(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128299
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】移動体制御システム
(51)【国際特許分類】
G05D 1/46 20240101AFI20240913BHJP
G05D 1/00 20240101ALI20240913BHJP
E21D 20/00 20060101ALI20240913BHJP
G08G 5/00 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
G05D1/10
G05D1/00 Z
E21D20/00
G08G5/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023037217
(22)【出願日】2023-03-10
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000166432
【氏名又は名称】戸田建設株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】517079593
【氏名又は名称】株式会社Spiral
(74)【代理人】
【識別番号】110001151
【氏名又は名称】あいわ弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】辻川 泰人
(72)【発明者】
【氏名】吉田 勇介
(72)【発明者】
【氏名】石川 知寛
【テーマコード(参考)】
5H181
5H301
【Fターム(参考)】
5H181AA26
5H181BB04
5H181BB08
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC12
5H181CC14
5H181FF07
5H181FF13
5H181FF32
5H301AA01
5H301AA06
5H301BB02
5H301CC03
5H301CC04
5H301CC06
5H301CC07
5H301CC10
5H301FF05
5H301FF11
5H301GG07
5H301GG08
5H301GG09
(57)【要約】
【課題】トンネル内に設けられるマーカの位置を示す情報を容易に取得し、当該情報を用いて飛行体を飛行させることが可能なシステムを提供すること。
【解決手段】移動体の制御に用いられる移動体制御システムが、トンネルの周壁Hに設けられるロックボルトRの位置を示す情報を含むロックボルト情報を取得するロックボルト情報取得部と、ロックボルト情報取得部が取得したロックボルト情報に基づいて、ロックボルトに対応付けて設けられるマーカの位置を示す情報であるマーカ位置情報を算出するマーカ位置情報算出部と、を備える。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の制御に用いられる移動体制御システムであって、
構造物に設けられるロックボルトの位置を示す情報を含むロックボルト情報を取得するロックボルト情報取得部と、
前記ロックボルト情報取得部が取得した前記ロックボルト情報に基づいて、前記ロックボルトに対応付けて設けられるマーカの位置を示す情報であるマーカ位置情報を算出するマーカ位置情報算出部と、
を備える移動体制御システム。
【請求項2】
前記ロックボルトと前記マーカとの間の位置関係を示す情報を含むオフセット情報を取得するオフセット情報取得部をさらに備え、
前記マーカ位置情報算出部は、前記オフセット情報取得部が取得した前記オフセット情報に基づいて、前記マーカ位置情報を算出する請求項1に記載の移動体制御システム。
【請求項3】
前記マーカの画像を取得するマーカ画像取得部と、
前記マーカ画像取得部によって取得された前記画像に基づいて、前記マーカのマーカ識別情報を判定するマーカ識別情報判定部と、
前記マーカ識別情報判定部によって判定された前記マーカ識別情報に基づいて、前記マーカ位置情報算出部が算出した前記マーカ位置情報を取得するマーカ位置情報取得部と、
前記マーカ位置情報取得部によって取得された前記マーカ位置情報に基づいて、前記移動体の位置を特定する移動体位置特定部と、をさらに備える請求項1または2に記載の移動体制御システム。
【請求項4】
前記移動体は飛行体であって、
前記飛行体の飛行経路を指定するフライトプランを取得するフライトプラン取得部と、
前記飛行体を制御する制御部と、をさらに備え、
前記制御部は、前記フライトプラン取得部によって取得された前記フライトプランに基づいて、前記飛行体を制御する請求項3に記載の移動体制御システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体の制御に用いられる移動体制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
無人飛行体であるドローンをはじめとして、無人で移動することが可能な移動体は様々な分野で利用されている。例えば、トンネルにおいてもトンネル内の状態を確認するために所望の移動経路を自律して飛行が可能な無人飛行体の利用の試みが行われている。
【0003】
移動体の制御には制御システムが用いられており、例えば、飛行経路に沿って設けられたマーカを利用して、無人飛行体を自律飛行させるものが知られている(特許文献1)。
【0004】
移動体の制御において移動体自身の位置を認識することが求められており、GPS(Global Positioning System)やGNSS(Global Navigation Satellite System)などの衛星測位システムからの信号が届くところでは良いが、信号が届かないところにおいても移動体自身の位置の認識が要求される場合がある。この要求に対して、特許文献1では、飛行経路上の要所に設置したARマーカを無人飛行体が備えたカメラで捉えてARマーカの位置情報から無人飛行体自身の基準位置を認識している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1では、ARマーカの位置情報として緯度、経度、高度が与えられ記憶されている。
しかしながら、実際にARマーカの位置情報を与えるためには、設置したARマーカの測量を行って位置情報を取得する必要があり、この測量は、ユーザにとって負担となる。特に、掘削工事中のトンネルの場合には、掘削工事の支障になったり、相互に作業ができたとしても並列作業による危険性も増加したりする。
【0007】
このような課題を解決するために、発明者らは、トンネル掘削工事などにおいて構造物に設けられるロックボルトの設置において得られる位置情報に着目し、設けられるマーカの位置を示す情報を容易に取得し、当該情報に基づいて移動体自身の位置を認識することができる移動体制御システムを提供することを目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0008】
手段1は、移動体の制御に用いられる移動体制御システムであって、構造物に設けられるロックボルトの位置を示す情報を含むロックボルト情報を取得するロックボルト情報取得部と、前記ロックボルト情報取得部が取得した前記ロックボルト情報に基づいて、前記ロックボルトに対応付けて設けられるマーカの位置を示す情報であるマーカ位置情報を算出するマーカ位置情報算出部と、を備える移動体制御システムである。
【0009】
手段2は、前記ロックボルトと前記マーカとの間の位置関係を示す情報を含むオフセット情報を取得するオフセット情報取得部をさらに備え、前記マーカ位置情報算出部は、前記オフセット情報取得部が取得した前記オフセット情報に基づいて、前記マーカ位置情報を算出する手段1に記載の移動体制御システムである。
【0010】
手段3は、前記マーカの画像を取得するマーカ画像取得部と、前記マーカ画像取得部によって取得された前記画像に基づいて、前記マーカのマーカ識別情報を判定するマーカ識別情報判定部と、前記マーカ識別情報判定部によって判定された前記マーカ識別情報に基づいて、前記マーカ位置情報算出部が算出した前記マーカ位置情報を取得するマーカ位置情報取得部と、前記マーカ位置情報取得部によって取得された前記マーカ位置情報に基づいて、前記移動体の位置を特定する移動体位置特定部と、をさらに備える手段1または2に記載の移動体制御システムである。
【0011】
手段4は、前記移動体は飛行体であって、前記飛行体の飛行経路を指定するフライトプランを取得するフライトプラン取得部と、前記飛行体を制御する制御部と、をさらに備え、前記制御部は、前記フライトプラン取得部によって取得された前記フライトプランに基づいて、前記飛行体を制御する手段3に記載の移動体制御システムである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、構造体に設けられるロックボルトの位置に基づいて、マーカの位置を算出することができる。そのため、構造体に設けられたマーカを利用して移動体を移動させる場合に、マーカの位置を測量する必要がなくなり、ユーザの負担を軽減することができる。
【0013】
加えて、オフセット情報を利用してマーカの位置を算出することができる。そのため、ロックボルトとマーカとの位置が離れている場合であっても、マーカの位置を容易に算出することができる。
【0014】
加えて、移動体が移動するときの位置を特定することができる。そのため、移動体は、移動経路に沿って正確に移動することができる。
【0015】
加えて、飛行体である移動体は、フライトプランに従って飛行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】移動体制御システムの全体概要を説明するための図である。
【
図2】ロックボルト打設装置を説明するための図である。
【
図4】構造物に設けられたロックボルトの斜視図である。
【
図5】サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】ユーザ端末のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図7】飛行体のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【
