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  • 特開-地絡検出システム及び方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127761
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】地絡検出システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   H02H 3/16 20060101AFI20240912BHJP
【FI】
H02H3/16 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024010502
(22)【出願日】2024-01-26
(31)【優先権主張番号】63/450,484
(32)【優先日】2023-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/544,843
(32)【優先日】2023-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519447732
【氏名又は名称】トランスポーテーション アイピー ホールディングス,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110003797
【氏名又は名称】弁理士法人清原国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヴドゥグラ,サイ クマル
(72)【発明者】
【氏名】チッティマラ,ラジェンドラ プラサード
(72)【発明者】
【氏名】クマル,アジス クッタンナイア
【テーマコード(参考)】
5G004
【Fターム(参考)】
5G004AA04
5G004AB03
5G004BA01
5G004EA01
5G004FA01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】D負荷を動作させるための電力を提供する電力システム及び電力システムにおける地絡の検出方法を提供する。
【解決手段】電力システム12のための地絡検出システム10において、複数の電力変換器24、26、28は、少なくとも1つの電気負荷30に給電するために、DCリンク16からの第1のDC電力を、AC電力又は第2のDC電力のうちの少なくとも1つに変換する。制御ユニット14は、センサ32からの地絡の検出に応答して、バッテリバンク18をDCリンクから接続解除して、電力変換器の動作を非アクティブ化し、かつ、DCリンクの感知された電圧信号が、地絡が電力変換器のうちの1つに関連付けられていることを示すまで、リンクコンデンサユニット22からの電力を用いて、電力変換器の各々を個別に、逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムであって、
DCリンク、前記DCリンクに選択的に接続可能なバッテリバンク、前記DCリンクに接続されたリンクコンデンサユニット、及び前記DCリンクに接続された複数の電力変換器を有する、電力システムであって、前記電力変換器が、少なくとも1つの電気負荷に給電するために、前記DCリンクからの第1のDC電力を、AC電力又は第2のDC電力のうちの少なくとも1つに変換するように構成されている、電力システムと、
前記電力システムに動作可能に接続された制御ユニットであって、前記制御ユニットが、地絡の検出に応答して、前記バッテリバンクを前記DCリンクから接続解除することと、前記電力変換器の動作を非アクティブ化することと、前記DCリンクの感知された電圧信号が、前記地絡が前記複数の電力変換器のうちの第1の電力変換器に関連付けられていることを示すまで、前記リンクコンデンサユニットからの電力を用いて、前記電力変換器の各々を個別に、逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化することと、を行うように構成されている、制御ユニットと、を備える、システム。
【請求項2】
前記感知された電圧信号が、前記第1の電力変換器の逐次的な個別のアクティブ化後の前記DCリンクの第1のDC電圧成分を含み、前記制御ユニットが、前記第1のDC電圧成分が第1の指定された閾値よりも大きいことに応答して、前記感知された電圧信号が、前記第1の電力変換器に関連付けられている前記地絡を示すと判定するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第1のDC電圧成分が、前記DCリンクの端子と車両シャーシ又は他の電気接地との間にある、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記制御ユニットが、前記第1の電力変換器が個別に逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化されるときから第1の指定された期間の終了時に、前記第1のDC電圧成分が前記第1の指定された閾値よりも大きいことに応答して、前記感知された電圧信号が前記第1の電力変換器に関連付けられた前記地絡を示すと判定するように構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記制御ユニットが、前記