(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126745
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】画像形成装置、及び画像形成装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240912BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20240912BHJP
B41J 29/42 20060101ALI20240912BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 E
H04N1/00 L
H04N1/00 J
G03G21/00 386
B41J29/42 F
B41J29/38 202
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023035340
(22)【出願日】2023-03-08
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLU―RAY DISC
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】千葉 誠哉
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AR03
2C061AS02
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ34
2C061HJ07
2C061HK11
2C061HN04
2C061HN08
2C061HN15
2H270NC01
2H270NC08
2H270QB14
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA29
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC34
5C062AC58
5C062AE15
(57)【要約】
【課題】登録される設定情報の数を抑制することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】複合機100であって、タッチパネル125と、複合機100が備える機能に関する設定であって、機能を動作させる複数の設定条件を含む設定情報を複数登録する登録ファイル163を記憶する記憶部160と、設定条件を指定する操作をタッチパネル125により受け付けると、受け付けた設定条件と同一の設定条件を含む設定情報を検出し、検出した設定情報をタッチパネル125に表示させる制御部150と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置であって、
表示部と、
操作を受け付ける受付部と、
前記画像形成装置が備える機能に関する設定であって、前記機能を動作させる複数の設定条件を含む設定情報を複数記憶する記憶部と、
設定条件を指定する操作を前記受付部が受け付けると、受け付けた前記設定条件と同一の設定条件を含む設定情報を検出し、検出した前記設定情報を前記表示部に表示させる制御部と、
を備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記設定条件には、前記画像形成装置の機能の設定と、前記機能の動作に関する設定と、の少なくとも一方が含まれ、
前記制御部は、前記受付部が、前記機能の設定と、前記動作に関する設定との少なくとも一方を指定する操作を受け付けると、
受け付けた前記機能の設定と、前記動作に関する設定と、の少なくとも一方が一致する設定条件を含む設定情報を前記表示部に表示させる、請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記受付部が複数の設定条件を受け付けると、受け付けた前記複数の設定条件に一致する前記設定条件を含む設定情報を検出する、請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、検出した前記設定情報の数を表示させ、
前記設定情報の数の表示を選択する操作を前記受付部が受け付けると、検出した前記設定情報を前記表示部に表示させる、請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記受付部が受け付けた前記設定条件と同一の設定条件を含む複数の設定情報を検出し、
検出した前記複数の設定情報を前記表示部に一覧表示させる、請求項1記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記複数の設定情報の1つを選択する操作を前記受付部により受け付けると、選択された前記設定情報に含まれる複数の設定条件を前記表示部に表示する、請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成装置は、印刷、複写、画像読み取り及びファクシミリの機能を備える複合機である、請求項1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
