(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127168
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】マイクロモビリティレンタル装置、マイクロモビリティレンタル方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20240912BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20240912BHJP
【FI】
G01C21/34
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036135
(22)【出願日】2023-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】向山 卓也
(72)【発明者】
【氏名】池田 真弓
(72)【発明者】
【氏名】津端 大
(72)【発明者】
【氏名】藤岡 健太
(72)【発明者】
【氏名】廣田 裕太郎
(72)【発明者】
【氏名】市山 智
【テーマコード(参考)】
2F129
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129CC15
2F129CC16
2F129DD03
2F129DD13
2F129DD14
2F129DD15
2F129DD20
2F129DD24
2F129DD29
2F129DD45
2F129DD49
2F129DD64
2F129EE99
2F129FF12
2F129FF15
2F129FF20
2F129FF57
2F129FF62
2F129FF63
2F129FF64
2F129HH02
2F129HH12
5L030BB68
5L049BB68
(57)【要約】
【課題】マイクロモビリティのレンタルを適切に行うことができるマイクロモビリティレンタル装置、マイクロモビリティレンタル方法、及びプログラムを提供すること。
【解決手段】本開示に係るマイクロモビリティレンタル装置は、マイクロモビリティのバッテリ残量を含むマイクロモビリティ情報を取得する取得部と、ユーザの現在地に関する情報と、ユーザのマイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報と、ユーザのリスク許容度を含むマイクロモビリティの選定要求情報を受け付ける受付部と、現在地から目的地に至るまでのマイクロモビリティのバッテリ必要量を算出する算出部と、バッテリ残量と、バッテリ必要量と、リスク許容度に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定する選定部と、選定されたマイクロモビリティに関する情報を提供する提供部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイクロモビリティのバッテリ残量を含むマイクロモビリティ情報を取得する取得部と、
ユーザの現在地に関する情報と、ユーザのマイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報と、ユーザのリスク許容度を含むマイクロモビリティの選定要求情報を受け付ける受付部と、
前記現在地から前記目的地に至るまでのマイクロモビリティのバッテリ必要量を算出する算出部と、
前記バッテリ残量と、前記バッテリ必要量と、前記リスク許容度に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定する選定部と、
選定されたマイクロモビリティに関する情報を提供する提供部と、
を備える、マイクロモビリティレンタル装置。
【請求項2】
前記現在地から前記目的地に至るまでの経路において、定常走行以外に起因するバッテリ消耗量を予測する予測部と、をさらに備え、
前記取得部は、現在地から目的地に至るまでの経路の道路情報、及び気象情報をさらに取得し、
前記予測部は、前記道路情報、及び気象情報に基づいて、前記バッテリ消耗量を予測し、
前記選定部は、前記バッテリ必要量と、前記バッテリ残量と、前記バッテリ消耗量に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定する、
請求項1に記載のマイクロモビリティレンタル装置。
【請求項3】
前記選定部は、マイクロモビリティのバッテリ使用履歴に応じて、バッテリの充電が必要となる下限値を変えて、下限値以下のバッテリ残量のバッテリを備えるマイクロモビリティを貸し出し対象から除外して貸し出すマイクロモビリティを選定する、
請求項1または2に記載のマイクロモビリティレンタル装置。
【請求項4】
マイクロモビリティのバッテリ残量を含むマイクロモビリティ情報を取得するステップと、
ユーザの現在地に関する情報と、ユーザのマイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報と、ユーザのリスク許容度を含むマイクロモビリティの選定要求情報を受け付けるステップと、
前記現在地から前記目的地に至るまでのマイクロモビリティのバッテリ必要量を算出するステップと、
前記バッテリ残量と、前記バッテリ必要量と、前記リスク許容度に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定するステップと、
選定されたマイクロモビリティに関する情報を提供するステップと、
を含む、マイクロモビリティレンタル方法。
【請求項5】
マイクロモビリティのバッテリ残量を含むマイクロモビリティ情報を取得するステップと、
ユーザの現在地に関する情報と、ユーザのマイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報と、ユーザのリスク許容度を含むマイクロモビリティの選定要求情報を受け付けるステップと、
前記現在地から前記目的地に至るまでのマイクロモビリティのバッテリ必要量を算出するステップと、
前記バッテリ残量と、前記バッテリ必要量と、前記リスク許容度に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定するステップと、
