(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127816
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】片手操作が可能な皮膚薬物投入装置
(51)【国際特許分類】
A61N 1/32 20060101AFI20240912BHJP
A61N 1/04 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
A61N1/32
A61N1/04
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024031316
(22)【出願日】2024-03-01
(31)【優先権主張番号】10-2023-0030337
(32)【優先日】2023-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】524080508
【氏名又は名称】ジーティージー メディカル カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】GTG Medical Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110003476
【氏名又は名称】弁理士法人瑛彩知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】パク セファン
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053AA08
4C053BB24
4C053BB34
4C053DD04
4C053EE16
4C053JJ01
4C053JJ12
4C053JJ32
4C053JJ33
(57)【要約】 (修正有)
【課題】本発明は、片手操作が可能な皮膚薬物投入装置を提供する。
【解決手段】このために、把持可能なハンドピースに薬物が貯蔵された薬物注入器10を着脱させるように形成し、片手でハンドピースを把持しながら装着された薬物注入器を操作すると共に、皮膚に直接接触される電極板150を偏心させて構成することで、片手操作が可能な皮膚薬物投入装置100を片手で操作可能であり、偏心した電極板によって片手操作が可能な皮膚薬物投入装置を通じて顔全体をケア可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前端と後端が貫通された管体で形成された本体部(110)と、
前記本体部(110)に装着されて、薬物噴射器(10)の薬物貯蔵部(11)を弾性的に結合及び分離可能な装着部材(120)と、
前記本体部(110)の内部に配設され、一方の面の左側と右側には制御部の制御に対応する冷却水を供給循環させて熱交換を行う冷却水流入部(131)と排出部(132)が形成された熱交換部材(130)と、
前記熱交換部材(130)の他面に前記一方の面が密着され、冷却熱を伝達可能になるようにプラス端子とマイナス端子に接続され、熱電素子ケーブルが配線された熱電素子(140)と、
電気的パルスを発生させるように電源供給パワーケーブルに電気的に連結され、前記一方の面は前記熱電素子(140)と密着して、前記熱電素子(140)から供給された冷却熱の伝達を受けて皮膚表面を冷却させるための接触部(152)で形成された電極板(150)と、
を含む、片手操作が可能な皮膚薬物投入装置であって、
前記本体部(110)は、二分割されており、互いに結合されることによって内部には設置空間が形成され、外周面には前記装着部材(120)を脱着可能な装着部(111)が形成され、
前記電極板(150)は、前記一方の面が前記熱電素子(140)と密着されるように前記熱交換部材(130)と固定される密着部(151)と、前記密着部(151)の他面から拡大されて前記本体部(110)の前端外部に露出される接触部(152)と、で形成されている、
ことを特徴とする片手操作が可能な皮膚薬物投入装置。
【請求項2】
前記本体部(110)の装着部(111)は、一対で形成された装着用溝(111a)と、前記本体部(110)の外周面に一端が一体でそれぞれ連結され他端は上部に突出することによって前記装着用溝(111a)の一部が開放されて前記装着部材(120)が脱着される装着突出部(111b)と、で構成されたことを特徴とする請求項1に記載の片手操作が可能な皮膚薬物投入装置。
