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特開2024-12757乗降情報生成支援装置、乗降情報生成支援方法、プログラム及び記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012757
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】乗降情報生成支援装置、乗降情報生成支援方法、プログラム及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20240124BHJP
   G07C 9/37 20200101ALI20240124BHJP
   G07C 9/38 20200101ALI20240124BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20240124BHJP
   G06Q 50/40 20240101ALI20240124BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
G07B15/00 V
G07C9/37
G07C9/38
G06T7/00 300F
G06Q50/30
G08G1/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022114468
(22)【出願日】2022-07-19
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 試験による公開:試験日:令和3年11月23日 試験場所:岐阜乗合自動車(株) 柿ヶ瀬営業所 〒501-1134 岐阜県岐阜市南柿ケ瀬39-1 電気通信回線による発表:掲載年月日:令和4年3月1日 掲載アドレス:https://www.gifubus.co.jp/uploads/post/2755/2_1.pdf 試験による公開:試験日:令和4年3月4日~令和4年3月5日 試験場所:岐阜乗合自動車株式会社 岐阜バス 加納南線エリアを走行する以下のバス車内 3月4日(金):南柿ケ瀬を09:01、12:24、及び15:45に発車したバス、並びに東鶉を10:07、13:27、及び16:45に発車したバス 3月5日(土):南柿ケ瀬を09:36、13:06、及び17:09に発車したバス、並びに東鶉を10:40、14:10及び18:15に発車したバス 資料の展示による公開 展示日:令和4年3月4日~令和4年3月5日 展示場所:岐阜乗合自動車株式会社 岐阜バス 加納南線エリアを走行する以下のバス車内 3月4日(金):南柿ケ瀬を09:01、12:24、及び15:45に発車したバス、並びに東鶉を10:07、13:27、及び16:45に発車したバス 3月5日(土):南柿ケ瀬を09:36、13:06、及び17:09に発車したバス、並びに東鶉を10:40、14:10及び18:15に発車したバス
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 電気通信回線による発表:掲載年月日:令和3年10月21日 掲載アドレス:https://hash.jichitai.works/categories/list/1137:https://hash.jichitai.works/login 電気通信回線による発表:掲載年月日:令和4年6月24日 掲載アドレス:https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/ss/mobility/business-details.html#bus:https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/sl/automotive/pdf/bus_OD_Automatic_measurement.pdf
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 説明会による発表:開催日:令和4年5月23日 集会名、開催場所:富山大学 都市デザイン学部 都市・交通デザイン学科向け個別説明会(WEB会議) 主催:NECソリューションイノベータ株式会社 URL:https://nec-global.zoom.us/j/94846987520 刊行物による公開 公開日:令和4年5月24日 刊行物:富山大学 都市デザイン学部 都市・交通デザイン学科 様 「NECソリューションイノベータ バスODデータ自動取得システムの研究応用について」P14-21 公開先:国立大学法人富山大学 都市デザイン学部 都市・交通デザイン学科
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 説明会による発表:開催日:令和4年2月3日、令和4年3月16日、令和4年4月14日 集会名、開催場所:株式会社レゾナント・システムズとの打ち合わせ(WEB会議、対面打ち合わせの同時開催) 株式会社レゾナント・システムズ 2階会議室 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央4-34-26 鶴見千代田ビル 主催:NECソリューションイノベータ株式会社 WEB会議のURL(令和4年2月3日):https://zoom.us/j/2398750005?pwd=WHhsalJ4UkZKM1pBdHpHQW5WRCtYdz09 WEB会議のURL(令和4年3月16日):https://zoom.us/j/2398750005?pwd=WHhsalJ4UkZKM1pBdHpHQW5WRCtYdz09 WEB会議のURL(令和4年4月14日):https://teams.microsoft.com/l/meetup-join/19%3ameeting_OTQxYzQ0MWQtYjcxNi00NWRkLTg4ZGItZWE5N2JlMDMzMTU2%40thread.v2/0?context=%7b%22Tid%22%3a%22e67df547-9d0d-4f4d-9161-51c6ed1f7d11%22%2c%22Oid%22%3a%225a72851e-2e2f-4426-9ffa-e6831bb1f43c%22%7d 刊行物による公開 公開日:令和4年3月16日 刊行物:レゾナント・システムズ株式会社 御中 OD情報の見える化について P6 公開先:レゾナント・システムズ株式会社 刊行物による公開 公開日:令和4年4月14日 刊行物:レゾナント・システムズ株式会社 御中 OD情報活用打合せ P3-5、P7 公開先:レゾナント・システムズ株式会社
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 説明会による発表:開催日:令和4年4月27日 集会名、開催場所:名古屋市交通局向け個別説明会 名古屋市市役所西庁舎9Fミーティングコーナー 愛知県名古屋市中区三の丸二丁目3番1号 名古屋市役所西庁舎9F 主催:NECソリューションイノベータ株式会社 刊行物による公開 公開日:令和4年4月27日 刊行物:名古屋市交通局 様「バスODデータを常時自動計測するシステムのご紹介」P5-12 公開先:名古屋市交通局
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 説明会による発表:開催日:令和4年5月16日 集会名、開催場所:滑川市産業民生部向け個別説明会(WEB会議) URL:https://nec-global.zoom.us/j/96251810820 主催:NECソリューションイノベータ株式会社 刊行物による公開 公開日:令和4年5月16日 刊行物:滑川市産業民生部 相沢係長 様「NECソリューションイノベータ バスODデータ自動取得に関する取組みのご紹介」P10-11,P15-17 公開先:滑川市産業民生部
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 説明会による発表:開催日:令和4年5月26日 集会名、開催場所:鹿沼市交通政策係向け個別説明会(WEB会議) URL:https://nec-global.zoom.us/j/97323734323 主催:NECソリューションイノベータ株式会社 刊行物による公開 公開日:令和4年5月24日 刊行物:鹿沼市交通政策係 手塚様「NECソリューションイノベータ バスODデータ自動取得に関する取組みのご紹介」P10-11、P15-17 公開先:鹿沼市市民部生活課交通政策係
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 刊行物による公開 公開日:令和4年5月24日 刊行物:川越市交通政策課 田畑様「NECソリューションイノベータ バスODデータ自動取得に関する取組みのご紹介」P10-11、P15-17 公開先:川越市都市計画部交通政策課
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 試験による公開:試験日:令和3年9月28日 試験場所:岐阜乗合自動車(株) 柿ヶ瀬営業所 〒501-1134 岐阜県岐阜市南柿ケ瀬39-1
(71)【出願人】
【識別番号】000232092
【氏名又は名称】NECソリューションイノベータ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100115255
【弁理士】
【氏名又は名称】辻丸 光一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100201732
【弁理士】
【氏名又は名称】松縄 正登
(74)【代理人】
【識別番号】100154081
【弁理士】
【氏名又は名称】伊佐治 創
(72)【発明者】
【氏名】赤木 大吾
(72)【発明者】
【氏名】鹿嶋 卓郎
(72)【発明者】
【氏名】田中 伸幸
【テーマコード(参考)】
3E127
3E138
5H181
5L049
5L096
【Fターム(参考)】
3E127AA01
3E127BA01
3E127CA08
3E127CA18
3E127CA19
3E127CA36
3E127CA38
3E127CA41
3E127DA22
3E127FA16
3E127FA18
3E127FA24
3E138AA01
3E138CA03
3E138JB16
3E138JC19
5H181AA06
5H181AA14
5H181AA16
5H181AA25
5H181AA26
5H181AA28
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB13
