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特開2024-127526予測システム、読取システム及び予測プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127526
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】予測システム、読取システム及び予測プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240912BHJP
   B65H 7/02 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
H04N1/00 567M
B65H7/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036731
(22)【出願日】2023-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】長澤 佳苗
【テーマコード(参考)】
3F048
5C062
【Fターム(参考)】
3F048AA01
3F048AB02
3F048BA06
3F048BB02
3F048BB08
3F048BC04
3F048BC08
3F048CA01
3F048CA02
3F048CB01
3F048CB15
3F048CC11
3F048CC17
3F048DA01
3F048DB18
3F048EA15
5C062AA05
5C062AB02
5C062AB23
5C062AB33
5C062AB38
5C062AB41
5C062AC05
5C062AC38
5C062AC65
5C062AF07
5C062AF12
(57)【要約】
【課題】完了タイミングの予測精度を向上させる。
【解決手段】予測システムは、プロセッサを有し、前記プロセッサは、読取前の原稿束の読取が完了する第一完了タイミングを予測する第一予測処理を実行し、一部の原稿が読み取られた際の前記原稿束の重さ又は厚さの変化量と、その際の読取枚数又は読取時間との関係を示す関係情報から、当該一部の原稿が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを予測する第二予測処理を実行する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
読取前の原稿束の読取が完了する第一完了タイミングを予測する第一予測処理を実行し、
一部の原稿が読み取られた際の前記原稿束の重さ又は厚さの変化量と、その際の読取枚数又は読取時間との関係を示す関係情報から、当該一部の原稿が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを予測する第二予測処理を実行する
予測システム。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記読取前の原稿束の重さ又は厚さを示す原稿束情報から、当該読取前の原稿束の枚数を予測し、
前記第一完了タイミングを前記枚数から予測する前記第一予測処理を実行する
請求項1に記載の予測システム。
【請求項3】
前記プロセッサは、
ユーザの過去の利用情報を取得した場合に、当該利用情報から最も利用頻度が高い原稿種類を特定し、
当該原稿種類と前記原稿束情報とから、前記読取前の原稿束の枚数を予測する
請求項2に記載の予測システム。
【請求項4】
前記プロセッサは、
前記利用情報を取得できない場合には、予め定められた原稿種類と前記原稿束情報とから、前記読取前の原稿束の枚数を予測する
請求項3に記載の予測システム。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記変化量と前記読取枚数との関係を示す前記関係情報から、読取後の前記原稿束の原稿種類を特定し、
特定した原稿種類の情報を、前記利用情報として保持する
請求項3に記載の予測システム。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前記第一予測処理を実行した後、前記一部の原稿の読み取りが完了する前に、前記第一完了タイミングをユーザに通知し、
前記第二予測処理を実行した後、前記第二完了タイミングをユーザに通知する
請求項1に記載の予測システム。
【請求項7】
前記プロセッサは、
少なくとも、前記第二完了タイミングを、ユーザ端末に通知する
請求項6に記載の予測システム。
【請求項8】
原稿束の各原稿を読み取る読取部と、
前記原稿束について、前記第一予測処理と前記第二予測処理を実行する請求項1~7のいずれか1項に記載の予測システムと、
を備える読取システム。
【請求項9】
コンピュータに、
読取前の原稿束の読取が完了する第一完了タイミングを予測する第一予測処理を実行させ、
一部の原稿が読み取られた際の前記原稿束の重さ又は厚さの変化量と、その際の読取枚数又は読取時間との関係を示す関係情報から、当該一部の原稿が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを予測する第二予測処理を実行させるための
