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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012680
(43)【公開日】2024-01-30
(54)【発明の名称】送電
(51)【国際特許分類】
   H02H 3/08 20060101AFI20240123BHJP
   H02H 9/04 20060101ALI20240123BHJP
【FI】
H02H3/08 L
H02H9/04 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023199176
(22)【出願日】2023-11-24
(62)【分割の表示】P 2023521562の分割
【原出願日】2021-10-11
(31)【優先権主張番号】2016055.2
(32)【優先日】2020-10-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(31)【優先権主張番号】21164988.4
(32)【優先日】2021-03-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】522189768
【氏名又は名称】エナーテクノス リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100182084
【弁理士】
【氏名又は名称】中道 佳博
(72)【発明者】
【氏名】サレヒ-モガダム,マンスール
(72)【発明者】
【氏名】ハジルー,アシュカン ダリア
(57)【要約】
【課題】 容量性ケーブルのための改良された保護機器を提供し、当該ケーブルが保護されたまま接続を提供し続けることを可能にすること。
【解決手段】 本発明の給電網は、第1ノードに接続された電源と;誘電体で隔てられた2つ以上の導体によって第2ノードに接続された第1ノードと;第2ノードと;制御システムとを備える。当該2つ以上の導体は、第1モードでガルバニック接続を介して、あるいは第2モードで容量性ケーブルとして、第1ノードと第2ノードとの間に電力を伝送することが可能であり、制御システムは、当該2つ以上の導体を第1ノードと第2モードとの間で切り替えることが可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
・第1ノードに接続された電源と、
・誘電体で隔てられた2つ以上の導体によって第2ノードに接続された該第1ノードと、
・該第2ノードと、
・制御システムとを備える、給電網であって、
該2つ以上の導体は、第1モードでガルバニック接続を介して、あるいは第2モードで容量性ケーブルとして、該第1ノードと第2ノードとの間に電力を伝送することが可能であり、
該制御システムが、該2つ以上の導体を該第1ノードと第2モードとの間で切り替えることが可能である、給電網。
【請求項2】
前記2つ以上の導体間の切替えが、オペレータによって手動で行われ得る、請求項1に記載の給電網。
【請求項3】
トリガ事象に応じて前記2つ以上の導体間の切替えを行うことが可能な誘電体装置をさらに備える、請求項1または2に記載の給電網。
【請求項4】
前記トリガ事象が、容量性ケーブルとして動作するときのそれぞれの導体間の過剰電圧を含む、請求項3に記載の給電網。
【請求項5】
前記トリガ事象が、現在のモードにおける前記導体の動作モードが不適切である旨の安全警告を含む、請求項3に記載の給電網。
【請求項6】
前記トリガ事象が、容量性モードと比較してガルバニック接続が好ましいことを示す、負荷の低下を含む、請求項3に記載の給電網。
【請求項7】
前記2つ以上の導体が、第1導体と第2導体とを含み、
前記第1モードにおいて、該第1導体の前記第1端が前記第1ノードに接続され、該第1導体の前記第2端が前記第2ノードに接続され、および/または該第2導体の前記第1端が該第1ノードに接続され、該第2導体の前記第2端が該第2ノードに接続され、
前記第2モードにおいて、該第1導体が、第1端において該第1ノードに接続されるが、その第2端において該第2ノードに接続されず、該第2導体が、第1端において該第1ノードに接続されないが、その第2端において該第2ノードに接続される、請求項1から6のいずれかに記載の給電網。
【請求項8】
前記制御システムが、前記第1ノードおよび第2ノードの両方に制御回路を備え、それにより、該第1ノードおよび第2モードとの間の切替えが、両ノードにおいて同時にリレーを動作させることを含む、請求項1から7のいずれかに記載の給電網。
【請求項9】
前記制御システムが、
ケーブルの一方の終端に、
・負荷ケーブルまたは電源ケーブルのための負荷端子または電源端子と、
・容量性送電ケーブルの一対の導体のための一対のケーブル端子であって、該導体は、使用時に直接または該端子の延長導体を介して接続され、
・該一対のケーブル端子のうち一方は、レールまたはバスバーによって該負荷端子または電源端子に接続されている、一対のケーブル端子と、
・該レールまたはバスバーと該一対のケーブル端子の他方との間の電磁スイッチまたは電子スイッチとを備え、かつ
該ケーブルの該一方の終端または他方の終端に、
・使用時に該一対のケーブル端子間、すなわち、該容量性ケーブル導体間の差動電圧を測定する手段と、
・該差動電圧が該容量性ケーブルの絶縁破壊を下回る閾値を超えた場合に、該スイッチを閉じるように制御するための手段と
を備える、接続および保護装置を備える、請求項1から8のいずれかに記載の給電網。
【請求項10】
前記接続および保護装置において、
・前記スイッチ制御手段が、第2または第3の事象において前記スイッチを制御するように構成されるか、あるいはその代わりに別個のスイッチ制御手段が備えられ、
・該第2の事象が、前記バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を下回ることであり、
・該第3の事象が、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を上回ることである、請求項9に記載の給電網。
【請求項11】
前記接続および保護装置において、
・第2スイッチ制御手段が、第2または第3において前記レールまたはバスバーと、前記一対のケーブル端子の前記他方との間の第2スイッチを制御するように構成され、
・該第2の事象が、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を下回ることであり、
・該第3の事象が、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を上回ることである、請求項9に記載の給電網。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は送電に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒューズおよび電磁装置は、過電圧および過電流から回路を保護することで知られている。これらは、ハンドヘルドデバイスのヒューズにおいて見られるような低圧や、回路遮断器を備える家庭用機器に見られるような電源、あるいは配電回路遮断器を備える中電圧回路網および高電圧回路網など、商用の電圧および電流のほとんどについて提供されている。
【0003】
保護装置は、ある種の回路における特定の素子でも知られている。例えば、特開平11-275872号の要約には以下のように記載されている:
「[課題]線間短絡やアーム短絡などの事故発生時に、非線形抵抗素子の処理エネルギーおよび電力変換器の過電流責務を増加させることなく、キャパシタを過電圧から保護することにある。[解決手段]電力変換器の交流端子と交流電源2の間に接続された直列キャパシタ31~33を有する電力変換回路において、非線形抵抗素子41~43と、キャパシタ端子間を短絡するスイッチ手段(51~53)と、キャパシタ端子間電圧を検出する電圧検出手段(61~63)とをキャパシタ端子間に接続し、電圧検出手段により過電圧を検出した時点から1サイクル程度遅延させた後に短絡スイッチを投入する制御手段200を設ける。1サイクル以上継続する線間短絡電流の場合、当該線間短絡電流を短絡スイッチにバイパスし、また、アーム短絡1サイクルの場合、短絡スイッチを投入する前に電力変換器の点弧パルスが停止し、キャパシタ31~33によって短絡電流を抑制する。」
【0004】
国際公開第2019/234449号に示されるような容量性ケーブルは、当該容量性ケーブルが接続されている機器の保護だけでなく、自身の保護にとっても、通常の配電網ケーブルと同様に保護機器からの恩恵を受ける。当該ケーブルは、以下に説明するようにさらなる保護の恩恵を受ける。当該ケーブルは、誘電材料で隔てられた2つの容量性プレートを備える。これは、当該ケーブルが、国際公開第2010/026380号に示されるようなストリップ状の物理プレートを備えるか、あるいは、国際公開第2019/234449号に示されるような隣接しかつ接続されてプレートとなる複数の電線で構成される複合プレートであるかのいずれかである。当該ケーブルは、一端から他端に過電圧を送信する可能性があり、したがって係る過電圧の印加を避けるために通常の保護機器を必要とするだけでなく、過電圧が両端に印加された場合に当該ケーブルの誘電材料が損傷を受けやすい。この過剰は、当該ケーブルのプレートを構成する導体の両端の電圧が高すぎることで示される。このような電圧は、電源電圧導体を当該導体と負荷電圧導体との間の電圧を測定するために拡張することによって容易に監視される。一応、この監視された電圧が閾値を超える場合、ケーブルは、誘電破壊閾値を超える監視電圧からケーブルを保護するために、係る機器から切断され得る。切断は、配電電圧を定格電圧とする保護機器によって行うことが可能である。この解決法は、容量性ケーブルを設置する費用を増加させるだけでなく、容量性ケーブルの経済的利点を損なうものでもあり、不要な切断をもたらしやすい。さらに、容量性ケーブルの誘電材料を保護するには反応が遅すぎる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、容量性ケーブルのための改良された保護機器を提供し、当該ケーブルが保護されたまま接続を提供し続けることを可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの局面によれば、容量性送電ケーブルのための送電ケーブル保護・制御構成であって、該構成は、
該ケーブルの一方の終端に、
・負荷ケーブルまたは電源ケーブルのための負荷端子または電源端子と、
・該容量性送電ケーブルの一対の導体のための一対のケーブル端子であって、該導体は、使用時に直接または前記端子の延長導体を介して接続され、
・該一対のケーブル端子のうち一方は、レールまたはバスバーによって該負荷端子または電源端子に接続された、一対のケーブル端子と、
・該レールまたはバスバーと該一対のケーブル端子の他方との間の電磁スイッチまたは電子スイッチとを備え、かつ
該ケーブルの該一方の終端または他方の終端に、
・使用時に該一対のケーブル端子間、すなわち、該容量性ケーブル導体間の差動電圧を測定する手段と、
・該差動電圧が該容量性ケーブルの絶縁破壊を下回る閾値を超えた場合に、該スイッチを閉じるように制御するための手段と
を備える送電ケーブル保護および制御構成が提供される。
【0007】
好ましくは、一つの改変例において、
・前記スイッチ制御手段は、第2または第3の事象において前記スイッチを制御するように構成されるか、あるいはその代わりに別個のスイッチ制御手段が備えられ、
・該第2の事象は、前記バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を下回ることであり、
・該第3の事象は、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を上回ることである。
【0008】
別の改変例において、
・第2スイッチ制御手段が、第2または第3の事象において前記レールまたはバスバーと、前記一対のケーブル端子の前記他方との間の第2スイッチを制御するように構成され、
・前記第2の事象は、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を下回ることであり、
・前記第3の事象は、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を上回ることである。
【0009】
さらなる構成において、前記容量性ケーブルの前記導体間の静電容量を提供するかあるいは増大させるキャパシタが提供される。
【0010】
好ましい改変例において、前記構成は、接地されているかあるいは接地可能な導電性ケースまたは導電性キャビネットに収容された接続および保護装置としての構成であり、前記端子は、送電電圧に対して絶縁され、前記スイッチは、前記差動破壊電圧を定格電圧とする。
【0011】
また、好ましくは、前記測定手段および制御手段は、前記端子および前記スイッチと共にケースまたはキャビネット内に収容されている。
【0012】
前記保護および制御装置は、前記容量性ケーブルの反対側の端のための、第2のこのような装置と組み合わせて提供されてもよく、該装置は、無線通信、有線通信、または光ファイバ通信用に構成されている。
【0013】
通常、前記装置は、避雷器として機能する金属酸化物バリスタ、スパークギャップおよびサイリスタのうち好ましくは少なくとも1つを前記スイッチが閉じることができるより早く前記差動電圧を導通させかつ低下させるように構成された自律装置を前記レールまたはバスバーと前記一対のケーブル端子の前記他方との間に含む。より好ましくは、上記装置は、避雷器として機能する金属酸化物バリスタおよびサイリスタの全てを含む。
【0014】
また、通常、電磁スイッチおよび電子スイッチの両方が設けられ、前記電子スイッチは、前記電磁スイッチよりも早く閉じるように構成されている。
【0015】
好ましくは、
・前記接続手段は、
・前記容量性ケーブルによって伝送される電圧の20%以下、好ましくは15%以下の電圧を定格電圧とし、かつ
・より低い電圧制御によって動作するように構成され、
・事象検出手段が、前記一対のケーブル間の電圧が、前記送電される電圧の20%を上回る、好ましくは15%を上回る閾値を超えたことを検出するための手段を備え、
・前記装置は、
・前記ケースまたはキャビネット内の低電圧電源と、
・前記電圧が前記閾値を超えたことを検出した場合に、前記接続手段に前記接続を行わせるための、前記ハウジング内の低電圧制御器とを備える。
【0016】
なお、上記ケースまたはキャビネットは、隔離された直流電源を有する変電所の内部または付近にあってもよい。
【0017】
前記接続および制御装置は、前記一対のケーブル端子間に接続された1つまたは複数のキャパシタと前記装置の外部で組み合わされていてもよい。
【0018】
通常、前記ケーブルは、その長さに沿って容量的な関係にある一対の導体を含む。
【0019】
本発明の別の局面において、前記接続および保護装置は、使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルと組み合わせて提供される。
【0020】
このような組合せにおいて、前記ケーブルは、前記接続および保護装置の回路素子として収容されるかあるいは別に収容された1つまたは複数の通常型キャパシタにより一端または他端において容量接続された一対の通常の昇電圧送電ケーブルを含んでもよい。あるいは、該ケーブルは、その長さに沿って容量的な関係にある一対の導体を含んでもよく、追加のキャパシタが前記装置内に回路素子として備えられている。
