(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126857
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240912BHJP
G06Q 50/00 20240101ALI20240912BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q50/00 300
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023035566
(22)【出願日】2023-03-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-01-10
(71)【出願人】
【識別番号】519120525
【氏名又は名称】カバー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】大岡 祐輝
(72)【発明者】
【氏名】森 耕平
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】より仮想空間で活動するユーザのモチベーションを高める技術を提供する。
【解決手段】プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、仮想空間の管理者ではない第1のユーザから、第1のユーザとは異なり、イベントに関わる他のユーザである第2のユーザを指定する操作を受け付けるステップと、指定された第2のユーザおよび第1ユーザに対し、仮想空間で実施されるイベントで取得された収益を付与するステップと、を実行させる、プログラム。
【選択図】
図19
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、前記仮想空間の管理者ではない第1のユーザから、前記第1のユーザとは異なり、前記イベントに関わる他のユーザである第2のユーザを指定する操作を受け付けるステップと、
前記指定された前記第2のユーザおよび前記第1ユーザに対し、仮想空間で実施されるイベントで取得された収益を付与するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータは記憶部を備え、前記記憶部には、前記第1のユーザ、または前記第2のユーザの少なくともいずれかを含むユーザ毎に設定された、前記収益の分配率に関する情報が格納され、
前記付与するステップにおいて、前記記憶部に記憶されている前記分配率に基づいて、前記収益を付与する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記分配率は、前記第1ユーザ、または前記第2ユーザの図くなくともいずれかを含むユーザがイベントに参加した際の情報に応じて設定され、
前記付与するステップにおいて、前記イベントに参加した際の情報に応じて設定された分配率に基づいて前記収益を付与する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記イベントに参加した際の情報は、イベント参加のタイミング、イベント参加の累計時間、イベント参加の際に割り当てられた役割からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記第1ユーザ、または前記第2ユーザの少なくともいずれかを含むユーザの前記仮想空間におけるログの情報を取得するステップと、
前記取得した情報に基づいて、当該ユーザに割り当て可能な前記イベント運営における役割を特定するステップと、
前記特定したイベント運営における役割を、当該ユーザに対し設定するステップと、を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記運営における役割を特定するステップにおいて、前記プログラムは、
前記仮想空間におけるログに関する情報として、前記仮想空間へのアクセス時間、前記仮想空間におけるイベントへの参加回数、前記仮想空間におけるフレンド数、前記仮想空間における課金額の合計、前記仮想空間において実施可能な競技で獲得した点数からなる群から選択される少なくとも1つに関する情報に基づいて、前記役割を特定する、請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記運営における役割に基づいて、前記第1のユーザ、または前記第2ユーザの少なくともいずれかを含むユーザに対する前記収益の分配率を補正するステップを実行させ、
前記付与するステップにおいて、前記補正した前記分配率に応じて、前記収益を付与する、請求項5に記載のプログラム。
【請求項8】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行される方法であって、前記方法は、前記プロセッサが、
仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、前記仮想空間の管理者ではない第1のユーザから、前記第1のユーザとは異なり、前記イベントに関わる他のユーザである第2のユーザを指定する操作を受け付けるステップと、
前記指定された前記第2のユーザおよび前記第1ユーザに対し、仮想空間で実施されるイベントで取得された収益を付与するステップと、を実行する、方法。
【請求項9】
制御部を備える情報処理装置であって、前記制御部が、
仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、前記仮想空間の管理者ではない第1のユーザから、前記第1のユーザとは異なり、前記イベントに関わる他のユーザである第2のユーザを指定する操作を受け付けるステップと、
前記指定された前記第2のユーザおよび前記第1ユーザに対し、仮想空間で実施されるイベントで取得された収益を付与するステップと、を実行する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複数のプレイヤーが所属する団体において、所属ルールを定める技術がある。
【0003】
特許文献1には、ギルドにおける所属ルールを定め、ルール違反のプレイヤーを削除する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の技術では、所属プレイヤーが遵守するべきプレイ規範としてのルールを設定し、所属するプレイヤーがギルドルールに違反していないか審査のうえ、ギルドルールに違反したプレイヤーが自動的に所属するギルドから除名される技術が開示されている。
しかしながら、特許文献1の技術は、あくまで所属するギルド、団体の所属可否を中央集権的に決めるためのものであり、仮想空間において活動するユーザに何かしらの収益等を付与するものではない。そのため、仮想空間において実施されるイベントにおいてユーザが当該イベントを管理するモチベーションを阻害する恐れがあった。
そのため、仮想空間で活動するユーザのモチベーションを高める技術が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態によると、プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、仮想空間の管理者ではない第1のユーザから、第1のユーザとは異なり、イベントに関わる他のユーザである第2のユーザを指定する操作を受け付けるステップと、指定された第2のユーザおよび第1ユーザに対し、仮想空間で実施されるイベントで取得された収益を付与するステップと、を実行させる、プログラムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、仮想空間で活動するユーザのモチベーションを高める技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】システム1全体の構成を示すブロック図である。
【
図2】端末装置10の機能的な構成を示す図である。
【
図4】サーバ20の記憶部に記憶されているユーザ情報データベース(DB)のデータ構造である。
【
図5】サーバ20の記憶部に記憶されているユーザスコア情報DBのデータ構造である。
【
図6】サーバ20の記憶部に記憶されている会場情報DBのデータ構造である。
【
図7】サーバ20の記憶部に記憶されているイベント情報DBのデータ構造である。
【
図8】サーバ20の記憶部に記憶されている収益情報DBのデータ構造である。
【
図9】仮想空間で実施されるイベントの管理に係る所定の権利をユーザに付与する際の一連の処理を表すフローチャートである。
【
図10】ユーザにイベントの管理に係る所定の権利を付与する際の画面例を示す。
【
図11】仮想空間における所定の領域においてユーザからのイベント申請を受け付ける画面例を示す。
【
図12】ユーザがイベントの申請を実施する際の画面例を示す。
【
図13】ユーザに別イベントを先行して通知する際の画面例を示す。
【
図14】ユーザが別ユーザに権利を譲渡する際の画面例を示す。
【
図15】ユーザに権利無効化の通知をする際の画面例を示す。
【
図16】第2の実施形態におけるサーバ20の機能的な構成を示す図である。
【
図17】仮想空間で実施されるイベントの管理に係る所定の権利をユーザに付与し、権利を付与したユーザにイベントの収益を付与する際の一連の処理を表すフローチャートである。
【
図18】ユーザの収益の分配率を設定する際の画面例を示す。
【
図19】ユーザに対する収益の付与を実行する際の画面例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0010】
<第1の実施の形態>
<概要>
以下の実施形態では、ユーザに対し、仮想空間において実施されるイベント、例えば、出演者と視聴者とが存在するイベントにおいて、収益に係る所定の権利を付与する技術について説明する。
ここで、本開示にかかる技術を実現する際において適宜使用される装置等に関しては限定されず、ユーザの所持しているスマートフォン、タブレット端末などの端末装置の場合もあれば、据え置き型のPC(Personal Computer)、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)等のデバイスにより提示されることもある。
【0011】
システム1では、仮想空間を利用するユーザが、仮想空間において実施されるイベントを管理することができ、より仮想空間におけるユーザの没入感、一体感を醸成できる技術を提供する。
【0012】
システム1は、例えば、仮想空間の管理者とは異なるユーザがイベントを運営し、当該イベントで発生した収益をユーザ間で分配する場面などにおいて使用され得る。
例えば、システム1は、仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、仮想空間の
管理者である第1のユーザから、第1のユーザとは異なり、仮想空間におけるイベントにかかわるユーザである第2のユーザを指定する入力操作を受け付け、当該第2のユーザに仮想空間で実施されるイベントで取得された収益に係る所定の権利を付与する。
このとき、収益は、イベントの実施前、実施中、実施後の少なくともいずれかのタイミングにおいて、第1のユーザ、第2のユーザとは異なるイベントの参加者から受け付けた金銭、または金銭に代替する手段である。
これにより、仮想空間で活動するユーザが仮想空間内において実施されるイベントを管理することができ、より仮想空間で活動するユーザのモチベーションを高める技術を提供することができる。
【0013】
<1 システム全体の構成図>
図1は、第1の実施の形態におけるシステム1の全体の構成を表している。
【0014】
図1に示すように、システム1は、複数の端末装置(
図1では端末装置10Aおよび端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある。また、さらに複数の端末装置10C等が構成に含まれていてもよい。)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0015】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。ここで、本願における各ユーザの定義について説明する。本願において、各ユーザは下記のように定義される。
・仮想空間を管理するユーザ:第1のユーザ
・第1のユーザとは異なるユーザであり、当該イベントにかかわる(すなわち、イベントの運営にかかわる)ユーザ:第2のユーザ
・第2のユーザから所定の権利をさらに付与、または譲渡されたユーザ:第3のユーザ
端末装置10は、移動体通信システムに対応したスマートフォン、タブレット等の携帯端末などにより実現される。この他に、端末装置10は、例えば据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等であるとしてもよい。
図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
また、本願において、各端末装置は、下記のように定義する。
・第1のユーザが使用する端末装置10:端末装置10A(制御部等は190A等と定義する)
・第2のユーザが使用する端末装置10:端末装置10B(制御部等は190B等と定義する)
・第3のユーザが使用する端末装置10:端末装置10C(制御部等は190C等と定義する)
(第1の実施形態と、第2の実施形態とで各ユーザの定義が異なる場合も、ユーザの表記と端末装置の表記の対応付けは変わらないものとする)
【0016】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、5G、LTE(Long Term Evolution)などの通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11などの無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することによりネットワーク80に接続される。
