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特開2024-127647電源制御装置、電源制御方法および電源制御プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127647
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】電源制御装置、電源制御方法および電源制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240912BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20240912BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20240912BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
H04N1/00 885
G06F3/12 321
G06F3/12 329
H04N1/00 E
B41J29/38 104
G03G21/00 398
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023036985
(22)【出願日】2023-03-09
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108523
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 雅博
(72)【発明者】
【氏名】上田 章生
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061CG02
2C061HH11
2C061HK11
2C061HT02
2C061HT11
2C061HX10
2H270KA46
2H270KA59
2H270KA60
2H270KA61
2H270KA62
2H270LA58
2H270LA97
2H270LA98
2H270ME02
2H270MG04
2H270MG05
2H270MH19
2H270NA01
2H270NA09
2H270NC02
2H270NC20
2H270ND02
2H270PA56
2H270ZC03
2H270ZC04
2H270ZD05
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AA37
5C062AB02
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB23
5C062AB41
5C062AB43
5C062AB44
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC05
5C062AC22
5C062AC24
5C062AC36
5C062AE15
5C062AF06
5C062AF12
(57)【要約】
【課題】 画像形成装置の消費電力を低減すること。
【解決手段】 電源制御装置は、画像形成装置の電源を制御する電源制御装置であって、画像形成装置を使用するユーザーの1日の行動予定を示すスケジュール情報を取得するスケジュール情報取得部53と、スケジュール情報に基づいて、画像形成装置を起動または停止させる電源制御部57と、を備える。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置の電源を制御する電源制御装置であって、
前記画像形成装置を使用するユーザーの1日の行動予定を示すスケジュール情報を取得するスケジュール情報取得手段と、
前記スケジュール情報に基づいて、前記画像形成装置を起動または停止させる電源制御手段と、を備えた電源制御装置。
【請求項2】
前記電源制御手段は、前記スケジュール情報により出張または会議が設定されている場合、出張または会議の期間中は前記画像形成装置を停止させる、請求項1に記載の電源制御装置。
【請求項3】
前記電源制御手段は、前記画像形成装置を使用するユーザーが複数の場合、前記画像形成装置を使用する複数のユーザーの全員が、出張または会議の期間中は前記画像形成装置を停止させる、請求項2に記載の電源制御装置。
【請求項4】
ユーザーの出退勤を管理する出退勤管理システムからユーザーの出退勤に関する出退勤情報を取得する出退勤情報取得手段を、さらに備え、
前記電源制御手段は、前記出退勤情報により出勤が特定されたユーザーについて、前記スケジュール情報により会議が予定されておりかつ前記会議の開始時刻が出勤時刻から所定時間以内の場合、前記画像形成装置を起動させない、請求項1~3のいずれかに記載の電源制御装置。
【請求項5】
前記会議はリモート会議である、請求項4に記載の電源制御装置。
【請求項6】
前記画像形成装置を使用するユーザーとして予め定められたユーザーに関するユーザー情報を取得するユーザー情報取得手段と、
前記ユーザー情報に基づいて、ユーザーが使用する前記画像形成装置を決定する使用ユーザー決定手段を、さらに備えた請求項1に記載の電源制御装置。
【請求項7】
ユーザーにより入力される位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報に基づいて、ユーザーが使用する前記画像形成装置を決定する使用ユーザー決定手段とを、さらに備えた請求項1に記載の電源制御装置。
【請求項8】
ユーザーの出退勤を管理する出退勤管理システムからユーザーの出退勤に関する出退勤情報を取得する出退勤情報取得手段を、さらに備え、
前記電源制御手段は、前記位置情報に基づいて前記画像形成装置が決定されたユーザーについて前記出退勤情報により退勤が確認される場合、前記画像形成装置を停止させる、請求項7に記載の電源制御装置。
【請求項9】
前記画像形成装置は複数である、請求項1に記載の電源制御装置。
【請求項10】
前記電源制御手段は、前記スケジュール情報取得手段により前記スケジュール情報が取得されない場合、前記画像形成装置を起動または停止させない、請求項1に記載の電源制御装置。
【請求項11】
画像形成装置の電源を制御する電源制御装置であって、
ユーザーにより入力される位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報に基づいて、ユーザーが使用する前記画像形成装置を決定する使用ユーザー決定手段と、
前記画像形成装置を起動または停止させる電源制御手段と、を備え、
前記電源制御手段は、前記位置情報に基づいて、前記画像形成装置を起動または停止させる、電源制御装置。
【請求項12】
画像形成装置の電源を制御する電源制御装置で実行される電源制御方法であって、
前記画像形成装置を使用するユーザーの1日の行動予定を示すスケジュール情報を取得するスケジュール情報取得ステップと、
前記スケジュール情報に基づいて、前記画像形成装置を起動または停止させる電源制御ステップと、を含む電源制御方法。
【請求項13】
画像形成装置の電源を制御する電源制御装置で実行される電源制御方法であって、
ユーザーにより入力される位置を示す位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記位置情報に基づいて、ユーザーが使用する前記画像形成装置を決定する使用ユーザー決定ステップと、
前記画像形成装置を起動または停止させる電源制御ステップと、を含み、
前記電源制御ステップは、前記位置情報に基づいて、前記画像形成装置を起動または停止させるステップを含む、電源制御方法。
【請求項14】
画像形成装置の電源を制御する電源制御装置が備えるコンピューターで実行される電源制御プログラムであって、
前記画像形成装置を使用するユーザーの1日の行動予定を示すスケジュール情報を取得するスケジュール情報取得ステップと、
前記スケジュール情報に基づいて、前記画像形成装置を起動または停止させる電源制御ステップと、を前記コンピューターに実行させる電源制御プログラム。
【請求項15】
画像形成装置の電源を制御する電源制御装置が備えるコンピューターで実行される電源制御プログラムであって、
画像形成装置の電源を制御する電源制御装置で実行される電源制御方法であって、
ユーザーにより入力される位置を示す位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記位置情報に基づいて、ユーザーが使用する前記画像形成装置を決定する使用ユーザー決定ステップと、
前記画像形成装置を起動または停止させる電源制御ステップと、を前記コンピューターに実行させ、
