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特開2024-127603依頼支援システム、依頼支援方法、及び依頼支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127603
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】依頼支援システム、依頼支援方法、及び依頼支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240912BHJP
【FI】
G06Q30/0601 312
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036861
(22)【出願日】2023-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135817
【弁理士】
【氏名又は名称】華山 浩伸
(74)【代理人】
【識別番号】100167302
【弁理士】
【氏名又は名称】種村 一幸
(74)【代理人】
【識別番号】100181869
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 雄一
(72)【発明者】
【氏名】平井 佐和
(72)【発明者】
【氏名】箭野 裕己
(72)【発明者】
【氏名】小寺 真人
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB53
5L049BB53
(57)【要約】
【課題】依頼者の依頼に対してサービスを提供する事業形態の利便性を向上させることが可能な依頼支援システム、依頼支援方法、及び依頼支援プログラムを提供する。
【解決手段】送迎支援システム10は、送迎サービスの提供を依頼する依頼者に対して、複数の登録運転者のうち送迎サービスを提供可能なサービス提供者により送迎サービスを提供させる。通知処理部115は、複数の登録運転者のうち送迎サービスの送迎依頼を受けることが可能な依頼待機状態に設定していない登録運転者の運転者端末2Yに、前記依頼待機状態に設定することを促す待機要求を通知する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のサービスの提供を依頼する依頼者に対して、複数の登録ユーザーのうち前記サービスを提供可能なサービス提供者により前記サービスを提供させる依頼支援システムであって、
前記複数の登録ユーザーのうち前記サービスの提供依頼を受けることが可能な依頼待機状態に設定していない前記登録ユーザーの操作端末に、前記依頼待機状態に設定することを促す待機要求を通知する通知処理部を備える依頼支援システム。
【請求項2】
前記通知処理部は、前記依頼者からの前記サービスの提供依頼が基準値よりも多くなると予測される場合に、前記待機要求を前記操作端末に通知する、
請求項1に記載の依頼支援システム。
【請求項3】
前記通知処理部は、所定の日時又は曜日に前記待機要求を前記操作端末に通知する、
請求項1に記載の依頼支援システム。
【請求項4】
前記通知処理部は、前記依頼者から前記サービスの利用意思に関する利用情報を取得した場合に、前記待機要求を前記操作端末に通知する、
請求項1に記載の依頼支援システム。
【請求項5】
前記待機要求の通知先の登録ユーザーを特定する特定処理部をさらに備え、
前記特定処理部は、前記複数の登録ユーザーの中から所定の条件を満たす一部の登録ユーザーを、前記通知先の登録ユーザーとして特定する、
請求項1~4のいずれかに記載の依頼支援システム。
【請求項6】
前記特定処理部は、前記サービスの過去のログイン状況と、前記依頼待機状態の過去の設定状況と、前記サービスの提供依頼に対して前記サービス提供者として決定されたか否かを示す過去のマッチング状況との少なくともいずれかに基づいて、前記通知先の登録ユーザーを特定する、
請求項5に記載の依頼支援システム。
【請求項7】
前記特定処理部は、過去の所定期間において、前記操作端末が前記サービスにログインした回数又は頻度が閾値未満であって、前記操作端末を前記依頼待機状態に設定した回数又は頻度が閾値以上の登録ユーザーを、前記通知先の登録ユーザーとして特定する、
請求項6に記載の依頼支援システム。
【請求項8】
前記特定処理部は、過去の第1所定期間において、前記操作端末が前記サービスにログインした回数又は頻度が閾値以上であって、前記操作端末を前記依頼待機状態に設定した回数又は頻度が閾値以上、かつ、前記第1所定期間より直近の第2所定期間のマッチング回数が所定回数未満である登録ユーザーを、前記通知先の登録ユーザーとして特定する、
請求項6に記載の依頼支援システム。
【請求項9】
前記特定処理部は、
過去の所定期間において、前記操作端末が前記サービスにログインした回数又は頻度が閾値未満であって、前記操作端末を前記依頼待機状態に設定した回数又は頻度が閾値以上の第1登録ユーザーと、
過去の第1所定期間において、前記操作端末が前記サービスにログインした回数又は頻度が閾値以上であって、前記操作端末を前記依頼待機状態に設定した回数又は頻度が閾値以上、かつ、前記第1所定期間より直近の第2所定期間のマッチング回数が所定回数未満である第2登録ユーザーと、
を前記通知先の登録ユーザーとして特定し、
前記通知処理部は、前記第1登録ユーザーの前記操作端末に前記待機要求を通知し、その後に前記第1登録ユーザーが前記サービス提供者として決定されなかった場合に、前記第2登録ユーザーの前記操作端末に前記待機要求を通知する、
請求項6に記載の依頼支援システム。
【請求項10】
前記操作端末を前記依頼待機状態に設定したにもかかわらず前記サービスの提供依頼に対して前記サービス提供者として決定されなかった登録ユーザーに所定の特典を付与する、
請求項1に記載の依頼支援システム。
【請求項11】
前記操作端末を前記依頼待機状態に設定している登録ユーザーに、前記依頼待機状態の継続時間に応じた特典を付与する、
請求項1に記載の依頼支援システム。
【請求項12】
前記サービスは、特定地域において第1住民の依頼に対して第2住民が運転者となって車両で前記第1住民を送迎する送迎サービスである、
請求項1に記載の依頼支援システム。
【請求項13】
所定のサービスの提供を依頼する依頼者に対して、複数の登録ユーザーのうち前記サービスを提供可能なサービス提供者により前記サービスを提供させる依頼支援方法であって、
前記登録ユーザーの操作端末を前記サービスの提供依頼を受けることが可能な依頼待機状態に設定することを促す待機要求を、前記操作端末に通知する必要があると判断した場合に、前記待機要求を前記操作端末に通知する、
ことを一又は複数のプロセッサーが実行する依頼支援方法。
【請求項14】
所定のサービスの提供を依頼する依頼者に対して、複数の登録ユーザーのうち前記サービスを提供可能なサービス提供者により前記サービスを提供させる依頼支援プログラムであって、
前記登録ユーザーの操作端末を前記サービスの提供依頼を受けることが可能な依頼待機状態に設定することを促す待機要求を、前記操作端末に通知する必要があると判断した場合に、前記待機要求を前記操作端末に通知する、
ことを一又は複数のプロセッサーに実行させるための依頼支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、依頼者からの依頼に対するサービスの提供を支援する依頼支援システム、依頼支援方法、及び依頼支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、様々な分野において依頼者からの依頼に対してサービス提供者をマッチングして当該依頼に対するサービスを提供するシステムが知られている。
【0003】
例えば、地域の住民が送迎の依頼をすると、依頼を受けることができる住民が運転者となって自家用車で依頼者の住民を送迎するサービスにおいて、送迎を依頼する依頼者と送迎を行う運転者とをマッチングするシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-179331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
現状の前記サービスでは、依頼者が送迎を依頼したいと思ったときに運転者が待機していない場合、依頼者は送迎サービスを利用することができない問題が生じる。また、運転者が待機している場合に依頼者からの送迎依頼が来ない場合、運転者のモチベーションが下がってしまう問題も生じる。このように、従来のシステムでは、依頼者の依頼に対してサービスを提供する事業形態の利便性が低下する問題が生じる。
【0006】
本発明の目的は、依頼者の依頼に対してサービスを提供する事業形態の利便性を向上させることが可能な依頼支援システム、依頼支援方法、及び依頼支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一の局面に係る依頼支援システムは、所定のサービスの提供を依頼する依頼者に対して、複数の登録ユーザーのうち前記サービスを提供可能なサービス提供者により前記サービスを提供させるシステムである。前記依頼支援システムは、前記複数の登録ユーザーのうち前記サービスの提供依頼を受けることが可能な依頼待機状態に設定していない前記登録ユーザーの操作端末に、前記依頼待機状態に設定することを促す待機要求を通知する通知処理部を備える。
【0008】
本発明の他の局面に係る依頼支援方法は、所定のサービスの提供を依頼する依頼者に対して、複数の登録ユーザーのうち前記サービスを提供可能なサービス提供者により前記サービスを提供させる方法である。前記依頼支援方法では、一又は複数のプロセッサーが、前記登録ユーザーの操作端末を前記サービスの提供依頼を受けることが可能な依頼待機状態に設定することを促す待機要求を、前記操作端末に通知する必要があると判断した場合に、前記待機要求を前記操作端末に通知する。
【0009】