図8】サーバの機能の一例を示すブロック図である。
【
図10】取得されたロックボルト情報の一例を示す図である。
【
図11】記憶されるマーカ情報の一例を示す図である。
【
図13】指定されたマーカIDとロックボルト情報とが紐づけられた情報の一例を示す図である。
【
図14】ロックボルトとマーカとの位置関係の一例を示す図である。
【
図16】マーカの位置を示すマーカ位置情報の一例を示す図である。
【
図17】ユーザ端末の機能の一例を示すブロック図である。
【
図18】飛行体の機能の一例を示すブロック図である。
【
図19】移動体制御システムで実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図20】移動体制御システムで実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【
図21】移動体制御システムで実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態につき図面を参照する等して説明する。なお、本発明は、実施形態に限定されないことはいうまでもない。
【0018】
本発明の実施形態に係る移動体制御システムは、移動体として飛行体、ロックボルトが設けられる構造物として、掘削工事中のトンネルに適用されたものである。
【0019】
飛行体は、無人飛行体、いわゆるドローンであり、所望の飛行経路を自律して飛行が可能なものである。飛行体によってトンネル内の状態、例えば、切羽の状態や周壁の状態を撮像するなどして確認するために用いられる
【0020】
図1は、移動体制御システムの全体概要を説明するための図である。移動体制御システム1は、例えば、ロックボルト打設装置2と、サーバ3と、ユーザ端末4と、飛行体5とを含む。ロックボルト打設装置2、サーバ3、ユーザ端末4、および飛行体5は、ネットワークNを介して互いに接続される。したがって、ロックボルト打設装置2、サーバ3、ユーザ端末4、および飛行体5は、ネットワークNを介して互いに各種データを送受信することができる。ネットワークNは、例えば、インターネット回線である。
【0021】
図2は、ロックボルト打設装置2を説明するための図である。ロックボルト打設装置2は、トンネルの切羽Kの後方において周壁Hに対し、複数のロックボルトRを設置するための装置である。
図2の一点鎖線による直線および十字は、ロックボルトの位置を示している。
【0022】
ロックボルト打設装置2は、走行体に複数のブームを備えるいわゆるロックボルト打設専用機である。ロックボルト打設装置2は、例えば、複数のうちの一つのブーム21にロックボルトを設置する機構である穿孔機構と、グラウト充填機構と、挿入機構を備えている。
【0023】
穿孔機構は、周壁Hに対してロックボルトを挿通する孔を穿孔するためのものであり、穿孔ビット22と、ドリフタ23とを備える。
グラウト充填機構は、ロックボルトを挿通する孔にモルタルやセメントミルクなどのグラウトを充填するためのものである。
挿入機構は、ロックボルトを挿通する孔に挿入するためのものである。
【0024】
ロックボルト打設装置2が備える制御装置(不図示)は、例えば、ブーム21、穿孔ビット22、ドリフタ23などの各機構の稼働する際の位置情報の取得などによって、周壁Hに設置されたロックボルトの位置を示す情報であるロックボルト位置情報を取得することができる。
【0025】
ロックボルト位置情報は、例えば、トンネルの起点の所定の位置に原点を有する座標系(トンネル座標系)における位置を示す情報である。ロックボルト位置情報には、ロックボルトの軸線方向を表す方向角などのも含むようにしても良い。
【0026】
ロックボルト位置情報は、例えば、ロックボルト打設装置2に設けられた基準点に基づいて取得される。ロックボルト打設装置2に設けられた基準点のトンネル座標系における位置は、例えば、測量によって与えられる。
【0027】
ロックボルト位置情報は、複数設置されたロックボルトRから一のロックボルトRを特定することが可能な固有の識別情報、すなわちロックボルト識別情報(ID(identification))に紐づけられて、ロックボルト情報として取得され、図示しない記憶手段に記憶される。
【0028】
ロックボルト打設装置2は、従来公知の構成が採用可能である。
【0029】
図3は、トンネル座標系を説明するための図である。トンネル座標系では、例えば、トンネルの奥行方向(トンネル軸方向)がX軸、X軸に直交する水平軸がY軸、X軸およびY軸に直交する軸がZ軸である。
【0030】
ロックボルト位置情報は、トンネル座標系における座標値で表される。また、ロックボルトの軸線方向を表す方向角を含む場合には、トンネル座標系における例えば単位ベクトルの形式で表される。なお、トンネル座標系でなく、ロックボルト位置情報は、緯度、経度、および高度など他の座標系によって表されてもよい。
【0031】
図4は、トンネルの周壁Hに設けられたロックボルトRの一例の斜視図である。ロックボルトRは、周壁Hの表面に位置するベアリングプレートBPを境として周壁Hから地盤にかけては埋設され、トンネル空間にかけて露出した状態で設けられる。
【0032】
ロックボルト位置情報は、例えば、ロックボルトの軸心線上であってトンネルの周壁Hとの交点とされ、RPA(RX、RY、RZ)で表される。また、ロックボルトの軸線方向を表す方向角は、当該交点からの単位ベクトルとして、RPB(Rθ)として表される。
なお、従来公知のロックボルト打設装置2が直接に取得するロックボルト位置情報が、このようなロックボルト位置情報ではない場合には、直接取得したロックボルト位置情報に基づいて演算などをして取得するようにしても良い。
ロックボルト位置情報のロックボルトの軸心線上であってトンネルの周壁Hとの交点RPAは、例えば、穿孔機構の穿孔ビット22がトンネルの周壁Hの表面に位置し穿孔を開始するときの穿孔ビット22の位置に基づいて取得される。また、ロックボルトの軸線方向を表す方向角RPB(Rθ)は、例えば、上記交点RPAと、穿孔機構の穿孔ビット22がロックボルト挿通孔の終端に位置し穿孔が終了したときの穿孔ビット22の位置とに基づいて取得される。
また、取得されるロックボルト位置情報として、ロックボルトの穿孔機構における作業によって取得される位置情報であっても良いし、より正確なものが要求される場合などでは、ロックボルトの挿入機構における作業によって取得される位置情報であっても良い。
【0033】
図5は、サーバ3のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。サーバ3は、例えば、ハードウェアプロセッサ301と、バス302と、ROM(Read Only Memory)303と、RAM(Random Access Memory)304と、不揮発性メモリ305と、通信装置306と、入出力装置307とを備える。
【0034】
ハードウェアプロセッサ301は、サーバ3のシステムプログラムに従ってサーバ3全体を制御するプロセッサである。ハードウェアプロセッサ301は、バス302を介してROM303に格納されたシステムプログラムなどを読み出す。ハードウェアプロセッサ301は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、または電子回路である。
【0035】
バス302は、サーバ3内の各ハードウェアを互いに接続する通信路である。サーバ3の各ハードウェアはバス302を介してデータをやり取りする。
【0036】
ROM303は、システムプログラムなどを記憶する記憶装置である。ROM303は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【0037】
RAM304は、各種データを一時的に格納する記憶装置である。RAM304は、ハードウェアプロセッサ301が各種データを処理するための作業領域として機能する。
【0038】
不揮発性メモリ305は、サーバ3の電源が切られた状態でもデータを保持する記憶装置である。不揮発性メモリ305は、例えば、後述する飛行体5のフライトプランを記憶する。不揮発性メモリ305は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。不揮発性メモリ305は、例えば、SSD(Solid State Drive)で構成される。
【0039】
通信装置306は、ネットワークNを介して、ロックボルト打設装置2、ユーザ端末4および飛行体5と通信するための装置である。サーバ3は、通信装置306を用いて各種データを送受信する。
【0040】
入出力装置307は、サーバ3に対して各種情報の入出力を行うための装置である。入出力装置307は、例えば、タッチパネルである。入出力装置307は、オペレータ等の入力操作に基づいて、各種データをサーバ3内に入力する。また、入出力装置307は、サーバ3内における各種情報処理の結果を表示画面に表示させる。
【0041】
図6は、ユーザ端末4のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。ユーザ端末4は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、ノートパソコンなどである。ユーザ端末4は、例えば、ハードウェアプロセッサ401と、バス402と、ROM403と、RAM404と、不揮発性メモリ405と、通信装置406と、入出力装置407とを備える。
【0042】
ハードウェアプロセッサ401は、ユーザ端末4のシステムプログラムに従ってユーザ端末4全体を制御するプロセッサである。ハードウェアプロセッサ401は、バス402を介してROM403に格納されたシステムプログラムなどを読み出す。ハードウェアプロセッサ401は、例えば、CPU、または電子回路である。
【0043】
バス402は、ユーザ端末4内の各ハードウェアを互いに接続する通信路である。ユーザ端末4内の各ハードウェアはバス402を介してデータをやり取りする。
