(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127021
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】構造体
(51)【国際特許分類】
H01R 13/42 20060101AFI20240912BHJP
H01R 31/08 20060101ALI20240912BHJP
H01R 13/52 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
H01R13/42 B
H01R31/08 N
H01R13/52 301H
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023035848
(22)【出願日】2023-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】熊谷 健大
【テーマコード(参考)】
5E087
【Fターム(参考)】
5E087EE14
5E087FF03
5E087FF06
5E087LL04
5E087LL12
5E087MM05
5E087RR12
5E087RR25
(57)【要約】
【課題】コンタクトのより強固な抜け止めを実現できる構造を有する構造体を提供する。
【解決手段】構造体100は、コンタクト200と、保持部材300と、抜け止め補強部材600とを備えている。コンタクト200は、被係止部210を有している。保持部材300は、ランス310と、基部320と、受容部330とを有している。ランス310の係止部312は、前後方向において、被係止部210の後方に位置しており、且つ被係止部210と対向している。基部320は、前後方向と直交する直交方向においてランス310と離れて位置している。抜け止め補強部材600は、少なくとも部分的に弾性体622で構成されている。抜け止め補強部材600は、前後方向に沿って受容部330に挿入されている。弾性体622は、圧縮されて基部320又はランス310に密着しており、これにより、ランス310の変位が規制される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンタクトと、保持部材と、抜け止め補強部材とを備える構造体であって、
前記コンタクトは、被係止部を有しており、
前記保持部材は、前記コンタクトを保持しており、
前記保持部材は、ランスと、基部と、受容部とを有しており、
前記ランスは、片持ち梁状に延びており、
前記ランスの先端には、係止部が設けられており、
前記係止部は、前後方向において、前記被係止部の後方に位置しており、且つ前記被係止部と対向しており、
前記基部は、前記前後方向と直交する直交方向において前記ランスと離れて位置しており、
前記受容部は、前記直交方向において前記ランスと前記基部との間に位置しており、
前記抜け止め補強部材は、少なくとも部分的に弾性体で構成されており、
前記抜け止め補強部材は、前記前後方向に沿って前記受容部に挿入されており、
前記弾性体は、圧縮されて前記基部又は前記ランスに密着しており、これにより、前記ランスの変位が規制される
構造体。
【請求項2】
請求項1記載の構造体であって、
前記構造体は、複数の前記コンタクトを備えており、
前記抜け止め補強部材は、前記複数のコンタクトの周囲を囲む枠形状を有している
構造体。
【請求項3】
請求項2記載の構造体であって、
前記抜け止め補強部材は、支持部と、防水シール部材とを備えており、
前記支持部は、枠状の絶縁体からなり、前記前後方向に延びており、
前記防水シール部材は、環状の弾性体からなり、前記前後方向と直交する面内において前記支持部上に取り付けられて前記支持部に支持されており、
前記防水シール部材は、圧縮されて前記基部に密着しており、これにより、前記ランスの変位が規制されると共に、前記構造体が防水性能を有する
構造体。
【請求項4】
請求項3記載の構造体であって、
前記構造体は、短絡端子と、取付部材を備えており、
前記短絡端子は、複数の前記コンタクトを短絡しており、
前記取付部材の一部は、前記抜け止め補強部材を構成しており、
前記取付部材は、前記保持部材とは別体であり、
前記取付部材は、前記保持部材に取り付けられて、前記短絡端子を覆っており、
前記取付部材は、前記支持部と前記防水シール部材とに加えて、主部を備えており、
前記支持部は、前記前後方向において、前記主部から後方に向かって延びており、
前記構造体は、防水分岐コネクタとして機能する
構造体。
【請求項5】
請求項4記載の構造体であって、
前記保持部材は、枠状の被カバー部を有しており、
前記被カバー部は、前記保持部材の前記前後方向における前端を構成しており、
前記被カバー部は、前記前後方向において前方に開口しており、
前記取付部材は、キャップ部を有しており、
前記キャップ部は、前記被カバー部を前記前後方向と直交する方向における外側から覆うと共に前記開口を塞いでいる
構造体。
【請求項6】
請求項2記載の構造体であって、
前記抜け止め補強部材は、支持部と、弾性体とを備えており、
前記支持部は、接触部と、逃げ部とを有しており、
前記接触部は、前記ランスと接触しており、
前記逃げ部は、前記ランスから離れており、
前記逃げ部は、前記前後方向において前記接触部の後方に位置しており、
前記弾性体は、前記支持部に支持されており、
前記弾性体は、前記直交方向において前記支持部と前記基部との間に位置している
構造体。
【請求項7】
請求項2記載の構造体であって、
前記構造体は、取付部材を備えており、
前記取付部材の一部は、前記抜け止め補強部材を構成しており、
前記取付部材は、前記保持部材とは別体であり、
前記取付部材は、前記保持部材に取り付けられている
構造体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンタクトの抜け止め構造を有する構造体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、この種の構造体(防水コネクタ)900を開示している。
図17及び
