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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127387
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】冷却器
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/36 20060101AFI20240912BHJP
【FI】
H01L23/36 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036513
(22)【出願日】2023-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】390000158
【氏名又は名称】日軽金ALMO株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096644
【弁理士】
【氏名又は名称】中本 菊彦
(74)【代理人】
【識別番号】100083998
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 丈夫
(72)【発明者】
【氏名】関 和仁
【テーマコード(参考)】
5F136
【Fターム(参考)】
5F136BA02
5F136CB07
5F136CB08
5F136DA27
5F136FA02
5F136GA02
5F136GA12
(57)【要約】
【課題】発熱体の温度差に対応すべく冷却箇所ごとの冷却性能の向上を図ると共に、冷却液の有効利用を図れるようにした冷却器を提供する。
【解決手段】受熱面側のアッパープレート10と、アッパープレート10と平行に対峙するロアープレート20と、を具備する冷却器1であって、アッパープレート10とロアープレート20が接合されることにより形成される単数又は複数の線状流路2を具備し、線状流路2のいずれかの中間部に、アッパープレート10又はロアープレート20のいずれか一方に突設され、対向するアッパープレート10又はロアープレート20に到達しない高さを有する突起5が1又は複数設けられている。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受熱面側のアッパープレートと、上記アッパープレートと平行に対峙するロアープレートと、を具備する冷却器であって、
上記アッパープレートと上記ロアープレートが接合されることにより形成される単数又は複数の線状流路を具備し、
上記線状流路のいずれかの中間部に、上記アッパープレート又は上記ロアープレートのいずれか一方に突設され、対向する上記アッパープレート又は上記ロアープレートに到達しない高さを有する突起が1又は複数設けられている、
ことを特徴とする冷却器。
【請求項2】
請求項1に記載の冷却器であって、
上記線状流路は、上記アッパープレート側が拡開されている、ことを特徴とする冷却器。
【請求項3】
請求項1に記載の冷却器であって、
上記突起の頂部が、対向する上記アッパープレート又は上記ロアープレートと平行な平坦面にて形成されている、ことを特徴とする冷却器。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の冷却器であって、
上記線状流路が単数の場合、上記線状流路は、冷媒流入側と冷媒流出側が連通されると共に、隣接部が互いに平行な蛇行状に形成されている、ことを特徴とする冷却器。
【請求項5】
請求項1又は3に記載の冷却器であって、
上記線状流路における上記アッパープレートに接触する熱源と遠い箇所の上記線状流路に、上記突起が設けられている、ことを特徴とする冷却器。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の冷却器であって、
上記上記ロアープレートは、上記線状流路を形成すべく互いに平行な複数の隆起突条を有し、上記隆起突条が上記アッパープレートに接合されている、ことを特徴とする冷却器。
【請求項7】
請求項1又は3に記載の冷却器であって、
上記突起は、上記アッパープレート又は上記ロアープレートのいずれか一方のプレートと一体に形成されている、ことを特徴とする冷却器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば電気自動車やハイブリッド自動車等の車両用バッテリ、インバータなどのパワーデバイス、半導体素子などから発せられる熱を冷却する冷却器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、電気自動車やハイブリッド自動車等の車両において、車両を駆動させるモータの電源にバッテリが使用されている。
