8は、制御装置5の制御に応じて、画像提供装置500に、プロジェクター1の各種設定データ等を送信する。通信インターフェイス8は、画像提供装置500にサイズデータを示す情報を送信してもよい。通信インターフェイス8は、画像提供装置500と異なる外部装置と通信接続してもよい。通信インターフェイス8は、外部装置に、各種設定データ、サイズデータを示す情報等を送信する。通信インターフェイス8は、画像提供装置500もしくは外部装置にサイズデータを示す情報を出力する。
【0111】
受信部9は、リモコン90から操作信号を受信する。受信部9は、赤外線通信、もしくはBluetooth通信によって操作信号を受信する。受信部9は、操作信号を受信するアンテナおよび受信回路を含む。操作信号は、プロジェクター1の電源を操作する電源操作信号、OSD画像100に係る指示信号、調整信号等を含む。調整信号は、調整画像101のサイズの変更を指示する信号である。受信部9は、操作信号を制御装置5に送信する。制御装置5は、入力データとして操作信号を受信し、操作信号に基づいて各種制御を行う。
【0112】
リモコン90は、受信部9に操作信号を送信する。使用者がリモコン90に備えられる複数の操作ボタン91のいずれかに対して操作を行ったとき、リモコン90は、受信部9に操作信号を送信する。リモコン90は、複数の操作ボタン91のそれぞれに対応した操作信号を受信部9に送信する。
【0113】
プロジェクター1は、図示しない操作パネルを有してもよい。操作パネルは、外装筐体2に設けられる。操作パネルは、図示しない入力ボタンまたはタッチパネルを有する。操作パネルは、リモコン90と同様に使用者による操作を受け付ける。操作パネルは、使用者の操作に基づく操作信号を制御装置5に送信する。操作パネルは、入力装置として機能する。
【0114】
図7は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図7は、投射面SCに投射された投射画像PGを示している。投射画像PGは、投射面SCの-Z方向の位置に配置されるプロジェクター1によって投射される。OSD画像100を含む投射画像PGは、プロジェクター1の画像投射装置3を用いて投射面SCに投射される。プロジェクター1は、投射面SCの下方に配置される。図7に示す投射画像PGは、OSD画像100の一例である第1OSD画像100aを含む。図7に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。図7に示す第1OSD画像100aは、第1調整画像101a、及び第1メッセージ画像103aを含む。第1調整画像101aは、調整画像101の一例である。第1メッセージ画像103aは、メッセージ画像103の一例である。図7は、仮想水平線VHを示している。
【0115】
第1調整画像101aは、使用者に調整画像幅AWを調整させる画像である。第1調整画像101aは、Z軸に沿った2本の基準線で構成される。2本の基準線の間のY軸に沿った幅が、調整画像幅AWに対応する。第1調整画像101aは、投射画像PGの第2領域R2に表示される。第1調整画像101aは、投射画像PGを水平に2等分した場合に、プロジェクター1に近い領域に配置される。
【0116】
第1メッセージ画像103aは、使用者に通知する情報を表示する画像である。第1メッセージ画像103aは、使用者に対して調整画像幅AWの調整を促すメッセージである。第1メッセージ画像103aは、第1調整画像101aを基準線と表している。第1メッセージ画像103aは、調整画像幅AWをプロジェクター1の外装幅2Wと一致させることを使用者に求めるメッセージである。メッセージ画像103は、第2画像の一例に対応する。第1メッセージ画像103aの文章は、適宜設定される。
【0117】
使用者は、リモコン90を用いて第1調整画像101aの調整画像幅AWを調整する。使用者がリモコン90の操作ボタン91のうち、拡大ボタンもしくは縮小ボタンを操作すると、調整信号がリモコン90から受信部9に送信される。拡大ボタン及び縮小ボタンは、図示されない。拡大ボタンは、第1調整画像101aの調整画像幅AWの拡大を指示するボタンである。縮小ボタンは、第1調整画像101aの調整画像幅AWの縮小を指示するボタンである。使用者による拡大ボタンもしくは縮小ボタンを用いた調整操作は、第1操作の一例に対応する。使用者は、拡大ボタンもしくは縮小ボタンの操作量を調整することによって、調整画像幅AWの変化量を調整する。操作量は、操作ボタン91の押下時間、押下回数によって調整される。操作量は、調整信号に含まれる。
【0118】
受信部9は、調整信号を受信する。受信部9は、入力装置の一例に対応する。調整信号の受信は、第1操作を受け付けることの一例に対応する。受信部9は、調整信号をOSD制御部51、及びデータ処理部53に送信する。OSD制御部51は、調整信号に応じて、比率データを変更する。比率データは、後述される。OSD制御部51は、比率データを変更することによって、調整画像幅AWを拡大、もしくは縮小する。調整画像幅AWは、第2の長さの一例に対応する。
【0119】
図8は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図8は、投射面SCに投射された投射画像PGを示している。投射画像PGは、投射面SCの-Z方向の位置に配置されるプロジェクター1によって投射される。プロジェクター1は、投射面SCの下方に配置される。図8は、使用者が第1調整画像101aの調整画像幅AWをプロジェクター1の外装幅2Wと一致、もしくは略一致させたときの状態を示している。プロジェクター1の外装幅2Wは、外装筐体2のY軸に沿った幅と一致する。使用者がリモコン90の拡大ボタンもしくは縮小ボタンを操作すると、リモコン90は、調整信号を受信部9に送信する。受信部9は、調整信号を受信する。OSD制御部51は、基準値と調整信号とに基づいて調整画像幅AWを調整する。
【0120】
使用者は、図8に示すように、調整画像幅AWがプロジェクター1の外装幅2Wと一致、もしくは略一致させると、操作ボタン91内の決定ボタンを操作する。使用者が決定ボタンを操作すると、決定ボタンに対応する決定信号がリモコン90から受信部9に送信される。受信部9は、決定信号を受信する。受信部9は、決定信号をOSD制御部51に送信する。OSD制御部51は、決定信号を受信すると、調整画像幅AWが使用者によって調整値に調整されたと判定する。OSD制御部51は、調整画像幅AWが調整値であると判定すると、変更された比率データをデータ処理部53に送信する。調整値は、第2の値の一例に対応する。調整値は、外装幅2Wと一致、もしくは略一致した値であるとき、調整値は予め想定された指定値となる。外装幅2Wは、ケース長さの一例に対応する。
【0121】
データ処理部53は、決定信号が送信されたときの比率データを受信する。データ処理部53は、基準値と比率データとに基づいて、サイズデータを算出する。データ処理部53は、予め基準値をメモリー7から読み出す。
