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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024012838
(43)【公開日】2024-01-31
(54)【発明の名称】緩衝材
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/05 20060101AFI20240124BHJP
   D04H 1/58 20120101ALI20240124BHJP
   D04H 1/732 20120101ALI20240124BHJP
   B32B 5/26 20060101ALI20240124BHJP
【FI】
B65D81/05 521Z
D04H1/58
D04H1/732
B32B5/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022114594
(22)【出願日】2022-07-19
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】大田 司
【テーマコード(参考)】
3E066
4F100
4L047
【Fターム(参考)】
3E066AA06
3E066BA03
3E066CA01
3E066CA03
3E066CA06
3E066CA09
3E066CB03
3E066GA05
3E066HA01
3E066JA01
3E066KA10
3E066MA01
4F100BA02
4F100BA10A
4F100BA10B
4F100CB00A
4F100CB00B
4F100DG01A
4F100DG01B
4F100EC14A
4F100EC14B
4F100GB15
4F100JK11A
4F100JK11B
4F100JL11A
4F100JL11B
4L047AA08
4L047AB02
4L047BA12
4L047CA05
(57)【要約】
【課題】接着剤の硬度によって緩衝機能が損なわれることを抑制することができる緩衝材を提供する。
【解決手段】複数の繊維構造体が積層された積層体と、前記積層体を積層方向に貫通する貫通棒と、を含み、前記貫通棒は、前記積層体と接触した接触部と、前記積層体と離隔した端部と、を有する、緩衝材。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の繊維構造体が積層された積層体と、
前記積層体を積層方向に貫通する貫通棒と、
を含み、
前記貫通棒は、
前記積層体と接触した接触部と、
前記積層体と離隔した端部と、
を有する、緩衝材。
【請求項2】
請求項1において、
前記貫通棒の前記積層方向の大きさは、前記積層体の前記積層方向の大きさよりも大きい、緩衝材。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記端部に設けられた座部を有し、
前記座部の前記積層方向と直交する方向の大きさは、前記端部の前記直交する方向の大きさよりも大きい、緩衝材。
【請求項4】
請求項3において、
前記座部の前記直交する方向の大きさは、前記端部の前記直交する方向の大きさよりも1%以上大きい、緩衝材。
【請求項5】
請求項4において、
前記端部には、溝が形成され、
前記座部は、前記溝に係合している、緩衝材。
【請求項6】
請求項5において、
前記溝の深さは、前記端部の前記直交する方向の大きさの5%以上である、緩衝材。
【請求項7】
請求項1または2において、
前記積層体は、被支持物を支持し、
前記被支持物、前記積層体、および前記貫通棒は、筐体に収容される、緩衝材。
【請求項8】
請求項7において、
前記積層体は、前記筐体に接着される、緩衝材。
【請求項9】
請求項1または2において、
前記複数の繊維構造体の各々の形状は、シート状である、緩衝材。
【請求項10】
請求項1または2において、
前記複数の繊維構造体の各々は、繊維と、繊維同士を結合させる結着材と、を含む、緩衝材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、緩衝材に関する。
【背景技術】
【0002】
筐体などに収容されて、被支持物を支持する緩衝材が知られている。繊維を用いた緩衝材は、発砲スチロール製の緩衝材に比べて、環境負荷が軽いという利点がある。
【0003】
例えば特許文献1には、セルロース繊維と、複数のセルロース繊維を互いに結着させる架橋材料と、を含む繊維構造体において、繊維配向方向が、外力や衝撃が加わる方向と平行、あるいは平行に近い場合に、発砲スチロール製の容器のように優れた緩衝機能を実現できることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-46639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような緩衝材において、被支持物の重さなどによっては、繊維構造体を積層して用いる場合がある。しかしながら、繊維構造体同士を接着剤で接着して積層させると、接着剤の硬度により、例えば繊維構造体の面積や厚さが変化し、所望の緩衝機能が得られない場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る緩衝材の一態様は、