図18を参照して、特許文献1の防水コネクタ900は、雌ハウジング920と、複数の導電端子(コンタクト)930と、フロントシールユニット940とを有している。雌ハウジング920は、複数の端子収容空間922と、複数の穴部924とを有している。端子収容空間922は、穴部924と夫々対応している。端子収容空間922には、ランス9222が設けられている。コンタクト930は、端子収容空間922に夫々挿入されている。コンタクト930は、ランス係合部932を有している。ランス係合部932は、ランス9222と係合している。フロントシールユニット940には、複数の突出部942が設けられている。突出部942は、穴部924に夫々挿入されている。突出部942の先端部分は、ランス9222の+Z側に位置している。
【0003】
特許文献1の防水コネクタ900においては、突出部942の先端部分が、ランス係合部932と係合したランス9222の+Z側に位置しており、ランス9222のコンタクト930から離れる方向への移動、即ち+Z方向への移動が抑制されている。これにより、特許文献1の防水コネクタ900においては、ランス9222がランス係合部932から外れてコンタクト930が-X側に抜けてしまうことが防止されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構造体900のような構造体において、コンタクトのより強固な抜け止めを実現できる構造を有する構造体が求められている。
【0006】
そこで、本発明は、コンタクトのより強固な抜け止めを実現できる構造を有する構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、第1の構造体として、
コンタクトと、保持部材と、抜け止め補強部材とを備える構造体であって、
前記コンタクトは、被係止部を有しており、
前記保持部材は、前記コンタクトを保持しており、
前記保持部材は、ランスと、基部と、受容部とを有しており、
前記ランスは、片持ち梁状に延びており、
前記ランスの先端には、係止部が設けられており、
前記係止部は、前後方向において、前記被係止部の後方に位置しており、且つ前記被係止部と対向しており、
前記基部は、前記前後方向と直交する直交方向において前記ランスと離れて位置しており、
前記受容部は、前記直交方向において前記ランスと前記基部との間に位置しており、
前記抜け止め補強部材は、少なくとも部分的に弾性体で構成されており、
前記抜け止め補強部材は、前記前後方向に沿って前記受容部に挿入されており、
前記弾性体は、圧縮されて前記基部又は前記ランスに密着しており、これにより、前記ランスの変位が規制される
構造体を提供する。
【0008】
また、本発明は、第2の構造体として、第1の構造体であって、
前記構造体は、複数の前記コンタクトを備えており、
前記抜け止め補強部材は、前記複数のコンタクトの周囲を囲む枠形状を有している
構造体を提供する。
【0009】
また、本発明は、第3の構造体として、第2の構造体であって、
前記抜け止め補強部材は、支持部と、防水シール部材とを備えており、
前記支持部は、枠状の絶縁体からなり、前記前後方向に延びており、
前記防水シール部材は、環状の弾性体からなり、前記前後方向と直交する面内において前記支持部上に取り付けられて前記支持部に支持されており、
前記防水シール部材は、圧縮されて前記基部に密着しており、これにより、前記ランスの変位が規制されると共に、前記構造体が防水性能を有する
構造体を提供する。
【0010】
また、本発明は、第4の構造体として、第3の構造体であって、
前記構造体は、短絡端子と、取付部材を備えており、
前記短絡端子は、複数の前記コンタクトを短絡しており、
前記取付部材の一部は、前記抜け止め補強部材を構成しており、
前記取付部材は、前記保持部材とは別体であり、
前記取付部材は、前記保持部材に取り付けられて、前記短絡端子を覆っており、
前記取付部材は、前記支持部と前記防水シール部材とに加えて、主部を備えており、
前記支持部は、前記前後方向において、前記主部から後方に向かって延びており、
前記構造体は、防水分岐コネクタとして機能する
構造体を提供する。
【0011】
また、本発明は、第5の構造体として、第4の構造体であって、
前記保持部材は、枠状の被カバー部を有しており、
前記被カバー部は、前記保持部材の前記前後方向における前端を構成しており、
前記被カバー部は、前記前後方向において前方に開口しており、
前記取付部材は、キャップ部を有しており、
前記キャップ部は、前記被カバー部を前記前後方向と直交する方向における外側から覆うと共に前記開口を塞いでいる
構造体を提供する。
【0012】
また、本発明は、第6の構造体として、第2の構造体であって、
前記抜け止め補強部材は、支持部と、弾性体とを備えており、
前記支持部は、接触部と、逃げ部とを有しており、
前記接触部は、前記ランスと接触しており、
前記逃げ部は、前記ランスから離れており、
前記逃げ部は、前記前後方向において前記接触部の後方に位置しており、
前記弾性体は、前記支持部に支持されており、
前記弾性体は、前記直交方向において前記支持部と前記基部との間に位置している
構造体を提供する。
【0013】
また、本発明は、第7の構造体として、第2の構造体であって、
前記構造体は、取付部材を備えており、
前記取付部材の一部は、前記抜け止め補強部材を構成しており、
前記取付部材は、前記保持部材とは別体であり、
前記取付部材は、前記保持部材に取り付けられている
構造体を提供する。
【発明の効果】
【0014】
特許文献1の防水コネクタ900においては、雌ハウジング920の穴部924にはフロントシールユニット940の突出部942を挿入するためのクリアランスが必要なため、穴部924に挿入された突出部942とランス9222との間には隙間が必然的に生じる。これにより、防水コネクタ900においては、突出部942が穴部924に挿入された状態においても、ランス9222が+Z方向に変位する余地があり、コンタクト930の強固な抜け止め構造とはなっていなかった。
【0015】
これに対して、本発明の構造体は、以下のように構成されている:抜け止め補強部材は、少なくとも部分的に弾性体で構成されている;抜け止め補強部材は、前後方向に沿って受容部に挿入されている;弾性体は、圧縮されて基部又はランスに密着しており、これにより、ランスの変位が規制される。これにより、本発明の構造体においては、ランスがコンタクトから離れる方向に変位する余地が無いため、コンタクトのより強固な抜け止めが実現されている。即ち、本発明の構造体は、特許文献1の防水コネクタ900と比較して、コンタクトの抜け止め効果が高くなっている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施の形態による構造体を示す斜視図である。図において、取付部材は、保持部材に取り付けられている。