感知された電圧信号が前記第1の電力変換器に関連付けられた前記地絡を示すことに応答して、前記第1の電力変換器を使用することなく、前記少なくとも1つの電気負荷に給電するための前記電力システムの動作のために、前記第1の電力変換器の継続的な非アクティブ化を制御するように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記制御ユニットが、前記バッテリバンクへの電気的接続なしに、前記リンクコンデンサユニットから電力が利用可能である期間内に、全ての前記電力変換器を個別に逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記制御ユニットが、前記DCリンク上の電圧レベルが0ボルトよりも大きい指定された電圧レベルを下回る前に、全ての前記電力変換器を個別に逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化するように構成されている、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化される前記複数の電力変換器のうちの各電力変換器について、前記制御ユニットが、前記電力変換器の単一の半導体デバイス又は他の電気的に制御可能なスイッチをアクティブ化して、前記少なくとも1つの電気負荷のうちの1つの端子を前記DCリンクに電気的に接続するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記制御ユニットが、前記地絡の前記検出に応答して、前記DCリンクの第2のDC電圧成分を第2の閾値と比較することと、前記第2のDC電圧成分が前記第2の閾値よりも大きいことに応答して、前記地絡をDC地絡として識別することと、前記DCリンクのAC成分を第3の閾値と比較することと、前記AC成分が前記第3の閾値よりも大きいことに応答して、前記地絡をAC地絡として識別することと、を行うように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記制御ユニットが、前記DC地絡を識別することに応答して、かつ前記DCリンクからの前記バッテリバンクの接続解除の後に、前記バッテリバンクが前記DCリンクから接続解除された後の指定された非0期間の終了時に前記DCリンク上に存在する前記DCリンクの第3のDC電圧成分と、第4の閾値との比較を行うことと、前記比較に基づいて、前記DC地絡が前記バッテリバンク又は前記DCリンクのうちの1つに関連付けられていると識別することと、を行うように更に構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記制御ユニットが、前記DC地絡を識別することに応答して、かつ前記バッテリバンクの接続解除及び前記DCリンクからのダイナミックブレーキ抵抗器グリッドの接続解除の後に、前記バッテリバンクが前記DCリンクから接続解除された後の指定された非0期間の終了時に前記DCリンク上に存在する前記DCリンクの第3のDC電圧成分と、第4の閾値との比較を行うことと、前記第3のDC電圧成分が前記第4の閾値よりも大きいことに応答して、前記DC地絡を前記DCリンクに関連付けられているとして識別することと、前記第3のDC電圧成分が前記第4の閾値よりも小さいことに応答して、前記DC地絡を前記バッテリバンク又は前記ダイナミックブレーキ抵抗器グリッドのうちの1つと関連付けられているとして識別することと、を行うように更に構成されている、請求項9に記載のシステム。
【請求項12】
前記制御ユニットが、前記DC地絡が前記バッテリバンク又は前記ダイナミックブレーキ抵抗器グリッドのうちの1つに関連付けられていることに応答して、前記ダイナミックブレーキ抵抗器グリッドの前記DCリンクへの電気的接続を制御することと、前記DCリンクの第4のDC電圧成分が第5の閾値よりも大きいことに応答して、前記DC地絡が前記ダイナミックブレーキ抵抗器グリッドに関連付けられているとして識別することと、を行うように更に構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
システムであって、
DCリンク、前記DCリンクに選択的に接続可能なバッテリバンク、前記DCリンクに接続されたリンクコンデンサユニット、及び前記DCリンクに接続された複数の電力変換器を有する、電力システムであって、前記電力変換器が、少なくとも1つの電気負荷に給電するために、前記DCリンクからの第1のDC電力を、AC電力又は第2のDC電力のうちの少なくとも1つに変換するように構成されている、電力システムと、
前記電力システムに動作可能に接続された制御ユニットであって、前記制御ユニットが、前記DCリンクの端子とシャーシ又は他の電気接地との間の感知された電圧信号の第1のDC成分と、第1の指定されたDC閾値との比較に基づいて、DC地絡を判定するように構成されており、前記制御ユニットが、前記感知された電圧信号の第1のAC成分と、第1の指定されたAC閾値との比較に基づいて、AC地絡を判定するように更に構成されており、前記制御ユニットが、前記AC地絡又は前記DC地絡の判定に応答して、前記バッテリバンクを前記DCリンクから接続解除することと、前記電力変換器の動作を非アクティブ化することと、前記AC地絡の前記判定に応答して、前記感知された電圧信号の第2のDC成分が、前記AC地絡が前記複数の電力変換器のうちの第1の電力変換器に関連付けられていることを示すまで、前記リンクコンデンサユニットからの電力を用いて、前記電力変換器の各々を個別に、逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化することと、を行うように更に構成されている、制御ユニットと、を備える、システム。