5H181BB20
5H181CC04
5H181FF04
5H181FF10
5H181FF13
5H181FF18
5H181FF27
5H181FF33
5H181MC03
5H181MC19
5H181MC27
5L049CC42
5L096DA02
5L096FA52
5L096FA67
5L096FA69
5L096HA02
5L096JA11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】簡便に乗降情報を生成できる乗降情報生成支援装置を提供する。
【解決手段】本発明の乗降情報生成支援装置は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得する乗車客画像取得部、乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得する降車客画像取得部、それぞれの画像から乗車客の特徴量、降車客降車客の特徴量を抽出する特徴抽出部、乗車客画像取得時及び降車客画像取得時の乗り物の位置を特定する位置特定部、乗車客画像取得時の乗り物の位置を乗車客の乗車位置とし、乗車客の特徴量と紐づけて管理し、降車客画像取得時の乗り物の位置を降車客の降車位置として、降車客の特徴量と紐づけて管理する乗降管理部、及び、乗車客の特徴量と降車客の特徴量とを照合し、乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成する乗降情報生成部を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗車客画像取得部、降車客画像取得部、特徴抽出部、位置特定部、乗降管理部、および、乗降情報生成部を含み、
前記乗車客画像取得部は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得部は、前記乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得し、
前記特徴抽出部は、
前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出し、
前記位置特定部は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記乗降管理部は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記乗降情報生成部は、
前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、
前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成する、
乗降情報生成支援装置。
【請求項2】
前記乗車客画像および前記降車客画像が動画であり、
前記特徴抽出部は、
前記乗車客画像から、特徴量の抽出に適した画像を選択して前記乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から、特徴量の抽出に適した画像を選択して前記降車客の特徴量を抽出する、請求項1記載の乗降情報生成支援装置。
【請求項3】
前記特徴抽出部は、
前記乗車客画像から乗車客を含む画像領域を抽出し、前記乗車客の特徴量として、前記乗車客を含む画像領域の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客を含む画像領域を抽出し、前記降車客の特徴量として、前記降車客を含む画像領域の特徴量を抽出する、請求項1または2記載の乗降情報生成支援装置。
【請求項4】
前記乗車客画像取得部は、前記乗り物の乗車口の開閉と連動して前記乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得部は、前記乗り物の降車口の開閉と連動して前記降車客画像を取得する、請求項1または2記載の乗降情報生成支援装置。
【請求項5】
カウント部を含み、
前記カウント部は、前記乗り物の位置毎に、乗車客数および降車客数の少なくとも一方を計数する、請求項1または2記載の乗降情報生成支援装置。
【請求項6】
前記カウント部は、前記乗車客数および前記降車客数に基づいて、前記乗り物内の客数を計数する、請求項5記載の乗降情報生成支援装置。
【請求項7】
地図情報取得部および乗降地図生成部を含み、
前記地図情報取得部は、前記乗り物の移動エリアの地図情報を取得し、
前記乗降地図生成部は、前記移動エリアの地図情報に前記乗降情報を重畳した乗降地図を生成する、請求項1または2記載の乗降情報生成支援装置。
【請求項8】
乗車客画像取得工程、降車客画像取得工程、特徴抽出工程、位置特定工程、乗降管理工程、および、乗降情報生成工程を含み、
前記乗車客画像取得工程は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得工程は、前記乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得し、
前記特徴抽出工程は、
前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出し、
前記位置特定工程は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記乗降管理工程は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記乗降情報生成工程は、
前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、
前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成する、
乗降情報生成支援方法。
【請求項9】
乗車客画像取得手順、降車客画像取得手順、特徴抽出手順、位置特定手順、乗降管理手順、および、乗降情報生成手順を含み、
前記乗車客画像取得手順は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得手順は、前記乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得し、
前記特徴抽出手順は、
前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出し、
前記位置特定手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記乗降管理手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記乗降情報生成手順は、
前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、
前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
乗車客画像取得手順、降車客画像取得手順、特徴抽出手順、位置特定手順、乗降管理手順、および、乗降情報生成手順を含み、
前記乗車客画像取得手順は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得手順は、前記乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得し、
前記特徴抽出手順は、
前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出し、
前記位置特定手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記乗降管理手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記乗降情報生成手順は、
前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、
前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗降情報生成支援装置、乗降情報生成支援方法、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
バスや電車等の公共交通機関において、ICカードの情報を用いて乗客の乗車位置および降車位置を特定し、乗客の運賃等を管理するシステムが知られている(特許文献1等)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-079927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、公共交通機関等のような乗り物の運行において、運行情報の把握や路線の見直しなどを行う場合に、乗客の乗降情報(OD(Origin Destination)情報ともいう)の収集および分析が重要になる。特許文献1のようなシステムが収集した情報を利用することにより、ICカードを利用して乗降を行う旅客については、その乗降情報を収集・分析することができるが、実際には、ICカードを利用していない旅客も多数いるため、ICカードを利用した乗降情報の生成は、正確性に欠けるという課題がある。また、ICカードの設備を有していない交通機関においては、その導入に多額のコストがかかるという課題もある。
【0005】
このため、旅客の乗降情報の収集・分析には、分析対象の乗り物に調査員が同乗し、利用者に調査票の記入依頼や、調査員によるデータの記録等が必要になり、手間とコストがかかる。
【0006】
そこで本発明は、簡便に乗降情報を生成できる乗降情報生成支援装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明の乗降情報生成支援装置は、
乗車客画像取得部、降車客画像取得部、特徴抽出部、位置特定部、乗降管理部、および、乗降情報生成部を含み、
前記乗車客画像取得部は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得部は、前記乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得し、
前記特徴抽出部は、
前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出し、
前記位置特定部は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記乗降管理部は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記乗降情報生成部は、
