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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012733
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】収納玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 17/44 20060101AFI20240124BHJP
   A63H 17/26 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
A63H17/44
A63H17/26 Z
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022107426
(22)【出願日】2022-07-04
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-01-23
(71)【出願人】
【識別番号】000003584
【氏名又は名称】株式会社タカラトミー
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼城 雄太
(72)【発明者】
【氏名】大友 慎
【テーマコード(参考)】
2C150
【Fターム(参考)】
2C150AA12
2C150CA08
2C150DC03
2C150DK02
2C150EB01
(57)【要約】
【課題】1つの出口扉を開放させる動作に伴って階下フロア及び階上フロアの収納対象物を出すことができる収納玩具を提供すること。
【手段】収納対象物を載置可能な階下フロア及び階上フロアと、階下出口を開閉可能な出口扉と、を備え、階上フロアは、収納対象物を載置可能な第1位置と、階上出口側が下動しスロープを形成して階上フロアの収納対象物を排出可能な第2位置との間で動作可能に構成され、階上フロアには、第1位置で前記出口扉を閉状態に係止し、第1位置から第2位置に向けて始動したときその係止を解除させる係止部が設けられ、第1位置から第2位置に向けて階上フロアを動作させることで、出口扉の係止が解除された後、時間差を以って、階上フロアが前記スロープを形成し階上フロアの収納対象物が排出されるように構成されている。
【選択図】図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
玩具本体と、前記玩具本体に設けられた収納部と、前記収納部の内部に設けられ収納対象物を載置可能な階下フロアと、前記収納部の階上を構成し前記階下フロアの上方に配置され収納対象物を載置可能な階上フロアと、前記収納部に設けられ前記階下フロアに載置された収納対象物を前記玩具本体の外に出す階下出口を開閉可能な出口扉と、を備えた物品収納玩具であって、
前記階上フロアは、収納対象物を載置可能な第1位置と、階上出口側が下動しスロープを形成して前記階上フロアに載置されている収納対象物を排出可能となる第2位置との間で動作可能に構成され、
前記階上フロアには、前記第1位置で前記出口扉を閉状態に係止し、且つ、前記階上フロアが前記第1位置から前記第2位置に向けて始動したときにその係止を解除させる係止部が設けられ、
前記第1位置から第2位置に向けて前記階上フロアを動作させることで、前記出口扉の係止が解除され、前記階下フロアの収納対象物が排出可能状態となった後、時間差を以って、階上フロアが前記スロープを形成し階上フロアに載置されている収納対象物が排出されるように構成されている、ことを特徴とする収納玩具。
【請求項2】
前記階上フロアは、鉛直軸を中心に少なくとも第1位置と第2位置との間で水平回転可能に構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の収納玩具。
【請求項3】
前記階上フロアは、前記鉛直軸に支持されるとともに、前記鉛直軸に直交する水平軸を中心に回動動作可能に構成され、前記第2位置以外の位置で回動動作が拘束され、前記第2位置で回動動作して階上出口側が下動しスロープを形成するように構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載の収納玩具。
【請求項4】
前記階上フロアは、中間部が前記鉛直軸に支持されるとともに、前記鉛直軸に直交する水平軸を中心にシーソ動作可能に構成され、前記第2位置以外の位置でシーソ動作が拘束され、前記第2位置でシーソ動作して階上出口側が下動しスロープを形成するように構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載の収納玩具。
【請求項5】
前記出口扉は、開放方向に向けて付勢され、前記係止部による係止が解除されたときに自動的に開放される、ことを特徴とする請求項4に記載の収納玩具。
【請求項6】
前記出口扉は、前記階下出口の下側の水平軸を中心に起倒可能に構成され、倒れたときに前記出口扉の裏面が通路を構成する、ことを特徴とする請求項4に記載の収納玩具。
【請求項7】
前記階下フロアは、前記階下出口の方向に向けて下り坂となっている、ことを特徴とする請求項6に記載の収納玩具。
【請求項8】
前記階上フロアと前記階下フロアとは、前記第1位置と前記第2位置とで上下方向で重なった位置をとり、前記階上フロアは、前記第1位置から180度水平回転した位置で前記第2位置に至り、シーソ動作により前記階上出口側の先が前記階下フロアに接触可能となっている、ことを特徴とする請求項7に記載の収納玩具。
