(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127809
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】車両用照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 43/241 20180101AFI20240912BHJP
F21S 43/14 20180101ALI20240912BHJP
F21S 43/15 20180101ALI20240912BHJP
F21S 43/19 20180101ALI20240912BHJP
F21S 43/27 20180101ALI20240912BHJP
F21S 43/243 20180101ALI20240912BHJP
F21S 43/247 20180101ALI20240912BHJP
F21V 8/00 20060101ALI20240912BHJP
G02B 7/00 20210101ALI20240912BHJP
F21Y 113/10 20160101ALN20240912BHJP
【FI】
F21S43/241
F21S43/14
F21S43/15
F21S43/19
F21S43/27
F21S43/243
F21S43/247
F21V8/00 360
F21V8/00 310
G02B7/00 F
F21Y113:10
【審査請求】有
【請求項の数】27
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024028371
(22)【出願日】2024-02-28
(31)【優先権主張番号】23160752.4
(32)【優先日】2023-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】パヴォル フシェルカ
(72)【発明者】
【氏名】ダヴィト モジニー
(72)【発明者】
【氏名】ミハエル フブ
(72)【発明者】
【氏名】ミハエル ファルトゥス
(72)【発明者】
【氏名】イルジー ナヴラーチル
【テーマコード(参考)】
2H043
3K244
【Fターム(参考)】
2H043AE01
2H043AE22
3K244AA05
3K244BA01
3K244BA31
3K244CA02
3K244DA16
3K244EA06
3K244EA10
3K244EA23
3K244JA03
3K244KA02
3K244KA03
3K244KA07
3K244KA13
3K244KA17
3K244KA18
(57)【要約】 (修正有)
【課題】改善された構造を有しセグメント化ライト機能を形成可能な車両用照明装置を提供する。
【解決手段】光源ホルダ(3)、第1光学要素(5)及び第2光学要素(6)は取付位置において保持フレーム(2)に取り付けられるよう構成され、第1光学要素(5)は第1突出部(5d)を、第2光学要素(6)は第2突出部(6d)を含み、保持フレーム(2)は第1突出部(5d)を受容するよう構成された第1受容要素及び第2突出部(6d)を受容する第2受容要素を含み、保持フレーム(2)は、第1光学要素(5)の第1コンタクト面(5e)と係合し、第2光学要素(6)の第2コンタクト面(6e)と係合し、照明装置(1)は更に第1光学要素(5)及び第2光学要素(6)を主ビーム方向(x1)の反対方向に沿った運動をしないように固定カバー要素(7)を含むセグメント化ライト機能を形成可能とした照明装置(1)。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用の照明装置であって、
前記照明装置(1)は少なくとも2つのセグメントからなるセグメント化ライト機能を生成するよう構成されており、
前記照明装置(1)は、
*近位端部分(2a)及び前記近位端部分(2a)の反対側の遠位端部分(2b)によって限定される長手延伸を有する保持フレーム(2)、
*光源ホルダ(3)に取り付けられた第1光源群(4a)及び第2光源群(4b)を有する光源ホルダ(3)、但し各光源群(4a、4b)は主ビーム方向(x1)に沿って光を放出するよう構成されている、
*少なくとも2つの光学要素(5、6)、但し
第1光学要素(5)は、受光面(5a)、放光面(5b)、及び、前記受光面(5a)と前記放光面(5b)の間に延在する側面(5c)を含み、前記第1光学要素(5)の前記側面(5c)は長手延伸を有し、
第2光学要素(6)は、受光面(6a)、放光面(6b)、及び、前記受光面(6a)と前記放光面(6b)の間に延在する側面(6c)を含み、前記第2光学要素(6)の前記側面(6c)は長手延伸を有し、
を含み、
前記光源ホルダ(3)、前記第1光学要素(5)及び前記第2光学要素(6)は、取付位置において、前記保持フレーム(2)に取り付けられるよう構成されており、
前記取付位置において、
前記光源ホルダ(3)は、前記光源群(4a、4b)の前記主ビーム方向(x1)が前記保持フレーム(2)の前記長手延伸に沿って配向されるよう、前記保持フレーム(2)の前記近位端部分(2a)に配置されており、
前記第1光学要素(5)の前記受光面(5a)と前記第2光学要素(6)の前記受光面(6a)は、前記第1光源群(4a)からの光が前記第1光学要素(5)の前記受光面(5a)へ向かって放出されかつ前記第2光源群(4b)からの光が前記第2光学要素(6)の前記受光面(6a)へ向かって放出されるよう、前記保持フレーム(2)の前記近位端部分(2a)に配置されており、前記第1光学要素(5)の前記受光面(5a)を介して受光された光は前記第1光学要素(5)内を通って進行し、前記第1光学要素(5)の前記放光面(5b)を介して放出され、及び、前記第2光学要素(6)の前記受光面(6a)を介して受光された光は前記第2光学要素(6)内を通って進行し、前記第2光学要素(6)の前記放光面(6b)を介して放出され、
前記第1光学要素(5)の前記側面(5c)の前記長手延伸と前記第2光学要素(6)の前記側面(6c)の前記長手延伸は、夫々、前記主ビーム方向(x1)に沿って延伸し、
前記第1光学要素(5)の前記放光面(5b)と前記第2光学要素(6)の前記放光面(6b)は、前記保持フレーム(2)の前記遠位端部分(2b)に配置されており、
前記保持フレーム(2)は、
前記第1光学要素(5)と前記第2光学要素(6)が前記主ビーム方向(x1)に沿って前記取付位置を超える運動及び前記主ビーム方向(x1)に対し直角をなす面内の方向に沿った運動をしないよう固定されるように、かつ、
前記第1光学要素(5)と前記第2光学要素(6)が、前記第1光学要素(5)の前記側面(5c)と前記第2光学要素(6)の前記側面(6c)との間の垂直距離(normal distance)として規定されるギャップだけ互いに対し相対的に離隔されるように、
前記取付位置において前記第1光学要素(5)及び前記第2光学要素(6)を固定するよう、構成されており、
前記第1光学要素(5)は前記第1光学要素(5)の前記側面(5c)から延出する第1突出部(5d)を含み、前記第2光学要素(6)は前記第2光学要素(6)の前記側面(6c)から延出する第2突出部(6d)を含むこと、
前記保持フレーム(2)は第1受容要素(2d1)及び第2受容要素(2d2)を含み、前記第1受容要素(2d1)は前記第1光学要素(5)の前記第1突出部(5d)を受容するよう構成されており、前記第2受容要素(2d2)は前記第2光学要素(6)の前記第2突出部(6d)を受容するよう構成されており、前記第1突出部(5d)が前記第1受容要素(2d1)によって受容されかつ前記第2突出部(6d)が前記第2受容要素(2d2)によって受容されているとき、前記第1光学要素(5)と前記第2光学要素(6)は前記主方向(x)[前記主ビーム方向(x1)]に沿って可動でありかつ前記主ビーム方向(x1)に対し直角をなす面に沿っては不動であること、
