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特開2024-127343情報処理システム、印刷物の判定方法、および制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127343
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】情報処理システム、印刷物の判定方法、および制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0241 20230101AFI20240912BHJP
【FI】
G06Q30/0241 444
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036447
(22)【出願日】2023-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000671
【氏名又は名称】IBC一番町弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】楠 貴大
(72)【発明者】
【氏名】宮木 俊明
(72)【発明者】
【氏名】藤原 崇史
(72)【発明者】
【氏名】山口 真広
(72)【発明者】
【氏名】塚原 俊之
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】広告に関する情報に基づいて、広告効果を測定可能な印刷情報を付与した印刷物とするかを適切に判定できる。
【解決手段】情報処理システム10は、広告に関する第1の情報を取得する取得部と、取得した前記第1の情報に基づいて、画像形成装置で作成する前記印刷物を、広告の宣伝効果を測定可能な印刷物として作成するか否かを判定する判定部と、前記判定結果を出力する出力部と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
広告に関する第1の情報を取得する取得部と、
取得した前記第1の情報に基づいて、画像形成装置で作成する印刷物を、広告の宣伝効果を測定可能な印刷物として作成するか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果を出力する出力部と、
を備える情報処理システム。
【請求項2】
前記測定可能な印刷物は、測定用の印刷情報としてURLが印刷された印刷物、または、前記URLを符号化した2次元コードが印刷された印刷物であり、
前記宣伝効果の測定は、前記URLにより特定されるwebページへのアクセスを測定することで行われる、請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
広告に関する前記第1の情報は、広告用の印刷物の配布対象者に関する情報である、請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
広告に関する前記第1の情報は、前記配布対象者の前記印刷物の広告の対象に関する過去の購入もしくは利用からの経過期間、または購入回数もしくは利用回数である、請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記広告に関する前記第1の情報は、広告の対象となる商品またはサービスに関する情報である、請求項1、または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記出力部の出力先は表示部であり、前記表示部に判定結果を表示させる、請求項1、または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記出力部は、通信機能を有し、前記出力部は、外部装置に前記判定結果を送信する、請求項1、または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記取得部は、広告の宣伝効果を測定可能な印刷物が、画像形成装置により作成された後に、該印刷物の宣伝効果に関する第2の情報を取得し、
さらに、前記印刷物の作成を依頼する利用者が、前記画像形成装置により前記印刷物を作成する第1の提供者に支払う対価の算定に関する第1の対価算定情報を、前記第2の情報に基づいて決定する第1の決定部と、
前記第1の提供者が、前記画像形成装置で用いられる消耗品を提供する第2の提供者に支払う対価の算定に関する第2の対価算定情報を、前記第2の情報に基づいて決定する第2の決定部と、
を備える、請求項1、または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項9】
広告に関する第1の情報を取得するステップ(a)と、
取得した前記第1の情報に基づいて、画像形成装置で作成する印刷物を、広告の宣伝効果を測定可能な印刷物として作成するか否かを判定するステップ(b)と、
前記ステップ(b)での判定結果を出力するステップ(c)と、
を含む、印刷物の判定方法。
【請求項10】
広告に関する第1の情報を取得するステップ(a)と、