選定されたマイクロモビリティに関する情報を提供するステップと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、マイクロモビリティレンタル装置、マイクロモビリティレンタル方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリで駆動する電動キックボードなどのマイクロモビリティを複数のユーザに貸し出すレンタル事業者が存在する。バッテリの充電は、各マイクロモビリティの使用状況に応じてレンタル事業者が行っていることから、ポートにはバッテリ残量の異なる複数のマイクロモビリティが待機している。
【0003】
ユーザは走行中のバッテリ切れを心配し、バッテリ残量の多いものから優先的に利用するため、たとえ利用可能であってもバッテリ残量の少ないものは在庫になり易く、マイクロモビリティの貸出効率やユーザの利便性が低下していた。
【0004】
例えば、下記の特許文献1には、レンタル品を宅配業者の営業所等で保管し、レンタル業者からの情報に基づきレンタル品の顧客への配送又は顧客からのレンタル品の引取りを行うことを特徴とするレンタル品流通システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1に記載のレンタル品流通システムは、レンタル品の顧客への配送又は顧客からのレンタル品の引き取りを行うことができるものの、マイクロモビリティのバッテリ残量に応じて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定することはできなかった。
【0007】
本開示は上記課題を鑑み、マイクロモビリティのレンタルを適切に行うことができるマイクロモビリティレンタル装置、マイクロモビリティレンタル方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係るマイクロモビリティレンタル装置は、マイクロモビリティのバッテリ残量を含むマイクロモビリティ情報を取得する取得部と、ユーザの現在地に関する情報と、ユーザのマイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報と、ユーザのリスク許容度を含むマイクロモビリティの選定要求情報を受け付ける受付部と、前記現在地から前記目的地に至るまでのマイクロモビリティのバッテリ必要量を算出する算出部と、前記バッテリ残量と、前記バッテリ必要量と、前記リスク許容度に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定する選定部と、選定されたマイクロモビリティに関する情報を提供する提供部と、を備える。
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係るマイクロモビリティレンタル方法は、マイクロモビリティのバッテリ残量を含むマイクロモビリティ情報を取得するステップと、ユーザの現在地に関する情報と、ユーザのマイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報と、ユーザのリスク許容度を含むマイクロモビリティの選定要求情報を受け付けるステップと、前記現在地から前記目的地に至るまでのマイクロモビリティのバッテリ必要量を算出するステップと、前記バッテリ残量と、前記バッテリ必要量と、前記リスク許容度に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定するステップと、選定されたマイクロモビリティに関する情報を提供するステップと、を含む。
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係るプログラムは、マイクロモビリティのバッテリ残量を含むマイクロモビリティ情報を取得するステップと、ユーザの現在地に関する情報と、ユーザのマイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報と、ユーザのリスク許容度を含むマイクロモビリティの選定要求情報を受け付けるステップと、前記現在地から前記目的地に至るまでのマイクロモビリティのバッテリ必要量を算出するステップと、前記バッテリ残量と、前記バッテリ必要量と、前記リスク許容度に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定するステップと、選定されたマイクロモビリティに関する情報を提供するステップと、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、マイクロモビリティのレンタルを適切に行うことができるマイクロモビリティレンタル装置、マイクロモビリティレンタル方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】
図1は、本開示に係るマイクロモビリティレンタルシステムの概要を模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、本開示に係るマイクロモビリティレンタルシステムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、本開示に係るマイクロモビリティレンタル装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、本開示に係るマイクロモビリティレンタル装置のマイクロモビリティ情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本開示に係るマイクロモビリティレンタル装置のユーザ情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、本開示に係るユーザ端末の構成例を示す図である。
【
図7】
図7は、本開示に係る管理装置の構成例を示す図である。
【
図8】
図8は、本開示に係るマイクロモビリティレンタル方法のフローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本開示の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態により本開示が限定されるものではない。
【0014】
(マイクロモビリティレンタルシステムの概要)
まず、本開示に係るマイクロモビリティレンタルシステム1の概要について、
図1を用いて説明する。
図1は、本開示に係るマイクロモビリティレンタルシステムの概要を模式的に示す図である。
【0015】