前記保持フレーム(2)は、前記第1光学要素(5)の第1コンタクト面(5e)と係合するよう構成された第1係止要素(2f1)と前記第2光学要素(6)の第2コンタクト面(6e)と係合するよう構成された第2係止要素(2f2)を含み、前記取付位置において、前記第1光学要素(5)及び前記第2光学要素(6)の前記主ビーム方向(x1)に沿って前記取付位置を超える運動が阻止されるよう、前記第1係止要素(2f1)は前記第1コンタクト面(5e)と係合しかつ前記第2係止要素(2f2)は前記第2コンタクト面(6e)と係合すること、
前記照明装置(1)は更にカバー要素(7)を含み、前記取付位置において、前記カバー要素(7)は、取付手段(7a)によって前記保持フレーム(2)の前記近位端部分(2a)に取り付けられており、前記カバー要素(7)は、前記第1光学要素(5)及び前記第2光学要素(6)を前記主ビーム方向(x1)の反対方向に沿った運動をしないように固定するよう、構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項2】
請求項1に記載の照明装置において、
前記保持フレーム(2)は、更に、少なくとも1つの距離要素(2g、2h)を含み、
前記取付位置において、前記距離要素(2g)は、前記第1光学要素(5)と前記第2光学要素(6)の間及び/又は前記第1光学要素(5)と前記保持フレーム(2)の間及び/又は前記第2光学要素(6)と前記保持フレーム(2)の間に少なくとも部分的に配置されており、
前記少なくとも1つの距離要素(2g、2h)は、前記第1光学要素(5)と前記第2光学要素(6)の間及び/又は前記第1光学要素(5)と前記保持フレーム(2)の間及び/又は前記第2光学要素(6)と前記保持フレーム(2)の間のギャップを、前記第1光学要素(5)の前記長手延伸、前記第2光学要素(6)の前記長手延伸及び/又は前記保持フレーム(2)の前記長手延伸に沿って一定に維持するよう、構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項3】
請求項1に記載の照明装置において、
前記保持フレーム(2)は、内面(2c)及び前記内面(2c)の反対側の外面(2e)を含む中空体として形成されており、前記内面(2c)は、前記取付位置において前記第1光学要素(5)及び前記第2光学要素(6)に向いており、
前記第1受容要素(2d1)は前記中空体の前記内面(2c)に配置され、かつ、前記第2受容要素(2d2)は前記近位端部分(2a)に配置されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項4】
請求項1に記載の照明装置において、
前記第1コンタクト面(5e)は前記第1光学要素(5)の前記第1突出部(5d)に形成され、かつ、前記第2コンタクト面(6e)は前記第2光学要素(6)の前記第2突出部(6d)に形成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項5】
請求項1に記載の照明装置において、
前記第1受容要素(2d1)は前記保持フレーム(2)の前記長手延伸に沿った溝部として形成され、かつ、前記第2受容要素(2d2)は前記保持フレーム(2)の前記近位端部分(2a)に形成された受容穴部として形成されており、
前記第1光学要素(5)の前記第1突出部(5d)は前記溝部に対応するよう形成され、かつ、前記第2光学要素(6)の前記第2突出部(6d)は前記受容穴部に対応するよう形成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項6】
請求項1に記載の照明装置において、
前記光源ホルダ(3)は少なくとも2つの基準要素(3a、3b)を含み、かつ、前記第1光学要素(5)と前記第2光学要素(6)は夫々少なくとも1つの対応基準要素(5f、6f)を含み、
各対応基準要素(5f、6f)は、前記取付位置において前記基準要素(3a、3b)と夫々対応する対応基準要素(5f、6f)との嵌合が前記第1光学要素(5)及び前記第2光学要素(6)の夫々に対する前記光源ホルダ(3)の位置を固定するように、前記光源ホルダ(3)の夫々対応する基準要素(3a、3b)と嵌合するよう、構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項7】
請求項1に記載の照明装置において、
前記第1光源群(4a)及び/又は前記第2光源群(4b)は、前記光源ホルダ(3)上において交互に配置された2つの異なるタイプの光源を含み、
第1のタイプの光源は白色光を放出するよう構成されており、
第2のタイプの光源は非白色光を放出するよう構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項8】
請求項1に記載の照明装置において、
前記第1光学要素(5)及び/又は前記第2光学要素(6)の受光面(5a、6a)、放光面(5b、6b)及び側面(5c、6c)は透明な中実体(solid body)を形成し、
受光面(5a、6a)によって受光された光は前記中実体の内部において側面(5c、6c)で全内反射しながら放光面(5b、6b)へ向かって進行すること
を特徴とする、照明装置。
【請求項9】
請求項1に記載の照明装置において、
前記取付位置において、前記保持フレーム(2)は、前記第1光学要素(5)の前記側面(5c)及び/又は前記第2光学要素(6)の前記側面(6c)を少なくとも部分的に囲んでいること
を特徴とする、照明装置。
【請求項10】
請求項1に記載の照明装置において、
前記カバー要素(7)は冷却装置として構成されており、
前記取付位置において、前記光源ホルダ(3)は、前記カバー要素(7)と前記第1光学要素(5)及び前記第2光学要素(6)との間に配置されており、
前記カバー要素(7)は、前記光源ホルダ(3)の光源の反対側の裏面に配置され、かつ、前記第1光源群(4a)及び前記第2光源群(4b)を冷却するよう構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項11】
請求項1に記載の照明装置において、
前記取付位置において、前記取付手段(7a)は前記カバー要素(7)を前記保持フレーム(2)に取り付けており、
前記第2光学要素(6)の少なくとも1つの第2突出部(6d)は貫通孔を含み、
前記取付位置において、前記取付手段(7a)は前記カバー要素(7)から前記貫通孔を介して前記保持フレーム(2)の前記近位端部分(2a)の受容穴部内へと延伸し(嵌入し)、
前記受容穴部は、前記カバー要素(7)及び前記第2光学要素(6)の位置を前記保持フレーム(2)の前記近位端部分(2a)において固定するために、前記取付手段(7a)と嵌合するよう、構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項12】
請求項1に記載の照明装置において、
前記光源ホルダ(3)は前記カバー要素(7)に取り付けられ、
前記光源ホルダ(3)は、前記第1光源群(4a)と前記第2光源群(4b)が同じ面に配置されるように、前記第1光源群(4a)と前記第2光源群(4b)が取付けられる光源保持面を含み、
前記取付位置において、前記光源保持面は前記主ビーム方向(x1)に対し実質的に直角に配向されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項13】
請求項1に記載の照明装置において、
