(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127621
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】半導体記憶装置
(51)【国際特許分類】
H10B 43/50 20230101AFI20240912BHJP
H10B 43/27 20230101ALI20240912BHJP
H10B 43/10 20230101ALI20240912BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240912BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20240912BHJP
H10B 41/27 20230101ALI20240912BHJP
H10B 41/50 20230101ALI20240912BHJP
H10B 41/10 20230101ALI20240912BHJP
【FI】
H10B43/50
H10B43/27
H10B43/10
H01L29/78 371
H01L27/088 E
H01L27/088 D
H10B41/27
H10B41/50
H10B41/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】19
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036897
(22)【出願日】2023-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】318010018
【氏名又は名称】キオクシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001612
【氏名又は名称】弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石塚 慧介
【テーマコード(参考)】
5F048
5F083
5F101
【Fターム(参考)】
5F048AA01
5F048AB01
5F048AC01
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5F048BB06
5F048BB07
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5F048BC03
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5F048BE02
5F048BE03
5F048BE05
5F048BF02
5F048BF06
5F048BF07
5F048BF12
5F048BF15
5F048BF16
5F048CB01
5F048CB03
5F048CB04
5F083EP02
5F083EP18
5F083EP22
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5F083EP34
5F083EP76
5F083ER22
5F083ER23
5F083GA10
5F083GA27
5F083JA03
5F083JA04
5F083JA05
5F083JA19
5F083JA36
5F083JA39
5F083JA40
5F083KA01
5F083KA05
5F083KA11
5F083LA16
5F083LA21
5F083MA06
5F083MA16
5F083MA20
5F083NA01
5F083ZA21
5F101BA01
5F101BA45
5F101BB02
5F101BD16
5F101BD22
5F101BD30
5F101BD34
5F101BF05
(57)【要約】
【課題】高集積化の容易な半導体記憶装置を提供する。
【解決手段】半導体記憶装置は、フックアップ領域が第1方向に並ぶ複数の第1コンタクト電極対を備える。複数の第1コンタクト電極対は、それぞれ、第1方向に隣り合う2つのコンタクト電極を含み、複数の第1コンタクト電極対に含まれる2つのコンタクト電極の第3方向の長さの平均値は、いずれも同一又は近似している。
【選択図】
図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に並ぶメモリ領域及びフックアップ領域を備える基板と、
前記基板の表面と交差する積層方向に積層され、前記メモリ領域及び前記フックアップ領域にわたって前記第1方向に延伸する複数の導電層と、
前記メモリ領域に設けられ、前記積層方向に延伸し、前記複数の導電層に対向する半導体層と、
前記複数の導電層及び前記半導体層の間に設けられた電荷蓄積膜と、
前記フックアップ領域に設けられ、前記第1方向に並び、前記積層方向に延伸し、前記複数の導電層の一部によって囲われた外周面を備え、前記複数の導電層のいずれかにそれぞれ接続された複数のコンタクト電極を含む第1コンタクト電極列と
を備え、
前記第1コンタクト電極列は、前記第1方向に並ぶ複数の第1コンタクト電極対を備え、
前記複数の第1コンタクト電極対は、それぞれ、前記第1方向に隣り合う2つのコンタクト電極を含み、
前記複数のコンタクト電極のうち、前記積層方向の長さが1番目及び2番目に大きい2つの前記コンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値を第1の長さとし、
前記複数のコンタクト電極のうち、前記積層方向の長さが1番目及び2番目に小さい2つの前記コンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値を第2の長さとすると、
前記複数の第1コンタクト電極対に含まれる前記2つのコンタクト電極の前記積層方向の長さの各平均値は、前記第1の長さよりも小さく、前記第2の長さよりも大きい
半導体記憶装置。
【請求項2】
前記複数の第1コンタクト電極対に含まれる前記2つのコンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値の最大値と最小値との差は、前記複数のコンタクト電極のうち、前記積層方向の長さが1番目に大きいものの前記積層方向の長さの半分以下である
請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項3】
前記複数のコンタクト電極のうち、前記第1方向に並ぶ任意の3つのコンタクト電極が、前記第1方向の一方側から順に第1コンタクト電極、第2コンタクト電極及び第3コンタクト電極である場合、
前記第1コンタクト電極及び前記第2コンタクト電極の前記積層方向の長さの差は、前記第2コンタクト電極及び前記第3コンタクト電極の前記積層方向の長さの差よりも大きい
請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項4】
前記フックアップ領域は、前記第1方向の一方側の第1領域と前記第1方向の他方側の第2領域とを備え、
前記第1領域における前記複数のコンタクト電極のうち、前記第1方向に並ぶ任意の3つのコンタクト電極が、前記第1方向の一方側から順に第1コンタクト電極、第2コンタクト電極及び第3コンタクト電極であり、
前記第2領域における前記複数のコンタクト電極のうち、前記第1方向に並ぶ任意の3つのコンタクト電極が、前記第1方向の他方側から順に第4コンタクト電極、第5コンタクト電極及び第6コンタクト電極である場合、
前記第1コンタクト電極及び前記第2コンタクト電極の前記積層方向の長さの差は、前記第2コンタクト電極及び前記第3コンタクト電極の前記積層方向の長さの差よりも大きく、
前記第5コンタクト電極及び前記第6コンタクト電極の前記積層方向の長さの差は、前記第6コンタクト電極及び前記第7コンタクト電極の前記積層方向の長さの差よりも大きい
請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項5】
前記フックアップ領域は、前記第1方向の一方側の第1領域と前記第1方向の他方側の第2領域とを備え、
前記第1領域における前記複数のコンタクト電極のうち、前記第1方向に並ぶ任意の3つのコンタクト電極が、前記第1方向の一方側から順に第1コンタクト電極、第2コンタクト電極及び第3コンタクト電極であり、
前記第2領域における前記複数のコンタクト電極のうち、前記第1方向に並ぶ任意の3つのコンタクト電極が、前記第1方向の他方側から順に第4コンタクト電極、第5コンタクト電極及び第6コンタクト電極である場合、
前記第1コンタクト電極及び前記第2コンタクト電極の前記積層方向の長さの差は、前記第2コンタクト電極及び前記第3コンタクト電極の前記積層方向の長さの差よりも小さく、
前記第4コンタクト電極及び前記第5コンタクト電極の前記積層方向の長さの差は、前記第5コンタクト電極及び前記第6コンタクト電極の前記積層方向の長さの差よりも小さい
請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項6】
前記フックアップ領域に設けられ、前記第1コンタクト電極列と前記第1方向と交差する第2方向に並ぶ、複数のコンタクト電極を含む第2コンタクト電極列を備え、
前記フックアップ領域は、前記第1方向に並ぶ複数の第2コンタクト電極対を備え、
前記複数の第2コンタクト電極対は、それぞれ、前記第2方向に隣り合う、前記第1コンタクト電極列に含まれる1つのコンタクト電極及び前記第2コンタクト電極列に含まれる1つのコンタクト電極を含み、
前記複数の第2コンタクト電極対に含まれる2つの前記コンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値は、前記第1の長さよりも小さく、前記第2の長さよりも大きい
請求項1記載の半導体記憶装置。
【請求項7】
前記複数の第2コンタクト電極対に含まれる前記2つのコンタクト電極の前記第3方向の長さの平均値は、いずれも同一である
請求項6記載の半導体記憶装置。
【請求項8】
第1方向に並ぶメモリ領域及びフックアップ領域を備える基板と、
前記第1方向と交差する第2方向に並ぶ複数のメモリ構造と
を備え、
前記複数のメモリ構造は、それぞれ、
前記基板の表面と交差する積層方向に積層され、前記メモリ領域及び前記フックアップ領域にわたって前記第1方向に延伸する複数の導電層と、
前記メモリ領域に設けられ、前記積層方向に延伸し、前記複数の導電層に対向する半導体層と、
前記複数の導電層及び前記半導体層の間に設けられた電荷蓄積膜と、
前記フックアップ領域に設けられ、前記積層方向に延伸し、前記複数の導電層の一部によって囲われた外周面を備え、前記複数の導電層のいずれかにそれぞれ接続された複数のコンタクト電極と
を備え、
前記複数のコンタクト電極は、前記第1方向にm個(mは2以上の整数)並ぶと共に前記第2方向にn個(nは2以上の整数)並び、
(m×n)個のコンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値より長いコンタクト電極が長コンタクト電極であり、その平均値より短いコンタクト電極が短コンタクト電極である場合、
前記第1方向から数えて(2m-3)番目、かつ、前記第2方向から数えて(2n-3)番目のコンタクト電極が前記長コンタクト電極であり、前記第1方向から数えて(2m-2)番目、かつ、前記第2方向から数えて(2n-3)番目のコンタクト電極が前記短コンタクト電極であり、
前記第1方向から数えて(2m-3)番目、かつ、前記第2方向から数えて(2n-2)番目のコンタクト電極が前記短コンタクト電極であり、前記第1方向から数えて(2m-2)番目、かつ、前記第2方向から数えて(2n-2)番目のコンタクト電極が前記長コンタクト電極である
半導体記憶装置。
【請求項9】
前記フックアップ領域は、前記第1方向に並ぶ複数の第1コンタクト電極対を備え、
前記複数の第1コンタクト電極対は、それぞれ、前記第1方向に隣り合う2つのコンタクト電極を含み、
前記複数の第1コンタクト電極対に含まれる前記2つのコンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値の最大値と最小値との差は、前記複数のコンタクト電極のうち、前記積層方向の長さが1番目に大きいものの前記積層方向の長さの半分以下である
請求項8記載の半導体記憶装置。
【請求項10】
前記複数のコンタクト電極のうち、前記第1方向に並ぶ任意の3つのコンタクト電極が、前記第1方向の一方側から順に第1コンタクト電極、第2コンタクト電極及び第3コンタクト電極である場合、
前記第1コンタクト電極及び前記第2コンタクト電極の前記積層方向の長さの差は、前記第2コンタクト電極及び前記第3コンタクト電極の前記積層方向の長さの差よりも大きい
請求項8記載の半導体記憶装置。
【請求項11】
前記フックアップ領域は、前記第1方向の一方側の第1領域と前記第1方向の他方側の第2領域とを備え、
前記第1領域における前記複数のコンタクト電極のうち、前記第1方向に並ぶ任意の3つのコンタクト電極が、前記第1方向の一方側から順に第1コンタクト電極、第2コンタクト電極及び第3コンタクト電極であり、
前記第2領域における前記複数のコンタクト電極のうち、前記第1方向に並ぶ任意の3つのコンタクト電極が、前記第1方向の他方側から順に第4コンタクト電極、第5コンタクト電極及び第6コンタクト電極である場合、
前記第1コンタクト電極及び前記第2コンタクト電極の前記積層方向の長さの差は、前記第2コンタクト電極及び前記第3コンタクト電極の前記積層方向の長さの差よりも大きく、
前記第4コンタクト電極及び前記第5コンタクト電極の前記積層方向の長さの差は、前記第5コンタクト電極及び前記第6コンタクト電極の前記積層方向の長さの差よりも大きい
請求項8記載の半導体記憶装置。
【請求項12】
前記フックアップ領域に設けられ、前記第1コンタクト電極列と前記第1方向と交差する第2方向に並ぶ、複数のコンタクト電極を含む第2コンタクト電極列を備え、
前記フックアップ領域は、前記第1方向に並ぶ複数の第2コンタクト電極対を備え、
前記複数の第2コンタクト電極対は、それぞれ、前記第2方向に隣り合う、前記第1コンタクト電極列に含まれる1つのコンタクト電極及び前記第2コンタクト電極列に含まれる1つのコンタクト電極を含み、
前記第1コンタクト電極列及び第2コンタクト電極列に含まれる前記複数のコンタクト電極のうち、前記積層方向の長さが1番目及び2番目に大きい2つの前記コンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値を第1の長さとし、
前記複数のコンタクト電極のうち、前記積層方向の長さが1番目及び2番目に小さい2つの前記コンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値を第2の長さとすると、
前記複数の第2コンタクト電極対に含まれる2つの前記コンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値は、前記第1の長さよりも小さく、前記第2の長さよりも大きい
請求項8記載の半導体記憶装置。
【請求項13】
前記複数の第2コンタクト電極対に含まれる前記2つのコンタクト電極の前記第3方向の長さの平均値は、いずれも同一である
請求項12記載の半導体記憶装置。
【請求項14】
第1方向に並ぶメモリ領域及びフックアップ領域を備える基板と、
前記第1方向と交差する第2方向に並ぶ複数のメモリ構造と
を備え、
前記複数のメモリ構造は、それぞれ、
前記基板の表面と交差する積層方向に並び、前記メモリ領域及び前記フックアップ領域にわたって前記第1方向に延伸する複数の導電層と、
前記メモリ領域に設けられ、前記積層方向に延伸し、前記複数の導電層に対向する半導体層と、
前記複数の導電層及び前記半導体層の間に設けられた電荷蓄積膜と、
前記フックアップ領域に設けられ、前記積層方向に延伸し、前記複数の導電層の一部によって囲われた外周面を備え、前記複数の導電層のいずれかにそれぞれ接続された複数のコンタクト電極と
を備え、
前記複数のコンタクト電極は、前記第1方向にm個(mは2以上の整数)並ぶと共に前記第2方向にn個(nは2以上の整数)並び、
(m×n)個のコンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値より長いコンタクト電極が長コンタクト電極であり、その平均値より短いコンタクト電極が短コンタクト電極である場合、
前記第1方向から数えて(2m-3)番目、かつ、前記第2方向から数えて(2n-3)番目のコンタクト電極が前記短コンタクト電極であり、前記第1方向から数えて(2m-2)番目、かつ、前記第2方向から数えて(2n-3)番目のコンタクト電極が前記長コンタクト電極であり、
前記第1方向から数えて(2m-3)番目、かつ、前記第2方向から数えて(2n-2)番目のコンタクト電極が前記長コンタクト電極であり、前記第1方向から数えて(2m-2)番目、かつ、前記第2方向から数えて(2n-2)番目のコンタクト電極が前記短コンタクト電極である
半導体記憶装置。
【請求項15】
前記フックアップ領域は、前記第1方向に並ぶ複数の第1コンタクト電極対を備え、
前記複数の第1コンタクト電極対は、それぞれ、前記第1方向に隣り合う2つのコンタクト電極を含み、
前記複数の第1コンタクト電極対に含まれる前記2つのコンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値の最大値と最小値との差は、前記複数のコンタクト電極のうち、前記積層方向の長さが1番目に大きいものの前記積層方向の長さの半分以下である
請求項14記載の半導体記憶装置。
【請求項16】
前記複数のコンタクト電極のうち、前記第1方向に並ぶ任意の3つのコンタクト電極が、前記第1方向の一方側から順に第1コンタクト電極、第2コンタクト電極及び第3コンタクト電極である場合、
前記第1コンタクト電極及び前記第2コンタクト電極の前記積層方向の長さの差は、前記第2コンタクト電極及び前記第3コンタクト電極の前記積層方向の長さの差よりも大きい
請求項14記載の半導体記憶装置。
【請求項17】
前記フックアップ領域は、前記第1方向の一方側の第1領域と前記第1方向の他方側の第2領域とを備え、
前記第1領域における前記複数のコンタクト電極のうち、前記第1方向に並ぶ任意の3つのコンタクト電極が、前記第1方向の一方側から順に第1コンタクト電極、第2コンタクト電極及び第3コンタクト電極であり、
前記第2領域における前記複数のコンタクト電極のうち、前記第1方向に並ぶ任意の3つのコンタクト電極が、前記第1方向の他方側から順に第4コンタクト電極、第5コンタクト電極及び第6コンタクト電極である場合、
前記第1コンタクト電極及び前記第2コンタクト電極の前記積層方向の長さの差は、前記第2コンタクト電極及び前記第3コンタクト電極の前記積層方向の長さの差よりも大きく、
前記第4コンタクト電極及び前記第5コンタクト電極の前記積層方向の長さの差は、前記第5コンタクト電極及び前記第6コンタクト電極の前記積層方向の長さの差よりも大きい
請求項14記載の半導体記憶装置。
【請求項18】
前記フックアップ領域に設けられ、前記第1コンタクト電極列と前記第1方向と交差する第2方向に並ぶ、複数のコンタクト電極を含む第2コンタクト電極列を備え、
前記フックアップ領域は、前記第1方向に並ぶ複数の第2コンタクト電極対を備え、
前記複数の第2コンタクト電極対は、それぞれ、前記第2方向に隣り合う、前記第1コンタクト電極列に含まれる1つのコンタクト電極及び前記第2コンタクト電極列に含まれる1つのコンタクト電極を含み、
前記第1コンタクト電極列及び第2コンタクト電極列に含まれる前記複数のコンタクト電極のうち、前記積層方向の長さが1番目及び2番目に大きい2つの前記コンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値を第1の長さとし、
前記複数のコンタクト電極のうち、前記積層方向の長さが1番目及び2番目に小さい2つの前記コンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値を第2の長さとすると、
前記複数の第2コンタクト電極対に含まれる2つの前記コンタクト電極の前記積層方向の長さの平均値は、前記第1の長さよりも小さく、前記第2の長さよりも大きい