画像形成装置の制御方法であって、
前記画像形成装置が備える機能を動作させる設定条件を指定する操作を受け付けるステップと、
画像形成装置が備える機能に関する設定であって、前記機能を動作させる複数の設定条件を含む設定情報を複数記憶する記憶部を参照して、受け付けた前記設定条件と同一の設定条件を含む設定情報を検出するステップと、
検出した前記設定情報を表示部に表示させるステップと、
を有する、画像形成装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、及び画像形成装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザーの使用頻度の高い設定をお気に入り設定として登録する画像形成装置が知られている。
特許文献1は、各種設定内容を複数登録する登録手段と、登録された各種設定内容の所望の一つを外部から指示する指示手段とを備え、指示手段で指示された設定内容に従って印刷を実行することを特徴とする印刷装置を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、登録済みのお気に入り設定の登録内容について簡易に確認する手段がない場合、同一の登録内容のお気に入り設定が複数登録される場合があり、登録作業が無駄となる場合があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、画像形成装置であって、表示部と、操作を受け付ける受付部と、前記画像形成装置が備える機能に関する設定であって、前記機能を動作させる複数の設定条件を含む設定情報を複数記憶する記憶部と、設定条件を指定する操作を前記受付部が受け付けると、受け付けた前記設定条件と同一の設定条件を含む設定情報を検出し、検出した前記設定情報を前記表示部に表示させる制御部と、を備える、画像形成装置である。
【0006】
本開示は、画像形成装置の制御方法であって、前記画像形成装置が備える機能を動作させる設定条件を指定する操作を受け付けるステップと、画像形成装置が備える機能に関する設定であって、前記機能を動作させる複数の設定条件を含む設定情報を複数記憶する記憶部を参照して、受け付けた前記設定条件と同一の設定条件を含む設定情報を検出するステップと、検出した前記設定情報を表示部に表示させるステップと、を有する、画像形成装置の制御方法である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図10】登録済みのお気に入り設定を表示するときの動作を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照しながら実施形態について説明する。
【0009】
[1.複合機の構成]
図1は、複合機100の構成を示すブロック図である。複合機100は、画像形成装置に相当する。
複合機100は、通信インターフェース110、入出力インターフェース120、タッチパネル125、デバイスインターフェース130、プリンターユニット131、スキャナー133、FAXユニット135及び制御部150を備える。以下、インターフェースをI/Fと略記する。
通信I/F110、入出力I/F120、デバイスI/F130及び制御部150は、バス105を介して相互にデータ通信可能に接続される。
【0010】
通信I/F110は、コネクター及びインターフェース回路を備え、ネットワーク50に有線接続される。通信I/F110は、例えば、NIC(Network Interface Card)を備える。本実施形態では、通信I/F110が有線によりネットワーク50に接続される形態について説明するが、通信I/Fのネットワーク50への接続形態は、無線であってもよい。
【0011】
入出力I/F120は、例えば、USB(Universal Serial Bus)等の規格に対応したインターフェースであり、コネクター及びインターフェース回路を備える。入出力I/F120には、タッチパネル125が接続される。
【0012】
タッチパネル125は、液晶パネルや有機EL(Electro-Luminescence)パネル等の表示パネルと、タッチセンサーと、を備える。表示パネル及びタッチセンサーの図示は省略する。タッチセンサーは、表示パネルに対するユーザーのタッチ操作を検出すると、検出したタッチ操作の位置を示す情報を制御部150に出力する。表示パネルには予め座標系が設定され、タッチセンサーは、タッチ操作を検出すると、この座標系でのタッチ操作の位置を示す座標を、位置を示す情報として制御部150に出力する。タッチパネル125は、表示部及び受付部に相当する。
【0013】
デバイスI/F130は、プリンターユニット131やスキャナー133、FAXユニット135等のデバイスを接続する接続用のインターフェース回路である。
【0014】