前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、
前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成する。
【0008】
本発明の乗降情報生成支援方法は、
乗車客画像取得工程、降車客画像取得工程、特徴抽出工程、位置特定工程、乗降管理工程、および、乗降情報生成工程を含み、
前記乗車客画像取得工程は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得工程は、前記乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得し、
前記特徴抽出工程は、
前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出し、
前記位置特定工程は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記乗降管理工程は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記乗降情報生成工程は、
前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、
前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成する。
【0009】
本発明のプログラムは、
乗車客画像取得手順、降車客画像取得手順、特徴抽出手順、位置特定手順、乗降管理手順、および、乗降情報生成手順を含み、
前記乗車客画像取得手順は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得手順は、前記乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得し、
前記特徴抽出手順は、
前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出し、
前記位置特定手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記乗降管理手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記乗降情報生成手順は、
前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、
前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0010】
本発明の記録媒体は、
乗車客画像取得手順、降車客画像取得手順、特徴抽出手順、位置特定手順、乗降管理手順、および、乗降情報生成手順を含み、
前記乗車客画像取得手順は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得手順は、前記乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得し、
前記特徴抽出手順は、
前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出し、
前記位置特定手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記乗降管理手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記乗降情報生成手順は、
前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、
前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、簡便に乗降情報を生成できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、実施形態1の乗降情報生成支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図2図2は、実施形態1の乗降情報生成支援装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態1の乗降情報生成支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、実施形態2の乗降情報生成支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図5図5は、実施形態2の乗降情報生成支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図6図6は、実施形態3の乗降情報生成支援装置の一例の構成を示すブロック図である。
図7図7は、実施形態3の乗降情報生成支援装置における処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、実施形態3の乗降地図の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の実施形態について図を用いて説明する。本発明は、以下の実施形態には限定されない。以下の各図において、同一部分には、同一符号を付している。また、各実施形態の説明は、特に言及がない限り、互いの説明を援用でき、各実施形態の構成は、特に言及がない限り、組合せ可能である。
【0014】
本発明において、「乗り物」は、例えば、旅客を乗せて運行が可能な乗物であれば特に制限されない。前記乗り物は、例えば、地上を運行するものでも、水上を運航するものでも、飛行するものでもよい。前記乗り物の具体例としては、バス、タクシー等の自動車;電車、汽車、モノレール、新幹線、路面電車、次世代型路面電車(LRT:Light Rail Transit)、デュアルモードビークル(DMV:Dual Mode Vehicle)等の列車;船舶;潜水艦;飛行機;ヘリコプター;宇宙船;ドローン;その他公共交通機関;等があげられる。
【0015】
本発明において、「乗車」は、特に制限されず、例えば、前記乗り物に乗り込むことを意味し、例えば、前記乗り物の種類に応じ、乗船、搭乗等と適宜読み替えが可能である。本発明において、「降車」は、特に制限されず、例えば、前記乗り物から降りることを意味し、例えば、前記乗り物の種類に応じ、下船、降機等と適宜読み替えが可能である。
【0016】
[実施形態1]
本実施形態の乗降情報生成支援装置について、図1を用いて説明する。図1(A)は、本実施形態の乗降情報生成支援装置10の一例の構成を示すブロック図である。図1(A)に示すように、乗降情報生成支援装置10(以下、「本装置10」ともいう)は、乗車客画像取得部11、降車客画像取部12、特徴抽出部13、位置特定部14、乗降管理部15、及び、乗降情報生成部16を含む。また、図示していないが、本装置10は、例えば、記憶部、及び/又は出力部を含んでもよい。
【0017】
また、図1(B)に示すように、乗降情報生成支援装置10は、例えば、通信回線網20を介して、撮像装置30(30A、30B)および乗り物の車載装置40と通信可能であってもよい。撮像装置30は、例えば、乗り物の乗車口に配置された撮像装置30Aと、乗り物の降車口に配置された撮像装置30Bとがあげられる。なお、図1(B)において、本装置10と接続された撮像装置30は、撮像装置30Aおよび30Bの2つであるが、本発明はこれには何ら制限されず、任意の数の撮像装置30と接続可能であってもよい。撮像装置30の数は、例えば、乗り物の乗車口および降車口の数にあわせて任意の数を設定できる。車載装置40は、例えば、前記乗り物に搭載されている装置であれば特に制限されず、前記乗り物の種類に応じて適切な装置が使用できる。具体例として、前記乗り物がバスである場合、車載装置40は、例えば、バスの音声合成装置、ドアの開閉制御装置等があげられるが、これらの例には何ら制限されない。
【0018】
本装置10は、例えば、前記各部を含む1つの装置でもよいし、前記各部が、通信回線網を介して接続可能な装置でもよい。また、本装置10は、通信回線網を介して、後述する外部装置と接続可能である。通信回線網は、特に制限されず、公知のネットワークを使用でき、例えば、有線でも無線でもよい。通信回線網は、例えば、インターネット回線、WWW(World Wide Web)、電話回線、LAN(Local Area Network)、SAN(Storage Area Network)、DTN(Delay Tolerant Networking)、LPWA(Low Power Wide Area)、L5G(ローカル5G)、等があげられる。無線通信としては、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ローカル5G、LPWA等が挙げられる。前記無線通信としては、各装置が直接通信する形態(Ad Hoc通信)、インフラストラクチャ(infrastructure通信)、アクセスポイントを介した間接通信等であってもよい。本装置10は、例えば、システムとしてサーバに組み込まれていてもよい。また、本装置10は、例えば、本発明のプログラムがインストールされたパーソナルコンピュータ(PC、例えば、デスクトップ型、ノート型)、スマートフォン、タブレット端末等であってもよい。さらに、本装置10は、例えば、前記各部のうち少なくとも一つがサーバ上にあり、その他の前記各部が端末上にあるような、クラウドコンピューティングやエッジコンピューティング等の形態であってもよい。具体的に、本装置10は、例えば、乗車客画像取得部11、降車客画像取部12、特徴抽出部13、位置特定部14、乗降管理部15を含む第1装置と、乗降情報生成部16を含む第2装置を含むシステムであってもよい。なお、前記システムが含む装置の数、及び各装置が含む各部の種類は例示であって、本発明はこれには何ら制限されず、任意の各部を含む任意の装置を含むシステムとして構成してもよい。
【0019】
図2に、本装置10のハードウェア構成のブロック図を例示する。本装置10は、例えば、CPU101、メモリ102、バス103、記憶装置104、入力装置105、出力装置106、通信デバイス(通信部)107等を含む。本装置10の各部は、それぞれのインタフェース(I/F)により、バス103を介して相互に接続されている。
【0020】