【0122】
比率データは、投射面SCに投射された投射画像PGのサイズに対する投射面SCに投射された調整画像101のサイズの比率である。比率データは、一例として、投射画像PGの画像幅PWに対する第1調整画像101aの調整画像幅AWの幅比率である。比率データは、投射画像PGの画像高さPHに対する第1調整画像101aの調整画像高さの高さ比率でもよい。使用者が調整信号を送信すると、OSD制御部51は、調整信号に応じて比率データを変更する。データ処理部53は、一例として、下記の式(1)を用いてサイズデータの一例である対角線長さYを算出する。
【0123】
【数1】
【0124】
ここで、cは、比率データである。調整画像101が第1調整画像101aである場合、比率データとして、幅比率が用いられる。Xは、基準値である。基準値は、プロジェクター1の外装幅2Wの実寸値である。外装幅2Wの実寸値は、基準値として予めメモリー7に記憶される。a、bは、アスペクト比を表す値である。
【0125】
データ処理部53は、決定信号を受信すると、比率データを式(1)に代入することによって、対角線長さYを算出することができる。データ処理部53は、対角線長さY、もしくは対角線長さYを変換した値をサイズデータを示す情報として、OSD制御部51、画像提供装置500等に出力する。データ処理部53は、基準値と操作量を含む調整信号とに基づいて、サイズデータを示す情報を出力する。
【0126】
比率データの標準値は、投射画像PGの長さが所定の長さとなる値に設定される。調整画像幅AWが外装幅2Wと一致する指定値であるとき、比率データの標準値は、一例として、対角線長さYが100インチとなる値に設定される。比率データの標準値は、指定値を100インチで除算した値となる。比率データの標準値は、適宜設定される。
【0127】
データ処理部53は、基準値として、リモコン90の幅、プロジェクター1の一部を構成する部材の幅、人物の顔のサイズ等既知の比較物の寸法を用いてもよい。このとき、使用者は、調整画像幅AWと比較物の寸法とを一致、もしくは略一致させる。OSD制御部51は、決定信号を受信すると、調整画像幅AWが調整値に調整されたと判定する。OSD制御部51は、調整画像幅AWが調整値に調整されたときの比率データをデータ処理部53に送信する。データ処理部53は、比率データを用いてサイズデータを算出する。
【0128】
データ処理部53は、対角線長さYに代えて、画像幅PWをサイズデータとして算出してもよい。画像幅PWは、調整画像幅AWが調整値に調整されたと判定したときの比率データと、基準値とを乗算することによって、算出される。
【0129】
サイズデータを示す情報は、OSD制御部51、画像提供装置500等に送信される。OSD制御部51は、サイズデータを示す情報を受信する。OSD制御部51は、サイズデータを示す情報を用いて、投射画像PGのサイズを表示する。OSD制御部51は、サイズデータを示す情報を用いて、OSD画像100の大きさを調整してもよい。画像提供装置500は、サイズデータを示す情報を受信する。画像提供装置500は、サイズデータを示す上場を用いて、プロジェクター1に送信する画像データを補正してもよい。OSD制御部51、画像提供装置500は、サイズデータを示す情報を用いて、適宜制御を行う。
【0130】
図9は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図9は、投射面SCに投射された投射画像PGを示している。投射画像PGは、投射面SCの+Z方向の位置に配置されるプロジェクター1によって投射される。プロジェクター1は、投射面SCの上方に配置される。図9に示す投射画像PGは、OSD画像100の一例である第2OSD画像100bを含む。図9に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。図9に示す第2OSD画像100bは、第2調整画像101b、第2メッセージ画像103b、及びリモコンボタンアイコン105を含む。図9は、仮想水平線VHを示している。
【0131】
第2調整画像101bは、調整画像101の一例である。第2調整画像101bは、図7及び図8に示す第1調整画像101aと同じ構成である。図9では、第2調整画像101bは、第2領域R2に表示される。プロジェクター1は、投射面SCの上方に配置されている。使用者は、外装幅2Wに調整画像幅AWを精度良く一致させる操作を実行し難い状態にある。
【0132】
第2メッセージ画像103bは、メッセージ画像103の一例である。第2メッセージ画像103bは、図7及び図8に示す第1メッセージ画像103aと同じである。第2メッセージ画像103bは、調整画像幅AWをプロジェクター1の外装幅2Wと一致させることを求めるメッセージである。
【0133】
リモコンボタンアイコン105は、リモコン90に設けられる複数の操作ボタン91のうちの一部に対応するアイコンである。リモコンボタンアイコン105は、使用者に使用可能な操作ボタン91を示す。リモコンボタンアイコン105は、使用者の操作によって、表示もしくは非表示を設定可能である。図9に示すリモコンボタンアイコン105は、第2調整画像101bの表示位置の変更操作に関わる。リモコンボタンアイコン105は、複数の操作ボタンアイコン106を含む。
【0134】
操作ボタンアイコン106は、リモコン90に設けられる操作ボタン91に対応する。使用者が操作ボタンアイコン106、もしくは操作ボタンアイコン106に対応する位置変更ボタンに対して入力操作を行うと、第2調整画像101bの表示位置が変更される。位置変更ボタンは、複数の操作ボタン91に含まれる。操作ボタンアイコン106は、使用者がリモコン90を操作することによって選択され、入力操作される。操作ボタンアイコン106、もしくは位置変更ボタンへの入力操作は、第2操作の一例に対応する。使用者が操作ボタンアイコン106、もしくは位置変更ボタンへの入力操作を行うと、受信部9は、位置変更信号を受信する。OSD制御部51は、受信部9を介して位置変更信号を受信する。OSD制御部51が位置変更信号を受信することは、第2操作を受け付けることの一例に対応する。
【0135】
使用者が一例として複数の操作ボタンアイコン106のうち、第1操作ボタンアイコン106aに対して入力操作を行うと、第2調整画像101bの表示位置は、+Z方向の位置に変更される。もしくは、使用者が第1操作ボタンアイコン106aに対応する位置変更ボタンに対して入力操作を行うと、第2調整画像101bの表示位置は、+Z方向の位置に変更される。
【0136】
図10は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図10は、投射面SCに投射された投射画像PGを示している。投射画像PGは、投射面SCの+Z方向の位置に配置されるプロジェクター1によって投射される。プロジェクター1は、投射面SCの上方に配置される。図10に示す投射画像PGは、第2OSD画像100bを含む。図10に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。図10は、第2調整画像101bの表示位置が変更されたときの状態を示している。
