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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128541
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】電子機器システム
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/20 20060101AFI20240913BHJP
【FI】
H05K7/20 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023037550
(22)【出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】原田 英輝
(72)【発明者】
【氏名】東 克彦
(72)【発明者】
【氏名】植田 博昭
(72)【発明者】
【氏名】武田 孝史
【テーマコード(参考)】
5E322
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322BA01
5E322BA03
5E322BA05
5E322BB03
5E322BB05
5E322FA04
(57)【要約】
【課題】大型化と製造コストの増加とを抑制しつつ電子機器システムの冷却性能の向上を図る。
【解決手段】電子機器システム1Aは、組付けられた第1メインおよび第1サブユニット10,20を備え、前者は、第1メイン発熱部12と、第1メイン吸気口11f1および第1メイン排気口11d1を接続する第1メイン通風路14と、第1送風機15とを含み、後者は、第1サブ発熱部22と、第1サブ吸気口21c1および第1サブ排気口21d1を接続する第1サブ通風路24とを含む。組付状態において第1メイン排気口11d1と第1サブ吸気口21c1とが対向配置されることで、第1メイン通風路14と第1サブ通風路24とが連通する。
【選択図】図13
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに隣り合うように組付けられた組付状態において互いに電気的に接続される第1メインユニットおよび第1サブユニットを少なくとも備えた電子機器システムであって、
前記第1メインユニットは、
第1メイン吸気口および第1メイン排気口が設けられた第1メイン筐体と、
前記第1メイン筐体に収容された第1メイン発熱部と、
前記第1メイン筐体の内部に設けられ、前記第1メイン吸気口と前記第1メイン排気口とを接続するとともに、前記第1メイン発熱部に熱接触する第1メイン通風路と、
前記第1メイン通風路に設置された第1送風機と、を含む、送風機内蔵型ユニットからなり、
前記第1サブユニットは、
第1サブ吸気口および第1サブ排気口が設けられた第1サブ筐体と、
前記第1サブ筐体に収容された第1サブ発熱部と、
前記第1サブ筐体の内部に設けられ、前記第1サブ吸気口と前記第1サブ排気口とを接続するとともに、前記第1サブ発熱部に熱接触する第1サブ通風路と、を含む、送風機非内蔵型ユニットからなり、
前記組付状態において、前記第1メイン排気口と前記第1サブ吸気口とが対向配置されることにより、前記第1メイン通風路と前記第1サブ通風路とが連通する、電子機器システム。
【請求項2】
前記第1メインユニットが、前記第1メイン発熱部と前記第1メイン通風路との間の熱接触を介在するための第1メインヒートシンクをさらに含み、
前記第1サブユニットが、前記第1サブ発熱部と前記第1サブ通風路との間の熱接触を介在するための第1サブヒートシンクをさらに含んでいる、請求項1に記載の電子機器システム。
【請求項3】
前記第1メインユニットが、前記第1メイン発熱部の温度情報および前記第1サブ発熱部の温度情報を取得するとともに、取得した前記第1メイン発熱部の温度情報および前記第1サブ発熱部の温度情報に基づいて前記第1送風機の動作を制御する第1メイン制御部をさらに含んでいる、請求項1に記載の電子機器システム。
【請求項4】
前記第1メイン発熱部および前記第1サブ発熱部が、いずれもCPUであり、これらのうちの前記第1メイン発熱部としてのCPUが、前記第1メイン制御部を含み、
前記第1メイン発熱部の温度情報が、前記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報であるとともに、前記第1サブ発熱部の温度情報が、前記第1サブ発熱部としてのCPUの稼働情報であり、
前記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第1メイン発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記第1サブ発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第1サブ発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記第1メイン制御部が、前記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報と、前記第1サブ発熱部としてのCPUの稼働情報とに基づいて、当該電子機器システム全体としての加温状況の推定値を算出し、当該推定値に対応する予め定められた回転速度にて前記第1送風機が駆動されるように、前記第1送風機の動作を制御する、請求項3に記載の電子機器システム。
【請求項5】
互いに隣り合うように組付けられた組付状態において互いに電気的に接続される第1メインユニットおよび複数の第2サブユニットを少なくとも備えた電子機器システムであって、
前記第1メインユニットは、
第1メイン吸気口および第1メイン排気口が設けられた第1メイン筐体と、
前記第1メイン筐体に収容された第1メイン発熱部と、
前記第1メイン筐体の内部に設けられ、前記第1メイン吸気口と前記第1メイン排気口とを接続するとともに、前記第1メイン発熱部に熱接触する第1メイン通風路と、
前記第1メイン通風路に設置された第1送風機と、を含む、送風機内蔵型ユニットからなり、
前記組付状態において、前記複数の第2サブユニットは、互いに隣り合うように組付けられ、
前記複数の第2サブユニットの各々は、
第2サブ吸気口および第2サブ排気口が設けられた第2サブ筐体と、
前記第2サブ筐体に収容された第2サブ発熱部と、
前記第2サブ筐体の内部に設けられ、前記第2サブ吸気口と前記第2サブ排気口とを接続するとともに、前記第2サブ発熱部に熱接触する第2サブ通風路と、を含む、送風機非内蔵型ユニットからなり、
前記組付状態において、前記複数の第2サブユニットのうちの互いに隣り合って位置する2つの前記第2サブユニットのうち、一方の前記第2サブ排気口と他方の前記第2サブ吸気口とが対向配置されることにより、前記複数の第2サブユニットの各々の前記第2サブ通風路同士が相互に連通し、
前記組付状態において、前記第1メイン排気口と、前記複数の第2サブユニットのうちの前記第1メインユニットと互いに隣り合って位置する前記第2サブユニットの前記第2サブ吸気口とが対向配置されることにより、前記第1メイン通風路と前記複数の第2サブ通風路とが連通する、電子機器システム。
【請求項6】
前記第1メインユニットが、前記第1メイン発熱部と前記第1メイン通風路との間の熱接触を介在するための第1メインヒートシンクをさらに含み、
前記複数の第2サブユニットの各々が、前記第2サブ発熱部と前記第2サブ通風路との間の熱接触を介在するための第2サブヒートシンクをさらに含んでいる、請求項5に記載の電子機器システム。
【請求項7】
前記第1メインユニットが、前記第1メイン発熱部の温度情報および前記複数の第2サブ発熱部の温度情報を取得するとともに、取得した前記第1メイン発熱部の温度情報および前記複数の第2サブ発熱部の温度情報に基づいて前記第1送風機の動作を制御する第1メイン制御部をさらに含んでいる、請求項5に記載の電子機器システム。
【請求項8】
前記第1メイン発熱部および前記複数の第2サブ発熱部が、いずれもCPUであり、これらのうちの前記第1メイン発熱部としてのCPUが、前記第1メイン制御部を含み、
前記第1メイン発熱部の温度情報が、前記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報であるとともに、前記複数の第2サブ発熱部の温度情報が、前記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの稼働情報であり、
前記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第1メイン発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第2サブ発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記第1メイン制御部が、前記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報と、前記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの稼働情報とに基づいて、当該電子機器システム全体としての加温状況の推定値を算出し、当該推定値に対応する予め定められた回転速度にて前記第1送風機が駆動されるように、前記第1送風機の動作を制御する、請求項7に記載の電子機器システム。
【請求項9】
前記第1メインユニットが、前記第1メイン発熱部の温度情報と、前記複数の第2サブ発熱部の温度情報および位置情報とを取得するとともに、取得した前記第1メイン発熱部の温度情報と前記複数の第2サブ発熱部の温度情報および位置情報とに基づいて前記第1送風機の動作を制御する第1メイン制御部をさらに含んでいる、請求項5に記載の電子機器システム。
【請求項10】
前記第1メイン発熱部および前記複数の第2サブ発熱部が、いずれもCPUであり、これらのうちの前記第1メイン発熱部としてのCPUが、前記第1メイン制御部を含み、
前記第1メイン発熱部の温度情報が、前記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報であるとともに、前記複数の第2サブ発熱部の温度情報が、前記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの稼働情報であり、
前記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第1メイン発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第2サブ発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの位置情報が、当該第2サブ発熱部としてのCPUを含む前記第2サブユニットの前記組付状態における前記第1メインユニットからの距離であり、
前記第1メイン制御部が、前記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報と、前記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの稼働情報および位置情報とに基づいて、当該電子機器システム全体としての加温状況の推定値を算出し、当該推定値に対応する予め定められた回転速度にて前記第1送風機が駆動されるように、前記第1送風機の動作を制御する、請求項9に記載の電子機器システム。
【請求項11】
前記組付状態において、前記複数の第2サブユニットのうちの前記第1メインユニットから最も遠い位置に配置された前記第2サブユニットと互いに隣り合うように組付けられた状態において互いに電気的に接続される第2メインユニットをさらに備え、
前記第2メインユニットは、
第2メイン吸気口、第3メイン吸気口、第2メイン排気口および第3メイン排気口が設けられた第2メイン筐体と、
前記第2メイン筐体に収容された第2メイン発熱部と、
前記第2メイン筐体の内部に設けられ、前記第2メイン吸気口と前記第2メイン排気口とを接続する第2メイン通風路と、
前記第2メイン筐体の内部に設けられ、前記第3メイン吸気口と前記第3メイン排気口とを接続するとともに、前記第2メイン発熱部に熱接触する第3メイン通風路と、
前記第3メイン通風路に設置された第2送風機と、を含む、送風機内蔵型ユニットからなり、
前記組付状態において、前記複数の第2サブユニットのうちの前記第1メインユニットから最も遠い位置に配置された前記第2サブユニットの前記第2サブ排気口と前記第2メイン吸気口とが対向配置されることにより、前記複数の第2サブ通風路と前記第2メイン通風路とが連通する、請求項5に記載の電子機器システム。
【請求項12】
前記組付状態において、前記第2メインユニットと互いに隣り合うように組付けられた状態において互いに電気的に接続される第3サブユニットをさらに備え、
前記第3サブユニットは、
第3サブ吸気口および第3サブ排気口が設けられた第3サブ筐体と、
前記第3サブ筐体に収容された第3サブ発熱部と、
