(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128251
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】通知システム、通知方法、および通知プログラム
(51)【国際特許分類】
G08B 25/04 20060101AFI20240913BHJP
G08B 21/02 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
G08B25/04 K
G08B21/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023037126
(22)【出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(72)【発明者】
【氏名】宮内 隆
【テーマコード(参考)】
5C086
5C087
【Fターム(参考)】
5C086AA22
5C086BA01
5C086CA01
5C086CA12
5C086CA28
5C086CB01
5C086CB07
5C086EA13
5C086FA02
5C086FA06
5C086FA12
5C086FA17
5C086FA18
5C087AA10
5C087AA12
5C087AA19
5C087AA32
5C087AA37
5C087AA44
5C087DD03
5C087DD24
5C087FF01
5C087FF02
5C087FF04
5C087GG08
5C087GG09
5C087GG35
5C087GG66
5C087GG70
5C087GG83
5C087GG84
(57)【要約】
【課題】対象者のプライバシーを保護しつつ対象者を見守ることが可能な通知システムを提供する。
【解決手段】通知システム100は、対象者の動作に起因して状態が変化する状態可変部70と、対象者への通知を行う第1通知部41と、被通知者への通知を行う第2通知部61と、状態可変部70の状態に関する状態情報SIに基づいて第1通知部41および第2通知部61に通知を行わせることが可能な通知判定部51と、を備え、第1通知判定モードにおいて通知判定部51は、状態情報SIに基づいて、状態可変部70の状態が第1所定時間連続して変化していないと判定した場合に、第1通知部41に所定の通知を行わせ、第1通知部41に所定の通知を行わせた後、第2所定時間が経過するまでに第1通知部41に対して所定の入力が入力されなかったと少なくとも1回判定した場合に、第2通知部61に所定の通知を行わせる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被通知者に対して対象者に関する通知を行う通知システムであって、
前記対象者の動作に起因して状態が変化する状態可変部と、
前記対象者への通知を行う第1通知部と、
前記被通知者への通知を行う第2通知部と、
前記状態可変部の状態に関する状態情報に基づいて前記第1通知部および前記第2通知部に通知を行わせることが可能な通知判定部と、
を備え、
前記通知判定部の動作モードは、第1通知判定モードを含み、
前記第1通知判定モードにおいて前記通知判定部は、
前記状態情報に基づいて、前記状態可変部の状態が第1所定時間連続して変化していないと判定した場合に、前記第1通知部に所定の通知を行わせ、
前記第1通知部に所定の通知を行わせた後、第2所定時間が経過するまでに前記第1通知部に対して所定の入力が入力されなかったと少なくとも1回判定した場合に、前記第2通知部に所定の通知を行わせる、通知システム。
【請求項2】
前記第1通知判定モードは、前記第1通知部に所定の通知を行わせた後、前記第2所定時間が経過するまでに前記第1通知部に対して所定の入力が入力されなかったと複数回判定した場合に、前記第2通知部に所定の通知を行わせる第1通知判定モードを含む、請求項1に記載の通知システム。
【請求項3】
前記第2所定時間は、前記第1所定時間よりも短い、請求項1に記載の通知システム。
【請求項4】
前記状態可変部は、複数設けられ、
前記第1通知判定モードにおいて前記通知判定部は、前記状態情報に基づいて、全ての前記状態可変部の状態が前記第1所定時間連続して変化していないと判定した場合に、前記第1通知部に所定の通知を行わせる、請求項1に記載の通知システム。
【請求項5】
前記通知判定部の動作モードは、第2通知判定モードを含み、
前記第2通知判定モードにおいて前記通知判定部は、前記状態情報に基づいて、前記状態可変部の状態が第3所定時間連続して変化していないと判定した場合に、前記第2通知部に所定の通知を行わせる、請求項1に記載の通知システム。
【請求項6】
被通知者に対して対象者に関する通知を行う通知システムであって、
前記対象者の動作に起因して状態が変化する状態可変部と、
前記被通知者への通知を行う通知部と、
前記状態可変部の状態に関する状態情報に基づいて前記通知部に通知を行わせることが可能な通知判定部と、
を備え、
前記通知判定部の動作モードは、通知判定モードを含み、
前記通知判定モードにおいて前記通知判定部は、前記状態情報に基づいて、前記状態可変部の状態が所定時間連続して変化していないと判定した場合に、前記通知部に所定の通知を行わせる、通知システム。
【請求項7】
前記通知判定部の動作モードは、前記状態情報によらず通知を行わない非通知モードを含み、
前記非通知モードにおいて前記通知判定部は、前記状態情報に基づいて前記状態可変部の状態に変化があったと判定した場合に、前記非通知モードを解除する、請求項1から6のいずれか一項に記載の通知システム。
【請求項8】
被通知者に対して対象者に関する通知を行う通知方法であって、
前記対象者の動作に起因して状態が変化する状態可変部の状態に関する状態情報に基づいて、前記状態可変部の状態が第1所定時間連続して変化していないと判定した場合に、前記対象者に所定の通知を行い、
