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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128310
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】映像処理装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 7/18 20060101AFI20240913BHJP
   G07C 5/08 20060101ALI20240913BHJP
   B60R 11/02 20060101ALI20240913BHJP
   B60R 1/24 20220101ALI20240913BHJP
   G08G 1/00 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
H04N7/18 J
G07C5/08
B60R11/02 Z
B60R1/24
G08G1/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023037235
(22)【出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】000005016
【氏名又は名称】パイオニア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100115048
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 康弘
(72)【発明者】
【氏名】山主 誠司
【テーマコード(参考)】
3D020
3E138
5C054
5H181
【Fターム(参考)】
3D020BA20
3E138AA07
3E138MA01
3E138MB08
3E138MB12
3E138MC03
3E138MC06
5C054CA04
5C054CC02
5C054EA01
5C054EA05
5C054EA07
5C054FC15
5C054FE05
5C054FE12
5C054GB01
5C054GB05
5C054HA30
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB05
5H181BB12
5H181CC04
5H181FF04
5H181FF10
5H181FF13
5H181FF27
5H181FF33
5H181MC17
(57)【要約】
【課題】少なくとも衝撃に関する情報について、複数人で同じ認識を共有できるようにする。
【解決手段】制御部2は、映像取得部21で車両から撮像した走行映像を取得し、衝撃検出部22が車両に加わった衝撃を検出する。そして、処理部23が衝撃を検出した際に、衝撃の検出時から遡った走行映像を抽出し、衝撃の検出までの時間を示す情報である時間情報および検出した衝撃に関する情報である衝撃情報を付加して出力する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両から撮像した走行映像を取得する映像取得部と、
前記車両に加わった衝撃を検出する衝撃検出部と、
前記衝撃を検出した際に、前記衝撃の検出時から遡った前記走行映像を抽出し、前記衝撃の検出までの時間を示す情報である時間情報および検出した前記衝撃に関する情報である衝撃情報を付加して出力する処理部と、
を備えることを特徴とする映像処理装置。
【請求項2】
前記衝撃情報は、前記衝撃の大きさ及び前記衝撃の方向を含むことを特徴とする請求項1に記載の映像処理装置。
【請求項3】
前記衝撃の方向は、矢印で示される情報であることを特徴とする請求項2に記載の映像処理装置。
【請求項4】
前記時間情報は、カウントダウン形式で示される情報であることを特徴とする請求項1に記載の映像処理装置。
【請求項5】
前記処理部が抽出する前記走行映像は、前記衝撃の検出後の走行映像も含むことを特徴とする請求項1に記載の映像処理装置。
【請求項6】
前記衝撃検出部が複数回の衝撃を検出した場合は、前記衝撃情報は、衝撃の大きさの順序を示す情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の映像処理装置。
【請求項7】
請求項1から6のうちいずれか一項に記載の映像処理装置が備える前記処理部から出力された前記走行映像を取得し、当該走行映像に前記時間情報及び前記衝撃情報を重畳して表示する表示部を備えることを特徴とする映像表示装置。
【請求項8】
前記表示部に表示される衝撃情報は、前記衝撃の大きさ又は前記衝撃の方向のいずれかを少なくとも含むことを特徴とする請求項7に記載の映像表示装置。
【請求項9】
前記衝撃の方向は、矢印で表示されることを特徴とする請求項8に記載の映像表示装置。
【請求項10】
前記矢印には前記衝撃の大きさが重畳されて表示される、または前記矢印の長さ、大きさ及び色のうちの少なくとも1つが前記衝撃の大きさを表すことを特徴とする請求項9に記載の映像表示装置。
【請求項11】
