(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127204
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】媒体支持トレイ、媒体搬送装置、及び記録装置
(51)【国際特許分類】
B65H 1/02 20060101AFI20240912BHJP
B65H 11/00 20060101ALI20240912BHJP
B65H 1/04 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
B65H1/02 A
B65H11/00 A
B65H1/04 320A
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036194
(22)【出願日】2023-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】エコ プラセティヨ アディ プトラ
(72)【発明者】
【氏名】アル ハディッド パンデュ セティヤワン
【テーマコード(参考)】
3F063
3F343
【Fターム(参考)】
3F063BA02
3F063BA04
3F063BA09
3F063BC02
3F063CA04
3F343FA01
3F343FB01
3F343FC12
3F343FC30
3F343GA02
3F343GB01
3F343GC01
3F343GD01
3F343HA15
3F343HA29
3F343HE04
3F343HE11
3F343HE21
3F343HE23
(57)【要約】
【課題】ユーザーが側端ガイド部の移動方向への移動操作を行いにくい虞がある。
【解決手段】媒体支持トレイ61は、支持部62と、支持部62に対して展開可能に設けられる補助支持部72であって、展開位置Pdにおいて、支持部62と共に媒体18を支持する補助支持部72と、支持部62に設けられ、支持部62に支持される媒体18のX軸方向における側端18m,18hを規制する側端ガイド部65と、補助支持部72に設けられ、補助支持部72に支持される媒体18の側端18m,18hを規制する補助側端ガイド部75と、側端ガイド部65と補助側端ガイド部75とを接続する接続機構80と、を備え、側端ガイド部65は、補助側端ガイド部75のX軸方向への移動に連動して、X軸方向に移動し、接続機構80を介して、補助支持部72を展開可能に案内する。
【選択図】
図18
【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送される媒体を支持する支持部と、
前記支持部に対して展開可能に設けられる補助支持部であって、前記支持部に対して前記媒体の搬送方向の上流となる展開位置において、前記支持部と共に前記媒体を支持する前記補助支持部と、
前記支持部に、前記搬送方向と交差する幅方向に移動可能に設けられる側端ガイド部であって、前記支持部に支持される前記媒体の前記幅方向における側端を規制する前記側端ガイド部と、
前記補助支持部に、前記幅方向に移動可能に設けられる補助側端ガイド部であって、前記補助支持部に支持される前記媒体の前記側端を規制する前記補助側端ガイド部と、
前記側端ガイド部と前記補助側端ガイド部とを接続する接続機構と、
を備え、
前記側端ガイド部は、
前記補助側端ガイド部の前記幅方向への移動に連動して、前記幅方向に移動し、
前記接続機構を介して、前記補助支持部を展開可能に案内する、
ことを特徴とする媒体支持トレイ。
【請求項2】
請求項1に記載の媒体支持トレイにおいて、
前記接続機構は、
前記補助側端ガイド部に設けられる案内部であって、前記搬送方向に沿って延びる前記案内部と、
前記側端ガイド部に設けられ、前記案内部に嵌合するレバーと、
を含み、
前記案内部が前記レバーに対してスライドすることにより、前記補助支持部が前記支持部に対して展開する、
ことを特徴とする媒体支持トレイ。
【請求項3】
請求項2に記載の媒体支持トレイにおいて、
前記支持部は、装置本体に、前記幅方向に沿う軸心中心に回動可能に設けられ、回動することで前記搬送方向における下流端が変位し、
前記レバーは、前記軸心に沿う方向から見て、前記側端ガイド部に対して変位可能に設けられる、
ことを特徴とする媒体支持トレイ。
【請求項4】
請求項3に記載の媒体支持トレイにおいて、
前記レバーは、前記側端ガイド部に、前記軸心中心に回動可能に設けられる、
ことを特徴とする媒体支持トレイ。
【請求項5】
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の媒体支持トレイにおいて、
前記補助側端ガイド部は、
前記媒体の前記側端のうち一方を規制する第1ガイド部と、
前記媒体の前記側端のうちもう一方を規制する第2ガイド部と、
前記第1ガイド部及び前記第2ガイド部の少なくとも一方に設けられる操作部と、
前記第1ガイド部に設けられ、前記幅方向に延び歯車と噛み合う第1ラックと、
前記第2ガイド部に設けられ、前記幅方向に延び前記歯車と噛み合う第2ラックと、
を備える、
ことを特徴とする媒体支持トレイ。
【請求項6】
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の前記媒体支持トレイと、
前記媒体支持トレイに支持される前記媒体を搬送する搬送部と、
を備える、
ことを特徴とする媒体搬送装置。
【請求項7】
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の前記媒体支持トレイと、
前記媒体支持トレイに支持される前記媒体を搬送する搬送部と、
前記搬送部により搬送される前記媒体に対して記録を行う記録部と、
を備える、