CPU101は、例えば、コントローラ(システムコントローラ、I/Oコントローラ等)等により、他の構成と連携動作し、本装置10の全体の制御を担う。本装置10において、CPU101により、例えば、本発明のプログラムやその他のプログラムが実行され、また、各種情報の読み込みや書き込みが行われる。具体的には、例えば、CPU101が、乗車客画像取得部11、降車客画像取部12、特徴抽出部13、位置特定部14、乗降管理部15、及び、乗降情報生成部16として機能する。本装置10は、演算装置として、CPUを備えるが、GPU(Graphics Processing Unit)、APU(Accelerated Processing Unit)等の他の演算装置を備えてもよいし、CPUとこれらとの組合せを備えてもよい。
【0021】
バス103は、例えば、外部装置とも接続できる。前記外部装置は、例えば、前記車載装置、外部記憶装置(外部データベース等)、プリンタ、外部入力装置、外部出力装置、スピーカ等の音声出力装置、カメラ等の外部撮像装置、及び加速度センサ、地磁気センサ、方向センサ等の各種センサ等があげられる。本装置10は、例えば、バス103に接続された通信デバイス107により、外部ネットワーク(前記通信回線網)に接続でき、外部ネットワークを介して他の装置と接続することもできる。
【0022】
メモリ102は、例えば、メインメモリ(主記憶装置)が挙げられる。CPU101が処理を行う際には、例えば、後述する記憶装置104に記憶されている本発明のプログラム105等の種々の動作プログラムを、メモリ102が読み込み、CPU101は、メモリ102からデータを受け取って、プログラムを実行する。前記メインメモリは、例えば、RAM(ランダムアクセスメモリ)である。また、メモリ102は、例えば、ROM(読み出し専用メモリ)であってもよい。
【0023】
記憶装置104は、例えば、前記メインメモリ(主記憶装置)に対して、いわゆる補助記憶装置ともいう。前述のように、記憶装置104には、本発明のプログラムを含む動作プログラム105が格納されている。記憶装置104は、例えば、記録媒体と、記録媒体に読み書きするドライブとの組合せであってもよい。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、内蔵型でも外付け型でもよく、HD(ハードディスク)、CD-ROM、CD-R、CD-RW、MO、DVD、フラッシュメモリー、メモリーカード等が挙げられる。記憶装置104は、例えば、記録媒体とドライブとが一体化されたハードディスクドライブ(HDD)、及びソリッドステートドライブ(SSD)であってもよい。本装置10が、例えば、前記記憶部を含む場合、記憶装置104が前記記憶部として機能する。記憶装置104は、例えば、後述する乗車客画像、降車客画像、乗車客の特徴量、降車客の特徴量、乗り物の位置、乗降情報、乗車客数、降車客数、乗り物内の客数、地図情報、及び乗降地図の少なくとも一つを記憶していてもよい。
【0024】
本装置10において、メモリ102及び記憶装置104は、ログ情報、外部データベース(図示せず)や外部の装置から取得した情報、本装置10によって生成した情報、本装置10が処理を実行する際に用いる情報等の種々の情報を記憶することも可能である。なお、少なくとも一部の情報は、例えば、メモリ102及び記憶装置104以外の外部サーバに記憶されていてもよいし、複数の端末にブロックチェーン技術等を用いて分散して記憶されていてもよい。
【0025】
本装置10は、例えば、さらに、入力装置105、出力装置106を備える。入力装置105は、例えば、タッチパネル、トラックパッド、マウス等のポインティングデバイス;キーボード;カメラ、スキャナ等の撮像手段;ICカードリーダ、磁気カードリーダ等のカードリーダ;マイク等の音声入力手段;等があげられる。出力装置106は、例えば、LEDディスプレイ、液晶ディスプレイ等の表示装置;スピーカ等の音声出力装置;プリンタ;等があげられる。本実施形態1において、入力装置105と出力装置106とは、別個に構成されているが、入力装置105と出力装置106とは、タッチパネルディスプレイのように、一体として構成されてもよい。
【0026】
つぎに、本実施形態の乗降情報生成支援方法の一例を、図3のフローチャートに基づき説明する。本実施形態の乗降情報生成支援方法は、例えば、図1又は図2に示す乗降情報生成支援装置10を用いて、次のように実施できる。なお、本実施形態の乗降情報生成支援方法は、図1又は図2の乗降情報生成支援装置10の使用には限定されない。
【0027】
まず、乗車客画像取得部11により、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得する(S1、乗車客画像取得工程)。前記乗車客画像は、例えば、前記乗車客を撮像した画像であればよく、乗車客の顔領域の有無、乗車客の向き等は特に制限されない。前記乗車客画像は、例えば、前記乗車客の全身が含まれるように撮像された画像であることが好ましい。前記乗車客画像は、例えば、乗車客の顔を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。前記乗車客画像は、例えば、動画でも静止画でもよく、静止画である場合は、写真でもよいし、動画から切り出した画像でもよい。前記乗車客画像が含む乗車客の数は、例えば、一人でも複数でもよい。後者の場合、前記乗車客画像は、例えば、前記乗車客が重ならないように撮像された画像であることが好ましい。前記「乗車客が重ならないように撮像された画像」とは、例えば、乗車客が完全に重ならない画像でもよいし、乗車客同士の一部が重なっている画像でもよい。乗車客画像取得部11による乗車客画像の取得方法は、特に制限されず、例えば、本装置10の入力装置105(例えば、カメラ等の撮像装置)により前記乗車客を撮像してもよいし、バス103に接続された通信デバイス107により、通信回線網を介して接続された本装置外部の撮像装置(例えば、前述の撮像装置30)が撮像した乗車客画像を取得してもよい。前記外部の撮像装置から取得する場合、前記外部の撮像装置と本装置10との接続は、例えば、有線でも無線でもよい。また、乗車客画像取得部11は、例えば、前記乗り物の乗車口の開閉と連動して前記乗車客画像を取得してもよい。この場合、乗車客画像取得部11は、例えば、前記乗り物の車載装置から、前記乗り物の乗車口(例えば、乗車口の扉)を開く信号を取得し、前記信号にあわせて、乗車客の撮像を開始するように前記撮像装置を制御する。そして、乗車客画像取得部11は、例えば、前記乗り物の車載装置から、前記乗り物の乗車口を閉じる信号を取得し、前記信号にあわせて、撮像を終了するように前記撮像装置を制御することで、前記乗車客画像を取得できる。乗車客画像取得部11が、前記乗り物の乗車口の開閉と連動して前記乗車客画像を取得することで、例えば、前記乗り物の乗車口が開いた時点から閉じた時点までの映像(画像)をひとまとまりで取得・解析できる。これにより、例えば、乗車口近くが混雑しているために一度降りて再乗車した旅客を新たな乗車客であると誤判定する、乗り物の外から何らかの理由で乗車口付近まで移動したものの実際には乗車しなかった旅客、乗り物の後方の座席から乗車口付近を通って降車口に向かった旅客等を誤って乗車客であると判定することを抑制でき、結果として乗降情報の精度を向上できる。
【0028】
つぎに、特徴抽出部13は、前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出する(S2、特徴抽出工程)。前記特徴量は、特に制限されず、画像から抽出可能であり、個人を照合するために使用できる情報であればよい。前記特徴量の具体例としては、例えば、画像領域の特徴量、乗車客の外観の特徴量、顔の特徴量、骨格情報、歩様等の動作情報等があげられ、これらの組み合わせであってもよい。なお、顔画像の特徴量は、個人情報に該当する。このため、個人情報保護の観点から、特徴抽出部13は、例えば、前記乗車客画像から乗車客を含む画像領域を抽出し、前記乗車客の特徴量として、前記乗車客を含む画像領域の特徴量を抽出することが好ましい。前記乗車客を含む画像領域は、例えば、前記乗車客の全身を含む領域でもよいし、一部を含む領域でもよい。後者の場合、例えば、前記領域は、個人を照合するために使用できる程度に乗車客の身体部位を含んでいることが好ましい。特徴抽出部13による前記特徴量の抽出方法は、特に制限されず、前記特徴量の種類に応じて種々の画像処理手法が利用できる。前記画像処理手法は、例えば、機械学習を用いた処理でもよい。前記機械学習は、特に制限されず、例えば、回帰木等の決定木、畳み込みニューラルネットワーク(Convolution Neural Network:CNN)等のニューラルネットワーク、SVM(Support Vector Machine)、ベイジアンネットワークを用いた機械学習があげられる。この場合、特徴抽出部13は、例えば、乗車客画像を入力すると、乗車客画像に含まれる乗車客を特定し、特定した乗車客の特徴量を抽出するように学習された学習済みモデルを用いて前記乗車客の特徴量を抽出できる。前記学習済モデルは、教師データと、既に生成された学習済モデルとを用いて、再学習させた学習済モデル(派生モデル)でもよい。さらに、前記学習済モデルは、教師データを用いて生成した学習済モデルを用いて転移学習することにより得られた学習済モデルでもよいし、教師データを用いて生成した学習済モデルをモデル圧縮することに生成した学習済モデルでもよい。前記学習済みモデルは、例えば、本装置10の記憶装置104またはメモリ102に記憶されていてもよいし、本装置外のサーバ装置等に記憶されていてもよい。後者の場合、特徴抽出部13は、例えば、前記乗車客画像を前記サーバ装置等に送信し、前記サーバ装置において抽出された特徴量を取得することにより、乗車客の特徴量を抽出できる。具体例として、例えば、NEC人物照合技術(例えば、WO2019/111550に記載の方法)等が利用できる。
【0029】
前記乗車客画像が、例えば、動画情報である場合、特徴抽出部13は、例えば、前記乗車客画像から、特徴量の抽出に適した画像を選択して前記乗車客の特徴量を抽出してもよい。前記「特徴量の抽出に適した画像」とは、特に制限されず、例えば、撮像対象、撮像環境等に応じて適宜設定できる。具体例として、特徴抽出部13は、例えば、所定の明るさ以上の画像、画像中に占める人物と推定される領域が所定面積以上の画像、複数人が含まれる画像において、各人を示す領域が重複しない画像、人物にピントが合っている画像、人物が鮮明に撮像されている画像などを選択できる。
【0030】