本発明の他の局面に係る依頼支援プログラムは、所定のサービスの提供を依頼する依頼者に対して、複数の登録ユーザーのうち前記サービスを提供可能なサービス提供者により前記サービスを提供させるプログラムである。前記依頼支援プログラムは、前記登録ユーザーの操作端末を前記サービスの提供依頼を受けることが可能な依頼待機状態に設定することを促す待機要求を、前記操作端末に通知する必要があると判断した場合に、前記待機要求を前記操作端末に通知する、ことを一又は複数のプロセッサーに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、依頼者の依頼に対してサービスを提供する事業形態の利便性を向上させることが可能な依頼支援システム、依頼支援方法、及び依頼支援プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本発明の実施形態に係る送迎支援システムの構成を示す機能ブロック図である。
図2図2は、本発明の実施形態に係る送迎支援システムにおいて利用されるユーザー情報の一例を示す図である。
図3図3は、本発明の実施形態に係る送迎支援システムにおいて利用される運転者情報の一例を示す図である。
図4図4は、本発明の実施形態に係る送迎支援システムにおいて利用されるポイント情報の一例を示す図である。
図5図5は、本発明の実施形態に係る依頼者端末及び運転者端末に表示されるメニュー画面の一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施形態に係る運転者端末に表示される待機画面の一例を示す図である。
図7図7は、本発明の実施形態に係る依頼者端末に表示される候補一覧画面の一例を示す図である。
図8図8は、本発明の実施形態に係る依頼者端末に表示される詳細画面の一例を示す図である。
図9図9は、本発明の実施形態に係る運転者端末に表示される依頼画面の一例を示す図である。
図10図10は、本発明の実施形態に係る依頼者端末に表示される成立画面の一例を示す図である。
図11図11は、本発明の実施形態に係る依頼者端末及び運転者端末に表示されるポイント受付画面の一例を示す図である。
図12図12は、本発明の実施形態に係る依頼者端末及び運転者端末に表示される完了画面の一例を示す図である。
図13図13は、本発明の実施形態に係る運転者端末に表示される待機要求の一例を示す図である。
図14図14は、本発明の実施形態に係る依頼者端末及び運転者端末に表示されるメニュー画面の一例を示す図である。
図15図15は、本発明の実施形態に係る運転者端末に表示される待機要求の一例を示す図である。
図16図16は、本発明の実施形態に係る送迎支援システムが実行する通知先特定処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図17図17は、本発明の実施形態に係る送迎支援システムが実行する送迎支援処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。なお、以下の各実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0013】
本発明の依頼支援システムは、依頼者からの依頼に対するサービスの提供を支援するシステムである。具体的には、前記依頼支援システムは、所定のサービスの提供を依頼する依頼者に対して、複数の登録ユーザーのうち前記サービスを提供可能なサービス提供者により前記サービスを提供させるシステムである。前記依頼支援システムは、送迎、作業(草刈り、雪かきなど)、家事、子育て、子供の一時預かり、買い物、配送など様々なサービスに適用することが可能である。以下の実施形態では、本発明の依頼支援システムの一例として、依頼者からの送迎サービスの依頼(送迎依頼)に基づいて複数の登録運転者の中から前記送迎サービスを提供可能な運転者を決定し、前記依頼者に対して運転者により前記送迎サービスを提供させる送迎支援システムを例に挙げて説明する。例えば、前記送迎支援サービスは、特定の地域の住民が送迎の依頼をすると、依頼を受けることができる住民が運転者(サービス提供者)となって自家用車で依頼者の住民を送迎する地域送迎サービス(共助、共生サービス)に適用することができる。
【0014】
[送迎支援システム10]
図1に示すように、本発明の実施形態に係る送迎支援システム10は、送迎支援装置1と一又は複数のユーザー端末2とを含む。送迎支援装置1及びユーザー端末2は、インターネット、LAN、WAN、又は公衆電話回線などの通信網N1を介して通信可能である。
【0015】
送迎支援装置1は、依頼者が出発地及び目的地を設定して送迎依頼をした場合に、前記送迎依頼を受けることができる運転者をマッチングする送迎サービスを提供する。
【0016】
ユーザー端末2には、前記送迎サービスを利用して送迎依頼をする依頼者が所持する依頼者端末2Xと、前記送迎サービスを利用して前記送迎依頼を受けて自家用車で依頼者を送迎する運転者が所持する運転者端末2Yとが含まれる。依頼者端末2X及び運転者端末2Yのそれぞれは、例えばスマートフォンなどの携帯情報端末である。依頼者端末2X及び運転者端末2Yのそれぞれには、前記送迎サービスを実行するためのアプリケーションがインストールされる。送迎支援システム10において、依頼者端末2X及び運転者端末2Yのそれぞれは、1台含まれてもよいし複数台含まれてもよい。
【0017】
なお、本実施形態では、送迎支援装置1単体が本発明に係る依頼支援システムに相当するが、本発明に係る依頼支援システムは、送迎支援装置1及びユーザー端末2のうち一又は複数の構成要素を含むものであってもよい。例えば、送迎支援装置1、依頼者端末2X、及び運転者端末2Yの構成要素が協働して後述する送迎支援処理(図17参照)を分担して実行する場合には、その処理を実行する複数の構成要素を含むシステムが、本発明に係る依頼支援システムを構成してもよい。例えば、送迎支援装置1、依頼者端末2X、及び運転者端末2Yが、本発明に係る依頼支援システムを構成してもよい。
【0018】
[送迎支援装置1]
図1に示すように、送迎支援装置1は、制御部11、記憶部12、操作表示部13、通信I/F14などを備える。送迎支援装置1は、例えばパーソナルコンピュータのような情報処理装置である。送迎支援装置1は、クラウドサーバーで構成されてもよい。送迎支援装置1は、1台のコンピュータに限らず、複数台のコンピュータが協働して動作するコンピュータシステムであってもよい。また、送迎支援装置1で実行される各種の処理は、一又は複数のプロセッサーによって分散して実行されてもよい。
【0019】
通信I/F14は、送迎支援装置1を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して依頼者端末2X及び運転者端末2Yなどの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0020】
操作表示部13は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0021】
記憶部12は、各種の情報を記憶する半導体メモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリーなどを含む不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部12には、制御部11に後述の送迎支援処理(図17参照)を実行させるための送迎支援プログラムなどの制御プログラムが記憶されている。例えば、前記送迎支援プログラムは、USB、CD又はDVD(いずれも登録商標)などのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、送迎支援装置1に電気的に接続されるUSBドライブ、CDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部12に記憶される。前記送迎支援プログラムは、通信網N1を介して外部機器からダウンロードされて記憶部12に記憶されてもよい。
【0022】
また、記憶部12には、地図情報データベース121(以下、「地図情報DB121」という。)、ユーザー情報データベース122(以下、「ユーザー情報DB122」という。)、運転者情報データベース123(以下、「運転者情報DB123」という。)、ポイント情報データベース124(以下、「ポイント情報DB124」という。)が含まれる。また、記憶部12には、道路情報(渋滞情報、事故情報など)が記憶される道路情報データベースなどが含まれてもよい。
【0023】
地図情報DB121には、道路に関する道路データ、交差点に関する交差点データ、施設の位置及び外観(形状等)に関する施設データなどの地図情報が記憶される。
【0024】
図2は、ユーザー情報DB122の一例を示す図である。ユーザー情報DB122には、前記送迎サービスを利用可能なユーザー(依頼者及び運転者)の情報が登録される。例えばユーザーは、ユーザー端末2において前記送迎サービスのアプリケーションをインストールして、登録画面においてID、パスワード、名前、メールアドレス、アイコン画像、運転者資格などの情報を登録する。前記ID及び前記パスワードは、ユーザーにより任意に設定することが可能であり、前記送迎サービスを利用する際のログイン情報として利用される。前記メールアドレスは、例えば送迎支援装置1との間で各種情報を送受信するためのメールアドレスである。前記アイコン画像は、ユーザーを識別可能な画像情報であり、例えばユーザーの顔画像である。
【0025】
前記運転者資格は、ユーザー情報DB122に登録されるユーザーのうち、資格取得を申請して所定の条件を満たしたユーザーに付与される。例えば、車両の運転を安全に遂行し得る能力、適性を有するユーザーに前記運転者資格が付与される。また前記能力及び前記適性は、運転免許(第一種運転免許)の有無、年齢、経験年数、実績、健康状態などの指標に基づいて判断される。前記運転者資格を有しないユーザーは、依頼者として送迎依頼をすることは可能であるが、運転者として他のユーザー(依頼者)を送迎することは禁止される。一方、前記運転者資格を有するユーザーは、依頼者として送迎依頼をすることが可能であり、さらに運転者となって他のユーザー(依頼者)を送迎することも可能である。前記運転者資格の状況(有無)は、ユーザーの資格取得の申請、資格取り消しの申請、運転実績(送迎の実績)、依頼者による評価などに基づいて適宜更新される。
