(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128545
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/18 20120101AFI20240913BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023037554
(22)【出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】300010899
【氏名又は名称】NGB株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001416
【氏名又は名称】弁理士法人信栄事務所
(72)【発明者】
【氏名】金山 英嗣
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC33
5L050CC33
(57)【要約】 (修正有)
【課題】商標の登録状況に応じた適切な表示物を効率的にかつ安価に国毎に作成することを支援する情報処理装置、方法、プログラム及び非一時的コンピュータ可読媒体を提供する。
【解決手段】指定商品役務及び商品役務区分の少なくとも一つと、商標と、権利者名と、少なくとも二つの国と、を入力するための入力インターフェース21と、プロセッサと、プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置20であって、少なくとも一つの命令がプロセッサにより実行されると、入力インターフェース21に入力された、少なくとも二つの国における指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、商標と、権利者名と、を含む商標案件の有無及び当該商標案件のステータスを国毎に判断し、そのステータスに応じた表示と、入力された商標と、を含む表示物データを国毎に生成する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、商標と、権利者名と、少なくとも二つの国と、を入力するための入力インターフェースと、
プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置であって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置は、
前記入力インターフェースに入力された少なくとも二つの前記国における前記入力インターフェースに入力された前記指定商品役務および前記商品役務区分の少なくとも一つと、前記入力インターフェースに入力された前記商標と、前記入力インターフェースに入力された前記権利者名と、を含む商標案件の有無および前記商標案件のステータスを前記国ごとに判断し、
前記商標案件の有無および前記商標案件のステータスに応じた表示と、前記入力インターフェースに入力された前記商標と、を含む表示物データを前記国ごとに生成する、情報処理装置。
【請求項2】
前記ステータスが登録済みである場合、前記表示は、前記入力インターフェースに入力された前記商標が前記国において商標登録されていることを示す商標登録表示を含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示は、前記商標案件の登録番号を含む、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記商標案件がない又は前記ステータスが未登録である場合、前記表示は、前記入力インターフェースに入力された前記商標が前記国において未出願または未登録の商標であることを示す商標表示を含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ステータスが未登録である場合、前記表示は、前記商標案件の出願番号を含む、請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記国において複数の前記商標案件がある場合、前記表示は、複数の前記商標案件に係る商標案件特定番号を含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示は、前記入力インターフェースに入力された前記商標が前記国において商標登録されていることを示す商標登録表示と、前記ステータスが登録済みの前記商標案件に係る登録番号と、だけを含む、請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記表示は、前記国における公用語で記載されている、請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記国が二つ以上の前記公用語を有する場合、前記表示は二つ以上の前記公用語で記載されている、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記商標案件の有無および前記ステータスに基づいて、前記入力インターフェースに入力された少なくとも二つの前記国における前記入力インターフェースに入力された前記商標の出願状況および登録状況を示す権利状況表を作成し、
前記権利状況表および前記公用語に基づいて、前記表示物データを前記国ごとに生成する、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記ステータスが登録済みである場合、前記権利状況表は前記商標案件の登録番号を含む、請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記ステータスが未登録である場合、前記権利状況表は前記商標案件の出願番号を含む、請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項13】
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
前記情報処理装置に備わる入力インターフェースに入力された指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、前記入力インターフェースに入力された商標と、前記入力インターフェースに入力された権利者名と、を含む商標案件の有無および前記商標案件のステータスを国ごとに判断するステップと、
前記商標案件の有無および前記商標案件のステータスに応じた表示と、前記入力インターフェースに入力された前記商標と、を含む表示物データを前記国ごとに生成するステップと、を含む、情報処理方法。
【請求項14】
情報処理装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置に、