前記取付位置を確立するために、前記第1光学要素(5)と前記第2光学要素(6)は、前記主ビーム方向(x1)に対し実質的に平行な挿入方向(x2)に沿って前記保持フレーム(2)に対し相対的に可動であるよう、構成されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項14】
請求項1に記載の照明装置において、
前記取付位置において、前記第1光学要素(5)の前記放光面(5b)と前記第2光学要素(6)の前記放光面(6b)は実質的に同じ面に配置されていること
を特徴とする、照明装置。
【請求項15】
請求項1~14の何れかに記載の照明装置(1)を含む、車両用ランプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は2023年3月8日に出願された欧州特許出願第23160752.4号についてのパリ条約上の優先権の利益を主張するものであり、当該出願の全内容は引照を以って本書に繰り込みここに記載されているものとする。
【0002】
本発明は、車両用の照明装置に関する。
前記照明装置は少なくとも2つのセグメントからなるセグメント化ライト機能、とりわけセグメント化シグナルライト(signal light)、を生成するよう構成されており、
前記照明装置は、
*近位端部分及び前記近位端部分の反対側の遠位端部分によって限定される長手延伸を有する保持フレーム、
*光源ホルダに取り付けられた第1光源群及び第2光源群を有する光源ホルダ、但し各光源群は、好ましくは共通の、主ビーム方向に沿って光を放出するよう構成されている、
*少なくとも2つの光学要素、但し
第1光学要素は、受光面、放光面、及び、前記受光面と前記放光面の間に延在する側面を含み、前記第1光学要素の前記側面は長手延伸を有し、
第2光学要素は、受光面、放光面、及び、前記受光面と前記放光面の間に延在する側面を含み、前記第2光学要素の前記側面は長手延伸を有し、
を含み、
前記光源ホルダ、前記第1光学要素及び前記第2光学要素は、取付位置において、前記保持フレームに取り付けられるよう構成されており、
前記取付位置において、
前記光源ホルダは、前記光源群(複数)の前記主ビーム方向が前記保持フレームの前記長手延伸に沿って配向されるよう、前記保持フレームの前記近位端部分に配置されており、
前記第1光学要素の前記受光面と前記第2光学要素の前記受光面は、前記第1光源群からの光が前記第1光学要素の前記受光面へ向かって放出されかつ前記第2光源群からの光が前記第2光学要素の前記受光面へ向かって放出されるよう、前記保持フレームの前記近位端部分に配置されており、前記第1光学要素の前記受光面を介して受光された光は前記第1光学要素内を通って進行し、前記第1光学要素の前記放光面を介して放出され、及び、前記第2光学要素の前記受光面を介して受光された光は前記第2光学要素内を通って進行し、前記第2光学要素の前記放光面を介して放出され、
前記第1光学要素の前記側面の前記長手延伸と前記第2光学要素の前記側面の前記長手延伸は、夫々、前記主ビーム方向に沿って延伸し、
前記第1光学要素の前記放光面と前記第2光学要素の前記放光面は、前記保持フレームの前記遠位端部分に配置されており、
前記保持フレームは、
前記第1光学要素と前記第2光学要素が前記主ビーム方向に沿って前記取付位置を超える運動及び前記主ビーム方向に対し直角をなす面内の方向に沿った運動をしないよう固定されるように、かつ、
前記第1光学要素と前記第2光学要素が、前記第1光学要素の前記側面と前記第2光学要素の前記側面との間の垂直(法線)距離(normal distance)として規定されるギャップだけ互いに対し相対的に離隔されるように、
前記取付位置において前記第1光学要素及び前記第2光学要素を固定するよう、構成されている。
【0003】
本発明は、更に、照明装置を含む、車両用ランプ、とりわけ車両用方向指示灯(turn signal lamp)、車両用前照灯又は車両用尾灯に関する。
【背景技術】
【0004】
従来技術において、セグメント化ライト機能、とりわけセグメント化シグナルライトを生成するよう構成された、車両用照明装置はよく知られている。通常は、セグメント化ライト機能の各セグメントは特定の光学要素(例えば、光を全内反射によって当該肉厚光学素子の放光面へ向かって導く肉厚光学素子)によって生成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】FR 3 097 026 A1
【特許文献2】US 2020/340640 A1
【特許文献3】CN 217 843 730 U
【特許文献4】WO 2012/132882 A1
【特許文献5】EP 2 372 235 A2
【特許文献6】EP 2 924 479 A2
【特許文献7】CN 211 600 570 U
【特許文献8】EP 3 453 947 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
個別のライトセグメント間の明確な区別を形成するために、個別の光学要素間に比較的大きなギャップを形成するか、又は、光伝搬の方向に沿って光学要素間にシールド要素ないしブラインド(遮光要素)を配することが知られている。ブラインドを配すること又は大きなギャップを適用することによって、異なる光学要素からの光は観察者によってより容易に区別されることができ、その結果、セグメント化ライト機能の個別セグメント(複数)の鮮明かつ鮮鋭な視覚化(画像化)が得られる。しかしながら、ブラインド及びシールド要素は照明装置全体をより複雑にするうえ、そのような部品は車両用ランプに適用及び固定することは困難である。なぜなら、車両用ランプは振動及びその他の機械的力を受けるからである。個別光学要素間の相当に大きなギャップを与えるという代替策は、複数の(multiple)セグメントからまとめ上げられる全体的なライト機能の光学的印象を悪化させる。
【0007】
本発明の目的は、セグメント化ライト機能を形成可能でありかつ同時に改善され簡単化された構造を有する車両用照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の視点により、車両用の照明装置が提供される。
前記照明装置は少なくとも2つのセグメントからなるセグメント化ライト機能を生成するよう構成されている。
前記照明装置は、
*近位端部分及び前記近位端部分の反対側の遠位端部分によって限定される長手延伸を有する保持フレーム、
*光源ホルダに取り付けられた第1光源群及び第2光源群を有する光源ホルダ、但し各光源群は主ビーム方向に沿って光を放出するよう構成されている、
*少なくとも2つの光学要素、但し
第1光学要素は、受光面、放光面、及び、前記受光面と前記放光面の間に延在する側面を含み、前記第1光学要素の前記側面は長手延伸を有し、
第2光学要素は、受光面、放光面、及び、前記受光面と前記放光面の間に延在する側面を含み、前記第2光学要素の前記側面は長手延伸を有し、
を含み、
前記光源ホルダ、前記第1光学要素及び前記第2光学要素は、取付位置において、前記保持フレームに取り付けられるよう構成されており、
前記取付位置において、
前記光源ホルダは、前記光源群(複数)の前記主ビーム方向が前記保持フレームの前記長手延伸に沿って配向されるよう、前記保持フレームの前記近位端部分に配置されており、
前記第1光学要素の前記受光面と前記第2光学要素の前記受光面は、前記第1光源群からの光が前記第1光学要素の前記受光面へ向かって放出されかつ前記第2光源群からの光が前記第2光学要素の前記受光面へ向かって放出されるよう、前記保持フレームの前記近位端部分に配置されており、前記第1光学要素の前記受光面を介して受光された光は前記第1光学要素内を通って進行し、前記第1光学要素の前記放光面を介して放出され、及び、前記第2光学要素の前記受光面を介して受光された光は前記第2光学要素内を通って進行し、前記第2光学要素の前記放光面を介して放出され、
