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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127233
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】情報処理システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20240912BHJP
【FI】
H04N7/18 U
H04N7/18 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036240
(22)【出願日】2023-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【弁理士】
【氏名又は名称】古部 次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100125346
【弁理士】
【氏名又は名称】尾形 文雄
(72)【発明者】
【氏名】加茂 碧唯
【テーマコード(参考)】
5C054
【Fターム(参考)】
5C054CA04
5C054CC02
5C054EA05
5C054FC12
5C054FD03
5C054FD07
5C054FE09
5C054FE13
5C054FE16
5C054HA14
(57)【要約】
【課題】画面に表示される指標と商品棚との位置決めをスタッフに要求する場合に比して、簡便に品質の高い画像を撮像可能にする。
【解決手段】撮像デバイスから出力される動画像から、対象範囲の頂点の位置を規定する物理的な指標の像を検出し、動画像から検出された指標を使用して、対象範囲に対応する第1の静止画像を動画像から切り出し、第1の静止画像の歪を補正した第2の静止画像を用いて、商品と位置を識別した結果を出力する1又は複数のプロセッサを情報処理システムに設ける。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1又は複数のプロセッサを有し、
前記1又は複数のプロセッサは、
撮像デバイスから出力される動画像から、対象範囲の頂点の位置を規定する物理的な指標の像を検出し、
前記動画像から検出された前記指標を使用して、前記対象範囲に対応する第1の静止画像を当該動画像から切り出し、
前記第1の静止画像の歪を補正した第2の静止画像を用いて、商品と位置を識別した結果を出力する、
情報処理システム。
【請求項2】
前記1又は複数のプロセッサは、
検出された前記指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たす場合、前記第1の静止画像を前記動画像から切り出す、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記1又は複数のプロセッサは、
前記領域のサイズが第1の閾値より大きい場合、前記予め定めた条件を満たすと判定する、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記1又は複数のプロセッサは、
前記領域の歪が第2の閾値より小さい場合、前記予め定めた条件を満たすと判定する、
請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記1又は複数のプロセッサは、
検出された前記指標を結ぶ線分で囲まれる領域を、当該領域の外側の領域と識別可能に表示する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記1又は複数のプロセッサは、
検出された前記指標を結ぶ線分を前記動画像に重畳して表示する、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記1又は複数のプロセッサは、
前記外側の領域部分をマスキング処理する、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記1又は複数のプロセッサは、
検出された前記指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たさない場合、前記第1の静止画像を切り出せない状態を示す情報を画面上に表示する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記1又は複数のプロセッサは、
検出された前記指標を結ぶ線分を、検出された当該指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たす場合とは異なる態様で表示する、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記1又は複数のプロセッサは、
前記動画像の撮像者に求められる行動をテキストにより表示する、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記1又は複数のプロセッサは、
検出された前記指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たす場合、前記第1の静止画像を切り出すためのシャッター操作が可能になった旨を画面上に表示する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記1又は複数のプロセッサは、
前記検出された前記指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たす場合、前記第2の静止画像から検出された各商品の領域を示す枠形状を、前記第1の静止画像の歪に応じて逆変換し、前記動画像に重畳して表示する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項13】
前記1又は複数のプロセッサは、
前記動画像上に前記枠形状が重畳して表示されている場合、前記第1の静止画像を当該動画像から切り出すためのシャッター操作の受け付けを可能とする、
請求項12に記載の情報処理システム。
【請求項14】
1又は複数のコンピュータに、
撮像デバイスから出力される動画像から、対象範囲の頂点の位置を規定する物理的な指標の像を検出する機能と、
前記動画像から検出された前記指標を使用して、前記対象範囲に対応する第1の静止画像を当該動画像から切り出す機能と、
前記第1の静止画像の歪を補正した第2の静止画像を用いて、商品と位置を識別した結果を出力する機能と、
を実現させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
売り場作りでは、陳列する商品のレイアウトが重要である。この作業は、「棚割作業」と呼ばれる。今日、棚割作業の効率化が求められている。そこで、実際の売り場を撮像した画像から、商品の検出と商品の識別の自動化が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-187482号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、売り場の撮像には様々な制約があり、必ずしも処理に適した画像が撮像されるとは限らない。例えば歪んだ画像や商品棚の一部が見切れた画像では、商品の検出精度や商品の識別精度が低下する。そこで、撮像される画像の品質を高めるための技術が検討されているが、画像を撮像するスタッフの負担が増加する等の問題が指摘されている。
【0005】
本発明は、画面に表示される指標と商品棚との位置決めをスタッフに要求する場合に比して、簡便に品質の高い画像を撮像可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、1又は複数のプロセッサを有し、前記1又は複数のプロセッサは、撮像デバイスから出力される動画像から、対象範囲の頂点の位置を規定する物理的な指標の像を検出し、前記動画像から検出された前記指標を使用して、前記対象範囲に対応する第1の静止画像を当該動画像から切り出し、前記第1の静止画像の歪を補正した第2の静止画像を用いて、商品と位置を識別した結果を出力する、情報処理システムである。
請求項2に記載の発明は、前記1又は複数のプロセッサは、検出された前記指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たす場合、前記第1の静止画像を前記動画像から切り出す、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項3に記載の発明は、前記1又は複数のプロセッサは、前記領域のサイズが第1の閾値より大きい場合、前記予め定めた条件を満たすと判定する、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項4に記載の発明は、前記1又は複数のプロセッサは、前記領域の歪が第2の閾値より小さい場合、前記予め定めた条件を満たすと判定する、請求項2に記載の情報処理システムである。
請求項5に記載の発明は、前記1又は複数のプロセッサは、検出された前記指標を結ぶ線分で囲まれる領域を、当該領域の外側の領域と識別可能に表示する、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項6に記載の発明は、前記1又は複数のプロセッサは、検出された前記指標を結ぶ線分を前記動画像に重畳して表示する、請求項5に記載の情報処理システムである。
請求項7に記載の発明は、前記1又は複数のプロセッサは、前記外側の領域部分をマスキング処理する、請求項5に記載の情報処理システムである。
請求項8に記載の発明は、前記1又は複数のプロセッサは、検出された前記指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たさない場合、前記第1の静止画像を切り出せない状態を示す情報を画面上に表示する、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項9に記載の発明は、前記1又は複数のプロセッサは、検出された前記指標を結ぶ線分を、検出された当該指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たす場合とは異なる態様で表示する、請求項8に記載の情報処理システムである。