予測プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予測システム、読取システム及び予測プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、原稿の画像をデータ化して送信するジョブを行う画像処理装置であって、ユーザが送信先を指定するための画面を表示するディスプレイと、前記画像のデータ化の設定値が互いに異なる複数の条件それぞれで前記ジョブを行うのに掛かる予測時間を算出する算出手段と、前記複数の条件それぞれについて算出された前記予測時間を前記ディスプレイに表示させる表示制御手段と、前記複数の条件のうちの選択された条件で前記ジョブを行うよう制御するジョブ実行制御手段と、を有する、ことを特徴とする画像処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-114885号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
予測システムとしては、プロセッサを有し、前記プロセッサは、読取前の原稿束の読取が完了する完了タイミングを予測する予測処理を実行する予測システムが考えられる。
【0005】
当該予測システムのように、読取前の原稿束の読取が完了する完了タイミングを予測する場合では、原稿の読取前に得た情報に基づき、完了タイミングを予測する必要がある。例えば、読取前の原稿束の重さ又は厚さの情報から原稿束の枚数を予測し、当該枚数から、完了タイミングを予測する予測処理のみを実行する場合では、予測した原稿束の枚数が実際の枚数と異なると、予測した完了タイミングと実際の完了タイミングとの差異が大きくなる場合がある。
【0006】
本開示は、読取前の原稿束の読取が完了する完了タイミングを予測する予測処理のみを実行する場合に比べ、完了タイミングの予測精度を向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様は、プロセッサを有し、前記プロセッサは、読取前の原稿束の読取が完了する第一完了タイミングを予測する第一予測処理を実行し、一部の原稿が読み取られた際の前記原稿束の重さ又は厚さの変化量と、その際の読取枚数又は読取時間との関係を示す関係情報から、当該一部の原稿が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを予測する第二予測処理を実行する。
【0008】
第2態様では、第1態様において、前記プロセッサは、前記読取前の原稿束の重さ又は厚さを示す原稿束情報から、当該読取前の原稿束の枚数を予測し、前記第一完了タイミングを前記枚数から予測する前記第一予測処理を実行する。
【0009】
第3態様では、第2態様において、前記プロセッサは、ユーザの過去の利用情報を取得した場合に、当該利用情報から最も利用頻度が高い原稿種類を特定し、当該原稿種類と前記原稿束情報とから、前記読取前の原稿束の枚数を予測する。
【0010】
第4態様では、第3態様において、前記プロセッサは、前記利用情報を取得できない場合には、予め定められた原稿種類と前記原稿束情報とから、前記読取前の原稿束の枚数を予測する。
【0011】
第5態様では、第3態様において、前記プロセッサは、前記変化量と前記読取枚数との関係を示す前記関係情報から、読取後の前記原稿束の原稿種類を特定し、特定した原稿種類の情報を、前記利用情報として保持する。
【0012】
第6態様では、第1態様において、前記プロセッサは、前記第一予測処理を実行した後、前記一部の原稿の読み取りが完了する前に、前記第一完了タイミングをユーザに通知し、前記第二予測処理を実行した後、前記第二完了タイミングをユーザに通知する。
【0013】
第7態様では、第6態様において、前記プロセッサは、少なくとも、前記第二完了タイミングを、ユーザ端末に通知する。
【0014】
第8態様は、原稿束の各原稿を読み取る読取部と、前記原稿束について、前記第一予測処理と前記第二予測処理を実行する第1態様から第7態様のいずれか1つに記載の予測システムと、を備える。
【0015】
第9態様は、コンピュータに、読取前の原稿束の読取が完了する第一完了タイミングを予測する第一予測処理を実行させ、一部の原稿が読み取られた際の前記原稿束の重さ又は厚さの変化量と、その際の読取枚数又は読取時間との関係を示す関係情報から、当該一部の原稿が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを予測する第二予測処理を実行させるための予測プログラムである。
【発明の効果】
【0016】
第1態様の構成によれば、読取前の原稿束の読取が完了する完了タイミングを予測する予測処理のみを実行する場合に比べ、完了タイミングの予測精度が向上する。
【0017】
第2態様の構成によれば、原稿の過去の読取実績のみから読取前の原稿束の枚数を予測する場合に比べ、第一完了タイミングの予測精度が向上する。
【0018】
第3態様の構成によれば、常に、予め定められた原稿種類と原稿束情報とから、読取前の原稿束の枚数を予測する場合に比べ、第一完了タイミングの予測精度が向上する。
【0019】
第4態様の構成によれば、利用情報を取得できない場合においても、第一予測処理を実行可能となる。
【0020】
第5態様の構成によれば、関係情報から特定した原稿種類の情報を、ユーザの過去の利用情報として利用可能となる。
【0021】
第6態様の構成によれば、第一完了タイミング及び第二完了タイミングの一方のみをユーザに通知する場合に比べ、ユーザが完了タイミングを把握する機会が増加する。
【0022】
第7態様の構成によれば、原稿の読み取りを実行する読取部に設けられた通知部のみに通知する場合に比べ、ユーザが読取部から離れた場合でも、第二完了タイミングを把握しやすい。
【0023】
