(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024126973
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】名寄せ管理装置、名寄せ管理方法および名寄せ管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/02 20230101AFI20240912BHJP
【FI】
G06Q40/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023035780
(22)【出願日】2023-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】菊池 奈々
(72)【発明者】
【氏名】松本 志文
【テーマコード(参考)】
5L040
5L055
【Fターム(参考)】
5L040BB04
5L055BB04
(57)【要約】
【課題】柔軟かつ正確な名寄せを行うことができる名寄せ管理装置、名寄せ管理方法および名寄せ管理プログラムを提供する。
【解決手段】本実施形態の名寄せ管理装置であって、振込入金コントロールマスタを参照し、債権ID毎に合計点数が足切りバーの値未満であるか否かを判定する第1の判定処理を行い、振込入金コントロールマスタを参照し、債権ID毎に合計点数が名寄せバーの値以上であるか否かを判定する第2の判定処理を行い、第1の判定処理の結果および第2の判定処理の結果に基づいて、自社口座コードに、実行日、レコードシーケンスおよび名寄せ結果、前記債権ID、入金日および入金日シーケンスを対応付けた名寄せ結果データを生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える名寄せ管理装置であって、
条件コードに、名寄せ条件名、実施レベル、対象フラグおよび名寄せの信頼度を示す点数を対応付けた名寄せ条件マスタと、
名寄せ時に失敗を示す点数の足切りバーの値と、名寄せ時に成功を示す点数の名寄せバーの値と、名寄せ時に複数該当した場合に点数の高い債権を採用または名寄せ失敗とするか否かを示す複数該当時判断区分の設定値と、を対応付けた振込入金コントロールマスタと、
自社口座コードに、実行日、レコードシーケンス、取引金額、振込依頼人コード、振込依頼人名、仕向銀行名、仕向支店名、振込先口座番号、入金日および入金シーケンスを対応付けた振込入金データと、
債権IDに、顧客ID、顧客名、口座銀名、口座支店名、バーチャル口座番号および請求額を対応付けた債権データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
前記名寄せ条件マスタを参照し、前記振込入金データおよび前記債権データに基づいて、前記債権IDおよび前記名寄せ条件マスタに合致する条件の条件コードに該当する点数を対応付けた名寄せ詳細データを生成する第1の生成部と、
前記名寄せ詳細データに基づいて、前記債権ID毎に合計点数を算出する算出部と、
前記振込入金コントロールマスタを参照し、前記債権ID毎に前記合計点数が前記足切りバーの値未満であるか否かを判定する第1の判定処理を行う第1の判定部と、
前記振込入金コントロールマスタを参照し、前記債権ID毎に前記合計点数が前記名寄せバーの値以上であるか否かを判定する第2の判定処理を行う第2の判定部と、
前記第1の判定処理の結果および前記第2の判定処理の結果に基づいて、自社口座コードに、実行日、レコードシーケンスおよび名寄せ結果、前記債権ID、入金日および入金日シーケンスを対応付けた名寄せ結果データを生成する第2の生成部と、
を備えること、
を特徴とする名寄せ管理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の名寄せ管理装置であって、
前記第2の生成部は、
前記第2の判定部が前記名寄せ詳細データに対して前記合計点数が前記名寄せバーの値以上であり、該当債権が1件の明細であると判定した場合、前記合計点数が前記名寄せバーの値以上であり、該当債権が1件の明細を名寄せ成功として前記名寄せ結果データを生成すること、
を特徴とする名寄せ管理装置。
【請求項3】
請求項2に記載の名寄せ管理装置であって、
前記第2の生成部は、
前記第1の判定部が前記名寄せ詳細データに対して前記合計点数が前記足切りバーの値未満と判定した場合、前記合計点数が前記足切りバーの値未満の明細を名寄せ失敗として前記名寄せ結果データを生成すること、
を特徴とする名寄せ管理装置。
【請求項4】
請求項3に記載の名寄せ管理装置であって、
前記第2の生成部は、
前記第2の判定部が前記名寄せ詳細データに対して前記合計点数が前記名寄せバーの値以上であり、該当債権が複数の明細であると判定した場合、前記振込入金コントロールマスタの前記複数該当時判断区分の設定値に応じて、名寄せ成功または名寄せ失敗として前記名寄せ結果データを生成すること、
を特徴とする名寄せ管理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の名寄せ管理装置であって、
前記第2の生成部は、
前記第2の判定部が前記名寄せ詳細データに対して前記合計点数が前記名寄せバーの値以上であり、該当債権が複数の明細であり、前記振込入金コントロールマスタの前記複数該当時判断区分の設定値が名寄せ成功の場合、前記合計点数が高い明細を名寄せ成功として前記名寄せ結果データとして生成し、
前記第2の判定部が前記名寄せ詳細データに対して前記合計点数が前記名寄せバーの値以上であり、該当債権が複数の明細であり、前記振込入金コントロールマスタの前記複数該当時判断区分の設定値が名寄せ失敗の場合、前記合計点数が高い明細を名寄せ失敗として前記名寄せ結果データとして生成すること、
を特徴とする名寄せ管理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の名寄せ管理装置であって、
前記制御部は、
前記振込入金データ、前記名寄せ結果データおよび仮受金データに基づいて、名寄せ結果が名寄せ成功となった明細の消込済金額を前記仮受金データに格納して入金消込処理を行う入金消込処理部をさらに備えること、
を特徴とする名寄せ管理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の名寄せ管理装置であって、
前記名寄せ結果データから、名寄せが失敗している明細を抽出する抽出部をさらに備え、
前記抽出部は、
前記名寄せが失敗している明細と、指定されたレコードシーケンス、取込日および入金顧客名に対応する債権データと、を抽出し、
前記入金消込処理部は、
前記抽出部が抽出した名寄せが失敗している明細と、指定されたレコードシーケンス、取込日および入金顧客名に対応する債権データと、に基づいて、名寄せ結果が名寄せ失敗となった明細の消込済金額を前記仮受金データに格納して入金消込処理を行うこと、
を特徴とする名寄せ管理装置。
【請求項8】
制御部を備える名寄せ管理装置で実行される名寄せ管理方法であって、
前記名寄せ管理装置は、
条件コードに、名寄せ条件名、実施レベル、対象フラグおよび名寄せの信頼度を示す点数を対応付けた名寄せ条件マスタと、
名寄せ時に失敗を示す点数の足切りバーの値と、名寄せ時に成功を示す点数の名寄せバーの値と、名寄せ時に複数該当した場合に点数の高い債権を採用または名寄せ失敗とするか否かを示す複数該当時判断区分の設定値と、を対応付けた振込入金コントロールマスタと、
自社口座コードに、実行日、レコードシーケンス、取引金額、振込依頼人コード、振込依頼人名、仕向銀行名、仕向支店名、振込先口座番号、入金日および入金シーケンスを対応付けた振込入金データと、
債権IDに、顧客ID、顧客名、口座銀名、口座支店名、バーチャル口座番号および請求額を対応付けた債権データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部で実行される、
前記名寄せ条件マスタを参照し、前記振込入金データおよび前記債権データに基づいて、前記債権IDおよび前記名寄せ条件マスタに合致する条件の条件コードに該当する点数を対応付けた名寄せ詳細データを生成する第1の生成ステップと、
前記名寄せ詳細データに基づいて、前記債権ID毎に合計点数を算出する算出ステップと、
前記振込入金コントロールマスタを参照し、前記債権ID毎に前記合計点数が前記足切りバーの値未満であるか否かを判定する第1の判定処理を行う第1の判定ステップと、