プリンターユニット131は、例えば、インクを収容するインクカートリッジと、インクカートリッジから供給されるインクをシートに吐出するヘッドと、を備える。インクカートリッジ及びヘッドの図示は省略する。プリンターユニット131は、制御部150の制御に従い、インクジェット方式によりシートに画像を印刷する。プリンターユニット131は、インクジェット方式で印刷を行う構成に限らず、電子写真方式で印刷を行う構成でもよい。
【0015】
スキャナー133は、原稿の画像を光学的に読み取って画像データを取得する。スキャナー133は、読み取った画像データを制御部150に出力する。
【0016】
FAXユニット135は、CODEC(Coder/Decoder)、MODEM(Modulator/Demodulator)及びNCU(Network Control Unit)を備える。CODEC、MODEM及びNCUの図示は省略する。
CODECは、記憶部160が記憶する二値化データをMH/MR/MMR/JBIG/JPEG等の圧縮方式で圧縮してコードデータを生成する。また、CODECは、MODEMによって復調されたコードデータを画像データに伸長する。
【0017】
MODEMは、ITU勧告に従ったファクシミリ通信の手順に従い、記憶部160から読み出したコードデータをアナログの音声信号に変調する機能を備える。また、MODEMは、公衆電話回線網からNCUを介して受信したアナログの音声信号をデジタルのコードデータに復調する機能を備える。
【0018】
NCUは、公衆電話回線網との接続を制御し、相手先のFAX番号に対応したダイアル信号の送出及び着信を検出する。
【0019】
制御部150は、記憶部160と、プロセッサー170と、を備えるコンピューター装置である。
【0020】
記憶部160は、揮発性メモリーと、不揮発性メモリーと、を備える。
揮発性メモリーは、例えば、RAM(Random Access Memory)により構成される。不揮発性メモリーは、例えば、ROM(Read-Only Memory)やフラッシュメモリー、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等により構成される。
【0021】
揮発性メモリーは、プロセッサー170の演算領域として使用される。
不揮発性メモリーは、プロセッサー170が実行する制御プログラム161や、登録ファイル163を記憶する。
【0022】
登録ファイル163には、複数のユーザーによって共有される複合機100のお気に入り設定が複数登録される。お気に入り設定は、設定情報に相当する。
お気に入り設定は、ユーザーが頻繁に使用する複合機100の機能の設定を登録したものである。お気に入り設定には、登録名と、複数の設定条件と、が含まれる。登録名は、ユーザーが付与したお気に入り設定の識別名称である。
複数の設定条件とは、複合機100の動作に関する設定である。例えば、複合機100の機能がPC(Personal Computer)印刷である場合、設定条件には、機能自体を示すPC印刷、カラーモード設定、印刷品質設定、印刷倍率設定、印刷速度設定、印刷媒体の給紙設定等が含まれる。
また、複合機100の機能がスキャナーである場合、設定条件には、機能自体を示すスキャン、原稿サイズ、カラーモード、ファイルフォーマット、読み取りモード等が含まれる。
【0023】
プロセッサー170は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro-Processing Unit)等のプロセッサーを備える演算処理装置である。プロセッサー170は、単一のプロセッサーにより構成してもよいし、複数のプロセッサーにより構成することも可能である。また、プロセッサー170は、記憶部160の一部又は全部や、その他の回路と統合されたSoC(System-on-a-chip)により構成してもよい。また、プロセッサー170は、プログラムを実行するCPUと、所定の演算処理を実行するDSP(Digital Signal Processor)との組合せにより構成してもよい。さらに、プロセッサー170は、プロセッサー170の機能の全てをハードウェアに実装した構成としてもよく、プログラマブルデバイスを用いて構成してもよい。
【0024】
[2.複合機の動作]
図2は、機能選択画面210の一例を示す図である。
図2~
図4を参照しながら制御部150の第1動作について説明する。
制御部150は、お気に入り設定を要求する操作をタッチパネル125により受け付けると、
図2に示す機能選択画面210をタッチパネル125に表示させる。
機能選択画面210は、お気に入り設定を行う複合機100の機能を選択する画面である。機能選択画面210には、複合機100の機能を選択する選択欄が表示される。複合機100が備える機能には、例えば、PC印刷、コピー、スキャン、FAX等が含まれる。
【0025】
図3は、設定画面230を示す図である。
図2に示す機能選択画面210において、複合機100の機能が選択されると、制御部150は、選択された機能に対応する設定画面230をタッチパネル125に表示させる。