第8態様の構成によれば、読取前の原稿束の読取が完了する完了タイミングを予測する予測処理のみを実行する場合に比べ、完了タイミングの予測精度が向上する。
【0024】
第9態様の構成によれば、読取前の原稿束の読取が完了する完了タイミングを予測する予測処理のみを実行する場合に比べ、完了タイミングの予測精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本実施形態に係る読取システムを示す概略図である。
図2】本実施形態に係る予測システムを含む読取システムのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3】本実施形態に係る予測システムの機能構成の一例を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る予測システムによって実行される予測処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0027】
<読取システム10>
まず、本実施形態に係る読取システム10を説明する。図1は、本実施形態に係る読取システム10を示す概略図である。
【0028】
なお、図中に示す矢印UPは、装置の上方(具体的には鉛直上方)を示し、矢印DOは、装置の下方(具体的には鉛直下方)を示す。また、図中に示す矢印LHは、装置の左方を示し、矢印RHは、装置の右方を示す。また、図中に示す矢印FRは、装置の前方を示し、矢印RRは、装置の後方を示す。これらの方向は、説明の便宜上定めた方向であるから、装置構成がこれらの方向に限定されるものではない。なお、装置の各方向において、「装置」の語を省略して示す場合がある。すなわち、例えば、「装置の上方」を、単に「上方」と示す場合がある。
【0029】
なお、図中の左右方向は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。また、図中の前後方向は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。また、上下方向、左右方向、前後方向は、互いに交差する方向(具体的には、直交する方向)である。
【0030】
また、図中の「○」の中に「×」が記載された記号は、紙面の手前から奥へ向かう矢印を意味する。また、図中の「○」の中に「・」が記載された記号は、紙面の奥から手前へ向かう矢印を意味する。
【0031】
図1に示される読取システム10は、原稿の画像を読み取るシステムである。具体的には、読取システム10は、図1に示されるように、装置本体11と、原稿収容部12と、原稿排出部13と、読取部14と、表示部18と、重さ検知部22(図2参照)と、予測システム50と、を備えている。以下、読取システム10の各部について説明する。
【0032】
なお、読取システム10は、原稿の画像を読み取って当該画像に基づき記録媒体に画像を形成する画像形成装置(例えば複合機)に適用されていてもよい。
【0033】
<装置本体11>
図1に示される装置本体11は、読取システム10における各構成部が設けられる部分である。この装置本体11は、図1に示されるように、読取システム10における各構成部が配置される箱状の筐体で構成されている。
【0034】
<原稿収容部12>
図1に示される原稿収容部12は、原稿を収容する構成部である。原稿収容部12には、例えば、原稿束(すなわち複数の原稿)が積載されることで、原稿束が収容される。この原稿収容部12に積載された原稿束の各原稿が、読取部14へ供給される。なお、原稿としては、例えば、用紙が用いられる。
【0035】
<原稿排出部13>
図1に示される原稿排出部13は、原稿が排出される構成部である。この原稿排出部13には、読取部14によって画像が読み取られた原稿が排出される。本実施形態では、原稿排出部13は、例えば、原稿収容部12に対する下方側に配置されている。
【0036】
<読取部14>
図1に示される読取部14は、原稿束の各原稿を読み取る構成部である。本実施形態では、読取部14は、原稿収容部12及び原稿排出部13に対する左方側に配置されている。
【0037】
読取部14は、具体的には、読取装置(図示省略)と、搬送機構(図示省略)と、を有している。この読取部14では、原稿収容部12に収容された原稿束の各原稿を当該搬送機構にて搬送しながら、当該原稿の画像を当該読取装置にて読み取る。当該読取装置としては、一例として、CIS(Contact Image Sensor)と称される密着型のイメージセンサが用いられる。
【0038】
<表示部18>
図1に示される表示部18は、通知部の一例であり、ユーザへ提示する提示情報を表示することで、ユーザへ提示情報を通知する。この表示部18は、一例として、液晶ディスプレイ及び有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどで構成される。
【0039】
本実施形態では、表示部18は、例えば、装置本体11において前方に配置された前面11Fに設けられている。したがって、表示部18は、例えば、装置本体11に対する前方側に位置するユーザに視認される。
【0040】
さらに、表示部18は、ユーザによる指示が入力される入力部としても機能する。この場合では、当該入力部は、一例として、抵抗膜方式及び静電容量方式などのタッチパネルで構成され、ユーザの接触操作により、ユーザによる指示が入力される。
【0041】
ユーザによる指示としては、原稿束の各原稿の読み取りを実行させる読取指示、当該読取における読取設定の指示などがある。読取設定としては、読み取り画像の解像度、読み取り方式(片面読取又は両面読取)などがある。