前記電源制御ステップは、前記位置情報に基づいて、前記画像形成装置を起動または停止させるステップを含む、電源制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電源制御装置、電源制御方法および電源制御プログラムに関し、特に、画像形成装置の電源を制御する電源制御装置、その電源制御装置で実行される電源制御方法およびその電源制御方法を電源制御装置が備えるコンピューターに実行させる電源制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、省電力化の要求からMFP(Multi Function Peripheral)等の画像形成装置においても消費電力の低減が望まれる。MFPは、複数人で共有して使用されるために、複数人がいつでも使用可能とするために電力が供給された状態となる。例えば、会社のオッフィスなどでは、会社の始業時から就業時まで、MFPには常時電力が消費される。
【0003】
このため、特開2017-33068号公報には、管理装置から管理対象領域へのユーザーの入退出情報を取得し、入退出情報に基づき、共用機器の運転の有無を判断し、判断結果に応じて、電子機器本体への電力供給を制御する電子機器が記載されている。特開2017-33068号公報に記載の電子機器においては、管理対象領域にユーザーが存在しない場合に電子機器本体に電力を供給しないようにできる。
【0004】
しかしながら、ユーザーは管理対象領域に存在する場合であっても電子機器を使用するとは限らない。このため、さらなる省電力化が求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-33068号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は上述した問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、画像形成装置の消費電力を低減することが可能な電源制御装置を提供することである。
【0007】
この発明の他の目的は、画像形成装置の消費電力を低減することが可能な電源制御方法を提供することである。
【0008】
この発明のさらに他の目的は、画像形成装置の消費電力を低減することが可能な電源制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、電源制御装置は、画像形成装置の電源を制御する電源制御装置であって、画像形成装置を使用するユーザーの1日の行動予定を示すスケジュール情報を取得するスケジュール情報取得手段と、スケジュール情報に基づいて、画像形成装置を起動または停止させる電源制御手段と、を備える。
【0010】
この発明の他の局面によれば、電源制御装置は、画像形成装置の電源を制御する電源制御装置であって、ユーザーにより入力される位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段と、位置情報に基づいて、ユーザーが使用する画像形成装置を決定する使用ユーザー決定手段と、画像形成装置を起動または停止させる電源制御手段と、を備え、電源制御手段は、位置情報に基づいて、画像形成装置を起動または停止させる。
【0011】
この発明のさらに他の局面によれば、電源制御方法は、画像形成装置の電源を制御する電源制御装置で実行される電源制御方法であって、画像形成装置を使用するユーザーの1日の行動予定を示すスケジュール情報を取得するスケジュール情報取得ステップと、スケジュール情報に基づいて、画像形成装置の起動または停止させる制御する電源制御ステップと、を含む。
【0012】
この発明のさらに他の局面によれば、電源制御方法は、画像形成装置の電源を制御する電源制御装置で実行される電源制御方法であって、ユーザーにより入力される位置を示す位置情報を取得する位置情報取得ステップと、位置情報に基づいて、ユーザーが使用する画像形成装置を決定する使用ユーザー決定ステップと、画像形成装置を起動または停止させる電源制御ステップと、を含み、電源制御ステップは、位置情報に基づいて、画像形成装置を起動または停止させるステップを含む。
【0013】
この発明のさらに他の局面によれば、電源制御プログラムは、画像形成装置の電源を制御する電源制御装置が備えるコンピューターで実行される電源制御プログラムであって、画像形成装置を使用するユーザーの1日の行動予定を示すスケジュール情報を取得するスケジュール情報取得ステップと、スケジュール情報に基づいて、画像形成装置を起動または停止させる電源制御ステップと、をコンピューターに実行させる。
【0014】
この発明のさらに他の局面によれば、電源制御プログラムは、画像形成装置の電源を制御する電源制御装置が備えるコンピューターで実行される電源制御プログラムであって、画像形成装置の電源を制御する電源制御装置で実行される電源制御方法であって、ユーザーにより入力される位置を示す位置情報を取得する位置情報取得ステップと、位置情報に基づいて、ユーザーが使用する画像形成装置を決定する使用ユーザー決定ステップと、画像形成装置を起動または停止させる電源制御ステップと、をコンピューターに実行させ、電源制御ステップは、位置情報に基づいて、画像形成装置を起動または停止させるステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1の実施の形態における情報処理システムの全体概要の一例を示す図である。
図2】情報処理システムにおけるMFPの配置の一例を示す図である。
図3】スケジュール情報の一例を示す図である。
図4】電源制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図5】第1の本実施の形態における電源制御装置が備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。
図6】装置使用テーブルの一例を示す図である。
図7】起動処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図8】停止処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9】1階の見取り図の一例を示す図である。
図10】第2の本実施の形態における電源制御装置が備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。
図11】第2の実施の形態における起動処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図12】第2の実施の形態における停止処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下の説明では同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0017】
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態における情報処理システムの全体概要の一例を示す図である。本実施の形態において、情報処理システムは、会社等の組織に適用される場合を想定している。本実施の形態における情報処理システムは、入退場管理システム、スケジュール管理システムおよび電源制御システムを含む。
【0018】
図1を参照して、情報処理システム1は、電源制御装置100と、MFP200,200A,200Bと、サーバー300と、入退場検出装置400と、を含む。電源制御装置100およびサーバー300は、一般的なコンピューターである。電源制御装置100は、MFP200,200A,200Bそれぞれの電源を制御する電力制御装置として機能する。
【0019】
電源制御装置100、MFP200,200A,200B、サーバー300および入退場検出装置400は、ネットワーク3に接続され、互いに通信が可能である。ネットワーク3は、ローカルエリアネットワーク(LAN)である。なお、ネットワーク3は、LANに限らず、ワイドエリアネットワーク、インターネット等であってもよい。また、ネットワーク3への各機器の接続形態は、有線接続であってもよいし、無線接続であってもよい。
【0020】
MFP200,200A,200Bは、画像形成装置の一例である。MFP200,200A,200Bは、会社の組織に属する複数のユーザーにより使用される。MFP200,200A,200Bの構成および機能は同じなので、ここでは、MFP200を例に説明する。MFP200は、画像データに基づいて記録媒体に画像を形成する。MFP200は、画像を形成する対象となる記録媒体は、紙などの用紙の他、OHP(Overhead projector)シート、布等を含む。
【0021】
