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特開2024-127632情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127632
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】情報処理システム、情報処理方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0201 20230101AFI20240912BHJP
【FI】
G06Q30/0201
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036930
(22)【出願日】2023-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】澤田 宗也
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB01
5L049BB01
(57)【要約】
【課題】サービス提供者が、他のサービスとの連携を利用して自サービスにとってより有益なユーザ情報を好適に取得する。
【解決手段】情報処理システム(1)は、第1サービスを提供する際に、第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定する特定部(11)と、第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を、第1サービスにおいて配信する第1配信部(12)と、ユーザの反応を示す情報を取得する取得部(13)と、反応を示す情報に基づいてユーザ情報を更新する更新部(14)と、を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに対して第1サービスを提供する際に、前記ユーザのユーザ情報であって、前記第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定する特定手段と、
前記ユーザ情報に基づいて、第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を、前記第1サービスにおいて前記ユーザに対して配信する第1配信手段と、
前記第1配信情報に対する前記ユーザの反応を示す情報を取得する取得手段と、
前記反応を示す情報に基づいて前記ユーザ情報を更新する更新手段と、
を含む情報処理システム。
【請求項2】
前記第1配信情報の構成、および当該構成に応じて取得すべき前記反応を示す情報の種別を設定する設定手段、をさらに含む、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記更新したユーザ情報を参照して、前記第2サービスにおいて前記ユーザに対して第2配信情報を配信する第2配信手段、をさらに含む、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記更新手段は、前記ユーザ情報のうち前記第2配信情報を配信するために参照される情報を、前記反応を示す情報に基づき詳細化することにより更新する
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記ユーザ情報のうち前記第2配信情報を配信するために参照される情報は、前記ユーザの興味を示す情報を含む、
請求項4に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記第1配信手段は、前記第1配信情報を、前記第1サービスの提供場所に設置された据え置き型の表示装置に表示する、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記第1配信手段は、前記第1配信情報を示す画像を配信し、
前記取得手段は、前記反応を示す情報として、前記第1配信情報を示す画像を視聴する前記ユーザの視線を示す情報を取得する、
請求項1または2に記載の情報処理システム。
【請求項8】
情報処理システムが、
ユーザに対して第1サービスを提供する際に、前記ユーザのユーザ情報であって、前記第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定することと、
前記ユーザ情報に基づいて、前記第1サービスにおいて前記ユーザに対して第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を配信することと、
前記第1配信情報に対する前記ユーザの反応を示す情報を取得することと、
前記反応を示す情報に基づいて前記ユーザ情報を更新することと、
を含む情報処理方法。
【請求項9】
コンピュータを情報処理システムとして機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
ユーザに対して第1サービスを提供する際に、前記ユーザのユーザ情報であって、前記第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定する特定手段と、
前記ユーザ情報に基づいて、前記第1サービスにおいて前記ユーザに対して第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を配信する第1配信手段と、
前記第1配信情報に対する前記ユーザの反応を示す情報を取得する取得手段と、
前記反応を示す情報に基づいて前記ユーザ情報を更新する更新手段と、
として機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システム、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
サービス提供者が他のサービス提供者と連携することにより、当該他のサービス提供者からユーザの情報を取得する技術が開示されている。
【0003】
特許文献1には、ホームページを公開しているユーザ情報取得管理サーバが、ソーシャルネットワークの管理サーバから、管理サーバに記憶されている所定のユーザに関する個人情報を取得するユーザ情報取得管理システムが開示されている。当該ユーザ情報取得管理システムでは、ユーザ情報取得管理サーバは、ソーシャルネットワークのタイムラインを経由してホームページに遷移したユーザ、またはソーシャルネットワークを用いて友人に向けてホームページの拡散指示をしたユーザの個人情報を、管理サーバから取得する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-194825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のユーザ情報取得管理システムでは、ユーザ情報取得管理サーバが管理サーバから取得した個人情報は当該ソーシャルネットワークに関係している個人情報であり、ユーザ情報取得管理サーバが公開しているホームページに関係した個人情報ではない。そのため、ユーザ情報取得管理サーバが管理サーバから取得した個人情報は、ユーザ情報取得管理サーバにとって必ずしも有益な個人情報ではないという問題がある。このような問題を解決するために、他のサービスとの連携を利用して自サービスにとってより有益なユーザ情報を得る技術が望まれる。
【0006】
本発明の一態様は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的の一例は、サービス提供者が、他のサービスとの連携を利用して自サービスにとってより有益なユーザ情報を好適に取得する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様に係る情報処理システムは、ユーザに対して第1サービスを提供する際に、前記ユーザのユーザ情報であって、前記第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定する特定手段と、前記ユーザ情報に基づいて、第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を、前記第1サービスにおいて前記ユーザに対して配信する第1配信手段と、前記第1配信情報に対する前記ユーザの反応を示す情報を取得する取得手段と、前記反応を示す情報に基づいて前記ユーザ情報を更新する更新手段と、を含む。
【0008】
本発明の一態様に係る情報処理方法は、情報処理システムが、ユーザに対して第1サービスを提供する際に、前記ユーザのユーザ情報であって、前記第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定することと、前記ユーザ情報に基づいて、前記第1サービスにおいて前記ユーザに対して第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を配信することと、前記第1配信情報に対する前記ユーザの反応を示す情報を取得することと、前記反応を示す情報に基づいて前記ユーザ情報を更新することと、を含む。
【0009】