つぎに、位置特定部14は、前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定する(S3、位置特定工程)。前記位置特定部14は、例えば、前記乗車客画像取得時の乗り物の位置について、GPS(Global Positioning System)を利用した位置情報を取得し、前記位置情報に基づいて位置を特定してもよいし、前記乗り物が公共交通機関である場合、前記乗車客画像取得時の時刻と、前記乗り物の運行予定を示す時刻表とを照合して前記位置を特定してもよい。また、位置特定部14は、例えば、前記外部装置として接続された車載装置(例えば、バスの音声合成装置)から、乗り物の位置情報または時刻表情報を取得することにより、前記乗り物の位置を特定してもよい。このほかに、位置特定部14は、例えば、前記乗車客画像取得時に、前記乗り物の音声合成装置によりアナウンスされる位置の情報(例えば、停留所の名称の案内)などから前記乗り物の位置を推定し、位置を特定してもよい。
【0031】
そして、乗降管理部15は、前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理する(S4、乗降管理工程)。乗降管理部15は、例えば、前記乗車客の乗車位置と、前記乗車客の特徴量とを本装置10のメモリ102または記憶装置104に紐づけて記憶することにより管理、蓄積してもよいし、通信回線網を介して本装置外の記憶装置に前記乗車客の乗車位置と前記乗車客の特徴量とを紐づけて記憶させてもよい。
【0032】
また、降車客画像取得部12により、乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得する(S5、降車客画像取得工程)。前記降車客画像は、例えば、前記降車客を撮像した画像であればよく、降車客の顔領域の有無、降車客の向き等は特に制限されない。前記降車客画像は、例えば、前記降車客の全身が含まれるように撮像された画像であることが好ましい。前記降車客画像は、例えば、降車客の顔を含んでいてもよいし、含んでいなくてもよい。前記降車客画像は、例えば、動画でも静止画でもよく、静止画である場合は、写真でもよいし、動画から切り出した画像でもよい。前記降車客画像が含む降車客の数は、例えば、一人でも複数でもよい。後者の場合、前記降車客画像は、例えば、前記降車客が重ならないように撮像された画像であることが好ましい。前記「降車客が重ならないように撮像された画像」とは、例えば、降車客が完全に重ならない画像でもよいし、降車客同士の一部が重なっている画像でもよい。降車客画像取得部12による降車客画像の取得方法は、特に制限されず、例えば、本装置10の入力装置105(例えば、カメラ等の撮像装置)により前記降車客を撮像してもよいし、バス103に接続された通信デバイス107により、通信回線網を介して接続された本装置外部の撮像装置(例えば、前述の撮像装置30)が撮像した降車客画像を取得してもよい。前記外部の撮像装置から取得する場合、前記外部の撮像装置と本装置10との接続は、例えば、有線でも無線でもよい。また、降車客画像取得部12は、例えば、前記乗り物の降車口の開閉と連動して前記降車客画像を取得してもよい。この場合、降車客画像取得部12は、例えば、前記乗り物の車載装置から、前記乗り物の降車口(例えば、降車口の扉)を開く信号を取得し、前記信号にあわせて、降車客の撮像を開始するように前記撮像装置を制御する。そして、降車客画像取得部12は、例えば、前記乗り物の車載装置から、前記乗り物の降車口を閉じる信号を取得し、前記信号にあわせて、撮像を終了するように前記撮像装置を制御することで、前記降車客画像を取得できる。降車客画像取得部12が、前記乗り物の降車口の開閉と連動して前記降車客画像を取得することで、例えば、前記乗り物の降車口が開いた時点から閉じた時点までの映像(画像)をひとまとまりで取得・解析できる。これにより、例えば、降車口近くが混雑しているために一度降りて再乗車した旅客、何らかの理由で降車口付近まで移動したものの実際には降車しなかった旅客などを誤って降車客であると判定することを抑制でき、結果として乗降情報の精度を向上できる。
【0033】
つぎに、特徴抽出部13は、前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出する(S6、特徴抽出工程)。前記特徴量は、特に制限されず、画像から抽出可能であり、個人を照合するために使用できる情報であればよい。前記特徴量の具体例としては、例えば、画像領域の特徴量、降車客の外観の特徴量、顔画像の特徴量、骨格情報、歩様等の動作情報等があげられ、これらの組み合わせであってもよい。なお、顔画像の特徴量は、個人情報に該当する。このため、個人情報保護の観点から、特徴抽出部13は、例えば、前記降車客画像から降車客を含む画像領域を抽出し、前記降車客の特徴量として、前記降車客を含む画像領域の特徴量を抽出することが好ましい。前記降車客を含む画像領域は、例えば、前記降車客の全身を含む領域でもよいし、一部を含む領域でもよい。後者の場合、例えば、前記領域は、個人を照合するために使用できる程度に降車客の身体部位を含んでいることが好ましい。特徴抽出部13により前記特徴量の抽出方法は、特に制限されず、前記特徴量の種類に応じて種々の画像処理手法が利用できる。前記画像処理手法は、例えば、機械学習を用いた処理でもよい。前記機械学習は、特に制限されず、例えば、回帰木等の決定木、畳み込みニューラルネットワーク(Convolution Neural Network:CNN)等のニューラルネットワーク、SVM(Support Vector Machine)、ベイジアンネットワークを用いた機械学習があげられる。この場合、特徴抽出部13は、例えば、降車客画像を入力すると、降車客画像に含まれる降車客を特定し、特定した降車客の特徴量を抽出するように学習された学習済みモデルを用いて前記降車客の特徴量を抽出できる。前記学習済モデルは、教師データと、既に生成された学習済モデルとを用いて、再学習させた学習済モデル(派生モデル)でもよい。さらに、前記学習済モデルは、教師データを用いて生成した学習済モデルを用いて転移学習することにより得られた学習済モデルでもよいし、教師データを用いて生成した学習済モデルをモデル圧縮することに生成した学習済モデルでもよい。前記学習済みモデルは、例えば、本装置10の記憶装置104またはメモリ102に記憶されていてもよいし、本装置外のサーバ装置等に記憶されていてもよい。後者の場合、特徴抽出部13は、例えば、前記降車客画像を前記サーバ装置等に送信し、前記サーバ装置において抽出された特徴量を取得することにより、降車客の特徴量を抽出できる。具体例として、例えば、NEC人物照合技術(例えば、WO2019/111550に記載の方法)等が利用できる。
【0034】
前記降車客画像が、例えば、動画情報である場合、特徴抽出部13は、例えば、前記降車客画像から、特徴量の抽出に適した画像を選択して前記降車客の特徴量を抽出してもよい。前記「特徴量の抽出に適した画像」とは、特に制限されず、例えば、撮像対象、撮像環境等に応じて適宜設定できる。具体例として、特徴抽出部13は、例えば、所定の明るさ以上の画像、画像中に占める人物と推定される領域が所定面積以上の画像、複数人が含まれる画像において、各人を示す領域が重複しない画像、人物にピントが合っている画像、人物が鮮明に撮像されている画像などを選択できる。
【0035】
つぎに、位置特定部14は、前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定する(S7、位置特定工程)。前記位置特定部14は、例えば、前記降車客画像取得時の乗り物の位置について、GPS(Global Positioning System)を利用した位置情報を取得し、前記位置情報に基づいて位置を特定してもよいし、前記乗り物が公共交通機関である場合、前記降車客画像取得時の時刻と、前記乗り物の運行予定を示す時刻表とを照合して前記位置を特定してもよい。また、位置特定部14は、例えば、前記外部装置として接続された車載装置(例えば、バスの音声合成装置)から、乗り物の位置情報または時刻表情報を取得することにより、前記乗り物の位置を特定してもよい。このほかに、位置特定部14は、例えば、前記降車客画像取得時に、前記乗り物の音声合成装置によりアナウンスされる位置の情報(例えば、停留所の名称の案内)などから前記乗り物の位置を推定し、位置を特定してもよい。
【0036】
そして、乗降管理部15は、前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理する(S8、乗降管理工程)。乗降管理部15は、例えば、前記降車客の降車位置と、前記降車客の特徴量とを本装置10のメモリ102または記憶装置104に紐づけて記憶することにより管理、蓄積してもよいし、通信回線網を介して本装置外の記憶装置に前記降車客の降車位置と前記降車客の特徴量とを紐づけて記憶させてもよい。
【0037】
なお、本装置10において、例えば、個人情報保護の観点から、前記特徴量の抽出後の乗車客画像および降車客画像については、保存せず破棄することが好ましい。
【0038】
つぎに、乗降情報生成部16は、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し(S9A)、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合(S9A、Yes)、前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成する(S9B、乗降情報生成工程)。乗降情報生成部16による前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量との照合は、例えば、前記特徴量の種類に応じて適切な照合方法が使用できる。前記特徴量が前記乗車客又は前記降車客を含む画像領域の外観の特徴量である場合、乗降情報生成部16は、例えば、NEC人物照合技術(例えば、WO2019/111550に記載の方法)等を利用して前記乗車客と前記降車客とを照合することが好ましい。前記乗降情報は、例えば、旅客が前記乗り物に乗車した位置と、降車した位置とを関連付けた情報であり、OD(Origin Destination)情報ともいう。本装置10は、例えば、生成した乗降情報をメモリ102または記憶装置104に記憶してもよいし、出力してもよい。前記出力は、例えば、本装置10の出力装置106への出力(例えば、ディスプレイへの表示)または外部装置への出力でもよい。また、乗降情報生成部16は、例えば、前記乗降情報をグラフや表等の可視化情報として出力可能であってもよい。
【0039】