前記第3サブ筐体の内部に設けられ、前記第3サブ吸気口と前記第3サブ排気口とを接続するとともに、前記第3サブ発熱部に熱接触する第3サブ通風路と、を含む、送風機非内蔵型ユニットからなり、
前記組付状態において、前記第3メイン排気口と前記第3サブ吸気口とが対向配置されることにより、前記第3メイン通風路と前記第3サブ通風路とが連通する、請求項11に記載の電子機器システム。
【請求項13】
前記第2メインユニットが、前記第2メイン発熱部と前記第3メイン通風路との間の熱接触を介在するための第2メインヒートシンクをさらに含み、
前記第3サブユニットが、前記第3サブ発熱部と前記第3サブ通風路との間の熱接触を介在するための第3サブヒートシンクをさらに含んでいる、請求項12に記載の電子機器システム。
【請求項14】
前記第2メインユニットが、前記第2メイン発熱部の温度情報および前記第3サブ発熱部の温度情報を取得するとともに、取得した前記第2メイン発熱部の温度情報および前記第3サブ発熱部の温度情報に基づいて前記第2送風機の動作を制御する第2メイン制御部をさらに含んでいる、請求項12に記載の電子機器システム。
【請求項15】
前記第2メイン発熱部および前記第3サブ発熱部が、いずれもCPUであり、これらのうちの前記第2メイン発熱部としてのCPUが、前記第2メイン制御部を含み、
前記第2メイン発熱部の温度情報が、前記第2メイン発熱部としてのCPUの稼働情報であるとともに、前記第3サブ発熱部の温度情報が、前記第3サブ発熱部としてのCPUの稼働情報であり、
前記第2メイン発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第2メイン発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記第3サブ発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第3サブ発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記第2メイン制御部が、前記第2メイン発熱部としてのCPUの稼働情報と、前記第3サブ発熱部としてのCPUの稼働情報とに基づいて、当該電子機器システム全体のうちの前記第2メインユニットと前記第3サブユニットとからなる部分としての加温状況の推定値を算出し、当該推定値に対応する予め定められた回転速度にて前記第2送風機が駆動されるように、前記第2送風機の動作を制御する、請求項14に記載の電子機器システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、複数の電子機器ユニットにて構成される電子機器システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、複数の電子機器ユニットにて構成される電子機器システムとしては、各種のものが存在する。その一つとして、所定方向に沿って並んで位置するように組付けられることで互いに電気的に接続される複数の電子機器ユニットにて構成される電子機器システムが知られている。当該構成の電子機器システムの代表例としては、プログラマブルコントローラ(PLC)のリモートターミナル装置(以下、単にリモートターミナル装置とも称する)が挙げられる。
【0003】
リモートターミナル装置は、1つまたは複数の通信ユニットと、当該通信ユニットとそれぞれシリアルバスラインおよび単方向通信ラインを介して通信可能な1つまたは複数のI/Oユニットとを含んでおり、1つまたは複数のI/Oユニットが通信ユニットに連接して設けられることとなるようにこれら通信ユニットおよびI/Oユニットがビルディングブロック型に構成されていることが一般的である。
【0004】
上記構成を有するPLCのリモートターミナル装置が開示された文献としては、たとえば国際公開第2016/088228号(特許文献1)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第2016/088228号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、各電子機器ユニットの高機能化を図るためには、これに伴う内蔵部品の発熱量の増加に対応可能な冷却性能が必要になる。この点につき、上記特許文献1に開示のリモートターミナル装置においては、各電子機器ユニットに、その内部を冷却するための水冷型マイクロ冷却器を設けることにより、電子機器システム全体としての冷却性能の向上を図っている。しかしながら、このように構成した場合には、各電子機器ユニットが大型化したり、部品点数の増加に伴って組付コストや部品コスト等が増加したりするといった問題が生じることになる。
【0007】
したがって、本開示の目的とするところは、複数の電子機器ユニットにて構成される電子機器システムにおいて、電子機器ユニットの大型化ならびに製造コストの増加を抑制しつつ、電子機器システムの冷却性能の向上を図ることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に従った第一局面に係る電子機器システムは、互いに隣り合うように組付けられた組付状態において互いに電気的に接続される第1メインユニットおよび第1サブユニットを少なくとも備えている。上記第1メインユニットは、第1メイン吸気口および第1メイン排気口が設けられた第1メイン筐体と、上記第1メイン筐体に収容された第1メイン発熱部と、上記第1メイン筐体の内部に設けられ、上記第1メイン吸気口と上記第1メイン排気口とを接続するとともに、上記第1メイン発熱部に熱接触する第1メイン通風路と、上記第1メイン通風路に設置された第1送風機と、を含む、送風機内蔵型ユニットからなる。上記第1サブユニットは、第1サブ吸気口および第1サブ排気口が設けられた第1サブ筐体と、上記第1サブ筐体に収容された第1サブ発熱部と、上記第1サブ筐体の内部に設けられ、上記第1サブ吸気口と上記第1サブ排気口とを接続するとともに、上記第1サブ発熱部に熱接触する第1サブ通風路と、を含む、送風機非内蔵型ユニットからなる。本開示に従った上記第一局面に係る電子機器システムにあっては、上記組付状態において、上記第1メイン排気口と上記第1サブ吸気口とが対向配置されることにより、上記第1メイン通風路と上記第1サブ通風路とが連通する。
【0009】
このように、第1メインユニットに内蔵された第1送風機によって冷却用の空気を通流させることにより、第1メイン発熱部にて発生する熱を放熱させることで第1メインユニットを冷却することが可能になる。さらには、組付状態において、第1メイン筐体の内部に設けられた第1メイン通風路と第1サブ筐体の内部に設けられた第1サブ通風路とが連通していることにより、上記冷却用の空気が、第1サブ通風路内を通流する。これにより、第1送風機によって通流される冷却用の空気が、第1サブ発熱部にて発生する熱を放熱させることで第1サブユニットも冷却することになる。
【0010】
また、第1サブユニットに送風機を内蔵する必要がなくなることにより、これを内蔵する場合に比べ、第1サブユニットを大幅に小型化することができる。さらに、送風機およびこれを組付けるための周辺部品等が不要になることにより、第1サブユニットの部品点数を大幅に削減できる。これにより、第1サブユニットの組付コストや部品コストを抑制でき、ひいては、電子機器システムの製造コストを大幅に低減できることになる。
【0011】
本開示に従った上記第一局面に係る電子機器システムにあっては、上記第1メインユニットが、上記第1メイン発熱部と上記第1メイン通風路との間の熱接触を介在するための第1メインヒートシンクをさらに含んでおり、上記第1サブユニットが、上記第1サブ発熱部と上記第1サブ通風路との間の熱接触を介在するための第1サブヒートシンクをさらに含んでいてもよい。
【0012】
このように構成することにより、第1メイン発熱部にて発生する熱と、第1サブ発熱部にて発生する熱とを効率的に放熱させることができる。そのため、電子機器システムの冷却性能を向上させることができる。
【0013】
本開示に従った上記第一局面に係る電子機器システムにあっては、上記第1メインユニットが、上記第1メイン発熱部の温度情報および上記第1サブ発熱部の温度情報を取得するとともに、取得した上記第1メイン発熱部の温度情報および上記第1サブ発熱部の温度情報に基づいて上記第1送風機の動作を制御する第1メイン制御部をさらに含んでいてもよい。
【0014】
このように構成することにより、各ユニットにおける主たる発熱部品の温度情報を第1メイン制御部に集約し、当該第1メイン制御部によって第1送風機の動作を制御することができる。これにより、電子機器システム全体の加温状況に適した冷却を適時行なうことができる。
【0015】
本開示に従った上記第一局面に係る電子機器システムにあっては、上記第1メイン発熱部および上記第1サブ発熱部が、いずれもCPUであり、これらのうちの上記第1メイン発熱部としてのCPUが、上記第1メイン制御部を含んでいてもよい。この場合には、上記第1メイン発熱部の温度情報が、上記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報であるとともに、上記第1サブ発熱部の温度情報が、上記第1サブ発熱部としてのCPUの稼働情報であってもよい。また、この場合には、上記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第1メイン発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、上記第1サブ発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第1サブ発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであってもよい。さらに、この場合には、上記第1メイン制御部が、上記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報と、上記第1サブ発熱部としてのCPUの稼働情報とに基づいて、当該電子機器システム全体としての加温状況の推定値を算出し、当該推定値に対応する予め定められた回転速度にて上記第1送風機が駆動されるように、上記第1送風機の動作を制御してもよい。
【0016】
このように構成することにより、各ユニットに別途温度センサを設ける必要がなくなる。そのため、電子機器システムの製造コストの低減と、制御システムの簡素化とを図ることができる。
【0017】
本開示に従った第二局面に係る電子機器システムは、互いに隣り合うように組付けられた組付状態において互いに電気的に接続される第1メインユニットおよび複数の第2サブユニットを少なくとも備えている。上記第1メインユニットは、第1メイン吸気口および第1メイン排気口が設けられた第1メイン筐体と、上記第1メイン筐体に収容された第1メイン発熱部と、上記第1メイン筐体の内部に設けられ、上記第1メイン吸気口と上記第1メイン排気口とを接続するとともに、上記第1メイン発熱部に熱接触する第1メイン通風路と、上記第1メイン通風路に設置された第1送風機と、を含む、送風機内蔵型ユニットからなる。上記組付状態において、上記複数の第2サブユニットは、互いに隣り合うように組付けられている。上記複数の第2サブユニットの各々は、第2サブ吸気口および第2サブ排気口が設けられた第2サブ筐体と、上記第2サブ筐体に収容された第2サブ発熱部と、上記第2サブ筐体の内部に設けられ、上記第2サブ吸気口と上記第2サブ排気口とを接続するとともに、上記第2サブ発熱部に熱接触する第2サブ通風路と、を含む、送風機非内蔵型ユニットからなる。本開示に従った上記第二局面に係る電子機器システムにあっては、上記組付状態において、上記複数の第2サブユニットのうちの互いに隣り合って位置する2つの上記第2サブユニットのうち、一方の上記第2サブ排気口と他方の上記第2サブ吸気口とが対向配置されることにより、上記複数の第2サブユニットの各々の上記第2サブ通風路同士が相互に連通する。また、上記組付状態において、上記第1メイン排気口と、上記複数の第2サブユニットのうちの上記第1メインユニットと互いに隣り合って位置する上記第2サブユニットの上記第2サブ吸気口とが対向配置されることにより、上記第1メイン通風路と上記複数の第2サブ通風路とが連通する。
【0018】
このように構成することにより、第1メインユニットに内蔵された第1送風機により、当該第1メインユニットに組付けられた1つの第2サブユニットの冷却が可能になるばかりでなく、当該第2サブユニットに連接して組付けられたその余の第2サブユニットの冷却も可能になる。
【0019】
本開示に従った上記第二局面に係る電子機器システムにあっては、上記第1メインユニットが、上記第1メイン発熱部と上記第1メイン通風路との間の熱接触を介在するための第1メインヒートシンクをさらに含んでおり、上記複数の第2サブユニットの各々が、上記第2サブ発熱部と上記第2サブ通風路との間の熱接触を介在するための第2サブヒートシンクをさらに含んでいてもよい。
【0020】