複数の繊維構造体が積層された積層体と、
前記積層体を積層方向に貫通する貫通棒と、
を含み、
前記貫通棒は、
前記積層体と接触した接触部と、
前記積層体と離隔した端部と、
を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本実施形態に係る緩衝材を模式的に示す斜視図。
図2】本実施形態に係る緩衝材を模式的に示す斜視図。
図3】本実施形態に係る緩衝材を模式的に示す側面図。
図4】本実施形態の変形例に係る緩衝材を模式的に示す側面図。
図5】本実施形態の変形例に係る緩衝材を模式的に示す断面図。
図6】本実施形態に係る緩衝材を製造するシート製造装置を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0009】
1. 緩衝材
1.1. 構成
まず、本実施形態に係る緩衝材について、図面を参照しながら説明する。図1および図2は、本実施形態に係る緩衝材100を模式的に示す斜視図である。図3は、本実施形態に係る緩衝材100を模式的に示す側面図である。
【0010】
なお、図1では、緩衝材100が筐体6に収容されて被支持物2を支持している状態を図示している。また、便宜上、図1では、緩衝材100を簡略化して図示している。また、図1では、筐体6を透視して図示している。また、図1図3では、互いに直交する3つの軸として、X軸、Y軸、およびZ軸を示している。X軸方向およびY軸方向は、例えば、水平方向である。Z軸方向は、例えば、鉛直方向である。
【0011】
緩衝材100は、図1に示すように、被支持物2を支持する。被支持物2は、任意の製品であり、特に限定されない。図示の例では、被支持物2の形状は、直方体である。
【0012】
緩衝材100および被支持物2は、筐体6に収容される。緩衝材100は、接着剤によって筐体6の底6aに接着されていてもよい。緩衝材100は、底6aと被支持物2との間に設けられる。筐体6の形状は、例えば、直方体である。筐体6は、特に限定されないが、例えば、段ボールで構成されている。
【0013】
緩衝材100は、例えば、被支持物2の角4を支持する。角4は、被支持物2の下方の角である。角4は、4つ設けられている。緩衝材100は、例えば、角4の数に対応して、4つ設けられている。
【0014】
緩衝材100は、筐体6に衝撃が加わった場合に、衝撃を緩和することができる。これにより、衝撃が被支持物2に伝わることを抑制することができる。なお、図示はしないが、筐体6の天井6bと被支持物2との間に緩衝材が設けられていてもよい。天井6bは、底6aと対向する部分である。被支持物2は、例えば、筐体6と離隔している。
【0015】
緩衝材100は、図2に示すように、構造体10を含む。緩衝材100は、例えば、複数の構造体10を含む。図示の例では、緩衝材100は、3つの構造体10として、第1構造体10a、第2構造体10b、および第3構造体10cを含む。
【0016】
第1構造体10aのZ軸方向の大きさは、第2構造体10bおよび第3構造体10cのZ軸方向の大きさよりも小さい。図示の例では、第2構造体10bのZ軸方向の大きさと、第3構造体10cのZ軸方向の大きさとは、同じである。第2構造体10bおよび第3構造体10cは、互いに同じ形状をしている。第2構造体10bは、第1構造体10aの-X軸方向に位置している。第2構造体10bは、第1構造体10aと接している。第3構造体10cは、第1構造体10aの+Y軸方向に位置している。第3構造体10cは、第1構造体10aと接している。
【0017】
第1構造体10a、第2構造体10b、および第3構造体10cによって、緩衝材100は、被支持物2の角4に対応した形状を形成している。構造体10a,10b,10cは、被支持物2と接触する接触面12を有する。図示の例では、第1構造体10aの接触面12は、+Z軸方向を向く上面である。第2構造体10bの接触面12は、+X軸方向を向く側面である。第3構造体10cの接触面12は、-Y軸方向を向く側面である。接触面12は、平坦な面である。図示の例では、接触面12の形状は、長方形である。
【0018】
構造体10は、図2および図3に示すように、積層体20と、貫通棒40と、を有している。
【0019】
積層体20は、複数の繊維構造体22が積層されて構成されている。図示の例では、積層体20は、2つの繊維構造体22が積層されて構成されている。隣り合う繊維構造体22は、互いに接している。なお、繊維構造体22の数は、複数であれば特に限定されず、被支持物2の質量や種類などによって適宜決定される。積層体20は、被支持物2を支持する。積層体20は、例えば、接着剤によって、筐体6の底6aに接着される。図示の例では、第1構造体10aの積層体20の積層方向は、X軸方向である。第2構造体10bの積層体20の積層方向は、Y軸方向である。第3構造体10cの積層体20の積層方向は、X軸方向である。
【0020】
