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▶ タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッドの特許一覧

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127818
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】ヒータおよび加熱ユニット
(51)【国際特許分類】
   H05B 3/10 20060101AFI20240912BHJP
   H05B 3/44 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
H05B3/10 A
H05B3/44
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024031813
(22)【出願日】2024-03-04
(31)【優先権主張番号】202320423811.7
(32)【優先日】2023-03-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】508079120
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス (シャンハイ) カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110004347
【氏名又は名称】弁理士法人大場国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヂァン ワン
(72)【発明者】
【氏名】イーチュイン チャム ヂゥー
【テーマコード(参考)】
3K092
【Fターム(参考)】
3K092PP20
3K092QA02
3K092QA05
3K092QB24
3K092QB26
3K092RA02
3K092RA03
3K092RD10
3K092VV03
3K092VV22
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、ヒータおよび加熱ユニットを開示する。
【解決手段】ヒータ1は、長手方向における2つの反対側の端部を有するハウジング10と、ハウジングに設けられ、ハウジングの長手方向に沿って一列に配置される複数の加熱管13と、ハウジングに設置される一対の保持部材と、複数の加熱管を順に通過する単一の熱線とを備える。保持部材は、細長形状であり、一対の保持部材のうちの一方は、一列の加熱管の一端部を保持するように構成され、一対の保持部材のうちの他方は、一列の加熱管の他端部を保持するように構成される。本発明において、ヒータの構造は、単純であり、迅速な組み立てに好都合であり、時間を節約し、労力を節約する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向(Y)における2つの反対側の端部を有するハウジング(10)と、
前記ハウジング(10)に設けられ、前記ハウジング(10)の前記長手方向(Y)に沿って一列に配置されている複数の加熱管(13)と、
前記ハウジング(10)に設置されている一対の保持部材(14)と、
前記複数の加熱管(13)を順に通過する単一の熱線(15)と
を備えるヒータであって、
前記保持部材は、細長形状であり、前記一対の保持部材(14)のうちの一方は、前記一列の加熱管(13)の一端部を保持するように構成され、前記一対の保持部材(14)のうちの他方は、前記一列の加熱管(13)の他端部を保持するように構成されている、
ヒータ。
【請求項2】
前記ハウジング(10)は、横方向(X)における2つの反対側の側壁を有し、前記一対の保持部材(14)は、それぞれ前記ハウジング(10)の前記2つの側壁の内面に固定され、
前記保持部材(14)は、前記ハウジング(10)の前記長手方向(Y)に延び、前記一列の加熱管(13)に対応する一列の位置決め溝(14a)が、前記保持部材(14)に形成され、前記加熱管(13)の前記2つの端部は、それぞれ前記一対の保持部材(14)の前記位置決め溝(14a)に保持されている、
請求項1に記載のヒータ。
【請求項3】
窓(120)が、前記ハウジング(10)の頂壁に形成され、前記加熱管(13)の熱は、加熱対象物を加熱するために前記窓(120)を通して外方に放射する、
請求項2に記載のヒータ。
【請求項4】
位置決めタング(12a)が、前記ハウジング(10)の前記窓(120)の縁部に形成され、前記位置決めタング(12a)は、前記ハウジング(10)の高さ方向(Z)における前記保持部材(14)の位置を制限するために、前記保持部材(14)の頂面に押し付けられている、
請求項3に記載のヒータ。
【請求項5】