【請求項3】
前記装着部材(120)は、上面には前記薬物噴射器(10)の薬物貯蔵部(11)を装着できるように横方向に凹な装着用凹溝(121)が形成され、前記装着用凹溝(121)の底面の一方の側面と他方の側面には前記本体部(110)の装着部(111)に装着可能な装着突起(122)が形成され、前記装着用凹溝(121)の内側面には前記薬物噴射器(10)の薬物貯蔵部(11)の外周面を加圧固定可能な加圧固定用突起(123)が突出して形成され、前記加圧固定用突起(123)の両側から始めて上面まで切開された弾性用ホール(124)が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の片手操作が可能な皮膚薬物投入装置。
【請求項4】
前記装着部(151)の両側面には、前記本体部(110)と固定可能な固定ねじ溝(151a)が形成され、底面には前記本体部(110)の前端を係止可能な係止用溝(151a)が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の片手操作が可能な皮膚薬物投入装置。
【請求項5】
前記本体部(110)の前端は、前記電極板(150)の密着部(151)と係止するように内側方向に折曲された係止突起(112)がさらに形成されたことを特徴とする請求項1または4に記載の片手操作が可能な皮膚薬物投入装置。
【請求項6】
前記電極板(150)の接触部(152)は、外周面の一側に突出した突出部(152a)が形成され、前記突出部(152a)には薬物噴射器(10)の噴射口(11a)が挿入係止され、薬物噴射が可能な噴射用ホール(152b)が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の片手操作が可能な皮膚薬物投入装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、片手操作が可能な皮膚薬物投入装置に関するものであり、より詳細には、把持可能なハンドピースに薬物が貯蔵された薬物注入器を着脱させるように形成し、片手でハンドピースを把持しながら装着された薬物注入器を操作できるように構成すると共に、皮膚に直接接触する電極板を偏心するように構成することで、片手操作が可能な皮膚薬物投入装置を片手で使用可能であり、偏心された電極板によって一方の片手操作が可能な皮膚薬物投入装置を通じて顔全体をケア可能にする片手操作が可能な皮膚薬物投入装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、電気穿孔法(Electroporation)の原理を利用した薬物投入装置は、皮膚の美容はもちろん、成形施術、そして、身体の特定部位に対する治療に主に使われるものであり、電気的パルスを利用して皮膚表面に一時的にホール(Pore)を形成し、皮膚の細胞内部まで薬物が容易に投入され、これは皮膚に有効な薬物を針を使用することなく、直接投入することができるものである。
【0003】
前述した電気穿孔法の原理を利用した薬物投入装置は、一定分子量(40000Dalton以下)を有した物質等を細胞膜を通じて透過させる方法として電気的パルスがリン脂質二重膜(phospholipid bilayer)を撹乱させて皮膚表面に一時的にホールを作って、薬物がホールを通じて細胞内部に入って行くようにしたものである。
【0004】
この時、ホールは電気的パルスが止まる瞬間閉まるようになるが、これを利用した施術が電気穿孔法であり、電気穿孔法は細胞の生物学的構造と機能が変化しないにもかかわらず、生きている細胞内にDNAのみならず多くの種類の外部物質を伝達させることができる非化学的方法で利用される。
【0005】
これによって、電気穿孔法を適用した薬物投入装置は皮膚に直接的な刺激がなくて患者の施術に対する拒否感が最小化され、施術を通じたマッサージ効果があることは勿論、施術時間が短くて皮膚ダメージがないために施術と共に、すぐ日常生活ができて、他の皮膚装備と連携して使用する場合、効果が極大化される長所を有することが知られている。
【0006】
しかし、前述のような薬物投入装置は皮膚に触れる電極板を通じて強い電気的パルスを皮膚表面に加えることで、皮膚表面に加えられる電気的パルスの強さが大きくなる場合、強い刺激感で出力の強さを低減させるしかなかった。
【0007】
したがって、薬物の皮膚細胞組織内に注入される薬物の投入量も制限されるという短所がある。
