(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128551
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】情報処理システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 20/02 20120101AFI20240913BHJP
G06Q 20/06 20120101ALI20240913BHJP
G06Q 20/08 20120101ALI20240913BHJP
G06Q 20/24 20120101ALI20240913BHJP
【FI】
G06Q20/02
G06Q20/06 300
G06Q20/08 302
G06Q20/24
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023037565
(22)【出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】518135412
【氏名又は名称】株式会社リクルート
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100139066
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】冨田 一清
(72)【発明者】
【氏名】早川 尚志
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼木 塁
(72)【発明者】
【氏名】有村 智佳
(72)【発明者】
【氏名】小野 司
【テーマコード(参考)】
5L020
5L055
【Fターム(参考)】
5L020AA01
5L020AA15
5L020AA36
5L020AA52
5L055AA01
5L055AA15
5L055AA36
5L055AA52
(57)【要約】
【課題】金融機関への債務がある債務者に代わって、他者が支払いを行う仕組みを提供する。
【解決手段】金融機関から融資を受けているユーザに代わって、他者が当該金融機関への返済を代行する情報処理システムであって、ユーザを利用した利用客からユーザへ支払われた代金の中から、金融機関への返済を実行する債務返済代行手段と、融資の金額のうち現時点で返済する予定の金額が代金を上回る場合には、ユーザ及び/又は金融機関に返済額の不足に関する情報を通知し、代金が返済する予定の金額に到達する場合には、ユーザ及び/又は前記金融機関に対し、代金が返済する予定の金額に到達する旨を通知する通知処理手段と、を有する情報処理サーバを備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金融機関から融資を受けているユーザに代わって、他者が当該金融機関への返済を代行する情報処理システムであって、
前記ユーザを利用した利用客から前記ユーザへ支払われた代金の中から、前記金融機関への返済を実行する債務返済代行手段と、
前記融資の金額のうち現時点で返済する予定の金額が前記代金を上回る場合には、前記ユーザ及び/又は前記金融機関に返済額の不足に関する情報を通知し、前記代金が前記返済する予定の金額に到達する場合には、前記ユーザ及び/又は前記金融機関に対し、前記代金が返済する予定の金額に到達する旨を通知する通知処理手段と、を有する情報処理サーバを備える情報処理システム。
【請求項2】
前記代金から前記返済に当てた金額を除いた残額を前記ユーザに送金する入金処理手段を備える、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記情報処理サーバは、
前記代金が確定する一定期間前に、前記ユーザの過去の売上に関する情報に基づいて、前記代金が前記返済する予定の金額に到達するか否かを予測する請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記通知処理手段は、
前記ユーザ及び/又は前記金融機関に対し、前記返済する予定の金額と前記代金の差額を含む情報を通知する、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記情報処理サーバは、
前記代金を、前記利用客が利用したキャッシュレス決済の事業者から回収する、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記情報処理サーバは、
前記他者が前記金融機関への前記融資の申し込みを仲介している場合に、
前記代金の中から、前記金融機関への返済を実行する、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記情報処理サーバは、
前記利用客から前記ユーザへ代金が支払われるごとに、代金の少なくとも一部を前記金融機関へ返済する、請求項1又は2に記載の情報処理システム。
【請求項8】
金融機関から融資を受けているユーザに代わって、他者が当該金融機関への返済を代行する情報処理方法であって、
プロセッサが、前記ユーザを利用した利用客から前記ユーザへ支払われた代金が前記融資の金額のうち現時点で返済する予定の金額を上回るか否かを判断する工程と、