【請求項9】
前記階上フロアの上面には、収納対象物を載置する凹部が形成され、凹部の底面は前記階上出口に向けて傾斜し前記上面を坂上とする上り坂を構成している、ことを特徴とする請求項8に記載の収納玩具。
【請求項10】
外部のコントローラによる遠隔操作によって前記階上フロアは前記第1位置と前記第2位置との間で動作するように構成されている、ことを特徴とする請求項9に記載の収納玩具。
【請求項11】
前記収納対象物は自動車玩具である、ことを特徴とする請求項1~請求項10のいずれか一項に記載の収納玩具。
【請求項12】
前記玩具本体はキャリアカー玩具であり、前記収納部は荷台を構成している、ことを特徴とする請求項11に記載の収納玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納玩具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、模型玩具を収納する模型収納玩具が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4865890号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明では、出口を塞ぐ扉が開くと同時に、2階フロアの一端部が下動して、直ちに、2階フロアが連絡通路に接続されるとともに、扉が連絡通路に接続される。そして、扉が開放されている間、その状態を維持する。したがって、1階フロアにも模型を収納している場合、1階フロアの模型を当該出口から出すことができず、1階フロアの模型を出すためには、扉を別途設けるか、1階フロアを露出させておくしかなかった。
本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、1つの出口扉を開放させる動作に伴って階下フロア及び階上フロアの収納対象物を出すことができる収納玩具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の手段は、
玩具本体と、前記玩具本体に設けられた収納部と、前記収納部の内部に設けられ収納対象物を載置可能な階下フロアと、前記収納部の階上を構成し前記階下フロアの上方に配置され収納対象物を載置可能な階上フロアと、前記収納部に設けられ前記階下フロアに載置された収納対象物を前記玩具本体の外に出す階下出口を開閉可能な出口扉と、を備えた物品収納玩具であって、
前記階上フロアは、収納対象物を載置可能な第1位置と、階上出口側が下動しスロープを形成して前記階上フロアに載置されている収納対象物を排出可能となる第2位置との間で動作可能に構成され、
前記階上フロアには、前記第1位置で前記出口扉を閉状態に係止し、且つ、前記階上フロアが前記第1位置から前記第2位置に向けて始動したときにその係止を解除させる係止部が設けられ、
前記第1位置から第2位置に向けて前記階上フロアを動作させることで、前記出口扉の係止が解除され、前記階下フロアの収納対象物が排出可能状態となった後、時間差を以って、階上フロアが前記スロープを形成し階上フロアに載置されている収納対象物が排出されるように構成されている、ことを特徴とする。
【0006】
第2の手段は、第1の手段であって、前記階上フロアは、鉛直軸を中心に第1位置と第2位置との間で水平回転可能に構成されている、ことを特徴とする。
【0007】
第3の手段は、第2の手段であって、前記階上フロアは、前記鉛直軸に支持されるとともに、前記鉛直軸に直交する水平軸を中心に回動動作可能に構成され、前記第2位置以外の位置で回動動作が拘束され、前記第2位置で回動動作して階上出口側が下動しスロープを形成するように構成されている、ことを特徴とする。
【0008】
第4の手段は、第2の手段であって、前記階上フロアは、中間部が前記鉛直軸に支持されるとともに、前記鉛直軸に直交する水平軸を中心にシーソ動作可能に構成され、前記第2位置以外の位置でシーソ動作が拘束され、前記第2位置でシーソ動作して階上出口側が下動しスロープを形成するように構成されている、ことを特徴とする。
【0009】
第5の手段は、第4の手段であって、前記出口扉は、開放方向に向けて付勢され、前記係止部による係止が解除されたときに自動的に開放される、ことを特徴とする。
【0010】
第6の手段は、第4の手段であって、前記出口扉は、前記階下出口の下側の水平軸を中心に起倒可能に構成され、倒れたときに前記出口扉の裏面が通路を構成する、ことを特徴とする。
【0011】
第7の手段は、第6の手段であって、前記階下フロアは、前記階下出口の方向に向けて下り坂となっている、ことを特徴とする。
【0012】
第8の手段は、第7の手段であって、前記階上フロアと前記階下フロアとは、前記第1位置と前記第2位置とで上下方向で重なった位置をとり、前記階上フロアは、前記第1位置から180度水平回転した位置で前記第2位置に至り、シーソ動作により前記階上出口側の先が前記階下フロアに接触可能となっている、ことを特徴とする。
【0013】
第9の手段は、第8の手段であって、前記階上フロアの上面には、収納対象物を載置する凹部が形成され、凹部の底面は前記階上出口に向けて傾斜し前記上面を坂上とする上り坂を構成している、ことを特徴とする。
【0014】