取得した前記第1の情報に基づいて、画像形成装置で作成する印刷物を、広告の宣伝効果を測定可能な印刷物として作成するか否かを判定するステップ(b)と、
前記ステップ(b)での判定結果を出力するステップ(c)と、
を含む、処理をコンピューターに実行させるための制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、印刷物の判定方法、および制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、商品等の宣伝を行いたいブランドオーナーは、商品の宣伝を目的として印刷物の作成を行わせ、これを消費者にDMで送付したり、展示会場で配布したりする。しかしながら、単に配布しただけでは印刷物の広告効果がどの程度のものかを把握することは困難である。
【0003】
特許文献1には「広告媒体に広告内容を識別するための広告内容識別情報及び接続情報を示す2次元コードを印刷し、この2次元コードを読取手段で読取ることにより当該2次元コードが示す接続情報に基づいて携帯形通信端末でサーバーにアクセスすることにより2次元コードが示す広告内容識別情報をサーバーに送信し、サーバーは携帯形通信端末から送信された広告内容識別情報に基づいて新たな広告情報を携帯形通信端末に送信すると共に、広告内容識別情報に基づいて広告の効果を集計することを特徴とする情報提供サービス。」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-111909号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、広告内容や配布する対象者によっては、広告の効果を集計する必要がない場合もあり、そのような場合には、2次元コードを印刷せずに、アナログの印刷機により印刷した方が、簡便で、しかも安価になる。そのため、広告内容や配布する対象者の状況を加味した上で適切な判断が求められる。
【0006】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、広告に関する情報に基づいて、広告効果を測定可能な印刷情報を付与した印刷物とするかを適切に判定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0008】
(1)広告に関する第1の情報を取得する取得部と、
取得した前記第1の情報に基づいて、画像形成装置で作成する印刷物を、広告の宣伝効果を測定可能な印刷物として作成するか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定結果を出力する出力部と、
を備える情報処理システム。
【0009】
(2)前記測定可能な印刷物は、測定用の印刷情報としてURLが印刷された印刷物、または、前記URLを符号化した2次元コードが印刷された印刷物であり、
前記宣伝効果の測定は、前記URLにより特定されるwebページへのアクセスを測定することで行われる、上記(1)に記載の情報処理システム。
【0010】
(3)広告に関する前記第1の情報は、広告用の印刷物の配布対象者に関する情報である、上記(1)または上記(2)に記載の情報処理システム。
【0011】
(4)広告に関する前記第1の情報は、前記配布対象者の前記印刷物の広告の対象に関する過去の購入もしくは利用からの経過期間、または購入回数もしくは利用回数である、上記(3)に記載の情報処理システム。
【0012】
(5)前記広告に関する前記第1の情報は、広告の対象となる商品またはサービスに関する情報である、上記(1)、または上記(2)に記載の情報処理システム。
【0013】
(6)前記出力部の出力先は表示部であり、前記表示部に判定結果を表示させる、上記(1)、または上記(2)に記載の情報処理システム。
【0014】
(7)前記出力部は、通信機能を有し、前記出力部は、外部装置に前記判定結果を送信する、上記(1)、または上記(2)に記載の情報処理システム。
【0015】
(8)前記取得部は、広告の宣伝効果を測定可能な印刷物が、画像形成装置により作成された後に、該印刷物の宣伝効果に関する第2の情報を取得し、
さらに、前記印刷物の作成を依頼する利用者が、前記画像形成装置により前記印刷物を作成する第1の提供者に支払う対価の算定に関する第1の対価算定情報を、前記第2の情報に基づいて決定する第1の決定部と、
前記第1の提供者が、前記画像形成装置で用いられる消耗品を提供する第2の提供者に支払う対価の算定に関する第2の対価算定情報を、前記第2の情報に基づいて決定する第2の決定部と、
を備える、上記(1)、または上記(2)に記載の情報処理システム。
【0016】
(9)広告に関する第1の情報を取得するステップ(a)と、
取得した前記第1の情報に基づいて、画像形成装置で作成する印刷物を、広告の宣伝効果を測定可能な印刷物として作成するか否かを判定するステップ(b)と、
前記ステップ(b)での判定結果を出力するステップ(c)と、
を含む、印刷物の判定方法。
【0017】
(10)広告に関する第1の情報を取得するステップ(a)と、
取得した前記第1の情報に基づいて、画像形成装置で作成する印刷物を、広告の宣伝効果を測定可能な印刷物として作成するか否かを判定するステップ(b)と、