図3は、複合機100の機能としてコピーが選択された場合に表示される設定画面230を示す図である。
設定画面230には、複数の設定条件240が表示される。コピーの設定条件240には、カラーモード設定241、原稿サイズ設定242、濃度設定243、印刷倍率設定244、印刷品質設定245、給紙設定246、印刷部数設定247等が含まれる。
【0026】
また、設定画面230には、検索ボタン250が表示される。
検索ボタン250は、設定画面230に入力された設定に一致するお気に入り設定を検索するボタンである。
制御部150は、検索ボタン250が押下されると、登録ファイル163を検索して、設定条件の設定が、設定画面230に入力済みの設定に一致するお気に入り設定を検出する。ここで、ユーザーが検索ボタン250を押下することが可能となるタイミングは、設定画面230に表示される設定条件の少なくとも1つに設定が入力されたタイミングである。
【0027】
また、本実施形態では、設定画面230に表示される設定条件の少なくとも1つに設定が入力されたタイミングで、登録ファイル163の検索が可能になる場合について説明したが、設定画面230になんら設定が入力されない状態で、検索ボタン250による検索を可能にしてもよい。すなわち、
図2に示す機能選択画面210に機能の選択が入力されたときに、登録ファイル163を検索するように構成してもよい。
【0028】
図4は、第1確認画面260の一例を示す図である。
制御部150は、登録ファイル163の検索が終了すると、登録ファイル163の検索結果を示す第1確認画面260をタッチパネル125に表示させる。第1確認画面260には、検索キー表示欄261と、結果表示欄263と、が表示される。
検索キー表示欄261には、登録ファイル163を検索したときに使用した検索キーが表示される。この検索キーは、設定画面230に入力された設定条件の設定であり、
図4には、検索キーとして、原稿サイズがA4、カラーモードがモノクロ、片面・両面設定が両面、長辺閉じの3つが表示されている。
【0029】
結果表示欄263には、検索キーに基づいて登録ファイル163を検索することで検出されたお気に入り設定が表示される。制御部150は、原稿サイズがA4、カラーモードがモノクロ、片面・両面設定が両面、長辺閉じの3つの条件をすべて満たすお気に入り設定を検出する。
【0030】
図4に示す結果表示欄263には、登録名が「お気に入り設定A」と、「お気に入り設定B」との2つのお気に入り設定が表示される。また、結果表示欄263に表示されるお気に入り設定には、設定条件と、設定とがそれぞれ表示される。また、検索キーと一致するお気に入り設定の設定条件には下線が表示される。
図4には、検索キーと一致するお気に入り設定の設定条件に下線を表示した例を示すが、下線に代えて文字の表示色を、他のお気に入り設定の設定条件の表示色と変更したり、文字を点滅や点灯させたりしてもよい。
【0031】
図4に示すように、第1確認画面260には、ユーザーが設定画面230に入力した設定条件の設定に一致するお気に入り設定が表示される。このため、ユーザーは、
図4に示す第1確認画面260を確認することで、これから登録しようとするお気に入り設定がすでに登録済みのお気に入り設定であるか否かを判断することができる。
【0032】
なお、
図2~
図4を参照して説明した第1動作の説明では、制御部150は、検索ボタン250が押下された場合に、登録ファイル163を検索して、設定条件の設定が、設定画面230に入力された設定と同一のお気に入り設定を検索した。他の動作として、制御部150は、設定画面230の設定条件に設定が入力されるごとに、登録ファイル163を検索し、設定が類似するお気に入り設定を検出してもよい。このとき、制御部150は、設定画面230に複数の設定が入力される場合には、入力された複数の設定をすべて含むお気に入り設定を検出する。すなわち、制御部150は、設定画面230に入力された設定をAND条件として登録ファイル163を検索し、設定が類似するお気に入り設定を検出する。
【0033】
図5は、設定画面230の他の例を示す図である。
図5に示す設定画面230には、検索ボタン250に代えて、表示欄235が表示される。表示欄235には、設定画面230に入力された設定に一致するするお気に入り設定の数が表示される。
図5に示す設定画面230には、カラーモード設定241として「モノクロ」が選択され、印刷品質設定245として「はやい」が選択され、印刷部数設定247として「3部」が選択された状態が示されている。
制御部150は、登録ファイル163を検索して、これら3つの設定条件の設定に一致するお気に入り設定を検出し、検出したお気に入り設定の数を表示欄235に表示させる。
【0034】
図6は、一覧表示画面310の一例を示す図である。
ユーザーがタッチ操作により表示欄235を選択すると、制御部150は、
図6に示す一覧表示画面310をタッチパネル125に表示させる。一覧表示画面310には、設定画面230に入力された設定に一致するお気に入り設定の登録名が表示される。