車両から撮像した走行映像に所定の処理を施す映像処理装置で実行される映像処理方法であって、
前記車両から撮像した走行映像を取得する映像取得工程と、
前記車両に加わった衝撃を検出する衝撃検出工程と、
前記衝撃を検出した際に、前記衝撃の検出時から遡った前記走行映像を抽出し、前記衝撃の検出までの時間を示す情報である時間情報および検出した前記衝撃に関する情報である衝撃情報を付加して出力する処理工程と、
を含むことを特徴とする映像処理方法。
【請求項12】
請求項11に記載の映像処理方法を、コンピュータにより実行させることを特徴とする映像処理プログラム。
【請求項13】
請求項12に記載の映像処理プログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項14】
映像を表示する表示部を備える映像表示装置で実行される映像表示方法であって、
請求項11に記載の映像処理方法で出力された前記走行映像を取得し、当該走行映像に前記時間情報及び前記衝撃情報を重畳して表示する表示工程を含むことを特徴とする映像表示方法。
【請求項15】
請求項14に記載の映像表示方法を、コンピュータにより実行させることを特徴とする映像表示プログラム。
【請求項16】
請求項15に記載の映像表示プログラムを格納したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば車載映像等を処理する映像処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車等の車両にはドライブレコーダが搭載されることが多くなっている。ドライブレコーダは、例えば車両の前方の映像を撮像し事故等の衝撃が発生した場合は、衝撃の前後の映像を内蔵するメモリーカード等に保存するだけでなく、当該映像を外部のサーバへ送信することも行われている。映像を外部に送信することにより、保険会社で状況の判断に利用できる。また、スマートフォン向けのサービスとして、警察等への緊急通報時に事故映像の送信を可能にする映像通報システムも提案されている。
【0003】
ドライブレコーダで撮像された映像について、閲覧した関係者が状況を把握し易くするために、緯度経度情報や加速度情報といった様々な情報を付加することが行われている。例えば、特許文献1では、図12にビューア画面51の一例が示されている。このビューア画面51の上部には各種操作を実行させるメニューバー52が配置され、メニューバー52の下側領域は、右側寄りに配置された垂直ラインによって左右領域に区画されている。画面幅の2/3程度を占める左側の領域では、上から順番に、撮像データを表示させる画像表示エリア53、表示切り替えボタン54、走行速度表示エリア55、加速度表示エリア56、緯度・経度表示エリア57、画像駆動・停止ボタン58、加速度履歴表示エリア59が配置されている。画面幅の1/3程度の右側の領域では、上から順番に、プレイリスト60、地図エリア61が配置されている。
【0004】
また、特許文献2では、図9に詳細ウインドウW11の一例が示されている。詳細ウインドウW11には、事故情報として受信した取得日時(発生日時)、衝撃値(G値)、および位置情報を配置した事故情報ウインドウW8が表示される。また、事故情報が示す日時の動画像がログサーバ10に登録されている場合には、かかる動画像を動画像M1として表示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2020-24729号公報
【特許文献2】特開2017-111560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記した保険会社や緊急通報時に事故映像の送信を可能にする映像通報システムでは、保険会社のオペレータや現場の警察官が映像を閲覧することが可能である。
【0007】
しかしながら、映像を閲覧した関係者は、いつ、どこから、どの程度の衝撃が生じているのかを、各人が分析して認識する必要がある。特許文献1に記載の方法では、いつ衝撃が生じたかは事前にはわからないため衝撃の瞬間を見逃すおそれがあり、何度か繰り返し再生する場合がありうる。また。加速度の情報は表示されるものの、リアルタイムに変化するため、衝撃が発生した際の値を読み取るためには一時停止等の操作が必要となる。さらに、どの方向からの衝撃が加わったのかは映像から推測するしかない。
【0008】
また、特許文献2に記載の方法では、衝突時のG値は表示されるものの、どの方向から衝撃が加わったのかは、やはり映像から推測するしかない。また、特許文献2では、例えば1回目に衝突したはずみで2回目の衝突が発生した場合、それらの衝突が1つの映像に含まれているといずれかの衝突のG値は不明となる。この場合2つの映像に分けることが考えられるが、2つの映像を閲覧しなければならず操作が煩わしい。
【0009】
したがって、特許文献1、2に記載の方法では、関係者が個々に分析しなければならない事項が多く複数人の関係者で衝突等の衝撃の発生時における認識にズレが生じるおそれがあった。
【0010】