【0008】
このような機能的短所を補うため、従来から薬物の投入量を制限しないようにするクライオセル(Cryocell)治療装置を付加的に使用されてきた。
【0009】
クライオセル治療装置は、皮膚の水分浸透と併せて注射を使わなくても薬物浸透を極大化させることで、これは皮膚表面を冷却させて強い電流が流れても強い刺激感と痛みを減らすようにしたものであり、薬物浸透において血管を収縮させて浸透された薬物が血管に吸収されないで皮膚組織にずっと残っているようにしたものである。
【0010】
電気穿孔法を利用した薬物投入装置とクライオセル治療装置はそれぞれ機能を異にする独立的な製品で存在するものであるので、これら機能を使用するためにはすべてを購入しなければならなかったし、したがって、使用者らに個別購買による経済的負担を与えていたし、さらに治療目的に2種以上の装置を順次に、または並行して使わなければならないものであるので、携帯保管はもちろん使用上の不便が伴うものであった。
【0011】
すなわち、電気穿孔法を利用した薬物投入装置とクライオセル治療装置ではそれぞれ薬物投入と冷却効果を同時に遂行する機能がないし、これによって装置を通じた薬物投入の効果がよりすぐれることはなく、したがって、薬物投入の効果を極大化させるために従来には薬物投入装置とクライオセル治療装置を通じて薬物投入と冷却機能をそれぞれの装置を利用して別に実施しなければならない不便さがある。
【0012】
このような点を勘案して、特許文献1に皮膚を通じた薬物投入装置が提案されたことがある。
【0013】
詳しく見れば、従来の一般的な皮膚を通じた薬物投入装置は、外周面に結合ホールを形成して先端側にねじ部を形成する管体の本体部と、本体部の後端から前端側に貫通されて挟み結合され、お互いに異なる直径の多段管体で構成され、後端の管体に薬物容器が結合される薬物注入管と、本体部の外周面に形成された結合ホールにねじ結合され、水供給ホースと冷温素子ケーブル及びパワーケーブルを案内する取手部と、本体部の先端側に位置し、水供給ホースと薬物注入管の先端管体及び冷温素子ケーブルがそれぞれ通過可能なホールを形成する固定ブラケットと、水供給ホースが結合されるようにして、水供給ホースを通じて供給される水を貯蔵する水桶部と、水桶部に密着され、冷温素子ケーブルが連結される冷温素子と、薬物注入管の先端管体が通過されるホールが形成され、皮膚表面に薬物投入が可能なホールを形成させるようにパワーケーブルに電気的に連結されて電気的パルスを発生させ、冷温素子との密着から皮膚表面を冷却させる電極板及び水桶部と冷温素子及び電極板を覆うように本体部にねじ結合されるキャップを含んでいる。
【0014】
しかし、このように構成された従来の一般的な皮膚を通じた薬物投入装置は、薬物注入時に片手で取っ手部を把持して他方の手で薬物注入管を操作させなければならないので、皮膚を通じた薬物投入装置を使用する場合、他の仕事ができないという短所があって、また、電極板が単純な円形の断面に形成されていて、目もとや鼻周りのような部位までケアが不可能であるという短所がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】大韓民国登録特許第10-1052274号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
これに、本発明は上述した問題点を解消するために案出されたものであり、把持可能なハンドピースに薬物が貯蔵された薬物注入器を着脱可能に形成し、片手でハンドピースを把持しながら装着された薬物注入器を操作可能に構成すると共に、皮膚に直接接触される電極板を偏心させて構成することで、片手の操作が可能な皮膚薬物投入装置を片手で使用可能であり、偏心した電極板によって一つの片手操作が可能な皮膚薬物投入装置を通じて顔全体をケア可能であり、片手操作が可能な皮膚薬物投入装置を提供することにその目的がある。
【0017】
