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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126869
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】制御システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20240912BHJP
   H04M 9/00 20060101ALI20240912BHJP
   A61G 12/00 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
H04N7/18 H
H04M9/00 D
A61G12/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023035579
(22)【出願日】2023-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】000100908
【氏名又は名称】アイホン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】卜部 健作
(72)【発明者】
【氏名】辛島 潤
(72)【発明者】
【氏名】楠 浩和
【テーマコード(参考)】
4C341
5C054
5K038
【Fターム(参考)】
4C341LL10
5C054AA02
5C054CA04
5C054CC02
5C054FE14
5C054HA22
5K038AA05
5K038CC12
5K038DD15
5K038DD18
5K038FF01
(57)【要約】
【課題】ハード機器と空中タッチディスプレイが併存する状況において、ハード機器を操作するのが好ましい場合に、ユーザに空中タッチディスプレイではなくハード機器を操作させることが可能な制御システムを提供する。
【解決手段】インターホンシステム及びナースコールシステムの少なくとも一方に用いられる制御システムは、操作受付部を有するハード機器と、空中画像をユーザに向けて表示するための空中タッチディスプレイと、ハード機器または空中タッチディスプレイの近傍に設けられて対象者の人物認証を実行するための情報を取得する情報取得部と、ハード機器、空中タッチディスプレイ、及び情報取得部を制御する制御部と、を備えている。制御部は、情報取得部により取得された情報により対象者が所定の条件を満たすと認証された場合に、空中タッチディスプレイの表示態様を変更する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターホンシステム及びナースコールシステムの少なくとも一方に用いられる制御システムであって、
操作受付部を有するハード機器と、
空中画像をユーザに向けて表示するための空中タッチディスプレイであって、前記空中画像を生成するための光を出射する光源と、前記光を反射及び透過して前記空中映像を所定の空間に結像する光学部材と、前記空中画像に対する前記ユーザの操作入力を検知する検知部と、を有する空中タッチディスプレイと、
前記ハード機器または前記空中タッチディスプレイの近傍に設けられて対象者の人物認証を実行するための情報を取得する情報取得部と、
前記ハード機器と、前記空中タッチディスプレイと、前記情報取得部とを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記情報取得部により取得された前記情報により前記対象者が所定の条件を満たすと認証された場合に、前記空中タッチディスプレイの表示態様を変更する、制御システム。
【請求項2】
前記表示態様を変更することは、前記空中画像の表示を開始すること、または前記空中画像内における特定のオブジェクトの表示を開始することを含む、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記空中画像は、前記操作受付部により操作可能な第一情報とは異なる情報である第二情報を含む、請求項1または2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記ハード機器は、病室の入口近傍に設けられる廊下灯であり、
前記第一情報は、前記廊下灯を復旧するための復旧ボタンを少なくとも含み、
前記第二情報は、前記廊下灯および前記対象者に関連付けられた病室内の患者に関する情報を少なくとも含む、請求項3に記載の制御システム。
【請求項5】
前記ハード機器は、患者からの呼び出しを報知するナースコール親機であり、
前記第二情報は、前記対象者である医療従事者に関連付けられた患者に関する情報を少なくとも含む、請求項3に記載の制御システム。
【請求項6】
前記ハード機器は、住宅の玄関に設置される玄関子機、または集合住宅のエントランスに設置される集合玄関機であり、
