(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127420
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】容器構成部材および容器
(51)【国際特許分類】
B65D 51/26 20060101AFI20240912BHJP
B65D 43/02 20060101ALI20240912BHJP
B65D 81/18 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
B65D51/26
B65D43/02
B65D81/18 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036565
(22)【出願日】2023-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】591006944
【氏名又は名称】三甲株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】弁理士法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】高木 俊輔
(72)【発明者】
【氏名】河端 健
【テーマコード(参考)】
3E067
3E084
【Fターム(参考)】
3E067BA05A
3E067BB14A
3E067BB17A
3E067BC07A
3E067CA07
3E067CA18
3E067EA18
3E067EB27
3E067EE59
3E067FC01
3E067GA02
3E084AA05
3E084AA14
3E084AA24
3E084AB10
3E084BA01
3E084CA03
3E084CC03
3E084DA03
3E084DB18
3E084DC03
3E084FC01
3E084GA08
3E084GB12
3E084JA01
3E084LD30
(57)【要約】
【課題】本来の収容物とともに環境材を収容することができ、使用できる環境材のサイズ、形状についての自由度が大きい容器およびその容器の一部分を構成する容器構成部材を提供すること。
【解決手段】容器構成部材3は、容器の内部空間の少なくとも一面を区画し区切り板と対面する平板部30と、区切り板の挿入を許容する入り口形状部と、入り口形状部から挿入された区切り板の幅方向端部を規制する幅規制面34と、幅規制面34から突出する形状であり区切り板の平板部30からの距離の変化を規制する複数の規制凸部とを有し、複数の規制凸部には、区切り板の挿入経路を挟んで平板部30と反対側の離脱規制凸部35と、挿入経路より平板部30側の接近規制凸部36とが含まれ、離脱規制凸部35と接近規制凸部36との少なくとも一方が、区切り板の移動方向に沿って複数箇所に設けられている。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の少なくとも一部分を構成し、容器の内部空間を環境材を収容する環境材空間と収容物を収容する収容物空間とに区切る区切り板とともに使用される容器構成部材であって、 容器の内部空間の少なくとも一面を区画し前記区切り板と対面する平板部と、
前記区切り板の挿入を許容する入り口形状部と、
前記入り口形状部から挿入された前記区切り板の幅方向端部を規制する幅規制面と、
前記幅規制面から突出する形状であり前記区切り板の前記平板部からの距離の変化を規制する複数の規制凸部とを有し、
前記複数の規制凸部には、
前記入り口形状部から挿入された前記区切り板の挿入経路を挟んで前記平板部と反対側の離脱規制凸部と、
前記挿入経路より前記平板部側の接近規制凸部とが含まれ、
前記離脱規制凸部と前記接近規制凸部との少なくとも一方が、前記入り口形状部から挿入された前記区切り板の移動方向に沿って複数箇所に設けられている容器構成部材。
【請求項2】
請求項1に記載の容器構成部材であって、
前記区切り板の移動方向に対して前記離脱規制凸部と前記接近規制凸部とのうち一方が存在し他方が存在しない片持ち区間が存在する容器構成部材。
【請求項3】
請求項2に記載の容器構成部材であって、
前記複数の規制凸部のうち前記入り口形状部から見て最初に配置されているものである第1規制凸部は、前記入り口形状部に繋がって形成されており、
前記第1規制凸部の奥側端部が、前記入り口形状部よりも前記区切り板の移動方向に対して奥側に位置しており、
前記第1規制凸部と、前記複数の規制凸部のうち前記挿入経路に対して前記第1規制凸部と同じ側でありかつ前記入り口形状部から見て前記第1規制凸部の次に位置するものとの間に間隔があり、
前記第1規制凸部のうち少なくとも前記入り口形状部寄りの一部分が前記片持ち区間である容器構成部材。
【請求項4】
請求項2に記載の容器構成部材であって、
前記複数の規制凸部のうち前記入り口形状部から見て最初に配置されているものである第1規制凸部と、前記複数の規制凸部のうち前記入り口形状部から見て2番目に配置されているものである第2規制凸部とが、前記挿入経路を挟んで反対側に配置されており、