本発明の他の目的らは技術が進行されながら明確になるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前述した目的を達成するための本発明は、片手操作が可能な皮膚薬物投入装置として、二分割され互いに結合されることによって内部には設置空間が形成され、前端、後端が連通された管状に形成されるが、外周装着部111が形成された本体部110と、本体部110の装着部111に一端が着脱されて、他端には薬物を貯蔵させて排出させることができるように噴射口11aを有する薬物貯蔵部11と、薬物貯蔵部11に一端が前後進移動可能に挿入される押し部12で構成された薬物噴射器10の薬物貯蔵部11を弾性的に結合及び分離可能に形成され、被施術者が片手で本体部110を把持しながら薬物噴射器10の押し部12を操作可能な装着部材120と、本体部110の内部一側に内設されるが、一方の面の左、右側には制御部の制御に対応するように冷却水供給管及び排出管を通じて冷却水を供給循環させて熱交換が行われるように冷却水流入部131と排出部132が形成された熱交換部材130と、熱交換部材130の他面に一方の面が密着され、冷却熱を伝達可能なプラス端子とマイナス端子に接続された熱電素子ケーブルが配線された熱電素子140と、電気的パルスを発生させるように電源供給パワーケーブルに電気的に連結されて本体部110前端内側で一部が挿入され、一方の面が熱電素子140と密着されるように熱交換部材130と複数の固定スクリューを通じて固定される密着部151と、密着部151の他面から拡大されて本体部110の前端外部に露出されることによる熱電素子140から供給された冷却熱の伝達を受けて皮膚表面を冷却する接触部152に形成された電極板150を含むことを特徴とする。
【0019】
また、前述した本体部110の装着部111は、装着部材120を弾性的に着脱させることができるように本体部110の外周面にお互いに対して離間された一対の装着用溝111aと、本体部110の外周面に一端が一体でそれぞれ連結され、他端は上部に突出するが、各一方の面は開口されたことによって装着用溝111aの一部が開放されて装着部材120が着脱される装着突出部111bで構成されたことを特徴とする。
【0020】
そして、前述した装着部材120は、両面が曲面で形成された四角形状で形成されるが、上面には薬物噴射器10の薬物貯蔵部11を装着可能な横方向に凹な装着用凹溝121が形成され、装着用凹溝121の底面一側と他側には本体部110の装着部111に挿入装着可能な装着突起122が形成され、装着用凹溝121のお互いに見合わせる内側面には薬物噴射器10の薬物貯蔵部11の外周面を加圧固定可能な加圧固定用突起123が突出するように形成され、加圧固定用突起123の両側から始めて上面まで切開されたことによって加圧固定用突起123が薬物貯蔵部11の外周を弾性的に加圧固定可能に弾性用ホール124が形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
前述したところのように本発明による片手操作が可能な皮膚薬物投入装置によれば、把持可能なハンドピースに薬物が貯蔵された薬物注入器を着脱可能に形成されていて、片手でハンドピースを把持しながら装着された薬物注入器を操作可能に構成されると共に、皮膚に直接接触される電極板の一側が偏心するように突出しており、片手で皮膚薬物投入装置を使用可能で、偏心した電極板によって一つの皮膚薬物投入装置で目周辺と鼻周辺まで顔全体をケアすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明による片手操作が可能な皮膚薬物投入装置を示した斜視図である。
【
図2】本発明による片手操作が可能な皮膚薬物投入装置の装着部材が本体部から分解された状態を示した図面である。
【
図3】本発明による片手操作が可能な皮膚薬物投入装置の一部を分解図示した図面である。
【
図4】本発明による片手操作が可能な皮膚薬物投入装置を示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、本発明による片手操作が可能な皮膚薬物投入装置の一実施例を挙げて詳細に説明する。
【0024】
まず、図面のうちで、同一な構成要素または部品らはできるだけ同一な参照符号を示していることに留意しなければならない。本発明を説明するにおいて、関連される公知機能、あるいは構成に対する具体的な説明は発明の要旨を曖昧ではないようにするために略する。
【0025】