前記対象者に所定の通知を行った後、前記対象者からの反応が第2所定時間なかったと少なくとも1回判定した場合に、前記被通知者に所定の通知を行う、通知方法。
【請求項9】
被通知者に対して対象者に関する通知を行う通知方法であって、
前記対象者の動作に起因して状態が変化する状態可変部の状態に関する状態情報に基づいて、前記状態可変部の状態が所定時間連続して変化していないと判定した場合に、前記被通知者に所定の通知を行う、通知方法。
【請求項10】
請求項8または9に記載の通知方法をコンピュータに実行させる、通知プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通知システム、通知方法、および通知プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
高齢者などの対象者を見守る見守りシステムが知られている。例えば、特許文献1には、スマートフォンを用いて見守り対象者である居住者の動きを捉えた情報を、登録された見守り者に閲覧可能に開示する見守りシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような見守りシステム(通知システム)においては、対象者の動きなどの個人情報が見守り者(被通知者)に開示されてしまうため、対象者のプライバシー保護の観点で問題があった。
【0005】
本開示は、上記事情に鑑みて、対象者のプライバシーを保護しつつ対象者を見守ることが可能な通知システム、通知方法、および通知プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示に係る通知システムは、被通知者に対して対象者に関する通知を行う通知システムであって、前記対象者の動作に起因して状態が変化する状態可変部と、前記対象者への通知を行う第1通知部と、前記被通知者への通知を行う第2通知部と、前記状態可変部の状態に関する状態情報に基づいて前記第1通知部および前記第2通知部に通知を行わせることが可能な通知判定部と、を備え、前記通知判定部の動作モードは、第1通知判定モードを含み、前記第1通知判定モードにおいて前記通知判定部は、前記状態情報に基づいて、前記状態可変部の状態が第1所定時間連続して変化していないと判定した場合に、前記第1通知部に所定の通知を行わせ、前記第1通知部に所定の通知を行わせた後、第2所定時間が経過するまでに前記第1通知部に対して所定の入力が入力されなかったと少なくとも1回判定した場合に、前記第2通知部に所定の通知を行わせる。
【0007】
上記目的を達成するため、本開示に係る通知方法は、被通知者に対して対象者に関する通知を行う通知方法であって、前記対象者の動作に起因して状態が変化する状態可変部の状態に関する状態情報に基づいて、前記状態可変部の状態が所定時間連続して変化していないと判定した場合に、前記被通知者に所定の通知を行う。
【0008】
上記目的を達成するため、本開示に係る通知プログラムは、上記の通知方法をコンピュータに実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態における通知システムを模式的に示す概略構成図である。
【
図2】第1実施形態における通知システムを示すブロック図である。
【
図3】第1通知判定モードの判定フローの一例を示すフローチャートである。
【
図4】第1実施形態における第1通知部が行う通知の一例を示す図である。
【
図5】他の第1通知判定モードの判定フローの一例を示すフローチャートである。
【
図6】第2通知判定モードの判定フローの一例を示すフローチャートである。
【
図7】非通知モードの判定フローの一例を示すフローチャートである。
【
図8】第2実施形態における通知システムを示すブロック図である。
【
図9】第2実施形態における第1通知部の一例を示す図である。
【
図10】第2実施形態における第1通知部の他の一例を示す図である。
【
図11】第3実施形態における通知システムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
図1および
図2に示す、本実施形態の通知システム100は、被通知者Nに対して対象者Tに関する通知を行うシステムである。被通知者Nは対象者Tを見守る者である。通知システム100は、対象者Tを見守るための見守りシステムである。対象者Tは、例えば、単身世帯の高齢者などである。被通知者Nは、例えば、対象者Tの家族、対象者Tが住む住居の管理人、対象者Tが掛かる病院の職員、対象者Tの住居の近隣にある警察署の職員、対象者Tが住む地区の自治体の職員などである。対象者Tおよび被通知者Nは、特に限定されず、上述した以外の者であってもよい。
【0011】
図1および
図2に示すように、通知システム100は、対象者Tが住む住居に設けられたスマートホームシステム10と、被通知者Nへの通知を行う第2スマートデバイス60と、を備える。第2スマートデバイス60は、被通知者Nが所有するスマートデバイスである。第2スマートデバイス60は、例えば、スマートフォンである。
図2に示すように、第2スマートデバイス60は、被通知者Nへの通知を行う第2通知部61を有する。第2通知部61は、第2スマートデバイス60にインストールされたアプリケーションソフトである。第2通知部61は、後述するゲートウェイ50の通知判定部51から送られる信号に基づいて、第2スマートデバイス60の画面上に所定の通知を表示する。第2通知部61は、通知部に対応する。
【0012】
スマートホームシステム10は、ルータ20と、複数の対応機器30と、第1スマートデバイス40と、ゲートウェイ50と、を有する。
図1および