【0021】
本発明の第3の局面によれば、使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルのための接続および保護装置であって、
・接地可能な導電性ハウジングと、
・それぞれが、該ハウジングからの昇電圧絶縁における終端と、該ハウジング内の内部接続点とを提供する定格電圧とされた3つの接続端子であって、
・該接続端子のうち1つは、該電源ケーブルまたは負荷ケーブルのいずれかの絶縁された終端および内部接続のためのものであり、
・他の該ケーブル端子は、該それぞれの容量接続された導体の絶縁された終端および内部接続のための対であるか、あるいは該端子から該それぞれの導体までのケーブルの相互接続部分の一方である、3つの接続端子と、
・該ハウジング内での該接続端子の該一方と該一対のケーブル端子の一方との間の直接接続であって、該一対のケーブル端子の他方は、通常、該接続端子に接続されていない、直接接続と、
・該一対のケーブル端子間の電圧が閾値を超えた場合に、該2つの導体の該容量接続を保護するために、該一対のケーブル端子の該他方を該接続端子に接続するための該ハウジング内の手段と
を備える、接続および保護装置が提供される。
【0022】
好ましくは、前記一対のケーブル間の電圧が閾値を超えたことを検出するための手段を含む事象検出手段が含まれる。
【0023】
本発明の第4の局面において、使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルと組み合わせた接続および保護装置であって、
・接地可能な導電性ハウジングと、
・それぞれが、該ハウジングからの昇電圧絶縁における終端と、該ハウジング内の内部接続点とを提供する定格電圧とされた3つの接続端子であって、
・該接続端子のうち1つは、該電源ケーブルまたは負荷ケーブルのいずれかの絶縁された終端および内部接続のためのものであり、
・他の該ケーブル端子は、該それぞれの容量接続された導体の絶縁された終端および内部接続のための対であるか、あるいは該端子から該それぞれの導体までのケーブルの相互接続部分の一方である、3つの接続端子と、
・該ハウジング内での該接続端子の該一方と該一対のケーブル端子の一方との間の直接接続であって、該一対のケーブル端子の他方は、通常、該接続端子に接続されていない、直接接続と、
・該一対のケーブル端子間の電圧が閾値を超えた場合に、該2つの導体の該容量接続を保護するために、該一対のケーブル端子の該他方を該接続端子に接続するための該ハウジング内の手段であって、
・該接続手段は、該昇電圧の20%以下の定格電圧とされ、
・該接続手段は、低電圧制御によって動作するように構成された、接続手段と、
・該一対のケーブル間の電圧が該昇電圧の20%を上回る閾値を超えたことと検出するための手段を含む事象検出手段と、
・該ハウジング内の低電圧電源と、
・該電圧が該閾値を超えたことを検出した場合に、該接続手段に該接続を行わせるための、該ハウジング内の低電圧制御器とを備える、接続および保護装置が提供される。
【0024】
本発明の一つの局面は、電力を供給するために容量性動作モードと通常(ガルバニック)動作モードとの間で切り替えられる電力網に関する。モード間の選択は、電力網に対する負荷、または電力網の一領域に対する負荷に関連し得る。なぜなら、1つの回路網は、概して、個別のセクションを適宜含み、各セクションは、通常の方法で、あるいは容量的に動作し得るからである。この選択は、回路網の機器の破損、例えば、ケーブルまたはケーブル部品の破損を回避するために行われてもよい。
【0025】
モード間の選択は、スイッチの手動操作によりモードの変更が実施されることで、手動で行われてもよい。この選択は、例えば、負荷、または回路網関連の要因を監視する自動機器によって行われてもよい。回路網制御システムはまた、これらの両方、すなわち、手動操作式スイッチと、所定のトリガに従って当該スイッチを操作する制御機器とを備えてもよい。
【0026】
本発明の第5の局面において、したがって、
・第1ノードに接続された電源と、
・誘電体で隔てられた2つ以上の導体によって第2ノードに接続された該第1ノードと、
・該第2ノードと、
・制御システムとを備える給電網であって、
該2つ以上の導体は、第1モードでガルバニック接続を介して、あるいは第2モードで容量性ケーブルとして、該第1ノードと第2ノードとの間に電力を伝送することが可能であり、
該制御システムは、該2つ以上の導体を該第1ノードと第2モードとの間で切り替えることが可能である、給電網が提供される。
【0027】
給電網は、より具体的には、
(i)第1ノードに接続された電源と、
(ii)必要に応じて誘電体で隔てられた2つ以上のケーブルによって第2ノードに接続された該第1ノードと、
(iii)該第2ノードと、
(iv)制御システムとを備えてもよく、
該2つ以上のケーブルは、第1モードでガルバニック接続を介して、あるいは第2モードで容量性ケーブルとして、該第1ノードと第2ノードとの間に電力を伝送することが可能であり、
該制御システムは、該2つ以上のケーブルを該第1ノードと第2モードとの間で切り替えることが可能である。
【0028】
容量性ケーブルへの言及は、本明細書の他の箇所に記載された通りであり、したがって、容量性構成において2つの構成導体または構成ケーブルを備える容量性ケーブルへの実施形態における言及を含む。端部においてキャパシタによって接続された2つの通常ケーブルもまた容量性導電ケーブルとして機能し得るが、誘電体で離隔された2つのケーブルまたは内部ケーブルを備える容量性ケーブルが好ましい。
【0029】
前記2つ以上の導体間の切替えは、既に述べたように、オペレータによって手動で行われ得る。
【0030】
トリガ事象に応じて前記2つ以上の導体間の切替えを行うことが可能な誘電体保護装置が適宜含まれる。当該装置からの信号が、その後、モード間の切替えを開始させ得る。トリガ事象の例は、容量性ケーブルとして動作するときのそれぞれの導体間の過剰電圧を含む。トリガ事象のさらなる例は、現在のモードにおける前記導体の動作モードが不適切である旨の安全警告である。トリガ事象は、容量性モードと比較してガルバニック接続が好ましいことを示す、負荷の低下をさらに含んでもよい。
【0031】
トリガ閾値に到達する時点を推定するために、外部監視システムを設けてもよい。当該閾値は、容量性ケーブル内の誘電体の破損を回避するように設定してもよい。別の適した閾値は、低負荷での送電が通常の方法によってより効率的に送達される時点である。さらなる閾値は、異常気象状況によってモード間の切替えが示される時点であってもよい。したがって、切替えは弱風の結果として行われ得る。
【0032】
監視システムは、回路網レベルまたは回路網のサブセクションレベルでの動作モードに関して決定を行う人工知能を適宜備える。
【0033】
本発明の実施形態において、前記2つ以上の導体は、第1導体と第2導体とを含み、
前記第1モードにおいて、該第1導体の前記第1端は前記第1ノードに接続され、該第1導体の前記第2端は前記第2ノードに接続され、および/または該第2導体の前記第1端は該第1ノードに接続され、該第2導体の前記第2端は該第2ノードに接続され、
前記第2モードにおいて、該第1導体は、第1端において該第1ノードに接続されるが、その第2端において該第2ノードに接続されず、該第2導体は、第1端において該第1ノードに接続されないが、その第2端において該第2ノードに接続される。
【0034】
前記制御システムは、好ましくは、前記第1ノードおよび第2ノードの両方に制御回路を備え、それにより、該第1ノードおよび第2モードとの間の切替えは、両ノードにおいて同時にリレーを動作させることを含む。
【0035】
なお、本発明は、様々な送電電圧にわたる送電ケーブルに適用可能であり、送電ケーブル内の容量接続された2つの導体間の電圧に関する。この電圧は、伝送されている電圧よりも低い。このような伝送電圧は、以下において、「昇電圧」と称し、それ以外の電圧については、低電圧、中電圧、高電圧(様々な用語によって)またはさらに高い電圧と称する。要するに、「昇電圧」と「低」電圧とが区別される。昇電圧が、送電網への接続のために装置全体が定格とされた電圧である限り、「定格電圧」という用語は、伝送電圧および昇電圧の代わりに適宜使用する。
【0036】
あるいは、接続および保護装置により電源および/または負荷に接続された容量接続導体は、以下のいずれかであってもよい:
・国際公開第2019/234449に記載されるような、長さに沿って容量的な関係にある一対のケーブル、あるいは
・一端または両端において容量接続され、必要に応じて1つまたは複数の通常型キャパシタが介在した一対の通常の送電ケーブルであってもよい。
【0037】
このようなキャパシタは、接続および保護装置の回路素子として収容されていても、別に収容されていてもよい。第1の選択肢では、閾値電圧は、容量的な関係にあるケーブル間の誘電体を保護するように設定され、後者の選択肢では、閾値電圧は、キャパシタ(どこに配置収容される場合であれ)のプレートの間の誘電体を保護するように設定される。いずれの選択肢においても、容量接続された2つのケーブルは、便宜上「容量性ケーブル」と記載する。本発明が適用可能であって、かつ「容量性ケーブル」という記載が適切である別の場合があるという点に注意されたい。
【0038】
これは、上記一対のケーブルがその長さに沿って容量的な関係にあるが、当該長さが短く、接続および保護装置の内部または実際その外部にある回路素子として含まれる追加のキャパシタによって、ケーブル間の静電容量を都合よく増加させる場合である。
【0039】
接続および保護装置は、容量性ケーブルの負荷端または電源端に接続することができる。通常、長尺な電路の両端に接続されている。それぞれの端において、電源/負荷接続端子は、一対の端子の一方を介して、他端において電源ケーブルまたは負荷ケーブルに接続されていない容量性ケーブルの導体に接続されている。一端の電源ケーブルは、容量性ケーブルおよび/または別体のキャパシタの導体により、他端の負荷ケーブルに容量接続されている。
【0040】
接続および保護装置が容量性ケーブルの長尺の電路の両端に設けられる場合、それらは通常、互いに通信を行うように構成されており、それにより、一緒に動作し得る。
【0041】
正常な使用では、接続および保護装置は、電源または負荷から容量性ケーブルのそれぞれの導体への直線接続を提供するだけである。
【0042】
通常、接続および保護装置は、2つのレールまたはバスバーを含む。一端に電源/負荷接続端子を有し、他端に一対のケーブル端子の一方を有する一方のレールまたはバスバーは、当該装置において上記直接接続を構成する。他方のレールまたはバスバーは一端において隔離され、一対のケーブル端子の他方は他端に接続されている。上記接続手段は、レールの間に配置されている。このレール/バスバー構成は便利であるが、他の構成が便利であることも考えられる。
【0043】
総称して、電圧閾値または電流閾値を超過させるイベントは、雷、あるいは、例えばケーブルの破損に関連する持続時間の延長(場合によっては給電網の他のいずれかの箇所で電線の上に木が倒れることに起因する)といった、過渡的なイベントである。雷は、誘電体を当該誘電体の両端の過電圧によって破損させやすいインパルスを発生させ得る。
【0044】
ケーブルの破損は、電流サージを発生させ、ケーブルの導体を抵抗によって加熱し、誘電体をこのように破損する場合がある。電圧閾値または電流閾値の超過を引き起こす切替えなどの他の異常イベントや通常イベントも考えられる。
【0045】
負荷ケーブルまたは電源ケーブルのいずれか、または場合によっては容量性ケーブルの一方に、例えば雷による電圧サージが発生した場合、一対の端子間の電圧、ひいては容量性ケーブルのプレートの両端の電圧は上昇する。当該電圧が閾値を超えたことが接続手段によって検出されると、3つの端子は、レール/バスバーが互いに接続されることにより(これらが設けられている場合)、接続手段によって互いに直接接続される。
【0046】
雷などのインパルスは、電圧上昇の観点で非常に急峻なイベントであるので、接続手段は、便利には、一対の端子間に便利にはレールを介してスパークギャップ部品を含む。この部品は、そのギャップの両端の電圧が閾値を超えるとすぐに導通し、導体間の電圧を制限する。
【0047】
スパークギャップ部品の能力超過を起こし得る高エネルギーインパルスに対応するため、避雷器の部品は、スパークギャップと並列に接続されてもよい。避雷器は、それらの両端の電圧を誘電破壊レベル未満に維持しながら、半導体材料の一次的導通によってより多くの電流を流すことを可能にする。
【0048】
スパークギャップおよび避雷器に加えて、上記装置は、別の受動部品、すなわち、制御器によって動作しない部品として、便利にはレールを介して、一対の端子間に金属酸化物バリスタを含んでもよい。
【0049】
また、インパルスは、それらの両端の電圧が高すぎる限り、そのような電流において継続し得る。これに対応するため、端子接続手段は、1つまたは複数のスイッチなどの能動部品を一対の端子間に便利にはレールを介して含んでもよい。当該スイッチは、リレーなどの物理スイッチであっても、サイリスタなどの電子スイッチであってもよい。
【0050】
その結果、容量性ケーブルの導体は互いに短絡し、導体間の電圧が存在せず、かつキャパシタのプレート間の誘電材料の両端に電圧が存在しない状態で、電源ケーブルが負荷ケーブルに直接接続される。これにより、誘電材料は、損傷を与え得る、当該材料の両端の電圧から保護される。
【0051】
負荷ケーブルもしくは電源ケーブルのいずれか、または場合によっては容量性ケーブルのうち1つに電流サージが発生した場合、上記装置内で接続端子と一対のケーブル端子の一方との間で直接接続状態にある電流は上昇する。これが閾値を超えたことが接続手段によって検出された場合、これら3つの端子は、便利にはスイッチを介して、接続手段によって互いに直接接続される。また、その結果、容量性ケーブルの導体は互いに短絡し、容量接続された2つの導体間で電流が共有された状態で、電源ケーブルが負荷ケーブルに直接接続される。
【0052】
他のケーブル端子を接続端子に接続する手段がスイッチを正常に含み、スイッチが、閉鎖前のそれらの接点間の電圧を通常定格電圧とする限り、接続手段は、接続および保護装置が接続される給電網の定格電圧を定格としてもよい。しかし、驚くべきことに、互いに切り替えられる端子間の実際の電圧は、通常、定格電圧よりも一桁以上低いことが分かった。この理由は、レール間の電圧は、キャパシタのプレート素子間の静電容量に作用するケーブル電流に依存するためである。よって、静電容量と電流とにのみ比例し定格電圧には比例しない問題の電圧は、定格電圧よりも低い。
【0053】
実際上、これは、適用可能な安全基準が維持される限り、スイッチを含む接続手段の部品の電圧を、上記装置自体の定格電圧よりも低い電圧での動作に対する定格電圧とすることを可能にすることができる。
【0054】
したがって、定格電圧は、実際上、対地絶縁定格であることを踏まえ、好ましくは、接続が行われる電圧閾値は、接続および保護装置の対地絶縁定格電圧の20%未満であり、接続手段は、対地絶縁定格の20%未満の低電圧を定格電圧とする部品で構成される。典型的には、上記の20%という数字は、いずれのケースにおいても15%であってもよい。
【0055】