【0017】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための出力装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0018】
サーバ20は、仮想空間において実施されるイベントに係る権利をユーザに付与する際に利用される各種情報等を管理する。サーバ20は、例えば、ユーザの情報、ユーザスコアの情報、イベントが実施される仮想空間における会場の情報等を記憶する。
【0019】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、および、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、および、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路などにより構成される。
【0020】
本実施形態において、各装置(端末装置、サーバ等)を情報処理装置として把握することもできる。すなわち、各装置の集合体を1つの「情報処理装置」として把握することができ、システム1を複数の装置の集合体として形成してもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係るシステム1を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又はシステム1に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0021】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、実施の形態1のシステム1を構成する端末装置10のブロック図である。
図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(タッチ・センシティブ・デバイス1301およびディスプレイ1302を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、位置情報センサ150と、カメラ160と、モーションセンサ170と、記憶部180と、制御部190と、を含む。端末装置10は、
図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリ、バッテリから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路など)も有している。
図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
【0022】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0023】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0024】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理などを行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路などを含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調、および周波数変換を行い、受信信号を制御部190へ与える。
【0025】
操作受付部130は、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、タッチスクリーンとして構成され、タッチ・センシティブ・デバイス1301と、ディスプレイ1302とを含む。タッチ・センシティブ・デバイス1301は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。タッチ・センシティブ・デバイス1301は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する。タッチ・センシティブ・デバイス1301は、タッチパネルにより検出したユーザの接触位置を示す信号を入力操作として制御部190へ出力する。また、端末装置10は、物理的に入力可能なキーボード(図示せず)を備え、当該キーボードを介して、ユーザの入力操作を受け付けてもよい。
【0026】
ディスプレイ1302は、制御部190の制御に応じて、画像、動画、テキストなどのデータを表示する。ディスプレイ1302は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)、または有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0027】
音声処理部140は、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0028】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。位置情報センサ150は、情報機器間の近距離通信システムで用いられる通信規格に基づく送受信装置であるとしてもよい。具体的には、位置情報センサ150は、Bluetooth(登録商標)モジュールなど2.4GHz帯を使用して、Bluetooth(登録商標)モジュールを搭載した他の情報機器からのビーコン信号を受信する。
【0029】
カメラ160は、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、カメラ160から撮影対象までの距離を検出できる深度カメラである。
また、カメラ160は、端末装置10を使用するユーザ、出演者等の身体の動きを取得する。具体的には、例えば、カメラ160は、ユーザの口の動き、顔の各部位(目、眉等)の動きを取得する。当該動きの取得は、既存のあらゆる技術を利用してよい。
【0030】
モーションセンサ170は、ジャイロセンサ、加速度センサ等により構成され、端末装置10の傾きを検出する。
【0031】
記憶部180は、例えばフラッシュメモリ等により構成され、端末装置10が使用するデータおよびプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部180は、ユーザ情報1801等を記憶する。当該情報は、端末装置10の記憶部180に保持される他、後述するサーバの記憶部202にデータベースとして記憶されたものを、ネットワーク80を介して取得してもよい。
【0032】
ユーザ情報1801は、ユーザを識別するID、ユーザ名、年齢、性別等ユーザに関連する情報である。ここで、ユーザとは、イベントの視聴者ではないユーザのうち、イベントの運営にかかわるユーザである。例えば、ユーザは、仮想空間におけるイベントに係る所定の権利(例えば、イベントを管理・運営する権利、イベントの収益を管理する権利)を付与されるユーザを示す。ユーザの種別としては、例えば、下記を含むユーザを示す。
・イベントの運営にかかわるユーザ(事務処理等の裏方を担当するユーザも含む)
・イベントの運営にかかわりつつ、イベントの出演者、および当該出演者と共演する出演者であるユーザ(配信イベント等における枠主等)
・イベントの運営にかかわらずに、イベントに出演するユーザ(イベントのゲスト等)
ユーザ情報1801に含まれる情報の詳細は、後述する。
【0033】
制御部190は、記憶部180に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、例えばアプリケーションプロセッサである。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、入力操作受付部1901と、送受信部1902と、データ処理部1903と、報知制御部1904としての機能を発揮する。
【0034】
入力操作受付部1901は、タッチ・センシティブ・デバイス1301等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。入力操作受付部1901は、タッチ・センシティブ・デバイス1301に対してユーザが指などを接触させた座標の情報に基づき、ユーザの操作がフリック操作であるか、タップ操作であるか、ドラッグ(スワイプ)操作であるか等の操作の種別を判定する。
【0035】
送受信部1902は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0036】
データ処理部1903は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0037】
データ処理部1903は、イベントに係る入力操作をユーザから受け付け、当該イベントに係る各種処理を実行させるための処理を制御する。例えば、データ処理部1903は、ユーザから受け付けたイベントの実施に係る各種情報をサーバ、または仮想空間の管理者の端末装置に送信する処理を実行させる。
【0038】
報知制御部1904は、表示画像をディスプレイ1302に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理、振動をカメラ160に発生させる処理を行う。
【0039】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、サーバ20の機能的な構成を示す図である。
図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0040】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0041】
記憶部202は、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、ユーザ情報データベース2021と、ユーザスコア情報データベース2022と、会場情報データベース2023、イベント情報データベース2024等を記憶する。
【0042】
ユーザ情報データベース2021は、仮想空間で実施されるイベントの収益に係る権利を付与される対象となるユーザ(第2のユーザ)に関する各種情報を保持するためのデータベースである。当該データベースが保持する各レコードの詳細は後述する。
【0043】
ユーザスコア情報データベース2022は、ユーザの仮想空間におけるスコアに関する各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0044】
会場情報データベース2023は、仮想空間において実施されるイベントの会場に関する各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0045】
イベント情報データベース2024は、仮想空間において実施されるイベントに関する各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0046】
収益情報データベース2025は、仮想空間において実施されるイベントにおいて発生、獲得した収益に関する各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0047】
制御部203は、例えばプロセッサ29により構成され、このプロセッサ29がプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、ユーザ情報取得モジュール2033、権利付与受付モジュール2034、権利付与実行モジュール2035等に示す機能を発揮する。
【0048】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0049】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0050】
ユーザ情報取得モジュール2033は、仮想空間で実施されるイベントの収益に係る権利を付与される対象となるユーザ(第2のユーザ)の各種情報を取得する処理を制御する。各種情報は、例えば、下記を含む。
・ユーザの氏名、識別ID
・ユーザの年齢
・ユーザの性別
・ユーザの勤務先
・ユーザの年収
・ユーザの個人情報の登録状況
・ユーザがイベントの収益に係る権利を付与された回数
・ユーザの仮想空間における行動履歴(仮想空間において取得されるユーザの行動ログ)
・ユーザのイベント出演における役割(登壇者、演者、パフォーマー等)
・ユーザのイベント運営における役割(統括、事務、物販等)
・ユーザの収益の分配率
具体的には、例えば、ユーザ情報取得モジュール2033は、ユーザが利用する端末装置10から、記憶部180に保持されているユーザ情報1801を受け付けることにより、当該情報を取得しても良い。また、ユーザ情報取得モジュール2033は、後述するサーバ20の記憶部202に保持されているユーザ情報データベース2021を参照することにより当該情報を取得してもよい。他にも、ユーザ情報取得モジュール2033は、ユーザから直接ユーザに関する各種情報の入力を受け付けることで、当該情報を取得してもよい。
【0051】
権利付与受付モジュール2034は、仮想空間を管理するユーザ(第1のユーザ)から、当該第1のユーザとは異なるユーザであり、仮想空間におけるイベントの運営に関わるユーザである第2のユーザの指定を受け付ける。具体的には、例えば、権利付与受付モジュール2034は、第1のユーザが操作する端末装置10を介して、所定の権利を付与する対象となる第2のユーザの指定を受け付ける。例えば、第1のユーザが操作する端末装置10は、ディスプレイ1302に表示した所定の操作画面に対し、イベントの収益に係る所定の権利を付与する対象となる第2のユーザを選択する操作入力を第1のユーザから受け付ける。その後、端末装置10は、第1のユーザから受け付けた当該権利を付与する第2のユーザの情報をサーバ20に送信する。サーバ20の権利付与受付モジュール2034は、端末装置10から当該情報を受信する。