前記振込入金コントロールマスタを参照し、前記債権ID毎に前記合計点数が前記名寄せバーの値以上であるか否かを判定する第2の判定処理を行う第2の判定ステップと、
前記第1の判定処理の結果および前記第2の判定処理の結果に基づいて、自社口座コードに、実行日、レコードシーケンスおよび名寄せ結果、前記債権ID、入金日および入金日シーケンスを対応付けた名寄せ結果データを生成する第2の生成ステップと、
を含むこと、
を特徴とする名寄せ管理方法。
【請求項9】
制御部を備える名寄せ管理装置に実行されるための名寄せ管理プログラムであって、
前記名寄せ管理装置は、
条件コードに、名寄せ条件名、実施レベル、対象フラグおよび名寄せの信頼度を示す点数を対応付けた名寄せ条件マスタと、
名寄せ時に失敗を示す点数の足切りバーの値と、名寄せ時に成功を示す点数の名寄せバーの値と、名寄せ時に複数該当した場合に点数の高い債権を採用または名寄せ失敗とするか否かを示す複数該当時判断区分の設定値と、を対応付けた振込入金コントロールマスタと、
自社口座コードに、実行日、レコードシーケンス、取引金額、振込依頼人コード、振込依頼人名、仕向銀行名、仕向支店名、振込先口座番号、入金日および入金シーケンスを対応付けた振込入金データと、
債権IDに、顧客ID、顧客名、口座銀名、口座支店名、バーチャル口座番号および請求額を対応付けた債権データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部に実行させるための、
前記名寄せ条件マスタを参照し、前記振込入金データおよび前記債権データに基づいて、前記債権IDおよび前記名寄せ条件マスタに合致する条件の条件コードに該当する点数を対応付けた名寄せ詳細データを生成する第1の生成ステップと、
前記名寄せ詳細データに基づいて、前記債権ID毎に合計点数を算出する算出ステップと、
前記振込入金コントロールマスタを参照し、前記債権ID毎に前記合計点数が前記足切りバーの値未満であるか否かを判定する第1の判定処理を行う第1の判定ステップと、
前記振込入金コントロールマスタを参照し、前記債権ID毎に前記合計点数が前記名寄せバーの値以上であるか否かを判定する第2の判定処理を行う第2の判定ステップと、
前記第1の判定処理の結果および前記第2の判定処理の結果に基づいて、自社口座コードに、実行日、レコードシーケンスおよび名寄せ結果、前記債権ID、入金日および入金日シーケンスを対応付けた名寄せ結果データを生成する第2の生成ステップと、
を含むこと、
を特徴とする名寄せ管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、名寄せ管理装置、名寄せ管理方法および名寄せ管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、多様なサービスに基づいた情報の名寄せを支援する技術が開示されている。この技術では、同一人物について、第1サービスサーバに記憶された第1ユーザ関連情報と、第2サービスサーバに記憶された第2ユーザ関連情報とを取得し、第1ユーザ関連情報から第1スコア、第2ユーザ関連情報から第2スコアを算出し、第1、第2スコアを教師データとして用いて、同一人物の確からしさを算出するための予測モデルを生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、債権等を扱う金融業界では、売掛債権に対して顧客の特定によって入金消込を行う業務において、信頼度の高い情報で名寄せを行い、信頼度が低い場合、早い段階で人の目で判断をする必要がある。
【0005】
さらに、名寄せの方法および各条件の信頼度は、金融機関によって異なり、柔軟な名寄せの仕組みが求められている。
【0006】
しかしながら、従来の金融機関で用いられるシステムでは、名寄せ方法が固定化されており、金融機関ごとの名寄せ要件に対応できなかったり、名寄せの成功率が低くなってしまったりするという問題点があった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、柔軟かつ正確な名寄せを行うことができる名寄せ管理装置、名寄せ管理方法および名寄せ管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る名寄せ管理装置は、制御部を備える名寄せ管理装置であって、条件コードに、名寄せ条件名、実施レベル、対象フラグおよび名寄せの信頼度を示す点数を対応付けた名寄せ条件マスタと、名寄せ時に失敗を示す点数の足切りバーの値と、名寄せ時に成功を示す点数の名寄せバーの値と、名寄せ時に複数該当した場合に点数の高い債権を採用または名寄せ失敗とするか否かを示す複数該当時判断区分の設定値と、を対応付けた振込入金コントロールマスタと、自社口座コードに、実行日、レコードシーケンス、取引金額、振込依頼人コード、振込依頼人名、仕向銀行名、仕向支店名、振込先口座番号、入金日および入金シーケンスを対応付けた振込入金データと、債権IDに、顧客ID、顧客名、口座銀名、口座支店名、バーチャル口座番号および請求額を対応付けた債権データと、にアクセス可能であり、前記制御部は、前記名寄せ条件マスタを参照し、前記振込入金データおよび前記債権データに基づいて、前記債権IDおよび前記名寄せ条件マスタに合致する条件の条件コードに該当する点数を対応付けた名寄せ詳細データを生成する第1の生成部と、前記名寄せ詳細データに基づいて、前記債権ID毎に合計点数を算出する算出部と、前記振込入金コントロールマスタを参照し、前記債権ID毎に前記合計点数が前記足切りバーの値未満であるか否かを判定する第1の判定処理を行う第1の判定部と、前記振込入金コントロールマスタを参照し、前記債権ID毎に前記合計点数が前記名寄せバーの値以上であるか否かを判定する第2の判定処理を行う第2の判定部と、前記第1の判定処理の結果および前記第2の判定処理の結果に基づいて、自社口座コードに、実行日、レコードシーケンスおよび名寄せ結果、前記債権ID、入金日および入金日シーケンスを対応付けた名寄せ結果データを生成する第2の生成部と、を備えること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る名寄せ管理方法は、制御部を備える名寄せ管理装置で実行される名寄せ管理方法であって、前記名寄せ管理装置は、条件コードに、名寄せ条件名、実施レベル、対象フラグおよび名寄せの信頼度を示す点数を対応付けた名寄せ条件マスタと、名寄せ時に失敗を示す点数の足切りバーの値と、名寄せ時に成功を示す点数の名寄せバーの値と、名寄せ時に複数該当した場合に点数の高い債権を採用または名寄せ失敗とするか否かを示す複数該当時判断区分の設定値と、を対応付けた振込入金コントロールマスタと、自社口座コードに、実行日、レコードシーケンス、取引金額、振込依頼人コード、振込依頼人名、仕向銀行名、仕向支店名、振込先口座番号、入金日および入金シーケンスを対応付けた振込入金データと、債権IDに、顧客ID、顧客名、口座銀名、口座支店名、バーチャル口座番号および請求額を対応付けた債権データと、にアクセス可能であり、前記制御部で実行される、前記名寄せ条件マスタを参照し、前記振込入金データおよび前記債権データに基づいて、前記債権IDおよび前記名寄せ条件マスタに合致する条件の条件コードに該当する点数を対応付けた名寄せ詳細データを生成する第1の生成ステップと、前記名寄せ詳細データに基づいて、前記債権ID毎に合計点数を算出する算出ステップと、前記振込入金コントロールマスタを参照し、前記債権ID毎に前記合計点数が前記足切りバーの値未満であるか否かを判定する第1の判定処理を行う第1の判定ステップと、前記振込入金コントロールマスタを参照し、前記債権ID毎に前記合計点数が前記名寄せバーの値以上であるか否かを判定する第2の判定処理を行う第2の判定ステップと、前記第1の判定処理の結果および前記第2の判定処理の結果に基づいて、自社口座コードに、実行日、レコードシーケンスおよび名寄せ結果、前記債権ID、入金日および入金日シーケンスを対応付けた名寄せ結果データを生成する第2の生成ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る名寄せ管理プログラムは、制御部を備える名寄せ管理装置に実行されるための名寄せ管理プログラムであって、前記名寄せ管理装置は、条件コードに、名寄せ条件名、実施レベル、対象フラグおよび名寄