【0026】
図3は、運転者情報DB123の一例を示す図である。運転者情報DB123には、送迎を行うことが可能なユーザー、すなわち前記運転者資格(図2参照)を有する運転者の情報が登録される。具体的には、運転者情報DB123には、運転者ごとに、送迎に利用される車両の車両情報、送迎を行うことが可能な日時の情報(送迎可能日時)、現在のステータス情報などが登録される。前記車両は、運転者の自家用車であってもよいし、複数の運転者で共同利用する共有車両であってもよい。前記自家用車及び前記共有車両は本発明の車両の一例であるが、本発明の車両はこれらに限定されず、地域の共助の一環として利用される車両であってもよい。
【0027】
運転者情報DB123の前記車両情報には、例えば、車両番号、車種、車体カラー、乗車可能人数、車検証情報、運転者の免許証情報などが含まれる。前記送迎可能日時には、運転者が送迎依頼を受けることが可能な日時の情報が登録される。例えば運転者A2は、平日の12:00~15:00が送迎可能であり、運転者A5は、火曜日、水曜日、木曜日の10:00~16:00が送迎可能である。なお、運転者情報DB123に、前記送迎可能日時に代えて、前記送迎の行うことができない日時(送迎不可能日時)が登録されてもよい。前記送迎可能日時は、運転者が適宜変更することが可能である。
【0028】
前記ステータス情報は、送迎サービスに関する現在の状況を示す情報である。現在、送迎依頼を受けた場合に直ぐに依頼者の元に向かうことができる状態、すなわち送迎依頼を待機している状態(依頼待機状態)である場合に、前記ステータス情報に「待機中」が登録される。また、送迎依頼を受けて現在依頼者を送迎中(送迎サービス中)である場合に、前記ステータス情報に「送迎中」が登録される。また、現在、送迎依頼を受けることができない状態である場合に、前記ステータス情報に「OFF」が登録される。
【0029】
例えば、運転者は、前記送迎可能日時において今から送迎依頼を受けても良い状態になったときに、自身の運転者端末2Yにおいてメニュー画面P1の待機ボタンK2(図5の「ドライバーモード切替(配車依頼待機)」)を押下する。制御部11は、待機ボタンK2が押下された場合に、前記運転者のステータス情報に「待機中」を登録する。また例えば、運転者が、前記送迎可能日時において送迎依頼を受けられない状態になった場合に待機ボタンK2を押下すると、制御部11は、前記運転者のステータス情報に「OFF」を登録する。運転者は、待機ボタンK2を押下することにより、「待機中」及び「OFF」を相互に切り替えることが可能である。また、制御部11は、現在日時が前記送迎可能日時から前記送迎可能日時外になった場合にステータス情報に「OFF」を登録する。
【0030】
制御部11は、ステータス情報が「待機中」の運転者(登録運転者)の中から、依頼者を送迎可能な運転者を検索する。制御部11は、依頼者の選択操作に応じて送迎依頼を受ける運転者を決定して配車が成立(マッチングが成立)した場合に、ステータス情報に「送迎中」を登録する。
【0031】
また、運転者情報DB123に、運転者に対する評価情報が登録されてもよい。前記評価情報は、例えば運転者の送迎サービスに対する依頼者の評価が含まれる。
【0032】
図4はポイント情報DB124の一例を示す図である。ポイント情報DB124には、ユーザーごとに、ID、名前、保有ポイント数が登録される。前記保有ポイント数は、前記送迎サービスで利用可能なポイント数である。例えば、依頼者は、自身が保有するポイントを使用して送迎を依頼することが可能である。また、依頼者は、送迎をしてもらった運転者に自身が保有するポイントを付与することが可能である。また、制御部11は、ユーザーが前記送迎サービスとは別の地域サービス(ボランティアなど)を利用したり、他のユーザーと交流を図ったりした場合にポイントを付与してもよい。また、制御部11は、依頼者の評価に応じてポイントを付与してもよい。また、制御部11は、定期的に所定数のポイントを各ユーザーに付与してもよい。このように、各ユーザーが依頼者としてポイントを使ったり運転者としてポイントを貰ったりすることによって、前記送迎サービスの利用促進が図られる。
【0033】
記憶部12の地図情報DB121、ユーザー情報DB122、運転者情報DB123、ポイント情報DB124の少なくともいずれか1つは、送迎支援装置1の外部に設置されたデータサーバ(図示せず)に記憶されてもよい。前記データサーバは、1つの物理サーバで構成されてもよいし、複数の物理サーバで構築されたクラウドサーバーで構成されてもよい。
【0034】
制御部11は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の演算処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部11は、前記ROM又は記憶部12に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することにより送迎支援装置1を制御する。
【0035】
具体的に、制御部11は、表示処理部111、取得処理部112、配車処理部113、ポイント処理部114、通知処理部115、特定処理部116などの各種の処理部を含む。なお、制御部11は、前記CPUで前記送迎支援プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部11に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記送迎支援プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0036】
表示処理部111は、各種情報をユーザー端末2に表示させる。具体的には、表示処理部111は、依頼者端末2X及び運転者端末2Yのそれぞれの操作表示部23に、前記送迎サービスに対応する各種操作画面を表示させる。例えば、表示処理部111は、ユーザー(依頼者、運転者)がログイン画面にID及びパスワードを入力して認証されると、メニュー画面P1(図5参照)を表示させる。メニュー画面P1には、送迎依頼する依頼者が目的地(行き先)を指定する目的地ボタンK1と、送迎依頼を受ける運転者が待機モード(依頼待機状態)に設定する待機ボタンK2(「ドライバーモード切替」)とが表示される。例えば、表示処理部111は、メニュー画面P1において、ユーザー(依頼者)が予め登録した頻繁に行く場所をショートカットアイコンの目的地ボタンとして表示させる。また、表示処理部111は、地図上で目的地を指定するための目的地ボタン(「行き先を指定する」)を表示させる。依頼者は、送迎依頼をする場合にメニュー画面P1の目的地ボタンK1を押下し、運転者は、送迎依頼を待機する場合にメニュー画面P1の待機ボタンK2を押下する。運転者が運転者端末2Yのメニュー画面P1において待機ボタンK2を押下すると、表示処理部111は、運転者端末2Yに待機画面P21(図6参照)を表示させる。待機画面P21には、地図が表示されるとともに、地図上に運転者の運転者端末2Yの現在位置を車両アイコンとして表示させる。また、制御部11は、運転者が待機ボタンK2を押下すると、当該運転者のステータス情報に「待機中」を登録する(図3参照)。
【0037】
また、表示処理部111は、依頼者端末2Xにおける依頼者の入力操作、運転者端末2Yにおける運転者の入力操作に基づいて、送迎依頼から送迎終了までの一連の操作画面を遷移させる。
【0038】
取得処理部112は、前記送迎サービスを利用(依頼)する依頼者の依頼者端末2Xから送迎依頼を取得する。具体的には、依頼者が依頼者端末2Xにおいて乗車位置及び目的地を設定して運転者を検索する操作を行うと、取得処理部112は依頼者端末2Xから送迎依頼を取得する。なお、前記乗車位置は、依頼者の現在位置であってもよいし、依頼者が地図上で指定した位置であってもよいし、依頼者がキーワード入力した位置(例えば施設の位置)であってもよい。前記目的地は、依頼者がユーザー情報DB122に予め登録した場所であってもよいし、依頼者が地図上で指定した場所であってもよいし、依頼者がキーワード入力した場所(例えば施設)であってもよい。依頼者は、予め頻繁に行く場所(病院、役所、スーパーなど)を登録しておくことにより(図5参照)、例えば依頼者端末2Xにおいて運転者を検索する操作を行うだけで送迎依頼をすることができる。このため、高齢者であっても容易に送迎依頼を行うことができる。
【0039】
例えば、依頼者が依頼者端末2Xに表示されるメニュー画面P1(図5参照)において「病院H」の目的地ボタンK1を押下すると、取得処理部112は、依頼者端末2Xの現在位置を乗車位置に設定し、「病院H」を目的地に設定した送迎依頼を取得する。
【0040】
配車処理部113は、取得処理部112により取得される前記送迎依頼に基づいて特定される運転者の運転者端末2Yに配車依頼を出力する。
【0041】
具体的には、配車処理部113は、取得処理部112が依頼者端末2Xから前記送迎依頼を取得すると、依頼者を乗車位置から目的地まで送迎することが可能な運転者を検索する。例えば、配車処理部113は、運転者情報DB123(図3参照)に登録されている複数の運転者(登録運転者)の中から、前記送迎依頼の条件に合致する運転者を検索する。例えば、配車処理部113は、前記送迎依頼を取得した時刻が前記送迎可能日時に含まれる運転者であって、ステータス情報(図3参照)に「待機中」が登録されている運転者を検索する。また、配車処理部113は、前記送迎依頼を取得した時点で、他の依頼者を送迎中(送迎サービス中)ではない運転者(ステータス情報に「送迎中」が登録されていない運転者)を検索する。
【0042】
ここで、依頼者は、送迎を依頼する際に運転者の検索条件を設定可能であってもよい。例えば、依頼者は、運転者の年齢、性別、評価、保有ポイント数、車種、依頼者との関係(友人、交流度合いなど)などの条件を設定して送迎依頼してもよい。この場合、配車処理部113は、前記送迎依頼及び前記検索条件に合致する運転者を検索する。
【0043】
