(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128277
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】商品データ管理装置、システム、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/20 20120101AFI20240913BHJP
G07G 1/12 20060101ALI20240913BHJP
G07G 1/00 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
G06Q20/20 300
G07G1/12 301C
G07G1/12 301D
G07G1/00 301D
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023037177
(22)【出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 蒼
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 和希
【テーマコード(参考)】
3E142
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142AA03
3E142CA17
3E142CA20
3E142DA08
3E142EA03
3E142GA16
3E142JA02
5L020AA42
5L055AA42
(57)【要約】
【課題】各店舗において操作用データの設定を効率よく行うこと。
【解決手段】商品データ管理装置は、操作用データを管理する。操作用データは、顧客から商品の登録操作を受け付ける可搬型の登録端末装置に表示されるデータであって、商品を識別する商品識別情報に対応するデータである。商品データ管理装置は、取得手段と、更新手段とを備える。取得手段は、一の店舗における管理端末装置から、更新対象の操作用データに対応する商品識別情報を含む更新要求を取得する。更新手段は、前記一の店舗と、前記一の店舗とは異なる他の店舗とに、前記更新要求に含まれる商品識別情報が共通して設定されている場合に、前記一の店舗の操作用データを、前記他の店舗の操作用データに更新する。
【選択図】
図12
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客から商品の登録操作を受け付ける可搬型の登録端末装置に表示される操作用データであって、商品を識別する商品識別情報に対応する操作用データを管理する商品データ管理装置であって、
一の店舗における管理端末装置から、更新対象の操作用データに対応する商品識別情報を含む更新要求を取得する取得手段と、
前記一の店舗と、前記一の店舗とは異なる他の店舗とに、前記更新要求に含まれる商品識別情報が共通して設定されている場合に、前記一の店舗の操作用データを、前記他の店舗の操作用データに更新する更新手段と、
を備えることを特徴とする商品データ管理装置。
【請求項2】
前記更新手段は、前記一の店舗と前記他の店舗とに、前記更新要求に含まれる商品識別情報が共通して設定されていない場合に、操作用データの更新を行わない、
ことを特徴とする請求項1に記載の商品データ管理装置。
【請求項3】
前記更新手段は、前記一の店舗と前記他の店舗とに共通して設定されている全ての商品識別情報に対応する操作用データを一括で更新する一括更新と、前記全ての商品識別情報のうち一部の商品識別情報に対応する操作用データを更新する部分更新と、のうち、いずれかの更新を行う、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の商品データ管理装置。
【請求項4】
前記一の店舗に設定されておらず且つ前記他の店舗に設定されている商品識別情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された商品識別情報に対応する操作用データに基づく未更新データを前記管理端末装置へ送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする請求項1また2に記載の商品データ管理装置。
【請求項5】
操作用データを編集する編集手段と、
前記編集手段による編集を受け付けるための編集画面を表示させる表示制御手段と、
実際の操作時の画面である操作データ表示画面と、前記編集画面とを切り替える切替手段と、
を備え、
前記表示制御手段は、前記編集画面において、表示されている商品識別情報に対応する操作用データの、一部削除を受け付ける第1の操作ボタンと、全削除を受け付ける第2の操作ボタンを操作可能に表示させる、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の商品データ管理装置。
【請求項6】
前記登録端末装置には、操作用データにそれぞれ対応する複数の操作キーが表示され、
前記編集手段は、前記編集画面において、各操作キーの配置位置を編集可能であり、
前記表示制御手段は、前記編集手段によって編集された前記配置位置にかかわらず、通常価格よりも安価な特売の商品に対応する操作キーを優先的に表示させる、
請求項5に記載の商品データ管理装置。
【請求項7】
顧客から商品の登録操作を受け付ける可搬型の登録端末装置に表示される操作用データであって、商品を識別する商品識別情報に対応する操作用データを管理する商品データ管理装置と、
前記商品データ管理装置に接続し、操作用データの設定に係る操作を受け付ける管理端末装置と、
を含む商品データ管理システムであって、
前記商品データ管理装置は、
一の店舗における前記管理端末装置から、更新対象の操作用データに対応する商品識別情報を含む更新要求を取得する取得手段と、
前記一の店舗と、前記一の店舗とは異なる他の店舗とに、前記更新要求に含まれる商品識別情報が設定されている場合に、前記一の店舗の操作用データを、前記他の店舗の操作用データに更新する更新手段と、
を備え、
前記管理端末装置は、
前記更新手段による更新結果を受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した更新結果に基づいて、操作用データのイメージ画像を表示する表示制御手段と、
を備える、
ことを特徴とするシステム。
【請求項8】
顧客から商品の登録操作を受け付ける可搬型の登録端末装置に表示される操作用データであって、商品を識別する商品識別情報に対応する操作用データを管理する商品データ管理装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、
前記コンピュータを、
一の店舗における管理端末装置から、更新対象の操作用データに対応する商品識別情報を含む更新要求を取得する取得手段、
前記一の店舗と、前記一の店舗とは異なる他の店舗とに、前記更新要求に含まれる商品識別情報が設定されている場合に、前記一の店舗の操作用データを、前記他の店舗の操作用データに更新する更新手段、
として機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、商品データ管理装置、システム、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗では、顧客が商品の登録や精算を行う、いわゆるセルフレジが普及している。特に、近年では、買物客が情報通信装置を所持し、店舗内を歩き回りながら、当該情報通信装置を用いて商品の登録を行って精算を行う取引(以下「携帯セルフ取引」という)が普及しつつある(例えば、下記特許文献1参照。)。
【0003】
携帯セルフ取引において、商品の登録は、バーコード登録やキー操作登録を含む。バーコード登録は、商品に付されたバーコードを情報通信装置のカメラ機能等によって読み取ることよって行われる。キー操作登録は、情報通信装置の画面上に表示される商品選択ボタン(プリセットキー)が操作されることによって行われる。商品選択ボタンは、クラウドサーバにおいて管理される操作用データ(プリセットデータ)に基づいて表示される。操作用データは、商品識別情報(商品コード)と対応付けられて、商品データの一部として記憶されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、同じ商品を取り扱う系列店であっても、操作用データの設定は、店舗ごとに行われるため、店舗ごとに同様の設定操作が重複して行われることになってしまう。このため、店舗ごとの操作用データの設定を効率よく行うことができない、という問題があった。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、店舗ごとの操作用データの設定を効率よく行うことができる技術を提供するにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品データ管理装置は、顧客から商品の登録操作を受け付ける可搬型の登録端末装置に表示される操作用データであって、商品を識別する商品識別情報に対応する操作用データを管理する商品データ管理装置であって、一の店舗における管理端末装置から、更新対象の操作用データに対応する商品識別情報を含む更新要求を取得する取得手段と、前記一の店舗と、前記一の店舗とは異なる他の店舗とに、前記更新要求に含まれる商品識別情報が共通して設定されている場合に、前記一の店舗の操作用データを、前記他の店舗の操作用データに更新する更新手段と、を備えることを特徴とする商品データ管理装置である。
【0008】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるシステムは、顧客から商品の登録操作を受け付ける可搬型の登録端末装置に表示される操作用データであって、商品を識別する商品識別情報に対応する操作用データを管理する商品データ管理装置と、前記商品データ管理装置に接続し、操作用データの設定に係る操作を受け付ける管理端末装置と、を含む商品データ管理システムであって、前記商品データ管理装置は、一の店舗における前記管理端末装置から、更新対象の操作用データに対応する商品識別情報を含む更新要求を取得する取得手段と、前記一の店舗と、前記一の店舗とは異なる他の店舗とに、前記更新要求に含まれる商品識別情報が設定されている場合に、前記一の店舗の操作用データを、前記他の店舗の操作用データに更新する更新手段と、を備え、前記管理端末装置は、前記更新手段による更新結果を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した更新結果に基づいて、操作用データのイメージ画像を表示する表示制御手段と、を備える、ことを特徴とするシステムである。
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるプログラムは、顧客から商品の登録操作を受け付ける可搬型の登録端末装置に表示される操作用データであって、商品を識別する商品識別情報に対応する操作用データを管理する商品データ管理装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、一の店舗における管理端末装置から、更新対象の操作用データに対応する商品識別情報を含む更新要求を取得する取得手段、前記一の店舗と、前記一の店舗とは異なる他の店舗とに、前記更新要求に含まれる商品識別情報が設定されている場合に、前記一の店舗の操作用データを、前記他の店舗の操作用データに更新する更新手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態に係るショッピングシステムStのネットワーク構成を示す説明図である。
【
図2】一の店舗におけるショッピングシステムStのネットワーク構成を示す説明図である。
【
図3】ショッピングシステムStが備える各装置のコンピュータ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】ショッピングシステムStにおける取引の開始から終了までの基本的な流れを示すシーケンス図である。
【
図6】ショッピングシステムStの機能的構成の一例を示すブロック図である。
【
図7】ショッピングシステムStにおけるプリセットデータ520の更新に係る流れを示すシーケンス図である。
【
図8】情報通信装置30に表示される登録画面の一例を示す図である。
【
図9】情報通信装置30に表示される設定画面の一例を示す図である。
【
図10】管理端末装置12に表示される設定画面の一例を示す説明図である。
【
図11】プリセットデータ520の編集画面の一例を示す図である。
【
図12】プリセットデータ520の一括更新を行う際の設定画面の一例を示す図である。
【
図13】プリセットデータ520の一括更新を行う際の設定画面の一例を示す図である。
【
図14】管理端末装置12に表示される未更新データのリスト画面の一例を示す図である。
【
図15】クラウドサーバ1が行うプリセットデータ520の更新処理の一例を示すフローチャートである。
【
図16】変形例1に係る更新後のプリセット編集画面の一例を示す図である。
【