プロセッサが、前記代金が前記返済する予定の金額を上回る場合には、前記代金が返済する予定の金額に到達する旨を通知する工程と、
プロセッサが、前記代金が前記返済する予定の金額に満たない場合には、前記ユーザ及び/又は前記金融機関に返済額の不足に関する情報を通知する工程と、を備える情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
事務手続きの効率等を考慮して、他者が債務者に代わり、債務額の支払いを行う仕組みが存在する。例えば、特許文献1には、電力会社等が、工事請負業者等に支払うべき工事代金の中から、工事請負業者が支払うべき公共料金等を、工事請負業者に代わって支払うシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、金融機関への債務がある債務者に代わって、他者が支払いを行う仕組みを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施形態に係る情報処理システムは、金融機関から融資を受けているユーザに代わって、他者が当該金融機関への返済を代行する情報処理システムであって、前記ユーザを利用した利用客から前記ユーザへ支払われた代金の中から、前記金融機関への返済を実行する債務返済代行手段と、前記融資の金額のうち現時点で返済する予定の金額が前記代金を上回る場合には、前記ユーザ及び/又は前記金融機関に返済額の不足に関する情報を通知し、前記代金が前記返済する予定の金額に到達する場合には、前記ユーザ及び/又は前記金融機関に対し、前記代金が返済する予定の金額に到達する旨を通知する通知処理手段と、を有する情報処理サーバを備えるものである。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、金融機関への債務がある債務者に代わって、他者が支払いを行う仕組みを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図。
【
図2】本発明の実施形態に係る情報処理サーバ10の機能構成を示す図。
【
図3】本発明の実施形態に係る情報処理システム1によるサービスのスキームを例示する図。
【
図4】本発明の実施形態に係る情報処理システム1による返済代行処理の流れを示すフローチャート。
【
図5】本発明の実施形態に係る情報処理システム1によるサービスの流れを例示するシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム1は、情報処理サーバ10と、ユーザ端末20と、金融機関のサーバ30を含んでいる。情報処理サーバ10とユーザ端末20と金融機関のサーバ30は、通信ネットワークNを介して接続される。通信ネットワークNは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0009】
情報処理サーバ10は、決済事業や加盟店に対するキャッシュレス決済代行サービスを提供する企業等(他者、アクワイアラ)が管理するサーバである。企業等は、契約した加盟店の売上や金融機関からの借り入れ状況等を管理する。また、例えば加盟店の利用客がクレジットカードで代金の支払いをした場合、クレジットカード発行会社(イシュアー)から売上金を回収し、加盟店に支払う。企業等は、複数のクレジットカード会社やその他のキャッシュレス決済事業者と提携し、決済代行サービスを提供する。情報処理サーバ10は、汎用的なコンピュータであり、1台のコンピュータで構成されていてもよいし、通信ネットワークN上に分散する複数のコンピュータから構成されてもよい。例えば、イシュアーから売上金を回収するコンピュータと、金融機関への返済代行を行うコンピュータは別のコンピュータであってもよい。
【0010】
情報処理サーバ10は、制御装置(プロセッサ)11と、記憶装置12を備えている。制御装置11は、ハードウェアとして、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置11は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。記憶装置12は、ハードディスクドライブ等である。
【0011】
図2は、制御装置11のCPUがROM等に格納されたプログラムを実行することによって実現される機能モジュールを示すブロック図である。
図2に示すように、機能モジュールには、代金回収部111、債務返済代行部(債務返済代行手段)112、入金処理部(入金処理手段)113、通知処理部(通知処理手段)114が含まれる。
【0012】
記憶装置12には、ユーザ情報管理テーブル121が記憶されている。ユーザ情報管理テーブル121には、キャッシュレス決済代行サービスの利用を契約しているユーザ(加盟店等)の情報が記憶されている。ユーザ情報管理テーブル121には、契約ユーザのアカウント毎に、キャッシュレス決済による売上データが記憶されている。また、各ユーザが金融機関から借り入れている融資額や返済期限等の情報が記憶されている。また、情報処理サーバ10を管理する企業等が融資の申し込みを仲介している場合には、その旨の情報が記憶される。なお、融資に関する情報は、企業等が申し込みを仲介した場合にのみ記憶されるようにしてもよい。
【0013】
