(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127831
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】後処理装置、及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
B65H 29/66 20060101AFI20240912BHJP
B65H 31/06 20060101ALI20240912BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20240912BHJP
【FI】
B65H29/66
B65H31/06
G03G15/00 460
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024033247
(22)【出願日】2024-03-05
(31)【優先権主張番号】P 2023036732
(32)【優先日】2023-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】福井 絵理
(72)【発明者】
【氏名】深町 昂志
(72)【発明者】
【氏名】川野 公嗣
(72)【発明者】
【氏名】水野 裕貴
(72)【発明者】
【氏名】泉 竜太
【テーマコード(参考)】
2H072
3F053
3F054
【Fターム(参考)】
2H072AA17
2H072AA30
2H072FB07
2H072GA01
3F053GB01
3F053GB14
3F053LA01
3F053LA16
3F053LB03
3F054AA01
3F054AC01
3F054BA11
3F054BJ04
3F054CA03
3F054CA05
3F054DA01
3F054DA16
(57)【要約】
【課題】録媒体の積載された姿勢のばらつきを抑制する。
【解決手段】後処理装置は、斜め上方へ向けられた積載面を有し、記録媒体の一端を下方側に向けた状態で当該記録媒体が前記積載面に積載される積載部と、前記積載面に積載された記録媒体の前記一端を支持する支持部と、一枚ずつ搬送されてきた前記記録媒体を搬送方向へずらして複数枚重ねて前記積載部に向けて搬送し、予め定められた条件に基づき前記記録媒体のずらし量を設定する搬送機構と、前記搬送機構から搬送された複数枚の記録媒体の各々を、前記一端が前記支持部に接触した状態において前記記録媒体の前記一端に対する反対側の上端に搬送力を付与し、前記記録媒体を撓ませつつ一枚ずつ分離して前記積載面に積載する搬送部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
斜め上方へ向けられた積載面を有し、記録媒体の一端を下方側に向けた状態で当該記録媒体が前記積載面に積載される積載部と、
前記積載面に積載された記録媒体の前記一端を支持する支持部と、
一枚ずつ搬送されてきた前記記録媒体を搬送方向へずらして複数枚重ねて前記積載部に向けて搬送し、予め定められた条件に基づき前記記録媒体のずらし量を設定する搬送機構と、
前記搬送機構から搬送された複数枚の記録媒体の各々を、前記一端が前記支持部に接触した状態において前記記録媒体の前記一端に対する反対側の上端に搬送力を付与し、前記記録媒体を撓ませつつ一枚ずつ分離して前記積載面に積載する搬送部と、
を備える後処理装置。
【請求項2】
前記予め定められた条件は、
前記記録媒体に形成された画像の密度である
請求項1に記載の後処理装置。
【請求項3】
前記搬送機構は、
前記画像の密度が第一密度である場合に、前記ずらし量を第一量とし、
前記画像の密度が前記第一密度よりも高い第二密度である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする
請求項2に記載の後処理装置。
【請求項4】
前記予め定められた条件は、
前記記録媒体の坪量である
請求項1に記載の後処理装置。
【請求項5】
前記搬送機構は、
前記坪量が第一坪量である場合に、前記ずらし量を第一量とし、
前記坪量が前記第一坪量よりも多い第二坪量である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする
請求項4に記載の後処理装置。
【請求項6】
前記予め定められた条件は、
前記記録媒体の種類である
請求項1に記載の後処理装置。
【請求項7】
前記搬送機構は、
前記記録媒体の種類が、前記記録媒体の表面が表面層で被覆されていない第一種類である場合に、前記ずらし量を第一量とし、
前記記録媒体の種類が、前記記録媒体の表面が表面層で被覆された第二種類である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする
請求項6に記載の後処理装置。
【請求項8】
前記予め定められた条件は、
前記搬送機構の周囲の気温である
請求項1に記載の後処理装置。
【請求項9】
前記搬送機構は、
前記気温が第一温度である場合に、前記ずらし量を第一量とし、
前記気温が前記第一温度よりも低い第二温度である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする
請求項8に記載の後処理装置。
【請求項10】
前記予め定められた条件は、
前記搬送機構の周囲の湿度である
請求項1に記載の後処理装置。
【請求項11】
前記搬送機構は、
前記湿度が第一湿度である場合に、前記ずらし量を第一量とし、
前記湿度が前記第一湿度よりも低い第二湿度である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする
請求項10に記載の後処理装置。
【請求項12】
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部にて画像が形成された記録媒体に対して後処理を実行する請求項1~11のいずれか1項に記載の後処理装置と、
を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、後処理装置、及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、処理を行うシートが積載されるシート積載部と、シート積載部上のシートが処理されている間、次に処理される複数枚のシートを待機させるためにシートを重ねるシート重ね部と、前記シート重ね部から前記シート積載部に搬送された複数枚のシートのシート搬送方向の一方端を突き当てる端部ストッパと、前記シート積載部に重ねられたシートが排出されるときに、前記シート積載部での下位のシート程、前記端部ストッパに突き当てられるシートの一方端が、前記端部ストッパに近く、且つ、前記端部ストッパに突き当てられる各シートの一方端間のずらし量が、前記シート積載部での上位のシートほど少なくなるようにシート搬送方向でシートをずらして重ねるように前記シート重ね部を制御する制御部と、を備えたことを特徴とするシート処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
後処理装置としては、斜め上方へ向けられた積載面を有し、記録媒体の一端を下方側に向けた状態で当該記録媒体が前記積載面に積載される積載部と、前記積載面に積載された記録媒体の前記一端を支持する支持部と、一枚ずつ搬送されてきた前記記録媒体を搬送方向へずらして複数枚重ねて前記積載部に向けて搬送する搬送機構と、前記搬送機構から搬送された複数枚の記録媒体の各々を、前記一端が前記支持部に接触した状態において前記記録媒体の前記一端に対する反対側の上端に搬送力を付与し、前記記録媒体を撓ませつつ一枚ずつ分離して前記積載面に積載する搬送部と、を備える後処理装置が考えられる。
【0005】
当該後処理装置において、搬送機構における記録媒体のずらし量が常に一定であると、搬送部において、記録媒体の分離不良が生じ、記録媒体の積載された姿勢がばらつく場合がある。
【0006】
