IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ テルモ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-カテーテル 図1
  • 特開-カテーテル 図2
  • 特開-カテーテル 図3
  • 特開-カテーテル 図4
  • 特開-カテーテル 図5
  • 特開-カテーテル 図6
  • 特開-カテーテル 図7
  • 特開-カテーテル 図8
  • 特開-カテーテル 図9
  • 特開-カテーテル 図10
  • 特開-カテーテル 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012725
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】カテーテル
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/01 20060101AFI20240124BHJP
【FI】
A61M25/01 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2020200283
(22)【出願日】2020-12-02
(71)【出願人】
【識別番号】000109543
【氏名又は名称】テルモ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141829
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 牧人
(74)【代理人】
【識別番号】100123663
【弁理士】
【氏名又は名称】広川 浩司
(72)【発明者】
【氏名】堀場 健一
(72)【発明者】
【氏名】冨田 大
(72)【発明者】
【氏名】杉村 春佳
(72)【発明者】
【氏名】吉川 光則
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA05
4C267BB02
4C267BB07
4C267BB20
4C267DD01
(57)【要約】
【課題】押し込み力や回転力を効果的に作用させることができ、かつ手術中に先端チューブと線状シャフトが分離することを防止できる中間開口を有するカテーテルを提供する。
【解決手段】先端チューブ20および線状シャフト30を有する中間開口を有するカテーテルであって、線状シャフト30は、先端形状部32と、先端形状部32から基端側へ延在する基部31と、を有し、先端形状部32は、基部31から先端側へ直線状に延在する中間直線部33と、中間直線部33の先端側に配置されて略半円を描くように曲がる半円部34と、半円部34の中間直線部33が配置される側の反対側の端部から基端側へ直線状に延在する先端直線部35と、を有し、中間直線部33は、基部31から先端側へ延長する延長線L1に対して傾斜し、半円部34は、延長線L1上に配置され、先端直線部35は、延長線L1を挟んで中間直線部33の反対側に配置される。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端チューブおよび前記先端チューブから基端側へ延在する線状シャフトを有する中間開口を有するカテーテルであって、
前記線状シャフトは、形状付けられた先端形状部と、前記先端形状部から基端側へ延在する基部と、を有し、
前記先端形状部は、前記基部から先端側へ直線状に延在する中間直線部と、前記中間直線部の先端側に配置されて略半円を描くように曲がる半円部と、前記半円部の前記中間直線部が配置される側の反対側の端部から基端側へ直線状に延在する先端直線部と、を有し、
前記中間直線部は、少なくとも一部が前記基部から先端側へ延長する延長線に対して傾斜し、
前記半円部は、前記延長線上に配置され、
前記先端直線部は、前記延長線を挟んで前記中間直線部の反対側に配置されることを特徴とする中間開口を有するカテーテル。
【請求項2】
先端チューブおよび前記先端チューブから基端側へ延在する線状シャフトを有する中間開口を有するカテーテルであって、
前記先端チューブは、先端から基端へ貫通する内腔を有する管体であり、先端側に配置される管状部と、前記管状部の基端側に配置される半管部とを備え、
前記線状シャフトは、形状付けられた先端形状部と、前記先端形状部から基端側へ延在する基部と、を有し、
前記線状シャフトは、前記半管部の層内に少なくとも一部が埋め込まれ、前記管状部の基端側において層内に埋め込まれており、
前記先端チューブは、少なくとも1つの線材が巻回または編組みされて形成される補強体を有し、
前記先端形状部は、前記基部から先端側へ直線状に延在する中間直線部と、前記中間直線部の先端側に配置されて略半円を描くように曲がる半円部と、前記半円部の前記中間直線部が配置される側の反対側の端部から基端側へ直線状に延在する先端直線部と、を有し、
前記半円部は、前記先端チューブの軸心方向において前記補強体と重なる位置に配置されることを特徴とする中間開口を有するカテーテル。
【請求項3】
先端チューブおよび前記先端チューブから基端側へ延在する線状シャフトを有する中間開口を有するカテーテルであって、
前記線状シャフトは、形状付けられた先端形状部と、前記先端形状部から基端側へ延在する基部と、を有し、
前記先端チューブは、少なくとも1つの線材が巻回または編組みされて形成される補強体を有し、
前記先端形状部は、前記基部から先端側へ直線状に延在する中間直線部と、前記中間直線部の先端側に配置されて略半円を描くように曲がる半円部と、前記半円部の前記中間直線部が配置される側の反対側の端部から基端側へ直線状に延在する先端直線部と、を有し、
前記半円部は、前記先端チューブの軸心方向において前記補強体と重なる位置に配置され、
前記先端直線部の基端側の終端部は、前記補強体よりも基端側に配置されることを特徴とする中間開口を有するカテーテル。
【請求項4】
前記線状シャフトは、外径が先端側へ向かってテーパ状に縮径する少なくとも1つのテーパ部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の中間開口を有するカテーテル。
【請求項5】
前記半円部が、テーパ部を有することを特徴とする請求項4に記載の中間開口を有するカテーテル。
【請求項6】
前記半円部が、一定径であることを特徴とする請求項4に記載の中間開口を有するカテーテル。
【請求項7】
前記線状シャフトは、基端側から先端側へ向かって、外径が一定の第1直線部と、外径が減少する第1テーパ部と、外径が一定の第2直線部と、外径が減少する第2テーパ部と、外径が一定の第3直線部とを有し、
前記第1直線部は前記基部を形成し、
前記第1テーパ部は前記基部と前記中間直線部の境界を含む部位を形成し、
前記第2直線部、前記第2テーパ部、および前記第3直線部の基端側の一部は、前記中間直線部を形成し、
前記第3直線部の他の部位は、前記半円部および前記先端直線部を形成することを特徴とする請求項6に記載の中間開口を有するカテーテル。
【請求項8】
前記先端形状部が前記基部よりも外径が小さくかつ、一定である請求項6に記載の中間開口を有するカテーテル。
【請求項9】
前記先端形状部の軸心は、同一平面を超えて立体的に配置されることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の中間開口を有するカテーテル。
【請求項10】
前記先端形状部は、当該先端形状部の外周面から離れる方向であって、前記基部に接続される方向へ突出する返し部を有することを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の中間開口を有するカテーテル。