図17】変形例2に係るショッピングシステムStの機能的構成の一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態)
以下、添付図面を参照し、本発明に係る実施形態について説明する。
【0012】
(ショッピングシステムStのネットワーク構成)
図1は、実施形態に係るショッピングシステムStのネットワーク構成を示す説明図である。ショッピングシステムStは、システムの一例である。ショッピングシステムStは、スーパーマーケット、ホームセンター、コンビニエンスストア、各種用品店など、種々の店舗に導入可能である。
【0013】
本実施形態において、店舗は、チェーン店等の系列店とする。チェーン店とは、例えば、同一のブランド名で営業される店舗である。ブランド名は、例えば、「スーパー○△」、「ドラッグストア○×」、「○×ショップ」、「△○レストラン」などである。本実施形態に係る店舗は、スーパーマーケットを事業展開するチェーン店の店舗とする。図示するように、ショッピングシステムStは、複数の店舗(A店舗、B店舗、C店舗、・・・)を備えるものとする。
【0014】
図1において、ショッピングシステムStは、クラウドサーバ1と、ストアコントローラ10と、管理端末装置12と、店舗本部サーバ14とを含む。各装置は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信部などを備えたコンピュータ装置である。各装置は、それぞれ、ネットワークを介して、通信可能に接続されている。
【0015】
(クラウドサーバ1)
クラウドサーバ1は、商品データ管理装置の一例である。クラウドサーバ1は、商品データDB(データベース)2と、商品画像データDB3とを備え、各種情報を管理するサーバ装置である。詳細については
図5を用いて後述するが、商品データは、店舗別商品マスタデータと、後述するプリセットデータ(操作用データの一例)とを含む。
店舗別商品マスタデータは、各店舗の商品マスタに基づいて設定されるデータである。商品マスタは、販売される商品の商品名や売価等に係るデータである。より具体的には、商品マスタは、各商品の商品識別情報(商品コード:例えば、JAN(Japanese Article Number)コード)、商品名、売価などの商品情報を格納するファイルである。また、商品マスタは、計量が必要な商品の商品識別情報、商品名、重量単価などの各種情報を含む。店舗別商品マスタデータは、商品コード、商品名、および売価を含む。
【0016】
クラウドサーバ1が管理する情報は、商品データ以外の各種情報を含む。例えば、各種情報は、顧客や店舗に関する各種情報、店舗ごとや顧客ごとの取引履歴、仮想上のカートを示すカート情報などである。カート情報は、登録された商品の情報(登録商品情報)や、当該商品の精算に必要な情報を含む。具体的には、カート情報は、顧客ごとに、仮想上のカートとして生成される。カート情報には、一の取引(カート)を識別するカート識別情報が割り当てられる。カート情報は、情報通信装置30によって商品コードが読み取られると、当該情報通信装置30から送信される商品コードおよびカート識別情報に基づいて随時更新される。
【0017】
商品画像データDB3は、プリセットデータで用いる商品画像データを保管するデータベースである。商品画像データDB3は、店舗別商品マスタデータと同様に、店舗別に備えるようにしてもよいし、チェーン店単位で備えるようにしてもよい。商品画像データDB3への商品画像データの保管は、アップロードする画像データフォルダが指定されることや、複数の画像が選択されることによって行われるようにすればよい。
【0018】
(ストアコントローラ10)
ストアコントローラ10は、商品マスタを記憶する。また、ストアコントローラ10は、登録精算装置20(
図2)の取引履歴や、店舗内に配置される不図示の計量装置における取引履歴を管理する。ストアコントローラ10は、商品マスタのほかにも、在庫状況、販売履歴、入出金記録などの各種の情報を記憶する。なお、ストアコントローラ10は、顧客の会員情報を記憶してもよい。ストアコントローラ10は、所定のタイミング(毎日AM5時)で、クラウドサーバ1によって管理される商品データの更新に必要なデータをクラウドサーバ1へ送信する。これにより、クラウドサーバ1は、定期的に当該店舗の商品データを更新することができる。
【0019】
(管理端末装置12)
管理端末装置12は、店舗のバックヤード等に配置されるコンピュータ装置である。管理端末装置12は、ショッピングシステムStにおける各種画面の設定に係る操作を受け付けたり、自店舗に配置される登録精算装置20ごとの売上を集計したりする。管理端末装置12は、例えば、パソコン、タブレット装置などである。
【0020】
(店舗本部サーバ14)
店舗本部サーバ14は、各店舗を統括する本部(本社等)に設置され、各店舗(A店舗、B店舗、C店舗等)の売上や在庫状況等を管理するサーバ装置である。なお、店舗本部サーバ14は、キーボードなどの入力デバイスや、ディスプレイ等の出力デバイスを備えるようにし、本部スタッフの操作に応じて各種画面を表示するようにしてもよい。
【0021】
(一の店舗におけるショッピングシステムStのネットワーク構成)
図2は、一の店舗におけるショッピングシステムStのネットワーク構成を示す説明図である。なお、
図2では、店舗本部サーバ14を省略している。
図2において、ショッピングシステムStは、
図1に示した各装置に加えて、取引状況管理装置11と、登録精算装置20と、情報通信装置30とを含む。各装置は、CPU、ROM、RAM、通信部などを備えたコンピュータ装置である。
図2に示す各装置は、それぞれ、ネットワークを介して、通信可能に接続されている。例えば、ストアコントローラ10と、取引状況管理装置11と、登録精算装置20とは、それぞれ、LAN(Local Area Network)55を介して、通信可能に接続されている。
【0022】
(取引状況管理装置11)
取引状況管理装置11は、登録精算装置20を監視する監視モニタである。具体的には、取引状況管理装置11は、登録精算装置20の状況(処理状況)を表示したり、登録精算装置20を制御したりすることが可能である。なお、ショッピングシステムStは、取引状況管理装置11に代えて又は加えて、店員が所持する店員端末装置を含んでもよい。店員端末装置は、例えば、取引状況管理装置11に表示される内容と同様の内容を表示したり、店員を呼び出す旨を報知したりする。
【0023】
(登録精算装置20)
登録精算装置20は、情報通信装置30によって登録された商品の精算を行う専用の精算装置である。登録精算装置20は、セルフ精算で対応可能な特定の決済種別(現金や電子マネーなど)による精算が可能であり、原則、商品の登録を行えないものとする。ただし、登録精算装置20は、店員が介在(介在)することにより、商品の登録や、セルフ精算では未対応の決済種別(品券など)による精算を行うことが可能である。なお、登録精算装置20は、POS端末装置として、複数の動作モードのうちいずれかの動作モードで動作することを可能にしてもよい。
【0024】
以下、動作もモードについて補足する。動作モードは、例えば、会計専用モードと、フルセルフモードと、店員登録モードとを含む。
会計専用モードは、自装置で顧客が精算(セルフ精算)を行うモードである。会計専用モードでは、情報通信装置30や店員が商品を登録する登録装置(店員登録モードの登録精算装置20)など、他の装置で生成された登録情報に基づいて顧客自身によって精算が行われるモードである。登録情報の取得態様は、クラウドサーバ1からの受信による取得態様や、他の登録精算装置20からの受信による取得態様や、お会計券(登録商標)の読み取りによる取得態様を含む。
【0025】
フルセルフモードは、自装置で顧客が商品を登録(セルフ登録)し、自装置で顧客が精算(セルフ精算)を行うモードである。商品の登録において、登録精算装置20は、入力された商品コードに対応する商品マスタデータの問合せをストアコントローラ10に対して行う。そして、登録精算装置20は、ストアコントローラ10から取得した商品マスタデータに基づいて、商品の登録を行う。なお、フルセルフモードでは、会計専用モードと同様に、他の装置で生成された登録情報に基づいてセルフ精算を行うことも可能である。
【0026】
店員登録モードは、店員が商品を登録し、顧客が店員に対面して精算(対面精算)を行うモードである。また、店員登録モードでは、精算情報を、会計専用モードで動作する他の登録精算装置20へ送信することや、お会計券を発行することも可能である。なお、登録精算装置20が店員側に精算機能を備える場合、店員登録モードでは、店員が顧客から現金等を受け取って、店員が精算を行うようにしてもよい。
【0027】
(情報通信装置30)
情報通信装置30は、可搬型の登録端末装置の一例である。情報通信装置30は、スマートフォン、タブレット装置、携帯電話などの可搬式のコンピュータ装置である。情報通信装置30は、通信部、撮像部(カメラ)、タッチパネルなどを備え、顧客によって操作される。本実施形態において、情報通信装置30は、ショッピングカートに対して着脱可能に取り付けられる。また、情報通信装置30は、顧客が所有する端末装置である。
【0028】
なお、情報通信装置30は、店舗が顧客に貸し出す貸出端末を含む。貸出端末は、使用されていないときは、店舗の入口等に設置される充電器に接続されて、充電が行われる。貸出端末は、使用される際に、ショッピングカートに取り付けられる。ただし、貸出端末は、ショッピングカートに据え付けられているものでもよく、すなわち、ショッピングカートに対して着脱不可能に取り付けられているものでもよい。
【0029】
情報通信装置30には、ショッピングシステムStに係る商品の登録や、登録した商品の精算を行うためのアプリケーションソフトウェア(以下、「ショッピングアプリ」という。)がインストールされている。情報通信装置30は、ショッピングアプリを起動させることにより、商品の登録を行うことが可能になる。商品の登録において、情報通信装置30は、商品コード(商品識別情報)を入力する。商品コードの入力は、商品に付される商品(バーコード)のスキャン(読み取り)や、情報通信装置30に表示されるプリセットキーが押下されることによって行われる。商品コードを入力すると、情報通信装置30は、入力した商品コードをカート識別情報とともにクラウドサーバ1へ送信する。これにより、商品コードに対応する商品情報が、クラウドサーバ1のカート情報(仮想カート)に登録される。
【0030】
また、情報通信装置30は、商品登録の完了(精算開始)の操作を受け付けると、自装置に割り当てられたカート識別情報をコード化した精算用コードを表示する。精算用コードは、例えば、2次元コード(QRコード(登録商標))であるが、1次元コード(バーコード)としてもよい。登録精算装置20は、精算用コードを読み取ると、クラウドサーバ1に対して、カート識別情報が示すカート情報(取引情報)の送信要求を行う。そして、登録精算装置20は、当該送信要求に応じてクラウドサーバ1から取引情報を受信して、セルフ精算を可能にする。
【0031】
(各コンピュータ装置の構成)
図3は、ショッピングシステムStが備える各装置のコンピュータ装置のハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ200は、クラウドサーバ1、ストアコントローラ10、取引状況管理装置11、管理端末装置12、店舗本部サーバ14、登録精算装置20、および情報通信装置30に、それぞれ実装される。
【0032】
コンピュータ200は、プロセッサ201、メインメモリ202、ストレージ203、インターフェース204を備える。プロセッサ201は、ストレージ203に記憶される各種プログラムを読み出して、メインメモリ202に展開し、プログラムに従って処理を実行する。また、プロセッサ201は、プログラムに従って、記憶領域をメインメモリ202に確保する。プロセッサ201の例としては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、マイクロプロセッサなどが挙げられる。
【0033】
ストレージ203は、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリを含む。ストレージ203は、コンピュータ200のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース204または通信回線を介してコンピュータ200に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ200に配信される場合、配信を受けたコンピュータ200が当該プログラムをメインメモリ202に展開し、処理を実行してもよい。
【0034】
コンピュータ200が実装される装置が、取引状況管理装置11、管理端末装置12、登録精算装置20、および情報通信装置30であれば、コンピュータ200には、インターフェース204を介して、入力デバイスや出力デバイスが接続される。