ユーザ端末20は、キャッシュレス決済代行サービスを利用するユーザ(加盟店等)が使用する端末であり、スマートフォン、タブレット端末、ノートPC(Personal Computer)、デスクトップ端末など、通信ネットワークNを介して情報処理サーバ10とデータの授受が可能なあらゆる端末装置を利用することができる。
図1に示すように、ユーザ端末20は、プロセッサ21、各種操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置22、液晶ディスプレイなどの表示装置23、通信ネットワークNに接続するための通信インタフェース24、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)などの記憶資源25を備えている。
【0014】
金融機関のサーバ30は、ユーザに融資を行っている金融機関のサーバであり、情報処理サーバ10からユーザを代理して融資の返済を受領する機能を有する。
【0015】
図3は、情報処理システム1によるサービスのスキームを例示する図である。
図3において、アクワイアラ1000は情報処理サーバ10を管理する企業である。アクワイアラ1000は、加盟店2000に対してキャッシュレス決済代行サービスや金融機関への返済代行サービスを提供する。アクワイアラ1000は、契約した加盟店2000の売上や、加盟店2000に融資を行っている金融機関3000からの借り入れ状況等を管理する。
【0016】
図3において、矢印M1~M3は、アクワイアラ1000のキャッシュレス決済代行サービスによるお金の流れを示している。利用客4000が、加盟店2000を利用してクレジットカードで支払いをすると、利用客4000が支払った代金M1がイシュアー(クレジットカード発行会社)5000に入金される。次に、代金M1からイシュアー5000の手数料を引いた金額M2が、イシュアー5000からアクワイアラ1000に入金される。さらに、金額M2からアクワイアラ1000の手数料を引いた金額M3が、アクワイアラ1000から加盟店2000に入金される。このように、アクワイアラ1000は、加盟店2000の売上金(すなわち、利用客4000から支払われた代金M1からイシュアー5000の手数料を引いた金額M2)をイシュアー5000から回収して加盟店2000に支払う決済代行サービスを行う。アクワイアラ1000は、複数のクレジットカード会社やその他のキャッシュレス決済事業者と提携し、それらの決済手段による売上の決済代行サービスを提供する。
【0017】
また、
図3において矢印M4~M5は、アクワイアラ1000の返済代行サービスによるお金の流れを示している。アクワイアラ1000は、加盟店2000が金融機関3000から融資を受けている場合に、金額M2の中から加盟店2000に代わって金融機関3000に弁済金M4を支払う。この場合、加盟店2000に支払われる金額M3は、M2からアクワイアラ1000の手数料と弁済金M4を差し引いた金額となる。また、M2からアクワイアラ1000の手数料を引いた金額が融資額に満たない場合には、不足分M5が加盟店2000から金融機関3000に直接支払われる。不足分がある場合には、アクワイアラ1000から加盟店2000と金融機関3000に通知される。なお、金融機関3000への返済は、契約内容に応じて一括で行われる場合もあれば、例えば月毎に一定額を返済する場合もある。例えば月毎に返済する場合には、アクワイアラ1000は、毎月の金額M2の中からその月に返済する予定の弁済金M4を金融機関3000に支払う。金額M2からアクワイアラ1000の手数料を引いた金額がその月に返済する予定の弁済金M4に満たない場合には、不足分M5が加盟店2000から金融機関3000に直接支払われる。
【0018】
図4は、情報処理システム1による返済代行処理のフローチャートである。ユーザは、情報処理サーバ10を管理する企業X(他者)が提供するキャッシュレス決済代行サービスを利用する加盟店Yである。また、加盟店Yは、金融機関Zから融資を受けている。
【0019】
加盟店Yを利用した利用客がキャッシュレス決済(例えばクレジットカード)にて代金を支払うと、クレジットカード発行会社(イシュアー)を通して企業Xの情報処理サーバ10へ、売上金が送金される(ステップS101)。なお、売上金の送金のタイミングは即時であってもよいし、1日分、1週間分など、定期的にまとめて送金するようにしてもよい。
【0020】
情報処理サーバ10の代金回収部111は、クレジットカード会社から送金された加盟店Yの売上金をユーザ情報管理テーブル121に記録する(ステップS102)。情報処理サーバ10の通知処理部114は、売上金が入金された旨を加盟店Yのユーザ端末20へ通知を行うようにしてもよい。また、通知処理部114は、売上金の合計と返済額の差額をユーザ端末20と金融機関のサーバ30へ通知するようにしてもよい。返済額は、融資額のうち今回返済する予定の金額である。
【0021】
次に、債務返済代行部112は、売上金の額が返済額以上か否かを判定する(ステップS103)。売上金が返済額以上の場合には(ステップS103:YES)、債務返済代行部112は、金融機関のサーバ30に返済額の全額を送金する(ステップS104)。さらに、入金処理部113は、売上金の中から返済額と企業Xの手数料を差し引いた残額を、加盟店Y宛てに送金する(ステップS105)。
【0022】
