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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127868
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】紫外線照射ユニット
(51)【国際特許分類】
   A61L 9/20 20060101AFI20240912BHJP
   F24F 8/22 20210101ALI20240912BHJP
   F24F 1/0076 20190101ALI20240912BHJP
【FI】
A61L9/20
F24F8/22
F24F1/0076
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024035130
(22)【出願日】2024-03-07
(31)【優先権主張番号】P 2023035890
(32)【優先日】2023-03-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000002853
【氏名又は名称】ダイキン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小山 千佳
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 智己
(72)【発明者】
【氏名】越山 達貴
(72)【発明者】
【氏名】秋山 竜司
【テーマコード(参考)】
3L051
4C180
【Fターム(参考)】
3L051BC03
4C180AA07
4C180DD03
4C180HH05
4C180HH19
4C180LL04
4C180MM08
(57)【要約】
【課題】反射した紫外光により、照射部が劣化することを抑制できる紫外線照射装置を提供する。
【解決手段】紫外線照射ユニットは、殺菌空間(S)の第1方向における一端側に配置され、第1方向の他端側に向かって紫外線を照射する照射部(60)と、殺菌空間(S)の第1方向の他端側に配置され、照射部(60)から照射された紫外線が第1方向の一端側に戻るように該紫外線を反射する第1反射部(71)とを備える。照射部(60)の紫外線の光軸に対して、第1反射部(71)の反射光の光軸が、第1方向と直交する第2方向の一端側に向かって第1角度θ1ずれている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気が流れる殺菌空間(S)が形成される流路形成部材(51)と、
前記殺菌空間(S)の第1方向における一端側に配置され、該第1方向の他端側に向かって紫外線を照射する照射部(60)と、
前記殺菌空間(S)の前記第1方向の他端側に配置され、前記照射部(60)から照射された紫外線が前記第1方向の一端側に戻るように該紫外線を反射する第1反射部(71)とを備え、
前記照射部(60)の紫外線の光軸に対して、前記第1反射部(71)の反射光の光軸が、第1方向と直交する第2方向の一端側に向かって第1角度θ1ずれている
紫外線照射ユニット。
【請求項2】
前記殺菌空間(S)の前記第1方向の第1長さが、前記殺菌空間(S)の前記第2方向の第2長さよりも大きい
請求項1に記載の紫外線照射ユニット。
【請求項3】
前記殺菌空間(S)における、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向の第3長さが、前記第1長さおよび前記第2長さよりも小さく、
前記流路形成部材(51)は、空気が前記第3方向の一方側から他方側に向かって流れるように構成される
請求項2に記載の紫外線照射ユニット。
【請求項4】
前記流路形成部材(51)は、空気が前記殺菌空間(S)を前記第1方向の一方側から他方側に流れるように構成される
請求項2に記載の紫外線照射ユニット。
【請求項5】
前記殺菌空間(S)における前記第2方向の一端側の内面である第1面(54)から前記照射部(60)の紫外光の起点P1までの前記第2方向の距離をLとし、該起点P1から前記第1反射部(71)の反射光の起点P2までの前記第2方向の距離をbとすると、
b≦L/2の関係を満たしている
請求項1~4のいずれか1つに記載の紫外線照射ユニット。
【請求項6】
前記殺菌空間(S)における前記第2方向の一端側の内面である第1面(54)から前記照射部(60)の紫外光の起点P1までの前記第2方向の距離をLとし、該起点P1から前記第1反射部(71)の反射光の起点P2までの第1方向の距離をaとすると、
第1角度θ1<2tan-1(L/2a)の関係を満たしている
請求項1~4のいずれか1つに記載の紫外線照射ユニット。
【請求項7】
前記殺菌空間(S)の前記第1方向の一端側に配置され、前記第1反射部(71)から照射された紫外線を前記第1方向の他端側に向かって反射する第2反射部(80)を備え、
前記第1反射部(71)の光軸に対して、前記第2反射部(80)の反射光の光軸が、前記第2方向の一端側に向かって第2角度θ2ずれている
請求項1~4のいずれか1つに記載の紫外線照射ユニット。
【請求項8】
前記第1角度θ1が30度以下である
請求項1~4のいずれか1つに記載の紫外線照射ユニット。
【請求項9】
前記第1反射部(71)における紫外線の反射率が50%以上である
請求項1~4のいずれか1つに記載の紫外線照射ユニット。
【請求項10】
請求項1~4のいずれか1つに記載の紫外線照射ユニット(50)を備えた空気調和装置。
【請求項11】
空気通路(43)が形成される空調ケーシング(30a)を備え、
前記流路形成部材(51)は、前記空気通路(43)に配置される
請求項10に記載の空気調和装置。
【請求項12】
請求項1~4のいずれか1つに記載の紫外線照射ユニット(50)を備えた空気ダクト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、紫外線照射ユニット、空気調和装置、および空気ダクトに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示の紫外線照射ユニットは、紫外線を照射する紫外線発光ダイオードと、紫外線発光ダイオードから照射された紫外線を反射する反射部とを備える。同文献の図1に記載のように、紫外線発光ダイオードから照射される紫外線は、平行光に変換された後、反射部で反射される。反射された紫外光は、平行光の光軸に沿って紫外線発光ダイオード側に送られる。紫外線発光ダイオードと反射部の間を往復する紫外線が、両者の間を流れる空気に照射されることで、空気中の細菌やウィルスが不活化される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2022-160292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の紫外線ユニットでは、反射部で反射された紫外光が、照射部から照射される紫外線の光軸に沿う方向に向かって反射する。このため、反射部で反射された紫外光が照射部にあたりやすくなり、紫外線により照射部が劣化してしまう。
【0005】
本開示の目的は、反射した紫外光により、照射部が劣化することを抑制できる紫外線照射装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様は、紫外線照射ユニット(50)を対象とする。紫外線照射ユニット(50)は、空気が流れる殺菌空間(S)が形成される流路形成部材(51)と、前記殺菌空間(S)の第1方向における一端側に配置され、該第1方向の他端側に向かって紫外線を照射する照射部(60)と、前記殺菌空間(S)の前記第1方向の他端側に配置され、前記照射部(60)から照射された紫外線が前記第1方向の一端側に戻るように該紫外線を反射する第1反射部(71)とを備える。前記照射部(60)の紫外線の光軸に対して、前記第1反射部(71)の反射光の光軸が、第1方向と直交する第2方向の一端側に向かって第1角度θ1ずれている。
【0007】
第1の態様では、照射部(60)から照射された紫外線が、第1反射部(71)で反射された後、照射部(60)側に戻る。第1反射部(71)の反射光の光軸は、照射部(60)の紫外線の光軸に対して、第2方向に向かって第1角度ずれているので、この反射光が照射部(60)にあたることを抑制できる。その結果、反射した紫外光により、照射部(60)が劣化することを抑制できる。
【0008】
第2の態様は、第1の態様において、前記殺菌空間(S)の前記第1方向の第1長さが、前記殺菌空間(S)の前記第2方向の第2長さよりも大きい。
【0009】
第2の態様の殺菌空間(S)は、照射部(60)から照射される紫外線、および第1反射部(71)の反射光が進展する方向に長くなる。このため、照射部(60)から照射された紫外線が、第1反射部(71)に反射することで減衰してしまうまでの距離を確保でき、殺菌空間(S)における空気の殺菌効果を向上できる。
【0010】
第3の態様は、第2の態様において、前記殺菌空間(S)における、前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向の第3長さが、前記第1長さおよび前記第2長さよりも小さく、前記流路形成部材(51)は、空気が前記殺菌空間(S)を前記第3方向の一方側から他方側に流れるように構成される。
【0011】
第3の態様では、殺菌空間(S)を流れる空気の流路長さが短くなり、流路断面積が大きくなるので、空気の流路抵抗を低減できる。
【0012】
第4の態様は、第1または第2の態様において、前記流路形成部材(51)は、空気が前記殺菌空間(S)を前記第1方向の一方側から他方側に流れるように構成される。
【0013】
第4の態様では、空気が流れるダクトなどの内部に紫外線照射ユニットを適用した場合に、空気の流路抵抗を低減できる。
【0014】
第5の態様は、第1~第4のいずれか1つの態様において、前記殺菌空間(S)における前記第2方向の一端側の内面である第1面(54)から前記照射部(60)の紫外光の起点P1までの前記第2方向の距離をLとし、該起点P1から前記第1反射部(71)の反射光の起点P2までの前記第2方向の距離をbとすると、b≦L/2の関係を満たしている。
【0015】
第5の態様では、第1反射部(71)で反射した反射光が第1面(54)に当たってしまうことを回避できる。
【0016】
第6の態様は、第1~第5のいずれか1つの態様において、前記殺菌空間(S)における前記第2方向の一端側の内面である第1面(54)から前記照射部(60)の紫外光の起点P1までの前記第2方向の距離をLとし、該起点P1から前記第1反射部(71)の反射光の起点P2までの第1方向の距離をaとすると、第1角度θ1<2tan-1(L/2a)の関係を満たしている。
【0017】
第6の態様では、第1反射部(71)で反射した反射光が第1面(54)に当たってしまうことを回避できる。
【0018】
第7の態様は、第1~第4のいずれか1つの態様において、前記殺菌空間(S)の前記第1方向の一端側に配置され、前記第1反射部(71)から照射された紫外線を前記第1方向の他端側に向かって反射する第2反射部(80)を備え、前記第1反射部(71)の光軸に対して、前記第2反射部(80)の反射光の光軸が、前記第2方向の一端側に向かって第2角度θ2ずれている。
【0019】
第7の態様では、第1反射部(71)で反射した紫外線を、第2反射部(80)によってさらに第2方向の一端側にずらして反射させることで、紫外線の範囲を第2方向に拡大できる。
【0020】
第8の態様は、第1~第7のいずれか1つの態様において、前記第1角度θ1が30°以下である。
【0021】
第8の態様では、第1反射部(71)で反射した反射光が第1面(54)にあたってしまうことを回避できる。
【0022】
第9の態様は、第1~第8のいずれか1の態様において、前記第1反射部(71)における紫外線の反射率が50%以上である。
【0023】
第9の態様では、第1反射部(71)で紫外線が反射することに起因して、反射光の照度が減衰してしまうことを抑制できる。
【0024】
第10の態様は、第1~第9のいずれか1つの態様の紫外線照射ユニット(50)を備えた空気調和装置である。
【0025】
第11の態様は、第10の態様において、空気通路(43)が形成される空調ケーシング(30a)を備え、前記流路形成部材(51)は、前記空気通路(43)に配置される。これにより、殺菌空間(S)は、流路形成部材(51)と空調ケーシング(30a)との双方の内部に位置する。したがって、殺菌空間(S)の紫外線が空調ケーシング(30a)の外部に漏れてしまうことを抑制できる。
【0026】
第12の態様は、第1~第9のいずれか1つの態様の紫外線照射ユニット(50)を備えた空気ダクトである。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1図1は、実施形態に係る空気調和装置の配管系統図である。
図2図2は、室内機の外観を示す斜視図である。
図3図3は、室内機の内部構造を示す断面図である。
図4図4は、紫外線照射ユニットの構成を示す斜視図である。
図5図5は、紫外線照射ユニットの内部構造を示す平面図である。
図6図6は、照射部の概略の構成図である。
図7図7は、変形例1Aに係る照射部の概略の構成図である。
図8図8は、変形例1Bに係る照射部の概略の構成図である。
図9図9は、変形例2に紫外線照射ユニットの内部構造を示す平面図である。
図10図10は、変形例3に係る紫外線照射ユニットの内部構造を示す平面図である。
図11図11は、変形例4に係る紫外線照射ユニットの構成を示す斜視図である。
図12図12は、変形例5に係る紫外線照射ユニットの内部構造を示す平面図である。
図13図13は、変形例6に係る紫外線照射ユニットの内部構造を示す平面図である。
図14図14は、変形例7の一つの例に係る紫外線照射ユニットの内部構造を示す平面図である。
図15図15は、変形例7の他の例に係る紫外線照射ユニットの内部構造を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本開示は、以下に示される実施形態に限定されるものではなく、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲内で各種の変更が可能である。各図面は、本開示を概念的に説明するためのものであるから、理解容易のために必要に応じて寸法、比または数を誇張または簡略化して表す場合がある。
【0029】
(1)空気調和装置の構成
本開示の紫外線照射ユニット(50)は、空気調和装置(10)に適用される。空気調和装置(10)は、対象空間である室内空間の空気を調和する。空気調和装置(10)は、室内の空気の温度を調節する。
【0030】
(1-1)全体構成
図1に示すように、空気調和装置(10)は、室外機(20)と、室内機(30)と、第1連絡配管(12)と、第2連絡配管(13)とを有する。空気調和装置(10)は、1つの室外機(20)と1つの室内機(30)とを有するペア式である。第1連絡配管(12)は、ガス連絡配管であり、第2連絡配管(13)は、液連絡配管である。室外機(20)と室内機(30)とが、第1連絡配管(12)および第2連絡配管(13)を介して互いに接続されることで、冷媒回路(11)が構成される。冷媒回路(11)は、冷媒を循環させることにより冷凍サイクルを行う。冷媒は、例えばジフルオロメタンである。
【0031】
(1-2)室外機
室外機(20)は、室外に設置される。室外機(20)は、室外ケーシング(20a)と、圧縮機(21)と、室外熱交換器(22)と、膨張弁(23)と、四方切換弁(24)と、室外ファン(25)とを有する。室外ケーシング(20a)は、圧縮機(21)と、室外熱交換器(22)と、膨張弁(23)と、四方切換弁(24)と、室外ファン(25)とを収容する。
【0032】
圧縮機(21)は、揺動ピストン式、ロータリ式、スクロール式などの回転式圧縮機である。室外熱交換器(22)は、フィンアンドチューブ式である。四方切換弁(24)は、第1状態(図1の実線で示す状態)と第2状態(図1の破線で示す状態)とに切り換わる。第1状態の四方切換弁(24)は、圧縮機(21)の吐出部と室外熱交換器(22)のガス端部とを連通させ、且つ圧縮機(21)の吸入部と第1連絡配管(12)とを連通させる。第2状態の四方切換弁(24)は、圧縮機(21)の吐出部と第1連絡配管(12)とを連通させ、且つ圧縮機(21)の吸入部と室外熱交換器(22)のガス端部とを連通させる。室外ファン(25)は、プロペラファンである。
【0033】
(1-3)室内機
図2および図3に示すように、室内機(30)は、室内空間(I)に設置される。室内機(30)は、室内空間(I)の壁に設置される壁掛け式の室内空調機である。室内機(30)は、室内ケーシング(30a)と、エアフィルタ(31)と、室内熱交換器(32)と、室内ファン(33)と、ドレンパン(34)と、フラップ(35)とを有する。
【0034】
室内ケーシング(30a)は、空調ケーシングを構成する。室内ケーシング(30a)は、左右に横長の中空状に形成される。室内ケーシング(30a)の長手方向は、左右方向となる。室内ケーシング(30a)は、エアフィルタ(31)と、室内熱交換器(32)と、室内ファン(33)と、ドレンパン(34)と、フラップ(35)とを収容する。室内ケーシング(30a)には、吸込口(41)および吹出口(42)が形成される。吸込口(41)は、室内ケーシング(30a)の上部に形成される。吸込口(41)は、室内空間(I)の空気を吸い込むための開口である。吸込口(41)は、室内ケーシング(30a)の長手方向に延びる。吹出口(42)は、室内ケーシング(30a)の下部の前側寄りに形成される。吹出口(42)は、室内ケーシング(30a)の長手方向に延びる。室内ケーシング(30a)の内部には、吸込口(41)から吹出口(42)までの間に空気通路(43)が形成される。
【0035】
エアフィルタ(31)は、空気通路(43)における室内熱交換器(32)の上流側に配置される。エアフィルタ(31)は、吸込口(41)に沿うように形成されるメッシュ状の部材である。エアフィルタ(31)は、吸込口(41)から吸い込まれる空気中の塵埃を捕集する。
【0036】
室内熱交換器(32)は、空気通路(43)における室内ファン(33)の上流側に配置される。室内熱交換器(32)は、フィンアンドチューブ式の熱交換器である。室内熱交換器(32)は、その内部を流れる冷媒と、室内ファン(33)によって搬送される空気とを熱交させる。
【0037】
室内ファン(33)は、送風機の一例である。室内ファン(33)は、クロスフローファンである。室内ファン(33)は、室内ケーシング(30a)の長手方向に延びている。室内ファン(33)は、ファンモータ(33a)によって回転駆動される。室内ファン(33)は、空気通路(43)の空気を搬送する。室内ファン(33)が駆動すると、室内空間(I)の空気が空気通路(43)に吸い込まれ、空気通路(43)を流れる。同時に、空気通路(43)の空気は、吹出口(42)から吹き出される。室内ファン(33)は、吹出口(42)から室内空間(I)へ供給される吹出空気の風量を調節可能に構成される。
【0038】
ドレンパン(34)は、室内熱交換器(32)の下側に配置される。ドレンパン(34)は、室内ケーシング(30a)内で発生した水を受けるトレーである。ドレンパン(34)は、室内熱交換器(32)の表面で発生した結露水を受ける。
【0039】
フラップ(35)は、吹出空気の風向を調節する風向調節部を構成する。フラップ(35)は、吹出空気の上下の向きを調節する。フラップ(35)は、吹出空気の左右方向の向きを調節してもよい。
【0040】
(2)紫外線照射ユニット
空気調和装置(10)の室内機(30)は、紫外線照射ユニット(50)を備える。紫外線照射ユニット(50)は、紫外光により空気中の細菌やウィルスを不活化する。図3に示すように紫外線照射ユニット(50)は、室内ケーシング(30a)の内部に収容される。紫外線照射ユニット(50)は、空気通路(43)に配置される。具体的には、紫外線照射ユニット(50)は、空気通路(43)における室内熱交換器(32)の上流側に配置される。
【0041】
図4および図5に示すように、紫外線照射ユニット(50)は、流路形成部材であるケーシング(51)と、照射部(60)と、第1反射部(71)とを備える。
【0042】
(2-1)ケーシング
ケーシング(51)の内部には、紫外線の殺菌対象となる空気が流れる殺菌空間(S)が形成される。ケーシング(51)は、中空の直方体状に形成される。ケーシング(51)は、室内機(30)の長手方向(左右方向)に沿って延びている。図4に示すように、ケーシング(51)の長手方向は、室内ケーシング(30a)の左右方向あるいは長手方向に対応する。本実施形態では、ケーシング(51)の厚さ方向は、殺菌空間(S)の空気流れの方向に対応する。ケーシング(51)の幅方向は、ケーシング(51)の長手方向および厚さ方向に直交する方向に対応する。
【0043】
ケーシング(51)の厚さ方向の一端側の第1ケーシング面(51a)には、流入口(52)が形成される。流入口(52)は、第1ケーシング面(51a)の略全域に亘って形成される。ケーシング(51)の厚さ方向の他端側の第2ケーシング面(51b)には、流出口(53)が形成される。流出口(53)は、第2ケーシング面(51b)の略全域に亘って形成される。ケーシング(51)の内部では、流入口(52)から流出口(53)までの間に殺菌空間(S)が形成される。流入口(52)と流出口(53)とは、殺菌空間(S)を介して互いに対向する。
【0044】
流入口(52)は室内ケーシング(30a)の吸込口(41)に対向する。流入口(52)はエアフィルタ(31)の下流面に対向する。流出口(53)は室内熱交換器(32)における空気の流入面に対向する。
【0045】
殺菌空間(S)は、直方体状の空間である。殺菌空間(S)の長手方向は、室内ケーシング(30a)の左右方向あるいは長手方向に対応する。殺菌空間(S)の厚さ方向は、該殺菌空間(S)の空気流れの方向に対応する。殺菌空間(S)の幅方向は、殺菌空間(S)の長手方向および厚さ方向に直交する方向に対応する。本実施形態では、殺菌空間(S)の長手方向が第1方向であり、殺菌空間(S)の幅方向が第2方向であり、殺菌空間(S)の厚さ方向が第3方向である。
【0046】
ケーシング(51)の内側には、殺菌空間(S)に面する6つの内面が形成される。図4および図5に示すように、6つの内面は、第1面(54)、第2面(55)、第3面(56)、および第4面(57)を含む。第1面(54)は、殺菌空間(S)の第2方向の一端側に形成される。第2面(55)は、殺菌空間(S)の第2方向の他端側に形成される。第3面(56)は、殺菌空間(S)の第1方向の一端側に形成される。第4面(57)は、殺菌空間(S)の第1方向の他端側に形成される。
【0047】
(2-2)照射部
図6に示すように、照射部(60)は、LED(Light Emitting Diode)(61)と、配光制御部(D)の一例であるリフレクタ(62)と、LED(61)を制御する回路基板(63)とを備える。
【0048】
LED(61)は、紫外線を照射する発光源である。LED(61)が照射する紫外線のピーク波長は、280nm以下である。これにより、空気の殺菌効果を向上できる。LED(61)が照射する紫外線のピーク波長は、255nm以上275nm以下であることが好ましい。これにより、特に空気の殺菌効果を向上できる。LED(61)が照射する紫外線のピーク波長は、230nm以下であってもよい。これにより、紫外線が室内ケーシング(30a)の外部に漏れた場合において、人体に対する曝露の安全性を向上できる。
【0049】
リフレクタ(62)は、LED(61)から発する紫外線を反射させる、曲面形状の反射板である。本実施形態では、LED(61)がリフレクタ(62)側を向いている。リフレクタ(62)は、LED(61)が発する紫外線を反射することで、照射部(60)から照射される紫外線が第1光軸(A1)を向くように紫外線を配光する。
【0050】
回路基板(63)は、LED(61)を制御するための制御基板を含む。具体的には、回路基板(63)は、LED(61)のON/OFFの切り換えやLED(61)の出力を調節するための制御装置を含む。回路基板(63)の制御装置は、空気調和装置(10)を制御するための空調コントローラに設けられてもよい。
【0051】
LED(61)や回路基板(63)には、LED(61)の温度上昇を抑制するための放熱部材が設けられてもよい。
【0052】
(2-3)第1反射部
第1反射部(71)は、照射部(60)から照射された紫外線を反射する。厳密には、第1反射部(71)は、配光制御部(D)によって配光された紫外線を反射する。第1反射部(71)は、第1反射部(71)は、照射部(60)側を向いた反射面(72)を有する反射部材である。第1反射部(71)における紫外線に対する反射率は50%以上であることが好ましい。ここで、反射率Rは、以下の(1)式で表される。
【0053】
R[%]=(E2/E1)×100・・・(1)式
ここで、E1は、反射部に入る紫外線の光量[mW]あり、E2は、反射部で反射した紫外線の光量[mW]である。
【0054】
(3)空気調和装置の運転動作
空気調和装置(10)は、冷房運転と、暖房運転とを行う。
【0055】
(3-1)冷房運転
冷房運転は、室内空間(I)の空気を冷却し、設定温度(目標温度)に近づける運転である。冷房運転では、四方切換弁(24)が第1状態になる。圧縮機(21)で圧縮した冷媒が室外熱交換器(22)で放熱した後、膨張弁(23)で減圧する。減圧した冷媒は、室内熱交換器(32)で蒸発する。室内熱交換器(32)によって冷却された空気は室内空間(I)へ供給される。室内熱交換器(32)で蒸発した冷媒は、圧縮機(21)に吸入される。
【0056】
(3-2)暖房運転
暖房運転は、室内空間(I)の空気を加熱し、設定温度(目標温度)に近づける運転である。暖房運転では、四方切換弁(24)が第2状態になる。暖房運転では、圧縮機(21)で圧縮した冷媒が室内熱交換器(32)で放熱した後、膨張弁(23)で減圧する。室内熱交換器(32)によって加熱された空気は室内空間(I)へ供給される。減圧した冷媒は、室外熱交換器(22)で蒸発した後、圧縮機(21)に吸入される。
【0057】
(4)紫外線照射ユニットのレイアウトの詳細
殺菌空間(S)における照射部(60)および第1反射部(71)のレイアウトについて図4および図5を参照しながら詳細に説明する。
【0058】
(4-1)照射部
照射部(60)は、殺菌空間(S)の第1方向における一端側に配置される。照射部(60)は、殺菌空間(S)における第1方向の中間位置と第3面(56)との間に配置される。具体的には、照射部(60)は、第3面(56)の付近に配置される。照射部(60)は、第3面(56)に固定されるのが好ましい。
【0059】
照射部(60)は、第2面(55)寄りに配置される。照射部(60)は、殺菌空間(S)における第2方向の中間位置と第2面(55)との間に配置される。照射部(60)は、第2面(55)の付近に配置される。
【0060】
照射部(60)は、殺菌空間(S)の第1方向の一端側から他端側に向かって紫外線を照射する。照射部(60)の紫外線の第1光軸(A1)は、第4面(57)を指向する。第1光軸(A1)は、第1方向に対して第1面(54)側に傾斜している。
【0061】
(4-2)第1反射部
第1反射部(71)は、殺菌空間(S)の第1方向における他端側に配置される。第1反射部(71)は、殺菌空間(S)における第1方向の中間位置と第4面(57)との間に配置される。第1反射部(71)は、第4面(57)の付近に配置される。第1反射部(71)は、殺菌空間(S)における第2方向の中間位置に配置される。第1反射部(71)は、第4面(57)に固定されるのが好ましい。
【0062】
第1反射部(71)は、殺菌空間(S)の第1方向の他端側から一端側に向かって紫外線を反射する。第1反射部(71)は、第1方向の一端側を向き、紫外線を反射する反射面(71a)を有する。第1反射部(71)が反射する紫外線の第2光軸(A2)は、第3面(56)を指向する。第2光軸(A2)は、第1方向に対して第1面(54)側に傾斜している。第1反射部(71)が反射する紫外線は、殺菌空間(S)の第1方向における一端側に戻る。第1反射部(71)が反射する紫外線は、第3面(56)に到達する。
【0063】
(4-3)角度および寸法の関係
第1反射部(71)が反射する紫外線の第2光軸(A2)は、照射部(60)の紫外線の第1光軸(A1)に対して、第2方向の一端側に向かって第1角度θ1ずれている。このため、第1反射部(71)から反射された紫外線が、照射部(60)にあたることを回避できる。このように、第1角度θ1は、第1反射部(71)の第2光軸(A2)が、照射部(60)とオーバーラップしない角度に設定される。
【0064】
第1角度θ1は、0°より大きい所定の角度である。第1角度θ1を0°より大きくすることで、第1角度θ1が0°である場合と比較して、第1反射部(71)から反射された紫外線が照射部(60)にあたりにくくなり、照射部(60)が劣化することを抑制できる。第1角度θ1は、1°以上であるのが好ましく、例えば2°、あるいは3°であってもよい。
【0065】
第1面(54)から照射部(60)の紫外光の起点P1までの第2方向の距離をLとする。点P1から第1反射部(71)の反射光の起点P2までの第2方向の距離をbとする。この場合、紫外線照射ユニット(50)は、以下の(2)式の関係を満たしている。
【0066】
b≦L/2・・・(2)式
bがL/2よりも大きいと、第1反射部(71)で反射した紫外線が、第1面(54)に到達してしまう可能性がある。これに対し、本実施形態は、bがL/2以下であるので、第1反射部(71)で反射した紫外線が第1面(54)に到達することを抑制でき、この紫外線を第3面(56)に到達させることができる。その結果、殺菌空間(S)では、第1反射部(71)で反射した紫外線が、第1方向の両端に亘って照射されるので、殺菌空間(S)のスペースを有効に活用できる。
【0067】
さらに、第1面(54)から照射部(60)の紫外光の起点P1から第1反射部(71)の反射光の起点P2までの第1方向の距離をaとする。この場合、紫外線照射ユニット(50)は、以下の(3)式の関係を満たしている。
【0068】
第1角度θ1<2tan-1(L/2a)・・・(3)式
第1角度θ1が、2tan-1(L/2a)以上であると、第1反射部(71)で反射した紫外線が、第1面(54)に到達してしまう可能性がある。これに対し、本実施形態は、第1角度θ1が2tan-1(L/2a)より小さいので、第1反射部(71)で反射した紫外線が第1面(54)に到達することを抑制でき、この紫外線を第3面(56)に到達させることができる。その結果、殺菌空間(S)では、第1反射部(71)で反射した紫外線が、第1方向の両端に亘って照射されるので、殺菌空間(S)のスペースを有効に活用できる。
【0069】
第1角度θ1が30°以下であるのが好ましい。これにより、第1反射部(71)で反射した紫外線が、第1面(54)に到達してしまうことを確実に抑制できる。第1角度θ1は、3°以下であってもよい。
【0070】
(5)紫外線照射ユニットの動作
紫外線照射ユニット(50)は、空気調和装置(10)の運転時において動作する。回路基板(63)の制御装置は、冷房運転や暖房運転において、LED(61)をON状態とする。冷房運転や暖房運転において、室内ファン(33)が運転されると、室内空間(I)から吸込口(41)に吸い込まれた空気の一部が、紫外線照射ユニット(50)のケーシング(51)内に吸い込まれる。具体的には、空気通路(43)の空気は、ケーシング(51)の流入口(52)から殺菌空間(S)に流入する。
【0071】
LED(61)がON状態になると、LED(61)から発光された紫外線は、リフレクタ(62)で配光される。配光された紫外線は、第1光軸(A1)の平行光として第4面(57)側に向かう。第1反射部(71)で反射した紫外線は、第1光軸(A1)と第1角度θ1をなす第2光軸(A2)の平行光として第3面(56)側に向かう。このように、殺菌空間(S)では、照射部(60)から照射される第1光軸(A1)の紫外線と、第1反射部(71)で反射された第2光軸(A2)の紫外線とが、殺菌空間(S)の第3面(56)と第4面(57)とに亘って照射される。第1光軸(A1)および第2光軸(A2)の紫外光は、殺菌空間(S)の長手方向に沿う方向に進展している。加えて、第1光軸(A1)および第2光軸(A2)は、第2面(55)側から第1面(54)側に向かって角度がずれている。このため、殺菌空間(S)において紫外線の照射領域を拡大できる。
【0072】
殺菌空間(S)では、その厚さ方向(第3方向)に流れる空気に紫外線があたる。この結果、空気中の細菌やウィルスが不活化される。殺菌空間(S)の空気は、流出口(53)を流出する。流出した空気は、室内熱交換器(32)で冷却または加熱された後、吹出口(42)から室内空間(I)へ供給される。
【0073】
(6)実施形態の効果
照射部(60)の紫外線の第1光軸(A1)に対して、前記第1反射部(71)の反射光の第2光軸(A2)が、第1方向と直交する第2方向の一端側に向かって第1角度θ1ずれている。このため、第1反射部(71)で反射した反射光が、照射部(60)にあたることを回避できる。その結果、照射部(60)が紫外線によって劣化してしまうことを回避できる。加えて、第1反射部(71)で反射した紫外線は、第1方向の一端側に戻るので、紫外線が第1面(54)側から外部へ漏れてしまうことを抑制できる。
【0074】
紫外線照射ユニット(50)は、照射部(60)が照射する紫外線を反射する反射部が1つだけ設けられている。このため、多数の反射部により紫外線を照射する構成と比較すると、反射による紫外線の減衰を抑制できる。
【0075】
殺菌空間(S)の第1方向の第1長さが、殺菌空間(S)の前記第2方向の第2長さよりも大きい。このため、照射部(60)が照射した紫外線が第1反射部(71)に到達するまでの距離が長くなる。この紫外線は、第1反射部(71)での反射によって減衰される前の紫外線である。したがって、殺菌空間(S)の長手方向の全体に亘って照度の高い紫外線を照射できる。その結果、殺菌空間(S)での空気の殺菌効果を向上できる。
【0076】
殺菌空間(S)における第1方向および第2方向に直交する第3方向の第3長さが、第1長さおよび第2長さよりも小さい。ケーシング(51)は、空気が殺菌空間(S)を第3方向の一方側から他方側に向かって流れるように構成される。具体的には、空気が殺菌空間(S)を第3方向に沿って流れる。このため、空気が殺菌空間(S)を通過する流路長が短くなり、流路断面積が大きくなるので、空気の流路抵抗を低減できる。その結果、圧力損失に起因して室内ファン(33)の動力が増大することを抑制できる。
【0077】
殺菌空間(S)における第2方向の一端側の内面である第1面(54)から照射部(60)の紫外光の起点P1までの第2方向の距離をLとし、起点P1から第1反射部(71)の反射光の起点P2までの第2方向の距離をbとすると、b≦L/2の関係を満たしている。距離bをこのように短くすることで、第1反射部(71)で反射した紫外線が、第1面(54)に当たってしまうことを回避できる。その結果、殺菌空間(S)における反射光の領域を拡大できる。加えて、反射光が第1面(54)側から外部へ漏れてしまうことを抑制できる。
【0078】
殺菌空間(S)における第2方向の一端側の内面である第1面(54)から照射部(60)の紫外光の起点P1までの第2方向の距離をLとし、起点P1から第1反射部(71)の反射光の起点P2までの第1方向の距離をaとすると、第1角度θ1<2tan-1(L/2a)の関係を満たしている。第1角度θ1をこのように小さくすることで、第1反射部(71)で反射した紫外線が、第1面(54)に当たってしまうことを回避できる。その結果、殺菌空間(S)における反射光の領域を拡大できる。加えて、反射光が第1面(54)側から外部へ漏れてしまうことを抑制できる。
【0079】
第1反射部(71)における紫外線の反射率が50%以上である。このため、第1反射部(71)で紫外線が反射することにより、紫外線の照度が減衰してしまうことを抑制できる。
【0080】
紫外線照射ユニット(50)は、空気調和装置(10)に設けられる。このため、空気調和装置(10)の対象空気を、紫外線照射ユニット(50)により殺菌できる。
【0081】
空気調和装置(10)は、空調ケーシングである室内ケーシング(30a)を備える。紫外線照射ユニット(50)のケーシング(51)は、室内ケーシング(30a)の内部に配置される。これにより、殺菌空間(S)は、紫外線照射ユニット(50)のケーシング(51)と空調ケーシング(30a)との双方の内部に位置する。したがって、殺菌空間(S)の紫外線が空調ケーシング(30a)の外部に漏れてしまうことを抑制できる。
【0082】
紫外線照射ユニット(50)のケーシング(51)は、空調ケーシング(30a)の長手方向に沿って延びている。このため、空調ケーシング(30a)の内部において、紫外線照射ユニット(50)を配置するスペースを十分に確保できる。殺菌空間(S)の長手方向の長さを拡大でき、空気の殺菌効率を向上できる。
【0083】
紫外線照射ユニット(50)は、室内熱交換器(32)の上流側に配置される。このため、空気調和装置(10)の運転時において、紫外線照射ユニット(50)が室内熱交換器(32)の熱の影響を受けにくくなる。
【0084】
(7)変形例
上述した実施形態においては、以下のような変形例の構成としてもよい。以下では、上述した実施形態と異なる点について説明する。
【0085】
(7-1)変形例1
上述した実施形態の照射部(60)を次のように構成してもよい。
【0086】
(7-1-1)変形例1A
図7に示す変形例1Aの照射部(60)は、LED(61)が第1反射部(71)側を向いている。回路基板(63)は、LED(61)よりも第3面(56)側に位置する。リフレクタ(62)の内部の曲面は、第1反射部(71)側を向いている。LED(61)から第1反射部(71)側に照射される紫外線は、リフレクタ(62)の内面に反射した後、第1光軸(A1)に沿って第1反射部(71)側に送られる。
【0087】
(7-1-2)変形例1B
図8に示す変形例1Bの照射部(60)は、配光制御部(D)である集光レンズ(65)を備える。集光レンズ(65)は、LED(61)から照射される紫外線を集光させ、第1反射部(71)側に配光させる。集光レンズ(65)で集光した紫外線は、第1光軸(A1)に沿って第1反射部(71)側に送られる。集光レンズ(65)は、軸心を通る断面形状がこぎり状である、フレネルレンズであってもよい。集光レンズ(65)は、TIR(Total Internal Reflection)レンズであってもよい。TIRレンズは、LED(61)から照射される紫外線を集光させる面に加えて、紫外線を全反射させる面を有する。
【0088】
(7-1-3)変形例1C
配光制御部(D)は、上述したリフレクタ(62)と集光レンズ(65)とを有し、これらによって紫外線を第1反射部(71)側に向けて配光する構成であってもよい。
【0089】
(7-2)変形例2
図9に示す変形例2の紫外線照射ユニット(50)は、第2反射部(80)を備える。第2反射部(80)は、殺菌空間(S)の第1方向の一端側に配置され、第1反射部(71)から照射された紫外線を他端側に向かって反射する。
【0090】
第2反射部(80)は、殺菌空間(S)における第1方向の中間位置と、第3面(56)との間に配置される。第2反射部(80)は、第3面(56)の付近に配置される。第2反射部(80)は、殺菌空間(S)における第2方向の中間位置と、第1面(54)との間に配置される。第2反射部(80)は、第3面(56)に固定されるのが好ましい。
【0091】
第1反射部(71)の第2光軸(A2)に対して、第2反射部(80)の反射光の第3光軸(A3)が、第2方向の一端側に向かって第2角度θ2ずれている。このため、殺菌空間(S)では、照射部(60)から照射された紫外線の範囲が、第2方向の一端側に向かって拡大する。その結果、紫外線の照射範囲を第2方向に拡大でき、殺菌効率を向上できる。
【0092】
第2角度θ2は、第2反射部(80)で反射した紫外線が第4面(57)に戻るように設定される。言い換えると、第2反射部(80)の第3光軸(A3)は、第4面(57)を指向している。その結果、殺菌空間(S)における反射光の領域を拡大できる。加えて、反射光が第1面(54)側から外部へ漏れてしまうことを抑制できる。
【0093】
第2反射部(80)の反射光の第3光軸(A3)は、第1面(54)と第4面(57)との間の角部を指向している。このため、この角部の周辺の領域において、殺菌効率を向上できる。
【0094】
第2角度θ2は、0°より大きければよい。第2角度θ2は、1°以上であることが好ましく、例えば2°、あるいは3°であってもよい。つまり、第2角度θ2は、3°以下であってもよい。第2角度θ2は、第1角度θ1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0095】
(7-3)変形例3
図10に示す変形例3では、照射部(60)が第2方向における中間位置に設けられる。照射部(60)の第1光軸(A1)は、第1方向に沿っている。
【0096】
第1反射部(71)は、第2方向の中間部に屈曲部(73)を有する。屈曲部(73)は、第3面(56)側に向かって突出する反射面(72)の頂部に位置する。屈曲部(73)は、第1方向において、照射部(60)と重なる位置にある。第1反射部(71)の反射面(72)は、屈曲部(73)を境界として紫外線を2方向に反射する。具体的に、第1反射部(71)の反射光の第2光軸(A2)は、光軸2A(A2a)と光軸2B(A2b)とを含む。光軸2A(A2a)は、第1光軸(A1)に対して、第1面(54)側に向かって角度θ1aだけずれる。光軸2B(A2b)は、第1光軸(A1)に対して、第2面(55)側に向かって角度θ1bだけずれる。
【0097】
この構成においても、第1反射部(71)の反射光が、照射部(60)にあたることを抑制でき、照射部(60)の劣化を抑制できる。
【0098】
光軸2A(A2a)と光軸2B(A2b)とは、照射部(60)を挟んで第2方向の両端に延びるので、殺菌空間(S)における紫外線の照射領域を拡大できる。
【0099】
光軸2A(A2a)は、第1面(54)と第3面(56)との間の角部を指向している。このため、この角部の周辺の領域において、殺菌効率を向上できる。光軸2B(A2b)は、第3面(56)と第2面(55)との間の角度を指向している。このため、この角部の周辺の領域において、殺菌効率を向上できる。
【0100】
角度θ1aや角度θ1bは、0°より大きければよい。角度θ1aや角度θ1bは、1°以上であることが好ましく、例えば2°、あるいは3°であってもよい。つまり、角度θ1aや角度θ1bは、3°以下であってもよい。
【0101】
(7-4)変形例4
図11に示す変形例4のケーシング(51)は、上記実施形態と同様、空気が殺菌空間(S)を第3方向の一方側から他方側に流れるように構成される。一方、変形例4では、殺菌空間(S)を流れる空気の向きが第3方向に対して傾斜している。空気の流れる向きと第3方向とがなす角度は45°以下であればよい。この構成においても、空気が殺菌空間(S)を通過する流路長が短くなり、流路断面積が大きくなるので、空気の流路抵抗を低減できる。その結果、圧力損失に起因して室内ファン(33)の動力が増大することを抑制できる。
【0102】
(7-5)変形例5
図12に示す変形例5では、紫外線照射ユニット(50)が空気ダクト(90)に適用される。空気ダクト(90)は、ダクト本体(91)と、紫外線照射ユニット(50)とを備える。ダクト本体(91)の内部には、空気が流れるダクト流路(92)が形成される。ダクト本体(91)は、空気が流れる方向に沿って延びる筒状に形成される。ダクト本体(91)は、円筒状であってもよいし、角筒状であってもよい。ダクト本体(91)は、樹脂や鉄などの硬質な材料で構成されてもよいし、ホースなどの柔軟な材料で構成されていてもよい。
【0103】
ダクト本体(91)のダクト流路(92)には、紫外線照射ユニット(50)のケーシング(51)が配置される。ケーシング(51)は、ダクト流路(92)の空気流れの方向に延びる。具体的には、ケーシング(51)の長手方向である第1方向が、ダクト流路(92)の空気流れの方向、あるいは筒軸方向に対応する。ケーシング(51)の短手方向である第2方向が、ダクト流路(92)の空気流れと直交する方向に対応する。本例のケーシング(51)は、ダクト本体(91)の内周面に沿うような筒状に形成される。この構成により、ケーシング(51)の殺菌空間(S)の容積を最大化できる。
【0104】
流入口(52)は、ケーシング(51)の第3面(56)に形成される。流入口(52)は、ダクト流路(92)の上流側に向かって開口する。流入口(52)は、照射部(60)と第1方向に重ならない位置であるのが好ましい。流入口(52)の数は、1つでもよいし、複数であってもよい。
【0105】
流出口(53)は、ケーシング(51)の第4面(57)に形成される。流出口(53)は、ダクト流路(92)の下流側に向かって開口する。流出口(53)は、照射部(60)と第1方向に重ならない位置であるのが好ましい。流出口(53)の数は、1つでもよいし、複数であってもよい。
【0106】
ケーシング(51)は、空気が殺菌空間(S)を第1方向の一方側から他方側に向かって流れるように構成される。具体的には、ケーシング(51)は、空気が殺菌空間(S)を第1方向に沿って流れるように構成される。殺菌空間(S)の空気は、ダクト流路(92)の空気と同一方向に流れる。このため、ダクト流路(92)の空気は、その方向を変えることなく、ケーシング(51)を通過する。したがって、ケーシング(51)における流路抵抗を低減できる。
【0107】
本例においても、第1反射部(71)の反射光の第2光軸(A2)が、照射部(60)の紫外線の第1光軸(A1)に対して第1角度θ1ずれている。このため、照射部(60)に紫外線があたることを抑制でき、照射部(60)の劣化を抑制できる。
【0108】
変形例4と同様、ケーシング(51)を流れる空気は、第1方向に対して傾斜していてもよい。空気の流れる向きと第1方向とがなす角度は45°以下であればよい。
【0109】
(7-6)変形例6
図13に示す変形例6は、上記実施形態と第1反射部(71)の構成が異なる。変形例6の殺菌空間(S)には、第3面(56)側に照射部(60)が設けられ、第4面(57)側に第1反射部(71)が設けられる。
【0110】
照射部(60)は、光軸X1に対して第2方向にシフトするように配置される。具体的に、本例の照射部(60)は、第2方向の一端側(第1面(54))寄りに配置される。照射部(60)は、第1方向に紫外線を照射する。照射部(60)は、第1方向に対して、第2方向内方に所定角度ずれるように紫外線を照射してもよい。
【0111】
第1反射部(71)は、殺菌空間(S)の第2方向の両端に亘る。第1反射部(71)は、第1反射面(72)を有する。第1反射面(72)は、第1方向および第2方向に直交する第3方向の断面でみる場合に、第1方向の他端側に向かって凹んだ円弧状に形成される。つまり、第1反射面(72)は、第3方向の断面でみる場合に、第1方向の他端側に向かって凹んだ曲面形状を有する。第1反射面(72)は、第2方向の断面でみる場合に、第1方向の他端側に向かって凹んだ曲面形状を有するのが好ましい。言い換えると、第1反射面(72)は、球面形状、あるいは放物面形状であるのが好ましい。これにより、第1反射面(72)で反射した紫外線が、殺菌空間(S)から第3方向の外部へ漏れてしまうことを抑制できる。
【0112】
第1反射面(72)は、第1曲率半径R1を有する。図13において、C1は、第1反射面(72)の円弧面の中点であり、X1は第1反射面(72)自体の光軸である。
【0113】
上述した実施形態と同様、第1反射部(71)が反射する紫外線の第2光軸(A2)は、照射部(60)の紫外線の第1光軸(A1)に対して、第2方向の一端側に向かって第1角度θ1ずれている。このため、第1反射部(71)から反射された紫外線が、照射部(60)にあたることを回避できる。第2光軸(A2)は、第1光軸(A1)に対して第2方向内方に所定角度ずれるのが好ましい。
【0114】
C1から、第3面(56)までの距離をL1とする。この場合、第1反射部(71)は、R1≧L1の関係を満たすように構成されるのが好ましい。仮にR1がL1より小さくなると、第1反射面(72)の焦点f1が、例えば図13の焦点f1aのように、X1上の中点Mよりも第1反射部(71)に近づく。その結果、第1反射部(71)が反射した紫外線の第2光軸(A2))が、図13の光軸(A2a)のように、殺菌空間(S)を第2方向に外れてしまう。これに対し、R1≧L1とすることで、第1反射部(71)から反射した紫外線が殺菌空間(S)を第2方向にはずれてしまうことを抑制できる。
【0115】
第1反射部(71)は、R1≦2×L1の関係を満たすように構成されるのが好ましい。仮にR1が2×L1より大きくなると、第1反射面(72)の焦点f1が、例えば図13の焦点f1bのように、第3面(56)よりも左側(第1方向の一端側)に位置してしまう。その結果、第1反射部(71)が反射した紫外線(第2光軸(A2))が、図13の光軸(A2b)のように、照射部(60)に近づいてしまう。これに対し、R1≦2×Lとすることで、第1反射部(71)から反射した紫外線が照射部(60)に近づくのを抑制でき、ひいては照射部(60)の劣化を抑制できる。
【0116】
(7-7)変形例7
変形例7は、変形例6の構成において、さらに第2反射部(80)を有する。図14に示すように、第2反射部(80)は、第3面(56)側に設けられる。第2反射部(80)は、殺菌空間(S)の第2方向の両端に亘る。第2反射部(80)は、第2反射面(82)を有する。第2反射面(82)は、第3方向の断面でみる場合に、第1方向の一端側に向かって凹んだ円弧状に形成される。つまり、第2反射面(82)は、第3方向の断面でみる場合に、第1方向の一端側に向かって凹んだ曲面形状を有する。第2反射面(82)は、第2方向の断面でみる場合に、第1方向の一端側に向かって凹んだ曲面形状を有するのが好ましい。言い換えると、第2反射面(82)は、球面形状、あるいは放物面形状であるのが好ましい。これにより、第2反射面(82)で反射した紫外線が、殺菌空間(S)から第3方向の外部へ漏れてしまうことを抑制できる。
【0117】
第2反射面(82)は、第1反射面(72)と第1方向において対向する。第2反射面(82)は、第2曲率半径R2を有する。
【0118】
図14において、C1は、第1反射面(72)の円弧面の中点であり、C2は、第2反射面(82)の円弧面の中点であり、Xは、第1反射面(72)および2反射面(72)自体の光軸である。
【0119】
C1からC2までの距離をL2とする。この場合、第1反射部(71)は、R1≧L2の関係を満たすように構成されるのが好ましく、さらにはR1≦2×L2の関係を満たすように構成されるのが好ましい。その理由は上述した変形例6と同じである。
【0120】
第2反射部(80)は、R2≧L2の関係を満たすのが好ましい。仮にR2がL2より小さくなると、上述した第1反射部(71)と同様にして、第2反射面(82)の焦点が、第2反射部(80)に近づき、第2反射部(80)の光軸が、殺菌空間(S)を第2方向の一端側から外れてしまうからである。これに対し、R2≧L2とすることで、第2反射部(80)から反射した紫外線が殺菌空間(S)を第2方向にはずれてしまうことを抑制できる。
【0121】
第1反射部(71)および第2反射部(80)は、それらの反射した紫外線が殺菌空間(S)内に収まるように構成される。ここで、第1反射部(71)および第2反射部(80)では、それらの合計の反射回数が3回以上であることが好ましく、さらには7回以上であることが好ましい。
【0122】
R1とR2とが同じである場合(R=R1=R2)の場合)、第1反射部(71)および第2反射部(80)は、L2<Rの関係を満たすのが好ましく、さらにはR<2×L2の関係を満たすのが好ましい。仮に、L2=Rであると、図14に示すように、第1反射部(71)において2回目に反射する紫外線の光軸(図14の光軸(A4)が照射部(60)に到達しやすくなるからである。また、仮に、R=2×L2であると、図15に示すように、第1反射部(71)において3回目に反射する紫外線の光軸(図14の光軸(A8)が照射部(60)に到達しやすくなるからである。これに対し、L2<R<2×L2の関係を満たすことで、第1反射部(71)から反射される紫外線が、照射部(60)に到達することを抑制できる。
【0123】
R1とR2とが異なる場合には、第1反射部(71)から反射された紫外線が、図14図15に示すようにして、照射部(60)に到達することを回避できる。したがって、第1反射部(71)および第2反射部(80)は、各々の曲率半径R1、R2が互いに異なるように構成されてもよい。
【0124】
(8)その他の実施形態
紫外線照射ユニット(50)の流路形成部材は、空気調和装置(10)の空調ケーシング(30a)であってもよいし、空調ケーシング(30a)の一部と、空気調和装置(10)の他の要素部品とによって構成されてもよい。例えば図5に示す流路形成部材の第1面(54)および第2面(55)が、上記の要素部品によって構成されてもよい。
【0125】
紫外線照射ユニット(50)の流路形成部材は、空気調和装置(10)の空調ケーシング(30a)の一部のみであってもよい。紫外線照射ユニット(50)の流路形成部材は、必ずしも枠状でなくてもよく、空気が通過する殺菌空間(S)を定義する面を有していればよい。
【0126】
流路形成部材は、空気ダクト(90)のダクト本体(91)の一部によって構成されてもよい。この場合、空調ケーシング(30a)の内部や、ダクト本体(91)の内部に殺菌空間(S)が形成される。
【0127】
殺菌空間(S)の第1方向の第1長さが、殺菌空間(S)の第2方向の第2長さよりも短くてもよい。
【0128】
空気調和装置(10)は、1つの室内機(30)と1つの室外機(20)とを有するペア式である。しかしながら、空気調和装置(10)は、2つ以上の室内機(30)を有する室内マルチ式や、2つ以上の室外機(20)を有する室外マルチ式であってもよい。
【0129】
空気調和装置(10)は、空気を換気する換気装置、空気を浄化する空気清浄装置、空気を加湿したり除湿したりする調湿装置であってもよい。つまり、ここでいう「空気調和」は、空気の温度調節だけでなく、空気の換気、空気の清浄、空気の湿度調節を含む意味である。
【0130】
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。以上の実施形態、変形例、その他の実施形態の要素を適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
【0131】
以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
【産業上の利用可能性】
【0132】
以上に説明したように、本開示は、紫外線照射ユニット、空気調和装置、および空気ダクトについて有用である。
【符号の説明】
【0133】
10 空気調和装置
30a 室内ケーシング(空調ケーシング)
43 空気通路
50 紫外線照射ユニット
51 ケーシング(流路形成部材)
54 第1面
60 照射部
71 第1反射部
80 第2反射部
90 空気ダクト
S 殺菌空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2024-05-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気が流れる殺菌空間(S)が形成される流路形成部材(51)と、
前記殺菌空間(S)の第1方向における一端側に配置され、該第1方向の他端側に向かって紫外線を照射する照射部(60)と、
前記殺菌空間(S)の前記第1方向の他端側に配置され、前記照射部(60)から照射された紫外線が前記第1方向の一端側に戻るように該紫外線を反射する第1反射部(71)とを備え、
前記照射部(60)の紫外線の光軸に対して、前記第1反射部(71)の反射光の光軸が、第1方向と直交する第2方向の一端側に向かって第1角度θ1ずれており、
前記殺菌空間(S)の前記第1方向の第1長さが、前記殺菌空間(S)の前記第2方向の第2長さよりも大きく、
前記流路形成部材(51)は、空気が前記第1方向および前記第2方向に直交する第3方向の一方側から他方側に向かって流れるように構成される
紫外線照射ユニット。
【請求項2】
前記殺菌空間(S)における、前記第3方向の第3長さが、前記第1長さおよび前記第2長さよりも小さ
請求項に記載の紫外線照射ユニット。
【請求項3】
前記殺菌空間(S)における前記第2方向の一端側の内面である第1面(54)から前記照射部(60)の紫外光の起点P1までの前記第2方向の距離をLとし、該起点P1から前記第1反射部(71)の反射光の起点P2までの前記第2方向の距離をbとすると、
b≦L/2の関係を満たしている
請求項1または2に記載の紫外線照射ユニット。
【請求項4】
前記殺菌空間(S)における前記第2方向の一端側の内面である第1面(54)から前記照射部(60)の紫外光の起点P1までの前記第2方向の距離をLとし、該起点P1から前記第1反射部(71)の反射光の起点P2までの第1方向の距離をaとすると、
第1角度θ1<2tan-1(L/2a)の関係を満たしている
請求項1または2に記載の紫外線照射ユニット。
【請求項5】
前記殺菌空間(S)の前記第1方向の一端側に配置され、前記第1反射部(71)から照射された紫外線を前記第1方向の他端側に向かって反射する第2反射部(80)を備え、
前記第1反射部(71)の光軸に対して、前記第2反射部(80)の反射光の光軸が、前記第2方向の一端側に向かって第2角度θ2ずれている
請求項1または2に記載の紫外線照射ユニット。
【請求項6】
前記第1角度θ1が30度以下である
請求項1または2に記載の紫外線照射ユニット。
【請求項7】
前記第1反射部(71)における紫外線の反射率が50%以上である
請求項1または2に記載の紫外線照射ユニット。
【請求項8】
請求項1または2に記載の紫外線照射ユニット(50)を備えた空気調和装置。
【請求項9】
空気通路(43)が形成される空調ケーシング(30a)を備え、
前記流路形成部材(51)は、前記空気通路(43)に配置される
請求項に記載の空気調和装置。
【請求項10】
請求項1または2に記載の紫外線照射ユニット(50)を備えた空気ダクト。