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特開2024-128435高度推定装置、高度推定システム、高度推定方法および高度推定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128435
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】高度推定装置、高度推定システム、高度推定方法および高度推定プログラム
(51)【国際特許分類】
   G01S 19/46 20100101AFI20240913BHJP
   G01S 3/48 20060101ALI20240913BHJP
【FI】
G01S19/46
G01S3/48
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023037408
(22)【出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【弁理士】
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】中野 友聖
(72)【発明者】
【氏名】青島 貴明
【テーマコード(参考)】
5J062
【Fターム(参考)】
5J062AA05
5J062BB03
5J062CC07
5J062CC14
5J062FF01
(57)【要約】
【課題】電子基準点や独自固定局を使用せずに、高さ方向の位置(高度)を精度良く推定することを可能にする。
【解決手段】
高度推定装置が、無線通信端末の位置の情報であって、前記無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む端末位置情報を受信し、前記無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す到来方向情報を受信し、前記基地局の位置を示す基地局位置情報と、前記端末位置情報と、前記到来方向情報とに基づいて、前記無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定し、前記推定高度を出力する。
【選択図】 図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信端末の位置の情報であって、前記無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む端末位置情報を受信する端末位置情報受信部と、
前記無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す到来方向情報を受信する到来方向情報受信部と、
前記基地局の位置を示す基地局位置情報と、前記端末位置情報と、前記到来方向情報とに基づいて、前記無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定する推定部と、
前記推定高度を出力する出力部と
を備える高度推定装置。
【請求項2】
前記推定高度が妥当か否かを判定する判定部
をさらに備える請求項1に記載の高度推定装置。
【請求項3】
前記出力部は、さらに、前記推定高度が妥当か否かの情報を出力する、
請求項2に記載の高度推定装置。
【請求項4】
前記端末位置情報は、前記無線通信端末の高度の情報である端末高度情報をさらに含み、
前記出力部は、
前記推定高度が妥当であると判定された場合に、前記推定高度を出力し、
前記推定高度が妥当でないと判定された場合に、前記端末高度情報を出力する、
請求項2に記載の高度推定装置。
【請求項5】
前記出力部は、前記推定高度を、前記無線通信端末へ出力する、
請求項1に記載の高度推定装置。
【請求項6】
前記到来方向情報は、前記無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、前記無線通信端末に接続されている前記基地局における到来方向を示し、
前記到来方向情報受信部は、前記無線通信端末に接続されている前記基地局から、前記到来方向情報を受信する、
請求項1に記載の高度推定装置。
【請求項7】
前記端末位置情報は、前記無線通信端末において、GNSS(Global Navigation Satellite System)を使用して取得される、
請求項1に記載の高度推定装置。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれかに記載の高度推定装置と、
前記無線通信端末から送信される電波を受信する前記基地局と
を備える高度推定システム。
【請求項9】
無線通信端末の位置の情報であって、前記無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む端末位置情報を受信し、
前記無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す到来方向情報を受信し、
前記基地局の位置を示す基地局位置情報と、前記端末位置情報と、前記到来方向情報とに基づいて、前記無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定し、
前記推定高度を出力する、
高度推定方法。
【請求項10】
コンピュータに、
無線通信端末の位置の情報であって、前記無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む端末位置情報を受信する端末位置情報受信機能と、