【0044】
ROM403は、ユーザ端末4のシステムプログラムなどを記憶する記憶装置である。ROM403は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【0045】
RAM404は、各種データを一時的に格納する記憶装置である。RAM404は、ハードウェアプロセッサ401が各種データを処理するための作業領域として機能する。
【0046】
不揮発性メモリ405は、ユーザ端末4の電源が切られた状態でもデータを保持する記憶装置である。不揮発性メモリ405は、例えば、NAND型フラッシュメモリである。不揮発性メモリ405は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。
【0047】
通信装置406は、ネットワークNを介して、サーバ3と通信するための装置である。また、通信装置406は、ロックボルト打設装置2および飛行体5と通信するための機能を有する。ユーザ端末4は、通信装置406を用いて、サーバ3、およびロックボルト打設装置2および飛行体5との間で各種データを送受信する。
【0048】
入出力装置407は、各種情報の入出力を行うための装置である。入出力装置407は、例えば、タッチパネルである。入出力装置407は、オペレータ等の入力操作に基づいて、各種データをユーザ端末4内に入力する。また、入出力装置407は、ユーザ端末4内における各種情報処理の結果を表示画面に表示させる。
【0049】
図7は、飛行体5のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。飛行体5は、バッテリ501と、バス502と、ハードウェアプロセッサ503と、メモリ504と、モータ制御回路505と、モータ506と、センサ507と、通信装置508、入出力装置509、とを備える。
【0050】
バッテリ501は、飛行体5の各部に電力を供給する。バッテリ501は、例えば、リチウムイオンバッテリである。
【0051】
バス502は、飛行体5内の各ハードウェアを互いに接続する通信路である。飛行体5内の各ハードウェアはバス502を介してデータをやり取りする。
【0052】
ハードウェアプロセッサ503は、制御プログラムに従って、飛行体5全体を制御する。ハードウェアプロセッサ503は、フライトコントローラとして機能する。ハードウェアプロセッサ503は、例えば、CPUである。
【0053】
メモリ504は、各種プログラム、データなどを記憶する記憶装置である。メモリ504は、例えば、飛行体5全体を制御するための制御プログラムを記憶する。メモリ504は、例えば、ROM、RAM、SSDである。
【0054】
モータ制御回路505は、モータ506を制御するための電子回路である。モータ制御回路505は、ハードウェアプロセッサ503からの制御指令を受けてモータ506を駆動制御する。
【0055】
モータ506は、モータ制御回路505によって制御される。モータ506は回転軸に固定されたプロペラを回転させる。
図7には1つのモータ506が図示されているが、飛行体5は、例えば、4つのモータ506を備え、モータ制御回路505は、各モータ506を制御して飛行体5を飛行させる。
【0056】
センサ507は、例えば、イメージセンサ、測距センサである。センサ507は、電子コンパス、および加速度センサを含んでいてもよい。
【0057】
イメージセンサは、例えば、トンネルの周壁Hに設けられるマーカを撮像する。また、イメージセンサは、トンネル内部の状態確認をするための画像を撮像する。イメージセンサは、例えば、CMOSイメージセンサ、CCDイメージセンサである。
【0058】
測距センサは、飛行体5とトンネルの周壁Hなどとの間の距離を測定するセンサである。測距センサは、例えば、LiDAR(Light Detection And Ranging)センサ、ミリ波レーダセンサである。電子コンパスは、地球の磁気を検知して飛行体5の向きを取得するセンサである。
【0059】
通信装置508は、無線通信によってサーバ3やユーザ端末4と通信を行う。通信装置508は、例えば、無線LAN、Wi-Fi、Bluetoothを用いてサーバ3やユーザ端末4と通信する。通信装置508は、ネットワークNを介して、通信してもよい。通信装置508は、ロックボルト打設装置2と通信を行ってもよい。
【0060】
入出力装置509は、例えば飛行していないときなどに、飛行体5に対して各種情報の入出力を行うための装置である。入出力装置509を設けなくても良い。
【0061】
図8は、サーバ3の機能の一例を示すブロック図である。サーバ3は、例えば、入出力部310、通信部311、ロックボルト情報記憶部312、紐付ロックボルト指定部313、ロックボルト情報取得部314、マーカ情報記憶部315、フライトプラン記憶部316、マーカ識別情報指定部317、マーカ識別情報取得部318、ロックボルトマーカ紐付部319、オフセット情報取得部320、マーカ位置情報算出部321、フライトプラン選択部322を備える。
【0062】
入出力部310、通信部311、紐付ロックボルト指定部313、ロックボルト情報取得部314、マーカ識別情報指定部317、マーカ識別情報取得部318、ロックボルトマーカ紐付部319、オフセット情報取得部320、マーカ位置情報算出部321、フライトプラン選択部322は、例えば、ハードウェアプロセッサ301が、ROM303に記憶されたシステムプログラム、および不揮発性メモリ305に記憶された各種データを用いて演算処理をすることにより実現される。ロックボルト情報記憶部312、マーカ情報記憶部315、フライトプラン記憶部316は、例えば、各情報が不揮発性メモリ305に記憶されることにより実現される。
【0063】
入出力部310は、ディスプレイ等の出力装置や、マウス、キーボード、タッチパッド等の入力装置が接続される接続部で、各種データが入出力される。
【0064】
通信部311は、サーバ3を、有線又は無線通信を介してネットワークNに接続する。これにより、サーバ3は、ロックボルト打設装置2、ユーザ端末4及び飛行体5とそれぞれ接続され、これらとの間でデータの送受信が可能となる。
【0065】
ロックボルト情報記憶部312は、ロックボルト打設装置2によって取得された周壁Hに埋め込まれた複数のロックボルトRの位置を示す情報を含むロックボルト情報RIを記憶する。
【0066】
ロックボルト情報記憶部312は、例えば、ネットワークNによってロックボルト打設装置2から通信部311を介してロックボルト情報RIを受け取り記憶する。ロックボルト情報記憶部312は、ロックボルト打設装置2からのロックボルト情報RIが記憶されたUSB(Universal Serial Bus)メモリなどから入出力部310を介してロックボルト情報RIを受け付け記憶してもよい。
【0067】
図9は、ロックボルト情報記憶部312に記憶されるロックボルト情報RIの一例を示す図である。
ロックボルト情報RIは、ロックボルト識別情報RIDとロックボルト識別情報RIDに紐付けされたロックボルト位置情報とを備えたデータ群である。
【0068】
ロックボルト識別情報RIDは、複数設置されたロックボルトRから一のロックボルトRを特定することが可能な固有の識別情報である。
ロックボルト識別情報RIDは、アルファベットの「R」と数字からなる。
【0069】
ロックボルト位置情報は、トンネル座標系におけるロックボルトRの位置を示す情報に加えて、ロックボルトRの軸線方向を示す情報も含んでいる。
【0070】
ロックボルトの位置を示す情報は、ロックボルトの軸心線上であってトンネルの周壁Hとの交点RPAとされ、X座標の位置、Y座標の位置およびZ座標の位置をそれぞれ示すRPA(RX、RY、RZ)で表され、ロックボルトの軸線方向を示す方向角は、当該交点からの単位ベクトルRPBとして、RPB(Rθ)として表される(
図4)。
【0071】
具体的には、ロックボルト識別情報R1には、ロックボルト位置情報(RX1、RY1、RZ1)、Rθ1が対応付けられる。同様に、ロックボルト識別情報R2には、ロックボルト位置情報(RX2、RY2、RZ2)、Rθ2が対応付けられる。同様に、ロックボルト識別情報R3には、ロックボルト位置情報(RX3、RY3、RZ3)、Rθ3が対応付けられる。その他のロックボルト識別情報についても同様にロックボルト位置情報が対応付けられる。
ここで、
図8の説明に戻る。
【0072】
紐付ロックボルト指定部313は、マーカに紐付けるロックボルトを指定する。ここで、マーカについて説明する。
【0073】
マーカは、トンネル内の飛行経路に沿って複数配置される。マーカは、いわゆるARマーカであって飛行体5が識別情報を判定するため標識が表示されている。標識には、識別情報の判定以外の図柄、文字、数字のいずれかが含まれていてよい。マーカは、例えば、2次元コードが図示されたプラスチックのシートであっても良い。
【0074】
マーカは、トンネルの周壁Hに設置される複数のロックボルトRのうちいずれかのロックボルトに対応付けて設けられる。1つのロックボルトに対しては1つのマーカが対応付けて設けられる。
【0075】
紐付ロックボルト指定部313は、マーカに紐付けるロックボルトRをロックボルト情報記憶部312に記憶されたロックボルト情報RIから指定する。
紐付ロックボルト指定部313は、例えば、ユーザのサーバ3の入出力装置307の操作によって入出力部310からの紐づけるロックボルトRを指定するための信号に基づいてマーカに紐付けるロックボルトRを指定する。また、例えば、ユーザのユーザ端末4の入出力装置407の操作によって受信した通信部311からの紐づけるロックボルトRを指定するための信号に基づいてマーカに紐付けるロックボルトRを指定する。
【0076】
紐付ロックボルト指定部313は、指定されたロックボルト識別情報RIDをキーとして、ロックボルト情報記憶部312に記憶されたロックボルト情報RIから対応するロックボルト識別情報RIDおよびロックボルト位置情報RPA、RPBを抽出して指定されたロックボルト情報RIのデータ群を作成する。
【0077】