図1に示すように、利用者Uは、ユーザ端末200を持っており、各種の情報をユーザ端末200に入力する。ユーザ端末200は、ネットワークを介してマイクロモビリティレンタル装置100に接続されている。また、マイクロモビリティレンタル装置100は、ネットワークを介して管理装置300に接続されている。管理装置300は、複数のマイクロモビリティ400(400A,400B,400C)を管理する情報処理装置であり、マイクロモビリティ400(400A,400B,400C)と情報のやり取りが可能に接続されている。
【0016】
なお、マイクロモビリティ400は、例えば、モータにより駆動力を得て走行する小型移動装置である。具体的には、マイクロモビリティ400は、例えば、種別として電動キックボードや、ペダル付き原動機付自転車、シニアカー、電動アシスト自転車、立ち乗り式電動スクーター、歩行領域電気自動車(EV:Electric Vehicle)、電動車椅子などである。また、マイクロモビリティ400は、道路交通法に規定される特定小型原動機付自転車に該当するものであってもよい。
【0017】
利用者Uは、マイクロモビリティ400をレンタルして移動したいと考えた場合に、ユーザ端末200にマイクロモビリティ400の選定要求情報を入力する。ユーザ端末200は、入力された選定要求情報をマイクロモビリティレンタル装置100に送信する。マイクロモビリティレンタル装置100は、選定要求情報と管理装置300から取得したマイクロモビリティ情報に基づいて、マイクロモビリティ400を選定し、ユーザ端末200に選定されたマイクロモビリティ400に関する情報を送信する。このように、マイクロモビリティレンタル装置100と、ユーザ端末200と、管理装置300と、マイクロモビリティ400は、一つのマイクロモビリティレンタルシステム1として機能する。
【0018】
(マイクロモビリティレンタルシステムの構成)
次に、本開示に係るマイクロモビリティレンタルシステム1の構成について、
図2を用いて説明する。
図2は、本開示に係るマイクロモビリティレンタルシステムの構成例を示す図である。
【0019】
図2に示すように、本開示に係るマイクロモビリティレンタルシステム1は、マイクロモビリティレンタル装置100と、ユーザ端末200と、管理装置300と、マイクロモビリティ400と、ネットワークNを備える。
【0020】
なお、
図2には、マイクロモビリティレンタルシステム1が、一つの管理装置300と、管理装置300に接続されたマイクロモビリティ400を三つ備える旨が示されているが、マイクロモビリティレンタルシステム1は、これ以上の数の管理装置300と、管理装置300に接続されたマイクロモビリティ400を備えてもよい。以下、これらの構成について順を追って、簡単に説明する。
【0021】
マイクロモビリティレンタル装置100は、ユーザからマイクロモビリティ400のレンタルに関する要求を受け付けて、マイクロモビリティ400のレンタルの事務処理を行う情報処理装置である。マイクロモビリティレンタル装置100は、例えばPC(Personal Computer)、WS(Work Station)、サーバの機能を備えるコンピュータなどの情報処理装置であってよい。
【0022】
ユーザ端末200は、ユーザが利用する情報処理装置である。ユーザ端末200は、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、デスクトップ型PC、ノート型PC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)等の情報処理装置であってよい。なお、
図1に示す例においては、ユーザ端末200がスマートフォンである場合を示している。
【0023】
管理装置300は、マイクロモビリティ400を貸し出すポートに配置されて、マイクロモビリティ400を管理する情報処理装置である。管理装置300は、例えば、PC、WS、サーバの機能を備えるコンピュータなどにより実現されてよい。
図2に示すように、管理装置300は、複数のマイクロモビリティ400(400A,400B,400C)と相互に情報のやり取りを可能に接続されている。
【0024】
ネットワークNは、マイクロモビリティレンタル装置100とユーザ端末200、及び管理装置300を無線により相互に通信可能に接続する。ネットワークNは、IEEE802.11に規定される無線LAN(Local Area Network)や、第4世代移動通信システム(4G)、第5世代移動通信システム(5G)などにより実現されてよい。
【0025】
(マイクロモビリティレンタル装置の構成)
次に、マイクロモビリティレンタル装置100の構成について、
図3を用いて説明する。
図3は、本開示に係るマイクロモビリティレンタル装置の構成例を示す図である。
図3に示すように、本開示に係るマイクロモビリティレンタル装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130と、を備える。以下、これらの構成について順を追って説明する。
【0026】
通信部110は、マイクロモビリティレンタル装置100の内部と外部を相互に通信可能に接続し、マイクロモビリティレンタル装置100の内部と外部との間で相互に情報を送受信する。通信部110は、例えば、無線LAN(Local Area Network)カード、Wi-Fi(登録商標)モジュール、アンテナ等によって実現されてよい。そして、通信部110は、例えば、ネットワークNと無線で接続され、ユーザ端末200や管理装置300との間で相互に情報の送受信を行ってもよい。
【0027】
記憶部120は、各種の情報を記憶する記憶装置である。記憶部120は、主記憶装置と補助記憶装置とを備える。主記憶装置は、例えばRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等のような半導体メモリ素子によって実現されてよい。また、補助記憶装置は、例えばハードディスクやSSD(Solid State Drive)、光ディスク等によって実現されてよい。
【0028】
図3に示すように、記憶部120は、マイクロモビリティ情報記憶部121と、ユーザ情報記憶部122を備える。
【0029】
マイクロモビリティ情報記憶部121は、マイクロモビリティに関する情報を示すマイクロモビリティ情報を記憶する。ここで、
図4を用いて、マイクロモビリティ情報記憶部121が記憶する情報の一例を説明する。