繊維構造体22の形状は、図3に示すように、厚さ方向が、厚さ方向と直交する方向に対して小さいシート状である。図示の例では、繊維構造体22の形状は、直方体である。
【0021】
繊維構造体22は、第1主面24と、第2主面26と、を有している。第1主面24および第2主面26は、例えば、互いに平行である。主面24,26は、平坦な面である。主面24,26の面積は、互いに同じである。主面24,26は、繊維構造体22が有する面のうち最も大きな面積を有している。
【0022】
繊維構造体22は、例えば、ウェブ体30と、第1不織布32と、第2不織布34と、を有している。
【0023】
ウェブ体30の密度は、例えば、0.13g/cm以上0.16g/cm以下であり、好ましくは0.15g/cmである。ウェブ体30の坪量は、例えば、1300g/m以上1600g/m以下であり、好ましくは1500g/mである。ウェブ体30の厚さは、2mm以上12mm以下であり、好ましくは10mmである。
【0024】
ウェブ体30は、複数の繊維と、繊維同士を結着させる結着材と、を含む。ウェブ体30に含まれる繊維と結着材との質量比は、例えば、繊維:結着材=90:10~70:30であり、好ましくは繊維:結着材=80:20である。
【0025】
ウェブ体30に含まれる繊維は、セルロース繊維である。セルロース繊維としては、例えば、PPC(Plain Paper Copier)用紙、段ボールなどから得られる天然セルロース繊維である。セルロース繊維は、各種の表面処理が施されていてもよい。
【0026】
ウェブ体30に含まれる繊維の繊維長は、例えば、0.1mm以上100mm以下である。ウェブ体30に含まれる繊維の繊維径は、例えば、0.1μm以上1mm以下である。繊維長および繊維径は、例えば、ファイバーテスターで測定し、長さ加重平均値を算出することにより、求めることができる。
【0027】
ウェブ体30に含まれる繊維は、第1主面24と平行な方向に配向している。「繊維は、第1主面24と平行な方向に配向している」とは、デジタルマイクロスコープを用いて倍率200以上500以下の条件で、第1主面24と直交する面を観察した場合に、任意の繊維50本を選び、図3に示すように、繊維Fの一端E1と他端E2とを結ぶ仮想直線Lを引き、第1主面24と直交する面において、第1主面24に対する仮想直線Lの傾斜角θが45°未満である繊維Fが、30本以上である場合をいう。図示の例では、第1構造体10aの繊維構造体22の-Y軸方向を向く側面を観察した場合に、第1主面24に対する仮想直線Lの傾斜角θが45°未満である繊維Fが、30本以上であることをいう。デジタルマイクロスコープとしては、例えば、キーエンス社製のデジタルマイクロスコープ「VHX5000」を用いる。
【0028】
ウェブ体30に含まれる結着材は、樹脂である。結着材は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなる芯部と、芯部を覆うポリエチレン(PE)からなる被覆部と、を有している。
【0029】
ウェブ体30は、さらに、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、例えば、着色剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集抑制剤、抗菌剤、防カビ剤、ワックス、離型剤などが挙げられる。
【0030】
第1不織布32と第2不織布34とは、ウェブ体30を挟んでいる。ウェブ体30は、第1不織布32と第2不織布34との間に設けられている。不織布32,34は、接着剤によってウェブ体30に接着されていない。図示の例では、第1主面24は、第1不織布32で構成されている。第2主面26は、第2不織布34で構成されている。接触面12は、ウェブ体30および不織布32,34で構成されている。
【0031】
第1不織布32および第2不織布34の坪量は、例えば、10g/m以上50g/m以下であり、好ましくは15g/m以上25g/m以下である。不織布32,34の厚さは、例えば、10μm以上200μm以下であり、好ましくは100μmである。
【0032】
第1不織布32および第2不織布34は、複数の繊維と、繊維同士を結着させる結着材と、を含む。不織布32,34に含まる繊維は、セルロース繊維である。不織布32,34に含まる結着材は、ウェブ体30に含まれる結着材と種類であってもよいし、異なる種類であってもよい。不織布32,34は、さらに、ウェブ体30体と同様に、添加剤を含んでいてもよい。
【0033】
貫通棒40は、積層体20を積層方向に貫通している。図示の例では、第1構造体10aの貫通棒40は、第1構造体10aの積層体20をX軸方向に貫通している。積層体20には貫通孔が形成され、貫通棒40は、貫通孔を貫通している。貫通棒40は、複数の繊維構造体22を貫通している。貫通棒40は、ウェブ体30および不織布32,34を貫通している。図示の例では、貫通棒40の形状は、円柱である。なお、貫通棒40の形状は、特に限定されず、四角柱、六角柱などの多角柱であってもよい。
【0034】