紐付ロックボルト指定部313は、例えば、ユーザが紐づけるロックボルトRとして、ロックボルト識別情報RIDがR1、R101、R201、R301・・・のものを指定し、対応するロックボルト位置情報RPA、RPBを抽出してロックボルト情報RIのデータ群を作成する。
【0078】
ロックボルト情報取得部314は、紐付ロックボルト指定部313が作成したロックボルト情報RIのデータ群を取得する。
【0079】
図10は、ロックボルト情報取得部314が取得したマーカに紐づけるために指定されたロックボルト情報RIの一例を示すものである。
【0080】
ロックボルト識別情報R1には、ロックボルト位置情報(RX1、RY1、RZ1)、Rθ1が対応付けられる。ロックボルト識別情報R101には、ロックボルト位置情報(RX101、RY101、RZ101)、Rθ101が対応付けられる。ロックボルト識別情報R201には、ロックボルト位置情報(RX201、RY201、RZ201)、Rθ201が対応付けられる。ロックボルト識別情報R301には、(RX301、RY301、RZ301)、Rθ301が対応付けられる。その他の指定されたロックボルト識別情報についても同様にロックボルト位置情報が対応付けられる。
【0081】
マーカに紐づけるために指定されたロックボルト情報RIは、ロックボルト情報記憶部312に記憶させても良い。
ここで、
図8の説明に戻る。
【0082】
マーカ情報記憶部315は、マーカに関する情報であるマーカ情報MIを記憶する。
マーカ情報記憶部315は、例えば、ユーザ端末4の入力によってネットワークNにより通信部311を介してマーカ情報MIを受け取り記憶する。マーカ情報記憶部315は、マーカ情報MIが記憶されたUSB(Universal Serial Bus)メモリ又は入出力装置307への入力などから入出力部310を介してマーカ情報MIを受け付け記憶してもよい。
【0083】
図11は、マーカ情報記憶部315に記憶されるマーカ情報MIの一例を示す図である。
マーカ情報MIは、複数のマーカから一のマーカを特定することが可能な固有の識別情報、すなわちマーカ識別情報MIDを有する。マーカ識別情報MIDは、例えば、アルファベット「M」と数値との組み合わせからなるデータ群である。
【0084】
マーカ情報記憶部315に記憶されるマーカ情報MIには、マーカ識別情報MIDと飛行体5がマーカ識別情報MIDを判定するために標示された標識(例えば画像)との対応関係も含まれている(不図示)。
【0085】
マーカ情報記憶部315に記憶されるマーカ情報MIには、ロックボルトRに紐づけて設けられないマーカのマーカ情報MIが含まれていても良い。
例えば、マーカがあらかじめ20枚用意されており、そのうちの10枚をロックボルトRに紐づける場合であっても、20枚分のマーカ情報MIをマーカ情報記憶部315に記憶させても良い。
【0086】
また、マーカ情報MIは、マーカ識別情報MID以外の情報をマーカ識別情報MIDに対応付けて含むようにしても良い。
ここで、
図8の説明に戻る。
【0087】
フライトプラン記憶部316は、飛行体5の飛行経路を指定するフライトプランを記憶する。フライトプラン記憶部316は、飛行経路が互いに異なる複数のフライトプランを記憶してもよい。
【0088】
フライトプラン記憶部316は、例えば、ユーザ端末4の入力によってネットワークNにより通信部311を介してフライトプランを受け取り記憶する。フライトプラン記憶部316は、フライトプランが記憶されたUSB(Universal Serial Bus)メモリ又は入出力装置307への入力などから入出力部310を介してフライトプランを受け付け記憶してもよい。
【0089】
図12は、フライトプラン記憶部316に記憶されるフライトプランの一例を示す図である。フライトプランには、フライトプラン番号、初期マーカ識別情報SMID、および飛行経路を示すマーカ識別情報MIDが含まれる。
【0090】
フライトプラン番号は、フライトプランを識別するための各フライトプランに固有の番号である。フライトプラン番号FPは、例えば、アルファベット「FP」と数字で表される。
【0091】
初期マーカ識別情報SMIDは、飛行体5を飛行させるときに最初に読み込まれるマーカMのマーカ識別情報である。初期マーカ識別情報SMIDとフライトプラン番号FPとは、1つのセットを形成している。すなわち、1つのフライトプランには、1つの初期マーカ識別情報SMIDが関連付けられている。
【0092】
初期マーカが、飛行体5のセンサ507によって読み込まれると、初期マーカ識別情報SMIDに対応するフライトプランが選択される。
図12に示す例では、初期マーカ識別情報SMIDが「SM1」の初期マーカが飛行体5のセンサ507によって読み込まれると、飛行体5の飛行制御に用いられるフライトプランとして、フライトプラン番号が「FP1」のフライトプランが選択されるものとなっている。
【0093】
初期マーカ識別情報SMIDには、飛行体5に対する飛行指令が対応付けられている。飛行指令は、次のマーカの方向、次のマーカまでの距離、飛行高度、および周壁Hからの距離をそれぞれ指定する指令を含む。
【0094】
図12の例では、初期マーカ識別情報SMID「SM1」には、次のマーカの方向、次のマーカまでの距離、飛行高度、および周壁からの距離をそれぞれ指定する指令として、「UP」、「6m」、「6m」および「5m」が含まれる。つまり、初期マーカ識別情報SMID「SM1」の初期マーカは、飛行体5に対し、上方に向けて飛行高度が6mまで、かつ、周壁Hからの距離が5mの位置の次のマーカまで飛行することを指令する。
【0095】
フライトプランには、飛行経路を示すマーカMのマーカ識別情報MIDが含まれる。
図12の例では、「M1」、「M2」、「M3」、「M4」などのマーカ識別情報MIDが順に記憶されている。すなわち、このフライトプランは、「M1」、「M2」、「M3」、「M4」などのマーカMによって指定される経路に沿って飛行体5を飛行させるフライトプランである。
【0096】
各マーカ識別情報MIDには、飛行体5に対する飛行指令が対応付けられている。飛行指令は、次のマーカの方向、次のマーカまでの距離、飛行高度、および周壁からの距離をそれぞれ指定する指令を含む。
【0097】
マーカ識別情報MID「M1」には、次のマーカの方向、次のマーカまでの距離、飛行高度、および周壁からの距離をそれぞれ指定する指令として、「East」、「20m」、「6m」および「5m」が含まれる。つまり、マーカ識別情報MID「M1」のマーカMは、飛行体5に対し、東に向けて次のマーカまで20m、飛行高度を6m、周壁Hからの距離を5mで飛行することを指令する。
【0098】
マーカ識別情報MIDが「M2」、「M3」、「M4」などにも同様に、次のマーカの方向、次のマーカまでの距離、飛行高度、および周壁からの距離をそれぞれ指定する指令として、「East」、「20m」、「6m」および「5m」が含まれる。つまり、マーカ識別情報MIDが「M2」、「M3」、「M4」のマーカMはそれぞれ、飛行体5に対し、東に向けて次のマーカまで20m、飛行高度を6m、周壁Hからの距離を5mで飛行することを指令する。
【0099】
フライトプランには、マーカ識別情報MIDが含まれている。このような場合、フライトプランは、マーカ情報MIであるマーカ識別情報MIDを含むデータ群であるともいえる。よって、フライトプランを記憶するフライトプラン記憶部316は、マーカ情報MIを記憶するマーカ情報記憶部315に相当する。
【0100】
フライトプラン記憶部316に記憶されたフライトプランに含まれるマーカ識別情報MIDをそのままマーカ情報記憶部315に記憶されたマーカ情報MIとして用いるようにしても良い。
ここで、
図8の説明に戻る。
【0101】
マーカ識別情報指定部317は、ロックボルトRに紐付けるマーカをマーカ情報記憶部315に記録されたマーカ情報MIから指定する。
マーカ識別情報指定部317は、例えば、ユーザのサーバ3の入出力装置307の操作によって入出力部310からの紐づけるマーカMを指定するための信号に基づいてロックボルトRに紐付けるマーカを指定する。また、例えば、ユーザのユーザ端末4の入出力装置407の操作によって受信した通信部311からの紐づけるマーカMを指定するための信号に基づいてロックボルトRに紐付けるマーカMを指定する。
【0102】
マーカ識別情報指定部317は、指定されたマーカ識別情報MIDをキーとして、マーカ情報記憶部315に記憶されたマーカ情報MIから対応するマーカ識別情報MIDを抽出して指定されたマーカ情報MIのデータ群を作成する。
【0103】
マーカ識別情報指定部317は、例えば、ユーザが紐づけるマーカMとして、マーカ識別情報MIDがM1、M2、M3・・・M10・・・のものを指定し、対応するマーカ識別情報MIDを抽出してマーカ情報MIのデータ群を作成する。
【0104】
マーカ識別情報取得部318は、マーカ識別情報指定部317が作成したマーカ情報MIのデータ群を取得する。マーカ識別情報取得部318が取得したマーカ情報MIのデータ群の一例は、
図11に示すようなマーカ情報MIと同様である。
【0105】
ロックボルトRに紐づけるために指定されたマーカ情報MIは、マーカ情報記憶部315に記憶させても良い。
ここで、
図8の説明に戻る。
【0106】
ロックボルトマーカ紐付部319は、ロックボルト情報取得部314に取得されたロックボルト情報RIと、マーカ識別情報取得部318に取得されたマーカ情報MIとを紐付ける。
具体的には、ロックボルトマーカ紐付部319は、指定されたマーカ識別情報MIDごとに指定されたロックボルト識別情報RIDを紐付けてデータ群を作成する。
【0107】
図13は、ロックボルトマーカ紐付部319によって紐づけて作成されたデータ群の一例を示す図である。
マーカ識別情報MIDにロックボルト識別情報RIDがそれぞれ対応付けられている。
【0108】
マーカ識別情報「M1」には、ロックボルト識別情報「R1」が対応付けられている。マーカ識別情報「M2」乃至「M10」には、ロックボルト識別情報「R101」乃至「R901」が順に対応付けられている。以降も同様に対応付けられている。
【0109】
ロックボルト情報RIに紐づけられたマーカ情報MIは、マーカ情報記憶部315に記憶させても良い。例えば、マーカ情報記憶部315に記憶されているマーカ情報MIに紐づけられたロックボルト情報RIを関連付けて記憶させても良い。