本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを情報処理システムとして機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、ユーザに対して第1サービスを提供する際に、前記ユーザのユーザ情報であって、前記第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定する特定手段と、前記ユーザ情報に基づいて、前記第1サービスにおいて前記ユーザに対して第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を配信する第1配信手段と、前記第1配信情報に対する前記ユーザの反応を示す情報を取得する取得手段と、前記反応を示す情報に基づいて前記ユーザ情報を更新する更新手段と、として機能させる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、サービス提供者が、他のサービスとの連携を利用して自サービスにとってより有益なユーザ情報を好適に取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の例示的実施形態1に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2】本発明の例示的実施形態1に係る情報処理方法の流れを示すフロー図である。
図3】本発明の例示的実施形態2に係る情報処理システムの構成を示す概要図である。
図4】本発明の例示的実施形態2に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図5】本発明の例示的実施形態2に係る情報処理方法の流れを示すフロー図である。
図6】本発明の例示的実施形態2におけるユーザ情報の例を示す表である。
図7】本発明の例示的実施形態2における第1配信情報の一例を示す図である。
図8】本発明の各例示的実施形態に係る情報処理システム、連携サーバ、タクシー会社サーバ、事業者サーバ、ユーザ端末、表示装置、および車載端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
〔例示的実施形態1〕
本発明の第1の例示的実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本例示的実施形態は、後述する例示的実施形態の基本となる形態である。
【0013】
(情報処理システム1の構成)
本例示的実施形態に係る情報処理システム1の構成について、図1を参照して説明する。図1は、本例示的実施形態に係る情報処理システム1の構成を示すブロック図である。
【0014】
情報処理システム1は、図1に示すように、特定部11、第1配信部12、取得部13、および更新部14を備えている。特定部11、第1配信部12、取得部13、および更新部14は、それぞれ本例示的実施形態において、特定手段、第1配信手段、取得手段、および更新手段を実現する構成である。
【0015】
特定部11は、ユーザに対して第1サービスを提供する際に、当該ユーザのユーザ情報であって、第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定する。特定部11は、特定したユーザ情報を第1配信部12に供給する。
【0016】
第1配信部12は、特定部11から供給されたユーザ情報に基づいて、第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を、第1サービスにおいてユーザに対して配信する。
【0017】
取得部13は、第1配信部12が配信した第1配信情報に対するユーザの反応を示す情報を取得する。取得部13は、取得した反応を示す情報を更新部14に供給する。
【0018】
更新部14は、取得部13から出力された反応を示す情報に基づいてユーザ情報を更新する。
【0019】
以上のように、本例示的実施形態に係る情報処理システム1においては、ユーザに対して第1サービスを提供する際に、当該ユーザのユーザ情報であって、第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定する特定部11と、特定部11から供給されたユーザ情報に基づいて、第1サービスにおいてユーザに対して第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を配信する第1配信部12と、第1配信部12が配信した第1配信情報に対するユーザの反応を示す情報を取得する取得部13と、取得部13から出力された反応を示す情報に基づいてユーザ情報を更新する更新部14と、を備える構成が採用されている。このため、本例示的実施形態に係る情報処理システム1によれば、サービス提供者が、他のサービスとの連携を利用して自サービスにとってより有益なユーザ情報を好適に取得することができるという効果が得られる。
【0020】
(情報処理方法S1の流れ)
本例示的実施形態に係る情報処理方法S1の流れについて、図2を参照して説明する。図2は、本例示的実施形態に係る情報処理方法S1の流れを示すフロー図である。
【0021】
(ステップS11)
ステップS11において、特定部11は、ユーザに対して第1サービスを提供する際に、当該ユーザのユーザ情報であって、第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定する。特定部11は、特定したユーザ情報を第1配信部12に供給する。
【0022】
(ステップS12)
ステップS12において、第1配信部12は、特定部11から供給されたユーザ情報に基づいて、第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を、第1サービスにおいてユーザに対して配信する。
【0023】
(ステップS13)
ステップS13において、取得部13は、第1配信部12が配信した第1配信情報に対するユーザの反応を示す情報を取得する。取得部13は、取得した反応を示す情報を更新部14に供給する。
【0024】
(ステップS14)
ステップS14において、更新部14は、取得部13から出力された反応を示す情報に基づいてユーザ情報を更新する。
【0025】
以上のように、本例示的実施形態に係る情報処理方法S1においては、特定部11が、ユーザに対して第1サービスを提供する際に、当該ユーザのユーザ情報であって、第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定するステップS11と、第1配信部12が、特定部11から供給されたユーザ情報に基づいて、第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を、第1サービスにおいてユーザに対して配信するステップS12と、取得部13が、第1配信部12が配信した第1配信情報に対するユーザの反応を示す情報を取得するステップS13と、更新部14が、取得部13から出力された反応を示す情報に基づいてユーザ情報を更新するステップS14と、を含む構成が採用されている。このため、本例示的実施形態に係る情報処理方法S1によれば、上述した情報処理システム1と同様の効果が得られる。
【0026】
〔例示的実施形態2〕
本発明の第2の例示的実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、例示的実施形態1にて説明した構成要素と同じ機能を有する構成要素については、同じ符号を付し、その説明を適宜省略する。
【0027】
(情報処理システム100の概要)
本例示的実施形態に係る情報処理システム100は、ユーザに対して、第1サービスと第2サービスとが連携してサービスを提供するシステムである。
【0028】
第1サービスと第2サービスとが連携するとは、互いに、ユーザに関する情報の一部または全部を共有することである。
【0029】
第1サービスおよび第2サービスを連携させる方法は限定されないが、一例として、第1サービスを利用するための認証情報であるユーザIDと、第2サービスを利用するための認証情報であるユーザIDとを紐づける方法が挙げられる。第1サービスおよび第2サービスを連携させる方法の他の例として、第1サービスを利用するための認証情報であるユーザIDと、第2サービスを利用するための認証情報であるユーザIDとを共通化(または統合IDを紐づけ)する方法が挙げられる。
【0030】
第1サービスは、サービス提供中にユーザの位置を特定でき、かつ、サービス提供中にユーザがコンテンツを視聴することができるサービスである。第1サービスの例として、交通サービスが挙げられる。交通サービスの例として、タクシーの配車および当該タクシーにユーザを乗車させるサービス、旅客機の座席の手配および当該旅客機にユーザを搭乗させるサービス、および長距離バスの座席の手配および当該長距離バスにユーザを乗車させるサービスが挙げられる。なお、第1のサービスはこれらに限定されない。本例示的実施形態では、第1のサービスが、タクシーの配車および当該タクシーにユーザを乗車させるサービスである場合を例に挙げて説明する。
【0031】
第2サービスは特に限定されず、ユーザに有形または無形の財を提供するサービスである。第2サービスの一例として、物品販売サービス、およびレジャーサービスが挙げられるが、これらに限定されない。また、第2サービスは、1つの事業者が提供する複数のサービスの各々であってもよい。本例示的実施形態では、第2のサービスが、運動に関するサービス(運動に関する物品を販売するサービス、運動に関するイベントを開催するサービス、運動を行う場を提供するサービスなど)を提供する場合を例に挙げて説明する。
【0032】
また、情報処理システム100では、第2サービスにおいてユーザ情報が管理されている。また、情報処理システム100では、当該ユーザ情報に基づいて、第2サービスに関連した第1配信情報を、ユーザに対して配信される。
【0033】