図3において、S1~S4、およびS5~S8を実施したあと、S9(S9AおよびS9B)を実施するフローを示した。このような態様によれば、例えば、前記乗り物の運行中、随時(リアルタイムに)乗降情報を生成することができる。リアルタイムに乗降情報を生成することで、例えば、全体の処理時間を短くすることができる。また、取得した乗車客画像及び降車客画像を用いた人物照合と組み合わせることにより、例えば、誤って乗車した認知症患者や迷子等の乗降場所の特定を速やかに行うことができる。同様に、乗客が乗り物内に忘れ物をした際にも、乗客の乗降情報を速やかに生成し、乗客が忘れ物をした乗り物の現在地を速やかに特定することができる。なお、本発明はこれには制限されず、例えば、S1~S4、およびS5~S8を複数回繰り返し、乗降管理部15により情報を蓄積してもよい。この場合、乗降情報生成部16は、例えば、乗降管理部15により蓄積された情報をまとめて処理できるため効率がよい。
【0040】
なお、本発明はこれには限定されず、例えば、S1~S3において、S1の開始以降の工程でS2が行われていればよく、S3ならびにS1およびS2は、同時に実行してもよいし、順次実行してもよい。後者の場合、例えば、S1、S2、およびS3の順でもよいし、S3、S1、およびS2の順でもよいしS1、S3、S2の順でもよい。同様に、S5~S7において、S5の開始以降の工程でS6が行われていればよく、S7ならびにS5およびS6は、同時に実行してもよいし、順次実行してもよい。後者の場合、例えば、S5、S6、およびS7の順でもよいし、S7、S5、およびS6の順でもよいしS5、S7、S6の順でもよい。
【0041】
本装置10において、乗車画像取得部11および降車画像取得部12は、例えば、前記乗車客画像および降車客画像と併せて、その他の情報を取得してもよい。前記その他の情報は、例えば、画像の撮像日時(例えば、日付、曜日、時刻等)の情報があげられる。また、特徴抽出部13は、例えば、前記特徴量と併せて、前記乗車客または降車客の属性情報を抽出してもよい。前記属性情報は、例えば、前記乗車客または降車客の、年齢、性別、支払い手段等の情報があげられる。また、本装置10がこれらの情報を取得および抽出している場合、乗降情報生成部16は、例えば、付加情報として、前記撮像日時の情報および/または前記属性情報を含む乗降情報を生成してもよい。このような態様によれば、より精度の高い乗降情報を生成することができる。
【0042】
以下、本発明の乗降情報生成支援装置10の利用例を説明する。以下の説明においては、前記乗り物が、所定の時刻表に沿ってエリアを巡回するバスである場合を例に挙げて説明するが、本発明は以下の例示にはなんら限定されない。また、例えば、前記バスは、例えば、位置情報および時刻表情報を記憶した車載装置(音声合成装置)を搭載し、前記音声合成装置は、本装置10と通信可能である。
【0043】
まず、本装置10の利用に先立ち、バスの乗車口および降車口において、それぞれ、本装置10と通信可能なIoTカメラを設置する(以下、便宜上、乗車口に設置されたカメラを、「乗車カメラ」、降車口に設置されたカメラを、「降車カメラ」、ということがある。)。前記IoTカメラは、例えば、バスの乗車口および降車口のドアの開閉に連動して画像を撮像するように設定されていることが好ましい。前記IoTカメラは、例えば、前記乗車口および降車口において、乗車客および降車客の全身を撮像可能であり、かつ、複数の乗車客および降車客が存在する場合に、それぞれの客同士が重ならないように撮像可能な位置および角度に設置できる。具体的に、前記乗車口(例えば、バスの後ろ側のドア付近)においては、バスの床から1m~3m、1.5m~2.5m、または1.25m~2.25mの高さ、かつ、バス乗車口付近の手すりに対し、0.5m~2m、0.6m~1.5m、0.7m~1.3mの距離の位置等にIoTカメラを設置できる。また、前記降車口(例えば、バスの前側のドア付近)においては、例えば、バスの床から1m~3m、1.5m~2.5m、または1.25m~2.25mの高さ、かつ、バス乗車口付近の手すりに対し、0.5m~2m、0.6m~1.5m、0.7m~1.3mの距離の位置等にIoTカメラを設置できる。前記IoTカメラの撮像角度は、特に制限されず、具体例として、例えば、バスの天井を基準面として、下方向に20°~60°、35°~50°、33°~47°、32°~46°又は38°~46°等があげられる。なお、IoTカメラの設置位置および角度は、前述のように、前記乗車口および降車口において、乗車客および降車客の全身を撮像可能であり、かつ、複数の乗車客および降車客が存在する場合に、それぞれの客同士が重なって撮像されることを抑制可能な位置および角度であればよく、バス等の乗り物の乗車口および降車口の大きさ、形状等に応じて適切な値を適宜設定できる。
【0044】
バスが運行を開始し、停留所に停車すると、運転手の操作により、バスの乗車口(後ろのドア)が開く。本装置10の乗車客画像取得部11は、前記音声合成装置から、後ろのドアを開くための信号を受信すると、接続された乗車カメラに乗車客の撮像開始を指示し、前記乗車カメラが乗車客の撮像を開始する。そして、乗車客の乗車が終了すると、運転手の操作により、バスの乗車口が閉じる。この際、本装置10の乗車客画像取得部11は、前記音声合成装置から、後ろのドアを閉じるための信号を受信すると、接続された乗車カメラに乗車客の撮像終了を指示し、前記乗車カメラは撮像を終了する。前記乗車カメラは、前記乗車客画像として撮像した動画を保存し、通信回線網を介して前記乗車客画像を本装置10へ送信し、乗車客画像取得部11が、前記乗車客画像を取得する。同様に、降車口においても、運転手の操作により、バスの降車口(前のドア)が開く。本装置10の降車客画像取得部12は、前記音声合成装置から、前のドアを開くための信号を受信すると、接続された降車カメラに降車客の撮像開始を指示し、前記降車カメラが降車客の撮像を開始する。そして、降車客の降車が終了すると、運転手の操作により、バスの降車口が閉じる。この際、本装置10の降車客画像取得部12は、前記音声合成装置から、前のドアを閉じるための信号を受信すると、接続された降車カメラに降車客の撮像終了を指示し、前記降車カメラは撮像を終了する。前記降車カメラは、前記降車客画像として撮像した動画を保存し、通信回線網を介して前記降車客画像を本装置10へ送信し、降車客画像取得部12が、前記降車客画像を取得する。
【0045】
本装置10の特徴抽出部13は、取得した前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、取得した前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出する。また、本装置10は、例えば、特徴量を抽出した乗車客画像および降車客画像については、保存せずに破棄する。つぎに、位置特定部14は、接続された音声合成装置から、乗車客画像取得時および降車客画像取得時のバスの位置を取得する。そして、乗降情報生成部16は、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成する。
【0046】
本例では、乗車客画像および降車客画像を取得するごと、すなわち、バスが停留所に停車するごとに各部の処理を行って乗降情報を生成する場合を説明したが、本装置10は、これには制限されず、例えば、バスが始発の停留所を出発し、中継の停留所を経由し、終点の停留所に到着するまでの間、その一部の処理のみを実行してもよい。具体的に、本装置10は、例えば、バスの運行中の間は、乗車客画像取得部11、降車客画像取得部12、特徴抽出部13、位置特定部14、および乗降管理部15による処理のみを行い、バスの運行後に乗降情報生成部16による特徴量の照合および乗降情報の生成処理を行ってもよい。
【0047】
本発明の乗降情報生成支援装置によれば、例えば、乗り物(例えば、バス)の運行中、乗車客および降車客の画像を取得し、取得した画像の特徴量を抽出し、前記特徴量に基づいて照合された旅客の乗降情報を生成できる。このため、本発明の乗降情報生成支援装置によれば、簡便に乗り物の乗降情報を生成できる。また、本発明の乗降情報生成支援装置によれば、例えば、旅客にICカード等を用意させる必要がないため、乗り物に乗降する旅客を限定せずに乗降情報を生成できるため、より精度よく乗降情報を生成することができる。さらに、本発明の乗降情報生成支援装置によれば、例えば、乗り物の運行に合わせて常時乗降情報を生成でき、季節毎やイベント発生毎等の長いスパンにおける乗降情報の収集及び分析が可能になる。このため、本発明の乗降情報生成支援装置は、例えば、公共交通機関のダイヤ改正等の際において有効に活用することもできる。
【0048】
[実施形態2]
実施形態2は、本発明の乗降情報生成支援装置の他の例である。
【0049】
本実施形態の乗降情報生成支援装置は、実施形態1の乗降情報生成支援装置10の構成に加えて、カウント部を含むこと以外は前記実施形態1の乗降情報生成支援装置10と同様であり、その説明を援用できる。本実施形態の乗降情報生成支援装置10Aは、例えば、カウント部17を含み、カウント部17は、前記乗り物の位置毎に、乗車客数および降車客数の少なくとも一方を計数する。また、カウント部17は、例えば、計数した前記乗車客数および前記降車客数に基づいて、前記乗り物内の客数を計数してもよい。
【0050】
図4は、本実施形態の乗降情報生成支援装置10Aの一例の構成を示すブロック図である。図4に示すように、乗降情報生成支援装置10Aは、実施形態1の乗降情報生成支援装置10の構成に加えて、カウント部17を備える。乗降情報生成支援装置10Aのハードウェア構成は、図2の乗降情報生成支援装置10のハードウェア構成において、CPU101が、図1の乗降情報生成支援装置10の構成に代えて、図4の乗降情報生成支援装置10Aの構成を備える以外は同様である。
【0051】
つぎに、本実施形態の乗降情報生成支援方法について、図5のフローチャートを用いて説明する。本実施形態の乗降情報生成支援方法は、例えば、図5に示す本実施形態の乗降情報生成支援装置10Aを用いて実施できる。なお、本発明の乗降情報生成支援方法は、乗降情報生成支援装置10Aの使用に限定されない。
【0052】
まず、前記実施形態1のS1からS4およびS5からS8と同様にして、S1からS4およびS5からS8を実施する。
【0053】