本発明が解決しようとする課題としては、少なくとも衝撃に関する情報について、複数人で同じ認識を共有できるようにすることが一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、車両から撮像した走行映像を取得する映像取得部と、前記車両に加わった衝撃を検出する衝撃検出部と、前記衝撃を検出した際に、前記衝撃の検出時から遡った前記走行映像を抽出し、前記衝撃の検出までの時間を示す情報である時間情報および検出した前記衝撃に関する情報である衝撃情報を付加して出力する処理部と、を備えることを特徴としている。
【0012】
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載の処理部から出力された前記走行映像を取得し、当該走行映像に、前記処理部から出力された時間情報及び衝撃情報を重畳して表示する表示部を備えることを特徴としている。
【0013】
請求項11に記載の発明は、車両から撮像した走行映像に所定の処理を施す映像処理装置で実行される映像処理方法であって、前記車両から撮像した走行映像を取得する映像取得工程と、前記車両に加わった衝撃を検出する衝撃検出工程と、前記衝撃を検出した際に、前記衝撃の検出時から遡った前記走行映像を抽出し、前記衝撃の検出までの時間を示す情報である時間情報および検出した前記衝撃に関する情報である衝撃情報を付加して出力する処理工程と、を含むことを特徴としている。
【0014】
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の映像処理方法を、映像処理プログラムとしてコンピュータにより実行させることを特徴としている。
【0015】
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載の映像処理プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体へ格納したことを特徴としている。
【0016】
請求項14に記載の発明は、映像を表示する表示部を備える映像表示装置で実行される映像表示方法であって、請求項11に記載の映像処理方法で出力された前記走行映像を取得し、当該走行映像に前記時間情報及び前記衝撃情報を重畳して表示する表示工程を含むことを特徴としている。
【0017】
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載の映像表示方法を、映像表示プログラムとしてコンピュータにより実行させることを特徴としている。
【0018】
請求項16に記載の発明は、請求項15に記載の映像表示プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体へ格納したことを特徴としている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1の実施例にかかるドライブレコーダの概略構成図である。
図2図1に示された制御部2の機能構成図である。
図3】時間情報と衝撃情報を付加した走行映像を生成、出力するまでの映像処理の動作を示すフローチャートである。
図4図3のフローチャートで生成された走行映像を機器1で再生する際の動作を示すフローチャートである。
図5】走行映像の例である。
図6】走行映像に付加される時間情報と衝撃情報との説明図である。
図7】走行映像に付加される車両位置情報の説明図である。
図8図3の変形例にかかるフローチャートである。
図9図4の変形例にかかるフローチャートである。
図10】本発明の第2の実施例にかかるシステムの概略構成図である。
図11図10に示されたサーバ装置と閲覧者端末の機能構成図である。
図12図11に示された構成の変形例にかかる機能構成図である。
図13図12に示された構成の更なる変形例の概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態にかかる映像処理装置を説明する。本発明の一実施形態にかかる映像処理装置は、映像取得部で車両から撮像した走行映像を取得し、衝撃検出部が車両に加わった衝撃を検出する。そして、処理部が衝撃を検出した際に、衝撃の検出時から遡った走行映像を抽出し、衝撃の検出までの時間を示す情報である時間情報および検出した衝撃に関する情報である衝撃情報を付加して出力する。このようにすることにより、衝撃発生時に抽出される映像に時間情報と衝撃情報を付加することができる。したがって、少なくとも衝撃に関する情報について、複数人で同じ認識を共有できる。
【0021】
また、衝撃情報は、衝撃の大きさ及び衝撃の方向を含んでもよい。このようにすることにより、衝撃についての大きさと方向といった重要な情報を含めることができ、複数人で同じ認識を得やすくすることができる。
【0022】
また、衝撃の方向は、矢印で示される情報であってもよい。このようにすることにより、より直感的に車両に加わった衝撃の方向を把握することができる。
【0023】
また、時間情報は、カウントダウン形式で示される情報であってもよい。このようにすることにより、衝撃発生までの時間を映像の閲覧者が正確に把握することができる。そのため、衝撃発生時を見逃すことが少なくなる。
【0024】