前記無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す到来方向情報を受信する到来方向情報受信機能と、
前記基地局の位置を示す基地局位置情報と、前記端末位置情報と、前記到来方向情報とに基づいて、前記無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定する推定機能と、
前記推定高度を出力する出力機能と
を実現させる高度推定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高度推定装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
移動体の高さ方向(鉛直上方)の位置(高度)を精度良く測定できる方法が望まれている。
【0003】
たとえば、一般道路の上方に高速道路がある場所のように、高さ方向に複数の道路がある場所がある。このような場所で、車両が走行している高度の情報があれば、カーナビゲーションシステムは、車両が走行している道路を正しく認識することができる。
【0004】
また、近年、ドローンなどの飛翔体を利用するサービスが検討されている。飛翔体の自動運転制御や離着陸制御のためには、高精度な高度測位が求められる。
【0005】
このような高度測位において、衛星を用いた高度推定システム(GNSS(Global Navigation Satellite System))による測位や、移動体通信事業者によって提供されているRTK(Real-time kinematic)測位が知られている。
【0006】
しかし、GNSSによる測位では、電波が地表に達するまでに電離層や対流圏の影響を受けるので、高精度な高度測位が難しい。
【0007】
また、RTK測位では、無線通信端末と電子基準点(や独自固定局)とがGNSS信号を受信することで、測位誤差を補正している。この方法では、無線通信端末だけがGNSS信号を受信する測位より高精度な測位を行うことができる。しかし、この方法では、無線通信端末の近辺(約10km以内)に電子基準点や独自固定局を用意する必要がある。そのため、電子基準点や独自固定局から離れている場所での測位精度が悪くなる。また、より広いエリアでこの方法による測位を可能にするためには、多くの電子基準点や独自基地局が設置されている必要があるので、設置費用がかかる。
【0008】
また、高度を含めた位置を推定する方法が、たとえば、特許文献1および特許文献2に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2010-269620号公報
【特許文献2】特開2006-217228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1に記載の方法では、制御装置が、地上通信装置から車上通信装置までの距離と方位角とに基づいて、車両の線路上の位置を求めている。また、地上通信装置から車上通信装置までの距離は、電波の伝搬時間により求められている。そのため、測位精度は、電波伝搬環境(障害物や天候など)に影響され、測位精度が低くなる可能性がある。
【0011】
また、特許文献2に記載の方法では、基地局のアダプティブアレイアンテナの情報を使用して無線通信端末の位置情報が算出されている。そのため、測位精度は、電波伝搬環境や、基地局と無線通信端末までの距離に影響され、測位精度が低くなる可能性がある。特に、基地局と無線通信端末が遠くなるほど、測位精度は低くなる。
【0012】
本発明の目的は、上述した課題を鑑み、電子基準点や独自固定局を使用せずに、高さ方向の位置(高度)を精度良く推定することを可能にする高度推定装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様において、高度推定装置は、無線通信端末の位置の情報であって、前記無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む端末位置情報を受信する端末位置情報受信部と、前記無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す到来方向情報を受信する到来方向情報受信部と、前記基地局の位置を示す基地局位置情報と、前記端末位置情報と、前記到来方向情報とに基づいて、前記無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定する推定部と、前記推定高度を出力する出力部とを備える。
【0014】
また、本発明の他の態様において、高度推定方法は、無線通信端末の位置の情報であって、前記無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む端末位置情報を受信し、前記無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す到来方向情報を受信し、前記基地局の位置を示す基地局位置情報と、前記端末位置情報と、前記到来方向情報とに基づいて、前記無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定し、前記推定高度を出力する。
【0015】