第10の手段は、第9の手段であって、外部のコントローラによる遠隔操作によって前記階上フロアは前記第1位置と前記第2位置との間で動作するように構成されている、ことを特徴とする。
【0015】
第11の手段は、第1~第10の手段のいずれかであって、前記収納対象物は自動車玩具である、ことを特徴とする。
【0016】
第12の手段は、第11の手段であって、前記玩具本体はキャリアカー玩具であり、前記収納部は荷台を構成している、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
第1の手段によれば、階下フロア及び階上フロアに収納対象物が載置された状態で、階上フロアを第1位置から第2位置まで動作させると、始動直後に出口扉の係止が解除され、階下フロアに載置された収納対象物を出すことができる。また、階上フロアは第2位置に至るとスロープを形成し、階上フロアに載置された収納対象物を排出することができる。
【0018】
第2の手段によれば、階上フロアが水平回転するので、第1位置から第2位置までの間、収納対象物を比較的安定して保持できる。
【0019】
第3及び第4の手段によれば、階上フロアに載置された収納対象物を簡単に排出することができる。
【0020】
第5の手段によれば、係止部による係止が解除されたとき出口扉が開放されるので、階下フロアに載置された収納対象物を容易に出すことができる。
【0021】
第6の手段によれば、係止部による係止が解除されたとき出口扉の裏面が通路を構成するので、通路を遊びに利用でき、遊びの幅を拡げることができる。
【0022】
第7の手段によれば、階下フロアが下り坂となっているので、出口扉が開かれると、階下フロアに載置された収納対象物を自動的に排出することができる。
【0023】
第8の手段によれば、階下フロアに載置された収納対象物を自動的に排出した後、時間差で階上フロアに載置された収納対象物を自動的に排出することができる。
【0024】
第9の手段によれば、階上フロアの上面には収納対象物を載置する凹部が形成されているので、階上フロアに載置された収納対象物を安定的に保持することができ、階上フロアの階上出口側端部が下動した際、適切な位置で階上フロアに載置された収納対象物を排出することができる。
【0025】
第10の手段によれば、外部のコントローラによる遠隔操作によって階上フロアは水平回転するので、階上フロアの操作が容易であり、階上フロアの水平回転の様子を離れたところから客観的に眺めることができる。
【0026】
第11の手段によれば、収納対象物は自動車玩具であるので、階上フロアからの自動車玩具の出動と、階下フロアからの階下出口を通じての自動車玩具の出動とを行うことができる。
【0027】
第12の手段によれば、玩具本体はキャリアカー玩具であり、収納部は荷台を構成しているので、実物のキャリアカーから自動車玩具を出車させているような感覚を醸し出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】実施形態に係る収納玩具の斜視図である。
図2】玩具本体であるキャリアカー玩具の天井フロアを取り外した状態を示した斜視図である。
図3】キャリアカー玩具の底面図である。
図4】フロア支持具の斜視図である。
図5】出口扉を開いたときのキャリアカー玩具の一部切欠き斜視図である。
図6】天井フロアの天井出口側が下動したときのキャリアカー玩具の一部切欠き斜視図である。
図7】車輪駆動装置を示した斜視図である。
図8】フロア駆動装置を示した斜視図である。
図9】キャリアカー玩具の機能構成のブロック図である。
図10】コントローラの平面図である。
図11】コントローラの機能構成のブロック図である。
図12】1階フロアに載置された自動車玩具を排出する状態を示したキャリアカー玩具の一部切欠き斜視図である。
図13】天井フロアに載置された自動車玩具を排出する状態を示したキャリアカー玩具の一部切欠き斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明の実施形態に係る収納玩具について説明する。
【0030】
《全体》
図1は収納玩具100の斜視図、図2は、キャリアカー玩具10の天井フロア12を取り外した状態を示した斜視図、図3はキャリアカー玩具10の底面図である。
収納玩具100は、玩具本体であるトラック型のキャリアカー玩具10と、キャリアカー玩具10を遠隔操作するコントローラ50とを備える。
【0031】
キャリアカー玩具10の荷台部分は箱形の収納部10bとなっている。収納部10bには、1階フロア11と天井フロア12とが設けられている。1階フロア11と天井フロア12とには、自動車玩具13が載置・収納される。この位置が天井フロア12の第1位置である。この場合、1階フロア11への自動車玩具13の載置は、フラップ戸である左右の扉14L、14Rを開放することにより行い、天井フロア12への自動車玩具13の載置は、天井フロア12へ直接に行う。左右の扉14L、14Rは左右対称位置にある。このうち扉14Rの図示は省略する。
【0032】
このキャリアカー玩具10は、コントローラ50による遠隔操作によって、前進、又は右後方へのターンバックを行う。
【0033】