【0137】
OSD制御部51は、位置変更信号を受信すると、第2調整画像101bの表示位置を変更する。第2調整画像101bは、位置変更信号に基づいて、第1領域R1に表示される。第2調整画像101bは、投射画像PGを水平に2等分した場合に、プロジェクター1に近い領域に配置される。図10に示す第2調整画像101bは、上下反転して表示される。第2調整画像101bが第1領域R1に表示されることによって、第2調整画像101bは、プロジェクター1に近づく。使用者は、第2調整画像101bの調整画像幅AWと外装幅2Wとを比較し易くなる。
【0138】
図10では、OSD制御部51は、位置変更信号に基づいて第2調整画像101bの表示位置を変更したが、これに限定されない。OSD制御部51は、プロジェクター1の設置情報に基づいて、第2調整画像101bの表示位置を変更してもよい。設置情報は、予めメモリー7に記憶される。設置情報は、投射面SCに対してプロジェクター1が設置される位置情報、もしくは投射画像PGの向きに関する情報を含む。
【0139】
第2調整画像101bは、投射画像PGを水平に2等分した場合に、プロジェクター1の外装筐体2に近い領域に配置されることが好ましい。
使用者は、第2調整画像101bの調整画像幅AWをプロジェクター1の外装幅2Wに一致させる操作を行い易くなる。
【0140】
OSD制御部51は、受信部9を介して、第2調整画像101bの表示位置を変更する位置変更信号を受信することと、位置変更信号に基づいて、投射画像PGにおける第2調整画像101bの表示位置を変更することと、を実行する。
使用者は、第2調整画像101bの表示位置をプロジェクター1に近づけることが可能となる。使用者は、調整画像幅AWを調整し易くなる。
【0141】
図11は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図11は、投射面SCに投射された投射画像PGを示している。投射画像PGは、投射面SCの-Z方向の位置に配置されるプロジェクター1によって投射される。プロジェクター1は、投射面SCの下方に配置される。図11に示す投射画像PGは、OSD画像100の一例である第3OSD画像100cを含む。図11に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。図11に示す第3OSD画像100cは、第3調整画像101c、第3メッセージ画像103c、及びスライダー画像107を含む。
【0142】
第3調整画像101cは、調整画像101の一例である。第3調整画像101cは、使用者によって調整画像幅AWが調整される画像である。第3調整画像101cは、Y軸に沿った直線で構成される。直線は、両端に矢印を有する。直線のY軸に沿った幅が、調整画像幅AWに対応する。第3調整画像101cは、投射画像PGを水平に2等分した場合に、プロジェクター1に近い領域に配置される。
【0143】
第3メッセージ画像103cは、メッセージ画像103の一例である。第3メッセージ画像103cは、使用者に通知する情報を表示する画像である。第3メッセージ画像103cは、使用者に対してスライダー画像107を用いて調整画像幅AWの調整を促すメッセージである。第3メッセージ画像103cは、第3調整画像101cを基準線と表している。第3メッセージ画像103cは、調整画像幅AWをプロジェクター1の外装幅2Wと一致させることを求めるメッセージである。
【0144】
スライダー画像107は、第3調整画像101cの調整画像幅AWを変更させる。スライダー画像107は、スライダーマーク107mを含む。使用者は、リモコン90を用いて、スライダーマーク107mを+Y方向、もしくは-Y方向に移動させる。OSD制御部51は、スライダーマーク107mの表示位置に対応して、調整画像幅AWを拡大もしくは縮小する。使用者は、スライダー画像107を用いて、第3調整画像101cの調整画像幅AWをプロジェクター1の外装幅2Wと一致、もしくは略一致させることができる。このとき、OSD制御部51は、使用者の入力操作を受け付ける機能を有する。
【0145】
図12は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図12は、投射面SCに投射された投射画像PGを示している。投射画像PGは、投射面SCの-Z方向の位置に配置されるプロジェクター1によって投射される。プロジェクター1は、投射面SCの下方に配置される。図12に示す投射画像PGは、OSD画像100の一例である第4OSD画像100dを含む。図12に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。図12に示す第4OSD画像100dは、第4調整画像101d、第4メッセージ画像103d、サイズ調整画像109、及び画面遷移指示アイコン111を含む。
【0146】
第4調整画像101dは、調整画像101の一例である。第4調整画像101dは、使用者によって調整画像幅AWが調整される画像である。第4調整画像101dは、長方形の図形である。長方形のY軸に沿った幅が、調整画像幅AWに対応する。第4調整画像101dは、投射画像PGを水平に2等分した場合に、プロジェクター1に近い領域に配置される。
【0147】
第4メッセージ画像103dは、メッセージ画像103の一例である。第4メッセージ画像103dは、使用者に通知する情報を表示する画像である。第4メッセージ画像103dは、使用者に対して調整画像幅AWの調整を促すメッセージである。第4メッセージ画像103dは、第4調整画像101dを基準画像と表している。第4メッセージ画像103dは、調整画像幅AWをプロジェクター1の外装幅2Wと一致させることを求めるメッセージである。
【0148】
サイズ調整画像109は、第4調整画像101dの調整画像幅AWを拡大もしくは縮小させる入力操作を受け付ける。サイズ調整画像109は、第1サイズ調整アイコン110a、第2サイズ調整アイコン110b、及びサイズ表示欄110cを含む。
【0149】
第1サイズ調整アイコン110aは、使用者による入力操作を受け付ける。使用者がリモコン90を用いて第1サイズ調整アイコン110aに対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、第4調整画像101dの調整画像幅AWを縮小させる。使用者が第1サイズ調整アイコン110aに対応する縮小ボタンに対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、第4調整画像101dの調整画像幅AWを縮小させてもよい。縮小ボタンは、リモコン90に設けられる複数の操作ボタン91に含まれる。
【0150】