図6には、お気に入り設定の登録名として、コピーa311と、スキャンb313と、が表示された一覧表示画面310を示す。
【0035】
図7は、第2確認画面330の一例を示す図である。
図6に示す一覧表示画面310に表示された登録名の1つが選択されると、制御部150は、
図7に示す第2確認画面330をタッチパネル125に表示させる。
図7に示す第2確認画面330には、登録ファイル163に登録されお気に入り設定の設定条件ごとの設定が表示される。また、設定画面230の設定と、設定が同一の設定には、予め設定された記号が表示される。本実施形態では、予め設定された記号として星マーク335が表示される。
このようにユーザーは、第2確認画面330に表示される登録済みのお気に入り設定の各設定を確認することで、自身の設定を新たなお気に入り設定として登録するか否かを判定することができる。
【0036】
図8は、複合機100の第1動作を示すフローチャートである。
図8に示すフローチャートを参照しながら制御部150の動作について説明する。
図8のフローチャートに示す第1動作は、設定画面230に設定が入力されるごとに、登録ファイル163を検索し、設定画面230の設定に一致するお気に入り設定を検出する動作である。
【0037】
まず、制御部150は、お気に入り設定の登録要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS1)。例えば、不図示の初期画面には、登録要求ボタンが表示されており、制御部150は、この登録要求ボタンが押下されたか否かを判定することで、お気に入り設定の登録要求を受け付けたか否かを判定する。
【0038】
制御部150は、お気に入り設定の登録要求を受け付けていない場合(ステップS1/NO)、お気に入り設定の登録要求を受け付けるまで待機する。また、制御部150は、お気に入り設定の登録要求を受け付けると(ステップS1/YES)、
図2に示す機能選択画面210をタッチパネル125に表示させて(ステップS2)、お気に入り設定として登録する機能の選択が入力されたか否かを判定する(ステップS3)。
【0039】
制御部150は、登録する機能が入力されていない場合(ステップS3/NO)、登録する機能の選択が入力されるまで待機する。また、制御部150は、登録する機能の選択が入力されると(ステップS3/YES)、
図3に示す設定画面230を表示させる(ステップS4)。
【0040】
次に、制御部150は、設定画面230に設定が入力されたか否かを判定する(ステップS5)。制御部150は、設定画面230に設定が入力されていない場合(ステップS5/NO)、設定画面230に設定が入力されるまで待機する。
【0041】
制御部150は、設定画面230に設定が入力されると(ステップS5/YES)、機能選択画面210に入力された機能、及び、設定画面230に入力された設定を検索キーとして登録する(ステップS6)。そして、制御部150は、登録した検索キーをAND条件として登録ファイル163を検索し(ステップS7)、登録した検索キーをすべて含むお気に入り設定があるか否かを判定する(ステップS8)。
【0042】
制御部150は、登録した検索キーをすべて含むお気に入り設定がない場合(ステップS8/NO)、お気に入り設定がない旨をタッチパネル125に表示させ(ステップS9)、お気に入り設定の登録要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS10)。
【0043】
制御部150は、お気に入り設定の登録要求を受け付けていない場合(ステップS10/NO)、ステップS4の処理に戻って設定画面230を再度、表示させ、新たな設定の入力があるまで待機する。
また、制御部150は、お気に入り設定の登録要求を受け付けると(ステップS10/YES)、ステップS5で設定画面230に入力された設定を、お気に入り設定として登録ファイル163に登録させる(ステップS11)。
【0044】
また、制御部150は、登録した検索キーをすべて含むお気に入り設定を検出した場合(ステップS8/YES)、検出したお気に入り設定を表示した第1確認画面260をタッチパネル125に表示させる(ステップS12)。
【0045】
その後、制御部150は、お気に入り設定を終了させる終了操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS13)。ユーザーは、第1確認画面260に表示されたお気に入り設定の登録内容を確認して、お気に入り設定を継続するか否かを判定する。ユーザーは、自身が登録しようとしているお気に入り設定の登録内容が、表示されたお気に入り設定の登録内容とは異なる場合、お気に入り設定を継続させる。また、ユーザーは、自身が登録しようとしているお気に入り設定の登録内容が、表示されたお気に入り設定の登録内容と同一である場合、お気に入り設定の操作を終了させる。
【0046】
制御部150は、お気に入り設定を終了させる終了操作を受け付けると(ステップS13/YES)、この処理フローを終了させる。