せの信頼度を示す点数を対応付けた名寄せ条件マスタと、名寄せ時に失敗を示す点数の足切りバーの値と、名寄せ時に成功を示す点数の名寄せバーの値と、名寄せ時に複数該当した場合に点数の高い債権を採用または名寄せ失敗とするか否かを示す複数該当時判断区分の設定値と、を対応付けた振込入金コントロールマスタと、自社口座コードに、実行日、レコードシーケンス、取引金額、振込依頼人コード、振込依頼人名、仕向銀行名、仕向支店名、振込先口座番号、入金日および入金シーケンスを対応付けた振込入金データと、債権IDに、顧客ID、顧客名、口座銀名、口座支店名、バーチャル口座番号および請求額を対応付けた債権データと、にアクセス可能であり、前記制御部に実行させるための、前記名寄せ条件マスタを参照し、前記振込入金データおよび前記債権データに基づいて、前記債権IDおよび前記名寄せ条件マスタに合致する条件の条件コードに該当する点数を対応付けた名寄せ詳細データを生成する第1の生成ステップと、前記名寄せ詳細データに基づいて、前記債権ID毎に前記合計点数を算出する算出ステップと、前記振込入金コントロールマスタを参照し、前記債権ID毎に前記合計点数が前記足切りバーの値未満であるか否かを判定する第1の判定処理を行う第1の判定ステップと、前記振込入金コントロールマスタを参照し、前記債権ID毎に合計点数が前記名寄せバーの値以上であるか否かを判定する第2の判定処理を行う第2の判定ステップと、前記第1の判定処理の結果および前記第2の判定処理の結果に基づいて、自社口座コードに、実行日、レコードシーケンスおよび名寄せ結果、前記債権ID、入金日および入金日シーケンスを対応付けた名寄せ結果データを生成する第2の生成ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、柔軟かつ正確な名寄せを行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、実施形態に係る名寄せ管理装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る名寄せ管理装置の名寄せ条件マスタにおける名寄せ条件マスタテーブルの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る名寄せ管理装置の振込入金コントロールマスタにおける振込入金コントロールマスタテーブルの一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る名寄せ管理装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、実施形態に係る名寄せ管理装置の表示制御部が振込入金ファイル取込処理時にモニタに表示させる振込入金ファイル取込画面の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る振込入金データにおける振込入金データテーブルの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る仮受金データにおける仮受金データテーブルの一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る名寄せ管理装置の表示制御部が名寄せチェック実施処理にモニタ114に表示させる振込入金確定画面の一例を示す図である。
【
図9】
図9は、振込入金確定処理の詳細を示すフローチャートである。
【
図10】
図10は、名寄せ条件における名寄せ一致条件テーブルの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、実施形態に係る振込入金データにおける振込入金データテーブルの一例を示す図である。
【
図12】
図12は、実施形態に係る債権データにおける債権データテーブルの一例を示す図である。
【
図13】
図13は、実施形態に係る名寄せ詳細データにおける名寄せ詳細データテーブルの一例を示す図である。
【
図14】
図14は、実施形態に係る名寄せ管理装置の算出部が債権ID毎に算出する合計点数の算出方法の概要を模式的に示す図である。
【
図15】
図15は、名寄せ失敗時の名寄せ結果データにおける名寄せ結果データテーブルの一例を示す図である。
【
図16】
図16は、実施形態に係る名寄せ管理装置の第2の生成部が生成する名寄せ成功時の名寄せ結果データにおける名寄せ結果データテーブルの一例を示す図である。
【
図17】
図17は、名寄せ結果データに更新された明細以外の名寄せ詳細データにおける名寄せデータテーブルの一例を示す図である。
【
図18】
図18は、実施形態に係る名寄せ管理装置の算出部が実施レベル「2」で債権ID毎に算出した合計結果テーブルの一例を示す図である。
【
図19】
図19は、実施形態に係る名寄せ管理装置の第2の生成部が実施レベル「2」で生成する名寄せ成功時の名寄せ結果データにおける名寄せ結果データテーブルの一例を示す図である。
【
図20】
図20は、実施レベル「2」で名寄せ失敗時の名寄せ結果データにおける名寄せ結果データテーブルの一例を示す図である。
【
図21】
図21は、実施レベル「2」で名寄せ成功時に合計点数が名寄せバー以上の該当債権が複数存在する場合の名寄せ結果データにおける名寄せ結果データテーブルの一例を示す図である。
【
図22】
図22は、実施レベル「2」で名寄せ失敗時に合計点数が名寄せバー以上の該当債権が複数存在する場合の名寄せ結果データにおける名寄せ結果データテーブルの一例を示す図である。
【
図23】
図23は、入金消込処理の実行前の名寄せ結果データ、仮受金データおよび振込入金データの関連付けを模式的に説明する図である。
【
図24】
図24は、実施形態に係る名寄せ管理装置の表示制御部が入金消込処理にモニタに表示させる一括入金消込画面の一例を示す図である。
【
図25】
図25は、入金消込処理の実行後の仮受金データにおける仮受金データテーブルの一例を示す図である。
【
図26】
図26は、入金消込処理の実行前の名寄せ結果データ、仮受金データおよび振込入金データの関連付けを模式的に説明する図である。
【
図27】
図27は、実施形態に係る名寄せ管理装置の表示制御部が入金消込処理にモニタに表示させる仮受金一覧画面の一例を示す図である。
【
図28】
図28は、実施形態に係る名寄せ管理装置の表示制御部が入金消込処理にモニタに表示させる個別入金消込画面の一例を示す図である。
【
図29】
図29は、入金消込処理の実行後の仮受金データにおける仮受金データテーブルの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る名寄せ管理装置、名寄せ管理方法および名寄せ管理プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により本発明が限定されるものではない。
【0014】
[1.構成]
本実施形態に係る名寄せ管理装置の構成の一例について、
図1等を参照して説明する。
図1は、名寄せ管理装置の構成の一例を示すブロック図での概要を示す模式図である。
【0015】
図1に示す名寄せ管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、名寄せ管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0016】
名寄せ管理装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108と、を備えている。名寄せ管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0017】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、名寄せ管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と、通信回線と、を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、名寄せ管理装置100と、サーバ200と、を相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0018】