第2サイズ調整アイコン110bは、使用者による入力操作を受け付ける。使用者がリモコン90を用いて第2サイズ調整アイコン110bに対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、第4調整画像101dの調整画像幅AWを拡大させる。使用者が第2サイズ調整アイコン110bに対応する拡大ボタンに対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、第4調整画像101dの調整画像幅AWを拡大させてもよい。拡大ボタンは、リモコン90に設けられる複数の操作ボタン91に含まれる。
【0151】
サイズ表示欄110cは、投射画像PGのサイズを表示する。使用者が第1サイズ調整アイコン110a、もしくは第2サイズ調整アイコン110bに対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、調整信号を取得する。調整信号は、使用者による操作量を含む。OSD制御部51は、調整信号をデータ処理部53に送信する。データ処理部53は、調整信号を受信し、調整信号に基づいてサイズデータを算出する。データ処理部53は、サイズデータを示す情報をOSD制御部51に出力する。OSD制御部51は、サイズデータを示す情報を取得し、サイズデータをサイズ表示欄110cに表示させる。図12に示すサイズ表示欄110cは、サイズデータとして、投射画像PGの対角線長さYをインチで表示する。サイズ表示欄110cは、第4画像の一例に対応する。
【0152】
サイズデータを示す情報を出力することは、画像投射装置3を用いてサイズデータを示すサイズ表示欄110cを投射面SCに投射することを含む。
使用者は、サイズ表示欄110cを確認することによって、投射画像PGのサイズを認識することができる。
【0153】
画面遷移指示アイコン111は、第4OSD画像100dに表示される各種画像の変更指示を受け付ける。使用者がリモコン90を用いて画面遷移指示アイコン111に対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、第4OSD画像100dに表示される各種画像を変更する。OSD制御部51は、第4OSD画像100dを消去してもよい。使用者が画面遷移指示アイコン111に対して入力操作を行うと、使用者による調整画像幅AWの調整処理は終了する。
【0154】
図13は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図13は、投射面SCに投射された投射画像PGを示している。投射画像PGは、投射面SCの-Z方向の位置に配置されるプロジェクター1によって投射される。プロジェクター1は、投射面SCの下方に配置される。図13に示す投射画像PGは、OSD画像100の一例である第5OSD画像100eを含む。図13に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。図13に示す第5OSD画像100eは、第5調整画像101e、第5メッセージ画像103e、サイズ調整画像109、及び画面遷移指示アイコン111を含む。
【0155】
第5調整画像101eは、調整画像101の一例である。第5調整画像101eは、使用者によって調整画像幅AWが調整される画像である。第5調整画像101eは、プロジェクター1の外装筐体2を示すイメージ画像である。調整画像101は、図形に限定されず、イメージ画像が用いられてもよい。イメージ画像のY軸に沿った幅が、調整画像幅AWに対応する。第5調整画像101eは、投射画像PGを水平に2等分した場合に、プロジェクター1に近い領域に配置される。
【0156】
第5OSD画像100eに含まれる第5メッセージ画像103eは、図12に示す第4メッセージ画像103dと同じである。第5メッセージ画像103eは、第4メッセージ画像103dと異なるメッセージを含んでもよい。
【0157】
第5OSD画像100eに含まれるサイズ調整画像109及び画面遷移指示アイコン111は、図12に示すサイズ調整画像109及び画面遷移指示アイコン111と同じである。第5OSD画像100eは、サイズ調整画像109の代わりに、図11に示すスライダー画像107を含んでもよい。第5OSD画像100eは、画面遷移指示アイコン111を表示しなくてもよい。
【0158】
図14は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図14は、投射面SCに投射された投射画像PGを示している。投射画像PGは、投射面SCの-Z方向の位置に配置されるプロジェクター1によって投射される。プロジェクター1は、投射面SCの下方に配置される。図14に示す投射画像PGは、OSD画像100の一例である第6OSD画像100fを含む。図14に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。図14に示す第6OSD画像100fは、第6調整画像101f、第6メッセージ画像103f、及び幅変更操作画像113を含む。
【0159】
図14に示すプロジェクター1は、2つの幅調整部材2aを有する。2つの幅調整部材2aは、外装筐体2に設けられる突起である。2つの幅調整部材2aは、Y軸に沿って部分外装幅2Wpの間隔で配置される。幅調整部材2aは、使用者が第6調整画像101fの幅を調整するときの基準として用いられる。使用者は、第6調整画像101fの調整画像幅AWを、部分外装幅2Wpと一致、もしくは略一致させる。幅調整部材2aの形状は、突起に限定されない。幅調整部材2aの形状は、使用者が調整画像幅AWを調整可能な形状であれば、その形状は限定されない。
【0160】
第6調整画像101fは、調整画像101の一例である。第6調整画像101fは、使用者によって調整画像幅AWが調整される画像である。第1調整画像101aは、Y軸に沿って長径の楕円で構成される。楕円のY軸に沿った幅が、調整画像幅AWに対応する。第6調整画像101fは、投射画像PGを水平に2等分した場合に、プロジェクター1に近い領域に配置される。
【0161】
第6メッセージ画像103fは、メッセージ画像103の一例である。第6メッセージ画像103fは、使用者に通知する情報を表示する画像である。第6メッセージ画像103fは、使用者に対して調整画像幅AWの調整を促すメッセージである。第6メッセージ画像103fは、第6調整画像101fを基準画像と表している。第6メッセージ画像103fは、調整画像幅AWを部分外装幅2Wpと一致させることを求めるメッセージである。
【0162】
幅変更操作画像113は、第6調整画像101fの調整画像幅AWを拡大もしくは縮小させる入力操作を受け付ける。幅変更操作画像113は、第1幅調整アイコン114a、第2幅調整アイコン114b、及び決定ボタンアイコン114cを含む。第1幅調整アイコン114a、第2幅調整アイコン114b、及び決定ボタンアイコン114cは、それぞれリモコン90に含まれる縮小ボタン、拡大ボタン、及び決定ボタンに対応する。縮小ボタン、拡大ボタン、及び決定ボタンは、複数の操作ボタン91に含まれる。使用者による幅変更操作画像113への入力操作は、リモコン90への入力操作と対応する。