このとき、第1のユーザは、例えば、下記のユーザである。
・仮想空間を管理するユーザ
第1のユーザは、これ以外にも、第1のユーザから仮想空間の管理権限を付与、譲渡されたユーザであってもよい。
ここで、本開示における「収益」について提示する。本開示において、イベントにおける「収益」は、下記を含む。
・イベントに参加チケット等が存在する場合、その売上
・イベントに物販などが存在する場合、その売上
・イベントにおいて投げ銭、ギフト等が存在する場合、その付与額
上記収益は、仮想空間の管理者であるユーザ、仮想空間におけるイベントの運営にかかわるユーザ以外から受けつけた金銭等のみを集計したものであってもよい。
【0052】
権利付与実行モジュール2035は、第1のユーザから指定を受け付けた第2のユーザに対し、イベントの収益に係る所定の権利の付与を実行する。ここで、イベントの収益に係る所定の権利は、例えば、下記を含む。
・収益の獲得(第2のユーザが管理するイベントで発生した収益を金銭、または金銭に代替する手段(例えば、ポイント等)として自身の口座に振り込ませる等の行為を行うための権利)
・収益の分配(第2のユーザが管理するイベントで発生した収益を複数人で分配するための権利)
・収益の譲渡(第2のユーザが管理するイベントで発生した収益、または収益を獲得する権利を第3者に譲渡するための権利)
・収益の使用(第2のユーザが管理するイベントで発生した収益をユーザの所望する態様で使用するための権利)
ユーザの所望する態様として、例えば、当該収益を使用することにより種々の物品を購入、交換することが可能な態様であり、金銭、仮想空間において使用可能な金銭の代替手段、所定のグッズと引き換え可能な物品等を含み、限定されない。
第2のユーザが使用する端末装置10Bの制御部190Bは、当該所定の権利が第2のユーザに付与された際、ディスプレイ1302Bに、当該所定の権利を実行するための表示(例えば、アイコン等の押下により、ユーザからの操作入力を受け付けることを可能にする表示)を表示してもよい。
このとき、権利付与実行モジュール2035は、第2のユーザに対し、イベントの運営に係る権利を上記収益に係る権利とともに付与してもよい。このとき、付与のタイミングは同時でもよいし、同時でなくともよい。イベントの運営に係る権利は、例えば、下記を含む。
・イベントのスケジュール設定
・イベントにおけるライブなどの実行
・イベントにおける物販などの管理
具体的には、例えば、権利付与実行モジュール2035は、第1のユーザが操作する端末装置10Aから受け付けた第2のユーザの指定に基づいて、記憶部202に保持しているユーザ情報データベース2021(詳細は後述する)のうち、対象となる第2のユーザに対応するユーザ情報のレコードを更新する。このとき、権利付与実行モジュール2035は、当該権利を付与したユーザが利用する端末装置10Aに対し、第1のユーザが管理・運営する仮想空間において所定の権利に基づいた行動を実行するためのライセンスキー、シリアルナンバー、登録コード等を付与してもよい。
ある局面において、第2のユーザが使用する端末装置10Bは、第2のユーザに当該権利が付与されている場合に、ディスプレイ1302等にイベント管理のための専用の画面を表示してもよい。例えば、端末装置10Bは、当該画面において、下記を含む操作を第2のユーザから受け付けてもよい。
・イベント実施日程の入力操作
・イベント当日のライブイベントの実行のための入力操作
(例えば、ライブをストリーミングサービスなどで配信する際の配信管理)
・イベントにおける物販管理のための入力操作
(例えば、物販における在庫管理)
【0053】
ある局面において、権利付与実行モジュール2035は、第2のユーザに対し所定の権利を、第1のユーザに予め指定された期間において付与することとしてもよい。具体的には、例えば、権利付与実行モジュール2035は、所定の権利を第2のユーザに付与した後、所定の期間(例えば、イベント開始前~イベント終了まで等)が経過した場合、当該第2のユーザに対して付与していた所定の権利を無効化する処理を実行してもよい。この他、所定の期間としては、下記を含んでいてもよい。
・イベントが開始する一定期間前からイベント終了後一定期間後迄(例えば、イベントの開始一週間前からイベント終了後一週間等)
・連続して行われるイベントの場合、全てのイベントの終了まで
・イベント終了後、一定期間経過後(例えば、一週間後等)
端末装置10Bは、当該権利が無効化された場合、第2のユーザに対して表示する画面を変更してもよい。具体的には、例えば、端末装置10Bは、当該権利が無効された場合に、イベントの収益に係る所定の権利を申請等するための画面を表示しないこととしてもよい。また、端末装置10Bは、当該権利が無効化された場合、イベントの収益に係る所定の権利、イベントの運営に関連する操作を実行するボタンを無効化(非アクティブ化)し、第2のユーザからの入力操作を受け付けないこととしてもよい。
これにより、第1のユーザは、イベントの収益に係る所定の権利を第2のユーザに付与するに際し、イベント期間ごとに適切に管理することができる。
【0054】
なお、本開示における実施形態において、上記構成は必須ではない。すなわち、端末装置10がサーバ20の役割を担い、サーバ20の制御部203を構成する各種モジュールと同じ処理を実行してもよい。また、端末装置10は、ネットワーク80を介さずとも、本発明において開示される各種機能を実施してもよい。
【0055】
<2 データ構造>
図4は、サーバ20が記憶するユーザ情報データベース2021のデータ構造を示す図である。
【0056】
図4に示すように、ユーザ情報データベース2021は、項目「ユーザID」と、項目「ユーザ名」と、項目「性別」と、項目「年齢」と、項目「年収」と、項目「個人情報登録」と、項目「権利付与回数」と、項目「履歴」と、項目「役割」と、項目「分配率」と、項目「備考」等を含む。
【0057】
項目「ユーザID」は、仮想空間におけるイベントの収益に係る所定の権利を付与されるユーザ(第2のユーザ)それぞれを識別する情報である。
【0058】
項目「ユーザ名」は、ユーザ(第2のユーザ)の氏名を示す情報である。このとき、当該レコードは、ユーザの本名だけでなく、第2のユーザが仮想空間上で使用する名称(ハンドルネーム)の情報をあわせて保持していてもよい。
【0059】
項目「性別」は、第2のユーザの性別を示す情報である。
【0060】
項目「年齢」は、第2のユーザの年齢を示す情報である。
【0061】
項目「年収」は、第2のユーザの年収を示す情報である。サーバ20は、当該年収の情報を、下記の手段で取得してもよい。
・第2のユーザからの直接の入力を受け付ける
・第2のユーザの端末装置に備えらえているカメラを介し、ユーザの源泉徴収票を読み取る
【0062】
項目「個人情報登録」は、第2のユーザの個人情報の登録が完了しているか否かを示す情報である。第2のユーザの個人情報は、例えば、公共期間などにおいて、本人確認のために使用される情報等であり、例えば、下記を含む情報を示す。
・第2のユーザの本名(アバター名、ハンドルネーム等ではない名前)
・第2のユーザの勤務先
・第2のユーザの現住所
・第2のユーザの電話番号
・第2のユーザの年収
・マイナンバー(登録商標)
・上記が確認できる書類(例えば、住民票、戸籍謄本、源泉徴収票等)
サーバ20は、上記情報のうちいずれかの情報が登録されている場合、個人情報の登録を「有」とし、どの情報が登録されているかの情報をレコードに保持する。サーバ20は、上記情報のうちいずれの情報も登録されていない場合には、個人情報の登録を「未」としてレコードに保持する。
【0063】
項目「権利付与回数」は、第2のユーザがイベントの収益に係る権利を付与された累計回数に関する情報である。
【0064】
項目「履歴」は、第2のユーザの仮想空間における行動履歴等に関する情報である。具体的には、例えば、当該履歴には下記情報が含まれていてよい。
・仮想空間で実施され、第2のユーザが所定の権利を付与されているイベントにおける第2のユーザの行動履歴(ログ)
仮想空間における行動履歴(ログ)は、例えば、下記を含む。
・仮想空間へのアクセス履歴
・仮想空間へのログイン日数の累積値
・仮想空間への連続ログイン日数の最大値
・仮想空間におけるフレンド数、フォロワー数等
・仮想空間内のゲームで獲得したスコア
・仮想空間において使用した金額、ポイントの総額
・仮想空間において実施されたイベントへの参加回数
・仮想空間で実施され、第2のユーザが所定の権利を付与されているイベントの実績
イベントの実績は、例えば、下記を含む。
・イベントにおいて実施されたゲーム等により第2のユーザが獲得したスコア
・イベントにおいて第2のユーザが実行した行動(イベントの実施に係る行動、出演者への応援等)
・イベントにおいて実施された物販における第2のユーザの購入履歴
・所定の権利を付与されていたイベントにおいて、イベントにおける収益
・所定の権利を付与されていたイベントにおいて、イベントにおける視聴者の参加人数
上記実績のうち、ゲーム等により獲得したスコア、実行した行動、物販における購入履歴は、第2のユーザが所定の権利を付与された状態で参加したイベントの実績であってもよく、第2のユーザが一般の視聴者として参加したイベントの実績であってもよい。
【0065】
項目「役割」は、第2のユーザがイベントの運営において設定された役割に関する情報である。具体的には、例えば、役割は下記を含む。
・イベントを管理する第2のユーザを管理する役割(リーダーの役割)
・イベントにおいて実施される物販等を管理する役割
・役職なしの一般的な役割(イベントの受付、時間管理等)
このとき、項目「役割」は、第2のユーザがイベントの出演者である場合に、イベントの出演における役割の情報であってもよい。具体的には、例えば、イベント出演における役割は、下記を含む。
・イベントが講演型のイベントである場合の講演者
・イベントが配信者同士のコラボレーション配信である場合に、配信枠を管理する出演者とは異なり、配信枠を管理しないゲスト出演者
・イベントがパフォーマンス披露型のイベント(ライブイベント等)である場合に、パフォーマンスの実演者
・イベントが対話型のイベントである場合に、当該イベントの出演者
【0066】
項目「分配率」は、イベントの収益を第2のユーザに付与する際に乗算される値に関する情報である。このとき、分配率の値は限定されず、百分率、割合等を含み、百分率の場合には0~100%、割合の場合には0.0~1.0の範囲で定義される。このとき、数値として「0」は原則除外されていてもよい。(後述する、瑕疵がある場合等において、当該数値を0にすることで、瑕疵のあるユーザに対する収益の付与を行わないこともあり得る。)具体的には、例えば、サーバ20は、第1のユーザからの操作入力に基づいて、第2のユーザに対してイベントで発生した収益を付与する際に、当該分配率を収益の付与額に乗算した額を付与する。
例えば、分配率が「100%」である場合には、取得した収益は100%第2のユーザに付与される。
【0067】
項目「備考」は、ユーザの情報に特記事項などがある場合に保持される情報である。サーバ20は例えば、第2のユーザの何らかの瑕疵の情報がある場合には、当該レコードに記録してもよい。
【0068】
図5は、サーバ20が記憶するユーザスコア情報データベース2022のデータ構造を示す図である。
【0069】
図5に示すように、ユーザスコア情報データベース2022は、項目「スコアID」と、項目「ユーザID」と、項目「スコア」と、項目「管理可能会場」と、項目「管理可能機能」と、項目「分配率」と、項目「備考」等を含む。
【0070】
項目「スコアID」は、ユーザスコアそれぞれを識別する情報である。
【0071】
項目「ユーザID」は、ユーザスコアに関連づけられている第2のユーザのIDの情報であり、
図4における項目「ユーザID」と同じである。
【0072】
項目「スコア」は、ユーザスコアを示す情報である。このとき、ユーザスコアの態様は限定されない。具体的には、ユーザスコアは、ユーザが仮想空間において実行した行動に基づいて他のユーザと比較・区別するために定義されたスコアであり、例えば、ユーザスコアは、下記の態様を含む。
・数字によるスコア(100、90等)
・文字によるスコア(A、B等)
・記号によるスコア(〇、△等)
ここで、ユーザスコアの算出方法について例示する。サーバ20は、予め、仮想空間におけるユーザの各種行動履歴と、当該行動履歴に対応するスコアを記憶しておく。例えば、ユーザが仮想空間におけるイベント、ゲーム等における結果に対し、対応するスコア(例えば、ゲームクリアでスコア100等)を記憶する。サーバ20は、当該ユーザの仮想空間における行動履歴それぞれに対し、対応するスコアを関連付け、当該スコアの平均(数字の場合は加重平均、単純平均等により算出、文字、記号の場合は最も頻度の多い文字、記号)をスコアとして設定する。
このとき、サーバ20は、文字、記号によるスコアを設定する際、行動履歴に対応するスコアが所定の範囲、閾値内にある場合に所定の文字、記号でスコアを設定してもよい。
ある局面において、サーバ20は、第2のユーザの情報を再度取得し、第2のユーザの情報に含まれる、仮想空間における行動履歴に関する情報のうち、スコアを設定する際に参照した時点から更新された情報に基づいて、スコアを更新してもよい。例えば、サーバ20は、第2のユーザのスコアを設定する際に参照した行動履歴の情報のうち、当該スコアを設定した時点以降に更新された情報を参照し、第2のユーザの行動履歴の情報を更新する。その後、サーバ20は、上記に例示した処理により、第2のユーザのスコアを再度設定し、更新する。