【請求項11】
前記返し部は、少なくとも1つの線材が巻回または編組みされて前記先端チューブに形成される補強体に係合可能であることを特徴とする請求項10に記載の中間開口を有するカテーテル。
【請求項12】
ガイディングカテーテルに挿入される治療用カテーテルをガイドするため、前記ガイディングカテーテルの先端開口から前記治療用カテーテルの先端を突出させ、前記治療用カテーテルに沿って冠動脈内を末梢へ進め、前記治療用カテーテルに設けられて治療を行うための治療部を病変部に配置するためのガイドエクステンションカテーテルであることを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の中間開口を有するカテーテル。
【請求項13】
ガイディングカテーテルに挿入される治療用カテーテルをガイドするため、前記ガイディングカテーテルの先端開口から前記治療用カテーテルの先端を突出させ、前記治療用カテーテルに沿って冠動脈内を末梢へ進め、前記治療用カテーテルに設けられて治療を行うための治療部を病変部に配置するためのガイドエクステンションカテーテルに挿入されるラピッドエクスチェンジ型のダイレータであることを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載の中間開口を有するカテーテル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、先端チューブと、先端チューブに連結されて先端チューブから基端側へ延在する線状シャフトとを有する中間開口を有するカテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
血管等の生体管腔へ挿入して治療や診断等を行うための治療用カテーテル(バルーンカテーテルやステント留置用カテーテルなど)を目的部位へ案内するために、ガイディングカテーテルが用いられる。
【0003】
例えば、冠動脈の治療を行うPCIの1つである経皮的冠動脈形成術(PTCA)では、ガイディングカテーテル用のガイドワイヤを手首や大腿部の皮膚から動脈内へ挿入し、冠動脈の入口へ到達させる。次に、ガイドワイヤに沿ってガイディングカテーテルを動脈内に挿入し、続いて、ガイディングカテーテル用のガイドワイヤを抜去し、冠動脈口に係合させる。ガイディングカテーテルの内腔に治療用カテーテル用のガイドワイヤを挿入して、冠動脈内の病変部を通過させる。この後、治療用カテーテル用のより細いガイドワイヤに沿ってバルーンカテーテルを挿入し、ガイディングカテーテル先端開口からバルーンカテーテル先端を突出させ、病変部を通過したガイドワイヤに沿って冠動脈内を末梢へ進め、バルーンを病変部に配置し、バルーンを拡張させて治療を行う。
【0004】
ガイディングカテーテルの先端を所定の部位(例えば、冠動脈口)に係合させた後に、治療用カテーテルをガイディングカテーテル先端開口から病変部まで湾曲あるいは屈曲した冠動脈内をスムーズに進めるため、ガイドエクステンションカテーテルが使用される場合がある。すなわち、ガイドエクステンションカテーテルは、ガイディングカテーテルよりも病変部の近くまで挿入することが可能であり、さらに、治療用カテーテルに安定したバックアップ力を与えることができる。
【0005】
ガイドエクステンションカテーテルは、ガイディングカテーテルの内腔を移動して、ガイディングカテーテル先端開口から先端側へ突出可能な先端チューブと、先端チューブに連結されて先端チューブから基端側へ延在する線状シャフトとを有する、いわゆる中間開口を有するカテーテルであり、中間開口は、ここでは先端チューブの基端開口部である。ガイドエクステンションカテーテルは、先端チューブの基端側が線状シャフトであるため、管状の部位(先端チューブ)の長さが短い。このため、ガイディングカテーテルの内部にガイドワイヤを挿入した状態で、ガイドワイヤを抜去することなく、ガイドエクステンションカテーテルをガイドワイヤに沿ってガイディングカテーテルに対して抜き差しすることが容易となる。すなわち、このような手技を行う際には、ガイディングカテーテルよりも基端側に突出しているガイドワイヤの長さが、ガイドエクステンションカテーテルの管状の部位の長さよりも長いことが必要である。ガイドエクステンションカテーテルは、線状シャフトを有することで、管状の部位の長さを短くできるため、必要以上に長いガイドワイヤを使用する必要がなく、手技が容易となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2011-135989号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
先端チューブおよび線状シャフトにより形成される中間開口を有するカテーテルを使用する際には、体外に位置する細い線状シャフトを把持して、体内に位置する先端チューブを操作する。このため、中間開口を有するカテーテルは、手元側で作用させる押し込み力や回転力を先端側へ効果的に作用させることが難しい。特許文献1に、線状シャフトの先端をコの字あるいはU字形状に形状を付けた鉤状部を設け先端チューブと結合した中間開口を有するカテーテルが開示されているが、シャフト基部と先端チューブ内のシャフトが同軸であるため、中間開口を有するカテーテルの手元を引っ張った時に、先端チューブからシャフトが抜けるおそれがある。
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、押し込み力や回転力を効果的に作用させ、手術中に先端チューブと線状シャフトが分離することを防止できる中間開口を有するカテーテルを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成する中間開口を有するカテーテルは、先端チューブおよび前記先端チューブから基端側へ延在する線状シャフトを有する中間開口を有するカテーテルであって、前記線状シャフトは、形状付けられた先端形状部と、前記先端形状部から基端側へ延在する基部と、を有し、前記先端形状部は、前記基部から先端側へ直線状に延在する中間直線部と、前記中間直線部の先端側に配置されて略半円を描くように曲がる半円部と、前記半円部の前記中間直線部が配置される側の反対側の端部から基端側へ直線状に延在する先端直線部と、を有し、前記中間直線部は、少なくとも一部が前記基部から先端側へ延長する延長線に対して傾斜し、前記半円部は、前記延長線上に配置され、前記先端直線部は、前記延長線を挟んで前記中間直線部の反対側に配置されることを特徴する。
【発明の効果】
【0010】
上記のように構成した中間開口を有するカテーテルは、先端直線部および中間直線部が基部から延びる延長線を挟んで両側に配置されるため、線状シャフトから先端チューブへ効率よく力を伝達させることができる。このため、術者が体外に位置する線状シャフトを操作する際に、本中間開口を有するカテーテルは、押し込み力や回転力を先端チューブへ効果的に作用させることができ、かつ手術中に先端チューブと線状シャフトが分離することを防止できる。
【0011】