また、制御部150は、お気に入り設定を終了させる終了操作を受け付けなかった場合(ステップS13/NO)、お気に入り設定の登録要求を受け付けたか否かを判定する(ステップS10)。
【0047】
制御部150は、お気に入り設定の登録要求を受け付けていない場合(ステップS10/NO)、ステップS4の処理に戻って設定画面230を再度、表示させ、新たな設定の入力があるまで待機する。また、制御部150は、お気に入り設定の登録要求を受け付けると(ステップS10/YES)、ステップS5で設定画面230に入力された設定を、お気に入り設定として登録ファイル163に登録させる(ステップS11)。
【0048】
図9は、複合機100の第2動作を示すフローチャートである。
図9に示すフローチャートを参照しながら制御部150の動作について説明する。
図9に示す第2動作は、設定画面230のすべて設定条件への入力が終了した後に登録ファイル163を検索し、設定画面230の設定と一致する数が所定数以上のお気に入り設定を検出する動作である。そして、検出したお気に入り設定をタッチパネル125に表示させ、ユーザーに登録内容の修正を要求する動作である。
【0049】
なお、
図9に示すステップS21~S24の動作は、
図8に示すステップS1~ステップS4の動作と同一であるため、説明は省略する。
制御部150は、タッチパネル125に設定画面230を表示させ(ステップS24)、設定画面230の設定が終了し、設定画面230の設定を、お気に入り設定として登録する登録要求を受け付けるまで待機する(ステップS25)。制御部150は、登録要求を受け付けていない場合(ステップS25/NO)、登録要求を受け付けるまで待機する。
【0050】
制御部150は、登録要求を受け付けると(ステップS25/YES)、設定画面230の設定と、設定内容が類似するお気に入り設定があるか否かを判定する(ステップS26)。
【0051】
例えば、制御部150は、設定画面230の設定に一致する割合が、予め設定された割合以上のお気に入り設定を登録ファイル163から検出する。例えば、設定画面230の設定数が10個であると仮定する。また、予め設定された割合が8割であると仮定する。この場合、制御部150は、設定画面230の設定と8個以上の設定で一致するお気に入り設定を検出する。
【0052】
制御部150は、設定画面230の設定に一致する割合が、予め設定された割合以上のお気に入り設定が検出されなかった場合、設定内容が類似するお気に入り設定が無いと判定する(ステップS26/NO)。この場合、制御部150は、設定画面230に入力された各設定条件の設定を、お気に入り設定として登録ファイル163に登録する(ステップS27)。
【0053】
また、制御部150は、設定画面230の設定に一致する割合が、予め設定された割合以上のお気に入り設定を検出した場合、設定内容が類似するお気に入り設定があると判定する(ステップS26/YES)。この場合、制御部150は、タッチパネル125に所定の表示を表示させる。この表示には、設定内容が類似するお気に入り設定を検出した旨が表示される(ステップS28)。
【0054】
次に、制御部150は、検出したお気に入り設定に含まれる設定を、設定条件ごとに表示する(ステップS29)。その後、制御部150は、ステップS24に戻り、設定画面230を表示させる。
【0055】
図10は、登録ファイル163に登録されたお気に入り設定を検索して表示するときの複合機100の動作を示すフローチャートである。
図10に示すフローチャートを参照しながらお気に入り設定を検索するときの複合機100の動作について説明する。
まず、制御部150は、お気に入り設定の一覧表示を要求する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS31)。制御部150は、お気に入り設定の一覧表示を要求する操作を受け付けていない場合(ステップS31/NO)、一覧表示を要求する操作を受け付けるまで待機する。
【0056】
制御部150は、一覧表示を要求する操作を受け付けると(ステップS31/YES)、登録ファイル163に登録されたすべてのお気に入り設定を一覧表示させる(ステップS32)。
【0057】
次に、制御部150は、表示切り替えの操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS33)。制御部150は、表示切り替えの操作を受け付けていない場合(ステップS33/NO)、他の操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS34)。制御部150は、他の操作を受け付けていない場合(ステップS34/NO)、ステップS33の判定に戻る。また、制御部150は、他の操作を受け付けた場合(ステップS34/YES)、受け付けた操作に対応した処理を実行し(ステップS35)、この処理フローを終了させる。
【0058】
制御部150は、表示切り替えの操作を受け付けると(ステップS33/YES)、登録ファイル163に登録されたお気に入り設定をグループ分けして表示する(ステップS36)。例えば、制御部150は、設定条件の少なくとも2つの設定が同一のお気に入り設定を同一のグループに分類し、分類した各グループに共通する設定条件を表示させる。