請求項14記載の半導体記憶装置。
【請求項19】
前記複数の第2コンタクト電極対に含まれる前記2つのコンタクト電極の前記第3方向の長さの平均値は、いずれも同一である
請求項18記載の半導体記憶装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、半導体記憶装置に関する。
【背景技術】
【0002】
基板と、この基板の表面と交差する方向に積層された複数の導電層と、これら複数の導電層に対向する半導体層と、導電層及び半導体層の間に設けられたゲート絶縁層と、を備える半導体記憶装置が知られている。ゲート絶縁層は、例えば、窒化シリコン(Si3N4)等の絶縁性の電荷蓄積層やフローティングゲート等の導電性の電荷蓄積層等の、データを記憶可能なメモリ部を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-244180号公報
【特許文献2】特開2019-047093号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
高集積化の容易な半導体記憶装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一の実施形態に係る半導体記憶装置は、第1方向に並ぶメモリ領域及びフックアップ領域を備える基板と、基板の表面と交差する積層方向に積層され、メモリ領域及びフックアップ領域にわたって第1方向に延伸する複数の導電層と、メモリ領域に設けられ、積層方向に延伸し、複数の導電層に対向する半導体層と、複数の導電層及び半導体層の間に設けられた電荷蓄積膜と、フックアップ領域に設けられ、第1方向に並び、積層方向に延伸し、複数の導電層の一部によって囲われた外周面を備え、複数の導電層のいずれかにそれぞれ接続された複数のコンタクト電極を含む第1コンタクト電極列と、を備える。第1コンタクト電極列は、第1方向に並ぶ複数の第1コンタクト電極対を備え、複数の第1コンタクト電極対は、それぞれ、第1方向に隣り合う2つのコンタクト電極を含み、複数のコンタクト電極のうち、積層方向の長さが1番目及び2番目に大きい2つのコンタクト電極の積層方向の長さの平均値を第1の長さとし、複数のコンタクト電極のうち、積層方向の長さが1番目及び2番目に小さい2つのコンタクト電極の積層方向の長さの平均値を第2の長さとすると、複数の第1コンタクト電極対に含まれる2つのコンタクト電極の積層方向の長さの各平均値は、第1の長さよりも小さく、第2の長さよりも大きい。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な回路図である。
【
図2】第1実施形態に係る半導体記憶装置の構成例を示す模式的な分解斜視図である。
【
図3】
図2のチップC
Mの構成例を示す模式的な底面図である。
【
図4】メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な断面図である。
【
図5】メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な断面図である。
【
図6】
図3のAで示した部分及びBで示した部分の模式的な拡大図である。
【
図7】
図6のCで示した部分の模式的な拡大図である。
【
図8】チップC
Mの一部の構成を示す模式的な断面図である。
【
図9】
図6に示す構造をF-F´線に沿って切断し、矢印の方向に沿って見た模式的な断面図である。
【
図10】
図6に示す構造をG-G´線に沿って切断し、矢印の方向に沿って見た模式的な断面図である。
【
図11】
図6で示したフックアップ領域R
HUの模式的な拡大図である。
【
図12】
図6で示したフックアップ領域R
HUの模式的な拡大図である。
【
図13】第1実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図14】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図15】同製造方法について説明するため模式的な平面図である。
【
図16】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図17】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図18】同製造方法について説明するため模式的な平面図である。
【
図19】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図20】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図21】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図22】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図23】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図24】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図25】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図26】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図27】同製造方法について説明するため模式的な平面図である。
【
図28】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図29】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図30】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図31】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図32】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図33】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図34】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図35】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図36】同製造方法について説明するため模式的な平面図である。
【
図37】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図38】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図39】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図40】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図41】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図42】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図43】同製造方法について説明するため模式的な平面図である。
【
図44】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図45】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図46】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図47】第1実施形態に係るコンタクト電極CCの径d121及びピッチd131について説明するため模式的な断面図である。
【
図48】比較例に係る半導体記憶装置の模式的な平面図である。
【
図49】
図48で示したフックアップ領域R
HUの模式的な拡大図である。
【
図50】
図48で示したフックアップ領域R
HUの模式的な拡大図である。
【
図51】比較例に係る半導体記憶装置の製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図52】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図53】比較例に係るコンタクト電極CCの径d21及びピッチd31について説明するため模式的な断面図である。
【
図54】第2実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図55】第2実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図56】第3実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図57】第3実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図58】第4実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図59】第4実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図60】第5実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図61】第5実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図62】第6実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図63】第7実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図64】第8実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図65】第8実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図66】第9実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図67】第9実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図68】第10実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図69】第10実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図70】第11実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図71】第11実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
【
図72】第12実施形態に係る半導体記憶装置の製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図73】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図74】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【
図75】同製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
次に、実施形態に係る半導体記憶装置を、図面を参照して詳細に説明する。尚、以下の実施形態はあくまでも一例であり、本発明を限定する意図で示されるものではない。また、以下の図面は模式的なものであり、説明の都合上、一部の構成等が省略される場合がある。また、複数の実施形態について共通する部分には同一の符号を付し、説明を省略する場合がある。
【0008】
また、本明細書において「半導体記憶装置」と言った場合には、メモリダイを意味する事もあるし、メモリチップ、メモリカード、SSD(Solid State Drive)等の、コントローラダイを含むメモリシステムを意味する事もある。更に、スマートホン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の、ホストコンピュータを含む構成を意味する事もある。
【0009】
また、本明細書において、第1の構成が第2の構成に「電気的に接続されている」と言った場合、第1の構成は第2の構成に直接接続されていても良いし、第1の構成が第2の構成に配線、半導体部材又はトランジスタ等を介して接続されていても良い。例えば、3つのトランジスタを直列に接続した場合には、2つ目のトランジスタがOFF状態であったとしても、1つ目のトランジスタは3つ目のトランジスタに「電気的に接続」されている。
【0010】
また、本明細書において、第1の構成が第2の構成及び第3の構成の「間に接続されている」と言った場合、第1の構成、第2の構成及び第3の構成が直列に接続され、且つ、第2の構成が第1の構成を介して第3の構成に接続されていることを意味する場合がある。
【0011】
また、本明細書においては、基板の上面に対して平行な所定の方向をX方向、基板の上面に対して平行で、X方向と垂直な方向をY方向、基板の上面に対して垂直な方向をZ方向と呼ぶ。また、Z方向は後述する導電層(
図4等参照)が積層される方向であるので、Z方向を積層方向と呼ぶ場合がある。
【0012】
また、本明細書においては、所定の面に沿った方向を第1方向、この所定の面に沿って第1方向と交差する方向を第2方向、この所定の面と交差する方向を第3方向と呼ぶことがある。これら第1方向、第2方向及び第3方向は、X方向、Y方向及びZ方向のいずれかと対応していても良いし、対応していなくても良い。
【0013】
また、本明細書において、「上」や「下」等の表現は、基板を基準とする。例えば、上記Z方向に沿って基板から離れる向きを上と、Z方向に沿って基板に近付く向きを下と呼ぶ。また、ある構成について下面や下端と言う場合には、この構成の基板側の面や端部を意味する事とし、上面や上端と言う場合には、この構成の基板と反対側の面や端部を意味する事とする。また、X方向又はY方向と交差する面を側面等と呼ぶ。
【0014】
また、本明細書において、構成、部材等について、所定方向の「幅」、「長さ」又は「厚み」等と言った場合には、SEM(Scanning electron microscopy)やTEM(Transmission electron microscopy)等によって観察された断面等における幅、長さ又は厚み等を意味することがある。
【0015】
[第1実施形態]
[構成]
[メモリダイMDの回路構成]
図1は、メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な回路図である。
図1に示す様に、メモリダイMDは、メモリセルアレイMCAと、周辺回路PCと、を備える。メモリセルアレイMCAは、
図1に示す様に、複数のメモリブロックBLKを備える。これら複数のメモリブロックBLKは、それぞれ、複数のストリングユニットSUを備える。これら複数のストリングユニットSUは、それぞれ、複数のメモリストリングMSを備える。これら複数のメモリストリングMSの一端は、それぞれ、ビット線BLを介して周辺回路PCに接続される。また、これら複数のメモリストリングMSの他端は、それぞれ、共通のソース線SLを介して周辺回路PCに接続される。
【0016】
メモリストリングMSは、ドレイン側選択トランジスタSTDと、複数のメモリセルMC(メモリトランジスタ)と、ソース側選択トランジスタSTSと、を備える。ドレイン側選択トランジスタSTD、複数のメモリセルMC、及び、ソース側選択トランジスタSTSは、ビット線BL及びソース線SLの間に直列に接続される。以下、ドレイン側選択トランジスタSTD及びソース側選択トランジスタSTSを、単に選択トランジスタ(STD、STS)と呼ぶ事がある。
【0017】
メモリセルMCは、電界効果型のトランジスタである。メモリセルMCは、半導体層、ゲート絶縁膜、及び、ゲート電極を備える。半導体層は、チャネル領域として機能する。ゲート絶縁膜は、電荷蓄積膜を含む。メモリセルMCのしきい値電圧は、電荷蓄積膜中の電荷量に応じて変化する。メモリセルMCは、1ビット又は複数ビットのデータを記憶する。尚、1のメモリストリングMSに対応する複数のメモリセルMCのゲート電極には、それぞれ、ワード線WLが接続される。これらワード線WLは、それぞれ、1のメモリブロックBLK中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。
【0018】
選択トランジスタ(STD、STS)は、電界効果型のトランジスタである。選択トランジスタ(STD、STS)は、半導体層、ゲート絶縁膜、及び、ゲート電極を備える。半導体層はチャネル領域として機能する。ゲート絶縁膜は電荷蓄積層を含んでいてもよい。選択トランジスタ(STD、STS)のゲート電極には、それぞれ、選択ゲート線(SGD、SGS)が接続される。1つのドレイン側選択ゲート線SGDは、1つのストリングユニットSU中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。1つのソース側選択ゲート線SGSは、1つのメモリブロックBLK中の全てのメモリストリングMSに共通に接続される。
【0019】
[メモリダイMDの構造]
図2は、第1実施形態に係る半導体記憶装置の構成例を示す模式的な分解斜視図である。
図2に示す通り、メモリダイMDは、メモリセルアレイMCA側のチップC
Mと、周辺回路PC側のチップC
Pと、を備える。
【0020】
チップCMの上面には、図示しないボンディングワイヤに接続可能な複数の外部パッド電極PXが設けられている。また、チップCMの下面には、複数の貼合電極PI1が設けられている。また、チップCPの上面には、複数の貼合電極PI2が設けられている。以下、チップCMについては、複数の貼合電極PI1が設けられる面を表面と呼び、複数の外部パッド電極PXが設けられる面を裏面と呼ぶ。また、チップCPについては、複数の貼合電極PI2が設けられる面を表面と呼び、表面の反対側の面を裏面と呼ぶ。図示の例において、チップCPの表面はチップCPの裏面よりも上方に設けられ、チップCMの裏面はチップCMの表面よりも上方に設けられる。
【0021】
チップCM及びチップCPは、チップCMの表面とチップCPの表面とが対向するよう配置される。複数の貼合電極PI1は、複数の貼合電極PI2にそれぞれ対応して設けられ、複数の貼合電極PI2に貼合可能な位置に配置される。貼合電極PI1と貼合電極PI2とは、チップCMとチップCPとを貼合し、かつ電気的に導通させるための、貼合電極として機能する。
【0022】
尚、
図2の例において、チップC
Mの角部a1、a2、a3、a4は、それぞれ、チップC
Pの角部b1、b2、b3、b4と対応する。
【0023】
図3は、
図2のチップC
Mの構成例を示す模式的な底面図である。
図3では、貼合電極P
I1等の一部の構成を省略している。
図4及び
図5は、メモリダイMDの一部の構成を示す模式的な断面図である。
図6は、
図3のAで示した部分及びBで示した部分の模式的な拡大図である。
図7は、
図6のCで示した部分の模式的な拡大図である。
図8は、チップC
Mの一部の構成を示す模式的な断面図である。
図9は、
図6に示す構造をF-F´線に沿って切断し、矢印の方向に沿って見た模式的な断面図である。
図10は、
図6に示す構造をG-G´線に沿って切断し、矢印の方向に沿って見た模式的な断面図である。尚、
図9及び
図10では、ドレイン側選択ゲート線SGD及びソース側選択ゲート線SGSに相当する導電層110(SGD、SGS)を省略している。
図11及び
図12は、
図6で示したフックアップ領域R
HUの模式的な拡大図である。
【0024】
[チップC
Mの構造]
図3の例において、チップC