また、処理部が抽出する走行映像は、衝撃の検出後の走行映像も含んでもよい。このようにすることにより、衝撃発生後の状況を把握することも可能となる。
【0025】
また、衝撃検出部が複数回の衝撃を検出した場合は、衝撃情報は、衝撃の大きさの順序を示す情報を含んでもよい。このようにすることにより、例えば、複数回の衝撃が検出された場合は、例えば衝撃の大きい順を示す情報で識別することができる。
【0026】
また、上述した映像処理装置が備える処理部から出力された走行映像を取得し、当該走行映像に時間情報及び衝撃情報を重畳して表示する表示部を備える映像表示装置として構成してもよい。このようにすることにより、走行映像に時間情報や衝撃情報を重畳して表示することができ、より分かり易く衝撃の瞬間の状況を把握することができる。
【0027】
また、表示部に表示される衝撃情報は、衝撃の大きさ又は衝撃の方向のいずれかを少なくとも含んでもよい。このようにすることにより、衝撃についての認識の共有がされ易くなる。
【0028】
また、衝撃の方向は、矢印で表示されてもよい。このようにすることにより、より直感的に車両に加わった衝撃の方向を把握することができる。
【0029】
また、矢印には前記衝撃の大きさが重畳されて表示されてもよいし、矢印の長さ、大きさ及び色のうち少なくとも一つが前記衝撃の大きさを表してもよい。このようにすることにより、衝撃の方向に加えて衝撃の大きさも直感的に把握することができる。
【0030】
また、本発明の一実施形態にかかる映像処理方法は、映像取得工程で車両から撮像した走行映像を取得し、衝撃検出工程において車両に加わった衝撃を検出する。そして、処理工程が、衝撃を検出した際に、衝撃の検出時から遡った走行映像を抽出し、衝撃の検出までの時間を示す情報である時間情報および検出した衝撃に関する情報である衝撃情報を付加して出力する。このようにすることにより、衝撃発生時に抽出される映像に時間情報と衝撃情報を付加することができる。したがって、少なくとも衝撃に関する情報について、複数人で同じ認識を共有できる。
【0031】
また、上述した映像処理方法を、映像処理プログラムとしてコンピュータにより実行させてもよい。このようにすることにより、コンピュータを用いて、衝撃発生時に抽出される映像に時間情報と衝撃情報を付加することができる。
【0032】
また、上述した映像処理プログラムをコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納してもよい。このようにすることにより、当該プログラムを機器に組み込む以外に単体でも流通させることができ、バージョンアップ等も容易に行える。
【0033】
また、本発明の一実施形態にかかる映像表示方法は、映像処理方法で出力された走行映像を取得し、当該走行映像に時間情報及び衝撃情報を重畳して表示する表示工程を含む。このようにすることにより、走行映像に時間情報や衝撃情報を重畳して表示することができ、より分かり易く衝撃の瞬間の状況を把握することができる。
【0034】
また、上述した映像表示方法を、映像表示プログラムとしてコンピュータにより実行させてもよい。このようにすることにより、コンピュータを用いて、走行映像に時間情報や衝撃情報を重畳して表示させることができる。
【0035】
また、上述した映像表示プログラムをコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納してもよい。このようにすることにより、当該プログラムを機器に組み込む以外に単体でも流通させることができ、バージョンアップ等も容易に行える。
【実施例0036】
本発明の第1の実施例にかかる映像処理装置を図1図9を参照して説明する。図1は、本実施例にかかる映像処理装置を有する機器の概略構成図である。
【0037】
図1に示した機器1は、移動体としての車両に搭載されるドライブレコーダとして説明するが、ナビゲーション装置であってもよいし、車両内部に組み込まれていてもよい。あるいは、スマートフォン等の車両に持ち込み可能な機器であってもよい。
【0038】
機器1は、制御部2と、加速度センサ3と、カメラ4と、GNSS受信機5と、通信部6と、記憶部7と、操作部8と、表示部9と、を備えている。
【0039】
制御部2は、例えばCPUやメモリ等を有するマイクロプロセッサで構成されている。制御部2は、ドライブレコーダとしての動作の全体制御を司る。また、制御部2は、後述するように、本実施例にかかる映像処理装置として機能する。なお、機器1は、後述するように本実施例にかかる映像表示装置としても機能する。
【0040】
加速度センサ3は、例えば3軸の加速度センサで構成される。加速度センサ3は、機器1に加わる加速度、即ち車両に加わる加速度を検出する。加速度センサ3は、ピエゾ抵抗型、静電容量型、熱検知型等方式は限定されない。また、加速度センサ3の代わりに、外部の機器から加速度情報を得るようにしても良い。外部の機器とは、携帯端末やサーバ、Bluetooth(登録商標)ビーコンやIOT(Internet of Things)センサモジュール、他の移動体が備える加速度センサなどが挙げられる。
【0041】
カメラ4は、撮像素子や光学部品等を有する。カメラ4は、車両の進行方向を撮像する。なお、複数のカメラにより、進行方向に加えて複数の方向を撮像するようにしてもよい。