【0163】
第1幅調整アイコン114aは、使用者による入力操作を受け付ける。使用者がリモコン90を用いて第1幅調整アイコン114aに対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、第6調整画像101fの調整画像幅AWを縮小させる。
【0164】
第2幅調整アイコン114bは、使用者による入力操作を受け付ける。使用者がリモコン90を用いて第2幅調整アイコン114bに対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、第6調整画像101fの調整画像幅AWを拡大させる。
【0165】
決定ボタンアイコン114cは、使用者による入力操作を受け付ける。使用者がリモコン90を用いて決定ボタンアイコン114cに対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、決定信号を取得する。
【0166】
使用者は、幅変更操作画像113を用いて第6調整画像101fの調整画像幅AWを調整する。使用者が第1幅調整アイコン114aもしくは第2幅調整アイコン114bに対して入力操作を行うと、調整信号がOSD制御部51に送信される。使用者は、第1幅調整アイコン114aもしくは第2幅調整アイコン114bへの操作量を調整することによって、調整画像幅AWの変化量を調整する。操作量は、第1幅調整アイコン114aもしくは第2幅調整アイコン114bに対する操作時間、操作回数によって調整される。操作量は、調整信号に含まれる。
【0167】
OSD制御部51は、調整信号を取得する。調整信号の受信は、第1操作を受け付けることの一例に対応する。OSD制御部51は、調整信号に応じて、比率データを変更する。OSD制御部51は、比率データを変更することによって、調整画像幅AWを拡大、もしくは縮小する。
【0168】
使用者は、調整画像幅AWを部分外装幅2Wpと一致、もしくは略一致させたとき、決定ボタンアイコン114cに対して入力操作を行う。使用者が決定ボタンアイコン114cに対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、決定信号を取得する。OSD制御部51は、決定信号を取得すると、調整画像幅AWが使用者によって調整値に調整されたと判定する。OSD制御部51は、調整画像幅AWが調整値に調整されたと判定すると、変更された比率データをデータ処理部53に送信する。調整値は、第2の値の一例に対応する。調整値が、部分外装幅2Wpと一致、もしくは略一致した値であるとき、調整値は予め想定された指定値となる。部分外装幅2Wpは、ケース長さの一例に対応する。
【0169】
データ処理部53は、決定信号が送信されたときの比率データを受信する。データ処理部53は、基準値と比率データとに基づいて、サイズデータを算出する。ここで、基準値は、2つの幅調整部材2a間の部分外装幅2Wpの実寸値である。部分外装幅2Wpの実寸値は、予めメモリー7に記憶される。部分外装幅2Wpの実寸値は、既知の値である。
【0170】
プロジェクター1は、画像投射装置3の少なくとも一部と制御装置5とを収容する外装筐体2を含む。調整値は、外装筐体2の少なくとも一部の長さである幅調整部材2aの部分外装幅2Wpに対応し、投射画像PGは、第6調整画像101fの調整画像幅AWと部分外装幅2Wpとを一致させることを使用者に求める第6メッセージ画像103fを含む。
使用者は、外装筐体2の一部である幅調整部材2aの部分外装幅2Wpと調整画像幅AWとを一致させることを把握することができる。
【0171】
図15は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図15は、投射面SCに投射された投射画像PGを示している。投射画像PGは、投射面SCの-Z方向の位置に配置されるプロジェクター1によって投射される。図15には、プロジェクター1は図示されない。図15に示す投射画像PGは、OSD画像100の一例である第7OSD画像100gを含む。図15に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。図15に示す第7OSD画像100gは、第7調整画像101g、第7メッセージ画像103g、及びスライダー画像107を含む。スライダー画像107は、図11に示すスライダー画像107と同じである。
【0172】
図15は、投射面SCと隣り合う位置にリモコン90を配置する。リモコン90は、使用者が調整画像幅AWを調整する際の比較物として用いられる。リモコン90は、Y軸に沿ってリモコン幅90Wを有する。リモコン幅90Wは、プロジェクター1の外装幅2Wに対応する。リモコン幅90Wは、使用者が第7調整画像101gの調整画像幅AWを調整するときの基準として用いられる。使用者は、第7調整画像101gの調整画像幅AWを、リモコン幅90Wと一致、もしくは略一致させる。
【0173】
第7調整画像101gは、調整画像101の一例である。第7調整画像101gは、使用者によって調整画像幅AWが調整される画像である。第7調整画像101gは、リモコン90のイメージ画像である。イメージ画像のY軸に沿った幅が、調整画像幅AWに対応する。
【0174】
第7メッセージ画像103gは、メッセージ画像103の一例である。第7メッセージ画像103gは、使用者に通知する情報を表示する画像である。第7メッセージ画像103gは、使用者に対して調整画像幅AWの調整を促すメッセージである。第7メッセージ画像103gは、第7調整画像101gを基準画像と表している。第7メッセージ画像103gは、調整画像幅AWをリモコン90のリモコン幅90Wと一致させることを求めるメッセージである。
【0175】
使用者は、スライダー画像107を用いて第7調整画像101gの調整画像幅AWを調整する。使用者がスライダーマーク107mに対して入力操作を行うと、調整信号がOSD制御部51に送信される。使用者は、スライダーマーク107mの操作量を調整することによって、調整画像幅AWの変化量を調整する。操作量は、スライダーマーク107mの移動量によって調整される。操作量は、調整信号に含まれる。
【0176】
OSD制御部51は、調整信号を取得する。調整信号の受信は、第1操作を受け付けることの一例に対応する。OSD制御部51は、調整信号に応じて、比率データを変更する。OSD制御部51は、比率データを変更することによって、調整画像幅AWを拡大、もしくは縮小する。
【0177】