前記情報処理装置に備わる入力インターフェースに入力された指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、前記入力インターフェースに入力された商標と、前記入力インターフェースに入力された権利者名と、を含む商標案件の有無および前記商標案件のステータスを国ごとに判断させ、
前記商標案件の有無および前記商標案件のステータスに応じた表示と、前記入力インターフェースに入力された前記商標と、を含む表示物データを前記国ごとに生成させる、コンピュータプログラム。
【請求項15】
請求項14に記載されたコンピュータプログラムが記憶された、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、商標登録がなされている旨の表示又は商標である旨の表示が付された画像を自動で作成する画像作成装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、商品やその商品の包装等には商標が表示されたラベル等の表示物が付されることが多い。表示物に表示される商標が登録商標である場合、第三者にその商標の無断使用を躊躇させることができる等の観点から、できるだけ商標登録表示をするのが好ましい。なお、商標登録表示とは、ある商標がある国において商標登録されていることを示す表示である。しかし、商標登録されていない商標について商標登録表示をすると、虚偽表示であるとして罰せられることがある。
【0005】
また、近年では多くの企業がワールドワイドに商標権を取得する傾向にあるため、虚偽表示を回避するには、各国における商標の登録状況を確認し、当該登録状況に応じて国ごとに使用する表示物を決定する必要がある。一方で、商標の登録状況に応じた適切な表示物を手作業で国ごとに作成しようとすると、多大な手間やコストが発生する。特に、多数の国で商標登録出願をしている商標については、仮に各国における商標の登録状況が確認できたとしても、表示物を手作業で国ごとに作成しようとすると、国ごとに別々の表示物を作成する必要があるため、多大な手間やコストが発生する。このため、表示物を手作業で作成する場合、商標の登録状況に応じた適切な表示物を国ごとに作成することは困難であった。
【0006】
本開示は、商標の登録状況に応じた適切な表示物を効率的にかつ安価に国ごとに作成することを支援可能な情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するための一態様に係る情報処理装置は、
指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、商標と、権利者名と、少なくとも二つの国と、を入力するための入力インターフェースと、
プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置であって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置は、
前記入力インターフェースに入力された少なくとも二つの前記国における前記入力インターフェースに入力された前記指定商品役務および前記商品役務区分の少なくとも一つと、前記入力インターフェースに入力された前記商標と、前記入力インターフェースに入力された前記権利者名と、を含む商標案件の有無および前記商標案件のステータスを前記国ごとに判断し、
前記商標案件の有無および前記商標案件のステータスに応じた表示と、前記入力インターフェースに入力された前記商標と、を含む表示物データを前記国ごとに生成する。
【0008】
また、上記の目的を達成するための一態様に係る情報処理方法は、
情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
前記情報処理装置に備わる入力インターフェースに入力された指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、前記入力インターフェースに入力された商標と、前記入力インターフェースに入力された権利者名と、を含む商標案件の有無および前記商標案件のステータスを国ごとに判断するステップと、
前記商標案件の有無および前記商標案件のステータスに応じた表示と、前記入力インターフェースに入力された前記商標と、を含む表示物データを前記国ごとに生成するステップと、を含む。
【0009】
また、上記の目的を達成するための一態様に係るコンピュータプログラムは、
情報処理装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置に、
前記情報処理装置に備わる入力インターフェースに入力された指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、前記入力インターフェースに入力された商標と、前記入力インターフェースに入力された権利者名と、を含む商標案件の有無および前記商標案件のステータスを国ごとに判断させ、
前記商標案件の有無および前記商標案件のステータスに応じた表示と、前記入力インターフェースに入力された前記商標と、を含む表示物データを前記国ごとに生成させる。
【0010】
また、上記の目的を達成するための一態様に係る非一時的コンピュータ可読媒体には、
上記のコンピュータプログラムが記憶されている。
【0011】
上記構成に係る情報処理装置によれば、入力インターフェースに入力された少なくとも二つの国における指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、商標と、権利者名と、を含む商標案件の有無および当該商標案件のステータスが国ごとに判断される。そして、当該商標案件の有無および当該商標案件のステータスに応じた表示と、入力インターフェースに入力された商標と、を含む表示物データが国ごとに生成される。生成された表示物データに含まれる表示は、商標案件の有無および商標案件のステータスに応じているため、虚偽表示となる可能性が低い。このため、ユーザは、国ごとに生成された表示物データを利用することで、商標の登録状況に応じた適切な表示物を効率的にかつ安価に作成することができる。このように、上記構成に係る情報処理装置によれば、商標の登録状況に応じた適切な表示物を効率的にかつ安価に国ごとに作成することを支援することができる。また、上記構成に係る情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体においても、同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0012】
