(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127367
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】遠隔操作システムおよびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 15/00 20060101AFI20240912BHJP
【FI】
G06F15/00 410B
G06F15/00 420C
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036487
(22)【出願日】2023-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】508330685
【氏名又は名称】株式会社フジテレビジョン
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】黒川 遵
(57)【要約】
【課題】リモートデスクトップ接続が可能なシステムであっても、後着のユーザーによってホストPCが横取りされる後着優先を簡単に回避できるようにする。
【解決手段】ホストPCの操作環境を複数のクライアントPCにより遠隔操作可能なシステムであって、ホストPCは、あるクライアントPCからのアクセス時に、クライアントPCのいずれかがアクセス中であるか否かを認定するためのアクティブ情報に基づいて、他のクライアントPCのアクセス中であるか否かをリモートデスクトップホスト部により認定し、他のクライアントPCのアクセス中でないと認定した場合には、アクセスのあったクライアントPCの識別情報を記憶部に格納してリモート接続状態となるとともに、他のクライアントPCのアクセス中であると認定した場合には、格納されている識別情報を、アクセスのあったクライアントPC21に提供する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のクライアントPCと、前記複数のクライアントPCに通信回線を介してネットワーク接続され、リモートデスクトップ接続により共有可能なホストPCと、を備え、前記ホストPCの操作環境を前記複数のクライアントPCにより操作可能な遠隔操作システムであって、
前記ホストPCは、
当該ホストPCが、前記複数のクライアントPCのいずれかがアクセス中であるか否かを認定するためのアクティブ情報を管理する管理部と、
前記複数のクライアントPCからのアクセス時に、前記管理部の前記アクティブ情報に基づいて、当該ホストPCが他のクライアントPCからのアクセス中であるか否かを認定する認定部と、
前記認定部が、他のクライアントPCからのアクセス中でないと認定した場合に、アクセスのあったクライアントPCの識別情報を格納する格納部と、
前記認定部が、他のクライアントPCからのアクセス中であると認定した場合に、前記格納部に格納されている前記識別情報を、アクセスのあったクライアントPCに提供する提供部と、
を備えることを特徴とする遠隔操作システム。
【請求項2】
前記ホストPCは、前記認定部が他のクライアントPCからのアクセス中でないと認定した場合に、前記格納部に格納した前記識別情報に対応するクライアントPCとのリモート接続を実行するものであることを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作システム。
【請求項3】
前記ホストPCは、前記認定部が他のクライアントPCからのアクセス中であると認定した場合に、アクセスのあったクライアントPCとのリモート接続を禁止するものであることを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作システム。
【請求項4】
前記複数のクライアントPCは、それぞれ、前記ホストPCの前記提供部より提供される前記識別情報に対応するクライアントPCを表示する表示部を備えることを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作システム。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載された遠隔操作システムを前記ホストPCに実行させるコンピュータ用のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クライアントPCからホストPCへのリモート接続が可能な、後着優先のリモートデスクトップ(接続)を利用した遠隔操作システムおよびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、PCなどの複数の情報端末がネットワークを介して相互に接続可能な環境下において、ある端末から他の端末のGUIやデスクトップ環境を遠隔操作可能なリモートデスクトップと称する技術が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-17099号公報
【特許文献2】特許第7086440号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、リモートデスクトップ接続とは、本来、後着優先(後取り優先)である。つまり、複数のユーザーにより共有使用されるホストPCを、先着のユーザー(クライアントPC)が使用中であっても、後着のユーザーの割り込みがあると、後着のユーザーによってホストPCが横取りされる可能性があった。
【0005】