前記第1光学要素の前記側面の前記長手延伸と前記第2光学要素の前記側面の前記長手延伸は、夫々、前記主ビーム方向に沿って延伸し、
前記第1光学要素の前記放光面と前記第2光学要素の前記放光面は、前記保持フレームの前記遠位端部分に配置されており、
前記保持フレームは、
前記第1光学要素と前記第2光学要素が前記主ビーム方向に沿って前記取付位置を超える運動及び前記主ビーム方向に対し直角をなす面内の方向に沿った運動をしないよう固定されるように、かつ、
前記第1光学要素と前記第2光学要素が、前記第1光学要素の前記側面と前記第2光学要素の前記側面との間の垂直(法線)距離(normal distance)として規定されるギャップだけ互いに対し相対的に離隔されるように、
前記取付位置において前記第1光学要素及び前記第2光学要素を固定するよう、構成されている。
前記第1光学要素は前記第1光学要素の前記側面から延出する第1突出部を含み、前記第2光学要素は前記第2光学要素の前記側面から延出する少なくとも1つの第2突出部を含み、
前記保持フレームは第1受容要素及び第2受容要素を含み、前記第1受容要素は前記第1光学要素の前記第1突出部を受容するよう構成されており、前記第2受容要素は前記第2光学要素の前記第2突出部を受容するよう構成されており、前記第1突出部が前記第1受容要素によって受容されかつ前記第2突出部が前記第2受容要素によって受容されているとき、前記第1光学要素と前記第2光学要素は前記主ビーム方向に沿って可動でありかつ前記主ビーム方向に対し直角をなす面に沿っては不動であり、
前記保持フレームは、前記第1光学要素の第1コンタクト面と係合するよう構成された少なくとも1つの第1係止要素と前記第2光学要素の第2コンタクト面と係合するよう構成された少なくとも1つの第2係止要素を含み、前記取付位置において、前記第1光学要素及び前記第2光学要素の前記主ビーム方向に沿って前記取付位置を超える運動が阻止されるよう、前記(第1)係止要素は前記第1コンタクト面と係合しかつ前記第2係止要素は前記第2コンタクト面と係合し、
前記照明装置は更にカバー要素を含み、前記取付位置において、前記カバー要素は、取付手段によって前記保持フレームの前記近位端部分に取り付けられており、前記カバー要素は、前記第1光学要素及び前記第2光学要素を前記主ビーム方向の反対方向に沿った運動をしないように固定するよう、構成されている。
本発明の第2の視点により、本発明の照明装置を含む、車両用ランプが提供される。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(形態1)上記本発明の第1の視点参照。
(形態2)形態1に記載の照明装置において、
前記保持フレームは、更に、少なくとも1つの距離要素を含み、
前記取付位置において、前記距離要素は、前記第1光学要素と前記第2光学要素の間及び/又は前記第1光学要素と前記保持フレームの間及び/又は前記第2光学要素と前記保持フレームの間に少なくとも部分的に配置されており、
前記少なくとも1つの距離要素は、前記第1光学要素と前記第2光学要素の間及び/又は前記第1光学要素と前記保持フレームの間及び/又は前記第2光学要素と前記保持フレームの間のギャップを、前記第1光学要素の前記長手延伸、前記第2光学要素の前記長手延伸及び/又は前記保持フレームの前記長手延伸に沿って一定に維持するよう、構成されていること
が好ましい。
(形態3)形態1又は2に、とりわけ形態1に記載の照明装置において、
前記保持フレームは、内面及び前記内面の反対側の外面を含む中空体として形成されており、前記内面は、前記取付位置において前記第1光学要素及び前記第2光学要素に向いており、
前記第1受容要素は前記中空体の前記内面に配置され、かつ、前記第2受容要素は前記近位端部分に配置されていること
が好ましい。
(形態4)形態1~3の何れかに、とりわけ形態1に記載の照明装置において、
前記第1コンタクト面は前記第1光学要素の前記第1突出部に形成され、かつ、前記第2コンタクト面は前記第2光学要素の前記第2突出部に形成されていること
が好ましい。
(形態5)形態1~4の何れかに、とりわけ形態1に記載の照明装置において、
前記第1受容要素は前記保持フレームの前記長手延伸に沿った溝部として形成され、かつ、前記第2受容要素は前記保持フレームの前記近位端部分に形成された受容穴部として形成されており、
前記第1光学要素の前記第1突出部は前記溝部に対応するよう形成され、かつ、前記第2光学要素の前記第2突出部は前記受容穴部に対応するよう形成されていること
が好ましい。
(形態6)形態1~5の何れかに、とりわけ形態1に記載の照明装置において、
前記光源ホルダは少なくとも2つの基準要素を含み、かつ、前記第1光学要素と前記第2光学要素は夫々少なくとも1つの対応基準要素を含み、
各対応基準要素は、前記取付位置において前記基準要素と夫々対応する対応基準要素との嵌合が前記第1光学要素及び前記第2光学要素の夫々に対する前記光源ホルダの位置を固定するように、前記光源ホルダの夫々対応する基準要素と嵌合するよう、構成されていること
が好ましい。
(形態7)形態1~6の何れかに、とりわけ形態1に記載の照明装置において、
前記第1光源群及び/又は前記第2光源群は、前記光源ホルダ上において交互に配置された2つの異なるタイプの光源を含み、
第1のタイプの光源は白色光を放出するよう構成されており、
第2のタイプの光源は非白色光を放出するよう構成されていること
が好ましい。
(形態8)形態1~7の何れかに、とりわけ形態1に記載の照明装置において、
前記第1光学要素及び/又は前記第2光学要素の受光面、放光面及び側面は透明な中実体(solid body)を形成し、
受光面によって受光された光は前記中実体の内部において側面で全内反射しながら放光面へ向かって進行すること
が好ましい。
(形態9)形態1~8の何れかに、とりわけ形態1に記載の照明装置において、
前記取付位置において、前記保持フレームは、前記第1光学要素の前記側面及び/又は前記第2光学要素の前記側面を少なくとも部分的に囲んでいること
が好ましい。
(形態10)形態1~9の何れかに、とりわけ形態1に記載の照明装置において、
前記カバー要素は冷却装置として構成されており、
前記取付位置において、前記光源ホルダは、前記カバー要素と前記第1光学要素及び前記第2光学要素との間に配置されており、
前記カバー要素は、前記光源ホルダの光源の反対側の裏面に配置され、かつ、前記第1光源群及び前記第2光源群を冷却するよう構成されていること
が好ましい。
(形態11)形態1~10の何れかに、とりわけ形態1に記載の照明装置において、
前記取付位置において、前記取付手段は前記カバー要素を前記保持フレームに取り付けており、
前記第2光学要素の少なくとも1つの第2突出部は貫通孔を含み、
前記取付位置において、前記取付手段は前記カバー要素から前記貫通孔を介して前記保持フレームの前記近位端部分の受容穴部内へと延伸し(嵌入し)、
前記受容穴部は、前記カバー要素及び前記第2光学要素の位置を前記保持フレームの前記近位端部分において固定するために、前記取付手段と嵌合するよう、構成されていること
が好ましい。
(形態12)形態1~11の何れかに、とりわけ形態1に記載の照明装置において、
前記光源ホルダは前記カバー要素に取り付けられ、
前記光源ホルダは、前記第1光源群と前記第2光源群が同じ面に配置されるように、前記第1光源群と前記第2光源群が取付けられる光源保持面を含み、
前記取付位置において、前記光源保持面は前記主ビーム方向に対し実質的に直角に配向されていること