図2の例では、複数の対応機器30は、空調機31と、照明32と、人感センサ33と、ドアセンサ34と、を含む。空調機31および照明32は、ルータ20を介してゲートウェイ50と無線通信可能に接続されている。ルータ20は、無線LANルータである。人感センサ33およびドアセンサ34は、ルータ20を介さずにゲートウェイ50と無線通信可能に接続されている。空調機31および照明32は、ルータ20を介さずに、ゲートウェイ50と無線通信可能に接続されていてもよい。人感センサ33およびドアセンサ34は、ルータ20を介してゲートウェイ50と無線通信可能に接続されてもよい。
【0013】
空調機31は、第1スマートデバイス40にインストールされた操作アプリケーション42およびリモートコントローラ31aによって操作可能である。照明32は、第1スマートデバイス40にインストールされた操作アプリケーション42および住居の壁面に取り付けられた照明スイッチ32aによって操作可能である。
【0014】
人感センサ33は、住居内の所定の領域内において対象者Tが動いたことを検出可能なセンサである。人感センサ33は、例えば、赤外線方式の人感センサである。人感センサ33は、所定の領域内において対象者Tが動いたことを検出可能ならば、どのような方式のセンサであってもよい。
【0015】
ドアセンサ34は、住居内の所定のドアDが開閉されたことを検出可能なセンサである。
図1に示すように、ドアセンサ34は、例えば、ドアDに取り付けられている。ドアセンサ34は、ドアDが開閉されたことを検出可能ならば、どのような方式のセンサであってもよい。
【0016】
第1スマートデバイス40は、対象者Tが所有するスマートデバイスである。第1スマートデバイス40は、例えば、スマートフォンである。第1スマートデバイス40は、各対応機器30と無線通信可能である。
図2に示すように、第1スマートデバイス40は、対象者Tへの通知を行う第1通知部41を有する。第1通知部41は、第1スマートデバイス40にインストールされたアプリケーションソフトウェアである。第1通知部41は、ゲートウェイ50の後述する通知判定部51から送られる信号に基づいて、第1スマートデバイス40の画面上に所定の通知を表示する。
【0017】
第1スマートデバイス40には、操作アプリケーション42がインストールされている。操作アプリケーション42は、各対応機器30の操作および設定を行うことが可能なアプリケーションソフトウェアである。対象者Tは、操作アプリケーション42を操作することによって、各対応機器30の操作および設定を行うことが可能である。
【0018】
複数の対応機器30および操作アプリケーション42は、状態可変部70である。本実施形態では、空調機31、照明32、人感センサ33、ドアセンサ34、および操作アプリケーション42が状態可変部70である。状態可変部70の状態は、対象者Tの動作に起因して変化する。状態可変部70は、複数設けられている。空調機31の状態は、対象者Tによる操作アプリケーション42の操作およびリモートコントローラ31aの操作に応じて変化する。空調機31の状態は、電源のON/OFF状態、および設定温度などを含む。照明32の状態は、対象者Tによる操作アプリケーション42の操作および照明スイッチ32aの操作に応じて変化する。照明32の状態は、電源のON/OFF状態、および明るさなどを含む。人感センサ33の状態は、対象者Tが所定の領域内において動くことによって、動きを検出していない状態から動きを検出した状態へと変化する。ドアセンサ34の状態は、対象者TがドアDを開閉することによって、ドアDの開閉を検出していない状態からドアDの開閉を検出した状態へと変化する。操作アプリケーション42の状態は、対象者Tが例えば各対応機器30の操作および設定などを行うために操作アプリケーション42を操作することによって変化する。各状態可変部70の状態が変化すると、当該状態可変部70の状態が変化したことを示す信号がゲートウェイ50に送信される。
【0019】
ゲートウェイ50は、上述したように複数の対応機器30および第1スマートデバイス40と無線通信可能に接続されている。ゲートウェイ50は、複数の対応機器30および第1スマートデバイス40の少なくとも1つと有線によって接続されてもよい。ゲートウェイ50は、通知判定部51を有する。通知判定部51は、上述した各状態可変部70の状態に関する情報である状態情報SIに基づいて第1通知部41および第2通知部61に通知を行わせることが可能である。本実施形態において状態情報SIは、各状態可変部70の状態が変化した場合に各状態可変部70からゲートウェイ50に無線送信される信号である。
【0020】
本実施形態における通知方法は、被通知者Nに対して対象者Tに関する通知を行う通知方法であって、通知判定部51によって判定を行って各通知部へと通知を行う方法である。以下、通知判定部51が行う判定フローについて、詳細に説明する。
【0021】
通知判定部51の動作モードは、第1通知判定モードM1と、第2通知判定モードM2と、非通知モードMNと、を含む。通知判定部51の動作モードは、第1通知判定モードM1と第2通知判定モードM2と非通知モードMNとのいずれか1つに設定されている。
【0022】
第1通知判定モードM1は、被通知者Nに通知を行う前に対象者Tに通知を行い、対象者Tの反応が無かった場合に被通知者Nに通知を行うモードである。第1通知判定モードM1は、第1通知判定モードM1aと、第1通知判定モードM1bと、を含む。第1通知判定モードM1aは、対象者Tに通知を行った後に対象者Tの反応が無かった場合、直ちに被通知者Nへと通知を行うモードである。第1通知判定モードM1bは、対象者Tに通知を行った後に対象者Tの反応が無かったことが所定の回数発生した場合に、被通知者Nへと通知を行うモードである。
【0023】
第1通知判定モードM1aにおいて通知判定部51は、
図3に示すフローチャートに沿って各通知部に通知を行わせるか否かを判定する。