前記第二情報は、前記住宅または前記集合住宅内の居住者のうち前記対象者に関連付けられた居住者に関する情報を少なくとも含む、請求項3に記載の制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、来訪者が居住者を呼び出して通話するための玄関子機としての空中タッチディスプレイと、玄関子機からの呼び出しに居住者が応答するための居室親機と、を備えたインターホン装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-155774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のインターホン装置では、玄関子機として据え置き型のハード機器(ハードウェア)が用いられている。また、病院等に設置されるナースコールシステムにおいても、ナースコール親機として据え置き型のハード機器が用いられている。特許文献1に示すように、近年、空中タッチディスプレイを、玄関子機やナースコール親機などのハード機器と併用して用いることが考えられている。
【0005】
本開示は、ハード機器と空中タッチディスプレイが併存する場合の操作性を向上可能な制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一つの態様に係る制御システムは、
インターホンシステム及びナースコールシステムの少なくとも一方に用いられる制御システムであって、
操作受付部を有するハード機器と、
空中画像をユーザに向けて表示するための空中タッチディスプレイであって、前記空中画像を生成するための光を出射する光源と、前記光を反射及び透過して前記空中映像を所定の空間に結像する光学部材と、前記空中画像に対する前記ユーザの操作入力を検知する検知部と、を有する空中タッチディスプレイと、
前記ハード機器または前記空中タッチディスプレイの近傍に設けられて対象者の人物認証を実行するための情報を取得する情報取得部と、
前記ハード機器と、前記空中タッチディスプレイと、前記情報取得部とを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記情報取得部により取得された前記情報により前記対象者が所定の条件を満たすと認証された場合に、前記空中タッチディスプレイの表示態様を変更する。
【0007】
上記構成によれば、例えば、対象者が特定の人物であることが認証された場合に応じて空中タッチディスプレイの表示態様を変更することで、対象者による空中タッチディスプレイの操作性を向上させることができる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ハード機器と空中タッチディスプレイが併存する場合の操作性を向上可能な制御システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明に係るナースコールシステムの一例を示す構成図である。
図2図1のナースコールシステムが備える廊下灯のブロック図である。
図3図1のナースコールシステムが備えるナースコール親機のブロック図である。
図4】ナースコール親機または廊下灯が備える空中タッチディスプレイの一例を示す図である。
図5】ナースコールシステムの動作例1を示すフローチャートである。
図6】動作例1を実行する廊下灯および空中タッチディスプレイの構成を示す模式図である。
図7】動作例1において空中タッチディスプレイにより表示される空中画像の表示例を示す図である。
図8】空中画像の別の表示例を示す図である。
図9】廊下灯の正面図である。
図10】ナースコール親機のモニタに患者情報を表示した状態を示す図である。
図11】動作例2において空中タッチディスプレイにより表示される空中画像の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示に係るナースコールシステムおよび当該ナースコールシステムに用いられる制御システムについて図面を参照して説明する。なお、本実施形態の説明では、説明の便宜上、「前後方向」、「上下方向」について適宜言及する場合がある。これらの方向は、図4に例示する空中タッチディスプレイ33について設定された相対的な方向である。ここで、「前後方向」は、「前方向」および「後方向」を含む方向である。「上下方向」は、「上方向」および「下方向」を含む方向である。
【0011】
(全体構成)
図1は本開示に係るナースコールシステムの一例を示す構成図である。図1に示すように、ナースコールシステム10は、患者が看護師を呼び出して通話するためのナースコール子機1と、病室の出入口に設置されて患者からの呼出発生を通知するための廊下灯2と、ナースステーションに設置されて呼出発生を受けて応答するためのナースコール親機3と、呼出/応答など機器間の通信を制御する制御機4とを備えている。ナースコールシステム10は、さらに、看護師が携行して呼び出しに応答するための携帯端末5と、携帯端末5との通信を管理する交換機6と、携帯端末5と通信するために、所定の間隔で複数設置された基地局7とを備えている。
【0012】
ナースコール子機1は、病院内の病床(ベッド)毎に設置されている。ナースコール子機1は、廊下灯2に伝送線L1を介して接続されている。廊下灯2、ナースコール親機3、制御機4等はそれぞれHUB9を介して互いにLAN接続されている。交換機6は、制御機4に伝送線L2で接続されている。また、基地局7は、交換機6に接続されている。
【0013】