定格動作電流は(損失の最小化、低い表皮/近接効果により)、銅製またはアルミニウム製の導体の断面積が同等である通常ケーブルの定格動作電流と等しいか、あるいはそれよりも若干(5%~10%)高い。よって、接続がなされる電流閾値は、銅製の導体の断面積が同等である通常ケーブルの定格電流よりも20%高い。
【0056】
通常、国際公開第2019/234449号に記載される容量性ケーブルの場合、層内または層間で交互になることで容量的な関係にある導電性の負荷撚線および電源撚線のいくつかの層を備える。本発明の実施形態によって保護されるのは、負荷撚線および電源撚線ならびに/またはその層の間の誘電体である。誘電体の選択は、根本的な発明の一部ではない。典型的には、誘電体は、いわゆるマグネットワイヤまたは非エナメル線の層間の非導電性の高分子材料のラッカーとしてのラッカーである。ケーブルの各端において、それぞれの導体の撚線は、束ねられ、保護装置に案内され得る。しかし、これらを束ねて、保護装置に案内された通常のケーブルの上記部分に接続することが好ましい。電源ケーブルおよび負荷ケーブルは、通常のケーブルと同じ種類である可能性が高い。好ましくは、これらのケーブルまたはその部分は、保護装置からその範囲に接地シースを有する。
【0057】
接続および保護装置が、長さの短い容量性ケーブルまたは静電容量の差が無視できる程度である2つのケーブルと共に使用される設置の場合、当該装置は、容量性ケーブルまたは2つのケーブルに容量性ケーブルの利点を提供する静電容量を内部に有していてもよい。あるいは、接続および保護装置は、これらの利点を提供する外部の静電容量と共に設置されてもよい。
【0058】
好ましくは、保護機器は、接続手段および3つの導体の当該接続手段との接合部が包囲された導電性ケースを有する。好ましくは、接続手段および3つの導体は全て、導電性ケースに対して電気的に隔離されており、後者は、接地ケーブルシースまたは別個のアース接続によって実現され得る接地のための設備を使用時に提供する。
【0059】
使用時に、電源導体に印加される電圧により、容量性ケーブルの負荷導体に対して電圧が誘導される。低負荷といった一部の回路網条件では、ケーブルの容量性はほとんど利点をもたらさず、スイッチは、装置の全ての端子を互いに接続するために閉止され得る。このため、装置は、便利には、スイッチを閉止するように遠隔操作するための有線または無線のインタフェースを備える。このようなインタフェースは、長尺電路の他端にある別の同様の装置との通信のためのものと同様であってもよい。
【0060】
負荷ひいては電流が増大するにつれて、負荷導体と電源導体との電圧差は増加する。全ての導体は、接地に対するそのケーブルの定格電圧を通電するが、容量性ケーブルの導体間の相対電圧は、定格電圧よりも少なくとも一桁低い。この理由から、容量性ケーブルの導体間にある誘電材料は、全負荷での相対電圧を定格としてもよい。
【0061】
同様の理由から、保護機器の接続手段は、定格電圧ではなく、一桁低い電圧において反応および接触するような定格とされる。実際、接続手段が定格電圧において反応するような定格とされる場合、誘電体は、接続手段が反応する前に破壊されるだろう。換言すれば、閾値は、定格電圧よりもほぼ一桁低く、あるいはそれよりもさらに低く設定されるのが好ましい。
【0062】
接続手段は、好ましくは、電圧測定回路に見られるような別個の電圧検出手段と、電圧閾値が検出された時点で閉じられる、スイッチなどの素子とを回路素子として備える。
【0063】
容量性ケーブルの導体間の電圧は、様々な要因によって外乱を受ける可能性があり、接続手段は、それに応じた様々な装置を有してもよい。
【0064】
接続手段は、ギャップが飛び越えられる電圧で導通するスパークギャップ装置などの回路素子において見られるように、電圧閾値が超過したか否かを自身で検出することを含んでもよい。あるいは、電圧測定回路において見られるような別個の電圧検出手段を備えてもよく、接続手段は、電圧閾値に到達した時点で閉じるスイッチなどの回路素子を備える。
【0065】
上記説明では、容量接続された2つのケーブルがそれらの間の電圧が閾値を超えた場合の両者の接続を想定しているが、具体的には、ケーブルに対する電流需要が低い場合にこの接続を行うことが望ましい、別のシナリオが存在する。このような場合、ケーブルが容量性ケーブルであるという利点は、わずかとなるか、さらには不利となる傾向がある。したがって、装置は、電流がこのような閾値未満である場合に2つの導体を接続するための手段を含んでもよい。通常、接続手段は、導体間の電圧が閾値を超えた場合のものと同様であり、すなわち、好ましくは、スイッチなどの能動制御部品である。あるいは、別個の能動制御部品が設けられてもよい。
【0066】
上記装置は、起動時にケーブル導体が互いに接続されることをデフォルトとすることが好ましい。この場合、一方の部品は、通常は閉じており、電流閾値に到達したときに開くように制御され、他方は、過剰電圧の場合に閉じるように制御される。
【0067】
本発明の別の局面によれば、使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルと組み合わせた接続および保護装置が提供され、当該接続および保護装置は、
・上記電源ケーブルまたは負荷ケーブルのいずれかに接続するための電源/負荷接続端子と、
・それぞれの容量接続された導体への接続のための一対のケーブル端子、または当該端子からそれぞれの導体までのケーブルの相互接続部分と、
・上記電源/負荷接続端子と上記一対のケーブル端子の一方との間における上記装置内の直接接続であって、上記一対のケーブル端子の他方は、上記電源/負荷接続端子に通常は接続されていない、直接接続と、
・以下の場合に、上記2つの導体の容量接続を保護するために、上記一対のケーブル端子の他方を上記電源/負荷接続端子に接続するための手段とを備える。
・上記一対のケーブル端子間の電圧が閾値を超える場合、あるいは
・上記直接接続内の電流が閾値を超える場合。
【0068】
通常、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルは、同様の2つの接続および保護装置と組み合わされており、一方は一端にあり、他方は他端にある。
【0069】
接続および保護装置には、導体の容量接続を向上させるためのキャパシタが組み込まれてもよい。
【0070】
本発明の実施形態において、2つ以上のリレーが使用され、それにより、制御が簡略化され得る。これらの実施形態において、上記装置またはシステムは、
夜間使用を可能にする常閉リレーであって、電流が閾値を上回ることにより開く常閉リレーと、
差動電圧が閾値を上回ることにより閉じる常開リレーとを備える。
【0071】
任意には、これは制御回路を必要とすることなく、完全に自動的に行われる。例えば、NCリレーのコイルがメインバスバーの周囲の誘導ループによって通電した場合、NOリレーはバスバー間のオーム線によって通電している。
【0072】
本発明の理解を助けるために、以下に、その特定の実施形態を、例として、添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0073】
図1図1は、本発明の基本的な接続および保護装置の図である。
図2図2は、本発明の接続および保護装置を含む三相電源である。
図3図3は、本発明の保護・接続装置の部品の配置のブロック図である。
図4図4は、本発明の例示的な接続および保護装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0074】
図面の図1を参照すると、2つの能動制御部品が存在する第1実施形態が示され、一方の部品1は、通常閉じており、電流閾値に到達したときに開くように制御され、他方の部品2は、過剰電圧が発生した場合に閉じるように制御される。上記装置は、導電性のハウジング3を有し、ハウジングの壁7の内部に3つの端子4,5,6が絶縁状態で設けられている。ハウジング内には、端子4,5の間にバスバー8が延びている。さらなるバスバーが、端子6からハウジングの他方の側にある絶縁レセプタクル9まで延びている。
【0075】
誘導電流検知コイル11が、それぞれのバスバーに接続された接点を有する常閉(NC)リレー14のコイル12と直列にバスバー8の周囲に設けられている。バスバー8を介して装置に電流が流れていない起動時、端子5,6は常閉リレーによって互いに接続されている。電流が電流閾値に達すると、リレーを開き、かつ導体が端子5,6に接続された容量性ケーブルの容量性動作を可能にするのに十分な電流がコイル11,12に流れる。
【0076】
高抵抗直列抵抗器22(以下の目的でのみ十分な電流を流すような寸法に設定されている)を有する電圧検知線21が、常開(NO)リレー24のコイル23と直列接続されている。その接点はバスバーにそれぞれ接続されている。通常、起動時および正常動作時において、バスバーと導体との間の電圧は、導体間にある誘電体の能力の範囲内であり、リレー24は開いたままとなる。バスバー6,8/端子5,6/ケーブル導体(図1に不図示)間の電圧が、誘電体が潜在的に危険な状態となる閾値を超えた場合、NOリレーが閉じるのに十分な電流が線21、抵抗器22およびコイル23に流れ、起動時と同様に導体が互いに接続されるが、リレー14によってではなく、リレー24によって接続される。
【0077】
上述のように、本実施形態では、リレーを、そのコイル内の電流が所望の電流閾値および電圧閾値において動作するように特別に調整することを必要とすることが予想される。この理由から、リレーは、制御回路によって制御されるのが好ましく、実際、第2実施形態において以下に説明されるように、単一のリレーを使用することが好ましい。
【0078】
しかし、本発明の最も単純な実施形態では、1つのNOリレーのみ、または導体間電圧が閾値を超えた時点で閉じるように構成された他の電子スイッチが必要とされる点に注意されたい。
【0079】
図面の図2から図4を参照し、第2実施形態について説明する。昇電圧送電電圧(典型的には33kV)配電網101が、電源102と負荷103との間に設けられている。当該配電網のこれらの特徴および他の特徴は、図1において概略的に示されている。これは、各相がR,G,Bで示された三相回路網であり、したがって、上記特徴の一部は3つずつ設けられる。しかし、本発明の特徴が、各相、すなわち、それぞれの特徴としての三相に備えられている場合、これら特徴は共通の参照符号を有する。
【0080】
配電網の主ケーブルは、電源に接続されたプレート105と負荷に接続されたプレート106とを誘電体107を間に挟んでそれぞれが有する容量性ケーブル104である。プレートおよび誘電体は、概略的に示されている。プレートの一方は一端において接続され、他方は他端において接続されている。非接続端は、通常、単純に切断されている。
【0081】
接続および保護装置108が、各相において電源ケーブル109と負荷ケーブル110との間に設けられており、装置108および容量性ケーブル104から短尺の通常ケーブル111が介在している。ケーブル104とケーブル111との間の接続は、概略的に示されるコネクタ112によってなされる。これらは、本出願人による国際公開第2019/234449号、具体的にはその図6から図10に記載されるようなものであってもよい。
【0082】
接続および保護装置108は全て同一であり、代表的な1つのみについて図4を参照して説明する。これらは電圧部品を用いた昇電圧装置であり、当該電圧部品の一部は、はるかに低い電子電圧制御回路によって動作する。これは、配電網にとって適切な接地に対する絶縁性を装置が有することを意図するものである。例えば、この昇電圧は、典型的には33kVである。上記で説明したように、キャパシタのプレート間の瞬間電圧は、当該昇電圧よりも一桁低い。この結果、実際上、複数の撚線で構成され、容量性導体であるケーブルの容量性プレートは、定格電圧がはるかに低い誘電体によって隔離されてもよい。換言すれば、誘電体の破壊電圧は、ケーブルの定格電圧の3分の1程度であってもよい。同様に、接続および保護装置は、定格電圧の15%~20%である異常電圧に反応して誘電体を保護する定格電圧としてもよい。これが上記低電圧である。低電圧部品に対して少なくとも多少動作するための関連回路は、電子回路電圧、典型的には12ボルトで動作してもよい。この電圧関係は図3に示されている。
【0083】
図2および図4に示すように、概略的には、接続および保護装置は、電源/負荷ケーブル109,1010から容量性ケーブルのプレート105,106の一方までの直線接続レール121と、他方のプレート106,105のための隔離レール122を有する。ケーブル104は容量性であるので、電源端において、プレート105は、プレート106が隔離レール122に接続された状態で、レール121によって直線接続され、一方、容量性ケーブルの負荷端においては、プレート106は、プレート105が隔離レール122に接続された状態で、接続レール121によって直線接続される。
【0084】
ただし、例示的な接続および保護装置を独立型装置として以下に説明する。当該装置は、配電ケーブル接続に適したアース接続を備えるスチール外部ケース123を有する。当該ケースまたはキャビネットの構造的構成は、以下に説明する電気的特徴に従って当業者により決定され得る。
【0085】
2つのレール121,122は、ケース123全体にわたって配置されている。直線/直接接続レール121は、コネクタ125,126としての2つのケーブル端子をいずれかの端に1つずつ有する。これらは、htps://www.pfisterer.com/fileadmin/pfisterer/downloads en/CableSystemMV-CT-EN.pdf.に記載されるPfisterer MV-Connexケーブルコネクタのソケット部品であってもよい。接続されたケーブルには、ケーブルのコアをレールに接続し、ケーブルのシースを外部ケース121に接続するプラグ部品が設けられている。隔離レールは、一端において絶縁状態で取り付けられ、他端においてケーブルの端子/コネクタ127が設けられている。様々な回路素子がレールおよびレール間に接続されている。
【0086】
図3に示すように、以下に説明する回路は、3つのグループに構成されている。すなわち、
・バスバーのレール121,122間の電圧が電圧閾値を超えた場合に一方から他方に電流を流すために当該レール間に直接接続された、グループIの高電圧部品。
・レールから電力を受電し、レールが導通する電流およびそれらの相対電圧を監視する、グループIIIの低電圧制御回路部品。
・グループIIIの部品の制御下で必要に応じてレール間に電流を導通させるための、閾値電圧を定格電圧とするグループIIのスイッチ128。
【0087】
上記部品は全て、使用時に接地される導電性ケース123から高圧絶縁によって完全に絶縁され、1つのグループから次のグループへの絶縁不良を防ぐ。換言すれば、スイッチ128およびグループI部品がそれらの端子によりレールに接続されているにもかかわらず、スイッチ128およびグループI部品は、レール間電圧のみを受けるので、レール間電圧を定格電圧とすることができる。スイッチの内部絶縁は、低電圧制御回路に接続されたその制御電線上でレール電圧を低電圧から絶縁する。
【0088】
上記部品は、全て、ケースから絶縁する電圧を定格電圧とする線間電圧によって絶縁され単一のボード上に取り付けられてもよい。ただし、グループI部品は、レール間に機械的かつ電気的に接続されてもよい。スイッチ128の接点についても同様である。