入力デバイスは、例えば、タッチパネルや、操作ボタン、キーボード、マウスを含む。登録精算装置20や情報通信装置30の場合、入力デバイスは、さらにカメラを含む。また、情報通信装置30の場合、入力デバイスは、さらにGPS(Global Positioning System)ユニットを含む。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイやスピーカを含む。登録精算装置20の場合、出力デバイスは、さらにプリンタを含む。なお、クラウドサーバ1に入力デバイスや出力デバイスが接続されるようにしてもよい。この場合、クラウドサーバ1は、オペレータからの各種操作を受け付けたり、各種情報を表示したりしてもよい。
【0035】
(ショッピングシステムStにおける取引の開始から終了までの基本的な流れについて)
図4は、ショッピングシステムStにおける取引の開始から終了までの基本的な流れを示すシーケンス図である。なお、
図4では、一の顧客が一の店舗に来店して、情報通信装置30を用いて商品を登録し、登録精算装置20において精算を完了するまでの流れについて説明する。
【0036】
ステップS401:まず、情報通信装置30は、ショッピングアプリを起動し、所定の買物開始ボタンが押下されることにより、取引の開始を受け付ける。
【0037】
ステップS402:情報通信装置30は、店舗識別情報(店舗ID)を取得する。店舗識別情報は、例えば、2次元コード等の店舗識別コードで表される。店舗識別コードは、例えば、店舗の入口付近に設置されているディスプレイや、店舗の入口付近に貼付されている紙媒体に表示される。情報通信装置30は、顧客の操作に応じてカメラを起動し、店舗識別コードを読み取る。これにより、情報通信装置30は、店舗識別情報を取得し、店舗を特定することができる。
なお、店舗は、店舗識別コードによって特定されることに限らない。例えば、店舗は、情報通信装置30の位置情報と、店舗のエリアの情報とに基づいて、特定されてもよい。具体的には、位置情報が示す情報通信装置30の位置が、当該店舗が許容するエリア(座標データから構成される位置情報により設定されるエリア)内に存在することによって、店舗が特定されてもよい。
【0038】
店舗識別情報を取得した情報通信装置30は、クラウドサーバ1に取引開始の要求を行う。取引開始の要求は、取得した店舗識別情報と、情報通信装置30(顧客)を識別する顧客識別情報(顧客ID)とを含む。
【0039】
ステップS403:クラウドサーバ1は、情報通信装置30から取引開始の要求として、顧客識別情報および店舗識別情報を受信すると、当該取引のカート情報を生成し、取引情報を管理する。ここで、クラウドサーバ1が管理する取引情報について詳述する。
取引情報は、顧客識別情報、店舗識別情報、およびカート情報を含む。
カート情報は、カート識別情報と、登録日時と、登録商品情報と、保留商品情報とを含む。
カート識別情報は、仮想カートを識別する情報である。
登録日時は、情報通信装置30によって商品が登録された際の日時を示す。
登録商品情報は、情報通信装置30によって登録された商品情報を示し、具体的には、商品コード、商品名、売価などの各種情報を含む。
保留商品情報は、保留商品を示す情報である。保留商品は、精算時等に店員の確認を要する商品であり、例えば、年齢確認商品、医薬品、防犯タグが付された商品、返品対象の商品などである。
【0040】
ステップS404:クラウドサーバ1は、商品データに含まれるプリセットデータを情報通信装置30へ送信する。詳細については
図5を用いて後述するが、プリセットデータ、プリセットキー(商品に対応する商品登録ボタン)の表示に係るデータを含む。プリセットデータは、ショッピングアプリにおいて一度取得(ダウンロード)すると、情報通信装置30が備えるメモリに記憶されてもよい。また、プリセットデータは、買物の開始時に毎回更新されるようにしてもよいし、ショッピングアプリの設定に応じて任意のタイミングで更新されるようにしてもよい。
ステップS405:情報通信装置30は、プリセットデータを受信すると、プリセットデータに基づいて、プリセットキーを含む商品登録画面を表示する。
【0041】
ステップS406:情報通信装置30は、顧客の操作に応じて、商品のスキャンまたはプリセットキーの押下により商品コードを入力する。商品コードを入力すると、情報通信装置30は、カート識別情報とともに商品コードをクラウドサーバ1へ送信する。
【0042】
ステップS407:クラウドサーバ1は、情報通信装置30から商品コードを受信すると、仮想カートの登録商品情報を更新する。具体的には、クラウドサーバ1は、取引情報のうち、受信したカート識別情報を含むカート情報を特定し、特定したカート情報のうち登録商品情報を更新する。また、クラウドサーバ1は、登録商品情報を情報通信装置30へ送信する。これにより、情報通信装置30は、入力した商品コードに対応する商品が登録されたことをディスプレイに表示する。
【0043】
ステップS408:情報通信装置30は、商品の登録が完了するまで、ステップS406の処理を繰り返す。登録の完了は、商品登録の完了を示す操作を受け付けることであり、具体的には、ディスプレイに表示される所定の精算開始ボタンが押下されることである。情報通信装置30は、商品の登録が完了すると、精算用コードを生成して、ディスプレイに表示する。
【0044】
ステップS409:情報通信装置30に表示される精算用コードを顧客が登録精算装置20のスキャナ部にかざすと、登録精算装置20は、情報通信装置30に表示される精算用コードを読み取る。精算用コードには、カート識別情報や、登録精算装置20がクラウドサーバ1から取引情報の送信要求を行うための情報が含まれる。
【0045】
ステップS410:登録精算装置20は、精算用コードを読み取ると、クラウドサーバ1に対して、取引情報の送信要求を行う。取引情報の送信要求には、カート識別情報が含まれる。
【0046】
ステップS411:クラウドサーバ1は、取引情報の送信要求に含まれるカート識別情報を用いて取引情報を特定する。クラウドサーバ1は、取引情報を特定すると、特定した取引情報を登録精算装置20へ送信する。
【0047】
ステップS412:登録精算装置20は、クラウドサーバ1から取引情報を受信すると、当該取引情報を示す精算画面を表示する。なお、本実施形態において、取引情報には、売価データが含まれるものとする。ただし、取引情報に、売価データが含まれていなくてもよい。この場合、取引情報に、商品コードが含まれていればよい。また、登録精算装置20は、取引情報に含まれる商品コードに基づいて、ストアコントローラ10に売価データの問合せを行い、ストアコントローラ10から取得した売価データに基づいて、精算画面を表示すればよい。
ステップS413:登録精算装置20は、顧客の操作によって精算処理を実行する。登録精算装置20は、精算処理を実行すると、カート識別情報を含む精算完了通知をクラウドサーバ1へ送信する。
【0048】
ステップS414:クラウドサーバ1は、登録精算装置20から精算完了通知を受信すると、当該取引情報を当該顧客の購入履歴として格納する。
ステップS415:クラウドサーバ1は、取引終了通知を情報通信装置30へ送信する。
【0049】
ステップS416:情報通信装置30は、クラウドサーバ1から取引終了通知を受信すると、情報通信装置30に表示されている商品情報を消去し、取引を終了する。なお、情報通信装置30は、顧客の操作に応じてクラウドサーバ1に対して購入履歴の送信要求を行うことが可能である。情報通信装置30は、クラウドサーバ1から購入履歴を受信すると、受信した購入履歴をディスプレイに表示することが可能である。
【0050】
(商品データDB2)
図5は、商品データDB2の一例を示す図である。
図5に示すように、商品データDB2は、チェーン店コードと、店舗別商品マスタデータ510と、プリセットデータ520とを含む。チェーン店コードは、チェーン店を識別する識別情報である。
【0051】
店舗別商品マスタデータ510は、各店舗から定期的に送信されるデータに基づいて、随時更新される。店舗別商品マスタデータ510は、各店舗のストアコントローラ10に記憶される商品マスタ内のデータである。店舗別商品マスタデータ510は、ストアコントローラ10から定期的(例えば毎朝5時)に送信される送信データ(以下「マスタ抽出データ」という。)に基づいて、定期的に更新される。
【0052】
ストアコントローラ10からクラウドサーバ1へ送信されるマスタ抽出データは、商品マスタ内の全データから指定(抽出)された一部のデータである。具体的には、マスタ抽出データは、有効日(例えば当日)に店舗において販売される商品のデータであり、すなわち、有効日に登録精算装置20や情報通信装置30で登録される商品のデータである。ストアコントローラ10は、情報通信装置30において登録可能な部門(商品群)の指定を受け付けることによって、商品マスタからマスタ抽出データを抽出して、クラウドサーバ1へ送信してもよい。
【0053】
また、マスタ抽出データは、抽出されたデータそのものでもよいし、相違分を示す差分データでもよい。また、マスタ抽出データは、店舗別商品マスタデータ510から削除する場合(有効としない場合)には、削除の指示を含む。マスタ抽出データは、適宜変更可能な設定条件に応じて送信される。設定条件は、各店舗のストアコントローラ10で行われてもよいし、各店舗を統括する本部で一括して行われてもよい。
【0054】
プリセットデータ520は、管理端末装置12において店舗スタッフ(オペレータ)の操作に応じて設定されるデータである。管理端末装置12から送信されるデータは、差分データとしてもよい。また、当該送信されるデータは、削除指示を含む。なお、削除指示に代えて、アクティブ表示または非アクティブ表示を示す表示指示としてもよい。削除指示に代えて、表示指示とする場合、クラウドサーバ1は、アクティブ表示または非アクティブ表示を示すフラグを管理するようにし、表示指示に応じてフラグを切り替えるようにすればよい。
【0055】
なお、プリセットデータ520は、自店舗のストアコントローラ10では管理されない。ただし、プリセットデータ520は、自店舗のストアコントローラ10でも管理されるようにしてもよい。すなわち、プリセットデータ520は、ストアコントローラ10およびクラウドサーバ1の両方で管理されるようにしてもよい。この場合、クラウドサーバ1は、更新等に応じて、適宜プリセットデータ520をストアコントローラ10へ送信すればよい。また、ストアコントローラ10は、定期的(例えば毎朝5時)にクラウドサーバ1へプリセットデータ520を送信すればよい。
【0056】
(店舗別商品マスタデータ510)
店舗別商品マスタデータ510は、「商品コード」と、「売価」と、「商品名」との項目を含む。
「商品コード」は、例えば、JANコードなどの商品識別情報である。
「売価」は、商品の販売価格であり、例えば本体価格である。
「商品名」は、商品の名称を示す。
【0057】
(プリセットデータ520)
プリセットデータ520は、情報通信装置30において、商品の登録操作を受け付ける際に表示される操作用データの一例である。プリセットデータ520は、「表示名」と、「カテゴリー」と、「検索キーワード」と、「画像データファイル名称」との項目を含む。
「表示名」は、情報通信装置30において表示される当該商品の名称を示す。
「カテゴリー」は、情報通信装置30において表示される当該商品のカテゴリーを示す。
「検索キーワード」は、顧客が当該商品を検索する際に用いる可能性のあるキーワードを示す。なお、「検索キーワード」のフィールドは、複数の検索キーワードを入力することが可能である。複数の検索キーワードは、フィールド内に所定の記号によって仕切るデータを設けることによって、入力されてもよいし、検索キーワードの数量制限による複数のフィールドを設けることによって、入力されてもよい。
「画像データファイル名称」は、情報通信装置30に表示される当該商品の商品画像データと対応付けられており、具体的には、商品画像データDB3(または画像データ保管フォルダ)に記憶されている商品画像データと対応付けられるものである。
【0058】
各項目に情報が入力されることにより、商品データ500(500a~500e)がレコードとして記憶される。ここで、商品データ500aと商品データ500cとを比較して説明する。なお、店舗別商品マスタデータ510と、プリセットデータ520とは、別々のデータベースに記憶されるようにしてもよい。この場合、店舗別商品マスタデータ510と、プリセットデータ520とは、各データベース間で、対応付けられて記憶される。
【0059】
(店舗別商品マスタデータ510の比較)
店舗別商品マスタデータ510は、商品データ500aと商品データ500cとでは、「売価」が異なっており、それ以外が同じであることを示している。具体的には、以下のとおりである。
・「売価」:商品データ500aでは「¥100」であり、商品データ500cでは「¥110」である。
・「商品識別情報」:商品データ500a、500cのいずれも「12345…」である。
・「商品名」:商品データ500a、500cのいずれも「青森県産つがるりんご」である。
【0060】
(プリセットデータ520の比較)
また、プリセットデータ520について比較すると、商品データ500aと商品データ500cとでは、「表示名」、「検索キーワード」、「画像データファイル名称」が異なっており、「カテゴリー」が同じであることを示している。具体的には、以下のとおりである。