【0042】
なお、当該入力部としては、タッチパネルに限られずに、キーボード及び操作ボタン等の入力キーによって構成されていてもよく、ユーザによる指示が入力可能なものであればよい。
【0043】
<重さ検知部22>
図2に示される重さ検知部22は、原稿収容部12に収容された原稿束の重さを検知する検知部である。重さ検知部22は、例えば、原稿収容部12における原稿束が積載される積載面に配置された重量センサが用いられる。なお、重さ検知部22が検知した原稿束の重さを示す原稿束情報は、後述のCPU51へ送られる。
【0044】
<予測システム50>
図2は、本実施形態に係る予測システム50を含む読取システム10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0045】
予測システム50は、原稿収容部12に収容された原稿束について、読取前の原稿束の読取が完了する第一完了タイミングを予測する第一予測処理と、一部の原稿が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを予測する第二予測処理を実行するシステムである。
【0046】
予測システム50は、コンピュータとしての機能を備え、図2に示されるように、CPU(Central Processing Unit)51と、ROM(Read Only Memory)52と、RAM(Random Access Memory)53と、ストレージ54と、を備えている。なお、CPU51は、プロセッサの一例である。
【0047】
CPU51、ROM52、RAM53、及びストレージ54の各々は、バス59により相互に接続されている。CPU51は、予測システム50の全体を統括する。ROM52は、本実施形態で用いられる予測プログラムを含む各種プログラム及び各種データ等を記憶している。RAM53は、各種プログラムの実行時のワークエリアとして用いられるメモリである。CPU51は、ROM52に記憶されたプログラムをRAM53に展開して実行することにより、各種処理を行う。
【0048】
ストレージ54は、一例としてHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又はフラッシュメモリ等で構成され、各種プログラム及び各種データ等を記憶している。なお、予測プログラムは、ストレージ54に記憶されていてもよい。
【0049】
予測システム50において、CPU51は予測プログラムを実行することにより、読取システム10の各種の機能を実現する。以下、ハードウェア資源としてのCPU51とソフトウェア資源としての予測プログラムの協働によって実現される機能構成について説明する。図3は、本実施形態に係る予測システム50の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0050】
予測システム50は、一例として、図3に示されるように、取得部63と、第一予測処理部61と、第二予測処理部62と、通知部64と、を備えている。
【0051】
取得部63は、重さ検知部22が検知した検知結果(すなわち、原稿収容部12に収容された原稿束の重さを示す原稿束情報)を取得する。また、取得部63は、ユーザの過去の利用情報を取得する。
【0052】
第一予測処理部61は、読取前の原稿束の読取が完了する第一完了タイミングを予測する第一予測処理を実行する。具体的には、第一予測処理部61は、読取前の原稿束の重さを示す原稿束情報から、当該読取前の原稿束の枚数を予測し、第一完了タイミングを当該枚数から予測する第一予測処理を実行する。
【0053】
さらに、第一予測処理部61は、取得部63がユーザの過去の利用情報を取得した場合に、当該利用情報から最も利用頻度が高い原稿種類を特定し、当該原稿種類と原稿束情報とから、読取前の原稿束の枚数を予測する。
【0054】
また、第一予測処理部61は、取得部63がユーザの過去の利用情報を取得できない場合には、予め定められた原稿種類と原稿束情報とから、読取前の原稿束の枚数を予測する。
【0055】
第二予測処理部62は、予め定められた枚数(以下、一定枚数という)の原稿が読み取られた際の原稿束の重さの変化量と、その際の読取枚数との関係を示す関係情報から、当該一定枚数の原稿が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを予測する第二予測処理を実行する。なお、「一定枚数の原稿」は、「一部の原稿」の一例である。
【0056】
また、第二予測処理部62は、一定枚数の原稿が読み取られた際の原稿束の重さの変化量と、その際の読取枚数との関係を示す関係情報から、読取後の前記原稿束の原稿種類を特定し、特定した原稿種類の情報を、ユーザの過去の利用情報として保持する。
【0057】
通知部64は、第一予測処理を実行した後、一定枚数の原稿の読み取りが完了する前に、第一完了タイミングをユーザに通知し、第二予測処理を実行した後、第二完了タイミングをユーザに通知する。また、通知部64は、少なくとも、第二完了タイミングを、ユーザ端末に通知する。
【0058】
<本実施形態に係る予測処理>
次に、本実施形態に係る予測処理の一例について説明する。図4は、予測システム50によって実行される予測処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0059】