【請求項14】
方法であって、
電力システムに動作可能に接続された制御ユニットを用いて、かつ地絡の検出に応答して、前記電力システムのバッテリバンクを前記電力システムのDCリンクから接続解除することと、
前記電力システムの少なくとも1つの負荷の動作のために、前記DCリンクからの電力を変換する複数の電力変換器の動作を非アクティブ化することと、
前記DCリンクの感知された電圧信号が、前記地絡が前記複数の電力変換器のうちの第1の電力変換器に関連付けられていることを示すまで、前記電力システムのリンクコンデンサユニットからの電力を用いて、前記電力変換器の各々を個別に、逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化することと、を含む、方法。
【請求項15】
方法であって、
電力システムに動作可能に接続された制御ユニットを用いて、DCリンクの端子とシャーシ又は他の電気接地との間の感知された電圧信号の第1のDC成分と、第1の指定されたDC閾値との比較に基づいて、DC地絡を判定することと、
前記感知された電圧信号の第1のAC成分と、第1の指定されたAC閾値との比較に基づいて、AC地絡を判定することと、
前記AC地絡又は前記DC地絡の判定に応答して、前記DCリンクからバッテリバンクを接続解除し、前記電力システムの少なくとも1つの負荷を動作させるために、前記DCリンクからの電力を変換する前記電力システムの複数の電力変換器の動作を非アクティブ化することと、
前記AC地絡の前記判定に応答して、前記感知された電圧信号の第2のDC成分が、前記AC地絡が前記複数の電力変換器のうちの第1の電力変換器に関連付けられていることを示すまで、前記電力システムのリンクコンデンサユニットからの電力を用いて、前記電力変換器の各々を個別に、逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化することと、を含む、方法。
【請求項16】
前記電力システムが、車両を備え、前記少なくとも1つの負荷が、トラクションモータを備える、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
システムであって、
DCリンク、前記DCリンクに選択的に接続可能なバッテリバンク、前記DCリンクに接続されたリンクコンデンサユニット、及び前記DCリンクに接続された複数の電力変換器を含む、電力システムに動作可能に接続するように構成された制御ユニットであって、前記電力変換器が、少なくとも1つの電気負荷に給電するために、前記DCリンクからの第1のDC電力を、AC電力又は第2のDC電力のうちの少なくとも1つに変換するように構成されている、制御ユニット、を備え、
前記制御ユニットが、地絡の検出に応答して、前記バッテリバンクを前記DCリンクから接続解除することと、前記電力変換器の動作を非アクティブ化することと、前記DCリンクの感知された電圧信号が、前記地絡が前記複数の電力変換器のうちの第1の電力変換器に関連付けられていることを示すまで、前記リンクコンデンサユニットからの電力を用いて、前記電力変換器の各々を個別に、逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化することと、を行うように構成されている、システム。
【請求項18】
システムであって、
DCリンク、前記DCリンクに選択的に接続可能なバッテリバンク、前記DCリンクに接続されたリンクコンデンサユニット、及び前記DCリンクに接続された複数の電力変換器を含む、電力システムに動作可能に接続するように構成された制御ユニットであって、前記電力変換器が、少なくとも1つの電気負荷に給電するために、前記DCリンクからの第1のDC電力を、AC電力又は第2のDC電力のうちの少なくとも1つに変換するように構成されている、制御ユニットを備え、
前記制御ユニットが、前記DCリンクの端子とシャーシ又は他の電気接地との間の感知された電圧信号の第1のDC成分と、第1の指定されたDC閾値との比較に基づいて、DC地絡を判定するように構成されている、システム。
【請求項19】
前記制御ユニットが、前記感知された電圧信号の第1のAC成分と、第1の指定されたAC閾値との比較に基づいて、AC地絡を判定するように更に構成されている、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記制御ユニットが、前記AC地絡又は前記DC地絡の判定に応答して、前記バッテリバンクを前記DCリンクから接続解除することと、前記電力変換器の動作を非アクティブ化することと、前記AC地絡の前記判定に応答して、前記感知された電圧信号の第2のDC成分が、前記AC地絡が前記複数の電力変換器のうちの第1の電力変換器に関連付けられていることを示すまで、前記リンクコンデンサユニットからの電力を用いて、前記電力変換器の各々を個別に、逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化することと、を行うように更に構成されている、請求項19に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、米国特許仮出願第63/450,484号(2023年3月07日出願)の優先権を主張する米国特許出願公開第18/544,843号(2023年12月19日出願)の優先権を主張し、それらの開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示の実施形態は、負荷を動作させるための電力を提供する電力システムに関する。他の実施形態は、電力システムにおける地絡の検出に関する。