これにより、第2のユーザは、はじめのうちは付与される権利が所望のものでなくとも、仮想空間における行動を重ねていくうちに、所望の権利を得ることができる。また、第1のユーザは、第2のユーザの行動に基づいて、付与する権利を制限することができる。
仮想空間における行動履歴は、例えば、下記を含む。
・仮想空間へのログイン日数の累積値
・仮想空間への連続ログイン日数の最大値
・仮想空間におけるフレンド数、フォロワー数等
・仮想空間内のゲームで獲得したスコア
・仮想空間において使用した金額、ポイントの総額
・仮想空間において実施されたイベントへの参加回数
【0073】
項目「管理可能会場」は、ユーザスコアに対応した、第2のユーザに対し収益に係る所定の権利、イベントの運営に係る権利等を付与可能な仮想空間におけるイベント会場の情報を示す。イベント会場の情報は、例えば、会場の名称、仮想空間における座標、空間の大きさ等の情報を含んでいてよい。
【0074】
項目「管理可能機能」は、ユーザスコアに対応した、第2のユーザが収益に係る所定の権利を付与されたイベントの運営において管理可能な機能の情報を示す。管理可能な機能は、例えば、下記を含む。
・イベントにおける物販管理の機能
・イベントにおける参加ユーザ管理の機能
・イベントにおける進行管理の機能
【0075】
項目「分配率」は、ユーザ情報データベース2021における項目「分配率」と同様に、イベントの収益を第2のユーザに付与する際に乗算される値に関する情報である。
【0076】
項目「備考」は、ユーザスコアの情報に特記事項などがある場合に保持される情報である。
【0077】
図6は、サーバ20が記憶する会場情報データベース2023のデータ構造を示す図である。
【0078】
図6に示すように、会場情報データベース2023は、項目「会場ID」と、項目「対応イベント」と、項目「可能人数」と、項目「座標」と、項目「広さ」と、項目「物販可否」と、項目「利用可能条件」と、項目「備考」と、を含む。
【0079】
項目「会場ID」は、仮想空間において、イベントが実施される会場それぞれを識別する情報である
【0080】
項目「対応イベント」は、各会場が対応する仮想空間におけるイベントの情報を示す。イベントの種類は、例えば、下記を含む。
・仮想空間で実施されるライブイベント
・仮想空間で実施されるトークイベント
・仮想空間で実施される物販イベント
【0081】
項目「可能人数」は、各会場に収容可能なユーザ数の情報を示す。
【0082】
項目「座標」は、各会場の仮想空間における座標の情報を示す。具体的には、例えば、仮想空間を3次元空間とし、XYZ座標系で表現した際の各座標の数値を示す。例えば、イベント会場の座標は「X:***、Y:***、Z:***」として表示されてよい。
【0083】
項目「広さ」は、各会場のエリア面積の情報を示す。例えば、仮想空間における面積の値(**m2)でもよいし、仮想空間を構成するブロック数等であってもよい。
【0084】
項目「物販可否」は、物販の実施可否に関する情報を示す。
【0085】
項目「利用可能条件」は、各会場をイベントの実施のために利用するために必要なユーザスコアの情報を示す。
【0086】
項目「備考」は、会場の情報に特記事項等がある場合に保持される情報である。
【0087】
図7は、サーバ20が記憶するイベント情報データベース2024のデータ構造を示す図である。
【0088】
図7に示すように、イベント情報データベース2024は、項目「イベントID」と、項目「イベント種別」と、項目「会場」と、項目「出演ライバー」と、項目「物販有無」と、項目「条件」と、項目「備考」等を含む。
【0089】
項目「イベントID」は、仮想空間において実施されるイベントそれぞれを識別する情報を示す。
【0090】
項目「イベント種別」は、イベントの種類(例えば、音楽ライブイベント、トークイベント、ファンミーティング等)を識別する情報を示す。
【0091】
項目「会場」は、イベントを実施する、仮想空間における位置情報を示す。
【0092】
項目「出演ライバー」は、イベントの出演者の情報を示す。
【0093】
項目「物販有無」は、イベントにおける物販の実施有無に関する情報を示す。
【0094】
項目「条件」は、イベントにおいて収益に係る所定の権利を付与するために第2のユーザが必要とされる条件に関する情報を示す。具体的には、例えば、条件は、ユーザスコアの数値等であっても良いし、第2のユーザの個人情報の登録有無、仮想空間における実績等の情報であってもよい。
【0095】
項目「備考」は、イベントの情報に特記事項等がある場合に保持される情報である。
【0096】
図8は、サーバ20が記憶する収益情報データベース2025のデータ構造を示す図である。
【0097】
図8に示すように、収益情報データベース2025は、項目「収益ID」と、項目「イベントID」と、項目「対象」と、項目「金額」と、項目「タイミング」と、項目「課金ユーザ」と、項目「備考」等を含む。
【0098】
項目「収益ID」は、仮想空間において実施されるイベントにおいて発生した収益それぞれを識別する情報である。
【0099】
項目「イベントID」は、収益が発生したイベントに紐づけられたイベントIDである。
【0100】
項目「対象」は、各イベントにおける収益の対象を示す情報である。具体的には、仮想空間において実施されるイベントにおいて、当該イベントに参加、視聴する等を行っているユーザからの応援を受け付ける対象であり、当該イベントにおいて発生する収益を獲得する権利を持つユーザ(すなわち、第2のユーザ、第3のユーザ)を示す。このとき、応援は、例えば、ギフト(投げ銭)であり、金銭、金銭に代替する手段、仮想空間内で使用されるポイント等の代替手段を含む。
【0101】
項目「金額」は、各イベントにおいて受け付けたギフト、投げ銭等の額(数値)を示す情報である。
【0102】
項目「タイミング」は、各イベントにおいてギフト、投げ銭などを受け付けたタイミングを示す情報である。具体的には、例えば、サーバ20は、イベントにおける時間(開始からの経過時間、現在時刻等)に関する情報を記憶しており、ギフト、投げ銭を受け付けた際に、時間に関する情報をレコードに保持する。
【0103】
項目「課金ユーザ」は、ギフト、投げ銭を受け付けた際、当該ギフト、投げ銭を実行したユーザを識別する情報である。具体的には、サーバ20は、イベントにおいてギフト、投げ銭等を受け付けると、当該ギフト、投げ銭を実行したユーザのIDに関する情報を取得し、レコードに紐づけて格納する。
【0104】
項目「備考」は、収益の情報に特記事項がある場合に保持される情報である。
【0105】
<3 動作>
以下、システム1が、第1のユーザの操作入力に基づいて、第2のユーザに対し、仮想空間において実施されるイベントの収益に係る所定の権利を付与する際に実行される一連の処理について説明する。
【0106】
図9は、仮想空間で実施されるイベントの収益に係る所定の権利をユーザに付与する際の一連の処理を表すフローチャートである。なお、本開示において、動作フローはこれに限られない。すなわち、端末装置10が一連の全ての処理を実行しても良いし、サーバ20が一連の全ての処理を実行してもよい。
【0107】
ステップS901において、端末装置10の制御部190は、仮想空間を管理するユーザである第1のユーザから、第1のユーザとは異なる、仮想空間におけるイベントにかかわるユーザである第2のユーザを指定する操作を受け付ける。例えば、権利付与受付モジュール2034は、第1のユーザの操作する端末装置10Aを介して、所定の権利を付与する対象となる第2のユーザの指定を受け付ける。具体的には、例えば、第1のユーザが操作する端末装置10Aの制御部190Aは、ディスプレイ1302に表示した所定の操作画面に対し、イベントの収益に係る所定の権利を付与する対象となる第2のユーザを選択する操作入力を第1のユーザから受け付ける。その後、制御部190Aは、第1のユーザから受け付けた当該権利を付与する第2のユーザの情報をサーバ20に送信する。サーバ20の権利付与受付モジュール2034は、第1のユーザの端末装置10Aから当該情報を受信する。
【0108】
ステップS951において、サーバ20の制御部203は、指定された第2のユーザに対し、仮想空間で実施されるイベントで取得された収益に係る所定の権利を付与する。具体的には、例えば、権利付与実行モジュール2035は、第1のユーザが操作する端末装置10Aから受け付けた第2のユーザの指定に基づいて、記憶部202に保持しているユーザ情報データベース2021のうち、対象となる第2のユーザに対応するユーザ情報のレコードを更新する。このとき、権利付与実行モジュール2035は、当該権利を付与した第2のユーザが利用する端末装置10Bに対し、第1のユーザが運営する仮想空間において所定の権利に基づいた行動を実行するためのライセンスキー、シリアルナンバー、登録コード等を付与してもよい。
このとき、収益は、イベントの実施前、実施中、実施後の少なくともいずれかのタイミングにおいて、第1のユーザ、第2のユーザとは異なるイベントの参加者から受け付けた金銭、または金銭に代替する手段である。また、記憶部202には、当該所定の権利に関する情報と、受け付けた収益の情報とが格納されており、ステップS951において、所定の権利の情報を実行するための表示を第2のユーザに提示してもよい。すなわち、サーバ20により所定の権利を付与されたのち、第2のユーザが使用する端末装置10Bの制御部190Bは、ディスプレイ1302等に、所定の権利に基づく、イベントで発生、獲得した収益を取得、使用、譲渡等を実行するための操作画面を表示する。
【0109】
ある局面において、サーバ20は、所定の権利の付与を所望するイベントの申請に必要な情報の入力を第2のユーザから受け付けてもよい。具体的には、例えば、サーバ20は、ステップS901~ステップS951において、第2のユーザから、イベントの収益に係る所定の権利の付与を所望するイベントの申請に必要な情報の入力を受け付ける。そののちに、サーバ20は、第1のユーザが使用する端末装置10Aに対し、当該入力された情報を送信し、端末装置10Aは、ディスプレイ1301Aに当該情報を表示することで、第1のユーザに対し、当該情報を提示する。ここで、イベントの申請に必要な情報は、下記を含む。
・イベントの種別
・イベントの日時
・イベントの場所
・イベントの人数
・イベントに参加する演者、出演者
・イベントに係る費用
これにより、第1のユーザは、イベントの詳細情報を第2のユーザから受け付けたうえで、イベントの収益に係る権利の付与を第2のユーザに付与するか否かを判断することができる。
【0110】
ある局面において、サーバ20は、イベントの申請に必要な情報の入力を受け付けた第2のユーザに関する情報を取得し、当該情報に基づいて、第2のユーザのスコアを設定してもよい。また、サーバ20は、当該スコアに基づいて、イベントに係る所定の権利に含まれる権利のうち、当該第2のユーザに付与可能な権利を特定して、付与してもよい。具体期には、例えば、サーバ20は、イベントの申請に必要な情報の入力を受け付けた第2のユーザに関する情報を、ユーザ情報データベース2021から取得し、当該データベースに含まれるレコードのうち、仮想空間における行動履歴(すなわち、行動ログ等の情報)の情報を取得する。サーバ20は、当該ログの情報と、ログの情報に対応するスコアを記憶部に予め記憶しており、取得した情報に応じたスコアを設定する。例えば、サーバ20は、ユーザが仮想空間において実施されるイベント、ゲーム等における結果に対し、対応するスコア(例えば、ゲームクリアでスコア100等)を記憶する。サーバ20は、当該ユーザの仮想空間におけるログそれぞれに対し、対応するスコアを関連付け、当該スコアの平均(数字の場合は加重平均、単純平均等により算出、文字、記号の場合は最も頻度の多い文字、記号)をユーザの仮想空間におけるスコアとして設定する。
【0111】
また、ある局面において、サーバ20は、第2のユーザの情報から本人確認のための情報を抽出してもよい。その後、サーバ20は、当該抽出した情報に基づいて、所定の権利に含まれる権利のうち、第2のユーザに付与可能な権利を特定し、付与してもよい。具体的には、例えば、サーバ20は、イベントに係る所定の権利の付与の申請を受け付けたユーザの情報をユーザ情報データベース2021から取得し、当該データベースに含まれるレコードのうち、ユーザの本人確認のための情報を取得する。このとき、サーバ20は、ユーザの本人確認のための情報の登録有無等により、付与可能な権利範囲を予め設定していてもよい。サーバ20は、取得した第2のユーザの本人確認のための情報に基づいて、イベントに係る所定の権利のうち、当該ユーザに付与可能な権利範囲を特定して付与してもよい。
ここで、本人確認のための情報について例示する。本人確認のための情報は、例えば、下記を含む。
・第2のユーザの本名(アバター名、ハンドルネーム等ではない名前)
・第2のユーザの勤務先
・第2のユーザの現住所
・第2のユーザの電話番号
・第2のユーザの年収
・マイナンバー(登録商標)
・上記が確認できる書類の登録(例えば、住民票、戸籍謄本、源泉徴収票等)
例えば、サーバ20は、本人確認のための情報が登録されていない場合には、第2のユーザに対し、所定の権利のうち、収益の獲得に係る権利を限定的に付与してもよい。
このとき、サーバ20は、第2のユーザが獲得できる収益の値に制限を設け、第2のユーザに所定の権利を付与してもよい。
ある局面において、サーバ20は、所定の権利付与後、第2のユーザから本人確認のための情報を取得した場合に、当該第2のユーザに対し、収益の分配、譲渡、使用に係る権利を追加で付与してもよい。すなわち、サーバ20は、第2のユーザから本人確認のための情報を受け付けていない場合には。第2のユーザに付与する所定の権利の範囲を制限して付与してもよい。また、サーバ20は、第2のユーザが獲得できる収益の値の制限を解除してもよい。
これにより、第1のユーザは、第2のユーザに対し、適切にイベントに係る所定の権利を付与することができる。
【0112】