前記ハウジング(10)は、互いに組み合わされた下部ハウジング(11)および上部ハウジング(12)を備え、前記窓(120)および前記位置決めタング(12a)は、前記上部ハウジング(12)の頂壁に形成されている、
請求項4に記載のヒータ。
【請求項6】
前記ヒータ(1)を設置ブラケット(2)に設置するために、前記ハウジング(10)の一端部の両側にそれぞれ固定されている一対の装着部材(17)
をさらに備える、請求項1に記載のヒータ。
【請求項7】
ソケット(171)が、前記設置ブラケット(2)におけるプラグ(23)と合致するように前記装着部材(17)に形成されて、前記ヒータ(1)を差し込みにより前記設置ブラケット(2)に迅速に設置することが可能となっている、
請求項6に記載のヒータ。
【請求項8】
熱が前記加熱管(13)から前記ハウジング(10)に伝達されることを防止するために、前記ハウジング(10)と前記加熱管(13)との間に設けられている断熱パッド(16)
をさらに備える、請求項1に記載のヒータ。
【請求項9】
前記断熱パッド(16)は、
前記ハウジング(10)の底壁と前記一列の加熱管(13)との間に設けられている第1の断熱パッド(16a)、および、
前記ハウジング(10)の端壁と前記ハウジング(10)の端部における前記加熱管(13)との間に設けられている第2の断熱パッド(16b)
を備える、
請求項8に記載のヒータ。
【請求項10】
前記加熱管(13)の温度を検出するために、前記ハウジング(10)の底壁に設置され前記ハウジング(10)内へと延びる温度センサ(19)
をさらに備える、請求項1に記載のヒータ。
【請求項11】
前記ハウジング(10)の前記2つの端部の近くの2つの端部領域(Z1、Z2)における前記加熱管(13)の配置密度は、前記ハウジング(10)の前記2つの端部領域(Z1、Z2)の間の中間領域(Z3)における前記加熱管(13)の配置密度よりも大きい、
請求項1から10のいずれか一項に記載のヒータ。
【請求項12】
設置ブラケット(2)と、
前記設置ブラケット(2)に設置されている一対のヒータ(1)と
を備える加熱ユニットであって、
前記ヒータ(1)は、請求項1から11のいずれか一項に記載のものであり、前記一対のヒータ(1)は、前記ヒータ(1)の横方向(X)および長手方向(Y)に垂直な高さ方向(Z)において互いに離隔しかつ互いに平行である、
加熱ユニット。
【請求項13】
前記一対のヒータ(1)の間の間隔を加熱対象物のサイズに合わせて調節することが可能であるように、前記一対のヒータ(1)のうちの少なくとも一方は、前記設置ブラケット(2)に移動可能に装着されている、
請求項12に記載の加熱ユニット。
【請求項14】
前記設置ブラケット(2)は、
前記ハウジング(10)の前記横方向(X)および高さ方向(Z)に沿って延びる装着プレート(20)と、
前記高さ方向(Z)に沿って直線状に延び、前記装着プレート(20)に固定されているガイドレール(21)と、
前記ガイドレール(21)に摺動可能に設置されているスライダ(22)と、
前記ハウジング(10)の前記長手方向(Y)に沿って延び、前記スライダ(22)に固定されているプラグ(23)と
を備え、
前記ヒータ(1)を前記ガイドレール(21)に沿って前記スライダ(22)と共に移動させることが可能であるように、前記プラグ(23)は、前記ヒータ(1)の前記装着部材(17)の前記ソケット(171)に挿入されている、
請求項12に記載の加熱ユニット。
【請求項15】
前記一対のヒータ(1)の一端部における開口部に設けられ、前記設置ブラケット(2)に固定されている熱反射プレート(3)
をさらに備え、
前記熱反射プレート(3)は、熱が前記一対のヒータ(1)の一端部における前記開口部から前記一対のヒータ(1)の間の加熱領域の外側に流れることを防止する目的で、前記加熱領域に熱を反射するために用いられる、
請求項12に記載の加熱ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、中国国家知識産権局において2023年3月7日に出願された中国特許出願第CN202320423811.7号の利益を主張し、その全開示が本明細書に参照により組み込まれる。
【0002】
本発明は、ヒータおよびヒータを備える加熱ユニットに関し、特に、ケーブルにおける熱収縮チューブを加熱するためのヒータおよび加熱ユニットに関する。
【背景技術】
【0003】
先行技術において、熱収縮機の加熱ユニットは通常、上部および下部の2つのプレート形状ヒータを含む。先行技術において、加熱ユニットにおける一様な温度を有する加熱領域は、加熱ユニットの中間領域に限定され、その結果、その2つの端部を熱収縮チューブの加熱に用いることができない。それにより、生産効率が低減するのみならず、いくらかのエネルギー消費の無駄も生じる。加えて、先行技術においては、構造的な制限に起因して、ヒータの両端部における熱線の密度を増大させることができない。この結果、加熱ユニットの両端部における温度が常に中間の温度よりも低くなり、これはまた、その2つの端部を熱収縮チューブの加熱に用いることの妨げとなり、生産効率の向上に影響を及ぼす。