図4は、本開示に係るマイクロモビリティレンタル装置のマイクロモビリティ情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0030】
図4に示す例において、マイクロモビリティ情報記憶部121は、「マイクロモビリティID」、「マイクロモビリティ種別」、「バッテリ残量」、「バッテリ使用履歴」、「配置場所」、「貸出状況」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0031】
「マイクロモビリティID」は、マイクロモビリティを識別する識別子であり、文字列や番号などによって表される。「マイクロモビリティ種別」は、「マイクロモビリティID」により識別されるマイクロモビリティの種別を示す情報である。「バッテリ残量」は、「マイクロモビリティID」により識別されるマイクロモビリティのバッテリ残量に関する情報であり、例えば、満充電容量(FCC:Full Charge Capacity)に対する実際の残容量(RM:Remaining Capacity)の割合によって表されてよい。「バッテリ使用履歴」は、「マイクロモビリティID」により識別されるマイクロモビリティのバッテリの使用履歴に関する情報であり、例えば、バッテリの使用開始年月日や、充電回数、充放電サイクル回数などが含まれた情報であってよい。「配置場所」は、「マイクロモビリティID」により識別されるマイクロモビリティの配置場所を示す情報であり、例えば、緯度、及び経度により表されてよい。「貸出状況」は、「マイクロモビリティID」により識別されるマイクロモビリティの貸出状況を示す情報であり、例えば、当該のマイクロモビリティが貸し出されている時間帯と、貸し出されていない時間帯に関する情報などが含まれていてよい。
【0032】
すなわち、
図4においては、マイクロモビリティID「MID#1」により識別されるマイクロモビリティのマイクロモビリティ種別が「TYP#1」であり、当該のマイクロモビリティのバッテリ残量が「RMB#1」であり、当該のマイクロモビリティのバッテリ使用履歴が「UHS#1」であり、当該のマイクロモビリティの配置場所が「LC#1」であり、当該のマイクロモビリティの貸出状況が「ST#1」であるとして記憶されていることを示している。
【0033】
なお、マイクロモビリティ情報記憶部121に記憶される情報は、「マイクロモビリティID」、「マイクロモビリティ種別」、「バッテリ残量」、「バッテリ使用履歴」、「配置場所」、「貸出状況」という項目に係る情報に限定されるものではなく、その他の任意のマイクロモビリティに関係する情報が記憶されてよい。
【0034】
ユーザ情報記憶部122は、ユーザの要求に関する情報を記憶する。ここで、
図5を用いて、ユーザ情報記憶部122が記憶する情報の一例を説明する。
図5は、本開示に係るマイクロモビリティレンタル装置のユーザ情報記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。
【0035】
図5に示す例において、ユーザ情報記憶部122は、「ユーザID」、「現在地」、「目的地」、「リスク許容度」という項目に係る情報を紐付けて記憶する。
【0036】
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別子であり、文字列や番号などによって表される。「現在地」は、「ユーザID」により識別されるユーザの現在地に関する情報である。また、「現在地」は、例えば、ユーザがマイクロモビリティを借りるポートの位置(出発地)であってもよい。「目的地」は、「ユーザID」により識別されるユーザのマイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報である。「リスク許容度」は、「ユーザID」により識別されるユーザのマイクロモビリティを用いた移動におけるリスクの許容度に関する情報である。
【0037】
すなわち、
図5においては、ユーザID「UID#1」により識別されるユーザの現在地が「CLC#1」であり、当該のユーザの移動の目的地が「DST#1」であり、当該のユーザのリスク許容度が「RTL#1」であるとして記憶されていることを示している。
【0038】
なお、ユーザ情報記憶部122に記憶される情報は、「ユーザID」、「現在地」、「目的地」、「リスク許容度」という項目に係る情報に限定されるものではなく、その他の任意のユーザの要求に関する情報が記憶されてよい。
【0039】
制御部130は、マイクロモビリティレンタル装置100を司り、制御するコントローラである。制御部130は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、記憶部120に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)や、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。
【0040】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、受付部132と、算出部133と、予測部134と、選定部135と、提供部136と、を備える。制御部130は、記憶部120からプログラム(ソフトウェア)を読み出して実行することで、これらの機能を実現して、これらの処理を実行する。なお、制御部130は、電子回路によって実現されてもよい。また、制御部130は、1つのCPUによってこれらの処理を実行してもよいし、複数のCPUを備えて、複数のCPUで、これらの処理を並列に実行してもよい。以下、これらの構成について順に説明する。
【0041】
取得部131は、マイクロモビリティレンタル装置100の外部、又は内部から各種の情報を取得する。以下に、取得部131が取得する情報の具体例について説明する。
【0042】
取得部131は、マイクロモビリティのバッテリ残量を含むマイクロモビリティ情報を取得する。ここで、マイクロモビリティ情報とは、マイクロモビリティに関する情報であって、例えば、「マイクロモビリティID」、「マイクロモビリティ種別」、「バッテリ残量」、「バッテリ使用履歴」、「配置場所」、「貸出状況」などを含む情報である。取得部131は、管理装置300にマイクロモビリティ情報の取得要求を送信して、マイクロモビリティ情報の取得要求を受け付けた管理装置300から、マイクロモビリティ情報を取得する。取得部131は、マイクロモビリティ情報を取得したら、取得したマイクロモビリティ情報をマイクロモビリティ情報記憶部121に記憶する。