このように構成することにより、第1メイン発熱部にて発生する熱と、複数の第2サブ発熱部にて発生する熱とを効率的に放熱させることができる。そのため、電子機器システムの冷却性能を向上させることができる。
【0021】
本開示に従った上記第二局面に係る電子機器システムにあっては、上記第1メインユニットが、上記第1メイン発熱部の温度情報および上記複数の第2サブ発熱部の温度情報を取得するとともに、取得した上記第1メイン発熱部の温度情報および上記複数の第2サブ発熱部の温度情報に基づいて上記第1送風機の動作を制御する第1メイン制御部をさらに含んでいてもよい。
【0022】
このように構成することにより、各ユニットにおける主たる発熱部品の温度情報を第1メイン制御部に集約し、当該第1メイン制御部によって第1送風機の動作を制御することができる。これにより、電子機器システム全体の加温状況に適した冷却を適時行なうことができる。
【0023】
本開示に従った上記第二局面に係る電子機器システムにあっては、上記第1メイン発熱部および上記複数の第2サブ発熱部が、いずれもCPUであり、これらのうちの上記第1メイン発熱部としてのCPUが、上記第1メイン制御部を含んでいてもよい。この場合には、上記第1メイン発熱部の温度情報が、上記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報であるとともに、上記複数の第2サブ発熱部の温度情報が、上記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの稼働情報であってもよい。また、この場合には、上記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第1メイン発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、上記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第2サブ発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであってもよい。さらに、この場合には、上記第1メイン制御部が、上記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報と、上記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの稼働情報とに基づいて、当該電子機器システム全体としての加温状況の推定値を算出し、当該推定値に対応する予め定められた回転速度にて上記第1送風機が駆動されるように、上記第1送風機の動作を制御してもよい。
【0024】
このように構成することにより、各ユニットに別途温度センサを設ける必要がなくなる。そのため、電子機器システムの製造コストの低減と、制御システムの簡素化とを図ることができる。
【0025】
本開示に従った上記第二局面に係る電子機器システムにあっては、上記第1メインユニットが、上記第1メイン発熱部の温度情報と、上記複数の第2サブ発熱部の温度情報および位置情報とを取得するとともに、取得した上記第1メイン発熱部の温度情報と上記複数の第2サブ発熱部の温度情報および位置情報とに基づいて上記第1送風機の動作を制御する第1メイン制御部をさらに含んでいてもよい。
【0026】
このように構成することにより、第1メイン制御部が、複数の第2サブユニットの各々の位置情報を取得してこれを第1送風機の動作の制御に反映できる。そのため、電子機器システム全体としての加温状況により最適化された冷却を行なうことが可能になる。
【0027】
本開示に従った上記第二局面に係る電子機器システムにあっては、上記第1メイン発熱部および上記複数の第2サブ発熱部が、いずれもCPUであり、これらのうちの上記第1メイン発熱部としてのCPUが、上記第1メイン制御部を含んでいてもよい。この場合には、上記第1メイン発熱部の温度情報が、上記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報であるとともに、上記複数の第2サブ発熱部の温度情報が、上記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの稼働情報であってもよい。また、この場合には、上記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第1メイン発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、上記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第2サブ発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであってもよい。さらに、この場合には、上記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの位置情報が、当該第2サブ発熱部としてのCPUを含む上記第2サブユニットの上記組付状態における上記第1メインユニットからの距離であってもよい。また、この場合には、上記第1メイン制御部が、上記第1メイン発熱部としてのCPUの稼働情報と、上記複数の第2サブ発熱部としてのCPUの稼働情報および位置情報とに基づいて、当該電子機器システム全体としての加温状況の推定値を算出し、当該推定値に対応する予め定められた回転速度にて上記第1送風機が駆動されるように、上記第1送風機の動作を制御してもよい。
【0028】
このように構成することにより、各ユニットに別途温度センサを設ける必要がなくなる。そのため、電子機器システムの製造コストの低減と、制御システムの簡素化とを図ることができる。また、第1メイン制御部が、複数の第2サブユニットの各々の位置情報としての、複数の第2サブユニットの各々の組付状態における第1メインユニットからの距離を取得してこれを第1送風機の動作の制御に反映できる。そのため、電子機器システム全体としての加温状況により最適化された冷却を行なうことが可能になる。
【0029】
本開示に従った上記第二局面に係る電子機器システムにあっては、上記組付状態において、上記複数の第2サブユニットのうちの上記第1メインユニットから最も遠い位置に配置された上記第2サブユニットと互いに隣り合うように組付けられた状態において互いに電気的に接続される第2メインユニットをさらに備えていてもよい。この場合には、上記第2メインユニットは、第2メイン吸気口、第3メイン吸気口、第2メイン排気口および第3メイン排気口が設けられた第2メイン筐体と、上記第2メイン筐体に収容された第2メイン発熱部と、上記第2メイン筐体の内部に設けられ、上記第2メイン吸気口と上記第2メイン排気口とを接続する第2メイン通風路と、上記第2メイン筐体の内部に設けられ、上記第3メイン吸気口と上記第3メイン排気口とを接続するとともに、上記第2メイン発熱部に熱接触する第3メイン通風路と、上記第3メイン通風路に設置された第2送風機と、を含む、送風機内蔵型ユニットからなってもよい。また、この場合には、上記組付状態において、上記複数の第2サブユニットのうちの上記第1メインユニットから最も遠い位置に配置された上記第2サブユニットの上記第2サブ排気口と上記第2メイン吸気口とが対向配置されることにより、上記複数の第2サブ通風路と上記第2メイン通風路とが連通してもよい。
【0030】
このように構成することにより、第2メインユニットは、複数の第2サブユニットの冷却を行なうことで冷却能力が低下した空気を外部に排気しつつ、この空気とは異なる空気を用いて当該第2メインユニットの冷却を行なうことができる。
【0031】
本開示に従った上記第二局面に係る電子機器システムにあっては、上記組付状態において、上記第2メインユニットと互いに隣り合うように組付けられた状態において互いに電気的に接続される第3サブユニットをさらに備えていてもよい。この場合には、上記第3サブユニットは、第3サブ吸気口および第3サブ排気口が設けられた第3サブ筐体と、上記第3サブ筐体に収容された第3サブ発熱部と、上記第3サブ筐体の内部に設けられ、上記第3サブ吸気口と上記第3サブ排気口とを接続するとともに、上記第3サブ発熱部に熱接触する第3サブ通風路と、を含む、送風機非内蔵型ユニットからなってもよい。また、この場合には、上記組付状態において、上記第3メイン排気口と上記第3サブ吸気口とが対向配置されることにより、上記第3メイン通風路と上記第3サブ通風路とが連通してもよい。
【0032】
このように構成することにより、複数の第2サブユニットの冷却を、第1メインユニットの第1送風機によって行なうことができる。また、第3サブユニットの冷却を、第2メインユニットの第2送風機によって行なうことができる。さらに、第2メインユニットに、第2メイン通風路と、第2送風機が設置された第3メイン通風路とが別々に設けられていることにより、第2メインユニットは、複数の第2サブユニットの冷却を行なうことで冷却能力が低下した空気を外部に排気しつつ、この空気とは異なる空気を用いて第3サブユニットの冷却を行なうことができる。
【0033】
本開示に従った上記第二局面に係る電子機器システムにあっては、上記第2メインユニットが、上記第2メイン発熱部と上記第3メイン通風路との間の熱接触を介在するための第2メインヒートシンクをさらに含んでいてもよく、上記第3サブユニットが、上記第3サブ発熱部と上記第3サブ通風路との間の熱接触を介在するための第3サブヒートシンクをさらに含んでいてもよい。
【0034】
このように構成することにより、第2メイン発熱部にて発生する熱と、第3サブ発熱部にて発生する熱とを効率的に放熱させることができる。そのため、電子機器システムの冷却性能を向上させることができる。
【0035】
本開示に従った上記第二局面に係る電子機器システムにあっては、上記第2メインユニットが、上記第2メイン発熱部の温度情報および上記第3サブ発熱部の温度情報を取得するとともに、取得した上記第2メイン発熱部の温度情報および上記第3サブ発熱部の温度情報に基づいて上記第2送風機の動作を制御する第2メイン制御部をさらに含んでいてもよい。
【0036】
このように構成することにより、第2メインユニットおよび第3サブユニットにおける主たる発熱部品の温度情報を第2メイン制御部に集約し、当該第2メイン制御部によって第2送風機の動作を制御することができる。これにより、電子機器システム全体の加温状況に適した冷却を適時行なうことができる。
【0037】
本開示に従った上記第二局面に係る電子機器システムにあっては、上記第2メイン発熱部および上記第3サブ発熱部が、いずれもCPUであり、これらのうちの上記第2メイン発熱部としてのCPUが、上記第2メイン制御部を含んでいてもよい。この場合には、上記第2メイン発熱部の温度情報が、上記第2メイン発熱部としてのCPUの稼働情報であるとともに、上記第3サブ発熱部の温度情報が、上記第3サブ発熱部としてのCPUの稼働情報であってもよい。また、この場合には、上記第2メイン発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第2メイン発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、上記第3サブ発熱部としてのCPUの稼働情報が、当該第3サブ発熱部としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであってもよい。さらに、この場合には、上記第2メイン制御部が、上記第2メイン発熱部としてのCPUの稼働情報と、上記第3サブ発熱部としてのCPUの稼働情報とに基づいて、当該電子機器システム全体のうちの上記第2メインユニットと上記第3サブユニットとからなる部分としての加温状況の推定値を算出し、当該推定値に対応する予め定められた回転速度にて上記第2送風機が駆動されるように、上記第2送風機の動作を制御してもよい。
【0038】
このように構成することにより、第2メインユニットおよび第3サブユニットに別途温度センサを設ける必要がなくなる。そのため、電子機器システムの製造コストの低減と、制御システムの簡素化とを図ることができる。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、複数の電子機器ユニットにて構成される電子機器システムにおいて、電子機器ユニットの大型化ならびに製造コストの増加を抑制しつつ、電子機器システムの冷却性能の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】実施の形態1に係るリモートターミナル装置の組付状態における斜視図である。
図2図1に示すリモートターミナル装置を正面から見た斜視図である。
図3図1に示す第1メインユニットを正面左下方から見た斜視図である。
図4図1に示す第1メインユニットの右側面図である。
図5図1に示す第1メインユニットの左側面図である。
図6図1に示す第1メインユニットを正面側から透視した模式図である。
図7図1に示す第1メインユニットを左側面側から透視した模式図である。
図8図1に示す第1サブユニットを正面左下方から見た斜視図である。
図9図1に示す第1サブユニットの右側面図である。