MFP200は、原稿を読み取るための原稿読取部と、原稿を原稿読取部に搬送するための自動原稿搬送装置と、画像データに基づいて用紙に画像を形成するための画像形成部と、画像形成部に用紙を供給するための給紙部と、データを記憶する大容量の記憶装置と、ユーザーインターフェースとしての操作パネルと、を含む。MFP200は、ユーザーが準備した原稿を原稿読取部で読み取るスキャン機能、画像データの画像を用紙に形成する画像形成機能、データを送受信するデータ送受信機能、ファクシミリデータを送受信するファクシミリ機能、記憶装置にデータを格納するデータ保存機能、およびこれらの機能を組み合わせた複合機能を有する。複合機能は、スキャン機能と画像形成機能とを組み合わせからなるコピー機能、スキャン機能とデータ送信機能との組み合わせからなるスキャン送信機能、スキャン機能とファクシミリ機能との組み合わせからなるファクシミリ送信機能等を含む。
【0022】
図2は、情報処理システムにおけるMFPの配置の一例を示す図である。図2を参照して、3階建ての社屋の1階にMFP200が配置され、2階にMFP200Aが配置され、3階にMFP200Bが配置される。MFP200,200A,200Bは、複数のユーザーに共有される。
【0023】
社屋の出入口に、入退場検出装置400が配置される。入退場検出装置400は、例えば、カードリーダー、バーコードリーダーおよび顔認識装置である。入退場検出装置400は、複数のユーザーのいずれかを検出するとともに、検出したユーザーの出退勤の別を検出する。入退場検出装置400は、ユーザーを検出するごとに、検出されたユーザーを識別するためのユーザー識別情報、出退勤の別および日時を含む出退勤情報をサーバー300に送信する。出退勤情報は、ユーザーを識別するためのユーザー識別情報、出社時刻および退社時刻を含む。
【0024】
電源制御装置100およびサーバー300は、任意の位置に配置される。電源制御装置100およびサーバー300は、社屋内に配置されてもよいし、社屋とは別の場所に配置されてもよい。
【0025】
サーバー300は、入退場検出装置400から送信される出退勤情報を受信し、出退勤情報をサーバー300が備えるハードディスドライブ(HDD)等の記憶装置に記憶する。サーバー300は、入退場検出装置400から出退勤情報を受信することに応じて、記憶装置に記憶された出退勤情報を更新する。
【0026】
また、サーバー300は、複数のユーザーごとに、そのユーザーの日別のスケジュールを管理する。具体的には、サーバー300は、複数のユーザーそれぞれのスケジュール情報を収集し、記憶装置に記憶する。スケジュール情報は、イベントの名称、開始日時および終了日時を含む情報である。イベントは、出張、会議、テレビ会議等、業務の種類を含む。
【0027】
図3は、スケジュール情報の一部の一例を示す図である。図3を参照して、あるユーザーの2022年12月15日のスケジュール情報が示される。8:30~9:00の時間帯にオンライン会議のイベント、10:00~11:00の時間帯にオンライン会議のイベント、12:30~13:00にオンライン会議のイベント、13:00~13:30に対面会議のイベントが予定されている。
【0028】
図4は、電源制御装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図4を参照して、電源制御装置100は、電源制御装置100の全体を制御するためのCPU(Central Processing Unit)101と、CPU101が実行するためのプログラムを記憶するROM(Read Only Memory)102と、CPU101の作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)103と、データを不揮発的に記憶するハードディスドライブ(HDD)104と、CPU101をネットワーク3に接続する通信部105と、情報を表示する表示部106と、ユーザーの操作の入力を受け付ける操作部107と、外部記憶装置108と、を含む。
【0029】
CPU101は、ROM102またはHDD104に記憶されたプログラムをRAM103にロードして実行する。外部記憶装置108は、プログラムを記憶したCD-ROM(Compact Disk ROM)109が装着可能である。CPU101は、外部記憶装置108を介してCD-ROM109にアクセス可能である。CPU101は、CD-ROM109に記録されたプログラムをRAM103にロードして実行することが可能である。
【0030】
なお、CPU101が実行するプログラムとして、ROM102、HDD104またはCD-ROM109に記録されたプログラムについて説明したが、ネットワーク3に接続された他のコンピューターが、HDD104に記憶されたプログラムを書換えたプログラム、または、追加して書き込んだ新たなプログラムであってもよい。さらに、電源制御装置100が、ネットワーク3に接続された他のコンピューターからダウンロードしたプログラムでもよい。ここでいうプログラムは、CPU101が直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0031】
なお、CPU101が実行するプログラムを記憶する媒体としては、CD-ROM109に限られず、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、ICカード、光カード、マスクROM、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)などの半導体メモリーであってもよい。
【0032】
図5は、第1の実施の形態における電源制御装置が備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図5に示す機能は、電源制御装置100が備えるCPU101が、ROM102、HDD104またはCD-ROM109に記憶された電源制御プログラムを実行することにより、CPU101により実現される。図5を参照して、電源制御装置100が備えるCPU101は、ユーザー情報取得部51と、スケジュール情報取得部53と、出退勤情報取得部55と、電源制御部57と、を含む。
【0033】
ユーザー情報取得部51は、MFP200,200A,200Bそれぞれからユーザー情報を取得する。ユーザー情報は、MFP200,200A,200Bそれぞれにおいて、その装置の使用が許可されたユーザーを識別するためのユーザー識別情報を含む。MFP200,200A,200Bそれぞれには、操作を受け付けるユーザーを認証するために、使用が許可されたユーザーのユーザー識別情報が登録されている。ユーザー情報取得部51は、通信部105を制御し、MFP200,200A,200Bと通信する。例えば、ユーザー情報取得部51は、MFP200からMFP200に登録されたすべてのユーザーのユーザー識別情報を取得する。ユーザー情報取得部51は、MFP200,200A,200Bそれぞれのユーザー情報をスケジュール情報取得部53および電源制御部57に出力する。
【0034】
なお、サーバー300において、MFP200,200A,200Bそれぞれについて、認証処理を実行する場合は、サーバー300にMFP200,200A,200Bごとに使用が許可されたユーザーを識別するためのユーザー識別情報が記憶されている。この場合、ユーザー情報取得部51は、サーバー300からMFP200,200A,200Bそれぞれに対応するユーザー情報を取得する。
【0035】
スケジュール情報取得部53は、ユーザー情報取得部51からMFP200,200A,200Bそれぞれのユーザー情報が入力される。上述したように、サーバー300において、複数のユーザーそれぞれのスケジュール情報が記憶装置に記憶されている。スケジュール情報取得部53は、通信部105を制御することによりサーバー300と通信する。スケジュール情報取得部53は、ユーザー情報で特定される複数のユーザーそれぞれのスケジュール情報をサーバー300から取得する。スケジュール情報は、イベントの名称、開始日時および終了日時を含む情報である。イベントは、出張、会議、テレビ会議等、業務の種類を含む。スケジュール情報取得部53は、ユーザー情報で特定される複数のユーザーそれぞれのスケジュール情報を電源制御部57に出力する。
【0036】
出退勤情報取得部55は、複数のユーザーそれぞれの出退勤情報を取得する。上述したように、サーバー300は、複数のユーザーごとに、出退勤情報を記憶装置に記憶する。出退勤情報取得部55は、通信部105を制御することによりサーバー300と通信する。出退勤情報取得部55は、ユーザー全員の出退勤情報をサーバー300から取得する。出退勤情報取得部55は、複数のユーザー全員の出退勤情報を電源制御部57に出力する。出退勤情報は、サーバー300により常に更新される。このため、出退勤情報取得部55は、サーバー300において出退勤情報が更新されることに応じて、サーバー300から更新された出退勤情報を取得し、それより前に取得された出退勤情報を更新してもよい。また、出退勤情報取得部55は、サーバー300から所定時間間隔で出退勤情報を取得してもよい。出退勤情報は、ユーザーを識別するためのユーザー識別情報、出社時刻および退社時刻を含む。