カウント部17は、例えば、前記乗り物の位置毎に、乗車客数および降車客数の少なくとも一方を計数する(S11、カウント工程)。カウント部17は、例えば、前記乗車客画像から抽出された乗車客の特徴量の数を計数することにより、前記乗車客数を経緯数でき、同様に、前記降車客画像から抽出された降車客の特徴量の数を計数することにより、前記降車客数を計数できる。また、カウント部17の処理はこれには限定されず、例えば、前記乗車客画像または前記降車客画像から、画像認識技術を用いて乗車客数および降車客数を計数してもよい。この場合、カウント部17は、例えば、前記乗車客画像および前記降車客画像において、画像認識技術により、乗車客または降車客の頭部を検出し、検出した頭部を検出することで前記乗車客数および降車客数を計数できる。また、カウント部17は、例えば、乗車客数と降車客数との差を算出することにより、前記乗り物内の客数を計数してもよい。また、カウント部17は、例えば、乗り物の位置毎に計数した乗車客数、降車客数、および乗り物内の客数の少なくとも一つの情報をグラフ等の可視化データに加工して出力が可能であってもよい。
【0054】
そして、前記実施形態1のS9と同様にして、S9を実施する。
【0055】
なお、本実施形態において、S11をS9の後に実施する場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれには何ら制限されない。S11は、例えば、S1およびS5よりも下流の工程で実施されていればよい。
【0056】
本実施形態の乗降情報生成支援装置10Aは、カウント部17により、乗車客数および降車客数、ならびに乗り物内の客数を計数できる。このため、本実施形態の乗降情報生成支援装置10Aによれば、例えば、より詳細な乗降情報を生成できる。
【0057】
[実施形態3]
実施形態3は、本発明の乗降情報生成支援装置の他の例である。
【0058】
本実施形態の乗降情報生成支援装置は、実施形態1の乗降情報生成支援装置10の構成に加えて、カウント部を含むこと以外は前記実施形態1の乗降情報生成支援装置10と同様であり、その説明を援用できる。本実施形態の乗降情報生成支援装置10Bは、例えば、地図情報取得部18および乗降地図生成部19を含み、地図情報取得部18は、前記乗り物の移動エリアの地図情報を取得し、乗降地図生成部19は前記移動エリアの地図情報に前記乗降情報を重畳した乗降地図を生成する。
【0059】
図6は、本実施形態の乗降情報生成支援装置10Bの一例の構成を示すブロック図である。図6に示すように、乗降情報生成支援装置10Bは、実施形態1の乗降情報生成支援装置10の構成に加えて、地図情報取得部18および乗降地図生成部19を備える。乗降情報生成支援装置10Bのハードウェア構成は、図2の乗降情報生成支援装置10のハードウェア構成において、CPU101が、図1の乗降情報生成支援装置10の構成に代えて、図6の乗降情報生成支援装置10Bの構成を備える以外は同様である。
【0060】
つぎに、本実施形態の乗降情報生成支援方法について、図7のフローチャートを用いて説明する。本実施形態の乗降情報生成支援方法は、例えば、図7に示す本実施形態の乗降情報生成支援装置10Bを用いて実施できる。なお、本発明の乗降情報生成支援方法は、乗降情報生成支援装置10Bの使用に限定されない。
【0061】
まず、前記実施形態1のS1からS9と同様にして、S1からS9を実施する。
【0062】
つぎに、地図情報取得部18は、例えば、前記乗り物の移動エリアの地図情報を取得する(S21、地図情報取得工程)。地図情報取得部18は、例えば、通信回線網を介して、前記外部装置(例えば、乗り物に搭載された車載装置等)から前記移動エリアの地図情報を取得してもよいし、予め乗り物の移動エリアの地図情報について、本装置10Bのメモリ102または記憶装置104に記憶しておき、メモリ102または記憶装置104から前記地図情報を取得してもよい。前記地図情報は、例えば、前記乗り物の運行情報(移動履歴情報)を含んでもよい。
【0063】
そして、乗降地図生成部19は、例えば、前記移動エリアの地図情報に前記乗降情報を重畳した乗降地図を生成する(S22、乗降地図生成工程)。図8に、乗降地図生成部19が生成した乗降地図の一例を示す。図8において、黒色丸印A~Fは、乗り物(バス)の停留所を示し、実線は、停留所Aを始点とし、停留所B、C、D、Eを経由して停留所Fへ向かうバスの路線を示す地図情報を意味し、破線は、各停留所から別の停留所への乗降情報(移動情報)の存在を示す。乗降地図生成部19は、図8に示すように、実線で示すバス路線(移動エリア)の地図情報に対し、破線で示す乗降情報を重畳した乗降地図(例えば、流動図ともいう)を生成できる。また、乗降地図生成部19は、例えば、前記乗降情報において、乗降情報の量に応じて乗降地図の表示を変更してもよい。具体的に、図8においては、停留所Cで乗車し停留所Eで降車した乗降情報、停留所Dで乗車し停留所Eで降車した乗降情報、停留所Bで乗車し停留所Fで降車した乗降情報、停留所Dで乗車し停留所Fで降車した乗降情報、停留所Eで乗車し停留所Fで降車した乗降情報が示されている。ここで、停留所Eから停留所Fまでの乗降情報が、他の乗降情報より多く記録されている場合、当該乗降情報を他の乗降情報と比較して太い線で示すことができる。これにより、視覚により乗降情報の差異が判別しやすくなる。
【0064】
本実施形態の乗降情報生成支援装置10Bは、地図情報取得部18および乗降地図生成部19により、地図情報に前記乗降情報を重畳した乗降地図を生成できる。このため、本実施形態の乗降情報生成支援装置10Bによれば、より詳細な乗降情報の分析が可能となる。
【0065】
[実施形態4]
本実施形態のプログラムは、前述の乗降情報生成支援方法の各工程を、コンピュータに実行させるためのプログラムである。具体的に、本実施形態のプログラムは、コンピュータに、乗車客画像取得手順、降車客画像取得手順、特徴抽出手順、位置特定手順、乗降管理手順、および、乗降情報生成手順を実行させるためのプログラムである。
【0066】
前記乗車客画像取得手順は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得手順は、前記乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得し、
前記特徴抽出手順は、
前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出し、
前記位置特定手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記乗降管理手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記乗降情報生成手順は、
前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、
前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成する。
【0067】
また、本実施形態のプログラムは、コンピュータを、乗車客画像取得手順、降車客画像取得手順、特徴抽出手順、位置特定手順、乗降管理手順、および、乗降情報生成手順として機能させるプログラムということもできる。
【0068】
本実施形態のプログラムは、前記本発明の乗降情報生成支援装置及び乗降情報生成支援方法における記載を援用できる。前記各手順は、例えば、「手順」を「処理」と読み替え可能である。また、本実施形態のプログラムは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されてもよい。前記記録媒体は、例えば、非一時的なコンピュータ可読記録媒体(non-transitory computer-readable storage medium)である。前記記録媒体は、特に制限されず、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク(HD)、光ディスク、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)等があげられる。
【0069】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をできる。
【0070】
<付記>
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のように記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
乗車客画像取得部、降車客画像取得部、特徴抽出部、位置特定部、乗降管理部、および、乗降情報生成部を含み、
前記乗車客画像取得部は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得部は、前記乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得し、
前記特徴抽出部は、
前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出し、
前記位置特定部は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記乗降管理部は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記乗降情報生成部は、
前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、
前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成する、
乗降情報生成支援装置。
(付記2)
前記乗車客画像および前記降車客画像が動画であり、
前記特徴抽出部は、
前記乗車客画像から、特徴量の抽出に適した画像を選択して前記乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から、特徴量の抽出に適した画像を選択して前記降車客の特徴量を抽出する、付記1記載の乗降情報生成支援装置。
(付記3)
前記特徴抽出部は、
前記乗車客画像から乗車客を含む画像領域を抽出し、前記乗車客の特徴量として、前記乗車客を含む画像領域の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客を含む画像領域を抽出し、前記降車客の特徴量として、前記降車客を含む画像領域の特徴量を抽出する、付記1または2記載の乗降情報生成支援装置。
(付記4)
前記乗車客画像取得部は、前記乗り物の乗車口の開閉と連動して前記乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得部は、前記乗り物の降車口の開閉と連動して前記降車客画像を取得する、付記1から3のいずれかに記載の乗降情報生成支援装置。
(付記5)
カウント部を含み、
前記カウント部は、前記乗り物の位置毎に、乗車客数および降車客数の少なくとも一方を計数する、付記1から4のいずれかに記載の乗降情報生成支援装置。