【
図3】
図2の構造体をA-A線に沿って示す断面図である。
【
図4】
図1の構造体を示す一部切り欠き斜視断面図である。
【
図5】
図1の構造体を示す別の一部切り欠き斜視断面図である。図において、コンタクトは、保持部材に保持されていない。取り外されている。
【
図6】
図1の構造体を示す別の斜視図である。図において、取付部材は、保持部材から取り外されている。
【
図8】
図1の構造体に含まれる構造要素を示す上面図である。
【
図10】
図9の構造要素をB-B線に沿って示す断面図である。
【
図12】
図11の構造要素をC-C線に沿って示す断面図である。図において、構造要素の一部を拡大して示している。
【
図13】
図8の構造要素のうち取付部材以外の部分を示す上面図である。
【
図14】
図6の構造体に含まれる短絡端子を示す斜視図である。図において、短絡端子の連結部は、折り取られていない。
【
図16】
図14の短絡端子を示す別の斜視図である。図において、短絡端子の連結部は、折り取られている。
【
図17】特許文献1の構造体を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図3に示されるように、本発明の実施の形態による構造体100は、複数のコンタクト200と、保持部材300と、抜け止め補強部材600とを備えている。
【0018】
図3を参照して、本実施の形態の保持部材300は、絶縁体からなるものである。保持部材300は、コンタクト200を保持している。保持部材300は、複数のランス310と、基部320と、受容部330とを有している。
【0019】
図10に示されるように、本実施の形態のランス310の夫々は、片持ち梁状に延びている。ランス310の夫々は、前後方向において前方に向かって延びている。即ち、ランス310の夫々は、前後方向において前方に向かって片持ち梁状に延びている。本実施の形態において、前後方向はX方向である。ここで、前方を+X方向とし、後方を-X方向とする。
図3に示されるように、ランス310は、コンタクト200と夫々対応している。
【0020】
図3に示されるように、ランス310の先端、即ち前端には、係止部312が設けられている。
【0021】
図3に示されるように、本実施の形態の係止部312は、ランス310の前後方向における前端に位置している。係止部312は、前後方向と直交する直交方向において、ランス310の内端に位置している。本実施の形態において、直交方向はZ方向である。また、直交方向は、上下方向でもある。ここで、上方を+Z方向とし、下方を-Z方向とする。係止部312は、前後方向と交差している。係止部312は、前後方向において前方を向いた面である。
【0022】
図11を参照して、複数のランス310は、複数の第1ランス3102と、複数の第2ランス3104とを含んでいる。
【0023】
図11を参照して、本実施の形態の第1ランス3102は、上下方向において第2ランス3104の上方に位置している。第1ランス3102は、第2ランス3104と夫々対応している。第1ランス3102と、対応する第2ランス3104とは、前後方向と直交する直交方向に並んでいる。第1ランス3102と、対応する第2ランス3104とは、直交方向と直交する平面に対して鏡対称に配置されている。
【0024】
図11に示されるように、本実施の形態の第2ランス3104は、上下方向において対応する第1ランス3102の下方に位置している。
【0025】
図10に示されるように、本実施の形態の基部320は、前後方向と直交する直交方向においてランス310と離れて位置している。基部320は、直交方向においてランス310の外側に位置している。
【0026】
図11に示されるように、基部320は、第1基部322と、第2基部324とを有している。
【0027】
図11に示されるように、本実施の形態の第1基部322は、上下方向において第2基部324の上方に位置している。第1基部322と第2基部324とは、直交方向に並んでいる。第1基部322は、直交方向において第1ランス3102の外側に位置している。即ち、第1基部322は、上下方向において第1ランス3102の上方に位置している。
【0028】
図11に示されるように、本実施の形態の第2基部324は、上下方向において第1基部322の下方に位置している。第2基部324は、直交方向において第2ランス3104の外側に位置している。即ち、第2基部324は、上下方向において第2ランス3104の下方に位置している。
【0029】
図3に示されるように、本実施の形態の受容部330は、直交方向においてランス310と基部320との間に位置している。受容部330は、直交方向においてランス310の外側に位置している。受容部330は、直交方向において基部320の内側に位置している。
【0030】
図11を参照して、受容部330は、2つの板部受容部332と、複数の突出部受容部334とを有している。
【0031】
図11を参照して、本実施の形態の板部受容部332の夫々は、前後方向に延びる空間である。板部受容部332は、前後方向と直交する直交方向において突出部受容部334の外側に位置している。板部受容部332は、前後方向において前方を向いた後面333を有している。後面333は、板部受容部332の前後方向における後端を規定している。
【0032】
図11を参照して、板部受容部332は、第1板部受容部3322と、第2板部受容部3324とを含んでいる。
【0033】
図11に示されるように、本実施の形態の第1板部受容部3322は、上下方向において第2板部受容部3324の上方に位置している。第1板部受容部3322と第2板部受容部3324とは、直交方向に並んでいる。第1板部受容部3322は、直交方向において第1ランス3102と第1基部322との間に位置している。第1板部受容部3322は、直交方向において第1ランス3102の外側に位置している。即ち、第1板部受容部3322は、上下方向において第1ランス3102の上方に位置している。第1板部受容部3322は、直交方向において第1基部322の内側に位置している。即ち、第1板部受容部3322は、上下方向において第1基部322の下方に位置している。