図示されたところのように本発明による片手操作が可能な皮膚薬物投入装置100は、二分割されて互いに結合されることによって内部には設置空間が形成され、前端、後端が連通された管体で形成され、外周面には装着部111が形成される本体部110と、本体部110の装着部111に一端が着脱可能にされ、他端には薬物を貯蔵させて排出させる噴射口11aを有する薬物貯蔵部11と、薬物貯蔵部11に一端が前進、後進移動可能に挿入される押し部12で構成された薬物噴射器10の薬物貯蔵部11を弾性的に結合及び分離可能に形成され、被施術者が片手で本体部110を把持しながら薬物噴射器10の押し部12を操作可能な装着部材120と、本体部110の内部の一側に配設され、一方の面の左側と右側には制御部の制御に対応する冷却水供給管及び排出管を通じて冷却水を供給循環させて熱交換が行われるように冷却水流入部131と排出部132が形成された熱交換部材130と、熱交換部材130の他方の面に一方の面が密着され、冷却熱を伝達可能になるようにプラス端子とマイナス端子に接続され、熱電素子ケーブルが配線された熱電素子140と、電気的パルスを発生させるように電源供給パワーケーブルに電気的に連結され、本体部110の前端内側にその一部が挿入されることによって、一方の面が熱電素子140と密着する熱交換部材130と複数の固定スクリューを介して固定される密着部151と、密着部151の他面から拡大されて本体部110の前端外部に露出されることによる熱電素子140から供給された冷却熱の伝達を受けて皮膚表面を冷却させるための接触部152に形成された電極板150を含んでいる。
【0026】
以下で、前述した本発明による片手操作が可能な皮膚薬物投入装置を添付された
図1から
図4を参照してより詳細に説明する。
【0027】
先ず、前述した本発明による片手操作が可能な皮膚薬物投入装置の本体部110は、二分割され、複数の固定スクリューを介して互いに結合されることによって、内部に熱交換部材130と、熱電素子140、そして、電極板150の密着部151を配設可能な設置空間が形成され、前後端は冷却水供給管及び排出管と、熱電素子ケーブル、そして、電源供給パワーケーブルを配線させる管体で形成され、外周面には装着部材10を着脱させる装着部111が形成され、装着部111の一側外周面の両側には電極板150の密着部151をスクリューを介して固定可能な固定ホール110aが形成されている。
【0028】
また、前述した本体部110の装着部111は装着部材120を弾性的に着脱させることができるように本体部110の外周面にお互いに対して離間された一対の装着用溝111aと、本体部110の外周面に一端が一体でそれぞれ連結され、他端は上部に突出し、各一方の面は開口されたものによって装着用溝111aの一部が開放されて装着部材120が着脱される装着突出部111bと、で構成される。
【0029】
そして、前述した本体部110の前端は電極板150の密着部151と係止されて固定力を増大させることができるように内側方向に折曲された係止突起112がさらに形成される。
【0030】
前述した装着部材120は本体部110の装着部111に一端が着脱され、他端には薬物を貯蔵させて排出させることができるように噴射口11aを有する薬物貯蔵部11と、薬物貯蔵部11に一端が前進後進移動可能に挿入される押し部12で構成された薬物噴射器10の薬物貯蔵部11を弾性的に結合及び分離可能に形成されていて、被施術者が片手で本体部110を把持しながら薬物噴射器10の押し部12を操作することができる。
【0031】
すなわち、前述した装着部材120は両面が曲面に形成された四角形状で形成されるが、上面には薬物噴射器10の薬物貯蔵部11を装着させることができるように横方向に凹な装着用凹溝121が形成され、装着用凹溝121の底面一側と他側には本体部110の装着部111に挿入装着可能になるように“┘“断面形状の装着突起122が形成され、装着用凹溝121のお互いに見合わせる内側面には薬物噴射器10の薬物貯蔵部11外周面を加圧固定させることができるように加圧固定用突起123が突出して形成され、加圧固定用突起123の両側から始めて上面まで切開されたものによって加圧固定用突起123が薬物貯蔵部11外周面を弾性的に加圧固定させることができるように弾性用ホール124が形成される。
【0032】
前述した熱交換部材130は本体部110内部の一側面に内設されるが、一方の面の左、右側には制御部の制御に対応されるように冷却水供給管及び排出管を通じて冷却水を供給循環させ、電極板150の密着部151と密着された熱電素子140を熱交換可能に冷却水流入部131と排出部132が形成される。
【0033】
すなわち、前述した熱交換部材130は本体部110内部の一側面に内設されて本体部110他側面に配管された冷却水供給管及び排出管を通じて循環される冷却水で電極板150の密着部151と密着された熱電素子140を熱交換させることができるように一方の面の左、右側には冷却水流入部131と排出部132が形成され、左、右側面には電極板150の密着部151と複数の固定スクリューを通じて、固定可能な固定部材133が形成される。