本開示は、搬送機構における記録媒体のずらし量が常に一定である場合に比べ、記録媒体の積載された姿勢のばらつきを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1態様は、斜め上方へ向けられた積載面を有し、記録媒体の一端を下方側に向けた状態で当該記録媒体が前記積載面に積載される積載部と、前記積載面に積載された記録媒体の前記一端を支持する支持部と、一枚ずつ搬送されてきた前記記録媒体を搬送方向へずらして複数枚重ねて前記積載部に向けて搬送し、予め定められた条件に基づき前記記録媒体のずらし量を設定する搬送機構と、前記搬送機構から搬送された複数枚の記録媒体の各々を、前記一端が前記支持部に接触した状態において前記記録媒体の前記一端に対する反対側の上端に搬送力を付与し、前記記録媒体を撓ませつつ一枚ずつ分離して前記積載面に積載する搬送部と、を備える。
【0008】
第2態様では、第1態様において、前記予め定められた条件は、前記記録媒体に形成された画像の密度である。
【0009】
第3態様では、第2態様において、前記搬送機構は、前記画像の密度が第一密度である場合に、前記ずらし量を第一量とし、前記画像の密度が前記第一密度よりも高い第二密度である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする。
【0010】
第4態様では、第1態様において、前記予め定められた条件は、前記記録媒体の坪量である。
【0011】
第5態様では、第4態様において、前記搬送機構は、前記坪量が第一坪量である場合に、前記ずらし量を第一量とし、前記坪量が前記第一坪量よりも多い第二坪量である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする。
【0012】
第6態様では、第1態様において、前記予め定められた条件は、前記記録媒体の種類である。
【0013】
第7態様では、第6態様において、前記搬送機構は、前記記録媒体の種類が、前記記録媒体の表面が表面層で被覆されていない第一種類である場合に、前記ずらし量を第一量とし、前記記録媒体の種類が、前記記録媒体の表面が表面層で被覆された第二種類である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする。
【0014】
第8態様では、第1態様において、前記予め定められた条件は、前記搬送機構の周囲の気温である。
【0015】
第9態様では、第8態様において、前記搬送機構は、前記気温が第一温度である場合に、前記ずらし量を第一量とし、前記気温が前記第一温度よりも低い第二温度である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする。
【0016】
第10態様では、第1態様において、前記予め定められた条件は、前記搬送機構の周囲の湿度である。
【0017】
第11態様では、第10態様において、前記搬送機構は、前記湿度が第一湿度である場合に、前記ずらし量を第一量とし、前記湿度が前記第一湿度よりも低い第二湿度である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする。
【0018】
第12態様は、記録媒体に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部にて画像が形成された記録媒体に対して後処理を実行する第1態様から第11態様のいずれか1つの態様に記載の後処理装置と、を備える。
【発明の効果】
【0019】
第1態様の構成によれば、搬送機構における記録媒体のずらし量が常に一定である場合に比べ、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される
【0020】
第2態様の構成によれば、予め定められた条件が、記録媒体の坪量のみである場合に比べ、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0021】
第3態様の構成によれば、搬送機構が、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、画像の密度が第二密度である記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0022】
第4態様の構成によれば、予め定められた条件が、記録媒体に形成された画像の密度のみである場合に比べ、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0023】
第5態様の構成によれば、搬送機構が、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、坪量が第二坪量である記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0024】
第6態様の構成によれば、予め定められた条件が、記録媒体の坪量のみである場合に比べ、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0025】
第7態様の構成によれば、搬送機構が、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、種類が第二種類である記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0026】
第8態様の構成によれば、予め定められた条件が、記録媒体の坪量のみである場合に比べ、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0027】
第9態様の構成によれば、搬送機構が、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、搬送機構の周囲の気温が第二温度である場合において、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0028】
第10態様の構成によれば、予め定められた条件が、記録媒体の坪量のみである場合に比べ、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0029】
第11態様の構成によれば、搬送機構が、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、搬送機構の周囲の湿度が第二湿度である場合において、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0030】
第12態様の構成によれば、搬送機構における記録媒体のずらし量が常に一定である場合に比べ、画像が形成された記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本実施形態に係る画像形成装置を示す概略図である。
【
図2】本実施形態に係る搬送機構を示す概略図である。
【
図3】本実施形態に係る搬送機構において、記録媒体が第二路へ搬送された状態を示す概略図である。
【
図4】本実施形態に係る搬送機構において、記録媒体が第三路へ搬送された状態を示す概略図である。
【
図5】本実施形態に係る搬送機構において、2枚の記録媒体が重なる直前の状態を示す概略図である。
【
図6】本実施形態に係る搬送機構において、重なった2枚の記録媒体が第二路へ搬送された状態を示す概略図である。
【
図7】本実施形態に係る搬送機構において、重なった2枚の記録媒体が第三路へ搬送された状態を示す概略図である。
【
図8】本実施形態に係る搬送機構において、重なった2枚の記録媒体にもう1枚の記録媒体が重なる直前の状態を示す概略図である。
【
図9】本実施形態に係る搬送機構において、重なった3枚の記録媒体が第二路へ搬送された状態を示す概略図である。
【
図10】本実施形態に係る搬送機構において、重なった3枚の記録媒体が第三路へ搬送された状態を示す概略図である。
【