【0059】
次に、制御部150は、グループの1つを選択する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS37)。制御部150は、グループの1つを選択する操作を受け付けていない場合(ステップS37/NO)、グループの1つを選択する操作を受け付けるまで待機する。
【0060】
制御部150は、グループの1つを選択する操作を受け付けると(ステップS37/YES)、選択されたグループに属するお気に入り設定を、このグループに共通する設定条件の設定を視認可能に表示させる(ステップS38)。
次に、制御部150は、お気に入り設定の1つを選択する操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS39)。
【0061】
制御部150は、お気に入り設定の1つを選択する操作を受け付けていない場合(ステップS39/NO)、前の画面に戻る操作を受け付けたか否かを判定する(ステップS40)。制御部150は、前の画面に戻る操作を受け付けていない場合(ステップS40/NO)、ステップS39の判定に戻る。
【0062】
制御部150は、前の画面に戻る操作を受け付けた場合(ステップS40/YES)、登録ファイル163に登録されたお気に入り設定をグループ分けして表示する(ステップS36)。制御部150は、お気に入り設定の1つを選択する操作を受け付けると(ステップS39/YES)、受け付けた操作により選択されたお気に入り設定を表示させる(ステップS41)。
【0063】
[3.他の態様]
上述した実施形態は、本発明の好適な実施の形態である。但し、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形実施が可能である。
例えば、複合機100がユーザー認証機能を備える場合、検索キーとして、ログイン中のユーザー名を検索キーに含めてもよい。この場合、ユーザー単位で、類似のお気に入り設定を検索することができ、ユーザー単位で、類似するお気に入り設定が登録されるのを抑制することができる。
【0064】
例えば、
図1に示した複合機100の機能部は、機能的構成を示すものであって、具体的な実装形態は特に制限されない。つまり、必ずしも各機能部に個別に対応するハードウェアが実装される必要はなく、一又は複数のプロセッサーがプログラムを実行することで複数の機能部の機能を実現する構成とすることも勿論可能である。また、上記実施形態においてソフトウェアで実現される機能の一部をハードウェアで実現してもよく、また、ハードウェアで実現される機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。その他、複合機100の他の各部の具体的な細部構成についても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更可能である。
【0065】
また、
図8~
図10に示すフローチャートの処理単位は、複合機100の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。
図8~
図10のフローチャートに示す処理単位の分割の仕方や名称によって本発明が制限されることはない。また、複合機100の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできるし、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
【0066】
また、複合機100が備えるコンピューターにより画像形成装置の制御方法を実現する場合、コンピューターに実行させるプログラムを記録媒体、又はこのプログラムを伝送する伝送媒体の態様で構成することも可能である。記録媒体には、磁気的、光学的記録媒体又は半導体メモリーデバイスを用いることができる。具体的には、フレキシブルディスク、HDD(Hard Disk Drive)、CD-ROM、DVD、Blu-ray Disc、光磁気ディスク、フラッシュメモリー、カード型記録媒体等の可搬型、或いは固定式の記録媒体が挙げられる。Blu-rayは、登録商標である。
【0067】
[4.本開示のまとめ]
以下、本開示のまとめを付記する。
【0068】
(付記1)
画像形成装置であって、
表示部と、
操作を受け付ける受付部と、
前記画像形成装置が備える機能に関する設定であって、前記機能を動作させる複数の設定条件を含む設定情報を複数記憶する記憶部と、
設定条件を指定する操作を前記受付部が受け付けると、受け付けた前記設定条件と同一の設定条件を含む設定情報を検出し、
検出した前記設定情報を前記表示部に表示させる制御部と、
を備える、画像形成装置。
【0069】
この構成によれば、設定条件が指定されると、指定された設定条件と同一の設定条件を含む設定情報が表示される。このため、設定条件が同一の設定情報がすでに登録されているか否かを確認することができ、登録される設定情報の数を抑制することができる。
