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特開2024-127602端末装置、端末装置に適用される方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127602
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】端末装置、端末装置に適用される方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/06 20060101AFI20240912BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
G07G1/06 B
G07G1/12 361A
G07G1/12 361Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036860
(22)【出願日】2023-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】梅垣 遼平
【テーマコード(参考)】
3E142
【Fターム(参考)】
3E142AA05
3E142AA10
3E142BA11
3E142DA01
3E142EA05
3E142EA06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ロール紙の無駄を防止するとともに、ロール紙の残量が設定長さ以下になった後の受領シートの発行可能回数を施設の従業員などに知らせることが可能な端末装置、及びこの端末装置に用いられる方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】セルフ端末装置の制御部は、ロール紙の残量が設定長さまで減少したことが検知されると(S11)、その検知タイミングT0までに発行された第1平均長さXaと、検知タイミングT0までに発行されたレシートの個別シート長と、設定長さと、に基づいて、発行可能回数Rを算出し(S15)、その後、発行可能回数Rを携帯端末装置に送信する。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施設を利用する利用者による利用手続を受け付ける端末装置であって、
連続紙が巻回されたロール紙と、
前記利用手続が行われる度に、前記ロール紙から送り出された前記連続紙に印字して受領シートを発行する受領シート発行部と、
前記ロール紙に残存する前記連続紙の残量が予め定められた設定長さまで減少したことを検知する残量検知部と、
前記残量検知部による検知タイミングまでに発行された前記受領シートの第1平均長さ、前記検知タイミングまでに発行された前記受領シートそれぞれの個別シート長、及び前記設定長さ、に基づいて、前記検知タイミングから用紙切れを起こすまでの間に発行可能な前記受領シートの発行可能回数を算出する発行回数算出部と、
前記発行可能回数を出力する出力処理部と、
を備える、端末装置。
【請求項2】
前記検知タイミングから予め定められた特定時間帯の開始時までの間に前記利用手続が受け付けられる第1手続予測回数を判定する第1予測回数判定部と、
前記検知タイミングから前記特定時間帯の終了時までの間に前記利用手続が受け付けられる第2手続予測回数を判定する第2予測回数判定部と、を更に備え、
前記出力処理部は、
前記発行可能回数が、前記第1手続予測回数よりも少ない場合、又は前記第2手続予測回数よりも多い場合に前記発行可能回数を出力し、
前記発行可能回数が、前記第1手続予測回数以上であり、且つ前記第2手続予測回数以下である場合に、前記ロール紙の交換を促す交換通知を出力する、請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記利用手続を受け付けた受付時刻を含む受付履歴情報に基づいて、前記利用手続の手続回数が予め定められた第1閾値以上となる第1時間帯を判定する第1時間帯判定部を更に備え、
前記特定時間帯は、前記第1時間帯判定部によって判定された前記第1時間帯である、請求項2に記載の端末装置。
【請求項4】
前記利用者が前記施設を利用予約する際に指定した利用開始予定時刻を含む予約情報に基づいて、同じ時間帯に属する前記利用開始予定時刻を指定した前記利用者の人数が予め定められた第2閾値以上となる第2時間帯を判定する第2時間帯判定部を更に備え、
前記特定時間帯は、前記第2時間帯判定部によって判定された前記第2時間帯である、請求項2に記載の端末装置。
【請求項5】
前記施設の従業員の勤務スケジュールを含むスケジュール情報に基づいて、前記従業員の人数が予め定められた第3閾値よりも少ない第3時間帯を判定する第3時間帯判定部を更に備え、
前記特定時間帯は、前記第3時間帯判定部によって判定された前記第3時間帯である、請求項2に記載の端末装置。
【請求項6】
前記出力処理部は、
前記検知タイミング以降に前記利用手続が受け付けられた手続回数を前記発行可能回数から減算して得られた残り回数が予め定められた設定回数に達した場合に、前記残り回数とともに、前記ロール紙の交換を促す交換通知を出力する、請求項1に記載の端末装置。
【請求項7】
前記検知タイミングが予め定められた繁忙時間帯に属する場合に、前記設定回数を所定回数だけ増加する補正を行う補正処理部を更に備える、請求項6に記載の端末装置。
【請求項8】
前記利用手続を受け付けた受付時刻を含む受付履歴情報に基づいて、前記利用手続の手続回数が予め定められた第1閾値以上となる第1時間帯を判定する第1時間帯判定部を更に備え、
前記繁忙時間帯は、前記第1時間帯判定部によって判定された前記第1時間帯である、請求項7に記載の端末装置。
【請求項9】
前記利用者が前記施設を利用予約する際に指定した利用開始予定時刻を含む予約情報に基づいて、同じ時間帯に属する前記利用開始予定時刻を指定した前記利用者の人数が予め定められた第2閾値以上となる第2時間帯を判定する第2時間帯判定部を更に備え、
前記繁忙時間帯は、前記第2時間帯判定部によって判定された前記第2時間帯である、請求項7に記載の端末装置。
【請求項10】
前記施設の従業員の勤務スケジュールを含むスケジュール情報に基づいて、前記従業員の人数が予め定められた第3閾値よりも少ない第3時間帯を判定する第3時間帯判定部を更に備え、
前記繁忙時間帯は、前記第3時間帯判定部によって判定された前記第3時間帯である、請求項7に記載の端末装置。
【請求項11】
前記発行回数算出部は、前記検知タイミングまでに発行された前記受領シートの前記第1平均長さをXa、前記個別シート長それぞれの標準偏差をS、前記設定長さをL、前記発行可能回数をRとすると、次式(1)を用いて前記発行可能回数を算出する、請求項1又は2に記載の端末装置。
R={L-2(Xa+2S)}/(Xa+S)・・・(1)
【請求項12】
前記検知タイミングまでに発行された前記受領シートの前記第1平均長さよりも、前記検知タイミングよりも前の所定期間に発行された前記受領シートの第2平均長さが長い場合に、
前記発行回数算出部は、各平均長さの差分に応じた係数をk(ただし、k>1)、前記第1平均長さをXa、前記個別シート長さそれぞれの標準偏差をS、前記設定長さをL、前記発行可能回数をRとすると、次式(2)を用いて前記発行可能回数を算出する、請求項1又は2に記載の端末装置。
R={L-2(Xa+2S)}/k(Xa+S)・・・(2)
【請求項13】
施設を利用する利用者による利用手続を受け付ける端末装置に適用される方法であって、
前記端末装置は、
連続紙が巻回されたロール紙と、
前記利用手続が行われる度に、前記ロール紙から送り出された前記連続紙に印字して受領シートを発行する受領シート発行部と、を備え、
前記ロール紙に残存する前記連続紙の残量が予め定められた設定長さまで減少したことを検知する残量検知ステップと、
前記残量検知ステップによる検知タイミングまでに発行された前記受領シートの第1平均長さ、前記検知タイミングまでに発行された前記受領シートそれぞれの個別シート長、及び前記設定長さ、に基づいて、前記検知タイミングから用紙切れを起こすまでの間に発行可能な前記受領シートの発行可能回数を算出する発行回数算出ステップと、
前記発行可能回数を出力する出力ステップと、を一又は複数のプロセッサにより実行する方法。
【請求項14】
施設を利用する利用者による利用手続を受け付ける端末装置に適用されるプログラムであって、
前記端末装置は、
連続紙が巻回されたロール紙と、
前記利用手続が行われる度に、前記ロール紙から送り出された前記連続紙に印字して受領シートを発行する受領シート発行部と、を備え、
前記ロール紙に残存する前記連続紙の残量が予め定められた設定長さまで減少したことを検知する残量検知ステップと、
前記残量検知ステップによる検知タイミングまでに発行された前記受領シートの第1平均長さ、前記検知タイミングまでに発行された前記受領シートそれぞれの個別シート長、及び前記設定長さ、に基づいて、前記検知タイミングから用紙切れを起こすまでの間に発行可能な前記受領シートの発行可能回数を算出する発行回数算出ステップと、
前記発行可能回数を出力する出力ステップと、を一又は複数のプロセッサに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、施設を利用する利用者による利用手続を受け付ける端末装置、この端末装置に適用される方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ホテルや旅館、空港などの施設には、利用者自身が操作することによりチェックイン手続やチェックアウト手続などを行うためのセルフ端末が設置されている。例えば、事前に利用予約をした利用者は、前記セルフ端末の操作画面をタッチ操作することにより、所定の情報を入力し、自身の予約情報を確認したうえでチェックイン手続きを行う。
【0003】
前記セルフ端末には、ロール紙に印字してレシート(受領シート)を出力するレシートプリンタが備えられている。例えば、前記セルフ端末においてチェックイン手続が受け付けられると、所定の情報がレシートプリンタによって印字されたレシートが排出される。前記所定の情報は、例えば、利用者の宿泊部屋や宿泊日程の情報、食事券、施設利用券、特典情報、クーポン情報などの情報であり、或いは、これらの情報を含む情報コードである。
【0004】