配車処理部113が前記送迎依頼に合致する複数の運転者を抽出すると、表示処理部111は、複数の運転者のそれぞれの情報を含む候補一覧画面P11(図7参照)を依頼者端末2Xに表示させる。例えば図7に示すように、表示処理部111は、配車処理部113が抽出した運転者ごとに、顔画像と、依頼者の乗車位置までの所要時間とを表示させる。なお、配車処理部113は、前記送迎依頼に最も合致する一人(第1候補)の運転者のみを抽出し、表示処理部111は、一人の運転者の情報のみを表示させてもよい。
【0044】
依頼者は、候補一覧画面P11(図7参照)において、希望の運転者を選択することができる。候補一覧画面P11において依頼者が特定の運転者(例えば「太郎さん」)を選択すると、表示処理部111は、選択された運転者の詳細情報(車両情報など)を含む詳細画面P12(図8参照)を依頼者端末2Xに表示させる。詳細画面P12において依頼者が依頼ボタンK12を押下すると、配車処理部113は運転者を決定する。ここでは、配車処理部113は、「太郎さん」を運転者として決定する。依頼者は、「太郎さん」に決定しない場合には候補一覧画面P11に戻って他の運転者を選択し直す。
【0045】
配車処理部113は、決定した運転者の運転者端末2Yに配車依頼を出力する。前記配車依頼には、依頼者の情報(名前、連絡先など)、乗車位置及び目的地の情報などが含まれる。表示処理部111は、前記配車依頼を運転者端末2Yの操作表示部23に表示させる。例えば、運転者端末2Yは、送迎支援装置1から前記配車依頼を受信すると、操作表示部23にポップアップ通知して、前記配車依頼を受信したことを運転者に知らせる。また、配車処理部113は、運転者端末2Yにおいて、依頼者の情報(例えば名前、連絡先など)、乗車位置及び目的地の情報、配車依頼を承諾するか否かを選択するボタン(「迎えに行く」、「辞退する」)を含む依頼画面P22(図9参照)を表示させる。
【0046】
運転者が依頼画面P22(図9参照)において承諾ボタンK22(「迎えに行く」)を押下すると、配車処理部113は配車を成立(マッチングを成立)させる。配車処理部113が配車を成立させると、表示処理部111は、依頼者端末2Xに配車が成立(送迎依頼が承諾)したことを示す成立画面P13(図10参照)を表示させる。配車が成立すると、表示処理部111は、依頼者端末2X及び運転者端末2Yのそれぞれにおいて、操作画面を遷移させながら送迎サービスを実行する。
【0047】
具体的には、運転者が運転者端末2Yにおいて配車依頼を承諾し(図9参照)、依頼者が依頼者端末2Xにおいて配車成立を確認すると(図10参照)、表示処理部111は、依頼者端末2Xに、運転者(「太郎さん」)の車両が乗車位置に向かって移動中であることを示す情報(送迎画面)を表示させ、運転者端末2Yに、依頼者(「花子さん」)の乗車位置までの案内経路情報(経路画面)を表示させる。また、表示処理部111は、運転者が前記配車依頼を承諾して車両の運転を開始した場合に、依頼者端末2Xに車両の現在位置の情報を表示させる。
【0048】
依頼者は、前記送迎画面において、車両の現在位置を確認したり、送迎依頼をキャンセルする操作を行ったりすることができる。また、依頼者は、前記送迎画面において運転者に電話連絡することもできる。運転者は、前記経路画面において、依頼者の乗車位置までの所要時間を確認したり、依頼者に電話連絡したりすることができる。
【0049】
車両が依頼者の乗車位置に到着すると、表示処理部111は、依頼者端末2Xに、車両が乗車位置に到着したことを示す情報(到着画面)を表示させ、運転者端末2Yに、車両が乗車位置に到着したことを示す情報及び依頼者に会えたことを確認する情報(到着画面)を表示させる。運転者は、指定された乗車位置に到着して依頼者に会うと、前記到着画面の「会えた」ボタンなどを押下する。
【0050】
運転者が前記到着画面の「会えた」ボタンを押下すると、表示処理部111は、依頼者端末2Xに安全確認を促す情報(シートベルトの安全確認)を含む安全確認画面を表示させ、運転者端末2Yに安全確認を促す情報(シートベルトの安全確認)を含む安全確認画面を表示させる。
【0051】
運転者は、運転者端末2Yに表示された安全確認画面を確認すると、車両に乗車した依頼者にシートベルトの着用を促し、依頼者がシートベルトを着用したことを目視により確認する。運転者が、依頼者のシートベルトの着用を確認して安全確認画面の確認済ボタンを押下すると、表示処理部111は、目的地を示す目的地案内画面を運転者端末2Y及び依頼者端末2Xのそれぞれに表示させる。例えば、表示処理部111は、運転者端末2Yに、目的地までの経路(例えば、直線経路)を示す経路情報と、目的地に到着する予想時刻などの情報を含む目的地案内画面を表示させる。
【0052】
車両が目的地に到着すると、表示処理部111は、依頼者端末2Xに、車両が目的地に到着したことを示す情報を含む到着画面を表示させ、運転者端末2Yに、車両が目的地に到着したことを示す情報と目的地に到着したことを確認する確認ボタンとを含む到着画面を表示させる。
【0053】
運転者は、目的地に到着すると、車両を停車させて到着画面の確認ボタンを押下する。運転者が確認ボタンを押下すると、表示処理部111は、図11に示すように、依頼者端末2Xに、依頼者からポイントを付与する操作を受け付けるポイント受付画面P14を表示させ、運転者端末2Yに、依頼者から付与されたポイントを表示するポイント表示画面P24を表示させる。例えば、表示処理部111は、ポイント受付画面P14において、依頼者の現在の保有ポイント数(図4参照)と、運転者にポイントを付与する操作を受け付ける受付ボタンK14とを表示させる。なお、表示処理部111は、前記保有ポイント数を特定画像Ptの数で表してもよい。例えば、図11では、依頼者の現在の保有ポイント数が3ポイントであり、運転者の現在の保有ポイント数が1ポイントであることを示している。
【0054】
ポイント処理部114は、ユーザーにポイントを付与する処理を実行する。例えば、ポイント受付画面P14(図11参照)において依頼者が受付ボタンK14を押下すると、ポイント処理部114は、運転者にポイントを付与する。例えば、ポイント処理部114は、依頼者が入力したポイント数を運転者の保有ポイント数(図4参照)に加算する。なお、ポイント処理部114は、依頼者が入力したポイント数を当該依頼者の保有ポイント数(図4参照)から減算してもよい。
【0055】
ポイント処理部114によるポイントの付与処理が終了すると、表示処理部111は、図12に示すように、依頼者端末2X及び運転者端末2Yのそれぞれに、ポイントの付与が完了したことを示す情報を含むポイント完了画面P15、P25を表示させる。その後、表示処理部111は、依頼者端末2X及び運転者端末2Yのそれぞれに、前記送迎サービスのメニュー画面P1(図5参照)を表示させる。このように、表示処理部111は、運転者にポイントが付与された場合に、依頼者端末2X及び運転者端末2Yのそれぞれにメニュー画面P1を表示させる。
【0056】
以上のように、制御部11は、依頼者の依頼者端末2Xから送迎依頼を取得すると、運転者情報DB123(図3参照)に登録された複数の運転者の中から送迎依頼を受けることが可能な運転者を検索して決定(マッチング)し、依頼者の送迎サービスを行わせる。
【0057】
ここで、運転者情報DB123に登録された運転者(登録運転者)の多くが送迎依頼を待機している状態(「待機中」)ではなく依頼者の送迎依頼を受けること可能な運転者が少ない場合、依頼者は送迎サービスを受ける(送迎依頼する)ことが難しくなる。一方、運転者情報DB123に登録された運転者の多くが送迎依頼を待機している状態(「待機中」)で依頼者の送迎依頼を受けること可能な運転者が多い場合、マッチングが成立し難くなり送迎サービスを提供する(送迎依頼を受ける)ことが難しくなる。このように、依頼者にとっては送迎サービスを利用(送迎依頼)するモチベーションが下がり、運転者にとっては待機状態に設定して送迎サービスを提供するモチベーションが下がり、結果的に送迎サービスの事業形態の利便性、利用率が低下する問題が生じる。そこで、制御部11は、送迎サービスの事業形態の利便性、利用率を向上させることが可能な以下の構成を備える。
【0058】
具体的には、通知処理部115は、運転者情報DB123に登録された複数の運転者(登録運転者)のうち送迎依頼を受けることが可能な依頼待機状態(「待機中」)に設定していない運転者の運転者端末2Yに、前記依頼待機状態に設定することを促す待機要求を通知する。
【0059】
具体的には、通知処理部115は、送迎依頼が多くなると予測される日時に合わせて、運転者情報DB123のステータス情報が「OFF」の運転者の運転者端末2Yに待機要求M1を通知する。通知処理部115が待機要求M1を運転者端末2Yに通知すると、例えば図13に示すように、運転者端末2Yの待ち受け画面P0などに待機要求M1が表示(例えばポップアップ表示)される。なお、通知処理部115は、前記待機要求を運転者端末2Y宛にメール送信してもよい。
【0060】
例えば、通知処理部115は、依頼者からの送迎依頼が基準値よりも多くなると予測される場合に、前記待機要求を運転者端末2Yに通知する。すなわち、通知処理部115は、依頼者の需要(依頼者からの送迎依頼)が多い傾向にあると予測される場合に、前記待機要求を運転者端末2Yに通知する。例えば、通知処理部115は、依頼者が外出する機会が多い週末、休日や、依頼者が病院、役所などに行く機会が多い平日の午前中や、依頼者が買い物に行く機会が多い夕方については、依頼者からの送迎依頼が多くなると予測する。
【0061】
また、通知処理部115は、例えば電車、バスなどの公共交通機関のダイヤ(時刻表)に基づいて、依頼者からの送迎依頼が多くなる時間帯を予測してもよい。例えば、通知処理部115は、電車が発車した直後や、次の電車が到着するまでの時間が長い場合に、依頼者からの送迎依頼が多くなると予測する。
【0062】
また、通知処理部115は、過去の送迎依頼に対するマッチングの実績に基づいて、依頼者からの送迎依頼が多くなる曜日、時間帯、時期などを予測してもよい。
【0063】
通知処理部115は、例えば一日、一週間、一カ月の送迎依頼の依頼数の平均値を基準値として算出し、上記のように予測した送迎依頼の予測値が基準値を上回る場合に、前記待機要求を運転者端末2Yに通知する。
【0064】