上記目的を達成する中間開口を有するカテーテルの他の態様は、先端チューブおよび前記先端チューブから基端側へ延在する線状シャフトを有する中間開口を有するカテーテルであって、前記先端チューブは、先端から基端へ貫通する内腔を有する管体であり、先端側に配置される管状部と、前記管状部の基端側に配置される半管部とを備え、前記線状シャフトは、形状付けられた先端形状部と、前記先端形状部から基端側へ延在する基部と、を有し、前記線状シャフトは、前記半管部の層内に少なくとも一部が埋め込まれ、前記管状部の基端側において層内に埋め込まれており、前記先端チューブは、少なくとも1つの線材が巻回または編組みされて形成される補強体を有し、前記先端形状部は、前記基部から先端側へ直線状に延在する中間直線部と、前記中間直線部の先端側に配置されて略半円を描くように曲がる半円部と、前記半円部の前記中間直線部が配置される側の反対側の端部から基端側へ直線状に延在する先端直線部と、を有し、前記半円部は、前記先端チューブの軸心方向において前記補強体と重なる位置に配置されることを特徴とする。
【0012】
上記のように構成した中間開口を有するカテーテルは、先端チューブの管状部と半管部が線状シャフトに固定されるため、本中間開口を有するカテーテルは、押し込み力や回転力を先端チューブへ効果的に作用させることができ、かつ手術中に先端チューブと線状シャフトが分離することを防止できるとともに先端チューブの管状部から半管部への物性の変化が小さくなる。
【0013】
上記目的を達成する中間開口を有するカテーテルの他の態様は、先端チューブおよび前記先端チューブから基端側へ延在する線状シャフトを有する中間開口を有するカテーテルであって、前記線状シャフトは、形状付けられた先端形状部と、前記先端形状部から基端側へ延在する基部と、を有し、前記先端チューブは、少なくとも1つの線材が巻回または編組みされて形成される補強体を有し、前記先端形状部は、前記基部から先端側へ直線状に延在する中間直線部と、前記中間直線部の先端側に配置されて略半円を描くように曲がる半円部と、前記半円部の前記中間直線部が配置される側の反対側の端部から基端側へ直線状に延在する先端直線部と、を有し、前記半円部は、前記先端チューブの軸心方向において前記補強体と重なる位置に配置され、前記先端直線部の基端側の終端部は、前記補強体よりも基端側に配置されることを特徴とする。
【0014】
上記のように構成した中間開口を有するカテーテルのさらに他の態様は、半円部が補強体と重なり、かつ半円部から延在する先端直線部が補強体を超えて基端側まで到達するため、先端直線部が補強体と重なる範囲が広くなり、線状シャフトから、先端チューブに強度を付与するための補強体へ力を伝えやすい。このため、中間開口を有するカテーテルは、線状シャフトから先端チューブへ効率よく力を伝達させることができる。したがって、術者が体外に位置する線状シャフトを操作する際に、本中間開口を有するカテーテルは、押し込み力や回転力を先端チューブへ効果的に作用させることができ、かつ手術中に先端チューブと線状シャフトが分離することを防止できる。
【0015】
前記線状シャフトは、外径が先端側へ向かってテーパ状に縮径する少なくとも1つのテーパ部を有してもよい。これにより、線状シャフトは、先端側ほど剛性が減少して柔軟な構造となるため、先端部に柔軟性(フレキシビリティ)を付与しつつ、基端部に高い押し込み性(プッシャビリティ)を付与できる。半円部は中間開口を有するカテーテルの全体の物性をコントロールするため、テーパ部を有してもよく、一定径でもよい。
【0016】
前記線状シャフトは、基端側から先端側へ向かって、外径が一定の第1直線部と、外径が減少する第1テーパ部と、外径が一定の第2直線部と、外径が減少する第2テーパ部と、外径が一定の第3直線部とを有し、前記第1直線部は前記基部を形成し、前記第1テーパ部は前記基部と前記中間直線部の境界を含む部位を形成し、前記第2直線部、前記第2テーパ部、および前記第3直線部の基端側の一部は、前記中間直線部を形成し、前記第3直線部の他の部位は、前記半円部および前記先端直線部を形成してもよい。これにより、線状シャフトは、先端側に向かって剛性が段階的に減少して柔軟な構造となるため、先端部に柔軟性を付与しつつ、基端部に高い押し込み性を付与できる。
【0017】
前記先端形状部が前記基部よりも外径が小さくかつ、一定であってもよい。これにより、先端形状部は、基部よりも剛性が減少して柔軟な構造となるため、先端部に柔軟性を付与しつつ、基端部に高い押し込み性を付与できる。
【0018】
前記先端形状部の軸心は、同一平面を超えて立体的に配置されてもよい。これにより、線状シャフトの中間直線部、半円部および先端直線部を、先端チューブの限定された肉厚の範囲内に効率よく配置できるため、先端チューブの肉厚の増加を抑制できる。
【0019】
前記先端形状部は、当該先端形状部の外周面から離れる方向であって、前記基部に接続される方向へ突出する返し部を有してもよい。これにより、返し部が先端チューブの材料に引っ掛かり、線状シャフトが先端チューブから抜けることを抑制できる。
【0020】
前記返し部は、少なくとも1つの線材が巻回または編組みされて前記先端チューブに形成される補強体に係合可能であってもよい。これにより、返し部が先端チューブの補強体に引っ掛かり、線状シャフトが先端チューブから抜けることを強固に抑制できる。
【0021】
前記中間開口を有するカテーテルは、ガイディングカテーテルに挿入される治療用カテーテルをガイドするため、前記ガイディングカテーテルの先端開口から前記治療用カテーテルの先端を突出させ、前記治療用カテーテルに沿って冠動脈内を末梢へ進め、前記治療用カテーテルに設けられて治療を行うための治療部を病変部に配置するためのガイドエクステンションカテーテルであってもよい。これにより、術者が体外に位置する線状シャフトを操作する際に、ガイドエクステンションカテーテルは、押し込み力や回転力を先端チューブへ効果的に伝達させることができ、かつ手術中に先端チューブと線状シャフトが分離することを防止できる。
【0022】
前記中間開口を有するカテーテルは、ガイディングカテーテルに挿入される治療用カテーテルをガイドするため、前記ガイディングカテーテルの先端開口から前記治療用カテーテルの先端を突出させ、前記治療用カテーテルに沿って冠動脈内を末梢へ進め、前記治療用カテーテルに設けられて治療を行うための治療部を病変部に配置するためのガイドエクステンションカテーテルに挿入されるラピッドエクスチェンジ型のダイレータであってもよい。これにより、術者が体外に位置する線状シャフトを操作する際に、ダイレータは、押し込み力や回転力を先端チューブへ効果的に伝達させることができ、かつ手術中に先端チューブと線状シャフトが分離することを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本実施形態に係る中間開口を有するカテーテルであるガイドエクステンションカテーテル、ダイレータおよびガイディングカテーテルを示す平面図である。
図2】ガイドエクステンションカテーテルを示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図、(C)は線状シャフトの一部拡大図である。
図3】ガイドエクステンションカテーテルを示す図であり、(A)は図2のA-A線に沿う断面図、(B)は図2のB-B線に沿う断面図、(C)は図2のC-C線に沿う断面図である。
図4】ダイレータを示す図であり、(A)は側面図、(B)は平面図、(C)はダイレータ線状シャフトの一部拡大図である。である。
図5図4のD-D線に沿う断面図である。
図6】ガイドエクステンションカテーテルにダイレータを組み立てたカテーテル組立体を示す側面図である。
図7】第1変形例を示す中間開口を有するカテーテルの図であり、(A)は側面図、(B)は先端チューブを透過して示す側面図である。
図8】第2変形例を示す中間開口を有するカテーテルの図であり、(A)は平面図、(B)は先端チューブを透過して示す正面図である。
図9】第3変形例を示す中間開口を有するカテーテルおよびダイレータの側面図である。