【0034】
図11に示されるように、本実施の形態の第2板部受容部3324は、上下方向において第1板部受容部3322の下方に位置している。第2板部受容部3324は、直交方向において第2ランス3104と第2基部324との間に位置している。第2板部受容部3324は、直交方向において第2ランス3104の外側に位置している。即ち、第2板部受容部3324は、上下方向において第2ランス3104の下方に位置している。第2板部受容部3324は、直交方向において第2基部324の内側に位置している。即ち、第2板部受容部3324は、上下方向において第2基部324の上方に位置している。
【0035】
図11を参照して、本実施の形態の突出部受容部334の夫々は、前後方向に延びる空間である。突出部受容部334の夫々は、前後方向と直交する直交方向において板部受容部332の内側に位置している。突出部受容部334は、直交方向において基部320とランス310との間に位置している。より詳しくは、突出部受容部334は、ランス310と対応しており、突出部受容部334の夫々は、直交方向において、対応するランス310と基部320との間に位置している。
【0036】
図11を参照して、突出部受容部334は、複数の第1突出部受容部3342と、複数の第2突出部受容部3344とを含んでいる。
【0037】
図11に示されるように、本実施の形態の第1突出部受容部3342は、上下方向において第2突出部受容部3344の上方に位置している。第1突出部受容部3342と第2突出部受容部3344とは、直交方向に並んでいる。より詳しくは、第1突出部受容部3342は、第2突出部受容部3344と夫々対応しており、第1突出部受容部3342と、対応する第2突出部受容部3344とは、直交方向に並んでいる。第1突出部受容部3342は、直交方向において第1ランス3102と第1基部322との間に位置している。より詳しくは、第1突出部受容部3342は、第1ランス3102と夫々対応しており、第1突出部受容部3342の夫々は、直交方向において、対応する第1ランス3102と第1基部322との間に位置している。第1突出部受容部3342の夫々は、直交方向において、対応する第1ランス3102の外側に位置している。即ち、第1突出部受容部3342の夫々は、上下方向において、対応する第1ランス3102の上方に位置している。第1突出部受容部3342の夫々は、直交方向において第1基部322の内側に位置している。即ち、第1突出部受容部3342の夫々は、上下方向において第1基部322の下方に位置している。
【0038】
図11に示されるように、本実施の形態の第2突出部受容部3344は、上下方向において第1突出部受容部3342の下方に位置している。第2突出部受容部3344は、直交方向において第2ランス3104と第2基部324との間に位置している。より詳しくは、第2突出部受容部3344は、第2ランス3104と夫々対応しており、第2突出部受容部3344の夫々は、直交方向において、対応する第2ランス3104と第2基部324との間に位置している。第2突出部受容部3344の夫々は、直交方向において、対応する第2ランス3104の外側に位置している。即ち、第2突出部受容部3344の夫々は、上下方向において、対応する第2ランス3104の下方に位置している。第2突出部受容部3344の夫々は、直交方向において第2基部324の内側に位置している。即ち、第2突出部受容部3344の夫々は、上下方向において第2基部324の上方に位置している。
【0039】
図10に示されるように、保持部材300は、枠状の被カバー部340を有している。
【0040】
図10に示されるように、本実施の形態の被カバー部340は、基部320から前後方向おける前方に延びている。被カバー部340は、保持部材300の前後方向における前端302を構成している。
図6に示されるように、被カバー部340は、前後方向において前方に開口している。即ち、被カバー部340は、前後方向における前端302に開口342を有している。
【0041】
図10に示されるように、保持部材300は、複数のコンタクト収容孔350と、ケーブル保持部360とを有している。
【0042】
図10に示されるように、本実施の形態のコンタクト収容孔350の夫々は、保持部材300の前後方向における後端304から前方に延びている。コンタクト収容孔350は、ランス310と夫々対応している。
図3及び
図10を参照して、コンタクト収容孔350は、コンタクト200と夫々対応している。コンタクト収容孔350は、コンタクト200を収容している。即ち、コンタクト収容孔350の夫々は、対応するコンタクト200を収容している。再び
図10に示されるように、ランス310の係止部312は、コンタクト収容孔350内に位置している。即ち、ランス310の夫々の係止部312は、対応するコンタクト収容孔350内に位置している。
図10及び
図11を参照して、コンタクト収容孔350は、突出部受容部334と夫々対応している。コンタクト収容孔350は、直交方向において突出部受容部334の内側に位置している。即ち、コンタクト収容孔350の夫々は、直交方向において、対応する突出部受容部334の内側に位置している。コンタクト収容孔350は、突出部受容部334と直交方向において連通している。即ち、コンタクト収容孔350の夫々は、対応する突出部受容部334と直交方向において連通している。
【0043】
図10に示されるように、本実施の形態のケーブル保持部360は、保持部材300の前後方向における後端304を規定している。ランス310の夫々は、ケーブル保持部360から前後方向における前方に延びている。即ち、ランス310の根元は、ケーブル保持部360に連結されている。
【0044】
図12に示されるように、保持部材300は、複数の被保持部収容孔370を有している。
【0045】
図12に示されるように、本実施の形態の被保持部収容孔370の夫々は、保持部材300の前端302の前後方向における後方に位置している。被保持部収容孔370の夫々は、前後方向に延びている。被保持部収容孔370は、コンタクト収容孔350と夫々対応している。被保持部収容孔370は、コンタクト収容孔350と連通している。即ち、被保持部収容孔370の夫々は、対応するコンタクト収容孔350と連通している。被保持部収容孔370は、保持部372を有している。保持部372は、被保持部収容孔370における、前後方向及び直交方向の双方と直交するピッチ方向両側の溝である。本実施の形態において、ピッチ方向はY方向である。