本開示によれば、商標の登録状況に応じた適切な表示物を効率的にかつ安価に国ごとに作成することを支援可能な情報処理装置、情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態(以下、本実施形態という)に係る情報処理システムのブロック図である。
【
図2】
図2は、公用語データベースを例示する図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係る情報処理方法のフローチャート図である。
【
図6】
図6は、表示物データに基づく表示物の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本開示の実施形態の一例について図面を参照しながら説明する。
【0015】
図1および
図2を参照しつつ、本実施形態の情報処理システム1について説明する。
図1は、本開示の一実施形態に係る情報処理システム1のブロック図である。
図1に例示するように、情報処理システム1は、外部データベース10と、情報処理装置20と、外部装置30と、を含む。外部データベース10と情報処理装置20は、例えば、インターネット等を介して、通信可能である。情報処理装置20と外部装置30は、有線または無線により通信可能である。
【0016】
外部データベース10は、例えば、日本国特許庁のデータベース、アメリカ特許商標庁のデータベース、カナダ知的財産庁のデータベース、世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization:WIPO)のデータベース、商標サービスプロバイダーが提供する商用データベース等である。例えば、日本国特許庁のデータベースには、日本国特許庁に対して行われた商標登録出願や商標登録に係る出願番号、登録番号、国際登録番号、商標、指定商品役務、商品役務区分、権利者等に関する各種情報が記録されている。なお、本明細書において、商標登録出願には、国際商標登録出願も含まれる。また、本明細書では、商標登録出願および商標登録を含む用語として、「商標案件」という用語を用いうる。なお、日本国特許庁のデータベース以外のデータベース(例えば、アメリカ特許商標庁のデータベース等)についても、日本国特許庁のデータベースと同様に、少なくとも一つの国における商標案件に関する各種情報が記録されている。なお、本実施形態において「国」は、独立国のみならず、国際的には承認されていない国や地域、欧州連合のような連合体等も含む概念である。
【0017】
商品役務区分とは、商品役務を材質や用途等の一定の基準によってカテゴリー分けしたものである。商品役務区分は、例えば、第1類から第45類までの45個の区分に分けられている。
【0018】
権利者に関する情報とは、例えば、出願人名義情報および登録名義人情報である。出願人名義情報とは、ある商標登録出願における出願人の氏名または名称および出願人の住所または居所を示す情報である。登録名義人情報とは、例えば、ある商標権における登録名義人の氏名または名称および登録名義人の住所または居所を示す情報である。なお、本明細書では、出願人の氏名または名称と、登録名義人の氏名または名称と、を含む用語として、「権利者名」という用語を用いうる。
【0019】
図1に例示するように、情報処理装置20は、入力インターフェース21と、制御部22と、記憶装置23と、表示部24と、出力インターフェース25と、を備えている。これらはバス26を介して互いに通信可能に接続されている。
【0020】
入力インターフェース21は、情報処理装置20に対するユーザの入力操作を受け付けると共に、当該入力操作に対応する要求信号を生成するように構成されている。入力インターフェース21は、例えば、表示部24上に重ねて配置されたタッチパネルや、情報処理装置20に電気的に接続されたキーボード等の入力装置等である。ユーザは、指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、商標と、権利者名と、少なくとも二つの国と、を入力インターフェース21に入力する。入力インターフェース21は、入力された各種情報を制御部22に送信する。
【0021】
制御部22は、ハードウェア構成として、メモリと、プロセッサと、を備えている。メモリは、例えば、各種コンピュータプログラム等が格納されたROM(Read Only Memory)やプロセッサにより実行される各種コンピュータプログラム等が格納される複数ワークエリアを有するRAM(Random Access Memory)等から構成される。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)であって、ROMに組み込まれた各種コンピュータプログラムから指定されたコンピュータプログラムをRAM上に展開し、RAMとの協働で各種処理を実行するように構成されている。
【0022】
なお、本実施形態においては、非一時的コンピュータ可読媒体がメモリとして利用されうる。非一時的コンピュータ可読媒体は、プロセッサが読み取ることのできる情報やデータを記憶しうる、あらゆるタイプの物理メモリ(RAM、ROM等)を指す。非一時的コンピュータ可読媒体は、1つ以上のプロセッサによる実行処理に関する命令を記憶しうる。なお、「非一時的コンピュータ可読媒体」という用語は、有形の品目を包含し、かつ搬送波や一時的な信号は除外する(すなわち、非一時的なものを指す)。非一時的コンピュータ可読媒体とは、例えば、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM)である。
【0023】
制御部22は、入力インターフェース21に入力された国に基づいて、処理する国の順番を決定する。制御部22は、入力インターフェース21に入力された国に基づいて、外部データベース10の中から参照するデータベースを決定する。
【0024】
制御部22は、入力インターフェース21に入力された国における入力インターフェース21に入力された指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、商標と、権利者名と、を含む商標案件が外部データベース10に存在するかどうか判断できる。つまり、制御部22は、入力インターフェース21に入力された国において、入力インターフェース21に入力された指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つを含む商標が未出願かどうかを判断することができる。制御部22は、該当する商標案件が外部データベース10に存在すると判断した場合、該当する商標案件に関する情報を外部データベース10から取得する。
【0025】