図10図1に示す第1サブユニットの左側面図である。
図11図1に示す第1サブユニットを正面側から透視した模式図である。
図12図1に示す第1サブユニットを左側面側から透視した模式図である。
図13】組付状態のリモートターミナル装置における気流の流路を示す模式図である。
図14】第1メイン制御部および第1サブ制御部で実行される処理の流れを説明するためのフロー図である。
図15】第1送風機の制御に用いられる表の一例である。
図16】実施の形態2に係るリモートターミナル装置の組付状態における気流の流路を示す模式図である。
図17】第1メイン制御部および第2サブ制御部で実行される処理の流れを説明するためのフロー図である。
図18】第1送風機の制御に用いられる表の一例である。
図19】実施の形態3に係るリモートターミナル装置の組付状態における気流の流路を示す模式図である。
図20図19に示す第2メインユニットを正面右上方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態は、電子機器システムとして、PLCのリモートターミナル装置を例示するものである。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0042】
(実施の形態1)
<A.全体構成>
図1は、実施の形態1に係るリモートターミナル装置の組付状態における斜視図である。図2は、図1に示すリモートターミナル装置を正面から見た斜視図である。まず、図1および図2を参照して、本実施の形態に係るリモートターミナル装置1Aの全体構成について説明する。
【0043】
なお、以下の説明においては、図1および図2に示すように、リモートターミナル装置1Aを正面から見た場合の後方向および前方向をそれぞれX1方向およびX2方向と称し、これらX1方向およびX2方向に合致する方向をX軸方向とも称する。リモートターミナル装置1Aを正面から見た場合の右方向および左方向をそれぞれY1方向およびY2方向と称し、これらY1方向およびY2方向に合致する方向をY軸方向とも称する。リモートターミナル装置1Aを正面から見た場合の上方向および下方向をそれぞれZ1方向およびZ2方向と称し、これらZ1方向およびZ2方向に合致する方向をZ軸方向とも称する。
【0044】
図1および図2に示すように、リモートターミナル装置1Aは、第1メインユニット10と、第1サブユニット20とを備えている。第1メインユニット10と、第1サブユニット20とは、Y軸方向に沿って互いに隣り合って位置するように組付けられている。なお、リモートターミナル装置1Aは、第1メインユニット10および第1サブユニット20とは別の電子機器ユニットをさらに備えていてもよい。
【0045】
第1メインユニット10の後述する第1メイン筐体11の後壁11bには、設置用凹部11b1が設けられている(図3等参照)。第1サブユニット20の後述する第1サブ筐体21の後壁21bには、設置用凹部21b1が設けられている(図8等参照)。第1メインユニット10と第1サブユニット20とは、設置用凹部11b1と設置用凹部21b1とを介して取付用レールとしてのDINレール100に取付けられている。
【0046】
第1メインユニット10の第1メイン筐体11の後述する右側壁11cには第1接続端子(不図示)が設けられており、左側壁11dには第2接続端子(不図示)が設けられている。第1接続端子および第2接続端子は、右側壁11cおよび左側壁11dの対応した位置に設けられている。また、第1サブユニット20の第1サブ筐体21の後述する右側壁21cおよび左側壁21dにも、同様の第1接続端子および第2接続端子が設けられている。
【0047】
これにより、第1メインユニット10と第1サブユニット20とが互いに隣り合って位置するように組付けられた組付状態において、第1メインユニット10の第2接続端子と第1サブユニット20の第1接続端子とが、それぞれ対応付けて接触配置される。その結果、これら2つのユニットが互いに電気的に接続されることになる。
【0048】
<B.第1メインユニット>
図3は、図1に示す第1メインユニットを正面左下方から見た斜視図である。図4および図5は、それぞれ図1に示す第1メインユニットの右側面図および左側面図である。図6および図7は、それぞれ図1に示す第1メインユニットを正面側および左側面側から透視した模式図である。次に、図3ないし図7を参照して、第1メインユニット10の構成について説明する。なお、図6および図7においては、第1メインユニット10の後述する第1メイン筐体11に収容された数ある電子部品のうち、以下において説明する電子部品の少なくとも一部を図示している。
【0049】
図3ないし図5に示すように、第1メインユニット10は、略直方体形状の外形を有している。第1メインユニット10は、各種の電子部品が収容された第1メイン筐体11を備えている。第1メインユニット10は、後述する第1送風機15が内蔵された送風機内蔵型ユニットである。
【0050】
第1メイン筐体11は、前壁11a、後壁11b、右側壁11c、左側壁11d、上壁11eおよび下壁11fを含んでいる。
【0051】
前壁11aには、第1メインユニット10と他の電子機器とを接続するための接続コードのコネクタが挿入される3つのポート11a1等が配設されている。なお、ポート11a1の数は特に3つに限定されず、単数であってもよいし、3つ以外の複数であってもよい。
【0052】
本実施の形態においては、ポート11a1としてRJ-45コネクタの雌型コネクタが用いられている。なお、ポート11a1は、特にこれがRJ-45コネクタの雌型コネクタに限定されるものではない。ポート11a1は、公知の通信用接続端子用の雌型コネクタに適宜変更されてもよい。
【0053】
左側壁11dのうちの後壁11bとの境界部分に隣接する位置には、左側壁11dを貫通する第1メイン排気口11d1が設けられている。当該位置は、組付状態において後述する第1サブユニット20の第1サブ筐体21に設けられた第1サブ吸気口21c1に対向配置される位置である。
【0054】
下壁11fには、当該下壁11fを貫通する第1メイン吸気口11f1が、下壁11fの全面に点在するように複数設けられている。
【0055】
図6および図7に示すように、第1メイン筐体11には、第1メイン発熱部12が収容されている。本実施の形態においては、第1メイン発熱部12は、CPU(Central Processing Unit)である。第1メイン発熱部12としてのCPUは、第1メイン筐体11に収容されたCPU基板13に実装されている。第1メイン発熱部12としてのCPUは、第1メイン制御部を含んでいる。
【0056】
第1メイン筐体11の内部には、第1メイン筐体11内において空気を通流させるための第1メイン通風路14が設けられている。第1メイン通風路14は、第1メイン吸気口11f1と第1メイン排気口11d1とを接続している。第1メイン通風路14は、たとえば、ダクト形状に成形された樹脂板あるいは金属板等によって構成される。
【0057】
第1メイン通風路14には、第1送風機15が設置されている。本実施の形態においては、第1送風機15として、ファンが用いられている。第1送風機15は、駆動部としてのモータ等(不図示)に接続されることで回転駆動する。第1送風機15の動作の制御は、第1メイン発熱部12としてのCPUに含まれる第1メイン制御部によって行われるが、この点については後において詳述することとする。
【0058】
第1メインユニット10においては、第1送風機15が回転駆動することにより、第1メイン吸気口11f1から第1メイン排気口11d1に向けて、第1メイン通風路14内に空気が通流される(図6および図7中の矢印参照)。
【0059】
第1メイン通風路14内を通流する空気の流路は、以下の通りである。まず、第1メイン吸気口11f1から吸気された空気は、第1送風機15に向けて(すなわち、概ねZ1方向に一致する方向に向けて)通流する。次に、第1送風機15を通過した空気は、後壁11bに向けて(すなわち、概ねX1方向に一致する方向に向けて)通流する。次に、後壁11bに突き当たった空気は、左側壁11dに設けられた第1メイン排気口11d1に向けて(すなわち、概ねY2方向に一致する方向に向けて)通流し、当該第1メイン排気口11d1から第1メインユニット10の外部に排気される。
【0060】
第1メイン通風路14には、その一部に欠除部(不図示)が設けられている。第1メイン発熱部12は、この欠除部に隣接配置されることによって第1メイン通風路14に熱接触している。このように構成することにより、第1メイン発熱部12にて発生する熱を、第1メイン通風路14内を通流する空気によって放熱することで第1メインユニット10を冷却することができる。
【0061】
第1メイン筐体11には、さらに、第1メインヒートシンク16が収容されている。第1メインヒートシンク16は、第1メイン発熱部12にて発生する熱を効率的に放熱するためのものである。
【0062】
第1メインヒートシンク16は、その一部が、第1メイン発熱部12に当接し、かつ、他の一部が、上記欠除部に挿通されることで第1メイン通風路14内に位置するように、第1メイン筐体11内に収容されている。これにより、第1メインヒートシンク16は、第1メイン発熱部12と第1メイン通風路14との間の熱接触を介在することができる。
【0063】
第1メインヒートシンク16としては、たとえば、上記他の一部がフィン形状を有するものが用いられる。第1メインヒートシンク16は、熱伝導率に優れた金属製の部材にて構成されていることが好ましい。本実施の形態においては、第1メインヒートシンク16として、アルミニウム合金製の部材にて構成されたものが用いられる。
【0064】
第1メイン発熱部12と第1メインヒートシンク16との間には、放熱グリスや放熱シートが介装されてもよい。このように構成すれば、第1メインヒートシンク16によってより効率的に第1メイン発熱部12にて発生する熱を放熱させることが可能になる。
【0065】
なお、ここではその詳細な説明は省略するが、第1メイン筐体11には、以上において説明したものに加え、さらに、FPGA基板(Field-Programmable Gate Array)等の電子部品も収容されている。
【0066】
<C.第1サブユニット>
図8は、図1に示す第1サブユニットを正面左下方から見た斜視図である。図9および図10は、それぞれ図1に示す第1サブユニットの右側面図および左側面図である。図11および図12は、それぞれ図1に示す第1サブユニットを正面側および左側面側から透視した模式図である。次に、図8ないし図12を参照して、第1サブユニット20の構成について説明する。なお、図11および図12においては、第1サブユニット20の後述する第1サブ筐体21に収容された数ある電子部品のうち、以下において説明する電子部品の少なくとも一部を図示している。
【0067】
図8ないし図10に示すように、第1サブユニット20は、略直方体形状の外形を有している。第1サブユニット20は、各種の電子部品が収容された第1サブ筐体21を備えている。第1サブユニット20は、送風機が内蔵されていない送風機非内蔵型ユニットである。
【0068】
第1サブ筐体21は、前壁21a、後壁21b、右側壁21c、左側壁21d、上壁21eおよび下壁21fを含んでいる。
【0069】
前壁21aには、第1サブユニット20と他の電子機器とを接続するための接続コードのコネクタが挿入される2つのポート21a1等が配設されている。なお、ポート21a1の数は特に2つに限定されず、単数であってもよいし、3つ以上の複数であってもよい。
【0070】
本実施の形態においては、ポート21a1としてRJ-45コネクタの雌型コネクタが用いられている。なお、ポート21a1は、特にこれがRJ-45コネクタの雌型コネクタに限定されるものではない。ポート21a1は、公知の通信用接続端子用の雌型コネクタに適宜変更されてもよい。
【0071】
右側壁21cのうちの後壁21bとの境界部分に隣接する位置には、右側壁21cを貫通する第1サブ吸気口21c1が設けられている。当該位置は、組付状態において上述した第1メインユニット10の第1メイン筐体11に設けられた第1メイン排気口11d1に対向配置される位置である。
【0072】
左側壁21dのうちの後壁21bとの境界部分に隣接する位置には、左側壁21dを貫通する第1サブ排気口21d1が設けられている。なお、第1サブ排気口21d1の位置は、特にこれが上記位置に限定されるものではない。
【0073】
図11および図12に示すように、第1サブ筐体21には、第1サブ発熱部22が収容されている。本実施の形態においては、第1サブ発熱部22は、CPUである。第1サブ発熱部22としてのCPUは、第1サブ筐体21に収容されたCPU基板23に実装されている。第1サブ発熱部22としてのCPUは、第1サブ制御部を含んでいる。
【0074】
第1サブ筐体21の内部には、第1サブ筐体21内において空気を通流させるための第1サブ通風路24が設けられている。第1サブ通風路24は、第1サブ吸気口21c1と第1サブ排気口21d1とを接続している。第1サブ通風路24は、たとえば、ダクト形状に成形された樹脂板あるいは金属板等によって構成される。