一方、売上金が返済額に満たない場合には(ステップS103:NO)、債務返済代行部112は、金融機関のサーバ30に売上金の全額から企業Xの手数料を差し引いた金額(返済額の一部)を送金する(ステップS106)。さらに、通知処理部114は、ユーザ端末30に、売上金が不足していたため返済できなかった残りの返済額の情報と、不足分を直接支払う必要がある旨を通知する(ステップS107)。この場合には、加盟店Y宛てには送金は行われない。
【0023】
図5は、情報処理システム1によるサービスの流れを例示するシーケンス図である。利用客4000が加盟店2000を利用してキャッシュレス決済を行うと(S201)、アクワイアラ1000において決済代行処理が実施される(S202)。アクワイアラ1000は、加盟店2000の売上が確定するまでの間、売上の状況(売上データ)をモニタリングする。さらに、アクワイアラ1000は、加盟店2000の過去の売上推移等に基づいて作成したロジックを用いて、売上確定の一定期間前(例えば5営業日前等)に、「返済額に到達するか、不足するか」を予測するようにしてもよい(S203)。アクワイアラ1000は、売上金が返済額に到達する旨の通知や、売上金と金融機関3000への返済額との差額の情報を随時または定期的に加盟店2000と金融機関3000に通知する(S204,205)。通知は、売上が確定したタイミングで行ってもよいし、予測に基づいて売上確定の一定期間前に行ってもよい。予測に基づいて通知する場合、返済額に到達すると予測された場合には返済額に到達する旨を通知する。また、返済額に到達しないと予測された場合には、予測される売上金と返済額との差額を通知するようにしてもよい。
【0024】
売上が確定すると、アクワイアラ1000は加盟店2000の売上金が返済額を上回るかどうかを判定し(S206)、上回る場合には(Yes)、アクワイアラ1000は加盟店2000を代行して金融起機関3000に弁済金の全額を支払う(S207)。金融機関3000は弁済金の全額を受領する(S208)。また、アクワイアラ1000は売上金から弁済金と自身の手数料を引いた金額を加盟店2000に入金する(S209)。加盟店2000は、売上金の残りを受領する(S213)。
【0025】
一方、売上金が返済額に満たない場合には(No)、アクワイアラ1000は加盟店2000を代行して金融機関3000に弁済金の一部を支払う(S210)。また、アクワイアラ1000から通知を受けた加盟店2000は、不足金額を金融機関3000に返済する(S211)。金融機関3000は、アクワイアラ1000と加盟店2000からそれぞれ弁済金を受領する(S212)。
【0026】
以上のように、本実施形態によれば、企業Xが加盟店Yの売上金の中から、加盟店Yが金融機関Zから受けている融資額の返済を代行し、融資額が売上を上回る場合には、残りの返済額についてはユーザから返済するようユーザ端末20に通知するようにした。これにより、企業Xが、債務者である加盟店Yに代わって金融機関Zに融資額の返済を行うことができる。金融機関側にとっては確実に返済を受けられ、融資を受けた加盟店側にとっては手続きに煩わされることなく返済を確実に行うことができる。また、売上が融資額に満たない場合にも返済が滞らないようにすることができる。
【0027】
また、売上金が返済額に到達する旨の通知や、売上金と返済予定の金額の差額をユーザと金融機関に通知するようにしたので、加盟店Yは入金される売上額を把握することができる。
【0028】
なお、企業Xによる返済代行サービスは、企業Xが、加盟店Yの金融機関Zへの融資の申し込みを仲介している場合にのみ行うようにしてもよい。具体的には、ユーザ情報管理テーブル121に、自社が融資の申し込みを仲介していることが記録されている場合にのみ、売上金を元に金融機関への返済代行を行うようにしてもよい。この場合、企業Xは加盟店Yの返済額等の情報を予め把握できるため、容易に返済代行サービスを実施することができる。
【0029】
なお、返済の代行処理は、売上金を回収するたびに行わず、一定期間毎(例えば、1日毎、1週間毎、1月毎等)に行ってもよい。回収のタイミングは、融資の返済のタイミングと合わせるようにしてもよい。すなわち、返済を1回で行う場合には、返済期限の直前にまとめて回収してもよいし、例えば返済を月毎に行う場合には、売上金の回収も毎月行うようにしてもよい。また、その月の売上金が返済予定の金額よりも多かった場合(例えば、2倍以上)には、予定の返済額よりも多く返済する繰り上げ返済を行えるようにしてもよい。逆に、売上金が相当に多く、例えば一度で全額返済できるような場合でも、1回の返済額には上限を設定するようにしてもよい。
【0030】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、又は並列に実行することができる。
【符号の説明】
【0031】
1…情報処理システム
10…情報処理サーバ
11…制御装置
12…記憶装置
20…ユーザ端末
21…プロセッサ
22…入力装置
23…表示装置
24…通信インタフェース
25…記憶資源
30…金融機関のサーバ
111…代金回収部
112…債務返済代行部
113…入金処理部
114…通知処理部
121…ユーザ情報管理テーブル
1000…アクワイアラ
2000…加盟店
3000…金融機関
4000…利用客
5000…イシュアー
N…通信ネットワーク