前記ステップ(b)での判定結果を出力するステップ(c)と、
を含む、処理をコンピューターに実行させるための制御プログラム。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る情報処理システムは、広告に関する第1の情報を取得する取得部と、取得した第1の情報に基づいて、画像形成装置で作成する印刷物を、広告の宣伝効果を測定可能な印刷物として作成するか否かを判定する判定部と、判定部の判定結果を出力する出力部と、を備える。これにより広告に関する情報に基づいて、広告効果を測定可能な印刷情報を付与した印刷物とするかを適切に判定できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】第1の実施形態に係る情報処理システムが適用される市場における処理の流れを示す模式図である。
図2】広告効果測定用の情報として、webページのURLをコード化した2次元コードを埋め込んだ広告用印刷物の例である。
図3】情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。
図4】第1の実施形態における、広告に関する第1の情報に基づいて、測定用の印刷情報を付与するか否かを判定する処理を示すフローチャートである。
図5A】第1の情報として、配布対象者の過去の購入からの経過期間に関する情報を用いた場合の例である。
図5B】第1の情報として、配布対象者の利用回数を用いた場合の例である。
図6】判定結果の出力例である。
図7】測定用の印刷情報を付与した印刷物を用いた広告効果測定処理を示すフローチャートである。
図8】変形例における、広告に関する第1の情報に基づいて、測定用の印刷情報を付与するか否かを判定する処理を示すフローチャートである。
図9A】第1の情報として、広告対象の商品価格を用いた場合の例である。
図9B】第1の情報として、広告対象のサービスの利用体系を用いた場合の例である。
図10】判定結果の出力例である。
図11】第2の実施形態に係る情報処理システムが適用される市場における処理の流れを示す模式図である。
図12】第2の実施形態に係る情報処理システムの概略構成を示すブロック図である。
図13】第2の実施形態における、広告効果に基づいて対価を決定する処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。しかしながら、本発明の範囲は、開示される実施形態に限定されない。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0021】
図1は、第1の実施形態に係る情報処理システム10が適用される市場における処理の流れを示す模式図である。
【0022】
図1に示すように、情報処理システム10は、端末装置30、50、webサーバー70等と、ネットワークを通じて相互に通信接続する。ネットワークは、公衆電話網またはデータ通信網等の通信回線である。一部のネットワークでは、有線LANや、無線LAN等(例えばIEEE802.11規格に従ったLAN)が用いられてもよい。
【0023】
端末装置30、50は、PC(パーソナルコンピュータ)、またはスマートフォン等の携帯型の通信端末である。例えば、端末装置30は印刷会社に配置されたPCであり、印刷会社のユーザーに使用される。例えば、端末装置50はユーザーが用いるカメラ機能付きのスマートフォンである。このユーザーは、顧客または消費者とも称され、ブランドオーナーが提供する商品を購入したり、サービスを利用したりする。ブランドオーナーは、ユーザーに対して商品を販売したり、セミナー、研修、イベント等(以下、これらをセミナー等という)のサービスを提供したりする事業者であり、広告主でもある。
【0024】
ブランドオーナーは、ユーザーに、商品またはサービス(以下、商品等という)をユーザーに広告するために広告用の印刷物をユーザーに配布(手渡し、DM(ダイレクトメール))する。
【0025】
印刷会社は、ブランドオーナー等の顧客の要望に応じて、広告効果測定用の情報を付与した印刷物p1、または付与しない印刷物を作成し、顧客に印刷物を提供する。例えば、1つのロット(発注単位のこと、以下同じ)では、百枚~数十万枚の枚数の印刷物p1が作成される。印刷物p1は例えば、カット用紙に印刷した宣伝紙、または大サイズの用紙に印刷したポスターである。印刷会社が使用する画像形成装置には、オフセット印刷方式等の版を作成して大量印刷を行うアナログ印刷機と、電子写真方式、インクジェット方式等の方式を用いたデジタル印刷機が含まれる。
【0026】
印刷会社は、ブランドオーナー等の顧客の要望に応じて、印刷物p1を作成し、顧客に印刷物を提供する。例えば、1つのロット(発注単位のこと、以下同じ)では、百枚~数十万枚の枚数の印刷物p1が作成される。印刷物p1は例えば、カット用紙に印刷した宣伝紙、または大サイズの用紙に印刷したポスターである。印刷会社が使用する画像形成装置には、オフセット印刷方式等の版を作成して大量印刷を行うアナログ印刷機と、電子写真方式、インクジェット方式等の方式を用いたデジタル印刷機が含まれる。