使用者は、調整画像幅AWをリモコン幅90Wと一致、もしくは略一致させたとき、操作ボタン91内の決定ボタンに対して入力操作を行う。使用者が決定ボタンに対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、決定信号を取得する。OSD制御部51は、決定信号を取得すると、調整画像幅AWが使用者によって調整値に調整されたと判定する。OSD制御部51は、調整画像幅AWが調整値に調整されたと判定すると、変更された比率データをデータ処理部53に送信する。調整値が、リモコン幅90Wと一致、もしくは略一致した値であるとき、調整値は、予め想定された指定値となる。リモコン幅90Wは、第2の長さの一例に対応する。
【0178】
データ処理部53は、決定信号が送信されたときの比率データを受信する。データ処理部53は、基準値と比率データとに基づいて、サイズデータを算出する。ここで、基準値は、リモコン90のリモコン幅90Wの実寸値である。リモコン幅90Wの実寸値は、予めメモリー7に記憶される。リモコン幅90Wの実寸値は、既知の値である。データ処理部53は、サイズデータ、もしくはサイズデータを変換したデータをサイズデータを示す情報として、OSD制御部51等に出力する。
【0179】
図16は、OSD画像100を含む投射画像PGの一例を示している。図16は、投射面SCに投射された投射画像PGを示している。投射画像PGは、投射面SCの-Z方向の位置に配置されるプロジェクター1によって投射される。図16に示す投射画像PGは、OSD画像100の一例である第8OSD画像100hを含む。図16に示す投射画像PGのアスペクト比は、a:bである。図16に示す第8OSD画像100hは、第8調整画像101h、第8メッセージ画像103h、第1画像サイズ変更アイコン115a、及び第2画像サイズ変更アイコン115bを含む。
【0180】
第8調整画像101hは、調整画像101の一例である。第8調整画像101hは、使用者によって調整画像幅AWが調整される画像である。第8調整画像101hは、人物の顔を含む人物画像である。人物の顔は、対象物の一例に対応する。人物画像に示される顔のY軸に沿った幅は、調整画像幅AWである。顔のY軸に沿った幅は、第2の長さの一例に対応する。
【0181】
人物画像は、実際の人物を撮影することによって生成される。顔のY軸に沿った幅は、人物の実寸と対応する。使用者は、人物画像を拡大もしくは縮小することによって、Y軸に沿った幅を含む顔のサイズを実寸に近づけることができる。使用者は、顔のサイズを実寸に近づけることによって、顔のサイズを実寸に一致、もしくは略一致させることが可能となる。実寸は、対象物長さの一例に対応する。
【0182】
図16に示す第8調整画像101hは、人物の顔を含む人物画像を示すが、これに限定されない。第8調整画像101hは、人物の顔の代わりに、動物、手、指等の人物の一部、自動車等の構造物を含んでもよい。第8調整画像101hは、実寸が使用者にとって既知であるものであればよい。
【0183】
第8メッセージ画像103hは、メッセージ画像103の一例である。第8メッセージ画像103hは、使用者に通知する情報を表示する画像である。第8メッセージ画像103hは、使用者に対して調整画像幅AWの調整を促すメッセージである。第8メッセージ画像103hは、実寸を等身大と表している。第8メッセージ画像103hは、調整画像幅AWを人物の顔の実寸に近づける画像サイズ調整操作を求めるメッセージである。画像サイズ調整操作は、第3操作の一例に対応する。第8メッセージ画像103hは、第3画像の一例に対応する。
【0184】
第1画像サイズ変更アイコン115aは、使用者による入力操作を受け付ける。使用者がリモコン90を用いて第1画像サイズ変更アイコン115aに対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、第8調整画像101hの調整画像幅AWを縮小させる。
【0185】
第2画像サイズ変更アイコン115bは、使用者による入力操作を受け付ける。使用者がリモコン90を用いて第2画像サイズ変更アイコン115bに対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、第8調整画像101hの調整画像幅AWを拡大させる。
【0186】
使用者は、リモコン90を用いて第8調整画像101hの調整画像幅AWを調整する。使用者が第1画像サイズ変更アイコン115aもしくは第2画像サイズ変更アイコン115bに対して入力操作を行うと、調整信号がOSD制御部51に送信される。使用者は、第1画像サイズ変更アイコン115aもしくは第2画像サイズ変更アイコン115bへの操作量を調整することによって、調整画像幅AWの変化量を調整する。操作量は、第1画像サイズ変更アイコン115aもしくは第2画像サイズ変更アイコン115bに対する操作時間、操作回数によって調整される。操作量は、調整信号に含まれる。
【0187】
OSD制御部51は、調整信号を取得する。調整信号の受信は、第1操作を受け付けることの一例に対応する。OSD制御部51は、調整信号に応じて、比率データを変更する。OSD制御部51は、比率データを変更することによって、調整画像幅AWを拡大、もしくは縮小する。
【0188】
使用者は、第1画像サイズ変更アイコン115aもしくは第2画像サイズ変更アイコン115bを用いて画像サイズ調整操作を行う。使用者は、調整画像幅AWを実寸に近づけることによって、調整画像幅AWを実寸と一致、もしくは略一致させる。調整画像幅AWが実寸と一致、もしくは略一致したとき、使用者は決定ボタンに対して入力操作を行う。決定ボタンは、リモコン90の操作ボタン91に含まれる。使用者が決定ボタンに対して入力操作を行うと、OSD制御部51は、決定信号を取得する。OSD制御部51は、決定信号を取得すると、調整画像幅AWが使用者によって調整値にされたと判定する。OSD制御部51は、調整画像幅AWが調整値に調整されたと判定すると、変更された比率データをデータ処理部53に送信する。調整値は、第2の値の一例に対応する。調整値は、実寸と一致、もしくは略一致した値であるとき、調整値は、予め想定された指定値となる。
【0189】
データ処理部53は、決定信号が送信されたときの比率データを受信する。データ処理部53は、基準値と比率データとに基づいて、サイズデータを算出する。ここで、基準値は、人物の顔のY軸に沿った幅の実寸値である。実寸値は、予めメモリー7に記憶される。実寸値は、既知の値である。
【0190】
調整画像幅AWは、既知の人物の長さである顔の実寸に対応する。投射画像PGは、受信部9を介して、第8調整画像101hの調整画像幅AWを顔の実寸に近づける画像サイズ変更操作を使用者に求める第8メッセージ画像103hを含む。
使用者は、サイズが既知である人物の顔を含む第8調整画像101hを用いて、サイズデータをプロジェクター1に算出させることができる。
【0191】
プロジェクター1は、画像投射装置3と、制御装置5と、を含む。制御装置5は、調整画像101を含む投射画像PGを、画像投射装置3を用いて投射面SCに投射することと、投射面SCにおける調整画像101の画像幅PWに係る基準値を取得することと、基準値に基づいて、投射面SCにおける調整画像幅AWが調整値とされたときの、投射面SCに投射された投射画像PGの画像幅PWに対応するサイズデータを示す情報を出力することと、を実行する。