請求項10に記載の発明は、前記1又は複数のプロセッサは、前記動画像の撮像者に求められる行動をテキストにより表示する、請求項8に記載の情報処理システムである。
請求項11に記載の発明は、前記1又は複数のプロセッサは、検出された前記指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たす場合、前記第1の静止画像を切り出すためのシャッター操作が可能になった旨を画面上に表示する、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項12に記載の発明は、前記1又は複数のプロセッサは、前記検出された前記指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たす場合、前記第2の静止画像から検出された各商品の領域を示す枠形状を、前記第1の静止画像の歪に応じて逆変換し、前記動画像に重畳して表示する、請求項1に記載の情報処理システムである。
請求項13に記載の発明は、前記1又は複数のプロセッサは、前記動画像上に前記枠形状が重畳して表示されている場合、前記第1の静止画像を当該動画像から切り出すためのシャッター操作の受け付けを可能とする、請求項12に記載の情報処理システムである。
請求項14に記載の発明は、1又は複数のコンピュータに、撮像デバイスから出力される動画像から、対象範囲の頂点の位置を規定する物理的な指標の像を検出する機能と、前記動画像から検出された前記指標を使用して、前記対象範囲に対応する第1の静止画像を当該動画像から切り出す機能と、前記第1の静止画像の歪を補正した第2の静止画像を用いて、商品と位置を識別した結果を出力する機能と、を実現させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
請求項1記載の発明によれば、画面に表示される指標と商品棚との位置決めをスタッフに要求する場合に比して、簡便に品質の高い画像を撮像可能にできる。
請求項2記載の発明によれば、撮像される画像の品質のばらつきを抑制できる。
請求項3記載の発明によれば、撮像される画像の品質のばらつきを抑制できる。
請求項4記載の発明によれば、撮像される画像の品質のばらつきを抑制できる。
請求項5記載の発明によれば、指標の検出状況を確認可能にできる。
請求項6記載の発明によれば、指標の検出状況を確認可能にできる。
請求項7記載の発明によれば、指標の検出状況を確認可能にできる。
請求項8記載の発明によれば、撮像条件の変更の必要性を撮像者に気付かせることができる。
請求項9記載の発明によれば、撮像条件の変更の必要性を撮像者に気付かせることができる。
請求項10記載の発明によれば、品質を改善するための具体的な行動を撮像者に通知ができる。
請求項11記載の発明によれば、撮像者のシャッター操作を支援できる。
請求項12記載の発明によれば、撮像者のシャッター操作を支援できる。
請求項13記載の発明によれば、撮像される画像の品質のばらつきを抑制できる。
請求項14記載の発明によれば、画面に表示される指標と商品棚との位置決めをスタッフに要求する場合に比して、簡便に品質の高い画像を撮像可能にできる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施の形態1で想定する画像処理システムの一例を説明する図である。
図2】ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】サーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
図4】実施の形態1で想定するサーバの機能構成の一例を説明する図である。
図5】商品棚に対するマーカーの取り付け例を説明する図である。(A)はマーカーで特定される対象範囲の一例を示し、(B)はマーカーに埋め込まれているIDの特定に使用されるパターン例を示す。
図6】撮像された画像と画像から検出されたマーカーの座標との関係を説明する図である。(A)は撮像された画像の一例を示し、(B)はマーカーの座標例を示す。
図7】撮像された画像と画像から検出されたマーカーの座標との他の関係を説明する図である。(A)は撮像された画像の一例を示し、(B)はマーカーの座標例を示す。
図8】対象範囲の出力例を説明する図である。(A)検出された4つの座標点を示し、(B)は付帯情報を用いて描画された対象範囲を示す。
図9】対象範囲に外接する矩形図形を説明する図である。
図10】画像補正部による補正変換を説明する図である。(A)は画像変換前の画像を示し、(B)は画像変換後の画像を示す。
図11】補正済み画像から検出された商品の位置とサイズを表す矩形領域の検出例を説明する図である。(A)は補正済み画像の一例であり、(B)は補正済み画像から検出された矩形領域の一例である。
図12】商品検出部により検出された商品の画像を説明する図である。(A)は商品検出部の前段に画像補正部を設ける場合の検出例を示し、(B)は商品検出部の前段に画像補正部を設けない場合の検出例である。
図13】実施の形態1で想定する画像処理システムで実行される処理動作例を説明する図である。
図14】商品棚に対するマーカーの他の取り付け例を説明する図である。(A)は商品棚に6つのマーカーを配置した例であり、(B)はマーカーの座標例である。
図15】対象範囲が多角形の場合を説明する図である。(A)は付帯情報を用いて描画された対象範囲を示し、(B)は画像補正に使用する頂点座標を示す。
図16】実施の形態2で想定するサーバの機能構成の一例を説明する図である。
図17】品質判定部の品質の判定処理を説明する図である。
図18】品質判定の具体例を説明する図である。(A)は対象範囲が四角形の場合であり、(B)は対象範囲が凹多角形の場合である。
図19】実施の形態2で想定する画像処理システムで実行される処理動作例を説明する図である。
図20】実施の形態3で想定するサーバの機能構成の一例を説明する図である。
図21】撮像中の被写体の確認画面の一例を説明する図である。(A)は対象範囲の外縁を表す枠体が重畳表示された確認画面であり、(B)は対象範囲の外側がマスキングされた確認画面である。
図22】撮像中の被写体の確認画面に品質の判定結果が表示される例を説明する図である。(A)は判定結果を対象範囲の外縁を表す枠体の色で表示する例であり、(B)及び(C)は判定結果をテキストで表示する例である。
図23】撮像中の被写体の確認画面に品質の判定結果が表示される他の例を説明する図である。(A)は判定結果を対象範囲の外縁を表す枠体の色で表示する例であり、(B)及び(C)は判定結果をテキストで表示する例である。
図24】実施の形態3で想定する画像処理システムで実行される処理動作例を説明する図である。
図25】実施の形態4で想定するサーバの機能構成の一例を説明する図である。
図26】撮像中の被写体の確認画面に品質の判定結果が表示される例を説明する図である。(A)は判定結果がNGの場合の表示例であり、(B)は判定結果がOKの場合の表示例である。
図27】実施の形態4で想定する画像処理システムで実行される処理動作例を説明する図である。
図28】実施の形態5で想定するサーバの機能構成の一例を説明する図である。
図29】実施の形態5による矩形領域の表示処理を説明する図である。(A)は商品棚に陳列された商品を撮像した画像であり、(B)は画像補正部による補正後の画像であり、(C)は商品検出部が検出した矩形領域であり、(D)は画像補正部による逆変換後の矩形領域を表す商品枠であり、(E)は商品枠を商品に重畳した画像である。
図30】実施の形態5で説明する処理動作を採用しない場合における矩形領域の表示例を説明する図である。(A)は商品棚に陳列された商品を撮像した画像であり、(B)は商品の外周に接するように検出した矩形領域であり、(C)は検出された矩形領域を商品に重畳した画像である。
図31】実施の形態5に係る確認画面の表示例を説明する図である。(A)は商品の位置の検出漏れがある場合の表示例であり、(B)商品の位置の検出漏れがない場合の表示例である。
図32】実施の形態5で想定する画像処理システムで実行される処理動作例を説明する図である。
図33】他の画像処理システムを説明する図である。(A)は同じ店舗内に存在するユーザ端末とサーバで構成されるシステム例を示し、(B)は商品棚を撮像するユーザ端末のみで構成されるシステム例を示す。
図34】ユーザ端末で実行される処理動作例を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
<前提とする環境>
一部の大型店舗を除き、店舗内の通路は、商品棚の撮影に適した距離の確保が難しい。このため、商品棚の撮像には広角レンズの使用が想定される他、撮像スキルのバラツキも想定される。このような環境下で商品棚を撮影した画像は、歪が大きい可能性が高い。その結果、商品の検出精度や商品の識別精度が低下し、生成される棚割情報の信頼性も低くなる。一方で、高度な撮影スキルを全てのユーザに求めることは現実的でない。このため、ユーザによる品質の高い商品棚の画像の撮像を支援するための技術が求められる。
【0010】
<システム構成>
図1は、実施の形態1で想定する画像処理システム1の一例を説明する図である。
図1に示す画像処理システム1は、小売店等の店舗に設置された商品棚を撮像した画像をアップロードするユーザ端末10と、ユーザ端末10からアップロードされた画像を処理して商品棚に陳列されている商品と位置を識別するサーバ20と、これらを接続するネットワークNとで構成されている。
【0011】
図1に示すサーバ20は、複数台のユーザ端末10との接続を想定しているが、画像処理システム1の最小構成は、1台のユーザ端末10と1台のサーバ20である。
図1の場合、ある店舗内に設置されている商品棚を1台のみ描いているが、各店舗に設けられる商品棚は1台に限らず、複数台でもよい。因みに、商品棚の台数は店舗により異なる。従って、商品棚が2台の店舗もあれば、商品棚が5台の店舗もあり、商品棚が10台の店舗があってもよい。