なお、PCの横取りを回避する方法も提案(特許文献2)されているが、ユーザー側の端末において、共有PCの利用状況を監視などする構成のため、専用のサーバーやサーバー用OSが必要であった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、リモートデスクトップ接続が可能なシステムであっても、後着のユーザーによってホストPCが横取りされるのを簡単に回避でき、先着のユーザーによるホストPCの使用を保護することが可能な遠隔操作システムおよびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様に係る遠隔操作システムは、複数のクライアントPCと、前記複数のクライアントPCに通信回線を介してネットワーク接続され、リモートデスクトップ接続により共有可能なホストPCと、を備え、前記ホストPCの操作環境を前記複数のクライアントPCにより操作可能な遠隔操作システムであって、前記ホストPCは、当該ホストPCが、前記複数のクライアントPCのいずれかがアクセス中であるか否かを認定するためのアクティブ情報を管理する管理部と、前記複数のクライアントPCからのアクセス時に、前記管理部の前記アクティブ情報に基づいて、当該ホストPCが他のクライアントPCからのアクセス中であるか否かを認定する認定部と、前記認定部が、他のクライアントPCからのアクセス中でないと認定した場合に、アクセスのあったクライアントPCの識別情報を格納する格納部と、前記認定部が、他のクライアントPCからのアクセス中であると認定した場合に、前記格納部に格納されている前記識別情報を、アクセスのあったクライアントPCに提供する提供部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の第2の態様に係るプログラムは、第1の態様に係る遠隔操作システムを前記ホストPCに実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、リモートデスクトップ接続が可能なシステムであっても、後着のユーザーによってホストPCが横取りされるのを簡単に回避でき、先着のユーザーによるホストPCの使用を保護することが可能な遠隔操作システムおよびプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施の形態に係る遠隔操作システムの概略を示すシステム構成図である。
【
図2】遠隔監視システムの構成例を示す概略図である。
【
図3】リモートデスクトップ接続時の画面表示の一例を示す図である。
【
図4】リモートデスクトップ接続時の処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係る遠隔操作システムおよびプログラムについて説明する。なお、実施の形態において、図面は、発明の概要を模式的に示すものであって、実際のものとは異なるものであることに留意すべきである。
【0012】
実施形態
図1は、本実施形態に係る遠隔操作システムの概略を示すシステム構成図である。
【0013】
本実施形態に係る遠隔操作システムは、例えば
図1に示すように、2台のホストPC(#1,#2)11a,11bと複数台(ここでは、n=42)のクライアントPC(#1,#2,#3,…,#42)21a,21b,21c,…,21nとが、L2スイッチ(L2SW)31および通信回線などのネットワーク33を介して相互に接続されている。
【0014】
ホストPC11a,11bは、いずれも、クライアントPC21a,21b,21c,…,21nとのリモート接続が可能な共有の情報端末であって、GUI(Graphical User Interface)やデスクトップ環境の遠隔操作が可能とされている。
【0015】
クライアントPC21a,21b,21c,…,21nは、いずれも、ユーザーによる利用が可能な情報端末(ユーザー端末)であって、L2スイッチ31およびネットワーク33を介して、ホストPC11a,11bのいずれかにアクセスし、GUIやデスクトップ環境を操作して映像ファイルの編集などの任意の作業を行うものである。
【0016】
クライアントPC21a,21b,21c,…,21nは、それぞれ、リモートデスクトップ接続と称される技術を利用することにより、ホストPC11a,11bへのアクセス(リモート接続)が可能とされている。
【0017】
ただし、本実施形態に係る遠隔操作システムの場合、本来は後着優先のリモートデスクトップ接続が、先着優先とされて、アクセス中のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nへの割り込み(横取り)が回避される(詳細については後述する)。
【0018】
即ち、本実施形態に係る遠隔操作システムにおいては、L2スイッチ31およびネットワーク33を介して、適宜、ホストPC11a,11bとクライアントPC21a,21b,21c,…,21nとがリモートデスクトップ接続される。その際、ホストPC11a,11bが先着のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nによって既にアクセス中の場合には、後着のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nからのアクセスが禁止される。これにより、アクセス中のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nによる、ホストPC11a,11bのGUIやデスクトップ環境の使用(運用)が保護される。
【0019】
図2は、本実施形態に係る遠隔監視システムの構成を概略的に示すブロック図である。