【0004】
先行技術においては、熱収縮機のヒータの通常動作温度は500~600℃の間であり、外部環境との温度差が大きすぎる。したがって、加熱中に、上部ヒータおよび下部ヒータの両端部における開口部を通して熱が失われ、その結果、ヒータの2つの端部の縁部における温度がより低くなり、これはさらに、不均一な加熱をもたらす。
【0005】
現行の技術では、ヒータ構造は比較的単純であり、そのため熱線の差別化された配置を実現することが難しく、加工コストが高い。例えば、先行技術においては、石英ガラス片のみが熱線を覆うために用いられる。熱線は、シート形状であり、一定した幅を確実にするためには精密な機械加工を必要とする。熱線は、ひとたび加工および形成されると、必要に応じて調整することが難しい。また、設置中における熱線の均一性を確実にすることが難しい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記の難点のうちの少なくとも1つの側面を克服または軽減するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様によれば、ヒータが提供される。ヒータは、長手方向における2つの反対側の端部を有するハウジングと、ハウジングに設けられ、ハウジングの長手方向に沿って一列に配置される複数の加熱管(heating tube)と、ハウジングに設置される一対の保持部材(retaining member)と、複数の加熱管を順に通過する単一の熱線とを備える。保持部材は、細長形状であり、一対の保持部材のうちの一方は、一列の加熱管の一端部を保持するように構成され、一対の保持部材のうちの他方は、一列の加熱管の他端部を保持するように構成される。
【0008】
本発明の例示的実施形態によれば、ハウジングは、横方向における2つの反対側の側壁を有し、一対の保持部材は、それぞれハウジングの2つの側壁の内面に固定され、保持部材は、ハウジングの長手方向に延び、一列の加熱管に対応する一列の位置決め溝(positioning groove)が、保持部材に形成され、加熱管の2つの端部は、それぞれ一対の保持部材の位置決め溝に保持される。
【0009】
本発明の別の例示的実施形態によれば、窓(window)が、ハウジングの頂壁に形成され、加熱管の熱は、加熱対象物を加熱するために窓を通して外方に放射する。
【0010】
本発明の別の例示的実施形態によれば、位置決めタング(positioning tongue)が、ハウジングの窓の縁部に形成され、位置決めタングは、ハウジングの高さ方向における保持部材の位置を制限するために、保持部材の頂面に押し付けられる。
【0011】
本発明の別の例示的実施形態によれば、ハウジングは、互いに組み合わされた下部ハウジングおよび上部ハウジングを備え、窓および位置決めタングは、上部ハウジングの頂壁に形成される。
【0012】
本発明の別の例示的実施形態によれば、ヒータは、ヒータを設置ブラケット(installation bracket)に設置するために、それぞれハウジングの一端部の両側に固定される一対の装着部材(mounting member)をさらに備える。
【0013】
本発明の別の例示的実施形態によれば、ソケットが、設置ブラケットにおけるプラグと合致するように装着部材に形成されて、ヒータを差し込みにより設置ブラケットに迅速に設置することが可能となっている。
【0014】
本発明の別の例示的実施形態によれば、ヒータは、熱が加熱管からハウジングに伝達されることを防止するために、ハウジングと加熱管との間に設けられる断熱パッドをさらに備える。
【0015】
本発明の別の例示的実施形態によれば、断熱パッドは、ハウジングの底壁と一列の加熱管との間に設けられる第1の断熱パッド、および、ハウジングの端壁とハウジングの端部における加熱管との間に設けられる第2の断熱パッドを備える。
【0016】
本発明の別の例示的実施形態によれば、ヒータは、加熱管の温度を検出するために、ハウジングの底壁に設置されハウジング内へと延びる温度センサをさらに備える。
【0017】
本発明の別の例示的実施形態によれば、ハウジングの2つの端部の近くの2つの端部領域における加熱管の配置密度は、ハウジングの2つの端部領域の間の中間領域における加熱管の配置密度よりも大きい。
【0018】
本発明の別の態様によれば、加熱ユニットが提供される。加熱ユニットは、設置ブラケットと、設置ブラケットに設置される一対のヒータとを備える。一対のヒータは、ヒータの横方向および長手方向に垂直な高さ方向において互いに離隔しかつ互いに平行である。
【0019】
本発明の例示的実施形態によれば、一対のヒータの間の間隔を加熱対象物のサイズに合わせて調節することが可能であるように、一対のヒータのうちの少なくとも一方は、設置ブラケットに移動可能に装着される。
【0020】