・「表示名」:商品データ500aでは「津軽リンゴ」であり、商品データ500cでは「青森リンゴ」である。
・「検索キーワード」:商品データ500aでは「津軽」および「青森」を含み、商品データ500cでは「くだもの」および「林檎」を含む。
・「画像データファイル名称」:商品データ500aでは「○○」であり、例えば、「○○.jpeg」の商品画像データに対応付けられる。また、商品データ500cでは「△△」であり、例えば、「△△.jpeg」の商品画像データに対応付けられる。
・「カテゴリー」:商品データ500a、500cのいずれも「果物」および「野菜」である。
すなわち、当該比較は、A店舗とB店舗では、同一のチェーン店であるものの、商品「青森県産つがるりんご」について、情報通信装置30に表示される売価と、プリセットデータ520における「表示名」、「検索キーワード」、および「画像データファイル名称」とが異なることを示している。
【0061】
なお、図示において、店舗Cに係る商品データ500cは、例えば、新規にオープンする店舗についてのデータであることとする。具体的には、商品データ500cは、店舗別商品マスタデータ510については設定されているものの、プリセットデータ520については何ら設定されていないものとする。
【0062】
なお、
図5では、商品データDB2は、一のデータベースによって構成される例を示しているが、複数のデータベースで構成されていてもよい。例えば、商品DB2は、チェーン店コードをキーや、店舗コードをキーとして、複数のデータベースで構成することも可能である。
【0063】
(クラウドサーバ1の機能的構成について)
ここで、ショッピングシステムStにおいて、ショッピングアプリ上で表示されるプリセットデータ520は、店舗ごとに設定することが可能である。本実施形態のように複数の店舗を備える系列店(チェーン店)において、仮に、店舗ごとにプリセットデータ520の各項目への全ての入力を行ったとすると、店舗ごとに同様の設定操作が重複して行われることになってしまい、プリセットデータ520の設定を効率よく行うことができない。
【0064】
そこで、本実施形態では、同一のチェーン店における店舗間でプリセットデータ520をコピー可能にし、各店舗におけるプリセットデータ520の設定を効率よく行うことができるようにしている。なお、プリセットデータ520のコピーは、チェーン店(チェーン店コード)の異なる店舗間では不可能とする(コピー元として、管理端末装置12等に表示されないこととする。)。以下に、
図6を参照して、クラウドサーバ1の機能的構成について説明する。
【0065】
図6は、ショッピングシステムStの機能的構成の一例を示すブロック図である。
図6において、クラウドサーバ1は、取得部601と、更新部602と、抽出部603と、送信部604との各機能部を備える。各機能部は、クラウドサーバ1が備えるプロセッサ201によって実現される。すなわち、クラウドサーバ1が備えるプロセッサ201がメインメモリ202等に記憶される商品データ管理プログラムを実行することにより、各機能部を実現する。
【0066】
また、管理端末装置12は、要求部611と、受信部612と、表示制御部613と、編集部614と、切替部615との各機能部を備える。各機能部は、管理端末装置12が備えるプロセッサ201によって実現される。すなわち、管理端末装置12が備えるプロセッサ201がメインメモリ202等に記憶される商品データ設定プログラムを実行することにより、各機能部を実現する。以下では、
図7に示すシーケンス図を参照しつつ、クラウドサーバ1および管理端末装置12がそれぞれ備える各機能部について説明する。
【0067】
図7は、ショッピングシステムStにおけるプリセットデータ520の更新に係る流れを示すシーケンス図である。
図7では、一例として、A店舗またはC店舗のプリセットデータ520を、B店舗のプリセットデータ520に更新(コピー)する例について説明する。
【0068】
ステップS701:更新要求を行う店舗(コピー先の店舗:A店舗またはC店舗)の管理端末装置12は、オペレータ(店舗スタッフ)の操作に応じて、プリセットデータ520の設定画面1010(
図10(A)参照)を表示する。
【0069】
ステップS702:管理端末装置12の要求部611は、オペレータから更新ボタン1201等の所定の選択を受け付けることによって、クラウドサーバ1に対してプリセットデータ520の更新要求を行う。更新要求には、更新対象のプリセットデータ520に対応付けられる商品コードや、コピー先の店舗(自店舗)の店舗コードや、コピー元の店舗コードが含む。コピー元なる店舗は、コピー先となる店舗の店舗スタッフが指定した店舗(管理端末装置12が指定を受け付けた店舗)でもよいし、予め設定される特定の店舗でもよい。特定の店舗は、例えば、プリセットデータ520の設定に関して基準となる店舗であり、本部の直営店などである。
【0070】
ステップS703:クラウドサーバ1の取得部601は、管理端末装置12(要求部611)からプリセットデータ520の更新要求を取得する。
【0071】
ステップS704:クラウドサーバ1は、コピー元の店舗(B店舗)のプリセットデータ520を特定する。
【0072】
ステップS705:更新部602は、更新要求を行った店舗のプリセットデータ520を、コピー元のプリセットデータ520に更新する。更新部602は、コピー先の店舗とコピー元の店舗との両方に共通の商品コードが設定されているプリセットデータ520を更新する。例えば、A店舗の商品データ500a(
図5)、および、B店舗の商品データ500cに示すように、両者は、同一の商品コード「1234567890123」を示している。すなわち、コピー先の店舗とコピー元の店舗との両方に同じ商品コード「1234567890123」が設定されている。この場合、更新部602は、商品コード「1234567890123」を含む商品データ500aのプリセットデータ520を、商品データ500cのプリセットデータ520に更新する。
【0073】
更新部602は、コピー先の店舗とコピー元の店舗との一方にのみ設定されている商品コードに対応するプリセットデータ520については更新しない。例えば、B店舗に設定されている商品データ500d:「茨城県産にんじん」(商品コード:3456789012345)は、A店舗には設定されていないものとする。また、A店舗に設定されている商品データ500b:「三浦産大根」(商品コード:2345678901234)は、B店舗には設定されていないものとする。この場合、更新部602は、これら商品(「茨城県産にんじん」、「三浦産大根」)についてのプリセットデータ520を更新しない。
【0074】
(一括更新と部分更新について)
本実施形態において、プリセットデータ520の更新は、一括更新と、部分更新との更新種別を含む。
一括更新は、プリセットデータ520の全コピーである。具体的には、一括更新は、コピー先の店舗とコピー元の店舗との両方に設定されている全ての商品コードに対応するプリセットデータ520について、全てコピー元のプリセットデータ520に更新することである。
部分更新は、プリセットデータ520の一部コピーである。具体的には、部分更新は、コピー先の店舗とコピー元の店舗との両方に設定されている商品コードに対応するプリセットデータ520のうち、オペレータによって指定された特定の商品についてプリセットデータ520を更新することである。
【0075】
なお、更新部602による更新は、プリセットデータ520を上書きすることによる更新としてもよいし、差分データ(異なるデータ)についてのみの更新としてよい。差分データの更新について補足すると、例えば、コピー先としてのA店舗の商品データ500aに含まれるプリセットデータ520(
図5)と、コピー元としてのB店舗の商品データ500cに含まれるプリセットデータ520とを比較すると、「表示名」、「検索キーワード」、および「画像データファイル名称」の項目のデータが異なっている。この場合、これらの項目のデータについてのみ、B店舗のプリセットデータ520が示す項目のデータに更新されるようにしてもよい。
【0076】
また、差分データの更新において、管理端末装置12は、「表示名」、「検索キーワード」、および「画像データファイル名称」の項目のうち、更新対象の項目の指定を受け付けるようにしてもよい。この場合において、更新部602は、管理端末装置12が受け付けた項目について、データを更新すればよい。
【0077】
ステップS706:送信部604は、更新部602によるプリセットデータ520の更新結果を管理端末装置12へ送信する。更新結果は、プリセットデータ520の更新内容を示す画面データである。ただし、更新結果は、更新されたプリセットデータ520そのものとしてもよい。
【0078】
ステップS707:管理端末装置12の受信部612は、クラウドサーバ1から、更新結果を受信する。
【0079】
ステップS708:表示制御部613は、受信部612が受信した更新結果を、ディスプレイに表示する。具体的には、表示制御部613は、例えば、プリセットデータ520について、「表示名」、「検索キーワード」、「画像データファイル名称」の項目について更新後のデータを反映させた画面を表示する。また、表示制御部613は、更新結果に基づいて、操作用データのイメージ画像(
図10のプレビュー領域1040)を表示することも可能である。
【0080】
(プリセットデータ520の修正)
ステップS709:管理端末装置12は、オペレータの操作に応じて、修正されたプリセットデータ520(表示名、画像データファイル名称等)の変更を受け付けることが可能である(
図11)。管理端末装置12は、プリセットデータ520の修正を受け付けると、受け付けた修正内容を示す修正データをクラウドサーバ1へ送信する。
【0081】
ステップS710:クラウドサーバ1は、管理端末装置12から修正データを受信すると、当該修正データに基づいて、プリセットデータ520を更新する。
【0082】
(未更新商品の抽出)
次に、未更新商品の抽出について説明する。未更新商品は、コピー先の店舗に設定されておらず且つコピー元の店舗に設定されている商品である。
ステップS711:抽出部603は、コピー先の店舗に設定されておらず且つコピー元の店舗に設定されている商品コードを抽出する。例えば、
図5の商品データ500d:「茨城県産にんじん」(商品コード:3456789012345)は、A店舗(コピー先)には設定されておらず且つB店舗(コピー元)に設定されているものとする。この場合、抽出部603は、商品コード「345678901234」を抽出する。
【0083】
ステップS712:送信部604は、抽出部603によって抽出された商品コードに基づく未更新データ(未更新商品を示すデータ)を管理端末装置12へ送信する。未更新データは、商品コードに対応するプリセットデータ520に基づくデータである。プリセットデータ520に基づくデータとは、プリセットデータ520そのもののデータでもよいし、当該プリセットデータ520を管理端末装置12で表示させるための表示画面に係るデータでもよい。
【0084】
ステップS713:管理端末装置12は、クラウドサーバ1から未更新データを受信すると、オペレータの操作に応じて、未更新データが示す未更新商品をリスト表示(
図14)することが可能になる。なお、ステップS713の処理、およびステップS709の処理の順は、いずれもオペレータの操作に応じたタイミングで行われるため、図示する順に限らない。
【0085】
ステップS714:各店舗のストアコントローラ10は、商品マスタから抽出したマスタ抽出データを、定期的(毎日AM5時)にクラウドサーバ1へ送信する。なお、送信されるマスタ抽出データは、登録精算装置20において当日有効な商品の全データ、または更新前の差分データである。
【0086】
ステップS715:クラウドサーバ1は、ストアコントローラ10からマスタ抽出データを受信すると、当該店舗の店舗別商品マスタデータ510を更新する。これにより、仮AM5時を過ぎると、各店舗において当日に有効な売価等が設定されることになる。なお、ストアコントローラ10から、削除指示があった商品については、プリセットデータ520のリンク先の商品コードがなくなる。このため、クラウドサーバ1は、当該プリセットデータ520を、削除してもよいし、そのまま記憶しておいてもよい。そのまま記憶する場合には、クラウドサーバ1は、エラーを示すフラグを設定してもよい。
【0087】
このようにして、クラウドサーバ1は、各店舗について、店舗別商品マスタデータ510およびプリセットデータ520を更新することが可能である。なお、クラウドサーバ1は、当日有効のマスタ抽出データを受信すると、当日無効の商品(取り扱わない商品)の商品データ500が残る。商品データDB2の記憶量を削減するという観点から、残った商品データ500は、ストアコントローラ10または管理端末装置12からの削除指示に応じて削除される。
【0088】
(情報通信装置30に表示される登録画面の一例)
図8は、情報通信装置30に表示される登録画面の一例を示す図である。
図8(A)は、スキャン登録画面810を示す。スキャン登録画面810は、登録態様選択ボタン811と、コード撮像領域812と、案内通知813とを含む。