【0020】
図2に示すように、ホストPC11a,11bは、それぞれ汎用のパーソナルコンピュータであって、ネットワークインターフェース(提供部)12、記憶部13、および、リモートデスクトップホスト部(認定部)14などを有している。
【0021】
ネットワークインターフェース12は、ホストPC11a,11bをネットワーク33に接続するためのものであって、例えば、アクセス中のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nの識別情報(後述する)の提供が可能な機能を有している。
【0022】
記憶部13は、GUIなどの各種のソフトウェアやコンピュータ用のプロクラムなどを記憶するストレージ領域であって、例えば、アクセス中のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nを認定するためのアクティブ情報を管理する管理部としても機能する。アクティブ情報とは、当該ホストPC11a,11bが、クライアントPC21a,21b,21c,…,21nのアクセス中(アクティブ状態)か否かを確認するためのものである。
【0023】
また、ストレージ領域は、アクセス中のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nの識別情報を格納する格納部としても機能する。識別情報とは、アクセス中のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nを特定するためのIP(Internet Protocol)アドレスやユーザー名などの固有の情報である。
【0024】
リモートデスクトップホスト部14は、各部を制御して、先着優先のリモートデスクトップ接続や当該ホストPC11a,11bの遠隔操作を可能とするものである。このリモートデスクトップホスト部14は、例えば、クライアントPC21a,21b,21c,…,21nからのアクセス時に、記憶部13のストレージ領域で管理されるアクティブ情報に基づいて、当該ホストPC11a,11bが既にアクセス中か否かを認定する認定部としての機能を有している。
【0025】
クライアントPC21a,21b,21c,…,21nは、それぞれ汎用のパーソナルコンピュータであって、ネットワークインターフェース22、データ入出力部23、および、リモートデスクトップクライアント部24などを有している。
【0026】
ネットワークインターフェース22は、クライアントPC21a,21b,21c,…,21nをネットワーク33に接続するためのものである。
【0027】
データ入出力部23は、ホストPC11a,11bを遠隔操作する際にユーザーにより操作されるもので、ホストPC11a,11bのアクセス中が確認された際に、識別情報に対応する、アクセス中のクライアントPCを表示する表示部としての機能を備える。
【0028】
リモートデスクトップクライアント部24は、各部を制御して、ホストPC11a,11bへのアクセスなどを行うものである。
【0029】
また、このリモートデスクトップクライアント部24は、データ入出力部23に、リモートデスクトップチェッカー画面1を表示して、ホストPC11a,11bのアクセス中が確認された際には、識別情報に対応する、アクセス中のクライアントPCを表示させるようになっている。
【0030】
リモートデスクトップチェッカー画面1には、例えば
図3に示すように、クリックボタン(ここをクリック)2、ステータス表示部3a,3b、リモート接続ボタン4a,4b、強制接続ボタン5a,5b、および、時刻表示部6が設けられている。
【0031】
クリックボタン2は、ステータス表示部3a,3bおよび時刻表示部6の表示の更新を行う際に、ユーザーによって操作される。
【0032】
ステータス表示部3a,3bは、ホストPC11a,11bのステータス(ホストPC#1,ホストPC#2)を、例えば、「使用可能」、「使用中(アクセス中)のクライアントPC」、「接続不可」の3種により表示することが可能とされている。「使用可能」とは、ホストPC11a,11bが非アクティブ状態であり、アクセス可能である場合に表示される。「使用中のクライアントPC」とは、ホストPC11a,11bがアクティブ状態の場合に表示される、例えば、アクセス中のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nのIPアドレスなどとなっている。「接続不可」とは、ホストPC11a,11bに不具合が発生している場合に表示される。
【0033】
リモート接続ボタン4a,4bは、ホストPC11a,11bとのリモート接続を行う際にクリックされるもので、例えば、ステータス表示部3a,3bが「接続不可」の場合には、リモート接続ボタン4a,4bをグレーアウト(リモート接続)させるようにしても良い。
【0034】
強制接続ボタン5a,5bは、ホストPC11a,11bとのリモート接続を強制的に行わせる場合(後着優先時)に操作されるものであって、例えば、ステータス表示部3a,3bの表示(使用中のクライアントPC)から特定されるユーザーから割り込みの了承が得られた際などにクリックされる。これにより、緊急時などにおいては、使用中のクライアントPCのユーザー(先着)に優先して、ホストPC11a,11bのGUIやデスクトップ環境の使用が可能となる。
【0035】
なお、強制接続ボタン5a,5bは、先着優先を確保するために、例えば、アクセス中のクライアントPC(先着のユーザー)のアクセス時間が所定の時間を経過するまでは操作できないようにしても良い。これにより、ホストPC11a,11bに対する強制的なリモート接続(後着優先)を可能とすることによって、リモート接続しっぱなしなどによるホストPC11a,11bの無駄な占有を防止できる。