前記第2規制凸部の前記入り口形状部側の端部に、前記入り口形状部に向かって前記挿入経路から離れる向きに傾斜した対向傾斜部が形成されている容器構成部材。
【請求項5】
請求項3または請求項4に記載の容器構成部材であって、
前記複数の規制凸部のうち前記挿入経路に対して前記第1規制凸部と同じ側であり、かつ前記入り口形状部から見て前記第1規制凸部の次に位置するものである後続規制凸部の前記入り口形状部側の端部に、前記入り口形状部に向かって前記挿入経路から離れる向きに傾斜した後続傾斜部が形成されている容器構成部材。
【請求項6】
請求項1から請求項4までのいずれか1つに記載の容器構成部材であって、
平面視にて、前記入り口形状部側の辺と、その対辺と、それらを結ぶ2本の側辺とを有する形状であり、
前記離脱規制凸部と前記接近規制凸部とがいずれも、両前記側辺に沿って複数箇所に設けられており、さらに、
前記離脱規制凸部と前記接近規制凸部とのうち一方が、前記対辺と両前記側辺とのコーナー部にわたって、平面視で見て前記対辺側の部分の幅が前記対辺側ほど狭くなるように湾曲状に設けられており、
前記離脱規制凸部と前記接近規制凸部とのうち他方が、前記対辺における前記離脱規制凸部と前記接近規制凸部とのうち一方のものであって前記コーナー部に設けられているものと重ならない位置に設けられている容器構成部材。
【請求項7】
一面が開口面である箱体と、前記箱体の開口面を閉じる蓋体とを有する容器であって、
前記蓋体は請求項1から請求項4までのいずれか1つに記載の容器構成部材であり、
前記箱体には、前記蓋体により開口面を閉じた状態で前記蓋体とともに前記区切り板を挟む挟み面が設けられている容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示技術は、容器構成部材および容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、保冷材その他の庫内環境を望みの状況に維持する環境材を、本来の収容物とともに収容することができる容器が提案されている。特許文献1はその例である。同文献の容器では、蓋体の裏面に棚部材を備えている。棚部材に、蓄熱材(環境材)を着脱自在に支持できるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記した従来の技術では、使用できる環境材のサイズ、形状についての制約が大きかった。棚部材にちょうどフィットするサイズ・形状のものでなければ使えないからである。このため、汎用品の環境材を使用できないことがあった。
【0005】
本開示技術の課題とするところは、本来の収容物とともに環境材を収容することができ、使用できる環境材のサイズ、形状についての自由度が大きい容器およびその容器の一部分を構成する容器構成部材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示技術の一態様における容器構成部材は、容器の少なくとも一部分を構成し、容器の内部空間を環境材を収容する環境材空間と収容物を収容する収容物空間とに区切る区切り板とともに使用される部材であって、容器の内部空間の少なくとも一面を区画し区切り板と対面する平板部と、区切り板の挿入を許容する入り口形状部と、入り口形状部から挿入された区切り板の幅方向端部を規制する幅規制面と、幅規制面から突出する形状であり区切り板の平板部からの距離の変化を規制する複数の規制凸部とを有し、複数の規制凸部には、入り口形状部から挿入された区切り板の挿入経路を挟んで平板部と反対側の離脱規制凸部と、挿入経路より平板部側の接近規制凸部とが含まれ、離脱規制凸部と接近規制凸部との少なくとも一方が、入り口形状部から挿入された区切り板の移動方向に沿って複数箇所に設けられているものである。
【0007】
上記態様における容器構成部材では、入り口形状部から区切り板を挿入することができる。挿入された区切り板は、幅規制面に幅方向端部が規制されるように保持される。保持される区切り板は、幅規制面から突出して設けられている離脱規制凸部および接近規制凸部の間の挿入経路内に位置する。これにより、保持されている区切り板の平板部からの距離の変化が規制される。区切り板と平板部との間には、容器の内部空間の環境を調整する環境材を収容することができる。
【0008】
上記態様における容器構成部材では、区切り板の移動方向に対して離脱規制凸部と接近規制凸部とのうち一方が存在し他方が存在しない片持ち区間が存在することとすることができる。このようになっていると、区切り板の着脱のためのスライド移動の摺動抵抗が少ない。
【0009】
片持ち区間が存在する態様における容器構成部材ではさらに、複数の規制凸部のうち入り口形状部から見て最初に配置されているものである第1規制凸部は、入り口形状部に繋がって形成されており、第1規制凸部の奥側端部が、入り口形状部よりも区切り板の移動方向に対して奥側に位置しており、第1規制凸部と、複数の規制凸部のうち挿入経路に対して第1規制凸部と同じ側でありかつ入り口形状部から見て第1規制凸部の次に位置するものとの間に間隔があり、第1規制凸部のうち少なくとも入り口形状部寄りの一部分が片持ち区間であることとすることができる。このようになっていると、区切り板を装着しようとするときに、区切り板の姿勢を適切な角度にしやすい。