また、キャリアカー玩具10は、コントローラ50による遠隔操作によって、天井フロア12を平面視時計回りに水平回転させることで、図12に示すように、後部の出口扉15を開放させ、1階フロア11に載置されている自動車玩具13を排出させる。さらに、コントローラ50による遠隔操作によって、天井フロア12をさらに平面視時計回りに水平回転させると、天井フロア12が前後反転した位置(天井フロア12の第2位置)で、天井出口側端部が下動するように天井フロア12がシーソ動作し、図13に示すように、天井フロア12の天井出口が1階フロア11と接続される。これにより、天井フロア12に載置されている自動車玩具13を排出させる。
【0034】
《細部》
〈キャリアカー玩具10〉
キャリアカー玩具10は、運転席を構成するキャビン10aと、箱型の荷台を構成する収納部10bとを備える。
キャビン10aには前輪20L、20Rが取り付けられ、収納部10bには後輪21L、21R、22L、22Rが取り付けられている。前輪20L、20Rは動輪となっている。一方、後輪21L、21R、22L、22Rは接地しないダミー車輪となっている。
また、収納部10bの下にはキャスタ23が取り付けられている。すなわち、収納部10bの下には、キャスタ23が配設されるく字状の凹部24が形成され、この凹部24に沿って移動可能となるようにキャスタ23が軸支されている。このキャスタ23は接地される。
キャスタ23は、キャリアカー玩具10が前進するときには凹部24の後方に移動して前方を向き、前進方向に直進させる。一方、キャスタ23は、キャリアカー玩具10が後進するときには凹部24の前方に移動して右斜め後方に向き、右後方へのターンバックを行う。
【0035】
収納部10bの内部には、収納部10b全長に亘って傾斜する1階フロア11が設けられている。1階フロア11の上面は、後方に向けて下り勾配を有している。また、収納部10bの後部には、収納された自動車玩具13を排出するための1階出口が形成されている。1階出口には出口扉15が設置されている。すなわち、出口扉15はフラップ戸となっており、1階フロア11の坂下の幅方向に延びる軸を中心に起倒可能となっている。この出口扉15は、倒れたとき、先端が玩具設置面に接地する。接地したとき出口扉15の背面は、先端に向けて下り勾配を有する。また、出口扉15は、起立したとき、自動車玩具13の排出を阻止する。この出口扉15には、起立状態を維持するため、先端部に鉤形の被係止爪15bL、15bRが設けられている。被係止爪15bL、15bRは、第1位置にある天井フロア12に付設された係止部12bL、12bRによって係止され、出口扉15は、起立状態を維持する。また、被係止爪15bL、15bRは、天井フロア12が第1位置から第2位置に向かって始動したとき、天井フロア12の係止部12bL、12bRとの係止を解除し、出口扉15が自重によって倒れる。なお、出口扉15は軸に遊びを持って支持され、出口扉15を閉めた際、係止部12bL、12bRに摺接して係合する。
【0036】
収納部10bの、天井は可動の天井フロア12を構成している。天井フロア12には、長手方向の左右に2個の載置部25L、25Rの組が長手方向に5つ並んで設けられている。各載置部25は凹部となっている。凹部の底面は天井出口に向けて傾斜し上面を坂上とする上り坂を構成している。
【0037】
天井フロア12の前端部はキャビン10aの前方まで延在している。一方、キャビン10aの後部には、後方に向けて延びる張出し部26が設けられている。張出し部26には鉛直軸27が設けられ、この鉛直軸27の上端部には、フロア支持具28を介して天井フロア12の中間部が取り付けられている。図4に示すように、フロア支持具28には、鉛直軸27に直交する方向に延在する水平軸28aが設けられ、当該水平軸28aにはシーソ動作可能に天井フロア12の中間部が取り付けられている。この中間部は、天井フロア12に載置された自動車玩13の重さによって天井フロア12の前端側が下動される位置である。また、フロア支持具28には傾斜部28cが形成され、天井フロア12の前端側の下動が許容される。なお、フロア支持具28には、天井フロア12の前端側を少し許り押し上げるためのコイルばね28bが設けられている。このコイルばね28bを設けることにより、天井フロア12に載置された自動車玩13の重さによって天井フロア12の前端側が下動するとき、下動がゆっくりと行われることになる。
【0038】
天井フロア12の短手方向の幅は、後端部を除き、収納部10bの側壁29L、29R間の幅よりも小さく設定されている。天井フロア12の後端部には、後方且つ幅方向外方に延在する突片12aL、12aRが形成されている。この突片12aL、12aRの先端には、起立壁から構成される係止部12bL、12bRが形成されている。起立壁は鉛直軸27を中心とするように弧状に湾曲されている。突片12aL、12aRは、収納状態では、収納部10bの側壁29L、29R上に乗る。その結果、図5に示すように、被係止爪15bL、15bRと係止部12bL、12bRとの係止が解除された時、突片12aL、12aRにより、天井フロア12の係止部12bL、12bR側端部の下動が妨げられる。また、天井フロア12は、第2位置に至るまでは、収納部10bの側壁29L、29Rに支持され、シーソ動作が拘束される。一方、天井フロア12は、図6に示すように、水平回転により前後反転したとき、前端部つまり天井出口側が下動可能な状態となる。
【0039】
キャリアカー玩具10は、動力源として2つのモータM1、M2を備える。