【0075】
なお、第1サブ通風路24内を通流する空気の流路は、上述した第1メインユニット10との関係性をもって構成されるものであるため、その詳細については後述することとする。
【0076】
第1サブ筐体21には、さらに、第1サブヒートシンク26が収容されている。第1サブヒートシンク26は、第1サブ発熱部22にて発生する熱を効率的に放熱するためのものである。
【0077】
第1サブヒートシンク26は、その一部が、第1サブ発熱部22に当接配置され、かつ、他の一部が、第1サブ通風路24の一部に設けられ欠除部(不図示)に挿通されることで第1サブ通風路24内に配置されている。これにより、第1サブヒートシンク26は、第1サブ発熱部22と第1サブ通風路24との間の熱接触を介在することができる。
【0078】
第1サブヒートシンク26としては、たとえば、上記他の一部がフィン形状を有するものが用いられる。第1サブヒートシンク26は、熱伝導率に優れた金属製の部材にて構成されていることが好ましい。本実施の形態においては、第1サブヒートシンク26として、アルミニウム合金製の部材にて構成されたものが用いられる。
【0079】
第1サブ発熱部22と第1サブヒートシンク26との間には、放熱グリスや放熱シートが介装されてもよい。このように構成すれば、第1サブヒートシンク26によってより効率的に第1サブ発熱部22にて発生する熱を放熱させることが可能になる。
【0080】
<D.組付状態における冷却構造>
図13は、組付状態のリモートターミナル装置における冷却用の空気の流路を示す模式図である。次に、図13を参照して、本実施の形態に係るリモートターミナル装置1Aの組付状態における冷却構造について説明する。なお、図13においては、リモートターミナル装置1Aを正面側から透視して図示している。
【0081】
図13に示すように、組付状態において、第1メインユニット10の第1メイン筐体11に設けられた第1メイン排気口11d1と、第1サブユニット20の第1サブ筐体21に設けられた第1サブ吸気口21c1とは、対向配置されている。
【0082】
これにより、組付状態において、第1メイン筐体11の内部に設けられた第1メイン通風路14と、第1サブ筐体21の内部に設けられた第1サブ通風路24とが、連通することになる。
【0083】
このように構成することにより、第1送風機15を回転駆動させることで第1メイン通風路14内を通流する空気は、上述の如く第1メイン排気口11d1から第1メインユニット10の外部に排気される。排気された空気は、第1サブ吸気口21c1から第1サブ通風路24内に吸気される。第1サブ吸気口21c1から吸気された空気は、第1サブ排気口21d1に向けて(すなわち、概ねY2方向に一致する方向に向けて)通流し、当該第1サブ排気口21d1から第1サブユニット20の外部に排気される。
【0084】
なお、シール性を担保する観点から、組付けに際し、第1メイン排気口11d1と第1サブ吸気口21c1との間にパッキン等のシール部材を介装させてもよい。
【0085】
ここで、上述したように、第1サブ発熱部22は、第1サブヒートシンク26を介して第1サブ通風路24に熱接触している。このように構成することにより、第1サブ発熱部22にて発生する熱を、第1サブ通風路24内を通流する空気によって放熱することで第1サブユニット20を冷却することができる。
【0086】
したがって、本実施の形態に係るリモートターミナル装置1Aのように構成した場合には、第1メインユニット10に内蔵された第1送風機15によって冷却用の空気が通流されることにより、第1メイン発熱部12にて発生する熱を放熱させることで第1メインユニット10を冷却することが可能になる。さらには、当該冷却用の空気が第1サブ通風路24内に通流されることにより、第1サブ発熱部22にて発生する熱を放熱させることで第1サブユニット20も冷却することが可能になる。
【0087】
<E.第1送風機の制御>
図14(A)および図14(B)は、それぞれ第1メイン制御部および第1サブ制御部で実行される処理の流れを説明するためのフロー図である。図15は、第1送風機の制御に用いられる表の一例である。図15(A)は、CPUの使用率およびこれに対応する予め定められた消費電力の表の一例である。図15(B)は、ポートにおける通信速度および通信使用率に対応した消費電力の表の一例である。次に、図14および図15を参照して、第1メインユニット10に内蔵された第1送風機15の制御方法について説明する。
【0088】
図14(A)に示すように、ステップS1Aにおいて、第1メイン発熱部12としてのCPUに含まれる第1メイン制御部は、予め定められた制御周期T1が到来したか否かを判断する。制御周期T1が到来したと判断された場合(ステップS1AにおいてYESの場合)には、第1メイン制御部は、処理をステップS2Aに進める。制御周期T1が到来していないと判断された場合(ステップS1AにおいてNOの場合)には、第1メイン制御部は、処理をステップS1Aに進める。
【0089】
次に、ステップS2Aにおいて、第1メイン制御部は、第1メイン発熱部12の温度情報を取得する。より詳細には、第1メイン制御部は、第1メイン発熱部12としてのCPUの稼働情報を取得する。当該稼働情報とは、第1メイン発熱部12としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかである。本実施の形態においては、第1メイン制御部は、第1メイン発熱部12としてのCPUの使用率を取得する。
【0090】
第1メイン制御部は、上記CPUの使用率を取得した後に、図15(A)に示す表に基づいて、取得した上記CPUの使用率に対応する消費電力を算出する。ここで算出した消費電力は、後述するステップS6Aにおける計算に用いられることになる。
【0091】
次に、ステップS3Aにおいて、第1メイン制御部は、第1メインユニット10に第1サブユニット20が組付けられているか否かを判断する。第1メインユニット10に第1サブユニット20が組付けられていると判断された場合(ステップS3AにおいてYESの場合)には、第1メイン制御部は、処理をステップS4Aに進める。第1メインユニット10に第1サブユニット20が組付けられていないと判断された場合(ステップS3AにおいてNOの場合)には、第1メイン制御部は、処理を後述するステップS6Aに進める。
【0092】
次に、ステップS4Aにおいて、第1メイン制御部は、第1サブ発熱部22の温度情報等を要求する。より詳細には、第1メイン制御部は、第1サブ制御部に対して、第1サブ発熱部22としてのCPUの稼働情報を要求する。当該稼働情報とは、第1サブ発熱部22としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかである。本実施の形態においては、第1メイン制御部は、第1サブ制御部に対して第1サブ発熱部22としてのCPUの使用率を要求する。この場合に第1メイン制御部が要求する第1サブ発熱部22としてのCPUの使用率は、上述した図15(A)に示す表に基づいて決定される、第1サブ発熱部22としてのCPUの使用率に対応した消費電力、あるいは、当該消費電力に対応する温度上昇値であってもよい。本実施の形態においては、第1メイン制御部は、上記温度上昇値を要求する。
【0093】
ここで、第1サブユニット20に、ポート21a1を介して他の電子機器が接続されている場合には、第1メイン制御部は、第1サブ発熱部22の温度情報に加えて、ポート21a1における通信速度および通信使用率も要求する。この場合に第1メイン制御部が要求する通信速度および通信使用率は、図15(B)に示す表に基づいて決定される、通信速度および通信使用率に対応した消費電力、あるいは、当該消費電力に対応する温度上昇値であってもよい。本実施の形態においては、第1メイン制御部は、上記温度上昇値を要求する。
【0094】
次に、ステップS5Aにおいて、第1メイン制御部は、第1サブ制御部から上記第1サブ発熱部22の温度情報等を取得する。
【0095】
なお、第1メイン制御部に第1サブ発熱部22の温度情報等を送信する第1サブ制御部において実行される処理については、後において詳述することとする。
【0096】
次に、ステップS6Aにおいて、第1メイン制御部は、第1送風機15の回転速度を決定する。
【0097】
詳細には、まず、第1メイン制御部は、ステップS2AとステップS5Aとにおいて取得した第1メイン発熱部12としてのCPUの稼働情報、第1サブ発熱部22としてのCPUの稼働情報、および、第1サブユニット20のポート21a1における通信速度および通信使用率の情報とに基づいて、リモートターミナル装置1A全体としての加温状況の推定値P1を算出する。次に、第1メイン制御部は、推定値P1に対応する予め定められた回転速度に基づいて、第1送風機15の回転速度を決定する。推定値P1は、たとえば以下の式1によって算出される、第1メイン発熱部12を備える第1メインユニット10と、後述する、第1サブ発熱部22を備える第1サブユニット20とに起因する温度上昇値である。
【0098】
(式1)P1=X・W1+Z1
ここで、「X」は、消費電力値を温度上昇値に変換するための係数を示す。「W1」は、第1メイン発熱部12としてのCPUの温度情報に対応した消費電力を示す。「Z1」は、後述する第1サブユニット20に起因する温度上昇値である。
【0099】
次に、ステップS7Aにおいて、第1メイン制御部は、第1送風機15が上記回転速度で回転駆動するように、第1送風機15の駆動部の動作を制御する。
【0100】
以上において説明したステップS1A~S7Aを経ることにより、第1メイン制御部は、リモートターミナル装置1A全体としての加温状況に基づいて第1送風機15の動作を制御することができる。
【0101】
次に、図14(B)を参照して、第1サブ発熱部22としてのCPUに含まれる第1サブ制御部で実行される処理の流れについて説明する。
【0102】
図14(B)に示すように、ステップS1Bにおいて、第1サブ発熱部22としてのCPUに含まれる第1サブ制御部は、予め定められた制御周期T2が到来したか否かを判断する。制御周期T2が到来したと判断された場合(ステップS1BにおいてYESの場合)には、第1サブ制御部は、処理をステップS2Bに進める。制御周期T2が到来していないと判断された場合(ステップS1BにおいてNOの場合)には、第1サブ制御部は、処理をステップS1Bに進める。
【0103】
次に、ステップS2Bにおいて、第1サブ制御部は、第1サブ発熱部22の温度情報を取得する。次に、ステップS3Bにおいて、第1サブ制御部は、ポート21a1における通信速度および通信使用率の情報を取得する。
【0104】
次に、ステップS4Bにおいて、第1サブ制御部は、ステップS2BおよびステップS3Bにおいて取得した第1サブ発熱部22の温度情報とポート21a1における通信速度および通信使用率の情報とに対応した消費電力を、図15(A)および図15(B)の表に基づいて算出する。
【0105】
次に、ステップS5Bにおいて、第1サブ制御部は、ステップS4Bにおいて算出した消費電力に基づいて、第1サブユニット20に起因する温度上昇値Z1を算出する。温度上昇値Z1は、たとえば以下の式2によって算出される。
【0106】
(式2)Z1=Y・W2
ここで、「Y」は、消費電力値を温度上昇値に変換するための係数を示す。「W2」は、第1サブ発熱部22としてのCPUの温度情報、第1サブユニット20のポート21a1における通信速度および通信使用率のそれぞれに対応した消費電力と、低負荷時における第1サブ発熱部22としてのCPUの消費電力との和を示す。
【0107】
次に、ステップS6Bにおいて、第1サブ制御部は、第1メイン制御部から第1サブ発熱部22の温度情報等の要求(すなわち、上述したステップS4Aにおける要求)があるか否かを判断する。当該要求があると判断された場合(ステップS6BにおいてYESの場合)には、第1サブ制御部は、処理をステップS7Bに進める。当該要求がないと判断された場合(ステップS6BにおいてNOの場合)には、第1サブ制御部は、処理をステップS1Bに進める。
【0108】
次に、ステップS7Bにおいて、第1サブ制御部は、第1メイン制御部に第1サブ発熱部22の温度情報等を送信する。より詳細には、第1サブ制御部は、第1メイン制御部に、ステップS5Bにおいて算出した、第1サブユニット20に起因する温度上昇値Z1を送信する。
【0109】
以上において説明したステップS1B~S7Bを経ることにより、第1サブ制御部は、第1サブユニット20に関する加温状況の情報を、第1メイン制御部の要求に応じて送信することができる。
【0110】
なお、本実施の形態においては、第1メイン制御部および第1サブ制御部の各々が、CPUの使用率から消費電力を算出したり、この消費電力から温度上昇値を算出したりする場合を例示したが、たとえば、これらの処理は全て第1メイン制御部において行なうこととする等、適宜変更してもよい。
【0111】
<F.小括>