また、従来、印字媒体に対する印字長と、前記印字媒体の残量の長さとの比較結果に応じて、前記印字媒体に印字させるか否かを判定する印字処理システムが知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013-20315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のPOSシステムは、POS端末で顧客の商品の精算が開始された後にレシートの発行の是非を判定するものである。そのため、レシートへの印字中又は印字前のいずれであっても、ロール紙の紙切れによりレシートを発行しないと判定された場合は、顧客商品の清算中であるにもかかわらず、ロール紙の交換作業が終了するまで顧客は待たされることになる。
【0007】
本発明の目的は、ロール紙の無駄を防止するとともに、ロール紙の残量が設定長さ以下になった後の受領シートの発行可能回数を施設の従業員などに知らせることが可能な端末装置、及びこの端末装置に用いられる方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一の局面に係る端末装置は、施設を利用する利用者による利用手続を受け付ける端末装置である。前記端末装置は、連続紙が芯材に巻回されたロール紙と、前記利用手続が行われる度に、前記ロール紙から送り出された前記連続紙に印字して受領シートを発行する受領シート発行部と、前記ロール紙に残存する前記連続紙の残量が予め定められた設定長さまで減少したことを検知する残量検知部と、前記残量検知部による検知タイミングまでに発行された前記受領シートの第1平均長さ、前記検知タイミングまでに発行された前記受領シートそれぞれの個別シート長、及び前記設定長さ、に基づいて、前記検知タイミングから用紙切れを起こすまでの間に発行可能な前記受領シートの発行可能回数を算出する発行回数算出部と、前記発行可能回数を出力する出力処理部と、
を備える。
【0009】
本発明の他の局面に係る方法は、施設を利用する利用者による利用手続を受け付ける端末装置に適用される方法である。前記端末装置は、連続紙が芯材に巻回されたロール紙と、前記利用手続が行われる度に、前記ロール紙から送り出された前記連続紙に印字して受領シートを発行する受領シート発行部と、を備える。当該方法は、前記ロール紙に残存する前記連続紙の残量が予め定められた設定長さまで減少したことを検知する残量検知ステップと、前記残量検知ステップによる検知タイミングまでに発行された前記受領シートの第1平均長さ、前記検知タイミングまでに発行された前記受領シートそれぞれの個別シート長、及び前記設定長さ、に基づいて、前記検知タイミングから用紙切れを起こすまでの間に発行可能な前記受領シートの発行可能回数を算出する発行回数算出ステップと、前記発行可能回数を出力する出力ステップと、を一又は複数のプロセッサにより実行する方法である。
【0010】
本発明のその他の局面に係るプログラムは、施設を利用する利用者による利用手続を受け付ける端末装置に適用されるプログラムである。前記端末装置は、連続紙が芯材に巻回されたロール紙と、前記利用手続が行われる度に、前記ロール紙から送り出された前記連続紙に印字して受領シートを発行する受領シート発行部と、を備える。当該プログラムは、前記ロール紙に残存する前記連続紙の残量が予め定められた設定長さまで減少したことを検知する残量検知ステップと、前記残量検知ステップによる検知タイミングまでに発行された前記受領シートの第1平均長さ、前記検知タイミングまでに発行された前記受領シートそれぞれの個別シート長、及び前記設定長さ、に基づいて、前記検知タイミングから用紙切れを起こすまでの間に発行可能な前記受領シートの発行可能回数を算出する発行回数算出ステップと、前記発行可能回数を出力する出力ステップと、を一又は複数のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0011】
なお、本発明は、前記プログラムが記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、ロール紙の無駄を防止するとともに、ロール紙の残量が設定長さ以下になった後の受領シートの発行可能回数を施設の従業員などに知らせることが可能である。このため、施設の従業員は、その端末装置であと何人の受付が可能かを知ることができ、端末装置が操作されていない間を見計らって、適切なタイミングでロール紙の交換を行うことができる。つまり、従業員は、利用者を待たせることのない交換作業タイミングを容易に見計らうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明の実施形態に係る施設管理システムの構成を示す図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る施設管理システムの構成を示すブロック図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係るセルフ端末装置の一例を示す外観図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係るセルフ端末装置が備える印字ユニットの構成を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る施設管理システムに用いられる予約管理データの一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る施設管理システムに用いられる宿泊管理データの一例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る施設管理システムに用いられる手続回数履歴データの一例を示す図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る施設管理システムに用いられる勤務スケジュールデータの一例を示す図である。
図9図9は、ロール紙の残量の検知タイミング、特定期間、判定対象期間を説明するための図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係るセルフ端末装置で実行されるレシート管理処理の第1の処理例の手順を示すフローチャートである。
図11図11は、レシート管理処理の第2の処理例の手順を示すフローチャートである。
図12図12は、レシート管理処理の第3の処理例の手順を示すフローチャートである。
図13図13は、レシート管理処理の第4の処理例の手順を示すフローチャートである。
図14図14は、レシート管理処理の第5の処理例の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、適宜図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は、本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0015】
[施設管理システム100]
図1は、本発明の実施形態に係る施設管理システム100の構成を示すネットワーク接続図である。図1に示すように、施設管理システム100は、管理装置10と、セルフ端末装置20(本発明の端末装置の一例)と、携帯端末装置30と、を含む。施設管理システム100は、利用者が利用する様々な施設に適用されるシステムである。
【0016】
本実施形態では、施設の一例であるホテルや旅館等の宿泊施設(施設の一例)に適用される施設管理システム100について説明する。具体的には、施設管理システム100は、利用者がセルフ端末装置20を用いてチェックイン手続きや、チェックアウト手続き、精算手続き、食事券や施設利用券などを発行するための手続きなどを行う場合に動作する。
【0017】
管理装置10は、例えば、前記宿泊施設のフロントや事務室などに配置され、利用者の予約情報や宿泊情報などを管理する。また、管理装置10は、セルフ端末装置20などの各種装置の動作を制御する。また、管理装置10は、セルフ端末装置20を介して行われるチェックイン手続きやチェックアウト手続きなどの各種手続きに伴う各種の処理を実行する。
【0018】
セルフ端末装置20は、宿泊施設を利用する利用者による利用手続を受け付ける端末装置である。セルフ端末装置20は、例えば、前記宿泊施設のロビーやフロント付近に配置され、宿泊客である利用者自身によるチェックイン手続き(利用許可手続き)及びチェックアウト手続き(利用終了手続き)を受け付ける。例えば、セルフ端末装置20においてチェックイン手続きが受け付けられると、セルフ端末装置20は、ロール紙50(図4参照)に巻き付けられた連続紙に所定の情報を印字してレシート(受領シート)を発行し、外部に排出する。レシートに印字される情報は、例えば、利用者の宿泊部屋や宿泊日程の情報、食事券、施設利用券、特典情報、クーポン情報などの情報であり、或いは、これらのいずれかの情報を含む情報コードである。
【0019】
携帯端末装置30は、前記宿泊施設の従業員が所持するスマートフォン又はタブレット端末などの情報処理装置である。携帯端末装置30は、管理装置10やセルフ端末装置20から送信された情報やデータを受信すると、携帯端末装置30の表示部に受信した情報等を表示する。なお、携帯端末装置30は、携帯性を有する情報処理装置に限られず、従業員が使用するノートパソコン或いはデスクトップパソコンなどの情報処理装置であってもよい。
【0020】
管理装置10、セルフ端末装置20、及び携帯端末装置30は、それぞれ、前記宿泊施設に設置される有線LAN又は無線LANなどのネットワークN1を介して通信可能に接続されている。セルフ端末装置20は、1台設置されてもよいし複数台設置されてもよい。図1では、一例として、1台のセルフ端末装置20が示されている。利用者は、セルフ端末装置20を操作して、チェックイン手続きやチェックアウト手続きなどの各種の手続きを行う。
【0021】
利用者は、前記宿泊施設を利用する場合、パーソナルコンピュータやスマートフォンなどの自身の利用者端末(不図示)を使用して事前に利用予約を行う。詳細には、利用者は、前記利用者端末を使用して、例えば、前記宿泊施設或いは運営管理会者が運営するインターネット上の宿泊予約サイトにアクセスして宿泊予約を行う。管理装置10は、前記宿泊予約サイトを管理するWEBサーバなどから宿泊予約された予約情報を取得して利用者の予約内容を管理する。
【0022】