Mは、X方向に並ぶ4つのメモリプレーンMPを備える。また、これら4つのメモリプレーンMPは、それぞれ、Y方向に並ぶ複数のメモリブロックBLKを備える。
【0025】
また、
図3の例において、これら4つのメモリプレーンMPは、それぞれ、X方向に並ぶ2つのメモリホール領域R
MH(メモリ領域)と、これらメモリホール領域R
MHの間に設けられたフックアップ領域R
HUと、を備える。また、チップC
Mは、4つのメモリプレーンMPよりもY方向の一端側に設けられた周辺領域R
Pを備える。
【0026】
尚、図示の例では、フックアップ領域RHUがメモリプレーンMPのX方向の中央部に設けられている。しかしながら、この様な構成は例示に過ぎず、具体的な構成は適宜調整可能である。例えば、フックアップ領域RHUは、メモリプレーンMPのX方向の中央部でなく、メモリプレーンMPのX方向の両端部に設けられていても良い。また、フックアップ領域RHUは、メモリプレーンMPのX方向の一端部に設けられていても良い。
【0027】
メモリプレーンMPには、Y方向に並ぶ複数のメモリブロックBLKが設けられている。メモリブロックBLKは、例えば
図6に示す様に、Y方向に並ぶ2つのフィンガー構造FS(フィンガー構造FSをメモリ構造と呼ぶ場合もある。)を備える。フィンガー構造FSは、例えば
図6に示す様に、Y方向に並ぶ2つのストリングユニットSUを備える。
【0028】
Y方向において隣り合う2つのフィンガー構造FSの間には、酸化シリコン(SiO2)等のブロック間絶縁層STが設けられる。また、例えば
図6及び
図7に示す様に、Y方向において隣り合う2つのストリングユニットSUの間には、酸化シリコン(SiO
2)等のストリングユニット間絶縁層SHEが設けられる。
【0029】
チップC
Mは、例えば
図4に示す様に、基体層L
SBと、基体層L
SBの下方に設けられたメモリセルアレイ層L
MCAと、メモリセルアレイ層L
MCAの下方に設けられたビアコンタクト電極層CHyと、ビアコンタクト電極層CHyの下方に設けられた複数の配線層M0,M1と、配線層M0,M1の下方に設けられたチップ貼合電極層MBと、を備える。
【0030】
[チップC
Mの基体層L
SBの構造]
例えば
図4に示す様に、基体層L
SBは、メモリセルアレイ層L
MCAの上面に設けられた導電層100と、導電層100の上面に設けられた絶縁層107と、絶縁層107の上面に設けられた裏面配線層MAと、裏面配線層MAの上面に設けられた絶縁層108と、を備える。
【0031】
導電層100は、例えば、リン(P)等のN型の不純物又はホウ素(B)等のP型の不純物が注入されたシリコン(Si)等の半導体層を含んでいても良いし、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜を含んでいても良いし、タングステン(W)等の金属を含んでいても良いし、タングステンシリサイド(WSi)等のシリサイドを含んでいても良い。
【0032】
導電層100は、ソース線SL(
図1)の一部として機能する。導電層100は、4つのメモリプレーンMP(
図3)に対応して4つ設けられている。メモリプレーンMPのX方向及びY方向の端部には、導電層100を含まない領域VZが設けられている。
【0033】
絶縁層107は、例えば、酸化シリコン(SiO2)等を含む。
【0034】
裏面配線層MAは、複数の配線maを含む。これら複数の配線maは、例えば、アルミニウム(Al)等を含んでいても良い。
【0035】
複数の配線maのうちの一部は、ソース線SL(
図1)の一部として機能する。この配線maは、4つのメモリプレーンMP(
図3)に対応して4つ設けられている。この配線maは、それぞれ、導電層100に電気的に接続されている。
【0036】
また、複数の配線maのうちの一部は、外部パッド電極PXとして機能する。この配線maは、周辺領域RPに設けられている。この配線maは、導電層100を含まない領域VZにおいてメモリセルアレイ層LMCA中のコンタクト電極CCに接続されている。また、配線maの一部は、絶縁層108に設けられた開口TVを介してメモリダイMDの外部に露出する。
【0037】
絶縁層108は、例えば、ポリイミド等の絶縁材料からなるパッシベーション層である。
【0038】
[チップC
Mのメモリセルアレイ層L
MCAのメモリホール領域R
MHにおける構造]
図3を参照して説明した様に、メモリセルアレイ層L
MCAには、Y方向に並ぶ複数のメモリブロックBLKが設けられている。
図4に示す様に、Y方向に隣り合う2つのメモリブロックBLKの間には、酸化シリコン(SiO
2)等のブロック間絶縁層STが設けられる。
【0039】
メモリブロックBLKは、例えば
図4に示す様に、Z方向に並ぶ複数の導電層110と、Z方向に延伸する複数の半導体層120と、を備える。また、
図8に示す様に、複数の導電層110及び複数の半導体層120の間には、それぞれ、ゲート絶縁膜130が設けられている。
【0040】
導電層110は、X方向に延伸する略板状の形状を備える。導電層110は、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)、モリブデン(Mo)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。また、導電層110は、例えば、リン(P)又はホウ素(B)等の不純物を含む多結晶シリコン等を含んでいても良い。Z方向に並ぶ複数の導電層110の間には、酸化シリコン(SiO2)等の層間絶縁層101が設けられている。
【0041】
複数の導電層110のうち、最上層に位置する一又は複数の導電層110は、ソース側選択トランジスタSTS(
図1)のゲート電極及びソース側選択ゲート線SGSとして機能する(
図4参照)。これら複数の導電層110は、メモリブロックBLK毎に電気的に独立している。
【0042】
また、これよりも下方に位置する複数の導電層110は、メモリセルMC(
図1)のゲート電極及びワード線WLとして機能する。これら複数の導電層110は、それぞれ、メモリブロックBLK毎に電気的に独立している。
【0043】
また、これよりも下方に位置する一又は複数の導電層110は、ドレイン側選択トランジスタSTD(
図1)のゲート電極及びドレイン側選択ゲート線SGDとして機能する(
図4参照)。例えば
図7に示す様に、Y方向に隣り合う2つの導電層110の間には、酸化シリコン(SiO
2)等のストリングユニット間絶縁層SHEが設けられている。また、複数の導電層110のY方向の幅Y
SGDは、ワード線WLとして機能する導電層110のY方向の幅Y
WLよりも小さい。
【0044】
半導体層120は、例えば
図6に示す様に、X方向及びY方向に所定のパターンで並ぶ。半導体層120は、それぞれ、1つのメモリストリングMS(
図1)に含まれる複数のメモリセルMC及び選択トランジスタ(STD,STS)のチャネル領域として機能する。半導体層120は、例えば、多結晶シリコン(Si)等を含む。半導体層120は、略円筒状の形状を有し、中心部分には酸化シリコン等の絶縁層125(
図8)が設けられている。半導体層120の外周面は、それぞれ複数の導電層110によって囲まれており、これら複数の導電層110と対向している。
【0045】
また、半導体層120の上端には、図示しない不純物領域が設けられている。この不純物領域は、上記導電層100に接続されている(
図4参照)。この不純物領域は、例えば、リン(P)等のN型の不純物又はホウ素(B)等のP型の不純物を含む。
【0046】
また、半導体層120の下端には、図示しない不純物領域が設けられている。この不純物領域は、ビアコンタクト電極ch及びビアコンタクト電極Vyを介してビット線BLに接続される。この不純物領域は、例えば、リン(P)等のN型の不純物又はホウ素(B)等のP型の不純物を含む。
【0047】
ゲート絶縁膜130は、半導体層120の外周面を覆う略円筒状の形状を有する。ゲート絶縁膜130は、例えば
図8に示す様に、半導体層120及び導電層110の間に積層されたトンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132及びブロック絶縁膜133を備える。トンネル絶縁膜131及びブロック絶縁膜133は、例えば、酸化シリコン(SiO
2)、窒酸化シリコン(SiON)等を含む。電荷蓄積膜132は、例えば、窒化シリコン(SiN)等の電荷を蓄積可能な膜を含む。トンネル絶縁膜131、電荷蓄積膜132、及び、ブロック絶縁膜133は略円筒状の形状を有し、半導体層120と導電層100との接触部を除く半導体層120の外周面に沿ってZ方向に延伸する。
【0048】
尚、
図8には、ゲート絶縁膜130が窒化シリコン等の電荷蓄積膜132を備える例を示した。しかしながら、ゲート絶縁膜130は、例えば、N型又はP型の不純物を含む多結晶シリコン等のフローティングゲートを備えていても良い。
【0049】
[チップC
Mのメモリセルアレイ層L
MCAのフックアップ領域R
HUにおける構造]
図5に示す様に、フックアップ領域R
HUには、複数のコンタクト電極CCが設けられている。これら複数のコンタクト電極CCは、
図5、
図9及び
図10に示す様に、それぞれ、Z方向に延伸し、上端において導電層110(WL,SGD,SGS)に接続されている。コンタクト電極CCは、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。また、コンタクト電極CCの外周面には、酸化シリコン(SiO
2)等の絶縁層103が設けられている。これにより、コンタクト電極CCは、その周囲の複数の導電層110から絶縁される。
【0050】
例えば
図6に示す様に、フックアップ領域R
HUは、導電層110の一部と、X方向及びY方向のマトリクス状に並ぶ複数のコンタクト電極CCと、を備える。
【0051】
尚、フックアップ領域RHUに配置される複数のコンタクト電極CCのうち、+Y方向から-Y方向に数えてa(aは1以上の整数)番目、-X方向から+X方向に数えてb(bは1以上の整数)番目のコンタクト電極CCを、コンタクト電極CCabと呼ぶ場合がある。例えば、+Y方向から-Y方向に数えて2番目、-X方向から+X方向に数えて4番目のコンタクト電極CCを、コンタクト電極CC24と呼ぶ場合がある。
【0052】
X方向に並ぶ8つのコンタクト電極CCの列をコンタクト電極列CCGと呼ぶ場合がある。また、コンタクト電極列CCGに対応する領域を、それぞれ、コンタクト電極領域と呼ぶ場合がある。
図6に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクト電極列CCG(0),CCG(1)がY方向に交互に並んでいる。
【0053】
尚、以下の説明では、上方から数えてn(nは1以上の整数)番目の導電層110を、導電層110(n-1)と呼ぶ場合がある。また、複数のコンタクト電極CCのうち、導電層110(n-1)に接続されたものを、コンタクト電極CC(n-1)と呼ぶ場合がある。また、導電層110(n-1)を、第n層の導電層110と呼ぶ場合がある。
図5、
図9及び
図10に示す様に、複数の導電層110(n-1)は、Z方向に略等間隔で並んでいる。このため、コンタクト電極CC(n-1)のnは、コンタクト電極CCのZ方向の長さ(深さ)のレベルを表す。
【0054】
図9に示す様に、コンタクト電極列CCG(0)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC11(7),CC12(0),CC13(6),CC14(1),CC15(5),CC16(2),CC17(4),CC18(3)を備えている。この様に、コンタクト電極列CCG(0)においては、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CC11(7),CC13(6),CC15(5),CC17(4)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHから遠くなるごとに段階的にコンタクト電極CCの深さが浅くなる(即ち、コンタクト電極CCのZ方向の長さが短くなる)。また、コンタクト電極列CCG(0)においては、-X方向から+X方向に数えて偶数番目のコンタクト電極CC12(0),CC14(1),CC16(2),CC18(3)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHから遠くなるごとに段階的にコンタクト電極CCの深さが深くなる(即ち、コンタクト電極CCのZ方向の長さが長くなる)。
【0055】
図10に示す様に、コンタクト電極列CCG(1)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC21(0),CC22(7),CC23(1),CC24(6),CC25(2),CC26(5),CC27(3),CC28(4)を備えている。この様に、コンタクト電極列CCG(1)においては、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CC21(0),CC23(1),CC25(2),CC27(3)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHから遠くなるごとに段階的にコンタクト電極CCの深さが深くなる(即ち、コンタクト電極CCのZ方向の長さが短くなる)。また、コンタクト電極列CCG(1)においては、-X方向から+X方向に数えて偶数番目のコンタクト電極CC22(7),CC24(6),CC26(5),CC28(4)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHから遠くなるごとに段階的にコンタクト電極CCの深さが浅くなる(即ち、コンタクト電極CCのZ方向の長さが短くなる)。
【0056】
図11において、X方向に隣り合う2つのコンタクト電極CCを第1コンタクト電極対P1と呼ぶ場合がある。
図11の例では、フックアップ領域R
HUは、X方向及びY方向に並ぶ複数の第1コンタクト電極対P1を備えている。フックアップ領域R
HUに配置される複数の第1コンタクト電極対P1のうち、+Y方向から-Y方向に数えてa(aは1以上の整数)番目、-X方向から+X方向に数えてb(bは1以上の整数)番目の第1コンタクト電極対P1を、第1コンタクト電極対P1-abと呼ぶ場合がある。例えば、+Y方向から-Y方向に数えて2番目、-X方向から+X方向に数えて3番目の第1コンタクト電極対P1を、第1コンタクト電極対P1-23と呼ぶ場合がある。
【0057】
図11の例では、複数の第1コンタクト電極対P1-11~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一である。例えば、第1コンタクト電極対P1-11に含まれるコンタクト電極CC11(7)の深さレベル「7」と、コンタクト電極CC12(0)の深さレベル「0」と、の平均値は、「3.5」である。同様に、第1コンタクト電極対P1-12~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCの深さのレベルnの平均値は、いずれも「3.5」である。
【0058】
図12において、Y方向に隣り合う2つのコンタクト電極CCを第2コンタクト電極対P2と呼ぶ場合がある。
図12の例では、フックアップ領域R
HUは、X方向及びY方向に並ぶ複数の第2コンタクト電極対P2を備えている。フックアップ領域R
HUに配置される複数の第2コンタクト電極対P2のうち、+Y方向から-Y方向に数えてa(aは1以上の整数)番目、-X方向から+X方向に数えてb(bは1以上の整数)番目の第2コンタクト電極対P2を、第2コンタクト電極対P2-abと呼ぶ場合がある。例えば、+Y方向から-Y方向に数えて1番目、-X方向から+X方向に数えて3番目の第2コンタクト電極対P2を、第2コンタクト電極対P2-13と呼ぶ場合がある。
【0059】
図12の例では、複数の第2コンタクト電極対P2-11~P2-18,P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一である。例えば、第2コンタクト電極対P2-11に含まれるコンタクト電極CC11(7)の深さレベル「7」と、コンタクト電極CC21(0)の深さレベル「0」と、の平均値は、「3.5」である。同様に、第2コンタクト電極対P2-12~P2-18,P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCの深さのレベルnの平均値は、いずれも「3.5」である。
【0060】
尚、
図11及び
図12において、2つのコンタクト電極CCの間にある数字は、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差を示している。例えば、コンタクト電極CC11(7)とコンタクト電極CC12(0)とのZ方向の長さの差は「7」である。また、コンタクト電極CC12(0)とコンタクト電極CC13(6)とのZ方向の長さの差は「6」である。
図11及び
図12に示す様に、コンタクト電極列CCG(0),CCG(1)において、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「7」、「6」、「5」、「4」、「3」、「2」、「1」である。
【0061】
[チップC
Mのメモリセルアレイ層L
MCAの周辺領域R
Pにおける構造]
周辺領域R
Pには、例えば
図4に示す様に、外部パッド電極P
Xに対応して、複数のコンタクト電極CCが設けられている。これら複数のコンタクト電極CCは、上端において外部パッド電極P
Xに接続されている。
【0062】
[ビアコンタクト電極層CHyの構造]
ビアコンタクト電極層CHyに含まれる複数のビアコンタクト電極chは、例えば、メモリセルアレイ層LMCA中の構成及びチップCP中の構成の少なくとも一方に、電気的に接続される。
【0063】
ビアコンタクト電極層CHyは、複数の配線として、複数のビアコンタクト電極chを含む。これら複数のビアコンタクト電極chは、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。ビアコンタクト電極chは、複数の半導体層120に対応して設けられ、複数の半導体層120の下端に接続されている。
【0064】
[チップCMの配線層M0,M1の構造]
配線層M0,M1に含まれる複数の配線は、例えば、メモリセルアレイ層LMCA中の構成及びチップCP中の構成の少なくとも一方に、電気的に接続される。
【0065】
配線層M0は、複数の配線m0を含む。これら複数の配線m0は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及び銅(Cu)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。尚、複数の配線m0のうちの一部は、ビット線BLとして機能する。ビット線BLは、例えば
図7に示す様に、X方向に並びY方向に延伸する。
【0066】
配線層M1は、例えば
図4及び
図5に示す様に、複数の配線m1を含む。これら複数の配線m1,m1aは、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0067】
[チップ貼合電極層MBの構造]
チップ貼合電極層MBに含まれる複数の配線は、例えば、メモリセルアレイ層LMCA中の構成及びチップCP中の構成の少なくとも一方に、電気的に接続される。
【0068】
チップ貼合電極層MBは、複数の貼合電極PI1を含む。これら複数の貼合電極PI1は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜pI1B及び銅(Cu)等の金属膜pI1Mの積層膜等を含んでいても良い。
【0069】
[チップC
Pの構造]
チップC
Pは、例えば
図4及び
図5に示す様に、半導体基板200と、半導体基板200の上方に設けられた電極層GCと、電極層GCの上方に設けられた配線層D0,D1,D2,D3,D4と、配線層D0,D1,D2,D3,D4の上方に設けられたチップ貼合電極層DBと、を備える。
【0070】
[チップCPの半導体基板200の構造]