【0012】
画像処理システム1を構成するユーザ端末10は、各店舗に少なくとも1台あればよく、1つの店舗に複数台のユーザ端末10が存在してもよい。なお、ユーザ端末10は、商品棚を撮像した画像をサーバ20にアップロード可能であればよい。本実施の形態では、ユーザ端末10として、店舗内でユーザが携帯可能なスマートフォンを想定する。もっとも、ユーザ端末10は、例えばタブレット型のコンピュータ端末や通信機能を有するデジタルカメラでもよい。また、スマートグラス、AR(=Augmented Reality)グラスその他のウェアラブル端末でもよい。
【0013】
因みに、商品棚の撮像に使用されるカメラは、ユーザ端末10と一体である必要はない。例えばカメラは、ユーザ端末10に取り付けて使用してもよい。また、カメラは、ユーザ端末10と無線通信により接続されていてもよい。
図1には、1台のサーバ20を描画しているが、画像処理システム1を構成するサーバ20の台数は複数台でもよい。
ネットワークNは、インターネットやLAN(=Local Area Network)を想定する。また、ネットワークNの一部は、5Gその他の移動体通信システムでもよい。言うまでもなく、ネットワークNは、有線ネットワークでも無線ネットワークでもよい。
【0014】
<各端末の構成>
<ユーザ端末の構成>
図2は、ユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。
図2に示すユーザ端末10は、プロセッサ101と、BIOS(=Basic Input Output System)等が記憶されたROM(=Read Only Memory)22と、プロセッサ101のワークエリアとして用いられるRAM(=Random Access Memory)103と、補助記憶装置104と、ディスプレイ105と、カメラ106と、マイク107と、スピーカー108と、通信インタフェース109と、を有している。各デバイスは、バスその他の信号線110を通じて接続されている。
【0015】
プロセッサ101は、プログラムの実行を通じて各種の機能を実現するデバイスである。プロセッサ101、ROM102、RAM103は、コンピュータとして機能する。
補助記憶装置104は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージで構成される。補助記憶装置104には、プログラムに関する各種のデータが記憶される。ここでのプログラムには、OSやアプリケーションプログラムが含まれる。
ディスプレイ105は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(=Electro Luminescent)ディスプレイである。図1の場合、ディスプレイ105は、ユーザ端末10と一体であるが、ユーザ端末10に対して外付けされていてもよいし、無線通信により接続されていてもよい。
【0016】
カメラ106は、例えばCMOS(=Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサやCCD(=Charge Coupled Device)センサを撮像素子とする撮像デバイスである。図1に示すカメラ106は、ユーザ端末10の一部を構成する。もっとも、前述したように、ユーザ端末10の本体に対して取り付け可能でもよいし、無線通信により接続されてもよい。本実施の形態の場合、カメラ106は、商品棚の撮像に使用される。本実施の形態の場合、商品棚の画像は動画像として撮像され、動画像のままサーバ20(図1参照)にアップロードされる。
【0017】
マイク107は、音を電気信号の形式に変換する音響機器である。
スピーカー108は、音を表現した電気信号を音に変換する音響機器である。
通信インタフェース109は、サーバ20(図1参照)との通信等に使用されるインタフェースである。通信インタフェース109は、通信に使用するネットワークNに応じた各種の通信規格に対応する。ここでの通信規格には、例えばイーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、移動体通信システムがある。
【0018】
<サーバの構成>
図3は、サーバ20のハードウェア構成の一例を示す図である。
サーバ20は、店舗側のユーザ端末10(図1参照)とネットワークN経由で接続される情報処理端末である。本実施の形態におけるサーバ20は、情報処理システムの一例である。
サーバ20は、商品棚を撮像した画像から、商品棚に陳列されている1つ1つの商品に対応する部分画像を検出し、検出された部分画像から個々の商品を識別する処理を実行する。なお、サーバ20は、商品棚と部分画像の位置関係も検出する。
【0019】
本実施の形態では、商品棚の各位置と商品との組み合わせ情報を棚割情報という。
本実施の形態におけるサーバ20は、店舗等に設置されている商品棚の現在の棚割情報の生成に使用される。
サーバ20は、オンプレミス型のサーバでもよいし、クラウド型のサーバでもよい。
【0020】
図3に示すサーバ20は、プロセッサ201と、BIOS等が記憶されたROM202と、プロセッサ201のワークエリアとして用いられるRAM203と、補助記憶装置204と、通信インタフェース205と、を有している。各デバイスは、バスその他の信号線206を通じて接続されている。
【0021】
プロセッサ201は、プログラムの実行を通じて各種の機能を実現するデバイスである。プロセッサ201、ROM202、RAM203は、コンピュータとして機能する。
補助記憶装置204は、例えばハードディスク装置や半導体ストレージで構成される。補助記憶装置204には、プログラムや各種のデータが記憶される。ここでのプログラムは、OS(=Operating System)やアプリケーションプログラムの総称として使用する。アプリケーションプログラムの1つが棚割情報の生成に用いられるプログラムである。
本実施の形態における補助記憶装置204はサーバ20に内蔵されているが、サーバ20に対して外付けされてもよいし、ネットワークN(図1参照)上に存在してもよい。
【0022】
通信インタフェース205は、ユーザ端末10(図1参照)との通信等に使用されるインタフェースである。通信インタフェース205は、通信に使用するネットワークNに応じた各種の通信規格に対応する。ここでの通信規格には、例えばイーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、移動体通信システムがある。
【0023】
図4は、実施の形態1で想定するサーバ20の機能構成の一例を説明する図である。図4に示す機能は、プロセッサ201(図3参照)によるプログラムの実行を通じて実現される。
図4に示すサーバ20は、マーカー検出部211と、対象範囲特定部212と、画像補正部213と、商品検出部214と、商品照合部215と、棚割推定部216とで構成されている。
【0024】
マーカー検出部211は、商品棚を撮像した画像に写り込んでいるマーカーを検出するサブ機能と、マーカーに埋め込まれているID(=Identifier)の情報を読み取るサブ機能と、IDに紐づけられている付帯情報を出力するサブ機能と、を有する機能部である。
対象範囲は、マーカーによって特定される領域の一例である。
付帯情報は、複数個のマーカーの配置により特定される領域(以下「対象範囲」という。)の形状に関する情報や対象範囲のアスペクト比を含む。従って、ユーザは、対象範囲に対応するIDが埋め込まれている専用のマーカーを、対象範囲の頂点を規定する位置に取り付ける必要がある。
【0025】
仮に、商品棚に取り付けられるマーカーによって形成される対象範囲の形状が、マーカーに埋め込まれているIDの付帯情報と異なる場合、サーバ20の処理動作は停止する。
なお、マーカーの検出は、ユーザ端末10(図1参照)からアップロードされる動画像データを構成する全てのフレーム画像について、又は、動画像データを構成する全てのフレーム画像からサンプリングされた一部のフレーム画像を対象に実行される。すなわち、マーカーは、フレーム画像から検出される。
【0026】
図5は、商品棚に対するマーカーMの取り付け例を説明する図である。(A)はマーカーMで特定される対象範囲の一例を示し、(B)はマーカーMに埋め込まれているIDの特定に使用されるパターン例を示す。
マーカーMは、対象範囲の頂点の位置を規定する物理的な指標の一例である。ここで、頂点とは多角形の2本の辺の交点をいう。図5(A)の場合、対象範囲は長方形である。なお、5つ以上のマーカーMを用いて多角形形状の対象範囲を規定してもよい。因みに、3つのマーカーMを使用して三角形の対象範囲を規定することも原理的には可能である。
【0027】
図5(A)の場合、マーカーMは4つであり、大小様々な形状の商品が陳列された商品棚の左上隅と、右上隅と、左下隅と、右下隅の四隅に取り付けられている。
もっとも、マーカーMで規定される対象範囲は、商品棚の一部でもよい。例えば上から1段目の棚板に対応する空間のように、特定の1つ又は複数枚の棚板に対応する空間を対象範囲としてもよい。
また、特定の棚板に対応する空間の左半分や右半分のように、1つの棚板に対応する空間の一部分だけを対象範囲としてもよい。
また、上から2段目と3段目の棚板に対応する空間の左半分や右半分のように、商品棚の複数段に跨る一部分の空間だけを対象範囲としてもよい。
【0028】
図5(B)に示すパターンは、2次元コードである。図5(B)には、パターンが異なる10種類の二次元コードを例示している。この場合、10種類のIDの埋め込みが可能になる。例えば想定する対象範囲が2種類で、アスペクト比が5種類の場合、計10種類の二次元コードが必要になる。
なお、10種類以上のIDが必要になる場合には、10種類の以上の二次元コードが事前に用意される。商品棚には、IDにより特定される二次元コードが付されたマーカーMが取り付けられる。
因みに、マーカーMに対するIDの埋め込みは、1次元コードや文字列を用いてもよいし、色を組み合わせてもよい。
【0029】