本実施形態では、CPU51がROM52又はストレージ54から予測プログラムを読み出して実行することによって、本予測処理が実行される。本予測処理は、一例として、CPU51がユーザによる読取指示を取得した場合に、実行が開始される。
【0060】
CPU51は、図4に示されるように、本予測処理を開始すると、ユーザの過去の利用情報を取得可能か否かを判定する(ステップS101)。
【0061】
具体的には、CPU51は、例えば、ユーザを認証するユーザによる認証操作が実行されると共に、当該ユーザの過去の利用情報が存在する場合に、ユーザの過去の利用情報を取得可能であると判定する。したがって、CPU51は、例えば、ユーザによる認証操作が実行されない場合、及び、ユーザによる認証操作が実行されたものの、当該ユーザの過去の利用情報が存在しない場合には、ユーザの過去の利用情報を取得可能ではないと判定する。
【0062】
ユーザによる認証操作は、例えば、ユーザの識別情報(具体的には、ID情報)を有する情報体(例えば、識別カード、及びモバイル端末など)を、装置本体11の予め定められた位置にかざすことにより実行される。
【0063】
CPU51は、ユーザの過去の利用情報を取得可能であると判定した場合に(ステップS101:YES)、ユーザの過去の利用情報を取得し(ステップS102)、当該利用情報から最も利用頻度が高い原稿種類を算出用種類として特定し、当該原稿種類の情報(以下、種類情報という)を取得する(ステップS103)。
【0064】
CPU51は、ユーザの過去の利用情報を取得可能ではないと判定した場合に(ステップS101:NO)、予め定められた原稿種類を算出用種類として特定し、当該原稿種類に係る種類情報を取得する(ステップS104)。
【0065】
算出用種類とは、後述のステップS106において、原稿収容部12に収容された原稿束の枚数を算出する際に用いられる種類である。種類情報には、原稿1枚当たりの重さを特定するための重さ情報が含まれる。当該重さ情報としては、具体的には、例えば、原稿のサイズ(すなわち面積)及び坪量の情報が挙げられる。この情報からは、原稿1枚当たりの重さが、「坪量[g/m]×原稿の面積[m]」にて特定される。例えば、A4サイズ(210mm×297mm)、普通紙(坪量:70g/m)である場合は、原稿1枚当たりの重さは、70[g/m]×(0.210×0.297)[m]により、約4.4gと特定される。なお、重さ情報としては、原稿1枚当たりの重さ自体を示す情報であってもよい。
【0066】
次に、CPU51は、原稿収容部12に収容された読取前の原稿束の重さを示す原稿束情報を取得する(ステップS105)。具体的には、CPU51は、重さ検知部22が検知した原稿束の重さを示す原稿束情報を取得する。
【0067】
次に、CPU51は、種類情報と原稿束情報とから、読取前の原稿束の枚数を予測する(ステップS106)。具体的には、ステップS106において、CPU51は、種類情報に含まれる重さ情報と原稿束情報とに基づき、「読取前の原稿束の重さ÷原稿1枚当たりの重さ」により、読取前の原稿束の枚数を算出する。
【0068】
次に、CPU51は、読取前の原稿束の読取が完了する第一完了タイミングを、ステップS106にて予測した枚数(以下、予測枚数という)から予測する第一予測処理を実行する(ステップS107)。具体的には、CPU51は、「原稿1枚当たりの読取時間×予測枚数」により、第一完了タイミングを予測する。
【0069】
原稿1枚当たりの読取時間は、読取部14の性能(例えば、原稿の搬送速度等)、ユーザが指示した読取設定(例えば、解像度、片面読取又は両面読取等)などから求められる。
【0070】
次に、CPU51は、ステップS107にて予測した第一完了タイミングをユーザに通知する(ステップS108)。具体的には、CPU51は、例えば、表示部18に第一完了タイミングを示す完了タイミング情報を表示させることで、第一完了タイミングをユーザに通知する。表示部18は、例えば、完了タイミング情報として、読取前の原稿束の読み取りが完了するまでの残り時間の情報を表示する。なお、第一完了タイミングのユーザへの通知は、一定枚数の原稿の読み取りが完了する前に実行される。
【0071】
また、CPU51は、ステップS108において、表示部18による通知に加えて又は替えて、ユーザ端末(パーソナルコンピュータ及びモバイル端末など)に第一完了タイミングを示す完了タイミング情報を表示させることで、第一完了タイミングをユーザに通知してもよい。
【0072】
次に、CPU51は、本ステップの直近にて予測された予測枚数が、一定枚数を超えるか否かを判定する(ステップS109)。
【0073】
なお、「本ステップの直近にて予測された予測枚数」は、ステップS109を最初に実行する場合には、ステップS106にて予測された予測枚数が該当し、ステップS109を2回目以降に実行する場合には、後述のステップS112にて予測された予測枚数が該当する。
【0074】
CPU51は、当該予測枚数が一定枚数を超えると判定した場合に(ステップS109:YES)にステップS110へ移行し、当該予測枚数が一定枚数以下であると判定した場合に(ステップS109:NO)に、本予測処理を終了する。
【0075】
CPU51は、ステップS110にて、読取部14において一定枚数の原稿の読み取りが完了した否かを判定する。CPU51は、一定枚数の原稿の読み取りが完了したと判定した場合に(ステップS110:YES)に、ステップS111へ移行し、一定枚数の原稿の読み取りが完了していないと判定した場合に(ステップS110:NO)に、ステップS110を繰り返す。すなわち、CPU51は、一定枚数の原稿の読み取りが完了するまでステップS110を繰り返し、原稿の読み取りが完了したと判定した場合に(ステップS110:YES)に、ステップS111へ移行する。