また、通知処理部115は、所定の日時又は曜日に前記待機要求を運転者端末2Yに通知してもよい。例えば、通知処理部115は、土曜日の送迎依頼の予測値が基準値を上回ると判断した場合に、前日の金曜日に待機要求M1を運転者端末2Yに通知する(図13参照)。
【0065】
また、通知処理部115は、運転者情報DB123のステータス情報に基づいて、前記待機要求を運転者端末2Yに通知してもよい。例えば、通知処理部115は、運転者情報DB123に登録された全ての運転者のうち「待機中」の運転者の人数が所定人数未満の場合、又は、全ての運転者の人数に対する「待機中」の運転者の人数の割合が所定割合未満の場合に、前記待機要求を運転者端末2Yに通知してもよい。なお、前記「全ての運転者」から「送迎中」の運転者を除外してもよい。また、通知処理部115は、送迎可能日時の条件を満たす運転者に前記待機要求を通知してもよい。
【0066】
運転者端末2Yに表示された待機要求M1(図13参照)に対して運転者が「待機する」を押下すると、制御部11は、当該運転者のステータス情報に「待機中」を登録する(図3参照)。
【0067】
上述の各構成では、通知処理部115は、依頼者の需要が多くなると予測される場合に、前記待機要求を運転者端末2Yに通知しているが、他の実施形態として、通知処理部115は、依頼者から送迎サービスの利用意思に関する利用情報を取得した場合に、前記待機要求を運転者端末2Yに通知してもよい。
【0068】
例えば、表示処理部111は、図14に示すように、メニュー画面P1に、依頼者が送迎サービスを利用したいことを意思表示するための意思表示ボタンK3(「お出かけしたい」)を表示させる。依頼者は、送迎依頼する予定である場合だけでなく、送迎依頼するかどうか分からないものの試してみたい場合、いずれ送迎依頼を頼みたい場合、今直ぐに送迎依頼をする予定である場合など、送迎サービスを利用する意思や興味がある場合に意思表示ボタンK3を押下する。なお、表示処理部111は、アンケート調査として、定期的に各ユーザー端末2のメニュー画面P1に意思表示ボタンK3を表示させてもよい。
【0069】
通知処理部115は、依頼者端末2Xにおいて意思表示ボタンK3が押下されると、送迎サービスを利用したい依頼者が存在すると判断して、前記待機要求を運転者端末2Yに通知する。例えば図15に示すように、通知処理部115は、運転者端末2Yの待ち受け画面P0に、送迎サービスを利用したい依頼者が存在することを示す待機要求M2を表示(ポップアップ表示)させる。例えば待機中の運転者が一人もいないときに意思表示ボタンK3が押下された場合には、通知処理部115は、意思表示ボタンK3が押されたことを検出したタイミングで前記待機要求を運転者端末2Yに通知する。また、通知処理部115は、意思表示ボタンK3を押した依頼者の近くに待機中の運転者が一人もいない場合に前記待機要求を運転者端末2Yに通知してもよい。
【0070】
また、通知処理部115は、メニュー画面P1の意思表示ボタンK3を押下した依頼者の合計人数が所定人数以上となった場合に、前記待機要求を運転者端末2Yに通知してもよい。また、通知処理部115は、メニュー画面P1の意思表示ボタンK3を押下した依頼者の合計人数と、現在「待機中」の運転者の合計人数とを比較して、運転者の合計人数に対する依頼者の合計人数の割合が所定割合以上になった場合(すなわち送迎依頼の意思のある依頼者の人数に対して「待機中」の運転者の人数が少ない場合)に、前記待機要求を運転者端末2Yに通知してもよい。なお、通知処理部115は、所定期間(例えば一日)ごとに送迎依頼の意思のある依頼者の合計人数を算出して、前記待機要求を通知するか否かを決定してもよい。
【0071】
運転者端末2Yに表示された待機要求M2に対して運転者が「待機する」を押下すると、制御部11は、当該運転者のステータス情報に「待機中」を登録する(図3参照)。
【0072】
上記各構成によれば、待機中の運転者の人数を増やすことができるため、依頼者は送迎サービスを受け易くなり、送迎サービスを利用(送迎依頼)するモチベーションを向上さ得ることができる。ここで、待機中の運転者の人数が増え過ぎると、マッチングが成立し難くなり待機状態に設定する運転者が減少していくことが懸念される。そこで、制御部11は、上述の各構成において、さらに、運転者情報DB123(図3参照)のステータス情報が「OFF」の運転者のうち一部の運転者に限定して前記待機要求を通知する構成を備えてもよい。
【0073】
具体的には、特定処理部116は、前記待機要求の通知先の運転者を特定する。特定処理部116は、運転者情報DB123(図3参照)に登録されている複数の運転者(登録運転者)の中から所定の条件を満たす一部の運転者を、通知先の運転者として特定する。前記所定の条件には、前記送迎サービスのアプリケーションを起動(ログイン)したか否かの第1条件、直近又は過去の依頼待機状態の設定内容(「待機中」、「OFF」)に関する第2条件、直近又は過去のマッチング成立状況(成功又は失敗)に関する第3条件の少なくともいずれかが含まれる。特定処理部116は、前記第1条件、前記第2条件、及び前記第3条件の少なくともいずれかに基づいて、通知先の運転者を特定する。
【0074】
前記第1条件、前記第2条件、及び前記第3条件を利用して通知先の運転者を特定する方法の具体例について、図16を用いて説明する。図16は、制御部11が実行する通知先特定処理の手順の一例を示すフローチャートである。なお、図16において、「直近」は例えば1週間前から現在までの期間を示し、「過去」は例えば1カ月前から1週間前までの期間を示す。「直近」及び「過去」は限定されず適宜設定される。また、特定処理部116は、運転者情報DB123に登録されている登録運転者ごとに、図16に示す通知先特定処理を実行する。
【0075】
先ずステップS1において、特定処理部116は、運転者が直近において前記送迎サービスのアプリケーションを起動(ログイン)したか否かを判定する(第1条件)。特定処理部116は、運転者が直近において前記送迎サービスのアプリケーションを起動している場合(S1:Yes)、処理をステップS2に移行させる。一方、特定処理部116は、運転者が直近において前記送迎サービスのアプリケーションを起動していない場合(S1:No)、処理をステップS4に移行させる。なお、ステップS1では、特定処理部116は、直近の期間においてログインした回数又は頻度が閾値以上であるか否かを判定してもよい。
【0076】
ステップS2では、特定処理部116は、運転者が直近において依頼待機状態(「待機中」)に設定したか否かを判定する(第2条件)。特定処理部116は、運転者が直近において依頼待機状態(「待機中」)に設定している場合(S2:Yes)、処理をステップS3に移行させる。一方、特定処理部116は、運転者が直近において依頼待機状態(「待機中」)に設定していない場合(S2:No)、処理をステップS5に移行させる。なお、ステップS2では、特定処理部116は、直近の期間において待機中に設定した回数又は頻度が閾値以上であるか否かを判定してもよい。
【0077】
ステップS3では、特定処理部116は、直近において運転者のマッチングが成立したか否かを判定する(第3条件)。特定処理部116は、直近において運転者のマッチングが成立している場合(S3:Yes)、当該運転者をグループDに振り分ける。一方、特定処理部116は、直近において運転者のマッチングが成立していない場合(S3:No)、当該運転者をグループCに振り分ける。なお、ステップS3では、特定処理部116は、直近の期間においてマッチングが成立した回数又は頻度が閾値以上であるか否かを判定してもよい。
【0078】
ステップS4では、特定処理部116は、運転者が過去において依頼待機状態(「待機中」)に設定したか否かを判定する(第2条件)。特定処理部116は、運転者が過去において依頼待機状態(「待機中」)に設定している場合(S4:Yes)、当該運転者をグループAに振り分ける。一方、特定処理部116は、運転者が過去において依頼待機状態(「待機中」)に設定していない場合(S4:No)、当該運転者をグループBに振り分ける。なお、ステップS4では、特定処理部116は、過去の期間において待機中に設定した回数又は頻度が閾値以上であるか否かを判定してもよい。
【0079】
ステップS5では、特定処理部116は、運転者が過去において依頼待機状態(「待機中」)に設定したか否かを判定する(第2条件)。特定処理部116は、運転者が過去において依頼待機状態(「待機中」)に設定している場合(S5:Yes)、当該運転者をグループEに振り分ける。一方、特定処理部116は、運転者が過去において依頼待機状態(「待機中」)に設定していない場合(S5:No)、当該運転者をグループFに振り分ける。なお、ステップS5では、特定処理部116は、過去の期間において待機中に設定した回数又は頻度が閾値以上であるか否かを判定してもよい。
【0080】
特定処理部116は、上記のようにして振り分けたグループのうち特定のグループを通知先の運転者(グループ)に決定する。例えば、グループAの運転者は、過去に依頼待機状態に設定して送迎依頼を受け付けていたものの直近では前記送迎サービスのアプリケーションを起動しておらず、モチベーションが低下傾向にあると判断できる。そこで、特定処理部116は、グループAの運転者を通知先の運転者として特定し、グループAの運転者の運転者端末2Yに前記待機要求を通知する。
【0081】
また、例えば、グループEの運転者は、直近では前記送迎サービスのアプリケーションを起動しているものの依頼待機状態には設定していないが、過去には依頼待機状態に設定しているため、モチベーションが低下傾向にあると判断できる。そこで、特定処理部116は、グループEの運転者を通知先の運転者として特定し、通知処理部115は、グループEの運転者の運転者端末2Yに前記待機要求を通知してもよい。
【0082】
一方、例えば、グループBの運転者は、過去に依頼待機状態に設定しておらず、かつ直近でも前記送迎サービスのアプリケーションを起動していないため、モチベーションが低く送迎依頼を受ける気持ちが低いと判断できる。そこで、特定処理部116は、グループBの運転者を通知先の運転者から除外してもよい。
【0083】