【0010】
片持ち区間が存在する態様における容器構成部材ではあるいは、複数の規制凸部のうち入り口形状部から見て最初に配置されているものである第1規制凸部と、複数の規制凸部のうち入り口形状部から見て2番目に配置されているものである第2規制凸部とが、挿入経路を挟んで反対側に配置されており、第2規制凸部の入り口形状部側の端部に、入り口形状部に向かって挿入経路から離れる向きに傾斜した対向傾斜部が形成されているものとすることができる。このようになっていると、入り口形状部側から挿入を開始した区切り板の先端が第1規制凸部の次の第2規制凸部へ向かう際に、対向傾斜部により自然に区切り板の角度が規制され、適切な姿勢となる。
【0011】
第1規制凸部に関する構成に該当する態様の容器構成部材ではさらに、複数の規制凸部のうち挿入経路に対して第1規制凸部と同じ側であり、かつ入り口形状部から見て第1規制凸部の次に位置するものである後続規制凸部の入り口形状部側の端部に、入り口形状部に向かって挿入経路から離れる向きに傾斜した後続傾斜部が形成されていることとすることができる。このようになっていると、入り口形状部側から挿入を開始した区切り板の先端が後続規制凸部に到達する際に、後続傾斜部により自然に区切り板の角度が規制され、適切な姿勢となる。
【0012】
前述のいずれかの態様の容器構成部材ではさらに、平面視にて、入り口形状部側の辺と、その対辺と、それらを結ぶ2本の側辺とを有する形状であり、離脱規制凸部と接近規制凸部とがいずれも、両側辺に沿って複数箇所に設けられており、さらに、離脱規制凸部と接近規制凸部とのうち一方が、対辺と両側辺とのコーナー部にわたって、平面視で見て対辺側の部分の幅が対辺側ほど狭くなるように湾曲状に設けられており、離脱規制凸部と接近規制凸部とのうち他方が、対辺における離脱規制凸部と接近規制凸部とのうち一方のものであってコーナー部に設けられているものと重ならない位置に設けられているものとすることができる。このようになっていると、区切り板の装着の終了間際の時点で押し込み抵抗が上昇することもなく、作業性がよい。
【0013】
本開示技術の別の一態様における容器は、一面が開口面である箱体と、箱体の開口面を閉じる蓋体とを有し、蓋体は前述のいずれか1つの態様の容器構成部材であり、箱体には、蓋体により開口面を閉じた状態で蓋体とともに区切り板を挟む挟み面が設けられているものである。このようになっている容器では、区切り板を装着している蓋体で箱体の開口面を閉じている状態では、入り口形状部側の辺でも区切り板の移動が適切に規制される。
【発明の効果】
【0014】
本開示技術によれば、本来の収容物とともに環境材を収容することができ、使用できる環境材のサイズ、形状についての自由度が大きい容器およびその容器の一部分を構成する容器構成部材が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図2】
図1の容器における蓋体を開いた状態を示す斜視図である。
【
図3】
図1の容器における蓋体の裏面を示す斜視図である。
【
図4】
図3の蓋体とともに使用される区切り板を示す斜視図である。
【
図5】蓋体に区切り板を取り付けた状態を示す斜視図である。
【
図6】区切り板を装着し保冷材を収容している状態での
図1の容器の断面図である。
【
図7】
図3に示される蓋体の一部を拡大して示す部分斜視図(その1)である。
【
図8】区切り板を装着する際における蓋体の部分断面図(その1)である。
【
図9】区切り板を装着する際における蓋体の部分断面図(その2)である。
【
図10】区切り板を装着する際における蓋体の部分断面図(その3)である。
【
図11】
図3に示される蓋体の一部を拡大して示す部分斜視図(その2)である。
【
図13】区切り板の取り付け作業の完了直前の状況を
図12と同じ視線で見た平面図である。
【
図14】区切り板の取り付け作業の完了後の状況を
図13と同じ視線で見た平面図である。
【
図15】
図1の容器における蓋体を閉じた状態での部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1および
図2に、本開示技術を具体化した実施の形態に係る容器1を示す。容器1は、全体として略直方体の形状のものである。容器1は、箱体2と蓋体3とで構成されている。箱体2はその一面が開口面であるものである。蓋体3は、箱体2の開口面を閉じる部材である。
図1は蓋体3で箱体2の開口面を閉じている状態を示し、
図2は蓋体3を開いている状態を示している。
図2では蓋体3が箱体2から分離している。
図2では箱体2の内部が一部見えている。
【0017】