半導体基板200は、例えば、ホウ素(B)等のP型の不純物を含むP型のシリコン(Si)を含む。半導体基板200の表面には、例えば、リン(P)等のN型の不純物を含むN型ウェル領域200Nと、ホウ素(B)等のP型の不純物を含むP型ウェル領域200Pと、N型ウェル領域200N及びP型ウェル領域200Pが設けられていない半導体基板領域200Sと、絶縁領域200Iと、が設けられている。P型ウェル領域200Pの一部は半導体基板領域200Sに設けられており、P型ウェル領域200Pの一部はN型ウェル領域200Nに設けられている。N型ウェル領域200N、N型ウェル領域200N及び半導体基板領域200Sに設けられたP型ウェル領域200P、並びに、半導体基板領域200Sは、それぞれ、周辺回路PCを構成する複数のトランジスタTr、及び、複数のキャパシタ等の一部として機能する。
【0071】
[チップCPの電極層GCの構造]
半導体基板200の上面には、絶縁層200Gを介して、電極層GCが設けられている。電極層GCは、半導体基板200の表面と対向する複数の電極gcを含む。また、半導体基板200の各領域及び電極層GCに含まれる複数の電極gcは、それぞれ、ビアコンタクト電極CSに接続されている。
【0072】
半導体基板200のN型ウェル領域200N、N型ウェル領域200N及び半導体基板領域200Sに設けられたP型ウェル領域200P、並びに、半導体基板領域200Sは、それぞれ、周辺回路PCを構成する複数のトランジスタTrのチャネル領域、及び、複数のキャパシタの一方の電極等として機能する。
【0073】
電極層GCに含まれる複数の電極gcは、それぞれ、周辺回路PCを構成する複数のトランジスタTrのゲート電極、及び、複数のキャパシタの他方の電極等として機能する。
【0074】
ビアコンタクト電極CSは、Z方向に延伸し、下端において半導体基板200又は電極gcの上面に接続されている。ビアコンタクト電極CSと半導体基板200との接続部分には、N型の不純物又はP型の不純物を含む不純物領域が設けられている。ビアコンタクト電極CSは、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0075】
[チップC
Pの配線層D0,D1,D2,D3,D4の構造]
例えば
図4及び
図5に示す様に、D0,D1,D2,D3,D4に含まれる複数の配線は、例えば、メモリセルアレイ層L
MCA中の構成及びチップC
P中の構成の少なくとも一方に、電気的に接続される。
【0076】
配線層D0,D1,D2は、それぞれ、複数の配線d0,d1,d2を含む。これら複数の配線d0,d1,d2は、例えば、窒化チタン(TiN)等のバリア導電膜及びタングステン(W)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0077】
配線層D3,D4は、それぞれ、複数の配線d3,d4を含む。また、配線層D4は、複数の通過配線TWを含む。これら複数の配線d3,d4及び通過配線TWは、例えば、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、窒化タンタル(TaN)とタンタル(Ta)との積層膜等のバリア導電膜及び銅(Cu)等の金属膜の積層膜等を含んでいても良い。
【0078】
[チップ貼合電極層DBの構造]
チップ貼合電極層DBに含まれる複数の配線は、例えば、メモリセルアレイ層LMCA中の構成及びチップCP中の構成の少なくとも一方に、電気的に接続される。
【0079】
チップ貼合電極層DBは、複数の貼合電極PI2を含む。これら複数の貼合電極PI2は、例えば、窒化チタン(TiN)、窒化タンタル(TaN)、窒化タンタル(TaN)とタンタル(Ta)との積層膜等のバリア導電膜pI2B及び銅(Cu)等の金属膜pI2Mの積層膜等を含んでいても良い。
【0080】
尚、貼合電極PI1と貼合電極PI2とに銅(Cu)等の金属膜pI1M,pI2Mを用いると、金属膜pI1Mと金属膜pI2Mとが一体化して、互いの境界の確認が困難となる。ただし、貼り合せの位置ずれによる貼合電極PI1と貼合電極PI2とを貼り合せた形状の歪み、バリア導電膜pI1B,pI2Bの位置ずれ(側面における不連続箇所の発生)により貼り合せ構造が確認できる。また、貼合電極PI1及び貼合電極PI2をダマシン法により形成する場合、それぞれの側面はテーパー形状を有する。このため、貼合電極PI1と貼合電極PI2とを貼り合せた部分におけるZ方向に沿った断面の形状は、側壁が直線状とはならず、非矩形形状となる。また、貼合電極PI1と貼合電極PI2とを貼り合せた場合、これらを形成する各Cuの底面、側面、及び上面をバリアメタルが覆う構造となる。これに対し、一般的なCuを用いた配線層では、Cuの上面にCuの酸化防止機能を有する絶縁層(SiNまたはSiCN等)が設けられ、バリアメタルは設けられていない。このため、貼り合せの位置ずれが発生していなくても、一般的な配線層との区別は可能である。
【0081】
【0082】
【0083】
本実施形態に係るメモリダイMDの製造に際しては、例えば
図13に示す様に、導電層100を形成する。また、導電層100の-Z方向に、複数の絶縁層101及び複数の犠牲層111を交互に形成する。この工程は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)等の方法によって行われる。
【0084】
次に、例えば
図14に示す様に、複数の半導体層120等を形成する。この工程では、例えば、
図13を参照して説明した構造の-Z方向の面に、CVD等の方法によって、酸化シリコン(SiO
2)等の絶縁層104を形成する。次に、RIE(Reactive Ion Etching)等の方法によって、絶縁層104、複数の絶縁層101及び複数の犠牲層111を貫通する貫通孔を形成する。また、CVD等の方法によって、この貫通孔の内周面にゲート絶縁膜130(
図8)及び半導体層120を形成する。
【0085】
次に、例えば
図15及び
図16に示す様に、コンタクト電極CCに対応する位置に、複数のコンタクトホールCH(0)を形成する。例えば、
図15を参照して説明した構造の-Z方向の面に、ハードマスク105を形成する。次に、RIE等の方法によって、ハードマスク105及び絶縁層104を貫通し、犠牲層111の上面を露出させる貫通孔を形成する。
【0086】
尚、以下の説明では、-Z方向から数えてn(nは1以上の整数)番目の犠牲層111を、犠牲層111(n-1)と呼ぶ場合がある。また、複数のコンタクトホールCHのうち、犠牲層111(n-1)の-Z方向の面を露出させ、それよりも-Z方向に設けられた全ての犠牲層111を貫通するものを、コンタクトホールCH(n-1)と呼ぶ場合がある。また、犠牲層111(n-1)を、第n層の犠牲層111と呼ぶ場合がある。
図16等に示す様に、複数の犠牲層111(n-1)はZ方向に略等間隔で並んでいる。このため、コンタクトホールCH(n-1)のnは、コンタクトホールCHのZ方向の長さ(深さ)のレベルを表す。
【0087】
また、フックアップ領域R
HUに配置される複数のコンタクトホールCHのうち、
図15に示す複数のコンタクトホールCHについて、+Y方向から-Y方向に数えてa(aは1以上の整数)番目、-X方向から+X方向に数えてb(bは1以上の整数)番目のコンタクトホールCHを、コンタクトホールCHabと呼ぶ場合がある。
【0088】
X方向に並ぶ8つのコンタクトホールCHの列をコンタクトホール列CHGと呼ぶ場合がある。
図15に示す様に、フックアップ領域R
HUには、2つのコンタクトホール列CHG(0),CHG(1)がY方向に交互に並んでいる。尚、コンタクトホール列CHG(0)は、コンタクト電極列CCG(0)と同じ位置に形成され、コンタクトホール列CHG(1)は、コンタクト電極列CCG(1)と同じ位置に形成される。
【0089】
また、X方向に隣り合う2つのコンタクトホールCHを第1コンタクトホール対と呼ぶ場合がある。また、Y方向に隣り合う2つのコンタクトホールCHを第2コンタクトホール対と呼ぶ場合がある。尚、第1コンタクトホール対は、第1コンタクト電極対P1と同じ位置に形成され、第2コンタクトホール対は、第2コンタクト電極対P2と同じ位置に形成される。
【0090】
次に、リソグラフィ(PEP(Photo Engraving Process)と呼ぶ場合がある。)を用いて、コンタクトホールCHを加工するためのレジストパターンを生成する。
【0091】
例えば
図17に示す様に、
図15を参照して説明した構造の-Z方向の面に、レジスト151を塗布する。
【0092】
尚、
図16及び
図17は、コンタクトホール列CHG(0)に対応する断面を示している。コンタクトホール列CHG(1)に対応する断面の構造も、
図16及び
図17に示す断面の構造と同様である。このため、コンタクトホール列CHG(1)に対応する断面図について図示を省略している。
【0093】
次に、例えば
図18~
図20に示す様に、不図示の露光装置がフォトマスクに基づき、コンタクトホールCH11(0),CH14(0),CH15(0),CH18(0),CH22(0),CH23(0),CH26(0),CH27(0),CH31(0),CH34(0),CH35(0),CH38(0),CH42(0),CH43(0),CH46(0),CH47(0)の位置を露光する。
【0094】
そして、レジスト151に応じた現像液で現像することで、コンタクトホールCH11(0),CH14(0),CH15(0),CH18(0),CH22(0),CH23(0),CH26(0),CH27(0),CH31(0),CH34(0),CH35(0),CH38(0),CH42(0),CH43(0),CH46(0),CH47(0)の位置のレジストを除去する。これにより、これらのコンタクトホールが開口する。
【0095】
次に、例えば
図21及び
図22に示す様に、コンタクトホールCHのうち、開口しているコンタクトホールCH11(0),CH14(0),CH15(0),CH18(0),CH22(0),CH23(0),CH26(0),CH27(0)に対して、犠牲層111及び絶縁層101を1層ずつ除去する。これにより、第2層の犠牲層111(1)に達するコンタクトホールCH11(1),CH14(1),CH15(1),CH18(1),CH22(1),CH23(1),CH26(1),CH27(1)が形成される。この工程は、例えば、RIE等によって行われる。
【0096】
尚、コンタクトホールCH31(0),CH34(0),CH35(0),CH38(0),CH42(0),CH43(0),CH46(0),CH47(0)においても、犠牲層111及び絶縁層101が1層ずつ除去される。
【0097】
そして、
図23及び
図24に示す様に、レジスト151を除去する。
【0098】
【0099】
次に、例えば
図27~
図29に示す様に、不図示の露光装置がフォトマスクに基づき、コンタクトホールCH11(1),CH13(0),CH16(0),CH18(1),CH22(1),CH24(0),CH25(0),CH27(1),CH31(1),CH33(0),CH36(0),CH38(1),CH42(1),CH44(0),CH45(0),CH47(1)の位置を露光する。
【0100】
そして、レジスト151に応じた現像液で現像することで、コンタクトホールCH11(1),CH13(0),CH16(0),CH18(1),CH22(1),CH24(0),CH25(0),CH27(1),CH31(1),CH33(0),CH36(0),CH38(1),CH42(1),CH44(0),CH45(0),CH47(1)の位置のレジストを除去する。これにより、これらのコンタクトホールが開口する。
【0101】
次に、例えば
図30及び
図31に示す様に、コンタクトホールCHのうち、開口しているコンタクトホールCH11(1),CH13(0),CH16(0),CH18(1),CH22(1),CH24(0),CH25(0),CH27(1)に対して、犠牲層111及び絶縁層101を2層ずつ除去する。これにより、第3層及び第4層の犠牲層111(2),111(3)に達するコンタクトホールCH11(3),CH13(2),CH16(2),CH18(3),CH22(3),CH24(2),CH25(2),CH27(3)が形成される。この工程は、例えば、RIE等によって行われる。
【0102】
尚、コンタクトホールCH31(1),CH33(0),CH36(0),CH38(1),CH42(1),CH44(0),CH45(0),CH47(1)においても、犠牲層111及び絶縁層101が2層ずつ除去される。
【0103】
そして、
図32及び
図33に示す様に、レジスト151を除去する。
【0104】
次に、
図34及び
図35に示す様に、
図32及び
図33を参照して説明した構造の-Z方向の面に、レジスト151を塗布する。
図34及び
図35に示す構造では、メモリホール領域R
MHにおけるレジスト151の膜厚(Z方向の厚み)はd101である。フックアップ領域R
HUにおけるレジスト151の膜厚はd102である。
【0105】
例えば
図34に示す様に、複数の第1コンタクトホール対に含まれる2つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一の値「1.5」である(
図36参照)。また、例えば
図35に示す様に、複数の第2コンタクトホール対に含まれる2つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一の値「1.5」である(
図36参照)。この様に、複数のコンタクトホールCHのZ方向の長さ(深さ)がX方向及びY方向に均一になるように、複数のコンタクトホールCHが配置されている。従って、レジスト151は、フックアップ領域R
HUにおいて、一定の膜厚d102を有し、平坦な面を有する。
【0106】
次に、例えば
図36~
図38に示す様に、不図示の露光装置がフォトマスクに基づき、コンタクトホールCH11(3),CH13(2),CH15(1),CH17(0),CH22(3),CH24(2),CH26(1),CH28(0),CH31(3),CH33(2),CH35(1),CH37(0),CH42(3),CH44(2),CH46(1),CH48(0)の位置を露光する。
【0107】
そして、レジスト151に応じた現像液で現像することで、コンタクトホールCH11(3),CH13(2),CH15(1),CH17(0),CH22(3),CH24(2),CH26(1),CH28(0),CH31(3),CH33(2),CH35(1),CH37(0),CH42(3),CH44(2),CH46(1),CH48(0)の位置のレジストを除去する。これにより、これらのコンタクトホールが開口する。
【0108】
次に、例えば
図39及び
図40に示す様に、コンタクトホールCHのうち、開口しているコンタクトホールCH11(3),CH13(2),CH15(1),CH17(0),CH22(3),CH24(2),CH26(1),CH28(0)に対して、犠牲層111及び絶縁層101を4層ずつ除去する。これにより、第5層~第8層の犠牲層111(4)~111(7)に達するコンタクトホールCH11(7),CH13(6),CH15(5),CH17(4),CH22(7),CH24(6),CH26(5),CH28(4)が形成される。この工程は、例えば、RIE等によって行われる。
【0109】
尚、コンタクトホールCH31(3),CH33(2),CH35(1),CH37(0),CH42(3),CH44(2),CH46(1),CH48(0)においても、犠牲層111及び絶縁層101が4層ずつ除去される。
【0110】
そして、
図41及び
図42に示す様に、レジスト151を除去する。
図43に示す様に、フックアップ領域R
HUにおいては、コンタクトホール列CHG(0),CHG(1)が、Y方向に交互に並ぶ。そして、コンタクトホール列CHG(0)においては、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクトホールCH11(7),CH13(6),CH15(5),CH17(4)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHから遠くなるごとに1層ずつコンタクトホールCHの深さが浅くなっている。また、コンタクトホール列CHG(0)においては、-X方向から+X方向に数えて偶数番目のコンタクトホールCH12(0),CH14(1),CH16(2),CH18(3)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHから遠くなるごとに1層ずつコンタクトホールCHの深さが深くなっている。コンタクトホールCH31(7)~CH38(3)についても同様である。
【0111】
図43に示す様に、コンタクトホール列CHG(1)においては、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクトホールCH21(0),CH23(1),CH25(2),CH27(3)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHから遠くなるごとに1層ずつコンタクトホールCHの深さが深くなっている。また、コンタクトホール列CHG(1)においては、-X方向から+X方向に数えて偶数番目のコンタクトホールCH22(7),CH24(6),CH26(5),CH28(4)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHから遠くなるごとに1層ずつコンタクトホールCHの深さが浅くなっている。コンタクトホールCH41(0)~CH48(4)についても同様である。
【0112】
次に、例えば
図44に示す様に、コンタクトホールCH11(7)~コンタクトホールCH18(3)の内部に、絶縁層103及び犠牲層106を形成する。この工程は、例えば、CVD等によって行われる。
【0113】
次に、例えば
図45に示す様に、導電層110を形成する。この工程では、例えば、RIE等の方法によって、ブロック間絶縁層ST(
図6)に対応する位置に、複数の絶縁層101及び複数の犠牲層111を貫通する溝を形成する。次に、この溝を介したウェットエッチング等の方法によって、複数の犠牲層111を除去する。次に、CVD等の方法によって、複数の導電層110を形成する。
【0114】
次に、例えば
図46に示す様に、コンタクト電極CC11(7)~コンタクト電極CC18(3)を形成する。この工程では、例えば、犠牲層106を除去する。次に、RIE等の方法によって絶縁層103の一部を除去して、導電層110(7)~導電層110(3)の-Z方向の面を露出させる。次に、CVD等の方法によってコンタクト電極CC11(7)~コンタクト電極CC18(3)を形成する。
【0115】
その後、ビット線BL等を形成することにより、
図1~
図12を参照して説明した半導体記憶装置が形成される。
【0116】
尚、
図44~
図46に基づき、コンタクトホール列CHG(0)からコンタクト電極列CCG(0)を形成する工程について説明した。しかしながら、コンタクトホール列CHG(1)からコンタクト電極列CCG(1)を形成する工程についても、
図44~
図46を参照して説明した内容と同様である。このため、コンタクトホール列CHG(1)及びコンタクト電極列CCG(1)に対応する断面図及びその説明を省略している。
【0117】
[効果]
第1実施形態に係る半導体記憶装置において、
図36に示す様に、フックアップ領域R
HUは、X方向及びY方向に並ぶ複数の第1コンタクトホール対を備え、複数の第1コンタクトホール対は、それぞれ、X方向に隣り合う2つのコンタクトホールCHを含み、複数の第1コンタクトホール対に含まれる2つのコンタクトホールCHのZ方向の長さ(深さ)の平均値は、いずれも同一である。また、フックアップ領域R
HUは、X方向及びY方向に並ぶ複数の第2コンタクトホール対を備え、複数の第2コンタクトホール対は、それぞれ、Y方向に隣り合う2つのコンタクトホールCHを含み、複数の第2コンタクトホール対に含まれる2つのコンタクトホールCHのZ方向の長さ(深さ)の平均値は、いずれも同一である。従って、X方向及びY方向のコンタクトホール対のコンタクトホールCHの深さの偏りがなく、レジスト151の膜厚が均一になっている。
