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特開2024-127036アイソレーションガウン、及び、その製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127036
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】アイソレーションガウン、及び、その製造方法
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/12 20060101AFI20240912BHJP
   A41H 43/00 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
A41D13/12 109
A41H43/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023035873
(22)【出願日】2023-03-08
(71)【出願人】
【識別番号】523085500
【氏名又は名称】株式会社RELIEF
(74)【代理人】
【識別番号】110003823
【氏名又は名称】弁理士法人柳野国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中尾 誠志
【テーマコード(参考)】
3B211
【Fターム(参考)】
3B211AA04
3B211AB06
3B211AC22
3B211CD02
3B211CE02
(57)【要約】
【課題】縫合箇所を少なくすることにより作業を単純化して製造コストの低減を図りつつ、使用者の使い勝手を向上させることが可能となるアイソレーションガウンを提供する。
【解決手段】ガウン1における右袖部4Rは、右前袖部41Rと右後袖部42Rとが下端部で縫い合わされ、左袖部4Lは、左前袖部41Lと左後袖部42Lとが下端部で縫い合わされ、右後身頃3Rは、前身頃2の上側端部と連続するとともに右後袖部42Rの基端部と同じ上下幅寸法で右後袖部42Rと連続して形成された上右部31Rと、前身頃2の右側端部と連続して形成された下右部32Rと、が縫い合わされて形成され、左後身頃3Lは、前身頃2の上側端部と連続するとともに左後袖部42Lの基端部と同じ上下幅寸法で左後袖部42Lと連続して形成された上左部31Lと、前身頃2の左側端部と連続して形成された下左部32Lと、が縫い合わされて形成される。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前身頃と、前記前身頃の両側部のそれぞれに連続する右後身頃及び左後身頃と、前記前身頃及び前記右後身頃の上部から右側方に延出される筒状の右袖部と、前記前身頃及び前記左後身頃の上部から左側方に延出される筒状の左袖部と、を備え、不織布層とコーティング層とで形成されるアイソレーションガウンであって、
前記右袖部は、上側で連続する右前袖部と右後袖部とがそれぞれの下端部で縫い合わされ、
前記左袖部は、上側で連続する左前袖部と左後袖部とがそれぞれの下端部で縫い合わされ、
前記右後身頃は、前記前身頃の上側端部と連続するとともに前記右後袖部の基端部と同じ上下幅寸法で前記右後袖部と連続して形成された上右部と、前記前身頃の右側端部と連続して形成された下右部と、が縫い合わされて形成され、
前記左後身頃は、前記前身頃の上側端部と連続するとともに前記左後袖部の基端部と同じ上下幅寸法で前記左後袖部と連続して形成された上左部と、前記前身頃の左側端部と連続して形成された下左部と、が縫い合わされて形成される、アイソレーションガウン。
【請求項2】
前記右前袖部と前記右後袖部との縫合部と、前記上右部と前記下右部との縫合部と、が連続して形成され、
前記左前袖部と前記左後袖部との縫合部と、前記上左部と前記下左部との縫合部と、が連続して形成される、請求項1に記載のアイソレーションガウン。
【請求項3】
前記右前袖部と前記右後袖部との縫合部、前記上右部と前記下右部との縫合部、前記左前袖部と前記左後袖部との縫合部、及び、前記上左部と前記下左部との縫合部は、縫い代が外面側に向けて形成される、請求項2に記載のアイソレーションガウン。
【請求項4】
前記右後身頃及び前記左後身頃の上端部のそれぞれに首紐の端部が縫い付けられ、