入出力インターフェース部108には、入力装置112と、出力装置114と、が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0019】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブルおよびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、名寄せ条件マスタ106aと、振込入金コントロールマスタ106bと、振込入金データ106cと、債権データ106dと、を記憶している。なお、振込入金データ106cおよび債権データ106dの詳細については後述する。
【0020】
名寄せ条件マスタ106aは、条件コードに、名寄せ条件名、実施レベルおよび対象フラグを対応付けて記憶している。
【0021】
図2は、名寄せ条件マスタ106aにおける名寄せ条件マスタテーブルの一例を示す図である。
図2に示す名寄せ条件マスタテーブルT1の1行目には、条件コード「1」に、名寄せ条件名「氏名名寄せ」、実施レベル「1」、対象フラグ「1」および点数「6」を対応付けて記憶されている。なお、実施レベルおよび点数は、ユーザが入力装置112を介して適宜変更することができる。
【0022】
振込入金コントロールマスタ106bは、名寄せ時に失敗を示す点数の足切りバーの値と、名寄せ時に成功を示す点数の名寄せバーの値と、名寄せ時に複数該当した場合に点数の高い債権を採用または名寄せ失敗とするか否かを示す複数該当時判断区分の設定値と、を対応付けて記憶している。
【0023】
図3は、振込入金コントロールマスタ106bにおける振込入金コントロールマスタテーブルの一例を示す図である。
図3に示すように、振込入金コントロールマスタテーブルT2の1行目には、足切りバー「5」、名寄せバー「10」および複数該当時判断区分「1」を対応付けて記憶している。ここで、複数該当時判断区分は、ユーザが入力装置112を介して、点数の高い債権を採用する判断区分「1」と名寄せ失敗とする判断区分「2」を選択して設定することができる。さらに、足切りバーおよび名寄せバーの各々の数値は、ユーザが入力装置112を介して適宜変更することができる。
【0024】
なお、振込入金データ106cおよび債権データ106dの詳細については後述する。
【0025】
図1に戻り、名寄せ管理装置100の構成の説明を続ける。
制御部102は、名寄せ管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、取込部102aと、第1の生成部102bと、算出部102cと、第1の判定部102dと、第2の判定部102eと、第2の生成部102fと、入金消込処理部102gと、抽出部102hと、表示制御部102iと、を備える。
【0026】
取込部102aは、ユーザが入力装置112を介して取込ファイルセルK3に入力して指定したファイルを1行ずつ取り込み、振込入金データを更新する。この場合、取込部102aは、振込入金データを取り込んだ数に応じた仮受金データを生成する。
【0027】
第1の生成部102bは、名寄せ条件マスタ106aを参照し、振込入金データ106cおよび債権データ10dに基づいて、自社口座コードに、実行日、レコードSEQ、名寄せ条件マスタ106aに合致する条件の条件コード、名寄せSEQ、債権IDおよび名寄せ条件マスタ106aに合致する条件の条件コードに該当する点数を対応付けた名寄せ詳細データを生成する名寄せチェック実施を実行する。
【0028】
算出部102cは、名寄せ条件マスタ106aを参照し、第1の生成部102bが生成した名寄せ詳細データに基づいて、債権ID毎の合計点数を算出する。
【0029】
第1の判定部102dは、名寄せ詳細データの債権ID毎のレコードに対して、合計点数が第1の閾値である足切りバー未満の債権のレコードが生じているか否かを判定する。
【0030】
第2の判定部102eは、名寄せ詳細データの債権ID毎のレコードに対して、合計点数が第2の閾値である名寄せバー以上、かつ、該当債権が1件のレコードが生じているか否かを判定する。
【0031】
第2の生成部102fは、名寄せ失敗として名寄せ結果データを生成する。第2の生成部102fは、第1の判定部102dが名寄せ詳細データにおける所定の債権IDが足切りバー未満の債権のレコードと判定した場合、振込入金データ106cを参照し、名寄せ失敗のレコードを含む名寄せ結果データを生成する。また、第2の生成部102fは、第2の判定部102eが名寄せ詳細データにおける所定の債権IDが名寄せバー以上であり、かつ、該当債権が1件のレコードが生じている債権のレコードと判定した場合、振込入金データ106cを参照し、名寄せ成功のレコードを含む名寄せ結果データを生成する。
【0032】
入金消込処理部102gは、名寄せ結果データ、仮受金データおよび振込入金データに基づいて、名寄せ結果データのうち、名寄せ結果が「成功」となったレコードのみ仮受金データに一括で更新する。また、入金消込処理部102gは、仮受金データの入金SEQおよび入金日より名寄せ結果データの入金SEQおよび入金日を特定し、この名寄せ結果データの自社口座コード、実行日およびレコードSEQに元に振込入金データの取引金額から消込済金額を特定して仮受金データを更新する。
【0033】
抽出部102hは、名寄せ結果データ、仮受金データおよび振込入金データに基づいて、名寄せが失敗して消込未完了となっているレコード(明細)を抽出する。
【0034】
表示制御部102iは、名寄せ管理装置100が振込入金ファイル取込処理時にモニタ114に表示させる振込入金ファイル取込画面を表示させる。また、表示制御部102iは、振込入金確定画面P2をモニタ114に表示させる。
【0035】
[2.名寄せ管理装置が実行する名寄せ処理]
次に、名寄せ管理装置100が実行する名寄せ処理について説明する。
図4は、名寄せ管理装置100が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【0036】
図4に示すように、まず、名寄せ管理装置100は、振込入金データの取込を行う振込入金ファイル取込処理を行う(ステップS1)。
【0037】
図5は、表示制御部102iが振込入金ファイル取込処理時にモニタ114に表示させる振込入金ファイル取込画面の一例を示す図である。
図5に示すように、表示制御部102iは、名寄せ管理装置100が振込入金ファイル取込処理時にモニタ114に表示させる振込入金ファイル取込画面P1を表示させる。
【0038】
図5に示すように、振込入金ファイル取込画面P1には、実行日を入力可能な実行日セルK1と、自社口座コードを入力可能な自社口座コードセルK2と、振込入金データファイルのアドレスを入力可能な取込ファイルセルK3と、が含まれる。さらに、振込入金ファイル取込画面P1には、取消を指示する取消ボタンB1と、実行を指示する実行ボタンB2と、振込入金ファイル取込画面P1を消す指示を行う閉じるボタンB3と、が含まれる。
【0039】
図5に示す状態で、ユーザが入力装置112を介して、実行日セルK1、自社口座コードセルK2および取込ファイルセルK3それぞれに入力して実行ボタンB2が押下した場合、取込部102aは、ユーザが入力装置112を介して取込ファイルセルK3に入力して指定したファイルを1行ずつ取り込み、振込入金データを更新する。この場合、取込部102aは、振込入金データを取り込んだ数に応じた仮受金データを生成する。
【0040】
図6は、振込入金データにおける振込入金データテーブルの一例を示す図である。
図6に示す振込入金データテーブルT3に示すように、自社口座コードに、実行日、レコードSEQ(シーケンス)、取引金額、振込依頼コード、振込依頼人名、仕向銀行名、仕向支店名、振込先口座番号、入金日および入金SEQ(シーケンス)を対応付けて記憶されている。具体的には、振込入金データテーブルT3の1行目には、自社口座コード「1」に、実行日「2023/1/10」、レコードSEQ「1」、取引金額「100,500」、振込依頼人名「タナカ タロウ」、仕向銀行名「A銀行」、仕向支店名「本店」、振込先口座番号「2000001」、入金日「2023/1/10」および入金SEQ「1」を対応付けて記憶している。
【0041】
図7は、仮受金データにおける仮受金データテーブルの一例を示す図である。
図7に示す仮受金データテーブルT4に示すように、入金日に、入金SEQ(シーケンス)、入金額、入金経路、消込済金額および消込完了フラグを対応付けて記憶している。具体的には、