【0037】
電源制御部57は、MFP200,200A,200Bそれぞれを起動または停止させる。具体的には、電源制御部57は、通信部105を制御することにより、MFP200,200A,200Bそれぞれと通信する。例えば、電源制御部57は、MFP200を起動させるために電源をOFFからONへの切り換えを指示する起動コマンドを送信し、MFP200停止させるために電源をONからOFFへの切り換えを指示する停止コマンドを送信する。
【0038】
電源制御部57は、使用ユーザー決定部61と、停止禁止部63と、会議/出張期間停止部65と、会議開始前停止部67と、を含む。使用ユーザー決定部61は、ユーザー情報取得部51からMFP200,200A,200Bそれぞれのユーザー情報が入力され、出退勤情報取得部55から複数のユーザー全員の出退勤情報が入力される。
【0039】
使用ユーザー決定部61は、MFP200,200A,200Bそれぞれのユーザー情報に基づいて、装置使用テーブルを生成し、装置使用テーブルをHDD104に記憶する。
【0040】
図6は、装置使用テーブルの一例を示す図である。図6を参照して、装置使用テーブルは、複数の装置使用レコードを含む。装置使用レコードは、装置名の項目、登録ユーザーの項目、勤務中の項目、出張の項目、会議の項目、を含む。
【0041】
装置使用レコードの装置名の項目は、画像形成装置であるMFP200,200A,200Bいずれかを識別するための装置識別情報が設定される。ここでは、MFP200の装置識別情報を1階装置、MFP200Aの装置識別情報を2階装置、MFP200Bの装置識別情報を3階装置、としている。
【0042】
装置使用レコードの登録ユーザーの項目は、画像形成装置に登録されているユーザーを識別するためのユーザー識別情報が設定される。装置使用レコードの勤務中の項目は、登録ユーザーの項目に設定されているユーザー識別情報のユーザーが勤務中であるか否かが設定される。装置使用レコードの出張の項目は、登録ユーザーの項目に設定されているユーザー識別情報のユーザーが出張しているか否かが設定される。装置使用レコードの会議の項目は、登録ユーザーの項目に設定されているユーザー識別情報のユーザーが会議に参加しているか否かが設定される。
【0043】
ここで、MFP200にユーザー識別情報がU11~U15、U21およびU31の7人のユーザーが登録されており、MFP200Aにユーザー識別情報がU21~U25、U11およびU31の7人のユーザーが登録されており、MFP200Bにユーザー識別情報がU31~U35、U11およびU21の7人のユーザーが登録されている場合を例に説明する。
【0044】
図5および図6を参照して、使用ユーザー決定部61は、MFP200のユーザー情報に基づいて、装置識別情報の項目にMFP200の装置識別情報である1階装置が設定された7つの装置使用レコードを生成する。使用ユーザー決定部61は、それら7つの装置使用レコードの登録ユーザーの項目にユーザー識別情報がU11~U15、U21およびU31を設定する。このため、装置使用テーブルによって、MFP200にユーザー識別情報がU11~U15、U21およびU31の7人のユーザーが登録されていることが示される。
【0045】
また、使用ユーザー決定部61は、MFP200Aのユーザー情報に基づいて、装置識別情報の項目にMFP200Aの装置識別情報である2階装置が設定された7つの装置使用レコードを生成する。使用ユーザー決定部61は、それら7つの装置使用レコードの登録ユーザーの項目にユーザー識別情報がU21~U25、U11およびU31を設定する。このため、装置使用テーブルによって、MFP200Aにユーザー識別情報がU21~U25、U11およびU31の7人のユーザーが登録されていることが示される。
【0046】
さらに、使用ユーザー決定部61は、MFP200Bのユーザー情報に基づいて、装置識別情報の項目にMFP200Bの装置識別情報である3階装置が設定された7つの装置使用レコードを生成する。使用ユーザー決定部61は、それら7つの装置使用レコードの登録ユーザーの項目にユーザー識別情報がU31~U35、U11およびU21を設定する。このため、装置使用テーブルによって、MFP200Bにユーザー識別情報がU31~U35、U11およびU21の7人のユーザーが登録されていることが示される。
【0047】
また、装置使用テーブルによって、ユーザー識別情報がU11、U21,U31の3人のユーザーは、MFP200,200A,200Bのすべてに登録されていることが示される。また、ユーザー識別情報がU12~U15の4人のユーザーは、MFP200のみに登録されていることが示され、ユーザー識別情報がU22~U25の4人のユーザーは、MFP200Aのみに登録されていることが示され、ユーザー識別情報がU32~U35の4人のユーザーは、MFP200Bのみに登録されていることが示される。
【0048】
使用ユーザー決定部61は、複数のユーザー全員の出退勤情報に基づいて、装置使用テーブルを更新する。具体的には、使用ユーザー決定部61は、出退勤情報が出勤を示すユーザーついて、そのユーザーのユーザー識別情報が登録ユーザーの項目に設定された装置使用レコードのすべてについて、勤務中の項目に勤務中であることを示す印を設定する。また、使用ユーザー決定部61は、出退勤情報が退勤を示すユーザーついて、そのユーザーのユーザー識別情報が登録ユーザーの項目に設定された装置使用レコードのすべてについて、勤務中の項目に設定されている勤務中であることを示す印を、退勤したことを示す印に変更する。
【0049】
使用ユーザー決定部61は、複数のユーザーそれぞれのスケジュール情報に基づいて、所定時間間隔で装置使用テーブルを更新する。具体的には、使用ユーザー決定部61は、ユーザーごとに、そのユーザーのスケジュール情報に基づいて、そのユーザーのユーザー識別情報が登録ユーザーの項目に設定された装置使用レコードのすべてについて、出張の項目を更新する。使用ユーザー決定部61は、スケジュール情報によって定められる出張の時間帯に現在時刻が含まれる場合に出張中であることを示す印を設定し、出張の時間帯に現在時刻が含まれない場合に出張中でないことを示す印を設定する。また、使用ユーザー決定部61は、ユーザーごとに、そのユーザーのスケジュール情報に基づいて、そのユーザーのユーザー識別情報が登録ユーザーの項目に設定された装置使用レコードのすべてについて、会議の項目を更新する。使用ユーザー決定部61は、スケジュール情報によって定められている会議の時間帯に現在時刻が含まれる場合に会議中であることを示す印を設定し、会議の時間帯に現在時刻が含まれない場合に会議中でないことを示す印を設定する。
【0050】
会議/出張期間停止部65は、HDD104に記憶された装置使用テーブルを参照することにより、MFP200、200A,200Bそれぞれについて使用されない状態か否かを判断する。会議/出張期間停止部65は、MFP200、200A,200Bそれぞれについて、使用されない状態と判断する場合、その装置を停止させる。
【0051】
例えば、MFP200を例に説明する。会議/出張期間停止部65は、装置使用テーブルにおいて、MFP200の使用が許可された1以上のユーザーのすべてが、会議中または出張中のいずれかの場合に、MFP200が使用されない状態と判断する。会議/出張期間停止部65は、MFP200が使用されない状態と判断する場合、通信部105を制御することによりMFP200と通信し、MFP200に停止コマンドを送信する。会議/出張期間停止部65は、装置使用テーブルにおいて、MFP200の使用が許可された少なくとも一人のユーザーが会議中または出張中のいずれでもなければ、MFP200が使用さる状態と判断する。
【0052】
会議開始前停止部67は、ユーザーの出勤が検出された時点で、MFP200、200A,200Bそれぞれについて使用される予定の有無を判断する。会議開始前停止部67は、出退勤情報取得部55から入力される複数のユーザー全員の出退勤情報に基づいて、出勤したユーザーを決定する。出退勤情報は、ユーザーを識別するためのユーザー識別情報、出社時刻および退社時刻を含む。会議開始前停止部67は、出社時刻を含む出退勤情報が入力される場合、その出退勤情報に含まれるユーザー識別情報で特定されるユーザーが出勤したことを検出する。
【0053】