【0036】
時刻表示部6は、最終チェック時刻を表示するもので、クリックボタン2がクリックされた際の日時情報により表示が更新される。
【0037】
次に、
図4に示すフローチャートを参照して、本実施形態に係る遠隔操作システムの、リモートデスクトップ接続時の処理の流れについて説明する。
【0038】
ホストPC11a,11bとのリモート接続を行う場合、ユーザーは、まずステップST01において、クライアントPC21a,21b,21c,…,21nのいずれかを操作して、リモートデスクトップクライアント部24による制御のもと、データ入出力部23の画面上に、
図3に示したリモートデスクトップチェッカー画面1を表示させる。
【0039】
そして、該リモートデスクトップチェッカー画面1の、例えば、クリックボタン2がクリックされることにより、ステータス表示部3a,3bにホストPC11a,11bのステータス(状況)を表示させる。
【0040】
即ち、ユーザーによるリモートデスクトップチェッカー画面1のクリックボタン2が操作されることにより、ホストPC11a,11bにおいて、リモートデスクトップクライアント部24による制御のもと、記憶部13の所定のストレージ領域で管理されるアクティブ情報が読み出される。そして、該アクティブ情報に応じてホストPC11a,11bの状況が認定されることにより、その結果が、対応するクライアントPC21a,21b,21c,…,21nのリモートデスクトップチェッカー画面1のステータス表示部3a,3bで表示される。
【0041】
これにより、ステップST02において、例えば、ステータス表示部3a,3bの「使用可能」の表示から、ホストPC11a,11bの少なくともいずれかの非アクティブ状態が確認できたとする。
【0042】
すると、非アクティブ状態のホストPC11a,11bに対応する、リモートデスクトップチェッカー画面1のリモート接続ボタン4a,4bがクリックされることにより、ステップST03において、非アクティブ状態のホストPC11a,11bに対するアクセスに伴って、記憶部13の所定のストレージ領域に自身(当該クライアントPC)の識別情報が格納される。
【0043】
即ち、ユーザーによるリモートデスクトップチェッカー画面1のリモート接続ボタン4a,4bのいずれかが操作されることにより、対応するリモートデスクトップクライアント部24による制御のもと、ネットワークインターフェース22から、L2スイッチ31、ネットワーク33、および、ネットワークインターフェース12を介して、ホストPC11a,11bのいずれかにアクセスされる。
【0044】
これにより、アクセスされたホストPC11a,11bにおいて、リモートデスクトップホスト部14の制御のもと、記憶部13の所定のストレージ領域に対する、アクセスした当該クライアントPC21a,21b,21c,…,21nの識別情報の格納が行われる。
【0045】
こうして、非アクティブ状態のホストPC11a,11bにアクセスに伴う当該クライアントPC21a,21b,21c,…,21nの識別情報が格納されることにより、ステップST04において、当該クライアントPC21a,21b,21c,…,21nのホストPC11a,11bに対するリモート接続が行われる。即ち、非アクティブ状態だったホストPC11a,11bが、当該クライアントPC21a,21b,21c,…,21nからのアクセス中となり、当該クライアントPC21a,21b,21c,…,21nによるGUIやデスクトップ環境の使用(運用)が可能とされる。
【0046】
一方、上記ステップST02において、ホストPC11a,11bの非アクティブ状態が確認できない場合、つまり、ステータス表示部3a,3bに「使用可能」が表示されない場合には、ステップST05において、アクティブ状態のホストPC11a,11bの所定のストレージ領域に格納されている、アクセス中のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nの識別情報が、リモートデスクトップホスト部14によって読み込まれる。
【0047】
そして、該識別情報が、例えば、ホストPC11a,11bのネットワークインターフェース12から、L2スイッチ31、ネットワーク33、および、ネットワークインターフェース22を介して、当該クライアントPC21a,21b,21c,…,21nに送られる。
【0048】
これにより、ステップST06において、リモートデスクトップクライアント部24の制御のもと、該識別情報から得られるアクセス中のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nが、リモート接続中の端末として、データ入出力部23の画面上に表示されたリモートデスクトップチェッカー画面1のステータス表示部3a,3bに表示される。
【0049】
こうして、ホストPC11a,11bが既に別のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nからのアクセス中であることを表示している間は、後着のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nからのアクセスを受け付けないようにすることで、後着のクライアントPC21a,21b,21c,…,21nによるホストPC11a,11bの横取りや割り込みを回避可能となる。
【0050】