【0076】
なお、ステップS110における「一定枚数の原稿の読み取り」は、ステップS110を最初に実行する場合には、読取前の原稿束に対して実行される一定枚数の原稿の読み取りであり、ステップS110を2回目以降に実行する場合には、前回の一定枚数の読み取りが完了した原稿束に対して実行される一定枚数の原稿の読み取りである。
【0077】
CPU51は、ステップS111にて、一定枚数が読み取られた際の原稿束の重さを示す原稿束情報を取得する。したがって、CPU51が、ステップS111を最初に実行する場合には、読取前の原稿束から一定枚数分の原稿が減少した状態の原稿束の重さを示す原稿束情報を取得し、CPU51がステップS111を2回目以降に実行する場合には、前回の一定枚数の読み取りが完了した原稿束から一定枚数分の原稿が減少した状態の原稿束の重さを示す原稿束情報を取得する。
【0078】
次に、CPU51は、一定枚数の原稿が読み取られた際の原稿束の重さの変化量と、その際の読取枚数(すなわち一定枚数)との関係を示す関係情報と、原稿束情報とから、一定枚数が読み取られた際の原稿束の枚数を予測する(ステップS112)。
【0079】
具体的には、ステップS112において、CPU51は、一定枚数の読み取りが行われる前の原稿束の重さと、一定枚数が読み取られた際の原稿束の重さとの差により、原稿束の重さの変化量を算出する。次に、CPU51は、「原稿束の重さの変化量÷一定枚数」により、原稿1枚当たりの重さを算出する。そして、「一定枚数が読み取られた際の原稿束の重さ÷当該原稿1枚当たりの重さ」により、読取前の原稿束の枚数を算出する。
【0080】
さらに、ステップS112では、CPU51は、算出された原稿1枚当たりの重さを、読取後の原稿束の原稿種類として特定し、特定した原稿種類の情報を、ユーザの過去の利用情報として保持する。したがって、この原稿種類の情報は、次回の予測処理を実行する際に、ユーザの過去の利用情報として利用可能となる。なお、CPU51は、原稿の坪量及び原稿のサイズ(面積)を、読取後の原稿束の原稿種類として特定し、特定した原稿種類の情報を、ユーザの過去の利用情報として保持してもよい。
【0081】
次に、CPU51は、一定枚数が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを、ステップS112にて予測した枚数(以下、予測枚数という)から予測する第二予測処理を実行する(ステップS113)。具体的には、CPU51は、「原稿1枚当たりの読取時間×予測枚数」により、第二完了タイミングを予測する。
【0082】
原稿1枚当たりの読取時間は、読取部14の性能(例えば、原稿の搬送速度等)、ユーザが指示した読取設定(例えば、解像度、片面読取又は両面読取等)などから求められる。
【0083】
次に、CPU51は、ステップS113にて予測した第二完了タイミングをユーザに通知し(ステップS114)、ステップS109へ移行する。具体的には、CPU51は、例えば、表示部18に第二完了タイミングを示す完了タイミング情報を表示させることで、第二完了タイミングをユーザに通知する。表示部18は、例えば、完了タイミング情報として、一定枚数が読み取られた原稿束の読取が完了するまでの残り時間の情報を表示する。
【0084】
さらに、CPU51は、ステップS114において、ユーザ端末(パーソナルコンピュータ及びモバイル端末など)に第二完了タイミングを示す完了タイミング情報を表示させることで、第二完了タイミングをユーザに通知する。
【0085】
<本実施形態の作用>
本実施形態では、CPU51は、読取前の原稿束の読取が完了する第一完了タイミングを予測する第一予測処理を実行した後(ステップS107)、一定枚数が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを、ステップS112にて予測した予測枚数から予測する第二予測処理を実行する(ステップS113)。
【0086】
ここで、読取前の原稿束の読取が完了する完了タイミングを予測する予測処理のみを実行する場合(以下、形態Aという)では、原稿の読取前に得た情報に基づき、完了タイミングを予測する必要がある。例えば、読取前の原稿束の重さ又は厚さの情報から原稿束の枚数を予測し、当該枚数から、完了タイミングを予測する予測処理のみを実行する場合では、予測した原稿束の枚数が実際の枚数と異なると、予測した完了タイミングと実際の完了タイミングとの差異が大きくなる場合がある。
【0087】
これに対して、本実施形態では、CPU51は、第一予測処理を実行した後(ステップS107)、一定枚数が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを、ステップS112にて予測した予測枚数から予測する第二予測処理を実行する(ステップS113)ので、形態Aに比べ、完了タイミングの予測精度が向上する。
【0088】
また、本実施形態では、CPU51は、読取前の原稿束の重さを示す原稿束情報から、当該読取前の原稿束の枚数を予測し、第一完了タイミングを当該枚数から予測する第一予測処理を実行する(ステップS107)。
【0089】
このため、原稿の過去の読取実績のみから読取前の原稿束の枚数を予測する場合に比べ、第一完了タイミングの予測精度が向上する。
【0090】