制御部22は、取得した当該商標案件に関する情報に基づいて、当該商標案件のステータスを判断することもできる。なお、商標案件のステータスは、例えば、未登録および登録済み等である。未登録とは、出願はされたものの登録されてはいないステータスを意味する。商標案件のステータスが未登録である場合としては、その商標登録出願が審査中である場合等である。登録済みとは、出願され、既に商標権の設定登録がなされているステータスを意味する。制御部22は、例えば、外部データベース10から取得した該当する商標案件に関する情報に登録番号が含まれているか否かを判断することで、当該商標案件のステータスを判断する。
【0026】
制御部22は、上述した判断および外部データベース10から取得した該当する商標案件に関する情報に基づいて、権利状況表を作成する。より詳細には、制御部22は、入力インターフェース21に入力された国における入力インターフェース21に入力された指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、商標と、権利者名と、を含む商標案件の有無および当該商標案件のステータスに基づいて、権利状況表を作成する。なお、権利状況表の作成方法については後述する。権利状況表とは、入力インターフェース21に入力された国における入力インターフェース21に入力された商標の出願状況および登録状況を示す表である。なお、入力インターフェース21に入力された商標が入力インターフェース21に入力された国において出願されている場合、当該商標に係る出願番号および/または登録番号を含む。入力インターフェース21に入力された国における入力インターフェース21に入力された指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、商標と、権利者名と、を含む商標案件のステータスが未登録である場合、権利状況表は当該商標案件の出願番号を含む。入力インターフェース21に入力された国における入力インターフェース21に入力された指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、商標と、権利者名と、を含む商標案件のステータスが登録済みである場合、権利状況表は当該商標案件の登録番号を含む。
【0027】
制御部22は、入力インターフェース21に入力された国における商標案件の有無および当該商標案件のステータスに応じた表示と、入力インターフェース21に入力された商標と、を含む表示物データを国ごとに生成する。なお、表示物とは、商品やその商品の包装等に付されるものであり、具体的には、ラベルや付け札等である。商標案件の有無および商標案件のステータスに応じた表示とは、例えば、商標登録表示や商標表示である。商標登録表示とは、ある商標がある国において商標登録されていることを示す表示である。商標表示とは、ある商標がある国において未出願または未登録の商標であることを示す表示である。
【0028】
記憶装置23は、プログラムや各種データを格納するように構成されている。記憶装置23は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の記憶装置(ストレージ)である。記憶装置23には、情報処理プログラムが組み込まれてもよい。記憶装置23には、例えば、
図2に例示する公用語データベースが記憶されている。なお、公用語データベースは、例えば、公用語データベースの作成者によって、予め構成される。
図2に例示するように、公用語データベースには、各国における公用語が記録されている。例えば、日本国における公用語は、日本語である。アメリカにおける公用語は、英語である。カナダにおける公用語は、英語およびフランス語である。中国における公用語は中国語である。なお、制御部22は、記憶装置23に記憶された公用語データベースに基づいて、入力インターフェース21に入力された国ごとに公用語を特定することができる。なお、公用語データベースには、日本国、アメリカ、カナダおよび中国以外の国における公用語も記録されている。
【0029】
表示部24は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等のタッチスクリーン型のディスプレイ等である。表示部24は、例えば、制御部22から受信した表示物データを表示するように構成されている。
【0030】
出力インターフェース25は、制御部22から受信した表示物データを外部装置30に出力する。
【0031】
外部装置30は、例えば、プリンタ、デスクトップタイプのPC、ノートPC、タブレット端末、スマートフォン等の電子機器である。例えば、外部装置30がプリンタである場合、外部装置30は、出力インターフェース25から出力された表示物データに基づく表示物を印刷する。例えば、外部装置30がデスクトップタイプのPCやノートPCである場合、外部装置30は、出力インターフェース25から出力された表示物データを外部装置30に備わる表示部に表示させる。また、例えば、外部装置30がデスクトップタイプのPCやノートPCである場合、外部装置30は、外部装置30に備わる入力部に入力された各種情報を情報処理装置20に送信しうる。
【0032】
次に、
図3から
図6を参照しつつ、本実施形態に係る情報処理方法について説明する。
図3は、本実施形態に係る情報処理方法のフローチャート図である。
図4は、入力画面の一例を示す図である。
図5は、権利状況表の一例を示す図である。
図6は、表示物データに基づく表示物の一例を示す図である。
【0033】
図3に例示するように、指定商品役務と、商品役務区分と、商標と、権利者名と、少なくとも二つの国と、が入力インターフェース21に入力される(STEP01)。入力インターフェース21にこれらの情報が入力されると、情報処理装置20は、入力インターフェース21に入力されたこれらの情報を取得する。なお、本実施形態において、入力インターフェース21は、表示部24上に重ねて配置されたタッチパネルである。また、初期設定時に情報処理装置20を利用するユーザにアカウントIDが発行されており、アカウントIDに権利者名が関連付けられてデータベースに記録されている場合、情報処理装置20は明示的に権利者名をユーザから取得しないように構成されていてもよい。なお、初期設定時において、ユーザは入力インターフェース21に権利者名を入力するものとする。この場合、特定のアカウントIDに関連付けられたユーザが情報処理装置20にログインしたときに、アカウントIDに関連付けられた権利者名をデータベースから呼び出すように構成される。つまり、情報処理装置20は、入力インターフェース21にアカウントIDが入力されることで、初期設定時に入力インターフェース21に入力された権利者名を取得してもよい。
【0034】
図4は、入力画面の一例である。