上記したように、本実施形態によれば、後着のユーザーによってホストPCが横取りされるのを簡単に回避でき、先着のユーザーによるホストPCの使用を容易に保護することが可能となる。
【0051】
即ち、リモートデスクトップ接続が可能なシステムにおいて、ホストPCへのアクセス時に、既にアクセス中のクライアントPCを特定可能な情報を表示するようにしている。これにより、アクセス中のクライアントPCの表示中は、ホストPCへの新規なアクセスを簡単に阻止できるようになる。したがって、リモート接続中のホストPCを後着のユーザーが横取りするような、後着のクライアントPCによる割り込みを容易に回避できる。
【0052】
しかも、既にアクセス中のクライアントPCを特定することが容易に可能となるため、緊急時などにおいては、アクセス中のクライアントPCを使用するユーザーへの声掛けなどにより、後着のユーザーによる優先的な使用にも容易に対応可能である。
【0053】
特に、専用のサーバーやサーバー用OSを必要とせず、リモートデスクトップチェッカー画面1の表示のみで、簡単に実現可能である。
【0054】
以上、実施の形態を例示して本発明の態様について説明したが、一例であり、特許請求の範囲に記載される発明の範囲は、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更できるものである。
【符号の説明】
【0055】
1 リモートデスクトップチェッカー画面
2 クリックボタン
3a,3b ステータス表示部
5a,5b 強制接続ボタン
11a,11b ホストPC
12 ネットワークインターフェース(ホストPC側)
13 記憶部(管理部,格納部)
14 リモートデスクトップホスト部(認定部)
21a,21b,21c,…,21n クライアントPC
22 ネットワークインターフェース(クライアントPC側)
23 データ入出力部(表示部)
24 リモートデスクトップクライアント部
31 L2スイッチ
33 ネットワーク
【手続補正書】
【提出日】2024-07-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のクライアントPCと、前記複数のクライアントPCに通信回線を介してネットワーク接続され、リモートデスクトップ接続により共有可能なホストPCと、を備え、前記ホストPCの操作環境を前記複数のクライアントPCにより操作可能な遠隔操作システムであって、
前記ホストPCは、
当該ホストPCが、前記複数のクライアントPCのいずれかがアクセス中であるか否かを認定するためのアクティブ情報を管理する管理部と、
前記複数のクライアントPCからのアクセス時に、前記管理部の前記アクティブ情報に基づいて、当該ホストPCが他のクライアントPCからのアクセス中であるか否かを認定する認定部と、
前記認定部が、他のクライアントPCからのアクセス中でないと認定した場合に、アクセスのあったクライアントPCを特定するための固有の識別情報を格納する格納部と、
前記認定部が、他のクライアントPCからのアクセス中であると認定した場合に、前記格納部に格納されている前記識別情報を、アクセスのあったクライアントPCに提供する提供部と、
を備えることを特徴とする遠隔操作システム。
【請求項2】
前記ホストPCは、前記認定部が他のクライアントPCからのアクセス中でないと認定した場合に、前記格納部に格納した前記識別情報に対応するクライアントPCとのリモート接続を実行するものであることを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作システム。
【請求項3】
前記ホストPCは、前記認定部が他のクライアントPCからのアクセス中であると認定した場合に、アクセスのあったクライアントPCとのリモート接続を禁止するものであることを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作システム。
【請求項4】
前記複数のクライアントPCは、それぞれ、前記ホストPCの前記提供部より提供される前記識別情報に対応するクライアントPCを表示する表示部を備えることを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作システム。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載された遠隔操作システムを前記ホストPCに実行させるコンピュータ用のプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様に係る遠隔操作システムは、複数のクライアントPCと、前記複数のクライアントPCに通信回線を介してネットワーク接続され、リモートデスクトップ接続により共有可能なホストPCと、を備え、前記ホストPCの操作環境を前記複数のクライアントPCにより操作可能な遠隔操作システムであって、前記ホストPCは、当該ホストPCが、前記複数のクライアントPCのいずれかがアクセス中であるか否かを認定するためのアクティブ情報を管理する管理部と、前記複数のクライアントPCからのアクセス時に、前記管理部の前記アクティブ情報に基づいて、当該ホストPCが他のクライアントPCからのアクセス中であるか否かを認定する認定部と、前記認定部が、他のクライアントPCからのアクセス中でないと認定した場合に、アクセスのあったクライアントPCを特定するための固有の識別情報を格納する格納部と、前記認定部が、他のクライアントPCからのアクセス中であると認定した場合に、前記格納部に格納されている前記識別情報を、アクセスのあったクライアントPCに提供する提供部と、を備えることを特徴とする。