また、本発明の他の態様において、高度推定プログラムは、コンピュータに、無線通信端末の位置の情報であって、前記無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む端末位置情報を受信する端末位置情報受信機能と、前記無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す到来方向情報を受信する到来方向情報受信機能と、前記基地局の位置を示す基地局位置情報と、前記端末位置情報と、前記到来方向情報とに基づいて、前記無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定する推定機能と、前記推定高度を出力する出力機能とを実現させる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の上記態様によれば、高さ方向の位置(高度)を精度良く推定することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の第一の実施形態の高度推定装置の構成例を示す図である。
図2】本発明の第一の実施形態の高度推定装置の動作フローの例を示す図である。
図3】本発明の第二の実施形態の高度推定装置を含む高度推定システムの構成例を示す図である。
図4】本発明の第二の実施形態の高度推定装置の構成例を示す図である。
図5】基地局と無線通信端末の位置関係の例を模式的に示す図である。
図6】基地局と無線通信端末の位置関係の例の模式図を、xy平面へ投影した図である。
図7】本発明の第二の実施形態の高度推定装置、基地局および無線通信端末の動作フローの例を示す図である。
図8】本発明の第三の実施形態の高度推定装置に関連する装置を示す図である。
図9】本発明の第三の実施形態の高度推定装置の構成例を示す図である。
図10】本発明の第三の実施形態の高度推定装置の動作フローの例を示す図である。
図11】本発明の各実施形態のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施形態について説明する。第一の実施形態における高度推定装置10の具体的な一例が、後述する第二の実施形態における高度推定装置20および第三の実施形態のおける高度推定装置30である。
【0019】
図1に、本実施形態の高度推定装置10の構成例を示す。高度推定装置10は、端末位置情報受信部11、到来方向情報受信部12、推定部13および出力部14を含む。端末位置情報受信部11と到来方向情報受信部12とは、推定部13に接続する。推定部13は、出力部14に接続する。
【0020】
端末位置情報受信部11は、端末位置情報を受信する。端末位置情報は、無線通信端末の位置の情報である。また、端末位置情報は、無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む。
【0021】
到来方向情報受信部12は、到来方向情報を受信する。到来方向情報は、無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す。
【0022】
推定部13は、基地局の位置を示す基地局位置情報と、端末位置情報と、到来方向情報とに基づいて、無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定する。
【0023】
出力部14は、推定高度を出力する。
【0024】
次に、図2に、本実施形態の高度推定装置10の動作フローの例を示す。
【0025】
端末位置情報受信部11は、端末位置情報を受信する(ステップS101)。
【0026】
到来方向情報受信部12は、到来方向情報を受信する(ステップS102)。
【0027】
推定部13は、基地局の位置を示す基地局位置情報と、端末位置情報と、到来方向情報とに基づいて、推定高度を推定する(ステップS103)。
【0028】
出力部14は、推定高度を出力する(ステップS104)。
【0029】
以上で説明したように、本発明の第一の実施形態では、高度推定装置10は、端末位置情報受信部11、到来方向情報受信部12、推定部13および出力部14を含む。端末位置情報受信部11は、端末位置情報を受信する。端末位置情報は、無線通信端末の位置の情報である。また、端末位置情報は、無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む。到来方向情報受信部12は、到来方向情報を受信する。到来方向情報は、無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す。推定部13は、基地局の位置を示す基地局位置情報と、端末位置情報と、到来方向情報とに基づいて、無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定する。出力部14は、推定高度を出力する。
【0030】
これにより、高度推定装置10は、基地局位置情報と端末位置情報と到来方向情報とに基づいて無線通信端末の高度を推定する。これらの情報は、精度良く取得されることが可能なので、高度推定装置10は、これらの情報を用いることで、高度を精度良く推定することができる。そのため、電子基準点や独自固定局を使用せずに、高さ方向の位置(高度)を精度良く推定することが可能になる。
【0031】
[第二の実施形態]
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。第一の実施形態における高度推定装置10の具体的な一例が、第二の実施形態における高度推定装置20である。
【0032】
図3に、本実施形態の高度推定装置20を含む高度推定システム60の構成例を示す。高度推定システム60は、高度推定装置20と基地局40-i(iは1からNの整数、Nは1以上の整数)とを含む。高度推定装置20は、基地局40-1~40-Nの各々と互いに接続される。
【0033】