例えば、前記WEBサーバは、利用者から予約要求を受け付けて宿泊予約に関する予約処理を実行し、予約処理が完了した場合に前記予約情報を管理装置10に通知する。なお、前記予約処理は、管理装置10で実行されてもよいし、管理装置10に通信網を介して接続された予約サーバ(不図示)で実行されてもよい。例えば、前記予約サーバは、利用者からの予約要求を受け付けて予約処理を実行し、予約が完了した場合に予約完了通知とともに前記予約情報を管理装置10に送信する。管理装置10は、前記予約情報を記憶部12の予約管理データ121(図2参照)に格納する。
【0023】
宿泊予約した利用者(予約者)は、宿泊初日に前記宿泊施設を訪れ、セルフ端末装置20を操作してチェックイン手続きを行う。また、前記宿泊施設を利用した利用者(宿泊者)は、必要に応じて、宿泊日程の最終日にセルフ端末装置20を操作してチェックアウト手続きを行う。また、利用者は、宿泊費用が未決済の場合は、チェックイン手続き又はチェックアウト手続きの際に、セルフ端末装置20を操作して、利用代金の決済手続きを行う。
【0024】
ところで、セルフ端末装置20の操作中にロール紙50(図4参照)が紙切れとなり、チェックイン手続きが中断する場合がある。この場合、利用者は、ロール紙50が交換されるまで待機を強いられることになる。
【0025】
これに対して、本実施形態では、以下に説明するように、ロール紙の無駄を防止するとともに、ロール紙50の残量が設定長さ以下になった後のレシートの発行可能回数を施設の従業員などに知らせることが可能である。前記発行可能回数は、実質的に、セルフ端末装置20でチェックイン手続きの受付が可能な利用者の予測人数(手続可能予測数)である。これにより、宿泊施設の従業員は、セルフ端末装置20であと何人の受付が可能かを知ることができ、セルフ端末装置20が操作されていない間を見計らって、適切なタイミングでロール紙50の交換を行うことが可能となる。
【0026】
以下、施設管理システム100を構成する管理装置10、及びセルフ端末装置20について説明する。
【0027】
[管理装置10]
図2は、施設管理システム100の構成を示すブロック図である。図2に示すように、管理装置10は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、通信部14などを備える。管理装置10は、例えばパーソナルコンピュータ又はタブレット端末のような情報処理装置であってもよい。また、管理装置10は、所謂ホテル管理システム(Property Management System)を構築する情報処理装置、サーバ装置、又はクラウドサーバであってもよい。管理装置10は、宿泊の予約に関する情報(予約情報)を管理する予約管理機能や、利用者の情報を管理する顧客管理機能を備えている。なお、管理装置10は、客室管理、会計管理などの機能を備えてもよい。
【0028】
通信部14は、通信インターフェースであり、管理装置10を有線又は無線を通じてネットワークN1に接続し、ネットワークN1を介してセルフ端末装置20との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行する。
【0029】
操作表示部13は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザインターフェースである。
【0030】
記憶部12は、各種の情報を記憶する不揮発性の記憶媒体又は記憶装置である。例えば、記憶部12には、セルフ端末装置20で実行される後述のレシート管理処理(図10乃至図14参照)に必要な各種演算処理を制御部11に実行させるための一又は複数の制御プログラムが記憶されている。前記制御プログラムは、各演算処理ごとに独立していてもよく、或いは、各演算処理を実行する一つのプログラムであってもよい。例えば、前記制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、管理装置10にデータ通信可能に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。
【0031】
また、記憶部12には、予約管理データ121(図5参照)、宿泊管理データ122(図6参照)、手続回数履歴データ123(図7参照)、勤務スケジュールデータ124(図8参照)などが格納されている。記憶部12には、これらの各データ121,122,123,124が格納される記憶領域が割り当てられている。
【0032】
図5は、予約管理データ121の一例を示す図である。図5に示すように、予約管理データ121は、前記宿泊予約サイトで受け付けられた当日(例えば20XX年3月7日)以降の宿泊予約の情報(予約情報)を含むデータである。予約管理データ121は、当日以降の宿泊予約として受け付けた複数の前記予約情報を含むデータベースであり、検索可能なように記憶部12に記憶管理されている。
【0033】
図5には、宿泊予定日が20XX年3月7日以降の複数の前記予約情報が予約番号(No.101~104、・・・)ごとに登録された予約管理データ121が示されている。予約管理データ121には、予約者によって予約された予約内容が、予約番号ごとに登録管理されている。
【0034】
予約管理データ121には、チェックイン予定日(宿泊予定日)、予約者名、宿泊日数、宿泊人数、予約する部屋の数(予約部屋数)、チェックイン予定時刻(到着予定時刻)、宿泊者の氏名や住所などの宿泊者情報などが登録されている。前記チェックイン予定時刻は、本発明の利用開始予定時刻の一例である。
【0035】
なお、前記宿泊者情報は、宿泊者の氏名や住所の他に、例えば、宿泊者の国籍、代表連絡先、宿泊費用の決済状況、決済方法などが含まれていてもよい。
【0036】
図6は、宿泊管理データ122の一例を示す図である。図6に示すように、宿泊管理データ122は、セルフ端末装置20においてチェックイン手続きを完了した宿泊者の宿泊状況を示す情報(宿泊情報)を含むデータである。宿泊管理データ122は、チェックイン済みの複数の前記宿泊情報を含むデータベースであり、検索可能なように記憶部12に記憶管理されている。
【0037】
図6には、宿泊日が20XX年3月7日の前日(20XX年3月6日)までの複数の前記宿泊情報が過去の予約番号ごとに登録された宿泊管理データ122が示されている。宿泊管理データ122には、宿泊者の宿泊状況が、予約時に設定された予約番号ごとに登録管理されている。
【0038】
宿泊管理データ122には、実際のチェックイン日、予約者名、宿泊日数、宿泊人数、宿泊した部屋の数(宿泊部屋数)、チェックイン時刻、宿泊者の氏名や住所などの宿泊者情報などが登録されている。セルフ端末装置20において、チェックイン手続きが完了すると、前記予約情報が宿泊管理データ122に移されて、さらに、実際にチェックイン手続きが行われたチェックイン時刻などが宿泊管理データ122に登録される。なお、宿泊管理データ122が予約管理データ121を兼ねていてもよい。
【0039】
図7は、手続回数履歴データ123の一例を示す図である。手続回数履歴データ123は、セルフ端末装置20において過去にチェックイン手続きが行われた手続時刻(受付時刻)と予め定められた単位時間当たりの手続回数とを含む集計データであり、本発明の受付履歴情報の一例である。手続回数履歴データ123は、前記手続回数を前記単位時間ごとに集計した集計データである。本実施形態では、前記単位時間は、1日24時間を24分割した1時間であり、0時00分を起点とする1時間ごとに区分けされた時間帯である。つまり、手続回数履歴データ123は、過去に行われたチェックイン手続きの累積回数(手続累積回数)であって、前記単位時間ごとに手続累積回数を記録した集計データである。セルフ端末装置20においてチェックイン手続きが完了してレシートが発行されると、そのチェックイン手続きの操作時に入力された入力信号が管理装置10に送信される。管理装置10では、前記入力信号を受信する度にその回数を手続回数としてカウントし、受信したときの時刻を含む前記単位時間の前記手続累積回数として記録する。
【0040】
図7には、当日(20XX年3月7日)の前日(20XX年3月6日)までの各日付別に、1時間ごとの前記手続累積回数が記録された手続回数履歴データ123が示されている。なお、図7において、白抜き文字で示された時間帯は、前記単位時間において手続累積回数が5回以上をカウントした時間帯を示している。
【0041】
手続回数履歴データ123には、各単位時間ごとの前記手続累積回数に加えて、日付、曜日、各日付別の手続回数の合計回数などが含まれている。
【0042】
なお、手続回数履歴データ123では、前記単位時間として1時間を例示するが、例えば、前記単位時間の他の例として、0時00分を起点とする2時間、4時間、6時間、8時間、12時間ごとに区切られた時間帯であってもよい。
【0043】
図8は、宿泊施設におけるフロント係の人員数を示す勤務スケジュールデータ124の一例を示す図である。前記フロント係は、宿泊施設に訪れた利用者の接客対応や、セルフ端末装置20の操作に不慣れな利用者のサポート、セルフ端末装置20の消耗品(ロール紙など)が消耗した場合の交換作業などを担当する。
【0044】
図8には、当日(20XX年3月7日)以降のフロント係の人員数が各時間帯ごとに登録された手続回数履歴データ123が示されている。手続回数履歴データ123は、本発明のスケジュール情報の一例である。なお、図8において、白抜き文字で示された時間帯は深夜時間であるため、フロント係がフロントデスクに常駐していない無人対応時間帯である。この無人対応時間帯では、通常、利用者はフロント係に頼らずに、セルフ端末装置20のみでチェックイン手続きを行う。
【0045】
記憶部12に記憶されているの各データ121,122,123,124に含まれる各情報は、後述のレシート管理処理(図10乃至図14参照)などに用いられる。
【0046】
なお、各データ121,122,123,124の全部またはいずれか一つが、セルフ端末装置20の記憶部22に格納されていてもよく、或いは、セルフ端末装置20又は管理装置10にデータ通信可能に接続された外部記憶装置に格納されていてもよい。
【0047】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性のメモリである。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性のメモリであり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより管理装置10を制御する。