会議開始前停止部67は、出勤したことが検出されたユーザーのスケジュール情報を参照することにより、そのユーザーが登録されている装置について使用される予定の有無を判断する。例えば、出勤したことが検出されたユーザーがMFP200に登録されている場合について説明する。会議開始前停止部67は、スケジュール情報により会議のイベントが定められており、かつ、その会議の開始時刻と出勤時刻との間の期間が所定時間以下の場合にMFP200が使用される予定が無いと判断する。会議/出張期間停止部65は、MFP200が使用さる予定がないと判断する場合、MFP200に起動コマンドを送信しない。所定時間は、任意の時間に設定される。例えば、出勤してからMFP200を使用するまでの時間を記録しておき、統計処理することにより所定時間が定められてもよい。
【0054】
会議開始前停止部67は、スケジュール情報により会議のイベントが定められていない場合、または、スケジュール情報により会議のイベントが定められているが、その会議の開始時刻と出勤時刻との間の期間が所定時間より大きい場合にMFP200が使用される予定があると判断する。会議開始前停止部67は、MFP200が使用される予定があると判断する場合、通信部105を制御することによりMFP200と通信し、MFP200に起動コマンドを送信してもよい。
【0055】
停止禁止部63は、スケジュール情報取得部53からスケジュール情報が入力されない場合、会議/出張期間停止部65および会議開始前停止部67によるMFP200,200A,200Bの電源制御を禁止する。スケジュール情報が入力されない場合は、ユーザーの1日の状態を検出することができないので、複数のユーザーのいずれがMFP200,200A,200Bを使用可能な状態であるか否かを判断できない。このため、スケジュール情報に基づいてMFP200,200A,200Bを停止しないようにして、複数のユーザーそれぞれが、MFP200,200A,200Bを使用可能な状態にする。
【0056】
図7は、起動処理の流れの一例を示すフローチャートである。起動処理は、電源制御装置100が備えるCPU101が、ROM102、HDD104またはCD-ROM109に記憶された電源制御プログラムを実行することにより、CPU101により実行される処理である。図7を参照して、電源制御装置100が備えるCPU101は、MFP200,200A,200Bそれぞれからユーザー情報を取得し(ステップS01)、処理をステップS02に進める。CPU101は、通信部105を制御することによりMFP200,200A,200Bそれぞれと通信し、MFP200,200A,200Bそれぞれからユーザー情報を受信する。ユーザー情報は、MFP200,200A,200Bに登録されたユーザーを識別するためのユーザー識別情報を含む。
【0057】
ステップS02においては、装置使用テーブルが生成され、処理はステップS03に進む。ステップS01においてMFP200,200A,200Bそれぞれから取得されたユーザー情報に基づいて、装置使用テーブルが生成される。例えば、図6に示した装置使用テーブルが生成される。この段階においては、装置使用レコードの装置名の項目および登録ユーザーの項目に値が設定される。
【0058】
ステップS03においては、サーバー300から全ユーザーそれぞれのスケジュール情報が取得され、処理はステップS03に進む。スケジュール情報は、ユーザーがその日に予定している1以上のイベントと、そのイベントの開始時刻および終了時刻とを含む。ステップS04においては、サーバー300から出退勤情報が取得され、処理はステップS05に進む。出退勤情報は、ユーザー識別情報、出勤日時および退勤日時を含む。
【0059】
ステップS05においては、装置使用テーブルが更新され、処理はステップS06に進む。スケジュール情報に基づいて、装置使用レコードの会議の項目および出張の項目が更新される。また、出退勤情報に基づいて、装置使用レコードの勤務中の項目が更新される。
【0060】
ステップS06においては、ユーザーの出勤が検出されたか否かが判断される。装置使用レコードの勤務中の項目が、退勤を示す印から出勤を示す印に変更された装置使用レコードが存在する場合、その装置使用レコードの登録ユーザーの項目に設定されたユーザー識別情報で特定されるユーザーが出勤したと判断する。ユーザーの出勤が検出されたならば処理はステップS07に進むが、そでなければ処理はステップS04に戻る。ここでは、ユーザー識別情報がU12のユーザーの出勤が検出された場合を例に説明する。装置使用レコードの勤務中の項目が、退勤したことを示す印から勤務中であることを示す印に変更された装置使用レコードが1以上存在する場合に処理はステップS07に進むが、そのような装置使用レコードが存在しない場合に処理はステップS04に戻る。
【0061】
ステップS07においては、関連装置が決定され、処理はステップS08に進む。ステップS06において、退勤したことを示す印から勤務中であることを示す印に変更されたことが検出された装置使用レコードの装置名の項目に設定された装置識別情報で特定される装置が関連装置に決定される。ここでは、ユーザー識別情報U12が登録ユーザーの項目に設定された装置使用レコードにおいて装置名の項目に1階装置が設定されている。このため、MFP200が関連装置に決定される。
【0062】
ステップS08においては、ステップS06において出勤が検出されたユーザーについて、所定時間以内に開催される会議のイベントが予定されているか否かが判断される。ステップS03において取得されたユーザー識別情報がU12に対応するスケジュール情報を参照することにより会議のイベントが予定されており、かつその会議の開催時刻と出勤時刻との間の期間が算出される。出勤時刻と会議の開催時刻との間の期間が所定時間以内ならば処理はステップS10に進むが、そうでなければ処理はステップS09に進む。ステップS09においては、関連装置が起動され、処理はステップS10に進む。ユーザーが出勤してから所定時間以内に会議に参加する場合には、MFP200を使用する確率が低い。このため、MFP200が起動しないようにして、MFP200の消費電力を少なくすることができる。
【0063】
ステップS10においては、全てのユーザーが出勤したか否かが判断される。全てのユーザーが出勤していなければ処理はステップS04に戻るが、全てのユーザーが出勤しならば処理は終了する。なお、起動処理が終了しても、所定時間間隔で、ステップS04およびステップS05の処理は実行される。
【0064】
図8は、停止処理の流れの一例を示すフローチャートである。停止処理は、電源制御装置100が備えるCPU101が、ROM102、HDD104またはCD-ROM109に記憶された電源制御プログラムを実行することにより、CPU101により実行される処理である。停止処理は、所定時間間隔で実行される。
【0065】
図8を参照して、電源制御装置100が備えるCPU101は、電源が供給されて動作中の関連装置を選択し(ステップS11)、処理をステップS12に進める。MFP200、200A,200Bのうちから電源が供給された状態で動作中の装置が関連装置として選択される。ここでは、MFP200が関連装置に選択される場合を例に説明する。
【0066】
ステップS12においては、関連装置に登録されているユーザーが選択され、処理はステップS13に進む。HDD104に記憶されている装置使用テーブルを参照することにより、関連装置であるMFP200に登録されたユーザーのうちから一人が処理対象として選択される。MFP200の装置識別情報である1回MFPが装置名の項目に設定された1以上の装置使用レコードが抽出され、1以上の装置使用レコードのうちから1つが処理対象に選択される。
【0067】
ステップS13においては、処理対象に選択されたユーザーが退勤したか否かが判断される。ステップS12において処理対象に選択された装置使用レコードの勤務中の項目に退勤したことを示す印が設定されているならば退勤したと判断し、勤務中の項目に勤務中であることを示す印が設定されているならば退勤していないと判断する。退勤したと判断される場合は、処理はステップS16に進むが、そうでないと判断される場合、処理はステップS14に進む。なお、勤務中の項目に何も設定されていない場合、処理はステップS14に進む。
【0068】
ステップS14においては、処理対象に選択されたユーザーが出張中か否かが判断される。ステップS12において処理対象に選択された装置使用レコードの出張の項目に出張中であることを示す印が設定されているならば出張中であると判断し、出張の項目に出張中でないことを示す印が設定されているならば出張中でないと判断する。出張中であると判断される場合は、処理はステップS16に進むが、出張中でないと判断される場合は、処理はステップS15に進む。なお、出張の項目に何も設定されていない場合は、処理はステップS15に進む。