基地局40-iは、無線通信端末50に対する無線通信サービスを提供する。また、基地局40-iは、無線通信端末50から送信される電波の到来方向を推定する機能を持つ。基地局40-iは、たとえば、アダプティブアレイアンテナを備える。そして、基地局40-iは、アダプティブアレイアンテナを用いて、無線通信端末50から送信される電波の到来方向を推定する。たとえば、MIMO(multiple-input and multiple-output)を利用する基地局では、多素子アンテナが採用されているので、基地局40-iは、このアンテナを用いて、電波の到来方向を推定してもよい。
【0034】
無線通信端末50は、基地局40が提供する無線通信サービスを利用可能な端末である。無線通信端末50は、たとえば、車両や飛翔体に備えられていてもよい。また、無線通信端末50は、携帯電話やスマートフォンなどであってもよい。また、無線通信端末50は、GNSSによって無線通信端末50の位置情報を取得する機能を持つ。
【0035】
高度推定装置20は、無線通信端末50の高度の推定値である推定高度を推定する。推定高度の推定については、後述する。
【0036】
次に、図4に、本実施形態の高度推定装置20の構成例を示す。高度推定装置20は、端末位置情報受信部21、到来方向情報受信部22、推定部23、出力部24および判定部25を含む。端末位置情報受信部21および到来方向情報受信部22は、推定部23に接続する。推定部23は、出力部24に接続する。判定部25は、推定部23および出力部24に接続する。
【0037】
端末位置情報受信部21は、端末位置情報を受信する。端末位置情報は、無線通信端末50の位置の情報である。端末位置情報は、無線通信端末50の位置の緯度および経度の情報(端末緯度情報および端末経度情報)を含む。端末位置情報は、さらに、無線通信端末50の位置の高度の情報(端末高度情報)を含んでいてもよい。
【0038】
無線通信端末50は、GNSSを利用して無線通信端末50の位置情報を取得する。そして、端末位置情報受信部21は、無線通信端末50から、端末位置情報を受信する。このとき、端末位置情報受信部21は、基地局40-1~40-Nのうち、無線通信端末50が接続している基地局を介して、端末位置情報を受信する。ここでは、無線通信端末50が基地局40-Aに接続しているとする。端末位置情報受信部21は、基地局40-Aを介して、無線通信端末50から端末位置情報を受信する。
【0039】
到来方向情報受信部22は、到来方向情報を受信する。到来方向情報は、無線通信端末50から送信される電波についての情報であって、基地局における当該電波の到来方向を示す。前述のように、電波の到来方向は、基地局で推定される。到来方向情報は、基地局で推定された到来方向の情報である。到来方向情報受信部22は、基地局40-1~40-Nのうち、無線通信端末50の電波を受信した基地局から、到来方向情報を受信する。ここでは、無線通信端末50が基地局40-Aに接続しているので、基地局40-Aが無線通信端末50の電波を受信する。基地局40-Aは、無線通信端末50の電波の到来方向を推定する。そして、到来方向情報受信部22は、基地局40-Aから到来方向情報を受信する。
【0040】
推定部23は、基地局40-Aの位置を示す基地局位置情報と、端末位置情報と、到来方向情報とに基づいて、無線通信端末50の高度の推定値である推定高度を推定する。このとき、推定部23は、基地局位置情報として、到来方向情報の送信元の基地局40-Aの位置情報を使用する。また、基地局40-1~40-Nの位置情報は、あらかじめ高度推定装置20の内部または外部の記憶手段(不図示)に記憶されている。推定部23は、当該記憶手段から基地局40-Aの基地局位置情報を取得する。
【0041】
より具体的には、推定部23は、基地局40-Aの位置から、到来方向情報が示す到来方向に伸ばした直線と、無線通信端末50の位置の緯度および経度を示す直線との交点の高度を、無線通信端末50の推定高度として推定する。
【0042】
図5に、基地局40-Aと無線通信端末50の位置関係の例を模式的に示す。点Oは、基地局40-Aの位置を示す。点Oの座標は、(x0,y0,z0)である。(x0,y0,z0)は、基地局位置情報によって示される。点Pは、無線通信端末50の位置を示す。点Pの座標は、(xp,yp,zp)である。xpは無線通信端末50の緯度、ypは無線通信端末50の経度、zpは無線通信端末50の高度である。推定部23は、緯度xpおよび経度ypとして、端末位置情報に含まれる端末緯度情報が示す緯度および端末経度情報が示す経度を使用する。点Qは、点Pからxy平面に下ろした垂線とxy平面との交点である。点Qの座標は、(xp,yp,z0)である。直線PQは、x座標がxp、y座標がypである直線であり、すなわち、無線通信端末50の位置の緯度および経度を示す直線である。θは、直線OQと直線OPの間の角度であり、到来方向情報によって示される。
【0043】
推定部23は、以下に示される数1によって、点Pの推定高度zp’を算出することができる。
【0044】
【数1】
このようにすることで、高度推定装置20は、無線通信端末50の高度をより精度良く推定することができる。GNSSの高度の測位精度は、緯度経度の測位精度に比べて低く、誤差が5m程度になる場合がある。本実施形態では、緯度経度については精度の良いGNSSによる測位情報を用い、さらに、基地局に対する電波の到来方向を用いて高度を推定することで、高度の推定精度を向上している。
【0045】
なお、上記の方法は、到来方向によって高度を推定しているので、到来方向に誤差がある場合、基地局40-Aと無線通信端末50との距離が遠くなるほど、実際の高度と推定高度zp’との誤差が大きくなる。そのため、到来方向の誤差や、基地局40-Aと無線通信端末50との間の距離次第では、GNSSによる高度測位結果の方が高精度になる場合がある。