貫通棒40の積層方向の大きさLは、例えば、積層体20の積層方向の大きさDよりも大きい。貫通棒40の積層方向の大きさLは、貫通棒40の長手方向の大きさである。積層体20の積層方向の大きさDは、積層体20の積層方向の最大の大きさである。
【0035】
貫通棒40の材質は、例えば、紙、木、竹、でんぷんなどの天然材料である。これにより、環境負荷の低減を図ることができる。なお、貫通棒40の材質は、樹脂であってもよい。
【0036】
貫通棒40は、図3に示すように、接触部42と、第1端部44と、第2端部46と、を有している。
【0037】
貫通棒40の接触部42は、積層体20と接触している。図示の例では、第1構造体10aの接触部42は、第1構造体10aの積層体20と接触している。接触部42は、繊維構造体22と接触している。貫通棒40は、接触部42と積層体20との間に生じる摩擦力によって、貫通棒40に対して積層体20を固定している。貫通棒40は、接触部42と積層体20との間に生じる摩擦力によって、隣り合う繊維構造体22を互いに連結している。隣り合う繊維構造体22は、接着剤によって互いに接着されていない。
【0038】
貫通棒40の第1端部44は、積層体20と離隔している。第1端部44は、繊維構造体22と離隔している。第1端部44は、積層体20から露出している。図示の例では、第1端部44は、第1主面24から+X軸方向に突出している。
【0039】
貫通棒40の第2端部46は、積層体20と離隔している。第1構造体10aの第2端部46は、第1構造体10aの積層体20と離隔している。第2端部46は、繊維構造体22と離隔している。第2端部46は、積層体20から露出している。図示の例では、第2端部46は、第2主面26から-X軸方向に突出している。接触部42は、第1端部44と、第2端部46と、の間に設けられている。図示の例では、接触部42および端部44,46の積層方向と直交する方向の大きさは、互いに同じである。
【0040】
なお、第1構造体10aの第2端部46は、第1構造体10aの積層体20と離隔していてれば、第2構造体10bの積層体20と接していてもよいし、第2構造体10bの積層体20と離隔していてもよい。図3に示す例では、第1構造体10aの貫通棒40は、第2構造体10bの積層体20を貫通し、第1構造体10aの第2端部46は、第2構造体10bの積層体20と接触して、第2構造体10bの積層体20から-X軸方向に突出している。これにより、第1構造体10aおよび第2構造体10bを、互いに連結することができる。
【0041】
また、図示はしないが、第1構造体10aおよび第3構造体10cを貫通する貫通棒が設けられていてもよい。当該貫通棒により、第1構造体10aおよび第3構造体10cは、互いに連結されていてもよい。
【0042】
1.2. 作用効果
緩衝材100では、複数の繊維構造体22が積層された積層体20と、積層体20を積層方向に貫通する貫通棒40と、を含む。貫通棒40は、積層体20と接触した接触部42と、積層体20と離隔した第1端部44と、を有する。
【0043】
そのため、緩衝材100では、貫通棒40によって、貫通棒40に対して繊維構造体22を固定することできる。緩衝材100では、隣り合う繊維構造体22は、接着剤によって互いに接着されていない。したがって、接着剤の硬度によって緩衝材100の緩衝機能が損なわれることを抑制することができる。
【0044】
緩衝材100では、貫通棒40の積層方向の大きさLは、積層体20の積層方向の大きさDよりも大きい。そのため、緩衝材100では、仮に貫通棒40に対して積層体20が変位したとしても、積層体20が貫通棒40から外れる可能性を小さくすることができる。
【0045】
緩衝材100では、積層体20は、被支持物2を支持し、被支持物2、積層体20、および貫通棒40は、筐体6に収容される。そのため、緩衝材100では、被支持物2に加えられた衝撃を緩衝することができる。
【0046】
緩衝材100では、積層体20は、筐体6に接着される。そのため、緩衝材100では、積層体20が筐体6に対して変位することを抑制することができる。
【0047】
緩衝材100では、複数の繊維構造体22の各々の形状は、シート状である。そのため、緩衝材100では、後述するシート製造装置によって、繊維構造体22を製造することができる。
【0048】
緩衝材100では、複数の繊維構造体22の各々は、繊維と、繊維同士を結合させる結着材と、を含む。そのため、緩衝材100では、結着材によって繊維同士を結合させることができる。
【0049】
1.3. 変形例
次に、本実施形態の変形例に係る緩衝材について、図面を参照しながら説明する。図4は、本実施形態の変形例に係る緩衝材110を模式的に示す側面図である。図5は、本実施形態の変形例に係る緩衝材110の貫通棒40を模式的に示す断面図である。
【0050】
以下、本実施形態の変形例に係る緩衝材110において、上述した本実施形態に係る緩衝材100の構成部材と同様の機能を有する部材については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0051】
緩衝材110は、図4および図5に示すように、第1座部50と、第2座部52と、を含む点において、上述した緩衝材100と異なる。