ある局面において、サーバ20は、イベントの情報を取得し、取得したイベントの情報に基づいて、所定の権利の付与に必要な第2のユーザのスコアの条件を特定してもよい。その後、サーバ20は、特定した条件を、第2のユーザに提示してもよい。具体的には、例えば、サーバ20の制御部203は、イベント情報データベース2024におけるレコード「条件」を参照し、当該イベントに係る所定の権利を第2のユーザに付与するために必要な条件の情報を取得する。その後、制御部203は、ユーザ情報データベース2021を参照し、必要な条件のうち、第2のユーザが充足している条件の情報を第2のユーザに通知してもよい。
これにより、第2のユーザは、現時点で自分がどの条件を充足しているかを把握することができる。
【0113】
ある局面において、サーバ20は、所定の権利をさらに付与する対象として、第1のユーザとは異なり、仮想空間におけるイベントにかかわるユーザである第3のユーザの指定を第2のユーザから受け付けてもよい。サーバ20は、当該指定に基づいて、当該権利を第3のユーザに付与してもよい。具体的には、例えば、サーバ20は、第2のユーザから、イベントの収益に係る所定の権利、またはイベントの管理に係る権利を付与する対象として、第1のユーザとは異なり(すなわち、仮想空間の管理者であるユーザではない)、第2のユーザとは異なり、イベントの運営にかかわる他のユーザである第3のユーザの指定を受け付ける。このとき、サーバ20は、第1のユーザからの承認を受け付けることで、当該権利を第3のユーザに付与してもよい。また、サーバ20は、第3のユーザに権利を付与したのち、当該第3のユーザと、当該第3のユーザを指定した第2のユーザとを関連付けてもよい。このとき、サーバ20は、第3のユーザがイベントにおいて収益等を獲得した場合、その収益の一部を第2のユーザに付与してもよい。また、サーバ20は、当該第3のユーザの行動を第2のユーザが確認可能にしてもよく、また、第3のユーザに付与された権利を第2のユーザにより管理可能にしてもよい。具体的には、サーバ20は、第2のユーザに対し、紐づけられた第3のユーザが仮想空間において行動したログを確認可能にしてもよく、第2のユーザから当該第3のユーザに付与された権利のはく奪等の操作を受け付けてもよい。
これにより、第2のユーザは、第3のユーザへの権利の付与、および当該ユーザの実績に伴う収益の還元、管理等を行うことができる。
【0114】
ある局面において、サーバ20は、第2のユーザから、所定の権利を譲渡する対象として第3のユーザの指定を受け付けてもよい。その後、サーバ20は、当該受け付けた指定に基づいて、当該権利を第3のユーザに付与したのち、第2のユーザに付与された所定の権利を無効化する処理を実行してもよい。具体的には、例えば、サーバ20の制御部203は、第2のユーザから、権利を譲渡する対象となる第3のユーザの指定を受け付けると、譲渡先である第3のユーザに対応するユーザ情報データベース2021におけるレコードを更新(所定の権利を有効化)し、第2のユーザに対応するレコードから、所定の権利を無効化する。このとき、サーバ20は、所定の権利のうち、第2のユーザに付与されていた権利と同じ権利を、第3のユーザに付与することとしてもよい。
このとき、サーバ20は、第2のユーザに対し、権利の譲渡に応じた所定の特典を付与してもよい。例えば、サーバ20の制御部203は、第2のユーザが所定の権利によりこれまでに獲得した収益等の額に応じて、譲渡時に当該ユーザに付与する特典の情報を紐づけていてもよい。制御部203は、第2のユーザから第3のユーザに所定の特典が譲渡されると、当該紐づけられた特典の情報に基づいて、第2のユーザに付与する特典の情報を特定し、第2のユーザに対し特典を付与してもよい。所定の特典は、例えば、下記を含む。
・金銭、または金銭に代替する手段
・仮想空間において利用可能なポイント
・イベントに関連する物品・グッズ
・仮想空間において利用可能な物品・アイテム
・他のイベントにおいて利用可能な物品・アイテム
このとき、物品、アイテム等には、例えば仮想空間において実施されるイベントの出演者と交流する権利、当該出演者からサイン等を受けられる権利等が含まれていてもよい。
【0115】
また、ある局面において、サーバ20は、第2のユーザが所定の権利を付与されたイベントの実績の情報を取得し、当該実績の情報に応じた特典を、第2のユーザに付与してもよい。具体的には、例えば、サーバ20の制御部203は、ユーザ情報データベース2021における第2のユーザの情報を参照し、仮想空間におけるイベントの実績の情報を取得する。制御部203は、当該実績のうち、対象となるイベントにおける行動履歴の情報を抽出し、当該イベントにおける第2のユーザの行動履歴に基づいて、第2のユーザに対して所定の特典を付与する。イベントの実績は、例えば、下記を含む。
・イベントにおいて実施されたゲーム等により第2のユーザが獲得した特典(スコア)
・イベントにおいて第2のユーザが実行した行動(イベントの実施に係る行動、出演者への応援等)
・イベントにおいて実施された物販における第2のユーザの購入履歴
・運営する権利を付与されていたイベントにおける収益
・運営する権利を付与されていたイベントにおける視聴者の参加人数
上記実績のうち、ゲーム等により獲得した特典(スコア)、実行した行動、物販における購入履歴は、第2のユーザが運営の権利、または所定の権利等を付与された状態で参加したイベントの実績であってもよく、第2のユーザが当該権利を付与されていない状態(一般の視聴者として参加した)のイベントの実績であってもよい。
また、第2のユーザに付与される所定の特典は、例えば、下記を含む。
・金銭、金銭に代替する手段
・仮想空間において利用可能なポイント
・イベントに関連する物品・グッズ
・仮想空間において利用可能な物品・アイテム
・他のイベントにおいて利用可能な物品・アイテム
これにより、第2のユーザは、仮想空間において実施されるイベントにおける行動履歴により、種々の特典を得ることができる。
【0116】
ある局面において、サーバ20は、第1のユーザにより指定された期間の経過後に、所定の権利が付与されている第2のユーザの当該権利を無効化させてもよい。具体的には、例えば、サーバ20は、予め第1のユーザから、所定の権利を無効化させるタイミングとして、下記を含むタイミングの指定を受け付ける。当該タイミングはこれに限定されない。
・イベントの終了後、所定日数経過後
・イベントの終了直後
・(定期的に開催されるイベント等において)次のイベントが開始するまで
・(定期的に開催されるイベント等において)指定された回数イベントが終了するまで
また、このとき、サーバ20は、所定の権利が無効化される対象となるユーザに対し、権利が無効化する旨の通知を提示してもよい。例えば、サーバ20は、第2のユーザが使用する端末装置10Bに対し、権利が所定の期間後に無効化する旨の情報を送信する。端末装置10Bの制御部190Bは、サーバ20から受け付けた情報をディスプレイ1302等に表示することで、当該通知を第2のユーザに提示する。
これにより、第2のユーザは、自身に付与された権利が無効化する時期を把握することができる。
【0117】
また、サーバ20は、権利を付与されているユーザの情報を一定期間ごとに参照し、当該参照した情報に瑕疵の情報が含まれる場合に、指定された期間が経過せずとも、当該ユーザに通知せずに、所定の権利を無効化させてもよい。具体的には、例えば、第1のユーザは、第2のユーザが仮想空間において問題となる行動等を行った際、ユーザ情報データベース2021における当該第2のユーザのレコード「備考」等に、「瑕疵あり」等の情報を登録する。サーバ20は、イベント期間中に定期的に当該イベントにおいて所定の権利を付与されているユーザの情報を参照し、レコードに「瑕疵あり」の情報が登録されている場合に、当該第2のユーザから所定の権利を無効化させる処理を実行させる。
このとき、サーバ20は、第1のユーザ以外のユーザから、仮想空間内において問題となる行動を行ったユーザの情報を受け付けてもよい。サーバ20は、当該受け付けた情報を第1のユーザに提示してもよい。第1のユーザは、当該受け付けた、問題となる行動を行ったユーザの情報を確認したのち、当該ユーザが「瑕疵」に相当すると判断した場合には、当該ユーザのレコードに、「瑕疵あり」の情報を登録してもよい。
これにより、第1のユーザは、問題行動を行ったユーザを自身で把握しきれない場合にも、適切に処遇を下すことができ、仮想空間の安全性を維持することができる。
ある局面において、サーバ20は、上記瑕疵のある第2のユーザに対し、所定の権利を無効化したのち、仮想空間において当該第2のユーザに関連するアカウント等を停止(BAN)する処理を行ってもよい。
また、ある局面において、例えば、サーバ20は、下記に含まれる行動を第2のユーザが仮想空間において行った情報を取得した場合に、当該ユーザを「瑕疵あり」として定義し、ユーザ情報データベース2021における当該ユーザのレコードに反映させてもよい。
・仮想空間における他ユーザに対する迷惑行為(いやがらせ、恐喝、ハラスメント、公序良俗に反する行動等)
・仮想空間における規約に違反する行動(チート行為、データ改ざん行為、ハッキング等)
・所定の権利を付与されたイベントにおける問題行動(管理行為の放棄、出演者に対する禁止行動、動画等の不正な外部への共有、イベントにおける八百長行為等)
・その他、第1のユーザが予め定めた仮想空間および当該空間における規定に違反した行為
例えば、サーバ20は、第1のユーザが受け付けた各種通報に関する情報を取得し、上記の内容に該当する内容が含まれている場合には、当該通報の対象となった第2のユーザに対し、「瑕疵あり」の判定を行い当該ユーザのレコードに反映させる。
これにより、第1のユーザは、仮想空間において問題のある行動を起こしたユーザを適切に管理することができる。
【0118】
さらに、ある局面において、サーバ20は、第2のユーザのスコアに基づいて、所定の権利を付与したイベントとは異なるイベントの情報を第2のユーザに通知してもよい。具体的には、例えば、サーバ20は、スコアごと(例えば、スコアの高さ順)に第2のユーザの序列を設定する。その後、サーバ20は、第2のユーザが権利を付与されたイベントとは異なるイベントに関する情報(日時、規模、出演者等)を当該第2のユーザの端末装置10Bに送信する。端末装置10Bは、受け付けた当該情報を、ディスプレイ1302等に表示することで、第2のユーザにイベントの情報を提示する。このとき、第2のユーザに通知するイベントの種別は限定されない。通知されるイベントは、第2のユーザが所定の権利を付与されたイベントに関連するイベントでも良いし、第2のユーザが所定の権利を付与されずに視聴者等として参加したイベントに関連するイベントでも良い。
これにより、第2のユーザは、自身のスコアに基づいて、他のイベントの情報を知ることができる。
【0119】
<4 画面例>
図10~
図15は、本発明において開示される、システム1を利用し、第2のユーザに仮想空間で実施されるイベントの運営、イベントで取得された収益に係る所定の権利等を付与する一連の処理の際に表示される各種画面例を示す図である。
【0120】
図10は、ユーザにイベントの収益に係る所定の権利を付与する際の画面例を示す。
【0121】
図10において、第1のユーザが利用する端末装置10Aの制御部190Aは、ディスプレイ1302に、申請ユーザ表示領域1001、スカウトユーザ表示領域1002等を表示する。
申請ユーザ表示領域1001は、イベントの収益に係る所定の権利の付与を第1のユーザに対し申請した第2のユーザの一覧等を表示する。
第1のユーザが操作する端末装置10Aの制御部190Aは、申請ユーザ表示領域1001に、申請ユーザリスト10011、更新ボタン10012、承諾・却下ボタン10013等を表示する。
【0122】
申請ユーザリスト10011は、イベントの収益に係る所定の権利の付与を第1のユーザに申請した第2のユーザの一覧を表示する。制御部190Aは、例えば、申請ユーザリスト10011に、第2のユーザに関する下記の情報を表示する。
・ユーザ名
・ユーザの年齢
・ユーザの性別
・ユーザの勤務先
このとき、制御部190は、サーバ20のユーザ情報データベース2021から第2のユーザの情報を取得し、取得した情報を申請ユーザリスト10011に表示してもよい。
【0123】
更新ボタン10012は、申請ユーザリスト10011を更新するためのボタンである。制御部190は、第1のユーザから当該ボタンを押下する等の操作入力を受け付けると、申請ユーザリスト10011を更新する処理を実行する。例えば、制御部190は、当該ボタンを押下する等の操作入力を受け付けると、サーバ20にアクセスし、新たにイベントの収益に係る所定の権利の付与を申請した第2のユーザの情報を取得し、対応する第2のユーザの各種情報をユーザ情報データベース2021から取得することで、申請ユーザリスト10011に表示する内容を更新する。
【0124】
承諾・却下ボタン10013は、第2のユーザの申請を承諾、または却下するためのボタンである。制御部190は、第1のユーザから当該ボタンのいずれかを押下する等の操作入力を受け付けると、押下されたボタンの種別に応じた結果をサーバ20に送信する。具体的には、例えば、制御部190Aは、第1のユーザから承諾・却下ボタン10013における「承諾」ボタンを押下する操作を受け付けると、該当する第2のユーザに対し、イベントの収益に係る所定の権利の付与を許諾した旨の情報をサーバ20に送信する。サーバ20は、当該許諾に関する情報を第1のユーザの端末装置10Aから受信すると、記憶部202のイベント情報データベース2024に保持されている、第2のユーザから申請を受け付けた対象となるイベントのレコードを更新する。サーバ20の制御部203は、当該レコードを更新後、第2のユーザの使用する端末装置10Bに対し、イベントの収益に係る権利が付与された旨の情報を送信し、端末装置10Bの制御部190Bは、当該情報をディスプレイ1302等に表示することで第2のユーザに通知する。