図7に示すように、第1モータМ1はキャビン10aの運転席下に設けられている。第1モータМ1は正逆回転可能なモータで、前輪を前進方向又は後進方向に回転させる。この第1モータМ1の動力は、歯車31a~31iを経て前輪20L、20Rの車軸20aに伝達される。このうち歯車31gの図示は省略する。歯車31gは歯車31fと一体の小径歯車である。
また、図8に示すように、第2モータМ2は張出し部26内に設けられている。第2モータМ2は、天井フロア12を平面視時計回りに水平回転させる。この第2モータМ2の動力は、歯車32a~32iを経てフロア支持具28に伝達される。このうち歯車32gの図示は省略する。歯車32gは歯車32fと一体の小径歯車である。
【0040】
〈機能構成〉
キャリアカー玩具10は、図9に示すように、処理制御部40と、記憶部41と、第1モータ駆動部42及び第2モータ駆動部43と、受信部44とを備えている。受信部44は、後述のコントローラ50からの操作信号を受信するものである。また、第1モータ駆動部42はモータM1を駆動させるもので、第2モータ駆動部43はモータM2を駆動させるものである。
【0041】
処理制御部40は、中央処理装置及びその周辺回路を備えて構成されている。処理制御部40は、様々なプログラムを実行することにより、実施形態のキャリアカー玩具10としての機能を実現する。
【0042】
記憶部41には、キャリアカー玩具10の機能実現のために利用される様々な情報データが記憶されている。この情報データには処理制御部40が実行するプログラムデータ等が含まれている。この記憶部41には、処理制御部40がアクセス可能となっている。
【0043】
《コントローラ50》
図10はコントローラ50の平面図である。
コントローラ50には電源摘み51、前進ボタン52、ターンバックボタン53及びフロア操作ボタン54が設けられている。電源摘み51をスライド操作することで電源が投入される。また、前進ボタン52を押下するとキャリアカー玩具10が前進を始め、押下している間前進を継続する。ターンバックボタン53を押下するとキャリアカー玩具10がターンバックを始め、押下している間ターンバックを継続する。さらに、フロア操作ボタン54を押下すると、天井フロア12が水平回転を始め、押下している間水平回転を継続する。
【0044】
〈機能構成〉
コントローラ50は、図11に示すように、処理制御部60と、記憶部61と、スイッチSW1、SW2、SW3と、送信部62とを備えている。スイッチSW1、SW2、SW3は、それぞれ、前進ボタン52、ターンバックボタン53、フロア操作ボタン54に対応している。
【0045】
処理制御部60は、中央処理装置及びその周辺回路を備えて構成されている。処理制御部60は、記憶部61に記憶されている様々なプログラムを実行することにより、実施形態のコントローラ50としての機能を実現する。
【0046】
また、処理制御部60は、前進ボタン52、ターンバックボタン53、フロア操作ボタン54が押されると、それに対応するスイッチSW1、SW2、SW3が押下される。その押下信号は処理制御部60に送られ、処理制御部60は、対応する制御信号を送信部62からキャリアカー玩具10に向けて送信する。
【0047】
《実施形態の効果》
実施形態の収納玩具100によれば、1階フロア11及び天井フロア12に自動車玩具13が載置された状態で、天井フロア12を第1位置から第2位置まで水平回転させると、始動位置で出口扉15の係止が解除され、第2位置に至るまでの間に、1階フロア11に載置された自動車玩具13を自動的に排出することができる。また、天井フロア12が第2位置に至るとシーソ動作して天井出口側が下動しスロープを形成し、天井フロア12に載置された自動車玩具13も時間差を持って自動的に排出することができる。
【0048】
また、係止部12bL、12bRによる係止が解除されたとき出口扉15の裏面が通路を構成するので、通路を遊びに利用でき、遊びの幅を拡げることができる。
【0049】
また、1階フロア11が下り坂となっているので、出口扉15が開かれると、1階フロア11に載置された自動車玩具13を自動的に排出することができる。
【0050】
また、天井フロア12の上面には自動車玩具13を載置する凹部が形成されているので、天井フロア12に載置された自動車玩具13を安定的に保持することができ、天井フロア12の天井出口側端部が下動した際、適切な位置で天井フロア12に載置された自動車玩具13を排出することができる。
【0051】
また、外部のコントローラ50による遠隔操作によって天井フロア12は水平回転するので、天井フロア12の操作が容易であり、天井フロア12の水平回転の様子を離れたところから客観的に眺めることができる。
【0052】
さらに、収納対象物は自動車玩具13であるので、天井フロア12からの自動車玩具13の出動と、1階フロア11からの1階出口を通じての自動車玩具13の出動とを時間差で行うことができる。
【0053】
また、玩具本体はキャリアカー玩具10であり、収納部10bは荷台を構成しているので、実物のキャリアカーから自動車玩具を出車させているような感覚を醸し出すことができる。
【0054】
《変形例》
以上、本発明に実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されず種々の変形が可能である。
例えば、上記実施形態では、玩具本体をキャリアカー玩具10としたが、立体駐車場のような建物玩具としてもよい。
【0055】
また、上記実施形態では、天井フロア12に載置されている自動車玩具13を第2位置で1階フロア11上に排出したが、第2位置でキャリアカー玩具10の外側の玩具本体の設置面に排出させるように構成されていてもよい。