本発明の別の例示的実施形態によれば、設置ブラケットは、ハウジングの横方向および高さ方向に沿って延びる装着プレートと、高さ方向に沿って直線状に延び、装着プレートに固定されるガイドレールと、ガイドレールに摺動可能に設置されるスライダと、ハウジングの長手方向に沿って延び、スライダに固定されるプラグとを備える。ヒータをガイドレールに沿ってスライダと共に移動させることが可能であるように、プラグは、ヒータの装着部材のソケットに挿入される。
【0021】
本発明の別の例示的実施形態によれば、加熱ユニットは、一対のヒータの一端部における開口部に設けられ、設置ブラケットに固定される熱反射プレートをさらに備え、熱反射プレートは、熱が一対のヒータの一端部における開口部から一対のヒータの間の加熱領域の外側に流れることを防止する目的で、加熱領域に熱を反射するために用いられる。
【0022】
本発明の上述の例示的実施形態においては、ヒータの構造が単純であり、組み立てが容易である。本発明においては、単一の熱線を複数の加熱管に順に通過させ、複数の加熱管の2つの端部を一対の保持部材に配置することにより、熱線および加熱管の設置を実現することができ、これは時間および労力を節約する。
【0023】
加えて、本発明に係るいくつかの例示的実施形態においては、ヒータの端部領域における加熱管の配置密度がヒータの中間領域におけるものよりも大きく、これにより、ヒータの端部領域における加熱温度がヒータの中間領域における加熱温度と基本的に合致し、それにより、ヒータの加熱均一性が向上する。
【0024】
本発明の上記および他の特徴が、添付の図面を参照してその例示的実施形態を詳細に説明することによって、より明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の例示的実施形態に係る加熱ユニットの説明斜視図である。
図2】本発明の例示的実施形態に係るヒータの説明斜視図である。
図3】本発明の例示的実施形態に係るヒータの説明分解図である。
図4】本発明の例示的実施形態に係るヒータの縦断面図である。
図5】本発明の例示的実施形態に係るヒータの縦断面図である。
図6】熱線が示されていない、本発明の例示的実施形態に係るヒータの水平断面図である。
図7】熱線が示されている、本発明の例示的実施形態に係るヒータの水平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
添付の図面を参照して、本開示の例示的実施形態を以下で詳細に説明する。図面において、同様の参照符号は同様の要素を指す。しかしながら、本開示は、多数の異なる形態で実施されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底的かつ完全なものとなるように提供されており、本開示の概念を当業者に十分に伝達するであろう。
【0027】
以下の詳細な説明においては、説明の目的で、多数の具体的な詳細事項が、開示の実施形態の完全な理解をもたらすために記載されている。しかしながら、1つまたは複数の実施形態がこれらの具体的な詳細事項なしで実施されてもよいことは明らかであろう。他の例において、図面を簡略化するために、周知の構造および装置は模式的に示されている。
【0028】
本発明の一般概念によれば、ヒータが提供される。ヒータは、長手方向における2つの反対側の端部を有するハウジングと、ハウジングに設けられ、ハウジングの長手方向に沿って一列に配置されている複数の加熱管と、ハウジングに設置されている一対の保持部材と、複数の加熱管を順に通過する単一の熱線とを備える。保持部材は、細長形状であり、一対の保持部材のうちの一方は、一列の加熱管の一端部を保持するように構成され、一対の保持部材のうちの他方は、一列の加熱管の他端部を保持するように構成される。
【0029】
本発明の別の一般概念によれば、ヒータが提供される。ヒータは、長手方向における2つの反対側の端部を有するハウジングと、ハウジングに設けられる複数の加熱管と、複数の加熱管を順に通過する単一の熱線とを備える。加熱管は、ハウジングの水平方向に沿って延び、複数の加熱管は、ハウジングの長手方向に沿って一列に配置される。ハウジングの2つの端部の近くの2つの端部領域における加熱管の配置密度は、ハウジングの2つの端部領域の間の中間領域における加熱管の配置密度よりも大きい。
【0030】
本発明の別の一般概念によれば、加熱ユニットが提供される。加熱ユニットは、設置ブラケットと、設置ブラケットに設置される一対のヒータとを備える。一対のヒータは、ヒータの横方向および長手方向に垂直な高さ方向において互いに離隔しかつ互いに平行である。
【0031】
図1は、本発明の例示的実施形態に係る加熱ユニットの説明斜視図を示す。図2は、本発明の例示的実施形態に係るヒータ1の説明斜視図を示す。図3は、本発明の例示的実施形態に係るヒータ1の説明分解図を示す。図4は、本発明の例示的実施形態に係るヒータ1の縦断面図を示す。図5は、本発明の例示的実施形態に係るヒータ1の縦断面図を示す。図6は、熱線15が示されていない、本発明の例示的実施形態に係るヒータ1の水平断面図を示す。図7は、熱線15が示されている、本発明の例示的実施形態に係るヒータ1の水平断面図を示す。