例えば、制御部190Aは、第1のユーザから承諾・却下ボタン10013における「却下」ボタンを押下する操作を受け付けると、該当する第2のユーザに対し、イベントの収益に係る所定の権利の付与を却下した旨の情報をサーバ20に送信する。このとき、制御部190Aは、第1のユーザから、却下に関する情報(却下した理由、不足している条件など)を受け付けてもよい。サーバ20は、当該却下に関する情報をあわせて第2ユーザの端末装置10Bに送信してもよい。
これにより、第2のユーザは、不足している条件を知ることができ、第2のユーザの仮想空間における行動がより促進されることが期待できる。
また、ある局面において、制御部190Aは、第2のユーザに却下すべき事由がある場合(瑕疵など)がある場合には、承諾・却下ボタン10013を表示する画面において、当該ユーザへの承認を推奨しない旨の表示を表示してもよい。例えば、制御部190Aは、ユーザ情報データベース2021において、ユーザのレコードに「瑕疵あり」の情報が格納されている場合には、承諾・却下ボタン10013を表示する画面において、「承諾非推奨」等の表示を表示してもよい。
また、ある局面において、制御部190Aは、当該瑕疵の情報が含まれるユーザからの申請を受け付けた場合には、第1のユーザからの操作入力を受け付けずとも、当該ユーザからの申請を却下する処理を実行してもよい。
これにより、第1のユーザは、適切な第2のユーザに権利を付与することができる。
【0125】
スカウトユーザ表示領域1002は、第1のユーザがイベントの収益に係る所定の権利の付与を第2のユーザからの申請を受け付けずに付与する際の第2のユーザ一覧等を表示する。
第1のユーザが操作する端末装置10の制御部190Aは、スカウトユーザ表示領域902に、ユーザリスト表示ボタン10021、ユーザリスト19022、権利付与ボタン10023等を表示する。
【0126】
ユーザリスト表示ボタン10021は、第1のユーザが管理・運営する仮想空間においてアカウントを登録している第2のユーザの情報を表示するためのボタンである。制御部190Aは、第1のユーザから当該ボタンを押下する等の操作を受け付けると、サーバ20にアクセスし、記憶部202に保持しているユーザ情報データベース2021から第2のユーザの情報を取得する。この際、ユーザ情報データベース2021に保持されている第2のユーザの情報は、後述するユーザリスト10022の態様で表示しても良いし、ポップアップ形式等で表示してもよく、限定されない。
【0127】
ユーザリスト10022は、ユーザリスト表示ボタン10021が第1のユーザに押下されることにより表示される、ユーザ情報データベース2021に保持されている第2のユーザの情報である。
【0128】
権利付与ボタン10023は、第1のユーザが選択した第2のユーザに対しイベントの収益に係る所定の権利の付与を実行するためのボタンである。制御部190Aは、第1のユーザから当該ボタンを押下する等の操作入力を受け付けると、承諾・却下ボタン10013における「承諾」ボタン押下したときと同様の処理を実行し、第2のユーザに対し所定の権利を付与する。
これにより、第1のユーザは、申請を受け付けた第2のユーザだけに所定の権利を付与するのではなく、自身が選択した第2のユーザに対し任意に権利を付与することができ、より適切にイベントの管理をすることができる。
また、ある局面において、制御部190Aは、所定の権利を付与されている第2のユーザの情報を表示してもよい。その際、制御部190Aは、第1のユーザから、第2のユーザに対して付与されている権利の変更、削除等の操作を行うための操作を受け付けてもよい。具体的には、例えば、制御部190Aは、ディスプレイ1302等に、所定の権利を付与されている第2のユーザのリスト(図示せず)等を表示する。この際、リストに表示される情報は、例えば、下記を含む。
・第2のユーザの仮想空間におけるID
・第2のユーザの名称(実名、仮想空間における名称等、限定されない)
・第2のユーザに対し付与されている権利の内容
・第2のユーザに対し権利が付与されたタイミング
・第2のユーザに付与されている権利の残存期間
・第2のユーザが権利を付与された回数
制御部190Aは、当該情報とともに、第2のユーザに付与された権利の変更(付与する権利の追加、一部削除等)、削除(権利自体のはく奪等)などを行うためのボタン(図示せず)等を第1のユーザに対し表示してもよい。
この際、制御部190Aは、任意のタイミングで、第1のユーザからの当該変更、削除の操作を受け付けても良い。また、制御部190Aは、第2のユーザに付与されている権利を削除する場面において、第1のユーザに対し、仮想空間における当該第2のユーザのアカウント情報を削除または停止し、再度のアカウント登録または使用を禁止する(BAN)するか否かの操作入力を受け付けてもよい。
これにより、第1のユーザは、健全に仮想空間を管理することができる。
【0129】
図11は、仮想空間における所定の領域においてユーザからのイベント申請を受け付ける画面例を示す。
【0130】
図11において、第2のユーザが使用する端末装置10Bの制御部190Aは、ディスプレイ1302に、領域外アバター1101A、1102A、領域内アバター1101B、1102B等を表示する。
【0131】
領域外アバター1101Aおよび1102Aは、仮想空間において実施されるイベントにおける会場の領域外にあるアバターである。第2のユーザが操作する端末装置10Bの制御部190Bは、第2のユーザのアバターが仮想空間上のイベント会場の領域外にある場合には、第2のユーザがアバターの操作メニューを表示するための操作を実行した際に、イベントの管理に係る操作以外の操作メニューを表示する。
【0132】
領域内アバター1101Bおよび1102Bは、領域外アバター1101Aおよび1102Aが仮想空間において実施されるイベントにおける会場の領域内に移動した際のアバターである。第2のユーザが操作する端末装置10Bの制御部190Bは、第2のユーザのアバターが仮想空間上のイベント会場の領域内にあり、かつイベントに係る権利が付与されている場合には、第2のユーザがアバターの操作メニューを表示するための操作を実行した際に、イベントの管理に係る操作を含んだ操作メニューを表示する。本開示の場合、領域内アバター1102Bは権利を付与されており、領域内アバター1101Bは権利を付与されていない。
また、制御部190Bは、第2のユーザがイベントの会場の外にいる場合には、イベントに係る権利の申請を当該ユーザから受け付けないこととしてもよい。
これにより、第2のユーザは、イベントの収益に係る所定の権利を付与されたあと、イベント会場においてイベントの運営・管理に係る操作を実行することができる。
また、制御部190Bは、第2のユーザに所定の権利が付与されていない場合、イベント会場の領域にユーザが移動できないようロックしていてもよい。これにより、イベント限定のオブジェクトをイベント開始前に設置している場合に、イベント前に情報が漏洩することを防ぐことができる。
【0133】
また、ある局面において、制御部190Bは、当該画面を、第1のユーザが指定した所定の期間において表示してもよい。具体的には、例えば、制御部190Bは、第1のユーザが指定した所定の期間(例えば、イベント前~イベント終了まで等)に、該当するイベントが実施される領域に第2のユーザが操作するアバター等が移動した時に、当該画面を表示してもよい。
【0134】
図12は、ユーザがイベントの申請を実施する際の画面例を示す。
【0135】
図12において、第2のユーザが使用する端末装置10Bの制御部190Bは、ディスプレイ1302に、申請画面1201、申請ボタン1202等を表示する。
【0136】
申請画面1201は、第2のユーザが、管理・運営を希望するイベントの詳細を入力するための画面である。
第2のユーザが使用する端末装置10Bの制御部190Bは、申請画面1201において、例えば、下記を含む項目を表示する。
・イベントの開催日時
・イベントの規模(視聴者の参加可能人数等)
・イベントの実施会場
・イベントにおける物販の有無
・イベントに出演する出演者(ライバー)
・その他特記事項
このとき、制御部190Bは、上記項目について、プルダウンの態様で表示し複数の候補から第2のユーザの選択を受け付けてもよいし、自由記述の態様にして第2のユーザからの入力を受け付けてもよい。
【0137】
申請ボタン1202は、イベントの詳細の入力を完了後、第2のユーザが第1のユーザに対し、イベントに係る権利の付与を申請するためのボタンである。
例えば、制御部190Bは、第2のユーザから当該ボタンを押下する等の操作を受け付けると、申請画面1201において入力された情報をサーバ20に送信する。その後、サーバ20は、第1のユーザの端末装置10Aに対し、受け付けた情報を送信する。
【0138】
図13は、ユーザに別イベントを先行して通知する際の画面例を示す。
【0139】
図13において、第2のユーザが使用する端末装置10Bの制御部190Bは、ディスプレイ1302に、通知画面1351、申請画面表示ボタン1352等を表示する。
【0140】
通知画面1351は、第2のユーザに対し、今後実施予定のイベントの詳細を表示するための画面である。第2のユーザが使用する端末装置10Bの制御部190Bは、通知画面1351において、第2のユーザに推奨される次のイベント等を表示する。第2のユーザに推奨される次のイベントは、例えば、下記のイベントを含む。
・第2のユーザが権利を付与されたことのあるイベントと同じ種別のイベント
・第2のユーザが参加者(視聴者)として参加したことのあるイベントと同じ種別のイベント
・第2のユーザが最も収益を獲得したイベントと同じ種別のイベント
サーバ20は、上記の項目を記憶部に記憶していてよい。制御部190Bは、サーバ20にアクセスし、当該情報を取得し、イベント情報データベース2024を参照して同種のイベントの情報を取得することで、ユーザに対し、関連性の高いイベントの情報を通知する。
これにより、第2のユーザは、自身の興味のあるイベントの通知を受けることができ、イベントの管理を行うモチベーションを高めることができる。
【0141】
申請画面表示ボタン1352は、
図12における申請画面1201を表示するためのボタンである。制御部190Bは、第2のユーザから当該ボタンを押下する等の入力操作を受け付けると、
図12における申請画面1201と同様の画面を第2のユーザに対し表示する。
これにより、第2のユーザは、自身の興味のあるイベントについて、スムーズに権利付与のための申請を行うことができる。
【0142】
図14は、ユーザが別ユーザに権利を譲渡する際の画面例を示す。
【0143】
図14において、第2のユーザが使用する端末装置10Bの制御部190Bは、ディスプレイ1302に、譲渡先選択領域1401等を表示する。
譲渡先選択領域1401は、イベントの収益に係る所定の権利を第2のユーザから第3のユーザに譲渡する譲渡先である第3のユーザの一覧等を表示する。
第2のユーザが操作する端末装置10Bの制御部190Bは、譲渡先選択領域1401に、譲渡先ユーザリスト表示ボタン14011、譲渡先ユーザリスト14012、譲渡実行ボタン14013等を表示する。
【0144】
譲渡先ユーザリスト表示ボタン14011は、第2のユーザが所定の権利を譲渡する対象となる第3のユーザの情報を表示するためのボタンである。第2のユーザが使用する端末装置10Bの制御部190Bは、第2のユーザから当該ボタンを押下する等の操作を受け付けると、サーバ20にアクセスし、記憶部202に保持しているユーザ情報データベース2021を参照し、譲渡先である第2のユーザ以外のユーザ(第3のユーザ)の情報を取得する。
【0145】
譲渡先ユーザリスト14012は、譲渡先ユーザリスト表示ボタン14011が第2のユーザに押下されることにより表示される、ユーザ情報データベース2021に保持されている第3のユーザ(当該ボタンを押下した第2のユーザ以外のユーザ)の情報である。
【0146】
譲渡実行ボタン14013は、第2のユーザが選択した第3のユーザに対しイベントの収益に係る所定の権利の譲渡を実行するためのボタンである。制御部190Bは、第2のユーザから当該ボタンを押下する等の操作入力を受け付けると、対象となった第3のユーザに対し所定の権利を付与する。
【0147】
図15は、ユーザに権利無効化の通知をする際の画面例を示す。
【0148】
図15において、第2のユーザ、または第3のユーザが使用する端末装置10B、10Cの制御部190B、190Cは、ディスプレイ1302に、通知画面1501、報酬取得ボタン1502等を表示する。
【0149】
通知画面1501は、第2のユーザ、または第3のユーザに対し、付与された所定の権利が無効化する旨の通知を表示するための画面である。
第2のユーザが操作する端末装置10Bの制御部190B、または第3のユーザが操作する端末装置10Cの制御部190Cは、第2のユーザ、または第3のユーザそれぞれに付与された所定の権利の満了期間(例えば、イベントの終了)の所定の期間前(例えば、1週間前等)に、対象となるユーザに対し、権利が無効化する旨の通知を表示する。
また、このとき、制御部190B等は、対象となるユーザがイベントにおける報酬などを受領していない場合などに、報酬取得ボタン1502等を表示し、ユーザに報酬の取得を促してもよい。
【0150】
<第2の実施形態>
これまでは、ユーザに対し、イベントの収益に係る所定の権利を付与する際に係る一連の処理について説明した。
第2の実施形態に係る発明では、所定の権利を付与されたユーザに対し、イベントにおいて発生した収益を分配して付与する一連の処理について説明する。なお、第1の実施形態と共通の構成を持つ部分(例えば、端末装置10、サーバ20等)についての説明は省略し、第2の実施形態に特有の構成、処理についてのみ説明する。
なお、第1の実施形態と、第2の実施形態において、ユーザの定義が異なるため、以下に定義する。