【0048】
制御部11は、セルフ端末装置20においてチェックイン手続きが開始されると、セルフ端末装置20からの各種要求に応じた処理を行う。
【0049】
具体的には、制御部11は、セルフ端末装置20からの予約検索要求を受け取ると、その予約検索要求に含まれる予約検索情報に対応する予約情報を予約管理データ121から検索する。そして、制御部11は、前記予約検索情報を含む予約情報が検索された場合に、その予約情報を予約管理データ121から抽出し、セルフ端末装置20に送信する。
【0050】
また、制御部11は、後述のレシート管理処理(図10乃至図14参照)が実行される場合に、セルフ端末装置20からのアクセス要求に応じて、記憶部12内の各データ121~124に対するセルフ端末装置20の制御部21によるアクセスを許可する。
【0051】
また、制御部11は、後述のレシート管理処理(図10乃至図14参照)が実行される場合に、セルフ端末装置20からの要求に応じて、記憶部12内の各データ121~124を参照して所定の判定処理を行い、その判定結果をセルフ端末装置20に送信する。
【0052】
[セルフ端末装置20]
図2に示すように、セルフ端末装置20は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、ルームキー発行部(不図示)、画像読取部25(図3参照)、カメラ26(図3参照)、通信部27、カード読取部(不図示)、現金精算部29(図3参照)、レシート発行部40(本発明の受領シート発行部の一例)、などを備える。
【0053】
図3、セルフ端末装置20の一例を示す外観図である。本実施形態では、自立タイプのセルフ端末装置20を例示する。なお、セルフ端末装置20は、例えば、タブレット端末やパーソナルコンピュータのような情報処理装置、ルームキー発行部(不図示)、画像読取部25(図3参照)、カメラ26(図3参照)、カード読取部(不図示)、現金精算部29(図3参照)、レシート発行部40などが互いに通信可能に接続されたシステムとして構成されていてもよい。
【0054】
セルフ端末装置20において、利用者は操作表示部23をタッチ操作することが可能である。利用者は、操作表示部23に順次表示される操作入力画面に従って操作入力することにより、チェックイン手続きや、チェックアウト手続きなどを行うことができる。
【0055】
例えば、セルフ端末装置20においてチェックイン手続きが開始された後に、予約情報の検索処理、予約内容の確認処理、宿泊者情報の入力処理、ルームキーの発行処理が順次行われ、最後に、レシート発行部40によって宿泊内容等が記録されたレシートを発行する処理が行われる。これにより、一連のチェックイン手続きが終了する。なお、予約時に事前の決済が済んでいない場合は、ルームキーの発行前に宿泊料金の支払い処理が行われる。
【0056】
以下、セルフ端末装置20が備える各構成要素について説明する。
【0057】
通信部27は、通信インターフェースであり、セルフ端末装置20を有線又は無線を通じてネットワークN1に接続し、ネットワークN1を介して管理装置10との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行する。
【0058】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザインターフェースである。利用者が、セルフ端末装置20でチェックイン手続きや、チェックアウト手続きなどを行う場合に、各手続きに必要な前記操作入力画面が操作表示部23に表示される。
【0059】
記憶部22は、各種の情報を記憶する不揮発性の記憶媒体又は記憶装置である。例えば、記憶部22には、セルフ端末装置20で実行される後述のレシート管理処理(図10乃至図14参照)を制御部21に実行させるための一又は複数の制御プログラムが記憶されている。前記制御プログラムは、前記レシート管理処理に含まれる各処理ごとに独立していてもよく、或いは、前記各処理を実行する一つのプログラムであってもよい。例えば、前記制御プログラムは、CD又はDVDなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、セルフ端末装置20に電気的に接続されるCDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。
【0060】
カメラ26は、セルフ端末装置20の正面の上部に設けられている。カメラ26は、画像を撮像して、静止画又は動画などのデジタル画像データを出力するデジタルカメラである。カメラ26は、例えば、利用者の全体像や、顔画像を撮像する。また、カメラ26は、セルフ端末装置20の正面の映像を常時撮像することにより、セルフ端末装置20の正面に利用者が立ち止まったことを検知するための人感センサーとしても機能する。
【0061】
画像読取部25は、二次元コードなどの情報コードを読み取る。また、画像読取部25は、利用者のパスポートや身分証明書などの画像をスキャンする機能を備えてもよい。画像読取部25によって読み取られた情報は、制御部21によって管理装置10に送られて、管理装置10の記憶部12に記憶される。
【0062】
前記カード読取部(不図示)は、セルフ端末装置20の正面に設けられたカード挿入口28A(図3参照)に挿入された各種カードの情報(カード情報)を読み取る処理を行う。カード挿入口28Aには、クレジットカードなどの決済カードや、前記宿泊施設が発行する会員カードなどの各種カードが挿入可能である。前記カード読取部によって読み取られたカード情報は、記憶部22に一時的に記憶されて、セルフ端末装置20で実行される各種処理に用いられる。
【0063】
前記ルームキー発行部(不図示)は、例えばICカード型のカードキーをルームキーとして発行し、そして、セルフ端末装置20に設けられた排出口24A(図3参照)から排出する。前記カードキーは、前記客室の入口に設けられた解錠装置(通信装置)との間の通信処理を介して前記客室の解錠を行うICカードキーである。前記カードキーには、情報の書き換えが可能なICメモリ(記憶部)が設けられており、前記ICメモリにキー情報が記憶されている。なお、前記ルームキーは、ICカードに限定されず、磁気カード、情報コードが紙媒体等に印刷された情報コードキー、鍵穴に挿入して施錠及び解錠を行うキーなどの物理キーであればどのようなタイプのものであってもよい。
【0064】
現金精算部29は、貨幣又は紙幣の金銭の挿入を受け付けて、受け付けられた金銭により宿泊費用や追加費用などの精算を行う。例えば、チェックイン手続き又はチェックアウト手続きにおいて、宿泊費用や追加費用の精算時に金銭が挿入された場合に、精算処理を行う。また、現金精算部29は、現金による返金が生じた場合に、返金額に応じた金銭を返金(放出)する。
【0065】
図4は、レシート発行部40の構成を示す模式断面図である。レシート発行部40は、宿泊施設の利用手続としてチェックイン手続きが行われる度に、ロール紙50から送り出された連続紙に所定の情報を印字してレシートを発行し、レシート排出口40Aからレシートを排出する。
【0066】
図4に示すように、レシート発行部40は、ホルダー41、残量検知センサー42(本発明の残量検知部の一例)、シート押さえローラー43、シートセンサー44、給送ローラー45、記録ヘッド46、給紙ガイド47,48、シートカッター49などを備える。
【0067】
ホルダー41にロール紙50が装着されている。ロール紙50は、芯材に連続紙が巻回されたものである。一般に、ロール紙50には、80mから100m程度の長さの連続紙が巻回されている。ロール紙50から連続紙が引き出し可能なように、ロール紙50がホルダー41に回転可能に支持されている。ロール紙50の支持機構としては、例えば、ロール紙50の芯材をホルダー41に設けられた支軸で支持する機構や、ホルダー41の湾曲面に載置するようにロール紙50を支持する機構などが適用可能である。
【0068】
ロール紙50は、シート押さえローラー43を通って給送ローラー45と記録ヘッド46との間のニップ部まで連続紙が引き出された状態で、ホルダー41に装着される。この状態で、給送ローラー45が回転されると、連続紙がレシート排出口40Aへ向けて給送される。
【0069】
記録ヘッド46は、連続紙の上面に印字する。ロール紙50の連続紙が感熱紙である場合、記録ヘッド46は、熱を連続紙に加えて印字するサーマルヘッドである。また、ロール紙50の連続紙が普通紙である場合、記録ヘッド46は、インクを吐出して連続紙に印字するインクジェット方式の記録ヘッドである。
【0070】
給送ローラー45によって給送された印字後の連続紙は、一対の給紙ガイド47,48によってレシート排出口40Aへ案内される。そして、連続紙の先端側がレシート排出口40Aから露出された状態で、連続紙の給送が停止され、その後にシートカッター49により連続紙が切断されることにより、切断部分よりも先のシートがレシートとして外部に排出される。
【0071】
給送ローラー45は、ステッピングモーターなどの電動機からの駆動力を受けて回転駆動される。制御部21によって前記電動機が駆動制御されて、給送ローラー45の回転数や、給送方向の連続紙の搬送動作が制御される。
【0072】
シートセンサー44は、シート押さえローラー43と記録ヘッド46との間に設けられている。シートセンサー44は、ロール紙50から送り出された連続紙の後端を検知する。シートセンサー44は、例えば反射型のフォトインタラプタである。ロール紙50の連続紙の後端がシートセンサー44を通過すると、シートセンサー44からの出力信号が変化する。シートセンサー44は制御部21に接続されており、その出力信号が制御部21に入力される。制御部21は、シートセンサー44からの出力信号が変化した場合に、連続紙の後端を検知し、ロール紙50の残量がゼロになり用紙切れしていると判定する。
【0073】
残量検知センサー42は、ロール紙50に残存する連続紙の残量が予め定められた設定長さまで減少したことを検知する。前記設定長さは、任意に定められた長さである。本実施形態では、前記設定長さは、ロール紙50の残量が少なくなったと評価し得る長さに設定されており、具体的な数値を例示すると、例えば、未使用のロール紙50に巻回されている連続紙の初期長さの10%程度に設定されている。例えば、前記初期長さが80mである場合は、前記設定長さは8mに設定されている。
