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特開2024-128538情報表示装置、サンド、遊技機および情報表示プログラム
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  • 特開-情報表示装置、サンド、遊技機および情報表示プログラム 図1
  • 特開-情報表示装置、サンド、遊技機および情報表示プログラム 図2
  • 特開-情報表示装置、サンド、遊技機および情報表示プログラム 図3
  • 特開-情報表示装置、サンド、遊技機および情報表示プログラム 図4
  • 特開-情報表示装置、サンド、遊技機および情報表示プログラム 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128538
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】情報表示装置、サンド、遊技機および情報表示プログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20240913BHJP
【FI】
A63F7/02 350Z
A63F7/02 352L
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023037545
(22)【出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】520302936
【氏名又は名称】株式会社SUNTAC
(74)【代理人】
【識別番号】100197642
【弁理士】
【氏名又は名称】南瀬 透
(74)【代理人】
【識別番号】100099508
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 久
(74)【代理人】
【識別番号】100219483
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 智也
(72)【発明者】
【氏名】中原 大輔
【テーマコード(参考)】
2C088
【Fターム(参考)】
2C088BB11
2C088CA02
2C088CA21
2C088CA27
(57)【要約】
【課題】XRを活用した新たなサービスを提供可能な遊技機の情報表示装置、サンド、遊技機および情報表示プログラムの提供。
【解決手段】遊技機10を含む現実空間に重ねてデジタル情報を表示可能なXRヘッドセット30と、XRヘッドセット30に対し、デジタル情報として表示させる各種情報を処理する情報処理装置40とを含む遊技システム1であり、ユーザが遊技機10における遊戯中にXRヘッドセット30を装着しておくことで、遊技機10を含む現実空間に重ねてデジタル情報が表示される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技機と接続される情報表示装置であって、
前記遊技機を含む現実空間に重ねてデジタル情報を表示可能なXRヘッドセットと、
前記XRヘッドセットに対し、前記デジタル情報として表示させる各種情報を処理する情報処理装置と
を含む情報表示装置。
【請求項2】
前記各種情報は、前記遊技機に関連する情報である請求項1記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記遊技機に接続されるサンドであって、請求項1または2に記載の情報表示装置を備えたサンド。
【請求項4】
前記遊技機と、請求項1または2に記載の情報処理装置とを備えた遊技システム。
【請求項5】
遊技機と、前記遊技機を含む現実空間に重ねてデジタル情報を表示可能なXRヘッドセットとが接続されるコンピュータを、
前記XRヘッドセットに対し、前記デジタル情報として表示させる各種情報を処理する情報処理手段として機能させるための情報表示プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機の情報表示装置、サンド、遊技機および情報表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
実体験に近い体験が得られるVR(仮想現実)ヘッドセットの開発が進んでいる。パチンコ・スロット業界においても、遊技機メーカーの営業における費用負担、時間負担、リスクを減らすことが可能になる新たな営業ツールとしてVRを使った営業ツールが開発されている(例えば、非特許文献1参照。)。この営業ツールでは、実際に遊技機を設置したホールに自分が立っているようなイメージを体感でき、機種の演出を擬似的に体験することが可能となっている。
【0003】
このように、VRでは、現実空間とは切り離された全てをデジタル情報で構築したデジタル空間によって、あたかもそこにいるような感覚を体験できるが、近年ではさらに現実空間にデジタル情報を重ね合わせたAR(拡張現実)や、VRとARの技術を融合したMR(複合現実)等の開発が盛んである。また、これらは総称してXR(クロスリアリティ)と称されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】“VR EXGEAR”,[online],合同会社サンダーボルトインタラクティブ,[令和5年2月8日検索],インターネット<URL:http://thunderbolt-interactive.net/exgear/>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のように、VRを使った遊技機の営業ツールでは、実際に遊技機を設置したホールに自分が立っているようなイメージを体感できたり、機種の演出を擬似的に体験したりすることが可能であるが、今後はARやMR等のXRを活用したさらなるサービスが求められていくものと思われる。
【0006】