【背景技術】
【0003】
特定の電力システムは、1つの形態の電気エネルギーを、電気負荷に電気的に給電するために好適である第2の形態の電気エネルギーに変換するように構成されている。例えば、定置式電力ユニットは、燃料を燃焼させて、発電機を機械的に駆動する、燃料エンジンと、発電機によって生成された電力を異なる形態の電力に(例えば、DCからACに)変換して、定置式電力ユニットに接続された負荷に給電する、電力変換回路と、を含み得る。別の実施例では、車両は、DC電力を出力するバッテリシステムと、車両のACトラクションモータを動作させるためにDC電力をAC電力に変換する電力変換回路と、を含み得る。全てのそのようなシステムは、損傷したケーブル又は接続、水汚染等によって引き起こされる、電力源と接地された表面との間の意図しない電気経路である地絡を受け得る。地絡は、電力システムの全て又は一部の損傷又は故障さえもたらし得、したがって、電力システムが動作しているときに、検出及び是正(例えば、地絡が検出されたときに、電力システムをシャットダウンすること)を必要とし得る。複雑な電気回路を有するシステムでは、好適な接地検出機能は、実装するのに費用がかかり得、地絡を正確に検出し、分離し、是正することが困難であり得る。
【0004】
現在利用可能であるものとは異なる地絡検出システム及び方法を有することが望ましくあり得る。
【発明の概要】
【0005】
実施形態では、電力システムのためのシステム(例えば、地絡検出システム)は、電力システムに動作可能に接続するように構成された制御ユニットを含む。電力システムは、DCリンク、DCリンクに選択的に接続可能なバッテリバンク、DCリンクに接続されたリンクコンデンサユニット(例えば、1つ以上のコンデンサ)、及びDCリンクに接続された複数の電力変換器を含む。電力変換器は、少なくとも1つの電気負荷に給電するために、DCリンクからの第1のDC電力を、AC電力又は第2のDC電力のうちの少なくとも1つに変換するように構成されている。制御ユニットは、地絡の検出に応答して、バッテリバンクをDCリンクから接続解除することと、電力変換器の動作を非アクティブ化することと、DCリンクの感知された電圧信号が、地絡が電力変換器のうちの1つに関連付けられていることを示すまで、リンクコンデンサユニットからの電力を用いて、電力変換器の各々を個別に、逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化することと、を行うように構成されている。
【0006】
実施形態では、電力システムのためのシステム(例えば、地絡検出システム)は、電力システムに動作可能に接続するように構成された制御ユニットを含む。電力システムは、DCリンク、DCリンクに選択的に接続可能なバッテリバンク、DCリンクに接続されたリンクコンデンサユニット(例えば、1つ以上のコンデンサ)、及びDCリンクに接続された複数の電力変換器を含む。電力変換器は、少なくとも1つの電気負荷に給電するために、DCリンクからの第1のDC電力を、AC電力又は第2のDC電力のうちの少なくとも1つに変換するように構成されている。制御ユニットは、DCリンクの端子とシャーシ又は他の電気接地との間の感知された電圧信号の第1のDC成分と、第1の指定されたDC閾値との比較に基づいて、DC地絡を判定するように構成されている。制御ユニットは、感知された電圧信号の第1のAC成分と、第1の指定されたAC閾値との比較に基づいて、AC地絡を判定するように更に構成されている。制御ユニットは、AC地絡又はDC地絡の判定に応答して、バッテリバンクをDCリンクから接続解除することと、電力変換器の動作を非アクティブ化することと、AC地絡の判定に応答して、感知された電圧信号の第2のDC成分が、AC地絡が複数の電力変換器のうちの第1の電力変換器に関連付けられていることを示すまで、リンクコンデンサユニットからの電力を用いて、電力変換器の各々を個別に、逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化することと、を行うように更に構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
主題は、添付の図面を参照して、以下の非限定的な実施形態の説明を読むことから理解され得、以下の通りである:
図1】実施形態による、電力システムに動作可能に接続された地絡検出システムの電気的概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書で説明される主題の実施例は、電力システム内の地絡を検出し、地絡を分離し(例えば、電気回路内の地絡の場所を判定し)、検出/分離された地絡に応答して是正措置を講じるためのシステム及び方法に関する。電力システムは、バッテリバンク(複数のエネルギー貯蔵デバイスセル)及び/又は他の電力源(例えば、エンジン駆動オルタネータ又は発電機)と、バッテリバンク又は他の電力源からの電力の1つの形態を、負荷を動作させるための電力の第2の異なる形態に変換するように構成される電力変換回路とを含んでもよい。一実施例は、ACモータ又は他のAC負荷を駆動するために、バッテリバンクからのDC電力をAC電力に変換することである。又は、オルタネータからのAC電力をDCリンク上のDC電力に変換し、次いで、DCリンクからのDC電力を第2の異なる形態のAC電力に変換して、ACモータ又は他のAC負荷を駆動する。他の組み合わせ、例えば、DC-DC、AC-DC-DC、等が可能である。一実施例では、電力システムは、バッテリバンク及び1つ以上のトラクションモータ又は他の電気負荷を含む、車両に搭載されており、車両は、車載燃料エンジンを有しても有さなくてもよい。一実施例では、車両には車載燃料エンジンがなく、唯一の車載電力源はバッテリバンクである。別の実施例では、車両には車載燃料エンジンがなく、唯一の車載電力源はバッテリバンクであるが、車両は、加えて、オフボード電源、例えば、カテナリ線又は第3のレール若しくは隣接する車両、から電力を受け取ることができ、及び/又は電力は、回生ブレーキ又はダイナミックブレーキを使用して車両上で生成することができ、この場合、車両のトラクションモータは、モータの代わりに発電機として動作するように制御されて電磁抗力を引き起こし、それによってブレーキのために車両を減速させる。
【0009】
一実施形態では、そのような電力システムのためのシステム(例えば、地絡検出システム)は、電力システムに動作可能に接続するように構成された制御ユニットを含む。例えば、電力システムは、DCリンク、DCリンクに選択的に接続可能なバッテリバンク、DCリンクに接続されたリンクコンデンサユニット(例えば、1つ以上のコンデンサ)、及びDCリンクに接続された複数の電力変換器(例えば、インバータ及び/又は整流器)を含み得る。電力変換器は、少なくとも1つの電気負荷に給電するために、DCリンクからの「第1の」DC電力を、AC電力又は「第2の」DC電力のうちの少なくとも1つに変換するように構成されている。制御ユニットは、地絡の検出に応答して、バッテリバンクをDCリンクから接続解除することと、電力変換器の動作を非アクティブ化することと、DCリンクの感知された電圧信号が、地絡が電力変換器のうちの1つに関連付けられていることを示すまで、リンクコンデンサユニットからの電力を用いて、電力変換器の各々を個別に、逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化することと、を行うように構成されている。
【0010】
一態様によれば、電力変換器の逐次的、個別のアクティブ化は、電力変換器を含むことができ、その後、全ての電力変換器が同時に非アクティブ化され(オフにされ)、一度に1つずつ順番にアクティブ化される。「少なくとも部分的な」アクティブ化は、各電力変換器が完全にアクティブ化されること、又は各電力変換器が部分的にのみアクティブ化されることを含み得る。例えば、電力変換器が、DCリンクの端子(例えば、正及び負)間に接続された複数のトランジスタ若しくは他の半導体デバイススイッチ又は他の電気的に制御制御されるスイッチ(コンタクタ又はリレーなど)を含む場合、スイッチのうちの単一のスイッチが、負荷端子をDCリンク端子のうちの1つに電気的に接続するようにアクティブ化(オンに)され得る。逐次的な個別の(少なくとも部分的な)アクティブ化は、制御ユニットが、様々な電力変換器を通してDCリンク端子のうちの1つに負荷(又は複数の負荷)を個別に接続することの影響を査定して、電力変換器のうちの、もしあれば、どれが、地絡の原因であり得るかを分離することを可能にする。
【0011】
別の実施形態では、電力システムのためのシステム(例えば、地絡検出システム)は、DC対AC地絡を査定し、かつDC地絡又はAC地絡を電力システム内の関連構成要素に分離するように構成され得る。例えば、システムは、電力システムに動作可能に接続するように構成された制御ユニットを含み得る。電力システムは、DCリンク、DCリンクに選択的に接続可能なバッテリバンク、DCリンクに接続されたリンクコンデンサユニット(例えば、1つ以上のコンデンサ)、及びDCリンクに接続された複数の電力変換器を含み得る。電力変換器は、少なくとも1つの電気負荷に給電するために、DCリンクからの第1のDC電力を、AC電力又は第2のDC電力のうちの少なくとも1つに変換するように構成されている。制御ユニットは、DCリンクの端子とシャーシ又は他の電気接地との間の感知された電圧信号の第1のDC成分と、第1の指定されたDC閾値との比較に基づいて、DC地絡を判定するように構成されている。制御ユニットは、感知された電圧信号の第1のAC成分と、第1の指定されたAC閾値との比較に基づいて、AC地絡を判定するように更に構成されている。制御ユニットは、AC地絡又はDC地絡の判定に応答して、バッテリバンクをDCリンクから接続解除して電力変換器の動作を非アクティブ化することと、AC地絡の判定に応答して、感知された電圧信号の第2のDC成分が、AC地絡が複数の電力変換器の電力変換器のうちの1つに関連付けられていることを示すまで(例えば、「第1の」電力変換器が地絡を引き起こしていると判定されるとしても)、リンクコンデンサユニットからの電力を用いて、電力変換器の各々を個別に、逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化することと、を行うように更に構成されている。