図3に示すように、第1通知判定モードM1aにおいて通知判定部51は、状態可変部70の状態が変化していない状況が第1所定時間T1続いているか否かを判定する(ステップS1a)。第1所定時間T1は、被通知者Nなどによって適宜設定される時間であり、特に限定されない。第1所定時間T1は、例えば、6時間以上、24時間以下程度である。ステップS1aにおける通知判定部51の判定は、すべての状態可変部70の状態が変化していない状況が第1所定時間T1続いているか否かを判定する。通知判定部51は、第1所定時間T1前から現時点までの間に少なくとも1つの状態可変部70から状態が変化したことを示す信号(状態情報SI)を受信した場合に、状態可変部70の状態が変化していない状況が第1所定時間T1続いていないと判定する(ステップS1a:NO)。この場合、通知判定部51は、いずれの通知部にも通知を行わせる信号を送らない。
【0024】
通知判定部51は、第1所定時間T1前から現時点までの間にいずれの状態可変部70からも状態が変化したことを示す信号(状態情報SI)を受信していない場合に、状態可変部70の状態が変化していない状況が第1所定時間T1続いていると判定する(ステップS1a:YES)。この場合、通知判定部51は、第1通知部41に所定の通知を行わせる(ステップS1b)。通知判定部51は、例えば、第1通知部41を管理するサーバなどに信号を送って第1通知部41に所定の通知を行わせてもよいし、第1スマートデバイス40に信号を送って第1通知部41に所定の通知を行わせてもよい。
【0025】
以上のように、本実施形態の第1通知判定モードM1aにおいて通知判定部51は、状態情報SIに基づいて、状態可変部70の状態が第1所定時間T1連続して変化していないと判定した場合に、第1通知部41に所定の通知を行わせる。言い換えれば、本実施形態の第1通知判定モードM1aにおける通知方法は、状態情報SIに基づいて、状態可変部70の状態が第1所定時間T1連続して変化していないと判定した場合に、対象者Tに所定の通知を行うことを含む。より詳細には、第1通知判定モードM1aにおいて通知判定部51は、状態情報SIに基づいて、複数設けられた全ての状態可変部70の状態が第1所定時間T1連続して変化していないと判定した場合に、第1通知部41に所定の通知を行わせる。
【0026】
図4に示すように、第1通知部41は、第1スマートデバイス40の画面にポップアップウィンドウ41aを表示することによって、所定の通知を行う。ポップアップウィンドウ41aには、例えば、対象者Tに対して問題がないかを問うメッセージ41bと、メッセージ41bに対して問題ない旨を返答するためのボタン41cと、が表示される。対象者Tがボタン41cをタップすることによって、ポップアップウィンドウ41aが閉じ、ボタン41cがタップされたことを示す信号がゲートウェイ50の通知判定部51に送信される。
【0027】
図3に示すように、第1通知部41に所定の通知を行わせた後、通知判定部51は、第2所定時間T2以内に第1通知部41に対して所定の入力が行われたか否かを判定する(ステップS1c)。第1通知部41に対する所定の入力は、第1スマートデバイス40の画面に表示されたポップアップウィンドウ41aのボタン41cをタップすることである。第2所定時間T2は、被通知者Nなどによって適宜設定される。第2所定時間T2は、第1所定時間T1よりも短い。第2所定時間T2は、例えば、30分以上、2時間以下程度である。
【0028】
通知判定部51は、第1通知部41に所定の通知を行わせた後、第2所定時間T2が経過する前にボタン41cがタップされたことを示す信号が入力されると、第2所定時間T2以内に第1通知部41に対して所定の入力が行われたと判定する(ステップS1c:YES)。この場合、通知判定部51は、第1通知部41の通知状態をリセットして、再びステップS1aの判定を行う。
【0029】
通知判定部51は、第1通知部41に所定の通知を行わせた後、第2所定時間T2が経過してもボタン41cがタップされたことを示す信号が入力されない場合、第2所定時間T2以内に第1通知部41に対して所定の入力が行われなかったと判定する(ステップS1c:NO)。この場合、通知判定部51は、第2通知部61に所定の通知を行わせる(ステップS1d)。通知判定部51は、例えば、第2通知部61を管理するサーバなどに信号を送って第2通知部61に所定の通知を行わせてもよいし、第2スマートデバイス60に信号を送って第2通知部61に所定の通知を行わせてもよい。
【0030】
以上のように、本実施形態の第1通知判定モードM1aにおいて通知判定部51は、第1通知部41に所定の通知を行わせた後、第2所定時間T2が経過するまでに第1通知部41に対して所定の入力が入力されなかったと1回判定した場合に、第2通知部61に所定の通知を行わせる。言い換えれば、本実施形態の第1通知判定モードM1aにおける通知方法は、対象者Tに所定の通知を行った後、対象者Tからの反応が第2所定時間T2なかったと1回判定した場合に、被通知者Nに所定の通知を行うことを含む。
【0031】
図示は省略するが、第2通知部61は、第2スマートデバイス60の画面にポップアップウィンドウを表示することによって、所定の通知を行う。当該ポップアップウィンドウには、例えば、対象者Tからの反応がない旨のメッセージ、および被通知者Nに対して対象者Tの様子を見に行くことを促すメッセージが表示される。
【0032】
本実施形態の第1通知判定モードM1bにおいて通知判定部51は、
図5に示すフローチャートに沿って各通知部に通知を行わせるか否かを判定する。以下の第1通知判定モードM1bの説明において、第1通知判定モードM1aと同様のステップは、同一の符号を付して説明し、適宜説明を省略する場合がある。以下の第1通知判定モードM1bの説明においては、上述したステップS1cにおいて対象者Tの反応が第2所定時間T2以内に無かった回数を「無反応回数」と呼ぶ。無反応回数は、初期状態においてゼロに設定されている。第1通知判定モードM1bにおいては、無反応回数が何回になった場合に被通知者Nへの通知を行うかが予め設定されている。当該設定される回数は、例えば、2回以上、10回以内程度の範囲内において設定される。