・第1のユーザ:仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、仮想空間の管理者ではないユーザ(すなわち、第1の実施形態における第2のユーザ)
・第2のユーザ:第1のユーザが指定した、仮想空間におけるイベントにかかわる他のユーザ(すなち、第1の実施形態において所定の権利を付与された第3のユーザ)
【0151】
<5 第2の実施形態におけるサーバ20の機能的な構成>
図16において、サーバ20は、新たに収益付与受付モジュール2036と、収益付与実行モジュール2037とを備える。
【0152】
収益付与受付モジュール2036は、仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、仮想空間の管理者ではないユーザ(第1のユーザ)から、当該第1のユーザとは異なり、イベントに関わる他のユーザである第2のユーザを指定する操作を受け付ける。このとき、第1のユーザ、第2のユーザは、ともにイベントの収益に関する所定の権利を付与されているユーザである。具体的には、例えば、収益付与受付モジュール2036は、第1のユーザが操作する端末装置10Aを介して、所定の権利を付与されている第2のユーザの指定を受け付ける。
【0153】
収益付与実行モジュール2037は、第1のユーザにより指定された第2のユーザ、および第1のユーザに対し、仮想空間で実施されるイベントで取得された収益を付与する処理を制御する。具体的には、例えば、収益付与実行モジュール2037は、第1のユーザからの、第2のユーザへの収益の付与を実装するための操作を受け付けることに応答して、第2のユーザ、および第1のユーザに対し、イベントで得られた収益を分配して付与する。例えば、サーバ20は、収益情報データベース2025の情報を参照することで、イベントにおいて発生した収益のそれぞれの対象がユーザであるかを特定する。サーバ20は、仮想空間を管理するユーザ、第1のユーザ等からの操作入力を受け付けることで、当該収益の全部、あるいは一部を各ユーザに付与する処理を実行する。
このとき、付与の態様としては限定されない。付与の態様は、例えば、下記を含む。
・金銭として、第2のユーザが指定した口座に付与する。
・金銭に代替する手段(例えば、各種仮想通貨、各種店舗で使用可能なポイント、仮想空間において使用可能なポイント等)として、第2のユーザのアカウントに付与する。
・第2のユーザが指定した物品等として、第2のユーザに付与する。
これにより、イベントにかかわる各種ユーザは、自身の望む態様で、イベントで得られた収益を獲得することができる。
また、ある局面において、当該収益は、第2のユーザが指定するユーザ、またはイベントの出演者等に対して付与されてもよい。
このとき、サーバ20の記憶部202には、第1のユーザ、第2のユーザを含むユーザ毎に設定された、前記収益の分配率に関する情報が格納されていてもよい。収益付与実行モジュール2037は、当該分配率に基づいて、収益を各ユーザに付与してもよい。
<5 第2の実施形態における動作>
以下、システム1が、仮想空間で実施されるイベントにおいて発生した収益をユーザに付与する際の一連の処理について説明する。
【0154】
図17は、仮想空間で実施されるイベントにおいて発生した収益を、ユーザ(第1のユーザ、第2のユーザ)に付与する際の一連の処理を表すフローチャートである。
なお、本フローチャートにおいても、ユーザが使用する端末装置10の制御部190とサーバ20とが情報をやりとりすることで一連の処理を実行する例を開示するが、これに限られない。
【0155】
ステップS1701において、端末装置10の制御部190は、仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、仮想空間の管理者ではない第1のユーザから、第1のユーザとは異なり、イベントに関わる他のユーザである第2のユーザを指定する操作を受け付ける。
【0156】
ステップS1751において、サーバ20の制御部203は、指定された第2のユーザおよび第1のユーザに対し、仮想空間で実施されるイベントで取得された収益を付与する。
【0157】
このとき、このとき、サーバ20の記憶部202には、第1のユーザ、第2のユーザを含むユーザ毎に設定された、収益の分配率に関する情報が格納されていてもよい。収益付与実行モジュール2037は、当該分配率に基づいて、収益を各ユーザに付与してもよい。具体的には、例えば、サーバ20は、予め、各ユーザの収益の分配率に関する情報の入力を受け付け、当該情報をデータベース(ユーザ情報データベース2021におけるレコード「分配率」)に格納していてもよい。サーバ20は、当該記憶されている分配率に基づいて、第1のユーザ、および第2のユーザに収益を付与してもよい。
このとき、分配率は、第1のユーザまたは第2のユーザがイベントに参加した際の情報に応じて設定されており、サーバ20は、イベントに参加した際の情報に応じて設定された分配率に基づいて収益を付与してもよい。ここで、分配率の設定方法について例示する。例えば、サーバ20は、第2のユーザがイベントに参加した際の情報を取得し、当該情報に応じて、分配率を設定し、データベースに記憶してもよい。このとき、イベントに参加した際の情報は、下記を含む。
・イベント参加のタイミング
(例えば、イベントの開始から出演、イベントの途中から出演、イベントの一部のみ出演、等)
・イベント参加の累計時間
・イベント参加の際に割り当てられた役割
(例えば、講演者の役割、パフォーマンスの役割、対話型イベントのパーソナリティの役割等)
これにより、サーバ20は、第1のユーザ、第2のユーザの、イベント出演にかかる情報に基づいて、適切に収益を分配することができる。
【0158】
ある局面において、サーバ20は、ユーザ(第1のユーザ、または第2のユーザ等)の仮想空間における行動履歴(ログ)の情報を取得し、取得したログの情報に基づいて、当該ユーザに割り当て可能なイベント運営における役割を特定してもよい。また、その後、サーバ20は、特定した役割を、ユーザに対し設定してもよい。具体的には、例えば、サーバ20の制御部203は、ユーザ情報データベース2021を参照し、ユーザの仮想空間における行動履歴(ログ)の情報を取得する。なお、仮想空間におけるログの情報は、第1の実施形態において例示したものと同様であり、ここでは詳細を割愛する。このとき、制御部203は、予め、当該ユーザの情報と割り当てる枠割とを紐づけておく操作を、仮想空間を管理するユーザから受け付けていてよい。例えば、制御部203は、仮想空間を管理するユーザから、ログの情報とイベント運営における役割との紐づけとして、例えば、下記を含む情報を受け付けてもよい。
・仮想空間へのアクセス時間の多いユーザ:イベント運営
・物販における課金額の総額が大きいユーザ:物販運営・管理の役割
・出演者への応援の回数が大きいユーザ:ライブイベント運営・管理の役割
・仮想空間におけるイベント、ゲームなどの競技への参加回数が大きいユーザ、当該競技等において獲得した点数の大きいユーザ:イベント運営・管理の役割
・仮想空間におけるフレンド数の多いユーザ:ファンイベント等の運営・管理の役割
上記のように、サーバ20は、ユーザが仮想空間において行動した結果と関連のある役割を設定することとしてもよい。
その後、制御部203は、当該取得した情報と、上記のように紐づけられた情報に基づいて、ユーザ(第1のユーザ等)に割り当て可能な、イベント運営における役割を特定する。その後、制御部203は、当該特定した役割をユーザに設定し、ユーザ情報データベース2021等に当該情報を登録してもよい。
これにより、仮想空間の管理者は、仮想空間におけるログの情報に基づいて、適切にイベント運営における役割をユーザに割り振り可能であり、適切にイベントの管理・進行をすることができる。
【0159】
また、ある局面において、サーバ20は、特定したイベント運営における役割に基づいて、ユーザに対する収益の分配率を補正し、当該補正した分配率に基づいて収益を付与してもよい。
具体的には、例えば、サーバ20の制御部203は、予め、仮想空間を管理するユーザからイベント運営における役割と収益の補正率(例えば、リーダー(イベント運営の管理者)の役割であれば1.1倍等)とを紐づけた情報を受け付け、記憶部202に記憶しており、イベントの運営にかかわるユーザの役割を特定したのち、当該記憶されている補正率の情報を読み出し、当該ユーザに対する収益を補正して付与してもよい。
これにより、仮想空間を管理するユーザは、イベント運営にかかわるユーザの役割に応じて、適切に収益を分配することができる。
【0160】
また、ある局面において、サーバ20は、取得したユーザの情報に基づいて、ユーザの中から、各種イベントの運営における管理者としての役割のユーザを特定し、管理者としての役割のユーザの分配率を補正してもよい。
具体的には、例えば、サーバ20は、ユーザの情報のうち、仮想空間における行動履歴(ログ)の情報を取得する。その後、サーバ20は、例えば、下記の情報に基づいてユーザの中から、イベント運営における管理者の立場のユーザを特定する。
・物販における課金額の総額が他ユーザと比較して最も大きいユーザ:イベントにおいて実施される物販、その他物販イベントの運営・管理における管理者の役割
・出演者への応援の回数が他ユーザと比較して最も大きいユーザ:ライブイベントの運営・管理における管理者の役割
・ゲームなどの競技への参加回数が他ユーザと比較して最も大きいユーザ:ゲームイベントの運営・管理における管理者の役割
ここで、ユーザの中における管理者の定義について説明する。サーバ20は、管理者の権限を有するユーザに対し、下記に含む権利を付与してもよい。
・管理者としての役割でない他のイベント運営にかかわるユーザの行動を制限する権利(例えば、自身の役割を全うしていないと判断したユーザに対しイベント会場内での行動を制限する等)
・管理者としての役割でないユーザから所定の権利をはく奪することを仮想空間の管理者であるユーザに要求する権利
・イベントにおいて物販などが存在する場合に、値付けをして仮想空間の管理者であるユーザに申請する権利
・他のイベント会場における管理者としての役割のユーザとイベントに係る情報を共有する権利
・イベント中に、公序良俗に反する行為をしている視聴者を排除する権利
他にも、サーバ20は、仮想空間の管理者であるユーザから管理者の役割であるユーザの指定を受け付けることで、当該ユーザに管理者としての役割・権限を付与しても良い。
これにより、イベントを運営するユーザは、自身の役割等に応じて、適切な収益の分配を受けることができる。
【0161】
ある局面において、サーバ20は、ユーザに対する分配率の設定を入力・編集・確定する操作を仮想空間の管理者であるユーザから受け付けてもよい。具体的には、例えば、サーバ20の制御部203は、仮想空間の管理者であるユーザに対し、仮想空間におけるログの情報から特定した各ユーザの分配率の情報を送信する。その後、仮想空間の管理者であるユーザが使用している端末装置の制御部は、当該ユーザに対し、サーバ20から取得した各ユーザの分配率の情報を表示する。仮想空間の管理者であるユーザが使用する端末装置の制御部は、当該ユーザから、各ユーザの分配率の設定を確定する旨の入力操作を受け付けることで、当該設定を確定してもよい。このとき、端末装置は、仮想空間の管理者であるユーザから、分配率の編集、入力等の操作を受け付けてもよい。
これにより、仮想空間の管理者であるユーザは、各ユーザの分配率を確認したうえで確定することができる。
【0162】
このとき、サーバ20は、仮想空間の管理者であるユーザからの分配率の設定を確定する操作を受け付けると、当該ユーザから分配率の変更のための操作入力を受け付けない限り、他のユーザからの分配率の変更を受け付けないよう設定してもよい。
具体的には、例えば、サーバ20は、仮想空間の管理者であるユーザから当該分配率を確定する旨の入力操作を受け付けると、分配率の修正等に係るコマンド等を無効化(非アクティブ化)し、他ユーザからの操作を受け付けなくしてもよい。
これにより、仮想空間の管理者であるユーザは、分配率の不正な変更を防ぐことができる。
【0163】
ある局面において、サーバ20は、仮想空間の管理者であるユーザから、各ユーザに収益を付与するための入力操作を受け付けることにより、イベントにおいて発生した収益を各ユーザに付与してもよい。具体的には、例えば、仮想空間の管理者であるユーザが使用する端末装置の制御部は、各ユーザに対する収益の付与を実行するための操作画面を表示する。端末装置の制御部は、仮想空間の管理者であるユーザから、各ユーザへの収益の付与のための操作を受け付けると、当該情報をサーバ20に送信する。サーバ20は、仮想空間の管理者であるユーザから当該情報を取得すると、各ユーザに対し、各ユーザから指定された態様で、収益を付与する処理を実行する。このとき、サーバ20は、下記を含む態様で各ユーザに対し収益を付与してもよい。
・ユーザの指定した口座等に金銭、金銭に代替する手段(仮想通貨、Webマネー、ポイント等)を振り込む態様
・ユーザの仮想空間におけるアカウントに対して金銭に代替する手段(仮想空間におけるポイント等)を付与する態様
このとき、サーバ20は、ユーザから、他のユーザ(イベントの出演者等)に対して収益を付与する指定を受け付けている場合には、収益を指定された対象に付与する処理を実行してもよい。
これにより、仮想空間の管理者であるユーザは、各ユーザに対して付与される収益が適切かを確認しながら付与することができる。
【0164】
<6 第2の実施形態における画面例>
図18~
図19は、第2の実施形態において開示される、イベントの収益をユーザに分配して付与する際の各種画面例を示す図である。
【0165】
図18は、ユーザの収益の分配率を設定する際の画面例を示す。
【0166】
図18において、端末装置10の制御部190は、ディスプレイ1302に、対象ユーザリスト1851、修正ボタン1852、分配率確定ボタン1853等を表示する。