ことを特徴とする記録装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、媒体支持トレイ、媒体搬送装置、及び記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、シートを支持するトレイ本体部と、シートの供給方向と交差する移動方向に移動可能であり、シートの端部に当接可能なサイドガイドと、を備える搬送装置が開示されている。シートは媒体の一例である。サイドガイドには、サイドガイドの移動方向への移動操作を受け付ける操作部が設けられている。また、トレイ本体部は、本体ユニットに回動可能に設けられる基部と、シートの供給方向と反対方向の引き出し方向に基部から引き出し可能な伸長部とを有することが開示されている。また、トレイ本体部は、伸長部を引き出すことで、シートの支持面が伸長される。また、サイドガイドは、トレイ本体部の基部に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されるトレイ本体部では、トレイ本体部の伸長部にサイドガイドが設けられないため、ユーザーがサイドガイドの移動方向への移動操作を行いにくい虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
媒体支持トレイは、搬送される媒体を支持する支持部と、前記支持部に対して展開可能に設けられる補助支持部であって、前記支持部に対して前記媒体の搬送方向の上流となる展開位置において、前記支持部と共に前記媒体を支持する前記補助支持部と、前記支持部に、前記搬送方向と交差する幅方向に移動可能に設けられる側端ガイド部であって、前記支持部に支持される前記媒体の前記幅方向における側端を規制する前記側端ガイド部と、前記補助支持部に、前記幅方向に移動可能に設けられる補助側端ガイド部であって、前記補助支持部に支持される前記媒体の前記側端を規制する前記補助側端ガイド部と、前記側端ガイド部と前記補助側端ガイド部とを接続する接続機構と、を備え、前記側端ガイド部は、前記補助側端ガイド部の前記幅方向への移動に連動して、前記幅方向に移動し、前記接続機構を介して、前記補助支持部を展開可能に案内する。
【0006】
媒体搬送装置は、前記媒体支持トレイと、前記媒体支持トレイに支持される前記媒体を搬送する搬送部と、を備える。
【0007】
記録装置は、前記媒体支持トレイと、前記媒体支持トレイに支持される前記媒体を搬送する搬送部と、前記搬送部により搬送される前記媒体に対して記録を行う記録部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図2】補助支持部が展開位置にある記録装置を示す模式側面図。
【
図8】
図4に示したS6-S6断面を示す断面斜視図。
【
図13】補助支持部の展開位置への展開を説明する模式側面図。
【
図14】補助支持部の展開位置への展開を説明する模式側面図。
【
図15】補助支持部の展開位置への展開を説明する模式斜視図。
【
図16】補助支持部の展開位置への展開を説明する模式側面図。
【
図17】補助支持部が展開位置にある媒体支持トレイを示す模式斜視図。
【
図18】側端ガイド部及び補助側端ガイド部を移動させた状態の媒体支持トレイを示す模式斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を実施形態に基づいて説明する。各図において同一部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。なお、本明細書において、「同じ」、「同一」、「同時」とは、完全に同じであることを指すのみならず、測定誤差を考慮して同じである場合、部材の製造ばらつきを考慮して同じである場合、および、機能を損なわない範囲で同じである場合を含むものとする。よって、例えば、「両者の寸法が同じである」とは、測定誤差、部材の製造ばらつきを考慮し、両者の寸法差が、一方の寸法の±10パーセント以内、さらに好ましくは±5パーセント以内、特に好ましくは±3パーセント以内であることを指す。
【0010】
また、各図においてX、Y、Zは、互いに直交する3つの空間軸を表している。本明細書では、これらの軸に沿った方向をX軸方向、Y軸方向、及びZ軸方向とする。向きを特定する場合には、正の方向を「+」、負の方向を「-」として、方向表記に正負の符合を併用し、各図の矢印が向かう向きを+方向、矢印の反対方向を-方向として説明する。
【0011】
また、Z軸方向は、重力方向を示し、+Z方向は鉛直下向き、-Z方向は鉛直上向きを示す。また、X軸,Y軸を含む平面をX-Y面、X軸,Z軸を含む平面をX-Z面、Y軸,Z軸を含む平面をY-Z面として説明する。また、X-Y面は水平面となる。さらに、正方向及び負方向を限定しない3つのX、Y、Zの空間軸については、X軸、Y軸、Z軸として説明する。
【0012】
尚、各図においてX軸方向は後述する装置本体25の幅方向であり、媒体18が搬送される搬送方向と交差する方向、即ち媒体18の幅方向でもある。以後、媒体18の幅方向を幅方向WDと称する。X軸方向のうち-X方向は装置本体25の前面をユーザーと対面させた際にユーザーから見て右方向となり、また+X方向は同左方向となる。本実施形態において装置本体25の周囲を構成する側面のうち排出カバー35が設けられた側面が装置本体25の前面となる。
【0013】
Y軸方向は装置本体25の奥行き方向である。Y軸方向のうち-Y方向は装置本体25の前面から装置本体25の背面に向かう方向である。またY軸方向のうち+Y方向は装置本体25の背面から装置本体25の前面に向かう方向である。
【0014】
1.実施形態1
記録装置12は、例えば、印刷用紙等の媒体18に記録可能なインクジェット方式のプリンターである。本実施形態の記録装置12は、幅方向WDの寸法が異なる複数種類の媒体18に対して記録可能である。