が好ましい。
(形態13)形態1~12の何れかに、とりわけ形態1に記載の照明装置において、
前記取付位置を確立するために、前記第1光学要素と前記第2光学要素は、前記主ビーム方向に対し実質的に平行な挿入方向に沿って前記保持フレームに対し相対的に可動であるよう、構成されていること
が好ましい。
(形態14)形態1~13の何れかに、とりわけ形態1に記載の照明装置において、
前記取付位置において、前記第1光学要素の前記放光面と前記第2光学要素の前記放光面は実質的に同じ面に配置されていること
が好ましい。
(形態15)上記本発明の第2の視点参照。
【0010】
本発明の第1の視点は、第1光学要素及び第2光学要素が、両方とも、光伝搬の方向(主ビーム方向)に沿って、光伝搬の方向の反対方向に沿って、更には、光伝搬の方向に対し直角をなす(実質的に垂直な)面に沿って固定される(secured or fixed)という一利点を提供する。本発明の他の一利点は取付位置が好都合な方法で確立可能であるということであるが、これは、第1光学要素と第2光学要素は、取付位置に到達するために、(長手(縦)スリーブないしシェル要素としても記述可能な(称され得る))保持フレームによって規定される限定された(狭い)空間内において主ビーム方向に沿ってスライドすることができるからである。第1受容要素、第2受容要素、第1係止要素、第2係止要素及びカバー要素は、協働して、保持フレーム内における第1光学要素と第2光学要素の固定を有利に提供する。好ましくは、第1光学要素の側面は主ビーム方向に対し直角をなす方向において第1光学要素を限定し、第2光学要素の側面は主ビーム方向に対し直角をなす方向において第2光学要素を限定する。本照明装置は第3又は第4以上の光学要素を含むことができるが、これらの付加的光学要素は第1光学要素の第1突出部と同等の突出部を含むことができ、更に、保持フレームは付加的受容要素を含むことができるが、各受容要素は対応する光学要素の特定の突出部に対応する。各光学要素は2つ又は3つ以上の突出部を含むことができ、保持フレームは複数の受容要素を含むことができ、各受容要素は特定の突出部に対応しかつその対応する突出部と係合(嵌合)するよう構成されている。
【0011】
有利には、保持フレームは、更に、少なくとも1つの、好ましくは複数の、距離要素(スペーサ)を含み、取付位置において、距離要素は、第1光学要素と第2光学要素の間及び/又は第1光学要素と保持フレームの間及び/又は第2光学要素と保持フレームの間に少なくとも部分的に配置されており、少なくとも1つの距離要素は、第1光学要素と第2光学要素の間及び/又は第1光学要素と保持フレームの間及び/又は第2光学要素と保持フレームの間のギャップを、第1光学要素の長手延伸、第2光学要素の長手延伸及び/又は保持フレームの長手延伸に沿って一定に維持するよう、構成されている。これは、明確かつ区別可能なライトセグメント(複数)を提供するという利点を有する。距離要素は、保持フレームの遠位端部分又は近位端部分に配されることができる。
【0012】
有利には、保持フレームは、内面及び内面の反対側にある外面を含む中空体として形成され、内面は、取付位置において第1光学要素及び第2光学要素に向いており、第1受容要素は中空体の内面に配置され、かつ、第2受容要素は近位端部分に配置される。
【0013】
有利には、第1コンタクト面は第1光学要素の第1突出部に形成され、かつ、第2コンタクト面は第2光学要素の第2突出部に形成される。好ましくは、第1コンタクト面は主ビーム方向に対し直角に配向される。好ましくは、第2コンタクト面は主ビーム方向に対し直角に配向される。
【0014】
有利には、第1受容要素は保持フレームの長手延伸に沿った溝部として形成され、かつ、第2受容要素は保持フレームの近位端部分に形成された受容穴部として形成され、第1光学要素の第1突出部は溝部に対応するよう形成され、かつ、第2光学要素の第2突出部は受容穴部に対応するよう形成される。
【0015】
有利には、取付位置において、第1光学要素が第1光源群からの光のみを受光しかつ第2光学要素が第2光源群からの光のみを受光するよう、光源ホルダは第1光学要素及び第2光学要素に対し(相対的に)配置される。
【0016】
有利には、光源ホルダは少なくとも2つの基準要素を含み、かつ、第1光学要素と第2光学要素は夫々少なくとも1つの対応基準要素を含み、各対応基準要素は、取付位置において基準要素と夫々対応する対応基準要素との嵌合が第1光学要素及び第2光学要素の夫々に対する光源ホルダの位置を固定するように、好ましくは第1光学要素が第1光源群からの光のみを受光しかつ第2光学要素が第2光源群からの光のみを受光するように、前記光源ホルダの夫々対応する基準要素と嵌合するよう構成される。有利には、カバー要素は付加的基準要素を含み、付加的基準要素は、取付位置において、付加的基準要素が光源ホルダの基準要素及び第1光学要素及び第2光学要素の対応基準要素と整列するよう、カバー要素の特定の位置に配置される。好ましくは、基準要素と付加的(基準)要素は貫通孔(スルーホール)として形成され、対応基準要素は突起(spikes)として形成され、突起の形状は貫通孔の形状に対応する。
【0017】
有利には、第1光源群及び/又は第2光源群は、光源ホルダ上において交互に(二次元状配置の場合は、市松模様のように、一方向において交互にかつ該一方向に対する横方向においても交互に)配置された2つの異なるタイプの光源を含み、第1のタイプの光源は白色光を放出するよう構成され、第2のタイプの光源は非白色光、とりわけ琥珀色(ないし黄色:amber)光を放出するよう構成される。これは、生成可能なセグメント化ライト機能(複数)のより大きな多様性(バリエーション)を提供するという利点を有する。
【0018】
有利には、第1光学要素及び/又は第2光学要素の受光面、放光面及び側面は透明な中実体(solid body)を形成し、受光面によって受光された光は中実体の内部において側面で全内反射しながら放光面へ向かって進行する。
【0019】
有利には、取付位置において、保持フレームは、第1光学要素の側面及び/又は第2光学要素の側面を少なくとも部分的に、好ましくは完全に、(取り)囲む(包囲する)。
【0020】
有利には、取付位置において、保持フレームの長手延伸、第1光学要素の長手延伸及び第2光学要素の長手延伸は互いに対し実質的に平行をなす。
【0021】
有利には、カバー要素は冷却装置、とりわけ冷却プレート、として構成され、取付位置において、光源ホルダは、カバー要素と第1光学要素及び第2光学要素との間に配置され、カバー要素は、光源ホルダの光源の反対(背向)側の裏面に配置され、かつ、第1光源群及び第2光源群を冷却するよう構成される。好ましくは、カバー要素は冷却フィンが取り付けられる平坦(フラット)部分を含み、該平坦部分は取付位置において主ビーム方向に対し直角に配向され、フィンは平坦部分の光源の反対(背向)側の裏面に配置される。
【0022】
有利には、取付位置において、取付手段はカバー要素、及び好ましくは光源ホルダ、を保持フレームに取り付けており、第2光学要素の少なくとも1つの第2突出部は貫通孔を含み、取付位置において、取付手段はカバー要素から該貫通孔を介して保持フレームの近位端部分の受容穴部内へと延伸し(嵌入し)、受容穴部は、カバー要素及び第2光学要素、及び好ましくは光源ホルダ、の位置を保持フレームの近位端部分において固定するために、取付手段と嵌合するよう、構成される。
【0023】
有利には、光源ホルダはカバー要素に取り付けられ、光源ホルダは、第1光源群と第2光源群が同じ面に配置されるように、第1光源群と第2光源群が取付けられる、好ましくはフラット(平坦)な、光源保持面を含み、取付位置において、光源保持面は主ビーム方向に対し実質的に直角に配向される。