【0069】
ステップS15においては、処理対象に選択されたユーザーが会議中か否かが判断される。ステップS12において処理対象に選択された装置使用レコードの会議の項目に会議中であることを示す印が設定されているならば会議中であると判断し、会議の項目に会議中でないことを示す印が設定されているならば会議中でないと判断する。会議中であると判断される場合は、処理はステップS16に進むが、会議中でないと判断される場合は、処理はステップS18に進む。なお、出張の項目に何も設定されていない場合は、処理はステップS18に進む。
【0070】
ステップS16においては、ステップS12において処理対象に選択されていないユーザーが存在するか否かが判断される。未選択のユーザーが存在するならば処理はステップS12に戻るが、そうでなければ処理はステップS17に進む。ステップS17においては、処理対象に選択されている関連装置を停止させ、処理はステップS18に進む。通信部105を制御することにより関連装置に停止コマンドが送信される。
【0071】
ステップS18においては、処理対象に選択されていない関連装置が存在するか否かが判断される。未選択の関連装置が存在するならば、処理はステップS11に戻るが、そうでなければ処理は終了する。
【0072】
ステップS13~ステップS15が実行されることにより、処理対象に選択されたユーザーが、退勤した場合、出張中の場合、または会議中の場合のいずれかの場合に処理はステップS16に進む。関連装置に登録されたすべてのユーザーについて、ステップS13~ステップS15の処理が実行され、その結果、処理がステップS16に進む場合に、ステップS17が実行される。このため、関連装置に登録された1以上のユーザーのすべてについて、退勤した場合、出張中の場合、または会議中の場合のいずれかで、関連装置が停止される。
【0073】
一方、処理対象に選択されたユーザーが、勤務中で、かつ、出張しておらず、かつ、または会議に参加していない場合に、ステップS17が実行されず、処理はステップS18に進む。関連装置に登録された1以上のユーザーの少なくとも一人が、勤務中で、かつ、出張しておらず、かつ、または会議に参加していない場合に、ステップS17が実行されず、処理はステップS18に進む。このため、勤務中で、かつ、出張しておらず、かつ、または会議に参加していないユーザーが、関連装置を使用可能な状態にすることができる。
【0074】
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態における情報処理システム1においては、MFP200,200A,200Bそれぞれにおいて、使用が許可されたユーザーが予め定められている。第2の実施の形態における情報処理システム1においては、MFP200,200A,200Bそれぞれにおいて、使用が許可されたユーザーが予め定められていない。また、第2の実施の形態における情報処理システムは、ユーザーが出勤中に使用する机が固定されている場合に加えて、ユーザーに対して机が固定されていない企業にも適用することが可能である。以下、第2の実施の形態における電源制御装置100について、第1の実施の形態における電源制御装置100と異なる点を主に説明する。
【0075】
第2の実施の形態における情報処理システム1は、座席管理システムをさらに含む。座席管理システムは、出勤した複数のユーザーごとに、そのユーザーが使用する机の位置を管理するシステムである。座席管理システムは、サーバー300と、クライアント端末とで構成される。クライアント端末は、複数のユーザーそれぞれが使用するPC,タブレット端末等のコンピューターである。サーバー300は、クライアント端末に社屋の各階の見取り図を表示する。見取り図は、複数の机の位置を示す図である。
【0076】
図9は、1階の見取り図の一例を示す図である。図9を参照して、28台の机を模したアイコンD01~D28が、それらが1階に配置される場所に相当する位置に配置される。ユーザーが、出勤後にクライアント端末を操作して、クライアント端末に表示された見取り図中のアイコンD01~D28のうち勤務に使用する机に相当するアイコンを指示すると、クライアント端末は、指示されたアイコンに対応する机の位置を示す机位置情報をそのユーザーのユーザー識別情報とともにサーバー300に送信する。サーバー300は、クライアント端末から受信されるユーザー識別情報と机位置情報とを含む滞在位置情報を記憶装置に記憶する。
【0077】
また、ユーザーが、退勤前にクライアント端末に表示される見取り図において、見取り図中のアイコンD01~D28のうち勤務に使用している机に相当するアイコンが反転表示される。ユーザーが反転表示されたアイコンを指示しつつ解除操作をクライアント端末に入力すると、クライアント端末は指示されたアイコンに対応する机の位置を示す机位置情報を解除するコマンドとそのユーザーのユーザー識別情報とをサーバー300に送信する。サーバー300は、クライアント端末から机位置情報を解除するコマンドを受信すると、そのコマンドとともに入力されるユーザー識別情報を含む滞在位置情報を記憶装置から消去する。
【0078】
図10は、第2の本実施の形態における電源制御装置が備えるCPUが有する機能の一例を示すブロック図である。図10を参照して、図5に示した機能と異なる点は、使用ユーザー決定部61が使用ユーザー決定部61Aに変更された点、滞在位置取得部59が追加された点である。その他の機能は、図5に示した機能と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
【0079】
滞在位置取得部59は、複数のユーザーそれぞれの滞在位置情報を取得する。上述したように、サーバー300は、複数のユーザーごとに、滞在位置情報を記憶装置に記憶する。滞在位置取得部59は、通信部105を制御することによりサーバー300と通信する。滞在位置取得部59は、ユーザー全員の滞在位置情報をサーバー300から取得する。滞在位置取得部59は、複数のユーザー全員の滞在位置情報を電源制御部57の使用ユーザー決定部61Aに出力する。滞在位置情報は、サーバー300により常に更新される。このため、滞在位置取得部59は、サーバー300において滞在位置情報が更新されることに応じて、サーバー300から更新された滞在位置情報を取得し、それより前に取得された滞在位置情報を更新してもよい。また、滞在位置取得部59は、サーバー300から所定時間間隔で滞在位置情報を取得してもよい。滞在位置情報は、ユーザーを識別するためのユーザー識別情報と、机の位置を示す机位置情報とを含む。
【0080】
使用ユーザー決定部61Aは、滞在位置取得部59から入力される滞在位置情報に基づいて、MFP200,200A,200Bそれぞれについて、その装置の使用が許可されたユーザーを決定する。ここでは、使用ユーザー決定部61Aは、滞在位置情報に含まれるユーザー識別情報で特定されるユーザーについて、MFP200,200A,200Bのうち滞在位置情報に含まれる机位置情報で特定される位置から最も距離の短い装置を、そのユーザーが使用可能な装置に決定する。MFP200,200A,200Bそれぞれの位置を示す情報は、電源制御装置100のHDD104に予め記憶されている。なお、MFP200,200A,200Bそれぞれの位置を示す情報は、サーバー300に記憶されてもよい。ここでは、MFP200は1階に配置され、MFP200Aは2階に配置され、MFP200Bは3階に配置される。
【0081】
使用ユーザー決定部61Aは、滞在位置情報に含まれる机位置情報で特定されるフロアと同じフロアに配置された装置を、滞在位置情報に含まれるユーザー識別情報で特定されるユーザーが使用可能な装置に決定する。具体的には、使用ユーザー決定部61Aは、滞在位置情報に含まれる机位置情報が1階の位置を示す場合にMFP200を決定し、滞在位置情報に含まれる机位置情報が2階の位置を示す場合にMFP200Aを決定し、滞在位置情報に含まれる机位置情報が3階の位置を示す場合にMFP200Bを決定する。
【0082】
使用ユーザー決定部61Aは、滞在位置情報に含まれるユーザー識別情報を登録ユーザーの項目に設定し、滞在位置情報に含まれる机位置情報から決定された装置の装置識別情報を装置識別情報の項目に設定した装置使用レコードを生成する。使用ユーザー決定部61Aは、滞在位置取得部59から入力される全ての滞在位置情報に基づいて、滞在位置情報と同じ数の装置使用レコードを生成する。また、使用ユーザー決定部61Aは、机位置情報を解除したユーザーに対応する装置使用レコードをHDD104から消去する。具体的には、使用ユーザー決定部61Aは、HDD104に記憶されている装置使用レコードで特定されるユーザーであって、サーバー300から受信される滞在位置情報で特定されないユーザーが存在する場合、そのユーザーのユーザー識別情報を含む装置使用レコードをHDD104から削除する。