【0070】
(付記2)
前記設定条件には、前記画像形成装置の機能の設定と、前記機能の動作に関する設定と、の少なくとも一方が含まれ、
前記制御部は、前記受付部が、前記機能の設定と、前記動作に関する設定との少なくとも一方を指定する操作を受け付けると、
受け付けた前記機能の設定と、前記動作に関する設定と、の少なくとも一方が一致する設定条件を含む設定情報を前記表示部に表示させる、付記1記載の画像形成装置。
【0071】
この構成によれば、画像形成装置の機能と、動作に関する設定との少なくとも一方を指定することで、機能と、動作に関する設定との少なくとも一方が一致する設定条件を含む設定情報を表示することができる。このため、設定条件が同一の設定情報がすでに登録されているか否かの確認が容易となり、登録される設定情報の数を抑制することができる。
【0072】
(付記3)
前記制御部は、前記受付部が複数の設定条件を受け付けると、受け付けた前記複数の設定条件に一致する前記設定条件を含む設定情報を検出する、付記1又は2記載の画像形成装置。
【0073】
この構成によれば、複数の設定条件で一致する設定情報を検出することができる。このため、設定条件が同一の設定情報がすでに登録されているか否かの確認が容易となり、登録される設定情報の数を抑制することができる。
【0074】
(付記4)
前記制御部は、検出した前記設定情報の数を表示させ、
前記設定情報の数の表示を選択する操作を前記受付部が受け付けると、検出した前記設定情報を前記表示部に表示させる、付記1から3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【0075】
この構成によれば、指定された設定条件と同一の設定条件を含む設定情報の数が表示される。このため、設定条件が同一の設定情報がすでに登録されているか否かの確認が容易となり、登録される設定情報の数を抑制することができる。
【0076】
(付記5)
前記制御部は、前記受付部が受け付けた前記設定条件と同一の設定条件を含む複数の設定情報を検出し、
検出した前記複数の設定情報を前記表示部に一覧表示させる、請求項1記載の画像形成装置。
【0077】
この構成によれば、指定された設定条件と同一の設定条件を含む複数の設定情報が一覧表示される。このため、設定条件が同一の設定情報がすでに登録されているか否かの確認が容易となり、登録される設定情報の数を抑制することができる。
【0078】
(付記6)
前記制御部は、前記複数の設定情報の1つを選択する操作を前記受付部により受け付けると、選択された前記設定情報に含まれる複数の設定条件を前記表示部に表示する、請求項5記載の画像形成装置。
【0079】
この構成によれば、一覧表示された複数の設定情報の1つを選択することで、選択した設定情報の設定条件を表示させることができる。このため、設定条件が同一の設定情報がすでに登録されているか否かの確認が容易となり、登録される設定情報の数を抑制することができる。
【0080】
(付記7)
前記画像形成装置は、印刷、複写、画像読み取り及びファクシミリの機能を備える複合機である、請求項1から6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【0081】
この構成によれば、印刷、複写、画像読み取り及びファクシミリの機能について、設定条件を指定することで、指定された設定条件と同一の設定条件を含む設定情報を表示することができる。
【0082】
(付記8)
画像形成装置の制御方法であって、
前記画像形成装置が備える機能を動作させる設定条件を指定する操作を受け付けるステップと、
画像形成装置が備える機能に関する設定であって、前記機能を動作させる複数の設定条件を含む設定情報を複数記憶する記憶部を参照して、受け付けた前記設定条件と同一の設定条件を含む設定情報を検出するステップと、
検出した前記設定情報を表示部に表示させるステップと、
を有する、画像形成装置の制御方法。
【0083】
この構成によれば、設定条件が指定されると、指定された設定条件と同一の設定条件を含む設定情報が表示される。このため、設定条件が同一の設定情報がすでに登録されているか否かを確認することができ、登録される設定情報の数を抑制することができる。
【符号の説明】
【0084】
50…ネットワーク、100…複合機、105…バス、110…通信I/F、120…入出力I/F、130…デバイスI/F、131…プリンターユニット、133…スキャナー、135…FAXユニット、150…制御部、160…記憶部、161…制御プログラム、163…登録ファイル、170…プロセッサー、210…機能選択画面、230…設定画面、240…設定条件、241…カラーモード設定、242…原稿サイズ設定、243…濃度設定、244…印刷倍率設定、245…印刷品質設定、246…給紙設定、247…印刷部数設定、250…検索ボタン、260…第1確認画面、261…検索キー表示欄、263…結果表示欄、310…一覧表示画面、330…第2確認画面、335…星マーク。