【0046】
図7を参照して、本実施の形態の抜け止め補強部材600は、少なくとも部分的に弾性体622で構成されている。より詳しくは、
図3及び
図7を参照して、抜け止め補強部材600は、複数のコンタクト200の周囲を囲む枠形状を有している。
図3に示されるように、抜け止め補強部材600は、前後方向に沿って受容部330に挿入されている。弾性体622は、圧縮されて基部320に密着しており、これにより、ランス310の変位が規制される。即ち、弾性体622が圧縮されて基部320に密着することにより、抜け止め補強部材600は、ランス310を適正位置APに押し付けている。
【0047】
図10に示されるように、抜け止め補強部材600は、支持部610と、防水シール部材620とを備えている。
【0048】
図7に示されるように、本実施の形態の支持部610は、枠状の絶縁体からなる。支持部610は、前後方向に延びている。
図10に示されるように、支持部610は、受容部330に受容されている。
【0049】
図11に示されるように、支持部610は、複数の第1支持部6102と、複数の第2支持部6104とを有している。
【0050】
図11に示されるように、本実施の形態の第1支持部6102は、上下方向において第2支持部6104の上方に位置している。第1支持部6102と第2支持部6104とは、前後方向と直交する直交方向に並んでいる。より詳しくは、第1支持部6102は、第2支持部6104と夫々対応しており、第1支持部6102と、対応する第2支持部6104とは、直交方向に並んでいる。第1支持部6102は、直交方向において第1ランス3102と第1基部322との間に位置している。より詳しくは、第1支持部6102は、第1ランス3102と夫々対応しており、第1支持部6102の夫々は、直交方向において、対応する第1ランス3102と第1基部322との間に位置している。第1支持部6102の夫々は、直交方向において、対応する第1ランス3102の外側に位置している。即ち、第1支持部6102の夫々は、上下方向において、対応する第1ランス3102の上方に位置している。第1支持部6102の夫々は、直交方向において第1基部322の内側に位置している。即ち、第1支持部6102の夫々は、上下方向において第1基部322の下方に位置している。第1支持部6102は、第1突出部受容部3342に夫々受容されている。
【0051】
図11に示されるように、本実施の形態の第2支持部6104は、上下方向において第1支持部6102の下方に位置している。第2支持部6104は、直交方向において第2ランス3104と第2基部324との間に位置している。より詳しくは、第2支持部6104は、第2ランス3104と夫々対応しており、第2支持部6104の夫々は、直交方向において、対応する第2ランス3104と第2基部324との間に位置している。第2支持部6104の夫々は、直交方向において、対応する第2ランス3104の外側に位置している。即ち、第2支持部6104の夫々は、上下方向において、対応する第2ランス3104の下方に位置している。第2支持部6104の夫々は、直交方向において第2基部324の内側に位置している。即ち、第2支持部6104の夫々は、上下方向において第2基部324の上方に位置している。第2支持部6104は、第2突出部受容部3344に夫々受容されている。
【0052】
図10に示されるように、支持部610は、複数の接触部612と、複数の逃げ部614とを有している。
【0053】
図3に示されるように、本実施の形態の接触部612の夫々は、前後方向と交差している。より詳しくは、接触部612の夫々は、前後方向と斜交している。接触部612の夫々は、直交方向と交差している。より詳しくは、接触部612の夫々は、直交方向と斜交している。接触部612の夫々は、直交方向における内側を向いている。接触部612は、前後方向において逃げ部614の前方に位置している。より詳しくは、接触部612は、逃げ部614と夫々対応しており、接触部612の夫々は、前後方向において、対応する逃げ部614の前方に位置している。接触部612は、ランス310と接触している。より詳しくは、接触部612は、ランス310の前端と接触している。第1支持部6102の接触部612は、第1ランス3102を直交方向外側から接触している。即ち、第1支持部6102の接触部612は、第1ランス3102を上下方向における上方から接触している。
図10及び
図11を参照して、第2支持部6104の接触部612は、第2ランス3104を直交方向外側から接触している。即ち、第2支持部6104の接触部612は、第2ランス3104を上下方向における下方から接触している。
【0054】
図3に示されるように、本実施の形態の逃げ部614の夫々は、直交方向と交差している。より詳しくは、逃げ部614の夫々は、直交方向と直交している。逃げ部614の夫々は、直交方向における内側を向いている。逃げ部614は、前後方向において接触部612の後方に位置している。即ち、逃げ部614の夫々は、前後方向において、対応する接触部612の後方に位置している。逃げ部614は、抜け止め補強部材600の前後方向における後端を規定している。逃げ部614は、ランス310から離れている。より詳しくは、逃げ部614は、ランス310から直交方向における外側に離れている。即ち、逃げ部614は、ランス310と接触していない。逃げ部614は直交方向外側に凹んでおり、逃げ部614と接触部612との間で段差を形成している。なお、本発明はこれに限定されず、逃げ部614は、ランス310と接触しないようにランス310から離れている限り、どのような形状を有していてもよく、例えば、逃げ部614は、接触部612から前後方向における後方に向かうに従って直交方向外側に向かう斜面であってもよい。
【0055】
図3に示されるように、第1支持部6102の逃げ部614は、第1ランス3102から直交方向における外側に離れている。即ち、第1支持部6102の逃げ部614は、上下方向において第1ランス3102から上方に離れている。即ち、第1支持部6102の逃げ部614は、第1ランス3102と接触していない。