【0167】
対象ユーザリスト1851は、イベントで得られた収益を分配して付与する対象となっているユーザのリストである。具体的には、例えば、仮想空間の管理者であるユーザが使用する端末装置10の制御部190は、イベントの収益に係る所定の権利を付与されたユーザのリストをディスプレイ1302等に表示する。
【0168】
修正ボタン1852は、各ユーザへの収益の分配率を修正するためのボタンである。具体的には、例えば、制御部190は、仮想空間の管理者であるユーザから当該ボタンを押下する等の入力操作を受け付けると、各ユーザの分配率を修正するための画面(図示せず)を表示する。
これにより、仮想空間の管理者であるユーザは、仮想空間におけるログの情報により予め設定された分配率だけでなく、自身の判断で各ユーザの分配率を設定することができ、適切に各ユーザに対しインセンティブ等を与えることができる。
【0169】
分配率確定ボタン1853は、各ユーザの収益の分配率を確定するためのボタンである。具体的には、例えば、制御部190は、仮想空間の管理者であるユーザから当該ボタンを押下する等の入力操作を受け付けると、当該情報をサーバ20に送信し、各ユーザの分配率を確定する処理を実行する。
【0170】
図19は、ユーザに対する収益の付与を実行する際の画面例を示す。
【0171】
図19において、端末装置10の制御部190は、ディスプレイ1302に、イベント詳細1951、対象ユーザリスト1952、修正ボタン1953、付与実行ボタン1954等を表示する。
【0172】
イベント詳細1951は、収益を得られたイベントの詳細を表示する領域である。仮想空間の管理者であるユーザが使用する端末装置10の制御部190は、例えば、下記を含む情報を当該領域に表示する。
・イベントの識別番号
・イベントで得られた総収益
【0173】
対象ユーザリスト1952は、
図18における対象ユーザリスト1851と同様に、イベントで得られた収益を分配して付与する対象となっているユーザのリストである。
【0174】
修正ボタン1953は、各ユーザの収益の分配率を修正するためのボタンである。具体的には、例えば、仮想空間の管理者であるユーザが使用する端末装置10の制御部190は、当該ユーザから当該ボタンを押下する等の入力操作を受け付けると、
図18の分配率確定ボタン1853にて確定された分配率を再修正する画面(図示せず)を表示する。
これにより、仮想空間の管理者であるユーザは、分配率を確定した後でも、状況に置応じて適宜分配率を修正することができる。
【0175】
付与実行ボタン1954は、確定された分配率に基づいて、収益を各ユーザに付与するためのボタンである。具体的には、例えば、仮想空間の管理者であるユーザが使用する端末装置10の制御部190は、仮想空間の管理者であるユーザから当該ボタンを押下する等の入力操作を受け付けると、その情報をサーバ20に送信する。サーバ20は、収益付与実行モジュール2037により、各ユーザに対し、収益を付与する処理を実行する。
【0176】
<7 変形例>
本実施形態の変形例について説明する。すなわち、以下のような態様を採用してもよい。
(1)情報処理装置であって、このプログラムが予めインストールされていてもよいし、事後的にインストールされてもよいし、このようなプログラムを外部の非一時的な記憶媒体に記憶させてもよいし、クラウドコンピューティングで動作させてもよい。
(2)方法であって、コンピュータを情報処理装置として機能させ、当該情報処理装置に、このプログラムが予めインストールされていてもよいし、事後的にインストールされてもよいし、このようなプログラムを外部の非一時的な記憶媒体に記憶させてもよいし、クラウドコンピューティングで動作させてもよい。
【0177】
<8 付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0178】
(付記1)
プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、仮想空間の管理者ではない第1のユーザから、第1のユーザとは異なり、イベントに関わる他のユーザである第2のユーザを指定する操作を受け付けるステップと、指定された第2のユーザおよび第1ユーザに対し、仮想空間で実施されるイベントで取得された収益を付与するステップと、を実行させる、プログラム。
【0179】
(付記2)
コンピュータは記憶部を備え、記憶部には、第1のユーザ、または第2のユーザの少なくともいずれかを含むユーザ毎に設定された、収益の分配率に関する情報が格納され、付与するステップにおいて、記憶部に記憶されている分配率に基づいて、収益を付与する、付記1に記載のプログラム。
【0180】
(付記3)
分配率は、第1のユーザ、または第2のユーザのいずれかを含むユーザがイベントに参加した際の情報に応じて設定され、付与するステップにおいて、イベントに参加した際の情報に応じて設定された分配率に基づいて収益を付与する、付記2に記載のプログラム。
【0181】
(付記4)
イベントに参加した際の情報は、イベント参加のタイミング、イベント参加の累計時間、イベント参加の際に割り当てられた役割からなる群から選択される少なくとも1つである、付記3に記載のプログラム。
【0182】
(付記5)
プログラムは、プロセッサに、さらに、第1のユーザ、または第2のユーザの少なくともいずれかを含むユーザの仮想空間におけるログの情報を取得するステップと、取得した情報に基づいて、当該ユーザに割り当て可能なイベント運営における役割を特定するステップと、特定したイベント運営における役割を、当該ユーザに対し設定するステップと、を実行させる、付記1に記載のプログラム。
【0183】
(付記6)
運営における役割を特定するステップにおいて、プログラムは、仮想空間におけるログに関する情報として、仮想空間へのアクセス時間、仮想空間におけるイベントへの参加回数、仮想空間におけるフレンド数、仮想空間における課金額の合計、仮想空間において実施可能な競技で獲得した点数からなる群から選択される少なくとも1つに関する情報に基づいて、役割を特定する、付記5に記載のプログラム。
【0184】
(付記7)
プログラムは、プロセッサに、さらに、運営における役割に基づいて、第1のユーザ、または第2のユーザの少なくともいずれかを含むユーザに対する収益の分配率を補正するステップを実行させ、付与するステップにおいて、補正した分配率に応じて、収益を付与する、付記5に記載のプログラム。
【0185】
(付記8)
プロセッサを備えるコンピュータによって実行される方法であって、方法は、プロセッサが、仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、仮想空間の管理者ではない第1のユーザから、第1のユーザとは異なり、イベントに関わる他のユーザである第2のユーザを指定する操作を受け付けるステップと、指定された第2のユーザおよび第1ユーザに対し、仮想空間で実施されるイベントで取得された収益を付与するステップと、を実行する、方法。
【0186】
(付記9)
制御部を備える情報処理装置であって、前記制御部が、仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、仮想空間の管理者ではない第1のユーザから、第1のユーザとは異なり、イベントに関わる他のユーザである第2のユーザを指定する操作を受け付けるステップと、指定された第2のユーザおよび第1ユーザに対し、仮想空間で実施されるイベントで取得された収益を付与するステップと、を実行する、情報処理装置。
【符号の説明】
【0187】
10 端末装置、12 通信インタフェース、13 入力装置、14 出力装置、15 メモリ、16 記憶部、19 プロセッサ、20 サーバ、22 通信インタフェース、23 入出力インタフェース、25 メモリ、26 ストレージ、29 プロセッサ、80 ネットワーク、1801 ユーザ情報、1901 入力操作受付部、1902 送受信部、1903 データ処理部、1904 報知制御部、1302 ディスプレイ、140 音声処理部、141 マイク、142 スピーカ、150 位置情報センサ、160 カメラ、170 モーションセンサ、2021 ユーザ情報データベース、2022 ユーザスコア情報データベース、2023 会場情報データベース、2024 イベント情報データベース2024、2025 収益情報データベース、2031 受信制御モジュール、2032 送信制御モジュール、2033 ユーザ情報取得モジュール、2034 権利付与受付モジュール、2035 権利付与実行モジュール、2036 収益付与受付モジュール、2037 収益付与実行モジュール。
【手続補正書】
【提出日】2023-10-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行されるプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、前記仮想空間の管理者ではない第1のユーザから、前記第1のユーザとは異なり、前記イベントに関わる他のユーザである第2のユーザを指定する操作であって、前記イベントに前記第2のユーザを招待する操作ではない操作を受け付けるステップと、
前記受け付けるステップに応答して、前記イベントで取得された収益に係る権利が付与された前記第2のユーザおよび前記第1のユーザに対し、前記収益を付与するステップと、を実行させ、
前記収益は、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザとは異なる、前記イベントの参加者から受け付けた金銭または金銭に代替する手段である、
プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータは記憶部を備え、前記記憶部には、前記第1のユーザ、または前記第2のユーザの少なくともいずれかを含むユーザ毎に設定された、前記収益の分配率に関する情報が格納され、
前記付与するステップにおいて、前記記憶部に記憶されている前記分配率に基づいて、前記収益を付与する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記分配率は、前記第1のユーザ、または前記第2のユーザの少なくともいずれかを含むユーザがイベントに参加した際の情報に応じて設定され、
前記付与するステップにおいて、前記イベントに参加した際の情報に応じて設定された分配率に基づいて前記収益を付与する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記イベントに参加した際の情報は、イベント参加のタイミング、イベント参加の累計時間、イベント参加の際に割り当てられた役割からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記第1のユーザ、または前記第2のユーザの少なくともいずれかを含むユーザの前記仮想空間におけるログの情報を取得するステップと、
前記取得した情報に基づいて、当該ユーザに割り当て可能な前記イベントの運営における役割を特定するステップと、
前記特定したイベントの運営における役割を、当該ユーザに対し設定するステップと、を実行させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項6】
前記運営における役割を特定するステップにおいて、前記プログラムは、
前記仮想空間におけるログに関する情報として、前記仮想空間へのアクセス時間、前記仮想空間におけるイベントへの参加回数、前記仮想空間におけるフレンド数、前記仮想空間における課金額の合計、前記仮想空間において実施可能な競技で獲得した点数からなる群から選択される少なくとも1つに関する情報に基づいて、前記役割を特定する、請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記プログラムは、前記プロセッサに、さらに、
前記運営における役割に基づいて、前記第1のユーザ、または前記第2のユーザの少なくともいずれかを含むユーザに対する前記収益の分配率を補正するステップを実行させ、
前記付与するステップにおいて、前記補正した前記分配率に応じて、前記収益を付与する、請求項5に記載のプログラム。
【請求項8】
プロセッサを備えるコンピュータによって実行される方法であって、前記方法は、前記プロセッサが、
仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、前記仮想空間の管理者ではない第1のユーザから、前記第1のユーザとは異なり、前記イベントに関わる他のユーザである第2のユーザを指定する操作であって、前記イベントに前記第2のユーザを招待する操作ではない操作を受け付けるステップと、
前記受け付けるステップに応答して、前記イベントで取得された収益に係る権利が付与された前記第2のユーザおよび前記第1のユーザに対し、前記収益を付与するステップと、を実行し、
前記収益は、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザとは異なる、前記イベントの参加者から受け付けた金銭または金銭に代替する手段である、方法。
【請求項9】
制御部を備える情報処理装置であって、前記制御部が、
仮想空間で実施されるイベントにかかわるユーザのうち、前記仮想空間の管理者ではない第1のユーザから、前記第1のユーザとは異なり、前記イベントに関わる他のユーザである第2のユーザを指定する操作であって、前記イベントに前記第2のユーザを招待する操作ではない操作を受け付けるステップと、
前記受け付けるステップに応答して、前記イベントで取得された収益に係る権利が付与された前記第2のユーザおよび前記第1のユーザに対し、前記収益を付与するステップと、を実行し、
前記収益は、前記第1のユーザおよび前記第2のユーザとは異なる、前記イベントの参加者から受け付けた金銭または金銭に代替する手段である、情報処理装置。