本開示技術においては、容器の少なくとも一部分を構成する部材を「容器構成部材」という。本形態の箱体2および蓋体3はいずれも、容器構成部材に該当する。箱体と蓋体とが開状態でも分離しない構成の容器であったとしても、箱体と蓋体とのいずれもが容器構成部材に該当する。蓋体を用いず箱体のみで使用される容器であったとしても、その箱体は容器構成部材に該当する。
【0018】
本形態の容器1の蓋体3を
図3に示す。
図3では、蓋体3を逆さにした状態が描かれている。したがって
図3に見えているのは、蓋体3における
図1の閉状態では内面側となる面である。蓋体3は、
図4に示す区切り板4とともに使用される部材である。蓋体3に区切り板4を取り付けた状態を
図5に示す。区切り板4は、容器1の内部空間を2つに区切る部材である。区切り板4を使用している状態での容器1の内部空間は、区切り板4と蓋体3との間の空間と、区切り板4と箱体2との間の空間との2つに区切られている。箱体2側の空間が、本来の収容物を収容する収容物空間である。蓋体3側の空間は、保冷材その他の環境材を収容する環境材空間である。
【0019】
図4の区切り板4は、長辺40と短辺41とを有する略長方形状の板状の部材である。区切り板4には、いくつかの貫通孔42が開けられている。貫通孔42のうちの1つは、区切り板4を蓋体3に装着した状態で固定するための形状である。貫通孔42のうち残りのものは、収容物空間と環境材空間との間の通気孔である。区切り板4のコーナー部43は曲線状である。
【0020】
本開示技術において環境材とは、容器1の内部空間の環境因子(温度、湿度、特定の気体成分の濃度等)を調整するためのあらゆるものをいう。保冷材がその代表例であるが、保温材、乾燥材、加湿材、酸素吸着材等であってもよい。以下の説明では、環境材は保冷材であるものとする。本形態における蓋体3および箱体2は発泡樹脂製のものであることとする。
【0021】
図3の蓋体3についてさらに説明する。蓋体3の平面視での全体形状は、略長方形である。この形状は、箱体2を上方から平面視したときの全体形状とほぼ一致する。蓋体3は、平板部30と、環状凸部31とを有している。平板部30は、容器1の上方において内部空間と外部とを区画する部位である。環状凸部31は、平板部30の縁辺よりやや内側の位置にて
図3中で上向きに突出している環状の部位である。環状凸部31は、閉状態の容器1(
図1)では箱体2の開口に食い込んでいる。平板部30のうち環状凸部31より外側の部分を縁部32という。縁部32は、
図1の容器1では箱体2の壁上面20(
図2)の上に載る部位である。
【0022】
図5の状態では区切り板4は、環状凸部31の内側におけるその突出高さの上端よりやや下の辺りの位置に保持されている。この状態では、平板部30と区切り板4とが対面している。平板部30と区切り板4との間には空間がある。これが前述の環境材空間であり、保冷材を収容するための空間である。
図6に、区切り板4を装着し保冷材5を収容している状態での容器1の断面図を示す。容器1の内部空間6は、箱体2および蓋体3により外部から区画されている空間である。
図6では内部空間6が、区切り板4により上下に二分されている。内部空間6のうち区切り板4より上の部分が環境材空間7である。そこに保冷材5が収容されている。内部空間6のうち区切り板4より下の部分は収容物空間8である。
【0023】
図3に戻って蓋体3についてさらに説明する。環状凸部31のうち一方の短辺側の部位には、他の3辺の部位よりも高さが低い低段面33が設けられている。蓋体3における低段面33が設けられている側の短辺は、区切り板4の差し込み動作を行う差し込み側である。
図3中にはさらに、環状凸部31の長辺の部分の内壁面34が見えている。
図3中では一方の長辺の内壁面34しか見えていないが、もう一方の長辺にも内壁面34はある。両長辺の内壁面34は、区切り板4を保持しているときにその幅方向端部である長辺40を規制する幅規制面として機能する面である。
【0024】
内壁面34にはいくつかの凸部が形成されている。離脱規制凸部35および接近規制凸部36である。これらはいずれも、内壁面34から内向きに突出する形状の部位であり、区切り板4の平板部30からの距離の変化を規制する規制凸部である。離脱規制凸部35は、区切り板4を保持している状態(
図5)で、区切り板4より上に位置するものである。離脱規制凸部35は、保持されている区切り板4が
図5中の上方へ移動すること、つまり蓋体3から離間する向きに動くことを規制する部位である。このため、保持されている区切り板4がひとりでに蓋体3から外れてしまうことが起こりにくい。
【0025】
接近規制凸部36は、保持されている区切り板4より下に位置するものである。接近規制凸部36は、区切り板4が平板部30に接近する向きに動くことを規制する部位である。言い替えると接近規制凸部36は、区切り板4と平板部30との間隔、すなわち環境材空間7の上下方向寸法を維持するものである。このように環境材空間7の広さが蓋体3の構造により確定されているので、使用する保冷材5のサイズについての制約が小さい。汎用品の保冷材5であっても、環境材空間7に収容可能なサイズのものであれば使用可能である。離脱規制凸部35および接近規制凸部36はいずれも、蓋体3の長辺の方向に沿って複数箇所に設けられている。もう一方の長辺の内壁面34にも離脱規制凸部35および接近規制凸部36は設けられている。