上述したように、本実施の形態に係るリモートターミナル装置1Aのように構成した場合には、第1メインユニット10に内蔵された第1送風機15によって冷却用の空気を通流させることにより、第1メイン発熱部12にて発生する熱を放熱させることで第1メインユニット10を冷却することが可能になる。さらには、組付状態において、第1メイン筐体11の内部に設けられた第1メイン通風路14と第1サブ筐体21の内部に設けられた第1サブ通風路24とが連通していることにより、上記冷却用の空気が、第1サブ通風路24内に通流する。これにより、第1送風機15によって通流される冷却用の空気が、第1サブ発熱部22にて発生する熱を放熱させることで第1サブユニット20も冷却することになる。
【0112】
すなわち、本実施の形態に係るリモートターミナル装置1Aのように構成した場合には、送風機内蔵型ユニットからなる第1メインユニット10に内蔵された第1送風機15により、当該第1メインユニット10の冷却が可能になるだけでなく、これに組付けられた送風機非内蔵型ユニットからなる第1サブユニット20の冷却も可能になる。
【0113】
このように、第1サブユニット20に送風機を内蔵する必要がなくなることにより、これを内蔵する場合に比べ、第1サブユニット20を大幅に小型化することができる。また、送風機およびこれを組付けるための周辺部品等が不要になることにより、第1サブユニット20の部品点数を大幅に削減できる。これにより、第1サブユニット20の組付コストや部品コストを抑制でき、ひいては、リモートターミナル装置1Aの製造コストを大幅に低減できることになる。
【0114】
したがって、このように構成することにより、複数の電子機器ユニットにて構成される電子機器システムにおいて、電子機器ユニットの大型化ならびに製造コストの増加を抑制しつつ、電子機器システムの冷却性能の向上を図ることが可能になる。
【0115】
また、本実施の形態に係るリモートターミナル装置1Aにおいては、上述したように、第1メインユニット10には、第1メイン発熱部12と第1メイン通風路14との間の熱接触を介在するための第1メインヒートシンク16が収容されている。また、第1サブユニット20には、第1サブ発熱部22と第1サブ通風路24との間の熱接触を介在するための第1サブヒートシンク26が収容されている。
【0116】
このように構成することにより、第1メイン発熱部12にて発生する熱と、第1サブ発熱部22にて発生する熱とを効率的に放熱させることができる。そのため、リモートターミナル装置1Aの冷却性能を向上させることができる。
【0117】
さらに、本実施の形態に係るリモートターミナル装置1Aにおいては、上述したように、第1メインユニット10が、第1メイン発熱部12の温度情報および第1サブ発熱部22の温度情報を取得するとともに、これらの温度情報に基づいて第1送風機15の動作を制御する第1メイン制御部をさらに含んでいる。
【0118】
このように、各電子機器ユニットにおける主たる発熱部品の温度情報を第1メイン制御部に集約し、当該第1メイン制御部によって第1送風機15の動作を制御することにより、リモートターミナル装置1A全体の加温状況に適した冷却を適時行なうことができる。
【0119】
また、本実施の形態に係るリモートターミナル装置1Aにおいては、上述したように、第1メイン制御部は、第1メイン発熱部12の温度情報として、第1メイン発熱部12としてのCPUの稼働情報を取得する。第1メイン発熱部12としてのCPUの稼働情報は、当該第1メイン発熱部12としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかである。また、第1メイン制御部は、第1サブ発熱部22の温度情報として、第1サブ発熱部22としてのCPUの稼働情報を取得する。第1サブ発熱部22としてのCPUの稼働情報は、当該第1サブ発熱部22としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかである。一方で、第1メインユニット10および第1サブユニット20には、温度センサが設けられていない。
【0120】
このように、第1メイン制御部は、リモートターミナル装置1Aの使用に際して通常取得される各電子機器ユニットの稼働情報に基づいて、第1送風機15の動作を制御する。このように構成することにより、各電子機器ユニットに別途温度センサを設ける必要がなくなる。そのため、リモートターミナル装置1Aの製造コストの低減と、制御システムの簡素化とを図ることができる。
【0121】
なお、本実施の形態に係るリモートターミナル装置1Aにおいて上述した第1メイン通風路14内を通流する空気の流路は、あくまで一例であり、特にこれに限定されるものではない。すなわち、第1メイン通風路14が第1メイン吸気口11f1と第1メイン排気口11d1とを接続している限りにおいては、当該流路の構成は、適宜変更可能である。
【0122】
また、リモートターミナル装置1Aにおいては、第1メイン吸気口11f1が、第1メイン筐体11の下壁11fに設けられ、第1メイン排気口11d1が、第1メイン筐体11の左側壁11dに設けられる場合を例示したが、第1メイン通風路14が第1メイン吸気口11f1と第1メイン排気口11d1とを接続している限りにおいては、第1メイン吸気口11f1および第1メイン排気口11d1を設ける位置は、適宜変更可能である。
【0123】
さらに、リモートターミナル装置1Aにおいて上述した第1サブ通風路24内を通流する空気の流路は、あくまで一例であり、特にこれに限定されるものではない。すなわち、第1サブ通風路24が第1サブ吸気口21c1と第1サブ排気口21d1とを接続している限りにおいては、当該流路の構成は、適宜変更可能である。
【0124】
また、リモートターミナル装置1Aにおいては、第1サブ吸気口21c1が、第1サブ筐体21の右側壁21cに設けられ、第1サブ排気口21d1が、第1サブ筐体21の左側壁21dに設けられる場合を例示したが、第1サブ通風路24が第1サブ吸気口21c1と第1サブ排気口21d1とを接続している限りにおいては、第1サブ吸気口21c1および第1サブ排気口21d1を設ける位置は、適宜変更可能である。
【0125】
(実施の形態2)
<G.全体構成>
図16は、実施の形態2に係るリモートターミナル装置の組付状態における気流の流路を示す模式図である。以下、図16を参照して、実施の形態2に係るリモートターミナル装置1Bについて説明する。なお、図16おいては、リモートターミナル装置1Bを正面側から透視して図示している。
【0126】
図16に示すように、実施の形態2に係るリモートターミナル装置1Bは、上述した実施の形態1に係るリモートターミナル装置1Aと比較した場合に、複数の送風機非内蔵型ユニットを備えている点が相違している。
【0127】
より詳細には、リモートターミナル装置1Bは、送風機内蔵型ユニットからなる第1メインユニット10と、送風機非内蔵型ユニットからなる複数の第2サブユニット30とを備えている。本実施の形態においては、リモートターミナル装置1Bが、3つの第2サブユニット30を備えている。
【0128】
ここで、第2サブユニット30の各々の構成は、上述した第1サブユニット20の構成と同様である。すなわち、第2サブユニット30の第2サブ筐体31、第2サブ吸気口31c1、第2サブ排気口31d1、第2サブ発熱部32、CPU基板33、第2サブ通風路34および第2サブヒートシンク36は、それぞれ、第1サブユニット20の第1サブ筐体21、第1サブ吸気口21c1、第1サブ排気口21d1、第1サブ発熱部22、CPU基板23、第1サブ通風路24および第1サブヒートシンク26と同様の構成を有している。そのため、第2サブユニット30の構成の説明は繰り返さない。なお、第2サブ発熱部32は、CPUである。第2サブ発熱部32としてのCPUは、第2サブ制御部を含んでいる。
【0129】
組付状態において、3つの第2サブユニット30は、互いに隣り合うように組付けられている。そのため、本実施の形態においては、3つの第2サブユニット30が、第1メインユニット10から見てY2方向側に向けて並んで配置されている。
【0130】
また、組付状態において、3つの第2サブユニット30のうちの互いに隣り合って位置する2つの第2サブユニット30のうち、一方の第2サブ排気口31d1と他方の第2サブ吸気口31c1とが対向配置されている。これにより、3つの第2サブユニット30の各々の第2サブ通風路34同士が相互に連通している。
【0131】
さらに、組付状態において、第1メインユニット10の第1メイン排気口11d1と、3つの第2サブユニット30のうちの第1メインユニット10と互いに隣り合って位置する第2サブユニット30の第2サブ吸気口31c1とが対向配置されている。これにより、第1メインユニット10の第1メイン通風路14と3つの第2サブ通風路34とが連通している。
【0132】
<H.第1送風機の制御>
図17(A)および図17(B)は、それぞれ第1メイン制御部および第2サブ制御部で実行される処理の流れを説明するためのフロー図である。図18は、第1送風機の制御に用いられる表の一例である。詳細には、図18は、複数の第2サブユニットの各位置に対応した温度上昇値の表の一例である。次に、図17および図18を参照して、実施の形態2に係るリモートターミナル装置1Bにおける、第1メインユニット10に内蔵された第1送風機15の制御方法について説明する。
【0133】
ここで、本実施の形態において第1メイン制御部で実行される処理は、上述した実施の形態1において第1メイン制御部で実行される処理に比べ、1つの送風機非内蔵型ユニット(すなわち、第1サブユニット20)から温度情報等を取得するのではなく、複数の送風機非内蔵型ユニット(すなわち、3つの第2サブユニット30)から温度情報等を取得する点のみが相違し、その余は基本的に同様である。そのため、本実施の形態に係る第1メイン制御部で実行される処理の詳細な説明は繰り返さない。
【0134】
なお、図17(A)に示すステップS3A2、ステップS4A2およびステップS5A2において行なわれる処理は、それぞれ図14(A)に示すステップS3A、ステップS4AおよびステップS5Aにおいて第1サブユニット20に対して行なわれる処理を、第2サブユニット30に対して行なわれる処理に置き換えたものであり、処理の内容は同様である(図17(B)に示すステップS2B2についても同様である)。
【0135】
また、本実施の形態においては、第1メイン制御部は、ステップS6Aにおいて、上述した式1中のうちの「Z1」を、複数の第2サブユニット30の各々から算出される後述する「Z2」の総和に置き換えて処理を行なう。
【0136】
本実施の形態において第2サブ制御部において実行される処理は、基本的に上述した実施の形態1において第1サブ制御部において実行される処理と同様である。そのため、以下においては、第2サブ制御部において実行される処理のうち、第1サブ制御部において実行される処理と異なる部分のみを説明する。
【0137】
第2サブ制御部は、ステップS2B2に先立って、ステップS0Bにおいて、第1メイン制御部から、第2サブ発熱部32の位置情報を取得する。
【0138】
より詳細には、第2サブ制御部は、第1メイン制御部から、第2サブ発熱部32としてのCPUの位置情報を取得する。第2サブ発熱部32としてのCPUの位置情報は、当該第2サブ発熱部32としてのCPUを含む第2サブユニット30の組付状態における第1メインユニット10からの距離である。
【0139】
本実施の形態においては、組付状態における第2サブユニット30の第1メインユニット10からの距離として、第1メインユニット10から見て当該第2サブユニット30の組付位置の情報を用いている。たとえば、第1メインユニット10の隣に配置された第2サブユニット30の第1メインユニット10から見た組付位置は、1台目となる(図18参照)。
【0140】
ステップS5Bにおいて、第2サブ制御部は、ステップS4Bにおいて算出した消費電力に基づいて、第2サブユニット30に起因する温度上昇値Z2を算出する。温度上昇値Z2は、たとえば以下の式3によって算出される。
【0141】
(式3)Z2=Y・W2+D
ここで、「D」は、図18の表に基づいて決定される、ステップS0Bにおいて取得した第2サブ発熱部32の位置情報に対応した温度上昇値である。なお、図18中に示す「隣接ユニット」とは、対象となる第2サブユニット30から見てY2方向側に隣接配置される電子機器ユニットを意味している。
【0142】
図18に示すように、本実施の形態においては、第2サブ発熱部32を備える第2サブユニット30の位置、および、当該第2サブユニット30から見てY2方向側に隣接配置される電子機器ユニットとの関係性によって、温度上昇値を決定している。
【0143】
たとえば、第1メインユニット10の隣に配置された第2サブユニット30の位置情報に対応した温度上昇値は、当該第2サブユニット30から見てY2方向側に他の電子機器ユニットが隣接配置され、かつ、当該他の電子機器ユニットが予め定められた発熱量以上である場合には、3℃に決定される。
【0144】
ステップS7Bにおいて、第2サブ制御部は、第1メイン制御部に第2サブ発熱部32の温度情報等を送信する。より詳細には、第2サブ制御部は、第1メイン制御部に、ステップS5Bにおいて算出した、複数の第2サブユニット30の各々から算出される温度上昇値Z2の総和を送信する。