【0043】
取得部131は、現在地から目的地に至るまでの経路の道路情報、及び気象情報をさらに取得する。例えば、取得部131は、後述して説明する受付部132が受け付けたユーザの現在地に関する情報と、マイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報に基づいて、外部の情報提供システムに対して、現在地から目的地に至るまでの経路の道路情報と、気象情報の取得要求を送信して、外部のサーバ装置から、当該の道路情報、及び気象情報を取得してよい。なお、道路情報の取得要求を送信する情報提供システムは、例えば、VICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)であってよい。
【0044】
受付部132は、ユーザ端末200から各種の情報を受け付ける。例えば、受付部132は、ユーザ端末200からユーザの現在地に関する情報と、マイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報と、ユーザのリスク許容度を含むマイクロモビリティの選定要求情報を受け付ける。例えば、受付部132は、ユーザ端末200が備える位置情報センサ(例えば、GPS(Global Positioning System)センサ)が計測した位置情報を、ユーザの現在地に関する情報として受け付ける。また、受付部132は、ユーザ端末200がマイクロモビリティを用いた移動の目的地の入力画面を表示してユーザから受け付けた、マイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報を受け付ける。また、受付部132は、ユーザ端末200がリスク許容度の受付画面を表示してユーザから受け付けたリスク許容度を、ユーザ端末200から受け付ける。なお、上述したマイクロモビリティの選定要求情報には、貸し出し予約の時間帯、貸出ポート、返却予定ポートに関する情報を含んでいてもよい。
【0045】
なお、リスク許容度は、仮にバッテリ切れになったときに、マイクロモビリティ400に乗って人力で走行させること、マイクロモビリティ400を押しながら徒歩で移動すること、マイクロモビリティ400を目的地より手前のポートに途中返却するといった行動を行う必要が生じることや、目的地への到着が遅れることに対するユーザの許容の度合いを示し、例えば、許容の度合いが大きい方から順に五段階で表されてよい。また、リスク許容度は、ユーザの意思で寄り道したり、当初の経路から外れて移動したりする予定の有無を含めてもよい。
【0046】
また、受付部132は、後述して説明する提供部136が提供した選定されたマイクロモビリティに関する情報を確認したユーザからユーザ端末200を介して、マイクロモビリティ400のレンタル要求情報を受け付けてもよい。なお、レンタル要求情報には、ユーザがレンタルするマイクロモビリティのマイクロモビリティID、レンタル開始予定日時、返却予定日時などの情報が含まれていてよい。
【0047】
算出部133は、現在地から目的地に至るまでのマイクロモビリティのバッテリ必要量を算出する。例えば、算出部133は、現在地情報と、目的地情報に基づいて、地図情報を参照して、ダイクストラ法を用いて現在地から目的地に至るまでの経路を探索して、探索された経路のうち、最もコストが低い経路の走行距離を算出する。そして、算出部133は、マイクロモビリティの機種ごとに設定された走行距離当たりのバッテリ必要量に、算出した現在地から目的地に至るまでの走行距離を掛けることにより、現在地から目的地に至るまでのマイクロモビリティのバッテリ必要量を算出する。なお、マイクロモビリティの機種ごとの走行距離当たりのバッテリ必要量は、実際にマイクロモビリティを走行させて、所定の距離の走行前のバッテリ残量と走行後のバッテリ残量を計測することにより求めることができる。
【0048】
予測部134は、現在地から目的地に至るまでの経路において、定常走行(特別な事情がなく、円滑に走行すること)以外に起因するバッテリ消耗量を予測する。以下に、具体的な予測部134の処理について説明する。
【0049】
予測部134は、道路情報、及び気象情報に基づいて、バッテリ消耗量を予測する。ここで、バッテリの消耗量とは、基準となる運転環境(定常走行の環境)に対してバッテリの消耗が増加する運転環境における基準となるバッテリの必要量に対するバッテリの必要量の増分を示す。例えば、夜間、トンネルを通過する場合、上り坂、向かい風といった運転環境の場合は、バッテリの消耗が多くなると考えられる。そのため、道路情報、及び気象情報が示す運転環境のうち、バッテリの消耗が多くなる運転環境に対して、バッテリの消耗量を対応付けて、予め設定しておく。なお、運転環境とバッテリの消耗量との対応関係は、マイクロモビリティ400を実際に特定の運転環境において走行させて、基準となる運転環境に対して増加したバッテリの必要量を計測することにより求めることができる。すなわち、予測部134は、道路情報、及び気象情報が示す運転環境が、バッテリの消耗量が基準となる運転環境に対して増加する運転環境の場合に、当該の運転環境に対応付けられたバッテリの消耗量を読み出すことにより、バッテリの消耗量を予測する。なお、道路情報は、静的な地図情報と動的な渋滞、規制などの情報を含む。
【0050】
選定部135は、ユーザに貸し出すマイクロモビリティ400を選定する。以下に、具体的な選定部135の処理について説明する。
【0051】
選定部135は、バッテリ残量と、バッテリ必要量と、リスク許容度に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定する。選定部135は、バッテリ必要量よりバッテリ残量が大きく、かつバッテリ残量とバッテリ必要量との差が小さくなるように、マイクロモビリティ400の候補を選定する。そして、選定部135は、ユーザごとのリスク許容度に応じて、バッテリ残量とバッテリ必要量との差が許容できるかを判断する。選定部135は、例えば、移動距離が短く、かつリスク許容度が高いユーザには、選定したマイクロモビリティ400の候補のうち、バッテリ残量の少ないバッテリを搭載したマイクロモビリティ400を選定する。また、選定部135は、移動距離が長く、かつリスク許容度が低いユーザには、選定したマイクロモビリティ400の候補のうち、バッテリ残量の多いバッテリを搭載したマイクロモビリティ400を選定する。なお、選定部135は、マイクロモビリティ情報記憶部121に記憶されたマイクロモビリティ情報に基づいて、これらの処理を実行する。また、選定部135は、条件を満たす複数のマイクロモビリティ400を選定してよい。なお、以上のように説明した選定部135の処理を選定部135の第一態様の処理という。