【0074】
残量検知センサー42は、ロール紙50の残量が前記設定長さになったことを正確に検知できるものではなく、その精度は、概ね前記設定長さまで減少したことを検知する程度である。残量検知センサー42の検知精度が安定しない理由は、残量検知センサー42が後述の回転子422の自重による変位を利用している点が挙げられる。その他の理由としては、湿度などの環境変化によってロール紙50の外径(厚み)が変動したり、連続紙が伸縮することが挙げられる。
【0075】
残量検知センサー42は、光センサー421と、回動可能に支持された回転子422とにより構成されている。光センサー421は、例えば、発光素子と受光素子とを有する透過型のフォトインタラプタである。光センサー421は制御部21に接続されており、その出力信号が制御部21に入力される。回転子422は、被検知部423とセンサーアーム424とを有しており、ロール紙50の連続紙が消費されてロール紙50の外径が小さくなることに応じて、被検知部423が光センサー421の検知部へ移動するように構成されている。
【0076】
本実施形態では、センサーアーム424がその自重によってロール紙50の表面に当接しており、ロール紙50の外径が小さくなるにつれてセンサーアーム424がロール紙50の表面に当接した状態で下方へ変位し、その変位に伴い被検知部423が光センサー421へ向けて移動する。そして、ロール紙50の残量が所定の設定長さになると、被検知部423が光センサー421の発光素子が発光する光の出射領域に進入し、光を遮断する。これにより、光センサー421によって被検知部423が検知されて、ロール紙50の残量が所定の設定長さまで減少したことが検知される。つまり、制御部21は、被検知部423が前記出射領域に進入したことにより光センサー421からの出力信号が変化した場合に、ロール紙50の残量が所定の設定長さになったと判定する。なお、残量検知センサー42に替えて、ロール紙50の表面からの反射光を受光してロール紙50の残量を検知するセンサーや、ロール紙50の連続紙の厚みを検知するセンサーなどを用いてもよい。
【0077】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶される不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリ(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりセルフ端末装置20を制御する。
【0078】
具体的に、制御部21は、図2に示すように、受付処理部210、表示処理部211、発行回数算出部212(本発明の発行回数算出部の一例)、閾値変更処理部213(本発明の補正処理部の一例)、通知処理部214(本発明の出力処理部の一例)、第1時間帯判定部215(本発明の第1時間帯判定部の一例)、第2時間帯判定部216(本発明の第2時間帯判定部の一例)、第3時間帯判定部217(本発明の第3時間帯判定部の一例)、第1予測回数判定部218(本発明の第1予測回数判定部の一例)、第2予測回数判定部219(本発明の第2予測回数判定部の一例)、チェックイン処理部2101、チェックアウト処理部2102などの各種の処理部を含む。
【0079】
制御部21は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。なお、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。また、前記制御プログラムは、複数のプロセッサを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0080】
受付処理部210は、操作表示部23に表示される操作入力画面を通じて、前記チェックイン手続やチェックアウト手続に関する操作入力を受け付ける処理を行う。
【0081】
例えば、受付処理部210は、前記宿泊施設の利用者が、前記チェックイン手続において、セルフ端末装置20の操作表示部23上の前記操作入力画面をタッチ操作することにより生じる操作信号を取得し、また、前記操作入力画面を操作することにより入力された入力情報を取得する。
【0082】
表示処理部211は、各種の情報を操作表示部23に表示させる。例えば、表示処理部211は、チェックイン手続、チェックアウト手続などに必要な情報を入力させるための各操作入力画面を操作表示部23に表示させる。また、表示処理部211は、その他の各種メッセージを操作表示部23に表示させる。
【0083】
チェックイン処理部2101は、前記チェックイン手続において、セルフ端末装置20にチェックイン操作信号が入力されると、チェックイン処理を実行する。チェックイン処理部2101は、セルフ端末装置20に入力される前記予約検索情報に基づいて、利用者の認証を行う。具体的には、受付処理部210によって利用者の予約情報を検索するための前記予約検索情報の入力が受け付けられると、チェックイン処理部2101は、前記予約検索情報を管理装置10に送信し、管理装置10に前記予約検索情報と照合する予約情報の検索処理(照合処理)を実行させる。そして、前記照合処理において、利用者が入力した前記予約検索情報が前記予約管理データに登録されているいずれかの予約情報に一致する場合に、チェックイン処理部2101は、当該利用者による予約内容の確認処理が完了した後に、当該利用者の宿泊を許可する。
【0084】
なお、チェックイン処理部2101は、受付処理部210によって前記予約検索情報の入力が受け付けられた場合に、管理装置10の記憶部12に記憶される予約管理データ121にアクセスして当該予約管理データ121を参照して、チェックイン処理部2101が前記照合処理を実行してもよい。
【0085】
チェックアウト処理部2102は、チェックアウト手続において、セルフ端末装置20にチェックアウト操作信号が入力されると、チェックアウト処理を実行する。チェックアウト処理部2102は、利用者の宿泊情報を検索するための宿泊検索情報(利用者の氏名や利用した客室番号等)がセルフ端末装置20に入力されると、その宿泊検索情報を管理装置10に送信し、管理装置10に前記宿泊情報を検索させる宿泊情報検索処理を実行させる。そして、前記宿泊情報検索処理において、利用者の宿泊情報が検索されると、管理装置10の制御部11に、前記宿泊情報に応じた各処理を実行させる。なお、チェックアウト処理部2102は、受付処理部210によって前記宿泊検索情報報の入力が受け付けられた場合に、管理装置10に記憶される宿泊管理データ122にアクセスして当該宿泊管理データ122を参照して、前記各処理を実行してもよい。
【0086】
発行回数算出部212は、残量検知センサー42によって前記設定長さが検知された検知タイミングから、ロール紙50が用紙切れを起こすまでの期間(算出対象期間)に発行可能なレシートの発行可能回数を算出する。つまり、発行回数算出部212は、前記検知タイミング時の前記発行可能回数を算出する。本実施形態では、発行回数算出部212は、前記残量検知部による検知タイミングまでに発行されたレシートの平均長さ(第1平均長さ)、前記検知タイミングまでに発行された複数のレシートそれぞれの個別シート長、及び、前記設定長さ、に基づいて、前記算出対象期間における前記発行可能回数を算出する。
【0087】
具体的には、発行回数算出部212は、未使用のロール紙50の使用が開始されてから前記検知タイミングまでの間に発行された前記レシートの第1平均長さをXa、前記個別シート長それぞれの標準偏差をS、前記設定長さをL、前記発行可能回数をRとした場合に、下記の算出式(1)を用いて前記発行可能回数Rを算出する。
【0088】
R={L-2(Xa+2S)}/(Xa+S)・・・(1)
【0089】
また、発行回数算出部212は、前記検知タイミングまでに発行された複数のレシートの前記第1平均長さXaよりも、前記検知タイミングよりも前の所定期間に発行されたレシートの第2平均長さXbのほうが長い場合は、下記の算出式(2)を用いて前記発行可能回数Rを算出してもよい。なお、算出式(2)におけるkは、前記第2平均長さXbと前記第1平均長さXaとの差分ΔX(=Xb-Xa)に応じた係数であって、1よりも大きい数値である。また、算出式(2)は、前記算出式(1)の右辺の分母に係数k(>1)を乗じたものである。
【0090】
R={L-2(Xa+2S)}/k(Xa+S)・・・(2)
【0091】
ここで、例えば、前記検知タイミング以降に、クーポン券やイベントチケットなどを事前にセルフ端末装置20で発行する必要のあるイベントが開催される場合、前記所定期間における前記第2平均長さXbが前記第1平均長さXaよりも長くなる。この場合、前記検知タイミング以降も、レシートの個別シート長が前記第1平均長さXaよりも長くなる傾向が強い。そのため、前記第1平均長さXaよりも第2平均長さXbのほうが長い場合は、前記算出式(1)を用いて算出された前記発行可能回数Rよりも少ない回数が算出されるように、前記算出式(2)を用いて前記発行可能回数Rを算出することが好ましい。
【0092】
なお、前記所定期間は、例えば、前記検知タイミングよりも24時間前から前記検知タイミングまでの期間である。前記所定期間は任意に定めることができ、例えば、前記検知タイミングから1時間前、6時間前、12時間まえのいずれかから起算した期間であってもよい。また、前記所定期間は、例えば、前記検知タイミングよりも前にチェックイン手続をしてレシートを発行した利用者の人数分(例えば、10人、50人、100人など)だけ遡った時点から起算した期間であってもよい。
【0093】
前記第1平均長さXaは、制御部21によって算出される。具体的には、制御部21は、レシートが発行されるたびに給送ローラー45による連続紙の搬送量を測定することにより、各レシートの前記個別シート長を測定する。そして、前記検知タイミングまでの間に発行された各レシートの個別シート長の合計値をレシートの発行回数で除することにより前記第1平均長さXaを算出する。なお、制御部21は、前記検知タイミングまでに搬送された連続紙の搬送量をレシートの発行回数で除することにより前記第1平均長さXaを算出してもよい。
【0094】