【0012】
一態様によれば、指定された閾値を超えるDCリンク対接地電圧のピーク/最大値に基づくなど、地絡(例えば、AC地絡又はDC地絡)の一般的な検出後に、制御ユニットは、地絡がAC地絡であるかDC地絡であるかを(シャーシ/接地に対するDCリンクのAC成分及びDC成分と、それぞれ指定されたAC閾値及びDC閾値との比較に基づいて)判定することと、次いで、(例えば、バンクコンタクタ又は他のスイッチを電気的開位置に制御することによって)バッテリバンクをDCリンクから接続解除することと、電力変換器を、全ての電力変換器が同時にオフにされる同時非アクティブ化状態に制御することと、を行うように構成されている。これは、バッテリバンク又は他の構成要素への損傷を防止し得る。制御ユニットは、DC地絡の検出に応答して、次にDC地絡を分離することと、AC地絡の検出に応答して、次に電力変換器を逐次的に個別に(少なくとも部分的に)アクティブにして、AC地絡を分離することと、を行うように構成され得る。バッテリバンクがDCリンクから接続解除されるので、電力変換器をアクティブ化するための電力はリンクコンデンサユニットから提供され、それによって、電力変換器のアクティブ化(例えば、部分的アクティブ化)は、電力がコンデンサユニットから利用可能である期間内であって、コンデンサユニットが放電される前、例えば、(コンデンサユニットによって確立される)DCリンクの電圧レベルが指定された閾値を下回る前に実行される。
【0013】
制御ユニットは、1つ以上のプロセッサを動作させるための記憶された命令を含む、メモリユニットを備えた1つ以上のプロセッサを有する電気回路及び/又はマイクロコントローラを含む。電気回路及び/又はプロセッサは、信号(例えば、電力システムの2つの非接地点間、又は電力システムの様々な点と車両シャーシ若しくは他の電気接地との間の電圧信号など、動作中の電力システムの態様の情報を含むセンサ信号)を受信し、動作中の電力システムの1つ以上の構成要素を制御するための制御信号を生成するように構成され得る。例えば、電力システムが複数の電力変換器を含む実施形態では、制御ユニットは、トランジスタ、他の半導体デバイススイッチ、又は電力変換器の他のスイッチをアクティブ化及び非アクティブ化するための制御信号、例えば、トランジスタのゲート端子、ベース端子、又は他の制御端子に印加される信号を生成するように構成され得る。
【0014】
図1を参照すると、実施形態では、電力システム12のためのシステム10(例えば、地絡検出システム)は、電力システムに動作可能に接続するように構成された制御ユニット14を含む。例えば、電力システムは、(正及び負のライン、バス、又は他の端子を有する)DCリンク16、(例えば、電気的に制御可能なコンタクタ20を介して)DCリンクに選択的に接続可能なバッテリバンク18、DCリンクに接続されたリンクコンデンサユニット22(例えば、1つ以上のコンデンサ)、及びDCリンクに接続された複数の電力変換器24、26、28(例えば、インバータ及び/又は整流器)を含み得る。電力変換器は、少なくとも1つの電気負荷30に給電するために、DCリンクからの「第1の」DC電力を、AC電力又は「第2の」DC電力のうちの少なくとも1つに変換するように構成されている。(例えば、電力システムは、ACモータ若しくは他の3相負荷に給電するための3つのインバータ、又は他の数のインバータ若しくは他の電力変換器、及び他の数並びにタイプの負荷を含むことができる。)制御ユニットは、(センサ32からなど)地絡の検出に応答して、バッテリバンクをDCリンクから接続解除することと、電力変換器の動作を非アクティブ化することと、DCリンクの感知された電圧信号が、地絡が電力変換器のうちの1つに関連付けられていることを示すまで、リンクコンデンサユニットからの電力を用いて、電力変換器の各々を個別に、逐次的に少なくとも部分的にアクティブ化することと、を行うように構成されている。
【0015】
実施形態では、システム10は、地絡のタイプ(例えば、DC又はAC)を識別し、DCリンクコンデンサユニットに蓄えられた電荷を使用して、バッテリバンクを再接続することなく、又はバッテリバンクを潜在的に損傷を与える電圧レベルにさらすことなく、対応する分離アルゴリズムを実行するように構成されている。地絡のタイプを識別するために、システムは、
・システムは、DCリンクの感知された電圧信号を感知するように構成される。感知された電圧信号は、時間の経過とともに変化し得るAC成分及びDC成分を含み得る。感知された電圧信号は、DCリンクの正又は負の端子と車両シャーシ又は他の電気接地との間であり得る。感知された電圧信号の情報は、制御ユニットへのセンサ信号において提供され得る。
・地絡は、概して、DCリンク(接地に対して正のDCリンク、又は接地に対して負のDCリンク)の端子電圧のピーク、例えば、感知された電圧信号のピークが、例えば、電圧センサによって感知され、制御ユニットに通信されるときに、第1の指定された閾値を上回るときに判定される。
・次いで、制御ユニットは、感知された電圧信号のDC成分が接地検出のための第2の指定された閾値よりも大きい場合、地絡がDC地絡であると判定するように構成される。