【0052】
選定部135は、マイクロモビリティのバッテリ使用履歴に応じて、バッテリの充電が必要となるバッテリ残量の下限値を変えて、下限値以下のバッテリ残量のバッテリを貸し出し対象から除外して貸し出すマイクロモビリティを選定する。一般に、バッテリは、充電回数が多くなると、言い換えると充放電のサイクルが多くなると、新品のバッテリに比べて、満充電容量が減少していく。そのため、バッテリの充電が必要となるバッテリ容量の下限値(下限容量/満充電容量)を一定とすると、充電回数が多くなるにつれて、実際の下限容量は減少していく。そのため、選定部135は、バッテリ使用履歴が示す充電回数が多くなるにつれて、バッテリの充電が必要となるバッテリ残量の下限値を大きくして、下限値以下のバッテリ残量のバッテリを貸し出し対象から除外して貸し出すマイクロモビリティを選定する。なお、選定部135は、マイクロモビリティ情報記憶部121に記憶されたマイクロモビリティ情報に基づいて、これらの処理を実行する。また、選定部135は、条件を満たす複数のマイクロモビリティ400を選定してよい。なお、以上のように説明した選定部135の処理を選定部135の第二態様の処理という。
【0053】
また、選定部135は、マイクロモビリティ400の貸出状況に応じて、貸し出すマイクロモビリティ400を選定してもよい。上述したように、マイクロモビリティ情報記憶部121には、マイクロモビリティ400ごとの貸出状況が記憶されている。選定部135は、マイクロモビリティの選定要求情報に含まれる貸し出し予約の時間帯において、ユーザの現在地の最寄りのポートで貸し出し中のマイクロモビリティ400が、ポートに配置されている全てのマイクロモビリティ400のうちの所定の割合以上(例えば、60%以上)であれば、上述した選定部135の第一態様、又は第二態様の処理を行う。また、選定部135は、貸し出し中のマイクロモビリティ400が所定の割合以内(例えば、30%以内)であれば、あえてバッテリ残量が満充電、又は満充電に近いマイクロモビリティ400を選定する。これにより、バッテリ残量が少ないマイクロモビリティ400は貸し出し対象として選定されないので、ポートで充電できる。
【0054】
また、選定部135は、返却先のポートのマイクロモビリティ400のバッテリ残量に応じて、貸し出すマイクロモビリティ400を選定してもよい。例えば、マイクロモビリティの選定要求情報に含まれる貸出ポート、返却予定ポートに基づいて、返却予定ポートに対応する管理装置300の管理するマイクロモビリティ400のマイクロモビリティ情報を参照して、返却予定ポートにバッテリ残量が満充電、又は満充電に近いマイクロモビリティ400が所定の割合以内(例えば、30%以内)であれば、あえて、バッテリ残量が満充電、又は満充電に近いマイクロモビリティ400を選定する。これにより、バッテリ残量が満充電、又は満充電に近いマイクロモビリティ400を、バッテリ残量が少ないマイクロモビリティ400の割合が多いポートへ移動できる。したがって、ポートごとの貸し出し効率を均衡させることができる。
【0055】
提供部136は、各種の情報を提供する。提供部136は、選定されたマイクロモビリティ400に関する情報を提供する。例えば、提供部136は、選定部135が選定したマイクロモビリティ400に関する情報として、選定されたマイクロモビリティ400の「マイクロモビリティID」、「マイクロモビリティ種別」、「配置場所」という項目に係る情報を一覧表にして纏めたテーブルをユーザ端末200に表示させることにより、選定されたマイクロモビリティ400に関する情報を提供してよい。なお、提供部136は、バッテリ残量が多いマイクロモビリティ400が多く配置されているポートにマイクロモビリティ400を返却するように促す情報を提供してもよい。また、提供部136は、バッテリ残量がバッテリ必要量に対して余裕が少ないマイクロモビリティ400を借りるユーザに対して、例えば、ポイントを付与したり、レンタル費用をディスカウントしたりするなどのインセンティブを提供してもよい。
【0056】
(ユーザ端末の構成)
次に、
図6を用いて、本開示に係るユーザ端末200の構成について説明する。
図6は、本開示に係るユーザ端末の構成例を示す図である。
図6に示すように、ユーザ端末200は、通信部210と、入力部220と、出力部230と、制御部240を有する。
【0057】
通信部210は、例えば、NIC、無線LANカード等によって実現される。そして、通信部210は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、マイクロモビリティレンタル装置100との間で各種の情報の送受信を行う。
【0058】
入力部220は、ユーザから各種の操作情報が入力される。例えば、入力部220は、タッチパネルにより表示面(例えば出力部230)を介してユーザからの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部220は、ユーザ端末200に設けられたボタンや、ユーザ端末200に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0059】
出力部230は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット型端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。つまり、ユーザ端末200は、入力部220がタッチパネルである場合は、出力部230である表示画面によりユーザの入力を受け付け、ユーザへの出力も行う。また、出力部230は、スピーカーであってもよく、スピーカーにより音声を出力してよい。
【0060】
制御部240は、例えば、CPUやMPU等によって、ユーザ端末200に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部240は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。
【0061】