また、例えば、グループFの運転者は、直近では前記送迎サービスのアプリケーションを起動しているものの、直近でも過去でも依頼待機状態に設定していないため、モチベーションが低く送迎依頼を受ける気持ちが低いと判断できる。そこで、特定処理部116は、グループFの運転者を通知先の運転者から除外してもよい。
【0084】
また、例えば、グループDの運転者は、直近で依頼待機状態に設定しており、かつマッチングが成立しているため、モチベーションが高いと判断できる。そこで、特定処理部116は、モチベーションを維持させるために、グループDの運転者を通知先の運転者として特定し、グループDの運転者の運転者端末2Yに前記待機要求を通知してもよい。
【0085】
また、例えば、グループCの運転者は、直近で依頼待機状態に設定しているものの、マッチングが成立していないため、モチベーションは高いが今後低下していくと判断できる。そこで、特定処理部116は、グループCの運転者を通知先の運転者として特定し、グループCの運転者の運転者端末2Yに前記待機要求を通知してもよい。
【0086】
以上のように、特定処理部116は、直近及び過去のログイン状況(第1条件)、直近及び過去の依頼待機状態の設定状況(第2条件)、マッチングの成立状況(第3条件)の少なくともいずれかに基づいて、通知先の運転者を特定してもよい。また、特定処理部116は、例えば通知先の運転者として特定したグループA、C、D、Eのいずれかのグルーブの運転者に前記待機要求を通知してもよい。また、特定処理部116は、第1期間ではグループAの運転者に前記待機要求を通知し、第2期間ではグループCの運転者に前記待機要求を通知し、第3期間ではグループDの運転者に前記待機要求を通知し、第4期間ではグループEの運転者に前記待機要求を通知する処理を、所定期間ごとに繰り返してもよい。
【0087】
また、通知処理部115は、グループの優先順位に基づいて、前記待機要求を通知してもよい。具体的には、特定処理部116は、特定した各グループに優先順位を設定し、通知処理部115は、設定された優先順位に応じて各グループの運転者に前記待機要求を通知する。例えば、特定処理部116は、前記待機要求を通知することによって運転者が依頼待機状態に設定(「OFF」から「待機中」に変更)する可能性が高い順に優先順位を設定する。
【0088】
例えば、特定処理部116は、前記グループAを前記グループCよりも優先順位を高く設定する。この場合、通知処理部115は、例えば、前記グループAの運転者の運転者端末2Yに前記待機要求を通知し、その後に前記グループAの運転者がマッチングされなかった場合に、前記グループCの運転者の運転者端末2Yに前記待機要求を通知する。
【0089】
また、例えば、特定処理部116は、前記グループAを前記グループCよりも優先順位を高く設定し、前記グループCを前記グループDよりも優先順位を高く設定してもよい。この場合、通知処理部115は、例えば、前記グループAの運転者の運転者端末2Yに前記待機要求を通知し、その後に前記グループAの運転者がマッチングされなかった場合に、前記グループCの運転者の運転者端末2Yに前記待機要求を通知し、その後に前記グループCの運転者がマッチングされなかった場合に、前記グループDの運転者の運転者端末2Yに前記待機要求を通知する。
【0090】
なお、特定処理部116は、前記グループEを前記グループAと同じ優先順位に設定し、前記グループDを前記グループCと同じ優先順位に設定してもよい。また例えば、特定処理部116は、優先順位第1位を前記グループA及び前記グループEに設定し、優先順位第2位を前記グループCに設定し、優先順位第3位を前記グループDに設定してもよい。また、特定処理部116は、依頼待機状態に設定する可能性の低い(モチベーションが上がり難い)前記グループB及び前記グループFを優先順位の設定対象から除外してもよい。
【0091】
また、通知処理部115は、例えば、優先順位の高いグループの運転者の運転者端末2Yに前記待機要求を通知しても依然として依頼者の需要を満たすことができないと判断した場合(「待機中」に設定した運転者の人数又は割合が閾値未満の場合)に、通知処理部115は、依頼者の需要を満たすまで(「待機中」に設定した運転者の人数又は割合が閾値以上になるまで)、優先順位の高い順に、前記待機要求を通知するグループを増やしてもよい。また、通知処理部115は、例えば、複数のグループの運転者の運転者端末2Yに前記待機要求を通知した後、依頼者の需要が満たされた場合(「待機中」に設定した運転者の人数又は割合が閾値以上になった場合)に、通知処理部115は、優先順位の低い順に、前記待機要求を通知するグループを減らしてもよい。
【0092】
以上のように、制御部11は、所定の条件を満たす一部の運転者の運転者端末2Yに前記待機要求を通知する。これにより、依頼待機状態に設定する運転者の人数が増え過ぎることを防ぐことができるため、運転者のモチベーションを高める又は維持することができる。
【0093】
ここで、前記待機要求の通知を受けた運転者が前記依頼待機状態(「待機中」)に設定した場合、配車処理部113は、当該運転者を優先的に候補一覧画面P11(図7参照)に表示させてもよい。例えば、配車処理部113は、前記運転者を検索結果の上位に表示させる。これにより、前記待機要求の通知を受けて前記依頼待機状態に設定した運転者のマッチング成立率を高めることができるため、運転者の送迎サービスに対するモチベーションを向上させることができる。
【0094】
また、配車処理部113は、通知先として決定したグループ内において、さらに優先順位を決定して運転者を候補一覧画面P11に表示させてもよい。例えば、配車処理部113は、前記グループAの運転者のうち、過去にマッチングの候補者として抽出、提示(図7参照)されたものの所定回数連続して選ばれなかった(マッチングが成立しなかった)運転者を、検索結果の上位に表示させる。
【0095】
[ユーザー端末2]
図1に示すように、ユーザー端末2(依頼者端末2X、運転者端末2Y)は、制御部21、記憶部22、操作表示部23、通信I/F24、GPS受信部25(GPS:Global Positioning System、登録商標)などを備える。依頼者端末2Xは、依頼者が所持する携帯端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、又はタブレット端末のような情報処理装置である。同様に、運転者端末2Yは、運転者が所持する携帯端末であり、例えばスマートフォン、携帯電話、又はタブレット端末のような情報処理装置である。なお、運転者端末2Yは、車両に搭載される車載装置であってもよい。以下では、依頼者端末2X及び運転者端末2Yで共通する機能を説明する場合には、ユーザー端末2と称す。
【0096】
GPS受信部25は、アンテナ(図示せず)を介して複数のGPS衛星(図示せず)から送信される信号(GPS信号)を受信して、ユーザー端末2の位置を示す測位データ(緯度、経度、高度)及び現在時刻を検出する。
【0097】
通信I/F24は、ユーザー端末2を有線又は無線で通信網N1に接続し、通信網N1を介して送迎支援装置1などの外部機器との間で所定の通信プロトコルに従ったデータ通信を実行するための通信インターフェースである。
【0098】
操作表示部23は、各種の情報を表示する液晶ディスプレイ又は有機ELディスプレイのような表示部と、操作を受け付けるマウス、キーボード、又はタッチパネルなどの操作部とを備えるユーザーインターフェースである。
【0099】
記憶部22は、各種の情報を記憶するフラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶部である。例えば、記憶部22には、各種の制御プログラムが記憶されている。制御プログラムは、USB、CD又はDVD(いずれも登録商標)などのコンピュータ読取可能な記録媒体に非一時的に記録されており、ユーザー端末2に電気的に接続されるUSBドライブ、CDドライブ又はDVDドライブなどの読取装置(不図示)で読み取られて記憶部22に記憶される。前記制御プログラムは、通信網N1を介して外部機器からダウンロードされて記憶部22に記憶されてもよい。
【0100】
制御部21は、CPU、ROM、及びRAMなどの制御機器を有する。前記CPUは、各種の演算処理を実行するプロセッサーである。前記ROMは、前記CPUに各種の処理を実行させるためのBIOS及びOSなどの制御プログラムが予め記憶された不揮発性の記憶部である。前記RAMは、各種の情報を記憶する揮発性又は不揮発性の記憶部であり、前記CPUが実行する各種の処理の一時記憶メモリー(作業領域)として使用される。そして、制御部21は、前記ROM又は記憶部22に予め記憶された各種の制御プログラムを前記CPUで実行することによりユーザー端末2を制御する。
【0101】
具体的に、制御部21は、受付処理部211、位置検出処理部212、表示処理部213などの各種の処理部を含む。なお、制御部21は、前記CPUで前記制御プログラムに従った各種の処理を実行することによって前記各種の処理部として機能する。また、制御部21に含まれる一部又は全部の処理部が電子回路で構成されていてもよい。なお、前記制御プログラムは、複数のプロセッサーを前記各種の処理部として機能させるためのプログラムであってもよい。
【0102】
受付処理部211は、ユーザーがユーザー端末2の操作表示部23において操作した操作情報を取得する。例えば、ユーザー(依頼者、運転者)は、自身のユーザー端末2において前記送迎サービスのアプリケーションを起動させて、ログイン画面にID及びパスワードを入力する。依頼者端末2Xの受付処理部211は、前記ID及び前記パスワードを取得すると送迎支援装置1に送信する。また、依頼者端末2Xの受付処理部211は、依頼者端末2Xに表示される前記各操作画面において依頼者から各種操作を受け付ける。また、運転者端末2Yの受付処理部211は、前記ID及び前記パスワードを取得すると送迎支援装置1に送信する。また、運転者端末2Yの受付処理部211は、運転者端末2Yに表示される前記各操作画面において運転者から各種操作を受け付ける。
【0103】
位置検出処理部212は、GPS受信部25により検出される前記測位データに基づいて、ユーザーの現在位置を検出する。例えば、依頼者端末2Xの位置検出処理部212は、ユーザーの現在位置を検出し、現在位置及び現在時刻を含む位置情報を送迎支援装置1に送信する。また例えば、運転者端末2Yの位置検出処理部212は、運転者又は車両の現在位置を検出し、現在位置及び現在時刻を含む位置情報を送迎支援装置1に送信する。