【0034】
前述した熱電素子140は熱交換部材130の他の面に一方の面が密着され、冷却熱を伝達可能になるようにプラス端子とマイナス端子に接続された熱電素子ケーブルが本体部の他側に配線されるものであり、前述した熱電素子の構成は公知の物でより詳細な説明は略することにする。
【0035】
前述した電極板150は、電気的パルスを発生させるように電源供給パワーケーブルに電気的に連結されて本体部110前端内側に一部が挿入されることによって、一方の面が熱電素子140と密着されるように熱交換部材130と複数の固定スクリューを通じて固定される密着部151と、密着部151の他面から拡径されて本体部110の前端外部に露出されることによる熱電素子140から供給された冷却熱の伝達を受けて皮膚表面を冷却させるための接触部152と、で形成される。
【0036】
ここで、密着部151の両側面には本体部110の固定ホール110aと複数の固定スクリューを介して固定されるように固定ねじ溝151aが形成され、底面には本体部110の係止突起112を係止可能な係止用溝151aが形成される。
【0037】
また、前述した電極板150の接触部152は目の周辺と鼻の周辺皮膚のすべての部分と接触されて皮膚を冷却させながら薬物を注入させることができるように外周面の一側が突出した突出部152aが形成され、突出部152aには薬物噴射器10の噴射口11aが挿入係止されて薬物噴射可能な噴射用ホール152bが形成される。
【0038】
このようになされた本発明による片手操作が可能な皮膚薬物投入装置を利用して被施術者の皮膚に薬物を注入させようとする場合、添付された
図1から
図4に示されたところのように、施術者は片手で本体部110を把持した後、電極板150の接触部152を被施術者の皮膚に擦る。
【0039】
それにより、被施術者の皮膚は電極板150を通じて出力された電気的パルスによって一時的なホールが形成される。
【0040】
以後、施術者は本体部110を把持している手の親指を利用して装着部材120の加圧固定用突起123に加圧固定された薬物噴射器10の押し部12を押圧させる。
【0041】
押し部12の押すことで薬物貯蔵部11に貯蔵された薬物は噴射口11aと接触部152の噴射用ホール152bを通じて皮膚に噴射される。
【0042】
前述のように皮膚に噴射された薬物は、一時的に形成されるホールを通じて皮膚の組織内に投入される。
【0043】
前述のように薬物の投入がなされる状態で、熱交換部材130を通じて熱電素子140を冷却させる。
【0044】
熱電素子140の冷却で発生された冷却熱は、電極板150の密着部151を通じて伝達され、電極板150全体が冷却される。
【0045】
これによって、電極板150で出力される電気的パルスが強く皮膚の表面に加えられても強い刺激感と痛みが発生しなくなる。
【0046】
一方、前述のように被施術者の皮膚に薬物を注入する中に目の周辺と鼻の周辺にも薬物を注入する場合、接触部152の突出部152aを通じて目の周辺と鼻の周辺を擦って一時的なホールが形成されれば、親指を利用して薬物噴射器10の押し部12を押圧させることによって、一時的に形成されるホールを通じて皮膚の組織内に導入される。
【0047】
以上のように構成された本発明の片手操作が可能な皮膚薬物投入装置は、前述したように片手で操作が可能で、より速かに被施術者の皮膚側に薬物を注入させることができるし、接触部152の突出部152aによって顔の皮膚全体に対するケアが可能になる。
【0048】
以上の説明は、本発明の技術思想を例示的に説明したことに過ぎないものであり、本発明が属する技術分野で通常の知識を有した者なら本発明の本質的な特性から脱しない範囲で多様な修正及び変形が可能であろう。よって、本発明に開示された実施例らは本発明の技術思想を限定するためではなく説明するためのものであり、このような実施例によって本発明の技術思想の範囲が限定されるものではない。本発明の保護範囲は下の請求範囲によって解釈されなければならないし、それと同等な範囲内にあるすべての技術思想は本発明の権利範囲に含まれるもので解釈されなければならないであろう。
【符号の説明】
【0049】
10 薬物噴射器
100 皮膚薬物投入装置
110 本体部
120 装着部材
130 熱交換部材
140 熱電素子
150 電極板
【外国語明細書】