登録態様選択ボタン811は、バーコードの有無に応じた商品登録画面の表示切替えを受け付けるボタンである。図示に示すスキャン登録画面810では、登録態様選択ボタン811は、「バーコードあり」を示す商品登録画面の選択を示している。
コード撮像領域812は、商品に付されたバーコードを読み取る領域である。
案内通知813は、コード撮像領域812にバーコードをかざす旨を促す通知である。
スキャン登録画面810において、コード撮像領域812内のバーコードが読み取られると、当該バーコードが示す商品コードが入力される。
【0089】
図8(B)は、プリセット登録画面820を示す。プリセット登録画面820において、登録態様選択ボタン811は、「バーコードなし」を示す商品登録画面の選択を示している。プリセット登録画面820は、各商品に対応するプリセットキー821を含む。各プリセットキー821は、野菜や果物等のカテゴリー別に表示される。プリセットキー821は、商品データ500に基づいて、表示される。例えば、プリセットキー821に示す商品は、プリセットデータ520の「表示名」と「画像データファイル名称」とのほか、店舗別商品マスタデータ510の「売価」に基づいて表示される。各プリセットキー821は、顧客の操作を受け付けることが可能である。プリセットキー821が押下されると、登録確認画面840(
図8(D))に遷移し、押下されたキーに対応する商品の商品コードが入力される。
【0090】
図8(C)は、検索登録画面830を示す。検索登録画面830は、例えば、検索ボタン831が押下されることにより表示される画面である。検索登録画面830は、キーワード入力欄832と、検索結果領域833とを含む。
キーワード入力欄832は、オペレータから検索キーワードの入力を受け付ける欄である。
検索結果領域833は、キーワード入力欄832に入力された検索キーワードに基づく検索結果が表示される領域である。検索結果領域833には、検索結果としてのプリセットキー821が表示される。プリセットキー821が押下されると、登録確認画面840(
図8(D))に遷移し、押下されたキーに対応する商品の商品コードが入力可能になる。
【0091】
図8(D)は、登録確認画面840を示す。登録確認画面840は、数量受付領域841と、決定ボタン842と、キャンセルボタン843とを含む。数量受付領域841は、登録する商品の数量変更を受け付ける領域である。決定ボタン842は、数量受付領域841に示す数量での商品の入力確定を受け付けるボタンである。キャンセルボタン843は、商品の入力についてキャンセルを受け付けるボタンである。
【0092】
図8に示したように、情報通信装置30は、ショッピングアプリを起動することによって、各画面を表示して、顧客から商品登録に係る入力を受け付けることが可能になっている。
【0093】
(情報通信装置30に表示される設定画面の一例)
図9は、情報通信装置30に表示される設定画面の一例を示す図である。
図9(A)は、メニュー画面910を示す。メニュー画面910は、ショッピングアプリ上で、顧客から所定の操作を受け付けることにより表示される。メニュー画面910において、設定ボタン911が押下されると、ダウンロード選択画面920(
図9(B))に遷移する。
【0094】
図9(B)は、ダウンロード選択画面920を示す。ダウンロード選択画面920は、切替えボタン921を含む。切替えボタン921は、プリセットデータ520のうちの画像データファイル名称対応する商品画像データのダウンロードを行う設定とするか、行わない設定とするかの切替えを受け付けるボタンである。ダウンロードを行う設定とした場合、ショッピングアプリの起動時など、所定のタイミングで、商品画像データのダウンロードが行われる。
【0095】
所定のタイミングは、例えば、ショッピングアプリを起動して、所定の買物開始ボタンの押下時としてもよい。また、所定のタイミングは、ショッピングアプリが起動した状態で、当該店舗のエリア内に位置することを検出したタイミングとしてもよい。この場合、自動(操作なし)でのダウンロードとしてもよいし、確認用のダイアログを表示して確認操作を受け付けることでダウンロードしてもよい。
【0096】
また、デフォルトでの設定は、上記所定のタイミングでダウンロードを行うか否かを決定するように設定されていてもよい。この場合、例えば、商品画像データのダウンロードを行わないと設定されていたとしても、当該店舗におけるショッピングアプリの初回の使用時では、無条件で(強制的に)ダウンロードするようにしてもよい。なお、ショッピングアプリの初回の使用であるか否かは、例えば、買物の開始時におけるショッピングカート(カート識別情報)の生成時に、ショッピングアプリのアプリIDに基づく買物履歴を参照することによって、判別することが可能である。
【0097】
一方で、ダウンロードを行わない設定とした場合、商品画像データのダウンロードは行われない。例えば、ショッピングアプリをインストールしてから、一度もダウンロードを行う設定にしていない場合には、商品画像データはダウンロードされない。この場合、プリセットキー821において商品画像データは表示されないことになる。
【0098】
図9(C)は、ダウンロード確認画面930を示す。ダウンロード確認画面930は、ダウンロードを開始可能な所定のタイミングで、商品画像データのダウンロードについて実行の可否を受け付ける画面である。また、ダウンロード確認画面930は、画像データのデータサイズを示している。これにより、顧客(オペレータ)は、画像データのデータサイズ(通信量)および情報通信装置30のデータの空き容量を考慮して、商品画像データをダウンロードさせることができる。なお、貸出端末の場合、
図9(B)のダウンロード選択画面920における切替えボタン921の設定は、ダウンロードを行う設定となっているため、適宜、最新の画像データに更新されるようになっている。
【0099】
なお、クラウドサービスの設定に応じて、ショッピングアプリのIDに基づいて、ダウンロードの有無を管理(端末ごとに管理)することも可能である。例えば、ショッピングアプリの設定画面(裏設定画面など)で貸出端末であるか否かの設定を行えるようにすることも可能である。この場合、貸出端末に設定されているときには、ダウンロードを行うか否かの設定にかかわらず、ダウンロードを行うようにしてもよい。また、裏設定画面において、充電中や、所定の時間(未使用時)などにダウンロードを行う設定を行えるようにしてもよい。
【0100】
(管理端末装置12に表示される設定画面の一例)
次に、
図10~13を用いて、管理端末装置12に表示される設定画面の一例について説明する。
図10は、管理端末装置12に表示される設定画面の一例を示す説明図である。
【0101】
図10(A)は、設定画面1010を示す。設定画面1010は、メニュー画面1020と、プリセット設定画面1030とを含む。
メニュー画面1020は、各種メニューの選択を受け付ける複数の選択ボタンを含み、特に、「プリセット管理」ボタン1021を含む。「プリセット管理」ボタン1021が選択されと、プリセット設定画面1030が表示される。
【0102】
プリセット設定画面1030は、プリセットデータ520の入力を受け付けることが可能な画面を示す。具体的には、プリセット設定画面1030は、プレビュー領域1040と、商品詳細領域1050とを含む。
プレビュー領域1040は、情報通信装置30に表示されるプリセット登録画面820(
図8(B))と同様の画面を示すプレビュー画面(イメージ画像)を表示する領域である。プレビュー領域1040は、カテゴリー設定ボタン1041と、商品設定ボタン1042とを含む。
カテゴリー設定ボタン1041は、商品詳細領域1050を、カテゴリー作成領域1060(
図10(B))に切り替えることを受け付けるボタンである。
商品設定ボタン1042には、商品詳細領域1050に入力された商品データ500に基づくアイコン(ボタン)が表示される。
商品詳細領域1050は、商品データ500に係る各種の入力を受け付けることが可能な領域である。
【0103】
図10(B)は、カテゴリー作成領域1060を示す。カテゴリー作成領域1060は、カテゴリー名入力欄1061を備える。カテゴリー名入力欄1061は、所定文字数のカテゴリーの作成を新たに受け付ける。具体的には、カテゴリー名入力欄1061に入力される文字が、カテゴリー名として新たに作成される。カテゴリー名入力欄1061には、例えば、「果物」、「野菜」、「肉」、「魚」といった文字が入力される。書き込みボタン1062が選択されると、表示されている内容で、当該店舗におけるカテゴリーの作成が完了する。
【0104】
また、
図10(A)のプレビュー領域1040において、商品設定ボタン1042が押下されると、商品詳細領域1050の各入力欄には、それぞれ、
図10(C)に示すように、各種入力が可能になる。
【0105】
図10(C)は、商品詳細領域1050に各種入力が行われた画面を示す。具体的には、商品詳細領域1050は、商品コード欄1051と、商品名欄1502と、表示名欄1053と、売価欄1054と、商品画像データ欄1055と、カテゴリー選択欄1056と、検索キーワード欄1057とを含む。各入力欄1051~1057には、オペレータによって任意の文字を入力することが可能である。ここで、新規にオープンする店舗Cでは、プリセットデータ520が設定されていないことがある。このような場合に、プリセットデータ520をコピーする例について以下に説明する。
【0106】
(部分更新について)
商品コード欄1051には、オペレータが設定したい商品の商品コード(例えば、「01234567890123」)が入力されたとする。ここで、管理端末装置12は、商品コード欄1051に入力された商品コードに基づいて、クラウドサーバ1に問合せを行うことにより、他の入力欄1052~1057に自動で文字を入力することが可能である。オペレータが商品コード欄1051に商品コードを入力して、検索ボタン1051a(部分更新ボタン)を選択したとする。
【0107】
すると、管理端末装置12は、クラウドサーバ1に対して、当該商品コードが対応付けられた他店舗(例えばA店舗)のプリセットデータ520(例えば、A店舗の商品データ500a:商品コード「01234567890123」および商品名「青森県産つがるりんご」が対応付けられたプリセットデータ520)の取得要求を行う。
なお、取得要求に際して、コピー元の店舗を指定する画面に遷移するようにし、コピー元の店舗の指定を受け付けるようにしてもよい。また、前回コピーしたコピー元の店舗を記憶しておくようにし、取得要求に際して、前回と同様の店舗を自動で指定するようにしてもよい。また、コピー元の店舗は、予め設定された特定の店舗(本部の直営店など)であってもよい。
【0108】
取得要求の結果、商品データDB2に、当該商品コードを含む商品データ500aにプリセットデータ520が設定されている場合、クラウドサーバ1は、当該商品データ500aのプリセットデータ520を管理端末装置12へ送信する。管理端末装置12は、クラウドサーバ1から商品データ500aのプリセットデータ520を受信すると、受信したプリセットデータ520に基づく内容を、以下のように、各入力欄1052~1057に入力する。
【0109】
・商品名欄1052:「青森県産つがるりんご」。
・表示名欄1053:「津軽リンゴ」。
・売価欄1054:「¥120」。売価についてはコピーされない。具体的には、A店舗における売価は「¥100」であるが、C店舗における売価「¥120」が表示される(
図5)。なお、クラウドサーバ1は、売価についてもコピーし、その後に自店舗の売価に置換するようにしてもよい。
・アイコン画像欄1055:「○○.jpeg」の商品画像データと、表示名と、売価とを含むアイコン。なお、仮に、商品データ500aのプリセットデータ520に画像データファイル名称が設定されていなかったとすると、画像データについては取得できないため、アイコン画像欄1055における画像の表示位置に「No Image」の文字が付されることになる。同様に画像データファイル名称が設定されていても商品画像データが画像データDBにない場合も同様である。
・カテゴリー選択欄1056:「果物」と「野菜」に該当する旨を示す表示。
・検索キーワード欄1057:「りんご」、「リンゴ」、「津軽」、「青森」。
【0110】
このようにして、商品コード欄1051に入力された商品コード(例えば、「01234567890123」)を含む商品データ500aのプリセットデータ520についての部分更新が行われることになる。
【0111】
また、
図10(C)に示す各入力欄1052~1057に入力された内容は、操作入力等によって修正することが可能である。例えば、表示名欄1053には「津軽リンゴ」が表示されているが、C店舗において表示したい表示名が「つがる林檎」であったとする。この場合、C店舗の店舗スタッフは、表示名欄1053に表示される「津軽リンゴ」を「つがる林檎」に修正することが可能である。
【0112】
図10(C)において、登録ボタン1058が選択されると、表示されている内容で、当該商品に係るプリセットデータ520の設定が完了する。なお、修正があった場合には、登録ボタン1058の押下により、修正内容を示す修正データがクラウドサーバ1へ送信される。当該商品に係る設定が完了すると、商品設定ボタン1042(