【0027】
印刷機メーカーは、デジタル印刷機を、印刷会社に提供するとともに、デジタル印刷機の消耗品を印刷会社に提供する。電子写真方式のデジタル印刷機であれば、消耗品には、トナーが含まれる。インクジェット方式のデジタル印刷機であれば、消耗品には、インクが含まれる。
【0028】
図1に示す印刷物p1の作成・提供フローにおいては、ブランドオーナーは利用者である。印刷会社は、ブランドオーナーの要求に応じてブランドオーナーに印刷物を提供する提供者(以下、第1の提供者ともいう)である。印刷機メーカーは、印刷会社の要求、または契約に応じて印刷機自体を提供したり、印刷物p1の消耗品を提供したりする提供者(以下、第2の提供者ともいう)である。
【0029】
(広告効果測定用の印刷情報)
広告効果測定用の印刷情報としては、URLをコード化した2次元コード、またはURL自体がある。図2は、広告効果測定用の情報(以下、単に、測定用の印刷情報、または印刷情報ともいう)の例として、webページのURL(Uniform Resource Locator)をコード化した2次元コードが付与された(が印刷された)広告用印刷物p1の例である。ブランドオーナーは、印刷会社からこのような印刷物p1の提供を受け、これをユーザーに配布する。ユーザーは、印刷物p1に付与された2次元コードを介して、URLで特定されるwebページにアクセスできる。例えば、端末装置50は、2次元コードをカメラ機能により読み取ってデコード化してURLを取得し、このURLによりwebサーバー70にアクセスし、webページを取得する。このwebページは、広告用印刷物が、商品購入に関するものであれば、商品購入用のwebページ、または商品の詳細な情報を示すwebページである。または、広告用印刷物が、セミナー、研修等のサービスに関するものであれば、このwebページは、セミナーや研修の申込み用のwebページ、または、サービスの詳細な情報を示すwebページである。
【0030】
1ロットの印刷物(例えば10万枚)では、基本的には同じURLの2次元コードが印刷されている、また、同じ内容の印刷物、または同じ商品等を広告対象とする実質的に同じ印刷物を異なる時期に提供するため複数ロットの印刷物p1が作成される場合もある。この場合は、ロット毎に異なるURLの2次元コードを、印刷物p1に付与するようにしてもよい。なお、1ロット内において、ユーザーを識別できるように、ユーザー毎に異なるwebページにアクセスするように異なるURLの2次元コードが印刷されていてもよい(後述の図5A、5Bの例)。
【0031】
webサーバー70は、ブランドオーナー自身が管理したwebサーバーであってもよく、ブランドオーナーが外部委託した委託先が管理するwebサーバーであってもよい。webサーバー70は、ユーザー(顧客)から、印刷物p1に付与された2次元コードを介してアクセスがあった場合には、アクセス回数をカウントする。また、このときにwebサーバー70は、ユーザーの識別を行うようにしてもよい。例えば、webサーバー70にアクセスした後に、ユーザーIDを入力したり、またはこれを用いてユーザー認証しログイン処理したりすることで、webサーバー70は、個人を特定し、個人毎のアクセスをカウントするようにしてもよい。また、配布先のユーザー毎に異なるURLの2次元コードが印刷されていた場合にも、同様に個人毎のアクセスをカウントできる。このカウント数の情報は、広告効果に関する指標値(第2の情報ともいう)として、情報処理システム10に提供され、広告効果の測定に用いられる。
【0032】
(情報処理システム10)
図3は、情報処理システム10の概略構成を示すブロック図である。情報処理システム10は、制御部11、記憶部12、および通信部13を備える。情報処理システム10は、例えば利用者、第1の提供者、および第2の提供者のいずれかの企業の敷地内にあるオンプレミスサーバーであってもよく、あるいは商用のクラウドサービスを利用したクラウドサーバーであってもよい。
【0033】
(制御部11)
制御部11は、CPUと、RAM、ROM等のメモリーを有する。CPUは、プログラムにしたがって上記各部の制御や各種の演算処理を実行するマルチコアのプロセッサ等から構成される制御回路であり、情報処理システム10の各機能は、それに対応するプログラムをCPUが実行することにより発揮される。また、制御部11は、通信部13と協働することで取得部111、および出力部113として機能する。また、制御部11は、判定部112として機能する。
【0034】
記憶部12は、オペレーティングシステムを含む各種プログラムや各種データを格納する大容量の補助記憶装置である。ストレージには、例えば、ハードディスク、ソリッドステートドライブ、フラッシュメモリー、ROM等が採用される。記憶部には、取得部が取得した後述の第1の情報が広告DBとして記憶されている。
【0035】
(通信部13)
通信部13は、通信機能を有し、PC等の外部の装置とネットワーク接続するインターフェースでもある。
【0036】
(取得部111)
取得部111は、webサーバー70から、広告に関する第1の情報の入力を受け付け、この第1の情報を取得する。第1の情報の具体例については後述する(後述の図5A図5B図9A図9B等)。