図7に示す仮受金データテーブルT4の1行目には、入金日「2023/1/10」に、入金SEQ「1」、入金額「100,500」、入金経路「2:振込入金」、消込済金額「0」および消込完了フラグ「0」を対応付けて記憶している。
【0042】
図4に戻り、ステップS2以降の説明を続ける。
ステップS2において、名寄せ管理装置100は、振込入金データをもとに、対象の債権データを特定する名寄せ処理を行い、名寄せ処理の結果を名寄せ結果データに更新する振込入金確定処理を実行する。
【0043】
図8は、表示制御部102iが名寄せチェック実施処理にモニタ114に表示させる振込入金確定画面の一例を示す図である。
図8に示すように、表示制御部102iは、振込入金確定画面P2をモニタ114に表示させる。振込入金確定画面P2には、実行日を入力可能な実行日セルK10と、自社口座コードを入力可能な自社口座コードセルK11と、が含まれる。さらに、振込入金確定画面P2には、取消を指示する取消ボタンB1と、実行を指示する実行ボタンB2と、振込入金ファイル取込画面P1を消す指示を行う閉じるボタンB3と、が含まれる。
図8に示すように、名寄せ管理装置100は、ユーザが入力装置112を介して、実行日セルK1に「2023/1/10」および自社口座コードセルK11に「1」を入力後、実行ボタンB2を押下した場合、振込入金確定処理を実行する。
【0044】
[振込入金確定処理の詳細]
ここで、ステップS2における振込入金確定処理の詳細について説明する。
図9は、振込入金確定処理の詳細を示すフローチャートである。
【0045】
図9に示すように、まず、取込部102aは、名寄せ条件マスタ106aを取得し(ステップS11)、振込入金コントロールマスタ106bを取得する(ステップS12)。
【0046】
続いて、第1の生成部102bは、変数および実施レベル=1に設定する(ステップS13)。
【0047】
その後、第1の生成部102bは、名寄せ条件マスタ106aを参照し、振込入金データ106cおよび債権データ10dに基づいて、自社口座コードに、実行日、レコードSEQ、名寄せ条件マスタ106aに合致する条件の条件コード、名寄せSEQ、債権IDおよび名寄せ条件マスタ106aに合致する条件の条件コードに該当する点数を対応付けた名寄せ詳細データを生成する名寄せチェック実施を実行する(ステップS14)。
【0048】
図10は、名寄せ条件における名寄せ一致条件テーブルの一例を示す図である。
図10に示す名寄せ一致条件テーブルT5は、第1の生成部102bが名寄せ条件マスタ106aを参照し、振込入金データおよび債権データに基づいて、名寄せ詳細データを生成する際の名寄せ条件の詳細を示すものである。具体的には、
図10に示すように、名寄せ一致条件テーブルT5には、Noに、名寄せ条件および一致条件を対応付けて記憶している。例えば、名寄せ一致条件テーブルT5の1行目には、No「1」に、名寄せ条件「氏名名寄せ」および一致条件「振込入金データ.振込依頼人名カナ=債権データ。顧客名カナ(10桁前0詰め)」を対応付けて記憶している。
【0049】
図11は、振込入金データにおける振込入金データテーブルの一例を示す図である。
図11に示す振込入金データテーブルT10は、自社口座コードに、実行日、レコードSEQ(シーケンス)、取引金額、振込依頼コード、振込依頼人名、仕向銀行名、仕向支店名、振込先口座番号、入金日および入金SEQ(シーケンス)を対応付けて記憶されている。なお、振込入金データテーブルT10は、上述した
図6の振込入金データテーブルT3と同様のため、詳細な説明を省略する。
【0050】
図12は、債権データにおける債権データテーブルの一例を示す図である。
図12に示すように、債権データテーブルT11には、債権IDに、顧客ID、顧客名カナ、口座銀行名、口座支店名、バーチャル口座番号および請求額を対応付けて記憶している。具体的には、債権データテーブルT11の1行目には、債権ID「100001」に、顧客ID「100」、顧客名カナ「タナカ タロウ」、口座銀行名「A銀行」、口座支店名「福岡支店」、バーチャル口座番号「2000001」および請求額「100,500」を対応付けて記憶している。
【0051】
図13は、名寄せ詳細データにおける名寄せ詳細データテーブルの一例を示す図である。
図13に示すように、名寄せ詳細データテーブルT12には、自社口座コードに、実行日、レコードSEQ(シーケンス)、条件コード、名寄せSEQ(シーケンス)、債権IDおよび点数を対応付けて記憶している。具体的には、名寄せ詳細データテーブルT12の1行目には、自社口座コード「1」に、実行日「2023/1/10」、レコードSEQ「1」、条件コード「1:氏名名寄せ」、名寄せSEQ「1」、債権ID「100001」および点数「6」を対応付けて記憶している。
【0052】
このように第1の生成部102bは、名寄せ条件マスタ106a(
図2に示す名寄せ条件マスタテーブルT1および
図10の名寄せ一致条件テーブルT5)、振込入金データ106c(
図11の振込入金データテーブルT10を参照)および債権データ106d(
図12の債権データテーブルT11を参照)に基づいて、名寄せ条件に一致する債権ID毎に名寄せ詳細データを生成する(
図13の名寄せ詳細データテーブルT12を参照)。なお、
図11および
図12では、名寄せ条件に一致する項目毎に異なるハッチングを施して表現している。
【0053】
続いて、算出部102cは、名寄せ条件マスタ106aを参照し、第1の生成部102bが生成した名寄せ詳細データに基づいて、債権ID毎の合計点数を算出する。
【0054】
図14は、算出部102cが債権ID毎に算出する合計点数の算出方法の概要を模式的に示す図である。
【0055】
図14に示すように、算出部102cは、名寄せ条件マスタ106aを参照し、第1の生成部102bが生成した名寄せ詳細データテーブルT12に基づいて、債権ID毎の合計点数を算出した合計結果データテーブルT13を生成する。具体的には、算出部102cは、債権ID「10001」の場合、名寄せ詳細データテーブルT12の1行目および9行目の点数を合算することによって債権ID「100001」の合計点数「12」と算出する。同様に、算出部102cは、名寄せ詳細データテーブルT12に重複する債権IDがある場合、例えば、債権ID「100003」の点数を合算して合計点数「9」を算出する。
【0056】
図9に戻り、ステップS15以降の説明を続ける。
ステップS15において、第1の判定部102dは、名寄せ詳細データの債権ID毎のレコードに対して、合計点数が第1の閾値である足切りバー未満の債権のレコードが生じているか否かを判定する。第1の判定部102dによって合計点数が第1の閾値である足切りバー未満の債権のレコードが生じていると判定された場合(ステップS15:Yes)、名寄せ管理装置100は、ステップS16へ移行する。これに対して、第1の判定部102dによって合計点数が第1の閾値である足切りバー未満の債権のレコードが生じていないと判定された場合(ステップS15:No)、名寄せ管理装置100は、ステップS17へ移行する。
【0057】
ステップS16において、第2の生成部102fは、名寄せ失敗として名寄せ結果データを生成する。
【0058】
図15は、名寄せ失敗時の名寄せ結果データにおける名寄せ結果データテーブルの一例を示す図である。
【0059】
図15に示すように、第2の生成部102fは、第1の判定部102dが合計結果データテーブルT13における債権ID「100002」を足切りバー未満の債権のレコードと判定した場合(合計点数<5)、振込入金データ106cを参照し、名寄せ失敗のレコードを含む名寄せ結果データを生成する。具体的には、第2の生成部102fは、振込入金データ106cを参照し、自社口座コード、実行日およびレコードSEQに基づいて、入金日および入金SEQを取得して債権ID「100002」の名寄せ結果の項目を名寄せ失敗とする名寄せ結果データテーブルT14を生成する。より具体的には、第2の生成部102fは、自社口座コード「1」に、実行日「2023/1/10」、レコードSEQ「2」、名寄せ結果「2:失敗」、債権ID「 」、入金日「2023/1/10」および入金SEQ「2」を対応付けて名寄せ結果データテーブルT14を生成する。なお、債権IDは、名寄せ失敗のため、ブランク(空欄)となる。さらに、入金日および入金SEQは、後述する入金取消を行う際に、仮受金データと紐付けるための項目となる。ステップS16の後、名寄せ管理装置100は、