【0118】
例えば
図36に示す様に、複数の第1コンタクトホール対及び複数の第2コンタクトホール対(
図11及び
図12に示す第1コンタクト電極対P1及び第2コンタクト電極対P2と同じ位置に形成された第1コンタクトホール対及び第2コンタクトホール対)に配置された2つのコンタクトホールCHの深さのレベルの平均値は、いずれも同一の値「1.5」である。また、複数のコンタクトホールCHの径は、同一又は略同一である。この場合、各第1コンタクトホール対及び各第2コンタクトホール対に配置された2つのコンタクトホールCHのレジスト151の吸込量は、各第1コンタクトホール対及び各第2コンタクトホール対において同一又は略同一となる。その結果、フックアップ領域R
HUにおいて、レジスト151の膜厚は、同一又は略同一となる。
【0119】
従って、リソグラフィのプロセスマージンが低下することを回避することができる。その結果、未開口のコンタクトホールCHが発生したり、コンタクトホールCHの寸法の均一性が低下することを防止することができる。また、レジスト151の膜厚が不足することを防止することができる。
【0120】
第1実施形態における複数のコンタクト電極CCの配置としては、例えば
図11及び
図12に示す様な配置となっている。即ち、複数のコンタクト電極CCのうち、X方向に並ぶ任意の3つのコンタクト電極(例えばCC11(7),CC12(0),CC13(6))が、-X方向側から順に第1コンタクト電極(例えばCC11(7))、第2コンタクト電極(例えばCC12(0))及び第3コンタクト電極(例えばCC13(6))である場合、第1コンタクト電極及び第2コンタクト電極のZ方向の長さの差(例えば「7」)は、第2コンタクト電極及び第3コンタクト電極のZ方向の長さの差(例えば「6」)よりも大きい。具体的には、コンタクト電極列CCG(0),CCG(1)において、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「7」、「6」、「5」、「4」、「3」、「2」、「1」である。
【0121】
図47は、第1実施形態に係るコンタクト電極CCの径d121及びピッチd131について説明するため模式的な断面図である。
図9等においては、コンタクト電極CCの径d121は、Z方向のいずれの位置においても同一であった。しかしながら、
図47に示す様に、実際のコンタクト電極CCの径d121は、Z方向の位置によって異なる。例えば、Z方向の長さが小さいコンタクト電極CC(例えばCC12,CC14,CC16)の場合、径d121が+Z方向に向かって徐々に小さくなる。また、Z方向の長さが大きいコンタクト電極CC(例えばCC11,CC13,CC15,CC17,CC18)の場合、径d121が+Z方向に向かって徐々に大きくなり、+Z方向の所定の位置において径d121が最大となる。そして、径d121が+Z方向に向かって徐々に小さくなる。
【0122】
また、
図47に示す様に、Z方向の長さの小さいコンタクト電極CCと、Z方向の長さの大きいコンタクト電極CCとがX方向に交互に配置されている。従って、X方向に隣り合うコンタクト電極CCにおいて、径d121が最大となるZ方向の位置が大きくずれている。このため、X方向に隣り合うコンタクト電極CCの中心位置間の距離(ピッチd131)を狭めることが可能である。
【0123】
[比較例]
[構成]
次に、
図48~
図50を参照して、比較例に係る半導体記憶装置の構成について説明する。
図48は、比較例に係る半導体記憶装置の模式的な平面図である。
図49及び
図50は、
図48で示したフックアップ領域の模式的な拡大図である。尚、
図48は、第1実施形態における
図6に対応する図であり、
図49及び
図50は、第1実施形態における
図11及び
図12に対応する図である。従って、同一の構成については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0124】
尚、フックアップ領域R
HUに配置される複数のコンタクト電極CCのうち、
図48~
図50に示す複数のコンタクト電極CCについて、+Y方向から-Y方向に数えてa(aは1以上の整数)番目、-X方向から+X方向に数えてb(bは1以上の整数)番目のコンタクト電極CCを、コンタクト電極CCabと呼ぶ場合がある。
【0125】
第1実施形態に係る半導体記憶装置においては、
図6及び
図10に示す様に、2つのコンタクト電極列CCG(0),CCG(1)がY方向に交互に並んでいる。一方、比較例に係る半導体記憶装置においては、
図48及び
図49に示す様に、コンタクト電極列CCG´(0)だけがY方向に並んでいる。
【0126】
複数のコンタクト電極列CCG´(0)は、いずれも、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクト電極CC(0),CC(1),CC(2),CC(3),CC(4),CC(5),CC(6),CC(7)の順にX方向に並んでいる。即ち、複数のコンタクト電極列CCG´(0)は、いずれも、-X方向側のメモリホール領域RMHから遠くなるごとに、1層ずつコンタクトホールCHの深さが深くなっている。
【0127】
図49の例では、複数の第1コンタクト電極対P1-11~P1-14に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、それぞれ、「0.5」、「2.5」、「4.5」、「6.5」である。同様に、複数の第1コンタクト電極対P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、それぞれ、「0.5」、「2.5」、「4.5」、「6.5」である。
【0128】
図50の例では、複数の第2コンタクト電極対P2-11~P2-18に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、それぞれ、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」である。同様に、複数の第2コンタクト電極対P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、それぞれ、「0」、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」である。
【0129】
[製造方法]
次に、
図51及び
図52を参照して、比較例に係る半導体記憶装置の製造方法について説明する。
図51及び
図52は、比較例に係る半導体記憶装置の製造方法について説明するため模式的な断面図である。
【0130】
比較例に係る半導体記憶装置の製造に際しては、
図13を参照して説明した工程から、
図46を参照して説明した工程のうち、コンタクトホール列CHG(0)及びコンタクト電極列CCG(0)を形成する工程と同様の工程を実行する。
【0131】
図51及び
図52に示す構造は、それぞれ、
図34及び
図37を参照して説明した構造と対応する。
図34及び
図37に例示したレジスト151は、フックアップ領域R
HUにおいて、一定の膜厚(Z方向の厚み)を有し、平坦な上面を有する。一方、
図51及び
図52に例示するレジスト151は、フックアップ領域R
HUにおいて、膜厚(Z方向の厚み)にバラツキがあり、上面には段差d13が生じている。
【0132】
具体的には、例えば
図51及び
図52に示す構造では、メモリホール領域R
MHにおけるレジスト151の膜厚はd11である。レジスト151の膜厚は、-X方向側のメモリホール領域R
MHから遠ざかるにつれて徐々に薄くなる。コンタクトホールCH14(3)の上方(-Z方向側)のレジスト151の膜厚はd12である。レジスト151の膜厚は、コンタクトホールCH14(3)からコンタクトホールCH15(0)に向けて急激に厚くなる。そして、レジスト151の膜厚は、再び、-X方向側のメモリホール領域R
MHから遠ざかるにつれて徐々に薄くなる。上記のようなレジスト151の膜厚の差として段差d13が生じる。
【0133】
比較例に係る半導体記憶装置は、同じコンタクトホール列CHG´(0)がY方向に並んでいる。従って、コンタクトホールCHの深さに偏りが生じている。即ち、ホールの深さの浅いコンタクトホールCHが-X方向側のメモリホール領域RMHに近い領域に配置され、ホールの深さの深いコンタクトホールCHが-X方向側のメモリホール領域RMHから遠い領域に配置されている。この場合、レジスト151が塗布される際に、ホールの深さの深いコンタクトホールCHは、ホールの深さの浅いコンタクトホールCHよりも、レジスト151の吸込量が大きい。その結果、ホールの深さの深いコンタクトホールCHの上方(-Z方向側)のレジスト151の膜厚は、ホールの深さの深いコンタクトホールCHの上方(-Z方向側)のレジスト151の膜厚よりも薄くなる。
【0134】
この様に、コンタクトホールCHの深さの偏りによって、レジスト151の膜厚にバラツキが生じるので、レジスト151の膜厚の厚い個所と薄い個所とで、露光装置の最適なフォーカスがずれてしまう。従って、露光装置のフォーカスずれに対するリソグラフィのプロセスマージンが低下する。その結果、コンタクトホールCHが未開口となったり、コンタクトホールCHの寸法の均一性が低下するおそれがある。また、ホールの深さの深いコンタクトホールCHの個所において、レジスト151の膜厚が不足する可能性がある。特に、導電層110の層数が多くなるほど、コンタクトホールCHが深くなり、レジスト151の膜厚不足が起こりやすくなる。
【0135】
図53は、比較例に係るコンタクト電極CCの径d21及びピッチd31について説明するため模式的な断面図である。
図47では、Z方向の長さの小さいコンタクト電極CCと、Z方向の長さの大きいコンタクト電極CCとがX方向に交互に配置されていた。一方、
図53では、複数のコンタクト電極CCのZ方向の長さは、-X方向から+X方向に向かって徐々に大きくなっている。従って、X方向に隣り合うコンタクト電極CCにおいて、径d21が最大となるZ方向の位置が近い。このため、X方向に隣り合うコンタクト電極CCの中心位置間の距離(ピッチd31)を狭めることが困難である。
【0136】
[第2実施形態]
[構成]
次に、
図54及び
図55を参照して、第2実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
【0137】
図54及び
図55は、第2実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
図54は
図11に対応する図であり、
図55は
図12に対応する図である。尚、
図54及び
図55における第1コンタクト電極対P1及び第2コンタクト電極対P2は、
図11及び
図12における第1コンタクト電極対P1及び第2コンタクト電極対P2と同様である。
【0138】
図54及び
図55に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクト電極列CCG2(0),CCG2(1)がY方向に交互に並んでいる。
【0139】
図54及び
図55に示す様に、コンタクト電極列CCG2(0)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC11(3),CC12(4),CC13(2),CC14(5),CC15(1),CC16(6),CC17(0),CC18(7)を備えている。この様に、コンタクト電極列CCG2(0)における8つのコンタクト電極CCの深さのレベルのX方向の順序が、
図11及び
図12に示したコンタクト電極列CCG2(0)における8つのコンタクト電極CCの深さのレベルのX方向の順序と逆になっている。
【0140】
また、
図54及び
図55に示す様に、コンタクト電極列CCG2(1)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC21(4),CC22(3),CC23(5),CC24(2),CC25(6),CC26(1),CC27(7),CC28(0)を備えている。この様に、コンタクト電極列CCG2(1)における8つのコンタクト電極CCの深さのレベルのX方向の順序が、
図11及び
図12に示したコンタクト電極列CCG(1)における8つのコンタクト電極CCの深さのレベルのX方向の順序と逆になっている。
【0141】
図54の例では、複数の第1コンタクト電極対P1-11~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一である。例えば、第1コンタクト電極対P1-11に含まれるコンタクト電極CC11(3)の深さレベル「3」と、コンタクト電極CC12(4)の深さレベル「4」と、の平均値は、「3.5」である。同様に、第1コンタクト電極対P1-12~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCの深さのレベルnの平均値は、いずれも「3.5」である。
【0142】
図55の例では、複数の第2コンタクト電極対P2-11~P2-18,P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一である。例えば、第2コンタクト電極対P2-11に含まれるコンタクト電極CC11(3)の深さレベル「3」と、コンタクト電極CC21(4)の深さレベル「4」と、の平均値は、「3.5」である。同様に、第2コンタクト電極対P2-12~P2-18,P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCの深さのレベルnの平均値は、いずれも「3.5」である。
【0143】
尚、
図54及び
図55において、2つのコンタクト電極CCの間にある数字は、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差を示している。例えば、コンタクト電極CC11(3)とコンタクト電極CC12(4)とのZ方向の長さの差は「1」である。また、コンタクト電極CC12(4)とコンタクト電極CC13(2)とのZ方向の長さの差は「2」である。
図54及び
図55に示す様に、コンタクト電極列CCG2(0),CCG2(1)において、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」である。
【0144】
この様な構成によれば、上記第1実施形態と同様に、X方向及びY方向のコンタクトホール対のコンタクトホールCHの深さの偏りがなく、レジスト151の膜厚が均一になる。従って、リソグラフィのプロセスマージンが低下することを回避することができる。その結果、未開口のコンタクトホールCHが発生したり、コンタクトホールCHの寸法の均一性が低下することを防止することができる。また、レジスト151の膜厚が不足することを防止することができる。また、上記第1実施形態と同様に、X方向に隣り合うコンタクト電極CCの中心位置間の距離を狭めることが可能である。
【0145】
[第3実施形態]
次に、
図56及び
図57を参照して、第3実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図56及び
図57は、第3実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
図56は
図11に対応する図であり、
図57は
図12に対応する図である。尚、
図56及び
図57における第1コンタクト電極対P1及び第2コンタクト電極対P2は、
図11及び
図12における第1コンタクト電極対P1及び第2コンタクト電極対P2と同様である。
【0146】
図56及び
図57に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクト電極列CCG3(0),CCG3(1)がY方向に交互に並んでいる。また、フックアップ領域R
HUは、-X方向側の第1領域R
HU1と+X方向側の第2領域R
HU2とを備えている。
【0147】
図56及び
図57に示す様に、コンタクト電極列CCG3(0)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC11(7),CC12(1),CC13(5),CC14(3),CC15(4),CC16(2),CC17(6),CC18(0)を備えている。
【0148】
また、
図56及び
図57に示す様に、コンタクト電極列CCG3(1)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC21(0),CC22(6),CC23(2),CC24(4),CC25(3),CC26(5),CC27(1),CC28(7)を備えている。
【0149】
図56の例では、複数の第1コンタクト電極対P1-11~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも近似している。例えば、第1コンタクト電極対P1-11に含まれるコンタクト電極CC11(3)の深さレベル「7」と、コンタクト電極CC12(1)の深さレベル「1」と、の平均値は、「4」である。また、第1コンタクト電極対P1-14に含まれるコンタクト電極CC17(6)の深さレベル「6」と、コンタクト電極CC18(0)の深さレベル「0」と、の平均値は、「3」である。第1コンタクト電極対P1-11~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCの深さのレベルnの平均値は、「3」又は「4」である。
【0150】
図57の例では、複数の第2コンタクト電極対P2-11~P2-18,P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一である。例えば、第2コンタクト電極対P2-11に含まれるコンタクト電極CC11(7)の深さレベル「7」と、コンタクト電極CC21(0)の深さレベル「0」と、の平均値は、「3.5」である。同様に、第2コンタクト電極対P2-12~P2-18,P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCの深さのレベルnの平均値は、いずれも「3.5」である。
【0151】
尚、
図56及び
図57において、2つのコンタクト電極CCの間にある数字は、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差を示している。例えば、コンタクト電極CC11(7)とコンタクト電極CC12(1)とのZ方向の長さの差は「6」である。また、コンタクト電極CC12(1)とコンタクト電極CC13(5)とのZ方向の長さの差は「4」である。
図56及び
図57に示す様に、コンタクト電極列CCG3(0),CCG3(1)において、第1領域R
HU1における2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「6」、「4」、「2」である。また、コンタクト電極列CCG(0),CCG(1)において、第2領域R
HU2における2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、+X方向側から順に「6」、「4」、「2」である。
【0152】
この様な構成によれば、上記第1実施形態と同様に、X方向及びY方向のコンタクトホール対のコンタクトホールCHの深さの偏りが小さく、レジスト151の膜厚が均一になる。また、上記第1実施形態と同様に、X方向に隣り合うコンタクト電極CCの中心位置間の距離を狭めることが可能である。
【0153】
[第4実施形態]
次に、
図58及び
図59を参照して、第4実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図58及び
図59は、第4実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
図58は
図11に対応する図であり、
図59は
図12に対応する図である。尚、
図58及び
図59における第1コンタクト電極対P1及び第2コンタクト電極対P2は、