そこで、本発明においては、XRを活用した新たなサービスを提供可能な遊技機の情報表示装置、サンド、遊技機および情報表示プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の情報表示装置は、遊技機と接続される情報表示装置であって、遊技機を含む現実空間に重ねてデジタル情報を表示可能なXRヘッドセットと、XRヘッドセットに対し、デジタル情報として表示させる各種情報を処理する情報処理装置とを含むものである。本発明の情報表示装置によれば、遊技機における遊戯中にXRヘッドセットを装着しておくことで、遊技機を含む現実空間に重ねてデジタル情報が表示される。
【0008】
本発明のサンドは、遊技機に接続されるサンドであって、上記情報表示装置を備えたものである。本発明のサンドによれば、遊技機における遊戯中にXRヘッドセットを装着しておくことで、遊技機を含む現実空間に重ねてデジタル情報が表示される。
【0009】
本発明の遊技システムは、遊技機と、上記情報処理装置とを備えたものである。本発明の遊技システムによれば、遊技機における遊戯中にXRヘッドセットを装着しておくことで、遊技機を含む現実空間に重ねてデジタル情報が表示される。
【0010】
本発明の遊技機の情報表示プログラムは、遊技機と、前記遊技機を含む現実空間に重ねてデジタル情報を表示可能なXRヘッドセットとが接続されるコンピュータを、XRヘッドセットに対し、デジタル情報として表示させる各種情報を処理する情報処理手段として機能させるためのものである。このプログラムを実行したコンピュータによれば、上記本発明の遊技機の情報表示装置と同様の作用、効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、遊技機における遊戯中にXRヘッドセットを装着しておくことで、遊技機を含む現実空間に重ねて様々なデジタル情報を表示することが可能となり、XRを活用した新たなサービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施の形態における遊技システムのブロック図である。
図2図1の遊技システムを活用したサービス例を示す図である。
図3図1の遊技システムを活用したサービス例を示す図である。
図4図1の遊技システムを活用したサービス例を示す図である。
図5図1の遊技システムを活用したサービス例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1は本発明の実施の形態における遊技システムの概略構成図である。
図1において、本発明の実施の形態における遊技システム1は、遊技機10と、遊技機10に接続されるサンド20と、サンド20に接続されるXRヘッドセット30と、サンド20に組み込まれた情報処理装置40とを備える。遊技機10は、パチンコ玉を遊技媒体とするパチンコ機や、メダルを遊技媒体とするスロットマシン等である。
【0014】
サンド20は、遊技機10の側方であって、遊技機10と図示しないもう一台の遊技機との間に備えられている装置である。サンド20は、遊技媒体の貸出しやカード処理等の様々なサービスをユーザ(遊技者)に提供するための端末装置である。サンド20は、タッチパネル、紙幣投入口、カード処理部、玉(メダル)貸し部や通信システム等を備える。
【0015】
タッチパネルは、様々な情報を表示するためのディスプレイと、ユーザがディスプレイに触れることによって様々な指示をサンド20に入力できる操作部とを一体的に備える。紙幣投入口は、ユーザが投入した紙幣を受け付ける。カード処理部は、カードに関係するカード処理(カードの発行、読み取り、排出、回収等を含む)を実行する。玉(メダル)貸し部は、ユーザの操作に従って、ユーザにパチンコ玉やメダル等の遊技媒体の貸出しを行う。
【0016】
情報処理装置40は、XRヘッドセット30に対し、デジタル情報として表示させる各種情報を処理する。XRヘッドセット30に表示させる各種情報は、遊技機10に関連する情報やその他の情報である。なお、本実施形態においては、情報処理装置40はサンド20に組み込まれたものであるが、遊技機10に組み込まれた構成とすることも可能である。また、情報処理装置40は、遊技機10とXRヘッドセット30とが接続されるコンピュータを、XRヘッドセット30に対し、デジタル情報として表示させる各種情報を処理する情報処理手段として機能させるための情報処理プログラムを、当該コンピュータ上で実行することにより実現することも可能である。
【0017】
XRヘッドセット30は、ユーザの頭部に装着して使用するゴーグル型のディスプレイ部を備える。また、XRヘッドセット30は、カメラやセンサー等を備える。XRヘッドセット30は、遊技機10を含む目の前の現実空間をカメラにより撮影する。XRヘッドセット30は、この撮影した映像の上に情報処理装置40によって処理された多種多様な情報や映像等のデジタル情報を重ね合わせて表示する。
【0018】
上記構成の遊技システム1によれば、ユーザが遊技機10における遊戯中にXRヘッドセット30を装着しておくことで、遊技機10を含む現実空間に重ねて情報処理装置40により処理されたデジタル情報が表示される。したがって、本実施形態における遊技システム1によれば、以下のようなXRを活用した新たなサービスを提供することができる。
【0019】
XRを活用した新たなサービスとして、例えば、図2に示すような以下のものが挙げられる。
<演出範囲拡大>
ユーザが遊戯中の遊技機10における大当たり演出等を、遊技機10を含む現実空間に重ね合わせてXR空間上で360°に拡張表示する。
<スマホ画面>
ユーザが遊戯中の遊技機10において、ユーザ自身のスマホ(スマートフォン)の画面を、遊技機10を含む現実空間に重ね合わせてXR空間上に投影表示する。
<LIVE配信>
ユーザが遊戯中の遊技機10において、ユーザ自身の遊戯状況を、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示し、SNSで配信する。
<動画配信サービス>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、アニメや映画を、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示し、視聴する。