【0015】
図1に示すように、記録装置12は、報知部22と、読取本体23と、1つ以上の支柱24と、装置本体25と、を備える。
【0016】
報知部22は、モニター、タッチパネル等を有し、メッセージを表示することでユーザーに報知する。報知部22は、音を発することで報知を行うスピーカーを有してもよい。報知部22は、音声を流すことで報知を行ってもよいし、警告音などを発することで報知を行ってもよい。報知部22は、光を発することで報知を行うライトを有してもよい。
【0017】
読取本体23は、原稿を読み取る読取部27を備える。支柱24は、読取本体23を支持する。読取本体23は、Z軸方向において装置本体25の-Z方向となる上方に設けられる。読取本体23は、Z軸方向において装置本体25と間隔をあけて設けられる。
【0018】
装置本体25は、記録部30と、第1排出部31と、第2排出部32と、制御部33と、を備える。また、装置本体25は、排出カバー35と、切替え機構36と、収容カセット37と、給送部38と、搬送部39と、媒体支持部40と、スタッカー41と、媒体搬送装置60と、を備える。
【0019】
図1では、媒体18が搬送される搬送経路43、及び給送経路43rを二点鎖線で示し、第1排出経路43f、及び第2排出経路43sを一点鎖線で示す。搬送経路43は、収容カセット37と、第1排出部31もしくは第2排出部32と、を結ぶ経路である。搬送経路43は、第1排出部31に繋がる第1排出経路43fと、第2排出部32に繋がる第2排出経路43sと、に途中で分岐する。給送経路43rは、搬送経路43と合流し、媒体支持トレイ61と、搬送経路43と、を結ぶ経路である。
【0020】
排出カバー35は、図示しない回転軸を中心として開閉する。本実施形態の排出カバー35は、
図1に実線で示す開位置と、
図1に二点鎖線で示す閉位置と、に移動可能である。排出カバー35の回転軸は、収容カセット37に設けられてもよい。
【0021】
切替え機構36は、例えばフラップによって媒体18を搬送する経路を切り替える。切替え機構36は、排出カバー35の開閉に連動して経路の切り替えを行ってもよい。例えば、開位置に位置する排出カバー35が閉位置に移動した場合、切替え機構36は、媒体18を搬送する経路を第2排出経路43sから第1排出経路43fに切り替えてもよい。
【0022】
すなわち、排出カバー35が閉位置に位置する場合、媒体18は第1排出部31により排出される。例えば、閉位置に位置する排出カバー35が開位置に移動した場合、切替え機構36は、媒体18を搬送する経路を第1排出経路43fから第2排出経路43sに切り替えてもよい。排出カバー35が開位置に位置する場合、媒体18は第2排出部32により排出される。
【0023】
収容カセット37は、複数の媒体18を重ねた状態で収容可能である。収容カセット37は、排出カバー35を引っ張ることにより、引き出し可能であってもよい。
【0024】
給送部38は、ピックアップローラー45と、分離ローラー対46と、を備える。ピックアップローラー45は、収容カセット37に収容された媒体18に接触した状態で回転することにより、最も上に位置する媒体18を分離ローラー対46に送る。分離ローラー対46は、上から2枚目以降の媒体18を押し留めることで、媒体18を1枚ずつ分離する。給送部38は、収容カセット37に収容された媒体18を1枚ずつ搬送経路43に送り出す。
【0025】
搬送部39は、搬送経路43に沿って媒体18を搬送する。搬送部39は、搬送経路43に沿って設けられる複数の搬送ローラー対48を備える。搬送ローラー対48は、媒体18を挟んだ状態で回転することで、媒体18を搬送する。
【0026】
媒体支持部40は、搬送経路43を挟んで記録部30と対向する位置に設けられる。媒体支持部40は、媒体18のうち、少なくとも記録させる部分を支持する。
【0027】
記録部30は、液体を吐出可能な複数のノズル50を有する。記録部30は、液体の一例であるインクを吐出し、媒体18の記録面18fに記録を行う。記録面18fは、ノズル50に対向する面であって、媒体支持部40に接触する裏面18bとは反対の面である。
【0028】
第1排出部31は、記録部30により記録された媒体18を排出する排出部である。第1排出部31は、記録面18fを下向きにして媒体18を排出する。第1排出部31は、所謂フェイスダウンで媒体18を排出する。第1排出部31は、Z軸方向において、記録部30と読取本体23との間に設けられる。
【0029】
スタッカー41は、装置本体25の上面に設けられる。スタッカー41は、第1排出部31により排出される媒体18を受ける。第1排出部31及びスタッカー41は、Y軸方向において報知部22より-Y方向側に位置してもよい。換言すると、報知部22は、Y軸方向において記録装置12の+Y方向となる前方のユーザーに対して、スタッカー41よりも目立つ位置に設けられてもよい。第1排出部31は、一例として、媒体18を排出する排出ローラー対を備える。
【0030】
第2排出部32は、記録部30により記録された媒体18を排出する排出部である。第2排出部32は、記録面18fを上向きにして媒体18を排出する。第2排出部32は、所謂フェイスアップで媒体18を排出する。第2排出部32は、Y軸方向において第1排出部31より+Y方向となる前方に設けられてもよい。開位置に位置する排出カバー35は、第2排出部32により排出される媒体18を受けてもよい。第2排出部32は、一例として、媒体18を排出する排出ローラー対を備える。
【0031】