【0026】
図3に示される蓋体3のうち同図中の右上端付近を拡大して
図7に示す。
図7に示されるように、低段面33は、内壁面34に達して形成されている。低段面33と、内壁面34のうち
図7(
図3)中の右端付近とで、区切り板4の入り口形状部46を構成している。この挿入部に区切り板4の一方の短辺を載せて、区切り板4を水平に左向きにスライド移動させていくことで
図5の状態を得ることができる。このスライド方向は、蓋体3の長辺の方向である。蓋体3の高さ方向における離脱規制凸部35と接近規制凸部36との間の領域が、区切り板4が挿入される挿入経路37である。入り口形状部46から挿入された区切り板4は、挿入経路37内に保持される。
【0027】
本形態では、複数の離脱規制凸部35および接近規制凸部36は、区切り板4のスライド方向に対して互い違いに配置されている。このためスライド方向に対して、接近規制凸部36は存在するが離脱規制凸部35は存在しない区間38、および、離脱規制凸部35は存在するが接近規制凸部36は存在しない区間39が存在する。区間38、39を片持ち区間という。片持ち区間38、39が存在することにより、区切り板4のスライド移動の際の摩擦抵抗が小さい。このため、区切り板4の装着時および取り外し時の作業性がよい。
【0028】
図7に示されるように低段面33には、嵌合凸部44が形成されている。嵌合凸部44は、蓋体3に装着された区切り板4の貫通孔42の1つと嵌まり合う形状である。嵌合凸部44と貫通孔42との嵌まり合いにより、区切り板4は蓋体3に装着された状態で固定される。
【0029】
低段面33は、接近規制凸部36のうち最も入り口形状部46寄りのものである先頭接近規制凸部360と繋がっている。先頭接近規制凸部360は、複数の離脱規制凸部35および複数の接近規制凸部36の全体の中でも入り口形状部46から見て最初に配置されている第1規制凸部である。先頭接近規制凸部360の上方は、離脱規制凸部35が存在しない片持ち区間38である。先頭接近規制凸部360の後端の奥側端部45は、入り口形状部46から見て、区切り板4のスライド方向の奥側で挿入経路37より平板部30側に位置している。
【0030】
図7中には、離脱規制凸部35のうち最も入り口形状部46寄りのものである先頭離脱規制凸部350も描かれている。先頭離脱規制凸部350は、複数の離脱規制凸部35および複数の接近規制凸部36の全体の中でも入り口形状部46から見て2番目に配置されており、挿入経路37を挟んで第1規制凸部の反対側に位置する第2規制凸部である。先頭離脱規制凸部350における入り口形状部46の端部には、対向傾斜部47が設けられている。対向傾斜部47は、入り口形状部46に向かって挿入経路37から離れる向きに傾斜している区間である。先頭離脱規制凸部350の下方は、片持ち区間39となっている。
【0031】
図7中にはさらに、接近規制凸部36のうち入り口形状部46から見て先頭接近規制凸部360に次いで2番目に位置するものである後続接近規制凸部361も描かれている。後続接近規制凸部361は、複数の離脱規制凸部35および複数の接近規制凸部36の全体の中で、挿入経路37に対して第1規制凸部(先頭接近規制凸部360)と同じ側であり、入り口形状部46から見て第1規制凸部の次に位置する後続規制凸部である。後続接近規制凸部361における入り口形状部46の端部には、後続傾斜部48が設けられている。後続傾斜部48は、入り口形状部46に向かって挿入経路37から離れる向きに傾斜している区間である。先頭接近規制凸部360と後続接近規制凸部361との間には間隔がある。
【0032】
先頭接近規制凸部360およびその周辺の上記の構成による利点を
図8により説明する。
図8では、蓋体3の入り口形状部46付近における蓋体3の長辺と平行な断面を示している。
図8には、挿入作業のごく初期における区切り板4の断面も示している。区切り板4の挿入作業は、区切り板4を、入り口形状部46の側から蓋体3に挿入することである。
【0033】
そのごく初期には、区切り板4の一方の短辺41が、先頭接近規制凸部360と先頭離脱規制凸部350との間に進入していくようにする。このため区切り板4は、先端(
図8中で左側)が低く後端(同右側)が高い傾斜姿勢となるのが自然である。蓋体3では前述のように先頭接近規制凸部360の上方が片持ち区間38で先頭接近規制凸部360の奥側が片持ち区間39であるから、区切り板4をこのように傾斜させた状態で差し込んでいくことに対して特に支障はない。
【0034】
図8では区切り板4が、嵌合凸部44と奥側端部45とに接触している。このうち奥側端部45は、挿入初期に区切り板4が過度に急峻に傾斜した状態で差し込まれることを防止する役割を果たしている。このため、区切り板4の先端41が、後続接近規制凸部361に届かずに平板部30を直撃してしまうようなことはない。
【0035】
ただし、区切り板4を