【0056】
さらに、上記実施形態では、自動車玩具13を収納対象物としたが、ボールや荷等を収納物としてもよい。
【0057】
また、上記実施形態では、コントローラ50による遠隔操作によって天井フロア12を水平回転させたが、手動操作によって天井フロア12を水平回転させるものであってもよい。この場合、天井フロア12は第1位置から90度以上水平回転させたときに第2位置に至るようにしておくことが好ましい。90度以上としておけば天井フロア12に載置された自動車玩具13を排出するまでの間に、1階フロア11に載置された自動車玩具13を排出する余裕が生まれることになる。この場合、途中で、天井フロア12の水平回転を止めてもよい。
また、キャリアカー玩具10に設けたボタン等の操作子によって天井フロア12が水平回転をするように構成してもよい。
【0058】
また、上記実施形態では、1階フロア11が1階出口に向けて下り坂となっているが、1階フロア11が水平であってもよい。この場合には、収納部10bの側面に、例えばスライド式の排出レバーを設けておき、排出レバーの操作によって強制的に1階フロア11の自動車玩具13を押し出したり、排出レバーの操作によって1階フロア11を傾斜させたりして、自動車玩具13を排出させるようにしてもよい。
【0059】
さらに、1階フロア11と天井フロア12との間に中間フロアを設けてもよい。そして、出口扉15が開かれたとき、中間フロアに載置されている自動車玩具13その他の収納対象物の取出しや排出が可能となるように構成されていてもよい。また、階下フロアを1階フロア11としたが、必ずしも1階フロアでなくてもよく、例えば、階下フロアの下に坂道フロアを設け、出口扉15が開いたとき階下フロアからの自動車玩具13を坂道フロアを介して排出させるようにしてもよい。さらに、階下フロアからの自動車玩具13を直接に外部に排出可能に構成するとともに、例えば、階下フロアの下のフロアを開放型の収納部とし自動車玩具13その他の収納対象物の収納に用いてもよい。他方、階上フロアも、必ずしも天井フロアでなくてもよい。階下フロアの上方に位置するものであればよい。
【0060】
また、上記実施形態では、第1位置と第2位置との間で天井フロア12を水平回転させるようにしたが、例えば、キャリアカー玩具10の前後方向にスライド動作させるようにし、前方にスライド動作させたときに、天井フロア12が支持を失って回動しスロープを構成するようにしてもよい。この場合、引出し式のスロープを設け、第2位置で当該スロープを引き出すようにしてもよい。
【0061】
また、出口扉15の係止は磁石を用いて行ってもよい。要は、天井フロア12の動作によって係止解除されることである。
【0062】
また、出口扉15は起倒式の扉でなくてもよい。例えば、出口扉15の上部が水平軸によって支持され、当該水平軸を中心に動作するように構成されていてもよい。さらに、観音開き構造となっていてもよい。この場合、出口扉15は、係止解除状態で、手動によって、或いは、自動車玩具13の突き当たりによって開放されるように構成されていてもよい。勿論、ばねの付勢力によって開放されるように構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0063】
10 キャリアカー玩具
10a キャビン
10b 収納部
11 1階フロア
12 天井フロア
12aL、12aR 突片
12bL、12bR 係止部
13 自動車玩具
15 出口扉
15bL、15bR 被係止爪
23 キャスタ
27 鉛直軸
28a 水平軸
50 コントローラ
100 収納玩具
M1、M2 モータ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
【手続補正書】
【提出日】2023-11-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
第1の手段は、
玩具本体と、前記玩具本体に設けられた収納部と、前記収納部の内部に設けられ収納対象物を載置可能な階下フロアと、前記収納部の階上を構成し前記階下フロアの上方に配置され収納対象物を載置可能な階上フロアと、前記収納部に設けられ前記階下フロアに載置された収納対象物を前記玩具本体の外に出す階下出口を開閉可能な出口扉と、を備えた物品収納玩具であって、
前記階上フロアは、少なくとも、階上出口側の下動が妨げられる第1位置と、階上出口側の下動が許容される第2位置との間で、鉛直軸を中心に水平回転可能に構成され、前記第1位置で収納対象物を載置可能であり、前記第2位置に至ると、下動を許容された階上出口側が下動しスロープを形成して前記階上フロアに載置されている収納対象物を排出するように構成され、
前記階上フロアには、前記第1位置で前記出口扉を閉状態に係止し、且つ、前記階上フロアが前記第1位置から前記第2位置に向けて始動したときにその係止を解除させる係止部が設けられ、
前記第1位置から第2位置に向けて前記階上フロアを動作させることで、前記出口扉の係止が解除され、前記階下フロアの収納対象物が排出可能状態となった後、時間差をもって、階上フロアが前記スロープを形成し階上フロアに載置されている収納対象物が排出されるように構成されている、ことを特徴とする。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