図6に示すように、制御部240は、受付部241を有する。
【0062】
受付部241は、ユーザから各種の情報の入力を受け付ける。例えば、受付部241は、出力部230にマイクロモビリティを用いた移動の目的地の入力画面を表示して、ユーザからマイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報を受け付ける。また、受付部241は、出力部230にユーザ端末200がリスク許容度の受付画面を表示して、ユーザからリスク許容度を受け付ける。
【0063】
(管理装置の構成)
次に、本開示に係る管理装置300の構成について、
図7を用いて説明する。
図7は、本開示に係る管理装置の構成例を示す図である。
図7に示すように、本開示に係る管理装置300は、通信部310と、記憶部320と、制御部330を備える。以下、これらの構成について順を追って説明する。
【0064】
通信部310は、例えば、NIC、無線LANカード等によって実現される。そして、通信部310は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、マイクロモビリティレンタル装置100との間で各種の情報の送受信を行う。
【0065】
記憶部320は、各種の情報を記憶する記憶装置である。記憶部320は、主記憶装置と補助記憶装置とを備える。主記憶装置は、例えばRAM、ROM、フラッシュメモリ等のような半導体メモリ素子によって実現されてよい。また、補助記憶装置は、例えばハードディスクやSSD、光ディスク等によって実現されてよい。
【0066】
図7に示すように、記憶部320は、マイクロモビリティ情報記憶部321を備える。マイクロモビリティ情報記憶部321に記憶される情報の項目は、マイクロモビリティレンタル装置100のマイクロモビリティ情報記憶部121に記憶される情報の項目と同じであるが、マイクロモビリティ情報記憶部321には、管理装置300との情報のやり取りが可能に接続されたマイクロモビリティ400のマイクロモビリティ情報だけが記憶されている点が異なる。マイクロモビリティ情報記憶部321に記憶される情報の項目は、マイクロモビリティレンタル装置100のマイクロモビリティ情報記憶部121に記憶される情報の項目と同じであるから、マイクロモビリティ情報記憶部321に記憶される情報の項目に関する説明は省略する。
【0067】
制御部330は、例えば、CPUやMPU等によって、管理装置300に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部330は、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現されてもよい。
【0068】
図7に示すように、制御部330は、取得部331と、受付部332と、を有する。
【0069】
取得部331は、マイクロモビリティに搭載されたバッテリ残量計(例えば、Gas Gauge IC(Integrated Circuit))により計測されたバッテリ残量を取得する。取得部331は、バッテリ残量を取得したら、取得したバッテリ残量をマイクロモビリティIDに対応付けて、マイクロモビリティ情報記憶部321に記憶する。また、取得部331は、マイクロモビリティが充電するたびに、充填回数をカウントして、マイクロモビリティ情報記憶部321にマイクロモビリティIDに対応付けて、バッテリ使用履歴として記憶してよい。
【0070】
受付部332は、マイクロモビリティレンタル装置100からマイクロモビリティ情報の取得要求を受け付ける。受付部332は、マイクロモビリティレンタル装置100からマイクロモビリティ情報の取得要求を受け付けたら、マイクロモビリティ情報の取得要求に沿って、要求されたマイクロモビリティ情報をマイクロモビリティレンタル装置100に通信部310を介して送信する。
【0071】
(マイクロモビリティレンタル方法、及びプログラム)
次に、
図8を用いて、本開示に係るマイクロモビリティレンタル方法について説明する。
図8は、本開示に係るマイクロモビリティレンタル方法のフローを示すフローチャートである。以下に、
図8に示すフローチャートに沿って、本開示に係るマイクロモビリティレンタル方法を説明する。
【0072】
まず、マイクロモビリティレンタル装置100は、マイクロモビリティ400のバッテリ残量を含むマイクロモビリティ情報を取得する(ステップS101)。次に、マイクロモビリティレンタル装置100は、利用者の現在地に関する情報と、移動の目的地に関する情報と、リスク許容度を含むマイクロモビリティの選定要求情報を受け付ける(ステップS102)。次に、マイクロモビリティレンタル装置100は、現在地から目的地に至るまでのマイクロモビリティのバッテリ必要量を算出する(ステップS103)。次に、マイクロモビリティレンタル装置100は、バッテリ残量と、バッテリ必要量と、リスク許容度に基づいて、利用者に貸し出すマイクロモビリティを選定する(ステップS104)。次に、マイクロモビリティレンタル装置100は、選定されたマイクロモビリティに関する情報を提供する(ステップS105)。
【0073】
これによれば、現在地から目的地に至るまでのマイクロモビリティ400のバッテリ必要量を算出して、バッテリ残量と、バッテリ必要量と、リスク許容度に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティ400を選定して、選定されたマイクロモビリティ400に関する情報を提供することができる。そのため、マイクロモビリティ400のレンタルを適切に行うことができるマイクロモビリティレンタル方法、及びプログラムを提供することができる。
【0074】
(構成と効果)
本開示に係るマイクロモビリティレンタル装置100は、マイクロモビリティのバッテリ残量を含むマイクロモビリティ情報を取得する取得部131と、ユーザの現在地に関する情報と、ユーザのマイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報と、ユーザのリスク許容度を含むマイクロモビリティの選定要求情報を受け付ける受付部132と、現在地から目的地に至るまでのマイクロモビリティのバッテリ必要量を算出する算出部133と、バッテリ残量と、バッテリ必要量と、リスク許容度に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定する選定部135と、選定されたマイクロモビリティに関する情報を提供する提供部136と、を備える。