図11】本実施形態に係る後処理装置において、重なった3枚の記録媒体が積載部へ搬送された状態を示す概略図である。
【
図12】本実施形態に係る後処理装置において、重なった3枚の記録媒体のうち、1枚目の記録媒体が分離されて積載面へ積載される直前の状態を示す概略図である。
【
図13】本実施形態に係る後処理装置において、重なった3枚の記録媒体のうち、2枚目の記録媒体が分離されて積載面へ積載される直前の状態を示す概略図である。
【
図14】本実施形態に係る後処理装置において、重なった3枚の記録媒体のうち、3枚目の記録媒体が積載面へ積載される直前の状態を示す概略図である。
【
図15】本実施形態に係る後処理装置において、重なった3枚の記録媒体が積載面に積載された状態を示す概略図である。
【
図16】本実施形態に係る後処理装置の一部を拡大して示す側面図である。
【
図17】本実施形態に係る後処理部において、折り処理を実行する前の状態を示す概略図である。
【
図18】本実施形態に係る後処理部において、折り処理を実行している状態を示す概略図である。
【
図19】各条件におけるずらし量の一覧を示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下に、本発明に係る実施形態の一例を図面に基づき説明する。
【0033】
<画像形成装置100>
まず、本実施形態に係る画像形成装置100の構成を説明する。
図1は、本実施形態に係る画像形成装置100の構成を示す概略図である。
【0034】
なお、図中に示す矢印UPは、装置の上方を示し、矢印DOは、装置の下方を示す。また、図中に示す矢印LHは、装置の左方を示し、矢印RHは、装置の右方を示す。また、図中に示す矢印FRは、装置の前方を示し、矢印RRは、装置の後方を示す。これらの方向は、説明の便宜上定めた方向であるから、装置構成がこれらの方向に限定されるものではない。なお、装置の各方向において、「装置」の語を省略して示す場合がある。すなわち、例えば、「装置の上方」を、単に「上方」と示す場合がある。
【0035】
また、下記の説明では、「上下方向」を、「上方及び下方の両方」又は「上方及び下方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。「左右方向」を、「右方及び左方の両方」又は「右方及び左方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「左右方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。「前後方向」を、「前方及び後方の両方」又は「前方及び後方のいずれか一方」という意味で用いる場合がある。なお、「前後方向」は、側方、横方向、及び水平方向ともいえる。また、上下方向、左右方向、前後方向は、互いに交差する方向(具体的には、直交する方向)である。
【0036】
また、図中の「○」の中に「×」が記載された記号は、紙面の手前から奥へ向かう矢印を意味する。また、図中の「○」の中に「・」が記載された記号は、紙面の奥から手前へ向かう矢印を意味する。また、各図に示す各部分同士の上下方向、左右方向、前後方向の寸法比は、実際の寸法比と異なる場合がある。
【0037】
図1に示される画像形成装置100は、記録媒体Pに画像を形成する装置であり、
図1に示されるように、画像形成部102と、後処理装置10と、を備えている。以下、画像形成装置100の各部(具体的には、画像形成部102、及び後処理装置10)について
説明する。
【0038】
<画像形成部102>
図1に示される画像形成部102は、記録媒体Pに画像を形成する構成部である。画像形成部102としては、例えば、トナーを用いて記録媒体Pに画像を形成する電子写真式の画像形成部が用いられる。
【0039】
電子写真式の画像形成部では、例えば、帯電、露光、現像、転写及び定着の各工程を行い、記録媒体Pに画像を形成する。具体的には、電子写真式の画像形成部では、例えば、帯電、露光、現像、転写の各工程を行って転写体に画像を形成し、当該画像を転写体から記録媒体Pに転写した後、当該画像を記録媒体Pに定着することで、記録媒体Pに画像を形成することが可能である。
【0040】
なお、画像形成部の一例としては、前述の電子写真式の画像形成部に限られず、例えば、インクジェット式の画像形成部であってもよく、種々の画像形成部を用いることが可能である。インクジェット式の画像形成部では、例えば、吐出部から記録媒体Pにインク滴を吐出して記録媒体Pに画像を形成する。
【0041】
<後処理装置10>
図1に示される後処理装置10は、画像形成部102にて画像が形成された記録媒体Pに対して後処理を実行する装置である。具体的には、後処理装置10は、
図1に示されるように、後処理装置本体13と、排出部11と、後処理部15と、積載部20と、案内部40と、支持部50と、搬送機構30と、搬送ロール39と、当付部75と、揃え部80と、後処理部90と、を備えている。以下、後処理装置10の各部(具体的には、後処理装置本体13、排出部11、後処理部15、積載部20、案内部40、支持部50、搬送機構30、搬送ロール39、当付部75、揃え部80及び後処理部90)について説明する。
【0042】
<後処理装置本体13、排出部11及び後処理部15>
図1に示される後処理装置本体13は、後処理装置10の各構成部が設けられる部分である。具体的には、後処理装置本体13は、箱状(例えば、略直方体形状)に形成された筐体で構成されている。
【0043】
本実施形態では、
図1に示されるように、例えば、後処理部15、積載部20、案内部40、支持部50、搬送機構30、搬送ロール39、当付部75、揃え部80及び後処理部90が、後処理装置本体13の内部に設けられている。排出部11は、後処理装置本体13の右方側の側面に設けられている。
【0044】
排出部11は、後処理装置本体13の右方側の側面における上部に配置されている。排出部11には、後処理部15にて後処理が実行された記録媒体Pが排出される。
【0045】
ここで、後処理とは、画像が形成された記録媒体Pに対して実行される処理である。後処理部15が実行する後処理としては、複数枚の記録媒体Pをステープラにより綴じる綴じ処理がある。なお、当該後処理としては、当該綴じ処理に限られない。当該後処理としては、例えば、記録媒体Pを裁断する裁断処理、及び、記録媒体Pに穴をあける穴あけ処理などであってもよく、画像が形成された記録媒体Pに対して実行される処理であればよい。
【0046】
<積載部20>
図1及び
図15に示される積載部20は、記録媒体Pが積載される構成部である。本実
施形態では、積載部20は、
図15に示されるように、正断面視にて、斜め上方(本実施形態では右斜め上方)へ延びる板体を有して構成されている。この積載部20は、斜め上方(本実施形態では左斜め上方)へ向けられた積載面22を有している。積載部20では、記録媒体Pの一端(以下、下端P2という)を下方側に向けた状態で当該記録媒体Pが積載面22に積載される(
図15参照)。積載部20には、後述する押込部94が通過する通過孔24が形成されている。
【0047】
<案内部40>
図1及び
図15に示される案内部40は、搬送ロール39によって搬送される記録媒体Pを案内する構成部である。本実施形態では、案内部40は、
図15に示されるように、正断面視にて、斜め上方(本実施形態では右斜め上方)へ延びる板体で構成されている。この案内部40は、斜め下方(本実施形態では右斜め下方)へ向けられ、積載面22に対向する案内面42を有している。案内部40では、案内面42によって、記録媒体Pが積載面22へ案内される。案内部40には、後述する押込部94が通過する通過孔44が形成されている。
【0048】
<支持部50>
図1及び
図15に示される支持部50は、積載面22に積載された記録媒体Pの下端P2を支持する構成部である。支持部50は、
図1及び
図15に示されるように、積載部20に対する左斜め下方側に配置されている。支持部50は、