第2サービスにおいてユーザ情報が管理されているとは、第2サービスを利用したユーザの利用履歴に基づいて、ユーザ情報が生成および更新されることを示す。換言すると、第2サービスを提供する事業者は、ユーザが利用した第2サービスの履歴に基づいて、当該ユーザのユーザ情報を生成および更新する。
【0034】
第1配信情報とは、第1サービスにおいてユーザに対して配信される情報であり、第2サービスに関連した情報を含む情報である。第1配信情報に含まれる第2サービスに関連した情報の一例として、第2サービスを宣伝する情報が挙げられる。第2サービスを宣伝する情報の例として、第2サービスの宣伝を含む画像または音声が挙げられる。また、第2サービスを宣伝する情報の例として、第2サービスで提供する複数の財のそれぞれを宣伝する情報が挙げられる。第1配信情報は、第1サービスを提供する事業者によって生成されてもよいし、第2サービスを提供する事業者によって生成されてもよい。本例示的実施形態では、第1配信情報が第2サービスを提供する事業者によって生成される場合を例に挙げて説明する。
【0035】
また、第1配信情報は、複数の第2サービスのそれぞれに関連した情報を示してもよい。一例として、第1配信情報は左右に分割された画像を示し、右側には、ある第2サービスの広告の画像、左側には、ある第2サービスとは異なる他の第2サービスの広告の画像を示す構成が挙げられる。他の例として、第1配信情報は時間的に分割された動画を示し、当該動画の始まりから所定時間(例えば10秒)までは、ある第2サービスの広告の動画、所定時間経過後は、ある第2サービスとは異なる他の第2サービスの広告の動画を示す構成が挙げられる。
【0036】
また、第1配信情報は、複数のサービスのうち、1つのサービスに関連した情報を示してもよい。一例として、第1配信情報は、左右に分割された画像を示し、右側には、ある第2サービスにおいて販売されるある物品の広告の画像、左側には、ある第2サービスにおいて販売される、ある物品とは異なる他の物品の広告の画像を示す構成が挙げられる。なお、第1配信情報はこれらに限定されない。
【0037】
第1配信情報の配信先は限定されないが、例えば、第1サービスの提供場所に設置された据え置き型の表示装置、およびユーザが所有する端末が挙げられる。本例示的実施形態では、第1配信情報の配信先として、タクシーの車内に設置され、ユーザが視聴可能な据え置き型の表示装置を例に挙げて説明する。
【0038】
また、情報処理システム100では、第1配信情報に対するユーザの反応を示す情報に基づいて、ユーザ情報が更新される。
【0039】
第1配信情報に対するユーザの反応を示す情報とは、第1配信情報を視聴したユーザの身体または感情の変化を示す情報である。第1配信情報に対するユーザの反応を示す情報の一例として、ユーザの視線の変化を示す視線情報、ユーザの脈波の変化を示す脈波情報、およびユーザの感情の変化を示す感情情報が挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
ユーザ情報が更新されるとは、当該ユーザ情報の一部または全部が変更される、または、削除されることを含む。また、ユーザ情報が更新されるとは、当該ユーザ情報に対して、当該ユーザに関する新たな情報が追加されることを含む。当該ユーザに関する新たな情報の一例としては、当該ユーザ情報の一部または全部を詳細化した情報が挙げられるが、これに限定されない。以降では、「ユーザ情報に対して、当該ユーザ情報の一部または全部を詳細化した情報が追加される」ことを、単に「ユーザ情報(の一部または全部)が詳細化される」とも記載する。また、ユーザ情報が更新される一例として、ユーザ情報が詳細化される例を中心に説明する。
【0041】
また、情報処理システム100では、更新したユーザ情報を参照して、第2サービスにおいてユーザに対して第2配信情報を配信される。
【0042】
第2配信情報とは、第2サービスにおいてユーザに対して配信される情報であり、第2サービスに関連した情報を含む情報である。第2配信情報に含まれる第2サービスに関連した情報の一例として、第2サービスの利用を促す情報が挙げられる。第2配信情報の一例として、第2サービスの案内、第2サービスを利用する際に料金が割引されるクーポンが挙げられる。
【0043】
(情報処理システム100の構成の概要)
本例示的実施形態に係る情報処理システム100の構成の概要について、図3を用いて説明する。図3は、本例示的実施形態に係る情報処理システム100の構成を示す概要図である。
【0044】
情報処理システム100は、連携サーバ2、タクシー会社サーバ3、事業者サーバ4、ユーザ端末5、表示装置6、および車載端末7を含んで構成される。
【0045】
連携サーバ2、タクシー会社サーバ3、および事業者サーバ4の例として、据え置き型のコンピュータおよびシングルボードコンピュータが挙げられる。ユーザ端末5の例として、スマートフォンおよびタブレットが挙げられる。表示装置6の例として、据え置き型の表示装置(ディスプレイモニター、プロジェクタ等)が挙げられる。車載端末7の例として、スマートフォン、タブレット、IP(Internet Protocol)無線機が挙げられる。なお、連携サーバ2、タクシー会社サーバ3、事業者サーバ4、ユーザ端末5、表示装置6、および車載端末7は、これらに限定されない。
【0046】
情報処理システム100では、タクシー会社が第1サービスを提供するために用いるタクシー会社サーバ3および運動に関するサービスを提供する事業者が第2サービスを提供するために用いる事業者サーバ4が、それぞれ連携サーバ2と通信することにより、第1サービスと第2サービスとが連携する。
【0047】
また、情報処理システム100では、タクシー会社サーバ3は、ユーザ端末5からタクシーの配車の予約を受け付ける。タクシー会社サーバ3は、予約に基づいてタクシーを手配する。また、タクシー会社サーバ3は、手配したタクシーにユーザが乗り込んだことを示す情報を車載端末7から取得すると、タクシーの中に設置された、ユーザが視聴可能な表示装置6に第1配信情報を表示させる。
【0048】
第1配信情報が表示されると、タクシー会社サーバ3は、表示装置6から、第1配信情報に対するユーザの反応を示す情報を取得する。タクシー会社サーバ3は、当該ユーザの反応を示す情報を事業者サーバ4に出力する。事業者サーバ4は、当該ユーザの反応を示す情報に基づいて、管理するユーザ情報を更新する。また、事業者サーバ4は、更新したユーザ情報を参照して、第2配信情報をユーザ端末5に配信する。
【0049】
(情報処理システム100の構成)
本例示的実施形態に係る情報処理システム100の構成について、図4を参照して説明する。図4は、本例示的実施形態に係る情報処理システム100の構成を示すブロック図である。
【0050】
情報処理システム100では、図4に示すように、連携サーバ2、タクシー会社サーバ3、事業者サーバ4、ユーザ端末5、表示装置6、および車載端末7は、それぞれネットワークNを介して通信可能に接続されている。
【0051】
ネットワークNの具体例としては、例えば、無線LAN(Local Area Network)、有線LAN、WAN(Wide Area Network)、公衆回線網、モバイルデータ通信網(3G、LTE:Long Term Evolution、4G、5G、ローカル5G等)、又は、これらのネットワークの組み合わせが挙げられる。ただし、ネットワークNはこれらに限られない。
【0052】
(連携サーバ2の構成)
連携サーバ2は、図4に示すように、制御部20、通信部28、および記憶部29を備えている。
【0053】
通信部28は、ネットワークNを介してデータを送受信するインタフェースである。一例として、通信部28は、制御部20から供給されたデータを他の装置に送信したり、他の装置から受信したデータを制御部20に供給したりする。通信部28の例として、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、モバイルデータ通信網の無線通信規格といった各種通信規格における通信チップ、およびUSB(Universal Serial Bus)準拠のコネクタが挙げられるが、これらに限定されない。
【0054】
記憶部29には、制御部20が参照するデータが保存されている。記憶部29に保存されているデータの一例として、ユーザID、認証情報、およびユーザ情報が挙げられるが、これらに限定されない。記憶部29の例として、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、または、これらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0055】
なお、ユーザIDおよびユーザ情報は、連携サーバ2とは異なる装置に保存されてもよい。一例として、連携サーバ2と通信可能な記憶装置に、ユーザIDおよびユーザ情報が保存されてもよい。他の例として、上述したように、ユーザ情報は第2サービスにおいて管理されているため、第2サービスを提供するために用いられる事業者サーバ4の記憶部49に、ユーザIDおよびユーザ情報が保存されてもよい。
【0056】
制御部20は、連携サーバ2が備える各構成要素を制御する。また、制御部20は、図4に示すように、認証部21、特定部22、およびユーザ情報出力部23を備えている。特定部22は、本例示的実施形態において特定手段を実現する構成である。
【0057】