【0024】
有利には、取付位置を確立するために、第1光学要素と第2光学要素は、主ビーム方向に対し実質的に平行な挿入方向に沿って保持フレームに対し相対的に可動であるよう、好ましくは保持フレームの保持部分内に挿入可能であるよう、構成される。
【0025】
有利には、取付位置において、第1光学要素の放光面と第2光学要素の放光面は実質的に同じ面に配置される。
【0026】
有利には、第1係止要素は第1受容要素の遠位端部分に配置され、とりわけ、第1係止要素は主ビーム方向に沿って第1受容要素の長手延伸を限定し得る。
【0027】
有利には、第2係止要素は保持フレームの近位端部分に配置され、とりわけ、第2係止要素は主ビーム方向に沿って第2受容要素の長手延伸を限定し得る。
【0028】
「水平」、「垂直」、「左」、「右」等のような方向(配向)を示す用語は、照明装置が車両においてその指定された位置に組み込まれた車両用前照灯に取り付けられている場合における、方向として理解されるべきものである。
【0029】
以下に、本発明を更に説明するために、図面に示されるような、例示的かつ非限定的な実施形態(実施例)について説明する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本発明の一実施形態に応じた照明装置の一例の分解図。
【
図2】
図1の組み立てられた照明装置の部分的正面図。
【
図3】光源ホルダとカバー要素を備えていない、
図1の組み立てられた照明装置の部分的背面図。
【
図5】カバー要素を備えていない、
図1の組み立てられた照明装置の背面図。
【
図6】カバー要素と光源ホルダを備えていない、
図1の組み立てられた照明装置の他の斜視背面図。
【実施例0031】
図1は本発明に応じた照明装置1の一実施形態の分解図を示す。照明装置1は好ましくは車両用であり、該照明装置1は、少なくとも2つのセグメントから構成されるセグメント化ライト機能、とりわけセグメント化シグナルライトを生成するよう構成されている。
【0032】
照明装置1は、近位端部分2aと近位端部分2aの反対側にある遠位端部分2bとによって限定(画定)される長手延伸(縦長さ:longitudinal extension)を有する保持フレーム2を含む。照明装置1は光源ホルダ3を含み、光源ホルダ3は光源ホルダ3に取り付けられた第1光源群4a及び第2光源群4bを有し、各光源群4a、4bは、好ましくは共通の、主ビーム方向x1に沿って光を放出するよう構成されている。図示の実施形態では、第1光源群4aと第2光源群4bは、光源ホルダ3上において交互に配置された2つの異なるタイプの光源を含む。好ましくは、第1タイプの光源は白色光を放出するよう構成されており、第2タイプの光源は非白色光、とりわけ琥珀色(amber)光を放出するよう構成されている。
【0033】
照明装置1は少なくとも2つの光学要素5、6を含む。図示の実施形態では、3つの光学要素が示されている。第3の(及び全ての追加の)光学要素は任意的である。
【0034】
第1光学要素5は受光面5a、放光面5b及び側面5cを含み、側面5cは受光面5aと放光面5bの間に延在している。第1光学要素5の側面5cは長手延伸(縦長さ)を有する。第2光学要素6も受光面6a、放光面6b及び側面6cを含み、側面6cは受光面6aと放光面6bの間に延在している。第2光学要素6の側面6cは長手延伸(縦長さ)を有する。図示の実施形態では、第1光学要素5及び第2光学要素6の受光面5a、6a、放光面5b、6b及び側面5c、6cは夫々透明な中実体を形成する。受光面5a、6aによって受光された光は夫々の中実体の内部において夫々の側面5c、6cにおける全内反射によってその放光面5b、6bへ向かって進行する。
【0035】
光源ホルダ3、第1光学要素5及び第2光学要素6は取付位置において保持フレーム2に取り付けられるよう構成されている。取付位置において、光源ホルダ3は、光源群4a、4bの主ビーム方向x1が保持フレーム2の長手延伸に沿って配向されるよう、保持フレーム2の近位端部分2aに配置される。取付位置において、保持フレーム2の長手延伸、第1光学要素5の長手延伸及び第2光学要素6の長手延伸は互いに対し実質的に平行をなす。
【0036】
本質的に、取付位置において、保持フレーム2は、シェル状構造体として、第1光学要素5の側面5c及び/又は第2光学要素6の側面6cを少なくとも部分的に、好ましくは完全に、取り囲む(包囲する)。
【0037】
第1光学要素5の受光面5aと第2光学要素6の受光面6aは、セグメント化ライト機能を形成するために、第1光源群4aからの光が第1光学要素5の受光面5aへ向かって放出されかつ第2光源群4bからの光が第2光学要素6の受光面6aへ向かって放出されるよう、保持フレーム2の近位端部分2aに配置される。この目的のために、第1光学要素5の受光面5aを介して受光された光は第1光学要素5内を通って進行し、第1光学要素5の放光面5bを介して放出され、かつ、第2光学要素6の受光面6aを介して受光された光は第2光学要素6内を通って進行し、第2光学要素6の放光面6bを介して放出される。第1光学要素5の側面5cの長手延伸と第2光学要素6の側面6cの長手延伸は、夫々、主ビーム方向x1に沿って延伸している。更に、取付位置において、光源ホルダ3は、第1光学要素5が第1光源群4aからの光を専ら受光しかつ第2光学要素6が第2光源群4bからの光を専ら受光するよう、第1光学要素5及び第2光学要素6に対し(相対的に)配置されている。
【0038】
第1光学要素5の放光面5bと第2光学要素6の放光面6bは、保持フレーム2の遠位端部分2bに配置される。更に、図示の実施形態では、取付位置において、第1光学要素5の放光面5bと第2光学要素6の放光面6bは実質的に同じ面、好ましくは垂直面に配置される。
【0039】
保持フレーム2は、第1光学要素5と第2光学要素6が主ビーム方向x1に沿って取付位置を超える運動及び主ビーム方向x1に対し直角をなす面内の方向に沿った運動をしないように固定されるよう、取付位置において第1光学要素5及び第2光学要素6を固定するよう、構成されている。更に、第1光学要素5と第2光学要素6は、第1光学要素5の側面5cと第2光学要素6の側面6cとの間の垂直(法線)距離(normal distance)として規定されるギャップだけ互いに対し相対的に離隔される。
【0040】
保持フレーム2の内部における第1光学要素5と第2光学要素6の固定された結合を確立するために、第1光学要素5は第1光学要素5の側面5cから延出する第1突出部5dを含み、第2光学要素6は第2光学要素6の側面6cから延出する第2突出部6dを含む。保持フレーム2は第1受容要素2d1及び第2受容要素2d2を含む。第1受容要素2d1は第1光学要素5の第1突出部5dを受容するよう構成されており、第2受容要素2d2は第2光学要素6の第2突出部6dを受容するよう構成されている。第1突出部5dが第1受容要素2d1によって受容されかつ第2突出部6dが第2受容要素2d2によって受容されているとき、第1光学要素5と第2光学要素6は主ビーム方向x1に沿って可動(ないしスライド可能)でありかつ主ビーム方向x1に対し直角をなす面に沿っては不動である。
【0041】
保持フレーム2は、更に、第1光学要素5の第1コンタクト面5eと係合(嵌合)するよう構成された第1係止要素2f1と第2光学要素6の第2コンタクト面6eと係合(嵌合)するよう構成された第2係止要素2f2を含む。第1光学要素5及び第2光学要素6の主ビーム方向x1に沿って取付位置を超える運動が阻止されるよう、取付位置において、第1係止要素2f1は第1コンタクト面5eと係合(嵌合)しかつ第2係止要素2f2は第2コンタクト面6eと係合(嵌合)する。