【0032】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、ヒータは、ハウジング10、複数の加熱管13、および単一の熱線15を主に備える。ハウジング10は、その長手方向Yにおける2つの反対側の端部を有する。複数の加熱管13は、ハウジング10に配置される。単一の熱線15は、複数の加熱管13を順に通過する。加熱管13は、ハウジング10の水平方向Xに沿って延び、複数の加熱管13は、ハウジング10の長手方向Yに沿って一列に配置される。ハウジング10の2つの端部の近くの2つの端部領域Z1およびZ2における加熱管13の配置密度は、ハウジング10の2つの端部領域Z1およびZ2の間の中間領域Z3における加熱管13の配置密度よりも高い。
【0033】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、端部領域Z1およびZ2における加熱管13に設置される熱線15の長さは、中間領域Z3における加熱管13に設置される熱線15の長さよりも大きい。例示の実施形態において、熱線15は、渦巻ばねの形状であってよく、端部領域Z1およびZ2の加熱管13における熱線15のピッチは、中間領域Z3の加熱管13におけるものよりも小さく、それにより、端部領域Z1およびZ2の加熱管13における熱線15の長さは、中間領域Z3の加熱管13における熱線15の長さよりも大きい。
【0034】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、ハウジング10の一端部は、設置ブラケット2への設置のために用いられ、2つの端部領域Z1およびZ2は、ハウジング10の一端部の近くの第1の端部領域Z1と、ハウジング10の他端部の近くの第2の端部領域Z2とを含む。第1の端部領域Z1における加熱管13の配置密度は、第2の端部領域Z2における加熱管13の配置密度よりも小さいかまたはそれに等しい。
【0035】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、第1の端部領域Z1における加熱管13に設置される熱線15の長さは、第2の端部領域Z2における加熱管13に設置される熱線15の長さよりも小さいかまたはそれに等しい。
【0036】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、ヒータ1は、一列の加熱管13の2つの端部を保持するためにハウジング10に配置される一対の保持部材14をさらに備える。保持部材14は、細長形状である。一対の保持部材14のうちの一方は、一列の加熱管13の一端部を保持するように構成され、一対の保持部材14のうちの他方は、一列の加熱管13の他端部を保持するように構成される。
【0037】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、ハウジング10は、その横方向Xにおける2つの反対側の側壁を有し、一対の保持部材14は、それぞれハウジング10の2つの側壁の内面に固定される。保持部材14は、ハウジング10の長手方向Yに沿って延び、一列の加熱管13に対応する一列の位置決め溝14aが、保持部材14に形成される。加熱管13の2つの端部は、それぞれ一対の保持部材14の一対の位置決め溝14aに保持される。
【0038】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、ヒータ1は、熱が加熱管13からハウジング10に伝達されることを防止するためにハウジング10と加熱管13との間に設けられる断熱パッド16をさらに含む。
【0039】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、断熱パッド16は、第1の断熱パッド16aおよび第2の断熱パッド16bを備える。第1の断熱パッド16aは、ハウジング10の底壁と一列の加熱管13との間に設置される。第2の断熱パッド16bは、ハウジング10の端壁とハウジング10の端部における加熱管13との間に設置される。
【0040】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、窓120が、ハウジング10の頂壁に形成され、加熱管13の熱は、加熱対象物を加熱するために窓120を通して外方に放射する。
【0041】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、複数の位置決めタング12aが、ハウジング10の窓120の縁部に形成され、位置決めタング12aは、高さ方向Zにおける保持部材14の位置を制限するために保持部材14の頂面に押し付けられる。