【0003】
バッテリは、車両のスタート時や走行時にモータを駆動して車両を加速させる他、急停車時にブレーキをかけて車両を制御するため、大容量のものが使用される。
【0004】
そこで、バッテリの温度が上昇することにより、性能が低下するのを抑制するために、強制的に冷却器を用いてバッテリを冷却する必要がある。
【0005】
従来のこの種の冷却器として、バッテリの底部に配置される冷却プレート(冷却器)の内部に冷媒通路を設けて、冷媒通路に供給される冷媒の気化熱で冷却器を冷却し、冷却された冷却器にバッテリの熱を伝達してバッテリを冷却する構造のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
特許文献1における冷却器の一形態として、互いに平行な複数の冷媒通路を有するアルミニウム製の扁平管に放熱フィンを固定したものが用いられている。
【0007】
特許文献1に記載の冷却器によれば、複数の電池セルを連結したバッテリの底部に配置される冷却器に冷媒を供給して、複数の電池セルを連結したバッテリを冷却することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010-50000号公報(段落0047、図1図9図10
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、複数の電池セル間には温度差による温度境界層がある他、熱源の中心部と離れた箇所に温度差があるため、冷却器表面に温度のばらつき(温度偏差)が生じて、冷却箇所ごとに冷却性能が十分できないという課題がある。
また、バッテリ以外の例えば、インバータなどのパワーデバイス、半導体素子などの発熱体においても同様に冷却器表面に温度のばらつき(温度偏差)が生じて、冷却箇所ごとに冷却性能が十分できないという課題がある。
【0010】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、発熱体の温度差に対応すべく冷却箇所ごとの冷却性能の向上を図ると共に、冷却液の有効利用を図れるようにした冷却器を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を達成するために、この発明の冷却器は、受熱面側のアッパープレートと、上記アッパープレートと平行に対峙するロアープレートと、を具備する冷却器であって、上記アッパープレートと上記ロアープレートが接合されることにより形成される単数又は複数の線状流路を具備し、上記線状流路のいずれかの中間部に、上記アッパープレート又は上記ロアープレートのいずれか一方に突設され、対向する上記アッパープレート又は上記ロアープレートに到達しない高さを有する突起が1又は複数設けられている、ことを特徴とする(請求項1)。この場合、上記線状流路は、上記アッパープレート側が拡開されているのが好ましい(請求項2)。
【0012】
このように構成することにより、アッパープレートとロアープレートとを接合することで形成される線状流路の高さを低くすることで、流路断面積が小さくなり流速が上がることにより冷却性能を高めることができる。また、線状流路のいずれかの中間部に、対向するアッパープレート又はロアープレートに到達しない高さを有する突起を設けて、局部的に流路断面積が狭い部位を設けることで、流速の上昇と流路底部の冷却液を熱源に近い面に誘導することができる。この場合、線状流路は、アッパープレート側が拡開されていることで、冷却液とアッパープレートとの接触面積を大きくすることができ、冷却性のを高めることができる(請求項2)。
【0013】
この発明において、上記突起の頂部が、対向する上記アッパープレート又は上記ロアープレートと平行な平坦面にて形成されているのが好ましい(請求項3)。
【0014】
このように構成することにより、突起とアッパープレート又はロアープレートとの間を流れる冷却液を整流させて流速を高めることができる。
【0015】
また、この発明において、上記線状流路が単数の場合、上記線状流路は、直状であっても差し支えないが、好ましくは、冷媒流入側と冷媒流出側が連通されると共に、隣接部が互いに平行な蛇行状に形成されているのがよい(請求項4)。
【0016】
また、この発明において、上記線状流路における上記アッパープレートに接触する熱源と遠い箇所の上記線状流路に、上記突起が設けられているのが好ましい(請求項5)。
【0017】
このように構成することにより、熱源と遠い箇所で熱交換に寄与しない冷却液を減らせることができる。