【0089】
上記低電圧部品は、伝送線間電圧に対してケースから完全に絶縁されたプリント回路基板に取り付けられている。
【0090】
レール間の1つの素子は常開スイッチ128であり、当該スイッチのための駆動回路129が設けられている。図3に示すように、このスイッチは、無線制御信号を受信するように構成されている。このスイッチの目的は、2つのレールを、レール間電圧が閾値を超えた場合に両者の間に電位が存在し得ないように互いに短絡させることである。ケーブル、コネクタおよびレールは33kVを定格電圧としているが、スイッチは4kVにおいて動作する点に特に注意されたい。この明らかな二分法によってもたらされる可能性は、正常な作動条件下では、容量性配電網ケーブル104の2つのプレート105,106の容量接続により、負荷プレートと電源プレートとの間の電圧差動が、キャパシタのプレート素子間の静電容量に作用するケーブル電流に依存するようになるということである。したがって、プレートとレールとの間の瞬間電圧は、公称ピーク電圧である33kV、または他の関連する電圧よりも低く、実際、ほぼ一桁低い。本出願による国際公開第2019/234449号に示されるようなケーブル中の誘電体は、プレート間の瞬間電圧を定格電圧とする。これが、上記接続および保護装置における回路部品の定格電圧を低電圧とすることができる理由である。
【0091】
別のモードにおいて、スイッチ128は、常閉であり、上記の操作に対して必要な変更が加えられる。常閉状態では、この状態により、システムが制御回路に対する外部に対する直流電源を失った場合に赤および緑を短絡させることによって、ケーブルを通常モードに「フェイルセーフ」することが可能となる。よって、容量性モードに入る命令に応じて、リレーのスイッチは、電気機械的に開状態に維持され、このトリガにより、リレーに対する電源が解除され、これによりリレーは閉位置に戻ることができる。
【0092】
図4を参照すると、レール間の電圧は、測定回路130によって測定される。この電圧が閾値、典型的には4kVを超える場合、当該回路は、スイッチ128のための駆動回路129に信号を送る。駆動回路はスイッチを閉じ、2つのレール121,122は、スイッチによって互いに接続され、両者の間の電圧差が解消される。このスイッチは電磁リレースイッチであるため、落雷などのイベントが発生した場合に、識別可能な時間を閉じるために要する。換言すれば、このスイッチは遅すぎるため、サイリスタスイッチ228が当該回路と並列に設けられ、同じ駆動回路129によって動作する。以下に説明するように、他のさらに高速な部品が設けられている。
【0093】
上記装置にはまた、レール121における過電流を検出するとともに、スイッチの閉鎖および両容量性導体による過電流の共有のための信号を駆動回路129に送る変流器132も備えられている。駆動回路は、起動後、およびレール121中の電流が他のより低い閾値未満である他の時点において、スイッチを閉状態に維持するようにも構成されている。
【0094】
換言すれば、変流器は、電流が低い閾値未満であることを検出するにあたってさらなる目的を果たし、これは、容量性導体が通常の導体として動作するのに有利である。上記スイッチは、常閉リレースイッチとして構成され、それにより、当該スイッチは、容量性ケーブルが最初に動作状態に切り替えられた際に、通常の回路網スイッチ(図示せず)によって閉じられる。
【0095】
上記装置における他の回路部品は、以下の通りである。
・整流器およびバッテリを含み、スイッチ駆動回路131を含む他の部品に電力を供給する、低電圧電源133、
・電子回路電圧において上記電源に交流を供給するための、レール間の分圧器134、
・例えばインパルスによって生じる、レール間の過渡電圧ピークを制限するための金属酸化物避雷器135。これは、過渡電圧が避雷器の破壊電圧まで上昇したときにレール間に電流を流すという避雷器の半導体としての性質によるものである。好ましくは、避雷器は、スイッチが動作するように制御された電圧のほぼ1/2の電圧、すなわち、本実施形態では2kVで機能を停止するように指定される。これにより、避雷器によって過渡電圧を2kVに制限しながらも、スイッチが操作されないことが保証される。過渡電圧の電力、すなわち、インパルスの電力が高すぎると、これは不可能である場合があり、特に避雷器が焼損した場合、急峻なステップ状の(steep sided)インパルスをレール間に通すためのスパークギャップ136が設けられる。避雷器がスイッチおよびその駆動回路よりも早く動作することが予想されるのと同様に、スパークギャップは、急峻なステップ状のスパイクが避雷器を導通させる前に導通するように設けられている。便利には、スパークギャップの導通電圧は、避雷器の導通電圧と同じである。避雷器およびスパークギャップと並列であるさらなる装置は、容量性ケーブルの誘電体が、スイッチ(その電磁気形態およびサイリスタ形態における)よりも早く保護されることをより確実にするバリスタ236である。
【0096】
以下の避雷器、スパークギャップ、バリスタおよびさらにキャパシタ139は、接地された導電性ケースに対してこれらが完全に線間電圧に晒されるという点で、絶縁に関してグループIに含まれるという点に注意されたい。
【0097】
電源および監視回路は、グループIIIに含まれ、これらは、グループI部品と同様に、低電圧で動作し、当該回路を完全な線間電圧またはさらには導体間電圧を受けることから保護するようにのみ線間電圧に晒される。
【0098】
スイッチは、グループII部品と称される。なぜなら、レールに対するその接点と、その間の制御接点との間の電圧は、接地に対する線間電圧を一桁超えたり下回ったりしてはならないからである。
【0099】
電圧閾値または電流閾値の超過により閉じているとき、スイッチは、過電圧または過電流を発生させた外乱が消えるまで閉じたままとなる。スイッチ駆動回路は、電流測定装置132によって測定される電流が高電流閾値を下回ったときにのみスイッチを再び開放し、通常動作が再開する。上記監視および切替えは、電源によって駆動され、「閉」信号または「開」信号をスイッチ駆動回路に適宜送る制御器137により管理される。
【0100】
各スイッチ動作は、スイッチ内に容量性放電電流を発生させると予測され得る。これを保護するため、接続手段の一部として、電流減衰器38がスイッチ128と直列に存在している。
【0101】
上記装置には、任意のキャパシタ139も備えられている。これらのうち1つまたは複数がケース123内に、あるいは外部に取り付けられてもよい。その機能は、容量接続された導体間の静電容量を、特に、キャパシタ139によってのみ容量接続された通常のケーブルであるときに増加することである。
【0102】
本発明は、上記実施形態の詳細に限定されることを意図しない。例えば、接続・配電装置は、変電所内部の接地されたキャビネット内に取り付けられてもよい。この場合、接地された外部ケース123は省略することができる。また、接続・配電装置がこのような変電所のキャビネット内に設置されている場合、変電所自体の電源によってそれらに電力を供給してもよい。スイッチ駆動回路129に対し、有線または無線の入力口からのさらなる入力が提供されてもよく、それにより、スイッチ128を回路網の状態によって望ましいと示す状態に閉じることができる。実際、回路網電流および/または導体間電圧の測定は、接地されたケース無しに提供されてもよく、および/または、実際、接地されたキャビネットおよび制御信号および/またはリレーの閉鎖のための電力は、測定および/または外部制御に応じて、導体間スイッチを閉鎖するためのケース/キャビネット内に設けられてもよい。これは、容量性ケーブルの一端での測定によって他端が閉鎖され、他端の閉鎖も実行することが望ましい場合に特に当てはまる。
【0103】
本発明の追加の実施形態を以下に示す:
【0104】
1.容量性送電ケーブルのための送電ケーブル保護および制御構成であって、該構成が、
該ケーブルの一方の終端に、
・負荷ケーブルまたは電源ケーブルのための負荷端子または電源端子と、
・該容量性送電ケーブルの一対の導体のための一対のケーブル端子であって、該導体は、使用時に直接または該前記端子の延長導体を介して接続され、
・該一対のケーブル端子のうち一方は、レールまたはバスバーによって該負荷端子または電源端子に接続されている、一対のケーブル端子と、
・該レールまたはバスバーと該一対のケーブル端子の他方との間の電磁スイッチまたは電子スイッチとを備え、かつ
該ケーブルの該一方の終端または他方の終端に、
・使用時に該一対のケーブル端子間、すなわち、該容量性ケーブル導体間の差動電圧を測定する手段と、
・該差動電圧が該容量性ケーブルの絶縁破壊を下回る閾値を超えた場合に、該スイッチを閉じるように制御するための手段と
を備える、送電ケーブル保護および制御構成。
【0105】
2.実施形態1に記載の送電ケーブル保護および制御構成であって、
・前記スイッチ制御手段が、第2または第3の事象において前記スイッチを制御するように構成されるか、あるいはその代わりに別個のスイッチ制御手段が備えられ、
・該第2の事象が、前記バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を下回ることであり、
・該第3の事象が、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を上回ることである、送電ケーブル保護および制御構成。
【0106】
3.実施形態1に記載の送電ケーブル保護および制御構成であって、
・第2スイッチ制御手段が、第2または第3において前記レールまたはバスバーと、前記一対のケーブル端子の前記他方との間の第2スイッチを制御するように構成され、
・該第2の事象が、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を下回ることであり、
・該第3の事象が、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を上回ることである、送電ケーブル保護および制御構成。
【0107】
4.前記容量性ケーブルの前記導体間の静電容量を提供するかあるいは増大させるキャパシタを含む、実施形態1、実施形態2または実施形態3に記載の送電ケーブル保護・制御構成。
【0108】
5.接地されているかあるいは接地可能な導電性ケースまたは導電性キャビネットに収容された接続および保護装置として構成され、前記端子が、送電電圧に対して絶縁され、前記スイッチが、前記差動破壊電圧を定格電圧とする、先行する実施形態のいずれかに記載の送電ケーブル保護および制御構成。
【0109】
6.前記測定手段および制御手段が、前記端子および前記スイッチと共にケースまたはキャビネット内に収容されている、実施形態5に記載の接続および保護装置。
【0110】
7.前記容量性ケーブルの反対側の端のための、第2のこのような装置と組み合わされ、該装置が、無線通信、有線通信、または光ファイバ通信用に構成されている、実施形態6に記載の接続および保護装置。
【0111】
8.金属酸化物避雷器、スパークギャップおよびバリスタのうち好ましくは少なくとも1つを前記スイッチが閉じることができるより早く前記差動電圧を導通させかつ低下させるように構成された自律装置を前記レールまたはバスバーと前記一対のケーブル端子の前記他方との間に含む、実施形態5、実施形態6または実施形態7に記載の接続および保護装置。
【0112】
9.電磁スイッチおよび電子スイッチの両方を含み、該電子スイッチが、該電磁スイッチよりも早く閉じるように構成されている、実施形態5から8のいずれかに記載の接続および保護装置。
【0113】
10.実施形態5から9のいずれかに記載の接続および保護装置であって、
・前記接続手段が、
・前記容量性ケーブルによって伝送される電圧の20%以下、好ましくは15%以下の電圧を定格電圧とし、かつ
・より低い電圧制御によって動作するように構成され、
・事象検出手段が、前記一対のケーブル間の電圧が、前記送電される電圧の20%を上回る、好ましくは15%を上回る閾値を超えたことの検出のための手段を備え、
・前記装置が、
・前記ケースまたはキャビネット内の低電圧電源と、
・前記電圧が前記閾値を超えたことを検出した場合に、前記接続手段に前記接続を行わせるための、前記ハウジング内の低電圧制御器とを備える、接続および保護装置。
【0114】
11.前記一対のケーブル端子間に接続された1つまたは複数のキャパシタと前記装置の外部で組み合わされた、実施形態5から10のいずれかに記載の接続および保護装置。
【0115】
12.前記ケーブルが、その長さに沿って容量的な関係にある一対の導体を含む、実施形態11に記載の接続および保護装置とケーブルとの組合せ。
【0116】
13.使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルと組み合わせた、実施形態5から12のいずれかに記載の接続および保護装置。
【0117】
14.前記ケーブルが、前記接続および保護装置の回路素子として収容されるかあるいは別に収容された1つまたは複数の通常型キャパシタにより一端または他端において容量接続された一対の通常の昇電圧送電ケーブルを含む、実施形態13に記載の接続および保護装置とケーブルとの組合せ。
【0118】
15.前記ケーブルが、その長さに沿って容量的な関係にある一対の導体を含み、追加のキャパシタが前記装置内に回路素子として備えられている、実施形態13に記載の接続および保護装置とケーブルとの組合せ。
【0119】
16.使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルのための接続および保護装置であって、
・接地可能な導電性ハウジングと、
・それぞれが、該ハウジングからの昇電圧絶縁における終端と、該ハウジング内の内部接続点とを提供する定格電圧とされた3つの接続端子であって、
・該接続端子のうち1つが、該電源ケーブルまたは負荷ケーブルのいずれかの絶縁された終端および内部接続のためのものであり、
・他の該ケーブル端子が、該それぞれの容量接続された導体の絶縁された終端および内部接続のための対であるか、あるいは該端子から該それぞれの導体までのケーブルの相互接続部分の一方である、3つの接続端子と、
・該ハウジング内での該接続端子の該一方と該一対のケーブル端子の一方との間の直接接続であって、該一対のケーブル端子の他方が、通常、該接続端子に接続されていない、直接接続と、
・該一対のケーブル端子間の電圧が閾値を超えた場合に、該2つの導体の該容量接続を保護するために、該一対のケーブル端子の該他方を該接続端子に接続するための該ハウジング内の手段と
を備える、接続および保護装置。
【0120】
17.前記一対のケーブル間の電圧が閾値を超えたことの検出のための手段を含む事象検出手段を含む、実施形態16に記載の接続および保護装置。
【0121】
18.使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルと組み合わせた接続および保護装置であって、
・接地可能な導電性ハウジングと、
・それぞれが、該ハウジングからの昇電圧絶縁における終端と、該ハウジング内の内部接続点とを提供する定格電圧とされた3つの接続端子であって、
・該接続端子のうち1つが、該電源ケーブルまたは負荷ケーブルのいずれかの絶縁された終端および内部接続のためのものであり、
・他の該ケーブル端子が、該それぞれの容量接続された導体の絶縁された終端および内部接続のための対であるか、あるいは該端子から該それぞれの導体までのケーブルの相互接続部分の一方である、3つの接続端子と、