【0037】
(判定部112、出力部113)
判定部112は、取得部111が取得した広告に関する第1の情報に基づいて、画像形成装置で作成する印刷物を、広告の広告効果を測定可能な印刷物として作成するか否かを判定する。すなわち、判定部112は、広告効果測定用の印刷情報を、印刷物p1に付与するか否かを判定する。また、出力部113は、判定結果を出力する。
【0038】
広告に関する第1の情報は、例えば、広告の配布対象者に関する情報である、または、広告の対象となる商品またはサービスに関する情報である。例えば、広告の対象が商品、またはサービスである場合において、配布対象者の利用回数(購入回数、提供回数)に応じて判定したり、この商品の前回の購入、またはサービスの提供を最後に受けてからの経過日数に応じて判定したりする。利用回数が所定値以下の場合、または経過日数が所定期間よりも短い場合には、広告効果を測定可能な印刷物として作成すると判定する。または、判定部112は、商品価格が所定金額よりも高い場合、またはサービスがサブスクリプション方式(サブスクで表記)の場合には、広告効果を測定可能な印刷物として作成すると判定する。また、判定結果は、表示データであり、例えば、情報処理システム10から印刷会社、またはブランドオーナーに送信され、表示される。図1に示す例では、判定結果は、印刷会社にある端末装置30に送信され、表示される。
【0039】
(広告効果測定用の印刷情報の付与に関する判定)
図4は、情報処理システム10により実行される、第1の実施形態における、広告に関する第1の情報に基づいて、測定用の印刷情報を付与するか否かを判定する処理を示すフローチャートである。図4の処理番号(ステップS01等)は、図1の処理番号に対応している(後述の図7も同様)。
【0040】
(ステップS01)
情報処理システム10の取得部111は、広告用の印刷物を印刷する際に、広告に関する第1の情報として、配布対象者(顧客)の情報を取得する。
【0041】
(ステップS02)
判定部112は、配布対象者毎に、配布対象者(顧客)の情報に基づいて測定用の印刷情報を付与するか否かを判定する。
【0042】
図5Aは、第1の情報として、配布対象者の過去の購入からの経過期間に関する情報を用いた場合の例である。図5Aでは、商品・顧客情報DB(データベース)にある顧客リストにあるn人(例えば1万人)の顧客それぞれの商品の最終購入日からの経過日数が示されている。判定部112は、経過期間が所定値(例えば1月)以内の場合には、印刷情報を付与するものとして判定する。すなわち、判定部112は、広告効果測定の対象者にすると判定する。図5Aの例では、顧客NO.1、5-7の顧客は、1月以内であることから広告効果測定の対象者と判定されている(○で表記。以下同じ)。また、顧客NO.2-4、8-10の顧客は、1月を超えていることから広告効果測定の対象者ではないと判定されている(×で表記。以下、同じ)。
【0043】
図5Bは、第1の情報の他の例として、配布対象者のサービスの利用回数に関する情報を用いた場合の例である。図5Bでは、商品・顧客情報DBにある顧客リストにあるn人の顧客それぞれのサービスの利用回数(または商品の購入回数)が示されている。判定部112は、利用回数が所定値(例えば2回)以上の場合には、印刷情報を付与するものとして判定する。すなわち、判定部112は、広告効果測定の対象者にすると判定する。図5Bの例では、顧客NO.1、5-7の顧客は、の顧客は、所定値の2回以上であることから広告効果測定の対象者と判定されている。また、顧客NO.2-4、8-10の顧客は、所定値未満であることから広告効果測定の対象者ではないと判定されている。
【0044】
(ステップS03)
出力部113は、ステップS02の判定結果を出力する。この出力は、情報処理システム10の表示部(図示せず)に表示するようにしてもよく、外部の装置に送信し、外部の装置で表示するようにしてもよい。図6では、出力部113が外部装置である端末装置30に、表示データを送信し、これを端末装置30の表示部(図示せず)に表示した表示画面d1の例を示している。図6では、顧客番号8までしか表示されていないが、対象となる顧客全部(例えば1万人)の個別の判定結果がスクロール可能に表示されている。なお、表示としては、測定用の印刷情報を付与する人数、および付与しない人数が表示されてもよい。また、この表示は、ブランドオーナーに提示してもよい。これを参照した、印刷会社、またはブランドオーナーは、広告に関する情報に基づいて、広告効果を測定可能な印刷情報を付与した印刷物とするかを適切に判断できる。また、アナログ印刷機とデジタル印刷機を所有する印刷会社は、測定用の印刷情報を付与する印刷物p1を生成する際にはデジタル印刷機を使用する動機付けが生まれる。また、印刷物を用いた商品の宣伝広告が活性化される。
【0045】
(測定用の印刷情報を付与した印刷物を用いた広告効果測定処理)
図7は、測定用の印刷情報を付与した印刷物を用いた広告効果測定処理を示すフローチャートである。
【0046】
(ステップS21)