図11及び
図12における第1コンタクト電極対P1及び第2コンタクト電極対P2と同様である。
【0154】
図58及び
図59に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクト電極列CCG4(0),CCG4(1)がY方向に交互に並んでいる。また、フックアップ領域R
HUは、-X方向側の第1領域R
HU1と+X方向側の第2領域R
HU2とを備えている。
【0155】
図58及び
図59に示す様に、コンタクト電極列CCG4(0)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC11(4),CC12(2),CC13(6),CC14(0),CC15(7),CC16(1),CC17(5),CC18(3)を備えている。この様に、コンタクト電極列CCG4(0)における8つのコンタクト電極CCの深さのレベルのX方向の順序が、
図56及び
図57に示したコンタクト電極列CCG3(0)における8つのコンタクト電極CCの深さのレベルのX方向の順序と逆になっている。
【0156】
また、
図58及び
図59に示す様に、コンタクト電極列CCG4(1)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC21(3),CC22(5),CC23(1),CC24(7),CC25(0),CC26(6),CC27(2),CC28(4)を備えている。この様に、コンタクト電極列CCG4(1)における8つのコンタクト電極CCの深さのレベルのX方向の順序が、
図56及び
図57に示したコンタクト電極列CCG3(1)における8つのコンタクト電極CCの深さのレベルのX方向の順序と逆になっている。
【0157】
図58の例では、複数の第1コンタクト電極対P1-11~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも近似している。例えば、第1コンタクト電極対P1-11に含まれるコンタクト電極CC11(4)の深さレベル「4」と、コンタクト電極CC12(2)の深さレベル「2」と、の平均値は、「3」である。また、第1コンタクト電極対P1-14に含まれるコンタクト電極CC17(5)の深さレベル「5」と、コンタクト電極CC18(3)の深さレベル「3」と、の平均値は、「4」である。第1コンタクト電極対P1-11~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCの深さのレベルnの平均値は、「3」又は「4」である。
【0158】
図59の例では、複数の第2コンタクト電極対P2-11~P2-18,P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一である。例えば、第2コンタクト電極対P2-11に含まれるコンタクト電極CC11(4)の深さレベル「4」と、コンタクト電極CC21(3)の深さレベル「3」と、の平均値は、「3.5」である。同様に、第2コンタクト電極対P2-12~P2-18,P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCの深さのレベルnの平均値は、いずれも「3.5」である。
【0159】
尚、
図58及び
図59において、2つのコンタクト電極CCの間にある数字は、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差を示している。例えば、コンタクト電極CC11(4)とコンタクト電極CC12(2)とのZ方向の長さの差は「2」である。また、コンタクト電極CC12(2)とコンタクト電極CC13(6)とのZ方向の長さの差は「4」である。
図58及び
図59に示す様に、コンタクト電極列CCG4(0),CCG4(1)において、第1領域R
HU1における2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「2」、「4」、「6」である。また、コンタクト電極列CCG4(0),CCG4(1)において、第2領域R
HU2における2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、+X方向側から順に「2」、「4」、「6」である。
【0160】
この様な構成によれば、上記第1実施形態と同様に、X方向及びY方向のコンタクトホール対のコンタクトホールCHの深さの偏りが小さく、レジスト151の膜厚が均一になる。また、上記第1実施形態と同様に、X方向に隣り合うコンタクト電極CCの中心位置間の距離を狭めることが可能である。
【0161】
[第5実施形態]
次に、
図60及び
図61を参照して、第5実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図60及び
図61は、第5実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
図60は
図36に対応する図であり、
図61は
図6に対応する図である。
【0162】
図6及び
図36(第1実施形態)においては、1つのフィンガー構造FS内に1つのコンタクトホール列CHG又は1つのコンタクト電極列CCGが設けられていた。これに対して、
図60及び
図61(第5実施形態)においては、1つのフィンガー構造FS内に2つのコンタクトホール列CHG5又は2つのコンタクト電極列CCG5が設けられている。
【0163】
また、
図6及び
図36(第1実施形態)においては、8層の犠牲層111(0)~111(7)及び8層の導電層110(0)~110(7)がZ方向に並ぶ構成であった。これに対して、
図60及び
図61(第5実施形態)においては、16層の犠牲層111(0)~111(15)及び16層の導電層110(0)~110(15)がZ方向に並ぶ構成である。
【0164】
尚、
図60及び
図61において、メモリブロックBLK、フィンガー構造FS、ブロック間絶縁層ST、ストリングユニットSU、及びストリングユニット間絶縁層SHEについては、
図6等で説明した内容と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0165】
また、
図60及び
図61においては、第1コンタクト電極対P1及び第2コンタクト電極対P2を省略している。しかしながら、
図60及び
図61においても、
図11及び
図12で説明した場合と同様に、X方向に隣り合う2つのコンタクト電極CCを第1コンタクト電極対P1という場合があり、Y方向に隣り合う2つのコンタクト電極CCを第2コンタクト電極対P2という場合がある。
【0166】
図60に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクトホール列CHG5(0),CHG5(1)がY方向に交互に並んでいる。
【0167】
図60に示す様に、コンタクトホール列CHG5(0)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクトホールCH11(7),CH12(1),CH13(5),CH14(3),CH15(3),CH16(5),CH17(1),CH18(7)を備えている。
【0168】
また、
図60に示す様に、コンタクトホール列CHG5(1)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクトホールCH21(0),CH22(6),CH23(2),CH24(4),CH25(4),CH26(2),CH27(6),CH28(0)を備えている。
【0169】
図60に示す様に、複数の第1コンタクトホール対に含まれる2つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、近似している。具体的には、平均値は「3」又は「4」である。また、
図60に示す様に、複数の第2コンタクトホール対に含まれる2つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一の値である。具体的には、平均値は「3.5」である。この様に、複数のコンタクトホールCHのZ方向の長さ(深さ)がX方向及びY方向に略均一になるように、複数のコンタクトホールCHが配置されている。従って、レジスト151は、フックアップ領域R
HUにおいて、一定の膜厚を有し、平坦な面を有する。
【0170】
図60に示す様に、不図示の露光装置がフォトマスクに基づき、コンタクトホールCH12(1),CH14(3),CH16(5),CH18(7),CH21(0),CH23(2),CH25(4),CH27(6)の位置を露光する。尚、
図60には示していないが、コンタクトホールCH32(1),CH34(3),CH36(5),CH38(7),CH41(0),CH43(2),CH45(4),CH47(6)の位置も露光装置により露光される。
【0171】
その後、
図37~
図46で説明した工程と同様の工程により、複数のコンタクト電極CCが形成される。
【0172】
図61に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクト電極列CCG5(0),CCG5(1)がY方向に交互に並んでいる。
【0173】
図61に示す様に、コンタクト電極列CCG5(0)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC11(7),CC12(9),CC13(5),CC14(11),CC15(3),CC16(13),CC17(1),CC18(15)を備えている。
【0174】
また、
図61に示す様に、コンタクト電極列CCG5(1)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC21(8),CC22(6),CC23(10),CC24(4),CC25(12),CC26(2),CC27(14),CC28(0)を備えている。
【0175】
複数の第1コンタクト電極対P1-11~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも近似している。具体的には、平均値は「7」又は「8」である。
【0176】
複数の第2コンタクト電極対P2-11~P2-18,P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一である。具体的には、平均値はいずれも「7.5」である。
【0177】
尚、
図61において、2つのコンタクト電極CCの間にある数字は、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差を示している。例えば、コンタクト電極CC11(7)とコンタクト電極CC12(9)とのZ方向の長さの差は「2」である。また、コンタクト電極CC12(9)とコンタクト電極CC13(5)とのZ方向の長さの差は「4」である。
図61に示す様に、コンタクト電極列CCG5(0),CCG5(1)において、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「2」、「4」、「6」、「8」、「10」、「12」、「14」である。
【0178】
図61において、コンタクト電極CCに表記されている「S」は、Z方向の深さのレベルnが「0」~「7」のコンタクト電極CCを示している。「S」が付されたコンタクト電極CCを短コンタクト電極と呼ぶ場合がある。また、コンタクト電極CCに表記されている「L」は、Z方向の深さのレベルnが「8」~「15」のコンタクト電極CCを示している。「L」が付されたコンタクト電極CCを長コンタクト電極と呼ぶ場合がある。
【0179】
図61に示す様に、コンタクト電極列CCG5(0)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極であり、偶数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極である。コンタクト電極列CCG5(1)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極であり、偶数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極である。
【0180】
この様な構成によれば、上記第1実施形態と同様に、X方向及びY方向のコンタクトホール対のコンタクトホールCHの深さの偏りが小さく、レジスト151の膜厚が均一になる。また、上記第1実施形態と同様に、X方向に隣り合うコンタクト電極CCの中心位置間の距離を狭めることが可能である。
【0181】
[第6実施形態]
次に、
図62を参照して、第6実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図62は、第6実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
図62は
図61に対応する図である。
【0182】
尚、
図62に示す構造は、
図61に示した構造と比較して、Z方向の深さのレベルnが「0」~「15」のコンタクト電極CCの位置が異なる。
図62のそれ以外の構成については、
図61に示した構成と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0183】
図62に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクト電極列CCG6(0),CCG6(1)がY方向に交互に並んでいる。尚、
図62のコンタクト電極列CCG6(0)は、
図61のコンタクト電極列CCG5(1)であり、
図62のコンタクト電極列CCG6(1)は、
図61のコンタクト電極列CCG5(0)である。即ち、コンタクト電極列CCG6(0),CCG6(1)は、コンタクト電極列CCG5(0),CCG5(1)のY方向の順番を入れ替えている。
【0184】
図62に示す様に、コンタクト電極列CCG6(0)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC11(8),CC12(6),CC13(10),CC14(4),CC15(12),CC16(2),CC17(14),CC18(0)を備えている。
【0185】
また、
図62に示す様に、コンタクト電極列CCG6(1)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC21(7),CC22(9),CC23(5),CC24(11),CC25(3),CC26(13),CC27(1),CC28(15)を備えている。
【0186】
複数の第1コンタクト電極対P1-11~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも近似している。具体的には、平均値は「7」又は「8」である。
【0187】
複数の第2コンタクト電極対P2-11~P2-18,P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一である。具体的には、平均値はいずれも「7.5」である。
【0188】
尚、
図62において、2つのコンタクト電極CCの間にある数字は、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差を示している。
図62に示す様に、コンタクト電極列CCG6(0),CCG6(1)において、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「2」、「4」、「6」、「8」、「10」、「12」、「14」である。
【0189】
図62に示す様に、コンタクト電極列CCG6(0)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極(L)であり、偶数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極(S)である。コンタクト電極列CCG6(1)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極(S)であり、偶数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極(L)である。
【0190】
この様な構成によれば、上記第1実施形態と同様に、X方向及びY方向のコンタクトホール対のコンタクトホールCHの深さの偏りが小さく、レジスト151の膜厚が均一になる。また、上記第1実施形態と同様に、X方向に隣り合うコンタクト電極CCの中心位置間の距離を狭めることが可能である。
【0191】
[第7実施形態]
次に、
図63を参照して、第7実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図63は、第7実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
図63は
図61に対応する図である。
【0192】
尚、
図63に示す構造は、
図61に示した構造と比較して、Z方向の深さのレベルnが「0」~「15」のコンタクト電極CCの位置が異なる。
図63のそれ以外の構成については、
図61に示した構成と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0193】
図63に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクト電極列CCG7(0),CCG7(1)がY方向に交互に並んでいる。尚、
図63のコンタクト電極列CCG7(0)は、
図61のコンタクト電極列CCG5(0)における8つのコンタクト電極CC11~CC18のX方向の並びを逆にしたものである。
図63のコンタクト電極列CCG7(1)は、
図61のコンタクト電極列CCG5(1)における8つのコンタクト電極CC21~CC28のX方向の並びを逆にしたものである。
【0194】
図63に示す様に、コンタクト電極列CCG7(0)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC11(15),CC12(1),CC13(13),CC14(3),CC15(11),CC16(5),CC17(9),CC18(7)を備えている。
【0195】
また、
図63に示す様に、コンタクト電極列CCG7(1)は、-X方向側のメモリホール領域R
MHに近いものから順に、コンタクト電極CC21(0),CC22(14),CC23(2),CC24(12),CC25(4),CC26(10),CC27(6),CC28(8)を備えている。
【0196】
複数の第1コンタクト電極対P1-11~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも近似している。具体的には、平均値は「7」又は「8」である。
【0197】
複数の第2コンタクト電極対P2-11~P2-18,P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一である。具体的には、平均値はいずれも「7.5」である。
【0198】
尚、
図63において、2つのコンタクト電極CCの間にある数字は、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差を示している。
図63に示す様に、コンタクト電極列CCG7(0),CCG7(1)において、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「14」、「12」、「10」、「8」、「6」、「4」、「2」である。
【0199】
図63に示す様に、コンタクト電極列CCG7(0)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極(L)であり、偶数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極(S)である。コンタクト電極列CCG7(1)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極(S)であり、偶数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極(L)である。