図2は、廊下灯2の機能ブロック図である。図2に示すように、廊下灯2は、廊下灯CPU(Central Processing Unit)21と、ディスプレイ機器としてのモニタ22と、空中画像を表示する空中タッチディスプレイ23と、表示灯24と、スピーカー25と、記憶部26と、復旧ボタン27と、カメラ28と、通信インターフェース(以下「通信IF」という)29とを有している。廊下灯2は、固有の識別情報として、廊下灯識別情報(以下、「廊下灯ID」という)を有している。廊下灯IDには、廊下灯2が設けられている場所を示す廊下灯設置場所情報も含まれる。
【0014】
廊下灯CPU21は、モニタ22、空中タッチディスプレイ23、表示灯24、スピーカー25及びカメラ28を含む、廊下灯2の各種の機能を制御するように構成されている。廊下灯CPU21は、例えば、電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)により構成されている。電子制御ユニットは、プロセッサを含むマイクロコントローラと、その他の電子回路(例えば、トランジスタ等)を含む。プロセッサは、例えば、CPU以外に、MPU(Micro Processing Unit)及び/又はGPU(Graphics Processing Unit)であってもよい。
【0015】
記憶部26は、各対象者の顔に関する第一情報と、病室にいる各患者の患者情報とを、互いに関連付けて記憶するように構成されている。記憶部26にはメモリが搭載されている。メモリは、各種制御プログラム(例えば、人工知能(AI)プログラム等)が記憶されたROM(Read Only Memory)と、各種制御データが一時的に記憶されるRAM(Random Access Memory)を含む。プロセッサは、ROMに記憶された各種制御プログラムから指定されたプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されている。メモリには廊下灯2における制御・処理に関するプログラムが記憶されている。記憶部26は、廊下灯2における制御・処理に関するプログラムに加えて、カメラ28で撮像した画像を記憶する。
【0016】
廊下灯CPU21は、記憶部26のメモリから読み出したプログラムをプロセッサが実行することにより、図5に示される各ステップを実行する。廊下灯CPU21は、制御部の一例である。
【0017】
モニタ22は、例えば液晶モニタであり、病室名の表示、患者名の表示などの各種情報を表示するように構成されている。モニタ22は、廊下灯2の表示部の一例である。空中タッチディスプレイ23の構成の詳細については、後述する。表示灯24は、廊下灯2が設けられた病室内のナースコール子機1からの呼び出しを点滅や点灯で報知する。スピーカー25は、廊下灯CPU21から出力される報知内容を報音する。
【0018】
復旧ボタン27は、表示灯24やスピーカー25による報知動作等を停止させるためのボタンである。廊下灯CPU21は、復旧ボタン27から入力される操作を受け付けて、表示灯24を消灯させたり、スピーカー25からの報音を停止させたりする。
【0019】
廊下灯2は、通信IF29および伝送線L1を介して、ナースコール子機1から呼び出しを受信する。廊下灯2は、通信IF29およびHUB9を介して、ナースコール親機3および制御機4と接続されている。
【0020】
カメラ28は、廊下灯2に一体的に設けられている。カメラ28は、廊下灯2の近傍において廊下灯2とは別体で設けられていてもよい。カメラ28は、病室の入口における廊下などの共用部を撮像するとともに、対象者の顔を検知するよう構成されている。カメラ28は、動画および静止画像を撮像するよう構成されている。カメラ28は、常時撮像してもよく、看護師や配膳者等の対象者や、移動棚等の対象物が廊下灯2に近付いたときにこの接近を検知して撮像を開始してもよい。カメラ28が撮像した画像は、廊下灯CPU21へ送信され、記憶部26に記憶される。看護師および配膳者は、対象者の一例である。
【0021】
カメラ28は、共用部のうち、廊下灯2から所定の範囲を撮像する。例えば、病室の101号室の入口に設けられた廊下灯2のカメラ28は、廊下灯2を中心とする数mの範囲に有る廊下を撮像するように構成されている。看護師が101号室の病室へ近付いてくる場合、101号室の廊下灯2のカメラ28は、撮像範囲内に看護師が現れた時点からこの看護師の顔の撮像を開始する。
【0022】
図3は、ナースコール親機3の機能ブロック図である。図3に示すように、ナースコール親機3は、親機CPU31と、モニタ32と、空中タッチディスプレイ33と、記憶部34と、通話部35と、カメラ36と、通信インターフェース(通信IF)37と、を備えている。
親機CPU31は、モニタ32、空中タッチディスプレイ33、通話部35およびカメラ36を含む、ナースコール親機3の各種の機能を制御するように構成されている。親機CPU31は、制御部の一例である。
【0023】
モニタ32は、表示された画像に対して看護師が各種設定や操作を行うためのタッチパネルディスプレイとして構成されている。なお、モニタ32としては、例えば24型の液晶モニタが使用される。
【0024】
空中タッチディスプレイ33は、ナースコール親機3において、モニタ32の近傍に配置されている。空中タッチディスプレイ33の構成の詳細については後述する。
【0025】