図8での傾斜のまま矢印Aのように押し込んでいくと、先端の短辺41が、後続接近規制凸部361の中腹の辺りに当たってしまう。このため、区切り板4の後端を矢印Bのように倒し込みながら区切り板4を図中で左向きに押し込んでいく。これにより
図9の状態となる。
図9中での区切り板4は、
図8中よりもやや左向きに進行している。そして傾斜の程度は
図8中での傾斜よりも緩くなっている。これは、
図8の矢印Bの倒し込みによる。
【0036】
図9中での区切り板4は、嵌合凸部44と先頭離脱規制凸部350とに接している。より詳細にいえば、先頭離脱規制凸部350の中でも対向傾斜部47が区切り板4に接している。対向傾斜部47が形成されていることにより、区切り板4の挿入作業が容易になっている。
図8の時点での矢印Bの倒し込みが過剰であった場合には、区切り板4の先端41が先頭離脱規制凸部350に当たってしまうこともある。しかしその場合でも当たる場所は対向傾斜部47である。このため先端41は自然に先頭離脱規制凸部350の下側に導かれる。このため区切り板4は
図9の状態になる。
【0037】
図9の状態でさらに区切り板4をその傾斜のまま押し込んでいくと、先端41が後続接近規制凸部361に接触することとなる。その際の接触箇所は、後続接近規制凸部361における後続傾斜部48である。このため先端41は自然に後続接近規制凸部361の上側に導かれる。このため、区切り板4の後方をさらに矢印Bのように倒し込みながら区切り板4を左向きに押し込んで行くことで、区切り板4を挿入経路37に挿入していくことができる。このとき嵌合凸部44は区切り板4によって圧縮された状態となる。
【0038】
区切り板4はその後、
図10に示すように挿入経路37に沿ってスライド移動していく。このスライド移動の段階において必要な押し込み力は、さほど大きいものではない。挿入経路37に対して片持ち区間38、39が配置されているので、区切り板4の摺動抵抗がそれほど大きくないからである。
図10では、
図8、
図9と比較してやや奥側の辺りを示している。
【0039】
図10で区切り板4を矢印Aの向きに最奥まで押し込んで、区切り板4の後端側の貫通孔42の1つに嵌合凸部44が嵌まると、区切り板4の取り付け作業は完成である。
図5に示したのはこの状態である。この状態では、貫通孔42と圧縮が開放された嵌合凸部44との引っ掛かりにより、区切り板4が蓋体3に固定されている。
図5の状態から嵌合凸部44を指で押し込んで貫通孔42との引っ掛かりを解除すると、区切り板4を蓋体3から取り外すことができる。この取り外しのスライド移動の際にも、区切り板4の摺動抵抗は小さい。
【0040】
図3に戻って、環状凸部31は、蓋体3における低段面33とは反対側の短辺、つまり入り口形状部46側の辺の対辺に沿った位置にも形成されている。その辺りにも離脱規制凸部35および接近規制凸部36が形成されている。以下、蓋体3または環状凸部31における入り口形状部46側の辺の対辺を奥側短辺という。また、蓋体3または環状凸部31における長辺を側辺という。
【0041】
図11に、
図3に示される蓋体3のうち同図中の左上端付近を拡大して示す。
図11に示されるように、環状凸部31における側辺と奥側短辺とのコーナー箇所の内側には、接近規制凸部36の1つであるコーナー接近規制凸部362が形成されている。奥側短辺の内側には、離脱規制凸部35の1つである対辺離脱規制凸部351が形成されている。
【0042】
コーナー接近規制凸部362は、
図12に上面視で示されるように、側辺と奥側短辺とを繋ぐように湾曲した形状に形成されている。コーナー接近規制凸部362における奥側短辺側の部分の湾曲形状は、一部が奥側短辺(より詳細には、コーナー部分における内壁面34)に徐々に接近する形状となっている。このため、コーナー接近規制凸部362自体の
図12中での幅が、側辺側から奥側短辺側に行くほど狭くなっている。
【0043】
例えば、コーナー接近規制凸部362の湾曲形状を、
図4に示した区切り板4のコーナー部43の曲線とは異なる曲率の形状とすることによりこれを実現することができる。より詳細には、コーナー接近規制凸部362の曲率をコーナー部43の曲率より小さくする、つまり、コーナー接近規制凸部362の曲線の形状をコーナー部43の曲線よりも湾曲の程度が緩やかな形状とすればよい。
【0044】
コーナー接近規制凸部362の幅が側辺側から奥側短辺側に行くほど狭くなっていることにより、本形態では、区切り板4の取り付け作業の最終段階でも押し込み抵抗が低い、という利点がある。その理由を
図13により説明する。
図13には、蓋体3への区切り板4の取り付け作業の途中の段階での状況が示されている。
図13で見ている場所は
図12と同じである。
図13に示されているのは、区切り板4の先端41付近がコーナー接近規制凸部362に差し掛かっている時点での状況である。この状況は、区切り板4の取り付けが完了する少し前の時点でのものである。
【0045】
図13の状況では、区切り板4のコーナー部43が部分的にコーナー接近規制凸部362に差し掛かっている。