(付記6)
前記カウント部は、前記乗車客数および前記降車客数に基づいて、前記乗り物内の客数を計数する、付記5記載の乗降情報生成支援装置。
(付記7)
地図情報取得部および乗降地図生成部を含み、
前記地図情報取得部は、前記乗り物の移動エリアの地図情報を取得し、
前記乗降地図生成部は、前記移動エリアの地図情報に前記乗降情報を重畳した乗降地図を生成する、付記1から6のいずれかに記載の乗降情報生成支援装置。
(付記8)
乗車客画像取得工程、降車客画像取得工程、特徴抽出工程、位置特定工程、乗降管理工程、および、乗降情報生成工程を含み、
前記乗車客画像取得工程は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得工程は、前記乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得し、
前記特徴抽出工程は、
前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出し、
前記位置特定工程は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記乗降管理工程は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記乗降情報生成工程は、
前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、
前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成する、
乗降情報生成支援方法。
(付記9)
前記乗車客画像および前記降車客画像が動画であり、
前記特徴抽出工程は、
前記乗車客画像から、特徴量の抽出に適した画像を選択して前記乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から、特徴量の抽出に適した画像を選択して前記降車客の特徴量を抽出する、付記8記載の乗降情報生成支援方法。
(付記10)
前記特徴抽出工程は、
前記乗車客画像から乗車客を含む画像領域を抽出し、前記乗車客の特徴量として、前記乗車客を含む画像領域の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客を含む画像領域を抽出し、前記降車客の特徴量として、前記降車客を含む画像領域の特徴量を抽出する、付記8または9記載の乗降情報生成支援方法。
(付記11)
前記乗車客画像取得工程は、前記乗り物の乗車口の開閉と連動して前記乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得工程は、前記乗り物の降車口の開閉と連動して前記降車客画像を取得する、付記8から10のいずれかに記載の乗降情報生成支援方法。
(付記12)
カウント工程を含み、
前記カウント工程は、前記乗り物の位置毎に、乗車客数および降車客数の少なくとも一方を計数する、付記8から11のいずれかに記載の乗降情報生成支援方法。
(付記13)
前記カウント工程は、前記乗車客数および前記降車客数に基づいて、前記乗り物内の客数を計数する、付記12記載の乗降情報生成支援方法。
(付記14)
地図情報取得工程および乗降地図生成工程を含み、
前記地図情報取得工程は、前記乗り物の移動エリアの地図情報を取得し、
前記乗降地図生成工程は、前記移動エリアの地図情報に前記乗降情報を重畳した乗降地図を生成する、付記8から13のいずれかに記載の乗降情報生成支援方法。
(付記15)
乗車客画像取得手順、降車客画像取得手順、特徴抽出手順、位置特定手順、乗降管理手順、および、乗降情報生成手順を含み、
前記乗車客画像取得手順は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得手順は、前記乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得し、
前記特徴抽出手順は、
前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出し、
前記位置特定手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記乗降管理手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記乗降情報生成手順は、
前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、
前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラム。
(付記16)
前記乗車客画像および前記降車客画像が動画であり、
前記特徴抽出部は、
前記乗車客画像から、特徴量の抽出に適した画像を選択して前記乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から、特徴量の抽出に適した画像を選択して前記降車客の特徴量を抽出する、付記15記載のプログラム。
(付記17)
前記特徴抽出手順は、
前記乗車客画像から乗車客を含む画像領域を抽出し、前記乗車客の特徴量として、前記乗車客を含む画像領域の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客を含む画像領域を抽出し、前記降車客の特徴量として、前記降車客を含む画像領域の特徴量を抽出する、付記15または16記載のプログラム。
(付記18)
前記乗車客画像取得手順は、前記乗り物の乗車口の開閉と連動して前記乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得手順は、前記乗り物の降車口の開閉と連動して前記降車客画像を取得する、付記15から17のいずれかに記載のプログラム。
(付記19)
カウント手順を含み、
前記カウント手順は、前記乗り物の位置毎に、乗車客数および降車客数の少なくとも一方を計数する、付記15から18のいずれかに記載のプログラム。
(付記20)
前記カウント手順は、前記乗車客数および前記降車客数に基づいて、前記乗り物内の客数を計数する、付記19記載のプログラム。
(付記21)
地図情報取得手順および乗降地図生成手順を含み、
前記地図情報取得手順は、前記乗り物の移動エリアの地図情報を取得し、
前記乗降地図生成手順は、前記移動エリアの地図情報に前記乗降情報を重畳した乗降地図を生成する、付記15から20のいずれかに記載のプログラム。
(付記22)
乗車客画像取得手順、降車客画像取得手順、特徴抽出手順、位置特定手順、乗降管理手順、および、乗降情報生成手順を含み、
前記乗車客画像取得手順は、乗り物に乗車する乗車客を含む乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得手順は、前記乗り物から降車する降車客を含む降車客画像を取得し、
前記特徴抽出手順は、
前記乗車客画像から乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客の特徴量を抽出し、
前記位置特定手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を特定し、
前記乗降管理手順は、
前記乗車客画像取得時の乗り物の位置を、前記乗車客の乗車位置として、前記乗車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記降車客画像取得時の乗り物の位置を、前記降車客の降車位置として、前記降車客の特徴量と紐づけて管理し、
前記乗降情報生成手順は、
前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とを照合し、前記乗車客の特徴量と前記降車客の特徴量とが照合できた場合、
前記乗車客の特徴量に紐づけられた乗車位置と、前記降車客の特徴量に紐づけられた降車位置とを関連づけた乗降情報を生成し、
前記各手順をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
(付記23)
前記乗車客画像および前記降車客画像が動画であり、
前記特徴抽出手順は、
前記乗車客画像から、特徴量の抽出に適した画像を選択して前記乗車客の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から、特徴量の抽出に適した画像を選択して前記降車客の特徴量を抽出する、付記22記載の記録媒体。
(付記24)
前記特徴抽出手順は、
前記乗車客画像から乗車客を含む画像領域を抽出し、前記乗車客の特徴量として、前記乗車客を含む画像領域の特徴量を抽出し、
前記降車客画像から降車客を含む画像領域を抽出し、前記降車客の特徴量として、前記降車客を含む画像領域の特徴量を抽出する、付記22または23記載の記録媒体。
(付記25)
前記乗車客画像取得手順は、前記乗り物の乗車口の開閉と連動して前記乗車客画像を取得し、
前記降車客画像取得手順は、前記乗り物の降車口の開閉と連動して前記降車客画像を取得する、付記22から24のいずれかに記載の記録媒体。
(付記26)
カウント手順を含み、
前記カウント手順は、前記乗り物の位置毎に、乗車客数および降車客数の少なくとも一方を計数する、付記22から25のいずれかに記載の記録媒体。
(付記27)
前記カウント手順は、前記乗車客数および前記降車客数に基づいて、前記乗り物内の客数を計数する、付記26記載の記録媒体。
(付記28)
地図情報取得手順および乗降地図生成手順を含み、
前記地図情報取得手順は、前記乗り物の移動エリアの地図情報を取得し、
前記乗降地図生成手順は、前記移動エリアの地図情報に前記乗降情報を重畳した乗降地図を生成する、付記22から27のいずれかに記載の記録媒体。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明によれば、簡便に乗降情報を生成できる。このため、本発明は、乗り物の管理を行う分野、特に、公共交通機関を管理する分野において広く有用である。
【符号の説明】
【0072】
10 乗降情報生成支援装置
11 乗車客画像取得部
12 降車客画像取得部
13 特徴抽出部
14 位置特定部
15 乗降管理部
16 乗降情報生成部
17 カウント部
18 地図情報取得部
19 乗降地図生成部
101 CPU
102 メモリ
103 バス
104 記憶装置
105 入力装置
106 出力装置
107 通信デバイス

図1
図2
図3
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図8