【0200】
この様な構成によれば、上記第1実施形態と同様に、X方向及びY方向のコンタクトホール対のコンタクトホールCHの深さの偏りが小さく、レジスト151の膜厚が均一になる。また、上記第1実施形態と同様に、X方向に隣り合うコンタクト電極CCの中心位置間の距離を狭めることが可能である。
【0201】
[第8実施形態]
次に、
図64及び
図65を参照して、第8実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図64及び
図65は、第8実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
図64は
図60に対応する図であり、
図65は
図61に対応する図である。
【0202】
尚、
図64及び
図65に示す構造は、
図60及び
図61に示した構造と比較して、Z方向の深さのレベルnが「0」~「15」のコンタクト電極CCの位置が異なる。
図64及び
図65のそれ以外の構成については、
図60及び
図61に示した構成と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0203】
図64に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクトホール列CHG8(0),CHG8(1)がY方向に交互に並んでいる。
【0204】
コンタクトホール列CHG8(0)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクトホールCH11(1),CH12(5),CH13(5),CH14(1),CH15(7),CH16(3),CH17(3),CH18(7)を備えている。
【0205】
また、コンタクトホール列CHG8(1)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクトホールCH21(6),CH22(2),CH23(2),CH24(6),CH25(0),CH26(4),CH27(4),CH28(0)を備えている。
【0206】
図64に示す様に、複数の第1コンタクトホール対に含まれる2つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、近似している。具体的には、平均値は「2」~「5」である。また、
図64に示す様に、複数の第2コンタクトホール対に含まれる2つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一の値である。具体的には、平均値は「3.5」である。この様に、複数のコンタクトホールCHのZ方向の長さ(深さ)がX方向及びY方向に略均一になるように、複数のコンタクトホールCHが配置されている。従って、レジスト151は、フックアップ領域R
HUにおいて、一定の膜厚を有し、平坦な面を有する。
【0207】
図64に示す様に、不図示の露光装置がフォトマスクに基づき、コンタクトホールCH12(5),CH14(1),CH16(3),CH18(7),CH21(6),CH23(2),CH25(0),CH27(4)の位置を露光する。尚、
図64には示していないが、コンタクトホールCH32(5),CH34(1),CH36(3),CH38(7),CH41(6),CH43(2),CH45(0),CH47(4)の位置も露光装置により露光される。
【0208】
その後、
図37~
図46で説明した工程と同様の工程により、複数のコンタクト電極CCが形成される。
【0209】
図65に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクト電極列CCG8(0),CCG8(1)がY方向に交互に並んでいる。
【0210】
コンタクト電極列CCG8(0)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクト電極CC11(1),CC12(13),CC13(5),CC14(9),CC15(7),CC16(11),CC17(3),CC18(15)を備えている。
【0211】
また、コンタクト電極列CCG8(1)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクト電極CC21(14),CC22(2),CC23(10),CC24(6),CC25(8),CC26(4),CC27(12),CC28(0)を備えている。
【0212】
複数の第1コンタクト電極対P1-11~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも近似している。具体的には、平均値は「6」~「9」である。
【0213】
複数の第2コンタクト電極対P2-11~P2-18,P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも同一である。具体的には、平均値はいずれも「7.5」である。
【0214】
尚、
図65において、2つのコンタクト電極CCの間にある数字は、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差を示している。コンタクト電極列CCG8(0),CCG8(1)において、第1領域R
HU1における2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「12」、「8」、「4」である。また、コンタクト電極列CCG8(0),CCG8(1)において、第2領域R
HU2における2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、+X方向側から順に「12」、「8」、「4」である。
【0215】
図65に示す様に、コンタクト電極列CCG8(0)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極(S)であり、偶数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極(L)である。コンタクト電極列CCG8(1)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極(L)であり、偶数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極(S)である。
【0216】
この様な構成によれば、上記第1実施形態と同様に、X方向及びY方向のコンタクトホール対のコンタクトホールCHの深さの偏りが小さく、レジスト151の膜厚が均一になる。また、上記第1実施形態と同様に、X方向に隣り合うコンタクト電極CCの中心位置間の距離を狭めることが可能である。
【0217】
[第9実施形態]
次に、
図66及び
図67を参照して、第9実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図66及び
図67は、第9実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
図66は
図60に対応する図であり、
図67は
図61に対応する図である。
【0218】
尚、
図66及び
図67に示す構造は、
図60及び
図61に示した構造と比較して、Z方向の深さのレベルnが「0」~「15」のコンタクト電極CCの位置が異なる。
図66及び
図67のそれ以外の構成については、
図60及び
図61に示した構成と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0219】
図66に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクトホール列CHG9(0),CHG9(1)がY方向に交互に並んでいる。
【0220】
コンタクトホール列CHG9(0)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクトホールCH11(0),CH12(5),CH13(4),CH14(1),CH15(7),CH16(3),CH17(2),CH18(7)を備えている。
【0221】
また、コンタクトホール列CHG9(1)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクトホールCH21(6),CH22(3),CH23(2),CH24(6),CH25(0),CH26(5),CH27(4),CH28(1)を備えている。
【0222】
図66に示す様に、複数の第1コンタクトホール対に含まれる2つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、近似している。具体的には、平均値は「2.5」~「5」である。また、
図66に示す様に、複数の第2コンタクトホール対に含まれる2つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、近似している。具体的には、平均値は「3」~「4」である。この様に、複数のコンタクトホールCHのZ方向の長さ(深さ)がX方向及びY方向に略均一になるように、複数のコンタクトホールCHが配置されている。従って、レジスト151は、フックアップ領域R
HUにおいて、一定の膜厚を有し、平坦な面を有する。
【0223】
図66に示す様に、不図示の露光装置がフォトマスクに基づき、コンタクトホールCH12(5),CH14(1),CH16(3),CH18(7),CH21(6),CH23(2),CH25(0),CH27(4)の位置を露光する。尚、
図66には示していないが、コンタクトホールCH32(5),CH34(1),CH36(3),CH38(7),CH41(6),CH43(2),CH45(0),CH47(4)の位置も露光装置により露光される。
【0224】
その後、
図37~
図46で説明した工程と同様の工程により、複数のコンタクト電極CCが形成される。
【0225】
図67に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクト電極列CCG9(0),CCG9(1)がY方向に交互に並んでいる。
【0226】
コンタクト電極列CCG9(0)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクト電極CC11(0),CC12(13),CC13(4),CC14(9),CC15(7),CC16(11),CC17(2),CC18(15)を備えている。
【0227】
また、コンタクト電極列CCG9(1)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクト電極CC21(14),CC22(3),CC23(10),CC24(6),CC25(8),CC26(5),CC27(12),CC28(1)を備えている。
【0228】
複数の第1コンタクト電極対P1-11~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、近似している。具体的には、平均値は「6.5」~「9」である。
【0229】
複数の第2コンタクト電極対P2-11~P2-18,P2-21~P2-28に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、近似している。具体的には、平均値はいずれも「7」~「8」である。
【0230】
尚、
図67において、2つのコンタクト電極CCの間にある数字は、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差を示している。コンタクト電極列CCG9(0),CCG9(1)において、第1領域R
HU1における2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「13」、「9」、「5」である。また、コンタクト電極列CCG9(0),CCG9(1)において、第2領域R
HU2における2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、+X方向側から順に「13」、「9」、「4」である。
【0231】
図67に示す様に、コンタクト電極列CCG9(0)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極(S)であり、偶数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極(L)である。コンタクト電極列CCG9(1)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極(L)であり、偶数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極(S)である。
【0232】
この様な構成によれば、上記第1実施形態と同様に、X方向及びY方向のコンタクトホール対のコンタクトホールCHの深さの偏りが小さく、レジスト151の膜厚が均一になる。また、上記第1実施形態と同様に、X方向に隣り合うコンタクト電極CCの中心位置間の距離を狭めることが可能である。
【0233】
[第10実施形態]
次に、
図68及び
図69を参照して、第10実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図68及び
図69は、第10実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
図68は
図36に対応する図であり、
図69は
図6に対応する図である。
【0234】
図6及び
図36(第1実施形態)においては、1つのフィンガー構造FS内に1つのコンタクトホール列CHG又は1つのコンタクト電極列CCGが設けられていた。これに対して、
図68及び
図69(第10実施形態)においては、1つのフィンガー構造FS内に3つのコンタクトホール列CHG10又は3つのコンタクト電極列CCG10が設けられている。
【0235】
また、
図6及び
図36(第1実施形態)においては、8層の犠牲層111(0)~111(7)及び8層の導電層110(0)~110(7)がZ方向に並ぶ構成であった。これに対して、
図68及び
図69(第10実施形態)においては、24層の犠牲層111(0)~111(23)及び24層の導電層110(0)~110(23)がZ方向に並ぶ構成である。
【0236】
尚、
図68及び
図69において、メモリブロックBLK、フィンガー構造FS、ブロック間絶縁層ST、ストリングユニットSU、及びストリングユニット間絶縁層SHEについては、
図6等で説明した内容と同様であるため、重複する説明を省略する。
【0237】
また、
図68及び
図69においては、第1コンタクト電極対P1を省略している。しかしながら、
図68及び
図69においても、
図11で説明した場合と同様に、X方向に隣り合う2つのコンタクト電極CCを第1コンタクト電極対P1という場合がある。
【0238】
図68に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクトホール列CHG10(0),CHG10(1),CHG10(2)がY方向に並んでいる。
【0239】
コンタクトホール列CHG10(0)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクトホールCH11(2),CH12(9),CH13(4),CH14(7),CH15(6),CH16(3),CH17(10),CH18(1)を備えている。
【0240】
また、コンタクトホール列CHG10(1)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクトホールCH21(11),CH22(0),CH23(8),CH24(5),CH25(5),CH26(8),CH27(2),CH28(11)を備えている。
【0241】
また、コンタクトホール列CHG10(2)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクトホールCH31(1),CH32(10),CH33(3),CH34(6),CH35(7),CH36(4),CH37(9),CH38(0)を備えている。
【0242】
図68に示す様に、複数の第1コンタクトホール対に含まれる2つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、近似している。具体的には、平均値は「4.5」~「6.5」である。
【0243】
また、
図68に示す様に、1つのフィンガー構造FS内においてY方向に並ぶ3つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、近似している。即ち、コンタクトホールCH11(2),CH21(11),CH31(1)のZ方向の長さの合計は「14」であり、コンタクトホールCH12(9),CH22(0),CH32(10)のZ方向の長さの合計は「19」であり、コンタクトホールCH13(4),CH23(8),CH33(3)のZ方向の長さの合計は「15」であり、コンタクトホールCH14(7),CH24(5),CH34(6)のZ方向の長さの合計は「18」であり、コンタクトホールCH15(6),CH25(5),CH35(7)のZ方向の長さの合計は「18」であり、コンタクトホールCH16(3),CH26(8),CH36(4)のZ方向の長さの合計は「15」であり、コンタクトホールCH17(10),CH27(2),CH37(9)のZ方向の長さの合計は「21」であり、コンタクトホールCH18(1),CH28(11),CH38(0)のZ方向の長さの合計は「12」である。従って、平均値は、「4」~「7」である。この様に、複数のコンタクトホールCHのZ方向の長さ(深さ)がX方向及びY方向に略均一になるように、複数のコンタクトホールCHが配置されている。従って、レジスト151は、フックアップ領域R
HUにおいて、一定の膜厚を有し、平坦な面を有する。
【0244】
図68に示す様に、不図示の露光装置がフォトマスクに基づき、コンタクトホールCH12(9),CH14(7),CH16(3),CH18(1),CH21(11),CH23(8),CH25(5),CH27(2),CH32(10),CH34(6),CH36(4),CH38(0)の位置を露光する。
【0245】
その後、
図37~
図46で説明した工程と同様の工程により、複数のコンタクト電極CCが形成される。
【0246】
図69に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクト電極列CCG10(0),CCG10(1),CCG10(2)がY方向に並んでいる。
【0247】
コンタクト電極列CCG10(0)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクト電極CC11(2),CC12(21),CC13(4),CC14(19),CC15(6),CC16(15),CC17(10),CC18(13)を備えている。
【0248】
また、コンタクト電極列CCG10(1)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクト電極CC21(23),CC22(0),CC23(20),CC24(5),CC25(17),CC26(8),CC27(14),CC28(11)を備えている。
【0249】
また、コンタクト電極列CCG10(2)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクト電極CC31(1),CC32(22),CC33(3),CC34(18),CC35(7),CC36(16),CC37(9),CC38(12)を備えている。
【0250】
複数の第1コンタクト電極対P1-11~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも近似している。具体的には、平均値は「10.5」~「12.5」である。