図4に例示するように、本実施形態において、指定商品役務は、Computers(コンピュータ)である。商品役務区分は、9類である。商標は、XYZである。権利者名は、ABC Corporation(ABC株式会社)である。国は、日本国、アメリカ、カナダである。なお、入力インターフェース21には、対象国に応じた適切な言語で各種情報を適宜入力することができる。本実施形態では、指定商品役務と権利者名が英語と日本語で入力インターフェース21に入力されている。入力インターフェース21に入力された各種情報は、制御部22に送信される。
【0035】
図3に例示するように、制御部22は、入力インターフェース21に入力された国に基づいて、処理する国の順番を決定する(STEP02)。処理する国の順番の決め方は特に制限されない。以降の説明では、日本国、アメリカ、カナダの順に処理を行うものとする。まず、制御部22は、日本国について処理を実行する。制御部22は、日本国について処理を行う際に参照するデータベースを外部データベース10の中から決定する(STEP03)。
【0036】
日本国について処理を行う場合、制御部22は、日本国特許庁のデータベースを参照することを決定する。アメリカについて処理を行う場合には、制御部22は、アメリカ特許商標庁のデータベースを参照することを決定する。カナダについて処理を行う場合には、制御部22は、カナダ知的財産庁のデータベースを参照することを決定する。
【0037】
制御部22は、STEP03で参照することを決定したデータベースに、入力インターフェース21に入力された指定商品役務、商品役務区分、商標および権利者名を含む商標案件が存在するかどうか判断する(STEP04)。ここで、
図5は、この情報処理方法に係るフローチャートの実行中に制御部22が作成する権利状況表である。権利状況表には、国ごとに、入力インターフェース21に入力された商標の権利状況が書き込まれる。制御部22は、入力インターフェース21に入力された指定商品役務、商品役務区分、商標および権利者名を含む商標案件が参照したデータベースにないと判断すると(STEP04においてNO)、未出願と判断して権利状況表に未出願と書き込む(STEP05)。その後、制御部22はSTEP11を実行する。
【0038】
一方で、制御部22は、入力インターフェース21に入力された指定商品役務、商品役務区分、商標および権利者名を含む商標案件が参照したデータベースにあると判断すると(STEP04においてYES)、権利状況表に出願済みと書き込む(STEP06)。また、制御部22は、該当する商標案件に関する情報を当該データベースから取得する(STEP07)。該当する商標案件に関する情報には、例えば、該当する商標案件の出願番号、登録番号等が含まれている。さらに、制御部22は、該当する商標案件に関する情報に登録番号が含まれているか否かを判定する(STEP08)。
【0039】
該当する商標案件に関する情報に登録番号が含まれていない場合(STEP08においてNO)、制御部22は、当該商標案件のステータスは未登録であると判断する。この場合、制御部22は、権利状況表に未登録と書き込み、かつ出願番号も書き込む(STEP09)。その後、制御部22はSTEP11を実行する。
【0040】
該当する商標案件に関する情報に登録番号が含まれている場合(STEP08においてYES)、制御部22は、当該商標案件のステータスは登録済みであると判断する。この場合、制御部22は、権利状況表に登録済みと書き込み、かつ登録番号も書き込む(STEP10)。その後、制御部22はSTEP11を実行する。
【0041】
本実施形態において、日本国特許庁のデータベースには、第9類の「コンピュータ」を指定し、かつ登録名義人がABC株式会社である日本国商標登録第1234567号「XYZ」が存在するものとする。なお、日本国商標登録第1234567号は登録済みのステータスであるものとする。アメリカ特許商標庁のデータベースには、出願人または登録名義人がABC Corporationである商標「XYZ」は存在しないものとする。カナダ知的財産庁のデータベースには、第9類の「Computers」を指定し、かつ出願人がABC Corporationであるカナダ商標登録出願第9876543号「XYZ」が存在するものとする。なお、カナダ商標登録出願第9876543号は審査中であり、未登録のステータスであるものとする。
【0042】
制御部22は、アメリカ特許商標庁のデータベースにおいては、入力インターフェース21に入力された指定商品役務、商品役務区分、商標および権利者名を含む商標案件はないと判断する(STEP04においてNO)。つまり、制御部22は、入力インターフェース21に入力された指定商品役務および商品役務区分を含む商標は未出願であると判断して権利状況表に未出願と書き込む(STEP05)。
【0043】
一方で、制御部22は、日本国特許庁のデータベースおよびカナダ知的財産庁のデータベースにおいては、入力インターフェース21に入力された指定商品役務、商品役務区分、商標および権利者名を含む商標案件はあると判断し(STEP04においてYES)、権利状況表に出願済みと書き込む(STEP06)。
【0044】
制御部22は、日本国特許庁のデータベースから該当する商標案件(日本国商標登録第1234567号)に関する情報を取得する(STEP07)。また、制御部22は、カナダ知的財産庁のデータベースから該当する商標案件(カナダ商標登録出願第9876543号)に関する情報を取得する(STEP07)。
【0045】
制御部22は、日本国特許庁のデータベースから取得した該当する商標案件(日本国商標登録第1234567号)に関する情報に登録番号が含まれていると判断し(STEP08においてYES)、当該商標案件のステータスは登録済みであると判断する。そして、制御部22は、権利状況表に登録済みと書き込み、かつ登録番号も書き込む(STEP10)。カナダ知的財産庁のデータベースから取得した該当する商標案件(カナダ商標登録出願第9876543号)に関する情報には登録番号が含まれていないと判断し(STEP08においてNO)、当該商標案件のステータスは未登録であると判断する。そして、制御部22は、権利状況表に未登録と書き込み、かつ出願番号も書き込む(STEP09)。
【0046】
制御部22は、入力インターフェース21に入力された全ての国についてSTEP03からSTEP10の処理を実行したかどうか判断する(STEP11)。制御部22は、入力インターフェース21に入力された全ての国についてSTEP03からSTEP10の処理を実行したと判断すると(STEP11においてYES)、STEP12を実行する。一方で、制御部22は、入力インターフェース21に入力された全ての国のうちSTEP03からSTEP10の処理を実行していない国があると判断すると(STEP11においてNO)、当該処理を実行していない国について、STEP03を再び実行する。