【0075】
この構成によれば、現在地から目的地に至るまでのマイクロモビリティ400のバッテリ必要量を算出して、バッテリ残量と、バッテリ必要量と、リスク許容度に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティ400を選定して、選定されたマイクロモビリティ400に関する情報を提供することができる。したがって、マイクロモビリティ400を貸出す際に、ユーザの要求に合った過不足のないバッテリ残量のマイクロモビリティ400を割り当てることができることから、貸出効率や利便性を向上させることができる。そのため、マイクロモビリティ400のレンタルを適切に行うことができるマイクロモビリティレンタル装置100を提供することができる。
【0076】
本開示に係るマイクロモビリティレンタル装置100は、現在地から目的地に至るまでの経路において、定常走行以外に起因するバッテリ消耗量を予測する予測部134と、をさらに備え、取得部131は、現在地から目的地に至るまでの経路の道路情報、及び気象情報をさらに取得し、予測部134は、道路情報、及び気象情報に基づいて、バッテリ消耗量を予測し、選定部135は、バッテリ必要量と、バッテリ消耗量と、マイクロモビリティのバッテリ残量に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定する。
【0077】
この構成によれば、バッテリ必要量に、道路情報、及び気象情報に基づくバッテリ消耗量を加えたものを、マイクロモビリティ400のバッテリ残量と照合して、ユーザに貸し出すマイクロモビリティ400を選定することができる。そのため、マイクロモビリティ400のレンタルを適切に行うことができるマイクロモビリティレンタル装置100を提供することができる。
【0078】
本開示に係るマイクロモビリティレンタル装置100の選定部135は、マイクロモビリティのバッテリ使用履歴に応じて、バッテリの充電が必要となるバッテリ残量の下限値を変えて、下限値以下のバッテリ残量のバッテリを備えるマイクロモビリティ400を貸し出し対象から除外して貸し出すマイクロモビリティを選定する。
【0079】
この構成によれば、下限値以下のバッテリ残量のマイクロモビリティ400を貸し出し対象から除外して、貸し出すマイクロモビリティ400を選定することができる。そのため、マイクロモビリティ400のレンタルを適切に行うことができるマイクロモビリティレンタル装置100を提供することができる。
【0080】
本開示に係るマイクロモビリティレンタル方法は、マイクロモビリティのバッテリ残量を含むマイクロモビリティ情報を取得するステップと、ユーザの現在地に関する情報と、ユーザのマイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報と、ユーザのリスク許容度を含むマイクロモビリティの選定要求情報を受け付けるステップと、現在地から目的地に至るまでのマイクロモビリティのバッテリ必要量を算出するステップと、バッテリ残量と、バッテリ必要量と、リスク許容度に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定するステップと、選定されたマイクロモビリティに関する情報を提供するステップと、を含む。
【0081】
この構成によれば、現在地から目的地に至るまでのマイクロモビリティ400のバッテリ必要量を算出して、バッテリ必要量と、マイクロモビリティ400のバッテリ残量に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティ400を選定して、選定されたマイクロモビリティ400に関する情報を提供することができる。したがって、マイクロモビリティ400を貸出す際に、ユーザの要求に合った過不足のないバッテリ残量のマイクロモビリティ400を割り当てることができることから、貸出効率や利便性を向上させることができる。そのため、マイクロモビリティ400のレンタルを適切に行うことができるマイクロモビリティレンタル方法を提供することができる。
【0082】
本開示に係るプログラムは、マイクロモビリティのバッテリ残量を含むマイクロモビリティ情報を取得するステップと、ユーザの現在地に関する情報と、ユーザのマイクロモビリティを用いた移動の目的地に関する情報と、ユーザのリスク許容度を含むマイクロモビリティの選定要求情報を受け付けるステップと、現在地から目的地に至るまでのマイクロモビリティのバッテリ必要量を算出するステップと、バッテリ残量と、バッテリ必要量と、リスク許容度に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティを選定するステップと、選定されたマイクロモビリティに関する情報を提供するステップと、をコンピュータに実行させる。
【0083】
この構成によれば、現在地から目的地に至るまでのマイクロモビリティ400のバッテリ必要量を算出して、バッテリ必要量と、マイクロモビリティ400のバッテリ残量に基づいて、ユーザに貸し出すマイクロモビリティ400を選定して、選定されたマイクロモビリティ400に関する情報を提供することができる。したがって、マイクロモビリティ400を貸出す際に、ユーザの要求に合った過不足のないバッテリ残量のマイクロモビリティ400を割り当てることができることから、貸出効率や利便性を向上させることができる。そのため、マイクロモビリティ400のレンタルを適切に行うことができるプログラムを提供することができる。
【0084】
以上、本開示の実施形態を説明したが、この実施形態の内容により実施形態が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0085】
1 マイクロモビリティレンタルシステム
100 マイクロモビリティレンタル装置
110 通信部
120 記憶部
121 マイクロモビリティ情報記憶部
122 ユーザ情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 受付部
133 算出部
134 予測部
135 選定部
136 提供部
200 ユーザ端末
210 通信部
220 入力部
230 出力部
240 制御部
241 受付部
300 管理装置
310 通信部
320 記憶部
321 マイクロモビリティ情報記憶部
330 制御部
331 取得部
332 受付部
N ネットワーク