【0033】
図5に示すように、第1通知判定モードM1bにおいて通知判定部51は、第1通知判定モードM1aと同様に、ステップS1a、ステップS1b、およびステップS1cを実行する。第1通知判定モードM1bのステップS1cにおいて通知判定部51は、第2所定時間T2以内に第1通知部41に対して所定の入力が行われなかったと判定した場合(ステップS1c:NO)、無反応回数を1回増やす(ステップS1e)。
【0034】
無反応回数を1回増やした後、通知判定部51は、無反応回数が設定された所定の回数となったか否かを判定する(ステップS1f)。無反応回数が所定の回数よりも少ない場合(ステップS1f:NO)、通知判定部51は、第1通知部41の通知状態をリセットして、再びステップS1aの判定を行う。無反応回数が所定の回数となった場合(ステップS1f:YES)、通知判定部51は、第1通知判定モードM1aと同様に、第2通知部61に所定の通知を行わせる(ステップS1d)。
【0035】
以上のように、第1通知判定モードM1bにおいて通知判定部51は、第1通知部41に所定の通知を行わせた後、第2所定時間T2が経過するまでに第1通知部41に対して所定の入力が入力されなかったと複数回(所定の回数)判定した場合に、第2通知部61に所定の通知を行わせる。
【0036】
第1通知判定モードM1bのステップS1cにおいて通知判定部51は、第2所定時間T2以内に第1通知部41に対して所定の入力が行われたと判定した場合(ステップS1c:YES)、無反応回数をリセットしてゼロに戻す(ステップS1g)。通知判定部51は、無反応回数をゼロに戻すとともに、第1通知部41の通知状態をリセットして再びステップS1aの判定を行う。
【0037】
第2通知判定モードM2は、対象者Tに通知を行わずに被通知者Nに通知を行うモードである。第2通知判定モードM2は、通知判定モードに対応する。本実施形態の第2通知判定モードM2において通知判定部51は、
図6に示すフローチャートに沿って第2通知部61に通知を行わせるか否かを判定する。
図6に示すように、第2通知判定モードM2において通知判定部51は、状態可変部70の状態が変化していない状況が第3所定時間T3続いているか否かを判定する(ステップS2a)。第3所定時間T3は、被通知者Nなどによって適宜設定される時間であり、特に限定されない。第3所定時間T3は、例えば、6時間以上、24時間以下程度である。第3所定時間T3は、第1所定時間T1と同じであってもよいし、第1所定時間T1と異なっていてもよい。第3所定時間T3は、所定時間に対応する。判定時間が第1所定時間T1ではなく第3所定時間T3である点を除いて、ステップS2aは、第1通知判定モードM1におけるステップS1aと同様である。
【0038】
ステップS2aにおいて状態可変部70の状態が変化していない状況が第3所定時間T3続いていないと判定した場合(ステップS2a:NO)、通知判定部51は、いずれの通知部にも通知を行わせる信号を送らない。ステップS2aにおいて状態可変部70の状態が変化していない状況が第3所定時間T3続いていると判定した場合(ステップS2a:YES)、通知判定部51は、第2通知部61に所定の通知を行わせる(ステップS2b)。ステップS2bは、第1通知判定モードM1のステップS1dと同様である。
【0039】
以上のように、本実施形態の第2通知判定モードM2において通知判定部51は、状態可変部70の状態に関する状態情報SIに基づいて、状態可変部70の状態が第3所定時間T3連続して変化していないと判定した場合に、第2通知部61に所定の通知を行わせる。言い換えれば、本実施形態の第2通知判定モードM2における通知方法は、状態情報SIに基づいて、状態可変部70の状態が第3所定時間T3連続して変化していないと判定した場合に、被通知者Nに所定の通知を行うことを含む。
【0040】
非通知モードMNは、状態可変部70の状態に関する状態情報SIによらず通知を行わないモードである。非通知モードMNにおいて通知判定部51は、
図7に示すフローチャートに沿って判定を行う。
図7に示すように、非通知モードMNにおいて通知判定部51は、状態可変部70の状態に変化があったか否かを判定する(ステップSNa)。通知判定部51は、状態情報SIに基づいて1つ以上の状態可変部70の状態に変化があったと判定した場合(ステップSNa:YES)、非通知モードMNを解除して既定の通知判定モードに移行する(ステップSNb)。既定の通知判定モードとは、被通知者Nなどによって予め定められた非通知モードMN以外の動作モードである。本実施形態において既定の通知判定モードは、第1通知判定モードM1と第2通知判定モードM2とのいずれか1つのモードである。
【0041】
以上のように、非通知モードMNにおいて通知判定部51は、状態可変部70の状態に関する状態情報SIに基づいて状態可変部70の状態に変化があったと判定した場合に、非通知モードMNを解除する。通知判定部51は、いずれの状態可変部70の状態にも変化がない場合(ステップSNa:NO)、強制的に動作モードが切り替えられない限り、非通知モードMNを維持し続ける。
【0042】
本実施形態によれば、通知システム100は、被通知者Nに対して対象者Tに関する通知を行う通知システム100であって、対象者Tの動作に起因して状態が変化する状態可変部70と、対象者Tへの通知を行う第1通知部41と、被通知者Nへの通知を行う第2通知部61と、状態可変部70の状態に関する状態情報SIに基づいて第1通知部41および第2通知部61に通知を行わせることが可能な通知判定部51と、を備える。通知判定部51の動作モードは、第1通知判定モードM1を含む。第1通知判定モードM1において通知判定部51は、状態情報SIに基づいて、状態可変部70の状態が第1所定時間T1連続して変化していないと判定した場合に、第1通知部41に所定の通知を行わせ、第1通知部41に所定の通知を行わせた後、第2所定時間T2が経過するまでに第1通知部41に対して所定の入力が入力されなかったと少なくとも1回判定した場合に、第2通知部61に所定の通知を行わせる。