図10】第4変形例を示す中間開口を有するカテーテルおよびダイレータの側面図である。
図11】第5変形例を示すダイレータの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。なお、図面の寸法比率は、説明の都合上、誇張されて実際の比率とは異なる場合がある。本明細書では、デバイスの血管に挿入する側を「先端側」、操作する側を「基端側」と称することとする。
【0025】
本実施形態に係る中間開口を有するカテーテルは、図1に示すように、先端ソフトチップ100Aを有するガイディングカテーテル100に挿入されて、ガイディングカテーテル100の先端開口101から突出し、治療用カテーテルをガイドするためのチューブをガイディングカテーテル100から先端側へ延長するために使用されるガイドエクステンションカテーテル10である。ガイドエクステンションカテーテル10には、ラピッドエクスチェンジ型のダイレータ50が挿入可能である。
【0026】
ガイドエクステンションカテーテル10は、図1~3に示すように、管状の先端チューブ20と、先端チューブ20に連結されて先端チューブ20から基端側へ延在する線状シャフト30とを備えている。
【0027】
先端チューブ20は、ガイディングカテーテル100の内腔を移動して、ガイディングカテーテル100の先端開口101から先端側へ突出可能である。これにより、先端チューブ20は、ガイディングカテーテル100から連続する内腔を提供する。すなわち、手技において、ガイドエクステンションカテーテル10の先端チューブ20は、ガイディングカテーテル100よりも病変部の近くまで挿入されて、治療用カテーテルに安定したバックアップを与えることができる。先端チューブ20は、先端から基端へ貫通する内腔を有する管体であり、先端側に配置される管状部21と、管状部21の基端側に配置される半管部22とを備えている。管状部21は、周方向に360度の範囲で材料が設けられて円管状に形成される。半管部22は、周方向に略180度の範囲で材料が設けられて、ハーフパイプ状に形成される。なお、半管部22の材料が設けられる角度範囲は、360度未満であれば、特に限定されず、例えば180度未満であってもよい。また、半管部22は、設けられなくてもよい。管状部21の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば200mm~400mmである。半管部22の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば5mm~200mmである。先端チューブ20の内径は、特に限定されないが、例えば1.3mm~1.5mmである。先端チューブ20の外径は、特に限定されないが、例えば1.55mm~1.75mmである。
【0028】
先端チューブ20の剛性は、基端側から先端側へ向かって段階的に、または徐々に減少することが好ましい。これにより、先端チューブ20は、先端側ほど剛性が減少して柔軟な構造となるため、先端部に柔軟性を付与しつつ、基端部に高い押し込み性を付与できる。なお、先端チューブ20の剛性は、基端側から先端側へ向かって変化しなくてもよい。先端チューブ20は、最先端に、例えばポリウレタン等の柔軟な材料により形成される先端チップ21Aを有している。
【0029】
先端チューブ20は、内層23と、補強体24と、中層25と、外層26と、先端マーカー27と、基端マーカー28とを備えている。
【0030】
内層23は、先端チューブ20の管状部21および半管部22の内周面を形成する層である。内層23は、内部をガイドワイヤ、治療用カテーテルおよびダイレータ50等が摺動しやすいように、低摩擦材料により形成されることが好ましい。低摩擦材料は、例えばPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、PFA(四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体)等のフッ素系樹脂やシリコン樹脂であるが、これらに限定されない。内層23の厚みは、特に限定されないが、例えば0.0001mm~0.1mmm、好ましくは0.005mm~0.05mm、より好ましくは0.01mm~0.03mmである。
【0031】
補強体24は、先端チューブ20の管状部21を補強するために螺旋状に巻回されたコイルまたは編組みされた複数のブレードにより形成される。コイルやブレードは、例えばステンレス鋼などの金属材料からなる線材であり、線材の断面形状は丸、楕円、長円、長方形などの形状であり、線材の径、幅、厚さは特に限定されず、適宜設定される。補強体24がコイルにより形成される場合、長軸と線材の交差角度は特に限定されず、適宜設定され長軸方向に沿って一定でも変化してもよい。補強体24がブレードにより形成される場合、編み目の一つをピック(pick)としたピック数、ひとつのピックに含まれる素線の数である持ち数(number of ends)、1周にあるピックの数である打ち数(number of spindles)は適宜設定される。また補強線の形状や寸法は、巻き方向によって異なるものを用いてもよい。補強体24のコイルまたはブレードを形成する線材は、隙間を有して疎ピッチで配置されても、隙間なく密ピッチで配置されてもよい。補強体24は、タングステン線を密ピッチで配置される場合には、造影性を向上させる造影マーカーとすることができる。
【0032】
中層25は、先端チューブ20の管状部21および半管部22の内層23および補強体24の外周面を囲む層である。中層25は、補強体24が設けられない範囲においては、内層23に接合されている。中層25の構成材料は、特に限定されないが、例えば例えば、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、ポリエーテルケトン、ポリイミド系等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)を用いることができる。または各種エラストマーのうち、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー等を好適に使用できる。中層25の厚みは、特に限定されないが、例えば0.0001mm~0.1mm、好ましくは0.005mm~0.05mm、より好ましくは0.01mm~0.03mmである。
【0033】
外層26は、先端チューブ20の管状部21および半管部22の外周面を形成する層である。外層26は、管状部21および半管部22の中層25の外周面を囲んでいる。外層26は、さらに、管状部21に設けられる先端マーカー27および基端マーカー28の外周面を囲んでいる。外層26は、中層25との間に、線状シャフト30を挟んで固定している。このため、線状シャフト30は、補強体24に直接的に接触しない。線状シャフト30および補強体24は、金属材料により形成される場合、接触すると滑りやすく、かつ摩耗を生じやすい。これに対し、補強体24と線状シャフト30の間に中層25が設けられるため、線状シャフト30および補強体24の滑りや摩耗を抑制できる。外層26は、線状シャフト30を固定する外層固定部29を有している。外層固定部29は、先端チューブ20の軸心と直交する断面において、径方向外側へ突出している。このため、内部に線状シャフト30が配置される範囲において、外層26が薄くなり過ぎない。したがって、先端チューブ20の強度を向上でき、先端チューブ20から線状シャフト30が抜けることを抑制でき、線状シャフト30を細く過ぎる必要がなくなり、かつガイドエクステンションカテーテル10の押し込み性を向上できる。なお、外層固定部29は、径方向外側へ突出していなくてもよい。