認証部21は、ユーザの認証を行う。一例として、認証部21は、取得したユーザIDおよび認証情報が、記憶部29に格納されているユーザIDおよび認証情報と一致するか否かを判定する。取得したユーザIDおよび認証情報と、記憶部29に格納されているユーザIDおよび認証情報とが一致する場合、認証部21は、認証は成功であることを示す認証結果を出力する。一方、取得したユーザIDおよび認証情報と、記憶部29に格納されているユーザIDおよび認証情報とが一致しない場合、認証部21は、認証は成功しなかったことを示す認証結果を出力する。
【0058】
特定部22は、ユーザ情報を特定する。一例として、特定部22は、記憶部29に格納されているユーザ情報のうち、取得したユーザIDに関連付けられたユーザ情報を特定する。特定部22は、特定したユーザ情報をユーザ情報出力部23に供給する。
【0059】
ユーザ情報出力部23は、通信部28を介してユーザ情報を出力する。一例として、ユーザ情報出力部23は、特定部22が供給したユーザ情報を、通信部28を介してタクシー会社サーバ3に出力する。
【0060】
(タクシー会社サーバ3の構成)
タクシー会社サーバ3は、図4に示すように、制御部30、通信部38、および記憶部39を備えている。
【0061】
通信部38は、ネットワークNを介してデータを送受信するインタフェースである。一例として、通信部38は、制御部30から供給されたデータを他の装置に送信したり、他の装置から受信したデータを制御部30に供給したりする。通信部38の例として、イーサネット、Wi-Fi、モバイルデータ通信網の無線通信規格といった各種通信規格における通信チップ、およびUSB準拠のコネクタが挙げられるが、これらに限定されない。
【0062】
記憶部39には、制御部30が参照するデータが保存されている。記憶部39に保存されているデータの一例として、第1配信情報および後述する設定情報が挙げられるが、これに限定されない。記憶部39の例として、フラッシュメモリ、HDD、SSD、または、これらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0063】
制御部30は、タクシー会社サーバ3が備える各構成要素を制御する。また、制御部30は、図4に示すように、サービス提供部31、第1配信部32、および取得部33を備えている。第1配信部32は、本例示的実施形態において第1配信手段を実現する構成である。
【0064】
サービス提供部31は、第1サービスを提供する。一例として、サービス提供部31は、ユーザ端末5から時間および場所を示す予約情報を取得し、当該時間に当該場所に行くことが可能なタクシーに当該予約情報を出力することにより、タクシーを手配する。他の例として、サービス提供部31は、ユーザが乗車した旨を示す情報を取得し、当該ユーザを示すユーザIDを連携サーバ2に出力する。
【0065】
第1配信部32は、第1配信情報を配信する。一例として、第1配信部32は、後述する取得部33が取得したユーザ情報および後述する設定情報に基づいて、第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を、第1サービスの提供場所(タクシーの車内)に設置された表示装置6に対して配信する。第1配信部32が実行する処理の例については、後述する。
【0066】
このように、第1配信部32は、第1サービスの提供場所に設置された表示装置6に第1配信情報を配信するので、第1サービスをユーザに提供する際に、より確実にユーザに第1配信情報を視聴させることができる。
【0067】
なお、第1配信部32は、タクシー会社サーバ3とは異なる装置が備える構成であってもよい。一例として、第1配信部32は、タクシー会社サーバ3と通信可能な動画配信サーバが備える構成であってもよい。
【0068】
取得部33は、通信部38から供給されたデータを取得する。一例として、取得部33は、連携サーバ2から出力されたユーザ情報を取得する。取得部33は、取得したユーザ情報を第1配信部32に供給する。他の例として、取得部33は、第1配信情報に対するユーザの反応を示す情報を取得する。取得部33は、第1配信情報に対するユーザの反応を示す情報を、事業者サーバ4に出力する。
【0069】
(事業者サーバ4の構成)
事業者サーバ4は、図4に示すように、制御部40、通信部48、および記憶部49を備えている。
【0070】
通信部48は、ネットワークNを介してデータを送受信するインタフェースである。一例として、通信部48は、制御部40から供給されたデータを他の装置に送信したり、他の装置から受信したデータを制御部40に供給したりする。通信部48の例として、イーサネット、Wi-Fi、モバイルデータ通信網の無線通信規格といった各種通信規格における通信チップ、およびUSB準拠のコネクタが挙げられるが、これらに限定されない。
【0071】
記憶部49には、制御部40が参照するデータが保存されている。記憶部49に保存されているデータの一例として、第2配信情報が挙げられるが、これに限定されない。記憶部49の例として、フラッシュメモリ、HDD、SSD、または、これらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
制御部40は、事業者サーバ4が備える各構成要素を制御する。また、制御部40は、図4に示すように、更新部41、第2配信部42、および設定部43を備えている。更新部41、第2配信部42、および設定部43は、それぞれ本例示的実施形態において、更新手段、第2配信手段、および設定手段を実現する構成である。
【0073】
更新部41は、ユーザ情報を更新する。一例として、更新部41は、第1配信情報に対するユーザの反応を示す情報に基づいて、連携サーバ2に保存されているユーザ情報を更新する。更新部41が実行する処理の例について、後述する。
【0074】
第2配信部42は、第2配信情報を配信する。一例として、第2配信部42は、更新部41が更新したユーザ情報を参照して、第2サービスにおいてユーザに対して第2配信情報を配信する。第2配信部42が実行する処理の例について、後述する。
【0075】
設定部43は、タクシー会社サーバ3が配信する第1配信情報を決定するために参照される設定情報を生成する。一例として、設定部43は、タクシー会社サーバ3が配信する第1配信情報の構成、および当該構成に応じて取得すべきユーザの反応を示す情報の種別を設定する。換言すると、設定部43が生成する設定情報は、第1配信情報の構成および当該反応を示す情報の種別を含む。具体的には、設定部43は、事業者(第2サービス提供者)の操作に基づいて、当該設定情報を生成する。設定部43は、設定した第1配信情報の構成、および当該構成に応じて取得すべきユーザの反応を示す情報の種別を示す設定情報を生成する。設定部43は、生成した設定情報をタクシー会社サーバ3に出力する。
【0076】
第1配信情報の構成とは、第1配信情報に含まれる1または複数の第2サービスに関連した情報の組み合わせを示すものである。第1配信情報の構成の一例として、画像を左右に分割し、左右のそれぞれに互いに異なる画像を割り当てることが挙げられる。第1配信情報の構成の他の例として、動画の始まりから所定時間(例えば10秒)までと、所定時間経過後とのそれぞれに互いに異なる動画を割り当てることが挙げられるが、これらに限定されない。なお、第1配信情報に含まれる情報が1つの場合、第1配信情報の構成として、当該第1配信情報の時間的な長さが挙げられる。
【0077】
ユーザの反応を示す情報の種別とは、第1配信情報に対するユーザの何れの反応であるかを示すものである。ユーザの反応を示す情報の種別として、第1配信情報に対するユーザの視線の反応、第1配信情報に対するユーザの脈波の反応、および第1配信情報に対するユーザの表情の反応が挙げられるが、これらに限定されない。
【0078】
これにより、ユーザ情報の更新目的に応じて、第1配信情報の構成、および当該構成に応じて取得すべきユーザの反応を示す情報の種別を設定することができる。また、そのように設定した第1配信情報に対する、設定した種別のユーザの反応を参照することにより、ユーザ情報の更新目的に沿って当該ユーザ情報を更新することができる。ユーザ情報の更新目的の一例としては、例えば、ユーザ情報に含まれる「ユーザの興味」の詳細化、等が挙げられる。「ユーザの興味」の詳細化とは、例えば、ユーザ情報に、「ユーザの興味」の「上位属性」までが含まれており「中位属性」以下が含まれていない場合に「中位属性」以下を取得することである。「ユーザの興味」の上位属性、中位属性、等については詳細を後述する。なお、ユーザ情報の更新目的は、これらに限られない。また、例えば、当該設定情報の生成を事業者の操作に基づいて行うことにより、第2サービス提供者によるユーザ情報の更新目的により適合するよう、当該ユーザ情報の更新を行うことができる。
【0079】
また、設定部43は、ユーザ情報に応じて選択される画像または映像を設定してもよい。当該構成の例については、後述する。
【0080】
(ユーザ端末5の構成)
ユーザ端末5は、図4に示すように、制御部50、入力部56、表示部57、および通信部58を備えている。
【0081】
入力部56は、ユーザの入力を受け付けるインタフェースである。入力部56は、受け付けたユーザの入力を示す情報を、制御部50に供給する。入力部56の例として、タッチパッドおよびマイクが挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
表示部57は、画像を表示する表示デバイスである。一例として、表示部57は、制御部50から出力された情報に基づき、画像を表示する。表示部57の例として液晶ディスプレイが挙げられるが、これに限定されない。
【0083】