【0043】
通知判定部51の動作モードを第1通知判定モードM1にすることによって、対象者Tが状態可変部70の状態を変化させることが一定期間(第1所定時間T1)なく、かつ、第1通知部41によって対象者Tへの通知を行っても対象者Tの反応が一定期間(第2所定時間T2)なかった場合に、対象者Tに何かしらの異常が生じている可能性があることを第2通知部61によって被通知者Nに通知することができる。被通知者Nは、第2通知部61の通知に基づいて、迅速に対象者Tの様子を見に行くことができる。被通知者Nは、対象者Tに異常が生じていた場合に、当該異常を迅速かつ好適に解消しやすい。通知システム100は、状態可変部70の状態が変化したことを被通知者Nに通知するのではなく、状態可変部70の状態に変化がない場合に被通知者Nへの通知を行う。対象者Tが住居内でどのような行動をしているかという情報を被通知者Nに与えることなく、対象者Tに異常が生じた可能性があることを被通知者Nに知らせることができる。被通知者Nは、対象者Tのプライバシーを保護しつつ対象者Tを見守ることが可能である。
【0044】
状態可変部70の状態は対象者Tが生活する際の行動によって変化するため、状態可変部70の状態の変化を被通知者Nに逐一通知していると、被通知者Nには、一日に多くの通知が届く場合がある。この場合、被通知者Nは、第2通知部61によって通知される通知に慣れてしまい、通知が届いても当該通知をあまり気にしなくなる恐れがある。通知が届いても対象者Tに何かしらの異常が生じている可能性があることを被通知者Nが気づきにくくなる恐れがある。
【0045】
これに対して、通知システム100においては、少なくとも予め設定された第1所定時間T1、状態可変部70に変化がなかった場合でないと被通知者Nには通知が行われない。通知システム100においては、被通知者Nに届く通知が多くなることを抑制でき、被通知者Nが第2通知部61によって通知される通知に慣れることを抑制できる。被通知者Nは、第2通知部61によって所定の通知がされた場合に、対象者Tに何かしらの異常が生じた可能性があることを好適に気づくことができる。
【0046】
第1通知判定モードM1では、状態可変部70の状態が第1所定時間T1変化しない場合に、まずは対象者Tに対して通知を行う。例えば対象者Tが旅行などで不在にする場合など、対象者Tに異常が生じていないのに状態可変部70の状態が第1所定時間T1変化しなかった場合に被通知者Nに直ちに通知が届くことがない。通知システム100においては、被通知者Nに誤って通知が届くことを抑制でき、対象者Tに異常が生じた場合にのみ被通知者Nに通知が届くようにしやすい。被通知者Nは、第2通知部61によって所定の通知がされた場合に、対象者Tに何かしらの異常が生じた可能性があることをより好適に気づくことができる。
【0047】
例えば、状態可変部70の状態の変化が通常の状態変化と異なる変化であることを検出して被通知者Nに通知を行う場合、状態可変部70の状態の変化が通常の状態変化と異なるか否かを判定することが難しい場合がある。対象者Tに異常がなくても、誤って被通知者Nに通知がされやすい問題がある。これに対して、通知判定部51は、状態可変部70の状態変化の内容を判定するのではなく、状態可変部70の状態変化の有無を判定する。通知システム100においては、通知判定部51による判定を容易にすることができ、被通知者Nに誤って通知がされることを好適に抑制できる。
【0048】
本実施形態によれば、第1通知判定モードM1は、第1通知部41に所定の通知を行わせた後、第2所定時間T2が経過するまでに第1通知部41に対して所定の入力が入力されなかったと複数回判定した場合に、第2通知部61に所定の通知を行わせる第1通知判定モードM1bを含む。通知判定部51の動作モードを第1通知判定モードM1bに設定することによって、異常が生じていない対象者Tが第1通知部41からの通知に対して第2所定時間T2以内に反応できなかった場合であっても、直ちに被通知者Nに通知が届くことを抑制できる。通知システム100においては、より好適に、対象者Tに異常が生じた場合にのみ被通知者Nに通知が届くようにしやすい。
【0049】
本実施形態によれば、第2所定時間T2は、第1所定時間T1よりも短い。通知システム100においては、対象者Tに異常が生じている場合に、対象者Tに通知がされてから被通知者Nに通知がされるまでの時間を短くできる。被通知者Nは、対象者Tに異常が生じている可能性があることに、より迅速に気付くことができる。
【0050】
本実施形態によれば、状態可変部70は、複数設けられている。第1通知判定モードM1において通知判定部51は、状態情報SIに基づいて、全ての状態可変部70の状態が第1所定時間T1連続して変化していないと判定した場合に、第1通知部41に所定の通知を行わせる。通知システム100においては、例えば、一部の状態可変部70の状態が第1所定時間T1変化していなくても、他の状態可変部70の状態が変化していれば、対象者Tに通知が届くことがない。具体的には、例えば空調機31を第1所定時間T1以上、使用していなくても、照明32の電源のON/OFFを行うことなどによって、1つ以上の状態可変部70の状態が変化していれば、第1通知部41を介して対象者Tに通知が届くことがない。通知システム100においては、対象者Tに対して通知が多く届くことが抑制され、対象者Tの利便性を向上できる。対象者Tに対して通知が届く回数が少なくなるため、例えば、対象者Tに異常がない場合に第1通知部41に届いた通知に対して対象者Tが反応し忘れることも少なくできる。対象者Tに異常がない場合に、対象者Tが第1通知部41に届いた通知への反応を忘れて被通知者Nに誤って通知が届くことも抑制できる。
【0051】