記憶部34は、モニタ32および空中タッチディスプレイ33により表示される患者情報や各種設定情報等を記憶する。また、記憶部34は、各対象者の顔に関する対象者情報を記憶するように構成されている。記憶部34のハード構成は廊下灯2の記憶部26と同様である。記憶部34は、ナースコール親機3における制御・処理に関するプログラムに加えて、カメラ36で撮像した画像を記憶する。
【0026】
通話部35は、患者(ナースコール子機1)からの呼び出しに応答したり一斉放送したりするためのハンドセットを備えている。
【0027】
カメラ36は、ナースコール親機3に一体的に設けられている。カメラ36は、ナースコール親機3の近傍においてナースコール親機3とは別体で設けられていてもよい。カメラ36は、ナースコール親機3から所定範囲内を撮像するとともに、対象者の顔を検知するよう構成されている。カメラ36は、動画および静止画像を撮像するよう構成されている。カメラ36は、ナースコール親機3から所定範囲内を常時撮像してもよく、看護師等がナースコール親機3に近付いたときにこの接近を検知して撮像を開始してもよい。
【0028】
通信IF37は、廊下灯2や制御機4等の他のナースコール機器とLAN接続するための通信インターフェースである。なお、図1に示すように、モニタ32に加えて、小型(例えば7型)の液晶モニタ38が、モニタ32の近傍等に配置されていてもよい。
【0029】
次に、図4を参照して、ナースコール親機3が備える空中タッチディスプレイ33の構成について説明する。なお、廊下灯2が備える空中タッチディスプレイ23は、空中タッチディスプレイ33と同様の構成を備えているため、本明細書ではナースコール親機3の空中タッチディスプレイ33について代表して説明する。
【0030】
図4は、ナースコール親機3において、モニタ32の近傍に設置される空中タッチディスプレイ33の模式図である。図4に示すように、空中タッチディスプレイ33は、非接触タイプの空中表示型タッチディスプレイであり、看護師Tに向けて空中画像Gを表示可能である。空中画像Gは、モニタ32に対して操作入力を行う看護師Tが空中画像Gに対しても操作入力が可能となるような位置、すなわち、モニタ32のできるだけ近傍に表示されることが好ましい。
【0031】
空中タッチディスプレイ33は、表示装置101と、光学部材102と、検知部103と、これらの部材を収容する筐体104と、を備える。
表示装置101は、空中画像Gを生成するための光Pを出射する装置である。表示装置101は、例えば、光源(LED(Light Emitting Diode)など)、レンズユニット、液晶ディスプレイ等で構成されている。表示装置101は、制御部110に通信可能に接続されている。空中画像Gは、例えば、矩形状(図6参照)に形成されている。
【0032】
光学部材102は、表示装置101から出射された光Pを反射及び透過し、来訪者Wに向けて表示する空中画像Gを所定の空間に結像する部材である。表示装置101から出射された光は、光学部材102で反射及び透過して光学部材102と面対称の位置で集光する。集光した光は、再度発散して、空中タッチディスプレイ33の上方空間において空中画像Gとして看護師Tに観測される。
【0033】
検知部103は、空中画像Gに対する看護師Tの操作入力を検知する。検知部103は、空間にある物体までの距離を測定することが可能な三次元距離センサで構成される。検知部103は、制御部110に通信可能に接続されている。
【0034】
制御部110は、空中タッチディスプレイ33の表示装置101及び検知部103を制御する。例えば、制御部110は、検知部103が取得する情報に基づいて看護師Tの指先の空間的な位置や動きを判別する。また、制御部110は、看護師Tからの空中画像Gへの操作入力に応じて、表示装置101から出射する光Pにより生成される空中画像Gの表示内容を変化させる。また、制御部110は、空中画像Gを操作する看護師Tに応じて、表示装置101から出射する光Pにより生成される空中画像Gの表示位置、表示角度、及び表示態様などを変更させる。制御部110は、親機CPU31と通信可能に接続されており、親機CPU31からの信号に応じて、空中タッチディスプレイ33における空中画像Gの表示や検知部103による操作入力の検知などの各種処理を制御する。
【0035】
(動作例1)
次に、ナースコールシステム10に用いられる制御システムの動作例1を、図5図9を用いて説明する。図5は、動作例1を説明するフローチャートである。図6は、動作例1を実施する廊下灯2の構成を示す模式図である。
【0036】
まず図5に示すように、動作例1に係る制御システムにおいて、廊下灯2のカメラ28が撮像を開始する(ステップS101)。図6に示すように、例えば、病室の101号室の入口Eには、廊下灯2として、モニタ22と空中タッチディスプレイ23と、カメラ28とが設けられている。ステップS101において、カメラ28は、101号室の廊下灯2の入口近傍の所定範囲Rの撮像を開始する。
【0037】
次に、カメラ28は、対象者の顔を検知したか否かを判定する(ステップS102)。例えば、カメラ28は、撮像した画像内に対象者である看護師や配膳者の顔が含まれているか否かを判定する。対象者の顔を検知していない、すなわち、撮像した画像内に対象者の顔が含まれていないと判定された場合(ステップS102でNO)、ナースコールシステム10は処理をステップS102へ戻す。
【0038】