図10及び
図11を参照して、第2支持部6104の逃げ部614は、第2ランス3104から直交方向における外側に離れている。即ち、第2支持部6104の逃げ部614は、上下方向において第2ランス3104から下方に離れている。即ち、第2支持部6104の逃げ部614は、第2ランス3104と接触していない。
【0056】
上述のように、本実施の形態の構造体100は、支持部610の接触部612がランス310と接触する一方、支持部610の逃げ部614はランス310から離れるように構成されている。これにより、支持部610は、ランス310の前端だけと接触しつつ、ランス310の根元には負荷をかけないようになっており、片持ち梁状のランス310の破損が避けられている。
【0057】
図3に示されるように、支持部610には、C面611が形成されている。C面611は、支持部610の前後方向における後端に位置している。C面611は、逃げ部614の前後方向における後端に位置している。C面611は、防水シール部材620を支持部610に取り付ける際の誘いとして機能する。
【0058】
図7に示されるように、支持部610は、枠部616と、複数の突出部618とを有している。
【0059】
図7に示されるように、本実施の形態の枠部616は、支持部610の前後方向における後端を規定している。枠部616は、前後方向と直交する面内において角丸四角環状の断面を有している。逃げ部614の夫々は、枠部616に設けられている。逃げ部614の夫々は、枠部616の前後方向における後端に位置している。
【0060】
図11に示されるように、枠部616は、2つの板部617を有している。
【0061】
図7を参照して、本実施の形態の板部617の夫々は、直交方向と直交する平板形状を有している。
図11を参照して、2つの板部617は、直交方向に並んでいる。板部617は、板部受容部332に受容されている。
【0062】
図11に示されるように、板部617は、第1板部6172と、第2板部6174とを含んでいる。
【0063】
図11を参照して、本実施の形態の第1板部6172は、直交方向と直交する平板形状を有している。第1板部6172と、第2板部6174とは、直交方向に並んでいる。第1板部6172は、上下方向において第2板部6174の上方に位置している。第1板部6172は、第1板部受容部3322に受容されている。
【0064】
図11を参照して、本実施の形態の第2板部6174は、直交方向と直交する平板形状を有している。第2板部6174は、上下方向において第1板部6172の下方に位置している。第2板部6174は、第2板部受容部3324に受容されている。
【0065】
図7を参照して、本実施の形態の突出部618の夫々は、枠部616から直交方向内側に突出している。
図11に示されるように、突出部618は、直交方向においてランス310の外側に位置している。より詳しくは、突出部618は、ランス310と夫々対応しており、突出部618の夫々は、直交方向において、対応するランス310の外側に位置している。突出部618は、突出部受容部334に夫々受容されている。
図10及び
図11を参照して、突出部618は、接触部612及び逃げ部614と夫々対応している。接触部612の夫々は、対応する突出部618に設けられている。逃げ部614の夫々は、対応する突出部618の前後方向における後方に位置している。
【0066】
図11に示されるように、突出部618は、複数の第1突出部6182と、複数の第2突出部6184とを含んでいる。
【0067】
図11に示されるように、本実施の形態の第1突出部6182は、上下方向において第2突出部6184の上方に位置している。第1突出部6182の夫々は、第1板部6172から直交方向内側に突出している。即ち、第1突出部6182の夫々は、第1板部6172から上下方向において下方に突出している。第1突出部6182は、直交方向において第1ランス3102の外側に位置している。より詳しくは、第1突出部6182は、第1ランス3102と夫々対応しており、第1突出部6182の夫々は、直交方向において、対応する第1ランス3102の外側に位置している。第1突出部6182は、第1ランス3102の上下方向における上方に位置している。即ち、第1突出部6182の夫々は、対応する第1ランス3102の上下方向における上方に位置している。第1突出部6182は、第1突出部受容部3342に夫々受容されている。
【0068】
図11に示されるように、本実施の形態の第2突出部6184は、上下方向において第1突出部6182の下方に位置している。第2突出部6184の夫々は、第2板部6174から直交方向内側に突出している。即ち、第2突出部6184の夫々は、第2板部6174から上下方向において上方に突出している。第2突出部6184は、直交方向において第2ランス3104の外側に位置している。より詳しくは、第2突出部6184は、第2ランス3104と夫々対応しており、第2突出部6184の夫々は、直交方向において、対応する第2ランス3104の外側に位置している。第2突出部6184は、第2ランス3104の上下方向における下方に位置している。即ち、第2突出部6184の夫々は、対応する第2ランス3104の上下方向における下方に位置している。第2突出部6184は、第2突出部受容部3344に夫々受容されている。
【0069】
図7を参照して、本実施の形態の防水シール部材620は、絶縁体からなる。
図6及び
図7を参照して、防水シール部材620は、環状の弾性体622からなる。即ち、抜け止め補強部材600は、支持部610と、弾性体622とを備えている。
図7及び
図10を参照して、防水シール部材620は、前後方向と直交する面内において支持部610上に取り付けられて支持部610に支持されている。即ち、弾性体622は、支持部610に支持されている。防水シール部材620は、前後方向と直交する面内において枠状の支持部610の外面上に取り付けられている。
図3に示されるように、弾性体622は、直交方向において支持部610と基部320との間に位置している。環状の弾性体622からなる防水シール部材620は、圧縮されて基部320に密着しており、これにより、ランス310の変位が規制される。前後方向において、被カバー部340の前端は、防水シール部材620の前端よりも前方に位置している。前後方向において、逃げ部614の前端は、防水シール部材620の前端よりも後方に位置している。前後方向において、逃げ部614の後端は、防水シール部材620の後端よりも後方に位置している。