第2の手段は、第1の手段であって、前記階上フロアは、前記鉛直軸に支持されるとともに、前記鉛直軸に直交する水平軸を中心に回動動作可能に構成され、前記第2位置以外の位置で回動動作が拘束され、前記第2位置で回動動作して階上出口側が下動しスロープを形成するように構成されている、ことを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
第3の手段は、第1の手段であって、前記階上フロアは、中間部が前記鉛直軸に支持されるとともに、前記鉛直軸に直交する水平軸を中心にシーソ動作可能に構成され、前記第2位置以外の位置でシーソ動作が拘束され、前記第2位置でシーソ動作して階上出口側が下動しスロープを形成するように構成されている、ことを特徴とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0009】
第4の手段は、第3の手段であって、前記出口扉は、開放方向に向けて付勢され、前記係止部による係止が解除されたときに自動的に開放される、ことを特徴とする。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
第5の手段は、第3の手段であって、前記出口扉は、前記階下出口の下側の水平軸を中心に起倒可能に構成され、倒れたときに前記出口扉の裏面が通路を構成する、ことを特徴とする。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
第6の手段は、第5の手段であって、前記階下フロアは、前記階下出口の方向に向けて下り坂となっている、ことを特徴とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
第7の手段は、第6の手段であって、前記階上フロアと前記階下フロアとは、前記第1位置と前記第2位置とで上下方向で重なった位置をとり、前記階上フロアは、前記第1位置から180度水平回転した位置で前記第2位置に至り、シーソ動作により前記階上出口側の先が前記階下フロアに接触可能となっている、ことを特徴とする。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
第8の手段は、第7の手段であって、前記階上フロアの上面には、収納対象物を載置する凹部が形成され、凹部の底面は前記階上出口に向けて傾斜し前記上面を坂上とする上り坂を構成している、ことを特徴とする。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0014】
第9の手段は、第8の手段であって、外部のコントローラによる遠隔操作によって前記階上フロアは前記第1位置と前記第2位置との間で動作するように構成されている、ことを特徴とする。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0015】
第10の手段は、第1~第9の手段のいずれかであって、前記収納対象物は自動車玩具である、ことを特徴とする。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
第11の手段は、第10の手段であって、前記玩具本体はキャリアカー玩具であり、前記収納部は荷台を構成している、ことを特徴とする。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0017】
第1の手段によれば、階下フロア及び階上フロアに収納対象物が載置された状態で、階上フロアを第1位置から第2位置まで動作させると、始動直後に出口扉の係止が解除され、階下フロアに載置された収納対象物を出すことができる。また、階上フロアは第2位置に至るとスロープを形成し、階上フロアに載置された収納対象物を排出することができる。
また、第1の手段によれば、階上フロアが水平回転するので、第1位置から第2位置までの間、収納対象物を比較的安定して保持できる。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】削除
【補正の内容】
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0019】
第2及び第3の手段によれば、階上フロアに載置された収納対象物を簡単に排出することができる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0020】
第4の手段によれば、係止部による係止が解除されたとき出口扉が開放されるので、階下フロアに載置された収納対象物を容易に出すことができる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0021】
第5の手段によれば、係止部による係止が解除されたとき出口扉の裏面が通路を構成するので、通路を遊びに利用でき、遊びの幅を拡げることができる。
【手続補正18】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0022】
第6の手段によれば、階下フロアが下り坂となっているので、出口扉が開かれると、階下フロアに載置された収納対象物を自動的に排出することができる。
【手続補正19】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