【0046】
また、本実施形態では、高度の推定誤差が大きい状態を検知するために、判定部25にて、推定部23によって推定された推定高度zp’の妥当性を判定する。
【0047】
判定部25は、推定部23によって推定された推定高度zp’が妥当か否かを判定する。
【0048】
図6に、図5に示される基地局40-Aと無線通信端末50の位置関係の例の模式図を、xy平面へ投影した図を示す。直線OQとx軸との間の角度θx、無線通信端末50の緯度xpを用いて、判定部25は、無線通信端末50の推定経度yp’を、以下の式によって算出することができる。
【0049】
【数2】
なお、この場合、到来方向情報受信部22が受信する到来方向情報は、角度θxの情報を含む。角度θxは、xy平面上(水平方向)における、基地局に対する無線通信端末50が送信する電波の到来方向を示す。
【0050】
そして、判定部25は、算出された推定経度yp’と、端末位置情報として端末位置情報受信部21が受信した端末経度情報が示す経度ypとの差分が所定のしきい値以下である場合に、角度θの誤差が小さいとみなし、推定高度zp’が妥当であると判定する。
【0051】
なお、判定部25は、推定経度yp’の代わりに、無線通信端末50の推定緯度xp’を算出してもよい。そして、判定部25は、算出された推定緯度xp’と、端末位置情報として端末位置情報受信部21が受信した端末緯度情報が示す緯度xpとの差分が所定のしきい値以下である場合に、角度θの誤差が小さいとみなし、推定高度zp’が妥当であると判定してもよい。判定部25は、直線OQとy軸との間の角度θy、無線通信端末50の経度ypを用いて、無線通信端末50の推定緯度xp’を、以下の式によって算出することができる。
【0052】
【数3】
なお、この場合、到来方向情報受信部22が受信する到来方向情報は、角度θyの情報を含む。角度θyは、xy平面上(水平方向)における、基地局に対する無線通信端末50が送信する電波の到来方向を示す。
【0053】
出力部24は、推定部23によって推定された推定高度zp’を出力する。また、出力部24は、さらに、推定高度zp’が妥当か否かの情報を出力してもよい。また、出力部24は、推定高度zp’が妥当でない場合に、推定高度zp’の代わりに、端末位置情報受信部21が受信した端末位置情報に含まれる高度zp(GNSSによる高度測位結果)の情報を出力してもよい。なお、出力部24は、たとえば、基地局40-Aを介して、無線通信端末50へ、上記の情報を出力してもよい。
【0054】
次に、図7を用いて、高度推定装置20、基地局40-Aおよび無線通信端末50の動作フローの例について説明する。
【0055】
高度推定装置20の端末位置情報受信部21は、無線通信端末50から、端末位置情報を受信する(ステップS201)。端末位置情報は、たとえば、無線通信端末50の位置情報を利用するアプリケーションが使用された場合などに、無線通信端末50から高度推定装置20へ送信される。また、端末位置情報は、GNSSを利用して取得された、無線通信端末50の位置情報である。
【0056】
このとき、端末位置情報受信部21は、基地局40-1~40-Nのうち、無線通信端末50が接続している基地局を介して、端末位置情報を受信する。ここでは、無線通信端末50が基地局40-Aに接続しているとする。端末位置情報受信部21は、基地局40-Aを介して、無線通信端末50から端末位置情報を受信する。
【0057】
また、到来方向情報受信部22は、到来方向情報を受信する(ステップS202)。このとき、到来方向情報受信部22は、基地局40-1~40-Nのうち、無線通信端末50の電波を受信した基地局から、到来方向情報を受信する。ここでは、無線通信端末50が基地局40-Aに接続しているので、基地局40-Aが無線通信端末50の電波を受信する。そして、到来方向情報受信部22は、基地局40-Aから到来方向情報を受信する。
【0058】
推定部23は、基地局40-Aの位置を示す基地局位置情報と、端末位置情報と、到来方向情報とに基づいて、無線通信端末50の高度を推定する(ステップS203)。
【0059】
また、判定部25は、推定部23によって推定された推定高度zp’が妥当か否かを判定する(ステップS204)。
【0060】
そして、出力部24は、推定部23によって推定された推定高度zp’を出力する(ステップS205)。また、出力部24は、さらに、推定高度zp’が妥当か否かの情報を出力してもよい。また、出力部24は、推定高度zp’が妥当でない場合に、推定高度zp’の代わりに、端末位置情報受信部21が受信した端末位置情報に含まれる高度zpの情報を出力してもよい。なお、出力部24は、たとえば、基地局40-Aを介して、無線通信端末50へ、上記の情報を出力してもよい。
【0061】
以上で説明したように、本発明の第二の実施形態では、高度推定装置20は、端末位置情報受信部21、到来方向情報受信部22、推定部23および出力部24を含む。端末位置情報受信部21は、端末位置情報を受信する。端末位置情報は、無線通信端末の位置の情報である。また、端末位置情報は、無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む。到来方向情報受信部22は、到来方向情報を受信する。到来方向情報は、無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す。推定部23は、基地局の位置を示す基地局位置情報と、端末位置情報と、到来方向情報とに基づいて、無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定する。出力部24は、推定高度を出力する。