図5(A)に示すように、商品棚の四隅に取り付けられている4つのマーカーMは全て同一である。従って、処理対象とする画像内に1つでもマーカーMが写り込んでいれば、マーカーMに埋め込まれているIDによって特定される付帯情報の読み出しが可能である。
前述したように、付帯情報には、対象範囲の形状やアスペクト比等の情報が紐づけられている。従って、マーカーMを1つでも検出できれば、画像から検出されたマーカーMの数の過不足や特定された対象範囲と付帯情報で指定されている対象範囲の形状やアスペクト比等との一致不一致の判定が可能になる。
【0030】
図4の説明に戻る。
対象範囲特定部212は、画像から検出されたマーカーMの数と付帯情報で指定されているマーカーMの数との一致不一致をチェックするサブ機能と、画像から検出された全てのマーカーMの数と付帯情報で指定されたマーカーMの数とが一致する場合に、各マーカーMの座標を付帯情報で指定された形状となるように線分で結び、線分で囲まれた部分を対象範囲として出力するサブ機能と、を有している。
なお、画像から検出された全てのマーカーMの数と付帯情報で指定されたマーカーMの数とが一致することは、商品棚に現実に取り付けられている全てのマーカーMが画像内から検出されることを意味する。
【0031】
図6は、撮像された画像と画像から検出されたマーカーMの座標との関係を説明する図である。(A)は撮像された画像の一例を示し、(B)はマーカーMの座標例を示す。なお、図6(A)及び(B)では、撮像された画像の外縁を太枠で示している。
図6(A)に示す画像には、商品棚が略台形状で写っている。すなわち、図6(A)に示す商品棚の画像は歪んでいる。
【0032】
ここでの歪の原因には、主に撮像条件を想定する。すなわち、カメラ106(図2参照)のピッチ、ヨー、ロールによる線形の歪を想定している。
なお、本実施の形態の場合、歪の原因として、レンズの歪は想定しない。すなわち、非線形の歪は想定しない。
図6(A)の場合、4つのマーカーMが検出されている。このため、図6(B)に示すように、マーカーMに対応する4つの座標点が検出されている。なお、図6(B)では、画像の左上隅を原点(0,0)とし、右下隅の座標を(1,1)とする。
【0033】
図7は、撮像された画像と画像から検出されたマーカーMの座標との他の関係を説明する図である。(A)は撮像された画像の一例を示し、(B)はマーカーMの座標例を示す。なお、図7には、図6との対応部分に対応する符号を付して示している。
図7(A)に示す画像の場合、商品棚の左上隅が見切れている。このため、画像内に写り込んでいるマーカーMの数は3つである。
このため、図7(B)では、マーカーMに対応する3つの座標点が検出されている。
【0034】
前述した対象範囲特定部212(図4参照)は、図6図7から検出されたマーカーMの数と、マーカーMに紐づけられている付帯情報で指定されているマーカーMの数との一致不一致を判定する。この例の場合、付帯情報で指定されているマーカーMの数は4つである。従って、図6の場合には、対象範囲を出力するサブ機能が実行されたが、図7の場合には、対象範囲を出力するサブ機能は実行されない。
もっとも、付帯情報で指定された形状が四角形であれば、頂点の数が4つなのでマーカーMの数は4つであることが分かる。
図8は、対象範囲の出力例を説明する図である。(A)検出された4つの座標点を示し、(B)は付帯情報を用いて描画された対象範囲を示す。
【0035】
画像補正部213は、対象範囲特定部212から出力された対象範囲の形状から撮影条件による画像の歪を検出し、検出された歪の影響を取り除く画像変換を対象範囲に対応する画像に加える機能部である。歪の影響が取り除かれた商品棚の画像は、補正済み画像として商品検出部214に出力される。
ここでの画像変換には、例えばアフィン変換や射影変換が用いられる。付帯情報にアスペクト比の情報が含まれている場合には、画像変換後の対象範囲のアスペクト比を調整することにより、補正済み画像を現実の商品棚の状態に近づけることが可能である。
なお、ここでの画像補正には、例えば明るさ、コントラスト、彩度、ホワイトバランスの補正を含めてもよい。
【0036】
まず、商品を被写体に含む画像の補正に先立って、対象範囲に外接する矩形図形を求める。
図9は、対象範囲に外接する矩形図形を説明する図である。なお、実線で囲んだ図形は、図8(B)で特定された対象範囲である。破線で囲んだ図形は、対象範囲に外接する矩形図形である。図中の座標は、対象範囲の四隅を与える頂点の座標(x1i,y1i)と対象範囲に外接する矩形図形の四隅を与える頂点の座標(x2i,y2i)である。ただし、i=1、2、3、4である。
ここでの矩形図形は、対象範囲に対応する画像から歪を取り除くために使用する画像変換処理の目標図形となる。
【0037】
対象範囲に外接する矩形は、式1により算出する。
【0038】
前述したように、付帯情報として指定されているアスペクト比rの情報を使用すると、変換目標となる矩形図形を現実の商品棚に近づけることが可能である。
例えば式2により、矩形図形の座標(x23,y23)を座標(x’23,y’23)に修正する。
【0039】
アスペクト比rを用いて矩形図形の形状を調整すると、商品の位置とサイズの検出精度が向上するだけでなく、商品の照合の精度も向上する。
なぜなら、補正後の画像に含まれる商品のアスペクト比が現実の商品に近づくので、データベース中の参照画像との照合の精度が一段と向上するためである。その結果、パッケージデザインが同じでサイズが異なる商品群の識別が可能になる。例えば350mlの飲料水と500mlの飲料水の識別が可能になる。
【0040】
次に、画像補正部213は、対象範囲が外接する矩形図形に一致するように、例えば式3に示す幾何変換を用いて画像の歪を除去する。
なお、記号の~は、定数倍の違いを除いて同じことを意味する。
【0041】
ところで、式3は、次式に変換される。
ここでのhは、変換係数である。式4は、射影変換式である。
【0042】
変換係数hは、次式により算出が可能である。
【0043】
式5で得られた変換係数で表される式4に対して対象範囲に対応する画像の各座標点を代入すると、歪が取り除かれた商品棚の画像が得られることになる。
図10は、画像補正部213による補正変換を説明する図である。(A)は画像変換前の画像を示し、(B)は画像変換後の画像を示す。
図10(A)に示す画像は、対象範囲に対応する画像である。撮像された画像から切り出された画像であるので歪んでいる。なお、図10(A)に示す画像は、第1の静止画像の一例である。
【0044】
図10(B)に示す画像は、画像変換によって歪が取り除かれた画像である。図10(B)に示す画像は、図5(A)で説明した実際の商品棚と同じく長方形状である。なお、図10(B)に示す画像は、第2の静止画像の一例である。
画像変換後の画像は、商品検出部214に出力される。
【0045】
なお、画像補正部213では、幾何変換に限らず、輝度や色成分の補正も可能である。例えば対象範囲の周辺が明るい場合(例えば逆光の場合)、カメラ106(図2参照)の露出が低く設定され、その結果、対象範囲が暗く撮影されてしまう。
この場合、画像補正部213において、対象範囲の輝度のヒストグラムに基づいて対象範囲の露光を調整する。その結果、商品の検出の精度や照合の精度が向上される。その他、画像補正部213は、コントラスト、彩度、ホワイトバランスを補正してもよい。
【0046】
商品検出部214は、歪等の影響が取り除かれた商品棚の画像から商品を検出し、商品の位置と商品のサイズを出力する機能部である。
商品検出部214は、テンプレートや画像の特徴に基づく画像マッチングの他、機械学習により生成された学習モデルを用いた物体検出AI(=artificial intelligence)を使用して商品の位置と商品のサイズを出力する。
本実施の形態の場合、商品のサイズは、横幅と高さで規定される矩形領域として出力される。この矩形領域は、各商品の横幅の最大部分と高さの最大部分に接する箱を表している。矩形領域は、バウンディングボックス(Bounding Box)とも呼ばれる。
【0047】
図11は、補正済み画像から検出された商品の位置とサイズを表す矩形領域の検出例を説明する図である。(A)は補正済み画像の一例であり、(B)は補正済み画像から検出された矩形領域の一例である。
図11(B)の場合、補正済み画像に含まれる全ての商品の位置とサイズが矩形領域で表されている。
【0048】
図12は、商品検出部214により検出された商品の画像を説明する図である。(A)は商品検出部214の前段に画像補正部213を設ける場合の検出例を示し、(B)は商品検出部214の前段に画像補正部213を設けない場合の検出例である。
図12(B)に示す商品棚の画像は、図10(A)に示す商品棚の画像である。すなわち、図12(B)に示す商品棚の画像には、撮像条件に起因する歪の影響が残っている。この画像を対象に商品の位置と商品のサイズを検出すると、画像マッチング等の精度が低下する。
このため、図12(B)示す画像では、5つの商品について検出漏れが生じている。
一方、図12(A)に示す画像は、図10(B)に示す画像である。図12(A)に示す画像では検出漏れが生じていない。
【0049】
商品照合部215は、矩形領域に対応する商品の画像とデータベースに登録されている画像との照合により、商品棚のどの位置にどの商品があるかを出力する機能部である。ここでの照合には、画像の特徴に基づいて算出される類似度等を使用する。
なお、「商品の位置」は、例えば上から何段目の棚板かを特定する番号と、棚板の左端から数えた矩形領域の番号で特定される。また、「商品」は、例えば商品を特定する情報で特定される。本実施の形態における「商品を特定する情報」は、例えばカテゴリー、具体的な商品名、商品コードを含む。
本実施の形態では、商品検出部214と商品照合部215で構成される機能部を商品識別部220という。
【0050】
棚割推定部216は、商品照合部215により識別された具体的な商品の種類と位置の関係から棚割を推定し、推定結果を棚割情報として出力する機能部である。
ここでの棚割は、商品棚に実際に陳列されている商品のレイアウトである。棚割情報は、例えば上から何段目の棚板の左又は右から何番目に何の商品が存在するかを予め定めた形式で記述したデータである。棚割情報の記述には、例えばCSV、XML、JSON形式が使用される。