【0110】
ロックボルト情報RIに紐づけられたマーカ情報MIは、フライトプラン記憶部316に記憶させても良い。例えば、フライトプラン記憶部316に記憶されているフライトプランに含まれているマーカ情報MIに紐づけられたロックボルト情報RIを関連付けて記憶させても良い。
ここで、
図8の説明に戻る。
【0111】
オフセット情報取得部320は、ロックボルトマーカ紐付部319が紐付けたロックボルトRとマーカMとの間の位置関係を示すオフセット情報OIを取得する。
【0112】
オフセット情報OIを取得するには、例えば、ユーザがマーカMを当該マーカMに紐付けられたロックボルトRが設置された近くの周壁Hに設置した後、スケールなどで実測を行った後に取得される。
【0113】
マーカMの周壁Hへの設置の際には、ロックボルトマーカ紐付部319によって紐づけて作成されたデータ群、例えば、マーカ識別情報MIDにロックボルト識別情報RIDがそれぞれ対応付けられたもの(
図13)を、サーバ3の入出力装置307から出力して、または、サーバ3の通信装置306から受信してユーザ端末4の入出力装置407から出力して、それを参照しながら設置することができる。
【0114】
オフセット情報取得部320は、例えば、ユーザのユーザ端末4の入力によってネットワークNにより通信部311を介してオフセット情報OIを取得する。また、ユーザのサーバ3の入出力装置への入力による入出力部310を介してオフセット情報OIを取得しても良い。
【0115】
オフセット情報OIは、ロックボルトRと、当該ロックボルトRに対応付けて設けられるマーカMとの間の位置関係を示す情報である。
オフセット情報OIは、例えば、ロックボルトRのオフセットの基準となる点とマーカのオフセットの基準となる点との位置関係を示すもので、X軸方向の離間距離(X軸オフセット値OX)、Y軸方向の離間距離(Y軸オフセット値OY)、およびZ軸方向の離間距離(Z軸オフセット値OZ)で表される。また、オフセット情報には、ロックボルトRの軸線方向の方向角とマーカMの面が向く方向(面向き)の方向角との位置関係を示す情報、例えば単位ベクトルの差(方向角オフセット値)を含んでも良い。
【0116】
ロックボルトRのオフセットの基準となる点は、ロックボルト位置情報であり、例えば、ロックボルトRの軸心線上であってトンネルの周壁Hとの交点RPA(RX、RY、RZ)である(
図4を参照)。
マーカMのオフセットの基準となる点は、例えばマーカの表面の中心点MPである。
【0117】
図14は、ロックボルトRと紐付けられたマーカMとの位置関係の一例を示す図である。ロックボルト識別情報RIDとしてR1が付与されたロックボルトR1とマーカ識別情報MIDとしてM1が付与されたマーカM1との位置関係が示されている。
【0118】
マーカM1の基準点(マーカの表面の中心点MP)は、ロックボルトR1の基準点(ロックボルトR1の軸心線上であってトンネルの周壁Hとの交点RPA)からX軸オフセット値OX1、Z軸オフセット値OZ1で設けられている。また、
図14に示されていないが、マーカM1の基準点MPは、ロックボルトR1の基準点RPAからY軸オフセット値OY1で設けられている。
【0119】
マーカMはトンネルの周壁Hに設けられているので、マーカM1がトンネルの略鉛直の周壁Hに設けられたロックボルトR1付近に設ける場合には、Y軸オフセット値OY1を0として設定しても良い。
なお、マーカMは紐付けられたロックボルトRの近くに設けられるので、利用上支障がない場合には、マーカMの面向きの方向角は、ロックボルトRの軸線方向の方向角と同じとして、方向角オフセット値を0としても良い。
【0120】
また、マーカMの基準点をロックボルトRの基準点に一致させてマーカMを設置する場合(マーカMの基準点がマーカMの中心であってロックボルトRがマーカMを貫通して設けられる場合など)には、すべてのオフセット値を0に設定すれば良い。
さらに、マーカMの基準点をロックボルトRの基準点から離間させてマーカMを設置する場合においても、利用上支障がない場合には、すべてのオフセット値を0に設定すれば良い。
【0121】
図15は、オフセット情報取得部320が取得したオフセット情報OIの一例を示す図である。
オフセット情報OIは、オフセット情報の識別情報ごとに紐付けられたマーカMとロックボルトRについてのオフセット値を備える。
【0122】
オフセット情報OIは、オフセット識別情報OID、マーカ識別情報MID、ロックボルト識別情報RID、X軸オフセット値OX、Y軸オフセット値OY、Z軸オフセット値OZを備えている。なお、方向角オフセット値は0としているので、設けられていない。
【0123】
オフセット情報O1には、マーカ識別情報M1、ロックボルト識別情報R1、X軸オフセット値OX1、Y軸オフセット値OY1、Z軸オフセット値OZ1が対応付けられる。以下同様に、オフセット情報O2、O3・・・O10には、マーカ識別情報M2、M3・・・M10、ロックボルト識別情報R101、R201・・・R901、X軸オフセット値OX2、OX3・・・OX10、Y軸オフセット値OY2、OY3・・・OY10、Z軸オフセット値OZ2、OZ3・・・OZ10が対応付けられる。以降も同様に対応付けられる。
【0124】
マーカ情報MIに紐づけられたオフセット情報OIは、マーカ情報記憶部315に記憶させても良い。例えば、マーカ情報記憶部315に記憶されているマーカ情報MIに紐づけられたオフセット情報OIを関連付けて記憶させても良い。
【0125】
マーカ情報MIに紐づけられたオフセット情報OIは、フライトプラン記憶部316に記憶させても良い。例えば、フライトプラン記憶部316に記憶されているフライトプランに含まれているマーカ情報MIに紐づけられたオフセット情報OIを関連付けて記憶させても良い。
ここで、
図8の説明に戻る。
【0126】
マーカ位置情報算出部321は、ロックボルト情報取得部314が取得したロックボルト情報RIに基づいて、ロックボルトRに対応付けて設けられるマーカMの位置を示す情報であるマーカ位置情報を算出する。
【0127】
具体的には、マーカ位置情報算出部321は、ロックボルト情報取得部314が取得したロックボルト情報RIのロックボルト位置情報(RX、RY、RZ)、Rθ(
図10)とオフセット情報取得部320が取得したオフセット情報OI(
図15)とを加算してマーカ位置情報を算出する。
【0128】
図16は、マーカ位置情報算出部321が算出して作成したマーカMの位置を示す位置情報が含まれるマーカ情報MIの一例を示す図である。
【0129】
マーカ情報MIは、マーカ識別情報MIDごとに、紐付けされたロックボルト識別情報RID、マーカ位置情報としてX座標値MX、Y座標値MY、Z座標値MZ及び面向きの方向角Mθが対応付けられている。
【0130】
マーカ識別情報M1には、ロックボルト識別情報R1が紐づけられているので、マーカ位置情報としてX座標値MX1は、ロックボルト識別情報R1の位置を示すX座標RX1にX軸オフセット値OX1が加算されて算出される。Y座標値MY1、Z座標値MZ1についても同様に、Y座標RY1にY軸オフセット値OY1が、Z座標RZ1にZ軸オフセット値OZ1が加算されて算出される。面向きの方向角Mθ1については、オフセット値が0であるので、ロックボルトR1の軸線方向を示す方向角Rθ1がそのまま反映される。以下マーカ識別情報M2、M3・・・M10・・・についても同様に算出される。
【0131】
マーカ位置情報が算出されたマーカ情報MIは、マーカ情報記憶部315に記憶させても良い。例えば、マーカ情報記憶部315に記憶されているマーカ情報MIにマーカ位置情報を関連付けて記憶させても良い。
【0132】
マーカ位置情報が算出されたマーカ情報MIは、フライトプラン記憶部316に記憶させても良い。例えば、フライトプラン記憶部316に記憶されているフライトプランに含まれているマーカ情報MIにマーカ位置情報を関連付けて記憶させても良い。
ここで、
図8の説明に戻る。
【0133】
フライトプラン選択部322は、フライトプラン記憶部316に記憶されたフライトプランから1つのフライトプランを選択し飛行体5に送信する。
【0134】
例えば、飛行体5のセンサ507によって初期マーカSMが読み込まれ、当該初期マーカSMに係る初期マーカ識別情報SMIDに対応するフライトプラン番号のフライトプランFPの要求信号が通信部311を介して受信された場合、対応するフライトプラン番号のフライトプランFPを選択して、飛行体5に送信する。または、ユーザのサーバ3もしくはユーザ端末4の操作によって発せられたフライトプランFPのフライトプラン番号を要求する信号が通信部311を介して受信された場合、対応するフライトプラン番号のフライトプランFPを選択して、飛行体5に送信するようにしても良い。
【0135】
フライトプラン選択部322は、マーカ位置情報が反映されたフライトプランFPを選択し送信することができるため、マーカ情報を選択し送信するマーカ位置情報選択送信部に相当する。
【0136】
図17は、ユーザ端末4の機能の一例を示すブロック図である。ユーザ端末4は、入出力部410と、通信部411とを備える。入出力部410および通信部411は、例えば、ハードウェアプロセッサ401が、ROM403に記憶されたシステムプログラム、および不揮発性メモリ405に記憶された各種データを用いて演算処理をすることにより実現される。
【0137】
入出力部410は、ディスプレイ等の出力装置や、マウス、キーボード、タッチパッド等の入力装置が接続される接続部で、各種データが入出力される。
【0138】
通信部411は、ユーザ端末4を、有線又は無線通信を介してネットワークNに接続する。これにより、ユーザ端末4は、ロックボルト打設装置2、サーバ3及び飛行体5とそれぞれ接続され、これらとの間でデータの送受信が可能となる。
【0139】
図18は、飛行体5の機能の一例を示すブロック図である。飛行体5は、入出力部510、通信部511、マーカ情報記憶部512と、フライトプラン記憶部513、制御部514、マーカ画像取得部515、マーカ識別情報判定部516、マーカ位置取得部517、飛行体位置特定部518、センサ情報取得部519、センサ情報記憶部520、センサ情報送信部521を備える。