・さもなければ、制御ユニットは、感知された電圧信号のAC成分が接地検出のための第3の指定された閾値よりも大きい場合、地絡をAC地絡であると判定するように構成される。
・DC成分が第2の閾値よりも大きくなく、AC成分が第3の閾値よりも大きくない場合、制御ユニットは、地絡を、部分的DC地絡及び部分的AC地絡として判定するように構成され得る、を行うように構成され得る。
【0016】
DCリンク上で地絡が検出されると、制御ユニットは、(例えば、バッテリバンクコンタクタを開くことによって)バッテリバンクをDCリンクから接続解除し、DCリンクに接続された全てのアクティブ電力変換器を非アクティブ化する(オフにする/シャットダウンする)ように構成されている。
【0017】
実施形態では、制御ユニットは、DCリンク電圧がコンデンサユニットから利用可能である間に、比較的短い期間(例えば、数秒未満)内に1つ以上の接地分離アルゴリズムを続いて実行するように更に構成されている。
【0018】
一実施形態では、制御ユニットは、バッテリバンクの接続解除の後に、DCリンク電圧が指定された電圧レベルを下回る前に、接地された構成要素を分離/判定するように構成され得る。典型的な鉄道車両用途の一態様では、指定された電圧レベルは、少なくとも250ボルトであり得る。したがって、そのような実施形態では、制御ユニットは、DCリンクが250ボルトを下回る前に、地絡を引き起こす構成要素を判定するように構成される。例えば、4.5mFのDCリンクキャパシタンス、3キロオームのブリーダ抵抗、及び地絡を識別したときに1000VのDCリンク電圧の場合、250ボルトに達する時間は20秒未満である。
【0019】
DC地絡を分離するために、制御ユニットは、実施形態では、一旦DC地絡が検出され、バッテリバンクが接続解除されると、第1の指定された期間後に、(DCリンク端子と接地との間の)感知された電圧信号のDC成分を判定することを行うように構成されている。(いくつかの実施形態では、電力システムは、車両に搭載されている場合、抵抗器グリッド及び特定の動作モードにおいてダイナミックブレーキ電気エネルギーを散逸させるための関連回路を有するダイナミックブレーキ散逸システムを含むことができる。そのようなシステムでは、制御ユニットは、地絡の検出後にダイナミックブレーキ散逸システムをDCリンクから電気的に接続解除するようにも更に構成され得る。)制御ユニットは、
・DC成分が第4の指定された閾値を超えている場合、DCリンク上のDC地絡を識別する。
・DC成分が第4の閾値未満である場合、それは、ダイナミックブレーキ散逸システム又はバッテリバンク上の可能な地絡であり得る。ダイナミックブレーキ散逸システムをチェックするために、制御ユニットは、ダイナミックブレーキ散逸システムをDCリンクに再接続するように構成される。ダイナミックブレーキ散逸システムの再接続後の第2の指定された期間後に、DC成分が第4の閾値(又は、実施形態では、第5の指定された閾値)を超える場合、制御ユニットは、ダイナミックブレーキ散逸システム上のDC地絡を識別するように構成される。
・DC成分が第4の(又は第5の)閾値未満である場合、それは、バッテリバンク上の可能性のある地絡であり得る。応答して、制御ユニットは、電力システムのバッテリ管理システムがバッテリバンクに対して接地自己試験を実行することを要求するように構成される。地絡がバッテリシステムによって検出される場合、制御ユニットは、バッテリバンク上のDC地絡を識別するように構成される。
・バッテリシステムによってDC地絡が検出されない場合、制御ユニットは、DC地絡を分離できなかったことを示す信号を生成するように構成される、を行うように更に構成されている。
【0020】
AC地絡を分離するために、実施形態では、制御ユニットは、リンクコンデンサユニットの充電されたコンデンサ電圧を利用することによって、電力変換器の単一のトランジスタ又は他のスイッチ(例えば、インバータモジュールの単一のIGBT)をアクティブ化するように構成されている。バッテリバンクは、この分離を実行するとき、DCリンクから接続解除され(例えば、コンタクタは開位置にある)、その結果、バッテリバンクのバッテリは、より高い電圧に再びさらされない。全てのインバータ又は他の電力変換器が、DCリンク上で無効にされるので、制御ユニットは、電力変換器を一度に1つずつのみ少なくとも部分的にアクティブ化するように構成される。
【0021】
一実施形態では、制御ユニットは、電力変換器のうちの1つのトランジスタ又は他のスイッチのうちの第1のものをアクティブ化するように構成されている。第3の指定された期間の後、制御ユニットは、(DCリンク端子と接地との間の)感知された電圧信号のDC成分を確認する。DC成分が指定された第6の閾値を超えている場合、制御ユニットは、トランジスタ又は他のスイッチを非アクティブ化し、第1の電力変換器に関連するAC地絡を識別し、その後、電力システムの動作中にそのインバータを給電することを制限するように構成されている。次いで、分離アルゴリズムは終了し、制御ユニットは、他の正常なインバータ/負荷を用いて、システムの電源投入を継続するように構成されている。
【0022】
同じ手順が、DCリンク上の他の電力変換器に対して繰り返される。AC地絡が、いずれのインバータ/負荷にも分離され得なかった場合、制御ユニットは、AC地絡が分離され得なかったことを示す信号を生成するように構成されている。
【0023】