【0018】
また、この発明において、上記ロアープレートは、上記線状流路を形成すべく互いに平行な複数の隆起突条を有し、上記隆起突条が上記アッパープレートに接合されているのが好ましい(請求項6)。
【0019】
このように構成することにより、アッパープレートとロアープレートの接合によって、互いに平行な複数の線状流路を形成することができる。
【0020】
加えて、この発明において、上記突起は、上記アッパープレート又は上記ロアープレートのいずれか一方のプレートと一体に形成されているのが好ましい(請求項7)。
【0021】
このように構成することにより、冷却液の流速を高める突起を容易に形成することができる。
【発明の効果】
【0022】
この発明によれば、上記のように構成されているので、以下のような効果が得られる。
【0023】
(1)請求項1,2,3,4に記載の発明によれば、線状流路の高さを低くすることで、流路断面積が小さくなり流速が上がることにより冷却性能を高めることができ、流速の上昇と流路底部の冷却液を熱源に近い面に誘導することができる。したがって、発熱体の温度差に対応すべく冷却箇所ごとの冷却性能の向上が図れると共に、冷却液の有効利用が図れる。
【0024】
(2)請求項5に記載の発明によれば、熱源と遠い箇所で熱交換に寄与しない冷却液を減らせることができるので、上記(1)に加えて、更に冷却液の有効利用が図れる。
【0025】
(3)請求項6に記載の発明によれば、アッパープレートとロアープレートの接合によって、互いに平行な複数の線状流路を形成することができるので、上記(1),(2)に加えて,更に冷却器の製作を容易にすることができる。
【0026】
(4)請求項7に記載の発明によれば、冷却液の流速を高める突起を容易に形成することができるので、上記(1)~(3)に加えて、更に構成部材の削減が図れると共に、冷却器の作製を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】この発明に係る第1実施形態の冷却器の概略平面図(a)及び一部を省略した拡大側面図(b)である。
図2】この発明に係る冷却器の要部を示す断面図である。
図3図2のI-I線に沿う拡大断面図である。
図4】この発明に係る冷却器の要部を示す断面斜視図である。
図5】この発明における線状流路に突起を設けた一例の冷却液の流れを示す概略平面図である。
図6】この発明に係る第2実施形態の冷却器の概略平面図である。
図7】第2実施形態の線状流路に突起を設けた一例の冷却液の流れを示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、この発明に係る冷却器を実施するための形態について、添付図面に基づいて詳細に説明する。ここでは、冷却器を車両用バッテリから発せられる熱を冷却する冷却器に適用した場合について説明する。
【0029】
<第1実施形態>
この発明に係る第1実施形態の冷却器1は、図1及び図2に示すように、例えば、車両を駆動するモータの電源用に使用される、複数の電池セル(図示せず)を連結したバッテリBの底部に配置される受熱面側のアッパープレート10と、アッパープレート10と平行に対峙するロアープレート20とを具備し、アッパープレート10とロアープレート20が接合されることにより形成される複数の線状流路2を具備している。また、線状流路2のいずれかの中間部に、冷却液の流速を上昇させる突起5が設けられている。なお、冷却器1の両端部には、線状流路2に連通する冷媒流入管3と冷媒流出管4が接続されている。
【0030】
ロアープレート20は、アルミニウム製部材にて形成されており、図2及び図4に示すように、プレス加工によって線状流路2を形成すべく互いに平行な複数の隆起突条21を有し、線状流路2におけるアッパープレート10に接触する熱源であるバッテリBと遠い箇所の線状流路2に突起5が適宜間隔をおいて設けられている。線状流路2の底面2aと隆起突条21の上面21aは平坦状に形成され、線状流路2の側縁と隆起突条21の側縁は屈曲部を介して、線状流路2のアッパープレート10側が拡開した状態で連結されている。このように、線状流路2のアッパープレート10側を拡開にすることによって、冷却液とアッパープレート10との接触面積を大きくすることができ、冷却性能を高めることができる。
【0031】
突起5は、プレス加工によってロアープレート20の底部から隆起する上端が平坦な平面視略円形状に形成され、上端面5aがアッパープレート10に到達しない高さを有している。なお、この場合、ロアープレート20の厚さtは1.0~3.0mm,突起5の直径Dは略6mm,突起5の高さhは1mm,線状流路2の高さHは、異物の閉塞が懸念されることから2.5mmに設定されている。なお、ロアープレート20の寸法は必ずしもこれに限定されるものではない。