【0042】
GNSS受信機5は、例えばGPS(Global Positioning System)といった全地球航法衛星システム(Global Navigation Satellite System)の電波を受信する受信機であり、当該電波に基づいて機器1の現在位置、即ち車両の現在位置を取得する。
【0043】
通信部6は、例えば無線通信回路やアンテナ等を有し、例えば携帯電話通信網やWi-Fi(登録商標)等により外部サーバ等と無線通信する。通信部6は、例えば、カメラ4で撮像した映像及び加速度センサ3が検出した加速度情報や、後述する衝撃情報及び時間情報等を送信することができる。
【0044】
記憶部7は、例えばメモリーカードスロット及びメモリーカード等で構成されている。記憶部7は、カメラ4で撮像された映像データを逐次メモリーカードに記憶する。なお、メモリーカードには、映像データに加えて加速度センサ3が検出した加速度情報やGNSS受信機5で検出された現在位置情報及び衝撃情報並びに時間情報も映像データに紐付けて記憶してよい。また、記憶部7はメモリーカードに限らず不揮発性の内部メモリ等であってもよい。
【0045】
操作部8は、例えばタッチパネルや、押ボタン等で構成されている。操作部8は、ユーザ等が、機器1の設定等の操作を行うための操作手段として機能するものである。
【0046】
表示部9は、例えば液晶ディスプレイ等で構成されている。表示部は、タッチパネルが重ねられ、表示部9に表示したアイコン等をタッチすることで操作するようにしてもよい。また、例えば記憶部7に記憶された映像データを表示することもできる。
【0047】
次に、上述した構成の機器1の制御部2の機能構成を図2に示す。図2に示したように、制御部2は、映像取得部21と、衝撃検出部22と、処理部23と、を備えている。
【0048】
映像取得部21は、車両から撮像した走行映像を取得する。つまり、カメラ4が撮像した主に車両の前方の映像データ(走行映像)を取得する。
【0049】
衝撃検出部22は、車両に加わった衝撃を検出する。本実施例では、加速度センサ3が出力した加速度が、予め定めた閾値以上であった場合は、車両に衝撃が加わったと判断して衝撃検出とする。
【0050】
処理部23は、衝撃を検出した際に、衝撃の検出時から遡った走行映像を抽出する。一般的にドライブレコーダにおいて、カメラ4で撮像した映像は、記憶部7の一時記憶領域に常時録画(記憶)し、衝突等の衝撃を検出した際には、衝撃の検出時から例えば10秒程度遡った常時録画映像をイベント録画として保存領域に保存するようになっている。一時記憶領域は上書き可能であるが、保存領域は例えば上書き不可である。抽出された走行映像(イベント録画)は保存領域に保存される。なお、衝撃の検出時から遡った走行映像のみでなく、衝撃の検出後の走行映像もイベント録画に含んでもよい。衝撃の検出後の走行映像は、衝撃検出時から10秒後まで等、時間は適宜設定すればよい。
【0051】
また、処理部23は、衝撃の検出までの時間を示す情報である時間情報および検出した衝撃に関する情報である衝撃情報を付加して出力する。本実施例では、例えば走行映像に時間情報及び衝撃情報を重畳した映像データとして記憶部7に保存(出力)する。
【0052】
時間情報は、例えば衝撃までの時間をカウントダウン形式で示すような情報である。これは、加速度の閾値を超えた時点が“0”となるように例えば3秒前から行うようにする。衝撃情報は、例えば衝撃の大きさ、衝撃の方向、衝撃によって車両が回転する方向等を含む情報である。
【0053】
また、処理部23は、記憶部7に保存した、走行映像に時間情報及び衝撃情報を重畳した映像データを読み出して表示部9に出力する。
【0054】
次に、上述した構成の機器1の動作(映像処理方法)を図3図4のフローチャートを参照して説明する。なお、図3図4のフローチャートをCPU等を備えたコンピュータで実行されるプログラムとして構成することで映像処理プログラムとすることができる。
【0055】
図3は、時間情報と衝撃情報を付加した走行映像を生成、出力するまでの映像処理の動作を示すフローチャートである。まず、機器1の電源がONになる(ステップS11)。すると、制御部2は、カメラ4で撮像した映像を記憶部7に常時録画する(ステップS12)。同時に加速度センサ3が検出した加速度情報を記憶部7に記憶開始する(ステップS13)。さらに、衝撃検出部22では、衝撃検知を開始し所定閾値以上の加速度を検出すると衝撃検知とし(ステップS14)、処理部23は映像取得部21に衝撃の検出時から遡った走行映像を抽出してイベント録画として記憶部7に記憶する(ステップS15)。
【0056】
次に、処理部23によって、イベント録画映像に衝撃情報及び時間情報を重ね書きする(ステップS16)。つまり、処理部23は、所定閾値以上の加速度を検出した際の加速度値やその方向を含む衝撃情報、衝撃検知までの時間の情報を含む時間情報を付加し、イベント録画の映像に衝撃情報と時間情報とを重畳した映像データ(走行映像)を生成する。生成した情報は記憶部7の保存領域に格納する。
【0057】