制御部33は、記録装置12における各機構の駆動を統括的に制御し、記録装置12で実行される各種動作を制御する。制御部33は、コンピュータープログラムに従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサー、各種処理の少なくとも一部を実行する1つ以上のハードウェア回路、あるいはそれらの組合せ、を含む回路として構成し得る。ハードウェア回路は、例えば特定用途向け集積回路である。プロセッサーは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリーを含み、メモリーは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリーすなわちコンピューター可読媒体は、汎用または専用のコンピューターでアクセスできるあらゆる可読媒体を含む。
【0032】
図1、
図2に示すように、媒体搬送装置60は、装置本体25のうち記録部30より-Y方向側となる装置本体25の背面側に設けられる。媒体搬送装置60は、媒体支持トレイ61と、給送ローラー91,92を有する搬送部と、を備える。以後、給送ローラー91,92を有する搬送部を搬送部FPと称する。媒体搬送装置60は、媒体支持トレイ61に支持される媒体18(
図18参照)を、搬送部FPにより給送経路43rに沿って搬送する。以後、媒体18が搬送される方向において、媒体18が送られていく方向を「下流」と言い、またその反対方向を「上流」と言う場合がある。また、給送経路43rにおいて、媒体支持トレイ61に支持される媒体18が搬送される方向を搬送方向TDと称する。
【0033】
給送経路43rの下流側は、搬送経路43のうち媒体支持部40及び記録部30より上流側となる位置において、搬送経路43と合流する。搬送部FPにより給送経路43rに沿って搬送される媒体18は、搬送経路43を介して媒体支持部40及び記録部30に向けて搬送される。媒体支持トレイ61に支持される媒体18は、搬送部FPにより搬送され、記録部30により記録が行われる。
【0034】
媒体支持トレイ61は、媒体18を支持する支持部62と、支持部62と共に媒体18を支持する補助支持部72と、側端ガイド部65と、補助側端ガイド部75と、レバー81を含む接続機構80と、を備える。支持部62は、ユーザーが媒体18を載置可能な支持面63を有する。給送経路43rを構成する支持面63は、搬送方向TDに沿う。補助支持部72は、
図2、
図16から
図18に示す展開位置Pdにおいて、ユーザーが媒体18を載置可能な支持面73を有する。展開位置Pdにおいて、給送経路43rを構成する支持面73は、搬送方向TDに沿う。支持面63,73に支持される媒体18は、搬送部FPにより媒体支持部40及び記録部30に向けて搬送される。
【0035】
支持部62は、装置本体25に、X軸方向に沿う軸心AR1中心に回動可能に設けられる。
図4、
図5、
図9、
図10に示すように、支持部62は、回動軸68を有する。回動軸68は、装置本体25のフレーム13が有する保持部14に回動可能に保持される。回動軸68は、支持部62の-X方向側の側面から-X方向に突出する円筒状の回動軸68Rと、支持部62の+X方向側の側面から+X方向に突出する円筒状の回動軸68Lと、を含む。
【0036】
図5、
図9に示すように、保持部14は、フレーム13の-X方向側の側面に設けられる貫通穴である保持部14Rと、フレーム13の+X方向側の側面に設けられる貫通穴である保持部14Lと、を含む。軸心AR1は、保持部14Rの中心と保持部14Lの中心を通る。回動軸68Rが保持部14Rに挿し込まれ、回動軸68Lが保持部14Lに挿し込まれることで、支持部62は、装置本体25のフレーム13に、軸心AR1中心に回動可能に保持される。よって、
図1、
図2に示す軸心AR1から、回動軸68は、搬送方向TDにおいて、支持面63より上流となる位置に設けられる。
【0037】
支持部62は、搬送方向TDにおいて回動軸68より下流となる位置に、下流端62Dを有する。支持部62が回動することで、下流端62Dが変位し、給送ローラー91に対して進退する。下流端62Dが給送ローラー91に向かって進出すると、支持している媒体18が給送ローラー91に押圧され、その状態で給送ローラー91が回転することで媒体18が送り出される。支持面63,73は、複数枚の媒体18を重ねて載置可能である。支持面63,73に支持される複数枚の媒体18は、搬送部FPにより1枚ずつに分離され、媒体支持部40及び記録部30に向けて搬送される。
【0038】
補助支持部72は、
図1、
図3から
図6、
図8、
図9、
図13に示す収納位置Psと、
図2、
図16から
図18に示す展開位置Pdと、の間を移動可能に、装置本体25に設けられる。収納位置Psは、補助支持部72が装置本体25内に収納される位置である。
図1に示すように、収納位置Psは、装置本体25内において、支持部62の-Y方向側に位置する。展開位置Pdは、補助支持部72が支持部62と共に媒体18を支持する位置である。
図2に示すように、展開位置Pdは、媒体18の搬送方向TDにおいて支持部62の上流となる位置である。
【0039】
図1、
図2に示すように、装置本体25には、開閉カバー26が設けられる。開閉カバー26は、支持部62及び収納位置Psにある補助支持部72の-Z方向側を覆う閉位置と、収納位置Psから展開位置Pdに補助支持部72を引き出し可能な開位置と、に移動可能である。
【0040】
補助支持部72は、装置本体25のガイド溝28及びロック溝15(
図2、
図13、
図14、
図16参照)にガイドされるスライダー78を有する。
図11、
図12に示すように、スライダー78は、補助支持部72の-X方向側の側面から-X方向に突出する板状のスライダー78Rと、補助支持部72の+X方向側の側面から+X方向に突出する板状のスライダー78Lと、を含む。スライダー78R,78Lに対応して、装置本体25には、ガイド溝28及びロック溝15が一対設けられる。
【0041】