【0140】
入出力部510、通信部511、制御部514、マーカ画像取得部515、マーカ識別情報判定部516、マーカ位置取得部517、飛行体位置特定部518、センサ情報取得部519、センサ情報送信部521は、例えば、ハードウェアプロセッサ503が、メモリ504に記憶された制御プログラム、および各種データを用いて演算処理をすることにより実現される。マーカ情報記憶部512と、フライトプラン記憶部513、センサ情報記憶部520は、例えば、マーカ情報、フライトプラン、センサ情報がメモリ504に記憶されることにより実現される。
【0141】
入出力部510は、例えばメンテナンスなど飛行していないときに、ディスプレイ等の出力装置や、マウス、キーボード、タッチパッド等の入力装置が接続される接続部で、各種データが入出力される。なお、入出力部は設けられなくても良い。
【0142】
通信部511は、飛行体5を、有線又は無線通信を介してネットワークNに接続する。これにより、飛行体5は、ロックボルト打設装置2、サーバ3及びユーザ端末4とそれぞれ接続され、これらとの間でデータの送受信が可能となる。
【0143】
マーカ情報記憶部512は、サーバ3のマーカ位置情報算出部321が算出したマーカの位置情報が含まれるマーカ情報MI(
図16を参照)を記憶する。
【0144】
マーカ情報記憶部512は、例えば、ネットワークNによってサーバ3から通信部511を介してマーカの位置情報が含まれるマーカ情報MIを受け取り記憶する。マーカ情報記憶部512は、サーバ3からのマーカ情報MIが記憶されたUSB(Universal Serial Bus)メモリなどから入出力部510を介してマーカの位置情報が含まれるマーカ情報MIを受け付け記憶してもよい。
【0145】
マーカ情報記憶部512に記憶されるマーカ情報MIには、マーカ識別情報MIDと飛行体5がマーカ識別情報MIDを判定するために標示された標識(例えば画像)との対応関係も含まれている。
【0146】
フライトプラン記憶部513は、サーバ3のフライトプラン選択部322が選択して送信したフライトプランFPを記憶する。
【0147】
フライトプラン記憶部513は、例えば、ネットワークNによってサーバ3から通信部511を介してフライトプランFPを受け取り記憶する。フライトプラン記憶部513は、サーバ3からのフライトプランFPが記憶されたUSB(Universal Serial Bus)メモリなどから入出力部510を介してフライトプランFPを受け付け記憶してもよい。
【0148】
記憶したフライトプランFPに含まれているマーカ情報MIにサーバ3のマーカ位置情報算出部321が算出したマーカの位置情報が含まれる場合には、フライトプランFPはマーカの位置情報が含まれるマーカ情報のデータ群であるともいえる。よって、このようなフライトプランFPを記憶するフライトプラン記憶部513は、マーカの位置情報が含まれるマーカ情報を記憶するマーカ情報記憶部512に相当する。
【0149】
制御部514は、フライトプラン記憶部513に記憶されたフライトプランFPを取得して、取得したフライトプランFPに基づいて飛行体5の動作を制御する。例えば、
図12に示すフライトプラン番号FP1のフライトプランFPを取得すると、制御部514は、初期マーカ識別情報SMIDが「SM1」の初期マーカ、マーカ識別情報MIDが「M1」、「M2」、「M3」、「M4」などのマーカMによって特定される飛行経路に沿って飛行体5を飛行させる。
【0150】
マーカ画像取得部515は、設置された複数のマーカMのうちの1つのマーカMの画像を取得する。マーカ画像取得部515は、センサ507によって撮像されたマーカMの画像を取得する。
【0151】
マーカ識別情報判定部516は、マーカ画像取得部515が取得したマーカMのマーカ識別情報MIDを判定する。マーカ識別情報判定部516は、マーカ情報記憶部512に記憶された情報に基づいて、マーカ識別情報MIDを判定する。
マーカ識別情報判定部516は、マーカ画像取得部515が取得したマーカMの標識の画像と、マーカ情報記憶部512に記憶されたマーカMの標識の画像とを照合することなどにより、対応するマーカ識別情報MIDを判定する。判定するマーカには初期マーカSMも含まれる。
【0152】
マーカ位置取得部517は、マーカ識別情報判定部516によって判定されたマーカ識別情報MIDに基づいて、対応するマーカMの位置を示すマーカの位置情報を取得する。すなわち、マーカ位置取得部517は、マーカ画像取得部515によって画像が取得されたマーカMの位置を示す情報を取得する。
【0153】
マーカ位置取得部517は、マーカ識別情報判定部516によって判定されたマーカ識別情報MIDに基づいて、マーカ情報記憶部512に記憶されたマーカの位置情報が含まれるマーカ情報MIから対応するマーカの位置情報を取得する。例えば、マーカ識別情報MIDとして「M1」のマーカMの画像が取得されたと判定された場合、マーカ位置取得部517は、対応するマーカM1の位置情報として、(RX1+OX1、RY1+OY1、RZ1+OZ1)、Rθ1を取得する(
図16を参照)。
【0154】
飛行体位置特定部518は、マーカ位置取得部517によって取得されるマーカMの位置を示すマーカの位置情報、およびマーカ画像取得部515によって取得される画像に基づいて、飛行体5の位置を特定する。
【0155】
飛行体位置特定部518は、マーカ画像取得部515によって取得されたマーカMの画像に基づいて、マーカMと飛行体5との位置関係を特定する。
飛行体位置特定部518は、マーカMと飛行体5との位置関係を、例えば、ArUcoライブラリなどを用い、マーカ画像取得部515によって取得されたマーカMの形状およびのマーカMの大きさを解析することにより特定する。
【0156】
例えば、マーカMは、外形が正方形の2次元コードの標識を備えるので、センサ507が左側からマーカMを撮像した場合、マーカ画像取得部515によって取得されるマーカMの形状は、左側の辺を底辺とする台形となる。この場合、飛行体位置特定部518は、この台形の形状によって飛行体5がマーカMの左側にどの程度傾いているのかを特定することができる。また、飛行体位置特定部518は、既知のマーカMの画像の大きさに基づいて飛行体5とマーカMとの間の距離を算出する。
【0157】
マーカMと飛行体5との位置関係は、マーカMに対する飛行体5の位置で表される。マーカMに対する飛行体5の位置は、例えば、マーカMの基準点の位置を原点とする座標系の座標値によって表される。また、マーカMの面向きの方向角に対する飛行体5の傾きについても取得することができる。
【0158】
飛行体位置特定部518は、さらに、マーカ位置取得部517が取得したマーカMの位置情報に基づいて、トンネル座標系における飛行体5の位置を特定する。トンネル座標系における飛行体5の位置は、トンネル座標系におけるマーカMの位置を示す座標値と、マーカMの位置を原点とする座標系における飛行体5の位置を示す座標値とを加算することにより求められる。
【0159】
また、マーカ位置取得部517が取得したマーカMの位置情報にはマーカMの面向きの方向角も含まれているので、トンネル座標系におけるマーカMの面向きの方向角に対する飛行体5の傾きも特定することができる。
【0160】
飛行体位置特定部518は、マーカ画像取得部515がマーカ画像を取得する毎に、トンネル座標系に基づいた飛行体5の位置を特定することができる。すなわち、フライトプランFPに基づいて飛行する際に、マーカMを通過する毎に飛行体5の位置をロックボルトの位置情報から得られる正確なトンネル座標系に基づいて飛行体5の位置を更新していくことができる。
【0161】
飛行体位置特定部518は、マーカ画像を新たに取得しない場合、すなわちマーカMとマーカMとの間を飛行している際には、センサ507により取得した情報などによって自己位置を推定する。
【0162】
センサ情報取得部519は、センサ507によって検出されるセンサ情報を取得する。センサ情報取得部519は、例えば、センサ507が取得する画像を取得する。センサ507は、マーカMが含まれる画像の他に、例えば、トンネルの切羽や周壁Hの画像を取得する。
【0163】
センサ情報取得部519は、飛行体位置特定部518からセンサ情報を取得する時の飛行体5の位置を取得するようにしてもよい。このようにすれば、取得するセンサ情報に取得時の飛行体5の正確な位置を紐付けることができる。例えば、撮像したトンネルの切羽の写真にトンネル座標系における正確な位置情報を紐付けることができる。
【0164】
センサ情報記憶部520は、センサ情報取得部519が取得したセンサ情報を記憶する。センサ情報記憶部520が記憶するセンサ情報には、飛行体位置特定部518から取得したセンサ情報が取得された時の飛行体5の位置情報を含めるようにしても良い。
【0165】
センサ情報送信部521は、センサ情報記憶部520によって記憶されたセンサ情報を通信部511を介して送信する。例えば、センサ情報として記憶された周壁Hの画像を飛行体5の位置情報とともに、サーバ3又はユーザ端末4に送信する。
【0166】
また、センサ情報送信部521は、例えば、飛行体5が飛行していないときに、入出力部510を介して、センサ情報として記憶された切羽Kの画像をUSBメモリに記録するために出力する。
【0167】
以降では、本実施形態の移動体制御システム1で実行される処理の流れの一例を説明する。
各処理は、ユーザのユーザ端末4の入出力装置又はサーバ3の入出力装置への操作によって直接されるか又はネットワークを介して行われるようにしても良いし、自動的に行われるようにしても良い。
【0168】
図19は、本実施形態で実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図19に示すシーケンス図は、サーバ3がマーカMの位置情報が算出されたマーカ情報MIを取得するまでの流れを示している。
【0169】
ロックボルト打設装置2によってロックボルトRを打設する作業が行われる(ステップSA1)。