前記前身頃の中央部に腰紐の中途部が縫い付けられる、請求項3に記載のアイソレーションガウン。
【請求項5】
前記右袖部の先端部と前記左袖部の先端部とに伸縮性の弾性部が形成される、請求項4に記載のアイソレーションガウン。
【請求項6】
前身頃と、前記前身頃の両側部のそれぞれと連続する右後身頃及び左後身頃と、前記前身頃及び前記右後身頃の上部から右側方に延出される筒状の右袖部と、前記前身頃及び前記左後身頃の上部から左側方に延出される筒状の左袖部と、を備えたアイソレーションガウンを、不織布層とコーティング層とで形成される布体から製造する、アイソレーションガウンの製造方法であって、
上側で連続する右前袖部と右後袖部とをそれぞれの下端部で縫い合わせることにより前記右袖部を形成し、
上側で連続する左前袖部と左後袖部とをそれぞれの下端部で縫い合わせることにより前記左袖部を形成し、
前記前身頃の上側端部と連続するとともに前記右後袖部と同じ上下幅寸法で前記右後袖部と連続して形成された上右部と、前記前身頃の右側端部と連続して形成された下右部と、を縫い合わせることにより前記右後身頃を形成し、
前記前身頃の上側端部と連続するとともに前記左後袖部と同じ上下幅寸法で前記左後袖部と連続して形成された上左部と、前記前身頃の左側端部と連続して形成された下左部と、を縫い合わせることにより前記左後身頃を形成する、アイソレーションガウンの製造方法。
【請求項7】
前記右前袖部と前記右後袖部との縫合工程と、前記上右部と前記下右部との縫合工程と、が連続して行われ、
前記左前袖部と前記左後袖部との縫合工程と、前記上左部と前記下左部との縫合工程と、が連続して行われる、請求項6に記載のアイソレーションガウンの製造方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この開示は、医療現場等における飛沫対策時に着用するアイソレーションガウン、及び、その製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、医療現場等において、患者が咳やくしゃみをした際に発出する飛沫から医療従事者等を守るために着用するガウン(アイソレーションガウン)が開示されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1には、縫合箇所を少なくすることにより作業を単純化して製造コストの低減を図ったガウンが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-51644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のガウンを着用する際には、上見頃後部と上見頃前部とを分離して上半身挿通孔を開口する作業を行う必要がある。このため、ガウンの着用作業が煩雑になり、使用者にとって使い勝手が悪くなっていた。そこで、本開示は、上記に関する課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1観点に係るアイソレーションガウンは、前身頃と、前記前身頃の両側部のそれぞれに連続する右後身頃及び左後身頃と、前記前身頃及び前記右後身頃の上部から右側方に延出される筒状の右袖部と、前記前身頃及び前記左後身頃の上部から左側方に延出される筒状の左袖部と、を備え、不織布層とコーティング層とで形成されるアイソレーションガウンであって、前記右袖部は、上側で連続する右前袖部と右後袖部とがそれぞれの下端部で縫い合わされ、前記左袖部は、上側で連続する左前袖部と左後袖部とがそれぞれの下端部で縫い合わされ、前記右後身頃は、前記前身頃の上側端部と連続するとともに前記右後袖部の基端部と同じ上下幅寸法で前記右後袖部と連続して形成された上右部と、前記前身頃の右側端部と連続して形成された下右部と、が縫い合わされて形成され、前記左後身頃は、前記前身頃の上側端部と連続するとともに前記左後袖部の基端部と同じ上下幅寸法で前記左後袖部と連続して形成された上左部と、前記前身頃の左側端部と連続して形成された下左部と、が縫い合わされて形成される。
【0006】
上記第1観点に係るアイソレーションガウンによれば、縫合箇所を少なくすることにより作業を単純化して製造コストの低減を図りつつ、使用者の使い勝手を向上させることが可能となる。
【0007】