【0062】
これにより、高度推定装置20は、基地局位置情報と端末位置情報と到来方向情報とに基づいて無線通信端末の高度を推定する。これらの情報は、精度良く取得されることが可能なので、高度推定装置20は、これらの情報を用いることで、高度を精度良く推定することができる。そのため、電子基準点や独自固定局を使用せずに、高さ方向の位置(高度)を精度良く推定することが可能になる。
【0063】
また、本実施形態の高度推定装置20は、判定部25をさらに含む。判定部25は、推定高度が妥当か否かを判定する。また、出力部24は、さらに、推定高度が妥当か否かの情報を出力してもよい。また、端末位置情報は、無線通信端末の高度の情報である端末高度情報をさらに含んでいてもよい。このとき、出力部24は、推定高度が妥当であると判定された場合に、推定高度を出力してもよい。また、出力部24は、推定高度が妥当でないと判定された場合に、端末高度情報を出力してもよい。これにより、出力先の装置では、高度の情報として、より妥当な情報を使用することが可能になる。
【0064】
また、出力部24は、推定高度を、無線通信端末へ出力する。これにより、無線通信端末では、推定された高度の情報を使用することができる。
【0065】
また、到来方向情報は、無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、無線通信端末に接続されている基地局における到来方向を示す。また、到来方向情報受信部22は、無線通信端末に接続されている基地局から、到来方向情報を受信する。これにより、到来方向情報受信部22は、到来方向情報を受信することができる。
【0066】
また、端末位置情報は、無線通信端末において、GNSSを使用して取得される。GNSSによる緯度および経度の情報は、高度の情報に比べて精度が良い。本実施形態の高度推定装置20では、GNSSで取得された緯度および経度を用いて高度を推定することで、より精度良く高度を推定することができる。
【0067】
[第三の実施形態]
次に、本発明の第三の実施形態について説明する。第一の実施形態における高度推定装置10の具体的な一例が、第三の実施形態における高度推定装置30である。
【0068】
図8に、本実施形態の高度推定装置30に関連する装置の構成例を示す。
【0069】
本実施形態では、高度推定装置30は、無線通信端末50に含まれる。
【0070】
基地局40-i(iは1からNの整数、Nは1以上の整数)は、第二の実施形態における基地局40-iと同様である。
【0071】
無線通信端末50は、基地局40が提供する無線通信サービスを利用可能な端末である。無線通信端末50は、GNSSによって無線通信端末の位置を取得する機能を持つ。
【0072】
高度推定装置30は、無線通信端末50の高度の推定値である推定高度を推定する。
【0073】
次に、図9に、本実施形態の高度推定装置30の構成例を示す。高度推定装置30は、端末位置情報受信部31、到来方向情報受信部32、推定部33、出力部34および判定部35を含む。端末位置情報受信部31および到来方向情報受信部32は、推定部33に接続する。推定部33は、出力部34に接続する。判定部35は、推定部33および出力部34に接続する。
【0074】
端末位置情報受信部31は、端末位置情報を受信する。端末位置情報は、無線通信端末50の位置の情報である。端末位置情報は、無線通信端末50の位置の緯度および経度の情報(端末緯度情報および端末経度情報)を含む。端末位置情報は、さらに、無線通信端末の高度の情報(端末高度情報)を含んでいてもよい。
【0075】
また、無線通信端末50は、GNSSを利用して無線通信端末50の位置情報を取得する。そして、端末位置情報受信部31は、無線通信端末50から、端末位置情報を受信する。
【0076】
到来方向情報受信部32は、到来方向情報を受信する。到来方向情報は、無線通信端末50から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す。到来方向情報受信部32は、基地局40-1~40-Nのうち、無線通信端末50の電波を受信した基地局から、到来方向情報を受信する。ここでは、無線通信端末50が基地局40-Aに接続しているとする。そのため、基地局40-Aが無線通信端末50の電波を受信する。そして、到来方向情報受信部32は、基地局40-Aから到来方向情報を受信する。
【0077】
推定部33は、基地局40-Aの位置を示す基地局位置情報と、端末位置情報と、到来方向情報とに基づいて、無線通信端末50の高度の推定値である推定高度を推定する。また、判定部35は、推定部33によって推定された推定高度zp’が妥当か否かを判定する。到来方向の推定方法および妥当性の判定方法については、第二の実施形態と同様なので、説明を省略する。
【0078】
出力部34は、推定部33によって推定された推定高度zp’を出力する。また、出力部34は、さらに、推定高度zp’が妥当か否かの情報を出力してもよい。また、出力部34は、推定高度zp’が妥当でない場合に、推定高度zp’の代わりに、端末位置情報受信部31が受信した端末位置情報に含まれる高度zpの情報を出力してもよい。なお、出力部34は、たとえば、無線通信端末50へ、上記の情報を出力してもよい。
【0079】
次に、図10を用いて、高度推定装置30、基地局40-Aおよび無線通信端末50の動作フローの例について説明する。
【0080】