図15に示されるように、突当部分52と、積載部分54と、案内部分56と、を有している。
【0049】
突当部分52は、積載面22に積載された記録媒体Pの下端P2に突き当たって、下端P2を支持する。積載面22に積載された複数枚の記録媒体Pは、下端P2が突当部分52に突き当たることで、下端P2が揃えられる。
【0050】
積載部分54は、突当部分52に下端P2が突き当てられた記録媒体Pの下部が積載される。この積載部分54は、斜め上方(本実施形態では左斜め上方)へ向けられた積載面55を有している。この積載面55は、積載部20の積載面22に対する左斜め下方側で、積載面22に沿って配置されている。
【0051】
案内部分56は、案内部40で案内された記録媒体Pの下端P2を突当部分52側へ案内する。案内部分56は、積載面55に対向する案内面57を有している。案内部分56では、案内面57によって、記録媒体Pが突当部分52へ案内される。
【0052】
<搬送機構30>
図1に示される搬送機構30は、積載部20へ記録媒体Pを搬送する機構である。この搬送機構30は、画像形成部102から一枚ずつ搬送された記録媒体Pを一時的に留め、複数枚重ねて積載部20に向けて搬送する機能(いわゆるバッファ機能)を有している。
【0053】
搬送機構30は、具体的には、
図1及び
図2に示されるように、第一路31と、第二路32と、第三路33と、搬送ロール34、35、36と、第一検知部37と、第二検知部38と、を有している。
【0054】
第一路31は、画像形成部102からの記録媒体Pを搬送する搬送路である。第一路31には、搬送ロール34と、第一検知部37と、が配置されている。第一検知部37は、第一路31を搬送される記録媒体Pの端部(例えば、先端部)を検知する。
【0055】
本実施形態では、搬送ロール34は、複数が第一路31に設けられ、第一路31にて、記録媒体Pを搬送する。この搬送ロール34は、記録媒体Pの搬送速度を制御可能である。また、搬送ロール34は、第一検知部37の検知結果に基づき、記録媒体Pを第二路32へ搬送する搬送タイミングを制御可能である。
【0056】
第二路32は、第一路31からの記録媒体Pを搬送する搬送路である。第二路32には、搬送ロール35が配置されている。本実施形態では、搬送ロール35は、複数が第二路32に設けられている。この複数の搬送ロール35は、正逆転可能とされており、記録媒体Pを第二路32においてスイッチバックすることが可能である。複数の搬送ロール35が正転することで、記録媒体Pは、排出部11へ排出される。複数の搬送ロール35が逆転することで、第二路32においてスイッチバックされた記録媒体Pは、第三路33へ搬送される。
【0057】
第三路33は、第二路32からの記録媒体Pを搬送する搬送路である。第三路33には、搬送ロール36と、第二検知部38と、が配置されている。第二検知部38は、第三路33を搬送される記録媒体Pの端部(例えば、先端部)を検知する。
【0058】
複数の搬送ロール36は、正逆転可能とされており、記録媒体Pを第三路33においてスイッチバックすることが可能である。複数の搬送ロール36が正転することで、記録媒体Pは、積載部20へ搬送される。したがって、搬送機構30では、排出部11及び積載部20の一方へ選択的に記録媒体Pを搬送可能となっている。
【0059】
また、搬送ロール36が逆転することで、第三路33においてスイッチバックされた記録媒体Pは、第二路32へ搬送される。この搬送ロール36は、記録媒体Pの搬送速度を制御可能である。また、搬送ロール36は、第二検知部38の検知結果に基づき、記録媒体Pを第二路32へ搬送する搬送タイミングを制御可能である。
【0060】
搬送機構30は、画像形成部102から一枚ずつ搬送されてきた記録媒体Pを搬送方向へずらして複数枚重ねて積載部20に向けて搬送し(
図2~
図10参照)、予め定められた条件に基づき記録媒体Pのずらし量を設定する。なお、ずらし量とは、複数枚の記録媒体Pの各々の下端P2(すなわち搬送方向下流端)同士の搬送方向における距離である。
【0061】
予め定められた条件は、例えば、記録媒体Pに形成された画像の密度(以下、画像密度という)である。画像密度は、例えば、記録媒体P全体における単位面積当たりの画像の面積である。搬送機構30は、画像形成部102が形成する画像の画像データにおける画像密度に基づき、ずらし量を設定することが可能である。また、搬送機構30は、画像形成部102によって記録媒体Pに形成された画像を読み取ることで得られた画像密度の情報に基づき、ずらし量を設定してもよい。
【0062】
本実施形態では、搬送機構30は、記録媒体Pの画像密度が第一密度である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量(例えば5mm)とし、記録媒体Pの画像密度が第一密度よりも高い第二密度である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量よりも多い第二量(例えば10mm)とする。
【0063】
なお、当該画像密度が、例えば50%未満である場合を、当該画像密度が第一密度である場合としてもよい(
図19参照)。そして、当該画像密度が、例えば50%以上である場合を、当該画像密度が第二密度である場合としてもよい。なお、第一密度と第二密度との閾値となる密度は、50%である必要はなく、種々の画像密度を設定可能である。なお、画像密度は、記録媒体Pの単位面積あたりに画像が占める面積率をいう。また、当該画像密度を示す密度情報は、例えば、画像形成装置10において画像データから求めることが可能である。搬送機構30は、当該密度情報に基づき、ずらし量を制御する。
【0064】
また、搬送機構30は、複数枚の記録媒体Pを重ねる場合において、各記録媒体Pの間のずらし量を変えることも可能である。具体的には、例えば、n数の記録媒体Pを重ねる場合において、1~2枚目間におけるずらし量≦2~3枚目間におけるずらし量≦・・・≦(n-2)-(n-1)枚目間におけるずらし量とすることが可能である。なお、(n-1)-n枚目間におけるずらし量については、搬送距離が短いことから、この限りではない。
【0065】
<搬送機構30の搬送動作の一例>
搬送機構30では、例えば、3枚の記録媒体Pを重ねて積載部20に搬送する場合において、
図2~
図10に示されるように、搬送動作が実行される。
【0066】
搬送機構30では、
図2に示されるように、画像形成部102から第一路31へ搬送されてきた1枚目の記録媒体P10を、
図3に示されるように、第二路32へ搬送する。
【0067】
次に、当該記録媒体P10を、
図4に示されるように、第二路32から第三路33へ搬送する。次に、
図5及び
図6に示されるように、第三路33へ搬送した記録媒体P10と、画像形成部102から第一路31へ搬送されてきた2枚目の記録媒体P20とが重なるように、記録媒体P10と記録媒体P20とを第二路32へ搬送する。このとき、搬送ロール36が、第二検知部38の検知結果に基づき、記録媒体P10を第二路32へ搬送する搬送タイミングを制御し、搬送ロール34が、第一検知部37の検知結果に基づき、記録媒体P20を第二路32へ搬送する搬送タイミングを制御する。これにより、記録媒体P10と記録媒体P20との搬送方向へのずらし量を設定する。
【0068】
本実施形態では、
図6に示されるように、記録媒体P20が第二路32において、記録媒体P10に対して先行するように、記録媒体P10、P20を搬送方向へずらす。
【0069】
次に、重ねられた記録媒体P10、P20を、
図7に示されるように、第二路32から第三路33へ搬送する。なお、記録媒体P10、P20は、第三路33においては、記録媒体P10が記録媒体P20に対して先行するように搬送方向へずれた状態となる。
【0070】
次に、
図8及び