【0251】
1つのフィンガー構造FS内においてY方向に並ぶ3つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、近似している。具体的には、「8.66」~「14.33」である。
【0252】
尚、
図69において、2つのコンタクト電極CCの間にある数字は、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差を示している。
図69に示す様に、コンタクト電極列CCG10(0)において、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「19」、「17」、「15」、「13」、「9」、「5」、「3」である。コンタクト電極列CCG10(1)において、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「23」、「20」、「15」、「12」、「9」、「6」、「3」である。コンタクト電極列CCG10(2)において、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「21」、「19」、「15」、「11」、「9」、「7」、「3」である。
【0253】
図69において、コンタクト電極CCに表記されている「S」は、Z方向の深さのレベルnが「0」~「11」のコンタクト電極CCを示している。「S」が付されたコンタクト電極CCを短コンタクト電極と呼ぶ場合がある。また、コンタクト電極CCに表記されている「L」は、Z方向の深さのレベルnが「12」~「23」のコンタクト電極CCを示している。「L」が付されたコンタクト電極CCを長コンタクト電極と呼ぶ場合がある。
【0254】
図69に示す様に、コンタクト電極列CCG10(0)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極であり、偶数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極である。コンタクト電極列CCG10(1)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極であり、偶数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極である。コンタクト電極列CCG10(2)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極であり、偶数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極である。
【0255】
この様な構成によれば、上記第1実施形態と同様に、X方向及びY方向のコンタクトホール対のコンタクトホールCHの深さの偏りが小さく、レジスト151の膜厚が均一になる。また、上記第1実施形態と同様に、X方向に隣り合うコンタクト電極CCの中心位置間の距離を狭めることが可能である。
【0256】
[第11実施形態]
次に、
図70及び
図71を参照して、第11実施形態に係る半導体記憶装置について説明する。
図70及び
図71は、第11実施形態に係る半導体記憶装置の一部の構成を示す模式的な平面図である。
図70は
図68に対応する図であり、
図71は
図69に対応する図である。尚、
図70及び
図71において、
図68及び
図69と同一構成については同一符号を付して、重複する説明を省略する。
【0257】
図70に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクトホール列CHG11(0),CHG11(1),CHG11(2)がY方向に並んでいる。
【0258】
コンタクトホール列CHG11(0)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクトホールCH11(3),CH12(6),CH13(7),CH14(2),CH15(11),CH16(5),CH17(5),CH18(9)を備えている。
【0259】
また、コンタクトホール列CHG11(1)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクトホールCH21(11),CH22(1),CH23(1),CH24(9),CH25(0),CH26(8),CH27(8),CH28(0)を備えている。
【0260】
また、コンタクトホール列CHG11(2)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクトホールCH31(2),CH32(7),CH33(6),CH34(1),CH35(10),CH36(4),CH37(4),CH38(10)を備えている。
【0261】
図70に示す様に、複数の第1コンタクトホール対に含まれる2つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、近似している。具体的には、平均値は「3.5」~「8」である。
【0262】
また、
図70に示す様に、1つのフィンガー構造FS内においてY方向に並ぶ3つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、近似している。具体的には、平均値は、「4」~「7」である。この様に、複数のコンタクトホールCHのZ方向の長さ(深さ)がX方向及びY方向に略均一になるように、複数のコンタクトホールCHが配置されている。従って、レジスト151は、フックアップ領域R
HUにおいて、一定の膜厚を有し、平坦な面を有する。
【0263】
図70に示す様に、不図示の露光装置がフォトマスクに基づき、コンタクトホールCH12(6),CH14(2),CH16(5),CH18(9),CH21(11),CH23(1),CH25(0),CH27(8),CH32(7),CH34(1),CH36(4),CH38(10)の位置を露光する。
【0264】
その後、
図37~
図46で説明した工程と同様の工程により、複数のコンタクト電極CCが形成される。
【0265】
図71に示す様に、フックアップ領域R
HUには、コンタクト電極列CCG11(0),CCG11(1),CCG11(2)がY方向に並んでいる。
【0266】
コンタクト電極列CCG11(0)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクト電極CC11(3),CC12(18),CC13(7),CC14(14),CC15(11),CC16(17),CC17(5),CC18(21)を備えている。
【0267】
また、コンタクト電極列CCG11(1)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクト電極CC21(23),CC22(1),CC23(15),CC24(9),CC25(12),CC26(8),CC27(20),CC28(0)を備えている。
【0268】
また、コンタクト電極列CCG11(2)は、-X方向側のメモリホール領域RMHに近いものから順に、コンタクト電極CC31(2),CC32(19),CC33(6),CC34(13),CC35(10),CC36(16),CC37(4),CC38(22)を備えている。
【0269】
複数の第1コンタクト電極対P1-11~P1-14,P1-21~P1-24,P1-31~P1-34,P1-41~P1-44に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値は、いずれも近似している。具体的には、平均値は「9.5」~「13」である。
【0270】
1つのフィンガー構造FS内においてY方向に並ぶ3つのコンタクトホールCHのZ方向の長さの平均値は、近似している。具体的には、「9.33」~「14.33」である。
【0271】
尚、
図71において、2つのコンタクト電極CCの間にある数字は、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差を示している。
図71に示す様に、コンタクト電極列CCG11(0)において、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「15」、「11」、「7」、「3」、「6」、「12」、「16」である。コンタクト電極列CCG11(1)において、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「22」、「14」、「6」、「3」、「4」、「12」、「20」である。コンタクト電極列CCG11(2)において、2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの差は、-X方向側から順に「17」、「13」、「7」、「3」、「6」、「12」、「18」である。
【0272】
図71に示す様に、コンタクト電極列CCG11(0)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極であり、偶数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極である。コンタクト電極列CCG11(1)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極であり、偶数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極である。コンタクト電極列CCG11(2)において、-X方向から+X方向に数えて奇数番目のコンタクト電極CCが短コンタクト電極であり、偶数番目のコンタクト電極CCが長コンタクト電極である。
【0273】
この様な構成によれば、上記第1実施形態と同様に、X方向及びY方向のコンタクトホール対のコンタクトホールCHの深さの偏りが小さく、レジスト151の膜厚が均一になる。また、上記第1実施形態と同様に、X方向に隣り合うコンタクト電極CCの中心位置間の距離を狭めることが可能である。
【0274】
【0275】
図37及び
図38に示す様に、第1実施形態では、不図示の露光装置がフォトマスクに基づき、コンタクトホールCH11(3),CH13(2),CH15(1),CH17(0),CH22(3),CH24(2),CH26(1),CH28(0),CH31(3),CH33(2),CH35(1),CH37(0),CH42(3),CH44(2),CH46(1),CH48(0)の位置を露光していた。
【0276】
そして、レジスト151に応じた現像液で現像することで、コンタクトホールCH11(3),CH13(2),CH15(1),CH17(0),CH22(3),CH24(2),CH26(1),CH28(0),CH31(3),CH33(2),CH35(1),CH37(0),CH42(3),CH44(2),CH46(1),CH48(0)の位置のレジストを除去していた。
【0277】
これに対して、
図72及び
図73に示す様に、第12実施形態では、不図示の露光装置がフォトマスクに基づき、コンタクトホールCH15(1),CH16(2),CH17(0),CH18(3),CH21(0),CH22(3),CH23(1),CH24(2),CH35(1),CH36(2),CH37(0),CH38(3),CH41(0),CH42(3),CH43(1),CH44(2)の位置を露光する。
【0278】
そして、レジスト151に応じた現像液で現像することで、コンタクトホールCH15(1),CH16(2),CH17(0),CH18(3),CH21(0),CH22(3),CH23(1),CH24(2),CH35(1),CH36(2),CH37(0),CH38(3),CH41(0),CH42(3),CH43(1),CH44(2)の位置のレジストを除去する。これにより、これらのコンタクトホールが開口する。
【0279】
この様に、第12実施形態(
図72及び
図73)では、第1実施形態(
図37及び
図38)とは異なるコンタクトホールの位置の露光及びレジストの除去を行っている。
図34及び
図35を参照して説明した様に、フックアップ領域R
HUにおいて、レジスト151は一定の膜厚d102を有するので、リソグラフィのプロセスマージンが低下することを回避することができる。従って、
図37及び
図38で示したコンタクトホールの位置の露光及びレジストの除去を行う必要はない。即ち、
図72の場合、露光及びレジストの除去を行うコンタクトホールは、コンタクトホールCH11(3),CH18(3)のいずれでも良く、コンタクトホールCH12(0),CH17(0)のいずれでも良く、コンタクトホールCH13(2),CH16(2)のいずれでも良く、コンタクトホールCH14(1),CH15(1)のいずれでも良い。
図73の場合も同様である。
【0280】
その後、例えば
図74及び
図75に示す様に、コンタクトホールCHのうち、開口しているコンタクトホールCH15(1),CH16(2),CH17(0),CH18(3),CH21(0),CH22(3),CH23(1),CH24(2)に対して、犠牲層111及び絶縁層101を4層ずつ除去する。これにより、第5層~第8層の犠牲層111(4)~111(7)に達するコンタクトホールCH15(5),CH16(6),CH17(4),CH18(7),CH21(4),CH22(7),CH23(5),CH24(6)が形成される。この工程は、例えば、RIE等によって行われる。
【0281】
尚、コンタクトホールCH35(1),CH36(2),CH37(0),CH38(3),CH41(0),CH42(3),CH43(1),CH44(2)においても、犠牲層111及び絶縁層101が4層ずつ除去される。
【0282】
上記第12実施形態においては、少なくとも以下の条件を満たしている。複数の第1コンタクト電極対P1に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値の最大値(例えば
図74及び
図75の「5.5」)と最小値(例えば
図74及び
図75の「1.5」)との差(「4」)は、複数のコンタクト電極CCのうち、Z方向の長さが1番目に大きいものの積層方向(Z方向)の長さの半分以(例えば
図74及び
図75の「8」の半分「4」以下)である。
【0283】
[その他の実施形態]
以上、第1実施形態~第12実施形態に係る半導体記憶装置について説明した。しかしながら、第1実施形態~第12実施形態に係る半導体記憶装置の構成及び製造方法はあくまでも例示に過ぎず、具体的な構成及び製造方法は適宜調整可能である。
【0284】
例えば、複数のコンタクト電極CCのZ方向の長さは、適宜調整可能である。上記各実施形態においては、少なくとも以下の条件を満たしている。複数のコンタクト電極CCのうち、Z方向の長さが1番目及び2番目に大きい2つのコンタクト電極のZ方向の長さの平均値を「第1の長さ」とし、複数のコンタクト電極CCのうち、Z方向の長さが1番目及び2番目に小さい2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの平均値を「第2の長さ」とする。この場合、複数のコンタクト電極対P1に含まれる2つのコンタクト電極CCのZ方向の長さの各平均値は、「第1の長さ」よりも小さく、「第2の長さ」よりも大きい。
【0285】
また、例えば、メモリブロックBLKのフックアップ領域RHUにおいて、全体として、第1コンタクトホール対及び第2コンタクトホール対に含まれる2つのコンタクトホールCH(コンタクト電極CC)の深さのレベルの平均値の差が小さくなれば良い。
【0286】
また、例えば、第1実施形態~第12実施形態では、コンタクトホールCH(複数のコンタクト電極CC)が、フックアップ領域RHUにおいてX方向及びY方向のマトリクス状に並べられていた。しかしながら、複数のコンタクトホールCH(コンタクト電極CC)は、三角形や方形などの図形で構成される様々な幾何学的なパターンの配列であってもよい。
【0287】
また、例えば、第1実施形態~第4実施形態においては、Y方向に隣り合う2つのブロック間絶縁層STの間に、1つのコンタクトホール列CHG(コンタクト電極列CCG)が設けられ、第5実施形態~第9実施形態においては、Y方向に隣り合う2つのブロック間絶縁層STの間に、2つのコンタクトホール列CHG(コンタクト電極列CCG)が設けられ、第10実施形態~第11実施形態においては、Y方向に隣り合う2つのブロック間絶縁層STの間に、3つのコンタクトホール列CHG(コンタクト電極列CCG)が設けられていた。しかしながら、Y方向に隣り合う2つのブロック間絶縁層STの間に設けられるコンタクトホール列CHG(コンタクト電極列CCG)の数は「1」、「2」、「3」に限られず、「4以上」であっても良い。
【0288】
また、例えば、第1実施形態~第12実施形態及び第12実施形態においては、コンタクトホール列CHG(コンタクト電極列CCG)が8つのコンタクトホールCH(コンタクト電極CC)を含んでいた。しかしながら、コンタクトホール列CHG(コンタクト電極列CCG)に含まれるコンタクトホールCH(コンタクト電極CC)の数は「8」に限られず、それ以外の数でも良い。
【0289】
例えば、コンタクトホール列CHG(コンタクト電極列CCG)に含まれるコンタクトホールCH(コンタクト電極CC)の数は奇数の「9」であっても良い。この場合、フックアップ領域RHUにおける-X方向又は+X方向の端部のコンタクトホールCH(コンタクト電極CC)はコンタクトホール対(コンタクト電極対P1)に含まれないことになる。この様な場合であっても、複数の第1コンタクトホール対(複数の第1コンタクト電極対P1)に含まれる2つのコンタクトホールCH(2つのコンタクト電極CC)のZ方向の長さの各平均値が同一又は近似していれば、製造プロセスにおいて塗布されるレジスト151の膜厚が平坦化される。
【0290】
例えば、X方向の端部のコンタクトホール(例えばCH19,CH29,CH39,CH49)の外側(例えば+X方向側)ではレジスト151の吸込みがない。このため、X方向の端部のコンタクトホールCHのZ方向の長さが大きい場合、このコンタクトホールCH上のレジスト151の膜厚は、フックアップ領域RHU内部のレジスト151の膜厚に近い値となる。また、X方向の端部のコンタクトホールCHのZ方向の長さが小さい場合、このコンタクトホールCH上のレジスト151の膜厚は、フックアップ領域RHU外部のレジスト151の膜厚に近い値となる。
【0291】
また、例えば、第1実施形態~第4実施形態及び第12実施形態においては、導電層110の層数が「8」で、第5実施形態~第9実施形態においては、導電層110の層数が「16」であり、第10実施形態~第11実施形態においては、導電層110の層数が「24」であった。しかしながら、導電層110の層数は「8」、「16」、「24」に限られず、それ以外の数でも良い。
【0292】
なお、レジスト151を塗布する際に、コンタクトホールCHの深さが浅い時よりも、コンタクトホールCHの深さが深い時の方が塗布するレジスト151の量を多くしても良い。コンタクトホールCHのレジスト151の吸込量が多くなるためである。
【0293】
また、例えば、
図10及び
図11を参照して説明した様に、第1実施形態~第12実施形態に係る製造方法においては、ハードマスク105が使用されていた。しかしながら、この様な方法はあくまでも例示に過ぎず、具体的な方法は適宜調整可能である。例えば、いずれかの実施形態に係る半導体記憶装置を、ハードマスク105を使用せずに製造することも可能である。
【0294】
[その他]
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことが出来る。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0295】
200…半導体基板、110…導電層、120…半導体層、130…ゲート絶縁膜、CC…コンタクト電極、CCG…コンタクト電極列、CH…コンタクトホール、CHC…コンタクトホール列、ST…ブロック間絶縁層、RHU…フックアップ領域、RHU1…第1領域、RHU2…第2領域、P1…第1コンタクト電極対、P2…第2コンタクト電極対。