印刷会社は、図6に示したような印刷リストに基づいて、広告効果測定の対象と判定された顧客に対する印刷物p1を作成し、ブランドオーナーに提供する。このときに、印刷会社は、印刷リストを合わせて納入してもよい。
【0047】
(ステップS22)
ブランドオーナーは、印刷リストの対象となった顧客に対して、印刷物p1を配布する(手渡し、DM)。
【0048】
(ステップS23、S24)
顧客は、端末装置50のカメラ機能により2次元コードを読み取ってデコード化してURLを取得し、このURLによりwebサーバー70にアクセスする。webサーバー70は、アクセス回数(より詳細には、印刷情報により特定されるURLで遷移するwebページへのアクセス回数のこと、以下同じ)をカウントすることで、広告効果を測定する。
【0049】
(ステップS25)
情報処理システム10は、広告効果測定結果を出力する。例えば、情報処理システム10は、ブランドオーナーに広告効果測定結果を送信する。このようにして、広告効果測定用の印刷情報を付与した印刷物p1とすることで、ブランドオーナーは、広告効果を把握できる。
【0050】
(変形例)
次に図8から図10を参照し、変形例について説明する。
【0051】
図8は、変形例における、広告に関する第1の情報に基づいて、測定用の印刷情報を付与するか否かを判定する処理を示すフローチャートである。
【0052】
(ステップS31)
情報処理システム10の取得部111は、広告用の印刷物を印刷する際に、広告に関する第1の情報として、商品等の情報を取得する。
【0053】
(ステップS32)
判定部112は、1つのロット単位で、商品等の情報に基づいて測定用の印刷情報を付与するか否かを判定する。
【0054】
図9Aは、第1の情報として、商品の価格に関する情報を用いた場合の例である。図9Aでは、商品・顧客情報DB(データベース)にある商品リストにある商品の価格が示されている。判定部112は、第1の情報として、商品およびその商品価格が所定値(例えば1万円)以上の情報を取得した場合には、印刷情報を付与するものとして判定する。すなわち、判定部112は、広告効果測定の対象にすると判定する。図9Aの例では、商品NO.1の商品に関する広告用の印刷物を印刷する際は、その価格が1万円以上であることから広告効果測定の対象と判定されている。一方で、商品NO.2の商品に関する広告用の印刷物を印刷する際は、1万円未満であることから広告効果測定の対象者ではないと判定されている。
【0055】
図9Bは、第1の情報として、商品の利用体系に関する情報を用いた場合の例である。図9Bでは、商品・顧客情報DB(データベース)にある商品リストにある商品の利用体系が示されている。判定部112は、広告用の印刷物を印刷する際に、その商品の利用体系がサブスクリプション方式(例えば月毎の定期購入)の場合には、印刷情報を付与するものとして判定し、売り切り(例えば都度購入)の場合には、印刷情報を付与しないと判定する。図9Bの例では、商品NO.1の商品に関する広告用の印刷物を印刷する際は、サブスクリプション方式であることから広告効果測定の対象と判定されている。一方で、商品NO.2の商品に関する広告用の印刷物を印刷する際は、売り切りであることから広告効果測定の対象ではないと判定されている。
【0056】
(ステップS33)
出力部113は、ステップS02の判定結果を出力する。この出力は、出力先として情報処理システム10の表示部(図示せず)に表示するようにしてもよく、外部の装置に送信し、外部の装置で表示するようにしてもよい。図10では、出力部113が、外部装置である端末装置30に、表示データを送信し、これを端末装置30の表示部(図示せず)に表示した表示画面d2の例を示している。図10の例では、商品NO.1の商品に関しては、デジタル印刷機を用いた広告効果測定用のURLを付与した印刷を推奨することが、ブランドオーナー、または印刷会社に示されている。これを参照した、印刷会社、またはブランドオーナーは、広告に関する情報に基づいて、広告効果を測定可能な印刷情報を付与した印刷物とするかを適切に判断できる。また、印刷会社、またはブランドオーナーは、表示された推奨情報に応じて利用者(ブランドオーナー)に対して、デジタル印刷機を使用する動機付けが生まれる。また、印刷物を用いた商品の宣伝広告が活性化される。
【0057】
(第2の実施形態に係る情報処理システム10b)
次に図11図13を参照し、第2の実施形態に係る情報処理システム10bについて説明する。第2の実施形態においては、図1図10で示した広告効果測定用の印刷情報の付与に関する判定処理は、第1の実施形態と同じである。第2の実施形態においては、情報処理システム10bは、印刷物p1に埋め込んだ広告効果測定用の印刷情報を用いて測定した広告効果を用いて、対価を決定する。図11は、第2の実施形態に係る情報処理システム10bが適用される市場における処理の流れを示す模式図である。図12は、情報処理システム10bの概略構成を示すブロック図である。図3に示した第1の実施形態に係る情報処理システム10と同じ機能構成については説明を省略する。
【0058】
(制御部11、記憶部12)