・該ハウジング内での該接続端子の該一方と該一対のケーブル端子の一方との間の直接接続であって、該一対のケーブル端子の他方が、通常、該接続端子に接続されていない、直接接続と、
・該一対のケーブル端子間の電圧が閾値を超えた場合に、該2つの導体の該容量接続を保護するために、該一対のケーブル端子の該他方を該接続端子に接続するための該ハウジング内の手段であって、
・該接続手段が、該昇電圧の20%以下の定格電圧とされ、
・該接続手段が、低電圧制御によって動作するように構成された、接続手段と、
・該一対のケーブル間の電圧が該昇電圧の20%を上回る閾値を超えたことの検出のための手段を含む事象検出手段と、
・該ハウジング内の低電圧電源と、
・該電圧が該閾値を超えたことを検出した場合に、該接続手段に該接続を行わせるための、該ハウジング内の低電圧制御器と
を備える、接続および保護装置。
【0122】
19.給電網であって、
・第1ノードに接続された電源と、
・誘電体で隔てられた2つ以上の導体によって第2ノードに接続された該第1ノードと、
・該第2ノードと、
・制御システムとを備える、給電網であって、
該2つ以上の導体は、第1モードでガルバニック接続を介して、あるいは第2モードで容量性ケーブルとして、該第1ノードと第2ノードとの間に電力を伝送することが可能であり、
該制御システムが、該2つ以上の導体を該第1ノードと第2モードとの間で切り替えることが可能である、給電網。
【0123】
20.前記2つ以上の導体間の切替えが、オペレータによって手動で行われ得る、実施形態19に記載の給電網。
【0124】
21.トリガ事象に応じて前記2つ以上の導体間の切替えを行うことが可能な誘電体装置をさらに備える、実施形態19または20に記載の給電網。
【0125】
22.前記トリガ事象が、容量性ケーブルとして動作するときのそれぞれの導体間の過剰電圧を含む、実施形態21に記載の給電網。
【0126】
23.前記トリガ事象が、現在のモードにおける前記導体の動作モードが不適切である旨の安全警告を含む、実施形態21に記載の給電網。
【0127】
24.前記トリガ事象が、容量性モードと比較してガルバニック接続が好ましいことを示す、負荷の低下を含む、実施形態21に記載の給電網。
【0128】
25.前記2つ以上の導体が、第1導体と第2導体とを含み、
前記第1モードにおいて、該第1導体の前記第1端が前記第1ノードに接続され、該第1導体の前記第2端が前記第2ノードに接続され、および/または該第2導体の前記第1端が該第1ノードに接続され、該第2導体の前記第2端が該第2ノードに接続され、
前記第2モードにおいて、該第1導体が、第1端において該第1ノードに接続されるが、その第2端において該第2ノードに接続されず、該第2導体が、第1端において該第1ノードに接続されないが、その第2端において該第2ノードに接続される、実施形態19から24のいずれかに記載の給電網。
【0129】
26.前記制御システムが、前記第1ノードおよび第2ノードの両方に制御回路を備え、それにより、該第1ノードおよび第2モードとの間の切替えが、両ノードにおいて同時にリレーを動作させることを含む、実施形態19から25のいずれかに記載の給電網。
【0130】
27.前記制御システムが、実施形態1から17のいずれかに記載の接続および保護装置を備える、実施形態19から26のいずれかに記載の給電網。
図1
図2
図3
図4
【手続補正書】
【提出日】2023-11-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は送電に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒューズおよび電磁装置は、過電圧および過電流から回路を保護することで知られている。これらは、ハンドヘルドデバイスのヒューズにおいて見られるような低圧や、回路遮断器を備える家庭用機器に見られるような電源、あるいは配電回路遮断器を備える中電圧回路網および高電圧回路網など、商用の電圧および電流のほとんどについて提供されている。
【0003】
保護装置は、ある種の回路における特定の素子でも知られている。例えば、特開平11-275872号の要約には以下のように記載されている:
「[課題]線間短絡やアーム短絡などの事故発生時に、非線形抵抗素子の処理エネルギーおよび電力変換器の過電流責務を増加させることなく、キャパシタを過電圧から保護することにある。[解決手段]電力変換器の交流端子と交流電源2の間に接続された直列キャパシタ31~33を有する電力変換回路において、非線形抵抗素子41~43と、キャパシタ端子間を短絡するスイッチ手段(51~53)と、キャパシタ端子間電圧を検出する電圧検出手段(61~63)とをキャパシタ端子間に接続し、電圧検出手段により過電圧を検出した時点から1サイクル程度遅延させた後に短絡スイッチを投入する制御手段200を設ける。1サイクル以上継続する線間短絡電流の場合、当該線間短絡電流を短絡スイッチにバイパスし、また、アーム短絡1サイクルの場合、短絡スイッチを投入する前に電力変換器の点弧パルスが停止し、キャパシタ31~33によって短絡電流を抑制する。」
【0004】
国際公開第2019/234449号に示されるような容量性ケーブルは、当該容量性ケーブルが接続されている機器の保護だけでなく、自身の保護にとっても、通常の配電網ケーブルと同様に保護機器からの恩恵を受ける。当該ケーブルは、以下に説明するようにさらなる保護の恩恵を受ける。当該ケーブルは、誘電材料で隔てられた2つの容量性プレートを備える。これは、当該ケーブルが、国際公開第2010/026380号に示されるようなストリップ状の物理プレートを備えるか、あるいは、国際公開第2019/234449号に示されるような隣接しかつ接続されてプレートとなる複数の電線で構成される複合プレートであるかのいずれかである。当該ケーブルは、一端から他端に過電圧を送信する可能性があり、したがって係る過電圧の印加を避けるために通常の保護機器を必要とするだけでなく、過電圧が両端に印加された場合に当該ケーブルの誘電材料が損傷を受けやすい。この過剰は、当該ケーブルのプレートを構成する導体の両端の電圧が高すぎることで示される。このような電圧は、電源電圧導体を当該導体と負荷電圧導体との間の電圧を測定するために拡張することによって容易に監視される。一応、この監視された電圧が閾値を超える場合、ケーブルは、誘電破壊閾値を超える監視電圧からケーブルを保護するために、係る機器から切断され得る。切断は、配電電圧を定格電圧とする保護機器によって行うことが可能である。この解決法は、容量性ケーブルを設置する費用を増加させるだけでなく、容量性ケーブルの経済的利点を損なうものでもあり、不要な切断をもたらしやすい。さらに、容量性ケーブルの誘電材料を保護するには反応が遅すぎる場合がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、容量性ケーブルのための改良された保護機器を提供し、当該ケーブルが保護されたまま接続を提供し続けることを可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの局面によれば、容量性送電ケーブルのための送電ケーブル保護・制御構成であって、該構成は、
該ケーブルの一方の終端に、
・負荷ケーブルまたは電源ケーブルのための負荷端子または電源端子と、
・該容量性送電ケーブルの一対の導体のための一対のケーブル端子であって、該導体は、使用時に直接または前記端子の延長導体を介して接続され、
・該一対のケーブル端子のうち一方は、レールまたはバスバーによって該負荷端子または電源端子に接続された、一対のケーブル端子と、
・該レールまたはバスバーと該一対のケーブル端子の他方との間の電磁スイッチまたは電子スイッチとを備え、かつ
該ケーブルの該一方の終端または他方の終端に、
・使用時に該一対のケーブル端子間、すなわち、該容量性ケーブル導体間の差動電圧を測定する手段と、
・該差動電圧が該容量性ケーブルの絶縁破壊を下回る閾値を超えた場合に、該スイッチを閉じるように制御するための手段と
を備える送電ケーブル保護および制御構成が提供される。
【0007】
好ましくは、一つの改変例において、
・前記スイッチ制御手段は、第2または第3の事象において前記スイッチを制御するように構成されるか、あるいはその代わりに別個のスイッチ制御手段が備えられ、
・該第2の事象は、前記バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を下回ることであり、
・該第3の事象は、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を上回ることである。
【0008】
別の改変例において、
・第2スイッチ制御手段が、第2または第3の事象において前記レールまたはバスバーと、前記一対のケーブル端子の前記他方との間の第2スイッチを制御するように構成され、
・前記第2の事象は、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を下回ることであり、
・前記第3の事象は、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を上回ることである。
【0009】
さらなる構成において、前記容量性ケーブルの前記導体間の静電容量を提供するかあるいは増大させるキャパシタが提供される。
【0010】
好ましい改変例において、前記構成は、接地されているかあるいは接地可能な導電性ケースまたは導電性キャビネットに収容された接続および保護装置としての構成であり、前記端子は、送電電圧に対して絶縁され、前記スイッチは、前記差動破壊電圧を定格電圧とする。
【0011】
また、好ましくは、前記測定手段および制御手段は、前記端子および前記スイッチと共にケースまたはキャビネット内に収容されている。
【0012】
前記保護および制御装置は、前記容量性ケーブルの反対側の端のための、第2のこのような装置と組み合わせて提供されてもよく、該装置は、無線通信、有線通信、または光ファイバ通信用に構成されている。
【0013】
通常、前記装置は、避雷器として機能する金属酸化物バリスタ、スパークギャップおよびサイリスタのうち好ましくは少なくとも1つを前記スイッチが閉じることができるより早く前記差動電圧を導通させかつ低下させるように構成された自律装置を前記レールまたはバスバーと前記一対のケーブル端子の前記他方との間に含む。より好ましくは、上記装置は、避雷器として機能する金属酸化物バリスタおよびサイリスタの全てを含む。
【0014】
また、通常、電磁スイッチおよび電子スイッチの両方が設けられ、前記電子スイッチは、前記電磁スイッチよりも早く閉じるように構成されている。
【0015】
好ましくは、
・前記接続手段は、
・前記容量性ケーブルによって伝送される電圧の20%以下、好ましくは15%以下の電圧を定格電圧とし、かつ
・より低い電圧制御によって動作するように構成され、
・事象検出手段が、前記一対のケーブル間の電圧が、前記送電される電圧の20%を上回る、好ましくは15%を上回る閾値を超えたことを検出するための手段を備え、
・前記装置は、
・前記ケースまたはキャビネット内の低電圧電源と、
・前記電圧が前記閾値を超えたことを検出した場合に、前記接続手段に前記接続を行わせるための、前記ハウジング内の低電圧制御器とを備える。
【0016】
なお、上記ケースまたはキャビネットは、隔離された直流電源を有する変電所の内部または付近にあってもよい。
【0017】
前記接続および制御装置は、前記一対のケーブル端子間に接続された1つまたは複数のキャパシタと前記装置の外部で組み合わされていてもよい。
【0018】
通常、前記ケーブルは、その長さに沿って容量的な関係にある一対の導体を含む。
【0019】
本発明の別の局面において、前記接続および保護装置は、使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルと組み合わせて提供される。
【0020】
このような組合せにおいて、前記ケーブルは、前記接続および保護装置の回路素子として収容されるかあるいは別に収容された1つまたは複数の通常型キャパシタにより一端または他端において容量接続された一対の通常の昇電圧送電ケーブルを含んでもよい。あるいは、該ケーブルは、その長さに沿って容量的な関係にある一対の導体を含んでもよく、追加のキャパシタが前記装置内に回路素子として備えられている。
【0021】
本発明の第3の局面によれば、使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルのための接続および保護装置であって、
・接地可能な導電性ハウジングと、
・それぞれが、該ハウジングからの昇電圧絶縁における終端と、該ハウジング内の内部接続点とを提供する定格電圧とされた3つの接続端子であって、
・該接続端子のうち1つは、該電源ケーブルまたは負荷ケーブルのいずれかの絶縁された終端および内部接続のためのものであり、
・他の該ケーブル端子は、該それぞれの容量接続された導体の絶縁された終端および内部接続のための対であるか、あるいは該端子から該それぞれの導体までのケーブルの相互接続部分の一方である、3つの接続端子と、
・該ハウジング内での該接続端子の該一方と該一対のケーブル端子の一方との間の直接接続であって、該一対のケーブル端子の他方は、通常、該接続端子に接続されていない、直接接続と、
・該一対のケーブル端子間の電圧が閾値を超えた場合に、該2つの導体の該容量接続を保護するために、該一対のケーブル端子の該他方を該接続端子に接続するための該ハウジング内の手段と
を備える、接続および保護装置が提供される。
【0022】
好ましくは、前記一対のケーブル間の電圧が閾値を超えたことを検出するための手段を含む事象検出手段が含まれる。
【0023】
本発明の第4の局面において、使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルと組み合わせた接続および保護装置であって、
・接地可能な導電性ハウジングと、
・それぞれが、該ハウジングからの昇電圧絶縁における終端と、該ハウジング内の内部接続点とを提供する定格電圧とされた3つの接続端子であって、
・該接続端子のうち1つは、該電源ケーブルまたは負荷ケーブルのいずれかの絶縁された終端および内部接続のためのものであり、
・他の該ケーブル端子は、該それぞれの容量接続された導体の絶縁された終端および内部接続のための対であるか、あるいは該端子から該それぞれの導体までのケーブルの相互接続部分の一方である、3つの接続端子と、
・該ハウジング内での該接続端子の該一方と該一対のケーブル端子の一方との間の直接接続であって、該一対のケーブル端子の他方は、通常、該接続端子に接続されていない、直接接続と、
・該一対のケーブル端子間の電圧が閾値を超えた場合に、該2つの導体の該容量接続を保護するために、該一対のケーブル端子の該他方を該接続端子に接続するための該ハウジング内の手段であって、
・該接続手段は、該昇電圧の20%以下の定格電圧とされ、
・該接続手段は、低電圧制御によって動作するように構成された、接続手段と、
・該一対のケーブル間の電圧が該昇電圧の20%を上回る閾値を超えたことと検出するための手段を含む事象検出手段と、
・該ハウジング内の低電圧電源と、
・該電圧が該閾値を超えたことを検出した場合に、該接続手段に該接続を行わせるための、該ハウジング内の低電圧制御器とを備える、接続および保護装置が提供される。
【0024】