本実施の形態では、商品識別部220と棚割推定部216で構成される機能部を棚割情報生成部230という。
【0051】
<処理動作例>
図13は、実施の形態1で想定する画像処理システム1で実行される処理動作例を説明する図である。なお、図中に示す記号のSはステップを意味する。
図13に示すように、実施の形態1で想定する画像処理システム1の処理動作は、ユーザ端末10とサーバ20の連携により実行される。なお、ユーザ端末10側の処理動作はプロセッサ101(図2参照)により実行され、サーバ20側の処理動作はプロセッサ201(図3参照)により実行される。
【0052】
一連の処理動作は、ユーザ端末10における棚割用のプログラムの起動を通じて開始される。棚割用のプログラムによる撮像が開始されると、ユーザ端末10は、撮像中の動画像データをサーバ20にアップロードする(ステップ1)。
なお、動画像データのアップロードを開始したユーザ端末10は、撮像を終了するか否かを判定し(ステップ2)、否定結果が得られている間、動画像データのサーバ20へのアップロードを繰り返す。なお、ステップ2で肯定結果が得られた場合、ユーザ端末10は、動画像データのアップロードを終了する(ステップ3)。
【0053】
一方、サーバ20は、ユーザ端末10から動画像データを取得すると(ステップ11)、マーカーMを検出する(ステップ12)。マーカーMの検出は、動画像データを構成するフレーム画像を対象に実行される。
次に、サーバ20は、付帯情報で指定された全てのマーカーMが存在するか否かを判定する(ステップ13)。前述したように、1つでもマーカーMが検出されれば、マーカーMに埋め込まれているIDを通じて付帯情報が読み出され、マーカーMの個数等が判明する。
【0054】
検出されたマーカーMの個数が付帯情報で指定されたマーカーMの個数に不足する場合、ステップ13で否定結果が得られる。この場合、サーバ20は、別のフレーム画像を対象に、マーカーMを検出する。
フレーム画像から検出されたマーカーMの個数が付帯情報で指定されたマーカーMの個数を充足する場合、ステップ13で肯定結果が得られる。この場合、サーバ20は、対象範囲を特定する(ステップ14)。対象範囲の特定は、前述したように、付帯情報で指定された対象範囲の形状を満たすように、検出されたマーカーMの座標点が線分で結ばれる。なお、対象範囲が特定されると、画像の歪を取り除く画像変換に必要な変換係数が算出される。
このように、本実施の形態では、画像補正の対象とする対象範囲が自動的に設定される。
【0055】
次に、サーバ20は、対象範囲に対応する画像を切り出し(ステップ15)、切り出された画像の歪を補正する(ステップ16)。
その後、サーバ20は、商品の位置とサイズを検出し(ステップ17)、各位置の商品を識別する(ステップ18)。
最後に、サーバ20は、識別された商品と位置を記述した棚割情報を生成する(ステップ19)。
【0056】
<マーカーMの他の設置例>
前述の説明では、4つのマーカーMの配置例について説明したが、本実施の形態で説明した処理動作は、マーカーMの個数が5つ以上の場合にも適用が可能である。
図14は、商品棚に対するマーカーMの他の取り付け例を説明する図である。(A)は商品棚に6つのマーカーMを配置した例であり、(B)はマーカーMの座標例である。
【0057】
なお、付帯情報として対象範囲の形状に関する情報を指定している場合には、図14(B)に示す座標点のうち(0.63,0.72)に対応するマーカーMの設置を省略することが可能である。因みに、座標点の(0.63,0.72)は、凹多角形である対象範囲の右下に設けられる切り欠き部分の左上隅を与える。
座標点の(0.63,0.72)にマーカーMが設置されていなくても、例えば右隣のマーカーMの座標点(0.8,0.7)と下隣のマーカーMの座標点(0.6,0.92)とに基づいておおよその座標点を算出することが可能である。
【0058】
この意味で図14(A)における対象範囲は、5つのマーカーMから特定が可能である。
なお、対象範囲の指定に使用するマーカーMの個数が多い場合には、2次元コードが異なる複数種類のマーカーMを使用して、商品棚に取り付けるマーカーMの個数を減らしてもよい。
【0059】
図15は、対象範囲が多角形の場合を説明する図である。(A)は付帯情報を用いて描画された対象範囲を示し、(B)は画像補正に使用する頂点座標を示す。
図15(A)には、対象範囲が太枠で囲んだ図形として示されている。この図形は、図14(B)で検出された頂点座標を線分で結ぶことで描画される。
ところで、対象範囲に対応する画像の歪を除去する変換式は、図9に示すように、四角形の四隅の座標点を必要とする。
そこで、図15(B)に示すように、2本の延長線の交点の座標点(x23,y23)を算出する。仮想の座標点(x23,y23)を用いて画像変換用の四角形を生成すれば、前述した手法をそのまま適用することが可能である。
【0060】
<実施の形態2>
本実施の形態では、商品の検出や照合の精度を向上させるための追加の機能について説明する。
図16は、実施の形態2で想定するサーバ20Aの機能構成の一例を説明する図である。図16には、図4との対応部分に対応する符号を付して示している。
なお、サーバ20Aのハードウェア構成やサーバ20Aを使用する画像処理システム1の構成については実施の形態1と同様である。
【0061】
図16に示すサーバ20Aに追加された機能部は、品質判定部217である。
品質判定部217は、対象範囲特定部212で特定された対象範囲が予め定めた品質に関する基準を満たしているか否か判定し、判定の結果や判定の理由に関する情報等を画像補正部213に出力する機能部である。
本実施の形態の場合、画像補正部213の処理動作は、品質を満たすとの判定の結果が品質判定部217から与えられることを条件に開始される。
【0062】
本実施の形態では、品質に関する基準を満たしているか否かを、対象範囲のサイズと歪の大きさを用いて判定する。
具体的には、品質判定部217は、対象範囲のサイズが第1の閾値より大きい場合に予め定めた条件を満たすと判定する。また、品質判定部217は、歪が第2の閾値より小さい場合に予め定めた条件を満たすと判定する。
【0063】
図17は、品質判定部217の品質の判定処理を説明する図である。なお、縦軸は図形のサイズSであり、横軸は図形の歪Dである。
なお、図形のサイズSは、いわゆる面積であり、本実施の形態では、図形に含まれる画素数で与える。因みに、図17では、サイズSの最大値を1.0に正規化している。
図17では、サイズに関する閾値をH1で表している。
【0064】
本実施の形態では、閾値H1を0.5とする。なお、画面全体の面積を1.0とする。すなわち、対象範囲のサイズSが0.5より大きければ、品質に関する情報を満たすと判定される。なお、閾値H1は、対象領域の形状や商品検出部214に出力する画像データのサイズ等に基づいて決定される。例えば画像データのサイズには、640×640、1014×1024がある。
【0065】
因みに、対象範囲のサイズSが小さい場合、仮に対象範囲に歪がなくても画像の補正時に拡大率を大きくする必要が生じる。しかし、拡大率が大きい画像変換の場合、補正後の画像にボケが目立ち、商品の検出や照合の精度が低下する。そこで、対象範囲のサイズSが閾値H1より大きいことが要求される。なお、閾値H1は、0.5に限らない。例えば閾値H1は、0.6や0.7でもよい。
図17の場合、図形のサイズが閾値H1より大きい対象範囲F1とF2がサイズに関する条件を満たしている。一方、対象範囲F3は、サイズに関する条件を満たしていない。
【0066】
図17では、歪に関する閾値をH2で表している。対象範囲の歪Dが大きい場合、仮に対象範囲のサイズが大きくても歪Dの補正量が大きくなる。そして、補正後の画像に歪の影響が残り、商品の検出や照合の精度が低下する。そこで、歪についても閾値H2を用意する。
本実施の形態の場合、歪Dの大きさは、対象範囲の内角の誤差の絶対値和で定義する。内角の誤差は、内角と90°との差分で与えられる。従って、内角が90°の場合、誤差は0°である。
【0067】
例えば図17における対象範囲F1の内角はθ0、θ1、θ2、θ3の4つである。この場合、対象範囲F1の歪Dは、次式で算出する。
本実施の形態では、閾値H2を50°とする。すなわち、対象範囲の歪Dが50°より小さければ、品質に関する情報を満たすと判定される。
図17の場合、対象範囲F1とF3は概略矩形である。このため、対象範囲F1とF3は歪に関する条件は満たしている。ただし、対象範囲F2の歪Dは、閾値H2より大きい。このため、対象範囲F2は、歪に関する条件を満たさない。
【0068】
図18は、品質判定の具体例を説明する図である。(A)は対象範囲が四角形の場合であり、(B)は対象範囲が凹多角形の場合である。
図18(A)の場合、歪Dは、32°(=11°+5°+14°+2°)と計算される。従って、図18(A)に示す対象範囲は、歪に関する条件を満たす。
一方、図18(B)の場合、歪Dは、64°(=11°+5°+16°+16°+14°+2°)と計算される。従って、図18(B)に示す対象範囲は、歪に関する条件を満たさない。
なお、図18(B)にも記載したように、内角が180°以上の角については外角を使用する。
ところで、歪の閾値H2は、対象範囲の形状によらず同じ値を使用してもよいし、内角の数に応じて値を変更してもよい。
【0069】
図19は、実施の形態2で想定する画像処理システム1で実行される処理動作例を説明する図である。図19には、図13との対応部分に対応する符号を付して示している。
ユーザ端末10の処理動作は、図13に示す処理動作と同じである。
一方、サーバ20Aの処理動作については、ステップ14の実行後に2つの判定処理が追加されている。
図19の場合、サーバ20Aは、対象範囲の特定後に、特定された対象範囲のサイズSが閾値H1より大きいか否かを判定する(ステップ21)。
【0070】
対象範囲のサイズSが閾値H1以下の場合、ステップ21で否定結果が得られる。この場合、サーバ20Aは、ステップ12に戻り、別のフレーム画像についてマーカーMを検出する。