そして、電源がOFFになると、常時録画や加速度情報記憶、衝撃検知といった処理を終了させる(ステップS17)。
【0058】
以上の説明から明らかなように、ステップS12が映像取得工程、ステップS14が衝撃検出工程、ステップS15、S16が処理工程としてそれぞれ機能する。
【0059】
次に、図3のフローチャートで生成された走行映像を機器1で再生する際の動作を図4のフローチャートを参照して説明する。まず、機器1の電源がONになる(ステップS21)。そして、操作部8を操作してイベント録画映像の再生を行う(ステップS22)。すると、ステップS16で生成された走行映像が表示部9に表示されて再生が行われる。
【0060】
ここで、上述した動作で生成された走行映像の例を図5を参照して説明する。図5は表示部9に表示された状態を示したものである。図5においては、カメラ4で撮像された走行映像に対して、時間情報31と、加速度情報32と、方向情報33と、車両位置情報34と、が付加されている。
【0061】
時間情報31は、上記したように、閾値以上の衝撃が検出された時間までのカウントダウン形式で表示される。加速度情報32は、閾値以上の衝撃が検出された際の加速度値が表示される。方向情報33は、加速度情報32が示す加速度が加わる方向が車両位置情報34を形成する楕円の中心に向かう矢印として表示される。車両位置情報34は、自車両を示すものである。加速度情報32及び方向情報33は、衝撃情報に含まれる。
【0062】
なお、図5に示した表示は一例であり、この表示に限られない。例えば時間情報31は画面の隅に表示してもよい。加速度情報32は方向情報33に重畳せずに別に表示してもよい。あるいは、矢印の長さ、大きさ及び色のうちの少なくとも1つで衝撃の大きさを表してもよい。また、加速度情報32は加速度値だけでなくその加速度の継続時間を含めてもよい。また、方向情報33は矢印でなくてもよい。更には、車両位置情報34は楕円形でなくてもよいし表示しなくてもよい。
【0063】
方向情報33は、3軸の加速度センサ3が検出した加速度に基づいて方向が特定されている。この方向は、例えば図6に示したように正面、右側、左側、真後を規定した場合に、特定した加速度の方向を図6に当てはめて矢印として表示する。なお、図5は進行方向(正面)を示した映像であるので、真後ろは表示されないが便宜上下側としている。また、図6において、車両位置情報34は、矢印状となっているが、これは自車両が衝撃によって回転した場合の回転の方向を示すものである。この場合、回転の方向を示す車両位置情報34は衝撃情報に含まれる。
【0064】
また、車両位置情報34が表示される位置は、その衝撃の発生原因の出現位置に基づいている。この出現位置は厳密なものではなく、例えば図7に示したように、走行映像の画面40において、正面から、右前から、右から、右後から、真後から、左後から、左から、左前から、の8つの座標を予め定め(図7の十字)、方向情報33の示す方向に基づいて8つの座標から選択されるものである。なお、図7の十字は説明の都合上表示したものであり、実際は図5のように表示されない。つまり、車両位置情報34は、映像を解析して発生原因の出現位置を特定するのではなく、加速度に基づいて簡易的に注目すべき方角を示すものである。
【0065】
ここで、図5は左側の画面が1回目の衝撃検知、右側の画面が2回目の衝撃検知を示している。つまり、左から右へ時系列が進行する。図5においては、左側の方向情報33の色を赤色、右側の方向情報33の色を黄色としている。これは、赤色が最も大きい衝撃、黄色が2番目の大きさの衝撃であることを示している。なお、3つ以上の場合は、赤、橙、黄などとしてもよい。このように、1つの走行映像に複数回の衝撃が検知されている場合は、衝撃の大きさの順序を示す情報を色で表現することができる。なお、色に限らず、順序を数字で表現してもよい。
【0066】
また、図5右側(2回目)のカウントダウンの数値は1回目の衝撃検知からの時間を示している。つまり、1回目の衝撃から1秒後に2回目の衝撃発生となる。なお、カウントダウンの基準時を1回目と同じ時間としてもよい。
【0067】
なお、図3及び図4に示したフローチャートでは、走行映像に時間情報や衝撃情報が重畳された映像を予め生成、保存するようにしていたが、走行映像に時間情報や衝撃情報を紐付けて保存し、再生時に重畳するようにしてもよい。再生時に重畳する動作の例を図8及び図9を参照して説明する。
【0068】
図8は、時間情報と衝撃情報を生成し、映像情報に紐づけて保存するまでの映像処理の動作を示すフローチャートである。図8においては、図3のステップS16がステップS16Aに変更になっている点が異なる。ステップS16Aでは、処理部23が時間情報・衝撃情報ファイルを生成する。時間情報・衝撃情報ファイルは、イベント録画映像に対応する衝撃情報及び時間情報をファイル化したものである。時間情報と衝撃情報はそれぞれ別ファイルであってもよい。また、時間情報・衝撃情報ファイルとする時点で図5に示した時間情報31、加速度情報32、方向情報33、車両位置情報34として生成してもよい。時間情報・衝撃情報ファイルは、イベント録画の走行映像に紐づけて記憶部7の保存領域に保存される。
【0069】