図10(A))には、アイコン画像欄1055に示すアイコンが表示されることになる。削除ボタン1059が選択されると、各入力欄1051~1057に入力されている内容は削除される。
【0113】
なお、クラウドサーバ1への商品コードに基づく問合せの結果、商品データDB2(コピー元のプリセットデータ520)に、当該商品コードに対応するプリセットデータ520が記憶されていないこともある。この場合、管理端末装置12は、プリセットデータ520を受信しないため、当該商品コードに対応するプリセットデータ520がない旨の通知を行う。また、管理端末装置12は、空欄となっている各入力欄1052~1057への操作入力を受け付ける。
アイコン画像欄1055に設定する商品画像データは、所定のデータ量であれば、任意の画像データ(店舗スタッフが撮像した画像データなど)とすることが可能である。また、アイコン画像欄1055に設定する商品画像データは、予め用意されていてもよい。この場合、当該ショッピングシステムStを利用する店舗(店舗スタッフ)は、予め用意された商品画像データの中から一の商品画像データを選択してもよい。
【0114】
また、
図10(A)に示す設定画面1010は、一括更新ボタン1070を含む。更新ボタンは、自店舗で取り扱う各商品のプリセットデータ520について、他店舗のプリセットデータ520に一括して更新することを受け付けるボタンである。一括更新ボタン1070が押下された際の画面遷移については、
図12を用いて後述する。
【0115】
(プリセットデータ520の編集画面)
図11は、プリセットデータ520の編集画面の一例を示す図である。
図11(A)は、各商品のプリセット編集画面1100を示す。プリセット編集画面1100は、例えば、設定画面1010において所定のボタンの選択を受け付けることにより遷移する画面である。なお、
図11では、A店舗の商品データ500a(
図5)に基づくプリセット編集画面1100として説明する。
図11(A)において、プリセット編集画面1100は、商品詳細領域1050と、編集領域1110と、を含む。商品詳細領域1050には、商品データ500a(青森県産つがるりんご)について表示されている。
【0116】
編集領域1110は、情報通信装置30に表示されるプリセット登録画面820(
図8(B))と同様の画面を示すプレビュー画面(イメージ画像)を表示する領域である。また、編集領域1110は、商品設定ボタン1042(1042a~1042c)の編集を受け付ける領域である。例えば、商品設定ボタン1042をドラッグ&ドロップ操作することにより、各商品設定ボタン1042の並び順を変更することが可能である。
【0117】
また、「桃」を示す商品設定ボタン1042cには、「アプリ非表示商品」の表示が付されている。「アプリ非表示商品」は、情報通信装置30におけるプリセット登録画面820(
図8(B))には表示されないことを示す。すなわち、「アプリ非表示商品」の表示が付された商品設定ボタン1042cは、管理端末装置12において表示されるものの、情報通信装置30では表示されないことを示している。「アプリ非表示商品」とするか否か設定は、オペレータの操作に基づいて行われる。
【0118】
また、「津軽りんご」を示す商品設定ボタン1042aは、ボタン群1120を含む。ボタン群1120は、商品設定ボタン1042aがマウスオーバーされた際に表示される。なお、商品設定ボタン1042aを除く他の商品設定ボタン1042についても、マウスオーバーされると、ボタン群1120が表示される。
【0119】
図11(B)は、商品設定ボタン1042aを拡大した画面を示す。
図11(B)において、ボタン群1120は、第1削除ボタン1121と、第2削除ボタン1122と、編集ボタン1123とを含む。
第1削除ボタン1121は、表示中のカテゴリーから当該商品の削除を受け付けるボタンである。例えば、図示する、編集領域1110は、果物のカテゴリーを示している。このため、第1削除ボタン1121が選択されると、「津軽リンゴ」の商品は、果物のカテゴリーから削除される。
第2削除ボタン1122は、全カテゴリーから当該商品の削除を受け付けるボタンである。例えば、「津軽リンゴ」の商品は、果物のカテゴリーと、野菜のカテゴリーとに登録されている(
図5)。このため、第2削除ボタン1122が選択されると、「津軽リンゴ」の商品は、果物のカテゴリーおよび野菜のカテゴリーから削除される。
編集ボタン1123は、カテゴリーの編集を受け付けるボタンである。編集ボタン1123が選択されると、
図11(C)に示すモーダルウィンドウ1130が表示される。
【0120】
図11(C)は、カテゴリー編集を受け付けるモーダルウィンドウ1130を示す。モーダルウィンドウ1130は、カテゴリー選択欄1131を含む。カテゴリー選択欄1131に示すカテゴリーのうち、カテゴリーに対応して表示されるチェックボックス内のチェックが選択されると、当該商品が選択されたカテゴリーにおいて表示されることになる。
【0121】
ここで、
図11に示した編集に係る機能について、管理端末装置12が備える編集部614と、切替部615とを用いて補足する。
編集部614は、プリセットデータ520を編集する。編集部614は、プリセット編集画面1100の編集領域1110において、各プリセットキー821(
図8)の配置位置を編集可能である。
表示制御部613は、編集部614による編集を受け付けるための編集画面(プリセット編集画面1100)を表示させる。
切替部615は、実際の操作時の画面である操作データ表示画面(
図10(A)のプレビュー領域1040)と、編集画面(編集領域1110)とを切り替える。
【0122】
表示制御部613は、編集領域1110において、第1の操作ボタンと、第2の操作ボタンとを表示させる。
第1の操作ボタンは、表示されている商品識別情報に対応するプリセットデータ520の一部削除を受け付けるボタンである。例えば、第1の操作ボタンは、第1削除ボタン1121であり、表示中のカテゴリーから当該商品の削除を受け付ける。
第2の操作ボタンは、表示されている商品識別情報に対応するプリセットデータ520の全削除を受け付けるボタンである。例えば、第2の操作ボタンは、第2削除ボタン1122であり、表示中の全カテゴリーから当該商品の削除を受け付ける。
【0123】
上記編集によって修正された内容を示す修正データは、クラウドサーバ1へ送信される。これにより、クラウドサーバ1は、修正データに基づいてプリセットデータ520を更新することができる。
このように、本実施形態では、商品設定ボタン1042に係る各種設定を容易に行うことができる。例えば、プリセットデータ520を設定する場合に、情報通信装置30に表示される実際の画面(
図10のプレビュー領域1040)と、編集画面(
図10の商品詳細領域1050)との入力切替えを可能にしながら、指定した商品についての諸項目の編集および削除することを容易に行うことができる。特に、タブによる部門切替えやカテゴリー切替えを可能にするプリセットボタンを表示するためのプリセットデータ520の編集に適している。例えば、当該タブを削除したり、タブ内の全ての項目を削除したりすることを容易に行うことができるため、操作効率を向上させることができる。
【0124】
(プリセットデータ520の一括更新について)
図12および
図13は、プリセットデータ520の一括更新を行う際の設定画面の一例を示す図である。なお、
図12および
図13では、A店舗のプリセットデータ520(コピー先)をB店舗のプリセットデータ520(コピー元)に更新する例について説明する。
【0125】
図12(A)は、
図11(A)と同様に、A店舗におけるプリセット編集画面1100を示す。
図12(A)において、一括更新ボタン1070が選択されると、自店舗で取り扱う各商品について、プリセットデータ520(A店舗のプリセットデータ520)が他店舗のプリセットデータ520(B店舗のプリセットデータ520)に一括で更新される。一括更新ボタン1070が選択されると、通知画面1220(
図12(B))が表示される。
【0126】
図12(B)は、プリセットデータ520の更新に係る通知画面1220を示す。通知画面1220は、更新により、自店舗に商品コードが設定されている商品について、他店舗に設定されていない場合における通知を含む。通知画面1220において、キャンセルボタン1221が選択されると、プリセットデータ520の更新(全コピー)が行われず、プリセット編集画面1100に戻る。一方、通知画面1220において、OKボタン1222が選択されると、
図13に示すプリセット編集画面1300に遷移する。
【0127】
図13において、プリセット編集画面1300は、
図12(A)のプリセット編集画面1100と比較して、以下の点が異なる。なお、「更新前」→「更新後」として、画面の相違を列挙する。
・商品設定ボタン1042a:「津軽リンゴ、売価¥100」→「青森リンゴ、売価¥100」。
・表示名欄1053:「津軽リンゴ」→「青森リンゴ」。
・検索キーワード欄1057:「りんご、リンゴ、津軽、青森」→「りんご、リンゴ、くだもの、林檎」。
なお、売価欄1054に表示される売価については更新されない。
図13では、商品「青森県産つがるりんご」についてプリセットデータ520が更新されていることを示しているが、A店舗およびB店舗に共通して設定されている他の商品コードに対応するプリセットデータ520についても、B店舗のプリセットデータ520に更新される。
【0128】
このように、本実施形態では、各店舗では、店舗スタッフが一括更新ボタン1070を選択することにより、自店舗で取り扱う各商品のプリセットデータ520を他店舗のプリセットデータ520に更新することができるようになっている。
【0129】
(コピー元のプリセットデータ520に画像データファイル名称が設定されていない場合について)
なお、一括更新、または、部分更新において、コピー元のプリセットデータ520に画像データファイル名称が設定されていない場合がある。この場合、プリセットデータ520の更新(コピー)を禁止するようにしてもよい。当該更新は、オペレータの操作に基づいて禁止されるようにしてもよい。なお、画像データファイル名称は、設定されている場合でも、該画像データファイル名称に対応付けられる商品画像データが存在しない場合も同様である。
【0130】
例えば、管理端末装置12は、画像データファイル名称が設定されていないプリセットデータ520を更新するか否かのダイアログを表示して、オペレータからの操作入力に基づいて、プリセットデータ520の更新または当該更新の禁止を行えばよい。ダイアログを表示するタイミングは、プリセットデータ520の更新の要求を受け付けたタイミングでもよいし、クラウドサーバ1から画像データが設定されていない旨を受信したタイミングでもよい。なお、画像データファイル名称は設定されている場合でも、該画像データファイル名称に対応付けられる商品画像データが存在しない場合も同様である。
【0131】
(情報通信装置30に表示されるプリセットキー821(
図8)の表示順について)
情報通信装置30に表示されるプリセットキー821(
図8(B))の表示順は、原則、編集領域1110(
図11(A))で編集された順序である。ただし、クラウドサーバ1は、当該表示順を変更することも可能である。例えば、クラウドサーバ1は、特売企画に応じて表示順を変更することが可能である。
【0132】
具体的には、クラウドサーバ1は、商品ごとの特売(通常よりも安価に販売すること)の有無を示す当日の特売企画を参照することによって、当日の特売対象のプリセットキー821の表示順を特売企画に応じた表示順に変更することが可能である。変更する表示順は、販売企画番号の順(昇順または降順)としてもよいし、PLU番号の順(昇順または降順)としてもよい。
【0133】
また、変更する表示順は、割引率(または割引額)に基づく順でもよく、具体的には、割引率(または割引額)が高いものを優先させる順としてもよい。割引率を高いものを優先させる順とした場合において、割引率が同一となる場合もある割引率が同一の場合、表示順は、割引額が高い商品を優先させて表示させるようにすればよい。また、割引率および割引額がともに同じである場合、PLU番号の順で優先させて表示させるようにしてもよい。また、特売商品に対応するプリセットキー821の表示順を変更させるようにせずに、特売商品を示すプリセットキー821に矢印を付すなどし、プリセットキー821を指し示すようにしてもよい。
【0134】
(管理端末装置12に表示される未更新商品のリスト画面)
図14は、管理端末装置12に表示される未更新商品のリスト画面の一例を示す図である。未更新は、自店舗の店舗別商品マスタデータ510に存在しない商品ある。なお、
図14では、A店舗のプリセットデータ520をB店舗のプリセットデータ520に更新した際の例について説明する。
【0135】
図14において、リスト画面1400は、他店舗(B店舗)で商品コードが設定されている商品(茨城産ニンジン)であり、A店舗では商品コードが設定されておらず、プリセットデータ520を更新できなかった商品(未更新商品)の一覧を示す。図示では、プリセットデータ520として「表示名」が表示されているが、これに代えて又は加えて、「カテゴリー」、「検索キーワード」、「画像データフィル名称」のうち少なくとも1つが表示されてもよい。