【0032】
上記のように形成されるロアープレート20は、隆起突条21と突起5が一体に形成され、アルミニウム製部材にて形成されるアッパープレート10に隆起突条21が当接した状態でろう付けによって接合されている。
【0033】
この場合、例えば、アッパープレート10又はロアープレート20をろう材が皮材として貼り合わされたブレージングシートにて形成するか、あるいは、ろう材を塗布することにより、アッパープレート10とロアープレート20をろう付けすることができる。
【0034】
上記のように構成される冷却器1において、図5に示すように、冷媒流入管3から冷却器1に供給された冷却液は各線状流路2を流れる。この際、突起5が設けられた線状流路2においては、突起5の平坦状の上端面5aがアッパープレート10に到達しない高さを有しているので、線状流路2に局部的に流路面積が狭い部位を設けることができる。したがって、突起5の上端面5aとアッパープレート10間で冷却液流路断面積を突起5により小さくすることで流速を上昇させ、流路底部の冷却液を巻き込んで熱源であるバッテリBに近い面に誘導することで、熱交換性能を向上させることができる。
【0035】
なお、上記説明では、線状流路2が3列の場合であるが、線状流路2の数はこれに限定されるものではなく、1列又は3列以外の任意の複数列の線状流路2であってもよい。また、上記説明では、突起5が冷却器1の幅方向の一端側の線状流路2に設けられているが、突起5を設ける位置はこれに限定されるものではなく、バッテリBと遠い箇所の別の線状流路2に適宜間隔をおいて突起5を設けてもよい。例えば、バッテリBが冷却液の流れ方向に間隔をおいて配置される場合は、バッテリBが配置されていない箇所の1列を含む線状流路2に突起5を設けるようにしてもよい。
【0036】
また、上記説明では、ロアープレート20に突起5を突設した場合について説明したが、アッパープレート10の受熱面の平坦が保たれていれば、アッパープレート10の下面に突起5を突設してもよい。
【0037】
<第2実施形態>
第2実施形態の冷却器は、線状流路が単数に形成されている場合である。なお、第2実施形態において、第1実施形態と同じ部分には同一符号を付して説明は省略する。
【0038】
第2実施形態の冷却器1Aは、図6及び図7に示すように、線状流路2Aが冷媒流入側と冷媒流出側が連通路2Ad,2Aeによって連通されると共に、隣接部が互いに平行な蛇行状に形成されている。換言すると、線状流路2Aは、冷媒流入管3から供給される冷却液を冷媒流出側に流す第1の直状流路2Aaと、冷却液を冷媒流入側に流す第2の直状流路2Ab及び冷却液を冷媒流出側に流す第3の直状流路2Acの隣接部が互いに平行に形成され、第1の直状流路2Aaと第2の直状流路2Abが円弧状の第1の連通路2Adによって連通され、第2の直状流路2Abと第3の直状流路2Acが円弧状の第2の連通路2Aeによって連通されている。
【0039】
なお、第2実施形態の冷却器1Aにおいて、ロアープレート20には、第1~第3の直状流路2Aa,2Ab,2Acを形成すべく互いに平行な複数の隆起突条21が設けられている。
【0040】
上記のように構成される線状流路2Aにおける第3の直状流路2AcはバッテリBと遠い箇所に設けられており、この第3の直状流路2Acに突起5が適宜間隔をおいて設けられている。
【0041】
上記のように構成される第2実施形態の冷却器1Aにおいて、図7に示すように、冷媒流入管3から冷却器1Aに供給された冷却液は、第1の直状流路2Aa→第1の連通路2Ad→第2の直状流路2Ab→第2の連通路2Ae→第3の直状流路2Acを流れる。この際、突起が設けられた第3の直状流路2Acにおいては、突起5の平坦状の上端面5aがアッパープレート10に到達しない高さを有しているので、線状流路2に局部的に流路面積が狭い部位を設けることができる。したがって、突起5の上端面5aとアッパープレート10間で冷却液流路断面積を突起5により小さくすることで流速を上昇させ、流路底部の冷却液を巻き込んで熱源であるバッテリBに近い面に誘導することで、熱交換性能を向上させることができる。
【0042】
なお、上記説明では、線状流路2Aが3つの直状流路2Aa,2Ab,2Acと2つの円弧状の連通路2Ad,2Aeとで構成される場合について説明したが、直状流路と連通路の数はこれに限定されるものではなく、直状流路を3以外の複数(n)(例えば、4,5等)にし、連通路を(n-1)にする構造としてもよい。
【0043】