【0034】
また外層26と中層25は、同じ材料を用いてもよく、あるいは色の異なるものや硬度が異なるものを用いてもよい。
【0035】
外層26の構成材料は、特に限定されないが、例えば、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、ポリエーテルケトン、ポリイミド系等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)を用いることができる。または各種エラストマーのうち、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、等を好適に使用できる。外層26の厚みは、特に限定されないが、例えば0.0001mm~0.1mm、好ましくは0.005mm~0.05mm、より好ましくは0.01mm~0.03mmである。である。外層26の外周面には、血管やガイディングカテーテル100の内壁面との通過性を向上させるために潤滑性材料がコーティングされてもよい。潤滑性材料は例えば、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチルアクリレート、3,4-エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート、β-メチルグリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有単量体と、N-メチルアクリルアミド、N,N-ジメチルアクリルアミド、アクリルアミド等の親水性単量体との共重合体;上記親水性単量体から構成される(共)重合体;ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等のセルロース系高分子物質;多糖類、ポリビニルアルコール、メチルビニルエーテル-無水マレイン酸共重合体、水溶性ポリアミド、ポリ(2-ヒドロキシエチル(メタ)クリレート)、ポリエチレングリコール、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。好ましくはアクリルアミドを含むポリアクリルアミド共重合体などの親水性潤滑ポリマーであり、フッ素系樹脂などの疎水性潤滑ポリマーであってもよい。
【0036】
先端マーカー27および基端マーカー28は、X線透視下で視認できるX線不透過性の金属を含んでいる。先端マーカー27および基端マーカー28は、例えばリング状の部材であるが、C字状断面の部材や、コイル等であってもよい。X線不透過性の金属は、例えば金、白金、銀、ビスマス、タングステンまたこれらのうち2種類以上の合金(例えば、白金-タングステン)、硫酸バリウム、もしくは他の金属との合金(例えば、金-イリジウム、白金-イリジウム、白金-ニッケル)などが挙げられる。先端マーカー27および基端マーカー28がX線不透過性の金属を含んでいる場合、術者は、体内に挿入された先端チューブ20の位置を、X線造影下で把握することができる。
【0037】
先端マーカー27は、管状部21の先端部の中層25と外層26の間に挟まれて配置される。なお、先端マーカー27が配置される位置は、中層25と外層26の間に限定されず、例えば内層23と中層25の間や、外層26の外側に配置されてもよい。
【0038】
基端マーカー28は、管状部21の基端部の中層25と外層26の間に挟まれて配置される。なお、基端マーカー28が配置される位置は、中層25と外層26の間に限定されず、例えば内層23と中層25の間や、外層26の外側に配置されてもよい。
【0039】
線状シャフト30は、可撓性を有する線材であり、丸線、平線あるいは円弧線でもよいが丸線が好ましく、先端チューブ20に連結されて先端チューブ20から基端側へ延在している。線状シャフト30は、直線状の基部31と、基部31の先端側に配置されて形状付けられた先端形状部32とを備えている。なお、基部31は、可撓性を有して柔軟に曲がるため、常に直線状である必要はない。先端形状部32は、基部31から先端側へ延在する中間直線部33と、中間直線部33の先端側に配置される半円部34と、半円部34から中間直線部33が配置される側の反対側へ延在する先端直線部35とを備えている。
【0040】
中間直線部33は、半管部22の基端面から、管状部21の基端部まで到達している。したがって、中間直線部33の先端は、管状部21に位置している。中間直線部33は、基部31の軸心上に位置して基部31から先端側へ延びる延長線L1に対して、0度を超える微小な角度で傾斜している。したがって、中間直線部33は、延長線L1から一方側へずれて配置される。
【0041】
中間直線部33の基端は、半管部22の基端より基端側に位置してもよく、半管部22の先端側に位置してもよい。中間直線部33が基部31の軸心上に位置して基部31から先端側へ延びる延長線L1に対して傾斜する始点は、半管部22内にあってもよく、管状部21内にあってもよい。
【0042】
半円部34は、管状部21の基端部で略半円を描くように方向を約180度変更させて曲がっている。半円部34は、延長線L1と交差するように配置される。なお、半円部34は、延長線と厳密に交差しなくてもよい。半円部34は、先端チューブ20の軸心方向において、補強体24と重なる位置に配置される。すなわち、先端チューブ20の軸心方向の所定の範囲内に、半円部34および補強体24の両方が設けられる。先端直線部35は、管状部21の中間直線部33と接する側と反対側の端部から、基端側へ延在している。先端直線部35は、延長線L1と略平行であるが、厳密に平行である必要はない。中間直線部33と先端直線部35の間には、延長線L1が配置される。中間直線部33、半円部34および先端直線部35は、同一平面上に配置される。先端直線部35の半円部34と接する側と反対側に位置する終端部36は、管状部21に位置している。なお、終端部36は、半管部22に位置してもよい。終端部36は、先端チューブ20の軸心方向において、補強体24よりも基端側に配置されている。先端形状部32は、補強体24を形成する線材に引っ掛かるように係合してもよい。先端形状部32が補強体24を形成する線材に引っ掛かる状態とは、例えば、先端形状部32が、補強体24の内周面側から外周面側へ、または外周面側から内周面側へ通るように、補強体24を構成する線材の隙間を通った状態が挙げられる。これにより、線状シャフト30の先端チューブ20からの脱落を抑制できる。半円部34は曲率半径が一定でなくてもよく、半楕円あるいは、半円部の方向が180度を超えてもよく、逆に180°に満たなくてもよい。
【0043】
線状シャフト30は、ガイディングカテーテル100の内壁面と低摩擦で摺動できるように、低摩擦材料が被覆されてもよい。低摩擦材料は、例えばフッ素系樹脂やシリコン樹脂であるが、これらに限定されない。線状シャフト30は、ガイディングカテーテル100の内壁面と摺動性を向上させるために、全部あるいは少なくとも一部に潤滑性材料がコーティングされてもよい。
【0044】
線状シャフト30は、図2(B)に示すように、基端側から先端側へ向かって、外径が一定の第1直線部40と、外径が減少する第1テーパ部41と、外径が一定の第2直線部42と、外径が減少する第2テーパ部43と、外径が一定の第3直線部44とを有している。第1直線部40は、基部31を形成する。第1テーパ部41は、基部31と中間直線部33の境界を含む部位を形成する。第2直線部42、第2テーパ部43、および第3直線部44の基端側の一部は、中間直線部33を形成する。第3直線部44の他の部位は、半円部34および先端直線部35を形成する。あるいは、先端直線部35、半円部34および中間直線部33が第2テーパ部43より先端側にあってもよく、すなわち先端形状部32が基部31よりも外径が小さくかつ、一定でもよい。線状シャフト30は、先端形状部32を所定の形状に形状付けられた後に、先端チューブ20に連結される。