前記第2平均長さXbは、制御部21によって算出される。具体的には、制御部21は、前記所定期間に発行された各レシートの個別シート長の合計値をその所定期間に発行されたレシートの発行回数で除することにより前記第2平均長さXbを算出する。なお、制御部21は、前記所定期間に搬送された連続紙の搬送量をその所定期間に発行されたレシートの発行回数で除することにより前記第2平均長さXbを算出してもよい。
【0095】
前記標準偏差Sは、制御部21により算出される。具体的には、制御部21は、前記検知タイミングまでに発行されたレシートの発行数をn、各レシートの個別シート長さをX1,X2,・・・,Xnとした場合に、従来周知の下記の算出式(3)を用いて前記標準偏差Sを算出する。
【0096】
【数1】
【0097】
前記係数kは、例えば、前記差分ΔXに比例した係数である。前記差分ΔXが大きいほど前記係数kも大きくなる。前記係数kは、例えば、複数の前記差分ΔXと複数の前記係数kとの対応関係が記憶されたルックアップテーブルから制御部21によって抽出される。前記ルックアップテーブルは、セルフ端末装置20の記憶部22に予め格納されている。
【0098】
通知処理部214は、発行回数算出部212によって算出された前記発行可能回数を出力する処理を行う。具体的には、通知処理部214は、通信部27を通じて、前記発行可能回数を携帯端末装置30に送信する処理を行う。通知処理部214は、セルフ端末装置20から携帯端末装置30に前記発行可能回数を送信してもよく、また、セルフ端末装置20から管理装置10を経て、管理装置10に前記発行可能回数を携帯端末装置30に送信させるようにしてもよい。
【0099】
なお、宿泊施設に複数のセルフ端末装置20が設置されている場合、通知処理部214は、前記発行可能回数とともに、対象となるセルフ端末装置20を特定することができる端末識別情報を携帯端末装置30に送信する。前記端末識別情報は、例えば、装置番号や装置名称、装置の位置情報などである。
【0100】
これらの情報が携帯端末装置30で受信されると、携帯端末装置30の制御部によって、携帯端末装置30の表示画面に前記発行可能回数や前記端末識別情報などが表示される。これにより、携帯端末装置30を所有する従業員は、特定のセルフ端末装置20において、もうすぐロール紙50の紙切れが生じることを把握することができ、また、そのセルフ端末装置20において紙切れが生じるまでに受付が可能な利用者受付可能数を把握することができる。
【0101】
また、通知処理部214は、前記検知タイミング以降に利用者によるチェックイン手続が受け付けられた手続回数を前記発行可能回数から減算して得られた残り回数が予め定められた設定回数に達した場合に、前記残り回数とともに、ロール紙50の交換を促す交換通知を出力する。
【0102】
前記設定回数は、任意に定めることができる。また、前記設定回数は複数定められていてもよい。例えば、5回、4回、3回、2回、1回の5つの設定回数が定められている場合、通知処理部214は、前記残り回数が5回に達したときに前記交換通知を出力し、その後、チェックイン手続が行われるたびに前記交換通知と前記残り回数が携帯端末装置30に送信される。
【0103】
閾値変更処理部213は、前記検知タイミングが予め定められた繁忙時間帯に属する場合に、前記設定回数を所定回数だけ増加する補正処理を行う。閾値変更処理部213は、例えば、前記設定回数を2倍に増加する補正を行う。これにより、従業員は、前記繁忙時間帯において、補正前よりも多くの回数の交換通知を受け取ることができる。
【0104】
前記繁忙時間帯は、予約管理データ121(図5参照)や、手続回数履歴データ123(図7参照)、勤務スケジュールデータ124(図8参照)を参照して予め定めることができる。
【0105】
例えば、予約管理データ121(図5参照)を参照して、同じ単位時間に属するチェックイン予定時刻を登録した利用者(予約者)の人数が予め定められた第2設定閾値(本発明の第2閾値の一例)以上である時間帯を管理者が抽出して、その時間帯を前記繁忙時間帯に設定することができる。前記第2設定閾値は、例えば5人である。なお、前記繁忙時間帯を決める前記第2設定閾値は、時間帯ごとに異ならせてもよい。
【0106】
また、例えば、手続回数履歴データ123(図7参照)を参照して、過去において単位時間あたりの手続回数が予め定められた第1設定閾値(本発明の第1閾値の一例)以上をカウントした時間帯を管理者が抽出して、その時間帯を前記繁忙時間帯に設定することができる。前記第1設定閾値を例えば5人とした場合、図7において白抜き文字で示された時間帯が前記繁忙時間帯である。なお、前記繁忙時間帯は、曜日ごとに異なる時間帯に設定してもよく、また、前記第1設定閾値を曜日ごとに異なる数値に設定してもよい。
【0107】
また、例えば、今後の勤務スケジュールデータ124(図8参照)を参照して、フロントスタッフが予め定められた第3設定閾値(本発明の第3閾値の一例)以下の時間帯を管理者が抽出して、その時間帯を前記繁忙時間帯に設定することができる。前記第3設定閾値を0人とした場合、図8において白抜き文字で示された時間帯が前記繁忙時間帯である。なお、前記繁忙時間帯を決める前記第3設定閾値は、時間帯ごとに異ならせてもよい。例えば、深夜時間の前記第3設定閾値を0人に設定し、深夜時間を除く日中時間の前記第3設定閾値を1人に設定してもよい。
【0108】
第1時間帯判定部215は、手続回数履歴データ123(図7参照)に基づいて、チェックイン手続の手続回数が前記第1設定閾値以上となる第1時間帯を判定する処理を行う。本実施形態では、第1時間帯判定部215は、残量検知センサー42によって前記設定長さが検知されると、手続回数履歴データ123にアクセスして、直近の同じ曜日の手続回数履歴を参照して、前記第1設定閾値以上となる前記第1時間帯を判定する。そして、第1時間帯判定部215は、判定された前記第1時間帯を前記繁忙時間帯に設定する。
【0109】
第2時間帯判定部216は、予約管理データ121(図5参照)に基づいて、同じ単位時間に属するチェックイン予定時刻を登録した利用者(予約者)の人数が前記第2設定閾値以上である第2時間帯を判定する処理を行う。本実施形態では、第2時間帯判定部216は、残量検知センサー42によって前記設定長さが検知されると、予約管理データ121にアクセスして、その日の予約情報を参照して、前記第2時間帯を判定する。そして、第2時間帯判定部216は、判定された前記第2時間帯を前記繁忙時間帯に設定する。
【0110】
第3時間帯判定部217は、勤務スケジュールデータ124(図8参照)に基づいて、宿泊施設の従業員(フロントスタッフ)の人数が前記第3設定閾値以下の第3時間帯を判定する処理を行う。本実施形態では、第3時間帯判定部217は、残量検知センサー42によって前記設定長さが検知されると、勤務スケジュールデータ124にアクセスして、その日の勤務スケジュールを参照して、前記第3時間帯を判定する。そして、第3時間帯判定部217は、判定された前記第3時間帯を前記繁忙時間帯に設定する。
【0111】
第1予測回数判定部218は、図9に示すように、前記検知タイミングT0から予め定められた特定時間帯の開始時刻T1までの判定対象期間Taに前記チェックイン手続が受け付けられる第1手続予測回数を判定する処理を行う。第1予測回数判定部218は、例えば、予約管理データ121(図5参照)を参照して、前記判定対象期間Taにチェックイン予定時刻を登録した利用者(予約者)の人数をカウントし、そのカウント値を第1手続予測回数に決定する。
【0112】
なお、第1予測回数判定部218は、手続回数履歴データ123にアクセスして、直近の同じ曜日の手続回数履歴を参照して、前記判定対象期間Taに対応する時間帯における手続回数の合計数を前記第1手続予測回数と判定してもよい。
【0113】
第2予測回数判定部219は、図9に示すように、前記検知タイミングT0から前記特定時間帯の終了時刻T2までの判定対象期間Tbに前記チェックイン手続が受け付けられる第2手続予測回数を判定する処理を行う。第2予測回数判定部219は、例えば、予約管理データ121(図5参照)を参照して、前記判定対象期間Tbにチェックイン予定時刻を登録した利用者(予約者)の人数をカウントし、そのカウント値を第2手続予測回数に決定する。
【0114】
なお、第2予測回数判定部219は、手続回数履歴データ123にアクセスして、直近の同じ曜日の手続回数履歴を参照して、前記判定対象期間Tbに対応する時間帯における手続回数の合計数を前記第2手続予測回数と判定してもよい。
【0115】
本実施形態では、前記特定時間帯は、前記検知タイミング以降の時間帯であって、前記繁忙時間帯である。
【0116】
[レシート管理処理]
以下、図10及び図14を参照しつつ、施設管理システム100のセルフ端末装置20において実行されるレシート管理処理の手順の一例とともに、前記発行可能回数を算出して通知する方法について説明する。以下の説明では、前記レシート管理処理が開始される前に、未使用のロール紙50がセルフ端末装置20に装着されていることを前提とする。なお、本発明は、前記レシート管理処理に含まれる一又は複数のステップを実行する方法の発明として捉えることができる。
【0117】
以下に説明する前記レシート管理処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記レシート管理処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。
【0118】
前記レシート管理処理は、主として、セルフ端末装置20の制御部21により実行される。例えば、制御部21が記憶部22に記憶された制御プログラムを実行することによって、前記レシート管理処理が実行される。また、前記レシート管理処理は、処理実行主体である制御部21に対応するプロセッサによって各ステップが実行されてもよく、或いは、管理装置10の制御部11及びセルフ端末装置20の制御部21それぞれに対応する複数のプロセッサによって各ステップが分散して実行されてもよい。
【0119】
以下、図10を参照して、前記レシート管理処理の第1の処理例の手順について説明する。
【0120】
まず、ステップS11において、制御部21は、光センサー421からの出力信号に基づいて、ロール紙50の残量が前記設定長さになったか否かを判定する。ステップS11は、本発明の残量検知ステップの一例である。
【0121】