図13中では、コーナー部43の曲線とコーナー接近規制凸部362の曲線とが一点49で交差している。
図13の状況からさらに区切り板4の押し込みを進めていくと、コーナー部43の曲線とコーナー接近規制凸部362の曲線とが一点で交差する状況が維持されつつ、交点49が奥側短辺に向かって移動していくことになる。コーナー部43の曲線とコーナー接近規制凸部362の曲線とが、ある程度の有限長の長さの区間にわたって同時に一致することはない。このため、区切り板4の取り付け作業の押し込み抵抗が上昇することがないのである。
【0046】
もし、コーナー接近規制凸部362とコーナー部43とが同じ曲線形状であると、区切り板4の押し込み動作の終了間際に、区切り板4の先端41の押し込み抵抗が発生し、取り付け作業に支障を来すおそれがある。これに対して本形態ではこのようなことがなく、
図14に示す取り付け完了の状態に至るまでスムーズに区切り板4の押し込み動作を行うことができる。
【0047】
このことについて説明する。コーナー接近規制凸部362とコーナー部43とが同じ曲線形状である場合には、区切り板4の押し込み動作の終了間際に、コーナー接近規制凸部362の曲線とコーナー部43の曲線とがある程度の区間の全体で一致するタイミングが発生しうる。そのときに区切り板4の押し込み抵抗が上昇し、取り付け作業に支障を来すおそれがある。
【0048】
これに対して本形態ではコーナー接近規制凸部362とコーナー部43との曲線形状が異なり、コーナー接近規制凸部362の幅が次第に狭くなっている。このことにより、コーナー部43の曲線とコーナー接近規制凸部362の曲線との交点49が常に一点であるため、区切り板4の先端41の押し込み抵抗が上昇するタイミングが存在しない。このため、区切り板4の押し込み動作をその完了までスムーズに行うことができるのである。
【0049】
図14でも、
図12、
図13と同じ場所を示している。
図14の状態では、
図12、
図13で見えていたコーナー接近規制凸部362が完全に区切り板4で隠されて見えなくなっている。
図14では、区切り板4の一部が対辺離脱規制凸部351の下に入り込んでいる。これにより、両側辺に沿った位置ばかりでなく、奥側短辺に沿った位置でも区切り板4の離脱が防止されている。
【0050】
さらに、コーナー接近規制凸部362と対辺離脱規制凸部351とでは、設けられている区間が重なっていない。つまり、対辺離脱規制凸部351は、奥側短辺の中央付近にあり、コーナー部には及んでいない。コーナー接近規制凸部362は、コーナー部に設けられており、奥側短辺の中央付近にまでは及んでいない。このことも、区切り板4の押し込み動作の終了間際における押し込み抵抗の増大を防いでいる。
【0051】
入り口形状部46側の短辺の箇所における区切り板4の離脱の防止は、箱体2との関係によって実現されている。蓋体3のみでは、低段面33の上方に何もないためその位置での区切り板4の離脱防止ができないからである。このため箱体2には、
図2に示されるよう挟み面21が形成されている。挟み面21は、箱体2の一方の短辺における内面側であって壁上面20より下方の位置に設けられている。この短辺は、蓋体3における低段面33側の短辺に対応する辺である。
【0052】
挟み面21による区切り板4の離脱防止について
図15により説明する。
図15では、
図1の容器1における、箱体2と蓋体3との合わせ箇所の状況を部分断面図にて示している。
図15に示しているのは、蓋体3における低段面33側の短辺に対応する辺における合わせ箇所周辺の状況である。
図15中に現れている蓋体3は、
図8等に示したものとは上下が逆さになっている。
図15に示されるように、蓋体3を閉じている状態での容器1では、壁上面20の上に縁部32が載っている。このこと自体は、容器1を上方から見た四辺すべてにおいて共通することである。
【0053】
図15にはさらに、挟み面21も現れている。
図15中では、挟み面21の上に区切り板4の端部付近が載っており、そのさらに上に蓋体3における低段面33が載っているように見える。これは、蓋体3に装着されている区切り板4の一方の端部が、挟み面21と低段面33とにより挟み付けられているということである。これにより、蓋体3に装着されている区切り板4は、蓋体3で箱体2を閉じている状態では、他の三辺のみならず入り口形状部46側の短辺においても、蓋体3からの離脱が防止されている。
【0054】
上記のように構成されている本形態の容器1の使用手順は次の通りである。まず、
図3のように蓋体3を逆さにした状態で、その平板部30上であって環状凸部31の内側の領域に、保冷材5を置く。その後に、
図8~
図14で説明した手順によって区切り板4を取り付ける。これにより環境材空間7に保冷材5が収容される。この状態にした蓋体3を箱体2に被せてその開口面を閉じる。箱体2には本来の収容物があらかじめ収容されているものとする。これにより、容器1の内部で、保冷材5を収容する環境材空間7と、本来の収容物を収容する収容物空間8とが、区切り板4により区切られている状態となる。区切り板4には貫通孔42が開けられているので、保冷材5による保冷作用は収容物空間8にも及ぶ。