第2の実施形態においては、制御部11は、取得部111、判定部112、および出力部113としての機能に加えて、第1の決定部114、第2の決定部115として機能する。また記憶部12は、第1、第2の対価算定情報、および設定テーブルが記憶されている。
【0059】
(対価)
利用者であるブランドオーナーは、印刷物p1の提供の見返りに印刷価格に応じた対価を第1の提供者である印刷会社に支払う。この印刷価格は、第1の対価算定情報に基づいて算出される。対価算定情報は、印刷1枚当たりの単価(枚数単価)である。単価算定情報は、請け負った1つのロットの印刷枚数に応じた段階的な定額料金であってもよい。
【0060】
利用者であるブランドオーナーは、印刷物p1の提供の見返りに印刷価格に応じた対価を第1の提供者である印刷会社に支払う。この印刷価格は、第1の対価算定情報と印刷枚数に基づいて算出される。
【0061】
第1の提供者である印刷会社は、印刷物を印刷に用いた印刷機の消耗品の提供の見返りにクリック価格に応じた対価を第2の提供者である印刷機メーカーに支払う。ここで、クリック価格とは、消耗品の消費量(補充量)に対応する価格、または印刷枚数に対応する価格であり、第2の対価算定情報と、消費量または印刷枚数に基づいて算出される。
【0062】
第2の実施形態では、ブランドオーナー、印刷会社、印刷機メーカー、すなわち、利用者、第1、第2の提供者の3者が全体として協力することで、印刷物p1の作成・提供フローを実施する。そして、第1、第2の対価算定情報は、後述するように情報処理システム10b(第1、第2の決定部114,115)により、広告効果に関する第2の情報(アクセス回数のこと、以下、指標値ともいう)に基づいて連動して決定される。この情報処理システム10の管理者は、3者であってもよい。この場合、情報処理システム10の管理は、3者によって共同で行なわれる。別の例として、3者のいずれかにより管理が行われてもよい。例えば、印刷機メーカーが主体となり、情報処理システム10bを管理、運営する。また、管理者は、事前に他の2者との契約もしくは3者の調整により、第1、第2の対価算定情報を決定するための設定テーブルの数値を設定したり、予め設定された異なる数値が記述された複数の設定テーブルの中から適用する設定テーブルを選択したりする。
【0063】
第1、第2の対価算定情報は、例えば、印刷1枚当たりの単価(枚数単価ともいう)であり、これを印刷枚数と乗じることにより対価(印刷価格、クリック価格)が算出される。あるいは、第1、第2の対価算定情報は、請け負った1つのロットの印刷枚数に応じた段階的な定額料金であってもよい。
【0064】
(第1、第2の決定部114、115)
第1の決定部114は、印刷物の作成を依頼する利用者(ブランドオーナー)が、画像形成装置(デジタル印刷機)により印刷物を作成する第1の提供者(印刷会社)に支払う対価の算定に関する第1の対価算定情報を、印刷物の効果に関する指標値(第2の情報)に基づいて決定する。また、第2の決定部115は、第1の提供者が、画像形成装置で用いられる消耗品を提供する第2の提供者(印刷機メーカー)に支払う対価の算定に関する第2の対価算定情報を、同じ指標値に基づいて決定する。
【0065】
具体的な手法としては、第1の決定部114は、取得部111が取得した指標値および設定テーブル1を用いて、第1の対価算定情報を決定する。設定テーブル1には、指標値と第1の対価算定情報との関係が記述されている。例えば、設定テーブル1は、指標値が高くなるにつれて、対価算定情報の値が大きくなるように設定されている。同様に、第2の決定部115は、取得部111が取得した同じ指標値および設定テーブル2を用いて、第2の対価算定情報を決定する。設定テーブル2には、指標と第2の対価算定情報との関係が記述されている。例えば、設定テーブル2は、指標値が高くなるにつれて、対価算定情報の値が大きくなるように設定されている。なお、設定テーブル1は、値が異なる複数のテーブルが記憶されていてもよく、管理者(例えば第1の提供者)は、その中から、他の者(例えば第1の提供者以外)との契約に応じて、所望の設定テーブル1を選択するようにしてもよい。設定テーブル2も同様に、値が異なる複数のテーブルが記憶されていてもよく、管理者は、その中から、他の者(例えば第1の提供者以外)との契約に応じて、所望の設定テーブル1を選択するようにしてもよい。
【0066】
(広告効果に基づいて対価を決定する処理)
図13は、第2の実施形態における、広告効果に基づいて対価を決定する処理を示すフローチャートである。
【0067】
(ステップS41~S44)
ここでの処理は、図1図7に示したステップS21~S24の処理と同じである。測定用の印刷情報を付与した印刷物p1が生成され、顧客に配布される。顧客は、この印刷情報(URLまたはこの2次元コード)に基づいて、webサーバー70にアクセスする。webサーバー70はアクセス回数を計数し、要求に応じて、これを、第2の情報(指標値)として、情報処理システム10bに送信する。取得部111は、送られたこの第2の情報(指標値)を取得する。
【0068】
(ステップS45)