通信部58は、ネットワークNを介してデータを送受信するインタフェースである。一例として、通信部58は、制御部50から供給されたデータを他の装置に送信したり、他の装置から受信したデータを制御部50に供給したりする。通信部58の例として、イーサネット、Wi-Fi、モバイルデータ通信網の無線通信規格といった各種通信規格における通信チップ、およびUSB準拠のコネクタが挙げられるが、これらに限定されない。
【0084】
制御部50は、ユーザ端末5が備える各構成要素を制御する。また、制御部50は、図4に示すように、取得部51および出力部52を備えている。
【0085】
取得部51は、入力部56または通信部58から供給されたデータを取得する。一例として、取得部51は、入力部56から供給されたユーザの入力を示す情報である予約情報を取得する。また、他の例として、取得部51は、通信部58から供給された第2配信情報を取得する。取得部51は、取得したデータを、出力部52に供給する。
【0086】
出力部52は、データを出力する。一例として、出力部52は、取得部51が取得した予約情報を、通信部58を介して出力する。他の例として、出力部52は、取得部51から供給された第2配信情報を、表示部57に出力する。
【0087】
(表示装置6の構成)
表示装置6は、図4に示すように、制御部60、センサ部66、表示部67、および通信部68を備えている。
【0088】
センサ部66は、ユーザの身体の変化を検出するデバイスである。センサ部66は、検出したユーザの身体の変化を示す情報を、制御部60に供給する。センサ部66の一例として、ユーザの視線の変化を検出するアイトラッキング、およびユーザの視線の変化および表情の変化を検出するカメラが挙げられる。なお、表示装置6は、センサ部66を備えず、センサ部66を備えた他のデバイスから情報を取得する構成であってもよい。この場合のデバイスの例として、脈波センサ(センサ部66の一例)を備えたウェアラブルデバイスが挙げられるが、これに限定されない。
【0089】
表示部67は、画像を表示する表示デバイスである。一例として、表示部67は、制御部60から出力された情報に基づき、画像を表示する。表示部67の例として、ヘッドマウントディスプレイ、スマートグラス、および液晶ディスプレイが挙げられるが、これらに限定されない。
【0090】
通信部68は、ネットワークNを介してデータを送受信するインタフェースである。一例として、通信部68は、制御部60から供給されたデータを他の装置に送信したり、他の装置から受信したデータを制御部60に供給したりする。通信部68の例として、イーサネット、Wi-Fi、モバイルデータ通信網の無線通信規格といった各種通信規格における通信チップ、およびUSB準拠のコネクタが挙げられるが、これらに限定されない。
【0091】
制御部60は、表示装置6が備える各構成要素を制御する。また、制御部60は、図4に示すように、取得部61および出力部62を備える。
【0092】
取得部61は、通信部68から供給されたデータを取得する。取得部61は、取得したデータを出力部62に供給する。一例として、取得部61は、第1配信情報を取得する。他の例として、取得部61は、センサ部66から、ユーザの身体の変化を示す情報を取得する。
【0093】
出力部62は、通信部68を介してデータを出力する。一例として、出力部62は、取得部61が取得した第1配信情報を、表示部67に出力する。他の例として、出力部62は、取得部61が取得したユーザの身体の変化を示す情報を、タクシー会社サーバ3に出力する。
【0094】
(車載端末7の構成)
車載端末7は、図4に示すように、制御部70、入力部76、スピーカ77、および通信部78を備えている。
【0095】
入力部76は、ユーザの入力を受け付けるインタフェースである。入力部76は、受け付けたユーザの入力を示す情報を、制御部70に供給する。入力部76の例として、タッチパッドおよびマイクが挙げられるが、これらに限定されない。
【0096】
スピーカ77は、音を出力するデバイスである。一例として、スピーカ77は、制御部70から出力された音声情報に基づき、音声を出力する。
【0097】
通信部78は、ネットワークNを介してデータを送受信するインタフェースである。一例として、通信部78は、制御部70から供給されたデータを他の装置に送信したり、他の装置から受信したデータを制御部70に供給したりする。通信部78の例として、イーサネット、Wi-Fi、モバイルデータ通信網の無線通信規格といった各種通信規格における通信チップ、およびUSB準拠のコネクタが挙げられるが、これらに限定されない。
【0098】
制御部70は、車載端末7が備える各構成要素を制御する。また、制御部70は、図4に示すように、取得部71および出力部72を備えている。
【0099】
取得部71は、入力部76または通信部78から供給されたデータを取得する。一例として、取得部71は、入力部76から取得したユーザの入力を示す情報を取得する。また、他の例として、取得部71は、通信部78から供給された予約情報を取得する。取得部71は、取得した情報を出力部72に供給する。
【0100】
出力部72は、データを出力する。一例として、出力部72は、取得部71が取得したユーザの入力を示す情報に基づいた、ユーザが乗車した旨を示す情報を、タクシー会社サーバ3に出力する。他の例として、出力部72は、取得部71が取得した予約情報を、スピーカ77に出力する。また、出力部72は、表示装置6を他の表示装置と識別するためのIDを、予約情報に関連付けて出力する。
【0101】
(情報処理方法S100の流れ)
本例示的実施形態に係る情報処理方法S100の流れについて、図5を参照して説明する。図5は、本例示的実施形態に係る情報処理方法S100の流れを示すフロー図である。図5に示す情報処理方法S100では、タクシー会社サーバ3が配信する第1配信情報を決定するために参照される設定情報は、予めタクシー会社サーバ3の記憶部39に保存されている場合について説明する。
【0102】
(ステップS101)
ステップS101において、ユーザ端末5の取得部51は、入力部56から、ユーザIDおよび認証情報を取得する。取得部51は、取得したユーザIDおよび認証情報を出力部52に供給する。出力部52は、連携サーバ2に、ユーザIDおよび認証情報を出力することにより、ログインを要求する。
【0103】
ステップS101において、ユーザ端末5は、タクシー会社サーバ3と通信するアプリケーションを実行し、当該アプリケーションを介してログインを要求してもよい。この場合、タクシー会社サーバ3は、ユーザ端末5からログインの要求を受け付けると、当該要求を連携サーバ2にリダイレクトする。
【0104】
(ステップS102)
ステップS102において、連携サーバ2の認証部21は、ユーザIDおよび認証情報を取得すると、取得したユーザIDおよび認証情報と、記憶部29に格納されているユーザIDおよび認証情報と一致するか否かを判定する。認証部21は、取得したユーザIDおよび認証情報と、記憶部29に格納されているユーザIDおよび認証情報とが一致すると判定した場合、認証は成功したことを示す認証結果をユーザ端末5に出力する。一方、認証部21は、取得したユーザIDおよび認証情報と、記憶部29に格納されているユーザIDおよび認証情報とが一致しないと判定した場合、認証は成功しなかったことを示す認証結果をユーザ端末5に出力する。
【0105】
(ステップS103)
ステップS103において、ユーザ端末5の取得部51は、連携サーバ2から出力された認証結果を取得する。取得した認証結果が、認証が成功したことを示す場合、取得部51は、入力部56から、場所および時間を示す予約情報を取得する。取得部51は、取得した予約情報を、出力部52に供給する。出力部52は、取得部51から供給された予約情報とユーザIDとをタクシー会社サーバ3に出力することにより、タクシーの配車を予約する。
【0106】
なお、取得した認証結果が、認証が成功しなかったことを示す場合、ユーザ端末5は再びステップS101を実行する。
【0107】
(ステップS104)
ステップS104において、タクシー会社サーバ3のサービス提供部31は、ユーザ端末5から出力された予約情報とユーザIDとを取得し、予約を受け付ける。
【0108】
(ステップS105)
ステップS105において、サービス提供部31は、取得した予約情報が示す時間に、予約情報が示す場所に行くことが可能なタクシーを検索する。サービス提供部31は、検索したタクシーの車載端末7に、ステップS104において取得した予約情報を出力することにより、タクシーを手配する。
【0109】
(ステップS106)
ステップS106において、車載端末7の取得部71は、タクシー会社サーバ3から出力された予約情報を取得する。取得部71は、取得した予約情報を出力部52に出力する。出力部52は、取得した予約情報をスピーカ77から出力することにより、タクシーの運転手に、予約された場所および予約された時間を通知することができる。
【0110】
タクシーの運転手は、予約された場所に、予約された時間にユーザを乗車させると、ユーザが乗車したことを示す操作を車載端末7に対して行う。取得部71は、入力部56を介してユーザが乗車した旨を示す情報を取得する。取得部71は、当該ユーザが乗車した旨を示す情報を出力部52に供給する。出力部52は、取得部71から供給されたユーザが乗車した旨を示す情報と、表示装置6のIDとを、タクシー会社サーバ3に出力することにより、乗車の登録をする。
【0111】
(ステップS107)