本発明の第2観点に係るアイソレーションガウンは、上記第1観点に係るアイソレーションガウンであって、前記右前袖部と前記右後袖部との縫合部と、前記上右部と前記下右部との縫合部と、が連続して形成され、前記左前袖部と前記左後袖部との縫合部と、前記上左部と前記下左部との縫合部と、が連続して形成される。
【0008】
上記第2観点に係るアイソレーションガウンによれば、製造工程を簡素化することにより製造コストをさらに低減することができる。
【0009】
本発明の第3観点に係るアイソレーションガウンは、上記第2観点に係るアイソレーションガウンであって、前記右前袖部と前記右後袖部との縫合部、前記上右部と前記下右部との縫合部、前記左前袖部と前記左後袖部との縫合部、及び、前記上左部と前記下左部との縫合部は、縫い代が外面側に向けて形成される。
【0010】
上記第3観点に係るアイソレーションガウンによれば、製造工程を簡素化することにより製造コストをさらに低減することができる。
【0011】
本発明の第4観点に係るアイソレーションガウンは、上記第3観点に係るアイソレーションガウンであって、前記右後身頃及び前記左後身頃の上端部のそれぞれに首紐の端部が縫い付けられ、前記前身頃の中央部に腰紐の中途部が縫い付けられる。
【0012】
上記第4観点に係るアイソレーションガウンによれば、着用する際の作業を簡易に行うことが可能となる。
【0013】
本発明の第5観点に係るアイソレーションガウンは、上記第4観点に係るアイソレーションガウンであって、前記右袖部の先端部と前記左袖部の先端部とに伸縮性の弾性部が形成される。
【0014】
上記第5観点に係るアイソレーションガウンによれば、飛沫に対する防護性能を確保することができる。
【0015】
本発明の第6観点に係るアイソレーションガウンの製造方法は、前身頃と、前記前身頃の両側部のそれぞれと連続する右後身頃及び左後身頃と、前記前身頃及び前記右後身頃の上部から右側方に延出される筒状の右袖部と、前記前身頃及び前記左後身頃の上部から左側方に延出される筒状の左袖部と、を備えたアイソレーションガウンを、不織布層とコーティング層とで形成される布体から製造する、アイソレーションガウンの製造方法であって、上側で連続する右前袖部と右後袖部とをそれぞれの下端部で縫い合わせることにより前記右袖部を形成し、上側で連続する左前袖部と左後袖部とをそれぞれの下端部で縫い合わせることにより前記左袖部を形成し、前記前身頃の上側端部と連続するとともに前記右後袖部と同じ上下幅寸法で前記右後袖部と連続して形成された上右部と、前記前身頃の右側端部と連続して形成された下右部と、を縫い合わせることにより前記右後身頃を形成し、前記前身頃の上側端部と連続するとともに前記左後袖部と同じ上下幅寸法で前記左後袖部と連続して形成された上左部と、前記前身頃の左側端部と連続して形成された下左部と、を縫い合わせることにより前記左後身頃を形成する。
【0016】
上記第6観点に係るアイソレーションガウンの製造方法によれば、縫合箇所を少なくすることにより作業を単純化して製造コストの低減を図りつつ、使用者の使い勝手を向上させたアイソレーションガウンの製造が可能となる。
【0017】
本発明の第7観点に係るアイソレーションガウンの製造方法は、上記第6観点に係るアイソレーションガウンの製造方法であって、前記右前袖部と前記右後袖部との縫合工程と、前記上右部と前記下右部との縫合工程と、が連続して行われ、前記左前袖部と前記左後袖部との縫合工程と、前記上左部と前記下左部との縫合工程と、が連続して行われる。
【0018】
上記第7観点に係るアイソレーションガウンによれば、製造工程を簡素化することにより製造コストをさらに低減することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上における本発明に係るアイソレーションガウンによれば、縫合箇所を少なくすることにより作業を単純化して製造コストの低減を図りつつ、使用者の使い勝手を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】一実施形態に係るアイソレーションガウンの着用状態を示した正面図。
図2】一実施形態に係るアイソレーションガウンの着用状態を示した背面図。
図3】アイソレーションガウンの正面図。
図4】アイソレーションガウンの背面図。
図5】アイソレーションガウンの裁断後の状態を示した背面図。