【0070】
図11に示されるように、弾性体622は、第1弾性部6222と、第2弾性部6224とを有している。
【0071】
図11に示されるように、本実施の形態の第1弾性部6222は、上下方向において第2弾性部6224の上方に位置している。第1弾性部6222と、第2弾性部6224とは、直交方向に並んでいる。第1弾性部6222は、直交方向において第1支持部6102と第1基部322との間に位置している。第1弾性部6222は、直交方向において第1支持部6102の外側に位置している。即ち、第1弾性部6222は、上下方向において第1支持部6102の上方に位置している。第1弾性部6222は、直交方向において第1基部322の内側に位置している。即ち、第1弾性部6222は、上下方向において第1基部322の下方に位置している。
【0072】
図11を参照して、本実施の形態の第2弾性部6224は、上下方向において第1弾性部6222の下方に位置している。第2弾性部6224は、直交方向において第2支持部6104と第2基部324との間に位置している。第2弾性部6224は、直交方向において第2支持部6104の外側に位置している。即ち、第2弾性部6224は、上下方向において第2支持部6104の下方に位置している。第2弾性部6224は、直交方向において第2基部324の内側に位置している。即ち、第2弾性部6224は、上下方向において第2基部324の上方に位置している。
【0073】
図5を参照して、本実施の形態のコンタクト200の夫々は、金属製である。コンタクト200の夫々は、所謂ソケットコンタクト(雌コンタクト)である。
図3及び
図5を参照して、コンタクト200は、直交方向に2列に並べられている。各列のコンタクト200は、ピッチ方向に並んでいる。
図3に示されるように、コンタクト200の前後方向における後端には、ケーブル700が接続されている。コンタクト200は、被係止部210を有している。
【0074】
図3に示されるように、本実施の形態の被係止部210は、前後方向における後方を向いている。被係止部210は、前後方向と交差している。係止部312は、前後方向において、被係止部210の後方に位置しており、且つ被係止部210と対向している。より詳しくは、係止部312は、適正位置APにあるとき、前後方向において、被係止部210の後方に位置しており、且つ被係止部210と対向している。
【0075】
図3に示されるように、本実施の形態の構造体100は、複数の短絡端子400と、取付部材500を備えている。なお、
図10を参照して、保持部材300と、取付部材500と、短絡端子400とは、構造要素800を構成している。
【0076】
図15を参照して、本実施の形態の短絡端子400の夫々は、金属製である。
図12に示されるように、短絡端子400の夫々は、保持部材300に圧入されて保持されている。なお、短絡端子400の夫々は、取付部材500には保持されていない。
図10に示されるように、短絡端子400の夫々は、取付部材500に覆われている。
図4に示されるように、短絡端子400は、複数のコンタクト200を短絡している。これにより、本実施の形態の構造体100は、防水分岐コネクタ100として機能する。なお、本発明はこれに限定されず、構造体100は、短絡端子400を有さなくてもよい。即ち、構造体100は、相手側コネクタと嵌合する一般的なコネクタであってもよい。
【0077】
図15を参照して、本実施の形態の短絡端子400は、複数の被保持部410と、複数の接触部420と、複数の延長部430と、複数の連結部450とを有している。
【0078】
図12に示されるように、本実施の形態の被保持部410は、保持部372に保持されている。
図11及び
図12を参照して、被保持部410は、直交方向において2列に分けられている。再び
図12に示されるように、各列の被保持部410は、ピッチ方向に並べられている。被保持部410は、保持部材300の被保持部収容孔370と夫々対応している。被保持部410の夫々は、対応する被保持部収容孔370の保持部372に圧入されている。
【0079】
図15に示されるように、本実施の形態の接触部420は、所謂ピンコンタクト(雄コンタクト)である。接触部420は、ピッチ方向において一定間隔で並べられている。接触部420は、被保持部410に夫々対応している。接触部420の夫々は、前後方向において、対応する被保持部410の後方に位置している。
【0080】
図12に示されるように、本実施の形態の延長部430の夫々は、いずれかの被保持部410から前後方向において前方に延びて、前後方向において保持部372より前方に突出している。
図15に示されるように、延長部430は、ピッチ方向において互いに離れて位置している。
【0081】
図15に示されるように、本実施の形態の延長部430には、強度の弱い弱部432が設けられている。より詳しくは、弱部432は、延長部430の中で強度が最小である。また、弱部432は、被保持部410や連結部450よりも強度が小さい。弱部432は、ピッチ方向に延びる溝である。
【0082】
図15に示されるように、本実施の形態の複数の連結部450は、ピッチ方向において、互いに離れて位置しており、且つ、前後方向において、複数の延長部430の前方に位置している。ピッチ方向において、連結部450の夫々は、ピッチ方向において隣り合う2つの被保持部410同士を夫々1つずつの延長部430を介して連結している。連結部450の夫々は、ピッチ方向において隣り合って位置する2つの被保持部410のうち、一方の被保持部410から延びる1つの延長部430と、残りの一方の被保持部410から延びる他の1つの前記延長部430とを連結している。
図14及び
図16を参照して、連結部450は、短絡端子400から折り取って除去可能となっている。より詳しくは、連結部450は、連結している延長部430を弱部432において前後方向において分断することにより、短絡端子400から切離し可能となっている。
【0083】
図3に示されるように、本実施の形態の取付部材500は、保持部材300に取り付けられて、短絡端子400を覆っている。