ステップS107において、タクシー会社サーバ3のサービス提供部31は、取得部71から供給されたユーザが乗車した旨を示す情報と、表示装置6のIDとを取得する。サービス提供部31は、ユーザが乗車した旨を示す情報を参照し、当該ユーザを示すユーザIDであって、ステップS104において取得したユーザIDを、連携サーバ2に出力する。
【0112】
(ステップS108)
ステップS108において、連携サーバ2の特定部22は、タクシー会社サーバ3から出力されたユーザIDを取得する。特定部22は、取得したユーザIDに基づいて、ユーザ情報を特定する。特定部22は、特定したユーザ情報をユーザ情報出力部23に供給する。
【0113】
特定部22がユーザ情報を特定する処理について、図6を参照して説明する。図6は、本例示的実施形態におけるユーザ情報の例を示す表である。図6の上側の表t1は、更新前のユーザ情報の例を示す表である。図6の下側の表t2は、更新後のユーザ情報を示す表である。上述したように、本例示的実施形態では、図6に示す表が、連携サーバ2の記憶部29に保存されている場合について説明するが、図6に示す表は、第2サービスにおいて管理されていればよい。換言すると、図6に示す表は、事業者サーバ4が情報を更新すればよい。
【0114】
図6の表に示すように、記憶部29には、ユーザIDとユーザ情報とが関連付けられた表t1が保存されている。また、図6の表t1に示すように、ユーザ情報には、行動履歴、購買履歴、上位属性、中位属性、下位属性、および配信済みコンテンツが含まれている。
【0115】
行動履歴には、関連付けられたユーザのこれまでの第2サービスにおける行動の履歴が保存されている。
【0116】
購買履歴には、関連付けられたユーザのこれまでの第2サービスにおける購買の履歴が保存されている。
【0117】
上位属性には、関連付けられたユーザの属性が保存されている。
【0118】
中位属性には、関連付けられた上位属性を詳細化した属性が保存されている。
【0119】
下位属性には、関連付けられた中位属性を詳細化した属性が保存されている。
【0120】
配信済みコンテンツには、配信済みのコンテンツを示す情報が保存されている。
【0121】
例えば、図6の上側の表t1は、ユーザID「11111」のユーザが、「スポーツ用品(子供用バットとボール)」を購買した履歴があり、上位属性は「スポーツ(子供)」であり、中位属性は「野球」であり、下位属性は「観戦:不明、参戦:不明」であり、当該ユーザに配信済みのコンテンツはないことを示している。
【0122】
例えば、特定部22は、図6のユーザID「11111」を取得すると、「スポーツ用品(子供用バットとボール)」を購買した履歴があり、上位属性は「スポーツ(子供)」であり、中位属性は「野球」であり、下位属性は「観戦:不明、参戦:不明」であり、当該ユーザに配信済みコンテンツは「ない」、であることを示すユーザ情報を特定する。
【0123】
(ステップS109)
ステップS109において、ユーザ情報出力部23は、特定部22から供給されたユーザ情報をタクシー会社サーバ3に出力する。
【0124】
(ステップS110)
ステップS110において、タクシー会社サーバ3の第1配信部32は、連携サーバ2から出力されたユーザ情報を取得する。第1配信部32は、取得したユーザ情報に基づいて、第1配信情報を生成する。一例として、第1配信部32は、取得したユーザ情報を詳細化するための第1配信情報を生成する。第1配信部32が第1配信情報を生成する処理について、再び図6を参照して説明する。
【0125】
第1配信部32は、図6に示すように、ユーザ情報に、行動履歴、購買履歴、上位属性、中位属性、下位属性、および配信済みコンテンツが含まれる場合を想定する。この場合の一例として、上位属性、中位属性、または下位属性が取得できるような画像または映像を選択する。そして、第1配信部32は、選択した画像または映像を示す第1配信情報を生成する。
【0126】
第1配信部32が、上位属性、中位属性、または下位属性の何れを取得できるような画像または映像を選択するかは、特に限定されないが、一例として、「不明」になっている属性がある場合、当該属性が取得できるような画像または映像を選択する構成が挙げられる。
【0127】
例えば、図6におけるユーザID「111111」に関連付けられたユーザ情報を取得した場合、第1配信部32は、上位属性「スポーツ(子供)」、中位属性「野球」、および下位属性「観戦:不明、参戦:不明」を参照する。そして、第1配信部32は、不明となっている下位属性を取得できるように、野球の観戦に関する画像と、スポーツの参戦に関する画像とを選択する。
【0128】
他の例として、図6におけるユーザID「111111」に関連付けられたユーザ情報を取得した場合、第1配信部32は、上位属性「スポーツ(子供)」を参照する。そして、第1配信部32は、上位属性「スポーツ(子供)」に関連したサッカー選手を紹介する画像を選択する。
【0129】
さらに他の例として、図6におけるユーザID「111111」に関連付けられたユーザ情報を取得した場合、第1配信部32は、購買履歴「スポーツ用品(子供用バット、ボール)」を参照する。そして、第1配信部32は、購買履歴「スポーツ用品(子供用バット、ボール)」に関連した子供用のグローブの広告を含む画像を選択する。
【0130】
また、第1配信部32は、設定情報を参照して画像または映像を選択してもよい。一例として設定情報が、ユーザ情報の上位属性が「スポーツ(子供)」の場合は、野球の試合の観戦の宣伝を含む画像と、サッカーの試合の観戦の宣伝を含む画像とを選択することを示す場合を想定する。この場合において、第1配信部32は、取得したユーザ情報の上位属性が「スポーツ(子供)」の場合、野球の試合の観戦の宣伝を含む画像と、サッカーの試合の観戦の宣伝を含む画像とを選択する。
【0131】
第1配信部32は、選択した画像を示す第1配信情報を生成してもよいし、事業者サーバ4の設定部43が生成した設定情報を参照して、選択した画像に基づいて第1配信情報を生成してもよい。
【0132】
第1配信部32が設定情報を参照して第1配信情報を生成する処理の一例として、設定情報が、第1配信情報の構成が画像を左右に分割し、左右のそれぞれに互いに異なる画像を割り当てることを示す場合を想定する。この場合、第1配信部32が例えば、ステップS110において、野球の観戦に関する画像と、スポーツの参戦に関する画像とを選択した場合、野球の観戦に関する画像を左側に割り当て、スポーツの参戦に関する画像を右側に割り当てた第1配信情報を生成する。
【0133】
他の例として、設定情報が、動画の始まりから10秒までと、10秒経過後とのそれぞれに互いに異なる動画を割り当てることを示す場合を想定する。この場合、第1配信部32が例えば、ステップS110において、キャンプ場の案内の動画と登山の案内の動画とを選択した場合、動画の始まりから10秒まではキャンプ場の案内の動画、10秒経過後は登山の案内の動画を示す第1配信情報を生成する。
【0134】
(ステップS111)
ステップS111において、第1配信部32は、ステップS110において選択した第1配信情報を、ステップS107において取得した表示装置6のIDによって特定された表示装置6に出力する。また、上述したステップS110において、第1配信部32が設定情報を参照して第1配信情報を生成した場合、第1配信情報に、ユーザの反応を示す情報の種別を示す情報を関連付けて出力する。
【0135】
(ステップS112)
ステップS112において、表示装置6の取得部61は、タクシー会社サーバ3から出力された第1配信情報を取得する。また、上述したステップS111において、第1配信情報に、ユーザの反応を示す情報の種別を示す情報が関連付けて出力された場合、取得部61は、第1配信情報と、ユーザの反応を示す情報の種別を示す情報とを取得する。取得部61は、取得した第1配信情報を出力部62に供給する。出力部62は、表示部67に第1配信情報を出力する。
【0136】
表示部67が出力する第1配信情報の例について、図7を参照して説明する。図7は、本例示的実施形態における第1配信情報の一例を示す図である。
【0137】
一例として、上述したように、野球の観戦に関する画像を左側に割り当て、スポーツの参戦に関する画像を右側に割り当てた第1配信情報であった場合を想定する。この場合、出力部62は、図7に示すように、左側に野球の観戦に関する画像(プロ野球の試合の案内の画像)と、右側にスポーツの参戦に関する画像(キッズ向けスポーツクラブの入会案内の画像)とを、表示部67に表示させる。
【0138】
(ステップS113)
ステップS113において、表示装置6の取得部61は、ユーザの反応を示す情報を取得する。一例として、取得部61は、センサ部66からユーザの身体の変化を示す情報を取得する。また、取得部61は、ステップS112において、ユーザの反応を示す情報の種別を示す情報を取得した場合、当該情報に基づいてセンサ部66からユーザの身体の変化を示す情報を取得する。取得部61は、取得したユーザの反応を示す情報を、出力部62に供給する。
【0139】
一例として、図7に示す画像が表示部67に表示され、ユーザの反応を示す情報の種別を示す情報が第1配信情報に対するユーザの視線の反応であることを示す場合を想定する。この場合、取得部61は、ユーザが右側の画像と左側の画像との何れの画像を見ているのかを示す、ユーザの視線の変化を示す情報を取得する。
【0140】
すなわち、第1配信部32が第1配信情報を示す画像を配信し、取得部61が、ユーザの反応を示す情報として、第1配信情報を示す画像を視聴するユーザの視線を示す情報を取得する。
【0141】