図6】アイソレーションガウンの縫合前の状態を示した背面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下では図1から図6を用いて、本発明の一実施形態に係るアイソレーションガウン(以下、単に「ガウン」と記載する)1について説明する。ガウン1は医療従事者等が着用するものであり、患者が咳やくしゃみをした際に発出する飛沫から医療従事者等を守るために用いられる。
【0022】
本実施形態に係るガウン1は、ポリプロピレン製の1層不織布の外面にポリエチレンフィルムコーティングを施した布体を裁断後に縫製することにより形成される。このように、ガウン1は不織布層とコーティング層との2層構造で形成される。これにより、ガウン1は撥水性と飛沫に対する防護性とを備えて構成される。
【0023】
本実施形態において、ガウン1の前後左右方向はガウン1を着用した状態の使用者の視点で規定する。図1から図4に示す如く、本実施形態に係るガウン1は、前身頃2と、前身頃2の両側部のそれぞれに連続する右後身頃3R及び左後身頃3Lと、前身頃2及び右後身頃3Rの上部から右側方に延出される筒状の右袖部4Rと、前身頃2及び左後身頃3Lの上部から左側方に延出される筒状の左袖部4Lと、を備えている。前身頃2、右後身頃3R、及び、左後身頃3Lの上端部には、使用者の首から上の部分を延出させるための開放部1aが形成されている。
【0024】
前身頃2は、使用者の胴体から膝下部までの前側を覆う部分である。右後身頃3Rは、使用者の胴体から膝下部までの後側のうち右半身を覆う部分である。左後身頃3Lは、使用者の胴体から膝下部までの後側のうち左半身を覆う部分である。右袖部4Rは、使用者の右腕を覆う部分である。左袖部4Lは、使用者の左腕を覆う部分である。
【0025】
本実施形態に係るガウン1は、図2及び図4に示す如く、右後身頃3R及び左後身頃3Lの上端部のそれぞれに首紐51の端部51aが縫い付けられている。ガウン1を着用した使用者が首紐51・51を結び合わせることによりガウン1を身体に安定させることができる。
【0026】
また、本実施形態に係るガウン1は、図1及び図3に示す如く、前身頃2の中央部に腰紐52・52の中途部52aが縫い付けられる。ガウン1を着用した使用者が腰紐52・52を身体の後方で結び合わせることによりガウン1を身体に安定させることができる。このように、本実施形態に係るガウン1によれば、首紐51・51及び腰紐52・52を結び合わせるだけで、着用する際の作業を簡易に行うことが可能となる。
【0027】
本実施形態に係るガウン1は、右袖部4Rの先端部と左袖部4Lの先端部とに伸縮性の弾性部44が形成される。これにより、右袖部4R及び左袖部4Lの先端部からの飛沫の進入を抑制できるため、飛沫に対する防護性能を確保することができる。
【0028】
図5に示す如く右袖部4Rは、使用者の右腕の前側を覆う右前袖部41Rと、使用者の右腕の後側を覆う右後袖部42Rと、が第一折れ線L1で連続して形成されている。そして、右後袖部42Rを第一折れ線L1で折り返し、右前袖部41Rと右後袖部42Rとのそれぞれの下端部に形成された右袖縫合部43Rで縫い合わされる。この際、第一折れ線L1は図6に示す如く右前袖部41Rと右後袖部42Rとの上側に位置する。
【0029】
また、図5に示す如く左袖部4Lは、右袖部4Rと同様に、使用者の左腕の前側を覆う左前袖部41Lと、使用者の左腕の後側を覆う左後袖部42Lと、が第二折れ線L2で連続して形成されている。そして、左後袖部42Lを第二折れ線L2で折り返し、左前袖部41Lと左後袖部42Lとのそれぞれの下端部に形成された左袖縫合部43Lで縫い合わされる。この際、第二折れ線L2は図6に示す如く左前袖部41Lと左後袖部42Lとの上側に位置する。
【0030】
また、図5及び図6に示す如く右後身頃3Rは、使用者の背中の右半身上部を覆う上右部31Rと、使用者の背中の右半身下部から膝下部までを覆う下右部32Rと、で形成される。上右部31Rは前身頃2の上側端部と第一折れ線L1で連続するとともに右後袖部42Rの基端部と同じ上下幅寸法で右後袖部42Rと連続して形成されている。下右部32Rは前身頃2の右側端部と第三折れ線L3で連続して形成されている。
【0031】
そして、下右部32Rを第三折れ線L3で折り返し、上右部31Rの下端部と下右部32Rの上端部に形成された右縫合部33Rで縫い合わされる。この際、第三折れ線L3は図6に示す如く下右部32Rの右側に位置する。