一方、対象範囲のサイズSが閾値H1より大きい場合、ステップ21で肯定結果が得られる。この場合、サーバ20Aは、歪Dが閾値H2より小さいか否かを判定する(ステップ22)。
歪Dが閾値H2以上の場合、サーバ20Aは、ステップ12に戻り、別のフレーム画像についてマーカーMを検出する。
【0071】
一方、歪Dが閾値H2より小さい場合、サーバ20Aは、ステップ15に進み、対象範囲に対応する画像を切り出す。
なお、ステップ21とステップ22の実行順序は入れ替えが可能である。また、ステップ21とステップ22の判定を一度に実行してもよい。この場合、いずれの条件も満たす場合に肯定結果が得られ、いずれか1つでも条件を満たさない場合には否定結果が得られるようにすればよい。
【0072】
<実施の形態3>
実施の形態2で説明したサーバ20A(図16参照)を使用することにより、実施の形態1で説明したサーバ20(図1参照)よりも商品の検出精度や商品の照合精度の向上が可能になる。
ただし、サーバ20Aであっても、品質に関する条件を満たす動画像データが入力されない限り、棚割情報は生成されない。
【0073】
図20は、実施の形態3で想定するサーバ20Bの機能構成の一例を説明する図である。図20には、図16との対応部分に対応する符号を付して示している。
なお、サーバ20Bのハードウェア構成やサーバ20Bを使用する画像処理システム1の構成については実施の形態2と同様である。
【0074】
図20に示すサーバ20Bに追加された機能部は、情報表示制御部218である。
情報表示制御部218は、品質判定部217の判定結果をユーザ端末10の表示に反映させる機能部である。
本実施の形態の場合、情報表示制御部218には、例えば以下のサブ機能を設ける。
サブ機能の1つは、特定された対象範囲とその外側の領域とを識別可能に表示するサブ機能である。
【0075】
図21は、撮像中の被写体の確認画面の一例を説明する図である。(A)は対象範囲の外縁を表す枠体Wが重畳表示された確認画面であり、(B)は対象範囲の外側がマスキングされた確認画面である。
図21(A)及び(B)に示す確認画面は、ユーザ端末10(図1参照)のディスプレイ105に表示される。
図21(A)に示す確認画面における枠体Wは、マーカーMを結ぶ線分による表示の一例である。換言すると、枠体Wは、商品の領域を示す枠形状の一例である。枠体Wは、対象範囲の検出に使用されたフレーム画像上に重畳表示される。
【0076】
図21(B)に示す確認画面では、対象範囲の外側が隠されている様子を網掛けにより表現している。この表示の形態は、マスキング処理の一例である。なお、マスキング処理には、対象範囲の外側を完全に隠す手法と半透明の透かし処理を加える手法がある。
これらの表示により、ユーザは、ディスプレイ105上で撮像品質の良否の判断が可能になる。例えば対象範囲のサイズの大きさや歪の大きさに気付くことが可能になる。
【0077】
なお、本実施の形態の場合、情報表示制御部218による表示は、対象範囲特定部212で対象範囲が特定されることを前提としているが、対象範囲が特定されていない段階でも検出されているマーカーMの頂点を結ぶ線分の重畳表示を可能としてもよい。
例えばマーカーMを結ぶ線分の欠落があれば、ユーザは、対象範囲が特定されていないことに気付き易くなる。
【0078】
図22は、撮像中の被写体の確認画面に品質の判定結果が表示される例を説明する図である。(A)は判定結果を対象範囲の外縁を表す枠体Wの色で表示する例であり、(B)及び(C)は判定結果をテキストで表示する例である。
図22(A)に示す確認画面は、検出された対象範囲のサイズSが閾値H1以下の場合の表示例であり、枠体Wが赤色で表示されている。なお、検出された対象範囲のサイズSが閾値H1より大きい場合の枠体Wは緑色で表示される。従って、赤色による枠体Wの表示は、対象範囲が予め定めた条件を満たす場合とは異なる態様での表示の一例である。
【0079】
図22(B)に示す確認画面は、検出された対象範囲のサイズSが閾値H1以下の場合の表示例であり、品質の判定結果として「NG」がテキストT1で表示されている。なお、テキストT1には、品質の改善を支援する情報として、「もっと近くに寄ってください。」と表示されている。この他、「もう少しズームインしてください。」とのメッセージも可能である。
なお、これらの情報は、スピーカー108(図2参照)から音声として出力することも可能である。
【0080】
なお、テキストT1には、判定結果が得られた理由を表示することも可能である。例えば「距離が遠すぎるようです。」とか、「ズームアウトし過ぎです。」とかの表示も可能である。もっとも、近距離でズーム機能を使用すると画像に歪が生じることがある。
ところで、品質の判定結果が良好である場合にはテキストT1が表示されない仕様とすることも可能であるし、「OK」と表示することも可能である。
図22(B)に示す確認画面では、対象範囲の外縁を表す枠体Wを重畳表示していないが、図22(A)の場合と同様、枠体Wを重畳表示してもよい。
【0081】
図22(C)に示す確認画面は、検出された対象範囲のサイズSが閾値H1以下の場合の他の表示例である。
図22(C)に示す確認画面には、図22(B)と同様、判定結果がテキストT1で表示されている。なお、図22(C)に示す確認画面では、図21(B)と同様、対象範囲の外側がマスキングされている。
【0082】
図23は、撮像中の被写体の確認画面に品質の判定結果が表示される他の例を説明する図である。(A)は判定結果を対象範囲の外縁を表す枠体Wの色で表示する例であり、(B)及び(C)は判定結果をテキストで表示する例である。
図23(A)に示す確認画面は、検出された対象範囲の歪Dが閾値H2以上の場合の表示例であり、枠体Wが赤色で表示されている。なお、検出された対象範囲の歪Dが閾値H2より小さい場合の枠体Wは緑色で表示される。従って、赤色による枠体Wの表示は、対象範囲が予め定めた条件を満たす場合とは異なる態様での表示の一例である。
【0083】
図23(B)に示す確認画面は、検出された対象範囲の歪Dが閾値H2以上の場合の表示例であり、品質の判定結果として「NG」がテキストT2で表示されている。なお、テキストT2には、品質の改善を支援する情報として、「カメラを水平にして下さい。」と表示されている。この他、「もう少し遠くから撮像しましょう。」とのメッセージも可能である。
なお、これらの情報も、スピーカー108(図2参照)から音声として出力することも可能である。
【0084】
なお、テキストT2には、判定結果が得られた理由を表示することも可能である。例えば「カメラが傾いています。」とかの表示も可能である。
ところで、品質の判定結果が良好である場合にはテキストT2が表示されない仕様とすることも可能であるし、「OK」と表示することも可能である。
図23(B)に示す確認画面では、対象範囲の外縁を表す枠体Wを重畳表示していないが、図23(A)の場合と同様、枠体Wを重畳表示してもよい。
【0085】
図23(C)に示す確認画面は、検出された対象範囲の歪Dが閾値H2以上の場合の他の表示例である。
図23(C)に示す確認画面には、図23(B)と同様、判定結果がテキストT2で表示されている。なお、図23(C)に示す確認画面では、図22(B)と同様、対象範囲の外側がマスキングされている。
【0086】
図24は、実施の形態3で想定する画像処理システム1で実行される処理動作例を説明する図である。図24には、図19との対応部分に対応する符号を付して示している。
図24の場合、サーバ20Bは、ステップ21又はステップ22で否定結果が得られた場合に、ユーザによる撮像を支援する情報をユーザ端末10に通知する(ステップ31)。ステップ31がサーバ20Bに特有の処理動作である。ここでの「ユーザによる撮像を支援する情報」には、前述したように判定結果、判定結果が得られた理由、品質の改善を支援する情報が含まれる。
なお、サーバ20Bからの通知を受けたユーザ端末10は、通知された情報をディスプレイ105(図2参照)に表示する(ステップ4)。なお、ステップ4は、サーバ20Bから通知を受け付けた場合に限り実行される。
【0087】
<実施の形態4>
前述した実施の形態では、ユーザに求められる作業は、商品棚の動画撮像だけであった。すなわち、予め定めた条件を満たすフレーム画像が得られると自動的に棚割情報が生成される仕組みについて説明した。
本実施の形態では、商品棚を動画撮像しているユーザによるシャッター操作を条件に、画像補正以降の処理動作が進行する場合について説明する。
ここでのシャッター操作は、棚割情報の生成に使用するフレーム画像を動画像データから切り出すための操作である。
【0088】
図25は、実施の形態4で想定するサーバ20Cの機能構成の一例を説明する図である。図25には、図20との対応部分に対応する符号を付して示している。
なお、サーバ20Cのハードウェア構成やサーバ20Cを使用する画像処理システム1の構成については実施の形態3と同様である。
図25に示すサーバ20Cと図20に示すサーバ20Bとの違いは、品質判定部217から画像補正部213に対する判定結果の通知が無くなった点と、ユーザ端末10(図1参照)から画像補正部213へのシャッター操作情報の通知が追加された点の2点である。シャッター操作情報は、シャッターボタンBの操作の受け付けの有無を通知する情報である。
【0089】
図26は、撮像中の被写体の確認画面に品質の判定結果が表示される例を説明する図である。(A)は判定結果がNGの場合の表示例であり、(B)は判定結果がOKの場合の表示例である。図26に示す確認画面は、ユーザ端末10のディスプレイ105に表示される。
図26(A)に示す確認画面は、図22(B)に対応する。なお、撮像中の画像の品質が条件を満たさないため、シャッターボタンBは表示されていない。
【0090】
図26(B)に示す確認画面は、撮像中の画像の品質が条件を満たした場合に表示される。このため、確認画面には、品質の判定結果として「OK」がテキストT3で表示されている。また、図26(B)の場合、テキストT3には、ユーザに求める操作として「シャッターボタンをタップしてください。」と表示されている。同時に、シャッターボタンBが確認画面内に表示されている。
このシャッターボタンBをユーザがタップすると、シャッターボタンBがタップされたタイミングのフレーム画像について画像補正が開始される。