当該構成により、取得部61は、第1配信情報を示す画像のうちユーザの視線が向けられた領域に含まれる情報を、ユーザが興味を持っている対象として取得することができる。また、後述する更新部41によって、ユーザ情報を詳細化することができる。
【0142】
他の例として、動画の始まりから10秒まではキャンプ場の案内の動画、10秒経過後は登山の案内の動画を示す第1配信情報であり、ユーザの反応を示す情報の種別が、ユーザの脈波の反応であった場合を想定する。この場合、取得部61は、動画を表示している期間におけるユーザの脈波の変化を示す脈波情報を取得する。
【0143】
(ステップS114)
ステップS114において、出力部62は、取得部61から供給されたユーザの反応を示す情報を、タクシー会社サーバ3に出力する。
【0144】
(ステップS115)
ステップS115において、タクシー会社サーバ3の取得部33は、表示装置6から出力されたユーザの反応を示す情報を取得する。取得部33は、取得したユーザの反応を示す情報を、事業者サーバ4に出力する。
【0145】
(ステップS116)
ステップS116において、事業者サーバ4の更新部41は、タクシー会社サーバ3から出力されたユーザの反応を示す情報を取得する。更新部41は、取得したユーザの反応を示す情報に基づいて、ユーザ情報を更新する。
【0146】
一例として、更新部41は、ユーザの反応が、第1配信情報に興味を示したか否かに応じて、ユーザ情報を更新する。第1配信情報に興味を示したユーザの反応の例として、視線が第1配信情報に向いた、第1配信情報を視聴している期間、脈拍が上がった、第1配信情報を視聴している期間、感情がポジティブだった、が挙げられるが、これらに限定されない。一方、第1配信情報に興味を示さなかったユーザの反応の例として、視線が第1配信情報に向かなかった、第1配信情報を視聴している期間も脈拍に変更がなかった、第1配信情報を視聴している期間、感情がネガティブだった、が挙げられるが、これらに限定されない。なお、ユーザの感情がポジティブであるかネガティブであるかは、表情から感情を分析する周知の技術を用いることによって特定することができる。
【0147】
また、更新部41は、ユーザの反応を示す情報に基づき詳細化することによりユーザ情報を更新する。当該処理の一例について、再び図6および図7を参照して説明する。図6におけるユーザID「111111」のユーザに、図7に示す第1配信情報を表示し、ユーザがプロ野球の試合の案内の画像を見ていたことを示す視線情報を、ユーザの反応を示す情報として更新部41が取得した場合を想定する。この場合、更新部41は、図6の表t2に示すように、ユーザID「111111」に関連付けられている下位属性の「観戦:不明」を、「観戦:興味あり」に変更する。また、更新部41は、図6の表t2に示すように、ユーザID「111111」に関連付けられている下位属性の「参戦:不明」を、「参戦:興味なし」に変更する。
【0148】
他の例として、ユーザID「222222」のユーザに、動画の始まりから10秒まではキャンプ場の案内の動画、10秒経過後は登山の案内の動画を示す第1配信情報を表示し、当該動画を表示している間、ユーザの脈拍および表情に変化がなかったことを示すユーザの反応を示す情報を更新部41が取得した場合を想定する。この場合、更新部41は、図6の表t2に示すように、ユーザID「222222」に関連付けられている下位属性の「キャンプ:不明」を、「キャンプ:興味なし」に変更する。また、更新部41は、図6の表t2に示すように、ユーザID「222222」に関連付けられている下位属性の「登山:不明」を、「登山:興味なし」に変更する。
【0149】
このように、更新部41は、ユーザの反応を示す情報に基づきユーザ情報を詳細化することにより、ユーザの嗜好により精度よく適合した第2配信情報を配信することができる。
【0150】
他の例として、更新部41は、ユーザ情報を変更することにより、ユーザ情報を更新する。一例として、ユーザID「111111」のユーザに、第1配信情報として、左側に野球の観戦に関する画像と、右側にサッカーの観戦に関する画像とを、表示部67に表示させた場合を想定する。この場合において、ユーザがサッカーの観戦に関する画像を見ていたことを示す視線情報を更新部41が取得した場合、更新部41は、図6における表t1のユーザID「111111」の中位属性に格納されている情報を、「野球」から「サッカー」に変更する。
【0151】
さらに他の例として、更新部41は、ユーザ情報に新たに情報を追加することにより、ユーザ情報を更新する。一例として、ユーザID「111111」のユーザに、第1配信情報として、サッカーの観戦に関する画像を表示部67に表示させた場合を想定する。この場合において、ユーザの反応を示す情報が、サッカーの観戦に関する画像に興味を持ったことを示す場合、更新部41は、図6における表t1のユーザID「111111」の中位属性に、新たに「サッカー」を追加する。
【0152】
さらに他の例として、更新部41は、ユーザの反応を示す情報に基づき、ユーザ情報を削除することにより、ユーザ情報を更新する。一例として、ユーザID「111111」のユーザに、第1配信情報として、左側にプロ野球の試合の案内の画像と、右側にプロ野球の試合の動画配信の案内の画像とを、表示部67に表示させた場合を想定する。この場合において、ユーザの反応を示す情報が、第1配信情報に興味を持たなかったことを示す場合、更新部41は、図6における表t1のユーザID「111111」の中位属性「野球」を削除する。
【0153】
(ステップS117)
ステップS117において、第2配信部42は、更新部41が更新したユーザ情報を参照して、第2サービスにおいてユーザに対して第2配信情報を配信する。
【0154】
一例として、更新部41によって、図6に示すように、ユーザID「111111」に関連付けられている下位属性の「観戦:不明」が、「観戦:興味あり」に変更された場合、第2配信部42は、野球の観戦に関する第2配信情報を、ユーザ端末5に出力する。一例として、第2配信部42は、野球観戦チケットの割引クーポンを、ユーザ端末5に出力する。
【0155】
他の例として、更新部41によって、ユーザ情報の中位属性が、「野球」から「サッカー」に変更になった場合、第2配信部42は、サッカーに関する第2配信情報を、ユーザ端末5に出力する。一例として、第2配信部42は、サッカーの試合を配信する配信サービスの割引クーポンを、ユーザ端末5に出力する。
【0156】
このように、第2配信部42は、更新部41が更新したユーザ情報を参照して、第2配信情報を配信するので、ユーザの興味により精度よく適合したサービスの利用を促す情報を、当該ユーザに配信することができる。
【0157】
また、更新部41は、ユーザと、出力した第2配信情報とを関連付けてもよい。例えば、図6に示すように、ユーザID「111111」のユーザに野球観戦チケットの割引クーポンを出力した場合、ユーザID「111111」に関連付けられた「配信済みコンテンツ」に、「野球観戦チケットの割引クーポン」を保存する。
【0158】
このように、第2配信部42は、ユーザ情報のうち第2配信情報を配信するために参照される情報は、ユーザの興味を示す情報を含むことが好ましい。ユーザの興味を示す情報とは、ユーザが興味を示した画像または映像に関連するサービスを示す情報である。例えば、図6の表t2において、ユーザID「111111」に関連付けられた下位属性「観戦:興味あり」が、ユーザの興味を示す情報の一例である。
【0159】
当該構成により、第2配信部42は、ユーザの興味を示す情報を参照し、第2サービスのうち、ユーザが興味を持っている第2サービスに関連した情報(例えば、第2サービスの利用を促す情報)を、ユーザに配信することができる。
【0160】
また、第2配信部42が、ユーザの興味を示す情報を含む情報を第2配信情報として配信するため、更新部41は、ユーザ情報のうち、第2配信情報を配信するために参照される情報を、反応を示す情報に基づき詳細化することにより更新することが好ましい。
【0161】
このように、更新部41が詳細化したユーザ情報を参照して第2配信情報が配信されるので、ユーザの嗜好により精度よく適合した第2配信情報を配信することができる。
【0162】
(ステップS118)
ステップS118において、ユーザ端末5の取得部51は、事業者サーバ4から出力された第2配信情報を取得する。取得部51は、取得した第2配信情報を出力部52に供給する。出力部52は、表示部57に、第2配信情報を表示させる。
【0163】
ステップS118において、ユーザ端末5は、事業者サーバ4と通信するアプリケーションを実行し、当該アプリケーションを介して第2配信情報を取得し、表示してもよい。
【0164】
(情報処理システム100の効果)
このように、本例示的実施形態に係る情報処理システム100では、連携サーバ2が、タクシー会社サーバ3を用いて提供される第1サービスと、事業者サーバ4を用いて提供される第2サービスとを連携させる。また、タクシー会社サーバ3は、ユーザ(タクシーの乗客)に第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を配信し、事業者サーバ4は、ユーザの反応を示す情報に基づいて、ユーザ情報を更新する。
【0165】
例えば、第2サービスを提供する事業者が、第2サービスを利用したユーザの詳細な情報を取得したい場合、第2サービスの提供の範囲内において、詳細な情報を取得できない場合がある。このような場合であっても、情報処理システム100では、第1サービスと第2サービスとを連携させることにより、第2サービスとは異なる第1サービスの提供の際に、第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を配信する。そして、情報処理システム100では、第2サービスの事業者は、当該第1配信情報に対するユーザの反応を取得する。すなわち、情報処理システム100では、第2サービスに対するユーザの詳細な情報(どのようなサービスに興味があるか、など)を、第2サービスの事業者に提供することができる。