本発明の一つの局面は、電力を供給するために容量性動作モードと通常(ガルバニック)動作モードとの間で切り替えられる電力網に関する。モード間の選択は、電力網に対する負荷、または電力網の一領域に対する負荷に関連し得る。なぜなら、1つの回路網は、概して、個別のセクションを適宜含み、各セクションは、通常の方法で、あるいは容量的に動作し得るからである。この選択は、回路網の機器の破損、例えば、ケーブルまたはケーブル部品の破損を回避するために行われてもよい。
【0025】
モード間の選択は、スイッチの手動操作によりモードの変更が実施されることで、手動で行われてもよい。この選択は、例えば、負荷、または回路網関連の要因を監視する自動機器によって行われてもよい。回路網制御システムはまた、これらの両方、すなわち、手動操作式スイッチと、所定のトリガに従って当該スイッチを操作する制御機器とを備えてもよい。
【0026】
本発明の第5の局面において、したがって、
・第1ノードに接続された電源と、
・誘電体で隔てられた2つ以上の導体によって第2ノードに接続された該第1ノードと、
・該第2ノードと、
・制御システムとを備える給電網であって、
該2つ以上の導体は、第1モードでガルバニック接続を介して、あるいは第2モードで容量性ケーブルとして、該第1ノードと第2ノードとの間に電力を伝送することが可能であり、
該制御システムは、該2つ以上の導体を該第1ノードと第2モードとの間で切り替えることが可能である、給電網が提供される。
【0027】
給電網は、より具体的には、
(i)第1ノードに接続された電源と、
(ii)必要に応じて誘電体で隔てられた2つ以上のケーブルによって第2ノードに接続された該第1ノードと、
(iii)該第2ノードと、
(iv)制御システムとを備えてもよく、
該2つ以上のケーブルは、第1モードでガルバニック接続を介して、あるいは第2モードで容量性ケーブルとして、該第1ノードと第2ノードとの間に電力を伝送することが可能であり、
該制御システムは、該2つ以上のケーブルを該第1ノードと第2モードとの間で切り替えることが可能である。
【0028】
容量性ケーブルへの言及は、本明細書の他の箇所に記載された通りであり、したがって、容量性構成において2つの構成導体または構成ケーブルを備える容量性ケーブルへの実施形態における言及を含む。端部においてキャパシタによって接続された2つの通常ケーブルもまた容量性導電ケーブルとして機能し得るが、誘電体で離隔された2つ以上の内部ケーブルを備える容量性ケーブルが好ましい。
【0029】
前記2つ以上の導体間の切替えは、既に述べたように、オペレータによって手動で行われ得る。
【0030】
トリガ事象に応じて前記2つ以上の導体間の切替えを行うことが可能な誘電体保護装置が適宜含まれる。当該装置からの信号が、その後、モード間の切替えを開始させ得る。トリガ事象の例は、容量性ケーブルとして動作するときのそれぞれの導体間の過剰電圧を含む。トリガ事象のさらなる例は、現在のモードにおける前記導体の動作モードが不適切である旨の安全警告である。トリガ事象は、容量性モードと比較してガルバニック接続が好ましいことを示す、負荷の低下をさらに含んでもよい。
【0031】
トリガ閾値に到達する時点を推定するために、外部監視システムを設けてもよい。当該閾値は、容量性ケーブル内の誘電体の破損を回避するように設定してもよい。別の適した閾値は、低負荷での送電が通常の方法によってより効率的に送達される時点である。さらなる閾値は、異常気象状況によってモード間の切替えが示される時点であってもよい。したがって、切替えは弱風の結果として行われ得る。
【0032】
監視システムは、回路網レベルまたは回路網のサブセクションレベルでの動作モードに関して決定を行う人工知能を適宜備える。
【0033】
本発明の実施形態において、前記2つ以上の導体は、第1導体と第2導体とを含み、
前記第1モードにおいて、該第1導体の前記第1端は前記第1ノードに接続され、該第1導体の前記第2端は前記第2ノードに接続され、および/または該第2導体の前記第1端は該第1ノードに接続され、該第2導体の前記第2端は該第2ノードに接続され、
前記第2モードにおいて、該第1導体は、第1端において該第1ノードに接続されるが、その第2端において該第2ノードに接続されず、該第2導体は、第1端において該第1ノードに接続されないが、その第2端において該第2ノードに接続される。
【0034】
前記制御システムは、好ましくは、前記第1ノードおよび第2ノードの両方に制御回路を備え、それにより、該第1ノードおよび第2モードとの間の切替えは、両ノードにおいて同時にリレーを動作させることを含む。
【0035】
なお、本発明は、様々な送電電圧にわたる送電ケーブルに適用可能であり、送電ケーブル内の容量接続された2つの導体間の電圧に関する。この電圧は、伝送されている電圧よりも低い。このような伝送電圧は、以下において、「昇電圧」と称し、それ以外の電圧については、低電圧、中電圧、高電圧(様々な用語によって)またはさらに高い電圧と称する。要するに、「昇電圧」と「低」電圧とが区別される。昇電圧が、送電網への接続のために装置全体が定格とされた電圧である限り、「定格電圧」という用語は、伝送電圧および昇電圧の代わりに適宜使用される。
【0036】
あるいは、接続および保護装置により電源および/または負荷に接続された容量接続導体は、以下のいずれかであってもよい:
・国際公開第2019/234449に記載されるような、長さに沿って容量的な関係にある一対のケーブル、あるいは
・一端または両端において容量接続され、必要に応じて1つまたは複数の通常型キャパシタが介在した一対の通常の送電ケーブルであってもよい。
【0037】
このようなキャパシタは、接続および保護装置の回路素子として収容されていても、別に収容されていてもよい。第1の選択肢では、閾値電圧は、容量的な関係にあるケーブル間の誘電体を保護するように設定され、後者の選択肢では、閾値電圧は、キャパシタ(どこに配置収容される場合であれ)のプレートの間の誘電体を保護するように設定される。いずれの選択肢においても、容量接続された2つのケーブルは、便宜上「容量性ケーブル」と記載する。本発明が適用可能であって、かつ「容量性ケーブル」という記載が適切である別の場合があるという点に注意されたい。
【0038】
これは、上記一対のケーブルがその長さに沿って容量的な関係にあるが、当該長さが短く、接続および保護装置の内部または実際その外部にある回路素子として含まれる追加のキャパシタによって、ケーブル間の静電容量を都合よく増加させる場合である。
【0039】
接続および保護装置は、容量性ケーブルの負荷端または電源端に接続することができる。通常、長尺な電路の両端に接続されている。それぞれの端において、電源/負荷接続端子は、一対の端子の一方を介して、他端において電源ケーブルまたは負荷ケーブルに接続されていない容量性ケーブルの導体に接続されている。一端の電源ケーブルは、容量性ケーブルおよび/または別体のキャパシタの導体により、他端の負荷ケーブルに容量接続されている。
【0040】
接続および保護装置が容量性ケーブルの長尺の電路の両端に設けられる場合、それらは通常、互いに通信を行うように構成されており、それにより、一緒に動作し得る。
【0041】
正常な使用では、接続および保護装置は、電源または負荷から容量性ケーブルのそれぞれの導体への直線接続を提供するだけである。
【0042】
通常、接続および保護装置は、2つのレールまたはバスバーを含む。一端に電源/負荷接続端子を有し、他端に一対のケーブル端子の一方を有する一方のレールまたはバスバーは、当該装置において上記直接接続を構成する。他方のレールまたはバスバーは一端において隔離され、一対のケーブル端子の他方は他端に接続されている。上記接続手段は、レールの間に配置されている。このレール/バスバー構成は便利であるが、他の構成が便利であることも考えられる。
【0043】
総称して、電圧閾値または電流閾値を超過させるイベントは、雷、あるいは、例えばケーブルの破損に関連する持続時間の延長(場合によっては給電網の他のいずれかの箇所で電線の上に木が倒れることに起因する)といった、過渡的なイベントである。雷は、誘電体を当該誘電体の両端の過電圧によって破損させやすいインパルスを発生させ得る。
【0044】
ケーブルの破損は、電流サージを発生させ、ケーブルの導体を抵抗によって加熱し、誘電体をこのように破損する場合がある。電圧閾値または電流閾値の超過を引き起こす切替えなどの他の異常イベントや通常イベントも考えられる。
【0045】
負荷ケーブルまたは電源ケーブルのいずれか、または場合によっては容量性ケーブルの一方に、例えば雷による電圧サージが発生した場合、一対の端子間の電圧、ひいては容量性ケーブルのプレートの両端の電圧は上昇する。当該電圧が閾値を超えたことが接続手段によって検出されると、3つの端子は、レール/バスバーが互いに接続されることにより(これらが設けられている場合)、接続手段によって互いに直接接続される。
【0046】
雷などのインパルスは、電圧上昇の観点で非常に急峻なイベントであるので、接続手段は、便利には、一対の端子間に便利にはレールを介してスパークギャップ部品を含む。この部品は、そのギャップの両端の電圧が閾値を超えるとすぐに導通し、導体間の電圧を制限する。
【0047】
スパークギャップ部品の能力超過を起こし得る高エネルギーインパルスに対応するため、避雷器の部品は、スパークギャップと並列に接続されてもよい。避雷器は、それらの両端の電圧を誘電破壊レベル未満に維持しながら、半導体材料の一次的導通によってより多くの電流を流すことを可能にする。
【0048】
スパークギャップおよび避雷器に加えて、上記装置は、別の受動部品、すなわち、制御器によって動作しない部品として、便利にはレールを介して、一対の端子間に金属酸化物バリスタを含んでもよい。
【0049】
また、インパルスは、それらの両端の電圧が高すぎる限り、そのような電流において継続し得る。これに対応するため、端子接続手段は、1つまたは複数のスイッチなどの能動部品を一対の端子間に便利にはレールを介して含んでもよい。当該スイッチは、リレーなどの物理スイッチであっても、サイリスタなどの電子スイッチであってもよい。
【0050】
その結果、容量性ケーブルの導体は互いに短絡し、導体間の電圧が存在せず、かつキャパシタのプレート間の誘電材料の両端に電圧が存在しない状態で、電源ケーブルが負荷ケーブルに直接接続される。これにより、誘電材料は、損傷を与え得る、当該材料の両端の電圧から保護される。
【0051】
負荷ケーブルもしくは電源ケーブルのいずれか、または場合によっては容量性ケーブルのうち1つに電流サージが発生した場合、上記装置内で接続端子と一対のケーブル端子の一方との間で直接接続状態にある電流は上昇する。これが閾値を超えたことが接続手段によって検出された場合、これら3つの端子は、便利にはスイッチを介して、接続手段によって互いに直接接続される。また、その結果、容量性ケーブルの導体は互いに短絡し、容量接続された2つの導体間で電流が共有された状態で、電源ケーブルが負荷ケーブルに直接接続される。
【0052】
他のケーブル端子を接続端子に接続する手段がスイッチを正常に含み、スイッチが、閉鎖前のそれらの接点間の電圧を通常定格電圧とする限り、接続手段は、接続および保護装置が接続される給電網の定格電圧を定格としてもよい。しかし、驚くべきことに、互いに切り替えられる端子間の実際の電圧は、通常、定格電圧よりも一桁以上低いことが分かった。この理由は、レール間の電圧は、キャパシタのプレート素子間の静電容量に作用するケーブル電流に依存するためである。よって、静電容量と電流とにのみ比例し定格電圧には比例しない問題の電圧は、定格電圧よりも低い。
【0053】
実際上、これは、適用可能な安全基準が維持される限り、スイッチを含む接続手段の部品の電圧を、上記装置自体の定格電圧よりも低い電圧での動作に対する定格電圧とすることを可能にすることができる。
【0054】
したがって、定格電圧は、実際上、対地絶縁定格であることを踏まえ、好ましくは、接続が行われる電圧閾値は、接続および保護装置の対地絶縁定格電圧の20%未満であり、接続手段は、対地絶縁定格の20%未満の低電圧を定格電圧とする部品で構成される。典型的には、上記の20%という数字は、いずれのケースにおいても15%であってもよい。
【0055】
定格動作電流は(損失の最小化、低い表皮/近接効果により)、銅製またはアルミニウム製の導体の断面積が同等である通常ケーブルの定格動作電流と等しいか、あるいはそれよりも若干(5%~10%)高い。よって、接続がなされる電流閾値は、銅製の導体の断面積が同等である通常ケーブルの定格電流よりも20%高い。
【0056】
通常、国際公開第2019/234449号に記載される容量性ケーブルの場合、層内または層間で交互になることで容量的な関係にある導電性の負荷撚線および電源撚線のいくつかの層を備える。本発明の実施形態によって保護されるのは、負荷撚線および電源撚線ならびに/またはその層の間の誘電体である。誘電体の選択は、根本的な発明の一部ではない。典型的には、誘電体は、いわゆるマグネットワイヤまたは非エナメル線の層間の非導電性の高分子材料のラッカーとしてのラッカーである。ケーブルの各端において、それぞれの導体の撚線は、束ねられ、保護装置に案内され得る。しかし、これらを束ねて、保護装置に案内された通常のケーブルの上記部分に接続することが好ましい。電源ケーブルおよび負荷ケーブルは、通常のケーブルと同じ種類である可能性が高い。好ましくは、これらのケーブルまたはその部分は、保護装置からその範囲に接地シースを有する。
【0057】
接続および保護装置が、長さの短い容量性ケーブルまたは静電容量の差が無視できる程度である2つのケーブルと共に使用される設置の場合、当該装置は、容量性ケーブルまたは2つのケーブルに容量性ケーブルの利点を提供する静電容量を内部に有していてもよい。あるいは、接続および保護装置は、これらの利点を提供する外部の静電容量と共に設置されてもよい。
【0058】
好ましくは、保護機器は、接続手段および3つの導体の当該接続手段との接合部が包囲された導電性ケースを有する。好ましくは、接続手段および3つの導体は全て、導電性ケースに対して電気的に隔離されており、後者は、接地ケーブルシースまたは別個のアース接続によって実現され得る接地のための設備を使用時に提供する。
【0059】
使用時に、電源導体に印加される電圧により、容量性ケーブルの負荷導体に対して電圧が誘導される。低負荷といった一部の回路網条件では、ケーブルの容量性はほとんど利点をもたらさず、スイッチは、装置の全ての端子を互いに接続するために閉止され得る。このため、装置は、便利には、スイッチを閉止するように遠隔操作するための有線または無線のインタフェースを備える。このようなインタフェースは、長尺電路の他端にある別の同様の装置との通信のためのものと同様であってもよい。
【0060】
負荷ひいては電流が増大するにつれて、負荷導体と電源導体との電圧差は増加する。全ての導体は、接地に対するそのケーブルの定格電圧を通電するが、容量性ケーブルの導体間の相対電圧は、定格電圧よりも少なくとも一桁低い。この理由から、容量性ケーブルの導体間にある誘電材料は、全負荷での相対電圧を定格としてもよい。
【0061】
同様の理由から、保護機器の接続手段は、定格電圧ではなく、一桁低い電圧において反応および接触するような定格とされる。実際、接続手段が定格電圧において反応するような定格とされる場合、誘電体は、接続手段が反応する前に破壊されるだろう。換言すれば、閾値は、定格電圧よりもほぼ一桁低く、あるいはそれよりもさらに低く設定されるのが好ましい。