【0083】
使用ユーザー決定部61Aは、使用ユーザー決定部61と同様に、複数のユーザー全員の出退勤情報に基づいて、装置使用テーブルを更新する。また、使用ユーザー決定部61Aは、使用ユーザー決定部61と同様に、複数のユーザーそれぞれのスケジュール情報に基づいて、所定時間間隔で装置使用テーブルを更新する。
【0084】
図11は、第2の実施の形態における起動処理の流れの一例を示すフローチャートである。図11を参照して、第2の実施の形態における起動処理が、図7に示した第2の実施の形態における起動処理と異なる点は、ステップS07が、ステップS07Aに変更された点、ステップS06とステップS07Aとの間にステップS06Aが追加された点である。その他の処理は、図5に示した処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。
【0085】
ステップS06において、ユーザーの出勤が検出されたならば処理はステップS06Aに進む。ステップS06Aにおいては、滞在位置情報が取得され、処理はステップS04に進む。サーバー300からステップS06において出勤が検出されたユーザーのユーザー識別情報を含む滞在位置情報が取得される。滞在位置情報は、ユーザー識別情報と机位置情報とを含む。ステップS04Aにおいては、関連装置が決定される。
【0086】
ステップS07Aにおいては、関連装置が決定され、処理はステップS08に進む。MFP200,200A,200Bのうちで、ステップS06Aにおいて取得された滞在位置情報に含まれる机位置情報で特定される位置と同じ階に配置された装置が関連装置に決定される。なお、装置使用テーブルが更新されているので、滞在位置情報に含まれるユーザー識別情報が登録ユーザーの項目に設定された装置使用レコードの装置名の項目に設定された装置識別情報で特定される装置が関連装置に決定されてもよい。例えば、出勤したユーザーが業務で使用する机として1階に配置された机を座席管理システムに登録する場合はMFP200が関連装置に決定され、出勤したユーザーが業務で使用する机として2階に配置された机を座席管理システムに登録する場合はMFP200Aが関連装置に決定され、出勤したユーザーが業務で使用する机として3階に配置された机を座席管理システムに登録する場合はMFP200が関連装置に決定される。
【0087】
図12は、第2の実施の形態における停止処理の流れの一例を示すフローチャートである。図8に示した停止処理と異なる点は、ステップS12の次に、ステップS12Aが追加された点である。その他の処理は、図8に示した処理と同じなので、ここでは説明を繰り返さない。ステップS12Aにおいては、机位置が解除されたか否かが判断される。先にサーバー300から受信された滞在位置情報が、受信されない場合に机位置が解除されたと判断する。机位置が解除されたならば処理はステップS16に進むが、そうでなければ処理はステップS13に進む。
【0088】
第2の実施の形態における電源制御装置100においては、ユーザーが座席管理システムに、業務で使用する机の机位置情報の登録の解除する操作をすることなく退勤する場合であっても、出退勤管理システムから得られる出退勤情報に基づいて関連装置が停止される。
【0089】
<他の実施の形態>
(1)上述した実施の形態において、スケジュール情報で定められるイベントに会議を含めるようにした。この会議は、オンラインによる会議と、対面での会議と、に分けてもよい。この場合、ユーザーが出勤してから所定時間内にオンライン会議が予定されている場合に、関連装置を起動してもよい。この場合、ユーザーが出勤してから所定時間内に対面の会議が予定されている場合に、関連装置を起動するようにしてもよい。
【0090】
また、関連装置に登録されている1以上のユーザーのすべてがオンラインの会議に参加している間、関連装置を停止させるようにしてもよい。この場合、関連装置に登録されている1以上のユーザーのすべてが対面の会議に参加している間、関連装置を起動するようにしてもよい。
【0091】
(2)電源制御装置100は、サーバー300からスケジュール情報および出退勤情報を取得する処理は、RPA(Robotic Process Automation)で実現されてもよい。
【0092】
(3)MFP200が停止コマンドを受信して電源をOFFに切り換えた状態は、MFP200に電源が供給されずに停止した状態の他、通常モードにおける消費電力よりも消費電力が小さい省電力モードの状態を含むようにしてもよい。
【0093】
(4)第2の実施の形態においては、出退勤管理システムおよび座席管理システムを用いて、ユーザーが使用する関連装置を決定するようにしたが、出退勤管理システムを用いることなく、座席管理システムを用いて。ユーザーが使用する関連装置を決定するようにしてもよい。この場合は、座席管理システムによる机位置情報に基づいて、関連装置の起動および停止を制御することができる。この場合には、図12に示した停止処理においてステップS13が実行されない。具体的には、ステップS12AでNOの場合に処理はステップS14に進むようにすればよい。
【0094】
以上説明したように本実施の形態における電源制御装置100は、MFP200,200A,200Bそれぞれを使用するユーザーの1日の行動予定を示すスケジュール情報を取得し、スケジュール情報に基づいて、MFP200,200A,200Bそれぞれを起動または停止させる。例えば、MFP200を使用するユーザーにMFP200を使用することができないかまたは使用する確率の低い期間に、MFP200を停止させることができる。このため、MFP200,200A,200Bそれぞれの消費電力を低減することができる。
【0095】
また、電源制御装置100は、スケジュール情報により出張または会議が設定されている場合、出張または会議の期間中はMFP200を停止させる。このため、ユーザーがMFP200を使用することのできない期間を容易に検出することができる。
【0096】
また、電源制御装置100は、MFP200を使用するユーザーが複数の場合、MFP200を使用する複数のユーザーの全員が、出張または会議の期間中はMFP200を停止させる。出張または会議が予定されていないユーザーが少なくとも一人存在すれば、MFP200が停止されないので、出張または会議が予定されていないユーザーがMFP20を使用することができる。
【0097】
また、電源制御装置100は、ユーザーの出退勤を管理する出退勤管理システムからユーザーの出退勤に関する出退勤情報を取得し、出退勤情報により出勤が特定されたユーザーについて、スケジュール情報により会議が予定されておりかつ会議の開始時刻が出勤時刻から所定時間以内の場合、MFP200を起動させない。このため、MFP200が使用される確率の低い期間におけるMFP200による電力の消費を低くすることができる。
【0098】
また、電源制御装置100は、ユーザー情報に基づいて、ユーザーが使用するMFP200を決定する。このため、MFP200を使用するユーザーを容易に決定できる。
【0099】
また、電源制御装置100は、ユーザーにより入力される机の位置を示す机位置情報を取得し、机位置情報に基づいて、ユーザーが使用するMFP200を決定する。このため、例えば、ユーザーが使用する机が定められていない場合などの場合でも、MFP200を使用するユーザーを決定できる。
【0100】
また、電源制御装置100は、ユーザーの出退勤を管理する出退勤管理システムからユーザーの出退勤に関する出退勤情報を取得し、MFP200,200A,200Bのうちから位置情報に基づいてMFP200が決定されたユーザーについて出退勤情報により退社が確認される場合、MFP200を停止させる。このため、ユーザーにより机位置情報が入力されたユーザーについて机位置情報が有効でなくなった場合であってもMFP200を停止させることができる。
【0101】
また、電源制御装置100は、複数のMFP200,200A,200Bそれぞれを起動または停止させる。このため、複数のMFP200,200A,200について、個別に電力の消費を低減させることができる。
【0102】
<実施の形態の総括>
(項1) 画像形成装置の電源を制御する電源制御装置であって、
前記画像形成装置を使用するユーザーの1日の行動予定を示すスケジュール情報を取得するスケジュール情報取得手段と、
前記スケジュール情報に基づいて、前記画像形成装置を起動または停止させる電源制御手段と、を備えた電源制御装置。
【0103】