【0052】
緩衝材110では、図5に示すように、第1端部44には、第1溝45が形成されている。第1溝45は、例えば、第1端部44の円周に沿って形成されている。第1溝45の深さHは、第1端部44の積層方向と直交する方向の大きさT(以下、「第1端部44の幅T」ともいう)よりも大きい。第1溝45の深さHは、例えば、第1端部44の幅Tの5%以上30%以下である。
【0053】
第2端部46には、第2溝47が形成されている。第2溝47は、例えば、第2端部46の円周に沿って形成されている。第2溝47の深さは、例えば、第1溝45の深さHと同じである。
【0054】
第1座部50は、第1溝45に係合している。第1座部50は、第1溝45から外れないように、第1端部44に設けられている。図4に示すように、第1座部50の積層方向と直交する方向の大きさU(以下、「第1座部50の幅U」ともいう)は、第1端部44の幅Tよりも大きい。第1座部50の幅Uは、例えば、第1端部44の幅Tよりも1%以上大きい。第1座部50の幅は、例えば、第1端部44の幅Tの101%以上150%以下である。
【0055】
第2座部52は、第2溝47に係合している。第2座部52は、第2溝47から外れないように、第2端部46に設けられている。第2座部52の積層方向と直交する方向の大きさは、例えば、第1座部50の幅Uと同じである。第1座部50および第2座部52は、リング状を有し、貫通棒40は、リングの貫通孔を貫通している。例えば、ワッシャーである。座部50,52の材質は、貫通棒40と同じであってもよいし、異なっていてもよい。第1座部50と第2座部52との間には、積層体20が位置している。
【0056】
緩衝材110では、第1端部44に設けられた第1座部50を含み、第1座部50の幅Uは、第1端部44の幅Tよりも大きい。そのため、緩衝材110では、積層体20が貫通棒40から外れる可能性を小さくすることができる。
【0057】
緩衝材110では、第1座部50の幅Uは、第1端部44の幅Tよりも1%以上大きい。そのため、緩衝材110では、積層体20が貫通棒40から外れる可能性を、より小さくすることができる。
【0058】
緩衝材110では、第1端部44には、第1溝45が形成され、第1座部50は、第1溝45に係合している。そのため、緩衝材110では、貫通棒40に対して第1座部50が変位する可能性を小さくすることができる。
【0059】
緩衝材110では、第1溝45の深さHは、第1端部44の幅Tの5%以上である。そのため、緩衝材110では、貫通棒40に対して第1座部50が変位する可能性を、より小さくすることができる。
【0060】
2. 緩衝材の製造方法
次に、本実施形態に係る緩衝材の製造方法について、図面を参照しながら説明する。本実施形態に係る緩衝材は、例えば、シート製造装置を用いて製造される。図6は、本実施形態に係る緩衝材を製造するシート製造装置200を模式的に示す図である。
【0061】
シート製造装置200は、図6に示すように、上流から下流に向かって、例えば、供給部210と、粗砕部220と、定量供給部230と、解繊部240と、混合部250と、フォーミング部260と、ウェブ搬送部270と、成形部280と、裁断部290と、を含む。シート製造装置200は、シート状の成形体であるシートSを製造する。
【0062】
供給部210は、粗砕部220に原料Cを供給する。供給部210は、自動送り機構を有している。供給部210は、自動送り機構によって、粗砕部220に原料Cを連続的かつ自動的に投入する。原料Cは、セルロース繊維を含む材料である。
【0063】
粗砕部220は、供給部210から供給される原料Cを、大気などの気中で細断する。粗砕部220は、粗砕刃222を有する。粗砕部220は、例えば、シュレッダーやカッターミルなどである。原料Cは、粗砕刃222によって細断されて細片となる。細片の平面形状は、例えば数mm角もしくは不定形である。細片は、定量供給部230に集められる。
【0064】
定量供給部230は、細片を計量してホッパー232へ定量供給する。定量供給部230は、例えば、振動フィーダーである。ホッパー232に供給された細片は、管234を介して解繊部240の導入口242に搬送される。
【0065】
解繊部240は、例えば、導入口242と、排出口244と、ステーター246と、ローター248と、図示しない気流発生機構と、を有している。解繊部240は、原料Cの細片を乾式にて解繊して、繊維を生成する。原料Cの細片は、気流発生機構の気流によって、導入口242を介して解繊部240の内部に導入される。なお、「乾式」とは、液体中で所定の処理を実施せずに、大気などの気中で実施することをいう。
【0066】
ステーター246は、略円筒状の内側面を有している。ローター248は、ステーター246の内側面に沿って回転する。原料Cの細片は、ステーター246とローター248との間に挟まれて、ステーター246とローター248との間に発生するせん断力によって解繊される。
【0067】