また、本実施形態では、CPU51は、ユーザの過去の利用情報を取得した場合に(ステップS101:YES)、当該利用情報から最も利用頻度が高い原稿種類を特定し(ステップS103)、当該原稿種類と原稿束情報とから、読取前の原稿束の枚数を予測する(ステップS106)。
【0091】
このため、常に、予め定められた原稿種類と原稿束情報とから、読取前の原稿束の枚数を予測する場合に比べ、第一完了タイミングの予測精度が向上する。
【0092】
また、本実施形態では、CPU51は、ユーザの過去の利用情報を取得できない場合には(ステップS101:NO)、予め定められた原稿種類と原稿束情報とから、読取前の原稿束の枚数を予測する。
【0093】
このため、ユーザの過去の利用情報を取得できない場合においても、第一予測処理を実行可能となる。
【0094】
また、本実施形態では、CPU51は、一定枚数の原稿が読み取られた際の原稿束の重さの変化量と、その際の読取枚数(すなわち一定枚数)との関係を示す関係情報から、読取後の原稿束の原稿種類として特定し、特定した原稿種類の情報を、ユーザの過去の利用情報として保持する。
【0095】
このため、CPU51が、当該関係情報から特定した原稿種類の情報を、ユーザの過去の利用情報として利用可能となる。
【0096】
また、本実施形態では、CPU51は、第一予測処理を実行した後、一定枚数の原稿の読み取りが完了する前に、第一完了タイミングをユーザに通知し(ステップS108)、第二予測を実行した後、第二完了タイミングをユーザに通知する(ステップS114)。
【0097】
このため、第一完了タイミング及び第二完了タイミングの一方のみをユーザに通知する場合に比べ、ユーザが完了タイミングを把握する機会が増加する。
【0098】
また、本実施形態では、CPU51は、第二完了タイミングを、ユーザ端末に通知する(ステップS114)。このため、原稿の読み取りを実行する読取部14に設けられた表示部18のみに通知する場合に比べ、ユーザが読取部14から離れた場合でも、第二完了タイミングを把握しやすい。
【0099】
<変形例>
本実施形態では、CPU51は、読取前の原稿束の重さを示す原稿束情報から、当該読取前の原稿束の枚数を予測し、第一完了タイミングを当該枚数から予測する第一予測処理を実行していたが、これに限られない。例えば、CPU51は、原稿の過去の読取実績のみから読取前の原稿束の枚数を予測する構成であってもよい。
【0100】
また、CPU51は、読取前の原稿束の重さに替えて又は加えて、読取前の原稿束の厚さを示す原稿束情報から、当該読取前の原稿束の枚数を予測する構成であってもよい。この場合では、読取システム10は、原稿収容部12に収容された原稿束の厚さを検知する検知部を備える。当該検知部は、例えば、原稿収容部12に収容された原稿束における最上の原稿を検知するセンサ(例えば光センサ)により、当該原稿束が積載された積載面から最上の原稿までの寸法により厚さを検知する構成とすることが可能である。
【0101】
なお、読取前の原稿束の重さに基づいて予測された枚数と、読取前の原稿束の厚さに基づいて予測された枚数と、を平均化することで、原稿束の枚数を予測してもよい。
【0102】
また、本実施形態では、CPU51は、ユーザの過去の利用情報を取得した場合に、当該利用情報から最も利用頻度が高い原稿種類を特定し、当該原稿種類と原稿束情報とから、読取前の原稿束の枚数を予測していたが、これに限られない。例えば、CPU51は、常に、予め定められた原稿種類と原稿束情報とから、読取前の原稿束の枚数を予測する構成であってもよい。
【0103】
また、本実施形態では、CPU51は、第二完了タイミングを、ユーザ端末に通知していたが、これに限られない。例えば、CPU51は、第二完了タイミングを、原稿の読み取りを実行する読取部に設けられた通知部(例えば表示部18など)のみに通知する構成であってもよい。
【0104】
また、本実施形態では、CPU51は、一定枚数の原稿が読み取られた際の原稿束の重さの変化量と、その際の読取枚数(すなわち一定枚数)との関係を示す関係情報と、原稿束情報とから、一定枚数が読み取られた際の原稿束の枚数を予測していたが、これに限られない。例えば、CPU51は、原稿束の重さの変化量に替えて又は加えて、一定枚数の原稿が読み取られた際の原稿束の厚さの変化量と、その際の読取枚数(すなわち一定枚数)との関係を示す関係情報と、原稿束情報とから、一定枚数が読み取られた際の原稿束の枚数を予測してもよい。なお、この場合においても、原稿束の重さに基づいて予測された枚数と、原稿束の厚さに基づいて予測された枚数と、を平均化することで、原稿束の枚数を予測してもよい。
【0105】
また、CPU51は、原稿束が、予め定められた重さ又は厚さ分、減少するまで、読み取りを実行し、そのときの読取枚数との関係を示す関係情報と、原稿束情報とから、一定枚数が読み取られた際の原稿束の枚数を予測してもよい。
【0106】
また、本実施形態では、CPU51は、一定枚数が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを、予測枚数から予測する第二予測処理を実行していたが、これに限られない。例えば、CPU51は、原稿束の枚数を予測せずに、一部の原稿が読み取られた際の原稿束の重さ又は厚さの変化量と、その際の読取時間との関係を示す関係情報から、当該一部の原稿が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを予測してもよい。
【0107】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【0108】