プロジェクター1は、測距センサーを用いることなく、投射画像PGのサイズを算出することが可能となる。
【0192】
プロジェクター1は、受信部9を更に含む。制御装置5は、受信部9を介して、調整画像101を拡大または縮小する調整操作を受け付け、サイズデータを示す情報を出力することは、基準値と調整画像幅AWが調整値になるまでの調整操作の操作量とに基づいて、サイズデータを示す情報を出力することである。
使用者が調整操作を行うことによって、プロジェクター1は、サイズデータを算出することができる。
【0193】
図17は、プロジェクター1及び使用者によって実行される制御フローを示している。プロジェクター1によって実行される制御フローは、プロジェクター1の制御方法の一例に対応する。プロジェクター1によって実行される制御フローは、制御装置5が制御プログラムCPを動作させることによって実行される。
【0194】
プロジェクター1は、ステップS101で、調整画像101を表示させる。調整画像101は、OSD画像100に含まれる。OSD画像100は、投射画像PG内に投射される。プロジェクター1は、一例として、第1調整画像101aを含む第1OSD画像100aを投射面SCに投射する。
【0195】
プロジェクター1は、OSD画像100を投射面SCに投射するとき、ステップS103で、基準値を取得する。制御装置5のデータ処理部53は、メモリー7に記憶する基準値を読み出すことによって、基準値を取得する。基準値は、投射画像PGの画像幅PW、対角線長さY等の投射画像PGのサイズに係る値である。基準値は、外装筐体2の外装幅2Wの実寸値等の既知の値である。プロジェクター1が、第1調整画像101aを含む第1OSD画像100aを投射するとき、データ処理部53は、基準値として外装幅2Wの実寸値を取得する。
【0196】
プロジェクター1がOSD画像100を投射面SCに投射したのち、使用者は、ステップS201で、調整画像101の調整画像幅AWを調整値に調整する。プロジェクター1が第1OSD画像100aを投射面SCに投射するとき、使用者は、第1調整画像101aの画像調整幅AWを調整する。使用者は、リモコン90を用いて、第1調整画像101aの画像調整幅AWを拡大もしくは縮小する調整操作を行う。リモコン90は、調整操作が行われると、調整信号を受信部9に送信する。OSD制御部51は、受信部9を介して、調整信号を受信する。OSD制御部51は、調整信号に基づいて、調整画像幅AWを拡大もしくは縮小する。使用者は、調整画像幅AWを拡大もしくは縮小することによって、調整画像幅AWを外装幅2Wに一致、もしくは略一致させる。調整画像幅AWは、調整値に調整される。調整画像幅AWが、外装幅2Wと一致、もしくは略一致するとき、調整値は、予め想定された指定値となる。
【0197】
使用者は、調整画像幅AWを調整値に調整したのち、ステップS203で、決定ボタンに対する入力操作を行う。決定ボタンは、リモコン90に設けられる複数の操作ボタン91に含まれる。使用者が決定ボタンに対して入力操作を行うと、リモコン90は、決定信号を受信部9に送信する。
【0198】
使用者が、決定ボタンに対する入力操作を行ったのち、プロジェクター1は、ステップS105で、比率データを取得する。OSD制御部51は、受信部9を介して決定信号を受信する。OSD制御部51は、第1調整画像101aの調整画像幅AWが調整値に調整されたときの比率データを取得する。比率データは、一例として、投射画像PGの画像幅PWと調整画像幅AWとの幅比率である。OSD制御部51は、比率データを変動させることによって調整画像幅AWを拡大もしくは縮小する。OSD制御部51は、調整画像幅AWが調整値に調整されたときの比率データを取得する。OSD制御部51は、比率データをデータ処理部53に送信する。
【0199】
プロジェクター1は、比率データを取得したのち、ステップS107で、サイズデータを算出する。データ処理部53は、基準値と比率データとに基づいて、サイズデータを算出する。比率データは、調整画像101の調整画像幅AWが調整値とされたときの値である。サイズデータは、投射面SCに投射された投射画像PGのサイズに対応する値である。サイズデータは、式(1)を用いて算出される。
【0200】
プロジェクター1は、サイズデータを算出したのち、ステップS109で、サイズデータを示す情報を出力する。データ処理部53は、サイズデータ、もしくはサイズデータを変換したデータを出力データとして外部に出力する。データ処理部53は、OSD制御部51、画像提供装置500に出力する。OSD制御部51は、一例として、出力データを用いてOSD画像100のサイズを調整する。画像提供装置500は、出力データを用いて画像データを補正する。
【0201】
プロジェクター1の制御方法は、調整画像101を含む投射画像PGを、投射面SCに投射することと、投射面SCにおける画像幅PWに係る基準値を取得することと、基準値に基づいて、投射面SCにおける調整画像幅AWが調整値とされたときの、投射面SCに投射された投射画像PGの画像幅PWに対応するサイズデータを示す情報を出力することと、を含む。
プロジェクター1は、測距センサーを用いることなく、投射画像PGのサイズを算出することが可能となる。
【0202】
制御プログラムCPは、プロジェクター1に、調整画像101を含む投射画像PGを、投射面SCに投射することと、投射面SCにおける画像幅PWに係る基準値を取得することと、基準値に基づいて、投射面SCにおける調整画像101の調整画像幅AWが調整値とされたときの、投射面SCに投射された投射画像PGの画像幅PWに対応するサイズデータを示す情報を出力することと、を実行させる。
プロジェクター1は、測距センサーを用いることなく、投射画像PGのサイズを算出することが可能となる。
【0203】
以下に、本開示のまとめが付記される。
【0204】
付記1
本開示のプロジェクターは、光学装置と、処理装置と、を含み、前記処理装置は、第1画像を含む投射画像を、前記光学装置を用いて投射面に投射することと、前記投射面における前記投射第1画像の第1の長さに係る第1の値を取得することと、前記第1の値に基づいて、前記投射面における前記第1の長さが第2の値とされたときの、前記投射面に投射された前記投射画像の第2の長さに対応する第3の値を示す情報を出力することと、を実行する。
プロジェクターは、測距センサーを用いることなく、第3の値を出力することが可能となる。
【0205】
付記2
付記1に記載のプロジェクターであって、入力装置を更に含み、前記処理装置は、前記入力装置を介して、前記第1画像を拡大または縮小する第1操作を受け付け、前記第3の値を示す前記情報を出力することは、前記第1の値と前記第2の長さが前記第2の値になるまでの前記第1操作の操作量とに基づいて、前記第3の値を示す前記情報を出力することである。