解繊部240の解繊により生成された繊維は、繊維長が1.0mm以上であることが好ましい。これによれば、繊維が過度に短くならないため、シートSの機械的強度が向上する。繊維は、解繊部240の排出口244から混合部250へ排出される。混合部250の管251は、解繊部240の内部と、フォーミング部260の内部と、を連通している。繊維は、気流発生機構が発生させる気流によって、解繊部240から管251を介してフォーミング部260へ搬送される。
【0068】
混合部250は、例えば、管251と、ホッパー252,253と、供給管254,255と、バルブ256,257と、を有している。混合部250は、管251の空気中を搬送されてくる繊維に対して、結着材および添加剤を混入させる。これにより混合物が生成される。結着材および添加剤の種類は、上述のとおりである。
【0069】
ホッパー252は、結着材を管251内へ供給する。ホッパー252は、供給管254を介して管251の内部に連通している。バルブ256は、供給管254において、ホッパー252と管251との間に設けられている。バルブ256は、ホッパー252から管251に供給される結着材の重量を調整する。バルブ256により、繊維と結着材との混合比が調整される。結着材は、粉体として供給されてもよく、溶融されて供給されてもよい。
【0070】
ホッパー253は、添加剤を管251内へ供給する。ホッパー253は、供給管255を介して管251の内部に連通している。バルブ257は、供給管255において、ホッパー253と管251との間に設けられている。バルブ257は、ホッパー253から管251に供給される添加剤の重量を調整する。バルブ257により、繊維および結着材に対する添加剤の混合比が調整される。
【0071】
繊維および結着材などは、管251内をフォーミング部260へ搬送されながら混合されて混合物となる。管251における混合物生成の促進、および混合物の搬送性向上のために、管251に気流を発生させるブロアーなどを設けてもよい。混合物は、管251の下流の端とフォーミング部260とを接続する供給部材258を介して、フォーミング部260へ導入される。
【0072】
フォーミング部260は、繊維および結着材などを含む混合物を空気中で堆積させて、ウェブWを生成する。フォーミング部260は、例えば、分散部262と、堆積部268と、を有している。
【0073】
分散部262は、堆積部268の内部に設けられている。分散部262の内部は、供給部材258を介して管251と連通している。堆積部268の下方には、ウェブ搬送部270が設けられている。フォーミング部260は、混合物を供給部材258から分散部262の内部に取り込み、乾式にてウェブ搬送部270のメッシュベルト272上に堆積させる。
【0074】
分散部262は、例えば、回転部材264と、回転部材264を収納するドラム部266と、を有している。図示の例では、回転部材264は、+状の部材である。回転部材264は、図示しない駆動部の駆動により回転する。ドラム部266は、略柱状の部材である。ドラム部266の下方は、例えば、金属メッシュで形成されている。金属メッシュの網目は、混合物に含まれる繊維や結着材などを通過させる。
【0075】
堆積部268は、略箱状の部材である。堆積部268の上面は、供給部材258と接続されている。堆積部268の底面に相当する領域は、開放されている。分散部262は、堆積部268内にあって、メッシュベルト272の上面と対向している。堆積部268は、例えば、樹脂や金属などで構成されている。
【0076】
混合物は、回転する回転部材264や、回転部材264とドラム部266との間を通過することによってほぐされる。混合物中の複数の繊維は、絡み合った状態が解かれて単体に分離されて、ドラム部266の網目を通過する。これにより、分散部262は、混合物に含まれる繊維および結着材などを堆積部268の内部で分散させる。
【0077】
混合物は、分散部262の内部から堆積部268内の空気中に放出されて、重力およびウェブ搬送部270のサクション機構275の吸引力によって、メッシュベルト272上に導かれる。混合物は、メッシュベルト272の上面に、後述する第1基材N1を介して堆積する。堆積部268は、分散された繊維を含む混合物を堆積させてウェブWを形成する。
【0078】
ウェブ搬送部270は、例えば、メッシュベルト272と、張架ローラー273と、サクション機構275と、を有している。
【0079】
メッシュベルト272は、無端ベルトである。図示の例では、メッシュベルト272は、4つの張架ローラー273によって張り架けられる。メッシュベルト272は、サクション機構275による吸引を妨げず、ウェブWを保持できる強度を有している。メッシュベルト272は、例えば、金属や樹脂で構成されている。メッシュベルト272が有するメッシュの穴径は、特に限定されないが、例えば、60μm以上125μm以下である。
【0080】
張架ローラー273は、メッシュベルト272を回転可能に支持している。4つの張架ローラー273の少なくとも1つは、図示しないモーターによって回転駆動される。メッシュベルト272は、張架ローラー273の回転によって、上面が下流に向かって移動する。図示の例では、メッシュベルト272は、時計回りに回動する。メッシュベルト272が回動することによって、第1基材N1およびウェブWが下流へ搬送される。