【0145】
<I.小括>
このように構成した場合にも、上述した実施の形態1において説明した効果に準じた効果が得られることになり、複数の電子機器ユニットにて構成される電子機器システムにおいて、電子機器ユニットの大型化ならびに製造コストの増加を抑制しつつ、電子機器システムの冷却性能の向上を図ることが可能になる。
【0146】
また、このように構成した場合には、第1メインユニット10に内蔵された第1送風機15により、当該第1メインユニット10に組付けられた1つの第2サブユニット30の冷却が可能になるばかりでなく、当該第2サブユニット30に連接して組付けられた複数の第2サブユニット30の冷却も可能になる。
【0147】
さらに、このように構成した場合には、第1メイン制御部が、複数の第2サブユニット30の各々の位置情報を取得してこれを第1送風機15の動作の制御に反映できる。そのため、リモートターミナル装置1B全体としての加温状況により最適化された冷却を行なうことが可能になる。
【0148】
なお、リモートターミナル装置1Bにおいては、第1メイン制御部が、複数の第2サブユニット30の各々の位置情報を取得してこれを第1送風機15の制御に反映する場合を例示して説明したが、第1メイン制御部は、必ずしも上記位置情報を取得して第1送風機15を制御する必要はない。第1メイン制御部は、複数の第2サブユニット30から、各々のCPUの稼働情報のみを取得して第1送風機15を制御してもよい。
【0149】
(実施の形態3)
<J.全体構成>
図19は、実施の形態3に係るリモートターミナル装置の組付状態における気流の流路を示す模式図である。図20は、図19に示す第2メインユニットを正面右上方から見た斜視図である。以下、図19および図20を参照して、実施の形態3に係るリモートターミナル装置1Cについて説明する。なお、図19おいては、リモートターミナル装置1Cを正面側から透視して図示している。
【0150】
図19および図20に示すように、本実施の形態に係るリモートターミナル装置1Cは、上述した実施の形態2に係るリモートターミナル装置1Bと比較した場合に、第1メインユニット10とは異なる他の送風機内蔵型ユニットと、これに組付けられた送風機非内蔵型ユニットとを備えている点が相違している。
【0151】
より詳細には、リモートターミナル装置1Cは、送風機内蔵型ユニットからなる第1メインユニット10と、送風機非内蔵型ユニットからなる3つの第2サブユニット30とに加えて、さらに、送風機内蔵型ユニットからなる第2メインユニット40と、送風機非内蔵型ユニットからなる1つの第3サブユニット50とを備えている。
【0152】
ここで、第3サブユニット50の構成は、上述した実施の形態1に係る第1サブユニット20の構成と同様である。すなわち、第3サブユニット50の第3サブ筐体51、第3サブ吸気口51c1、第3サブ排気口51d1、第3サブ発熱部52、CPU基板53、第3サブ通風路54および第3サブヒートシンク56は、それぞれ、第1サブユニット20の第1サブ筐体21、第1サブ吸気口21c1、第1サブ排気口21d1、第1サブ発熱部22、CPU基板23、第1サブ通風路24および第1サブヒートシンク26と同様の構成を有している。そのため、第3サブユニット50の構成の説明は繰り返さない。なお、第3サブ発熱部52は、CPUである。第3サブ発熱部52としてのCPUは、第3サブ制御部を含んでいる。
【0153】
第2メインユニット40の構成は、一部を除き、上述した実施の形態1に係る第1メインユニット10の構成と同様である。すなわち、第2メインユニット40の第2メイン筐体41、第3メイン吸気口41f1、第3メイン排気口41d1、第2メイン発熱部42、CPU基板43、第3メイン通風路47、第2送風機45および第2メインヒートシンク46は、それぞれ、第1メインユニット10の第1メイン筐体11、第1メイン吸気口11f1、第1メイン排気口11d1、第1メイン発熱部12、CPU基板13、第1メイン通風路14、第1送風機15および第1メインヒートシンク16と同様の構成を有している。
【0154】
なお、第2メイン発熱部42は、CPUである。第2メイン発熱部42としてのCPUは、第2メイン制御部を含んでいる。
【0155】
第2メイン筐体41の右側壁41cには、当該右側壁41cを貫通する第2メイン吸気口41c1が設けられている。また、第2メイン筐体41の上壁41eには、当該上壁41eを貫通する第2メイン排気口41e1が設けられている。
【0156】
第2メイン筐体41の内部には、第2メイン筐体41内において空気を通流させるための第2メイン通風路44が設けられている。第2メイン通風路44は、第2メイン吸気口41c1と第2メイン排気口41e1とを接続している。第2メイン通風路44は、たとえば、ダクト形状に成形された樹脂板あるいは金属板等によって構成される。
【0157】
第2メインユニット40は、3つの第2サブユニット30のうちの第1メインユニット10から最も遠い位置に配置された第2サブユニット30と互いに隣り合うように組付けられている。この状態において、第2メインユニット40と当該第2サブユニット30とは互いに電気的に接続されている。
【0158】
第3サブユニット50は、第2メインユニット40と互いに隣り合うように組付けられている。この状態において、第3サブユニット50と第2メインユニット40とは互いに電気的に接続されている。
【0159】
組付状態において、第2メインユニット40の第2メイン吸気口41c1と、3つの第2サブユニット30のうちの第1メインユニット10から最も遠い位置に配置された第2サブユニット30の第2サブ排気口31d1とが対向配置されている。これにより、第2メイン通風路44と3つの第2サブ通風路34とが相互に連通している。
【0160】
また、組付状態において、第2メインユニット40の第3メイン排気口41d1と、第3サブユニット50の第3サブ吸気口51c1とが、対向配置されている。これにより、第3メイン通風路47と第3サブ通風路54とが相互に連通している。
【0161】
<K.第1送風機および第2送風機の制御>
本実施の形態において第1メイン制御部および第2サブ制御部で実行される処理は、上述した実施の形態2において第1メイン制御部および第2サブ制御部で実行される処理と同様である。
【0162】
なお、本実施の形態において、第2送風機45の動作を制御するに際して第3サブユニット50の第3サブ制御部との関係において第2メイン制御部で実行される処理は、上述した実施の形態1において、第1送風機15の動作を制御するに際して第1サブユニット20の第1サブ制御部との関係において第1メイン制御部で実行される処理と同様である。
【0163】
<L.小括>
このように構成した場合にも、上述した実施の形態1および実施の形態2において説明した効果に準じた効果が得られることになり、複数の電子機器ユニットにて構成される電子機器システムにおいて、電子機器ユニットの大型化ならびに製造コストの増加を抑制しつつ、電子機器システムの冷却性能の向上を図ることが可能になる。
【0164】
また、このように構成した場合には、第1メインユニット10と第2メインユニット40との間に位置する送風機非内蔵型ユニット(すなわち、複数の第2サブユニット30)の冷却を、第1メインユニット10の第1送風機15によって行なうことができる。さらに、第2メインユニット40から見て第1メインユニット10とは反対側に位置する送風機非内蔵型ユニット(すなわち、第3サブユニット50)の冷却を、第2メインユニット40の第2送風機45によって行なうことができる。
【0165】
さらに、第2メインユニット40には、第2メイン通風路44と、第2送風機45が設置された第3メイン通風路47とが、別々に設けられている。これにより、第2メインユニット40は、複数の第2サブユニット30等の冷却を行なうことで冷却能力が低下した空気を外部に排気しつつ、この空気とは異なる空気を用いて当該第2メインユニット40および第3サブユニット50の冷却を行なうことができる。
【0166】
<M.付記>
上述した本実施の形態に係る電子機器システムの特徴的な構成を要約すると、以下のとおりとなる。
[構成1]
互いに隣り合うように組付けられた組付状態において互いに電気的に接続される第1メインユニット(10)および第1サブユニット(20)を少なくとも備えた電子機器システムであって、
前記第1メインユニット(10)は、
第1メイン吸気口(11f1)および第1メイン排気口(11d1)が設けられた第1メイン筐体(11)と、
前記第1メイン筐体(11)に収容された第1メイン発熱部(12)と、
前記第1メイン筐体(11)の内部に設けられ、前記第1メイン吸気口(11f1)と前記第1メイン排気口(11d1)とを接続するとともに、前記第1メイン発熱部(12)に熱接触する第1メイン通風路(14)と、
前記第1メイン通風路(14)に設置された第1送風機(15)と、を含む、送風機内蔵型ユニットからなり、
前記第1サブユニット(20)は、
第1サブ吸気口(21c1)および第1サブ排気口(21d1)が設けられた第1サブ筐体(21)と、
前記第1サブ筐体(21)に収容された第1サブ発熱部(22)と、
前記第1サブ筐体(21)の内部に設けられ、前記第1サブ吸気口(21c1)と前記第1サブ排気口(21d1)とを接続するとともに、前記第1サブ発熱部(22)に熱接触する第1サブ通風路(24)と、を含む、送風機非内蔵型ユニットからなり、
前記組付状態において、前記第1メイン排気口(11d1)と前記第1サブ吸気口(21c1)とが対向配置されることにより、前記第1メイン通風路(14)と前記第1サブ通風路(24)とが連通する、電子機器システム。
[構成2]
前記第1メインユニット(10)が、前記第1メイン発熱部(12)と前記第1メイン通風路(14)との間の熱接触を介在するための第1メインヒートシンク(16)をさらに含み、
前記第1サブユニット(20)が、前記第1サブ発熱部(22)と前記第1サブ通風路(24)との間の熱接触を介在するための第1メインヒートシンク(26)をさらに含んでいる、構成1に記載の電子機器システム。
[構成3]
前記第1メインユニット(10)が、前記第1メイン発熱部(12)の温度情報および前記第1サブ発熱部(22)の温度情報を取得するとともに、取得した前記第1メイン発熱部(12)の温度情報および前記第1サブ発熱部(22)の温度情報に基づいて前記第1送風機(15)の動作を制御する第1メイン制御部をさらに含んでいる、構成1または2に記載の電子機器システム。
[構成4]
前記第1メイン発熱部(12)および前記第1サブ発熱部(22)が、いずれもCPUであり、これらのうちの前記第1メイン発熱部(12)としてのCPUが、前記第1メイン制御部を含み、
前記第1メイン発熱部(12)の温度情報が、前記第1メイン発熱部(12)としてのCPUの稼働情報であるとともに、前記第1サブ発熱部(22)の温度情報が、前記第1サブ発熱部(22)としてのCPUの稼働情報であり、
前記第1メイン発熱部(12)としてのCPUの稼働情報が、当該第1メイン発熱部(12)としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記第1サブ発熱部(22)としてのCPUの稼働情報が、当該第1サブ発熱部(22)としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記第1メイン制御部が、前記第1メイン発熱部(12)としてのCPUの稼働情報と、前記第1サブ発熱部(22)としてのCPUの稼働情報とに基づいて、当該電子機器システム全体としての加温状況の推定値を算出し、当該推定値に対応する予め定められた回転速度にて前記第1送風機(15)が駆動されるように、前記第1送風機(15)の動作を制御する、構成3に記載の電子機器システム。
[構成5]
互いに隣り合うように組付けられた組付状態において互いに電気的に接続される第1メインユニット(10)および複数の第2サブユニット(30)を少なくとも備えた電子機器システムであって、
前記第1メインユニット(10)は、
第1メイン吸気口(11f1)および第1メイン排気口(11d1)が設けられた第1メイン筐体(11)と、
前記第1メイン筐体(11)に収容された第1メイン発熱部(12)と、
前記第1メイン筐体(11)の内部に設けられ、前記第1メイン吸気口(11f1)と前記第1メイン排気口(11d1)とを接続するとともに、前記第1メイン発熱部(12)に熱接触する第1メイン通風路(14)と、
前記第1メイン通風路(14)に設置された第1送風機(15)と、を含む、送風機内蔵型ユニットからなり、
前記組付状態において、前記複数の第2サブユニット(30)は、互いに隣り合うように組付けられ、
前記複数の第2サブユニット(30)の各々は、
第2サブ吸気口(31c1)および第2サブ排気口(31d1)が設けられた第2サブ筐体(31)と、
前記第2サブ筐体(31)に収容された第2サブ発熱部(32)と、