本実施形態によれば、通知判定部51の動作モードは、第2通知判定モードM2を含む。第2通知判定モードM2において通知判定部51は、状態情報SIに基づいて、状態可変部70の状態が第3所定時間T3連続して変化していないと判定した場合に、第2通知部61に所定の通知を行わせる。通知システム100においては、通知判定部51の動作モードが第2通知判定モードM2に設定されることによって、状態可変部70の状態が第3所定時間T3変化していない場合に、対象者Tに通知することなく、直ちに被通知者Nに通知を行うことができる。対象者Tに異常が生じている可能性があることをより迅速に被通知者Nに知らせることができる。
【0052】
本実施形態によれば、通知判定部51の動作モードは、状態情報SIによらず通知を行わない非通知モードMNを含む。非通知モードMNにおいて通知判定部51は、状態情報SIに基づいて状態可変部70の状態に変化があったと判定した場合に、非通知モードMNを解除する。対象者Tが住居を長期間不在にするような場合、通知判定部51の動作モードが非通知モードMNに設定されることによって、状態可変部70の状態に変化がない状況が第1所定時間T1連続して続いても、通知システム100は、対象者Tおよび被通知者Nに通知を行うことがない。通知システム100においては、誤った通知が対象者Tおよび被通知者Nに通知されることを抑制できる。例えば対象者Tが帰宅していずれかの状態可変部70の状態に変化が生じた場合には、非通知モードMNが解除される。対象者Tなどが通知判定部51の動作モードを非通知モードMNから他のモードに切り替え忘れることを抑制できる。
【0053】
本実施形態における通知判定部51は、本実施形態の通知方法を実行するコンピュータである。通知判定部51には、本実施形態の通知方法をコンピュータである通知判定部51に実行させる通知プログラムがインストールされている。通知判定部51を構成する構成要素の少なくとも一部は、例えば、CPUなどのプロセッサが、図示しない記憶部に記憶された通知プログラムを実行することによって実現される。
【0054】
通知判定部51の機能の少なくとも一部は、例えば、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、およびGPU(Graphics Processing Unit)などの回路部を含むハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されていてもよい。図示しない記憶部は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(hard disk drive)、およびフラッシュメモリなどの記憶媒体によって実現される。
【0055】
以下、上述した実施形態と異なる実施形態について説明する。以下の各実施形態の説明においては、各実施形態の説明よりも上段において説明した構成と同様の構成については、適宜同一の符号を付すなどによって説明を省略する場合がある。各実施形態の説明よりも上段において説明した構成の各部に対応する部分については、同一の名称を付すとともに異なる符号を付して、上述した構成とは異なる点を説明し、上述した構成と同様の点については説明を省略する場合がある。以下の各実施形態において説明を省略した構成としては、矛盾しない範囲内において、各実施形態よりも上段において説明した構成と同様の構成を採用できる。
【0056】
(第2実施形態)
図8に示すように、本実施形態の通知システム200において、スマートホームシステム210の第1スマートデバイス240は、第1実施形態と異なり、第1通知部41を有しない。第1スマートデバイス240のその他の構成は、第1実施形態の第1スマートデバイス40のその他の構成と同様である。
【0057】
本実施形態において第1通知部281は、対象者Tの住居内に配置され、対象者Tに対して通知を行う機器である。第1通知部281は、ルータ20を介してゲートウェイ50と無線通信可能に接続されている。第1通知部281は、例えば、
図9に示す第1通知部281Aである。
【0058】
図9に示すように、第1通知部281Aは、発光部282Aと、停止ボタン283Aと、を有する機器である。発光部282Aは、通知判定部51から通知を行う旨の信号を受信すると、発光する。第1通知部281Aは、光によって、対象者Tに対する通知を行う。発光部282Aの発光の仕方は、特に限定されない。第1通知部281Aが通知を行う際、発光部282Aは、光り続けてもよいし、明滅を繰り返してもよい。対象者Tは、発光部282Aが発光している場合に停止ボタン283Aを押すことによって、発光部282Aの発光を停止させることができる。
図9の第1通知部281Aにおいて、発光部282Aが発光し始めてから第2所定時間T2以内に停止ボタン283Aを押すことは、上述したステップS1cの判定を行う際における第1通知部281Aに対する所定の入力である。
【0059】
第1通知部281は、例えば、
図10に示す第1通知部281Bのような構成であってもよい。
図10に示すように、第1通知部281Bは、スピーカ部282Bと、停止ボタン283Bと、を有する機器である。スピーカ部282Bは、通知判定部51から通知を行う旨の信号を受信すると、音を流す。第1通知部281Bは、音によって、対象者Tに対する通知を行う。スピーカ部282Bから流れる音は、特に限定されず、音声によるメッセージであってもよいし、ビープ音のような単純な音であってもよいし、所定のメロディなどの音楽であってもよい。対象者Tは、スピーカ部282Bから音が流れている場合に停止ボタン283Bを押すことによって、スピーカ部282Bから音が流れることを停止させることができる。
図10の第1通知部281Bにおいて、スピーカ部282Bが音を流し始めてから第2所定時間T2以内に停止ボタン283Bを押すことは、上述したステップS1cの判定を行う際における第1通知部281Bに対する所定の入力である。
【0060】