この局面に従えば、画像形成装置を使用するユーザーの1日の行動予定を示すスケジュール情報が取得され、スケジュール情報に基づいて、画像形成装置の起動および停止が制御される。このため、画像形成装置を使用するユーザーに画像形成装置を使用することができないかまたは使用する確率の低い期間に、画像形成装置を停止させることができる。その結果、画像形成装置の消費電力を低減することが可能な電源制御装置を提供することができる。
【0104】
(項2) 前記電源制御手段は、前記スケジュール情報により出張または会議が設定されている場合、出張または会議の期間中は前記画像形成装置を停止させる、項1に記載の電源制御装置。
【0105】
この局面に従えば、ユーザーが出張または会議の期間に画像形成装置が停止される。このため、ユーザーが画像形成装置を使用することのできない期間を容易に検出することができる。
【0106】
(項3) 前記電源制御手段は、前記画像形成装置を使用するユーザーが複数の場合、前記画像形成装置を使用する複数のユーザーの全員が、出張または会議の期間中は前記画像形成装置を停止させる、項2に記載の画像形成装置。
【0107】
この局面に従えば、出張または会議が予定されていないユーザーが少なくとも一人存在すれば、画像形成装置が停止されないので、出張または会議が予定されていないユーザーが画像形成装置を使用することができる。
【0108】
(項4) ユーザーの出退勤を管理する出退勤管理システムからユーザーの出退勤に関する出退勤情報を取得する出退勤情報取得手段を、さらに備え、
前記電源制御手段は、前記出退勤情報により出勤が特定されたユーザーについて、前記スケジュール情報により会議が予定されておりかつ前記会議の開始時刻が出勤時刻から所定時間以内の場合、前記画像形成装置を起動させない、項1~3のいずれかに記載の電源制御装置。
【0109】
この局面に従えば、ユーザーが出勤してから所定時間以内に会議が予定されている場合、画像形成装置を起動しないので、画像形成装置が使用される確率の低い期間における画像形成装置による電力の消費を低くすることができる。
【0110】
(項5) 前記会議はリモート会議である、項4に記載の電源制御装置。
【0111】
(項6) 前記画像形成装置を使用するユーザーとして予め定められたユーザーに関するユーザー情報を取得するユーザー情報取得手段と、
前記ユーザー情報に基づいて、ユーザーが使用する前記画像形成装置を決定する使用ユーザー決定手段とを、さらに備えた項1~5のいずれかに記載の電源制御装置。
【0112】
この局面に従えば、画像形成装置を使用するユーザーとして予め定められたユーザーに関するユーザー情報に基づいて、ユーザーが使用する画像形成装置が決定される。このため、画像形成装置を使用するユーザーを容易に決定できる。
【0113】
(項7) ユーザーにより入力される位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報に基づいて、ユーザーが使用する前記画像形成装置を決定する使用ユーザー決定手段とを、さらに備えた項1~5のいずれかに記載の電源制御装置。
【0114】
この局面に従えば、ユーザーにより入力される位置を示す位置情報に基づいて、ユーザーが使用する画像形成装置が決定される。このため、例えば、ユーザーが使用する机が定められていない場合などの場合でも、画像形成装置を使用するユーザーを決定できる。
【0115】
(項8) ユーザーの出退勤を管理する出退勤管理システムからユーザーの出退勤に関する出退勤情報を取得する出退勤情報取得手段を、さらに備え、
前記電源制御手段は、前記位置情報に基づいて前記画像形成装置が決定されたユーザーについて前記出退勤情報により退社が確認される場合、前記画像形成装置を停止させる、項7に記載の電源制御装置。
【0116】
この局面に従えば、出退勤管理システムからユーザーの出退勤に関する出退勤情報が取得され、位置情報に基づいて画像形成装置が決定されたユーザーについて出退勤情報により退勤が確認される場合、画像形成装置を停止させる。このため、ユーザーにより位置情報が入力されたユーザーについて位置情報が解除されない場合であっても画像形成装置を停止させることができる。
【0117】
(項9) 前記画像形成装置は複数である、項1~8のいずれかに記載の電源制御装置。
【0118】
この局面に従えば、複数の画像形成装置を個別に電力の消費を低減させることができる。
【0119】
(項10) 前記電源制御手段は、前記スケジュール情報取得手段により前記スケジュール情報が取得されない場合、前記画像形成装置を起動または停止させない、項1~9のいずれかに記載の電源制御装置。
【0120】
(項11)画像形成装置の電源を制御する電源制御装置であって、
ユーザーにより入力される位置を示す位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記位置情報に基づいて、ユーザーが使用する前記画像形成装置を決定する使用ユーザー決定手段と、
前記画像形成装置を起動または停止させる電源制御手段と、を備え、
前記電源制御手段は、前記位置情報に基づいて、前記画像形成装置を起動または停止させる、電源制御装置。この局面に従えば、画像形成装置の消費電力を低減することが可能な電源制御装置を提供することができる。
【0121】
(項12) 画像形成装置の電源を制御する電源制御装置で実行される電源制御方法であって、
前記画像形成装置を使用するユーザーの1日の行動予定を示すスケジュール情報を取得するスケジュール情報取得ステップと、
前記スケジュール情報に基づいて、前記画像形成装置を起動または停止させる電源制御ステップと、を含む電源制御方法。
【0122】
この局面に従えば、画像形成装置の消費電力を低減することが可能な電源制御方法を提供することができる。
【0123】
(項13) 画像形成装置の電源を制御する電源制御装置で実行される電源制御方法であって、
ユーザーにより入力される位置を示す位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記位置情報に基づいて、ユーザーが使用する前記画像形成装置を決定する使用ユーザー決定ステップと、
前記画像形成装置を起動または停止させる電源制御ステップと、を含み、
前記電源制御ステップは、前記位置情報に基づいて、前記画像形成装置を起動または停止させるステップを含む、電源制御方法。
この局面に従えば、画像形成装置の消費電力を低減することが可能な電源制御方法を提供することができる。
【0124】
(項14) 画像形成装置の電源を制御する電源制御装置が備えるコンピューターで実行される電源制御プログラムであって、
前記画像形成装置を使用するユーザーの1日の行動予定を示すスケジュール情報を取得するスケジュール情報取得ステップと、
前記スケジュール情報に基づいて、前記画像形成装置を起動または停止させる電源制御ステップと、を前記コンピューターに実行させる電源制御プログラム。
【0125】
この局面に従えば、画像形成装置の消費電力を低減することが可能な電源制御プログラムを提供することができる。
【0126】
(項15) 画像形成装置の電源を制御する電源制御装置が備えるコンピューターで実行される電源制御プログラムであって、
画像形成装置の電源を制御する電源制御装置で実行される電源制御方法であって、
ユーザーにより入力される位置を示す位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記位置情報に基づいて、ユーザーが使用する前記画像形成装置を決定する使用ユーザー決定ステップと、
前記画像形成装置を起動または停止させる電源制御ステップと、を前記コンピューターに実行させ、
前記電源制御ステップは、前記位置情報に基づいて、前記画像形成装置を起動または停止させるステップを含む、電源制御プログラム。
この局面に従えば、画像形成装置の消費電力を低減することが可能な電源制御プログラムを提供することができる。
【0127】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0128】
1 情報処理システム、100 電源制御装置、200,200A,200B MFP、300 サーバー、400 入退場検出装置、3 ネットワーク、5 インターネット、101 CPU、102 ROM、103 RAM、104 HDD、105 通信部、106 表示部、107 操作部、108 外部記憶装置、109 CD-ROM、51 ユーザー情報取得部、53 スケジュール情報取得部、55 出退勤情報取得部、57 電源制御部、59 滞在位置取得部、61,61A 使用ユーザー決定部、63 停止禁止部、65 出張期間停止部、67 会議開始前停止部。
図1
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