(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128561
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】情報処理システム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0241 20230101AFI20240913BHJP
【FI】
G06Q30/0241 446
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023037587
(22)【出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】磯貝 俊紀
(72)【発明者】
【氏名】瀧川 正史
(72)【発明者】
【氏名】呉 豪傑
(72)【発明者】
【氏名】林 航平
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB08
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】ユーザが不快感を得にくい態様で広告情報を出力可能である情報処理システムおよび情報処理方法を提供することである。
【解決手段】実施形態の情報処理システムは、広告出力部と、判定部と、特典付与部とを備える。前記広告出力部は、家電機器が有する出力装置、前記家電機器と連携して使用される出力装置、または前記家電機器のユーザが使用する端末装置を通じて広告情報を出力させる。前記判定部は、前記広告情報が所定条件を満たすところまで再生されたか否かを判定する。前記特定付与部は、前記判定部により前記広告情報が前記所定条件を満たすところまで再生されたと判定された場合に、前記家電機器または前記家電機器に関連して使用されるアプリケーションプログラムに関する特典を付与する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
家電機器が有する出力装置、前記家電機器と連携して使用される出力装置、または前記家電機器のユーザが使用する端末装置を通じて広告情報を出力させる広告出力部と、
前記広告情報が所定条件を満たすところまで再生されたか否かを判定する判定部と、
前記判定部により前記広告情報が前記所定条件を満たすところまで再生されたと判定される場合に、前記家電機器または前記家電機器に関連して使用されるアプリケーションプログラムに関する特典を付与する特典付与部と、
を備えた情報処理システム。
【請求項2】
前記広告情報は、前記広告情報の出力を途中で終了させるための操作部が存在する状態で出力され、
前記判定部は、前記操作部が操作されずに前記広告情報が最後まで再生された場合に、前記広告情報が前記所定条件を満たすところまで再生されたと判定する、
請求項1に記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記特典付与部は、前記広告情報が前記所定条件を満たすところまで再生される前に前記広告情報の出力がユーザによって終了された場合、前記特典の利用が制限された状態で前記特典の存在を知らせる表示を、前記家電機器が有する前記出力装置、前記家電機器と連携して使用される前記出力装置、または前記端末装置に表示させる、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記表示は、前記広告情報を前回終了したところからまたは最初から再び出力させるための操作部を伴う、
請求項3に記載の情報処理システム。
【請求項5】
前記特典付与部は、前記広告出力部により前記広告情報が出力される前に、前記特典の存在をユーザに提示する、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項6】
前記特典付与部は、前記広告出力部により前記広告情報が出力される前に、前記特典の内容を前記ユーザに提示する、
請求項5に記載の情報処理システム。
【請求項7】
前記特典付与部は、
前記特典として選択可能な複数の特典の内容を事前に提示し、
前記判定部により前記広告情報が前記所定条件を満たすところまで再生されたと判定された場合に、前記複数の特典のなかから前記ユーザにより選択された特典を付与する、
請求項6に記載の情報処理システム。
【請求項8】
前記特典は、前記アプリケーションプログラムに関する機能の追加、前記家電機器の保証期間の延長、前記家電機器の機能の追加、または、前記家電機器が有する前記出力装置若しくは前記家電機器と連携して使用される前記出力装置の音声出力に関する機能の追加である、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項9】
前記特典は、利用可能期間が設定された機能の追加である、
請求項8に記載の情報処理システム。
【請求項10】
前記家電機器のユーザが新しい家電機器を購入する場合に、前記ユーザと関連して過去に付与された前記特典を前記新しい家電機器と関連付けて管理する情報管理部をさらに備える、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項11】
前記広告出力部は、前記ユーザに過去に付与された前記特典が前記新しい家電機器と関連付けて管理される場合、前記ユーザに過去に付与された特典と同じ特典に対応して前記広告情報を出力することを抑制する、
請求項10に記載の情報処理システム。
【請求項12】
前記特典は、前記アプリケーションプログラムに関する機能の追加または前記家電機器に関する機能の追加がユーザにより正規に購入されて行われる場合と比べて、利用可能期間または利用内容が限定された態様での機能の追加である、
請求項1または請求項2に記載の情報処理システム。
【請求項13】
家電機器が有する出力装置、前記家電機器と連携して使用される出力装置、または前記家電機器のユーザが使用する端末装置を通じて広告情報を出力し、
前記広告情報が所定条件を満たすところまで再生されたか否かを判定し、
前記広告情報が前記所定条件を満たすところまで再生されたと判定された場合に、前記家電機器または前記家電機器と関連して使用されるアプリケーションプログラムに関する特典を付与する、
ことを含む情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理システム、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
サーバから受信した広告情報を表示する表示部と、携帯端末と構内無線通信をする通信部と、上記構内無線通信を実行可能であるか否かを判定する通信判定部と、上記通信判定部が上記構内無線通信を実行可能であると判定したことを条件として、上記広告情報を上記表示部に表示させる表示制御部とを備えた家電機器が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、ユーザが不快感を得にくい態様で広告情報を出力可能である情報処理システムおよび情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の情報処理システムは、広告出力部と、判定部と、特典付与部とを備える。前記広告出力部は、家電機器が有する出力装置、前記家電機器と連携して使用される出力装置、または前記家電機器のユーザが使用する端末装置を通じて広告情報を出力させる。前記判定部は、前記広告情報が所定条件を満たすところまで再生されたか否かを判定する。前記特定付与部は、前記判定部により前記広告情報が前記所定条件を満たすところまで再生されたと判定された場合に、前記家電機器または前記家電機器に関連して使用されるアプリケーションプログラムに関する特典を付与する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態の家電管理システムの全体構成を示す図。