【0081】
メッシュベルト272の上流側には、基材供給部274が設けられている。基材供給部274は、ロール状の第1基材N1を回転可能に支持している。第1基材N1は、基材供給部274からメッシュベルト272の上面へ連続的に供給される。第1基材N1は、搬送されながら、上面に堆積部268から混合物が降下して堆積される。これにより、第1基材N1の上面にウェブWが連続的に形成される。メッシュベルト272は、第1基材N1と共にウェブWを下流へ搬送する。第1基材N1は、不織布で構成されている。
【0082】
サクション機構275は、分散部262の下方に設けられている。サクション機構275は、メッシュベルト272上への混合物の堆積を促進させる。サクション機構275は、メッシュベルト272および第1基材N1が有する複数の穴を介して、堆積部268内の空気を吸引する。メッシュベルト272および第1基材N1の複数の穴は、空気を通し、混合物に含まれる繊維や結着材などを通し難い。分散部262から堆積部268の内側に放出された混合物は、空気と共に下方に吸引される。サクション機構275としては、ブロアーなどの公知の吸引装置が用いられる。
【0083】
堆積部268内の混合物は、重力に加えてサクション機構275の吸引力によって第1基材N1の上面に堆積してウェブWとなる。ウェブWは、空気を比較的に多く含み、柔らかく膨らんでいる。ウェブWは、メッシュベルト272によって、第1基材N1と共に下流へ搬送される。
【0084】
なお、図示はしないが、メッシュベルト272の上方に加湿器を設けてもよい。加湿器は、ウェブWに水を噴霧して加湿する。これにより、ウェブWに含まれる繊維や結着材などの飛散を抑制することができる。さらに、加湿に用いる水に水溶性の添加剤などを含ませて、加湿と並行して添加剤をウェブWに含侵させてもよい。
【0085】
ウェブ搬送部270の下流には、ダンサーローラー276が配置される。ウェブWは、最も下流側の張架ローラー273から剥離された後、ダンサーローラー276に引き込まれる。ダンサーローラー276は、下流における加工時間を確保する。具体的には、成形部280での成形は、バッチ処理となる。そのため、堆積部268から連続的に搬送されてくるウェブWに対して、ダンサーローラー276を上下に移動させて成形部280に到達する時間を遅延させる。
【0086】
ダンサーローラー276の下流、かつ成形部280の上流には、基材供給部277が設けられている。基材供給部277は、ロール状の第2基材N2を回転可能に支持する。第2基材N2は、基材供給部277からウェブWの上面へ連続的に供給される。これにより、ウェブWは、下方の第1基材N1と、上方の第2基材N2と、に挟まれた状態で成形部280に送り出される。第2基材N2は、不織布で構成されている。
【0087】
成形部280としては、加熱プレス装置を用いる。成形部280は、上基板282と、下基板284と、を有している。成形部280は、第1基材N1、ウェブW、および第2基材N2を連続帳票状のシートSに成形する。上基板282および下基板284は、ウェブWを間に挟んで加圧すると共に、内蔵するヒーターによって加熱する。第1基材N1および第2基材N2は、ウェブWに含まれる繊維が成形部280に付着することを抑制することができる。
【0088】
成形部280によって加圧されることにより、ウェブWに含まれる繊維は、所定の方向に配向する。図示の例では、上基板282および下基板284によってウェブWを、上下方向すなわち鉛直方向から挟み、ウェブWに含まれる繊維は、水平方向に配向する。
【0089】
ウェブWは、加圧によって上下方向から圧縮されて密度が増加する。ウェブWに含まれる結着材は、加熱により溶融して繊維の間に濡れ広がる。この状態で加熱が終了して結着材が固化すると、繊維同士が結着材によって結着される。これにより、第1基材N1、ウェブW、および第2基材N2の3層から成る連続帳票状のシートSが成形される。連続帳票状のシートSは、下流の裁断部290へ搬送される。
【0090】
なお、成形部280では、加熱プレス装置に代えて、加熱ローラーおよび加圧ローラーを用いて連続的に成形を行ってもよい。この場合には、ダンサーローラー276を省いてもよい。加熱ローラーおよび加圧ローラーを用いた場合であっても、ウェブWに含まれる繊維を所定の方向に配向させることができる。
【0091】
裁断部290は、シートSを連続帳票状から単票状に裁断する。裁断部290は、図示はしないが、縦刃と、横刃と、を有している。縦刃および横刃は、例えば、ロータリーカッターなどである。なお、ロータリーカッターに代えて超音波カッターなどを用いてもよい。縦刃は、連続帳票状のシートSを進行方向に沿う方向に切断する。横刃は、連続帳票状のシートSを進行方向と交差する方向に切断する。これにより、シートSは、略矩形の単票状に加工されてトレイ292に収容される。
【0092】
シートSは、上述した緩衝材100の繊維構造体22である。ウェブWは、繊維構造体22のウェブ体30を構成する。第1基材N1は、繊維構造体22の第1不織布32を構成する。第2基材N2は、繊維構造体22の第2不織布34を構成する。