図9は、図8のフローチャートで生成された走行映像を機器1で再生する際の動作である。まず、機器1の電源がONになる(ステップS21)。そして、処理部23は、記憶部7からイベント録画映像(走行映像)を読み出す(ステップS23)とともに、その走行映像に紐づけられている時間情報・衝撃情報ファイルを読み出す(ステップS24)。
【0070】
そして、処理部23は、読み出した衝撃情報・時間情報ファイルを読み出したイベント録画映像(走行映像)に重ね合わせながら再生する(ステップS25)。すると、図5に示したような映像が表示部9に表示されて再生が行われる。
【0071】
本実施例によれば、制御部2は、映像取得部21で車両から撮像した走行映像を取得し、衝撃検出部22が車両に加わった衝撃を検出する。そして、処理部23が衝撃を検出した際に、衝撃の検出時から遡った走行映像を抽出し、衝撃の検出までの時間を示す情報である時間情報および検出した衝撃に関する情報である衝撃情報を付加して出力する。このようにすることにより、衝撃発生時に抽出される映像に時間情報と衝撃情報を付加することができる。したがって、少なくとも衝撃に関する情報について、複数人で同じ認識を共有できる。
【0072】
また、衝撃情報は、衝撃の大きさ及び衝撃の方向を含んで表示部9に表示されている。このようにすることにより、衝撃についての大きさと方向といった重要な情報を含めることができ、複数人で同じ認識を得やすくすることができる。
【0073】
また、衝撃の方向は、矢印で示される情報であり、その情報に基づいて表示部9に表示されている。このようにすることにより、より直感的に車両に加わった衝撃を把握することができる。
【0074】
また、矢印には衝撃の大きさが重畳されて表示されている。または矢印の長さ、大きさ及び色のうち少なくとも一つが衝撃の大きさを表してもよい。このようにすることにより、衝撃の方向に加えて衝撃の大きさも直感的に把握することができる。
【0075】
また、時間情報は、カウントダウン形式で示されている。このようにすることにより、衝撃発生までの時間を映像の閲覧者が正確に把握することができる。そのため、衝撃発生時を見逃すことが少なくなる。
【0076】
また、処理部23が抽出する走行映像は、衝撃の検出後の走行映像も含んでいる。このようにすることにより、衝撃発生後の状況を把握することも可能となる。
【0077】
また、衝撃検出部22が複数回の衝撃を検出した場合は、衝撃情報は、衝撃の大きさの順序を示す情報を含んでもよい。このようにすることにより、例えば、複数回の衝撃が検出された場合は、例えば衝撃の大きい順を示す情報で識別することができる。
【0078】
また、機器1(ドライブレコーダ)は、処理部23から出力された当該走行映像に時間情報及び衝撃情報を重畳して表示する表示部9を備える映像表示装置としても機能する。このようにすることにより、走行映像に時間情報や衝撃情報を重畳して表示することができ、より分かり易く衝撃の瞬間の状況を把握することができる。
【実施例0079】
次に、本発明の第2の実施例にかかる映像処理装置を図10図13を参照して説明する。図10は、本実施例の映像処理装置及び映像表示装置を備えるシステム100の概略構成図である。第1の実施例はドライブレコーダが映像処理装置と映像表示装置とを兼ねていたが、本実施例は映像処理装置と映像表示装置とが異なる機器で構成されている。
【0080】
システム100は、サーバ装置1Aと、ドライブレコーダ51と、閲覧者端末52と、を備えている。そして、サーバ装置1Aと、ドライブレコーダ51と、はインターネット等のネットワークNにより通信可能となっており、サーバ装置1Aと、閲覧者端末52と、はネットワークNにより通信可能となっている。
【0081】
サーバ装置1Aは、周知のサーバコンピュータで構成されている。サーバ装置1Aは、後述するように本実施例にかかる映像処理装置として機能する。
【0082】
ドライブレコーダ51は、車両Vに搭載されている。ドライブレコーダ51の構成は図1と同様であるが、第1の実施例で説明した映像処理装置にかかる機能は有していない。そして、ドライブレコーダ51が撮像した走行映像と対応する加速度情報は通信部6からネットワークNを介してサーバ装置1Aへ送信される。
【0083】
閲覧者端末52は、例えばスマートフォン等で構成されている。閲覧者端末52は、後述するように本実施例にかかる映像表示装置として機能する。なお、本実施例にかかる映像表示装置としてはスマートフォンに限らずパーソナルコンピュータ等の端末装置であってもよい。閲覧者端末52は、サーバ装置1Aから映像処理装置による処理済みの走行映像を取得して表示する。
【0084】
図11に本実施例にかかるサーバ装置1Aと閲覧者端末52との機能構成を示す。
【0085】
サーバ装置1Aは、映像取得部21Aと、衝撃検出部22Aと、処理部23Aと、端末通信部24Aと、を備えている。即ち、サーバ装置1Aは映像処理装置として機能する。映像取得部21Aは、ドライブレコーダ51から送信される走行映像等を取得する。映像取得部21Aは、例えば、サーバ装置1Aのネットワークインターフェース等が機能する。映像取得部21Aが取得した走行映像等は、一旦サーバ装置1Aの記憶装置に格納される。