打設作業では、ロックボルト打設装置2によって、穿孔機構による穿孔作業、グラウト充填機構によるグラウト充填作業、挿入機構によるロックボルトの挿入作業が行われ、トンネルの周壁HにロックボルトRが設置される。
【0170】
打設作業が行われる際に、ロックボルト打設装置2の制御装置によって、各ロックボルトRの位置を示す情報を含む情報が取得される(ステップSA2)。
各ロックボルトRの位置情報は、ロックボルトRの位置を示す情報を含むロックボルト情報RIである(
図9を参照)。
【0171】
次いで、ロックボルト打設装置2からサーバ3にロックボルト情報RIが送信される(ステップSA3)。
【0172】
ロックボルト打設装置2から送信されたロックボルト情報RIは、サーバ3で受信され記憶される(ステップSA4)。
ロックボルト情報RIは、サーバ3の通信部311で受信され、ロックボルト情報記憶部312に記憶される。
【0173】
次に、ロックボルト情報記憶部312に記憶されたロックボルト情報RIに基づいて、各マーカMに紐付けられるロックボルトRが指定される(ステップSA5)。
紐付ロックボルト指定部313によって、ロックボルト情報記憶部312に記憶されたロックボルト情報RIから各マーカMに紐付けられるロックボルトRが指定されたロックボルト情報RIが作成される。
【0174】
次に、紐付ロックボルト指定部313に作成されたロックボルト情報RIが取得される(ステップSA6)。
ロックボルト情報取得部314によって、各マーカMに紐付けられるロックボルトRが指定されたロックボルト情報RI(
図10を参照)が取得される。
【0175】
マーカ情報記憶部315又はフライトプラン記憶部316に記憶されたマーカ情報MIに基づいて、各指定されたロックボルトRに紐付けられるマーカMが指定される(ステップSA7)。
マーカ情報記憶部315又はフライトプラン記憶部316にはマーカ情報MIが予め記憶されており、マーカ識別情報指定部317によって、マーカ情報記憶部315又はフライトプラン記憶部316に記憶されたマーカ情報MIから各指定されたロックボルトRに紐付けられるマーカMが指定されたマーカ情報MIが作成される。
【0176】
次に、マーカ識別情報指定部317に作成されたマーカ情報MIが取得される(ステップSA8)。
マーカ識別情報取得部318によって、各指定されたロックボルトRに紐付けられるマーカMが指定されたマーカ情報MI(
図11を参照)が取得される。
【0177】
次に、マーカ識別情報取得部318によって取得されたマーカ情報MIがロックボルト情報取得部314によって取得されたロックボルト情報RIに紐付けられる(ステップSA9)。
ロックボルトマーカ紐付部319によって、指定されたマーカ識別情報MIDごとに指定されたロックボルト識別情報RIDが紐付けられてデータ群(
図13を参照)が作成される。
【0178】
次に、ロックボルトマーカ紐付部319によって紐付けられたロックボルトRとマーカMとの間の位置関係を示すオフセット情報OIが取得される(ステップSA10)。
【0179】
オフセット情報OIが取得されるために、例えば、ユーザがマーカMを紐付けるロックボルトRが設置された近くの周壁Hに設置し、設置したマーカMとロックボルトRとの位置関係をスケールなどで実測が行われる。ユーザの実測によって得られた実測値がオフセット値としてサーバ3に入力される。
【0180】
オフセット情報取得部320によって、紐付けられたマーカMとロックボルトRとの間の位置関係を示すオフセット情報OI(
図15を参照)が取得される。
【0181】
次に、ロックボルト情報RIに基づいて、ロックボルトRに対応付けて設けられるマーカMの位置を示す情報であるマーカ位置情報が算出される(ステップSA11)。
マーカ位置情報算出部321によって、ロックボルト情報取得部314が取得したロックボルト情報RIのロックボルト位置情報(RX、RY、RZ)、Rθとオフセット情報取得部320が取得したオフセット情報OIとが加算されマーカ位置情報(
図16を参照)が算出される。
【0182】
次に、マーカ位置情報算出部321によって算出されたマーカ位置情報がマーカ情報に付加され、マーカ情報が更新される(ステップSA12)。例えば、マーカ情報記憶部315によって、算出されたマーカ位置情報がマーカ情報MIのマーカ識別情報MIDに紐づけられて記憶される。
【0183】
マーカ位置情報算出部321によって算出されたマーカ位置情報が付加されるマーカ情報が、フライトプランに含まれる場合であれば、フライトプランの内容が更新されることになる。例えば、フライトプラン記憶部316によって、算出されたマーカ位置情報がフライトプランに含まれるマーカ情報MIのマーカ識別情報MIDに紐づけられて記憶される。
【0184】
図20は、本実施形態で実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図20に示すシーケンス図は、飛行体5がサーバ3からフライトプランを取得する流れを示している。
【0185】
設置されたマーカMの画像が飛行体5に取得される(ステップSB1)。
マーカ画像取得部515によって、センサ507により撮像されたマーカMの画像が取得される。ここで、取得されるマーカMの画像は、初期マーカSMの画像である。
【0186】
次に、マーカ画像取得部515によって取得された画像のマーカ識別情報MIDが判定される(ステップSB2)。
マーカ識別情報判定部516によって取得されたマーカMのマーカ識別情報MIDが判定される。
【0187】
マーカ識別情報判定部516によって取得されたマーカMが初期マーカSMであることが判定され、その識別情報も判定される。
【0188】
次に、マーカ識別情報判定部516によって判定された初期マーカSMの情報は、飛行体5からのサーバ3に送信される(ステップSB3)。
初期マーカSMの情報は、飛行体5の通信部511を介してサーバ3に送信される。
【0189】
飛行体5から送信された初期マーカSMの情報は、サーバ3で受信される(ステップSB4)。
サーバ3の通信部311によって初期マーカSMの情報が受信される。当該初期マーカSMの情報は、フライトプランFPの要求信号である。
【0190】
次に、サーバ3によって受信された初期マーカSMの情報に基づいてフライトプランFPが選択される(ステップSB5)。
フライトプラン選択部322によって、受信された初期マーカ識別番号SMIDに対応するフライトプラン番号のフライトプランFPが選択される。
【0191】
次に、フライトプラン選択部322によって選択されたフライトプランFPは、飛行体5に送信される(ステップSB6)。
選択されたフライトプランは、通信部311を介して飛行体5に送信される。マーカ位置情報が付加されるマーカ情報MIが、フライトプランFPに含まれているので、当該マーカ位置情報が含まれるマーカ情報MIが飛行体5に送信されることになる。
【0192】
サーバ3から送信されたフライトプランFPは、飛行体5で受信され取得される(ステップSB7)。
フライトプランFPは、飛行体5の通信部511を介して受信され、フライトプラン記憶部513に記憶される。マーカ位置情報が付加されるマーカ情報MIが、フライトプランFPに含まれているので、当該マーカ位置情報が含まれるマーカ情報MIが飛行体5に取得されることになる。
【0193】
マーカの位置情報が含まれるマーカ情報のデータ群を含むフライトプランFPを記憶するフライトプラン記憶部513は、マーカの位置情報が含まれるマーカ情報MIを記憶するマーカ情報記憶部512に相当する。
フライトプランFPからマーカの位置情報が含まれるマーカ情報MIを抽出して別にマーカ情報記憶部512を設けるようにしても良い。
【0194】
図21は、本実施形態で実行される処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図21に示すシーケンス図は、飛行体5がフライトプランに基づいて飛行する際の処理の流れを示している。
【0195】
飛行体5は、取得されたフライトプランFPに基づいて飛行についての動作が制御される(ステップSC1)。
飛行体5の制御部514によって、フライトプランFPの指令に基づいて、飛行体5の動作が制御される。
【0196】
制御部514によって、初期マーカSM(例えば、初期マーカ識別情報SM1)が読み込まれた初期位置(離陸位置)から飛行体5が上昇させられ、次のマーカM(例えば、マーカ識別情報M1)に向けて飛行させる。
【0197】
飛行体5が飛行し、次のマーカM(例えば、マーカ識別情報M1)の画像を取得する位置まで到達すると、当該マーカMの画像が取得される(ステップSC2)。
マーカ画像取得部515によって、マーカMの画像が取得される。
【0198】
次に、マーカ画像取得部515によって取得されたマーカMの画像のマーカ識別情報が判定される(ステップSC3)。
マーカ識別情報判定部516によって、取得されたマーカMの画像に基づいてマーカ識別情報MID(例えば、マーカ識別情報M1)が判定される。
【0199】
次に、マーカ識別情報判定部516によって判定されたマーカ識別情報MIDのマーカMの位置情報が取得される(ステップSC4)。
マーカ位置取得部517によって、判定されたマーカ識別情報MIDに基づいて、対応するマーカMの位置を示すマーカの位置情報を取得する。例えば、マーカ識別情報MIDとして「M1」のマーカMの画像が取得されたと判定された場合、対応する位置情報として、(RX1+OX1、RY1+OY1、RZ1+OZ1)、Rθ1が取得される。
【0200】
次に、マーカ位置取得部517によって取得されたマーカ位置情報に基づいて、飛行体の位置の特定がされる(ステップSC5)。
飛行体位置特定部518によって、取得されたマーカMの位置を示すマーカの位置情報、およびマーカ画像取得部515によって取得される画像に基づいて、飛行体5の位置が特定される。
【0201】
飛行体位置特定部518は、取得したマーカM(例えば、マーカ識別情報M1)のマーカ位置情報に基づいて飛行体5の位置を特定した後、次のマーカM(例えば、マーカ識別情報M2)の画像を取得するまでの間に、センサ情報取得部519や制御部514からの情報などに基づいて飛行体5の位置を推定して特定する。