ロール紙50の残量が前記設定長さまで減少したと判定されると、制御部21は、ステップS11の判定が行われた前記検知タイミングT0までに行われたチェックイン手続の手続回数を取得する(S12)。なお、前記手続回数は管理装置10でカウントされており、そのカウント値は制御部21からの要求に応じて管理装置10からセルフ端末装置20に送信される。
【0122】
その後、制御部21は、前記第1平均長さXaを算出し(S13)、更に前記標準偏差Sを算出し(S14)、前記算出式(1)を用いて前記発行可能回数Rを算出する(S15)。ステップS15は、本発明の発行回数算出ステップの一例である。
【0123】
次のステップS16では、制御部21は、ステップS15で算出した前記発行可能回数Rを従業員が所持する携帯端末装置30に送信する。ステップS16は、本発明の出力ステップの一例である。
【0124】
ステップS17では、制御部21は、前記残り回数が前記設定回数以下になったか否かを判定する。前記残り回数は、前記発行可能回数Rから、前記検知タイミングT0以降に利用者によるチェックイン手続が受け付けられた手続回数を減算して得られた残りの発行可能回数である。制御部21は、前記検知タイミングT0以降にチェックイン手続が行われるたびに前記残り回数を算出し、ステップS17の判定処理を行う。
【0125】
ステップS17において前記残り回数が前記設定回数以下と判定されると、制御部21は、ロール紙50の交換を促す交換通知を携帯端末装置30に送信する。
【0126】
以上説明したように、本発明の実施形態では、ロール紙50の残量が前記設定長さまで減少したことが検知されると、その検知タイミングT0までに発行された前記第1平均長さXaと、前記検知タイミングT0までに発行された前記レシートの個別シート長と、前記設定長さと、に基づいて、前記発行可能回数Rが算出され、その後、前記発行可能回数Rが制御部21によって携帯端末装置30に送信される。
【0127】
これにより、従業員は、ロール紙50が紙切れを起こす前にロール紙50が前記所定長さまで減少したことを把握することができる。また、ロール紙50の残量が前記設定長さ以下になった後の前記レシートの発行可能回数Rを把握することにより、宿泊施設の従業員は、セルフ端末装置20においてあと何人のチェックイン手続の受付が可能かを知ることができる。その結果、従業員は、セルフ端末装置20が利用者によって使用されていない間を見計らって、適切なタイミングでロール紙50の交換を行うことができる。つまり、従業員は、利用者を待たせることのない交換作業タイミングを容易に見計らうことができる。
【0128】
次に、図11を参照して、前記レシート管理処理の第2の処理例の手順について説明する。なお、前記第2の処理例においては、前記第1の処理例と同様の手順には前記第1の処理例に用いたステップ番号を付し示すことにより、該当する手順の処理の説明を省略する。
【0129】
ステップS11からステップS13の処理が行われると、次のステップS131において、制御部21は、前記第2平均長さXbを算出する。その後、制御部21は、前記標準偏差Sを算出する(S14)。
【0130】
次のステップS141では、制御部21は、ステップS131で算出した前記第2平均長さXbと、ステップS13で算出した前記第1平均長さXaとを比較して、前記第2平均長さXbが前記第1平均長さXaよりも長いか否かを判定する。
【0131】
ステップS141において、前記第2平均長さXbが前記第1平均長さXaと同じか、または前記第1平均長さXaよりも短い場合は、ステップS16に進み、ステップS16からステップS18までの各処理を順次実行する。
【0132】
一方、ステップS141において、前記第2平均長さXbが前記第1平均長さXaよりも長いと判定されると、次のステップS142において前記係数kを決定し、その後、前記算出式(2)を用いて前記発行可能回数Rを算出する(S143)。その後、ステップS16に進み、ステップS16からステップS18までの各処理を順次実行する。ステップS143は、本発明の発行回数算出ステップの一例である。
【0133】
前記検知タイミングT0以降に、クーポン券やイベントチケットなどを事前にセルフ端末装置20で発行する必要のあるイベントが開催される場合、前記所定期間における前記第2平均長さXbが前記第1平均長さXaよりも長くなる。この場合、前記検知タイミングT0以降も、レシートの個別シート長が前記第1平均長さXaよりも長くなる傾向がある。それにも関わらず、前記算出式(1)を用いて前記発行可能回数Rを算出した場合、実際に紙切れを起こすまでの発行回数が前記発行可能回数Rよりも少なくなるおそれがある。したがって、上述した第2の処理例のように、前記第1平均長さXaよりも第2平均長さXbのほうが長い場合は、前記算出式(1)を用いて算出された前記発行可能回数Rよりも少ない回数が算出されるように、前記算出式(2)を用いて前記発行可能回数Rを算出することが好ましい。
【0134】
次に、図12を参照して、前記レシート管理処理の第3の処理例の手順について説明する。なお、前記第3の処理例において、前記第1及び第2の処理例のステップS11~S16まで共通するため、前記第1及び第2の処理例と相違するステップS16以降の手順についてのみ説明し、その他の手順の処理の説明を省略する。
【0135】
ステップS11からステップS16の処理が行われると、次のステップS161において、制御部21は、前記検知タイミングT0が前記繁忙時間帯であるか否かを判定する。
【0136】
ステップS161において、前記検知タイミングT0が前記繁忙時間帯であると判定されると、制御部21は、ステップS17の判定に用いられる前記設定回数を補正する。具体的には、制御部21は、前記設定回数を上述した所定回数だけ増加する補正を行う。その後、ステップS17以降の処理を実行する。なお、ステップS161において、前記検知タイミングT0が前記繁忙時間帯でないと判定されると、制御部21は、前記設定回数の補正を行うことなく、ステップS17以降の処理を順次実行する。
【0137】
このように、前記第3の処理例において、前記検知タイミングT0が前記繁忙時間帯である場合に前記設定回数を増加する補正が行われるため、従業員は、前記繁忙時間帯に、補正前よりも多くの回数の前記交換通知を頻繁に受け取ることができる。
【0138】
次に、図13を参照して、前記レシート管理処理の第4の処理例の手順について説明する。なお、前記第4の処理例において、前記第1~第3の処理例のステップS11~S16まで共通するため、前記第1~第3の処理例と相違するステップS16以降の手順についてのみ説明し、その他の手順の処理の説明を省略する。
【0139】
ステップS11からステップS16の処理が行われると、次のステップS1601において、制御部21は、手続回数履歴データ123(図7参照)に基づいて、前記第1時間帯を判定する。また、次のステップS1602では、制御部21は、予約管理データ121(図5参照)に基づいて、前記第2時間帯を判定する。また、次のステップS1603では、制御部21は、勤務スケジュールデータ124(図8参照)に基づいて、前記第3時間帯を判定する。
【0140】
前記第1時間帯、前記第2時間帯、及び前記第3時間帯が判定されると、次のステップS1604において、制御部21は、各時間帯を前記繁忙時間帯に設定する。その後、制御部21は、ステップS161以降の処理を順次実行する。なお、上述の複数の時間帯のうちの少なくとも一つ又は二つの時間帯だけ前記繁忙時間帯に設定してもよい。
【0141】
このように、前記第4の処理例において、制御部21によって判定された第1~第3時間帯が前記繁忙時間帯に設定されるため、管理者は、前記繁忙時間帯を手動で設定する必要がなくなり、管理者の負担が軽減される。
【0142】
次に、図14を参照して、前記レシート管理処理の第5の処理例の手順について説明する。なお、前記第5の処理例において、前記第1~第4の処理例のステップS11~S15まで共通するため、前記第1~第4の処理例と相違するステップS15以降の手順についてのみ説明し、その他の手順の処理の説明を省略する。
【0143】
ステップS11からステップS15の処理が行われると、次のステップS151において、制御部21は、手続回数履歴データ123(図7参照)に基づいて、前記第1時間帯を判定する。また、次のステップS152では、制御部21は、予約管理データ121(図5参照)に基づいて、前記第2時間帯を判定する。また、次のステップS153では、制御部21は、勤務スケジュールデータ124(図8参照)に基づいて、前記第3時間帯を判定する。なお、ステップS151~S153の各処理は、実質的にステップS1601~S1603それぞれと同じ処理である。
【0144】
前記第1時間帯、前記第2時間帯、及び前記第3時間帯が判定されると、次のステップS154において、制御部21は、各時間帯を前記特定時間帯に設定する。なお、上述の複数の時間帯のうちの少なくとも一つ又は二つの時間帯だけ前記特定時間帯に設定してもよい。
【0145】
次のステップS155では、制御部21は、前記判定対象期間Taにおける前記第1手続予測回数N1を判定する。そして、次のステップS156では、制御部21は、前記判定対象期間Tbにおける前記第2手続予測回数N2を判定する。前記第1手続予測回数N1は、前記判定対象期間Taにおける前記チェックイン手続の予測回数である。また、前記第2手続予測回数N2は、前記判定対象期間Tbにおける前記チェックイン手続の予測回数である。
【0146】
次のステップS157では、制御部21は、ステップS155で判定された前記第1手続予測回数N1と、ステップS156で判定された前記第2手続予測回数N2と、前記発行可能回数Rとを比較して、前記発行可能回数Rが、前記第1手続予測回数N1以上であり、かつ、前記第2手続予測回数N2以下であるか否かを判定する。
【0147】
ステップS157において、前記発行可能回数Rが、前記第1手続予測回数N1以上、前記第2手続予測回数N2以下の範囲内にある場合は、ステップS18に進み、前記交換通知が携帯端末装置30に送信される。
【0148】
一方、ステップS157において、前記発行可能回数Rが、前記第1手続予測回数N1未満、又は、前記第2手続予測回数N2を超えていると判定された場合は、ステップS16に進み、制御部21は、ステップS16からステップS18までの各処理を順次実行する。
【0149】