【0045】
線状シャフト30の外径は、特に限定されないが、例えば0.05mm~1mmである。線状シャフト30の基部31の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば1100mm~1300mmである。線状シャフト30の構成材料は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼、ニッケル・チタン合金等を好適に使用できる。また、線状シャフト30の断面形状は、円形に限定されず、例えば長方形、正方形、楕円形等であってもよく、部位によって異なる形状であってもよい。線状シャフト30は、ガイディングカテーテル100への挿入長さを把握するために、基部40に目視で確認できる深度マーカーを有してもよい。
【0046】
ラピッドエクスチェンジ型のダイレータ50は、図4および5に示すように、管状のダイレータ先端チューブ60と、ダイレータ先端チューブ60に連結されてダイレータ先端チューブ60から基端側へ延在するダイレータ線状シャフト70とを備えている。すなわち、ダイレータ50も、ガイドエクステンションカテーテル10と同様に、先端チューブと線状シャフトを有する中間開口を有するカテーテルである。ダイレータ50は、ガイドエクステンションカテーテル10と共に冠動脈に挿入され、かつ、冠動脈に生ずる狭窄部などの病変部までスムーズに誘導するための器具と呼ぶことができる。
【0047】
あるいはダイレータ50は、ガイドエクステンションカテーテル10と共に冠動脈に挿入され、かつ、冠動脈に生ずる狭窄部などの病変部を超えてスムーズに誘導し、これにより狭窄部を拡張する器具と呼ぶことができる。
【0048】
ダイレータ先端チューブ60は、先端から基端へ貫通する内腔を有する管体であり、先端側に配置される先端テーパ部61と、先端テーパ部61の基端側に配置された筒状部62と、筒状部62の基端側に配置された傾斜部63とを備えている。先端テーパ部61は、先端側へ向かってテーパ状に縮径している。
【0049】
あるいは、先端テーパ部61は、先端側へ向かってテーパ状に縮径し、さらにその先に、外径が一定の筒状部を有してもよい。筒状部62は、均一な外径および内径を有する円筒である。筒状部62の外径は、先端チューブ20の内径よりも、例えば0.05mm小さい。これにより、筒状部62は、先端チューブ20の内腔を、円滑に移動できる。筒状部62の内径は、挿入されるガイドワイヤの外径よりも大きい。これにより、筒状部62は、ガイドワイヤに沿って円滑に移動できる。傾斜部63は、軸心と直交する断面に対して傾斜する基端面を有している。なお、傾斜部63は、設けられなくてもよい。先端テーパ部61の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば3mm~30mmである。ダイレータ先端チューブ60の全体の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば100mm~450mmである。ダイレータ先端チューブ60は、ある程度の可撓性を有して柔軟であることが好ましい。このため、ダイレータ先端チューブ60の構成材料は、例えば、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、ポリエーテルケトン、ポリイミド系等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組合せたもの(ポリマーアロイ、ポリマーブレンド、積層体等)を用いることができる。または各種エラストマーのうち、例えばポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー、ポリアミドエラストマー、等を好適に使用できる。ダイレータ先端チューブ60は、上述したX不透過性材料(造影剤)を材料中に含んでもよい。
【0050】
あるいは、ダイレータ先端チューブ60は、上述したX不透過性材料(造影剤)を材料中に含んでもよく、または、X線不透過性の金属でできたマーカーを有してもよい。X線不透過性の金属は、例えば金、白金、銀、ビスマス、タングステンまたこれらのうち2種類以上の合金(例えば、白金-タングステン)、硫酸バリウム、もしくは他の金属との合金(例えば、金-イリジウム、白金-イリジウム、白金-ニッケル)などが挙げられる。X線不透過性の金属を含んでいる先端マーカーあるいは基端マーカー(図示せず)を設けた場合、術者は、体内に挿入されたダイレータ先端チューブ60の位置を、X線造影下で把握することができる。
【0051】
ダイレータ先端チューブ60は、例えば、ダイレータ線状シャフト70を金型内に配置した状態でインサート成形することにより形成される。
【0052】
ダイレータ線状シャフト70は、可撓性を有する線材であり、ダイレータ先端チューブ60に連結されてダイレータ先端チューブ60から基端側へ延在している。ダイレータ線状シャフト70は、直線状のシャフト基部71と、シャフト基部71の先端側に配置されて形状付けられたシャフト先端形状部72とを備えている。なお、シャフト基部71は、可撓性を有して柔軟に曲がるため、常に直線状である必要はない。シャフト先端形状部72は、シャフト基部71から先端側へ延在するシャフト中間直線部73と、シャフト中間直線部73の先端側に配置されるシャフト半円部74と、シャフト半円部74からシャフト中間直線部73が設けられる側の反対側へ延在するシャフト先端直線部75とを備えている。
【0053】
シャフト中間直線部73は、ダイレータ先端チューブ60の傾斜部63の基端側へ突出している部位の基端面から、筒状部62まで到達している。したがって、シャフト中間直線部73の先端は、筒状部62に位置している。シャフト中間直線部73は、シャフト基部71の軸心上に位置するとともにシャフト基部71から先端側へ延びる延長線L2に対して、0度を超える微小な角度で傾斜している。したがって、シャフト中間直線部73は、延長線L2から一方側へずれて配置される。
【0054】
シャフト半円部74は、筒状部62の基端部で略半円を描くように方向を約180度変更させて曲がっている。シャフト半円部74は、延長線L2と交差するように配置される。なお、シャフト半円部74は、延長線L2と厳密に交差しなくてもよい。シャフト先端直線部75は、シャフト半円部74のシャフト中間直線部73と接する側と反対側の端部から、基端側へ延在している。シャフト先端直線部75は、延長線L2と略平行であるが、厳密に平行である必要はない。シャフト中間直線部73とシャフト先端直線部75の間には、延長線L2が配置される。シャフト中間直線部73、シャフト半円部74およびシャフト先端直線部75は、同一平面上に配置される。シャフト先端直線部75のシャフト半円部74と接する側と反対側のシャフト終端部76は、筒状部62、もしくは傾斜部63に位置している。シャフト半円部74は曲率半径が一定でなくてもよく、半楕円あるいは、方向が180度を超えてもよく、逆に180°に満たなくてもよい。
【0055】