一方で、撮像した画像内に対象者の顔が含まれており対象者の顔が検知されたと判定された場合(ステップS102でYES)、カメラ28は、検知した対象者の顔の撮像情報を廊下灯CPU21へ送信する(ステップS103)。本例においては、図6に示すように、カメラ28の撮像範囲である所定範囲R内の廊下灯2近傍に対象者である看護師Tが居る。そのため、カメラ28は、撮像された画像内に看護師Tの顔が含まれていると判定し、看護師Tの顔の撮像情報T2を廊下灯CPU21へ送信する。
【0039】
廊下灯CPU21は、カメラ28から撮像情報を受信すると、各対象者の顔に関する対象者情報を記憶部26から読み出す(ステップS104)。例えば、記憶部26には、対象者情報の一例として各看護師の看護師情報が記憶されている。看護師情報は、例えば、各看護師の顔の画像情報であってもよい。記憶部26には、さらに各看護師の看護師情報に関連付けて当該看護師が担当する各患者の患者情報が記憶されている。本例では、記憶部26には、看護師Sの顔に関する看護師情報S1と、101号室にいる患者Xであって、且つ看護師Sが担当する患者Xの患者情報X1とが関連付けて記憶されている。加えて、記憶部26には、看護師Tの顔に関する看護師情報T1と、101号室にいる患者Yであって、且つ看護師Tが担当する患者Yの患者情報Y1とが関連付けて記憶されている。廊下灯CPU21は、カメラ28から看護師Tの撮像情報T2を受信すると、看護師Sの顔に関する看護師情報S1や看護師Tの顔に関する看護師情報T1を記憶部26から読み出す。例えば、看護師情報S1は、看護師Sの顔の画像情報であり、看護師情報T1は、看護師Tの顔の画像情報である。
【0040】
次に、廊下灯CPU21は、カメラ28から送信された撮像情報と、記憶部26から読み出された対象者情報とを照合し、これらの情報が一致するか否かを判定する(ステップS105)。本例では、廊下灯CPU21は、カメラ28から送信された看護師Tの撮像情報T2と、記憶部26から読み出された看護師情報S1や看護師情報T1を照合して、これらの情報が一致するか否かを判定する。
【0041】
まず、カメラ28から送信された撮像情報と記憶部26から読み出された対象者情報とが一致しない場合について説明する。具体的には、カメラ28から送信された撮像情報T2と、記憶部26から読み出された看護師情報S1とが一致しないと判定された場合(ステップS105でNO)、廊下灯CPU21は、続いて、記憶部26から読み出された対象者情報が全て照合されたか否かを判定する(ステップS106)。例えば、対象者情報のうち看護師情報S1はすでに照合されたが、看護師情報T1はまだ照合されていない場合には、廊下灯CPU21は、対象者情報がすべて照合されてはいないと判定し(ステップS106でNO)、処理をステップS105へ戻す。
【0042】
カメラ28が、看護師Tや看護師Sとは別の看護師Uの顔を検知し、検知した看護師Uの顔に関する撮像情報U2を廊下灯CPU21へ送信する場合もある。このような場合、記憶部26に記憶された対象者情報に含まれる看護師情報S1および看護師情報T1のすべてがカメラ28から送信された撮像情報U2とは一致しない。このとき廊下灯CPU21は、全ての看護師情報が撮像情報と照合されたと判定し(ステップS106でYES)、ナースコールシステム10は処理を終了する。
【0043】
次に、カメラ28から送信された撮像情報と記憶部26から読み出された看護師情報とが一致している場合について説明する。ステップS105において、カメラ28から送信された撮像情報T2と、記憶部26から読み出された看護師情報T1とが、看護師Tの顔の画像情報であるとして一致した場合(ステップS105でYES)、廊下灯CPU21は、廊下灯2の空中タッチディスプレイ23に空中画像G11の表示を開始させる(ステップS107)。図6に示すように、空中画像G11は、廊下灯2のモニタ22を観察する対象者が操作しやすいようにモニタ22の近傍に表示されることが好ましい。
【0044】
図7は、ステップS107において、空中タッチディスプレイ33により表示される空中画像G11の表示の一例である。図7に示すように、空中画像G11には、患者情報を表示するための患者情報表示ボタンB1と、空中画像G11の表示を終了するための終了ボタンB2とが含まれている。空中画像G11は、廊下灯2のカメラ28の撮像範囲内にいる対象者が操作可能となるように廊下灯2の近傍に表示されることが好ましい。
【0045】
次に、廊下灯CPU21は、ステップS108において、廊下灯2の近傍に表示された空中画像G11に対して所定時間内に操作入力を受けたか否かを判定する。空中画像G11に対して所定時間内に操作入力を受けていないと判定された場合、(ステップS108のNO)、廊下灯CPU21は、空中画像G11の表示を終了する(ステップS109)。具体的には、空中画像G11の表示開始後の所定時間内に空中画像G11の患者情報表示ボタンB1および終了ボタンB2に対する操作入力が検知されなかった場合、廊下灯CPU21は空中画像G11を非表示とし、これにより、ナースコールシステム10は処理を終了する。
【0046】