【0062】
接続手段は、好ましくは、電圧測定回路に見られるような別個の電圧検出手段と、電圧閾値が検出された時点で閉じられる、スイッチなどの素子とを回路素子として備える。
【0063】
容量性ケーブルの導体間の電圧は、様々な要因によって外乱を受ける可能性があり、接続手段は、それに応じた様々な装置を有してもよい。
【0064】
接続手段は、ギャップが飛び越えられる電圧で導通するスパークギャップ装置などの回路素子において見られるように、電圧閾値が超過したか否かを自身で検出することを含んでもよい。あるいは、電圧測定回路において見られるような別個の電圧検出手段を備えてもよく、接続手段は、電圧閾値に到達した時点で閉じるスイッチなどの回路素子を備える。
【0065】
上記説明では、容量接続された2つのケーブルがそれらの間の電圧が閾値を超えた場合の両者の接続を想定しているが、具体的には、ケーブルに対する電流需要が低い場合にこの接続を行うことが望ましい、別のシナリオが存在する。このような場合、ケーブルが容量性ケーブルであるという利点は、わずかとなるか、さらには不利となる傾向がある。したがって、装置は、電流がこのような閾値未満である場合に2つの導体を接続するための手段を含んでもよい。通常、接続手段は、導体間の電圧が閾値を超えた場合のものと同様であり、すなわち、好ましくは、スイッチなどの能動制御部品である。あるいは、別個の能動制御部品が設けられてもよい。
【0066】
上記装置は、起動時にケーブル導体が互いに接続されることをデフォルトとすることが好ましい。この場合、一方の部品は、通常は閉じており、電流閾値に到達したときに開くように制御され、他方は、過剰電圧の場合に閉じるように制御される。
【0067】
本発明の別の局面によれば、使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルと組み合わせた接続および保護装置が提供され、当該接続および保護装置は、
・上記電源ケーブルまたは負荷ケーブルのいずれかに接続するための電源/負荷接続端子と、
・それぞれの容量接続された導体への接続のための一対のケーブル端子、または当該端子からそれぞれの導体までのケーブルの相互接続部分と、
・上記電源/負荷接続端子と上記一対のケーブル端子の一方との間における上記装置内の直接接続であって、上記一対のケーブル端子の他方は、上記電源/負荷接続端子に通常は接続されていない、直接接続と、
・以下の場合に、上記2つの導体の容量接続を保護するために、上記一対のケーブル端子の他方を上記電源/負荷接続端子に接続するための手段とを備える。
・上記一対のケーブル端子間の電圧が閾値を超える場合、あるいは
・上記直接接続内の電流が閾値を超える場合。
【0068】
通常、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルは、同様の2つの接続および保護装置と組み合わされており、一方は一端にあり、他方は他端にある。
【0069】
接続および保護装置には、導体の容量接続を向上させるためのキャパシタが組み込まれてもよい。
【0070】
本発明の実施形態において、2つ以上のリレーが使用され、それにより、制御が簡略化され得る。これらの実施形態において、上記装置またはシステムは、
夜間使用を可能にする常閉リレーであって、電流が閾値を上回ることにより開く常閉リレーと、
差動電圧が閾値を上回ることにより閉じる常開リレーとを備える。
【0071】
任意には、これは制御回路を必要とすることなく、完全に自動的に行われる。例えば、NCリレーのコイルがメインバスバーの周囲の誘導ループによって通電した場合、NOリレーはバスバー間のオーム線によって通電している。
【0072】
本発明の理解を助けるために、以下に、その特定の実施形態を、例として、添付の図面を参照して説明する。
【図面の簡単な説明】
【0073】
図1図1は、本発明の基本的な接続および保護装置の図である。
図2図2は、本発明の接続および保護装置を含む三相電源の図である。
図3図3は、本発明の保護・接続装置の部品の配置のブロック図である。
図4図4は、本発明の例示的な接続および保護装置の回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0074】
図面の図1を参照すると、2つの能動制御部品が存在する第1実施形態が示され、一方の部品1は、通常閉じており、電流閾値に到達したときに開くように制御され、他方の部品2は、過剰電圧が発生した場合に閉じるように制御される。上記装置は、導電性のハウジング3を有し、ハウジングの壁7の内部に3つの端子4,5,6が絶縁状態で設けられている。ハウジング内には、端子4,5の間にバスバー8が延びている。さらなるバスバーが、端子6からハウジングの他方の側にある絶縁レセプタクル9まで延びている。
【0075】
誘導電流検知コイル11が、それぞれのバスバーに接続された接点を有する常閉(NC)リレー14のコイル12と直列にバスバー8の周囲に設けられている。バスバー8を介して装置に電流が流れていない起動時、端子5,6は常閉リレーによって互いに接続されている。電流が電流閾値に達すると、リレーを開き、かつ導体が端子5,6に接続された容量性ケーブルの容量性動作を可能にするのに十分な電流がコイル11,12に流れる。
【0076】
高抵抗直列抵抗器22(以下の目的でのみ十分な電流を流すような寸法に設定されている)を有する電圧検知線21が、常開(NO)リレー24のコイル23と直列接続されている。その接点はバスバーにそれぞれ接続されている。通常、起動時および正常動作時において、バスバーと導体との間の電圧は、導体間にある誘電体の能力の範囲内であり、リレー24は開いたままとなる。バスバー6,8/端子5,6/ケーブル導体(図1に不図示)間の電圧が、誘電体が潜在的に危険な状態となる閾値を超えた場合、NOリレーが閉じるのに十分な電流が線21、抵抗器22およびコイル23に流れ、起動時と同様に導体が互いに接続されるが、リレー14によってではなく、リレー24によって接続される。
【0077】
上述のように、本実施形態では、リレーを、そのコイル内の電流が所望の電流閾値および電圧閾値において動作するように特別に調整することを必要とすることが予想される。この理由から、リレーは、制御回路によって制御されるのが好ましく、実際、第2実施形態において以下に説明されるように、単一のリレーを使用することが好ましい。
【0078】
しかし、本発明の最も単純な実施形態では、1つのNOリレーのみ、または導体間電圧が閾値を超えた時点で閉じるように構成された他の電子スイッチが必要とされる点に注意されたい。
【0079】
図面の図2から図4を参照し、第2実施形態について説明する。昇電圧送電電圧(典型的には33kV)配電網101が、電源102と負荷103との間に設けられている。当該配電網のこれらの特徴および他の特徴は、図において概略的に示されている。これは、各相がR,G,Bで示された三相回路網であり、したがって、上記特徴の一部は3つずつ設けられる。しかし、本発明の特徴が、各相、すなわち、それぞれの特徴としての三相に備えられている場合、これら特徴は共通の参照符号を有する。
【0080】
配電網の主ケーブルは、電源に接続されたプレート105と負荷に接続されたプレート106とを誘電体107を間に挟んでそれぞれが有する容量性ケーブル104である。プレートおよび誘電体は、概略的に示されている。プレートの一方は一端において接続され、他方は他端において接続されている。非接続端は、通常、単純に切断されている。
【0081】
接続および保護装置108が、各相において電源ケーブル109と負荷ケーブル110との間に設けられており、装置108および容量性ケーブル104から短尺の通常ケーブル111が介在している。ケーブル104とケーブル111との間の接続は、概略的に示されるコネクタ112によってなされる。これらは、本出願人による国際公開第2019/234449号、具体的にはその図6から図10に記載されるようなものであってもよい。
【0082】
接続および保護装置108は全て同一であり、代表的な1つのみについて図4を参照して説明する。これらは電圧部品を用いた昇電圧装置であり、当該電圧部品の一部は、はるかに低い電子電圧制御回路によって動作する。これは、配電網にとって適切な接地に対する絶縁性を装置が有することを意図するものである。例えば、この昇電圧は、典型的には33kVである。上記で説明したように、キャパシタのプレート間の瞬間電圧は、当該昇電圧よりも一桁低い。この結果、実際上、複数の撚線で構成され、容量性導体であるケーブルの容量性プレートは、定格電圧がはるかに低い誘電体によって隔離されてもよい。換言すれば、誘電体の破壊電圧は、ケーブルの定格電圧の3分の1程度であってもよい。同様に、接続および保護装置は、定格電圧の15%~20%である異常電圧に反応して誘電体を保護する定格電圧としてもよい。これが上記低電圧である。低電圧部品に対して少なくとも多少動作するための関連回路は、電子回路電圧、典型的には12ボルトで動作してもよい。この電圧関係は図3に示されている。
【0083】
図2および図4に示すように、概略的には、接続および保護装置は、電源/負荷ケーブル109,110から容量性ケーブル104のプレート105,106の一方までの直線接続レール121と、他方のプレート106,105のための隔離レール122を有する。ケーブル104は容量性であるので、電源端において、プレート105は、プレート106が隔離レール122に接続された状態で、レール121によって直線接続され、一方、容量性ケーブルの負荷端においては、プレート106は、プレート105が隔離レール122に接続された状態で、接続レール121によって直線接続される。
【0084】
ただし、例示的な接続および保護装置を独立型装置として以下に説明する。当該装置は、配電ケーブル接続に適したアース接続を備えるスチール外部ケース123を有する。当該ケースまたはキャビネットの構造的構成は、以下に説明する電気的特徴に従って当業者により決定され得る。
【0085】
2つのレール121,122は、ケース123全体にわたって配置されている。直線/直接接続レール121は、コネクタ125,126としての2つのケーブル端子をいずれかの端に1つずつ有する。これらは、htps://www.pfisterer.com/fileadmin/pfisterer/downloads en/CableSystemMV-CT-EN.pdf.に記載されるPfisterer MV-Connexケーブルコネクタのソケット部品であってもよい。接続されたケーブルには、ケーブルのコアをレールに接続し、ケーブルのシースを外部ケース123に接続するプラグ部品が設けられている。隔離レールは、一端において絶縁状態で取り付けられ、他端においてケーブルの端子/コネクタ127が設けられている。様々な回路素子がレールおよびレール間に接続されている。
【0086】
図3に示すように、以下に説明する回路は、3つのグループに構成されている。すなわち、
・バスバーのレール121,122間の電圧が電圧閾値を超えた場合に一方から他方に電流を流すために当該レール間に直接接続された、グループIの高電圧部品。
・レールから電力を受電し、レールが導通する電流およびそれらの相対電圧を監視する、グループIIIの低電圧制御回路部品。
・グループIIIの部品の制御下で必要に応じてレール間に電流を導通させるための、閾値電圧を定格電圧とするグループIIのスイッチ128。
【0087】
上記部品は全て、使用時に接地される導電性ケース123から高圧絶縁によって完全に絶縁され、1つのグループから次のグループへの絶縁不良を防ぐ。換言すれば、スイッチ128およびグループI部品がそれらの端子によりレールに接続されているにもかかわらず、スイッチ128およびグループI部品は、レール間電圧のみを受けるので、レール間電圧を定格電圧とすることができる。スイッチの内部絶縁は、低電圧制御回路に接続されたその制御電線上でレール電圧を低電圧から絶縁する。
【0088】
上記部品は、全て、ケースから絶縁する電圧を定格電圧とする線間電圧によって絶縁され単一のボード上に取り付けられてもよい。ただし、グループI部品は、レール間に機械的かつ電気的に接続されてもよい。スイッチ128の接点についても同様である。
【0089】
上記低電圧部品は、伝送線間電圧に対してケースから完全に絶縁されたプリント回路基板に取り付けられている。
【0090】
レール間の1つの素子は常開スイッチ128であり、当該スイッチのための駆動回路129が設けられている。図3に示すように、このスイッチは、無線制御信号を受信するように構成されている。このスイッチの目的は、2つのレールを、レール間電圧が閾値を超えた場合に両者の間に電位が存在し得ないように互いに短絡させることである。ケーブル、コネクタおよびレールは33kVを定格電圧としているが、スイッチは4kVにおいて動作する点に特に注意されたい。この明らかな二分法によってもたらされる可能性は、正常な作動条件下では、容量性配電網ケーブル104の2つのプレート105,106の容量接続により、負荷プレートと電源プレートとの間の電圧差動が、キャパシタのプレート素子間の静電容量に作用するケーブル電流に依存するようになるということである。したがって、プレートとレールとの間の瞬間電圧は、公称ピーク電圧である33kV、または他の関連する電圧よりも低く、実際、ほぼ一桁低い。本出願による国際公開第2019/234449号に示されるようなケーブル中の誘電体は、プレート間の瞬間電圧を定格電圧とする。これが、上記接続および保護装置における回路部品の定格電圧を低電圧とすることができる理由である。
【0091】
別のモードにおいて、スイッチ128は、常閉であり、上記の操作に対して必要な変更が加えられる。常閉状態では、この状態により、システムが制御回路に対する外部に対する直流電源を失った場合に赤および緑を短絡させることによって、ケーブルを通常モードに「フェイルセーフ」することが可能となる。よって、容量性モードに入る命令に応じて、リレーのスイッチは、電気機械的に開状態に維持され、このトリガにより、リレーに対する電源が解除され、これによりリレーは閉位置に戻ることができる。
【0092】
図4を参照すると、レール間の電圧は、測定回路130によって測定される。この電圧が閾値、典型的には4kVを超える場合、当該回路は、スイッチ128のための駆動回路129に信号を送る。駆動回路はスイッチを閉じ、2つのレール121,122は、スイッチによって互いに接続され、両者の間の電圧差が解消される。このスイッチは電磁リレースイッチであるため、落雷などのイベントが発生した場合に、識別可能な時間を閉じるために要する。換言すれば、このスイッチは遅すぎるため、サイリスタスイッチ228が当該回路と並列に設けられ、同じ駆動回路129によって動作する。以下に説明するように、他のさらに高速な部品が設けられている。
【0093】
上記装置にはまた、レール121における過電流を検出するとともに、スイッチの閉鎖および両容量性導体による過電流の共有のための信号を駆動回路129に送る変流器132も備えられている。駆動回路は、起動後、およびレール121中の電流が他のより低い閾値未満である他の時点において、スイッチを閉状態に維持するようにも構成されている。
【0094】
換言すれば、変流器は、電流が低い閾値未満であることを検出するにあたってさらなる目的を果たし、これは、容量性導体が通常の導体として動作するのに有利である。上記スイッチは、常閉リレースイッチとして構成され、それにより、当該スイッチは、容量性ケーブルが最初に動作状態に切り替えられた際に、通常の回路網スイッチ(図示せず)によって閉じられる。