ダイレータ線状シャフト70は、図4(B)に示すように、基端側から先端側へ向かって、外径が一定のダイレータ直線部80と、ダイレータ直線部80の先端からダイレータ線状シャフト70の最先端まで外径が減少するダイレータテーパ部81とを有している。ダイレータ直線部80は、シャフト基部71を形成する。ダイレータテーパ部81は、シャフト基部71の先端部、シャフト中間直線部73、シャフト半円部74およびシャフト先端直線部75を形成する。ダイレータ直線部80とダイレータテーパ部81の境界は、ダイレータ先端チューブ60よりも基端側に配置されるが、ダイレータ先端チューブ60の基端や、ダイレータ先端チューブ60の内部に配置されてもよい。ダイレータ線状シャフト70は、シャフト先端形状部72を所定の形状に形状付けられた後に、ダイレータ先端チューブ60に連結される。
【0056】
ダイレータ線状シャフト70の外径は、特に限定されないが、例えば0.05mm~1mmである。ダイレータ線状シャフト70の基部31の軸心方向の長さは、特に限定されないが、例えば1000mm~1400mmである。ダイレータ線状シャフト70の構成材料は、特に限定されないが、例えばステンレス鋼、ニッケル・チタン合金等を好適に使用できる。また、ダイレータ線状シャフト70の断面形状は、円形に限定されず、例えば長方形、正方形、楕円形等であってもよく、部位によって異なる形状であってもよい。ダイレータ線状シャフト70は、ガイディングカテーテル100への挿入長さを把握するために、目視で確認できる深度マーカーを有してもよい。
【0057】
ガイドエクステンションカテーテル10およびダイレータ50は、図6に示すようにガイドエクステンションカテーテル10にダイレータ50を挿入した状態で使用できる。ガイドエクステンションカテーテル10およびダイレータ50は、組み合せられたカテーテル組立体の状態で包装されてもよい。これにより、手技の利便性が向上し、包装を開封後に直ぐに手技を行うことができる。
【0058】
ダイレータ先端チューブ60は、ガイドエクステンションカテーテル10の先端チューブ20の内腔を移動して、先端チューブ20の先端開口201から先端側へ部分的に突出可能である。このとき、ダイレータ先端チューブ60の先端テーパ部61が、先端チューブ20の先端開口201から先端側へ突出する。術者は、ガイディングカテーテル100の先端を冠動脈口に係合(エンゲージ)した後に、ダイレータ50を挿入されたガイドエクステンションカテーテル10を、ガイディングカテーテル100の先端開口101から突出させる。このとき、ダイレータ先端チューブ60の外周面と先端チューブ20の内周面のクリアランスが小さいため、ダイレータ先端チューブ60の外周面と先端チューブ20の内周面が一部の微小な面で接触する。同様に、ダイレータ先端チューブ60の内周面とガイドワイヤの外周面のクリアランスが小さいため、ダイレータ先端チューブ60の外周面と先端チューブ20の内周面が一部の微小な面で接触する。
このため、ダイレータ先端チューブ60は、ガイドエクステンションカテーテル10を、ガイドワイヤに沿って目的の位置まで円滑に誘導する役割を果たす。目的の位置として病変部の手前あるいは病変部を超えた位置まで誘導してもよい。次に、ガイドエクステンションカテーテル10から、ガイドワイヤの位置を固定してダイレータ先端チューブ60を抜去する。続いて、ガイディングカテーテル100およびガイドエクステンションカテーテル10の内腔を通して、ガイドワイヤに沿って治療用カテーテルを病変部へ到達させる。この後、術者は、治療用カテーテルにより、病変部の治療(例えばバルーンによる拡張や、ステントの留置)を行うことができる。
【0059】
以上のように、本実施形態に係る中間開口を有するカテーテルは、先端チューブ20および先端チューブ20から基端側へ延在する線状シャフト30を有する中間開口を有するカテーテルであって、線状シャフト30は、形状付けられた先端形状部32と、先端形状部32から基端側へ延在する基部31と、を有し、先端形状部32は、基部31から先端側へ直線状に延在する中間直線部33と、中間直線部33の先端側に配置されて略半円を描くように曲がる半円部34と、半円部34の中間直線部33が配置される側の反対側の端部から基端側へ直線状に延在する先端直線部35と、を有し、中間直線部33は、基部31から先端側へ延長する延長線L1に対して傾斜し、半円部34は、延長線L1上に配置され、先端直線部35は、延長線L1を挟んで中間直線部33の反対側に配置される。
【0060】
上記のように構成した中間開口を有するカテーテルは、先端直線部35および中間直線部33が基部31から延びる延長線L1を挟んで両側に配置されるため、線状シャフト30から先端チューブ20へ効率よく力を伝達させることができる。このため、術者が体外に位置する線状シャフト30を操作する際に、本中間開口を有するカテーテルは、押し込み力や回転力を先端チューブ20へ効果的に作用させることできる。また、先端直線部35および中間直線部33が基部31から延びる延長線L1を挟んで両側に配置されるため、線状シャフト30の中間直線部33、半円部34および先端直線部35を、先端チューブ20の限定された肉厚の範囲内に効率よく配置できるため、先端チューブ20の肉厚の増加を抑制できる。さらに中間直線部33が基部31と同軸ではないため、基部31を引っ張った時に先端チューブ20から線状シャフト30が抜けることを防止する。
【0061】
また、本実施形態に係る中間開口を有するカテーテルは、先端チューブ20および先端チューブ20から基端側へ延在する線状シャフト30を有する中間開口を有するカテーテルであって、線状シャフト30は、形状付けられた先端形状部32と、先端形状部32から基端側へ延在する基部31と、を有し、先端チューブ20は、少なくとも1つの線材が巻回または編組みされて形成される補強体24を有し、先端形状部32は、基部31から先端側へ直線状に延在する中間直線部33と、中間直線部33の先端側に配置されて略半円を描くように曲がる半円部34と、半円部34の中間直線部33が配置される側の反対側の端部から基端側へ直線状に延在する先端直線部35と、を有し、半円部34は、先端チューブ20の軸心方向において補強体24と重なる位置に配置され、先端直線部35の基端側の終端部36は、補強体24よりも基端側に配置される。
【0062】
上記のように構成した中間開口を有するカテーテルは、半円部34が補強体24と重なり、かつ半円部34から延在する先端直線部35が補強体24を超えて基端側まで到達するため、先端直線部34が補強体24と重なる範囲が広くなり、線状シャフト30から、先端チューブ20に強度を付与するための補強体24へ力を伝えやすい。このため、中間開口を有するカテーテルは、線状シャフト30から先端チューブ20へ効率よく力を伝達させることができる。したがって、術者が体外に位置する線状シャフト30を操作する際に、本中間開口を有するカテーテルは、押し込み力や回転力を先端チューブ20へ効果的に作用させることができ、かつ手術中に先端チューブ20と線状シャフト30が分離することを防止できる。
【0063】
また、線状シャフト30は、外径が先端側へ向かってテーパ状に縮径する少なくとも1つのテーパ部(第1テーパ部41および第2テーパ部43)を有している。これにより、線状シャフト30は、先端側ほど剛性が減少して柔軟な構造となるため、先端部に柔軟性(フレキシビリティ)を付与しつつ、基端部に高い押し込み性(プッシャビリティ)を付与できる。
【0064】
また、線状シャフト30は、基端側から先端側へ向かって、外径が一定の第1直線部40と、外径が減少する第1テーパ部41と、外径が一定の第2直線部42と、外径が減少する第2テーパ部43と、外径が一定の第3直線部44とを有し、第1直線部40は、基部31を形成し、第1テーパ部41は、基部31と中間直線部33の境界を含む部位を形成し、第2直線部42、第2テーパ部43、および第3直線部44の基端側の一部は、中間直線部33を形成し、第3直線部44の他の部位は、半円部34および先端直線部35を形成してもよい。これにより、線状シャフト30は、先端側に向かって剛性が段階的に減少して柔軟な構造となるため、先端部に柔軟性を付与しつつ、基端部に高い押し込み性を付与できる。