図6に示されるように、取付部材500は、保持部材300とは別体である。
図6及び
図12を参照して、取付部材500が保持部材300に取り付けられていない状態において、被保持部収容孔370の夫々は、被カバー部340の開口342を介して保持部材300の外部と連通している。
図10に示されるように、取付部材500は、支持部610と、防水シール部材620とを備えている。即ち、取付部材500の一部は、抜け止め補強部材600を構成している。
【0084】
図10に示されるように、取付部材500は、支持部610と防水シール部材620とに加えて、主部510を備えている。主部510は、前後方向において支持部610の前方に位置している。主部510は、前後方向において防水シール部材620の前方に位置している。支持部610は、前後方向において、主部510から後方に向かって延びている。
【0085】
図10に示されるように、取付部材500は、キャップ部520を有している。
【0086】
図10に示されるように、本実施の形態のキャップ部520は、取付部材500の前後方向における前端を規定している。キャップ部520は、取付部材500の直交方向における両外端を規定している。キャップ部520は、前後方向において支持部610よりも前方に位置している。前後方向において、キャップ部520の後端は、支持部610の前端よりも前方に位置している。キャップ部520は、直交方向において支持部610よりも外側に位置している。キャップ部520は、前後方向において防水シール部材620よりも前方に位置している。前後方向において、キャップ部520の後端は、防水シール部材620の前端よりも前方に位置している。キャップ部520は、直交方向において防水シール部材620よりも外側に位置している。
図6及び
図10を参照して、キャップ部520は、被カバー部340を前後方向と直交する方向における外側から覆うと共に開口342を塞いでおり、環状の弾性体622からなる防水シール部材620が圧縮されて基部320に密着することにより、構造体(防水分岐コネクタ)100は防水性能を有している。これにより、取付部材500の前面502が上方を向くような状態で防水分岐コネクタ100を野外で使用したとしても、防水シール部材620に雨水が直接接触しないため、防水分岐コネクタ100の防水性能が劣化しないようになっている。
【0087】
図10に示されるように、取付部材500は、被カバー部収容部540を有している。
【0088】
図10に示されるように、本実施の形態の被カバー部収容部540は、前後方向における前方に凹んでいる。被カバー部収容部540は、前後方向と直交する方向においてキャップ部520の内側に位置している。被カバー部収容部540は、前後方向と直交する方向において支持部610の外側に位置している。被カバー部収容部540は、前後方向と直交する方向において防水シール部材620の外側に位置している。被カバー部収容部540は、被カバー部340を収容している。
【0089】
以上、本発明について、実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるわけではなく、種々の変形が可能である。
【0090】
本実施の形態の取付部材500は、キャップ部520を有していたが、本発明はこれに限定されず、取付部材500は、キャップ部520を有さなくてもよい。即ち、取付部材500は、枠状の支持部610及び環状の弾性体622のみで構成されていてもよい。
【0091】
本実施の形態の抜け止め補強部材600は、支持部610と、弾性体622からなる防水シール部材620とで構成されていたが、本発明はこれに限定されず、抜け止め補強部材600は、支持部610を有さなくてもよい。即ち、抜け止め補強部材600は、弾性体622のみで構成されていてもよい。また、抜け止め補強部材600は、受容部330に受容される複数の弾性体622で構成されていてもよい。更に、抜け止め補強部材600は、受容部330に受容される複数の挿入体であって部分的に弾性体622で構成された挿入体で構成されていてもよい。
【0092】
上述のように、本実施の形態の構造体100において、弾性体622は、圧縮されて基部320に密着しており、これにより、ランス310の変位が規制されていたが、本発明はこれに限定されず、弾性体622が圧縮されてランス310に密着しており、これにより、ランス310の変位が規制されていてもよい。即ち、弾性体622は、圧縮されて基部320又はランス310に密着しており、これにより、ランス310の変位が規制されていればよい。
【0093】
本実施の形態の構造体100は、複数のコンタクト200と、複数のランス310と、複数の突出部受容部334と、複数のコンタクト収容孔350と、複数の接触部612と、複数の逃げ部614と、複数の突出部618とを有していたが、本発明はこれに限定されない。即ち、コンタクト200、ランス310、突出部受容部334、コンタクト収容孔350、接触部612、逃げ部614及び突出部618の数は、夫々一つであってもよい。
【符号の説明】
【0094】
100 構造体(防水分岐コネクタ)
200 コンタクト
210 被係止部
300 保持部材
302 前端
304 後端
310 ランス
3102 第1ランス
3104 第2ランス
312 係止部
320 基部
322 第1基部
324 第2基部
330 受容部
332 板部受容部
333 後面
3322 第1板部受容部
3324 第2板部受容部
334 突出部受容部
3342 第1突出部受容部
3344 第2突出部受容部
340 被カバー部
342 開口
350 コンタクト収容孔
360 ケーブル保持部
370 被保持部収容孔
372 保持部
400 短絡端子
410 被保持部
420 接触部
430 延長部
432 弱部
450 連結部
500 取付部材
502 前面
510 主部
520 キャップ部
540 被カバー部収容部
600 抜け止め補強部材
610 支持部
611 C面
6102 第1支持部
6104 第2支持部
612 接触部
614 逃げ部
616 枠部
617 板部
6172 第1板部
6174 第2板部
618 突出部
6182 第1突出部
6184 第2突出部
620 防水シール部材
622 弾性体
6222 第1弾性部
6224 第2弾性部
700 ケーブル
800 構造要素
AP 適正位置