図4のメインルーチンへ戻る。
【0060】
図9に戻り、ステップS17以降の説明を続ける。
ステップS17において、第2の判定部102eは、名寄せ詳細データの債権ID毎のレコードに対して、合計点数が第2の閾値である名寄せバー以上、かつ、該当債権が1件のレコードが生じているか否かを判定する。第2の判定部102eによって合計点数が第2の閾値である名寄せバー以上、かつ、該当債権が1件のレコードが生じていると判定された場合(ステップS17:Yes)、名寄せ管理装置100は、ステップS18へ移行する。これに対して、第2の判定部102eによって合計点数が第2の閾値である名寄せバー以上、かつ、該当債権が1件のレコードが生じていないと判定された場合(ステップS17:No)、名寄せ管理装置100は、ステップS19へ移行する。
【0061】
ステップS18において、第2の生成部102fは、名寄せ成功として名寄せ結果データを生成する。
【0062】
図16は、第2の生成部102fが生成する名寄せ成功時の名寄せ結果データにおける名寄せ結果データテーブルの一例を示す図である。
【0063】
図16に示すように、第2の生成部102fは、第2の判定部102eが合計結果データテーブルT13における債権ID「100001」を名寄せバー以上(合計点数≧10)であり、かつ、該当債権が1件のレコードが生じている債権のレコードと判定した場合、振込入金データ106cを参照し、名寄せ成功のレコードを含む名寄せ結果データを生成する。具体的には、第2の生成部102fは、振込入金データ106cを参照し、自社口座コード、実行日およびレコードSEQに基づいて、入金日および入金SEQを取得して債権ID「100001」の名寄せ結果の項目を名寄せ成功とするレコードを名寄せ結果データテーブルT14(
図15を参照)に組み込んで更新した名寄せ結果データテーブルT15を生成する。ステップS18の後、名寄せ管理装置100は、
図4のメインルーチンへ戻る。
【0064】
図9に戻り、ステップS19以降の説明を続ける。
ステップS19において、第2の判定部102eは、現在の名寄せの変数.実施レベルが名寄せ条件マスタ106a.実施レベルの最大値(変数.実施レベル=名寄せ条件マスタ106a.実施レベル)であるか否かを判定する。具体的には、第2の判定部102eは、現在の名寄せの変数.実施レベルが名寄せ条件マスタ106aの実施レベルの最大値、例えば実施レベル「2」(
図2の名寄せ条件マスタテーブルT1を参照)であるか否かを判定する。第2の判定部102eによって現在の名寄せの変数.実施レベルが名寄せ条件マスタ106a.実施レベルの最大値であると判定された場合(ステップS19:Yes)、名寄せ管理装置100は、ステップS21へ移行する。これに対して、第2の判定部102eによって現在の名寄せの変数.実施レベルが名寄せ条件マスタ106a.実施レベルの最大値でないと判定された場合(ステップS19:No)、名寄せ管理装置100は、ステップS20へ移行する。
【0065】
ステップS20において、第1の生成部102bは、現在の名寄せの変数.実施レベルに1を加算する。例えば、第1の生成部102bは、現在の名寄せの変数.実施レベルが「1」の場合、「1」を加算することによって現在の名寄せの変数.実施レベルを「2」に変更する。ステップS20の後、名寄せ管理装置100は、ステップS14へ戻る。この場合、名寄せ管理装置100は、名寄せの変数.実施レベル「2」に応じた、ステップS15~ステップS18それぞれの処理を行う。
【0066】
ここで、名寄せの変数.実施レベル「2」に応じた名寄せチェックの概要について説明する。
図17は、名寄せ結果データに更新された明細以外の名寄せ詳細データにおける名寄せデータテーブルの一例を示す図である。
【0067】
図17に示すように、第1の生成部102bは、名寄せ条件マスタ106a(
図2に示す名寄せ条件マスタテーブルT1および
図10の名寄せ一致条件テーブルT5)、振込入金データ106c(
図11の振込入金データテーブルT10を参照)および債権データ106d(
図12の債権データテーブルT11を参照)に基づいて、名寄せ結果データに更新された明細以外の振込入金データ106cの明細に対して、名寄せ条件に一致する債権ID毎に名寄せ条件に一致する債権ID毎に名寄せ詳細データを生成する。即ち、第1の生成部102bは、名寄せ詳細データテーブルT21には、上述した名寄せ詳細データテーブルT12(
図13を参照)のレコードに加えて、条件コード「5:請求額」のレコードが追加した名寄せ詳細データテーブルT21を生成する。
【0068】
続いて、算出部102cは、名寄せ条件マスタ106aを参照し、第1の生成部102bが実施レベル「2」で生成した名寄せ詳細データに基づいて、債権ID毎の合計点数を算出する。
【0069】
図18は、算出部102cが実施レベル「2」で債権ID毎に算出した合計結果テーブルの一例を示す図である。
【0070】
図18に示すように、算出部102cは、債権ID「10001」の場合、名寄せ詳細データテーブルT21の2行目、7行目および9行目の点数を合算することによって債権ID「100003」の合計点数「13」と算出する。同様に、算出部102cは、名寄せ詳細データテーブルT21に重複する債権IDがある場合、例えば、債権ID「100004」の点数を合算して合計点数「10」を算出する。
【0071】
なお、名寄せの実施レベル「2」では、第1の判定部102dが第1の閾値である足切りバーを用いた名寄せ失敗の明細チェックを行うが、足切りバーを下回る明細が既に名寄せ結果データのレコードとして作成済(更新済)となり、対象が存在しないため詳細な説明を省略する。
【0072】
その後、第2の生成部102fは、第2の判定部102eが名寄せ結果データに更新済み以外の名寄せ詳細データの債権ID毎のレコードに対して、合計点数が第2の閾値である名寄せバー以上、かつ、該当債権が1件のレコードが生じていると判定した場合、名寄せ成功として名寄せ結果データを生成する。
【0073】
図19は、第2の生成部102fが実施レベル「2」で生成する名寄せ成功時の名寄せ結果データにおける名寄せ結果データテーブルの一例を示す図である。
【0074】
図19に示すように、第2の生成部102fは、第2の判定部102eが名寄せ詳細データテーブルT22における債権ID「100005」を名寄せバー以上(合計点数≧10)であり、かつ、該当債権が1件のレコード(明細)のみの債権のレコードと判定した場合、振込入金データ106cを参照し、名寄せ成功のレコードを含む名寄せ結果データを生成する。具体的には、第2の生成部102fは、振込入金データ106cを参照し、自社口座コード、実行日およびレコードSEQに基づいて、入金日および入金SEQを取得して債権ID「100005」の名寄せ結果の項目を名寄せ成功とするレコードを名寄せ結果データテーブルT15(
図16を参照)に組み込んで更新した名寄せ結果データテーブルT23を生成する。より具体的には、第2の生成部102fは、自社口座コード「1」に、実行日「2023/1/10」、レコードSEQ「4」、名寄せ結果「1:成功」、債権ID「100005」、入金日「2023/1/10」および入金SEQ「4」を対応付けて名寄せ結果データテーブルT23を生成する。ステップS23の後、名寄せ管理装置100は、
図4のメインルーチンへ戻る。
【0075】
図9に戻り、ステップS21以降の説明を続ける。
ステップS21において、第2の判定部102eは、名寄せ結果データに更新済み以外の名寄せ詳細データの債権ID毎のレコードに対して、合計点数が第2の閾値である名寄せバー未満であるレコードが生じているか否かを判定する(合計点数<名寄せバー)。第2の判定部102eによって合計点数が第2の閾値である名寄せバー未満であるレコードが生じていると判定された場合(ステップS21:Yes)、名寄せ管理装置100は、ステップS22へ移行する。これに対して、第2の判定部102eによって合計点数が第2の閾値である名寄せバー未満であるレコードが生じていないと判定した場合(ステップS21:No)、名寄せ管理装置100は、ステップS23へ移行する。
【0076】
ステップS22において、第2の生成部102fは、名寄せ失敗として名寄せ結果データを生成する。
【0077】
図20は、実施レベル「2」で名寄せ失敗時の名寄せ結果データにおける名寄せ結果データテーブルの一例を示す図である。
【0078】