実施形態では、DCリンク電圧が指定された電圧閾値(例えば、250ボルト)未満に低下する場合、制御ユニットは、現在アクティブ化されている電力変換器のスイッチをアクティブ化することを停止し、バッテリバンクを再接続することによってリンクコンデンサユニットを充電するように構成されている。コンデンサユニットが充電されると、バッテリバンクは再びDCリンクから接続解除され、制御ユニットは分離アルゴリズムを継続する。
【0024】
第3の指定された期間(電力変換器のトランジスタ又は他のスイッチをアクティブ化した後に、感知された電圧信号のDC成分が査定されるまでの時間)は、DC接地電圧が制御システム内のフィルタにより定常状態値に達するまでの時間である。(使用されるフィルタ時定数に基づいて、第3の指定された期間は変化する。)例えば、第3の指定された期間は、電力変換器のトランジスタがアクティブ化された後、DC成分が定常状態値に達するのにかかる時間であり得る。典型的なシステムでは、ほんの一例として、第3の指定された期間は200msであり得る。
【0025】
実施形態では、制御ユニットは、利用可能であるDCリンク電圧に基づいて、AC閾値及びDC閾値の両方を少なくとも周期的に計算又は正規化するように構成されている。
【0026】
一態様では、本明細書で言及される閾値は、特定のシステム構成に応じて、同じであってもよく、又は異なっていてもよい。したがって、「第1」、「第2」、「第3」、等の閾値は、閾値が必ずしも異なることを意味しない。
【0027】
本明細書で使用される場合、単数形で記載され、単語「a」又は「an」に続く要素又はステップは、そのような除外が明示的に述べられない限り、当該要素又は動作の複数形を除外しない。更に、本発明の「一実施形態」への言及は、記載された特徴を組み込む追加の実施形態の存在を除外しない。更に、そうではないと明示的に述べられない限り、特定の特性を有する要素又は複数の要素を「備える(comprising)」、「備える(comprises)」、「含む(including)」、「含む(includes)」、「有する(having)」、又は「有する(has)」実施形態は、その特性を有さない追加のそのような要素を含み得る。添付の特許請求の範囲において、用語「含む(including)」及び「ここで(in which)」は、それぞれの用語「備える(comprising)」及び「ここで(wherein)」の平易な英語の等価物として使用される。更に、以下の特許請求の範囲において、用語「第1(first)」、「第2(second)」、及び「第3(third)」、等は、単にラベルとして使用されており、それらの対象に数値的要件を課すものではない。更に、以下の特許請求の範囲の限定は、ミーンズプラスファンクション形式(means-plus-function format)で書かれておらず、そのような特許請求の範囲の限定が、更なる構造のない機能の記述が後に続く句「~のための手段」を明示的に使用しない限り、35U.S.C.§112(f)に基づいて解釈されることを意図していない。
【0028】
「...のうちの1つ以上及び」、「...のうちの1つ以上又は」、「...のうちの少なくとも1つ及び」、並びに「...のうちの少なくとも1つ又は」などの句の使用は、句に関連して使用される項目のうちの単一の項目のみ、句に関連して使用される項目のうちの各項目のうちの少なくとも1つ、又は句に関連して使用される項目のうちのいずれか若しくは各々のうちの複数の項目を含むことを包含することを意味する。例えば、「A、B、及びCのうちの1つ以上」、「A、B、又はCのうちの1つ以上」、「A、B、及びCのうちの少なくとも1つ」、並びに「A、B、又はCのうちの少なくとも1つ」は、各々、(1)少なくとも1つのA、(2)少なくとも1つのB、(3)少なくとも1つのC、(4)少なくとも1つのA及び少なくとも1つのB、(5)少なくとも1つのA、少なくとも1つのB、及び少なくとも1つのC、(6)少なくとも1つのB及び少なくとも1つのC、又は(7)少なくとも1つのA及び少なくとも1つのC、を意味し得る。
【0029】
上記の説明は例示的なものであり、限定的なものではない。例えば、上述の実施形態(及び/又はその態様)は、互いに組み合わせて使用されてもよい。加えて、その範囲から逸脱することなく、特定の状況又は材料を主題の教示に適合させるために、多くの修正が行われてもよい。本明細書に説明される材料の寸法及びタイプは、主題のパラメータを定義するが、それらは例示的な実施形態である。他の実施形態は、上記の説明を検討すれば当業者には明らかであろう。したがって、主題の範囲は、添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲が権利を与えられる同等物の全範囲とともに判定されるべきである。
【0030】
本明細書は、最良の形態を含む主題のいくつかの実施形態を開示し、当業者が、任意のデバイス又はシステムを作製及び使用すること、並びに任意の組み込まれた方法を実行することを含む、主題の実施形態を実施することを可能にするために、実施例を使用する。主題の特許性のある範囲は、特許請求の範囲によって定義され、当業者が思い付く他の実施例を含み得る。そのような他の実施例は、それらが特許請求の範囲の文字通りの言葉と異ならない構造要素を有する場合、又はそれらが特許請求の範囲の文字通りの言葉と実質的に異ならない同等の構造要素を含む場合、特許請求の範囲内であることが意図される。
図1
【外国語明細書】