【0166】
このように、本例示的実施形態に係る情報処理システム100では、第2サービスを提供する事業者が取得したいユーザの情報を、第1サービスを提供する際に、取得することができる。すなわち、第2サービス提供者が、第1サービスとの連携を利用して、第2サービスにとってより有益なユーザ情報を得ることができる。
【0167】
〔ソフトウェアによる実現例〕
情報処理システム1、100、連携サーバ2、タクシー会社サーバ3、事業者サーバ4、ユーザ端末5、表示装置6、および車載端末7の一部又は全部の機能は、集積回路(ICチップ)等のハードウェアによって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
【0168】
後者の場合、情報処理システム1、100、連携サーバ2、タクシー会社サーバ3、事業者サーバ4、ユーザ端末5、表示装置6、および車載端末7は、例えば、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータによって実現される。このようなコンピュータの一例(以下、コンピュータCと記載する)を図8に示す。コンピュータCは、少なくとも1つのプロセッサC1と、少なくとも1つのメモリC2と、を備えている。メモリC2には、コンピュータCを情報処理システム1、100、連携サーバ2、タクシー会社サーバ3、事業者サーバ4、ユーザ端末5、表示装置6、および車載端末7として動作させるためのプログラムPが記録されている。コンピュータCにおいて、プロセッサC1は、プログラムPをメモリC2から読み取って実行することにより、情報処理システム1、100、連携サーバ2、タクシー会社サーバ3、事業者サーバ4、ユーザ端末5、表示装置6、および車載端末7の各機能が実現される。
【0169】
プロセッサC1としては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、MPU(Micro Processing Unit)、FPU(Floating point number Processing Unit)、PPU(Physics Processing Unit)、TPU(Tensor Processing Unit)、量子プロセッサ、マイクロコントローラ、又は、これらの組み合わせなどを用いることができる。メモリC2としては、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、又は、これらの組み合わせなどを用いることができる。
【0170】
なお、コンピュータCは、プログラムPを実行時に展開したり、各種データを一時的に記憶したりするためのRAM(Random Access Memory)を更に備えていてもよい。また、コンピュータCは、他の装置との間でデータを送受信するための通信インタフェースを更に備えていてもよい。また、コンピュータCは、キーボードやマウス、ディスプレイやプリンタなどの入出力機器を接続するための入出力インタフェースを更に備えていてもよい。
【0171】
また、プログラムPは、コンピュータCが読み取り可能な、一時的でない有形の記録媒体Mに記録することができる。このような記録媒体Mとしては、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、又はプログラマブルな論理回路などを用いることができる。コンピュータCは、このような記録媒体Mを介してプログラムPを取得することができる。また、プログラムPは、伝送媒体を介して伝送することができる。このような伝送媒体としては、例えば、通信ネットワーク、又は放送波などを用いることができる。コンピュータCは、このような伝送媒体を介してプログラムPを取得することもできる。
【0172】
〔付記事項1〕
本発明は、上述した実施形態に限定されるものでなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。例えば、上述した実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
【0173】
〔付記事項2〕
上述した実施形態の一部又は全部は、以下のようにも記載され得る。ただし、本発明は、以下の記載する態様に限定されるものではない。
【0174】
(付記1)
ユーザに対して第1サービスを提供する際に、前記ユーザのユーザ情報であって、前記第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定する特定手段と、前記ユーザ情報に基づいて、第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を、前記第1サービスにおいて前記ユーザに対して配信する第1配信手段と、前記第1配信情報に対する前記ユーザの反応を示す情報を取得する取得手段と、前記反応を示す情報に基づいて前記ユーザ情報を更新する更新手段と、を含む情報処理システム。
【0175】
(付記2)
前記第1配信情報の構成、および当該構成に応じて取得すべき前記反応を示す情報の種別を設定する設定手段、をさらに含む、付記1に記載の情報処理システム。
【0176】
(付記3)
前記更新したユーザ情報を参照して、前記第2サービスにおいて前記ユーザに対して第2配信情報を配信する第2配信手段、をさらに含む、付記1または2に記載の情報処理システム。
【0177】
(付記4)
前記更新手段は、前記ユーザ情報のうち前記第2配信情報を配信するために参照される情報を、前記反応を示す情報に基づき詳細化することにより更新する、付記3の何れかに記載の情報処理システム。
【0178】
(付記5)
前記ユーザ情報のうち前記第2配信情報を配信するために参照される情報は、前記ユーザの興味を示す情報を含む、請求項4に記載の情報処理システム。
【0179】
(付記6)
前記第1配信手段は、前記第1配信情報を、前記第1サービスの提供場所に設置された据え置き型の表示装置に表示する、付記1~5の何れかに記載の情報処理システム。
【0180】
(付記7)
前記第1配信手段は、前記第1配信情報を示す画像を配信し、前記取得手段は、前記反応を示す情報として、前記第1配信情報を示す画像を視聴する前記ユーザの視線を示す情報を取得する、付記1~6の何れかに記載の情報処理システム。
【0181】
(付記8)
情報処理システムが、ユーザに対して第1サービスを提供する際に、前記ユーザのユーザ情報であって、前記第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定することと、前記ユーザ情報に基づいて、前記第1サービスにおいて前記ユーザに対して第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を配信することと、前記第1配信情報に対する前記ユーザの反応を示す情報を取得することと、前記反応を示す情報に基づいて前記ユーザ情報を更新することと、を含む情報処理方法。
【0182】
(付記9)
コンピュータを情報処理システムとして機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、ユーザに対して第1サービスを提供する際に、前記ユーザのユーザ情報であって、前記第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定する特定手段と、前記ユーザ情報に基づいて、前記第1サービスにおいて前記ユーザに対して第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を配信する第1配信手段と、前記第1配信情報に対する前記ユーザの反応を示す情報を取得する取得手段と、前記反応を示す情報に基づいて前記ユーザ情報を更新する更新手段と、として機能させるプログラム。
【0183】
(付記10)
少なくとも1つのプロセッサを備え、前記プロセッサは、ユーザに対して第1サービスを提供する際に、前記ユーザのユーザ情報であって、前記第1サービスと連携する第2サービスにおいて管理されているユーザ情報を特定する特定処理と、前記ユーザ情報に基づいて、前記第1サービスにおいて前記ユーザに対して第2サービスに関連した情報を含む第1配信情報を配信する第1配信処理と、前記第1配信情報に対する前記ユーザの反応を示す情報を取得する取得処理と、前記反応を示す情報に基づいて前記ユーザ情報を更新する更新処理と、を実行する情報処理システム。
【0184】
なお、この情報処理システムは、更にメモリを備えていてもよく、このメモリには、前記特定処理と、前記第1配信処理と、前記取得処理と、前記更新処理とを前記プロセッサに実行させるためのプログラムが記憶されていてもよい。また、このプログラムは、コンピュータ読み取り可能な一時的でない有形の記録媒体に記録されていてもよい。
【符号の説明】
【0185】
1、100 情報処理システム
2 連携サーバ
3 タクシー会社サーバ
4 事業者サーバ
11、22 特定部
12、32 第1配信部
13、33、51、61、71 取得部
14、41 更新部
42 第2配信部
43 設定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8