<他台画面>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、当該ユーザの友人等が遊戯中の他の台(遊技機)の状況を、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示することで閲覧可能となる。
<ネット広告>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、広告費を払った企業の広告を、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示することで掲載する。
【0020】
また、XRを活用した新たなサービスとして、例えば、図3に示すような以下のものが挙げられる。
<遊戯台の成績表示>
ユーザが遊戯中の遊技機10において、遊技機10に表示するランプの代わりとして台の成績を、遊技機10を含む現実空間に重ね合わせてXR空間上に表示する。
<リーチ期待度>
ユーザが遊戯中の遊技機10において、遊技機10を含む現実空間に重ね合わせて表示するXR空間全体がリーチ発生によって色が変わり、期待度を把握できる。
<自動キャプチャ>
ユーザが遊戯中の遊技機10におけるリーチや大当たりなどの演出が出た個所を、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示し、自動でキャプチャして、スマホで配信する。
<ホール地域の観光名所・人気スポット>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、そのホールのある地域の名所や人気スポットの映像を、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示し、配信する。
<バーチャル美術館>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、アーティストの作品を、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示し、再生する。
<オーディオ読書>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、遊技機10を含む現実空間に重ねて本を表示し、音声で再生する。
【0021】
また、XRを活用した新たなサービスとして、例えば、図4に示すような以下のものが挙げられる。
<カード盗難防止>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、サンド20からカードが抜き取られそうになった場合に、遊技機10を含む現実空間に重ねてアラームを表示し、盗難を防止する。
<自身の脈拍計測>
ユーザ遊技機10を遊戯中に、自身の脈拍を計測・可視化し、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示し、興奮を客観視できるようにする。
<今後の新台情報>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、今後リリースされる新台の情報を、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示する。
<株価・為替情報>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、株や為替のチャートを、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示し、確認する。
<キャラクターが応援>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、遊技機10の隣でキャラクターが遊戯を応援する映像を、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示する。
<今後のイベント情報>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、今後のイベントに関する情報を、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示する。
【0022】
また、XRを活用した新たなサービスとして、例えば、図5に示すような以下のものが挙げられる。
<のめりこみアラート>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、過度に投資しており、のめりこんでいる場合には、遊技機10を含む現実空間に重ねてアラートを表示したり、鳴らしたりする。
<依存症カウンセリング>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、依存症の人に専門家がカウンセリングするため、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示する。
<新台試打シミュレーション>
遊技機10を含む現実空間に新台を重ねて表示し、ユーザがXR空間上で試し打ちできる。
<回転率表示>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、打ち始めてからの回転率を、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示する。
<バーチャル景品交換>
遊技機10を含む現実空間に重ねてバーチャル上の景品を表示し、交換可能とする。
<オンライン通販>
ユーザが遊技機10を遊戯中に、オンライン通販サイトを、遊技機10を含む現実空間に重ねて表示し、買い物可能とする。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明は、パチンコ機やスロットマシンなどの遊技機の情報表示装置、サンド、遊技機および情報表示プログラムとして有用であり、特に、XRを活用した新たなサービスを提供可能な遊技機の情報表示装置、サンド、遊技機および情報表示プログラムとして好適である。
【符号の説明】
【0024】
1 遊技システム
10 遊技機
20 サンド
30 XRヘッドセット
40 情報処理装置
図1
図2
図3
図4
図5