また、上記実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えば、前述のCPU等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC: Application Specific Integrated Circuit、FPGA: Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0109】
また、上記実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0110】
<付記>
(((1)))
プロセッサを有し、
前記プロセッサは、
読取前の原稿束の読取が完了する第一完了タイミングを予測する第一予測処理を実行し、
一部の原稿が読み取られた際の前記原稿束の重さ又は厚さの変化量と、その際の読取枚数又は読取時間との関係を示す関係情報から、当該一部の原稿が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを予測する第二予測処理を実行する
予測システム。
【0111】
(((2)))
前記プロセッサは、
前記読取前の原稿束の重さ又は厚さを示す原稿束情報から、当該読取前の原稿束の枚数を予測し、
前記第一完了タイミングを前記枚数から予測する前記第一予測処理を実行する
(((1)))に記載の予測システム。
【0112】
(((3)))
前記プロセッサは、
ユーザの過去の利用情報を取得した場合に、当該利用情報から最も利用頻度が高い原稿種類を特定し、
当該原稿種類と前記原稿束情報とから、前記読取前の原稿束の枚数を予測する
(((2)))に記載の予測システム。
【0113】
(((4)))
前記プロセッサは、
前記利用情報を取得できない場合には、予め定められた原稿種類と前記原稿束情報とから、前記読取前の原稿束の枚数を予測する
(((3)))に記載の予測システム。
【0114】
(((5)))
前記プロセッサは、
前記変化量と前記読取枚数との関係を示す前記関係情報から、読取後の前記原稿束の原稿種類を特定し、
特定した原稿種類の情報を、前記利用情報として保持する
(((3)))又は(((4)))に記載の予測システム。
【0115】
(((6)))
前記プロセッサは、
前記第一予測処理を実行した後、前記一部の原稿の読み取りが完了する前に、前記第一完了タイミングをユーザに通知し、
前記第二予測処理を実行した後、前記第二完了タイミングをユーザに通知する
(((1)))~(((5)))のいずれか1つに記載の予測システム。
【0116】
(((7)))
前記プロセッサは、
少なくとも、前記第二完了タイミングを、ユーザ端末に通知する
(((6)))に記載の予測システム。
【0117】
(((8)))
原稿束の各原稿を読み取る読取部と、
前記原稿束について、前記第一予測処理と前記第二予測処理を実行する(((1)))~(((7)))のいずれか1つに記載の予測システムと、
を備える読取システム。
【0118】
(((9)))
コンピュータに、
読取前の原稿束の読取が完了する第一完了タイミングを予測する第一予測処理を実行させ、
一部の原稿が読み取られた際の前記原稿束の重さ又は厚さの変化量と、その際の読取枚数又は読取時間との関係を示す関係情報から、当該一部の原稿が読み取られた原稿束の読取が完了する第二完了タイミングを予測する第二予測処理を実行させるための
予測プログラム。
【0119】
(((1)))の構成によれば、読取前の原稿束の読取が完了する完了タイミングを予測する予測処理のみを実行する場合に比べ、完了タイミングの予測精度が向上する。
【0120】
(((2)))の構成によれば、原稿の過去の読取実績のみから読取前の原稿束の枚数を予測する場合に比べ、第一完了タイミングの予測精度が向上する。
【0121】
(((3)))の構成によれば、常に、予め定められた原稿種類と原稿束情報とから、読取前の原稿束の枚数を予測する場合に比べ、第一完了タイミングの予測精度が向上する。
【0122】
(((4)))の構成によれば、利用情報を取得できない場合においても、第一予測処理を実行可能となる。
【0123】
(((5)))の構成によれば、関係情報から特定した原稿種類の情報を、ユーザの過去の利用情報として利用可能となる。
【0124】
(((6)))の構成によれば、第一完了タイミング及び第二完了タイミングの一方のみをユーザに通知する場合に比べ、ユーザが完了タイミングを把握する機会が増加する。
【0125】
(((7)))の構成によれば、原稿の読み取りを実行する読取部に設けられた通知部のみに通知する場合に比べ、ユーザが読取部から離れた場合でも、第二完了タイミングを把握しやすい。
【0126】
(((8)))の構成によれば、読取前の原稿束の読取が完了する完了タイミングを予測する予測処理のみを実行する場合に比べ、完了タイミングの予測精度が向上する。
【0127】
(((9)))の構成によれば、読取前の原稿束の読取が完了する完了タイミングを予測する予測処理のみを実行する場合に比べ、完了タイミングの予測精度が向上する。
【符号の説明】
【0128】
10 読取システム
11 装置本体
11F 前面
12 原稿収容部
13 原稿排出部
14 読取部
18 表示部
22 検知部
50 予測システム
51 CPU(プロセッサの一例)
52 ROM
53 RAM
54 ストレージ
59 バス
61 第一予測処理部
62 第二予測処理部
63 取得部
64 通知部
図1
図2
図3
図4