例えば、補助支持部72を収納位置Psから展開位置Pdに移動させる場合、ユーザーは、開閉カバー26を
図1に示す閉位置から
図2、
図13に示す開位置に移動する。そして、ユーザーが補助支持部72の上方側の端を把持し、補助支持部72を収納位置Psから鉛直上方となる-Z方向に引き出す。すると、
図14に示すように、スライダー78が、ガイド溝28の-Z方向側の端である上端に接触する。これにより、スライダー78の鉛直上方への移動が規制される。そして、ユーザーが補助支持部72の上方側の端を-Y方向に移動させることで、補助支持部72が垂直姿勢から傾斜姿勢をとるように回動する。補助支持部72が回動すると、
図16に示すように、スライダー78がロック溝15に嵌まり込み、展開位置Pdに補助支持部72が固定される。
【0042】
側端ガイド部65は、支持部62に、X軸方向に移動可能に設けられる。X軸方向は、搬送方向TDと交差する媒体18の幅方向WDの一例であり、支持面63,73の幅方向の一例である。側端ガイド部65は、搬送方向TDに沿って支持面63に亘って延びる。
図3、
図4に示すように、側端ガイド部65は、側端ガイド部65Rと、側端ガイド部65Rの+X方向側に位置する側端ガイド部65Lと、を含む。
【0043】
例えば、
図17、
図18に示すように、支持面63,73に支持される媒体18の-X方向側の端を側端18mとし、媒体18の+X方向側の端を側端18hとする。このとき、
図18に示すように、側端ガイド部65Rは、+X方向側の側面が媒体18の側端18mに接触することで、側端18mの-X方向への移動を規制する。また、側端ガイド部65Lは、-X方向側の側面が媒体18の側端18hに接触することで、側端18hの+X方向への移動を規制する。これにより、側端ガイド部65は、媒体18のX軸方向における位置を規制する。
【0044】
また、
図1、
図2に示すように、側端ガイド部65には、支持部62における搬送方向TDの上流側の端から上方に突出する突出部66が設けられる。
図3に示すように、突出部66は、側端ガイド部65Rに設けられる突出部66Rと、側端ガイド部65Lに設けられる突出部66Lと、を含む。
図6、
図8から
図10に示すように、突出部66R,66Lには、レバー81の回動軸83側を保持する空間が設けられる。
【0045】
ここでレバー81について説明する。
図7に示すように、レバー81は、回動軸83と、摺動部84と、回動軸83と摺動部84とを繋ぐ板状の接続部82と、により構成される。回動軸83は、円柱状の基部と、基部の中心軸AR2に沿う方向に基部から両側に突出する凸部と、を有する。回動軸83の凸部は、中心軸AR2を中心軸とする基部より小径の円柱形状を有する。摺動部84は、中心軸AR2に沿う方向に延びる円柱形状を有する。摺動部84の円柱形状のうち、中心軸AR2に沿う方向において、接続部82から両側に突出する突出部が、後述する補助側端ガイド部75R,75Lの案内部77R,77Lに嵌合する。
【0046】
側端ガイド部65R,65Lの突出部66R,66Lの説明に戻る。
図9に示すように、突出部66R,66LのX軸方向の両側面には、レバー81が有する回動軸83の凸部が係合する係合部67R,67Lが設けられる。回動軸83の凸部が係合部67R,67Lと係合することで、レバー81は、側端ガイド部65R,65Lに、側端ガイド部65R,65Lに対して変位可能に保持される。
【0047】
本実施形態では、回動軸83の凸部が係合部67R,67Lと係合することで、レバー81は、側端ガイド部65R,65Lに、軸心AR1中心に回動可能に保持される。レバー81は、軸心AR1中心に回動することで、側端ガイド部65R,65Lに対して変位する。また、回動軸83の基部におけるX軸方向の両側面に、突出部66R,66Lの空間を形成するX軸方向の内側面が接触する。これにより、レバー81は、側端ガイド部65R,65Lに対して、X軸方向に移動することを規制される。換言すると、レバー81は、側端ガイド部65R,65Lに、軸心AR1に沿う方向から見て、側端ガイド部65R,65Lに対して変位可能に保持される。
【0048】
補助側端ガイド部75は、補助支持部72に、X軸方向に移動可能に設けられる。
図2に示すように、補助側端ガイド部75は、搬送方向TDに沿って支持面73に亘って延びる棒状を有する。
図11に示すように、補助側端ガイド部75は、補助側端ガイド部75Rと、補助側端ガイド部75Rの+X方向側に位置する補助側端ガイド部75Lと、を含む。
図18に示すように、補助側端ガイド部75Rは、+X方向側の側面が媒体18の側端18mに接触することで側端18mの-X方向への移動を規制する。また、補助側端ガイド部75Lは、-X方向側の側面が媒体18の側端18hに接触することで側端18hの+X方向への移動を規制する。これにより、補助側端ガイド部75は、媒体18のX軸方向における位置を規制する。
【0049】
補助側端ガイド部75Rは第1ガイド部の一例であり、補助側端ガイド部75Lは第2ガイド部の一例である。この場合、側端18mは、媒体18の側端のうち、第1ガイド部に規制される一方の側端の一例である。また、この場合、側端18hは、媒体18の側端のうち、第2ガイド部に規制されるもう一方の側端の一例である。
【0050】
図6、
図8、
図11に示すように、補助側端ガイド部75R,75Lには、レバー81の摺動部84がスライド可能に嵌合する案内部77R,77Lが設けられる。案内部77R,77Lは、搬送方向TDに沿って補助側端ガイド部75R,75Lに亘って延びる溝である。案内部77R,77Lとしての溝は、搬送方向TDに沿って補助側端ガイド部75R,75Lに亘って延びる開口部、及びレール部を有する。案内部77R,77Lの開口部は、収納位置Psにおいて支持部62と対向する側に開口する。案内部77R,77Lのレール部は、開口部から続き、開口部のX軸方向の幅より広い幅を有する矩形をしている。