図9に示されるように、第三路33へ搬送した記録媒体P10、P20と、画像形成部102から第一路31へ搬送されてきた3枚目の記録媒体P30と、が重なるように、記録媒体P10、P20と記録媒体P30とを第二路32へ搬送する。このとき、搬送ロール36が、第二検知部38の検知結果に基づき、記録媒体P10、P20を第二路32へ搬送する搬送タイミングを制御し、搬送ロール34が、第一検知部37の検知結果に基づき、記録媒体P30を第二路32へ搬送する搬送タイミングを制御する。これにより、記録媒体P10、P20と記録媒体P30との搬送方向へのずらし量を設定する。
【0071】
本実施形態では、
図9に示されるように、記録媒体P30が第二路32において、記録媒体P20に対して先行するように、記録媒体P10、P20、P30を搬送方向へずらす。
【0072】
次に、重ねられた記録媒体P10、P20、P30を、
図10に示されるように、第二路32から第三路33へ搬送する。なお、記録媒体P10、P20、P30は、第三路33においては、記録媒体P10が記録媒体P20に対して先行し、記録媒体P20が記録媒体P30に対して先行するように搬送方向へずれた状態となる。
【0073】
<搬送ロール39>
図1及び
図11に示される搬送ロール39は、搬送部の一例であり、搬送機構30から搬送された複数枚の記録媒体Pの各々を搬送する構成部である。この搬送ロール39は、下端P2が支持部50に接触した状態において記録媒体Pの上端P1に搬送力を付与し、記録媒体Pを撓ませつつ一枚ずつ分離して積載部20に積載する。
【0074】
本実施形態では、搬送ロール39は、積載面22の上部に対向する位置に設けられ、記録媒体Pを積載面22へ向けて下方側へ搬送する。具体的には、搬送ロール39は、駆動ロール39Aと、従動ロール39Bと、を有しており、当該一対のロールで記録媒体Pを挟んで搬送する。駆動ロール39Aは、従動ロール39Bに対する積載部20側(本実施
形態において右方側)に配置されている。従動ロール39Bは、駆動ロール39Aに対する積載部20とは反対側(本実施形態において左方側)に配置されている。
【0075】
<搬送ロール39の積載動作の一例>
搬送ロール39では、
図11~
図15に示されるように、搬送機構30によって搬送方向に沿ってずれた状態で重ねられた3枚の記録媒体P10、P20、P30を積載面22に積載する積載動作が実行される。
【0076】
搬送ロール39は、
図11に示されるように、3枚の記録媒体P10、P20、P30は、右方側(駆動ロール39A側)の記録媒体P10が記録媒体P20に対して先行し、記録媒体P20が記録媒体P30に対して先行するように搬送方向へずれた状態で、積載面22へ搬送する。
【0077】
図11に示されるように、1枚目の記録媒体P10の下端P2が、支持部50に接触すると、搬送ロール39は、下端P2が支持部50に接触した状態において記録媒体P10の上端P1に搬送力を付与し、
図12及び
図13に示されるように、記録媒体P10を撓ませつつ、記録媒体P20から分離して積載部20に積載する。
【0078】
次に、
図13に示されるように、2枚目の記録媒体P20の下端P2が、支持部50に接触すると、搬送ロール39は、下端P2が支持部50に接触した状態において記録媒体P20の上端P1に搬送力を付与し、
図13及び
図14に示されるように、記録媒体P20を撓ませつつ、記録媒体P30から分離して積載部20に積載する。
【0079】
次に、
図14に示されるように、3枚目の記録媒体P20の下端P2が、支持部50に接触すると、搬送ロール39は、下端P2が支持部50に接触した状態において記録媒体P30の上端P1に搬送力を付与し、
図14及び
図15に示されるように、記録媒体P30を撓ませつつ積載部20に積載する。このようにして、3枚の記録媒体P10、P20、P30が、一枚ずつ分離されながら積載面22に積載される。
【0080】
<当付部75>
当付部75は、
図16に示されるように、記録媒体Pの上端P1を下方側へ押して、下端P2を支持部50へ当て付ける。これにより、記録媒体Pの上端P1(換言すれば、記録媒体Pの上下方向の位置)が揃えられる。なお、上端P1は、記録媒体Pにおける下端P2に対する反対側の端部である。
【0081】
本実施形態では、当付部75は、積載面22に積載された記録媒体Pに対して非接触となる非接触位置(
図16において二点鎖線で示される位置)から移動して、記録媒体Pの上端P1を下方側へ押す。当該非接触位置は、当付部75が、積載面22へ搬送される記録媒体Pの搬送経路から離隔した位置でもある。なお、当付部75は、記録媒体Pの下端P2を支持部50へ当て付けた後、非接触位置へ戻る。
【0082】
<揃え部80>
図1及び
図16に示される揃え部80は、記録媒体Pの側端を揃える構成部である。揃え部80は、
図16に示されるように、第一揃え部81と、第二揃え部82と、を有している。
【0083】
揃え部80では、第一揃え部81が記録媒体Pにおける一方側(本実施形態における前方側)の側端(以下、前端P3という)に接触し、第二揃え部82が記録媒体Pにおける他方側(本実施形態における後方側)の側端(以下、後端P4という)に接触して、記録媒体Pの側端(換言すれば、記録媒体Pの前後方向の位置)を揃える。
【0084】
本実施形態では、第一揃え部81及び第二揃え部82の各々は、積載面22に積載された記録媒体Pに対して非接触となる非接触位置(
図16において二点鎖線で示される位置)から移動して、記録媒体Pの側端(具体的には前端P3及び後端P4)の各々に接触する。当該非接触位置は、第一揃え部81及び第二揃え部82の各々が、積載面22へ搬送される記録媒体Pの搬送経路から離隔した位置でもある。なお、揃え部80は、記録媒体Pの側端を揃えた後、当該非接触位置へ戻る。本実施形態では、搬送ロール39が積載面22へ記録媒体Pを搬送する毎に、当付部75による前述の当て付け動作、及び揃え部80による前述の揃え動作を実行することで、複数枚の記録媒体Pが上下方向及び前後方向に揃えられた状態で積載面22へ積載される。
【0085】
<後処理部90>
図1に示される後処理部90は、積載面22に積載された記録媒体Pに対して後処理を実行する構成部である。本実施形態では、後処理部90は、複数枚の記録媒体Pを綴じると共に、当該複数枚の記録媒体Pを折る処理を後処理として実行する。
【0086】
後処理部90は、
図1に示されるように、綴じ部91と、一対の折りロール92、93と、押込部94と、搬送ロール96と、を有している。綴じ部91は、いわゆるステープラであり、積載面22に積載された複数枚の記録媒体Pの上下方向の中央部に針を打つことで、当該複数枚の記録媒体Pを綴じる。
【0087】
一対の折りロール92、93は、案内部40の通過孔44に対する左斜め上方側で、右斜め上方に沿って並んで配置されている。折りロール92は、
図17及び
図18における反時計回り方向へ回転し、折りロール93は、
図17及び
図18における時計回り方向へ回転する。
【0088】
押込部94は、積載面22に積載された記録媒体Pの前後方向長さよりも長くされ、先端部が先細りとなるテーパ状に形成されている。
【0089】
押込部94が、
図17及び
図18に示されるように、積載面22と直交する左斜め上方へ移動し、積載面22に積載された複数枚の記録媒体Pにおける折り目部分となる上下方向の中央部に先端部を押し当てて、一対の折りロール92、93の間に当該中央部を押し込むことで、当該複数枚の記録媒体Pが一対の折りロール92、93で挟まれて折り曲げられる。
【0090】
一対の折りロール92、93が回転することで、折り曲げられた記録媒体Pが搬送ロール96へ搬送される。さらに、搬送ロール96は、一対の折りロール92、93及び押込部94により折られた複数枚の記録媒体Pを搬送し、排出部(図示省略)へ排出する。
【0091】
なお、後処理部90が実行する後処理としては、前述の処理に限られない。当該後処理としては、例えば、複数枚の記録媒体Pを綴じる綴じ処理、及び複数枚の記録媒体Pを折る折り処理の一方のみであってもよい。また、当該後処理としては、記録媒体Pを裁断する裁断処理、及び、記録媒体Pに穴をあける穴あけ処理などであってもよく、画像が形成された記録媒体Pに対して実行される処理であればよい。
【0092】
<本実施形態の作用>
本実施形態では、搬送機構30は、画像形成部102から一枚ずつ搬送されてきた記録媒体Pを搬送方向へずらして複数枚重ねて積載部20に向けて搬送し(
図2~
図10参照)、予め定められた条件に基づき記録媒体Pのずらし量を設定する。
【0093】
ここで、記録媒体Pの画像密度及び坪量などの条件により、必要なずらし量が異なり、後処理装置10において、搬送機構30における記録媒体Pのずらし量が常に一定である場合(以下、形態Aという)では、搬送ロール39において、記録媒体Pの分離不良が生じ、記録媒体Pの積載された姿勢がばらつく場合がある。
【0094】
これに対して、本実施形態では、前述のように、搬送機構30は、画像形成部102から一枚ずつ搬送されてきた記録媒体Pを搬送方向へずらして複数枚重ねて積載部20に向けて搬送し(
図2~
図10参照)、予め定められた条件に基づき記録媒体Pのずらし量を設定するため、形態Aに比べ、記録媒体Pの積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0095】
また、本実施形態では、当該予め定められた条件は、記録媒体Pに形成された画像密度である。ここで、記録媒体Pは、画像が形成された形成部分と、画像が形成されていない非形成部分では、搬送ロール39との摩擦係数が変化しうるため、記録媒体Pの画像密度により、必要なずらし量が異なる。
【0096】
そして、本実施形態では、前述のように、当該予め定められた条件が、記録媒体Pに形成された画像密度であるため、予め定められた条件が、記録媒体Pの坪量のみである場合に比べ、記録媒体Pの積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0097】
また、本実施形態では、搬送機構30は、記録媒体Pの画像密度が第一密度である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量(例えば5mm)とし、記録媒体Pの画像密度が第一密度よりも高い第二密度である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量よりも多い第二量(例えば10mm)とする。
【0098】
ここで、画像が形成された形成部分が、画像が形成されていない非形成部分よりも、搬送ロール39との摩擦係数が低く、搬送ロール39と記録媒体Pとの間で滑りが生じやすい場合には、記録媒体Pの画像密度が高い場合に、必要なずらし量は多くなる。
【0099】
そして、本実施形態では、記録媒体Pの画像密度が第一密度よりも高い第二密度である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量よりも多い第二量(例えば10mm)とするため、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、画像密度が第二密度である記録媒体Pの積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0100】
<搬送機構30の第一変形例>
本実施形態では、搬送機構30が、記録媒体Pのずらし量を設定する際の予め定められた条件を、記録媒体Pに形成された画像密度としたが、これに限られない。例えば、予め定められた条件を、記録媒体Pの坪量としてもよい。
【0101】
ここで、記録媒体Pは、坪量によって曲げ変形の程度が変化することで、搬送ロール39へ進入する際の経路や、搬送ロール39に搬送される際の挙動等が変化するため、記録媒体Pの坪量により、必要なずらし量が異なる。
【0102】
そして、本変形例では、前述のように、予め定められた条件が、記録媒体Pの坪量であるため、予め定められた条件が、記録媒体Pの画像密度のみである場合に比べ、記録媒体Pの積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0103】
また、本変形例では、搬送機構30は、記録媒体Pの坪量が第一坪量である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量(例えば5mm)とし、記録媒体Pの坪量が第一坪量よりも多い第二坪量である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量よりも多い第二量(例えば10mm)としてもよい。
【0104】
なお、当該坪量が、例えば90gsm以下である場合を、当該坪量が第一坪量である場合としてもよい(
図19参照)。そして、当該坪量が、例えば90gsmを超える場合を、当該坪量が第二坪量である場合としてもよい。なお、第一坪量と第二坪量との閾値となる坪量は、90gsmである必要はなく、種々の坪量を設定可能である。なお、当該坪量を示す坪量情報は、例えば、ユーザによる記録媒体Pの厚み選択(坪量の選択に相当)によって取得することが可能である。搬送機構30は、当該坪量情報に基づき、ずらし量を制御する。
【0105】
ここで、記録媒体Pの坪量が多く、曲げ変形の程度が小さくなることで、搬送ロール39へ進入する際の経路や、搬送ロール39に搬送される際の挙動によって、例えば、次の記録媒体Pとの間隔が狭くなりやすい場合には、記録媒体Pの坪量が多い場合に、必要なずらし量は多くなる。
【0106】
そして、本変形例では、記録媒体Pの坪量が第一坪量よりも多い第二坪量である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量よりも多い第二量(例えば10mm)とするため、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、坪量が第二坪量である記録媒体Pの積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0107】
さらに、搬送機構30が、記録媒体Pのずらし量を設定する際の予め定められた条件として、例えば、記録媒体Pのサイズ(具体的には、記録媒体Pの搬送方向の寸法、及び記録媒体Pの搬送方向に対して交差する幅方向の寸法の少なくとも一方)を用いてもよい。
【0108】
<搬送機構30の第二変形例>
本実施形態では、搬送機構30が、記録媒体Pのずらし量を設定する際の予め定められた条件を、記録媒体Pに形成された画像密度としたが、これに限られない。例えば、予め定められた条件を、記録媒体Pの種類としてもよい。
【0109】
ここで、記録媒体Pの種類によって、記録媒体Pと搬送ロール39との滑りやすさの程度が変化することで、搬送ロール39に搬送される際の挙動等が変化するため、記録媒体Pの種類により、必要なずらし量が異なる。
【0110】
そして、本変形例では、前述のように、予め定められた条件が、記録媒体Pの種類であるため、予め定められた条件が、記録媒体Pの画像密度のみである場合に比べ、記録媒体Pの積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0111】
また、本変形例では、搬送機構30は、記録媒体Pの表面が表面層で被覆されていない第一種類である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量(例えば5mm)とし、記録媒体Pの種類が、記録媒体Pの表面が表面層で被覆された第二種類である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量よりも多い第二量(例えば10mm)としてもよい。
【0112】
第二種類としては、例えば、表面層として樹脂材料が表面に被覆された用紙(いわゆるコート紙)とすることが可能である(
図19参照)。また、第一種類としては、例えば、樹脂材料が表面に被覆されていない用紙(いわゆる非コート紙)とすることが可能である。なお、記録媒体Pの種類を示す種類情報は、例えば、ユーザの種類選択によって取得することが可能である。搬送機構30は、当該種類情報に基づき、ずらし量を制御する。
【0113】
ここで、記録媒体Pの種類が第二種類である場合では、表面層によって、搬送ロール39が記録媒体Pに対して滑りやすい場合があり、また、同一坪量で比較しても表面層の種類によって曲げ変形の程度が異なるため、次の記録媒体Pとの間隔がばらつきやすい。このため、記録媒体Pの種類が第二種類である場合に、ずらし量を多くする。
【0114】
そして、本変形例では、記録媒体Pの種類が第二種類である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量よりも多い第二量(例えば10mm)とするため、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、種類が第二種類である記録媒体Pの積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0115】
<搬送機構30の第三変形例>
本実施形態では、搬送機構30が、記録媒体Pのずらし量を設定する際の予め定められた条件を、記録媒体Pに形成された画像密度としたが、これに限られない。例えば、予め定められた条件を、搬送機構30の周囲の気温としてもよい。
【0116】
ここで、搬送機構30の周囲の気温によって、曲げ変形の程度が小さくなることで、搬送ロール39へ進入する際の経路や、搬送ロール39に搬送される際の挙動等が変化するため、当該気温により、必要なずらし量が異なる。
【0117】
そして、本変形例では、前述のように、予め定められた条件が、搬送機構30の周囲の気温であるため、予め定められた条件が、記録媒体Pの画像密度のみである場合に比べ、記録媒体Pの積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0118】
また、本変形例では、搬送機構30は、当該気温が第一温度である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量(例えば5mm)とし、当該気温が第一温度よりも低い第二温度である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量よりも多い第二量(例えば10mm)としてもよい。
【0119】
なお、当該気温が、例えば10℃超える場合を、当該気温が第一温度である場合としてもよい(
図19参照)。そして、当該気温が、例えば10℃以下である場合を、当該気温が第二温度である場合としてもよい。なお、第一温度と第二温度との閾値となる温度は、10℃である必要はなく、種々の温度を設定可能である。
【0120】
さらに、当該気温は、後処理装置本体13の内部又は外部に配置された温度計(例えば温度センサ)を用いて測定することが可能である。当該温度計は、後処理装置本体13の外部として、排出部11、及び画像形成装置100の装置本体などに配置することが可能である。搬送機構30は、当該温度計の測定結果に基づき、ずらし量を制御する。
【0121】
ここで、当該気温が第二温度である場合では、当該気温が第一温度である場合に比べ、記録媒体Pがかたくなり、曲げ変形の程度が小さくなることで、搬送ロール39へ進入する際の経路や、搬送ロール39に搬送される際の挙動等が変化するため、次の記録媒体Pとの間隔がばらつきやすい。このため、当該気温が第二温度である場合に、ずらし量を多くする。
【0122】
そして、本変形例では、当該気温が第二温度である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量よりも多い第二量(例えば10mm)とするため、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、当該気温が第二温度である場合において、記録媒体Pの積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0123】
<搬送機構30の第四変形例>
本実施形態では、搬送機構30が、記録媒体Pのずらし量を設定する際の予め定められた条件を、記録媒体Pに形成された画像密度としたが、これに限られない。例えば、予め定められた条件を、搬送機構30の周囲の湿度としてもよい。
【0124】
ここで、搬送機構30の周囲の湿度によって、曲げ変形の程度が小さくなることで、搬送ロール39へ進入する際の経路や、搬送ロール39に搬送される際の挙動等が変化するため、当該湿度により、必要なずらし量が異なる。
【0125】
そして、本変形例では、前述のように、予め定められた条件が、搬送機構30の周囲の湿度であるため、予め定められた条件が、記録媒体Pの画像密度のみである場合に比べ、記録媒体Pの積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0126】
また、本変形例では、搬送機構30は、当該湿度が第一湿度である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量(例えば5mm)とし、当該湿度が第一湿度よりも低い第二湿度である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量よりも多い第二量(例えば10mm)としてもよい。
【0127】
なお、当該湿度が、例えば、気温25℃において15%RHを超える場合を、当該湿度が第一湿度である場合としてもよい(
図19参照)。そして、当該湿度が、例えば気温25℃において15%RH以下である場合を、当該湿度が第二湿度である場合としてもよい。なお、第一湿度と第二湿度との閾値となる湿度は、気温25℃、15%RHである必要はなく、種々の湿度を設定可能である。
【0128】
さらに、当該湿度は、後処理装置本体13の内部又は外部に配置された湿度計(例えば湿度センサ)を用いて測定することが可能である。当該湿度計は、後処理装置本体13の外部として、排出部11、及び画像形成装置100の装置本体などに配置することが可能である。搬送機構30は、当該湿度計の測定結果に基づき、ずらし量を制御する。
【0129】
ここで、当該湿度が第二湿度である場合では、当該湿度が第一湿度である場合に比べ、記録媒体Pが乾燥して、曲げ変形の程度が小さくなることで、搬送ロール39へ進入する際の経路や、搬送ロール39に搬送される際の挙動等が変化するため、次の記録媒体Pとの間隔がばらつきやすい。このため、当該湿度が第二湿度である場合に、ずらし量を多くする。
【0130】
そして、本変形例では、当該湿度が第二湿度である場合に、記録媒体Pのずらし量を第一量よりも多い第二量(例えば10mm)とするため、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、当該湿度が第二湿度である場合において、記録媒体Pの積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0131】
<搬送機構30の第五変形例>
さらに、搬送機構30が、記録媒体Pのずらし量を設定する際の予め定められた条件として、前述した条件(例えば、画像密度、記録媒体Pの坪量、記録媒体Pの種類、並びに搬送機構30の周囲の気温及び湿度)をいずれか複数又は全部用いてもよい。
【0132】
この場合では、例えば、複数の条件のうち、少なくとも1つの条件が、当該ずらし量を第二量とする条件を満たした場合に、当該ずらし量を第二量とすることができる。この場合では、複数の条件のうち、全ての条件が、当該ずらし量を第一量とする条件を満たした場合に、当該ずらし量を第一量とすることになる。なお、複数の条件のうち、いずれか複数の条件又は全部の条件が、当該ずらし量を第二量とする条件を満たした場合に、当該ずらし量を第二量としてもよい。
【0133】
<他の変形例>
本実施形態では、搬送部の一例として、搬送ロール39を用いたが、これに限られない。搬送部の一例としては、例えば、搬送ベルト及び搬送ドラムなどであってもよく、記録媒体Pを搬送可能な構成部であればよい。
【0134】
本発明は、上記の実施形態に限るものではなく、その主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形、変更、改良が可能である。例えば、上記に示した変形例は、適宜、複数を組み合わせて構成してもよい。
【0135】
<付記>
(((1)))
斜め上方へ向けられた積載面を有し、記録媒体の一端を下方側に向けた状態で当該記録媒体が前記積載面に積載される積載部と、
前記積載面に積載された記録媒体の前記一端を支持する支持部と、
一枚ずつ搬送されてきた前記記録媒体を搬送方向へずらして複数枚重ねて前記積載部に向けて搬送し、予め定められた条件に基づき前記記録媒体のずらし量を設定する搬送機構と、
前記搬送機構から搬送された複数枚の記録媒体の各々を、前記一端が前記支持部に接触した状態において前記記録媒体の前記一端に対する反対側の上端に搬送力を付与し、前記記録媒体を撓ませつつ一枚ずつ分離して前記積載面に積載する搬送部と、
を備える後処理装置。
【0136】
(((2)))
前記予め定められた条件は、
前記記録媒体に形成された画像の密度である
(((1)))に記載の後処理装置。
【0137】
(((3)))
前記搬送機構は、
前記画像の密度が第一密度である場合に、前記ずらし量を第一量とし、
前記画像の密度が前記第一密度よりも高い第二密度である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする
(((2)))に記載の後処理装置。
【0138】
(((4)))
前記予め定められた条件は、
前記記録媒体の坪量である
(((1)))~(((3)))のいずれか1つに記載の後処理装置。
【0139】
(((5)))
前記搬送機構は、
前記坪量が第一坪量である場合に、前記ずらし量を第一量とし、
前記坪量が前記第一坪量よりも多い第二坪量である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする
(((4)))に記載の後処理装置。
【0140】
(((6)))
前記予め定められた条件は、
前記記録媒体の種類である
(((1)))~(((5)))のいずれか1つに記載の後処理装置。
【0141】
(((7)))
前記搬送機構は、
前記記録媒体の種類が、前記記録媒体の表面が表面層で被覆されていない第一種類である場合に、前記ずらし量を第一量とし、
前記記録媒体の種類が、前記記録媒体の表面が表面層で被覆された第二種類である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする
(((6)))に記載の後処理装置。
【0142】
(((8)))
前記予め定められた条件は、
前記搬送機構の周囲の気温である
(((1)))~(((7)))のいずれか1つに記載の後処理装置。
【0143】
(((9)))
前記搬送機構は、
前記気温が第一温度である場合に、前記ずらし量を第一量とし、
前記気温が前記第一温度よりも低い第二温度である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする
(((8)))に記載の後処理装置。
【0144】
(((10)))
前記予め定められた条件は、
前記搬送機構の周囲の湿度である
(((1)))~(((9)))のいずれか1つに記載の後処理装置。
【0145】
(((11)))
前記搬送機構は、
前記湿度が第一湿度である場合に、前記ずらし量を第一量とし、
前記湿度が前記第一湿度よりも低い第二湿度である場合に、前記ずらし量を前記第一量よりも多い第二量とする
(((10)))に記載の後処理装置。
【0146】
(((12)))
記録媒体に画像を形成する画像形成部と、
前記画像形成部にて画像が形成された記録媒体に対して後処理を実行する(((1)))~(((11)))のいずれか1つに記載の後処理装置と、
を備える画像形成装置。
【0147】
(((1)))の構成によれば、搬送機構における記録媒体のずらし量が常に一定である場合に比べ、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される
【0148】
(((2)))の構成によれば、予め定められた条件が、記録媒体の坪量のみである場合に比べ、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0149】
(((3)))の構成によれば、搬送機構が、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、画像の密度が第二密度である記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0150】
(((4)))の構成によれば、予め定められた条件が、記録媒体に形成された画像の密度のみである場合に比べ、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0151】
(((5)))の構成によれば、搬送機構が、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、坪量が第二坪量である記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0152】
(((6)))の構成によれば、予め定められた条件が、記録媒体の坪量のみである場合に比べ、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0153】
(((7)))の構成によれば、搬送機構が、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、種類が第二種類である記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0154】
(((8)))の構成によれば、予め定められた条件が、記録媒体の坪量のみである場合に比べ、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0155】
(((9)))の構成によれば、搬送機構が、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、搬送機構の周囲の気温が第二温度である場合において、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0156】
(((10)))の構成によれば、予め定められた条件が、記録媒体の坪量のみである場合に比べ、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0157】
(((11)))の構成によれば、搬送機構が、ずらし量を常に第一量とする場合に比べ、搬送機構の周囲の湿度が第二湿度である場合において、記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【0158】
(((12)))の構成によれば、搬送機構における記録媒体のずらし量が常に一定である場合に比べ、画像が形成された記録媒体の積載された姿勢のばらつきが抑制される。
【符号の説明】
【0159】
10 後処理装置
11 排出部
13 後処理装置本体
15 後処理部
20 積載部
22 積載面
24 通過孔
30 搬送機構
31 第一路
32 第二路
33 第三路
34、35、36 搬送ロール
37 第一検知部
38 第二検知部
39 搬送ロール
39A 駆動ロール
39B 従動ロール
40 案内部
42 案内面
44 通過孔
50 支持部
52 突当部分
54 積載部分
55 積載面
56 案内部分
57 案内面
75 当付部
80 揃え部
81 第一揃え部
82 第二揃え部
90 後処理部
91 綴じ部
92、93 折りロール
94 押込部
96 搬送ロール
100 画像形成装置
102 画像形成部
P 記録媒体
P1 上端
P2 下端
P3 前端
P4 後端