【0065】
また、先端形状部32が基部31よりも外径が小さくかつ、一定であってもよい。これにより、先端形状部32は、基部31よりも剛性が減少して柔軟な構造となるため、先端部に柔軟性を付与しつつ、基端部に高い押し込み性を付与できる。
【0066】
また、中間開口を有するカテーテルは、ガイディングカテーテル100に挿入される治療用カテーテルをガイドするため、ガイディングカテーテル100の先端開口101から治療用カテーテルの先端を突出させ、治療用カテーテルに沿って冠動脈内を末梢へ進め、治療用カテーテルに設けられて治療を行うための治療部を病変部に配置するためのガイドエクステンションカテーテル10であってもよい。これにより、術者が体外に位置する線状シャフト30を操作する際に、ガイドエクステンションカテーテル10は、押し込み力や回転力を先端チューブ20へ効果的に伝達させることができ、かつ手術中に先端チューブ20と線状シャフト30が分離することを防止できる。治療用カテーテルに設けられて治療を行うための治療部とは、例えばバルーンやステントである。
【0067】
また、中間開口を有するカテーテルは、ガイディングカテーテル100に挿入される治療用カテーテルをガイドするため、ガイディングカテーテル100の先端開口101から治療用カテーテルの先端を突出させ、治療用カテーテルに沿って冠動脈内を末梢へ進め、治療用カテーテルに設けられて治療を行うための治療部を病変部に配置するためのガイドエクステンションカテーテル10に挿入されるラピッドエクスチェンジ型のダイレータ50であってもよい。これにより、術者が体外に位置するダイレータ線状シャフト70を操作する際に、ダイレータ50は、押し込み力や回転力をダイレータ先端チューブ60へ効果的に伝達させることができ、かつ手術中にダイレータ先端チューブ60とダイレータ線状シャフト70が分離することを防止できる。
【0068】
なお、本発明は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の技術的思想内において当業者により種々変更が可能である。例えば、図7に示す第1変形例のように、先端形状部32の軸心は、同一平面を超えて立体的に配置されてもよい。例えば、終端部36は、中間直線部33および半円部34が位置する平面から離れて配置される。これにより、線状シャフト30の中間直線部33、半円部34および先端直線部35を、先端チューブ20の限定された肉厚の範囲内に効率よく配置できるため、先端チューブ20の肉厚の増加を抑制できる。
【0069】
また、図8に示す第2変形例のように、ガイドエクステンションカテーテル10の線状シャフト30は、終端部36の近くに返し部37が設けられてもよい。返し部37は、線状シャフト30が先端チューブ20に対して基端側へ牽引される際に、線状シャフト30が先端チューブ20から引き抜かれることを抑制するように形成される。したがって、返し部37は、半円部34の最も先端側の部位(折り返される部位)よりも終端部36が配置される側に形成される場合には、線状シャフト30の外周面から離れる方向であって先端方向へ突出する。なお、返し部37は、半円部34の最も先端側の部位(折り返される部位)よりも基部31が配置される側に形成される場合には、線状シャフト30の外周面から離れる方向であって基端方向へ突出する。返し部37は、補強体24の線材に引っ掛かるように係合可能であることが好ましい。これにより、返し部37が先端チューブ20の補強体24に引っ掛かり、線状シャフト30が先端チューブ20から抜けることを強固に抑制できる。
【0070】
あるいは、先端形状部32がそのまま抜けることを防止するために、返し部37は、半円部34の最も先端側の部位(折り返される部位)よりも終端部36が配置される側に形成される場合には、線状シャフト30の外周面から離れる方向であって基端方向へ突出する。
【0071】
あるいは、返し部37は、半円部34の最も先端側の部位(折り返される部位)よりも基部31が配置される側に形成される場合には、線状シャフト30の外周面から離れる方向であって先端方向へ突出してもよい。
【0072】
また、図9に示す第3変形例のように、ガイドエクステンションカテーテル10の先端チューブ20は、略均一の内径を有する基端内腔20Aと、基端内腔20Aの先端側に配置されて先端側向かってテーパ状に減少する内径を有する先端内腔20Bを備えてもよい。これにより、先端チューブ20は、ダイレータ50の先端テーパ部61の一部を先端内腔20Bに収容し、先端テーパ部61の基端側に配置された筒状部62を、基端内腔20Aに収容できる。先端チューブ20は、通常よりも外径の太い筒状部62を基端内腔20Aに配置可能であるため、ダイレータ先端チューブ60の押し込み性および貫通力を向上できる。
【0073】
また、図10に示す第4変形例のように、ダイレータ50のダイレータ先端チューブ60は、基端側へテーパ状に広がる基端開口部64を有してもよい。これにより、ガイドワイヤのダイレータ先端チューブ60への挿入性を向上できる。また、ダイレータ先端チューブ60は、基端部に、先端部よりも大きな外径を有する大径部65を有してもよい。大径部65を、ガイドエクステンションカテーテル10の先端チューブ20に突き当てて干渉させることで、ダイレータ50がガイドエクステンションカテーテル10から突出し過ぎないようにすることができる。
【0074】
また、図11に示す第5変形例のように、ダイレータ50のダイレータ先端チューブ60は、軸心方向へ所定の間隔(例えば5mm間隔)で並ぶ複数のX線造影マーカー66を有してもよい。これにより、X線透視下でX線造影マーカー66を基準に長さを見積もることができる。このため、術者は、後に挿入する治療用カテーテルのサイズを決定することが容易となる。
【0075】
また、ガイドエクステンションカテーテル10の線状シャフト30と、ダイレータ50のダイレータ線状シャフト70のそれぞれ一部あるいは全部の色が異なってもよい。これにより、両者を識別することが容易となり、手技の利便性を向上できる。
【0076】
また、線状シャフト30あるいはダイレータ線状シャフト70にシリコンなどの潤滑剤を塗布してシャフト同士の絡まりを防止してもよい。
【符号の説明】
【0077】
10 ガイドエクステンションカテーテル
100 ガイディングカテーテル
101 先端開口
20 先端チューブ
21 管状部
22 半管部
23 内層
24 補強体
25 中層
26 外層
27 先端マーカー
28 基端マーカー
30 線状シャフト
31 基部
32 先端形状部
33 中間直線部
34 半円部
35 先端直線部
36 終端部
37 返し部
40 第1直線部
41 第1テーパ部
42 第2直線部
43 第2テーパ部
44 第3直線部
50 ダイレータ
60 ダイレータ先端チューブ
61 先端テーパ部
62 筒状部
63 傾斜部
64 基端開口部
65 大径部
66 X線造影マーカー
70 ダイレータ線状シャフト(線状シャフト)
71 シャフト基部(基部)
72 シャフト先端形状部(先端形状部)
73 シャフト中間直線部(中間直線部)
74 シャフト半円部(半円部)
75 シャフト先端直線部(先端直線部)
76 シャフト終端部(終端部)
80 ダイレータ直線部
81 ダイレータテーパ部
L1、L2 延長線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11