【0047】
本実施形態において、制御部22は、日本国、アメリカおよびカナダについてSTEP03からSTEP10の処理を実行すると(STEP11においてYES)、STEP12を実行する。このときに制御部22によって作成される権利状況表は、
図5に例示する権利状況表である。つまり、制御部22は、
図3に例示する情報処理方法に係るフローチャートを実行すると、
図5に例示する権利状況表を作成する。したがって、STEP12の実行時において、制御部22は、入力インターフェース21に入力された全ての国における該当する商標案件についての権利状況を把握している。
【0048】
図3に例示するように、制御部22は、公用語データベースに基づいて、入力インターフェース21に入力された国ごとに公用語を特定する(STEP12)。制御部22は、STEP12を実行すると、次いでSTEP13を実行する。
【0049】
本実施形態において、入力インターフェース21に入力された国は日本国、アメリカおよびカナダである。制御部22は、日本国の公用語は日本語であると特定する(STEP12)。制御部22は、アメリカの公用語は英語であると特定する(STEP12)。制御部22は、カナダの公用語は英語およびフランス語であると特定する(STEP12)。
【0050】
制御部22は、作成した権利状況表およびSTEP12で特定した公用語に基づいて、表示物データを国ごとに生成する(STEP13)。制御部22は、STEP13を実行すると、次いでSTEP14を実行する。
【0051】
アメリカについては、入力インターフェース21に入力された指定商品役務および商品役務区分を含む商標は未出願であり、公用語は英語である。このため、制御部22は、アメリカにおいては、入力インターフェース21に入力された指定商品役務および商品役務区分を含む商標は未出願であることを示す情報を含む権利状況表に基づいて、英語で、表示物データを生成する(STEP13)。日本国については、入力インターフェース21に入力された指定商品役務および商品役務区分を含む商標(日本国商標登録第1234567号)が存在しており、公用語は日本語である。このため、制御部22は、日本国においては、ステータスが登録済みである商標案件が存在することを示す情報と、当該商標案件の登録番号と、を含む権利状況表に基づいて、日本語で、表示物データを生成する(STEP13)。カナダについては、入力インターフェース21に入力された指定商品役務および商品役務区分を含む商標(カナダ商標登録出願第9876543号)が存在しており、公用語は英語およびフランス語である。このため、制御部22は、カナダにおいては、ステータスが未登録である商標案件が存在することを示す情報と、当該商標案件の出願番号と、を含む権利状況表に基づいて、英語およびフランス語で、表示物データを生成する(STEP13)。
【0052】
制御部22は、表示物データを生成すると、生成した表示物データを表示部24または出力インターフェース25に送信する(STEP14)。なお、制御部22が表示物データを出力インターフェース25に送信する場合、出力インターフェース25は、受信した表示物データを外部装置30に出力する。
【0053】
ここで、
図6を参照しつつ、表示物データに基づく表示物について詳細に説明する。
図6は、本実施形態に係る表示データに基づく表示物を例示する図である。なお、本実施形態では、表示物データは出力インターフェース25を介して外部装置30に出力された結果、表示物データに基づく表示物が外部装置30によって印刷されたものとする。
【0054】
本実施形態では、日本国用のラベル、アメリカ用のラベルおよびカナダ用のラベルが外部装置30から印刷される。なお、ラベルは、表示物の一例である。また、本実施形態において、ユーザは、情報処理装置20の入力インターフェース21または外部装置30に備わる入力部に、国ごとに必要なラベルの数およびラベルの印刷時間を入力する。例えば、9:00から10:00にかけて、日本国向けに出荷する製品等に付すラベルを120万枚印刷したい場合、ユーザは、情報処理装置20の入力インターフェース21または外部装置30に備わる入力部に、日本国において必要なラベルの数およびラベルの印刷時間を入力する。これにより、外部装置30は9:00から10:00にかけて120万枚の日本国向けのラベルを印刷する。アメリカ用のラベルおよびカナダ用のラベルについても同様に、ユーザが情報処理装置20の入力インターフェース21または外部装置30に備わる入力部に入力した国ごとに必要なラベルの数およびラベルの印刷時間に応じて、外部装置30はラベルを印刷する。ユーザは、印刷されたラベルを製品等に付すが、例えば、国ごとに印刷時間を変えることで、効率的に適切なラベルを製品等に付すことができる。
【0055】
ここで、
図6を参照しつつ、本実施形態において、外部装置30が印刷するラベル(表示粒の一例)の詳細を説明する。日本国については、日本国商標登録第1234567号「XYZ」が存在し、かつ日本国の公用語は日本語である。したがって、日本国用のラベルは、上記登録番号を含んだ日本語での商標登録表示(
図6の領域R1内の表示)および商標「XYZ」を含む。アメリカについては、入力インターフェース21に入力された指定商品役務および商品役務区分を含む「XYZ」は未出願であり、アメリカの公用語は英語である。したがって、アメリカ用のラベルは、出願番号や登録番号は含まない英語での商標表示(
図6の領域R2内の表示)および商標「XYZ」は含む。カナダについては、カナダ商標登録出願第9876543号「XYZ」が存在し、かつカナダの公用語は英語およびフランス語である。したがって、カナダ用のラベルは、上記出願番号を含んだ英語およびフランス語の商標表示(
図6の領域R3内の表示)および商標「XYZ」を含む。なお、上記の商標登録表示および商標表示は、商標案件の有無および商標案件のステータスに応じた表示の一例である。
【0056】
ところで、商品やその商品の包装等には商標が表示されたラベル等の表示物が付されることが多い。表示物に表示される商標が登録商標である場合、第三者にその商標の無断使用を躊躇させることができる等の観点から、できるだけ商標登録表示をするのが好ましい。なお、商標登録表示とは、ある商標がある国において商標登録されていることを示す表示である。しかし、商標登録されていない商標について商標登録表示をすると、虚偽表示であるとして罰せられる。
【0057】