一方で、空中画像G11に対して所定時間内に操作入力を受けたと判断された場合(ステップS108のYES)、廊下灯CPU21は、操作入力に基づいて所定の処理を実行する(ステップS110)。例えば、看護師Tから空中画像G11内の患者情報表示ボタンB1の操作入力を受け付けたと判定された場合、廊下灯CPU21は、空中画像G11に看護師Tが担当する患者情報を表示する。
【0047】
図8は、ステップS110において表示される空中画像G12の表示の一例である。図8に示すように、空中画像G12には、看護師Tが担当する患者Yの患者情報として、病室番号、患者Yのベッド番号、患者Yの氏名、患者Yの看護情報、患者Yの配膳内容に関する配膳情報が含まれ得る。また、空中画像G12は、空中画像G12を非表示とするための終了ボタンB2を含んでいる。
【0048】
なお、図8に示す空中画像G12に加えて、あるいは空中画像G12の代わりに、廊下灯2のモニタ22に患者情報を表示してもよい。図9は、廊下灯2のモニタ22に患者Yに関する患者情報が表示された状態を示している。図9の例では、患者Y以外の患者の患者情報については非表示となっている。また、図9に示すように、廊下灯2の本体に、対象者の顔を撮像するためのカメラ28Aが設けられていてもよい。
【0049】
また、ステップS108において、例えば、看護師Tから空中画像G11内の終了ボタンB2の操作入力を受け付けたときには、廊下灯CPU21は、廊下灯CPU21は、空中画像G11の表示を終了し(ステップS109)、ナースコールシステム10は処理を終了する。
【0050】
次に、患者情報を含む空中画像G12の表示から一定時間が経過したとき、あるいは空中画像G12内の終了ボタンB2の操作入力を受け付けたときに、廊下灯CPU21は、空中画像G12の表示を終了する(ステップS109)。これにより、ナースコールシステム10は処理を終了する。
【0051】
以上説明したように、本開示のナースコールシステム10に係る廊下灯2は、空中タッチディスプレイ23と、空中タッチディスプレイ23の近傍に設けられて対象者の人物認証を実行するための情報を取得するカメラ28(情報取得部の一例)と、空中タッチディスプレイ23およびカメラ28を含む廊下灯2の各部を制御する廊下灯CPU21(制御部の一例)とを備えている。そして、廊下灯CPU21は、カメラ28により取得された看護師等の対象者の撮像情報が記憶部26から読み出された対象者情報と一致すると認証された場合に、空中タッチディスプレイ23の表示態様を変更するように構成されている。具体的には、撮像情報が対象者情報と一致すると判断された場合に、廊下灯CPU21は、空中タッチディスプレイ23による空中画像G11,G12の表示を開始させる。この構成によれば、廊下灯2に近づいた対象者が特定の人物であることが認証された場合にのみ空中画像G11の表示を開始することで、ナースコールシステムにおける制御システムの処理不可を軽減させつつ、対象者による空中タッチディスプレイ23の操作性やセキュリティ性を向上させることができる。
【0052】
なお、本例において空中画像G11,G12として表示される情報(第二情報の一例)は、廊下灯2に設けられた復旧ボタン27(操作受付部の一例)により操作可能な情報(第一情報の一例)とは異なる情報であることが好ましい。具体的には、復旧ボタン27により操作可能な情報とは、ナースコール子機1からの呼び出しに基づく表示灯24やスピーカー25からの報知動作の停止を実行するための情報である。これに対して、空中画像G11,G12に表示される情報は、廊下灯2において人物認証された看護師等の対象者に関連付けられた病室内の患者に関する情報を少なくとも含んでいる。この構成によれば、廊下灯2における処理負荷を低減することができるとともに、空中タッチディスプレイ23に表示可能な情報の自由度を高めることができる。また、当該病室の患者を担当する担当看護師が人物認証された場合などの特定の条件下においてのみ、患者情報が空中画像G12として表示されるため、廊下灯2のセキュリティ性をさらに向上させることができる。
【0053】
また、復旧ボタン27はハード機器である廊下灯2に搭載される。そのため、廊下灯2に関連付けられた患者からの呼出に応じた表示灯24やスピーカー25による報知動作を停止させる場合や廊下灯2のモニタ22の表示に不具合があった場合など、確実な操作が求められる場面での操作は、ハード機器である廊下灯2の復旧ボタン27側で確実に実行することができる。
【0054】
(動作例2)
次に、図10および図11を参照して、本実施形態の制御システムにより実行される動作例2について説明する。動作例2は、ナースコール親機3における動作例である。図10は、ナースコール親機3が備えるモニタ32に患者情報の一覧を表示した状態の図である。図11は、ナースコール親機3が備える空中タッチディスプレイ33により表示される空中画像G2の一例である。
【0055】
モニタ32には、例えば、患者情報が患者ごとに表示される。具体的には、図10において、患者情報表示枠Jのそれぞれに患者情報が表示されている。なお、図示の簡略化のため、すべての患者情報表示枠J内に同一の情報が表示されているが、実際は、各患者情報表示枠J内には異なる患者の情報がそれぞれ表示可能である。看護師は、モニタ32に表示された患者情報等の各種情報に対して、直接タッチすることで各種設定や操作を行うことができる。
【0056】