図20に示すように、第2の生成部102fは、第2の判定部102eが名寄せ詳細データテーブルT22における債権ID「100006」を合計点数が名寄せバー未満である債権のレコードと判定した場合(合計点数<10)、振込入金データ106cを参照し、名寄せ失敗のレコードを含む名寄せ結果データを生成する。具体的には、第2の生成部102fは、振込入金データ106cを参照し、自社口座コード、実行日およびレコードSEQに基づいて、入金日および入金SEQを取得して債権ID「100006」の名寄せ結果の項目を名寄せ失敗とするレコードを名寄せ結果データテーブルT23(
図19を参照)に組み込んで更新した名寄せ結果データテーブルT24を生成する。より具体的には、第2の生成部102fは、自社口座コード「1」に、実行日「2023/1/10」、レコードSEQ「5」、名寄せ結果「2:失敗」、債権ID「 」、入金日「2023/1/10」および入金SEQ「5」を対応付けて名寄せ結果データテーブルT24を生成する。なお、債権IDは、名寄せ失敗のため、ブランク(空欄)となる。さらに、入金日および入金SEQは、後述する入金取消を行う際に、仮受金データと紐付けるための項目となる。ステップS22の後、名寄せ管理装置100は、
図4のメインルーチンへ戻る。
【0079】
ステップS23において、第2の判定部102eは、名寄せ結果データに更新済み以外の名寄せ詳細データの債権ID毎のレコードに対して、合計点数が名寄せバー以上の該当債権が複数存在し、振込入金コントロールマスタ106bの複数該当時判断区分の設定値が「1」であるレコードが生じているか否かを判定する。第2の判定部102eによって振込入金コントロールマスタ106bの複数該当時判断区分の設定値が「1」であるレコードが生じていると判定した場合(ステップS23:Yes)、名寄せ管理装置100は、ステップS24へ移行する。これに対して、第2の判定部102eによって振込入金コントロールマスタ106bの複数該当時判断区分の設定値が「1」であるレコードが生じていないと判定した場合(ステップS23:No)、ステップS25へ移行する。
【0080】
ステップS24において、第2の生成部102fは、名寄せ結果データに更新済み以外の名寄せ詳細データの債権ID毎のレコードに対して、合計点数が名寄せバー以上の該当債権が複数存在するレコードのうち点数が高い方を名寄せ成功として名寄せ結果データを生成する。
【0081】
図21は、実施レベル「2」で名寄せ成功時に合計点数が名寄せバー以上の該当債権が複数存在する場合の名寄せ結果データにおける名寄せ結果データテーブルの一例を示す図である。
【0082】
図21に示すように、第2の生成部102fは、第2の判定部102eが名寄せ詳細データテーブルT22におけるレコードSEQ「3」の債権ID「100003」および債権ID「100004」の複数存在する場合、振込入金データ106cを参照し、点数の高い方を採用して名寄せ成功のレコードを含む名寄せ結果データを生成する。具体的には、第2の生成部102fは、振込入金データ106cを参照し、自社口座コード、実行日およびレコードSEQに基づいて、入金日および入金SEQを取得して債権ID「100005」の名寄せ結果の項目を名寄せ成功とするレコードを名寄せ結果データテーブルT24(
図20を参照)に組み込んで更新した名寄せ結果データテーブルT25を生成する。より具体的には、第2の生成部102fは、自社口座コード「1」に、実行日「2023/1/10」、レコードSEQ「3」、名寄せ結果「1:成功」、債権ID「100003」、入金日「2023/1/10」および入金SEQ「3」を対応付けて名寄せ結果データテーブルT25を生成する。ステップS24の後、名寄せ管理装置100は、
図4のメインルーチンへ戻る。
【0083】
ステップS25において、第2の生成部102fは、第2の判定部102eによって名寄せ結果データに更新済み以外の名寄せ詳細データの債権ID毎のレコードに対して、合計点数が名寄せバー以上の該当債権が複数存在するレコードのうち点数が高い方を名寄せ失敗として名寄せ結果データを生成する。
【0084】
図22は、実施レベル「2」で名寄せ失敗時に合計点数が名寄せバー以上の該当債権が複数存在する場合の名寄せ結果データにおける名寄せ結果データテーブルの一例を示す図である。
【0085】
図22に示すように、第2の生成部102fは、第2の判定部102eが名寄せ詳細データテーブルT22におけるレコードSEQ「3」の債権ID「100003」および債権ID「100004」の複数存在する場合、振込入金データ106cを参照し、点数の高い方を採用して名寄せ失敗のレコードを含む名寄せ結果データを生成する。具体的には、第2の生成部102fは、振込入金データ106cを参照し、自社口座コード、実行日およびレコードSEQに基づいて、入金日および入金SEQを取得して債権ID「100006」の名寄せ結果の項目を名寄せ失敗とするレコードを名寄せ結果データテーブルT24(
図20を参照)に組み込んで更新した名寄せ結果データテーブルT26を生成する。より具体的には、第2の生成部102fは、自社口座コード「1」に、実行日「2023/1/10」、レコードSEQ「3」、名寄せ結果「2:失敗」、債権ID「100003」、入金日「2023/1/10」および入金SEQ「3」を対応付けて名寄せ結果データテーブルT26を生成する。ステップS22の後、名寄せ管理装置100は、
図4のメインルーチンへ戻る。
【0086】
このように名寄せ管理装置100は、振込入金データをもとに、対象の債権データを特定する名寄せ処理を行い、名寄せ処理の結果を名寄せ結果データに更新する振込入金確定処理を実行する。
【0087】
図4に戻り、ステップS3以降の説明を続ける。
ステップS3において、名寄せ管理装置100は、名寄せ成功となった明細を一括で入金消込を行いつつ、名寄せ失敗となった明細を手動で入金消込を行う入金消込処理を実行する。名寄せ管理装置100は、ステップS3の後、本処理を終了する。
【0088】
まず、名寄せ成功となった明細の一括入金消込処理について説明する。
図23は、入金消込処理の実行前の名寄せ結果データ、仮受金データおよび振込入金データの関連付けを模式的に説明する図である。
図24は、表示制御部102iが入金消込処理にモニタ114に表示させる一括入金消込画面の一例を示す図である。
図25は、入金消込処理の実行後の仮受金データにおける仮受金データテーブルの一例を示す図である。
【0089】
図24に示すように、ユーザが入力装置112を介して、一括入金消込画面P3の実行日セルK10に「2023/01/10」、自社口座コードセルK11に「1」を入力後、実行ボタンB2を押下した場合について説明する。この場合、
図23および
図25に示すように、入金消込処理部102gは、名寄せ結果データテーブルT26、仮受金データテーブルT4および振込入金データテーブルT3に基づいて、名寄せ結果データテーブルT26のうち、名寄せ結果が「1:成功」となったレコードのみ仮受金データテーブルT4を更新する(
図23→
図25)。具体的には、入金消込処理部102gは、仮受金データテーブルT4および振込入金データテーブルT3それぞれの入金日および入金SEQより名寄せ結果が「1:成功」となったレコードを特定後、名寄せ結果データの自社口座コード、実行日、レコードSEQを元に振込入金データテーブルT3から消込済金額を特定して仮受金データテーブルT4を更新する。
【0090】
例えば、入金消込処理部102gは、仮受金データテーブルT4の入金SEQ「1」および入金日「2023/1/10」より名寄せ結果データテーブルT26の入金SEQ「1」および入金日「2023/1/10」を特定し、この名寄せ結果データテーブルT26の自社口座コード「1」、実行日「2023/1/10」およびレコードSEQ「1」に元に振込入金データテーブルT3の取引金額「100,500」から消込済金額「100,500」を特定して仮受金データテーブルT4を更新する。この場合、入金消込処理部102gは、仮受金データテーブルT4の消込完了フラグを「1」に更新する。
【0091】
これにより、名寄せ管理装置100は、名寄せが成功した明細に対して、一括で入金消込処理を行うことができる。
【0092】
次に、名寄せ失敗となった明細の入金消込処理について説明する。
図26は、入金消込処理の実行前の名寄せ結果データ、仮受金データおよび振込入金データの関連付けを模式的に説明する図である。