【0091】
図27は、実施の形態4で想定する画像処理システム1で実行される処理動作例を説明する図である。図27には、図24との対応部分に対応する符号を付して示している。
図27の場合、サーバ20Cは、ステップ21又はステップ22で否定結果が得られた場合に、品質NGをユーザ端末10に通知する(ステップ41)。なお、サーバ20Cは、ステップ41の実行後にステップ12に戻る。
【0092】
一方、ステップ21とステップ22の両方で肯定結果が得られた場合、サーバ20Cは、品質OKをユーザ端末10に通知する(ステップ42)。図27の場合、ステップ42の実行後に、サーバ20Cは、シャッターボタンBの操作ありか否かを判定する(ステップ43)。
シャッターボタンBの操作がない場合、ステップ43で否定結果が得られる。この場合、サーバ20Cは、ステップ12に戻る。
シャッターボタンBの操作があった場合、ステップ43で肯定結果が得られる。この場合、サーバ20Cは、シャッターボタンBの操作を受け付けたタイミングのフレーム画像を対象にステップ15~18の処理を実行する。
【0093】
なお、ユーザ端末10では、図24の場合と同様、サーバ20Cから品質に関する通知を受けた場合、通知された情報をディスプレイ105(図2参照)に表示する(ステップ4)。
次に、ユーザ端末10は、シャッターボタンBの操作は許可されているか否かを判定する(ステップ5)。
シャッターボタンBの操作が許可されていない場合(すなわち、品質がNGの場合)、ステップ5で否定結果が得られる。この場合、ユーザ端末10は、ステップ1に戻る。
【0094】
一方、シャッターボタンの操作が許可されている場合(すなわち、品質がOKの場合)、ステップ5で肯定結果が得られる。この場合、ユーザ端末10は、シャッターボタンBの操作を受け付けたか否かを判定する(ステップ6)。
シャッターボタンBの操作を受け付けていない場合、ステップ6で否定結果が得られる。この場合、ユーザ端末10は、ステップ1に戻る。
【0095】
一方、シャッターボタンBの操作を受け付けた場合、ステップ6で肯定結果が得られる。この場合、ユーザ端末10は、シャッターボタンBの操作をサーバ20Cに通知する(ステップ7)。
この後、ユーザ端末10は、撮像を終了するか否かを判定し(ステップ2)、否定結果が得られている間、動画像データのサーバ20Cへのアップロードを繰り返す。なお、ステップ2で肯定結果が得られた場合、ユーザ端末10は、動画像データのアップロードを終了する(ステップ3)。
【0096】
<実施の形態5>
本実施の形態では、商品検出部214による検出結果の情報をユーザにフィードバックする仕組みについて説明する。
前述した実施の形態4で説明したサーバ20Cの採用により、ユーザは、撮像中の画像が品質に関する条件を満たすことを事前に確認することが可能になる。
一方で、品質に関する条件を満たす画像であっても、商品検出部214において商品の検出漏れが発生する可能性がある。
そこで、本実施の形態では、商品検出部214で検出されている商品の位置とサイズの情報をユーザ端末10にフィードバックして、検出漏れのないフレーム画像を取り込めるようにする。
【0097】
図28は、実施の形態5で想定するサーバ20Dの機能構成の一例を説明する図である。図28には、図25との対応部分に対応する符号を付して示している。
なお、サーバ20Cのハードウェア構成やサーバ20Dを使用する画像処理システム1の構成については実施の形態4と同様である。
図28に示すサーバ20Dと図25に示すサーバ20Cとの違いは、商品検出部214から画像補正部213に対し、検出された商品の位置とサイズを表す矩形領域の情報がフィードバックされる点と、画像補正部213で逆変換された矩形領域の画像が情報表示制御部218に通知される点の2点である。
ここでの逆変換とは、対象範囲に対応する画像の歪を取り除く画像変換に対する逆変換を意味する。従って、矩形領域を逆変換した後の図形(以下「商品枠」という。)は、歪が付加された四角形となる。
【0098】
図29は、実施の形態5による矩形領域の表示処理を説明する図である。(A)は商品棚に陳列された商品を撮像した画像であり、(B)は画像補正部213による補正後の画像であり、(C)は商品検出部214が検出した矩形領域であり、(D)は画像補正部213による逆変換後の矩形領域を表す商品枠であり、(E)は商品枠を商品に重畳した画像である。
図29(E)に示すように、本実施の形態の場合には、撮像中の確認画面で視認される商品の傾きやサイズに一致した状態で、検出されている矩形領域に対応する商品枠を確認することが可能になる。
【0099】
図30は、実施の形態5で説明する処理動作を採用しない場合における矩形領域の表示例を説明する図である。(A)は商品棚に陳列された商品を撮像した画像であり、(B)は商品の外周に接するように検出した矩形領域であり、(C)は検出された矩形領域を商品に重畳した画像である。
なお、図30では、実施の形態5で説明する処理動作とは異なることを明確にするため「比較例」とのタイトルを付している。
【0100】
比較例の場合、図30(B)に示すように、斜めに傾いた商品の画像に合わせて矩形領域が検出される。このため、矩形領域の検出状態をユーザに通知すべく撮像中の確認画面に検出された矩形領域を重畳すると、図30(C)に示すように、どの矩形領域がどの商品に対応するかの確認が困難である。このため、ユーザは、矩形領域の検出漏れに気付き難くなる。
【0101】
図31は、実施の形態5に係る確認画面の表示例を説明する図である。(A)は商品の位置の検出漏れがある場合の表示例であり、(B)商品の位置の検出漏れがない場合の表示例である。図31に示す確認画面は、ユーザ端末10のディスプレイ105に表示される。
図31(A)及び(B)のいずれの場合も、商品検出部214(図28参照)で検出された矩形領域に対応する枠体は、商品の輪郭と一致している。このため、個々の商品と枠体との比較が容易であり、枠体の有無の確認が容易である。
【0102】
図31(A)に示す確認画面では、商品棚の左下隅に陳列されている2つの商品に枠体が表示されていない。このため、このままシャッターボタンを操作すると、不完全な棚割情報が生成されることになる。
なお、図31(A)に示す確認画面では、サイズSや歪Dに対する条件は満たしているため、品質判定の結果を示すテキストT4として「商品枠の表示に問題がなければシャッターボタンを押してください。」と表示されている。また、シャッターボタンBも表示されている。
一方、図31(B)に示す確認画面では、商品棚に陳列されている全ての商品に枠体が表示されている。このため、このままシャッターボタンを操作すると、商品棚に陳列されている全ての商品を対象とする棚割情報が生成される。
【0103】
図32は、実施の形態5で想定する画像処理システム1で実行される処理動作例を説明する図である。図32には、図27との対応部分に対応する符号を付して示している。
図32におけるサーバ20Dの処理動作は、ステップ14まで図27に示すサーバ20Cの処理動作と同じである。
ステップ14の実行後、サーバ20Dは、特定された対象範囲のサイズSが閾値H1より大きいか否かを判定する(ステップ21)。
【0104】
対象範囲のサイズSが閾値H1以下の場合(すなわち、ステップ21で否定結果の場合)、サーバ20Dは、ステップ12に戻る。
一方、対象範囲のサイズSが閾値H1より大きい場合(すなわち、ステップ21で肯定結果の場合)、サーバ20Dは、歪Dが閾値H2より小さいか否かを判定する(ステップ22)。
対象範囲の歪Dが閾値H2以上の場合(すなわち、ステップ22で否定結果の場合)、サーバ20Dは、ステップ12に戻る。
【0105】
一方、対象範囲の歪Dが閾値H2より小さい場合(すなわち、ステップ22で肯定結果の場合)、サーバ20Dは、ステップ15~17の処理を実行する。すなわち、サーバ20Dは、対象範囲に対応する画像の歪を補正し、商品の位置とサイズを検出する。
この後、サーバ20Dは、シャッターボタンBの操作ありか否かを判定する(ステップ43)。
シャッターボタンBの操作が検出された場合(すなわち、ステップ43で肯定結果の場合)、サーバ20Dは、ステップ18~19の処理を実行する。すなわち、サーバ20Dは、各位置の商品を識別し、識別された商品と位置を記述した棚割情報を生成する。
【0106】
一方で、シャッターボタンBの操作が検出されなかった場合(すなわち、ステップ43で否定結果の場合)、サーバ20Dは、矩形領域を逆変換して得られる商品枠の画像をユーザ端末10にフィードバックする(ステップ51)。
商品枠の画像をサーバ20Dから受信したユーザ端末10は、検出された矩形領域に対応する商品枠の画像を商品棚の画像に重畳して表示する(ステップ8)。
次に、ユーザ端末10は、シャッターボタンBの操作を受け付けたか否かを判定する(ステップ6)。
【0107】
シャッターボタンBの操作を受け付けていない場合(すなわち、ステップ6で否定結果の場合)、ユーザ端末10は、ステップ1に戻る。
一方、シャッターボタンBの操作を受け付けた場合(すなわち、ステップ6で肯定結果の場合)、ユーザ端末10は、シャッターボタンBの操作をサーバ20Dに通知する(ステップ7)。
この後、ユーザ端末10は、撮像を終了するか否かを判定し(ステップ2)、否定結果が得られている間、動画像データのサーバ20Dへのアップロードを繰り返す。なお、ステップ2で肯定結果が得られた場合、ユーザ端末10は、動画像データのアップロードを終了する(ステップ3)。
【0108】
<実施の形態6>
図33は、他の画像処理システムを説明する図である。(A)は同じ店舗内に存在するユーザ端末10とサーバ20Eで構成されるシステム例を示し、(B)は商品棚を撮像するユーザ端末10Aのみで構成されるシステム例を示す。図33には、図1との対応部分に対応する符号を付して示している。
図33(A)に示す画像処理システム1Aを構成するサーバ20Eは、他の店舗のユーザ端末10等と通信しない点で他の実施の形態で説明した画像処理システム1(図1参照)と相違する。なお、画像処理システム1Aの処理動作は、前述した実施の形態1~5を構成するユーザ端末とサーバと同じである。ここでのサーバ20Eも、情報処理システムの一例である。