第7の手段によれば、階下フロアに載置された収納対象物を自動的に排出した後、時間差で階上フロアに載置された収納対象物を自動的に排出することができる。
【手続補正20】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0024】
第8の手段によれば、階上フロアの上面には収納対象物を載置する凹部が形成されているので、階上フロアに載置された収納対象物を安定的に保持することができ、階上フロアの階上出口側端部が下動した際、適切な位置で階上フロアに載置された収納対象物を排出することができる。
【手続補正21】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0025】
第9の手段によれば、外部のコントローラによる遠隔操作によって階上フロアは水平回転するので、階上フロアの操作が容易であり、階上フロアの水平回転の様子を離れたところから客観的に眺めることができる。
【手続補正22】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
第10の手段によれば、収納対象物は自動車玩具であるので、階上フロアからの自動車玩具の出動と、階下フロアからの階下出口を通じての自動車玩具の出動とを行うことができる。
【手続補正23】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0027】
第11の手段によれば、玩具本体はキャリアカー玩具であり、収納部は荷台を構成しているので、実物のキャリアカーから自動車玩具を出車させているような感覚を醸し出すことができる。
【手続補正24】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
玩具本体と、前記玩具本体に設けられた収納部と、前記収納部の内部に設けられ収納対象物を載置可能な階下フロアと、前記収納部の階上を構成し前記階下フロアの上方に配置され収納対象物を載置可能な階上フロアと、前記収納部に設けられ前記階下フロアに載置された収納対象物を前記玩具本体の外に出す階下出口を開閉可能な出口扉と、を備えた物品収納玩具であって、
前記階上フロアは、少なくとも、階上出口側の下動が妨げられる第1位置と、階上出口側の下動が許容される第2位置との間で、鉛直軸を中心に水平回転可能に構成され、前記第1位置で収納対象物を載置可能であり、前記第2位置に至ると、下動を許容された階上出口側が下動しスロープを形成して前記階上フロアに載置されている収納対象物を排出するように構成され、
前記階上フロアには、前記第1位置で前記出口扉を閉状態に係止し、且つ、前記階上フロアが前記第1位置から前記第2位置に向けて始動したときにその係止を解除させる係止部が設けられ、
前記第1位置から第2位置に向けて前記階上フロアを動作させることで、前記出口扉の係止が解除され、前記階下フロアの収納対象物が排出可能状態となった後、時間差をもって、階上フロアが前記スロープを形成し階上フロアに載置されている収納対象物が排出されるように構成されている、ことを特徴とする収納玩具。
【請求項2】
前記階上フロアは、前記鉛直軸に支持されるとともに、前記鉛直軸に直交する水平軸を中心に回動動作可能に構成され、前記第2位置以外の位置で回動動作が拘束され、前記第2位置で回動動作して階上出口側が下動しスロープを形成するように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の収納玩具。
【請求項3】
前記階上フロアは、中間部が前記鉛直軸に支持されるとともに、前記鉛直軸に直交する水平軸を中心にシーソ動作可能に構成され、前記第2位置以外の位置でシーソ動作が拘束され、前記第2位置でシーソ動作して階上出口側が下動しスロープを形成するように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の収納玩具。
【請求項4】
前記出口扉は、開放方向に向けて付勢され、前記係止部による係止が解除されたときに自動的に開放される、ことを特徴とする請求項3に記載の収納玩具。
【請求項5】
前記出口扉は、前記階下出口の下側の水平軸を中心に起倒可能に構成され、倒れたときに前記出口扉の裏面が通路を構成する、ことを特徴とする請求項3に記載の収納玩具。
【請求項6】
前記階下フロアは、前記階下出口の方向に向けて下り坂となっている、ことを特徴とする請求項5に記載の収納玩具。
【請求項7】
前記階上フロアと前記階下フロアとは、前記第1位置と前記第2位置とで上下方向で重なった位置をとり、前記階上フロアは、前記第1位置から180度水平回転した位置で前記第2位置に至り、シーソ動作により前記階上出口側の先が前記階下フロアに接触可能となっている、ことを特徴とする請求項6に記載の収納玩具。
【請求項8】
前記階上フロアの上面には、収納対象物を載置する凹部が形成され、凹部の底面は前記階上出口に向けて傾斜し前記上面を坂上とする上り坂を構成している、ことを特徴とする請求項7に記載の収納玩具。
【請求項9】
外部のコントローラによる遠隔操作によって前記階上フロアは前記第1位置と前記第2
位置との間で動作するように構成されている、ことを特徴とする請求項8に記載の収納玩具。
【請求項10】
前記収納対象物は自動車玩具である、ことを特徴とする請求項1~請求項9のいずれか一項に記載の収納玩具。
【請求項11】
前記玩具本体はキャリアカー玩具であり、前記収納部は荷台を構成している、ことを特徴とする請求項10に記載の収納玩具。