【0042】
照明装置1は、更に、カバー要素7を含み、取付位置において、カバー要素7は、取付手段7aによって保持フレーム2の近位端部分2aに取り付けられる。カバー要素7は、第1光学要素5及び第2光学要素6を主ビーム方向x1の反対方向に沿った運動をしないように固定するよう、構成されている。
【0043】
図示の実施形態では、カバー要素7は冷却装置、とりわけ冷却プレート、として構成されており、取付位置において、光源ホルダ3は、カバー要素7と第1光学要素5及び第2光学要素6との間に配置されている。カバー要素7は、光源ホルダ3の光源の反対側の(光源に背向する)裏面に配置され、かつ、第1光源群4a及び第2光源群4bを冷却するよう構成されている。
【0044】
取付位置において、取付手段7aはカバー要素7、及び好ましくは光源ホルダ3、を保持フレーム2に取り付ける。第2光学要素6の少なくとも1つの第2突出部6dは貫通孔を含む。取付位置において、取付手段7aはカバー要素7から貫通孔を介して保持フレーム2の近位端部分2aの受容穴部内へと延伸(嵌入)する。受容穴部は、カバー要素7、第2光学要素6、及び好ましくは光源ホルダ3、の位置を保持フレーム2の近位端部分2aにおいて固定するために、取付手段7aと嵌合するよう、構成されている。
【0045】
光源ホルダ3はカバー要素7に取り付けられ得る。光源ホルダ3は、第1光源群4aと第2光源群4bが同じ面に配置されるように、第1光源群4aと第2光源群4bが取付けられる、好ましくはフラットな、光源保持面を含む。取付位置において、光源保持面は主ビーム方向x1に対し実質的に直角に配向されている。
【0046】
図3は、光源ホルダ3及びこれに取り付けられるカバー要素7を備えていない、組み立てられた照明装置1の一例の部分的背面図を示す。
【0047】
図5は、保持フレーム(フレーム要素)2の近位端部分2aに取り付けられた光源ホルダ3を備えるが、これに取り付けられるカバー要素7を備えていない、組み立てられた照明装置1の一例を示す。
【0048】
図2は、第1光学要素5の放光面5bと第2光学要素6の放光面6bが示されている、[照明装置1の]部分的正面図を示す。第1光学要素5と第2光学要素6と保持フレーム2の間には、距離要素(複数)2gと付加的距離要素(複数)2hがある。取付位置において、距離要素2g、2hは、第1光学要素5と第2光学要素6の間及び第1光学要素5と保持フレーム2の間及び第2光学要素6と保持フレーム2の間に少なくとも部分的に配置されている。距離要素2g、2hは、第1光学要素5と第2光学要素6の間及び第1光学要素5と保持フレーム2の間及び第2光学要素6と保持フレーム2の間のギャップを、第1光学要素5の長手延伸、第2光学要素6の長手延伸及び保持フレーム2の長手延伸に沿って一定に維持するよう、構成されている。
【0049】
図6に、より詳細には
図4及び
図5に示されているように、光源ホルダ3は複数の基準要素3a、3bを含み、第1光学要素5と第2光学要素6は夫々複数の対応基準要素5f、6fを含む。各対応基準要素5f、6fは、取付位置において基準要素3a、3bと夫々対応する対応基準要素5f、6fとの嵌合が第1光学要素5及び第2光学要素6の夫々に対する光源ホルダ3の位置を固定するように、光源ホルダ3の夫々対応する基準要素3a、3bと嵌合するよう、構成されている。
【0050】
図7において見出すことができるように、図示の実施形態では、保持フレーム2は内面2c及び内面2cの反対側の外面2eを含む中空体として形成されており、内面2cは取付位置において第1光学要素5及び第2光学要素6に向いている。第1受容要素2d1は中空体の内面2cに配置され、かつ、第2受容要素2d2は近位端部分2aに配置されている。
【0051】
図示の実施形態では、第1受容要素2d1は保持フレーム2の長手延伸に沿った溝部として形成され、かつ、第2受容要素2d2は保持フレーム2の近位端部分2aに形成された受容穴部として形成されている。第1光学要素5の第1突出部5dは溝部に対応するよう形成され、かつ、第2光学要素6の第2突出部6dは受容穴部に対応するよう形成されている。第1係止要素2f1は溝部の端部分であり、第2係止要素2f2は受容穴部の端部分である。図示の実施形態では、第1コンタクト面5eは第1光学要素5の第1突出部5dに形成され、第2コンタクト面6eは第2光学要素6の第2突出部6dに形成されている。
【0052】
取付位置を確立するために、第1光学要素5と第2光学要素6は、主ビーム方向x1に対し実質的に平行な挿入方向x2に沿って保持フレーム2に対し相対的に可動であるように、好ましくは保持フレーム2の保持部分内に挿入可能であるように、構成されている。
【0053】
上記の実施形態及び実施例の全部又は一部は以下の付記として記載可能であるが、それらに限定されない。
[付記1]車両用の照明装置。
前記照明装置は少なくとも2つのセグメントからなるセグメント化ライト機能、とりわけセグメント化シグナルライト、を生成するよう構成されている。
前記照明装置は、
*近位端部分及び前記近位端部分の反対側の遠位端部分によって限定(画定)される長手延伸(部)を有する保持フレーム、
*光源ホルダに取り付けられた第1光源群及び第2光源群を有する光源ホルダ、但し各光源群は、好ましくは共通の、主ビーム方向に沿って光を放出するよう構成されている、
*少なくとも2つの光学要素、但し
第1光学要素は、受光面、放光面、及び、前記受光面と前記放光面の間に延在する側面を含み、前記第1光学要素の前記側面は長手延伸(部)を有し、
第2光学要素は、受光面、放光面、及び、前記受光面と前記放光面の間に延在する側面を含み、前記第2光学要素の前記側面は長手延伸(部)を有し、
を含む。
前記光源ホルダ、前記第1光学要素及び前記第2光学要素は、取付位置において、前記保持フレームに取り付けられるよう構成されている。
前記取付位置において、
前記光源ホルダは、前記光源群(複数)の前記主ビーム方向が前記保持フレームの前記長手延伸(部)に沿って配向されるよう、前記保持フレームの前記近位端部分に配置されており、
前記第1光学要素の前記受光面と前記第2光学要素の前記受光面は、前記第1光源群からの光が前記第1光学要素の前記受光面へ向かって放出されかつ前記第2光源群からの光が前記第2光学要素の前記受光面へ向かって放出されるよう、前記保持フレームの前記近位端部分に配置されており、前記第1光学要素の前記受光面を介して受光された光は前記第1光学要素内を通って進行し、前記第1光学要素の前記放光面を介して放出され、及び、前記第2光学要素の前記受光面を介して受光された光は前記第2光学要素内を通って進行し、前記第2光学要素の前記放光面を介して放出され、
前記第1光学要素の前記側面の前記長手延伸(部)と前記第2光学要素の前記側面の前記長手延伸(部)は、夫々、前記主ビーム方向に沿って延伸し、
前記第1光学要素の前記放光面と前記第2光学要素の前記放光面は、前記保持フレームの前記遠位端部分に配置されている。
前記保持フレームは、
前記第1光学要素と前記第2光学要素が前記主ビーム方向に沿って前記取付位置を超える運動及び前記主ビーム方向に対し直角をなす面内の方向に沿った運動をしないよう固定されるように、かつ、
前記第1光学要素と前記第2光学要素が、前記第1光学要素の前記側面と前記第2光学要素の前記側面との間の垂直(法線)距離(normal distance)として規定されるギャップだけ互いに対し相対的に離隔されるように、
前記取付位置において前記第1光学要素及び前記第2光学要素を固定するよう、構成されている。
前記第1光学要素は前記第1光学要素の前記側面から延出する第1突出部を含み、前記第2光学要素は前記第2光学要素の前記側面から延出する第2突出部を含む。