情報処理システム10bの第1の決定部114は、上述のように、取得部111が取得した指標値および設定テーブル1を用いて、第1の対価算定情報を決定する。また、第2の決定部115も、同じ指標値および設定テーブル2を用いて、第2の対価算定情報を決定する。これにより価格が反映され、ブランドオーナーから印刷会社に支払われる対価は、改訂後の第1の対価算定情報と印刷枚数に基づいた金額となり、また、印刷会社から印刷機メーカーに支払われる対価は、改訂後の第2の対価算定情報と印刷枚数に基づいた金額となる。
【0069】
(反映タイミング)
第1の例としては、第2の情報(指標値)の取得は、印刷物p1が作成されてから(あるいは印刷物p1が利用者からユーザーに配布開始されてから)直ぐに開始され、所定の終期までに終了される。終期は、印刷物p1を作成し終わってから数週間から数ヶ月であり、例えば1ヶ月である。例えば、URLのwebページのアクセス回数であれば、取得部111は、1ヶ月の時点までの合計のアクセス回数を指標値として、取得する。そして、第1、第2の決定部114、115は、この指標値に基づいて、第1、第2の対価算定情報を決定する。利用者と第1の提供者、および第1の提供者と第2の提供者の間の対価の支払いは、決定された第1、第2の対価算定情報に基づいて、算出された印刷価格、クリック価格により行われる。
【0070】
第2の例としては、複数のロットの印刷部の受け渡しを繰り返し行う契約の場合がある。この場合には、第1のロットは、所定の金額による対価の支払いが行われる。そして、第2ロット以降においては、1つ前のロットn-1での指標に基づいて、次のロットnにおける第1、第2の対価算定情報が決定され、次のロットnにおいて、印刷物p1を作成する際に反映される。例えば、第2ロットでは、第1ロットでの指標に基づいて、決定された第1、第2の対価算定情報に基づいて、対価が決定される。
【0071】
このように、第2の実施形態に係る情報処理システム10bは、広告の宣伝効果を測定可能な印刷物が、画像形成装置により作成された後に、該印刷物の宣伝効果に関する第2の情報を取得し、さらに、印刷物の作成を依頼する利用者が、画像形成装置により印刷物を作成する第1の提供者に支払う対価の算定に関する第1の対価算定情報を、第2の情報に基づいて決定する第1の決定部と、第1の提供者が、画像形成装置で用いられる消耗品を提供する第2の提供者に支払う対価の算定に関する第2の対価算定情報を、第2の情報に基づいて決定する第2の決定部と、を備える。
【0072】
これにより、利用者、および印刷会社が積極的に印刷物を用いた商品の宣伝広告が活性化される。特に利用者であるブランドオーナーは、広告効果に応じた対価を印刷会社に支払うことになり、DM等の印刷物の作成を依頼しやすくなる。また、印刷会社も広告効果に応じた、対価を受け取ることが可能になるとともに、広告効果が低かった場合でも一定の対価を受け取ることが可能となる。消耗品等を供給する印刷機メーカーにおいても印刷会社が受け取る対価を消耗品の対価に反映させることが可能になるとともに、印刷物による商品等の宣伝広告が活性化されることにより、印刷枚数が増えることになり、結果として、消耗品の需要増加によるメリットを享受することが可能となる。すなわち、利用者、第1、第2の提供者がともに、リスクを回避するとともに、メリットを享受することになる。
【0073】
以上に説明した情報処理システム10、10bの構成は、上記の実施形態の特徴を説明するにあたって主要構成を説明したのであって、上記の構成に限られず、特許請求の範囲内において、種々改変することができる。また、一般的な情報処理装置が備える構成を排除するものではない。
【0074】
図1、11では、端末装置30は、印刷会社側にある例を示したが、ブランドオーナー側にあってもよい。情報処理システム10による判定結果は、端末装置30を介してブランドオーナーに提供される。これを参照したブランドオーナーは、広告用の印刷物に、広告効果測定用の印刷情報を付与するか否かを適切に判断できる。
【0075】
また、上述した実施形態に係る情報処理システム10における各種処理を行う手段および方法は、専用のハードウェア回路、またはプログラムされたコンピューターのいずれによっても実現することが可能である。上記プログラムは、例えば、USBメモリーやDVD(Digital Versatile Disc)-ROM等のコンピューター読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよいし、インターネット等のネットワークを介してオンラインで提供されてもよい。この場合、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムは、通常、ハードディスク等の記憶部に転送され記憶される。また、上記プログラムは、単独のアプリケーションソフトとして提供されてもよいし、装置の一機能としてその装置のソフトウエアに組み込まれてもよい。
【符号の説明】
【0076】
10、10b 情報処理システム
11 制御部
111 取得部
112 判定部基準設定部
113 出力部
114 第1の決定部
115 第2の決定部
12 記憶部
13 通信部
30、50 端末装置
10b 情報処理システム
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13