前記第2サブ筐体(31)の内部に設けられ、前記第2サブ吸気口(31c1)と前記第2サブ排気口(31d1)とを接続するとともに、前記第2サブ発熱部(32)に熱接触する第2サブ通風路(34)と、を含む、送風機非内蔵型ユニットからなり、
前記組付状態において、前記複数の第2サブユニット(30)のうちの互いに隣り合って位置する2つの前記第2サブユニット(30)のうち、一方の前記第2サブ排気口(31d1)と他方の前記第2サブ吸気口(31c1)とが対向配置されることにより、前記複数の第2サブユニット(30)の各々の前記第2サブ通風路(34)同士が相互に連通し、
前記組付状態において、前記第1メイン排気口(11d1)と、前記複数の第2サブユニット(30)のうちの前記第1メインユニット(10)と互いに隣り合って位置する前記第2サブユニット(30)の前記第2サブ吸気口(31c1)とが対向配置されることにより、前記第1メイン通風路(14)と前記複数の第2サブ通風路(34)とが連通する、電子機器システム。
[構成6]
前記第1メインユニット(10)が、前記第1メイン発熱部(12)と前記第1メイン通風路(14)との間の熱接触を介在するための第1メインヒートシンク(16)をさらに含み、
前記複数の第2サブユニット(30)の各々が、前記第2サブ発熱部(32)と前記第2サブ通風路(34)との間の熱接触を介在するための第2サブヒートシンク(36)をさらに含んでいる、構成5に記載の電子機器システム。
[構成7]
前記第1メインユニット(10)が、前記第1メイン発熱部(12)の温度情報および前記複数の第2サブ発熱部(32)の温度情報を取得するとともに、取得した前記第1メイン発熱部(12)の温度情報および前記複数の第2サブ発熱部(32)の温度情報に基づいて前記第1送風機(15)の動作を制御する第1メイン制御部をさらに含んでいる、構成5または6に記載の電子機器システム。
[構成8]
前記第1メイン発熱部(12)および前記複数の第2サブ発熱部(32)が、いずれもCPUであり、これらのうちの前記第1メイン発熱部(12)としてのCPUが、前記第1メイン制御部を含み、
前記第1メイン発熱部(12)の温度情報が、前記第1メイン発熱部(12)としてのCPUの稼働情報であるとともに、前記複数の第2サブ発熱部(32)の温度情報が、前記複数の第2サブ発熱部(32)としてのCPUの稼働情報であり、
前記第1メイン発熱部(12)としてのCPUの稼働情報が、当該第1メイン発熱部(12)としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記複数の第2サブ発熱部(32)としてのCPUの稼働情報が、当該第2サブ発熱部(32)としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記第1メイン制御部が、前記第1メイン発熱部(12)としてのCPUの稼働情報と、前記複数の第2サブ発熱部(32)としてのCPUの稼働情報とに基づいて、当該電子機器システム全体としての加温状況の推定値を算出し、当該推定値に対応する予め定められた回転速度にて前記第1送風機(15)が駆動されるように、前記第1送風機(15)の動作を制御する、構成7に記載の電子機器システム。
[構成9]
前記第1メインユニット(10)が、前記第1メイン発熱部(12)の温度情報と、前記複数の第2サブ発熱部(32)の温度情報および位置情報とを取得するとともに、取得した前記第1メイン発熱部(12)の温度情報と前記複数の第2サブ発熱部(32)の温度情報および位置情報とに基づいて前記第1送風機(15)の動作を制御する第1メイン制御部をさらに含んでいる、構成5または6に記載の電子機器システム。
[構成10]
前記第1メイン発熱部(12)および前記複数の第2サブ発熱部(32)が、いずれもCPUであり、これらのうちの前記第1メイン発熱部(12)としてのCPUが、前記第1メイン制御部を含み、
前記第1メイン発熱部(12)の温度情報が、前記第1メイン発熱部(12)としてのCPUの稼働情報であるとともに、前記複数の第2サブ発熱部(32)の温度情報が、前記複数の第2サブ発熱部(32)としてのCPUの稼働情報であり、
前記第1メイン発熱部(12)としてのCPUの稼働情報が、当該第1メイン発熱部(12)としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記複数の第2サブ発熱部(32)としてのCPUの稼働情報が、当該第2サブ発熱部(32)としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記複数の第2サブ発熱部(32)としてのCPUの位置情報が、当該第2サブ発熱部(32)としてのCPUを含む前記第2サブユニット(30)の前記組付状態における前記第1メインユニット(10)からの距離であり、
前記第1メイン制御部が、前記第1メイン発熱部(12)としてのCPUの稼働情報と、前記複数の第2サブ発熱部(32)としてのCPUの稼働情報および位置情報とに基づいて、当該電子機器システム全体としての加温状況の推定値を算出し、当該推定値に対応する予め定められた回転速度にて前記第1送風機(15)が駆動されるように、前記第1送風機(15)の動作を制御する、構成9に記載の電子機器システム。
[構成11]
前記組付状態において、前記複数の第2サブユニット(30)のうちの前記第1メインユニット(10)から最も遠い位置に配置された前記第2サブユニット(30)と互いに隣り合うように組付けられた状態において互いに電気的に接続される第2メインユニット(40)をさらに備え、
前記第2メインユニット(40)は、
第2メイン吸気口(41c1)、第3メイン吸気口(41f1)、第2メイン排気口(41e1)および第3メイン排気口(41d1)が設けられた第2メイン筐体(41)と、
前記第2メイン筐体(41)に収容された第2メイン発熱部(42)と、
前記第2メイン筐体(41)の内部に設けられ、前記第2メイン吸気口(41c1)と前記第2メイン排気口(41e1)とを接続する第2メイン通風路(44)と、
前記第2メイン筐体(41)の内部に設けられ、前記第3メイン吸気口(41f1)と前記第3メイン排気口(41d1)とを接続するとともに、前記第2メイン発熱部(42)に熱接触する第3メイン通風路(47)と、
前記第3メイン通風路(47)に設置された第2送風機(45)と、を含む、送風機内蔵型ユニットからなり、
前記組付状態において、前記複数の第2サブユニット(30)のうちの前記第1メインユニット(10)から最も遠い位置に配置された前記第2サブユニット(30)の前記第2サブ排気口(31d1)と前記第2メイン吸気口(41c1)とが対向配置されることにより、前記複数の第2サブ通風路(34)と前記第2メイン通風路(44)とが連通する、構成5から10のいずれかに記載の電子機器システム。
[構成12]
前記組付状態において、前記第2メインユニット(40)と互いに隣り合うように組付けられた状態において互いに電気的に接続される第3サブユニット(50)をさらに備え、
前記第3サブユニット(50)は、
第3サブ吸気口(51c1)および第3サブ排気口(51d1)が設けられた第3サブ筐体(51)と、
前記第3サブ筐体(51)に収容された第3サブ発熱部(52)と、
前記第3サブ筐体(51)の内部に設けられ、前記第3サブ吸気口(51c1)と前記第3サブ排気口(51d1)とを接続するとともに、前記第3サブ発熱部(52)に熱接触する第3サブ通風路(54)と、を含む、送風機非内蔵型ユニットからなり、
前記組付状態において、前記第3メイン排気口(41d1)と前記第3サブ吸気口(51c1)とが対向配置されることにより、前記第3メイン通風路(47)と前記第3サブ通風路(54)とが連通する、構成11に記載の電子機器システム。
[構成13]
前記第2メインユニット(40)が、前記第2メイン発熱部(42)と前記第3メイン通風路(47)との間の熱接触を介在するための第2メインヒートシンク(46)をさらに含み、
前記第3サブユニット(50)が、前記第3サブ発熱部(52)と前記第3サブ通風路(54)との間の熱接触を介在するための第3サブヒートシンク(56)をさらに含んでいる、構成12に記載の電子機器システム。
[構成14]
前記第2メインユニット(40)が、前記第2メイン発熱部(42)の温度情報および前記第3サブ発熱部(52)の温度情報を取得するとともに、取得した前記第2メイン発熱部(42)の温度情報および前記第3サブ発熱部(52)の温度情報に基づいて前記第2送風機(45)の動作を制御する第2メイン制御部をさらに含んでいる、構成12または13に記載の電子機器システム。
[構成15]
前記第2メイン発熱部(42)および前記第3サブ発熱部(52)が、いずれもCPUであり、これらのうちの前記第2メイン発熱部(42)としてのCPUが、前記第2メイン制御部を含み、
前記第2メイン発熱部(42)の温度情報が、前記第2メイン発熱部(42)としてのCPUの稼働情報であるとともに、前記第3サブ発熱部(52)の温度情報が、前記第3サブ発熱部(52)としてのCPUの稼働情報であり、
前記第2メイン発熱部(42)としてのCPUの稼働情報が、当該第2メイン発熱部(42)としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記第3サブ発熱部(52)としてのCPUの稼働情報が、当該第3サブ発熱部(52)としてのCPUの使用率、通信量および通信速度のうちの少なくともいずれかであり、
前記第2メイン制御部が、前記第2メイン発熱部(42)としてのCPUの稼働情報と、前記第3サブ発熱部(52)としてのCPUの稼働情報とに基づいて、当該電子機器システム全体のうちの前記第2メインユニット(40)と前記第3サブユニット(50)とからなる部分としての加温状況の推定値を算出し、当該推定値に対応する予め定められた回転速度にて前記第2送風機(45)が駆動されるように、前記第2送風機(45)の動作を制御する、構成14に記載の電子機器システム。
【0167】
<F.その他>
上述した実施の形態においては、本発明をPLCのリモートターミナル装置の通信ユニットに適用した場合を例示して説明を行なったが、本発明の適用対象はこれに限定されるものではなく、各種の電子機器にその適用ができる。
【0168】
また、上述した実施の形態においては、同一の形状および構成を有する通信ユニットである第2サブユニットを複数具備してなるリモートターミナル装置に本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、必ずしも連接されるユニットが完全に同一の形状および構成を有する必要はない。
【0169】
さらに、上述した実施の形態においては、DINレールに取付けられる構成のリモートターミナル装置に本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、本発明の適用範囲は、必ずしもDINレールに取付けられるタイプのものに限定されるものではない。
【0170】
また、上述した実施の形態において示した各部の形状や構成、大きさ、数、材質等は、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々変更が可能である。
【0171】
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【符号の説明】
【0172】
1A~1C リモートターミナル装置、10 第1メインユニット、11 第1メイン筐体、11a1 ポート、11a 前壁、11b 後壁、11b1 設置用凹部、11c 右側壁、11d1 第1メイン排気口、11d 左側壁、11e 上壁、11f 下壁、11f1 第1メイン吸気口、12 第1メイン発熱部、13 CPU基板、14 第1メイン通風路、15 第1送風機、16 第1メインヒートシンク、20 第1サブユニット、21 第1サブ筐体、21a 前壁、21a1 ポート、21b 後壁、21b1 設置用凹部、21c 右側壁、21c1 第1サブ吸気口、21d 左側壁、21d1 第1サブ排気口、21e 上壁、21f 下壁、22 第1サブ発熱部、23 CPU基板、24 第1サブ通風路、26 第1サブヒートシンク、30 第2サブユニット、31 第2サブ筐体、31c1 第2サブ吸気口、31d1 第2サブ排気口、32 第2サブ発熱部、33 CPU基板、34 第2サブ通風路、36 第2サブヒートシンク、40 第2メインユニット、41 第2メイン筐体、41c 右側壁、41c1 第2メイン吸気口、41d1 第3メイン排気口、41e 上壁、41e1 第2メイン排気口、41f1 第3メイン吸気口、42 第2メイン発熱部、43 CPU基板、44 第2メイン通風路、45 第2送風機、46 第2メインヒートシンク、47 第3メイン通風路、50 第3サブユニット、51 第3サブ筐体、51c1 第3サブ吸気口、51d1 第3サブ排気口、52 第3サブ発熱部、53 CPU基板、54 第3サブ通風路、56 第3サブヒートシンク、100 DINレール。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
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図19
図20