【0095】
上記装置における他の回路部品は、以下の通りである。
・整流器およびバッテリを含み、スイッチ駆動回路を含む他の部品に電力を供給する、低電圧電源133、
・電子回路電圧において上記電源に交流を供給するための、レール間の分圧器134、
・例えばインパルスによって生じる、レール間の過渡電圧ピークを制限するための金属酸化物避雷器135。これは、過渡電圧が避雷器の破壊電圧まで上昇したときにレール間に電流を流すという避雷器の半導体としての性質によるものである。好ましくは、避雷器は、スイッチが動作するように制御された電圧のほぼ1/2の電圧、すなわち、本実施形態では2kVで機能を停止するように指定される。これにより、避雷器によって過渡電圧を2kVに制限しながらも、スイッチが操作されないことが保証される。過渡電圧の電力、すなわち、インパルスの電力が高すぎると、これは不可能である場合があり、特に避雷器が焼損した場合、急峻なステップ状の(steep sided)インパルスをレール間に通すためのスパークギャップ136が設けられる。避雷器がスイッチおよびその駆動回路よりも早く動作することが予想されるのと同様に、スパークギャップは、急峻なステップ状のスパイクが避雷器を導通させる前に導通するように設けられている。便利には、スパークギャップの導通電圧は、避雷器の導通電圧と同じである。避雷器およびスパークギャップと並列であるさらなる装置は、容量性ケーブルの誘電体が、スイッチ(その電磁気形態およびサイリスタ形態における)よりも早く保護されることをより確実にするバリスタ236である。
【0096】
以下の避雷器、スパークギャップ、バリスタおよびさらにキャパシタ139は、接地された導電性ケースに対してこれらが完全に線間電圧に晒されるという点で、絶縁に関してグループIに含まれるという点に注意されたい。
【0097】
電源および監視回路は、グループIIIに含まれ、これらは、グループI部品と同様に、低電圧で動作し、当該回路を完全な線間電圧またはさらには導体間電圧を受けることから保護するようにのみ線間電圧に晒される。
【0098】
スイッチは、グループII部品と称される。なぜなら、レールに対するその接点と、その間の制御接点との間の電圧は、接地に対する線間電圧を一桁超えたり下回ったりしてはならないからである。
【0099】
電圧閾値または電流閾値の超過により閉じているとき、スイッチは、過電圧または過電流を発生させた外乱が消えるまで閉じたままとなる。スイッチ駆動回路は、電流測定装置132によって測定される電流が高電流閾値を下回ったときにのみスイッチを再び開放し、通常動作が再開する。上記監視および切替えは、電源によって駆動され、「閉」信号または「開」信号をスイッチ駆動回路に適宜送る制御器137により管理される。
【0100】
各スイッチ動作は、スイッチ内に容量性放電電流を発生させると予測され得る。これを保護するため、接続手段の一部として、電流減衰器138がスイッチ128と直列に存在している。
【0101】
上記装置には、任意のキャパシタ139も備えられている。これらのうち1つまたは複数がケース123内に、あるいは外部に取り付けられてもよい。その機能は、容量接続された導体間の静電容量を、特に、キャパシタ139によってのみ容量接続された通常のケーブルであるときに増加することである。
【0102】
本発明は、上記実施形態の詳細に限定されることを意図しない。例えば、接続・配電装置は、変電所内部の接地されたキャビネット内に取り付けられてもよい。この場合、接地された外部ケース123は省略することができる。また、接続・配電装置がこのような変電所のキャビネット内に設置されている場合、変電所自体の電源によってそれらに電力を供給してもよい。スイッチ駆動回路129に対し、有線または無線の入力口からのさらなる入力が提供されてもよく、それにより、スイッチ128を回路網の状態によって望ましいと示す状態に閉じることができる。実際、回路網電流および/または導体間電圧の測定は、接地されたケース無しに提供されてもよく、および/または、実際、接地されたキャビネットおよび制御信号および/またはリレーの閉鎖のための電力は、測定および/または外部制御に応じて、導体間スイッチを閉鎖するためのケース/キャビネット内に設けられてもよい。これは、容量性ケーブルの一端での測定によって他端が閉鎖され、他端の閉鎖も実行することが望ましい場合に特に当てはまる。
【0103】
本発明の追加の実施形態を以下に示す:
【0104】
1.容量性送電ケーブルのための送電ケーブル保護および制御構成であって、該構成が、
該ケーブルの一方の終端に、
・負荷ケーブルまたは電源ケーブルのための負荷端子または電源端子と、
・該容量性送電ケーブルの一対の導体のための一対のケーブル端子であって、該導体は、使用時に直接または該前記端子の延長導体を介して接続され、
・該一対のケーブル端子のうち一方は、レールまたはバスバーによって該負荷端子または電源端子に接続されている、一対のケーブル端子と、
・該レールまたはバスバーと該一対のケーブル端子の他方との間の電磁スイッチまたは電子スイッチとを備え、かつ
該ケーブルの該一方の終端または他方の終端に、
・使用時に該一対のケーブル端子間、すなわち、該容量性ケーブル導体間の差動電圧を測定する手段と、
・該差動電圧が該容量性ケーブルの絶縁破壊を下回る閾値を超えた場合に、該スイッチを閉じるように制御するための手段と
を備える、送電ケーブル保護および制御構成。
【0105】
2.実施形態1に記載の送電ケーブル保護および制御構成であって、
・前記スイッチ制御手段が、第2または第3の事象において前記スイッチを制御するように構成されるか、あるいはその代わりに別個のスイッチ制御手段が備えられ、
・該第2の事象が、前記バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を下回ることであり、
・該第3の事象が、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を上回ることである、送電ケーブル保護および制御構成。
【0106】
3.実施形態1に記載の送電ケーブル保護および制御構成であって、
・第2スイッチ制御手段が、第2または第3において前記レールまたはバスバーと、前記一対のケーブル端子の前記他方との間の第2スイッチを制御するように構成され、
・該第2の事象が、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を下回ることであり、
・該第3の事象が、該バスバーまたはレール内の電流が特定の閾値を上回ることである、送電ケーブル保護および制御構成。
【0107】
4.前記容量性ケーブルの前記導体間の静電容量を提供するかあるいは増大させるキャパシタを含む、実施形態1、実施形態2または実施形態3に記載の送電ケーブル保護・制御構成。
【0108】
5.接地されているかあるいは接地可能な導電性ケースまたは導電性キャビネットに収容された接続および保護装置として構成され、前記端子が、送電電圧に対して絶縁され、前記スイッチが、前記差動破壊電圧を定格電圧とする、先行する実施形態のいずれかに記載の送電ケーブル保護および制御構成。
【0109】
6.前記測定手段および制御手段が、前記端子および前記スイッチと共にケースまたはキャビネット内に収容されている、実施形態5に記載の接続および保護装置。
【0110】
7.前記容量性ケーブルの反対側の端のための、第2のこのような装置と組み合わされ、該装置が、無線通信、有線通信、または光ファイバ通信用に構成されている、実施形態6に記載の接続および保護装置。
【0111】
8.金属酸化物避雷器、スパークギャップおよびバリスタのうち好ましくは少なくとも1つを前記スイッチが閉じることができるより早く前記差動電圧を導通させかつ低下させるように構成された自律装置を前記レールまたはバスバーと前記一対のケーブル端子の前記他方との間に含む、実施形態5、実施形態6または実施形態7に記載の接続および保護装置。
【0112】
9.電磁スイッチおよび電子スイッチの両方を含み、該電子スイッチが、該電磁スイッチよりも早く閉じるように構成されている、実施形態5から8のいずれかに記載の接続および保護装置。
【0113】
10.実施形態5から9のいずれかに記載の接続および保護装置であって、
・前記接続手段が、
・前記容量性ケーブルによって伝送される電圧の20%以下、好ましくは15%以下の電圧を定格電圧とし、かつ
・より低い電圧制御によって動作するように構成され、
・事象検出手段が、前記一対のケーブル間の電圧が、前記送電される電圧の20%を上回る、好ましくは15%を上回る閾値を超えたことの検出のための手段を備え、
・前記装置が、
・前記ケースまたはキャビネット内の低電圧電源と、
・前記電圧が前記閾値を超えたことを検出した場合に、前記接続手段に前記接続を行わせるための、前記ハウジング内の低電圧制御器とを備える、接続および保護装置。
【0114】
11.前記一対のケーブル端子間に接続された1つまたは複数のキャパシタと前記装置の外部で組み合わされた、実施形態5から10のいずれかに記載の接続および保護装置。
【0115】
12.前記ケーブルが、その長さに沿って容量的な関係にある一対の導体を含む、実施形態11に記載の接続および保護装置とケーブルとの組合せ。
【0116】
13.使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルと組み合わせた、実施形態5から12のいずれかに記載の接続および保護装置。
【0117】
14.前記ケーブルが、前記接続および保護装置の回路素子として収容されるかあるいは別に収容された1つまたは複数の通常型キャパシタにより一端または他端において容量接続された一対の通常の昇電圧送電ケーブルを含む、実施形態13に記載の接続および保護装置とケーブルとの組合せ。
【0118】
15.前記ケーブルが、その長さに沿って容量的な関係にある一対の導体を含み、追加のキャパシタが前記装置内に回路素子として備えられている、実施形態13に記載の接続および保護装置とケーブルとの組合せ。
【0119】
16.使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルのための接続および保護装置であって、
・接地可能な導電性ハウジングと、
・それぞれが、該ハウジングからの昇電圧絶縁における終端と、該ハウジング内の内部接続点とを提供する定格電圧とされた3つの接続端子であって、
・該接続端子のうち1つが、該電源ケーブルまたは負荷ケーブルのいずれかの絶縁された終端および内部接続のためのものであり、
・他の該ケーブル端子が、該それぞれの容量接続された導体の絶縁された終端および内部接続のための対であるか、あるいは該端子から該それぞれの導体までのケーブルの相互接続部分の一方である、3つの接続端子と、
・該ハウジング内での該接続端子の該一方と該一対のケーブル端子の一方との間の直接接続であって、該一対のケーブル端子の他方が、通常、該接続端子に接続されていない、直接接続と、
・該一対のケーブル端子間の電圧が閾値を超えた場合に、該2つの導体の該容量接続を保護するために、該一対のケーブル端子の該他方を該接続端子に接続するための該ハウジング内の手段と
を備える、接続および保護装置。
【0120】
17.前記一対のケーブル間の電圧が閾値を超えたことの検出のための手段を含む事象検出手段を含む、実施形態16に記載の接続および保護装置。
【0121】
18.使用時に一端の電源ケーブルと他端の負荷ケーブルとにそれぞれ接続される、容量接続された2つの導体を有する送電ケーブルと組み合わせた接続および保護装置であって、
・接地可能な導電性ハウジングと、
・それぞれが、該ハウジングからの昇電圧絶縁における終端と、該ハウジング内の内部接続点とを提供する定格電圧とされた3つの接続端子であって、
・該接続端子のうち1つが、該電源ケーブルまたは負荷ケーブルのいずれかの絶縁された終端および内部接続のためのものであり、
・他の該ケーブル端子が、該それぞれの容量接続された導体の絶縁された終端および内部接続のための対であるか、あるいは該端子から該それぞれの導体までのケーブルの相互接続部分の一方である、3つの接続端子と、
・該ハウジング内での該接続端子の該一方と該一対のケーブル端子の一方との間の直接接続であって、該一対のケーブル端子の他方が、通常、該接続端子に接続されていない、直接接続と、
・該一対のケーブル端子間の電圧が閾値を超えた場合に、該2つの導体の該容量接続を保護するために、該一対のケーブル端子の該他方を該接続端子に接続するための該ハウジング内の手段であって、
・該接続手段が、該昇電圧の20%以下の定格電圧とされ、
・該接続手段が、低電圧制御によって動作するように構成された、接続手段と、
・該一対のケーブル間の電圧が該昇電圧の20%を上回る閾値を超えたことの検出のための手段を含む事象検出手段と、
・該ハウジング内の低電圧電源と、
・該電圧が該閾値を超えたことを検出した場合に、該接続手段に該接続を行わせるための、該ハウジング内の低電圧制御器と
を備える、接続および保護装置。
【0122】
19.給電網であって、
・第1ノードに接続された電源と、
・誘電体で隔てられた2つ以上の導体によって第2ノードに接続された該第1ノードと、
・該第2ノードと、
・制御システムとを備える、給電網であって、
該2つ以上の導体は、第1モードでガルバニック接続を介して、あるいは第2モードで容量性ケーブルとして、該第1ノードと第2ノードとの間に電力を伝送することが可能であり、
該制御システムが、該2つ以上の導体を該第1ノードと第2モードとの間で切り替えることが可能である、給電網。
【0123】
20.前記2つ以上の導体間の切替えが、オペレータによって手動で行われ得る、実施形態19に記載の給電網。
【0124】
21.トリガ事象に応じて前記2つ以上の導体間の切替えを行うことが可能な誘電体装置をさらに備える、実施形態19または20に記載の給電網。
【0125】
22.前記トリガ事象が、容量性ケーブルとして動作するときのそれぞれの導体間の過剰電圧を含む、実施形態21に記載の給電網。
【0126】
23.前記トリガ事象が、現在のモードにおける前記導体の動作モードが不適切である旨の安全警告を含む、実施形態21に記載の給電網。
【0127】
24.前記トリガ事象が、容量性モードと比較してガルバニック接続が好ましいことを示す、負荷の低下を含む、実施形態21に記載の給電網。
【0128】
25.前記2つ以上の導体が、第1導体と第2導体とを含み、
前記第1モードにおいて、該第1導体の前記第1端が前記第1ノードに接続され、該第1導体の前記第2端が前記第2ノードに接続され、および/または該第2導体の前記第1端が該第1ノードに接続され、該第2導体の前記第2端が該第2ノードに接続され、
前記第2モードにおいて、該第1導体が、第1端において該第1ノードに接続されるが、その第2端において該第2ノードに接続されず、該第2導体が、第1端において該第1ノードに接続されないが、その第2端において該第2ノードに接続される、実施形態19から24のいずれかに記載の給電網。
【0129】
26.前記制御システムが、前記第1ノードおよび第2ノードの両方に制御回路を備え、それにより、該第1ノードおよび第2モードとの間の切替えが、両ノードにおいて同時にリレーを動作させることを含む、実施形態19から25のいずれかに記載の給電網。
【0130】
27.前記制御システムが、実施形態1から17のいずれかに記載の接続および保護装置を備える、実施形態19から26のいずれかに記載の給電網。