【0042】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、ハウジング10は、互いに組み合わされた下部ハウジング11および上部ハウジング12を備える。窓120および位置決めタング12aは、上部ハウジング12の頂壁に形成される。
【0043】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、ヒータ1は、加熱管13の温度を検出するために、ハウジング10の底壁に設置されハウジング10内へと延びる温度センサ19をさらに含む。一実施形態において、温度センサ19は、熱電対であってよい。
【0044】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、ヒータ1は、ヒータ1を設置ブラケット2に設置するために、それぞれハウジング10の一端部の両側に固定される一対の装着部材17をさらに備える。
【0045】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、ソケット171が、設置ブラケット2におけるプラグ23と合致するように装着部材17に形成されて、ヒータ1を差し込みにより設置ブラケット2に迅速に設置することが可能となっている。
【0046】
図1図7に示すように、本発明の別の例示的実施形態においては、加熱ユニットも開示される。加熱ユニットは、設置ブラケット2および一対のヒータ1を主に含む。一対のヒータ1は、設置ブラケット2に設置される。一対のヒータ1は、ヒータ1の横方向Xおよび長手方向Yに垂直な高さ方向Zにおいて互いに離隔しかつ互いに平行である。
【0047】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、加熱対象物(不図示)のサイズに合わせて一対のヒータ1の間の間隔を調節することが可能であるように、一対のヒータ1のうちの少なくとも一方は、設置ブラケット2に移動可能に設置される。
【0048】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、設置ブラケット2は、装着プレート20、ガイドレール21、スライダ22、およびプラグ23を主に含む。装着プレート20は、ハウジング10の横方向Xおよび高さ方向Zに沿って延びる。ガイドレール21は、高さ方向Zに沿って直線状に延び、装着プレート20に固定される。スライダ22は、ガイドレール21に摺動可能に設置される。プラグ23は、ハウジング10の長手方向Yに沿って延び、スライダ22に固定される。プラグ23は、ヒータ1をスライダ22と共にガイドレール21に沿って移動させることが可能であるように、ヒータ1の装着部材17のソケット171に挿入される。
【0049】
図1図7に示すように、例示の実施形態において、加熱ユニットは、熱反射プレート3をさらに備える。熱反射プレート3は、一対のヒータ1の一端部における開口部に設置され、設置ブラケット2に固定される。熱反射プレート3は、熱が一対のヒータ1の一端部における開口部から加熱領域の外側に流れることを防止する目的で、一対のヒータ1の間の加熱領域に熱を反射するために用いられる。
【0050】
本発明の上述の例示的実施形態においては、単一の熱線を複数の加熱管に順に通過させ、複数の加熱管の2つの端部を一対の保持部材に配置することにより、熱線および加熱管の設置を実現することができ、これは非常に好都合である。
【0051】
上記の実施形態は例示的なものであり、限定的ではないことを、当業者には理解されたい。例えば、当業者であれば、構成上または原理上矛盾することなく、上記の実施形態に多くの修正を加えることができ、異なる実施形態に記載する様々な特徴を互いに自由に組み合わせることができる。
【0052】
いくつかの例示的な実施形態について図示および説明したが、本開示の原理および精神から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更または修正を加えることができることが、当業者には理解されよう。本開示の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物により定義される。
【0053】
本明細書で用いられるように、単数形で記載され、「1つの(a)」または「1つの(an)」という語で始まる要素は、特に明記しない限り、この要素またはステップの複数形を除外しないものとして理解されるべきである。さらに、本開示の「一実施形態」に対する参照は、記載した特徴も組み込んだ追加の実施形態の存在を除外するものと解釈されることを意図してはいない。さらに、特に断りのない限り、特定の特性を有する要素または複数の要素を「備える(comprising)」、または「有する(having)」実施形態は、その特性を有さない追加のこのような要素を含んでもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【外国語明細書】