【0086】
衝撃検出部22Aは、ドライブレコーダ51から送信される加速度情報を取得する。衝撃検出部22Aは、例えば、サーバ装置1Aのネットワークインターフェース等が機能する。衝撃検出部22Aが取得した加速度情報は、一旦サーバ装置1Aの記憶装置に走行映像と関連付けて格納される。そして、衝撃検出部22Aは、サーバ装置1Aの記憶装置に格納された加速度情報から車両に加わった衝撃を検出する。検出の方法は第1の実施例と同様に、加速度が予め定めた閾値以上であった場合は、車両Vに衝撃が加わったと判断して衝撃検出とする。
【0087】
処理部23Aは、第1の実施例と同様に、衝撃を検出した際に、衝撃の検出時から遡った走行映像を抽出する。つまり、イベント録画に相当する箇所を抽出する。そして、処理部23Aは、走行映像に時間情報および衝撃情報を付加してサーバ装置1Aの記憶装置に保存(出力)する。
【0088】
映像取得部21Aと、衝撃検出部22Aと、処理部23Aと、はサーバ装置1AのCPU等が機能する。つまり、CPUで実行されるプログラムとして構成される。
【0089】
端末通信部24Aは、ネットワークNと通信する。端末通信部24Aは、閲覧者端末52と通信を行う。端末通信部24Aは、映像取得部21Aと同様にサーバ装置1Aのネットワークインターフェース等が機能する。
【0090】
閲覧者端末52は、情報取得部52aと、表示部52bと、を備えている。情報取得部52aは、閲覧者端末52の所持者の要求などに応じてサーバ装置1Aにアクセスし、サーバ装置1Aの記憶装置に保存された時間情報と衝撃情報が付加された走行映像を取得する。そして、取得した走行映像を液晶ディスプレイ等の表示部52bに表示させる。
【0091】
なお、表示部52bに表示される走行映像は、図3及び図4のフローチャートに示したように事前にサーバ装置1Aで生成してもよいし、図8及び図9のフローチャートに示したように再生時に閲覧者端末52で生成してもよい。
【0092】
また、図10では、サーバ装置1Aが映像処理装置として機能していたが、ドライブレコーダ51を映像処理装置として機能させ、閲覧者端末52を映像表示装置として機能させてもよい。このときサーバ装置1Aはドライブレコーダ51で生成された走行映像、時間情報及び衝撃情報を一時的に保存し閲覧者端末52からの要求などに応じて出力する。つまり、サーバ装置1Aに保存されるのは、図3のフローチャートのように走行映像に時間情報と衝撃情報とが重畳された映像でもよいし、図8のフローチャートのように走行映像に時間情報と衝撃情報とが紐付けられた状態でもよい。
【0093】
ドライブレコーダ51を映像処理装置、閲覧者端末52を映像表示装置とした場合の機能構成を図12に示す。基本的な構成は図2図11(閲覧者端末)と同様であるが、処理部23は、外部通信部24Bを介してサーバ装置1Aと通信をする(図12(a))。図12(b)に示した閲覧者端末52は、図11と同様である。
【0094】
外部通信部24Bは、処理部23で生成された走行映像、時間情報及び衝撃情報等をサーバ装置1Aに送信する。
【0095】
なお、ドライブレコーダ51を映像処理装置として機能させ、閲覧者端末52を映像表示装置として機能させる場合には、図13に示すように、サーバ装置1Aを介さずに通信をしてもよい。また、ネットワークNも介さずにBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信等を利用してもよい。また、映像処理装置はドライブレコーダ51ではなくスマートフォンであってもよい。さらには、ドライブレコーダ51(映像処理装置)とカーナビゲーション装置(映像表示装置)との組み合わせであってもよい。
【0096】
本実施例によれば、映像処理装置と映像表示装置とを分けているので、車内に限らず映像の閲覧が可能となる。また、複数人で同じ映像を異なる場所で閲覧することも容易となる。また、ドライブレコーダ51を映像処理装置とすることで、例えば保険会社や警察等のシステムに応用することが容易になる。
【0097】
また、ドライブレコーダ51を映像処理装置とし、閲覧者端末52を映像表示装置とすることで、サーバ装置1Aはデータの中継を行えばよく、サーバ装置1Aの機能追加を最小限にすることができる。また、サーバ装置1Aが不要な形態とすることも可能となる。
【0098】
また、本発明は上記実施例に限定されるものではない。即ち、当業者は、従来公知の知見に従い、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。かかる変形によってもなお本発明の映像処理装置または映像表示装置を具備する限り、勿論、本発明の範疇に含まれるものである。
【符号の説明】
【0099】
1 機器(映像表示装置)
1A サーバ装置(映像処理装置)
2 制御部(映像処理装置)
3 加速度センサ
4 カメラ
9 表示部
21 映像取得部
22 衝撃検出部
23 処理部
52 閲覧者端末(映像表示装置)
52b 表示部
V 車両(移動体)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13