前記保持フレームは第1受容要素及び第2受容要素を含む。
前記第1受容要素は前記第1光学要素の前記第1突出部を受容するよう構成されており、前記第2受容要素は前記第2光学要素の前記第2突出部を受容するよう構成されている。
前記第1突出部が前記第1受容要素によって受容されかつ前記第2突出部が前記第2受容要素によって受容されているとき、前記第1光学要素と前記第2光学要素は前記主ビーム方向に沿って可動でありかつ前記主ビーム方向に対し直角をなす面に沿っては不動である。
前記保持フレームは、前記第1光学要素の第1コンタクト面と係合するよう構成された第1係止要素と前記第2光学要素の第2コンタクト面と係合するよう構成された第2係止要素を含む。
前記取付位置において、前記第1光学要素及び前記第2光学要素の前記主ビーム方向に沿って前記取付位置を超える運動が阻止されるよう、前記第1係止要素は前記第1コンタクト面と係合しかつ前記第2係止要素は前記第2コンタクト面と係合する。
前記照明装置は更にカバー要素を含む。
前記取付位置において、前記カバー要素は、取付手段によって前記保持フレームの前記近位端部分に取り付けられている。
前記カバー要素は、前記第1光学要素及び前記第2光学要素を前記主ビーム方向の反対方向に沿った運動をしないように固定するよう、構成されている。
[付記2]付記1に記載の照明装置において、
前記保持フレームは、更に、少なくとも1つの、好ましくは複数の、距離要素を含む;
前記取付位置において、前記距離要素は、前記第1光学要素と前記第2光学要素の間及び/又は前記第1光学要素と前記保持フレームの間及び/又は前記第2光学要素と前記保持フレームの間に少なくとも部分的に配置されている;
前記少なくとも1つの距離要素は、前記第1光学要素と前記第2光学要素の間及び/又は前記第1光学要素と前記保持フレームの間及び/又は前記第2光学要素と前記保持フレームの間のギャップを、前記第1光学要素の前記長手延伸(部)、前記第2光学要素の前記長手延伸(部)及び/又は前記保持フレームの前記長手延伸(部)に沿って一定に維持するよう、構成されている。
[付記3]付記1又は2に記載の照明装置において、
前記保持フレームは、内面及び前記内面の反対側の外面を含む中空体として形成されている;前記内面は、前記取付位置において前記第1光学要素及び前記第2光学要素に向いている;
前記第1受容要素は前記中空体の前記内面に配置され、かつ、前記第2受容要素は前記近位端部分に配置されている。
[付記4]付記1~3の何れかに記載の照明装置において、
前記第1コンタクト面は前記第1光学要素の前記第1突出部に形成され、かつ、前記第2コンタクト面は前記第2光学要素の前記第2突出部に形成されている。
[付記5]付記1~4の何れかに記載の照明装置において、
前記第1受容要素は前記保持フレームの前記長手延伸(部)に沿った溝(部)として形成され、かつ、前記第2受容要素は前記保持フレームの前記近位端部分に形成された受容穴(部)として形成されている;
前記第1光学要素の前記第1突出部は前記溝(部)に対応するよう形成され、かつ、前記第2光学要素の前記第2突出部は前記受容穴(部)に対応するよう形成されている。
[付記6]付記1~5の何れかに記載の照明装置において、
前記光源ホルダは少なくとも2つの基準要素を含み、かつ、前記第1光学要素と前記第2光学要素は夫々少なくとも1つの対応基準要素を含む;
各対応基準要素は、前記取付位置において前記基準要素と夫々対応する対応基準要素との嵌合が前記第1光学要素及び前記第2光学要素の夫々に対する前記光源ホルダの位置を固定するように、好ましくは第1光学要素が第1光源群からの光のみを受光しかつ第2光学要素が第2光源群からの光のみを受光するよう、前記光源ホルダの夫々対応する基準要素と嵌合するよう、構成されている。
[付記7]付記1~6の何れかに記載の照明装置において、
前記第1光源群及び/又は前記第2光源群は、前記光源ホルダ上において交互に配置された2つの異なるタイプの光源を含む;
第1のタイプの光源は白色光を放出するよう構成されている;
第2のタイプの光源は非白色光、とりわけ琥珀色(黄色)の光を放出するよう構成されている。
[付記8]付記1~7の何れかに記載の照明装置において、
前記第1光学要素及び/又は前記第2光学要素の受光面、放光面及び側面は透明な中実体(solid body)を形成する;
受光面によって受光された光は前記中実体の内部において側面で全内反射しながら放光面へ向かって進行する。
[付記9]付記1~8の何れかに記載の照明装置において、
前記取付位置において、前記保持フレームは、前記第1光学要素の前記側面及び/又は前記第2光学要素の前記側面を少なくとも部分的に、好ましくは完全に、(取り)囲む。
[付記10]付記1~9の何れかに記載の照明装置において、
前記カバー要素は冷却装置、とりわけ冷却プレート、として構成されている;
前記取付位置において、前記光源ホルダは、前記カバー要素と前記第1光学要素及び前記第2光学要素との間に配置されている;
前記カバー要素は、前記光源ホルダの光源の反対側の裏面に配置され、かつ、前記第1光源群及び前記第2光源群を冷却するよう構成されている。
[付記11]付記1~10の何れかに記載の照明装置において、
前記取付位置において、前記取付手段は前記カバー要素、及び好ましくは光源ホルダ、を前記保持フレームに取り付けている;
前記第2光学要素の少なくとも1つの第2突出部は貫通孔を含む;
前記取付位置において、前記取付手段は前記カバー要素から前記貫通孔を介して前記保持フレームの前記近位端部分の受容穴(部)内へと延伸(嵌入)する;
前記受容穴(部)は、前記カバー要素及び前記第2光学要素、及び好ましくは光源ホルダ、の位置を前記保持フレームの前記近位端部分において固定するために、前記取付手段と嵌合するよう、構成されている。
[付記12]付記1~11の何れかに記載の照明装置において、
前記光源ホルダは前記カバー要素に取り付けられている;
前記光源ホルダは、前記第1光源群と前記第2光源群が同じ面に配置されるように、前記第1光源群と前記第2光源群が取付けられる、好ましくは平坦(フラット)な、光源保持面を含む;
前記取付位置において、前記光源保持面は前記主ビーム方向に対し実質的に直角に配向されている。
[付記13]付記1~12の何れかに記載の照明装置において、
前記取付位置を確立するために、前記第1光学要素と前記第2光学要素は、前記主ビーム方向に対し実質的に平行な挿入方向に沿って前記保持フレームに対し相対的に可動であるよう、好ましくは保持フレームの保持位置内へと挿入可能に、構成されている。
[付記14]付記1~13の何れかに記載の照明装置において、
前記取付位置において、前記第1光学要素の前記放光面と前記第2光学要素の前記放光面は実質的に同じ面に配置されている。
[付記15]付記1~14の何れかに記載の照明装置を含む、車両用ランプ、とりわけ、車両用方向指示灯(turn signal lamp)、車両用前照灯又は車両用尾灯。
【0054】
本発明の全開示(特許請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択(「非選択」を含む。)が可能である。すなわち、本発明は、特許請求の範囲及び図面を含む全開示、本発明の技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【0055】
更に、特許請求の範囲に付記した図面参照符号は専ら発明の理解を助けるためのものであり、本発明を実施形態及び図示の実施例に限定することは意図していない。
【0056】
更に、上記の各文献の全内容は引照を以って本書に繰り込みここに記載されているものとする。