図27は、表示制御部102iが入金消込処理にモニタ114に表示させる仮受金一覧画面の一例を示す図である。
図28は、表示制御部102iが入金消込処理にモニタ114に表示させる個別入金消込画面の一例を示す図である。
図29は、入金消込処理の実行後の仮受金データにおける仮受金データテーブルの一例を示す図である。
【0093】
図27に示す仮受金一覧画面P4には、自社口座コードを入力可能な自社口座コードセルK21と、入金経路コードを入力可能な入金経路コードセルK22と、取込日を入力可能な取込日セルK23と、消込完了フラグの未完了のレコードを抽出する未完了チェックボックスK24と、消込完了フラグの完了のレコードを抽出する完了チェックボックスK25と、が含まれる。
【0094】
ユーザが入力装置112を介して、自社口座コードセルK21に「1」、入金経路コードセルK22に「2」、取込日セルK23に「2023/1/10」を入力後、未完了チェックボックスK24を指定した場合、抽出部102hは、名寄せ結果データ、仮受金データおよび振込入金データに基づいて、名寄せが失敗して消込未完了となっているレコード(明細)を抽出する。このとき、表示制御部102iは、抽出部102hが抽出した抽出結果に対応する明細テーブルQ1を仮受金一覧画面P4に表示する。この場合、ユーザが入力装置112を介して明細テーブルQ1において、消込する対象の明細F1を選択した場合、表示制御部102iは、個別入金消込処理画面P5に遷移する(
図27→
図28)。
【0095】
その後、ユーザが入力装置112を介して実行ボタンB2を押下した場合、入金消込処理部102gは、自社口座コード、取込日、レコードSEQをもとに振込入金データを取得し、振込入金データの入金日、入金SEQをもとに対象の仮受金データを特定して仮受金データテーブルT4を更新する。
【0096】
図29に示すように、入金消込処理部102gは、仮受金データテーブルT4の入金SEQ「2」および入金日「2023/1/10」より名寄せ結果データテーブルT26の入金SEQ「2」および入金日「2023/1/10」を特定し、この名寄せ結果データテーブルT26の自社口座コード「1」、実行日「2023/1/10」およびレコードSEQ「2」に元に振込入金データテーブルT3の取引金額「130,250」から消込済金額「130,250」を特定して仮受金データテーブルT4を更新する。この場合、入金消込処理部102gは、仮受金データテーブルT4の消込完了フラグを「1」に更新する。
【0097】
これにより、名寄せ管理装置100は、名寄せが失敗した明細に対して、手動で入金消込処理を行うことができる。
【0098】
以上説明した実施形態によれば、第2の生成部102fが第1の判定部102dによる第1の判定処理の結果および第2の判定部102eによる第2の判定処理の結果に基づいて、自社口座コードに、実行日、レコードシーケンスおよび名寄せ結果、債権ID、入金日および入金日シーケンスを対応付けた名寄せ結果データを生成するため、柔軟かつ正確な名寄せを行うことができる。
【0099】
また、実施形態によれば、第2の生成部102fが第2の判定部102eによって名寄せ詳細データに対して合計点数が名寄せバーの値以上であり、該当債権が1件の明細であると判定した場合、合計点数が名寄せバーの値以上であり、該当債権が1件の明細を名寄せ成功として名寄せ結果データを生成するため、名寄せの方法を柔軟に変更できることにより、名寄せ成功率を向上させることができる。
【0100】
また、実施形態によれば、第2の生成部102fが第1の判定部102dによって名寄せ詳細データに対して合計点数が足切りバーの値未満であると判定した場合、合計点数が足切りバーの値未満と判定された明細を名寄せ失敗として名寄せ結果データを生成するため、名寄せの方法を柔軟に変更できることにより、名寄せ成功率を向上させることができる。
【0101】
また、実施形態によれば、第2の生成部102fが第2の判定部102eによって名寄せ詳細データに対して合計点数が名寄せバーの値以上であり、該当債権が複数の明細であると判定した場合、振込入金コントロールマスタ106bの複数該当時判断区分の設定値に応じて、名寄せ成功または名寄せ失敗として名寄せ結果データを生成するため、企業ごとの名寄せ要件に応じて柔軟に適合させることができる。
【0102】
また、実施形態によれば、入金消込処理部102gが振込入金データ106c、名寄せ結果データおよび仮受金データに基づいて、名寄せ結果が名寄せ成功となった明細のみ消込済金額を仮受金データに格納して入金消込処理を行うため、信頼度が高い名寄せ成功の入金明細を一括で入金消込を行うことができる。
【0103】
また、実施形態によれば、入金消込処理部102gが抽出部102hによって抽出された名寄せが失敗している明細と、指定されたレコードシーケンス、取込日および入金顧客名に対応する債権データ106dと、に基づいて、名寄せ結果が名寄せ失敗となった明細の消込済金額を仮受金データに格納して入金消込処理を行うため、名寄せが失敗した入金明細を手動で指定して入金消込を行うことができる。
【0104】
[3.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8および9に貢献することが可能となる。
【0105】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13および15に貢献することが可能となる。
【0106】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0107】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0108】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0109】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメーターを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0110】
また、名寄せ管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0111】
例えば、名寄せ管理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。なお、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて名寄せ管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0112】
また、このコンピュータプログラムは、名寄せ管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0113】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0114】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0115】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0116】
また、名寄せ管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、名寄せ管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0117】
さらに、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0118】
本発明は、売掛債権に対する顧客特定による入金消込業務のある業界の事業者において有用である。
【符号の説明】
【0119】
100 名寄せ管理装置
102 制御部
102a 取込部
102b 第1の生成部
102c 算出部
102d 第1の判定部
102e 第2の判定部
102f 第2の生成部
102g 入金消込処理部
102h 抽出部
102i 表示制御部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 名寄せ条件マスタ
106b 振込入金コントロールマスタ
106c 振込入金データ
106d 債権データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク