(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024127940
(43)【公開日】2024-09-20
(54)【発明の名称】プログラム、及びゲーム装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240912BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024107252
(22)【出願日】2024-07-03
(62)【分割の表示】P 2021113218の分割
【原出願日】2019-11-22
(71)【出願人】
【識別番号】000135748
【氏名又は名称】株式会社バンダイ
(74)【代理人】
【識別番号】100201341
【弁理士】
【氏名又は名称】畠山 順一
(72)【発明者】
【氏名】名倉 孝
(72)【発明者】
【氏名】小谷 英斗
(72)【発明者】
【氏名】山口 奈緒
(72)【発明者】
【氏名】齊藤 真彦
(72)【発明者】
【氏名】李 賢秀
(57)【要約】
【課題】プレーヤのゲームへの興趣性を持続させ、ショップに誘導すること。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを、ゲームに使用されるゲーム要素を表示する表示画面において、プレーヤのゲーム要素の保有の有無の二択を識別できるように、プレーヤが保有しているゲーム要素を第1表示形態により表示し、プレーヤが保有していないゲーム要素を第1表示形態とは異なる第2表示形態により表示する表示制御手段、表示画面において第2表示形態によるゲーム要素の表示後において、表示画面から、第2表示形態によるゲーム要素を取得できる可能性のある購入画面に遷移させる遷移手段、として機能させる。遷移手段は、表示画面から、第2表示形態によるゲーム要素を含む集合体を購入可能な購入画面に遷移させる。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ゲームに使用されるゲーム要素を表示する表示画面において、プレーヤのゲーム要素の保有の有無の二択を識別できるように、前記プレーヤが保有しているゲーム要素を第1表示形態により表示し、前記プレーヤが保有していないゲーム要素を前記第1表示形態とは異なる第2表示形態により表示する表示制御手段、
前記表示画面において前記第2表示形態によるゲーム要素の表示後において、前記表示画面から、前記第2表示形態によるゲーム要素を取得できる可能性のある購入画面に遷移させる遷移手段、
として機能させ、
前記遷移手段は、前記表示画面から、前記第2表示形態によるゲーム要素を含む集合体を購入可能な購入画面に遷移させる、
プログラム。
【請求項2】
前記表示制御手段は、前記第2表示形態により表示されているゲーム要素の選択操作に応答して、前記ゲーム要素を拡大して表示する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記表示制御手段は、拡大表示されるゲーム要素に重畳して、又は、拡大表示されるゲーム要素に重畳しない形式で、前記購入画面に遷移を促す情報を表示する、
請求項1又は請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記表示制御手段は、前記ゲーム要素から構成されるデッキを構築するデッキ構築画面において、前記プレーヤの保有の有無によって前記ゲーム要素を前記第1表示形態又は前記第2表示形態にて表示し、
前記遷移手段は、前記デッキ構築画面から、前記第2表示形態によるゲーム要素を含む集合体を購入可能な購入画面に遷移させる、
請求項1から請求項3のいずれかに記載のプログラム。
【請求項5】
ゲームに使用されるゲーム要素を表示する表示画面において、プレーヤのゲーム要素の保有の有無の二択を識別できるように、前記プレーヤが保有しているゲーム要素を第1表示形態により表示し、前記プレーヤが保有していないゲーム要素を前記第1表示形態とは異なる第2表示形態により表示する表示制御手段と、
前記表示画面において前記第2表示形態によるゲーム要素の表示後において、前記表示画面から、前記第2表示形態によるゲーム要素を取得できる可能性のある購入画面に遷移させる遷移手段と、
を備え、
前記遷移手段は、前記表示画面から、前記第2表示形態によるゲーム要素を含む集合体を購入可能な購入画面に遷移させる、
ゲーム装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプログラム、及びゲーム装置に関し、特に、ゲームに関するプログラム、及びゲーム装置である。
【背景技術】
【0002】
従来、ゲームで利用するアイテム(ゲーム要素)を有料で提供するゲームシステムが知られている(例えば、特許文献1)。このようなゲームシステムでは、ゲーム空間(ネットワーク空間)に仮想的なショップを設け、ゲームのプレーヤはそのショップの画面からアイテムを購入する手続きを行う。ショップの画面に遷移するには、ゲームシステムで実現されるゲームのホーム画面(メイン画面)上に設けられたショップ遷移ボタンをプレーヤが選択(タッチ画面の場合のタッチ。以下、同様)することで、ショップ画面に移行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のゲームシステムでは、プレーヤの興趣性を維持しつつ、アイテムを取得できるようにショップに誘導することが課題であった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様は、コンピュータを、プレーヤが保有している第1ゲーム要素を第1表示形態により表示し、前記プレーヤが保有していない第1ゲーム要素を前記第1表示形態とは異なる第2表示形態により表示する表示制御手段と、前記第2表示形態により第1ゲーム要素が表示され、所定の操作が行われたことを条件に、第1ゲーム要素を提供するための手続を行う提供画面に遷移する遷移手段として機能させるプログラムである。
【0006】
本発明の一態様は、プレーヤが保有している第1ゲーム要素を第1表示形態により表示し、前記プレーヤが保有していない第1ゲーム要素を前記第1表示形態とは異なる第2表示形態により表示する表示制御手段と、前記第2表示形態により第1ゲーム要素が表示され、かつ、第1ゲーム要素に対する代価の支払いの承認が得られたことを条件に、少なくとも一以上の第1ゲーム要素を取得する取得手段とを備える端末である。
【0007】
本発明の一態様は、プレーヤが保有している第1ゲーム要素を第1表示形態により表示し、前記プレーヤが保有していない第1ゲーム要素を前記第1表示形態とは異なる第2表示形態により表示する表示制御手段と、前記第2表示形態により第1ゲーム要素が表示され、所定の操作が行われたことを条件に、第1ゲーム要素を提供するための手続を行う提供画面に遷移する遷移手段と、前記提供画面における所定の手続条件を満たすことにより、少なくとも一以上の第1ゲーム要素を提供する提供手段と、前記提供された第1ゲーム要素を取得して保有する取得手段とを備えるゲームシステムである。
【0008】
本発明の一態様は、プレーヤが保有しているか否かで異なる表示形態で第1ゲーム要素が表示される端末から、プレーヤが保有していない第1ゲーム要素の提供の要求を受信する受信手段と、前記提供の要求に応答して、端末の画面を、第1ゲーム要素を提供するための手続を行う提供画面に遷移させる遷移手段と、を備える提供装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、プレーヤのゲームへの興趣性を持続させ、ショップに誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は本実施形態におけるゲームシステムの全体構成例を示す図である。
【
図2】
図2はプレーヤ端末1の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
【
図3】
図3はプレーヤ端末1の機能構成例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は保有カードデータの一例を示した図である。
【
図5】
図5はカードキャラクタデータの一例を示した図である。
【
図6】
図6はデッキ設定データの一例を示す図である。
【
図7】
図7はプレーヤAのバディ設定データの一例を示す図である。
【
図8】
図8はゲームサーバ2の機能構成例を示すブロック図である。
【
図9】
図9はプレーヤ端末1とゲームサーバ2との動作を説明するための全体のシーケンス図である。
【
図10】
図10はプレーヤ端末1におけるカード表示処理(Step 1)の動作フローチャートである。
【
図11】
図11はプレーヤ端末1の表示部11に表示されるカードコレクションの一例を示した図である。
【
図12】
図12はプレーヤ端末1における画面遷移処理(Step 2)の動作フローチャートである。
【
図13】
図13は、表示されているカードのうち、プレーヤが保有しており、カラー表示されているカードCをタッチすることにより、カードCが選択された様子の一例である。
【
図14】
図14はカードCが拡大表示されるとともに、カードCの詳細情報が表示された例を示す図である。
【
図15】
図15は表示されているカードのうち、プレーヤが保有しておらず、グレースケール表示されているカードDをタッチすることにより、カードDが選択された様子の一例である。
【
図16】
図16はカードDの選択により表示部に表示される例を示す図である。
【
図18】
図18はプレーヤ端末1におけるカード取得処理(Step 3)の動作フローチャートである。
【
図19】
図19は希望のカードのみを提供する方法の例であり、プレーヤが希望のカードDと、カードDの代価(現金、ゲーム内通貨、チケット)の支払い承認ボタンを示した例である。
【
図20】
図20は希望のカードが属するシリーズのいずれかのカードを提供する方法の例であり、プレーヤが希望のカードDが5パーセントの確率で取得できる旨の表示と、カードDの代価(現金、ゲーム内通貨、チケット)の支払い承認ボタンを示した例である。
【
図21】
図21は希望のカードが属するシリーズのパックを提供し、そのパックにはプレーヤが希望するカードが5パーセントの確率で取得できる旨の表示と、カードDの代価(現金、ゲーム内通貨、チケット)の支払い承認ボタンを示した例である。
【
図22】。
図22はゲームサーバ2におけるカード提供処理(Step 4)の動作フローチャートである。
【
図23】
図23は未保有のカードを選択した場合に、未保有のカードを拡大表示する例である。
【
図24】
図24は未保有のカードを選択した場合に、未保有のカードを拡大表示する例である。
【
図25】
図25は未保有のカードを拡大表示した場合にグレースケール(第2表示形態)からカラー(第1表示形態)に変更した例を示した図である。
【
図26】
図26はデッキ設定画面においてプレーヤの保有の有無によってカードの表示形態を変更する一例を示した図である。
【
図27】
図27は、デッキ設定画面において、デッキを構成するカードとして未保有カードを選択した場合にバディ(第2ゲーム要素)のアドバイスを表示した場合の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<本発明の実施の形態>
[全体構成]
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの全体構成例を示す図である。
図1に示すように、ゲームシステムは、ゲームのプレーヤA,B毎に用意されるプレーヤ端末1と、ゲームサーバ2とを備えて構成される。プレーヤ端末1とゲームサーバ2とは、通信回線Nに接続可能で、相互に通信可能である。
【0012】
通信回線Nは、データ通信が可能な通信路を意味する。すなわち、通信回線Nは、直接接続のための専用線(専用ケーブル)やイーサネット(登録商標)等によるLANの他、電話通信網やケーブル網、インターネット等の通信網を含み、通信方法については有線/無線を問わない。
【0013】
プレーヤ端末1は、ゲームプログラムを実行することのできるコンピュータであり、無線通信基地局等を介して通信回線Nに接続し、ゲームサーバ2とデータ通信を行うことができる。プレーヤ端末1は、例えば、スマートフォンや、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、据置型家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置、パソコン、タブレット型コンピュータ、据置型家庭用ゲーム装置のコントローラ等である。プレーヤ端末1は、基本的には、複数存在し、各プレーヤにより操作される。
【0014】
ゲームサーバ2は、単数又は複数のサーバ装置や記憶装置等を含んで構成されたサーバシステムである。ゲームサーバ2は、本実施形態のゲームを運営するための各種サービスを提供し、ゲームの運営に必要なデータの管理や、プレーヤ端末1でのゲームの実行に必要なゲームプログラムやデータの配信等を行うことができる。
【0015】
図2は、プレーヤ端末1の一例であるスマートフォンの装置構成例を示す図である。
図2に示すように、プレーヤ端末1は、ディスプレイ11と、ディスプレイ11と一体構成されるタッチ操作パネル12と、スピーカ13とを備える。また、プレーヤ端末1には、図示されていない制御基板、内蔵バッテリー、電源ボタン、音量調節ボタン等が設けられている。
【0016】
制御基板には、CPUやGPU、DSP等の各種マイクロプロセッサ、ASIC、VRAMやRAM、ROM等の各種ICメモリ、携帯電話基地局と無線通信するための無線通信モジュール等が搭載されている。また、制御基板には、タッチ操作パネル12のドライバ回路といった、いわゆるI/F回路(インターフェース回路)等が搭載されている。これら制御基板に搭載されている各要素は、それぞれがバス回路等を介して電気的に接続され、データの読み書きや信号の送受信が可能に接続されている。
【0017】
本実施の形態では、上述のようなゲームシステムを、第1プレーヤAが保有する第1ゲーム要素と、対戦相手となる第2プレーヤBが保有する第1ゲーム要素とを使用した対戦ゲームに適用した例を説明する。
【0018】
ここで、第1ゲーム要素はキャラクタであり、画像、仮想的又は実体のある物品等に化体して表現される。画像は、静止画及び動画を含む。仮想的又は実体のある物品の一例としては、例えば、コンピュータに表示される仮想的なカードや、実体のあるカード等である。尚、物品は、カードに限られることなく、物品に対応付けられたゲーム要素を特定可能に構成された物品であれば、カードに限られるものではない。物品は、例えばゲーム要素の外観を有するフィギュア等の造形物であってもよい。
【0019】
以下の説明では、実行するゲームにおいて、カードの使用により登場させることが可能となる第1ゲーム要素は、プレーヤ(コンピュータに操作されるノンプレーヤも含む)の操作に基づいて行動制御がなされるキャラクタであるものとし、カードには対応するキャラクタの図柄(該キャラクタの外観を示した画像)が付されるものとして説明する。更に、これに限られるものではなく、実行されるゲームのゲーム要素を特定する用途のカードは、キャラクタのようなゲーム要素を特定可能に構成されるものに限らず、アイテムや発動する効果等、その他のゲーム要素を特定するものであってもよいことは言うまでもない。
【0020】
デッキは、所定数の第1ゲーム要素から構成される。所定数の第1ゲーム要素がプレーヤのデッキとして設定される。例えば、第1ゲーム要素がコンピュータに表示される仮想的なカードである場合、デッキは所定枚数のカードから構成されたカード群である。デッキは、プレーヤにより選択されたカードを含んで構成される。プレーヤは、設定したデッキのうち、希望するデッキを選択し、そのデッキを構成するカードを使用してゲームを行う。
【0021】
更に、本実施の形態が適用される対戦ゲームでは、第1ゲーム要素とは異なる第2ゲーム要素が加わる。第2ゲーム要素は、第1ゲーム要素と同様にキャラクタではあるが、かならずしも仮想的又は実体のある物品と対応付けられる必要はない。
【0022】
第2ゲーム要素は、プレーヤが保有する第1ゲーム要素をゲーム内において使用する。第1ゲーム要素を使用するとは、ゲーム内において第1ゲーム要素の選択又は行動を決定することを含む。第1ゲーム要素が例えばカードに化体したキャラクタであるとすると、第2ゲーム要素は、ゲーム内の対戦において、プレーヤが保有するカードの選択又は行動を自律的又は自発的(能動的)に決定する。別の言い方をするならば、コンピュータに操作されるノンプレーヤの機能のように、プレーヤによって行われる第1ゲーム要素の選択又は行動等の決定と同様な動作を行うということである。但し、従来からあるノンプレーヤは、人間のプレーヤの代わりにコンピュータに操作されるものであるが、第2ゲーム要素は人間のプレーヤと別個独立に存在し、プレーヤが保有する第1ゲーム要素を使用する点で異なる。そして、従来からあるノンプレーヤとは異なり、プレーヤと第2ゲーム要素とはひとつのグループ(ペア)を構成することになる。尚、第2ゲーム要素は、かならずしもひとつとは限らず、複数種類存在しても良く、プレーヤは一つ又は複数の第2ゲーム要素を選択できるようにしても良い。
【0023】
また、第2ゲーム要素は、キャラクタ情報を持つ。このキャラクタ情報は、第2ゲーム要素のゲームの強さ(レベル)や属性情報(性別や性格など)である。キャラクタ情報は、第2ゲーム要素の自律的又は自発的(能動的)な行動(第1ゲーム要素の使用)に影響を与える。別の言い方をするならば、キャラクタ情報は第2ゲーム要素の能力であり、この能力の相違によって第2ゲーム要素の自律的又は自発的(能動的)な挙動(第1ゲーム要素の使用)が異なるということである。そして、このキャラクタ情報は、第2ゲーム要素の選択時やゲームの進行に伴って変化する。
【0024】
更に、第2ゲーム要素は、プレーヤが保有する又は取得する第1ゲーム要素の評価も行う。具体的には、プレーヤが取得しようとするカードに対し、そのカードを保有した場合のゲームに対する影響(利点や欠点)、デッキの構成するカードとして選択した場合のデッキへの影響などである。
【0025】
上述のような、第2ゲーム要素による自律的又は自発的(能動的)な行動は、ゲームサーバ2が備えるAI機能によって与えられる情報に基づいて行われる。このAI機能は、多くの対戦ゲームのゲーム進行の内容とその結果等を教師データとし、機械学習して得られたAI機能である。機械学習の方法は、深層学習(ディープラーニング)、強化学習、又は、それらの組み合わせが代表的なものであるが、これに限られない。
【0026】
上述した第2ゲーム要素を、以下の説明ではバディと記載する。
【0027】
[機能構成]
図3は、プレーヤ端末1の機能構成例を示すブロック図である。
【0028】
図3に示すように、プレーヤ端末1は、操作入力部51と、処理部52と、画像表示部53と、音出力部54と、通信部55と、記憶部56とを備える。
【0029】
操作入力部51は、プレーヤがゲームに関する各種操作を入力するためのものであり、操作入力に応じた操作入力信号を処理部52に出力する。操作入力部51の機能は、例えば、タッチ操作パッド、ホームボタン、ボタンスイッチや、ジョイスティック、トラックボールといった直接プレーヤAが指で操作する素子はもちろん、加速度センサや角速度センサ、傾斜センサ、地磁気センサといった、運動や姿勢を検知する素子等によっても実現できる。
図2では、タッチ操作パネル12がこれに該当する。
【0030】
処理部52は、記憶部56に格納されるプログラムやデータ、操作入力部51からの操作入力信号等に基づいてプレーヤ端末1の動作を統括的に制御する。処理部52の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部52は、主な機能部として、ゲーム演算部61と、画像生成部62と、音生成部63と、通信制御部64とを備える。
【0031】
ゲーム演算部61は、本実施の形態のゲームを実現するための種々のゲーム処理を実行し、処理結果を画像生成部62や音生成部63に出力する。ゲーム演算部61は、プレーヤ情報管理部70と、カード管理部71と、デッキ設定部72と、バディ設定部73と、表示形態制御部74と、画面遷移制御部75と、カード取得部76と、ゲーム管理部77とを含む。
【0032】
プレーヤ情報管理部70は、プレーヤデータを用いて、プレーヤの情報を管理する。管理する情報は、プレーヤのニックネーム等の基本的なユーザ情報、プレーヤのランク及びバディのレベルを管理する。
【0033】
カード管理部71は、記憶部56に格納されている保有カードデータと、カードキャラクタデータと、プレーヤA,Bの保有の有無を含む、ゲームシステムが提供可能なカードの管理を行う。
【0034】
保有カードデータは、ゲームシステムが提供可能なカードのカード識別情報と、そのカードをプレーヤが保有しているかの有無を示す保有フラグとが、関連付けられたデータである。
図4は保有カードデータの一例を示した図である。
図4では、カード識別情報のフィールドには、ゲームシステムが提供可能なカードのカード識別情報が記載されている。そして、そのカード識別情報のカードを、ユーザが保有している場合には保有フラグのフィールドに“1”が付され、ユーザが保有していない場合には保有フラグのフィールドに“0”が付されている。尚、
図4は保有カードデータの一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0035】
カードキャラクタデータは、カードのカード識別情報と、そのカードのキャラクタ情報とが関連付けられたデータである。
図5はカードキャラクタデータの一例を示した図である。
図5では、カード識別情報とキャラクタ情報(キャラクタの画像、カード名、カード種類、コスト数、色、種族、能力、攻撃力、ヒットポイント及びレアリティ)とが関連付けられている。尚、
図5はカードキャラクタデータの一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0036】
カード管理部71は、ゲームサーバ2と通信を介して、新しく提供可能なカードがある場合、そのカードのカード識別情報とそのカード識別情報のカードキャラクタデータとを取得する。そして、カード管理部71は、取得したカード識別情報を保有カードデータに追記し、そのカード識別情報の保有フラグを“0”に設定する。また、取得したカードキャラクタデータを記憶部56に格納する。
【0037】
デッキ設定部72は、保有カードデータとカードキャラクタデータとを用いて、現在、デッキを構成するカードに使用可能なカード(原則保有カード)を提示し、ユーザの操作により、提示されたカードからデッキを構成するカードを選択し、デッキを設定する。デッキ設定部72は、設定されたデッキの名称と、そのデッキを構成する各カードのカード識別情報とを関連付けたデッキ設定データを生成し、記憶部56に格納する。
図6は、デッキ設定データの一例を示す図である。
図6の例では、プレーヤAのデッキ1のデッキ設定データの例であり、デッキ1がカード識別情報”001”、”006”~カード識別情報”023”のカードから構成されていることを示している例である。尚、
図6はデッキ設定データの一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0038】
バディ設定部73は、プレーヤA,Bは、アカウント登録時において、複数のバディ(第2ゲーム要素)から、プレーヤA,Bにより選択されたバディに関する情報を、バディ設定データを用いて管理する。バディ設定データは、メニュー設定より選択されたバディのキャラクタ情報である。このバディのキャラクタ情報はゲームの進行に伴って変化するが、変化した場合には変化後のキャラクタ情報がゲームサーバ2から通知され、キャラクタ情報は更新される。
図7はプレーヤAのバディ設定データの一例を示す図である。
図7の例では、バディ設定データは、バディ識別情報、バディの画像、バディ名、レベル、キャラクタ情報を含んでいる。尚、
図7はバディ設定データの一例を示したものであり、これに限定されるものではない。
【0039】
尚、アカウント登録時のバディ(第2ゲーム要素)のレベル及びキャラクタ情報は初期値(最も低い値)に設定される。また、バディが変更された場合は、前のバディのレベル及びキャラクタ情報は引き継がず、変更後のバディ(第2ゲーム要素)のレベル及びキャラクタ情報を初期値(最も低い値)に設定される。また、バディ設定部72は、対戦中又はその他のメニュー画面において、バディの画像情報を画像生成部62に出力する。
【0040】
表示形態制御部74は、カードを表示する際のカードの表示形態を制御する。本実施の形態では、プレーヤが保有しているカードを第1表示形態で表示し、プレーヤが保有していないカードを第2表示形態で表示する。カードの保有の有無の判断は、保有カードデータの保有フラグを用いて判断される。また、第1表示形態と第2表示形態とは、視覚的に区別可能な表示形態とする。第1表示形態と第2表示形態とが視覚的に区別可能な表示形態とは、例えば、プレーヤが保有しているカードを第1の配色(例えばカラー)で表示(第1表示形態)し、プレーヤが保有していないカードを第2の配色(例えばグレースケール又はモノクロ)で表示(第2表示形態)する方法がある。また、プレーヤが保有しているカードをモザイクなしで表示(第1表示形態)し、プレーヤが保有していないカードにモザイクをかけて表示(第2表示形態)する方法がある。更に、プレーヤが保有しているカードを動画で表示(第1表示形態)し、プレーヤが保有していないカードを静止画で表示(第2表示形態)する方法もある。尚、上述した第1表示形態及び第2表示形態は一例であり、他の表示形態でも良い。
【0041】
画面遷移制御部75は、プレーヤのカードの選択又は各種の承認により、画面の遷移を制御する部である。具体的には、第2表示形態で表示され、ユーザにより、所定の操作が行われたことを条件に、カードを提供するための手続を行う提供画面に遷移する。提供画面は、例えば、カードやアイテムを取得(購入)することができるショップの画面である。所定の操作とは、例えば、操作入力部51によるプレーヤの操作(タッチ、スワイプ、クリック等)による第2表示形態で表示された未保有カードの選択、提供画面(ショップ画面)に遷移することへの承認、又は、その選択及び遷移の承認である。
【0042】
画面遷移制御部75による提供画面(ショップ画面)の遷移は、提供画面(ショップ画面)への遷移をゲームサーバ2に要求し、ゲームサーバ2から提供画面(ショップ画面)を受信して提供画面(ショップ画面)を表示することにより行われる。
【0043】
カード取得部76は、提供画面(ショップ画面)において、カードの取得処理を行う。具体的には、カード取得部76は、ゲームサーバ2に対する取得希望カードの購入画面の要求、取得希望カードの購入画面の表示処理、カードの取得に対して支払う代価の承認動作を行う。ここで、代価とは、金銭(現金やクレジットカード)、ゲーム内通貨、金券(ゲーム内のチケットも含む)である。更に、カード取得部76は、プレーヤが保有していないカードを取得した場合、保有カードデータにおける取得したカードのカード識別情報の保有フラグを“1”に設定する。
【0044】
ゲーム管理部77は、ゲームの対戦を含むゲーム全体の進行を管理する。
【0045】
画像生成部62は、ゲーム演算部61の処理結果に基づいて1フレーム時間(例えば1/60秒)で1枚のゲーム画面を生成し、生成したゲーム画面の画像信号を画像表示部103に出力する。画像生成部62の機能は、例えば、GPUやデジタルシグナルプロセッサ(DSP)等のプロセッサ、ビデオ信号IC、ビデオコーデック等のプログラム、フレームバッファ等の描画フレーム用ICメモリ、テクスチャデータの展開用に使用されるICメモリ等によって実現できる。
【0046】
音生成部63は、ゲーム演算部61の処理結果に基づいてゲームに関する効果音やBGM、操作補助情報の音声情報、各種操作音等の音信号を生成し、音出力部54に出力する。音生成部63の機能は、例えば、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)や音声合成IC等のプロセッサ、音声ファイルを再生可能なオーディオコーデック等によって実現できる。
【0047】
通信制御部64は、ゲームサーバ2とのデータ通信のための通信接続及びデータ処理を行う。
【0048】
画像表示部53は、画像生成部62から入力される画像信号に基づいて各種ゲーム画面を表示する。画像表示部53の機能は、例えば、フラットパネルディスプレイ、ブラウン管(CRT)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイといった表示装置によって実現できる。画像表示部62は、例えば、
図2のディスプレイ11に該当する。
【0049】
音出力部54は、音生成部63から入力される音信号に基づいてゲームに関する効果音等を音出力するためのものである。音出力部54は、例えば、
図2のスピーカ13に該当する。
【0050】
通信部55は、通信回線Nと接続して通信を実現する。通信部55の機能は、例えば、無線通信機、モデム、TA(ターミナルアダプタ)、有線用の通信ケーブルのジャックや制御回路等によって実現できる。
【0051】
記憶部56には、プレーヤ端末1を動作させ、プレーヤ端末1が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、このプログラムの実行中に使用されるデータ等が予め記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。記憶部56は、例えばRAMやROM、フラッシュメモリ等のICメモリ、ハードディスク等の磁気ディスク、CD-ROMやDVD等の光学ディスク等によって実現できる。
【0052】
記憶部56には、システムプログラムと、ゲームプログラムとが格納される。システムプログラムは、プレーヤ端末1のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームプログラムは、処理部52をゲーム演算部61として機能させるためのプログラムである。このプログラムは、プレーヤがアカウント登録を済ませるとゲームサーバ2又は他のアプリ配信サーバ等から配信される。
【0053】
また、記憶部56には、保有カードデータ、カードキャラクタデータ、デッキ設定データ及びバディ設定データが格納される。なお、その他にも、カードのキャラクタ及びバディの画像を表示するためのモデルデータやテクスチャデータ、モーションデータ、エフェクトデータ、ゲーム画面の背景画像、効果音等の音データ等が適宜ゲームに必要なデータとして配信され、記憶部56に格納される。
【0054】
次に、ゲームサーバ2の構成を説明する。
図8はゲームサーバ2の機能構成例を示すブロック図である。
【0055】
ゲームサーバ2は、処理部91と、通信部92と、記憶部93とを備える。
【0056】
処理部91は、記憶部93に格納されるプログラムやデータ、受信した情報等に基づいて、ゲームサーバ2の動作を統括的に制御する。処理部91の機能は、例えば、CPUやGPU等のマイクロプロセッサ、ASIC、ICメモリ等の電子部品によって実現できる。この処理部91は、プレーヤ管理部101と、ゲーム管理部102と、AI処理部103と、カード提供部104とを備える。
【0057】
プレーヤ管理部101は、ユーザ情報データを用いてアカウントやゲームの進行状況等を接続されるプレーヤ端末1毎に管理する。尚、ユーザ情報データは、上述したプレーヤデータ、保有カードデータ、カードキャラクタデータ、デッキ設定データと同様なデータを、プレーヤ毎に保有している。
【0058】
ゲーム管理部102は、ゲーム全体の管理を行う。
【0059】
AI処理部103は、多くの対戦ゲームのゲーム進行の内容とその結果等の教師データを機械学習して得られたアルゴリズムを有する。このアルゴリズムは、バディのレベル及びキャラクタ情報に応じたアルゴリズムである。機械学習の方法は、深層学習(ディープラーニング)が代表的なものであるが、これに限られない。AI処理部103は、プレーヤ端末1から送信されるカード設定情報、プレーヤ端末1のプレーヤのバディのレベル及びキャラクタ情報、対戦モード等を入力し、そのカード設定情報の状況におけるバディのカード操作情報を出力する。尚、アルゴリズムは、バディのレベル及びキャラクタ情報に応じて異なるので、プレーヤ端末1から送信されるカード設定情報が同一であっても、プレーヤのバディのレベル及びキャラクタ情報が異なれば、異なるカード操作情報を出力する可能性がある。
【0060】
また、AI処理部103は、プレーヤが保有する又は取得する第1ゲーム要素の評価も行う。具体的には、プレーヤが取得しようとするカードに対し、そのカードを保有した場合のゲームに対する影響(利点や欠点)、デッキの構成するカードとして選択した場合のデッキへの影響などである。
【0061】
カード提供部104は、プレーヤA,Bにカードを提供する部であり、ショップと呼ばれる機能を提供する。具体的には、端末1から提供画面(ショップ画面)の要求に応答して、提供画面(例えば、ショップのトップ画面)を端末1に送信する。
【0062】
カード提供部104がショップとしてカードを提供する方法は、(1)希望のカードのみを提供する方法、(2)希望のカードが属するシリーズのいずれかのカードを提供するが、プレーヤが希望するカードは所定の確率で取得可能である提供方法、(3)希望のカードが属するシリーズのパック(希望のカードが属するシリーズのカードが複数集合した集合体)を提供するが、プレーヤが希望するカードは所定の確率でパックの中に含まれている提供方法等がある。記憶部93には、上述した各プレーヤが持つカードキャラクタデータに加えて、各カードの取得確率、各パックを構成するカードのカード識別情報、各カード等の取得代価等が格納されており、カード提供部104は、それらの情報を用いて、カードをプレーヤに提供する。
【0063】
また、カード提供部104は、カードを取得するための代価(現金、ゲーム内通貨、チケット)の決済も行う。
【0064】
通信部92は、通信回線Nと接続して通信を実現する。
【0065】
記憶部93には、システムプログラムと、ゲームプログラムとが格納される。システムプログラムは、ゲームサーバ2のコンピュータとしての基本機能を実現するためのプログラムである。ゲームプログラムは、処理部91を、プレーヤ管理部101と、ゲーム管理部102と、AI処理部103と、カード提供部104として機能させるためのプログラムである。
【0066】
更に、記録部93は、ユーザ情報データ、上述したカードキャラクタデータ等が格納されている。
【0067】
[各装置の動作]
次に、上述の構成における各装置の動作を説明する。
【0068】
各装置の動作の説明をする。以下の説明では、カードの表示の一例として、サービスが提供しているカードの一覧を閲覧することができるカードコレクションを例にして説明する。
【0069】
図9はプレーヤ端末1とゲームサーバ2との動作を説明するための全体のシーケンス図である。
【0070】
プレーヤ端末1では、サービスが提供しているカードの一覧を閲覧することができるカード表示処理が行われる(Step 1)。続いて、プレーヤは、表示されたカードから、所望のカードを選択することにより、ホーム画面やメニュー画面を経ることなく、直接、ショップ画面に遷移することが出来る画面遷移処理及びカード提供処理が行われる(Step 2、Step 4)。ショップ画面に遷移した後には、プレーヤ端末1ではカードの取得のためにカード取得処理が行われ(Step 3)、ゲームサーバ2ではカードの提供のためにカード提供処理が行われる(Step 4)。
【0071】
次に、各装置の動作の具体的な動作を説明する。
【0072】
まず、プレーヤ端末1におけるカード表示処理(Step 1)について説明する。
図10はプレーヤ端末1におけるカード表示処理(Step 1)の動作フローチャートである。
【0073】
まず、ホーム画面やメニュー画面からカードコレクションの表示要求を受け付ける(Step 100)。カードコレクションの表示要求は、ホーム画面やメニュー画面等のカードコレクションのボタンへのタッチ(選択)を、操作入力部51が検出することにより行われる。
【0074】
カードコレクションの表示要求を受け付けると、表示形態制御部74は保有カードデータからカード識別情報及び保有フラグを読み出す(Step 101)。読み出した保有フラグが”1”の場合は(Step 102)、その保有フラグのカード識別情報に対応する画像データを読み出し(Step 103)、そのカードをカラー(第1表示形態)表示する(Step 104)。一方、読み出した保有フラグが”0”の場合は(Step 102)、その保有フラグのカード識別情報に対応する画像データを読み出し(Step 105)、そのカードをグレースケール(第2表示形態)表示する(Step 106)。
【0075】
図11はプレーヤ端末1の表示部10に表示されるカードコレクションの一例を示した図である。
図11では、プレーヤが保有しているカードA,B,C,E,G,H,I,J,Kはカラー表示され、プレーヤが保有していないカードD,F,Lはグレースケール表示されている。このような動作により、プレーヤが保有しているカードはカラー(第1表示形態)で表示され、プレーヤが保有していないカードはグレースケール(第2表示形態)で表示されるので、プレーヤは一目で、そのカードの保有の有無を知ることができる。
【0076】
続いて、プレーヤ端末1における画面遷移処理(Step 2)について説明する。
図12はプレーヤ端末1における画面遷移処理(Step 2)の動作フローチャートである。
【0077】
カードコレクションにおいて表示中は(Step 200)、画面遷移制御部75により、プレーヤによるカードの選択検出処理が行われる(Step 201)。カードの選択検出処理は、表示されているカードへのタッチ(選択)を、操作入力部51が検出することにより行われる。表示されているカードへのタッチ(選択)が検出されると(Step 202)、選択されたカードをプレーヤが保有しているかの判断をそのカードの保有フラグの有無で判断する(Step 203)。
【0078】
選択されたカードの保有フラグが”1”の場合は(Step 203)、そのカードの詳細をカードキャラクタデータから読み出し、カードの詳細情報を表示する(Step 204)。
図13は、表示されているカードのうち、プレーヤが保有しており、カラー表示されているカードCをタッチすることにより、カードCが選択された様子の一例である。そして、カードCの選択により、カードCが拡大表示されるとともに、カードCの詳細情報が表示された例を
図14に示す。
【0079】
一方、選択されたカードの保有フラグが”0”の場合は(Step 203)、ショップ画面に遷移することを承認するためのショップ遷移承認ボタン(ショップ遷移承認情報)を表示する(Step 206)。ユーザによりショップ遷移承認ボタンがタッチ(選択)されてショップ画面への遷移が承認されると(Step 207)、画面遷移制御部75がショップ画面への遷移をゲームサーバ2に要求する(Step 208)。ゲームサーバ2からショップ画面を受信すると(Step 209)、ショップ画面に遷移する(Step 210)。
図15は表示されているカードのうち、プレーヤが保有しておらず、グレースケール表示されているカードDをタッチすることにより、カードDが選択された様子の一例である。そして、カードDの選択により、ショップ遷移を承認するボタンである「ショップに行く」と、承認せずにカードコレクションに戻るための「カードコレクションに戻る」ボタンが表示された例を
図16に示す。ここで、ユーザにより、「ショップに行く」のボタンが選択されると、ショップ画面への遷移が承認され、
図17に示すショップ画面(トップ画面)に遷移する。
【0080】
上述した動作では、未保有カードを選択することにより、ショップ画面(トップ画面)に直接遷移させている。このような構成により、一旦、ホーム画面に戻ってショップ画面に遷移するボタンを選択してからショップ画面に遷移する場合に比べて、プレーヤが未保有のカードへの興味を維持している状態で、ショップ画面に誘導することができ、ショップ画面への誘導率を高く維持することができる。
【0081】
次に、プレーヤ端末1とゲームサーバ2との間で行われるカード提供処理(Step 3)と、カード取得処理(Step 4)について説明する。
【0082】
まず、プレーヤ端末1におけるカード取得処理(Step 3)について説明する。
図18はプレーヤ端末1におけるカード取得処理(Step 3)の動作フローチャートである。
【0083】
プレーヤはショップ画面より、希望のカードを購入(取得)するために、取得希望のカードの購入画面を要求する(Step 300)。ここで、ゲームサーバ2のカードの提供方法であるが、以下の3通りがある。
(1)希望のカードのみを提供する方法
(2)希望のカードが属するシリーズのいずれかのカードを提供するが、プレーヤが希望するカードは所定の確率で取得可能である方法
(3)希望のカードが属するシリーズのパック(希望のカードが属するシリーズのカードが複数集合した集合体)を提供するが、プレーヤが希望するカードは所定の確率でパックに含まれている方法
ゲームサーバ2は、上述したいずれかの方法により、提供カード及び代価を提示し、プレーヤ端末1はそれを表示する(Step 301)。
図19は希望のカードのみを提供する方法の例であり、プレーヤが希望のカードDと、カードDの代価(現金、ゲーム内通貨、チケット)の支払い承認ボタンを示した例である。
図20は希望のカードが属するシリーズのいずれかのカードを提供する方法の例であり、プレーヤが希望のカードDが5パーセントの確率で取得できる旨の表示と、カードの代価(現金、ゲーム内通貨、チケット)の支払い承認ボタンを示した例である。
図21は希望のカードが属するXシリーズのパックを提供し、そのパックにはプレーヤが希望するカードが5パーセントの確率で取得できる旨の表示と、パックの代価(現金、ゲーム内通貨、チケット)の支払い承認ボタンを示した例である。
【0084】
プレーヤが代価の支払いボタンを選択することにより、代価の支払いが承認されると(Step 302)、ゲームサーバ2から代価支払い完了と、取得したカードのカード識別番号を受信する(Step 303)。
【0085】
カード取得部76は、取得したカードのカード識別番号と保有カードデータの保有フラグとを照合し(Step 304)、取得したカードのカード識別番号の保有フラグが“0”(未保有)である場合は、取得したカードのカード識別番号の保有フラグを“1”(保有)に書き換える(Step 305)。
【0086】
続いて、ゲームサーバ2におけるカード提供処理(Step 4)について説明する。
図22はゲームサーバ2におけるカード提供処理(Step 4)の動作フローチャートである。
【0087】
ゲームサーバ2のカード提供部104は、端末1からショップ画面の要求を受信する(Step 400)。カード提供部104は、ショップ画面(トップ画面)を端末1に送信する(Step 401)。
【0088】
その後、プレーヤが希望するカードを購入(取得)するために、取得希望カードに対応する購入画面の要求があれば(Step 402)、その取得希望カードに対応する購入画面を送信し、提供カード情報及び代価情報をプレーヤ端末1に送信する(Step 403)。尚、取得希望カードに対応する購入画面は、適時、ゲームサーバ2が決定し、上述した3つの方法のいずれかの方法又は組み合わせでカードを提供する。
【0089】
プレーヤ端末1から代価の支払いの承認を確認し(Step 404)、代価の支払いの承認が確認されれば、提供するカードのカード識別番号及び支払い完了を、プレーヤ端末1に送信する(Step 405)。
【0090】
本実施の形態は、プレーヤが保有しているカードは第1表示形態で表示し、プレーヤが保有していないカードは第2表示形態で表示するように構成しているので、プレーヤは一目で、そのカードの保有の有無を知ることができる。そして、第2表示形態で表示しているカードを選択することにより、ショップ画面に遷移させるように構成しているので、一旦、ホーム画面に戻ってショップ画面に遷移するボタンを選択してからショップ画面に遷移する場合に比べて、プレーヤが未保有のカードへの興味を維持している状態で、ショップ画面に誘導することができ、ショップ画面への誘導率を高く維持することができる。
【0091】
<実施の形態の変形例1>
上述した実施の形態では、
図17に示すショップのトップ画面に遷移する例を説明した。しかし、ショップのトップ画面に遷移することなく、直接、選択したカードを取得する画面、すなわち、
図19、
図20、
図21の画面に遷移するように構成しても良い。
【0092】
このように構成することにより、ショップのトップ画面から選択した未保有のカードを探す必要がなく、プレーヤの手間を省くだけでなく、より、プレーヤが未保有のカードへの興味を維持している状態で、ショップ画面に誘導することができる。
【0093】
この場合、画面遷移制御部75は、提供画面(ショップ画面)への遷移を要求する際に、選択された未保有のカードのカード識別番号を送信する。そして、ゲームサーバ2のカード提供部104は、受信したカード識別番号に対応したカードを提供する提供画面を、プレーヤの端末1に送信する。端末1では、選択したカードに対応する提供画面(カード購入画面)を受信して提供画面カード購入画面)を表示する。
【0094】
<実施の形態の変形例2>
上述した実施の形態では、未保有のカードを選択した場合、ショップ画面に遷移することを承認するためのショップ遷移承認ボタン(ショップ遷移承認情報)を表示する例を説明した。しかし、保有のカードを選択した場合と同様に、未保有のカードを拡大表示するようにしても良い。
【0095】
図23は未保有のカードを選択した場合に、未保有のカードを拡大表示する例である。
図23の例では、未保有のカードを拡大表示とともに、カードに重ならないようにショップ遷移承認ボタン(ショップ遷移承認情報)を表示している。また、
図24は未保有のカードを選択した場合に、未保有のカードを拡大表示する例である。
図24の例では、未保有のカードを拡大表示とともに、カード上にショップ遷移承認ボタン(ショップ遷移承認情報)を表示している。
【0096】
更に、未保有のカードを拡大表示した場合、カードの表示形態をグレースケール(第2の配色:第2表示形態)からカラー(第1の配色:第1表示形態)に変更しても良い。
図25は未保有のカードを拡大表示した場合にグレースケール(第2表示形態)からカラー(第1表示形態)に変更した例を示した図である。
【0097】
尚、未保有カードを拡大表示するとともに、
図14に示すように、未保有カードの詳細情報を表示するようにしても良い。
【0098】
このように構成することにより、未保有のカードの詳細を確認することができ、プレーヤの未保有カードの興味を高めることが出来る。
【0099】
<実施の形態の変形例3>
上述した実施の形態では、プレーヤの保有の有無によってカードの表示形態を変更する例として、カードの一覧を閲覧できるカードコレクションの例を説明した。しかし、これに限られない。例えば、デッキ設定部72により、デッキを設定するデッキ設定画面においても、プレーヤの保有の有無によってカードの表示形態を変えてもよい。
【0100】
図26はデッキ設定画面においてカードの保有の有無によってカードの表示形態を変更する一例を示した図である。
図26中、200はデッキを構成するカードが表示される領域であり、201はゲームシステムが提供するカードの一覧が表示される領域である。領域200,201において、プレーヤが保有しているカードはカラー表示(第1の配色:第1表示形態)され、プレーヤが未保有のカードはグレースケール表示(第2の配色:第2表示形態)されている。プレーヤは表示形態によらず、すなわち、カードの保有の有無にかかわらず、領域201に表示されているカードを領域200にドラックすることにより、デッキを構成するカードを選択することができる。尚、未保有のカードを構成要素とするデッキは対戦には使用できない。但し、未保有のカードを構成要素とするデッキは対戦において使用可能とするが、未保有のカードは対戦には使用することはできないようにしても良い。
【0101】
更に、デッキ設定画面において、未保有のカードを、デッキを構成するカードとして選択した場合、バディ(第2ゲーム要素)のアドバイスを受けられるようにしても良い。このような構成にするためには、デッキ設定部72がデッキを構成するカードとして選択したカードのカード識別情報をゲームサーバ2に送信し、ゲームサーバ2のAI処理部103が解析し、デッキを構成するカードとしてそのカードを選択した場合の利点、欠点のアドバイス情報をデッキ設定部72に送信することにより、実現可能である。
図27は、デッキ設定画面において、デッキを構成するカードとして未保有カードを選択した場合にバディ(第2ゲーム要素)のアドバイスを表示した場合の一例である。
図27では、プレーヤが未保有のカードFを、デッキを構成するカードとして選択した場合、プレーヤのバディ(第2ゲーム要素)がカードFの利点をアドバイスしている様子を示している。
【0102】
そして、デッキ設定画面においても、上述した実施の形態と同様に、グレースケール表示(第2の配色:第2表示形態)されている未保有のカードを選択(タッチ)した場合、ショップ画面に直接遷移させる。
【0103】
このように構成することにより、デッキを設定する画面においても、未保有カードを取得するために、直ちにショプ画面に遷移することができる。特に、デッキを構成するカードの選択は、ゲームの勝敗に直接影響を与えるので、デッキを強化しようとするプレーヤにとっては非常に有益な方法である。
【0104】
尚、上記した実施の形態では、仮想的なゲームカードを用いたカードゲームを例示したが、適用可能なゲームのジャンルは限定されない。例えば、第1ゲーム要素に関連付けたキャラクタを選手とするスポーツの対戦ゲームとしてもよい。
【0105】
また、上記の実施の形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されるが、以下には限られない。
【0106】
[付記1]
第1ゲーム要素を使用した対戦ゲームを実行する情報処理装置であって、
実行命令が格納されたメモリと、プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記実行命令により、
プレーヤが保有している第1ゲーム要素を第1表示形態により表示し、前記プレーヤが保有していない第1ゲーム要素を前記第1表示形態とは異なる第2表示形態により表示する表示制御処理と、
前記第2表示形態により第1ゲーム要素が表示され、所定の操作が行われたことを条件に、第1ゲーム要素を提供するための手続を行う提供画面に遷移する遷移処理
を実行する情報処理装置。
【0107】
[付記2]
第1ゲーム要素を使用した対戦ゲームを制御する情報処理装置であって、
実行命令が格納されたメモリと、プロセッサとを備え、
前記プロセッサは、前記実行命令により、
プレーヤが保有しているか否かで異なる表示形態で第1ゲーム要素が表示される端末から、プレーヤが保有していない第1ゲーム要素の提供の要求を受信する受信処理と、
前記提供の要求に応答して、端末の画面を、第1ゲーム要素を提供するための手続を行う提供画面に遷移させる遷移処理と、
を実行する情報処理装置。
【0108】
以上、好ましい実施の形態をあげて本発明を説明したが、本発明は必ずしも上記実施の形態に限定されるものではなく、その技術的思想の範囲内において様々に変形し実施することが出来る。
【符号の説明】
【0109】
1 プレーヤ端末
2 ゲームサーバ
11 ディスプレイ
12 タッチ操作パネル
13 スピーカ
51 操作入力部
52 処理部
53 画像表示部
54 音出力部
55 通信部
56 記憶部
61 ゲーム演算部
62 画像生成部
63 音生成部
64 通信制御部
70 プレーヤ情報管理部
71 カード管理部
72 デッキ設定部
73 バディ設定部
74 表示形態制御部
75 画面遷移制御部
76 カード取得部
77 ゲーム管理部
91 処理部
92 通信部
93 記憶部
101 プレーヤ管理部
102 ゲーム管理部
103 AI処理部
104 カード提供部