上記のように構成される実施形態の冷却器1,1Aによれば、アッパープレート10とロアープレート20とを接合することによって形成される線状流路2,2Aの高さを低くすることで、流路断面積が小さくなり流速が上がることにより冷却性能を高めることができる。また、線状流路2のアッパープレート10側を拡開にすることによって、冷却液とアッパープレート10との接触面積を大きくすることができ、冷却性能を高めることができる。また、線状流路2,2Aのいずれかの中間部に、対向するアッパープレート10又はロアープレート20に到達しない高さを有する突起5を設けて、局部的に流路断面積が狭い部位を設けることで、突起5の上端面5aとアッパープレート10間で冷却液流路断面積を突起5により小さくすることで流速を上昇させ、流路底部の冷却液を巻き込んで熱源であるバッテリBに近い面に誘導することができる。したがって、バッテリBの温度差に対応すべく冷却箇所ごとの冷却性能の向上が図れると共に、冷却液の有効利用が図れる。
【0044】
また、線状流路2,2Aにおけるアッパープレート10に接触する熱源であるバッテリBと遠い箇所の線状流路2,2A(第3の直状流路2Ac)に、突起5を設けることで、バッテリBと遠い箇所で熱交換に寄与しない冷却液を減らせることができ、冷却液の有効利用が図れる。
【0045】
なお、上記実施形態では、この発明に係る冷却器1,1Aを、車両を駆動するモータの電源用に使用されるバッテリBから発せられる熱の冷却に供する場合について説明したが、この発明に係る冷却器1,1Aはこれに限定されるのもではなく、例えばインバータなどのパワーデバイス、半導体素子などの発熱体から発せられる熱を冷却する冷却器にも適用できるものである。
【符号の説明】
【0046】
1,1A 冷却器
2,2A 線状流路
2a 底面
2Aa 第1の直状流路
2Ab 第2の直状流路
2Ac 第3の直状流路
2Ad 第1の連通路
2Ae 第2の連通路
3 冷媒流入管
4 冷媒流出管
5 突起
5a 上端面
10 アッパープレート
20 ロアープレート
21 隆起突条
21a 上面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-12-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0041
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0041】
上記のように構成される第2実施形態の冷却器1Aにおいて、図7に示すように、冷媒流入管3から冷却器1Aに供給された冷却液は、第1の直状流路2Aa→第1の連通路2Ad→第2の直状流路2Ab→第2の連通路2Ae→第3の直状流路2Acを流れる。この際、突起が設けられた第3の直状流路2Acにおいては、突起5の平坦状の上端面5aがアッパープレート10に到達しない高さを有しているので、線状流路2に局部的に流路面積が狭い部位を設けることができる。したがって、突起5の上端面5aとアッパープレート10間で冷却液流路断面積を突起5により小さくすることで流速を上昇させ、流路底部の冷却液を巻き込んで熱源であるバッテリBに近い面に誘導することで、熱交換性能を向上させることができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0043】
上記のように構成される実施形態の冷却器1,1Aによれば、アッパープレート10とロアープレート20とを接合することによって形成される線状流路2,2Aの高さを低くすることで、流路断面積が小さくなり流速が上がることにより冷却性能を高めることができる。また、線状流路2,2Aのアッパープレート10側を拡開にすることによって、冷却液とアッパープレート10との接触面積を大きくすることができ、冷却性能を高めることができる。また、線状流路2,2Aのいずれかの中間部に、対向するアッパープレート10又はロアープレート20に到達しない高さを有する突起5を設けて、局部的に流路断面積が狭い部位を設けることで、突起5の上端面5aとアッパープレート10間で冷却液流路断面積を突起5により小さくすることで流速を上昇させ、流路底部の冷却液を巻き込んで熱源であるバッテリBに近い面に誘導することができる。したがって、バッテリBの温度差に対応すべく冷却箇所ごとの冷却性能の向上が図れると共に、冷却液の有効利用が図れる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正の内容】
図3
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正の内容】
図5