【0104】
表示処理部213は、各種の情報を操作表示部23に表示させる。例えば、依頼者端末2Xの表示処理部213は、送迎支援装置1から操作画面に対応する表示データを受信すると、前記操作画面を操作表示部23に表示させる。また例えば、運転者端末2Yの表示処理部213は、送迎支援装置1から操作画面に対応する表示データを受信すると、前記操作画面を操作表示部23に表示させる。また、表示処理部213は、送迎支援装置1から経路案内情報を取得すると、経路案内画面(ナビゲーション画面)を操作表示部23に表示させる。なお、前記経路案内画面は、経路案内アプリケーション(外部サーバー)から取得してもよい。
【0105】
[送迎支援処理]
以下、図17を参照しつつ、送迎支援システム10において実行される送迎支援処理について説明する。ここでは、送迎支援装置1の制御部11が実行する前記送迎支援処理について説明する。本発明は、前記送迎支援処理に含まれる一又は複数のステップを実行する送迎支援方法(本発明の依頼支援方法に相当)の発明として捉えることができる。
【0106】
また、ここで説明する前記送迎支援処理に含まれる一又は複数のステップが適宜省略されてもよい。また、前記送迎支援処理における各ステップは、同様の作用効果を生じる範囲で実行順序が異なってもよい。さらに、ここでは制御部11(一のプロセッサー)が前記送迎支援処理における各ステップを実行する場合を例に挙げて説明するが、他の実施形態では、複数のプロセッサーが前記送迎支援処理における各ステップを分散して実行してもよい。以下では、上述の例を挙げて、前記送迎支援処理について説明する。
【0107】
先ずステップS11において、制御部11は、運転者情報DB123(図3参照)のステータス情報を取得する。制御部11は、運転者情報DB123に登録されている全ての運転者(登録運転者)の現在のステータス情報(「送迎中」、「待機中」、「OFF」)を取得する。
【0108】
次にステップS12において、制御部11は、ステータス情報が「待機中」に設定されている運転者の人数が所定人数(閾値)未満であるか否かを判定する。制御部11は、ステータス情報が「待機中」に設定されている運転者の人数が所定人数未満である場合(S12:Yes)、処理をステップS13に移行させる。一方、制御部11は、ステータス情報が「待機中」に設定されている運転者の人数が所定人数以上である場合(S12:No)、処理をステップS11に戻す。なお、制御部11は、運転者情報DB123に登録されている全ての運転者(登録運転者)の合計人数に対する、「待機中」に設定されている運転者の合計人数の割合が所定割合未満であるか否かを判定してもよい。
【0109】
次にステップS13において、制御部11は、依頼者の需要(依頼者からの送迎依頼)があるか否かを判定する。制御部11は、依頼者の需要があると判断すると場合(S13:Yes)、処理をステップS14に移行させる。一方、制御部11は、依頼者の需要がないと判断すると(S13:No)、処理をステップS11に戻す。
【0110】
例えば、制御部11は、依頼者が外出する機会が多い週末、休日や、依頼者が病院、役所などに行く機会が多い平日の午前中や、依頼者が買い物に行く機会が多い夕方について、依頼者の需要があると判断する。また、例えば、制御部11は、電車、バスなどの公共交通機関のダイヤ(時刻表)に基づいて依頼者の需要があるか否かを判断する。
【0111】
また例えば、制御部11は、依頼者が送迎サービスを利用したいことを意思表示した場合に、依頼者の需要があると判断する。例えば、依頼者が依頼者端末2Xのメニュー画面P1(図14参照)の意思表示ボタンK3(「お出かけしたい」)を押下した場合に、制御部11は、依頼者の需要があると判断する。なお、制御部11は、意思表示ボタンK3を押した依頼者の人数又は割合が閾値以上になった場合に、依頼者の需要があると判断してもよい。
【0112】
次にステップS14において、制御部11は、ステータス情報を「OFF」から「待機中」(依頼待機状態)に変更することを促す待機要求を通知する通知先の運転者を特定する。制御部11は、運転者情報DB123に登録されている運転者のうちステータス情報が「OFF」の運転者の全員を通知先に決定してもよいし、所定の条件を満たす一部の運転者を通知先に決定してもよい。
【0113】
例えば、制御部11は、前記送迎サービスのアプリケーションを起動(ログイン)したか否かの第1条件、直近又は過去の依頼待機状態の設定内容(「待機中」、「OFF」)に関する第2条件、直近又は過去のマッチング成立状況(成功又は失敗)に関する第3条件の少なくともいずれかに基づいて、通知先の運転者を特定する。
【0114】
具体的には、制御部11は、前記第1条件、前記第2条件、及び前記第3条件に基づいて振り分けたグループ(図16参照)のうち所定のグループを通知先の運転者(グループ)として決定する。また、制御部11は、複数のグループの優先順位を決定してもよい。例えば、制御部11は、優先順位を「グループA及びグループE」→「グループC」→「グループD」の順に決定してもよい。
【0115】
次にステップS15において、制御部11は、特定した運転者の運転者端末2Yに前記待機要求を通知する。例えば、制御部11は、優先順位が第1位のグループA及びグループEの運転者のそれぞれの運転者端末2Yに前記待機要求を通知する。また、例えば、制御部11は、グループA及びグループEの運転者に前記待機要求を通知した後、所定時間内にマッチングが成立しなかった場合に、優先順位が第2位のグループCの運転者のそれぞれの運転者端末2Yに前記待機要求を通知する。
【0116】
他の実施形態として、優先順位が第1位のグループAの運転者とグループEの運転者のそれぞれの運転者端末2Yに前記待機要求を通知しても依然として「待機中」の運転者の人数又は割合が閾値未満の場合に、制御部11は、優先順位が第2位のグループCの運転者のそれぞれの運転者端末2Yに前記待機要求を通知してもよい。
【0117】
制御部11は、ステップS15の後、処理をステップS11に戻し、上述の処理を繰り返し実行する。制御部11は、リアルタイム又は所定の周期で、前記ステータス情報を確認するとともに依頼者の需要を予測して、登録されている運転者に対して前記待機要求を通知する処理を実行する。
【0118】
以上説明したように、本発明の実施形態に係る送迎支援システム10は、送迎サービスの提供を依頼(送迎依頼)する依頼者に対して、複数の登録運転者のうち送迎サービスを提供可能な運転者(サービス提供者)により送迎サービスを提供させるシステムである。また、送迎支援システム10は、複数の登録運転者のうち送迎依頼を受けることが可能な依頼待機状態に設定していない登録運転者の運転者端末2Yに、前記依頼待機状態に設定することを促す待機要求を通知する。例えば、送迎支援システム10は、依頼者の需要が多い傾向にある場合(依頼者からの送迎依頼が基準値よりも多くなると予測される場合)、又は、実際に依頼者の需要がある場合(依頼者から送迎依頼の利用意思に関する利用情報を取得した場合)に、所定の登録運転者に対して待機要求を通知する。
【0119】
上記構成によれば、依頼待機状態に設定する登録運転者の人数を増やすことができるため、依頼者が送迎サービスを受け易くなる。このため、送迎依頼をする依頼者のモチベーション(利用意欲)を高めることができ、前記送迎サービスの利用率を向上させることができる。また、登録運転者は依頼待機状態に設定することにより前記送迎依頼に対してマッチングが成立し易くなるため、前記送迎依頼を受ける運転者のモチベーション(サービス提供意欲)を高めることができ、前記送迎サービスの利用率を向上させることができる。
【0120】
例えば、送迎支援システム10において、通知処理部115は、所定の日時又は曜日に前記待機要求を運転者端末2Yに通知してもよい。
【0121】
また例えば、送迎支援システム10において、特定処理部116は、複数の登録運転者の中から所定の条件を満たす一部の登録運転者を、前記待機要求の通知先として特定してもよい。例えば、特定処理部116は、前記送迎サービスの過去のログイン状況(前記第1条件)と、前記依頼待機状態の過去の設定状況(前記第2条件)と、前記送迎サービスの提供依頼に対して前記送迎サービス提供者として決定されたか否かを示す過去のマッチング状況(前記第3条件)との少なくともいずれかに基づいて、前記通知先の登録運転者を特定する。
【0122】
例えば、特定処理部116は、過去の所定期間において、運転者端末2Yが前記送迎サービスにログインした回数又は頻度が閾値未満であって、運転者端末2Yを前記依頼待機状態に設定した回数又は頻度が閾値以上の第1登録運転者(前記グループAの登録運転者)を、前記通知先の登録運転者として特定してもよい。
【0123】
また、例えば、特定処理部116は、過去の第1所定期間において、運転者端末2Yが前記送迎サービスにログインした回数又は頻度が閾値以上であって、運転者端末2Yを前記依頼待機状態に設定した回数又は頻度が閾値以上、かつ、前記第1所定期間より直近の第2所定期間のマッチング回数が所定回数未満である第2登録運転者(前記グループCの登録運転者)を、前記通知先の登録運転者として特定してもよい。
【0124】
また、例えば、通知処理部115は、前記第1登録運転者(前記グループAの登録運転者)の運転者端末2Yに前記待機要求を通知し、その後に前記第1登録運転者が前記送迎サービス提供者として決定(マッチングが成立)されなかった場合に、前記第2登録運転者(前記グループCの登録運転者)の運転者端末2Yに前記待機要求を通知してもよい。
【0125】
上記各構成によれば、モチベーションが低下傾向にある運転者に優先的に前記待機要求が通知される。このため、運転者のモチベーションを向上させることができるとともに、適切な人数の運転者を依頼待機状態に設定させることができる。よって、依頼者の送迎依頼の需要と運転者の送迎サービスの供給とのバランスを取ることができる。また、依頼者及び運転者の双方のモチベーションを向上させることができる。以上より、依頼者の送迎依頼に対して送迎サービスを提供する事業形態の利便性を向上させることが可能となる。