マーカMとマーカMとの間については、推定によって飛行体5の位置が特定されるが、マーカMごとに位置情報が正確なものに更新されるため、累積的に発生する誤差を少なくすることができる。
【0202】
飛行体5の動作の制御が行われて飛行している場合など、必要に応じてセンサ507によって検出されるセンサ情報が取得される(ステップSC6)。
センサ情報取得部519によって、センサ情報が取得される。例えば、センサ情報には、トンネル内で撮像された画像などが含まれる。
【0203】
センサ情報取得部519は、あらかじめ定められたタイミングで検出されたセンサ507のセンサ情報を取得しても良い。また、センサ情報取得部519は、例えば、ユーザ端末4からの指令に応じてセンサ507で検出されたセンサ情報を取得しても良い。
【0204】
センサ情報取得部519は、センサ情報を取得した時に、飛行体位置特定部518が特定した飛行体5の位置を取得する。これにより取得されたセンサ情報に正確な飛行体5の位置が紐付けられることになり、センサ情報の利用価値が向上する。
【0205】
センサ情報取得部519によって取得されたセンサ情報は、必要に応じて、記憶されるようにしても良い(ステップSC7)。
センサ情報記憶部520によって、取得されたセンサ情報は、飛行体位置特定部518が特定した飛行体5の位置とともに記憶される。
【0206】
センサ情報取得部519によって取得されたセンサ情報またはセンサ情報記憶部520によって記憶されたセンサ情報は、必要に応じて、適宜のタイミングでサーバ3に送信されるようにしても良い(ステップSC8)。
センサ情報送信部521によって、取得または記憶されたセンサ情報は、飛行体位置特定部518が特定した飛行体5の位置とともに通信部511を介してサーバ3に送信される。なお、取得または記憶されたセンサ情報は、ユーザ端末4にも送信されるようにしても良い。
【0207】
センサ情報送信部521によって送信されたセンサ情報は、サーバ3に取得される(ステップSC9)。
サーバ3のセンサ情報取得部(不図示)によってセンサ情報は、通信部311を介して受信され必要に応じて記憶されたり出力されたりして利用される。
【0208】
以降は、飛行体5がフライトプランFPに従って飛行している間、すなわち次もマーカMを通過するごと、同様にステップSC2からステップSC9の処理が繰り返し行われる。
【0209】
なお、センサ情報のサーバ3への送信(ステップSC8)及びサーバ3の取得(ステップSC9)の処理については、マーカMを通過するごとに行われるようにせず、一つのフライトプランFPが完了して飛行体5が着陸した後に行うようにしても良い。
【0210】
以上説明したように、本移動体制御システムは、構造物に設けられるロックボルトの位置を示す情報を含むロックボルト情報を取得するロックボルト情報取得部と、ロックボルト情報取得部が取得したロックボルト情報に基づいて、ロックボルトに対応付けて設けられるマーカの位置を示す情報であるマーカ位置情報を算出するマーカ位置情報算出部と、を備える。
【0211】
したがって、本移動体制御システムは、構造体に設けられるロックボルトの位置に基づいて、マーカの位置を算出することができる。そのため、構造体に設けられたマーカを利用して移動体を移動させる場合に、マーカの位置を測量する必要がなくなり、ユーザの負担を軽減することができる。
【0212】
また、本移動体制御システムは、ロックボルトとマーカとの間の位置関係を示す情報を示すオフセット情報を取得するオフセット情報取得部をさらに備え、マーカ位置情報算出部は、オフセット情報取得部が取得したオフセット情報に基づいて、マーカ位置情報を算出する。
【0213】
したがって、オフセット情報を利用してマーカの位置を算出することができる。そのため、ロックボルトとマーカとの位置が離れている場合であっても、マーカの位置を容易に算出することができる。
【0214】
また、本移動体制御システムは、マーカの画像を取得するマーカ画像取得部と、マーカ画像取得部によって取得された画像に基づいて、マーカのマーカ識別情報を判定するマーカ識別情報判定部と、マーカ識別情報判定部によって判定されたマーカ識別情報に基づいて、マーカ位置情報算出部が算出したマーカ位置情報を取得するマーカ位置情報取得部と、マーカ位置情報取得部によって取得されたマーカ情報に基づいて、移動体の位置を特定する移動体位置特定部と、をさらに備える。
【0215】
したがって、本移動体制御システムは、移動体が移動するときの位置を特定することができる。そのため、移動体制御システムは、飛行経路に沿って正確に移動体を移動させることができる。
【0216】
また、本移動体制御システムは、移動体は飛行体であって、飛行体の飛行経路を指定するフライトプランを取得するフライトプラン取得部と、飛行体を制御する制御部と、をさらに備え、制御部は、フライトプラン取得部によって取得されたフライトプランに基づいて、飛行体を制御する。
【0217】
したがって、本移動体制御システムは、フライトプランに従って飛行体を飛行させることができる。
【0218】
[その他の変形例]
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば以下のようなものも含まれる。
【0219】
本実施形態では、ロックボルトが設けられる構造物がトンネルであったが、これに限られない。例えば、法面など、打設したロックボルトの位置が取得できるロックボルト打設装置が採用可能であり、ロックボルトが打設される構造物であれば良い。特にGPSやGNSSなどの衛星測位システムからの信号が利用できないような環境においては有益である。
【0220】
本実施形態では、制御する移動体として自律飛行が可能な無人飛行体、いわゆるドローンであったが、これに限られない。例えば、マーカによって移動経路を自律して移動が可能な犬型ロボットや自走型車両などであっても良い。
【0221】
本発明において、ロックボルト打設装置2,サーバ3、ユーザ端末4及び飛行体5の装置が本実施形態で各々備える機能については、支障がない限り他の装置が備えるようにしても良い。
例えば、マーカ識別情報判定部516を飛行体5に設けずにサーバ3に備えるようにして、取得されたマーカMの画像をサーバ3に送信してサーバ3によってマーカ識別情報を判定させるようにしても良い。
【0222】
本実施形態では、マーカMとロックボルトRとの位置関係を示すオフセット値を設定することを前提としていたが、オフセット値を0としても利用上支障がない場合には、オフセット値を考慮して処理する機能を除外するように変形して実施するようにしても良い。
【0223】
本実施形態では、一つのロックボルトRに対応付けた一つのマーカMの画像を取得して移動体の位置を特定させるようにしたが、これに限られない。
複数のロックボルトRに対応付けた複数のマーカMの画像を取得して移動体の位置を特定させるようにしても良い。例えば、一のロックボルトRに対応付けた一のマーカMと、他のロックボルトRに対応付けた他のマーカMとが含まれる画像(二枚のマーカMが含まれる画像)を飛行体によって取得するようにすれば、マーカの面向きの方向角を準備する必要がなく、三角測量のごとく飛行体の位置を特定することができる。
【0224】
本実施形態では、フライトプランFPのサーバ3から取得について、飛行体5が初期マーカSMを読み取ってサーバ3にフライトプランFPを要求するものであったが、これに限られない。例えば、ユーザのユーザ端末4の入出力装置又はサーバ3の入出力装置への操作によって直接されるか又はネットワークを介してフライトプランFPのサーバ3から取得が行われるようにしても良い。
【0225】
本実施形態において、飛行体位置特定部518が飛行体5とマーカMとの間の距離を算出するために用いるマーカMの画像をセンサ507の撮像手段として、ステレオカメラを適用しても良い。
【0226】
本実施形態において、ロックボルト情報に基づいて算出して取得したマーカ位置情報に基づいて、フライトプランに含まれているマーカ情報を更新するフライトプランマーカ情報更新部を備えるようにしても良い。例えば、
図12に示すようにフライトプランには「次のマーカまでの距離」として「20m」が記載されているが、これを取得したマーカ位置情報に基づいてフライトプランマーカ情報更新部が修正してフライトプラン記憶部に記憶して更新する。このようにすれば、さらに正確な飛行制御が可能となる。
【0227】
本実施形態では、ロックボルト打設装置として、ロックボルト打設専用機が採用されたがこれに限られず、ロックボルトの位置情報が取得可能なドリルジャンボ(いわゆるコンピュータジャンボ)であっても良い。
【0228】
変形例を含むいずれの実施形態における各技術的事項を他の実施形態に適用して実施例としても良い。
【符号の説明】
【0229】
1 移動体制御システム
2 ロックボルト打設装置
21 ブーム
22 穿孔ビット
23 ドリフタ
3 サーバ
301 ハードウェアプロセッサ
302 バス
303 ROM
304 RAM
305 不揮発性メモリ
306 通信装置
307 入出力装置
310 入出力部
311 通信部
312 ロックボルト情報記憶部
313 紐付ロックボルト指定部
314 ロックボルト情報取得部
315 マーカ情報記憶部
316 フライトプラン記憶部
317 マーカ識別情報指定部
318 マーカ識別情報取得部
319 ロックボルトマーカ紐付部
320 オフセット情報取得部
321 マーカ位置情報算出部
322 フライトプラン選択部
4 ユーザ端末
401 ハードウェアプロセッサ
402 バス
403 ROM
404 RAM
405 不揮発性メモリ
406 通信装置
407 入出力装置
410 入出力部
411 通信部
5 飛行体
501 バッテリ
502 バス
503 ハードウェアプロセッサ
504 メモリ
505 モータ制御回路
506 モータ
507 センサ
508 通信装置
510 入出力部
511 通信部
512 マーカ情報記憶部
513 フライトプラン記憶部
514 制御部
515 マーカ画像取得部
516 マーカ識別情報判定部
517 マーカ位置取得部
518 飛行体位置特定部
519 センサ情報取得部
520 センサ情報記憶部
521 センサ情報送信部