【0109】
図33(B)に示す画像処理システム1Bの場合、1台のユーザ端末10Aで全ての処理動作が完結する。すなわち、商品棚の撮像から棚割情報の生成までの処理動作が1台のユーザ端末10Aで実行される。ここでのユーザ端末10Aは、情報処理システムの一例である。
図34は、ユーザ端末10Aで実行される処理動作例を説明する図である。なお、図34には、図13との対応部分に対応する符号を付して示している。
ユーザ端末10Aの処理動作も、棚割用のプログラムの起動を通じて開始される。棚割用のプログラムによる撮像が開始されると、ユーザ端末10Aは、ステップ12~19の処理を実行する。
【0110】
すなわち、ユーザ端末10Aは、撮像中の動画像データからマーカーMを検出し(ステップ12)、付帯情報で指定された全てのマーカーMが存在するか否かを判定する(ステップ13)。
検出されたマーカーMの個数が付帯情報で指定されたマーカーMの個数に不足する場合(すなわち、ステップ13で否定結果の場合)、ユーザ端末10Aは、別のフレーム画像を対象にマーカーMの検出を継続する。
一方、検出されたマーカーMの個数が付帯情報で指定されたマーカーMの個数を充足する場合(すなわち、ステップ13で肯定結果の場合)、ユーザ端末10Aは、対象範囲を特定する(ステップ14)。
【0111】
その後、ユーザ端末10Aは、マーカーMの座標点を線分で結んで対象範囲を特定し、特定された対象範囲に対応する画像の歪を補正する(ステップ15~16)。
さらに、ユーザ端末10Aは、歪が補正された画像から商品の位置とサイズを検出し、検出された各位置の商品を識別して棚割情報を生成する(ステップ17~19)。
【0112】
<他の実施の形態>
(1)以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は前述した実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0113】
(2)前述の実施の形態では、撮像中の動画像データをユーザ端末10からサーバ20にアップロードする場合について説明したが、動画像データは再生画像でもよい。
【0114】
(3)前述の実施の形態では、マーカーの検出から棚割情報の生成までの全ての処理を1台のサーバ又は1台のユーザ端末が単独で実行しているが、複数台のサーバや複数台のユーザ端末の連携動作により実現してもよい。
【0115】
(4)前述の実施の形態では、マーカーの検出から棚割情報の生成までの全ての処理を1台のサーバ又は1台のユーザ端末が単独で実行しているが、一連の処理をサーバとユーザ端末とに分散してもよい。例えばマーカー検出部211(図4参照)、対象範囲特定部212(図4参照)、画像補正部213(図4参照)、品質判定部217(図16参照)、情報表示制御部218(図20参照)に対応する処理はユーザ端末で実行し、商品検出部214(図4参照)、商品照合部215(図4参照)、棚割推定部216(図4参照)に対応する処理はサーバで実行してもよい。
【0116】
(5)前述した実施の形態におけるプロセッサは、広義的な意味でのプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU等)の他、専用的なプロセッサ(例えばGPU(=Graphical Processing Unit)、ASIC、FPGA(=Field Programmable Gate Array)、プログラム論理デバイス等)を含む。
また、前述した各実施の形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサが単独で実行してもよいが、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して実行してもよい。また、プロセッサにおける各動作の実行の順番は、前述した各実施の形態に記載した順番のみに限定されるものでなく、個別に変更してもよい。
【0117】
<付記>
(((1)))
1又は複数のプロセッサを有し、1又は複数のプロセッサは、撮像デバイスから出力される動画像から、対象範囲の頂点の位置を規定する物理的な指標の像を検出し、動画像から検出された指標を使用して、対象範囲に対応する第1の静止画像を動画像から切り出し、第1の静止画像の歪を補正した第2の静止画像を用いて、商品と位置を識別した結果を出力する、情報処理システム。
(((2)))
1又は複数のプロセッサは、検出された指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たす場合、第1の静止画像を動画像から切り出す、(((1)))に記載の情報処理システム。
(((3)))
1又は複数のプロセッサは、領域のサイズが第1の閾値より大きい場合、予め定めた条件を満たすと判定する、(((2)))に記載の情報処理システム。
(((4)))
1又は複数のプロセッサは、領域の歪が第2の閾値より大きい場合、予め定めた条件を満たすと判定する、(((2)))に記載の情報処理システム。
(((5)))
1又は複数のプロセッサは、検出された指標を結ぶ線分で囲まれる領域を、領域の外側の領域と識別可能に表示する、(((1)))~(((4)))のいずれか1つに記載の情報処理システム。
(((6)))
1又は複数のプロセッサは、検出された指標を結ぶ線分を動画像に重畳して表示する、(((5)))に記載の情報処理システム。
(((7)))
1又は複数のプロセッサは、外側の領域部分をマスキング処理する、(((5)))に記載の情報処理システム。
(((8)))
1又は複数のプロセッサは、検出された指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たさない場合、第1の静止画像を切り出せない状態を示す情報を画面上に表示する、(((1)))~(((7)))のいずれか1つに記載の情報処理システム。
(((9)))
1又は複数のプロセッサは、検出された指標を結ぶ線分を、検出された指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たす場合とは異なる態様で表示する、(((8)))に記載の情報処理システム。
(((10)))
1又は複数のプロセッサは、動画像の撮像者に求められる行動をテキストにより表示する、(((8)))に記載の情報処理システム。
(((11)))
1又は複数のプロセッサは、検出された指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たす場合、第1の静止画像を切り出すためのシャッター操作が可能になった旨を画面上に表示する、(((1)))~(((10)))のいずれか1つに記載の情報処理システム。
(((12)))
1又は複数のプロセッサは、検出された指標によって特定される領域が予め定めた条件を満たす場合、第2の静止画像から検出された各商品の領域を示す枠形状を、第1の静止画像の歪に応じて逆変換し、動画像に重畳して表示する、(((1)))~(((1)))のいずれか1つに記載の情報処理システムである。
(((13)))
1又は複数のプロセッサは、動画像上に枠形状が重畳して表示されている場合、第1の静止画像を動画像から切り出すためのシャッター操作の受け付けを可能とする、(((12)))に記載の情報処理システム。
(((14)))
1又は複数のコンピュータに、撮像デバイスから出力される動画像から、対象範囲の頂点の位置を規定する物理的な指標の像を検出する機能と、動画像から検出された指標を使用して、対象範囲に対応する第1の静止画像を動画像から切り出す機能と、第1の静止画像の歪を補正した第2の静止画像を用いて、商品と位置を識別した結果を出力する機能と、を実現させるためのプログラム。
【0118】
(((1)))に係る情報処理システムによれば、画面に表示される指標と商品棚との位置決めをスタッフに要求する場合に比して、簡便に品質の高い画像を撮像可能にできる。
(((2)))に係る情報処理システムによれば、撮像される画像の品質のばらつきを抑制できる。
(((3)))に係る情報処理システムによれば、撮像される画像の品質のばらつきを抑制できる。
(((4)))に係る情報処理システムによれば、撮像される画像の品質のばらつきを抑制できる。
(((5)))に係る情報処理システムによれば、指標の検出状況を確認可能にできる。
(((6)))に係る情報処理システムによれば、指標の検出状況を確認可能にできる。
(((7)))に係る情報処理システムによれば、指標の検出状況を確認可能にできる。
(((8)))に係る情報処理システムによれば、撮像条件の変更の必要性を撮像者に気付かせることができる。
(((9)))に係る情報処理システムによれば、撮像条件の変更の必要性を撮像者に気付かせることができる。
(((10)))に係る情報処理システムによれば、品質を改善するための具体的な行動を撮像者に通知ができる。
(((11)))に係る情報処理システムによれば、撮像者のシャッター操作を支援できる。
(((12)))に係る情報処理システムによれば、撮像者のシャッター操作を支援できる。
(((13)))に係る情報処理システムによれば、撮像される画像の品質のばらつきを抑制できる。
(((14)))に係るプログラムによれば、画面に表示される指標と商品棚との位置決めをスタッフに要求する場合に比して、簡便に品質の高い画像を撮像可能にできる。
【符号の説明】
【0119】
1、1A、1B…画像処理システム、10、10A…ユーザ端末、20、20A、20B、20C、20D、20E…サーバ、101、201…プロセッサ、102、202…ROM、103、203…RAM、104、204…補助記憶装置、105…ディスプレイ、106…カメラ、107…マイク、108…スピーカー、109、205…通信インタフェース、110、206…信号線、211…マーカー検出部、212…対象範囲特定部、213…画像補正部、214…商品検出部、215…商品照合部、216…棚割推定部、217…品質判定部、218…情報表示制御部、220…商品識別部、230…棚割情報生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34