図11は、空中タッチディスプレイ33により表示される空中画像G2の表示例を示す図である。図11に示すように、空中画像G2には、患者情報の詳細を示す患者詳細情報が表示される。具体的には、空中画像G2に表示される患者詳細情報には、患者の氏名、ベッド番号、診療科目、救護区分、感染症の有無、転倒転落危険度、担当看護師名、飲物情報等が含まれる。
【0057】
動作例2における制御システムの処理フローは、図5に示す動作例1の処理フローとほぼ同様であるため、図5を参照して動作例2における処理フローを説明する。
まず、看護師等がナースコール親機3の前に立つなどして、ナースコール親機3に搭載されたカメラ36の撮像範囲内に対象者が含まれる場合、ナースコール親機3のカメラ36が撮像を開始する(ステップS101)。
【0058】
次に、カメラ36は、対象者の顔を検知したか否か、すなわち撮像した画像内に対象者の顔が含まれているか否かを判定する(ステップS102)。撮像した画像内に対象者の顔が含まれていない場合(ステップS102でNO)、制御システムは処理をステップS102へ戻す。一方で、撮像した画像内に対象者の顔が含まれている場合(ステップS102でYES)、カメラ36は、検知した対象者の顔の撮像情報を親機CPU31へ送信する(ステップS103)。例えば、撮像された画像内に看護師Tの顔が含まれていると判定された場合、ナースコール親機3のカメラ36は看護師Tの顔の撮像情報T2を親機CPU31へ送信する。
【0059】
親機CPU31は、カメラ36から撮像情報を受信すると、各対象者の顔に関する対象者情報を記憶部34から読み出す(ステップS104)。記憶部34には、各看護師の看護師情報と、各看護師の看護師情報に関連付けて当該看護師が担当する各患者の患者情報が記憶されている。
【0060】
次に、親機CPU31は、カメラ36から送信された撮像情報と、記憶部34から読み出された対象者情報とを照合し、これらの情報が一致するか否かを判定する(ステップS105)。カメラ36から送信された撮像情報と、記憶部34から読み出された対象者情報とが一致しないと判定された場合(ステップS105でNO)、親機CPU31は、続いて、記憶部34から読み出された対象者情報が全て照合されたか否かを判定する(ステップS106)。まだ照合されていない対象者情報が存在する場合には、親機CPU31は、対象者情報がすべて照合されてはいないと判定し(ステップS106でNO)、処理をステップS105へ戻す。一方で、全ての対象者情報が撮像情報と照合されたと親機CPU31が判定した場合(ステップS106でYES)、制御システムは処理を終了する。
【0061】
ステップS105において、カメラ36から送信された撮像情報と、記憶部34から読み出された対象者情報とが一致したと判定された場合(ステップS105でYES)、親機CPU31は、図10の患者情報表示枠J内に表示された複数の患者のうち対象者に関連付けられた特定の患者に関する患者詳細情報を空中画像G2として表示するよう、空中タッチディスプレイ33を制御する(ステップS107)。例えば、記憶部34から読み出された看護師Tの看護師情報とカメラ36から送信された看護師Tの撮像情報T2とが一致したと判定された場合、図11に示すように、親機CPU31は、看護師Tが担当する患者である患者Yの患者詳細情報を空中画像G2として表示する。すなわち、親機CPU31から、患者Yの患者詳細情報に関するデータを受信した空中タッチディスプレイ33の制御部110は、表示装置101を制御して、患者Yの患者詳細情報を含む空中画像G2を表示する。
【0062】
以上説明したように、動作例2の制御システムによれば、ナースコール親機3のカメラ36を用いて看護師等の対象者が認証された場合には、当該看護師に関連付けられた患者に関する患者詳細情報が、ナースコール親機3のモニタ32に加えてあるいはモニタ32に代えて空中画像G2として表示される。これにより、ナースコール親機3における処理負荷を低減することができるとともに、例えば、患者情報の詳細を空中画像G2として表示することができ、情報表示の自由度を高めることができる。
【0063】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されず、適宜、変形、改良等が自在である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数値、形態、数、配置場所等は、本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
【0064】
なお、上記実施形態の動作例1および動作例2では、制御システムがナースコールシステムに用いられる場合について説明したが、これに限られない。例えば、制御システムは、インターホンシステムに用いられてもよい。例えば、インターホンシステムのハード機器の一例としては、住宅の玄関に設置される玄関子機、または集合住宅のエントランスに設置される集合玄関機が想定される。そして、玄関子機あるいは集合玄関機の近傍に空中タッチディスプレイが搭載される。玄関子機あるいは集合玄関機に搭載されたカメラによって対象者(居住者あるいは来訪者)が撮像され、当該対象者が認証された場合には、住宅または集合住宅内の居住者のうち認証された対象者に関連付けられた居住者に関する情報が空中画像として表示される。具体的には、居住者に関連付けられた対象者が人物認証された場合などの特定の条件下においてのみ、居住者情報が空中画像として表示されることが好ましい。例えば、特定の居住者によりあらかじめ設定された対象者情報とカメラにより撮像された撮像情報とを照合し、対象者情報と撮像情報とが一致する場合には、特定の居住者に関する居住者情報として当該特定の居住者の住宅番号などが表示され得る。これにより、住宅におけるセキュリティ性を維持しつつ、インターホンシステムの操作性を向上させることができる。