このように、前記第5の処理例において、制御部21によって算出された前記発行可能回数Rが、前記第1手続予測回数N1以上であり、かつ、前記第2手続予測回数N2以下の範囲内にあると判定された場合は、第R回目のチェックイン手続が前記特定期間内に行われることを意味する。前記特定期間は、繁忙期間或いはスタッフ数が少ない期間である。この特定期間に第R回目のチェックイン手続が行われると、ロール紙50の紙切れが生じる可能性が高く、その場合、手続中に交換作業を行わなければならなくなり、利用者を待たせることになる。したがって、ロール紙50の残量が前記所定長さまで減少したと判定された後に、前記発行可能回数Rが、前記第1手続予測回数N1以上であり、かつ、前記第2手続予測回数N2以下の範囲内にあると判定された場合は、ロール紙50を早期に交換させるべく、前記交換通知を送信することが好ましい。
【0150】
なお、上述の実施形態では、ホテルや旅館等の宿泊施設に適用されるセルフ端末装置20、及び施設管理システム100を例示したが、本発明は、前記宿泊施設に適用されるセルフ端末装置20やシステムに限られない。上述した実施形態は、本発明の単なる一実施例であり、本発明は、施設のチェックイン手続やチェックアウト手続などの利用手続を利用者自らが行うように構成されたセルフ端末装置20、及びこれを備える施設管理システムにも適用可能である。
【0151】
たとえば、前記利用手続としては、事前に利用予約をしたゴルフ場などの娯楽施設(施設の一例)におけるチェックイン手続、空港(施設の一例)における搭乗手続、港湾施設(施設の一例)における乗船手続、映画館や美術館(施設の一例)における入館手続、オフィスビルや行政サービスなどを行う施設などにおける入館手続、貸し会議室やカラオケ店、飲食店などの各施設の利用開始手続などが該当する。
【0152】
なお、本発明の他の実施形態として、セルフ端末装置20の制御部21に含まれる各処理部の一部又は全部が管理装置10の制御部11に含まれてもよい。
【0153】
また、本発明の施設管理システム100は、管理装置10及びセルフ端末装置20で構成されてもよいし、セルフ端末装置20のみによって構成されていてもよい。
【0154】
[発明の付記]
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0155】
〈付記1〉
施設を利用する利用者による利用手続を受け付ける端末装置であって、
連続紙が巻回されたロール紙と、
前記利用手続が行われる度に、前記ロール紙から送り出された前記連続紙に印字して受領シートを発行する受領シート発行部と、
前記ロール紙に残存する前記連続紙の残量が予め定められた設定長さまで減少したことを検知する残量検知部と、
前記残量検知部による検知タイミングまでに発行された前記受領シートの第1平均長さ、前記検知タイミングまでに発行された前記受領シートそれぞれの個別シート長、及び前記設定長さ、に基づいて、前記検知タイミングから用紙切れを起こすまでの間に発行可能な前記受領シートの発行可能回数を算出する発行回数算出部と、
前記発行可能回数を出力する出力処理部と、
を備える、端末装置。
【0156】
〈付記2〉
前記検知タイミングから予め定められた特定時間帯の開始時までの間に前記利用手続が受け付けられる第1手続予測回数を判定する第1予測回数判定部と、
前記検知タイミングから前記特定時間帯の終了時までの間に前記利用手続が受け付けられる第2手続予測回数を判定する第2予測回数判定部と、を更に備え、
前記出力処理部は、
前記発行可能回数が、前記第1手続予測回数よりも少ない場合、又は前記第2手続予測回数よりも多い場合に前記発行可能回数を出力し、
前記発行可能回数が、前記第1手続予測回数以上であり、且つ前記第2手続予測回数以下である場合に、前記ロール紙の交換を促す交換通知を出力する、付記1に記載の端末装置。
【0157】
〈付記3〉
前記利用手続を受け付けた受付時刻を含む受付履歴情報に基づいて、前記利用手続の手続回数が予め定められた第1閾値以上となる第1時間帯を判定する第1時間帯判定部を更に備え、
前記特定時間帯は、前記第1時間帯判定部によって判定された前記第1時間帯である、付記2に記載の端末装置。
【0158】
〈付記4〉
前記利用者が前記施設を利用予約する際に指定した利用開始予定時刻を含む予約情報に基づいて、同じ時間帯に属する前記利用開始予定時刻を指定した前記利用者の人数が予め定められた第2閾値以上となる第2時間帯を判定する第2時間帯判定部を更に備え、
前記特定時間帯は、前記第2時間帯判定部によって判定された前記第2時間帯である、付記2に記載の端末装置。
【0159】
〈付記5〉
前記施設の従業員の勤務スケジュールを含むスケジュール情報に基づいて、前記従業員の人数が予め定められた第3閾値よりも少ない第3時間帯を判定する第3時間帯判定部を更に備え、
前記特定時間帯は、前記第3時間帯判定部によって判定された前記第3時間帯である、付記2に記載の端末装置。
【0160】
〈付記6〉
前記出力処理部は、
前記検知タイミング以降に前記利用手続が受け付けられた手続回数を前記発行可能回数から減算して得られた残り回数が予め定められた設定回数に達した場合に、前記残り回数とともに、前記ロール紙の交換を促す交換通知を出力する、付記1から5のいずれかに記載の端末装置。
【0161】
〈付記7〉
前記検知タイミングが予め定められた繁忙時間帯に属する場合に、前記設定回数を所定回数だけ増加する補正を行う補正処理部を更に備える、付記6に記載の端末装置。
【0162】
〈付記8〉
前記利用手続を受け付けた受付時刻を含む受付履歴情報に基づいて、前記利用手続の手続回数が予め定められた第1閾値以上となる第1時間帯を判定する第1時間帯判定部を更に備え、
前記繁忙時間帯は、前記第1時間帯判定部によって判定された前記第1時間帯である、付記7に記載の端末装置。
【0163】
〈付記9〉
前記利用者が前記施設を利用予約する際に指定した利用開始予定時刻を含む予約情報に基づいて、同じ時間帯に属する前記利用開始予定時刻を指定した前記利用者の人数が予め定められた第2閾値以上となる第2時間帯を判定する第2時間帯判定部を更に備え、
前記繁忙時間帯は、前記第2時間帯判定部によって判定された前記第2時間帯である、付記7に記載の端末装置。
【0164】
〈付記10〉
前記施設の従業員の勤務スケジュールを含むスケジュール情報に基づいて、前記従業員の人数が予め定められた第3閾値よりも少ない第3時間帯を判定する第3時間帯判定部を更に備え、
前記繁忙時間帯は、前記第3時間帯判定部によって判定された前記第3時間帯である、付記7に記載の端末装置。
【0165】
〈付記11〉
前記発行回数算出部は、前記検知タイミングまでに発行された前記受領シートの前記第1平均長さをXa、前記個別シート長それぞれの標準偏差をS、前記設定長さをL、前記発行可能回数をRとすると、次式(1)を用いて前記発行可能回数を算出する、付記1から10のいずれかに記載の端末装置。
R={L-2(Xa+2S)}/(Xa+S)・・・(1)
【0166】
〈付記12〉
前記検知タイミングまでに発行された前記受領シートの前記第1平均長さよりも、前記検知タイミングよりも前の所定期間に発行された前記受領シートの第2平均長さが長い場合に、
前記発行回数算出部は、各平均長さの差分に応じた係数をk(ただし、k>1)、前記第1平均長さをXa、前記個別シート長さそれぞれの標準偏差をS、前記設定長さをL、前記発行可能回数をRとすると、次式(2)を用いて前記発行可能回数を算出する、付記1から11のいずれかに記載の端末装置。
R={L-2(Xa+2S)}/k(Xa+S)・・・(2)
【0167】
〈付記13〉
施設を利用する利用者による利用手続を受け付ける端末装置に適用される方法であって、
前記端末装置は、
連続紙が巻回されたロール紙と、
前記利用手続が行われる度に、前記ロール紙から送り出された前記連続紙に印字して受領シートを発行する受領シート発行部と、を備え、
前記ロール紙に残存する前記連続紙の残量が予め定められた設定長さまで減少したことを検知する残量検知ステップと、
前記残量検知ステップによる検知タイミングまでに発行された前記受領シートの第1平均長さ、前記検知タイミングまでに発行された前記受領シートそれぞれの個別シート長、及び前記設定長さ、に基づいて、前記検知タイミングから用紙切れを起こすまでの間に発行可能な前記受領シートの発行可能回数を算出する発行回数算出ステップと、
前記発行可能回数を出力する出力ステップと、を一又は複数のプロセッサにより実行する方法。
【0168】
〈付記14〉
施設を利用する利用者による利用手続を受け付ける端末装置に適用されるプログラムであって、
前記端末装置は、
連続紙が巻回されたロール紙と、
前記利用手続が行われる度に、前記ロール紙から送り出された前記連続紙に印字して受領シートを発行する受領シート発行部と、を備え、
前記ロール紙に残存する前記連続紙の残量が予め定められた設定長さまで減少したことを検知する残量検知ステップと、
前記残量検知ステップによる検知タイミングまでに発行された前記受領シートの第1平均長さ、前記検知タイミングまでに発行された前記受領シートそれぞれの個別シート長、及び前記設定長さ、に基づいて、前記検知タイミングから用紙切れを起こすまでの間に発行可能な前記受領シートの発行可能回数を算出する発行回数算出ステップと、
前記発行可能回数を出力する出力ステップと、を一又は複数のプロセッサに実行させるためのプログラム。
【0169】
〈付記15〉
付記14に記載のプログラムが記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【符号の説明】
【0170】
10 :管理装置
11 :制御部
20 :セルフ端末装置
21 :制御部
30 :携帯端末装置
40 :レシート発行部
40A :レシート排出口
41 :ホルダー
42 :残量検知センサー
43 :シート押さえローラー
44 :シートセンサー
45 :給送ローラー
46 :記録ヘッド
50 :ロール紙
100 :施設管理システム
210 :受付処理部
211 :表示処理部
212 :発行回数算出部
213 :閾値変更処理部
214 :通知処理部
215 :第1時間帯判定部
216 :第2時間帯判定部
217 :第3時間帯判定部
218 :第1予測回数判定部
219 :第2予測回数判定部
421 :光センサー
422 :回転子
423 :被検知部
424 :センサーアーム
2101 :チェックイン処理部
2102 :チェックアウト処理部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14