また、近年では多くの企業がワールドワイドに商標権を取得する傾向にあるため、虚偽表示を回避するには、各国における商標の登録状況を確認し、当該登録状況に応じて国ごとに使用する表示物を決定する必要がある。一方で、商標の登録状況に応じた適切な表示物を手作業で国ごとに作成しようとすると、多大な手間やコストが発生する。特に、多数の国で商標登録出願をしている商標については、仮に各国における商標の登録状況が確認できたとしても、表示物を手作業で国ごとに作成しようとすると、国ごとに別々の表示物を作成する必要があるため、多大な手間やコストが発生する。このため、表示物を手作業で作成する場合、商標の登録状況に応じた適切な表示物を国ごとに作成することは困難であった。
【0058】
上記構成に係る情報処理装置20によれば、入力インターフェース21に入力された少なくとも二つの国における指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、商標と、権利者名と、を含む商標案件の有無および当該商標案件のステータスが国ごとに判断される。そして、当該商標案件の有無および商標案件のステータスに応じた表示と、入力インターフェースに入力された商標と、を含む表示物データが国ごとに生成される。生成された表示物データに含まれる表示は、商標案件の有無および商標案件のステータスに応じているため、虚偽表示となる可能性が低い。このため、ユーザは、国ごとに生成された表示物データを利用することで、商標の登録状況に応じた適切な表示物を効率的にかつ安価に作成することができる。このように、情報処理装置20によれば、商標の登録状況に応じた適切な表示物を効率的にかつ安価に国ごとに作成することを支援することができる。また、上記構成に係る情報処理方法、コンピュータプログラムおよび非一時的コンピュータ可読媒体においても、同様の効果を奏することができる。
【0059】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、商標案件のステータスが登録済みである場合、当該商標案件の当該商標案件の有無および商標案件のステータスに応じた表示には商標登録表示が含まれている。このため、情報処理装置20によれば、その国において、入力インターフェース21に入力された商標が登録商標であることを適切に示すことができる。
【0060】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、商標案件のステータスが登録済みである場合、当該商標案件の当該商標案件の有無および商標案件のステータスに応じた表示には当該商標案件の登録番号が含まれている。このため、情報処理装置20によれば、入力インターフェース21に入力された商標が、その国における登録商標であることをより明確に示すことができる。
【0061】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、商標案件がない又は商標案件のステータスが未登録である場合、その国において、虚偽表示となることを回避しつつも、入力インターフェース21に入力された商標を示すことができる。
【0062】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、商標案件のステータスが未登録である場合、当該商標案件の当該商標案件の有無および商標案件のステータスに応じた表示には当該商標案件の出願番号が含まれている。このため、情報処理装置20によれば、入力インターフェース21に入力された商標が、その国において出願された商標であることをより明確に示すことができる。
【0063】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、表示物データに含まれる表示は、その国における公用語で記載されているため、ユーザはこのような表示が含まれる表示物データを利用することで、言語的に適切な表示物を作成することができる。
【0064】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、カナダのような複数の公用語を有する国においても、言語的に適切な表示物を国ごとに作成することができる。
【0065】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、入力インターフェース21に入力された国(日本国、アメリカおよびカナダ)における入力インターフェース21に入力された商標の出願状況および登録状況を示す権利状況表を作成する。そして、情報処理装置20は、作成した権利状況表に基づいて、表示物データを国ごとに生成する。このため、情報処理装置20は、入力インターフェース21に入力された全ての国における権利状況を的確に把握した上で、表示物データを国ごとに生成することができる。
【0066】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、商標案件のステータスが登録済みである場合、権利状況表は当該商標案件の登録番号を含む。このため、情報処理装置20は、商標案件のステータスが登録済みである場合、当該商標案件の登録番号も把握した上で、表示物データを国ごとに生成することができる。
【0067】
また、上記構成に係る情報処理装置20によれば、商標案件のステータスが未登録である場合、権利状況表は当該商標案件の出願番号を含む。このため、情報処理装置20は、商標案件のステータスが未登録である場合、当該商標案件の出願番号も把握した上で、表示物データを国ごとに生成することができる。
【0068】
上記の実施形態は本開示の理解を容易にするためのものであって、本開示を限定するものではない。本開示は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良されうる。
【0069】
上記の実施形態において、入力インターフェース21には、指定商品役務および商品役務区分のどちらか一方のみが入力されてもよい。なお、指定商品役務を入力インターフェース21に入力した場合、外部データベース10から取得された商標登録に入力インターフェース21に入力された指定商品役務が含まれているかどうかが判断できるため、より虚偽表示を回避することができる。
【0070】
上記の実施形態では、各国の特許庁等の官庁のデータベースを利用する例を用いて説明したが、例えば、商標サービスプロバイダーが提供する商用のデータベース等を利用してもよい。なお、一つのデータベースに複数国の商標案件が記録されている場合、制御部22は、入力インターフェース21に入力された国に基づいて、当該データベースに記録されている商標案件のうちどの国の商標案件を参照するのかを決定する。
【0071】
上記の実施形態では、公用語が一つまたは二つの国を用いて説明したが、公用語が三つ以上の国についても本開示は適用可能である。
【0072】