使用者が第1操作を行うことによって、プロジェクターは、第3の値を出力することができる。
【0206】
付記3
付記1または付記2に記載のプロジェクターであって、前記光学装置の少なくとも一部と前記処理装置とを収容するケースを更に含み、前記第1の値は、前記ケースの少なくとも一部の長さであるケース長さに対応し、前記投射画像は、前記第1の長さと前記ケース長さとを一致させることを使用者に求める第2画像を含む。
使用者が第2の長さとケース長さとを一致させることを把握することができ、プロジェクターは第3の値を出力することができる。
【0207】
付記4
付記1乃至3のいずれか1項に記載のプロジェクターであって、前記第1画像は、前記投射画像を水平に2等分した場合に、前記ケースに近い領域に配置される。
使用者は、第1画像の長さを調整する操作を行い易い。
【0208】
付記5
付記2に記載のプロジェクターであって、前記処理装置は、前記入力装置を介して、前記第1画像の表示位置を変更する第2操作を受け付けることと、前記第2操作に基づいて、前記投射画像における前記第1画像の前記表示位置を変更することと、を実行する。
使用者は、第1画像の表示位置を変更することができる。使用者は、第1画像の長さを調整し易くなる。
【0209】
付記6
付記2に記載のプロジェクターであって、前記第1の長さは、既知の対象物の長さである対象物長さに対応し、前記投射画像は、前記入力装置を介して、前記第1画像の前記第1の長さを前記対象物長さに近づける第3操作を使用者に求める第3画像を含む。
使用者は、サイズが既知の対象物を用いて、第3の値を出力させることができる。
【0210】
付記7
付記1乃至6のいずれか1項に記載のプロジェクターであって、前記第3の値を示す前記情報を出力することは、前記光学装置を用いて前記第3の値を示す第4画像を前記投射面に投射することを含む。
使用者は、第4画像を確認することによって、第3の値を認識することができる。
【0211】
付記8
本開示のプロジェクターの制御方法は、第1画像を含む投射画像を、投射面に投射することと、前記投射面における前記第1画像の第1の長さに係る第1の値を取得することと、前記第1の値に基づいて、前記投射面における前記第1の長さが第2の値とされたときの、前記投射面に投射された前記投射画像の第2の長さに対応する第3の値を示す情報を出力することと、を含む。
プロジェクターは、測距センサーを用いることなく、第3の値を出力することが可能となる。
【0212】
付記9
本開示のプログラムは、プロジェクターに、第1画像を含む投射画像を、投射面に投射することと、前記投射面における前記第1画像の第1の長さに係る第1の値を取得することと、前記第1の値に基づいて、前記投射面における前記第1の長さが第2の値とされたときの、前記投射面に投射された前記投射画像の第2の長さに対応する第3の値を示す情報を出力することと、を実行させる。
プロジェクターは、測距センサーを用いることなく、第3の値を出力することが可能となる。
【符号の説明】
【0213】
1…プロジェクター、2…外装筐体、2a…幅調整部材、2W…外装幅、2Wp…部分外装幅、3…画像投射装置、4…冷却装置、5…制御装置、6…電源装置、7…メモリー、8…通信インターフェイス、9…受信部、11…端子、21…天面、22…底面、23…正面、24…背面、25…左側面、26…右側面、28…脚部、31…光源装置、33…画像生成装置、35…投射光学装置、41…フィルター、42…ダクト、43…第1ファン、44…第2ファン、45…第3ファン、46…第4ファン、47…第5ファン、51…OSD制御部、53…データ処理部、55…画像制御部、90…リモコン、90W…リモコン幅、91…操作ボタン、100…OSD画像、100a…第1OSD画像、100b…第2OSD画像、100c…第3OSD画像、100d…第4OSD画像、100e…第5OSD画像、100f…第6OSD画像、100g…第7OSD画像、100h…第8OSD画像、101…調整画像、101a…第1調整画像、101b…第2調整画像、101c…第3調整画像、101d…第4調整画像、101e…第5調整画像、101f…第6調整画像、101g…第7調整画像、101h…第8調整画像、103…メッセージ画像、103a…第1メッセージ画像、103b…第2メッセージ画像、103c…第3メッセージ画像、103d…第4メッセージ画像、103e…第5メッセージ画像、103f…第6メッセージ画像、103g…第7メッセージ画像、103h…第8メッセージ画像、105…リモコンボタンアイコン、106…操作ボタンアイコン、106a…第1操作ボタンアイコン、107…スライダー画像、107m…スライダーマーク、109…サイズ調整画像、110a…第1サイズ調整アイコン、110b…第2サイズ調整アイコン、110c…サイズ表示欄、111…画面遷移指示アイコン、113…幅変更操作画像、114a…第1幅調整アイコン、114b…第2幅調整アイコン、114c…決定ボタンアイコン、115a…第1画像サイズ変更アイコン、115b…第2画像サイズ変更アイコン、500…画像提供装置、211…天面凹部、212…通過口、241…背面凹部、251…左側面開口部、261…右側面開口部、311…第1光源筐体、312…光源、313…アフォーカル光学素子、314…第1位相差素子、315…拡散透過素子、316…光合成素子、317…第1集光素子、318…波長変換装置、319…第2位相差素子、320…第2集光素子、321…拡散光学素子、322…第3位相差素子、331…第2光源筐体、332…均一化装置、333…色分離装置、334…リレー装置、335…光変調装置、335B…青色光変調素子、335G…緑色光変調素子、335R…赤色光変調素子、336…色合成素子、351…レンズ筐体、352…入射光路、353…屈曲部材、354…通過光路、355…光路変更部材、1000…投射システム、3111…出射口、3121…支持部材、3122…固体発光素子、3123…コリメーターレンズ、3124…受熱部材、3125…放熱部材、3131…第1レンズ、3132…第2レンズ、3181…波長変換素子、3182…回転装置、3331…第1色分離素子、3332…第1反射素子、3333…第2色分離素子、3341…第2反射素子、3342…第3反射素子、3343…入射側レンズ、3344…リレーレンズ、3345…出射側レンズ、3511…入射部、3512…屈曲部、3513…出射部、3514…開口部、3521…入射光路レンズ、3541…通過光路レンズ、AW…調整画像幅、Ax1…第1照明光軸、Ax2…第2照明光軸、BL…青色光、CP…制御プログラム、GL…緑色光、PG…投射画像、PH…画像高さ、PW…画像幅、R1…第1領域、R2…第2領域、RL…赤色光、SC…投射面、VH…仮想水平線、WL…白色光、Y…対角線長さ、YL…黄色光。
図1
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