【0051】
レバー81の摺動部84が案内部77R,77Lのレール部に嵌合することで、支持部62と補助支持部72とは、側端ガイド部65R,65L、レバー81、及び補助側端ガイド部75R,75Lを介して連結される。また、レバー81の摺動部84は、案内部77R,77Lのレール部にスライド可能に嵌合する。よって、案内部77R,77Lのレール部がレバー81の摺動部84に対してスライドすることにより、補助支持部72は、支持部62と連結された状態で、支持部62に対して展開する。
【0052】
尚、接続機構80は、側端ガイド部65R,65Lの係合部67R,67L、レバー81、及び補助側端ガイド部75R,75Lの案内部77R,77Lにより構成される。換言すると、支持部62に設けられる側端ガイド部65R,65Lは、接続機構80、及び補助側端ガイド部75R,75Lを介して、補助支持部72を展開可能に案内する。
【0053】
また、側端ガイド部65Rと補助側端ガイド部75Rとが接続機構80により接続されることで、補助側端ガイド部75RのX軸方向への移動に連動して、側端ガイド部65RはX軸方向に移動する。また、側端ガイド部65Lと補助側端ガイド部75Lとが接続機構80により接続されることで、補助側端ガイド部75LのX軸方向への移動に連動して、側端ガイド部65LはX軸方向に移動する。
【0054】
また、案内部77にレバー81がスライド可能に嵌合しているとき、レバー81は、案内部77の開口部及びレール部のいずれかによって、案内部77に対してX軸方向に移動することを規制されている。これにより、側端ガイド部65Rは、補助側端ガイド部75Rに対して、X軸方向に移動することを規制される。また、側端ガイド部65Lは、補助側端ガイド部75Lに対して、X軸方向に移動することを規制される。また、
図4に示すように、側端ガイド部65R及び補助側端ガイド部75Rにおいて媒体18の側端18mの位置を規制する+X方向側の側面は、X軸方向の位置が同じである。また、側端ガイド部65L及び補助側端ガイド部75Lにおいて媒体18の側端18hの位置を規制する-X方向側の側面は、X軸方向の位置が同じである。
【0055】
また、側端ガイド部65R及び補助側端ガイド部75Rにおける前述の+X方向側の側面は、展開位置Pdにおいても、X軸方向の位置が同じである。また、側端ガイド部65L及び補助側端ガイド部75Lにおける前述の-X方向側の側面は、展開位置Pdにおいても、X軸方向の位置が同じである。よって、収納位置Ps及び展開位置Pdにおいて、
図4に示すX軸方向の寸法W1とX軸方向の寸法W2とは、同じである。そして、寸法W1と寸法W2とが同じ状態を維持しつつ、側端ガイド部65R,65L及び補助側端ガイド部75R,75LはX軸方向に移動可能に、媒体支持トレイ61に設けられる。
【0056】
図1、
図2に示すように、補助側端ガイド部75には、操作部76が設けられる。操作部76は、補助支持部72の引き出し方向側となる補助側端ガイド部75の上端に設けられる突起である。補助支持部72が展開位置Pdにあるとき、ユーザーが操作部76を把持し、X軸方向に移動させることで、補助側端ガイド部75、及び側端ガイド部65をX軸方向に移動させることができる。本実施形態では、
図3、
図11、
図15、
図17、
図18に示すように、補助側端ガイド部75Rに操作部76Rが設けられ、補助側端ガイド部75Lに操作部76Lが設けられる。
【0057】
尚、補助側端ガイド部75Rと補助側端ガイド部75Lとは、ラックピニオン機構を介して係合している。具体的には、
図6、
図8、
図12に示すように、補助支持部72における支持面73の反対面側には、ラックピニオン機構を構成する歯車74、第1ラック79R、及び第2ラック79Lが設けられる。第1ラック79R及び第2ラック79Lと噛み合う歯車74は、X軸方向において、補助支持部72の中央に設けられる。また、歯車74は、搬送方向TDにおいて、補助支持部72の中央より上流となる操作部76に近い位置に設けられる。第1ラック79Rは補助側端ガイド部75Rに設けられ、補助側端ガイド部75Rから歯車74に向かって+X方向に延びる。第2ラック79Lは補助側端ガイド部75Lに設けられ、補助側端ガイド部75Lから歯車74に向かって-X方向に延びる。
【0058】
尚、歯車74の回転軸中心が搬送方向TDにおいて操作部76と重なる位置に、歯車74は設けられてもよい。さらに、歯車74と第1ラック79R及び第2ラック79Lとの噛み合う位置が搬送方向TDにおいて操作部76と重なる位置に、歯車74は設けられてもよい。
【0059】
例えば、
図17に示す状態において、一方の補助側端ガイド部75をもう一方の補助側端ガイド部75に近づく方向に操作するとする。すると、
図18に示すように、もう一方の補助側端ガイド部75は一方の補助側端ガイド部75に近づく方向に変位する。また、例えば、
図18に示す状態において、一方の補助側端ガイド部75をもう一方の補助側端ガイド部75から離れる方向に操作するとする。すると、
図17に示すように、もう一方の補助側端ガイド部75は一方の補助側端ガイド部75から離れる方向に変位する。
【0060】
このため、媒体支持トレイ61に載置される媒体18は、側端ガイド部65及び補助側端ガイド部75による側端18m,18hの規制によって、支持面63,73のX軸方向における中央に位置決めされる。
【0061】
以上述べたように、実施形態1に係る媒体支持トレイ61、媒体搬送装置60、及び記録装置12によれば、以下の効果を得ることができる。
【0062】