【0055】
上記で保冷材5は環境材空間7に閉じ込められるので、サイズ的に環境材空間7に収容可能なものであれば特に保冷材5の品種についての制約はない。保冷材5を交換する場合は、箱体2から取り外した蓋体3を逆さに置いて、上記と逆の手順で区切り板4を取り外す。これにより、使用済みの保冷材5を回収して新たな保冷材5を環境材空間7に収容することができる。
【0056】
以上詳細に説明したように本実施の形態によれば、容器1の蓋体3に、平板部30、入り口形状部46、内壁面(幅規制面)34に加えて、離脱規制凸部35および接近規制凸部36を設けている。これにより、本来の収容物とともに環境材5を収容することができ、使用できる環境材5のサイズ、形状についての自由度が大きい容器構成部材である蓋体3、およびそれを用いる容器1が実現されている。
【0057】
本実施の形態は単なる例示にすぎず、本開示技術を何ら限定するものではない。したがって本開示技術は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、前記形態では、離脱規制凸部35と接近規制凸部36とは、基本的に上下に重複しないように配置した例を示している。しかし、部分的にであれば離脱規制凸部35と接近規制凸部36とが重複して配置されている区間が存在してもよい。
【0058】
図7等では、入り口形状部46側から見て最初の規制凸部を、離脱規制凸部35でなく接近規制凸部36としている。これとは逆に、離脱規制凸部35が入り口形状部46側から見て最初の規制凸部となる構成も可能である。その場合、
図8の場面では区切り板4を斜め下から差し込む形となる。また、箱体2に挟み面21を設ける必要はない。反面、区切り板4を装着した後でも区切り板4と平板部30との間に開口が残ってしまうので、そこを塞ぐ別部材を用意しておくことが望ましい。
【0059】
前記形態において、コーナー接近規制凸部362について、区切り板4のコーナー部43よりも曲率が緩いこととしてもよいし、これとは逆に、コーナー部43の曲率の方がコーナー接近規制凸部362の曲率よりも緩い構成も可能である。また、コーナー部43の曲率とコーナー接近規制凸部362の曲率とが同じであっても、コーナー部43の曲線とコーナー接近規制凸部362の曲線との交点49が常に一点となる構成であればよい。
【0060】
前記形態は、容器1を構成する2つの容器構成部材である箱体2と蓋体3とのうち蓋体3に本開示技術を適用したものである。しかしこれに限らず、箱体に本開示技術を適用することもできる。その場合には、容器の全体における環境材空間が配置される位置は、上面寄りに限られない。底部寄りでもよいし中間位置にあってもよい。環境材空間が水平に配置されるものにも限られない。蓋体により閉鎖される箱体の開口面は上面でなくてもよい。蓋体の開閉動作も、着脱式に限らずスライドドア形式あるいはヒンジドア形式でもよい。また、箱体2の一部を扉とした場合にはその扉も容器構成部材に該当し、本開示技術の適用が可能である。
【0061】
蓋体3および箱体2は発泡樹脂製でなくてもよい。ただし、本形態のように環境材が保冷材である場合には発泡樹脂製の方が有利である。また、蓋体3が発泡樹脂製であると、区切り板4の着脱時における嵌合凸部44の圧縮が容易であり便利である。
【0062】
[予備請求項1]
請求項5に記載の容器構成部材であって、
平面視にて、前記入り口形状部側の辺と、その対辺と、それらを結ぶ2本の側辺とを有する形状であり、
前記離脱規制凸部と前記接近規制凸部とがいずれも、両前記側辺に沿って複数箇所に設けられており、さらに、
前記離脱規制凸部と前記接近規制凸部とのうち一方が、前記対辺と両前記側辺とのコーナー部にわたって、平面視で見て前記対辺側の部分の幅が前記対辺側ほど狭くなるように湾曲状に設けられており、
前記離脱規制凸部と前記接近規制凸部とのうち他方が、前記対辺における前記離脱規制凸部と前記接近規制凸部とのうち一方のものであって前記コーナー部に設けられているものと重ならない位置に設けられている容器構成部材。
【0063】
[予備請求項2]
一面が開口面である箱体と、前記箱体の開口面を閉じる蓋体とを有する容器であって、
前記蓋体は請求項5、請求項6、予備請求項1のいずれか1つに記載の容器構成部材であり、
前記箱体には、前記蓋体により開口面を閉じた状態で前記蓋体とともに前記区切り板を挟む挟み面が設けられている容器。
【符号の説明】
【0064】
1 容器 37 挿入経路
2 箱体 38 片持ち区間
3 蓋体 39 片持ち区間
4 区切り板 42 貫通孔
5 保冷材 43 コーナー部
6 内部空間 45 奥側端部
7 環境材空間 46 入り口形状部
8 収容物空間 47 対向傾斜部
21 挟み面 48 後続傾斜部
30 平板部 350 先頭離脱規制凸部
33 低段面 351 対辺離脱規制凸部
34 内壁面(幅規制面) 360 先頭接近規制凸部
35 離脱規制凸部 361 後続接近規制凸部
36 接近規制凸部 362 コーナー接近規制凸部