【0126】
[他の実施形態]
本発明の他の実施形態として、送迎支援システム10は、運転者のモチベーションをさらに向上させるために、運転者に対して所定の特典を付与する構成を備えてもよい。前記特典は、前記ポイントであってもよいし、他の金銭的価値(金銭、商品券、割引券、クーポン券など)であってもよい。
【0127】
例えば、ポイント処理部114は、運転者のモチベーションが下がりかねないシチュエーションの場合に、運転者に対してポイントを付与する。具体的には、ポイント処理部114は、運転者が依頼待機状態に設定してから所定時間経過したにもかかわらずマッチングが成立しなかった場合に、当該運転者に所定のポイントを付与する。
【0128】
また、ポイント処理部114は、運転者が前記待機要求の通知を受けて前記依頼待機状に設定した場合に、当該運転者に対して所定のポイントを付与してもよい。また、ポイント処理部114は、前記依頼待機状態の継続時間に応じたポイントを付与してもよい。例えば、ポイント処理部114は、「待機中」の状態が長いほど、付与するポイント数を多くする。
【0129】
また、例えば、ポイント処理部114は、登録運転者が前記待機要求の通知を受けて前記依頼待機状に設定し、その後マッチングが成立して依頼者の送迎を完了した場合に、当該運転者に対して、通常付与するポイントよりも多いポイント(例えば2倍のポイント)を付与してもよい。
【0130】
また、ポイント処理部114は、前記優先順位に基づいてポイントを付与してもよい。例えば、ポイント処理部114は、優先順位の高いグループの運転者には、優先順位の低いグループの運転者よりもポイント数を多く設定する。
【0131】
また、ポイント処理部114は、ポイントを付与する抽選を行って当選した場合に、運転者にポイントを付与してもよい。ここで、ポイント処理部114は、ポイント抽選に当選する確率を調整してもよい。
【0132】
第1の例として、ポイント処理部114は、運転者の待機時間に応じてポイント付与の抽選を行う。例えば、ポイント処理部114は、前記待機時間が5分経過するごとに、ポイント付与の抽選を行って当選した場合にポイントを付与する。また、ポイント処理部114は、優先順位の高いグループほど当選確率を高く設定する。例えば、ポイント処理部114は、優先順位第1位の「グループA及びグループE」の当選確率を5%に設定し、優先順位第2位の「グループC」及び「グループD」の当選確率を1%に設定し、優先順位第3位の「グループB」及び「グループF」の当選確率を0.5%に設定する。
【0133】
第2の例として、ポイント処理部114は、運転者が運転中(送迎中)の距離(送迎距離)に応じてポイント付与の抽選を行う。例えば、ポイント処理部114は、前記距離が1km経過するごとに、ポイント付与の抽選を行って当選した場合にポイントを付与する。また、ポイント処理部114は、前記第1の例と同様に、優先順位の高いグループほど当選確率を高く設定する。
【0134】
第3の例として、ポイント処理部114は、前記第2の例に加えて、前記距離に応じて前記当選確率を変動させる。例えば、ポイント処理部114は、1kmごとに当選確率を上げていく。例えば、ポイント処理部114は、優先順位第2位の「グループC」及び「グループD」について、1kmごとに1%ずつ当選確率を上げていく。これにより、例えば、グループCの運転者が100km以上運転(送迎)した場合には、ポイント処理部114は、当該運転者に対して必ず(100%の確率で)所定のポイントを付与する。
【0135】
ポイント処理部114は、前記第1の例、前記第2の例、又は前記第3の例の確率によりポイント抽選に当選した場合に、運転者にポイントを付与する。
【0136】
上記構成によれば、例えば、モチベーションが低下傾向にあるグループ(例えば、グループA及びグループE)の運転者は、モチベーションが高い(例えば、グループC)グループの運転者と比較して、待機時間が長くなるほど又は運転距離が長くなるほど、ポイント抽選に当選する確率が高くなるため、ポイントを獲得し易くなる。これにより、特にモチベーションが低下傾向にあるグループの運転者について、ポイントを付与することにより、長時間の待機状態や長距離の送迎を受け入れるモチベーションを向上させることができる。
【0137】
なお、運転者のモチベーションを向上させるため前記特典を付与する上述の構成は、前記待機要求を通知する構成(通知処理部115)を備えていない送迎支援システム10に適用することも可能である。
【0138】
本発明の他の実施形態として、送迎支援装置1の制御部11が備える一又は複数の処理部を、ユーザー端末2の制御部21が備えてもよい。また記憶部22に記憶される各情報は、外部機器から取得してもよい。また制御部21は、前記送迎支援プログラムを、インターネットを介して記憶部22にダウンロードして、前記送迎支援処理を実行してもよいし、外部のサーバ(例えばクラウドサーバー)に記憶された前記送迎支援プログラムを実行することにより前記送迎支援処理(ブラウザ処理)を実行してもよい。本発明の依頼支援システムは、送迎支援装置1で構成されてもよいし、ユーザー端末2で構成されてもよいし、送迎支援装置1及びユーザー端末2で構成されてもよい。
【0139】
[発明の付記]
以下、上述の実施形態から抽出される発明の概要について付記する。なお、以下の付記で説明する各構成及び各処理機能は取捨選択して任意に組み合わせることが可能である。
【0140】
<付記1>
所定のサービスの提供を依頼する依頼者に対して、複数の登録ユーザーのうち前記サービスを提供可能なサービス提供者により前記サービスを提供させる依頼支援システムであって、
前記複数の登録ユーザーのうち前記サービスの提供依頼を受けることが可能な依頼待機状態に設定していない前記登録ユーザーの操作端末に、前記依頼待機状態に設定することを促す待機要求を通知する通知処理部を備える依頼支援システム。
【0141】
<付記2>
前記通知処理部は、前記依頼者からの前記サービスの提供依頼が基準値よりも多くなると予測される場合に、前記待機要求を前記操作端末に通知する、
付記1に記載の依頼支援システム。
【0142】
<付記3>
前記通知処理部は、所定の日時又は曜日に前記待機要求を前記操作端末に通知する、
付記1又は2に記載の依頼支援システム。
【0143】
<付記4>
前記通知処理部は、前記依頼者から前記サービスの利用意思に関する利用情報を取得した場合に、前記待機要求を前記操作端末に通知する、
付記1~3のいずれかに記載の依頼支援システム。
【0144】
<付記5>
前記待機要求の通知先の登録ユーザーを特定する特定処理部をさらに備え、
前記特定処理部は、前記複数の登録ユーザーの中から所定の条件を満たす一部の登録ユーザーを、前記通知先の登録ユーザーとして特定する、
付記1~4のいずれかに記載の依頼支援システム。
【0145】
<付記6>
前記特定処理部は、前記サービスの過去のログイン状況と、前記依頼待機状態の過去の設定状況と、前記サービスの提供依頼に対して前記サービス提供者として決定されたか否かを示す過去のマッチング状況との少なくともいずれかに基づいて、前記通知先の登録ユーザーを特定する、
付記5に記載の依頼支援システム。
【0146】
<付記7>
前記特定処理部は、過去の所定期間において、前記操作端末が前記サービスにログインした回数又は頻度が閾値未満であって、前記操作端末を前記依頼待機状態に設定した回数又は頻度が閾値以上の登録ユーザーを、前記通知先の登録ユーザーとして特定する、
付記6に記載の依頼支援システム。
【0147】
<付記8>
前記特定処理部は、過去の第1所定期間において、前記操作端末が前記サービスにログインした回数又は頻度が閾値以上であって、前記操作端末を前記依頼待機状態に設定した回数又は頻度が閾値以上、かつ、前記第1所定期間より直近の第2所定期間のマッチング回数が所定回数未満である登録ユーザーを、前記通知先の登録ユーザーとして特定する、
付記6又は7に記載の依頼支援システム。
【0148】
<付記9>
前記特定処理部は、
過去の所定期間において、前記操作端末が前記サービスにログインした回数又は頻度が閾値未満であって、前記操作端末を前記依頼待機状態に設定した回数又は頻度が閾値以上の第1登録ユーザーと、
過去の第1所定期間において、前記操作端末が前記サービスにログインした回数又は頻度が閾値以上であって、前記操作端末を前記依頼待機状態に設定した回数又は頻度が閾値以上、かつ、前記第1所定期間より直近の第2所定期間のマッチング回数が所定回数未満である第2登録ユーザーと、
を前記通知先の登録ユーザーとして特定し、
前記通知処理部は、前記第1登録ユーザーの前記操作端末に前記待機要求を通知し、その後に前記第1登録ユーザーが前記サービス提供者として決定されなかった場合に、前記第2登録ユーザーの前記操作端末に前記待機要求を通知する、
付記6~8のいずれかに記載の依頼支援システム。
【0149】
<付記10>
前記操作端末を前記依頼待機状態に設定したにもかかわらず前記サービスの提供依頼に対して前記サービス提供者として決定されなかった登録ユーザーに所定の特典を付与する、
付記1~9のいずれかに記載の依頼支援システム。
【0150】
<付記11>
前記操作端末を前記依頼待機状態に設定している登録ユーザーに、前記依頼待機状態の継続時間に応じた特典を付与する、
付記1~10のいずれかに記載の依頼支援システム。
【0151】
<付記12>
前記サービスは、特定地域において第1住民の依頼に対して第2住民が運転者となって車両で前記第1住民を送迎する送迎サービスである、
付記1~11のいずれかに記載の依頼支援システム。
【符号の説明】
【0152】
10 :送迎支援システム
1 :送迎支援装置
2 :ユーザー端末
2X :依頼者端末
2Y :運転者端末
111 :表示処理部
112 :取得処理部
113 :配車処理部
114 :ポイント処理部
115 :通知処理部
116 :特定処理部
211 :受付処理部
212 :位置検出処理部
213 :表示処理部
121 :地図情報DB
122 :ユーザー情報DB
123 :運転者情報DB
124 :ポイント情報DB
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17