媒体支持トレイ61は、搬送される媒体18を支持する支持部62を備える。また、媒体支持トレイ61は、支持部62に対して展開可能に設けられる補助支持部72を備える。補助支持部72は、支持部62に対して媒体18の搬送方向TDの上流となる展開位置Pdにおいて、支持部62と共に媒体18を支持する。また、媒体支持トレイ61は、支持部62に、X軸方向に移動可能に設けられる側端ガイド部65を備える。側端ガイド部65は、支持部62に支持される媒体18のX軸方向における側端18m,18hを規制する。また、媒体支持トレイ61は、補助支持部72に、X軸方向に移動可能に設けられる補助側端ガイド部75を備える。補助側端ガイド部75は、補助支持部72に支持される媒体18の側端18m,18hを規制する。また、媒体支持トレイ61は、側端ガイド部65と補助側端ガイド部75とを接続する接続機構80を備える。そして、側端ガイド部65は、補助側端ガイド部75のX軸方向への移動に連動して、X軸方向に移動する。また、側端ガイド部65は、接続機構80を介して、補助支持部72を展開可能に案内する。
【0063】
これによれば、媒体支持トレイ61は、補助支持部72に補助側端ガイド部75を備えるので、ユーザーの操作性が向上する。更に、媒体18の側端18m,18hを規制する機能と、補助支持部72を展開可能に案内する機能と、を補助側端ガイド部75が備える。このため、それぞれの機能を持った部材を設ける構成と比較して、媒体支持トレイ61の構成を簡易化することができる。
【0064】
接続機構80は、補助側端ガイド部75に設けられる案内部77であって、搬送方向TDに沿って延びる案内部77を含む。また、接続機構80は、側端ガイド部65に設けられ、案内部77に嵌合するレバー81を含む。そして、案内部77がレバー81に対してスライドすることにより、補助支持部72が支持部62に対して展開する。これによれば、媒体支持トレイ61は、補助支持部72を展開可能に案内する機能を実現できる。
【0065】
支持部62は、装置本体25に、X軸方向に沿う軸心AR1中心に回動可能に設けられ、回動することで搬送方向TDにおける下流端62Dが変位する。そして、レバー81は、軸心AR1に沿う方向から見て、側端ガイド部65に対して変位可能に設けられる。これによれば、支持部62が回動することで補助支持部72が変位することを抑制できる。よって、媒体支持トレイ61は、媒体18を適切に支持できる。
【0066】
レバー81は、側端ガイド部65に、軸心AR1中心に回動可能に設けられる。これによれば、支持部62が回動することで補助支持部72が変位することを抑制できる。よって、媒体支持トレイ61は、媒体18を適切に支持できる。
【0067】
補助側端ガイド部75は、媒体18の側端18m,18hのうち側端18mを規制する補助側端ガイド部75Rと、媒体18の側端18m,18hのうち側端18hを規制する補助側端ガイド部75Lと、を備える。また、補助側端ガイド部75は、補助側端ガイド部75R及び補助側端ガイド部75Lの少なくとも一方に設けられる操作部76を備える。また、補助側端ガイド部75は、補助側端ガイド部75Rに設けられ、X軸方向に延び歯車74と噛み合う第1ラック79Rを備える。また、補助側端ガイド部75は、補助側端ガイド部75Lに設けられ、X軸方向に延び歯車74と噛み合う第2ラック79Lを備える。
【0068】
これによれば、側端ガイド部65より、ユーザーに操作される操作部76に近い位置に、第1ラック79R及び第2ラック79Lと噛み合う歯車74を備える。これにより、操作部76をX軸方向に移動させるときの負荷を低減でき、ユーザーの使い勝手を向上することができる。
【0069】
媒体搬送装置60は、媒体支持トレイ61と、媒体支持トレイ61に支持される媒体18を搬送する搬送部FPと、を備える。これによれば、媒体搬送装置60は、媒体支持トレイ61の補助支持部72に補助側端ガイド部75を備えるので、ユーザーの操作性が向上する。
【0070】
記録装置12は、媒体支持トレイ61と、媒体支持トレイ61に支持される媒体18を搬送する搬送部FPと、搬送部FPにより搬送される媒体18に対して記録を行う記録部30と、を備える。これによれば、記録装置12は、媒体支持トレイ61の補助支持部72に補助側端ガイド部75を備えるので、ユーザーの操作性が向上する。
【0071】
本開示の上記実施形態に係る媒体支持トレイ61は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本開示の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。また、本開示の上記実施形態に係る媒体搬送装置60は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本開示の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。また、本開示の上記実施形態に係る記録装置12は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本開示の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。また、上記実施形態および以下に説明する他の実施形態は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。以下、他の実施形態について説明する。
【0072】
上記実施形態において、側端ガイド部65R,65Lのうちいずれか一方は、支持部62に対して固定されていてもよい。例えば、側端ガイド部65Rが支持部62に対して固定されているとき、補助側端ガイド部75Rが補助支持部72に対して固定される。この場合、側端ガイド部65Rと補助側端ガイド部75Rとは、レバー81によって接続されなくてもよい。また、この場合、第1ラック79R、第2ラック79L、及び歯車74はなくてもよい。