【0136】
リスト画面1400は、OKボタン1401と、保存ボタン1402とを含む。OKボタン1401が押下れると、リスト画面1400は、一度閉じ、未更新商品の一覧がクリアされる。保存ボタン1402が押下れると、未更新商品の一覧が所定のデータ形式(例えば、CSV形式等)で保存される。
【0137】
なお、クラウドサーバ1は、未更新商品を記憶しておき、未更新商品に対応する商品コードが新たに設定された場合に、当該未更新商品のプリセットデータ520を設定できるようにしてもよい。具体的には、クラウドサーバ1は、A店舗の店舗別商品マスタデータ510に当該商品(茨城産ニンジン)が設定されていないことを記憶しておき、後日、A店舗の店舗別商品マスタデータ510に当該商品(茨城産ニンジン)の商品コードが設定された場合に、当該商品(茨城産ニンジン)のプリセットデータ520を設定するようにしてもよい。当該プリセットデータ520の設定は、A店舗の管理端末装置12における店舗スタッフの指示に応じて行われるようにしてもよい。これにより、後日、A店舗で「茨城県産ニンジン」を取り扱うようになった場合に、「茨城県産ニンジン」に係るプリセットデータ520を簡単に設定することができる。
【0138】
(クラウドサーバ1が行うプリセットデータ520の更新処理)
図15は、クラウドサーバ1が行うプリセットデータ520の更新処理の一例を示すフローチャートである。なお、
図15に示す更新処理は、クラウドサーバ1において常時短い間隔で実行されるものとする。
【0139】
ステップS1501:クラウドサーバ1は、管理端末装置12からプリセットデータ520の更新要求を取得(受信)したか否かを判断する(ステップS1501)。クラウドサーバ1は、プリセットデータ520の更新要求を取得するまで待機する(ステップS1501:NO)。
【0140】
ステップS1502:クラウドサーバ1は、プリセットデータ520の更新要求を取得すると(ステップS1501:YES)、更新要求に含まれる商品コードに基づいて、コピー元となる店舗のプリセットデータ520と、コピー先となる店舗のプリセットデータ520とを特定する(ステップS1502)。
【0141】
ステップS1503:クラウドサーバ1は、更新要求に含まれる更新種別の情報に基づいて、一括更新であるか否かを判断する(ステップS1503)。
【0142】
ステップS1504:クラウドサーバ1は、一括更新ではない場合(ステップS1503:NO)、すなわち、部分更新である場合、更新対象のプリセットデータ520を特定する(ステップS1504)。
【0143】
ステップS1505:クラウドサーバ1は、特定したプリセットデータ520を部分更新(一部コピー)し(ステップS1505)、ステップS1508に進む。
【0144】
ステップS1506:ステップS1503において、クラウドサーバ1は、一括更新であると判断した場合(ステップS1503:YES)、コピー先およびコピー元の店舗に共通して設定される全商品コードに対応する全プリセットデータ520を一括更新(全コピー)する(ステップS1506)。
【0145】
ステップS1507:クラウドサーバ1は、未更新商品を抽出し(ステップS1507)、ステップS1508に進む。
【0146】
ステップS1508:クラウドサーバ1は、プリセットデータ520の更新結果を管理端末装置12へ送信する。
【0147】
ステップS1509:クラウドサーバ1は、管理端末装置12から、管理端末装置12が受け付けた修正内容を示す修正データを受信したか否かを判断する。クラウドサーバ1は、修正データを受信しない場合(ステップS1509:NO)、ステップS1511に進む。
【0148】
ステップS1510:クラウドサーバ1は、修正データを受信した場合(ステップS1509:YES)、当該修正データに基づいて、プリセットデータ520を更新し(ステップS1510)、ステップS1511に進む。
【0149】
ステップS1511:クラウドサーバ1は、ストアコントローラ10からマスタ抽出データを受信したか否かを判断する。マスタ抽出データを受信しない場合(ステップS1511:NO)、クラウドサーバ1は、一連の処理を終了する。
【0150】
ステップS1512:クラウドサーバ1は、マスタ抽出データを受信すると場合(ステップS1511:YES)、受信したマスタ抽出データに基づいて、当該店舗の店舗別商品マスタデータ510を更新し(ステップS1512)、一連の処理を終了する。
【0151】
以上説明したように、本実施形態に係るクラウドサーバ1は、管理端末装置12からプリセットデータ520の更新要求を取得すると、一の店舗と他の店舗との両方に共通して設定されている商品コードが設定されている場合に、一の店舗のプリセットデータ520を、他の店舗のプリセットデータ520に更新する。これにより、同じ商品を取り扱うチェーン店等におけるプリセットデータ520の設定において、店舗ごとに同様の設定操作を重複して行わなくても、当該設定を行うことができる。したがって、店舗ごとのプリセットデータ520の設定を効率よく行うことができる。
【0152】
また、本実施形態において、クラウドサーバ1は、一の店舗と他の店舗とに商品コードが共通して設定されていないプリセットデータ520については更新しない。これにより、一の店舗(コピー先の店舗)において必要なプリセットデータ520のみを適切に更新することができる。
【0153】
また、本実施形態において、クラウドサーバ1は、プリセットデータ520の一括更新(全コピー)と、プリセットデータ520の部分更新(一部コピー)とのうち、いずれかの更新を行う。これにより、オペレータのニーズに応じた更新を行うことができる。したがって、プリセットデータ520の設定に係る利便性を向上させることができる。
【0154】
また、本実施形態において、クラウドサーバ1は、未更新商品を示す商品コードを抽出し、抽出した商品コードに基づく未更新データを管理端末装置12へ送信する。これにより、管理端末装置12において、未更新商品を表示することができる。したがって、オペレータは、未更新商品を容易に把握することができ、各商品のプリセットデータ520の更新の適否について、容易に確認することができる。
【0155】
(実施形態の変形例)
次に、実施形態の変形例について説明する。なお、以下の変形例では、上述した実施形態で説明した内容については、適宜説明を省略する。また、以下の変形例、および上述した実施形態を組み合わせることも可能である。
【0156】
(変形例1)
まず、実施形態の変形例1について説明する。上述した実施形態では、プリセットデータ520を更新する例について説明した。変形例1では、プリセットデータ520に加えて売価(店舗別商品マスタデータ510の一部)についても更新可能にし、さらに、更新の前後における相違内容を通知する例について説明する。
図16は、変形例1に係る更新後のプリセット編集画面の一例を示す図である。なお、
図16では、上述した実施形態と同様に、A店舗のプリセットデータ520をB店舗のプリセットデータ520に更新する例について説明する。
【0157】
図16において、プリセット編集画面1600は、
図13のプリセット編集画面1300と比較して、売価欄1054に示す売価についても更新されており、また、プリセットデータ520の変更前の情報が表示されている点で異なる。以下、プリセット編集画面1300と相違する内容について列挙する。
【0158】
図示に示す「○○→○○」の表示は「変更前→変更後」を示す。
・商品設定ボタン1042aの表記:「津軽リンゴ→青森リンゴ」、「¥100→¥110」。
・商品設定ボタン1042d:未更新商品を示す「にんじん」の表示。
・表示名欄1053の入力内容:「津軽リンゴ→青森リンゴ」。
・売価欄1054の入力内容:「¥100→¥110」。
・検索キーワード欄1057の入力内容:「津軽→果物」→「青森→林檎」。
【0159】
変形例1によれば、オペレータは、各商品について、プリセットデータ520および売価(店舗別商品マスタデータ510)の更新前後における相違内容を容易に把握することができる。また、商品設定ボタン1042dにより、未更新商品が存在することについても容易に把握することができる。
【0160】
(変形例2)
次に、実施形態の変形例2について説明する。上述した実施形態では、表示制御部613と、編集部614と、切替部615との各機能部が、管理端末装置12に具備される構成について説明した。変形例2では、これらの各機能部が、クラウドサーバ1に具備される例について説明する。
【0161】
図17は、変形例2に係るショッピングシステムStの機能的構成の一例を示すブロック図である。変形例2において、クラウドサーバ1は、実施形態に示した機能部(
図6)に加えて、表示制御部1701と、編集部1702と、切替部1703と、受信部1704とを備える。また、管理端末装置12は、実施形態に示した表示制御部613と、編集部614と、切替部615とに代えて、受付部1711と、送信部1712とを備える。
【0162】
表示制御部1701は、管理端末装置12に表示される各種画面データを生成し、管理端末装置12のディスプレイに表示させる。各種画面データは、例えば、
図10~
図14に示した画面を表示させるための画面データを含む。具体的には、各種画面データは、編集画面データ、操作データ表示画面データ、編集領域画面データ、プレビュー画面データを含む。
【0163】
例えば、
図7のステップS706において、プリセットデータ520の更新が行われると、表示制御部1701は、更新部602によるプリセットデータ520の更新結果を示す画面データを生成する。具体的には、表示制御部1701は、例えば、プリセットデータ520について、「表示名」、「検索キーワード」、「画像データファイル名称」の項目について更新後(コピー後)のデータを反映させた画面データを生成する。生成した画面データは、送信部604に出力されて、管理端末装置12へ送信される。
【0164】
管理端末装置12の受信部612は、送信部604から送信された画面データを受信する。
図7のステップS708に相当する処理として、管理端末装置12は、受信した画面データをディスプレイに表示させる。また、受付部1711は、オペレータから各種操作を受け付け、受け付けた受付結果を送信部1712へ出力する。送信部1712は、ステップS709に相当する処理として、受付部1711が受け付けた受付結果をクラウドサーバ1へ送信する。
【0165】
クラウドサーバ1の受信部1704は、管理端末装置12が受け付けた受付結果を受信すると、受付結果を表示制御部1701、編集部1702および切替部1703へ出力する。
【0166】
編集部1702は、プリセットデータ520を編集する。表示制御部1701は、編集部1702による編集を受け付けるための編集画面データ(プリセット編集画面1100の画面データ)を生成し、生成した編集画面データを管理端末装置12へ送信させる。これにより、管理端末装置12は、プリセット編集画面1100を表示することができる。
【0167】
切替部1703は、実際の操作時の画面である操作データ表示画面(
図10(A)のプレビュー領域1040)と、編集画面(編集領域1110)とを切り替える。具体的には、切替部1703は、受信部1704が受信した受付結果に基づいて、画面データの切替え指示を表示制御部1701に出力する。表示制御部1701は、切替部1703の切替え指示に応じた画面データ(操作データ表示画面または編集領域画面データ)を生成し、生成した画面データを管理端末装置12へ送信させる。これにより、管理端末装置12は、これら画面データを受信して、実際の操作時の画面である操作データ表示画面(
図10(A)のプレビュー領域1040)と、編集画面(編集領域1110)とを切り替えて表示することができる。
【0168】
また、表示制御部1701は、編集領域1110(
図11)において、第1の操作ボタン(例えば、第1削除ボタン1121)と、第2の操作ボタン(例えば、第2削除ボタン1122)とを表示させる画面データを生成し、管理端末装置12へ送信する。これにより、管理端末装置12は、第1操作ボタンを表示して、表示されている商品識別情報に対応するプリセットデータ520の一部削除を受け付けることが可能である。また、管理端末装置12は、第2の操作ボタンを表示して、表示されている商品識別情報に対応するプリセットデータ520の全削除を受け付けることが可能である。
【0169】
また、変形例2において、表示制御部1701は、情報通信装置30の表示画面についても制御することが可能である。具体的には、表示制御部1701は、編集部1702によって編集された配置位置にかかわらず、情報通信装置30に対して、特売対象の商品に対応するプリセットキー821を優先的に表示させる。具体的には、表示制御部403は、当日の特売対象のプリセットキー821の表示順を特売企画に応じた表示順に変更することを示す指示情報を送信部604に出力する。送信部604は、当該指示情報を情報通信装置30へ送信する。情報通信装置30は、送信部604から送信された指示情報を受信すると、特売対象の商品に対応するプリセットキー821を優先的に表示させる。