高度推定装置30の端末位置情報受信部31は、無線通信端末50から、端末位置情報を受信する(ステップS301)。端末位置情報は、たとえば、無線通信端末50の位置情報を利用するアプリケーションが使用された場合などに、無線通信端末50から高度推定装置30へ送信される。また、端末位置情報は、GNSSを利用して取得された、無線通信端末50の位置情報である。
【0081】
また、到来方向情報受信部32は、到来方向情報を受信する(ステップS302)。このとき、到来方向情報受信部32は、基地局40-1~40-Nのうち、無線通信端末50の電波を受信した基地局から、到来方向情報を受信する。ここでは、無線通信端末50が基地局40-Aに接続しているとする。そのため、基地局40-Aが無線通信端末50の電波を受信する。そして、到来方向情報受信部32は、基地局40-Aから到来方向情報を受信する。
【0082】
推定部33は、基地局40-Aの位置を示す基地局位置情報と、端末位置情報と、到来方向情報とに基づいて、無線通信端末50の高度を推定する(ステップS303)。
【0083】
また、判定部35は、推定部33によって推定された推定高度zp’が妥当か否かを判定する(ステップS304)。
【0084】
そして、出力部34は、推定部33によって推定された推定高度zp’を出力する(ステップS305)。また、出力部34は、さらに、推定高度zp’が妥当か否かの情報を出力してもよい。また、出力部34は、推定高度zp’が妥当でない場合に、推定高度zp’の代わりに、端末位置情報受信部31が受信した端末位置情報に含まれる高度zpの情報を出力してもよい。なお、出力部34は、たとえば、無線通信端末50へ、上記の情報を出力してもよい。
【0085】
以上で説明したように、本発明の第三の実施形態では、高度推定装置30は、端末位置情報受信部31、到来方向情報受信部32、推定部33および出力部34を含む。端末位置情報受信部31は、端末位置情報を受信する。端末位置情報は、無線通信端末の位置の情報である。また、端末位置情報は、無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む。到来方向情報受信部32は、到来方向情報を受信する。到来方向情報は、無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す。推定部33は、基地局の位置を示す基地局位置情報と、端末位置情報と、到来方向情報とに基づいて、無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定する。出力部34は、推定高度を出力する。
【0086】
これにより、高度推定装置30は、基地局位置情報と端末位置情報と到来方向情報とに基づいて無線通信端末の高度を推定する。これらの情報は、精度良く取得されることが可能なので、高度推定装置30は、これらの情報を用いることで、高度を精度良く推定することができる。そのため、電子基準点や独自固定局を使用せずに、高さ方向の位置(高度)を精度良く推定することが可能になる。
【0087】
[ハードウェア構成例]
上述した本発明の各実施形態における高度推定装置(10、20)を、一つの情報処理装置(コンピュータ)を用いて実現するハードウェア資源の構成例について説明する。なお、高度推定装置は、物理的または機能的に少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現してもよい。また、高度推定装置は、専用の装置として実現してもよい。また、高度推定装置の一部の機能のみを情報処理装置を用いて実現してもよい。
【0088】
図11は、本発明の各実施形態の高度推定装置を実現可能な情報処理装置のハードウェア構成例を概略的に示す図である。情報処理装置90は、通信インタフェース91、入出力インタフェース92、演算装置93、記憶装置94、不揮発性記憶装置95およびドライブ装置96を含む。
【0089】
たとえば、図1の端末位置情報受信部11、到来方向情報受信部12および出力部14は、通信インタフェース91および演算装置93で実現することが可能である。推定部13は、演算装置93で実現することが可能である。
【0090】
通信インタフェース91は、各実施形態の高度推定装置が、有線あるいは/および無線で外部装置と通信するための通信手段である。なお、高度推定装置を、少なくとも二つの情報処理装置を用いて実現する場合、それらの装置の間を通信インタフェース91経由で相互に通信可能なように接続してもよい。
【0091】
入出力インタフェース92は、入力デバイスの一例であるキーボードや、出力デバイスとしてのディスプレイ等のマンマシンインタフェースである。
【0092】
演算装置93は、汎用のCPU(Central Processing Unit)やマイクロプロセッサ等の演算処理装置や複数の電気回路によって実現される。演算装置93は、たとえば、不揮発性記憶装置95に記憶された各種プログラムを記憶装置94に読み出し、読み出したプログラムに従って処理を実行することが可能である。
【0093】
記憶装置94は、演算装置93から参照可能な、RAM(Random Access Memory)等のメモリ装置であり、プログラムや各種データ等を記憶する。記憶装置94は、揮発性のメモリ装置であってもよい。
【0094】
不揮発性記憶装置95は、たとえば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、等の、不揮発性の記憶装置であり、各種プログラムやデータ等を記憶することが可能である。
【0095】
ドライブ装置96は、たとえば、後述する記録媒体97に対するデータの読み込みや書き込みを処理する装置である。
【0096】
記録媒体97は、たとえば、光ディスク、光磁気ディスク、半導体フラッシュメモリ等、データを記録可能な任意の記録媒体である。