図8に示すように、本実施形態において第2通知部282は、被通知者Nに対して通知を行う機器である。第2通知部282は、例えば、
図9に示す第1通知部281Aと同様に光によって被通知者Nに通知を行う機器であってもよいし、
図10に示す第1通知部281Bと同様に音によって被通知者Nに通知を行う機器であってもよい。本実施形態において第2通知部282は、第1実施形態の第2通知部61と同様に、スマートデバイスにインストールされたアプリケーションソフトであってもよい。
【0061】
スマートホームシステム210のその他の構成は、第1実施形態におけるスマートホームシステム10のその他の構成と同様である。通知システム200のその他の構成は、第1実施形態における通知システム100のその他の構成と同様である。
【0062】
(第3実施形態)
図11に示すように、本実施形態の通知システム300において、スマートホームシステム310のゲートウェイ350は、第1実施形態と異なり、通知判定部51を有しない。ゲートウェイ350のその他の構成は、第1実施形態におけるゲートウェイ50のその他の構成と同様である。
【0063】
本実施形態において通知判定部391は、スマートホームシステム310の外部に設けられたサーバ390にインストールされたソフトウェアである。通知判定部391には、ルータ20を介して無線によって状態可変部70の状態情報SIが入力される。通知判定部391は、ルータ20を介して無線によって第1通知部41に通知を行わせる。通知判定部391は、外部のネットワーク回線を介して、第2通知部61に通知を行わせる。通知判定部391のその他の構成は、第1実施形態における通知判定部51のその他の構成と同様である。スマートホームシステム310のその他の構成は、第1実施形態におけるスマートホームシステム10のその他の構成と同様である。通知システム300のその他の構成は、第1実施形態における通知システム100のその他の構成と同様である。
【0064】
以上に本開示における実施形態について説明したが、本開示は上述した各実施形態の構成のみに限定されず、以下の構成および方法を採用することもできる。
【0065】
通知判定部の動作モードは、第1通知判定モードと第2通知判定モードとのうちの少なくとも1つのモードを含んでいればよい。通知判定部の動作モードは、第1通知判定モードを含むならば第2通知判定モードを含まなくてもよいし、第2通知判定モードを含むならば第1通知判定モードを含まなくてもよい。第1通知判定モードにおいて第2通知部に所定の通知を行わせる際に、第1通知部に対する所定の入力が入力されたか否かを判定する回数は、複数回に設定できなくてもよい。例えば、上述した第1実施形態において、第1通知判定モードM1は、第1通知判定モードM1bを含まずに、第1通知判定モードM1aのみであってもよい。通知判定部の動作モードは、非通知モードを含まなくてもよい。第1所定時間、第2所定時間、および第3所定時間は、それぞれ特に限定されない。第2所定時間は、第1所定時間と同じであってもよいし、第1所定時間よりも長くてもよい。
【0066】
通知判定部は、時刻によって動作モードが自動的に切り替えられてもよい。例えば、通知判定部は、対象者が活動する時間帯においては第1通知判定モードおよび第2通知判定モードなどの通知判定モードに設定され、対象者が就寝中などの対象者が活動しない時間帯においては非通知モードに自動的に切り替えられてもよい。
【0067】
通知判定部は、各通知判定モードにおいて、時刻を考慮して判定を行ってもよい。例えば、通知判定部は、第1通知判定モードにおいて、状態可変部の状態に第1所定時間変化がなかったと判定した場合に、当該第1所定時間が予め設定された所定の時間帯に含まれているか否かをさらに判定し、当該判定の結果に応じて、第1通知部に通知を行わせるか否かを判定してもよい。
【0068】
第1通知部は、対象者への通知を行うことができるならば、どのような構成であってもよい。第2通知部は、被通知者への通知を行うことができるならば、どのような構成であってもよい。第1通知部および第2通知部は、スマートホームシステムの対応機器に設けられてもよい。第1通知部および第2通知部がスマートデバイスに設けられる場合、第1通知部および第2通知部は、発光素子およびスピーカなどのスマートデバイスに搭載される機器であってもよい。
【0069】
状態可変部の数は、1つ以上であれば、特に限定されない。状態可変部は、対象者の動作に起因して状態が変化するならば、どのような構成であってもよい。状態可変部は、上述した実施形態で述べた例以外に、例えば、テレビ、車庫などのシャッター、電動窓、給湯機器、床暖房、浴室乾燥機、暖房機、防犯カメラ、温湿度センサ、睡眠センサ、スマートスピーカー、リモートコントローラ、照明スイッチ、ゲーム機、スマートデバイスにインストールされた各種アプリケーションソフトなどであってもよい。状態可変部の状態に関する状態情報は、状態可変部の状態に関する情報であれば、どのような情報であってもよい。状態可変部が複数設けられる場合、通知判定部は、複数の状態可変部のうちの一部の状態可変部の状態情報のみに基づいて判定を行ってもよい。
【0070】
以上、本明細書において説明した構成および方法は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0071】
30 対応機器(状態可変部)、31 空調機(状態可変部)、32 照明(状態可変部)、33 人感センサ(状態可変部)、34 ドアセンサ(状態可変部)、41,281,281A,281B 第1通知部、42 操作アプリケーション(状態可変部)、51,391 通知判定部、61,282 第2通知部(通知部)、70 状態可変部、100,200,300 通知システム、M1,M1a,M1b 第1通知判定モード、M2 第2通知判定モード(通知判定モード)、MN 非通知モード、N 被通知者、SI 状態情報、T 対象者、T1 第1所定時間、T2 第2所定時間、T3 第3所定時間(所定時間)