上記の実施形態において、入力インターフェース21には、日本国、アメリカおよびカナダの三ヵ国が入力されているが、入力インターフェース21に入力される国数は二ヵ国であればよく、三ヵ国に限られない。
【0073】
上記の実施形態において、表示物は
図6に例示するラベルであるが、例えば、付け札等であってもよい。
【0074】
上記の実施形態では、日本国およびカナダにおいて、一つの国につき一つの商標案件が取得されているが、二つ以上の商標案件が取得されてもよい。この場合、表示物データに含まれる表示は、複数の商標案件特定番号(出願番号や登録番号)を含む。つまり、ある国において、入力インターフェース21に入力された指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、入力インターフェース21に入力された商標と、入力インターフェース21に入力された権利者名と、を含む商標案件が複数ある場合、表示物データに含まれる表示は、当該複数の商標案件に係る商標案件特定番号を含む。この場合、ユーザはこのような表示物データを利用することで、その国における商標案件をもれなく表示することができる。また、ステータスが登録済みの商標案件とステータスが未登録の商標案件が取得された場合、表示物データに含まれる表示は、商標登録表示と、ステータスが登録済みの商標案件に係る登録番号と、だけを含んでいてもよい。つまり、この場合において、表示物データに含まれる表示は、ステータスが未登録の商標案件に係る出願番号を含んでいなくてもよい。この場合、ユーザはこのような表示を含む表示物データを利用することで、ステータスが登録済みの商標案件をもれなく表示しつつも、冗長な表示になってしまうことを防ぐことができる。
【0075】
以上説明したように、本明細書には次の事項が開示されている。
(1)指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、商標と、権利者名と、少なくとも二つの国と、を入力するための入力インターフェースと、
プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能な少なくとも一つの命令を記憶するメモリと、を備える情報処理装置であって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置は、
前記入力インターフェースに入力された少なくとも二つの前記国における前記入力インターフェースに入力された前記指定商品役務および前記商品役務区分の少なくとも一つと、前記入力インターフェースに入力された前記商標と、前記入力インターフェースに入力された前記権利者名と、を含む商標案件の有無および前記商標案件のステータスを前記国ごとに判断し、
前記商標案件の有無および前記商標案件のステータスに応じた表示と、前記入力インターフェースに入力された前記商標と、を含む表示物データを前記国ごとに生成する、情報処理装置。
(2)前記ステータスが登録済みである場合、前記表示は、前記入力インターフェースに入力された前記商標が前記国において商標登録されていることを示す商標登録表示を含む、(1)に記載の情報処理装置。
(3)前記表示は、前記商標案件の登録番号を含む、(2)に記載の情報処理装置。
(4)前記商標案件がない又は前記ステータスが未登録である場合、前記表示は、前記入力インターフェースに入力された前記商標が前記国において未出願または未登録の商標であることを示す商標表示を含む、(1)に記載の情報処理装置。
(5)前記ステータスが未登録である場合、前記表示は、前記商標案件の出願番号を含む、(4)に記載の情報処理装置。
(6)前記国において複数の前記商標案件がある場合、前記表示は、複数の前記商標案件に係る商標案件特定番号を含む、(1)に記載の情報処理装置。
(7)前記表示は、前記入力インターフェースに入力された前記商標が前記国において商標登録されていることを示す商標登録表示と、前記ステータスが登録済みの前記商標案件に係る登録番号と、だけを含む、(6)に記載の情報処理装置。
(8)前記表示は、前記国における公用語で記載されている、(1)から(7)のいずれか一つに記載の情報処理装置。
(9)前記国が二つ以上の前記公用語を有する場合、前記表示は二つ以上の前記公用語で記載されている、(8)に記載の情報処理装置。
(10)前記商標案件の有無および前記ステータスに基づいて、前記入力インターフェースに入力された少なくとも二つの前記国における前記入力インターフェースに入力された前記商標の出願状況および登録状況を示す権利状況表を作成し、
前記権利状況表および前記公用語に基づいて、前記表示物データを前記国ごとに生成する、(8)または(9)に記載の情報処理装置。
(11)前記ステータスが登録済みである場合、前記権利状況表は前記商標案件の登録番号を含む、(10)に記載の情報処理装置。
(12)前記ステータスが未登録である場合、前記権利状況表は前記商標案件の出願番号を含む、(10)または(11)に記載の情報処理装置。
(13)情報処理装置によって実行される情報処理方法であって、
前記情報処理装置に備わる入力インターフェースに入力された指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、前記入力インターフェースに入力された商標と、前記入力インターフェースに入力された権利者名と、を含む商標案件の有無および前記商標案件のステータスを国ごとに判断するステップと、
前記商標案件の有無および前記商標案件のステータスに応じた表示と、前記入力インターフェースに入力された前記商標と、を含む表示物データを前記国ごとに生成するステップと、を含む、情報処理方法。
(14)情報処理装置のプロセッサにより実行される少なくとも一つの命令を含むコンピュータプログラムであって、
少なくとも一つの前記命令が前記プロセッサにより実行されると、前記情報処理装置に、
前記情報処理装置に備わる入力インターフェースに入力された指定商品役務および商品役務区分の少なくとも一つと、前記入力インターフェースに入力された商標と、前記入力インターフェースに入力された権利者名と、を含む商標案件の有無および前記商標案件のステータスを国ごとに判断させ、
前記商標案件の有無および前記商標案件のステータスに応じた表示と、前記入力インターフェースに入力された前記商標と、を含む表示物データを前記国ごとに生成させる、コンピュータプログラム。
(15)(14)に記載されたコンピュータプログラムが記憶された、非一時的コンピュータ可読媒体。
【符号の説明】
【0076】
1:情報処理システム
10:外部データベース
20:情報処理装置
21:入力インターフェース
22:制御部
23:記憶装置
24:表示部
25:出力インターフェース
26:バス
30:外部装置