【0065】
以上説明したように、本明細書には次の事項が開示されている。
【0066】
(1)インターホンシステム及びナースコールシステムの少なくとも一方に用いられる制御システムであって、
操作受付部を有するハード機器と、
空中画像をユーザに向けて表示するための空中タッチディスプレイであって、前記空中画像を生成するための光を出射する光源と、前記光を反射及び透過して前記空中映像を所定の空間に結像する光学部材と、前記空中画像に対する前記ユーザの操作入力を検知する検知部と、を有する空中タッチディスプレイと、
前記ハード機器または前記空中タッチディスプレイの近傍に設けられて対象者の人物認証を実行するための情報を取得する情報取得部と、
前記ハード機器と、前記空中タッチディスプレイと、前記情報取得部とを制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記情報取得部により取得された前記情報により前記対象者が所定の条件を満たすと認証された場合に、前記空中タッチディスプレイの表示態様を変更する、制御システム。
上記構成によれば、例えば、対象者が特定の人物であることが認証された場合に応じて空中タッチディスプレイの表示態様を変更することで、対象者による空中タッチディスプレイの操作性を向上させることができる。
【0067】
(2)前記表示態様を変更することは、前記空中画像の表示を開始すること、または前記空中画像内における特定のオブジェクトの表示を開始することを含む、(1)に記載の制御システム。
上記構成によれば、所定の条件を満たした場合に空中画像や空中画像内のオブジェクトの表示を開始することで、制御システムの処理不可を軽減させつつ操作性やセキュリティ性を向上させることができる。
【0068】
(3)前記空中画像は、前記操作受付部により操作可能な第一情報とは異なる情報である第二情報を含む、(1)または(2)に記載の制御システム。
上記構成によれば、ハード機器で操作可能な情報とは異なる情報が空中画像として表示される。これにより、ハード機器における処理負荷を低減することができるとともに、空中タッチディスプレイに表示可能な情報の自由度を高めることができる。
【0069】
(4)前記ハード機器は、病室の入口近傍に設けられる廊下灯であり、
前記第一情報は、前記廊下灯を復旧するための復旧ボタンを少なくとも含み、
前記第二情報は、前記廊下灯および前記対象者に関連付けられた病室内の患者に関する情報を少なくとも含む、(3)に記載の制御システム。
上記構成によれば、当該病室の患者を担当する担当看護師が人物認証された場合などの特定の条件下においてのみ、患者情報が空中画像として表示される。これにより、廊下灯のセキュリティ性を向上させることができる。また、復旧ボタンはハード機器である廊下灯に搭載されるため、廊下灯の表示に不具合があった場合などのイレギュラー対応についてはハード機器側で確実に実行することができる。
【0070】
(5)前記ハード機器は、患者からの呼び出しを報知するナースコール親機であり、
前記第二情報は、前記対象者である医療従事者に関連付けられた患者に関する情報を少なくとも含む、(3)に記載の制御システム。
上記構成によれば、患者に関する情報が、ナースコール親機に加えてあるいはナースコール親機に代えて空中画像として表示される。これにより、ナースコール親機における処理負荷を低減することができるとともに、例えば、患者情報の詳細を空中画像として表示することができ、情報表示の自由度を高めることができる。
【0071】
(6)前記ハード機器は、住宅の玄関に設置される玄関子機、または集合住宅のエントランスに設置される集合玄関機であり、
前記第二情報は、前記住宅または前記集合住宅内の居住者のうち前記対象者に関連付けられた居住者に関する情報を少なくとも含む、(3)に記載の制御システム。
上記構成によれば、居住者に関連付けられた対象者が人物認証された場合などの特定の条件下においてのみ、住宅番号などの居住者情報が空中画像として表示される。これにより、住宅におけるセキュリティを維持しつつ、インターホンシステムの操作性を向上させることができる。
【符号の説明】
【0072】
1 ナースコール子機
2 廊下灯
3 ナースコール親機
4 制御機
5 携帯端末
6 交換機
7 基地局
9 HUB
10 ナースコールシステム
21 廊下灯CPU
22,32 モニタ
23,33 空中タッチディスプレイ
24 表示灯
25 スピーカー
26,34 記憶部
27 復旧ボタン
28,36 カメラ
29,37 通信インターフェース
31 親機CPU
35 通話部
101 表示装置
102 光学部材
103 検知部
104 筐体
110 制御部
G,G11,G12,G2 空中画像
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
図9
図10
図11