【0032】
また、図5及び図6に示す如く左後身頃3Lは、使用者の背中の左半身上部を覆う上左部31Lと、使用者の背中の左半身下部から膝下部までを覆う下左部32Lと、で形成される。上左部31Lは前身頃2の上側端部と第二折れ線L2で連続するとともに左後袖部42Lの基端部と同じ上下幅寸法で左後袖部42Lと連続して形成されている。下左部32Lは前身頃2の左側端部と第四折れ線L4で連続して形成されている。
【0033】
そして、下左部32Lを第四折れ線L4で折り返し、上左部31Lの下端部と下左部32Lの上端部に形成された左縫合部33Lで縫い合わされる。この際、第四折れ線L4は図6に示す如く下左部32Lの左側に位置する。
【0034】
このように、本実施形態に係るガウン1の製造方法は、上側で連続する右前袖部41Rと右後袖部42Rとをそれぞれの下端部における右袖縫合部43Rで縫い合わせることにより右袖部4Rを形成する。また、上側で連続する左前袖部41Lと左後袖部42Lとをそれぞれの下端部における左袖縫合部43Lで縫い合わせることにより左袖部4Lを形成する。
【0035】
また、前身頃2の上側端部と連続するとともに右後袖部42Rの基端部と同じ上下幅寸法で右後袖部42Rと連続して形成された上右部31Rと、前身頃2の右側端部と連続して形成された下右部32Rと、を右縫合部33Rで縫い合わせることにより右後身頃3Rを形成する。
【0036】
また、前身頃2の上側端部と連続するとともに左後袖部42Lの基端部と同じ上下幅寸法で左後袖部42Lと連続して形成された上左部31Lと、前身頃2の左側端部と連続して形成された下左部32Lと、を左縫合部33Lで縫い合わせることにより左後身頃3Lを形成する。
【0037】
上記の如く、本実施形態に係るガウン1は、縫合箇所を少なくすることにより、作業を単純化して製造コストの低減を図ることができる。また、ガウン1を通常の衣服と同様に羽織るだけで着用することができるため、着用時の使用者の使い勝手を向上させることができる。
【0038】
また、本実施形態に係るガウン1によれば、右袖縫合部43R及び左袖縫合部43Lが右袖部4R及び左袖部4Lの下側に形成され、右縫合部33R及び左縫合部33Lが背中側に形成される。これにより、各縫合部が飛沫に曝露する可能性を抑制できるため、飛沫に対する防護性能を高めることが可能となる。
【0039】
また、本実施形態に係るガウン1は、図4に示す如く、右前袖部41Rと右後袖部42Rとの縫合部である右袖縫合部43Rと、上右部31Rと下右部32Rとの縫合部である右縫合部33Rと、が連続して形成される。また、左前袖部41Lと左後袖部42Lとの縫合部である左袖縫合部43Lと、上左部31Lと下左部32Lとの縫合部である左縫合部33Lと、が連続して形成される。
【0040】
換言すれば、本実施形態に係るガウン1の製造方法は、右前袖部41Rと右後袖部42Rとの縫合工程と、上右部31Rと下右部32Rとの縫合工程と、が連続して行われる。また、左前袖部41Lと左後袖部42Lとの縫合工程と、上左部31Lと下左部32Lとの縫合工程と、が連続して行われる。このように、本実施形態に係るガウン1は、縫合箇所を二箇所に限定し、縫合工程の回数を二回とすることにより、製造工程を簡素化して製造コストをさらに低減することができる。
【0041】
また、本実施形態に係るガウン1において、右袖縫合部43Rと右縫合部33R、及び、左袖縫合部43Lと左縫合部33Lは、縫い代が外面側に向けて形成されている。これにより、ガウン1の表裏を反転させる工程が不要とすることができるため、製造工程を簡素化することにより製造コストをさらに低減することができる。
【符号の説明】
【0042】
1 ガウン(アイソレーションガウン)
1a 開放部 2 前身頃
3R 右後身頃 3L 左後身頃
4R 右袖部 4L 左袖部
31R 上右部 31L 上左部
32R 下右部 32L 下左部
33R 右縫合部 33L 左縫合部
41R 右前袖部 41L 左前袖部
42R 右後袖部 42L 左後袖部
43R 右袖縫合部 43L 左袖縫合部
44 弾性部
51 首紐 51a 端部
52 腰紐 52a 中途部
L1 第一折れ線 L2 第二折れ線
L3 第三折れ線 L4 第四折れ線




図1
図2
図3
図4
図5
図6