【0073】
上記実施形態において、案内部77は、搬送方向TDに沿って補助側端ガイド部75に亘って延びる溝でなくてもよい。例えば、案内部77は、搬送方向TDに沿って補助側端ガイド部75に亘って延びる突起であってもよい。この場合、突起の先端にレバー81の摺動部84がスライド可能に係合する爪状の係合部を設けてもよい。
【0074】
上記実施形態において、レバー81は、側端ガイド部65に対して変位可能であれば、側端ガイド部65に、軸心AR1中心に回動可能に保持されなくてもよい。例えば、レバー81が有する回動軸83の凸部が係合する係合部67を、凸部がY-Z面に沿って移動可能に、凸部の外径より大きな円形、楕円形、矩形等の貫通穴にしてもよい。これによっても、支持部62が回動することで補助支持部72が変位することを抑制できる。よって、媒体支持トレイ61は、媒体18を適切に支持できる。
【0075】
上記実施形態において、レバー81は、案内部77R,77Lに対してスライド可能であれば、側端ガイド部65R,65Lに対して、移動可能に設けられなくてもよい。例えば、レバー81を側端ガイド部65R,65Lに移動しないように固定してもよい。また、例えば、レバー81を側端ガイド部65R,65Lと一体的に形成してもよい。そして、レバー81における摺動部84のX軸方向の寸法を、接続部82における細幅部分のX軸方向の寸法と同じにする。これにより、摺動部84を接続部82の細幅部分を含めて大きくする。そして、案内部77におけるレール部のX軸方向の寸法を開口部のX軸方向の寸法と同じにする。
【0076】
これにより、レバー81における接続部82の細幅部分を含めた摺動部84が案内部77R,77Lにおける開口部及びレール部に対して摺動可能となる。これによっても、支持部62が回動することで補助支持部72が変位することを抑制できる。よって、媒体支持トレイ61は、媒体18を適切に支持できる。尚、この場合も、案内部77R,77Lの開口部に挿入されたレバー81は、案内部77R,77Lの開口部によって、案内部77R,77Lに対してX軸方向に移動することを規制される。これにより、側端ガイド部65Rは、補助側端ガイド部75Rに対して、X軸方向に移動することを規制される。また、側端ガイド部65Lは、補助側端ガイド部75Lに対して、X軸方向に移動することを規制される。また、この場合、接続機構80は、レバー81、及び補助側端ガイド部75R,75Lの案内部77R,77Lにより構成される。
【0077】
上記実施形態において、案内部77R,77Lは、搬送方向TDに沿って補助側端ガイド部75R,75Lに亘って延びる溝でなくてもよい。例えば、案内部77R,77Lは、搬送方向TDに沿って補助側端ガイド部75R,75Lに亘って延びるリブ状の突起であってもよい。そして、レバー81に替えて側端ガイド部65R,65Lに、リブ状の突起を挟んだ状態でスライド可能な溝を有する突起を設けてもよい。この場合、例えば、溝を有する突起を、側端ガイド部65R,65Lのうち、搬送方向TDにおいて突出部66と重なる位置に設け、案内部77R,77Lとしてのリブ状の突起に向けて突出させる。これにより、側端ガイド部65R,65Lから突出する突起の溝が案内部77R,77Lとしてのリブ状の突起に対して摺動可能となる。これによっても、支持部62が回動することで補助支持部72が変位することを抑制できる。よって、媒体支持トレイ61は、媒体18を適切に支持できる。
【0078】
尚、この場合も、側端ガイド部65R,65Lから突出する突起の溝は、案内部77R,77Lとしてのリブ状の突起を挟むことで、案内部77R,77Lに対してX軸方向に移動することを規制される。これにより、側端ガイド部65Rは、補助側端ガイド部75Rに対して、X軸方向に移動することを規制される。また、側端ガイド部65Lは、補助側端ガイド部75Lに対して、X軸方向に移動することを規制される。また、この場合、接続機構80は、側端ガイド部65R,65Lから突出する突起の溝、及び補助側端ガイド部75R,75Lの案内部77R,77Lとしてのリブ状の突起により構成される。
【0079】
上記実施形態において、歯車74は、搬送方向TDにおいて、補助支持部72の中央より上流となる操作部76に近い位置に設けられなくてもよい。例えば、歯車74は、搬送方向TDにおいて、補助支持部72の中央より下流となる位置に設けられてもよい。
【符号の説明】
【0080】
12…記録装置、13…フレーム、14,14R,14L…保持部、15…ロック溝、18…媒体、18b…裏面、18f…記録面、18m,18h…側端、22…報知部、23…読取本体、24…支柱、25…装置本体、26…開閉カバー、27…読取部、28…ガイド溝、30…記録部、31…第1排出部、32…第2排出部、33…制御部、35…排出カバー、36…切替え機構、37…収容カセット、38…給送部、39…搬送部、40…媒体支持部、41…スタッカー、43…搬送経路、43f…第1排出経路、43r…給送経路、43s…第2排出経路、45…ピックアップローラー、46…分離ローラー対、48…搬送ローラー対、50…ノズル、60…媒体搬送装置、61…媒体支持トレイ、62…支持部、62D…下流端、63…支持面、65,65R,65L…側端ガイド部、66,66R,66L…突出部、67,67R,67L…係合部、68,68R,68L…回動軸、72…補助支持部、73…支持面、74…歯車、75,75R,75L…補助側端ガイド部、76,76R,76L…操作部、77,77R,77L…案内部、78,78R,78L…スライダー、79R…第1ラック、79L…第2ラック、80…接続機構、81…レバー、82…接続部、83…回動軸、84…摺動部、91,92…給送ローラー、AR1…軸心、AR2…中心軸、FP…搬送部、TD…搬送方向、W1…寸法、W2…寸法、WD…幅方向。