【0170】
以上説明したように、変形例2に係るクラウドサーバ1は、表示制御部1701と、編集部1702と、切替部1703とを備え、編集画面において、表示されている商品識別情報に対応する操作用データの、一部削除を受け付ける第1の操作ボタンと、全削除を受け付ける第2の操作ボタンを操作可能に表示させる。
これにより、プリセットデータ520を設定する場合に、情報通信装置30に表示される実際の画面(
図10のプレビュー領域1040)と、編集画面(
図10の商品詳細領域1050)との入力切替えを可能にしながら、指定した商品についての諸項目の編集および削除することを容易に行うことができる。特に、タブによる部門切替えやカテゴリー切替えを可能にするプリセットボタンを表示するためのプリセットデータ520の編集に適している。例えば、当該タブを削除したり、タブ内の全ての項目を削除したりすることを容易に行うことができるため、操作効率を向上させることができる。また、各機能部をクラウドサーバ1に具備させるようにしたため、管理端末装置12の処理負荷を低減させることができる。
【0171】
なお、変形例2では、クラウドサーバ1が、管理端末装置12の各種表示に係る制御を行うようにした。ただし、クラウドサーバ1は、情報通信装置30についても、各種表示に係る制御を行うことも可能である。すなわち、クラウドサーバ1は、情報通信装置30に表示される商品画像データを生成して、情報通信装置30に表示させることも可能である。また、クラウドサーバ1は、情報通信装置30が受け付けた受付結果を受信することにより、受信結果に応じた商品画像データを生成して、再度、情報通信装置30に表示させることも可能である。
【0172】
以下、実施形態総括を記載する。
[発明の名称]商品データ管理装置、システム、およびプログラム
[技術分野]
本発明は、商品データ管理装置、システム、およびプログラムに関する。
[背景技術]
従来、店舗では、顧客が商品の登録や精算を行う、いわゆるセルフレジが普及している。特に、近年では、買物客が情報通信装置を所持し、店舗内を歩き回りながら、当該情報通信装置を用いて商品の登録を行って精算を行う取引(以下「携帯セルフ取引」という)が普及しつつある(例えば、特許文献1参照)。
携帯セルフ取引において、商品の登録は、バーコード登録やキー操作登録を含む。バーコード登録は、商品に付されたバーコードを情報通信装置のカメラ機能等によって読み取ることよって行われる。キー操作登録は、情報通信装置の画面上に表示される商品選択ボタン(プリセットキー)が操作されることによって行われる。商品選択ボタンは、クラウドサーバにおいて管理される操作用データ(プリセットデータ)に基づいて表示される。操作用データは、商品識別情報(商品コード)と対応付けられて、商品データの一部として記憶されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2016-219034号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、従来技術では、同じ商品を取り扱う系列店であっても、操作用データの設定は、店舗ごとに行われるため、店舗ごとに同様の設定操作が重複して行われることになってしまう。このため、店舗ごとの操作用データの設定を効率よく行うことができない、という問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、店舗ごとの操作用データの設定を効率よく行うことができる技術を提供するにある。
【0173】
[課題を解決するための手段]
(1)上述した課題を解決するために、本発明の一態様である商品データ管理装置は、
顧客から商品の登録操作を受け付ける可搬型の登録端末装置に表示される操作用データであって、商品を識別する商品識別情報に対応する操作用データを管理する商品データ管理装置であって、一の店舗における管理端末装置から、更新対象の操作用データに対応する商品識別情報を含む更新要求を取得する取得手段と、前記一の店舗と、前記一の店舗とは異なる他の店舗とに、前記更新要求に含まれる商品識別情報が共通して設定されている場合に、前記一の店舗の操作用データを、前記他の店舗の操作用データに更新する更新手段と、を備えることを特徴とする商品データ管理装置である。
上記構成によれば、同じ商品を取り扱うチェーン店等におけるプリセットデータ520の設定において、店舗ごとに同様の設定操作を重複して行わなくても、当該設定を行うことができる。したがって、店舗ごとのプリセットデータ520の設定を効率よく行うことができる。
【0174】
(2)上記(1)の構成において、前記更新手段は、前記一の店舗と前記他の店舗とに、前記更新要求に含まれる商品識別情報が共通して設定されていない場合に、操作用データの更新を行わないようにしてもよい。
上記構成によれば、一の店舗(コピー先の店舗)において必要なプリセットデータ520のみを適切に更新することができる。
【0175】
(3)上記(1)または(2)の構成において、前記更新手段は、前記一の店舗と前記他の店舗とに共通して設定されている全ての商品識別情報に対応する操作用データを一括で更新する一括更新と、前記全ての商品識別情報のうち一部の商品識別情報に対応する操作用データを更新する部分更新と、のうち、いずれかの更新を行うようにしてもよい。
上記構成によれば、オペレータのニーズに応じた更新を行うことができる。したがって、プリセットデータ520の設定に係る利便性を向上させることができる。
【0176】
(4)上記(1)または(2)の構成において、前記一の店舗に設定されておらず且つ前記他の店舗に設定されている商品識別情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された商品識別情報に対応する操作用データに基づく未更新データを前記管理端末装置へ送信する送信手段と、を備えるようにしてもよい。
上記構成によれば、管理端末装置12において、未更新商品を表示することができる。したがって、オペレータは、未更新商品を容易に把握することができ、各商品のプリセットデータ520の更新の適否について、容易に確認することができる。
【0177】
(5)上記(1)または(2)の構成において、操作用データを編集する編集手段と、前記編集手段による編集を受け付けるための編集画面を表示させる表示制御手段と、実際の操作時の画面である操作データ表示画面と、前記編集画面とを切り替える切替手段と、を備え、前記表示制御手段は、前記編集画面において、表示されている商品識別情報に対応する操作用データの、一部削除を受け付ける第1の操作ボタンと、全削除を受け付ける第2の操作ボタンを操作可能に表示させるようにしてもよい。
上記構成によれば、プリセットデータ520を設定する場合に、実際の画面と編集画面との切替え可能にしながら、指定した商品についての諸項目の編集および削除することを容易に行うことができる。特に、タブによる部門やカテゴリー切替えを行うプリセットボタンを表示するためのプリセットデータの編集に適している。具体的には、当該タブから削除、タブ内の項目を全て削除するなどを容易に行うことができるため、操作効率を向上させることができる。また、各機能部をクラウドサーバ1に具備させるようにしたため、管理端末装置12の処理負荷を低減させることができる。
【0178】
(6)上記(5)の構成において、前記登録端末装置には、操作用データにそれぞれ対応する複数の操作キーが表示され、前記編集手段は、前記編集画面において、各操作キーの配置位置を編集可能であり、前記表示制御手段は、前記編集手段によって編集された前記配置位置にかかわらず、通常価格よりも安価な特売の商品に対応する操作キーを優先的に表示させるようにしてもよい。
これにより、情報通信装置30に表示されるプリセットキー821のうち、特売商品に対応するプリセットキー821を顧客の目につきやすくすることができる。したがって、特売商品の拡販を支援することができる。
【0179】
(7)上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるシステムは、顧客から商品の登録操作を受け付ける可搬型の登録端末装置に表示される操作用データであって、商品を識別する商品識別情報に対応する操作用データを管理する商品データ管理装置と、前記商品データ管理装置に接続し、操作用データの設定に係る操作を受け付ける管理端末装置と、を含む商品データ管理システムであって、前記商品データ管理装置は、一の店舗における前記管理端末装置から、更新対象の操作用データに対応する商品識別情報を含む更新要求を取得する取得手段と、前記一の店舗と、前記一の店舗とは異なる他の店舗とに、前記更新要求に含まれる商品識別情報が設定されている場合に、前記一の店舗の操作用データを、前記他の店舗の操作用データに更新する更新手段と、を備え、前記管理端末装置は、前記更新手段による更新結果を受信する受信手段と、前記受信手段が受信した更新結果に基づいて、操作用データのイメージ画像を表示する表示制御手段と、を備える、ことを特徴とするシステムである。
上記構成によれば、同じ商品を取り扱うチェーン店等におけるプリセットデータ520の設定において、店舗ごとに同様の設定操作を重複して行わなくても、当該設定を行うことができる。したがって、店舗ごとのプリセットデータ520の設定を効率よく行うことができる。
【0180】
(8)上述した課題を解決するために、本発明の一態様であるプログラムは、顧客から商品の登録操作を受け付ける可搬型の登録端末装置に表示される操作用データであって、商品を識別する商品識別情報に対応する操作用データを管理する商品データ管理装置としてコンピュータを機能させるプログラムであって、前記コンピュータを、一の店舗における管理端末装置から、更新対象の操作用データに対応する商品識別情報を含む更新要求を取得する取得手段、前記一の店舗と、前記一の店舗とは異なる他の店舗とに、前記更新要求に含まれる商品識別情報が設定されている場合に、前記一の店舗の操作用データを、前記他の店舗の操作用データに更新する更新手段、として機能させることを特徴とするプログラムである。
上記構成によれば、同じ商品を取り扱うチェーン店等におけるプリセットデータ520の設定において、店舗ごとに同様の設定操作を重複して行わなくても、当該設定を行うことができる。したがって、店舗ごとのプリセットデータ520の設定を効率よく行うことができる。
【0181】
なお、上記において説明したショッピングシステムSt(クラウドサーバ1、管理端末装置12)における各機能(入出力、記憶、処理(判断を含む))の全部または一部は、当該機能の実行主体として説明した装置とは異なる他の装置において実現してもよい。
【0182】
具体的には、上述した説明では、クラウドサーバ1および管理端末装置12が、
図6に示した各機能部を備える構成について説明した。各機能部の全部または一部が、他のコンピュータ装置に具備されていてもよい。例えば、各機能部のうち全部または一部が、他の外部サーバに具備されていてもよいし、ストアコントローラ10に具備されていてもよいし、これら以外のコンピュータ装置に具備されていてもよい。また、各機能部が具備されるコンピュータ装置は、複数台であることに限らず、1台であってもよい。
【0183】
具体的には、例えば、クラウドサーバ1に代えて、他の外部サーバや他の装置が、更新要求を取得することに応じて、コピー先の店舗とコピー元の店舗との両方に共通する商品コードが設定されている場合、当該商品コードに対応するプリセットデータ520を、コピー先の店舗のプリセットデータ520にコピーするようにしてもよい。
【0184】
上記に関連し、クラウドサーバ1および管理端末装置12は、各種表示等に関しては、入出力のインターフェース部分に特化したいわゆるシンクライアントとして機能してもよい。つまり、クラウドサーバ1および管理端末装置12は、各種の入力(操作者の操作やデバイスの検出)を受け付け、入力情報(操作情報や検出情報等)をクラウドサーバ1に送信し、当該入力情報に基づくクラウドサーバ1の処理結果(更新画面情報、デバイスの制御情報等)を受信し、各種の出力(表示部への表示、デバイスの制御)を行ってもよい。
【0185】
なお、以上に説明したショッピングシステムSt(クラウドサーバ1および管理端末装置12)を実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」とは、USB(Universal Serial Bus)フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記憶媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0186】
St…ショッピングシステム、1…クラウドサーバ、2…商品出データDB、10…ストアコントローラ、11…取引状況管理装置、12…管理端末装置、20…登録精算装置、30…情報通信装置、500…商品データ、510…店舗別商品マスタデータ、520…プリセットデータ、601…取得部、602…更新部、603…抽出部、611…要求部、612…受信部、613…表示制御部