【0097】
本発明の各実施形態は、たとえば、図11に例示した情報処理装置90により高度推定装置を構成し、この高度推定装置に対して、上記各実施形態において説明した機能を実現可能なプログラムを供給することにより実現してもよい。
【0098】
この場合、高度推定装置に対して供給したプログラムを、演算装置93が実行することによって、実施形態を実現することが可能である。また、高度推定装置のすべてではなく、一部の機能を情報処理装置90で構成することも可能である。
【0099】
さらに、上記プログラムを記録媒体97に記録しておき、高度推定装置の出荷段階、あるいは運用段階等において、適宜上記プログラムが不揮発性記憶装置95に格納されるよう高度推定装置を構成してもよい。なお、この場合、上記プログラムの供給方法は、出荷前の製造段階、あるいは運用段階等において、適当な治具を利用して高度推定装置内にインストールする方法を採用してもよい。また、上記プログラムの供給方法は、インターネット等の通信回線を介して外部からダウンロードする方法等の一般的な手順を採用してもよい。
【0100】
上記の実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
【0101】
(付記1)
無線通信端末の位置の情報であって、前記無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む端末位置情報を受信する端末位置情報受信部と、
前記無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す到来方向情報を受信する到来方向情報受信部と、
前記基地局の位置を示す基地局位置情報と、前記端末位置情報と、前記到来方向情報とに基づいて、前記無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定する推定部と、
前記推定高度を出力する出力部と
を備える高度推定装置。
【0102】
(付記2)
前記推定高度が妥当か否かを判定する判定部
をさらに備える付記1に記載の高度推定装置。
【0103】
(付記3)
前記出力部は、さらに、前記推定高度が妥当か否かの情報を出力する、
付記2に記載の高度推定装置。
【0104】
(付記4)
前記端末位置情報は、前記無線通信端末の高度の情報である端末高度情報をさらに含み、
前記出力部は、
前記推定高度が妥当であると判定された場合に、前記推定高度を出力し、
前記推定高度が妥当でないと判定された場合に、前記端末高度情報を出力する、
付記2に記載の高度推定装置。
【0105】
(付記5)
前記出力部は、前記推定高度を、前記無線通信端末へ出力する、
付記1から付記4のいずれかに記載の高度推定装置。
【0106】
(付記6)
前記到来方向情報は、前記無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、前記無線通信端末に接続されている前記基地局における到来方向を示し、
前記到来方向情報受信部は、前記無線通信端末に接続されている前記基地局から、前記到来方向情報を受信する、
付記1から付記5のいずれかに記載の高度推定装置。
【0107】
(付記7)
前記端末位置情報は、前記無線通信端末において、GNSS(Global Navigation Satellite System)を使用して取得される、
付記1から付記6のいずれかに記載の高度推定装置。
【0108】
(付記8)
付記1から付記7のいずれかに記載の高度推定装置と、
前記無線通信端末から送信される電波を受信する前記基地局と
を備える高度推定システム。
【0109】
(付記9)
無線通信端末の位置の情報であって、前記無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む端末位置情報を受信し、
前記無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す到来方向情報を受信し、
前記基地局の位置を示す基地局位置情報と、前記端末位置情報と、前記到来方向情報とに基づいて、前記無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定し、
前記推定高度を出力する、
高度推定方法。
【0110】
(付記10)
コンピュータに、
無線通信端末の位置の情報であって、前記無線通信端末の位置の緯度および経度の情報を含む端末位置情報を受信する端末位置情報受信機能と、
前記無線通信端末から送信される電波の到来方向であって、基地局における到来方向を示す到来方向情報を受信する到来方向情報受信機能と、
前記基地局の位置を示す基地局位置情報と、前記端末位置情報と、前記到来方向情報とに基づいて、前記無線通信端末の高度の推定値である推定高度を推定する推定機能と、
前記推定高度を出力する出力機能と
を実現させる高度推定プログラム。
【0111】
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【符号の説明】
【0112】
10、20 高度推定装置
11 端末位置情報受信部
12 到来方向情報受信部
13 推定部
14 出力部
40、40-i 基地局
50 無線通信端末
60 高度推定システム
90 情報処理装置
91 通信インタフェース
92 入出力インタフェース
93 演算装置
94 記憶装置
95 不揮発性記憶装置
96 ドライブ装置
97 記録媒体
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11