【0093】
上記のようにして作製されたシートSに、例えばトムソン型を用いて、貫通孔を形成する。次に、貫通孔が形成されたシートSを並べ、貫通孔に貫通棒40を通す。なお、シートSは、シート製造装置200とは異なる装置によって製造されてもよい。
【0094】
以上により、積層体20と、積層体20を貫通する貫通棒40と、を含む緩衝材100を製造することができる。なお、緩衝材110を製造する場合は、積層体20を貫通した貫通棒40に、第1座部50および第2座部52を設ける。
【0095】
上述した実施形態および変形例は一例であって、これらに限定されるわけではない。例えば、各実施形態および各変形例を適宜組み合わせることも可能である。
【0096】
本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成、例えば、機能、方法および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
【0097】
上述した実施形態および変形例から以下の内容が導き出される。
【0098】
緩衝材の一態様は、
複数の繊維構造体が積層された積層体と、
前記積層体を積層方向に貫通する貫通棒と、
を含み、
前記貫通棒は、
前記積層体と接触した接触部と、
前記積層体と離隔した端部と、
を有する。
【0099】
この緩衝材によれば、接着剤の硬度によって緩衝機能が損なわれることを抑制することができる。
【0100】
緩衝材の一態様において、
前記貫通棒の前記積層方向の大きさは、前記積層体の前記積層方向の大きさよりも大きくてもよい。
【0101】
この緩衝材によれば、仮に貫通棒に対して積層体が変位したとしても、積層体が貫通棒から外れる可能性を小さくすることができる。
【0102】
緩衝材の一態様において、
前記端部に設けられた座部を有し、
前記座部の前記積層方向と直交する方向の大きさは、前記端部の前記直交する方向の大きさよりも大きくてもよい。
【0103】
この緩衝材によれば、積層体が貫通棒から外れる可能性を小さくすることができる。
【0104】
緩衝材の一態様において、
前記座部の前記直交する方向の大きさは、前記端部の前記直交する方向の大きさよりも1%以上大きくてもよい。
【0105】
この緩衝材によれば、積層体が貫通棒から外れる可能性を、より小さくすることができる。
【0106】
緩衝材の一態様において、
前記端部には、溝が形成され、
前記座部は、前記溝に係合していてもよい。
【0107】
この緩衝材によれば、貫通棒に対して座部が変位する可能性を小さくすることができる。
【0108】
緩衝材の一態様において、
前記溝の深さは、前記端部の前記直交する方向の大きさの5%以上であってもよい。
【0109】
この緩衝材によれば、貫通棒に対して座部が変位する可能性を、より小さくすることができる。
【0110】
緩衝材の一態様において、
前記積層体は、被支持物を支持し、
前記被支持物、前記積層体、および前記貫通棒は、筐体に収容されてもよい。
【0111】
この緩衝材によれば、被支持物に加えられた衝撃を緩衝することができる。
【0112】
緩衝材の一態様において、
前記積層体は、前記筐体に接着されてもよい。
【0113】
この緩衝材によれば、積層体が筐体に対して変位することを抑制することができる。
【0114】
緩衝材の一態様において、
前記複数の繊維構造体の各々の形状は、シート状であってもよい。
【0115】
この緩衝材によれば、シート製造装置によって、繊維構造体を製造することができる。
【0116】
緩衝材の一態様において、
前記複数の繊維構造体の各々は、繊維と、繊維同士を結合させる結着材と、を含んでもよい。
【0117】
この緩衝材によれば、結着材によって繊維同士を結合させることができる。
【符号の説明】
【0118】
2…被支持物、4…角、6…筐体、6a…底、6b…天井、10…構造体、10a…第1構造体、10b…第2構造体、10c…第3構造体、12…接触面、20…積層体、22…繊維構造体、24…第1主面、26…第2主面、30…ウェブ体、32…第1不織布、34…第2不織布、40…貫通棒、42…接触部、44…第1端部、45…第1溝、46…第2端部、47…第2溝、50…第1座部、52…第2座部、100,110…緩衝材、200…シート製造装置、210…供給部、220…粗砕部、222…粗砕刃、230…定量供給部、232…ホッパー、234…管、240…解繊部、242…導入口、244…排出口、246…ステーター、248…ローター、250…混合部、 251…管、252,253…ホッパー、254,255…供給管、256,257…バルブ、258…供給部材、260…フォーミング部、262…分散部、264…回転部材、266…ドラム部、268…堆積部、270…ウェブ搬送部、272…メッシュベルト、273…張架ローラー、274…基材供給部、275…サクション機構、276…ダンサーローラー、277…基材供給部、280…成形部、282…上基板、284…下基板、290…裁断部、292…トレイ
図1
図2
図3
図4
図5
図6