【
図2】第1実施形態の家電機器の機能構成を示すブロック図。
【
図3】第1実施形態の表示画面に表示される情報を説明するための図。
【
図4】第1実施形態のサーバの機能構成を示すブロック図。
【
図5】第1実施形態の特典付与部による特典の事前提示を説明するための図。
【
図6】第1実施形態の特典の存在を知らせる表示を説明するための図。
【
図7】第1実施形態の端末装置の機能構成を示すブロック図。
【
図8】第1実施形態の制御の流れを示すフローチャート。
【
図9】第2実施形態の家電管理システムの全体構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態の情報処理システムおよび情報処理方法を、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。本出願で「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含み得る。また「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含み得る。本出願で「XXまたはYY」とは、XXとYYのうちいずれか一方の場合に限定されず、XXとYYの両方の場合も含み得る。これは選択的要素が3つ以上の場合も同様である。XXおよびYYは、任意の要素(例えば任意の情報)である。
【0008】
本出願で「取得する」とは、送信要求を送信して能動的に取得する場合に限定されず、他の装置から送信される情報を受動的に受信することで取得する場合も含み得る。また「取得」とは、目的の情報(取得対象の情報)を外部から直接取得する場合に限定されず、外部から得られた情報に対して演算または加工などを行うことで、目的の情報を生成して取得する場合も含み得る。本出願では、データベースを「DB」と表記する。また本出願では「出力」と「再生」という用語を実質的に同じ意味で用いている。このため以下の説明において、これら用語は互いに読み替えられてもよい。
【0009】
(第1実施形態)
<1.全体構成>
図1は、第1実施形態の家電管理システム1の全体構成を示す図である。家電管理システム1は、例えば、1つ以上の家電機器100と、サーバ200と、端末装置300とを含む。後述するネットワークNWは、例えば、インターネット、セルラー網、Wi-Fi網、LPWA(Low Power Wide Area)、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、またはその他の公衆回線や専用回線などを状況に応じて利用すればよい。
【0010】
家電機器100は、主として家庭で使用される電気機器である。家電機器100は、ユーザUによって使用される家電機器であり、ユーザUの住居内に配置される。家電機器100は、例えば、冷蔵庫100A、洗濯機100B、またはオーブンレンジ100Cである。ただし、家電機器100は、上記例に限定されない。家電機器100は、コーヒーメーカー、電子レンジ、トースター、炊飯器、または電気掃除機などでもよい。以下では、家電機器100の種類を限定しない場合、「家電機器100」と称する。
【0011】
家電機器100は、例えば、出力装置110と、入力装置120と、通信部130(
図2参照)を有する。出力装置110は、ユーザUに対して情報を出力する(すなわち情報をユーザUに知らせる)装置である。出力装置110は、例えば、表示装置111と、スピーカ装置112とを含む。表示装置111は、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどであり、種々の情報を表示可能な表示画面111aを有する。スピーカ装置112は、電気的振動を機械的振動に変換する装置であり、音声を出力可能である。スピーカ装置112は、「音声出力装置」の一例である。なお、出力装置110は、表示装置111とスピーカ装置112とのうち一方のみを有してもよい。また、後述する端末装置300またはスピーカ装置400を通じて広告情報が出力される場合、出力装置110は省略されてもよい。
【0012】
入力装置120は、ユーザUの入力を受け付ける装置である。入力装置120は、例えば表示画面111aと重ねて設けられたタッチパネルである。ただし、入力装置120は、家電機器100に設けられた物理的な操作部(ボタン、スイッチ、またはダイヤルなど)でもよい。
【0013】
通信部130は、例えば無線通信可能な通信モジュールである。通信部130は、例えば、ユーザUの住居内に設置された無線ルータWRおよびモデムMを介してネットワークNWと接続される。通信部130は、ネットワークNWを介して、サーバ200または端末装置300と通信可能である。通信部130は、例えばBluetooth(登録商標)のような近距離無線通信を利用して端末装置300と直接に通信可能でもよい。
【0014】
サーバ200は、家電機器100を管理する管理サーバである。サーバ200は、1つまたは複数のサーバ装置(例えばクラウドサーバ)により構成される。サーバ200は、ネットワークNWを介して、家電機器100または端末装置300と通信可能である。サーバ200は、ネットワークNW中のルータに含まれる情報処理部など、エッジコンピューティングやフォグコンピューティングを行う情報処理部を含んでもよい。サーバ200は、クラウドサーバに限定されず、ユーザUの住居にあるコンピュータでもよく、家庭内ルータなどでもよい。
【0015】
端末装置300は、ユーザUが使用する電子機器である。端末装置300は、例えば、スマートフォンまたはタブレット端末装置のような携帯端末装置である。ただし、端末装置300は、携帯端末装置に限定されず、パーソナルコンピュータなどでもよい。端末装置300は、例えば、表示装置301と、入力装置302と、通信部303とを有する。表示装置301は、液晶ディスプレイまたは有機ELディスプレイなどであり、種々の情報を表示可能な表示画面301aを有する。入力装置302は、ユーザUの入力を受け付け可能である。入力装置302は、例えば表示画面301aと重ねて設けられたタッチパネルである。入力装置302は、端末装置300に設けられたカメラやマイクなどを含み得る。通信部303は、例えば無線通信可能な通信モジュールである。通信部303は、無線ルータWRおよびモデムMを介してまたは直接にネットワークNWと接続される。通信部303は、ネットワークNWを介して、家電機器100またはサーバ200と通信可能である。端末装置300は、Bluetoothのような近距離無線通信を利用して家電機器100と直接に通信可能でもよい。
【0016】
端末装置300には、アプリケーションプログラムPがインストールされ、以下に説明する機能がサポートされる。アプリケーションプログラムPは、家電機器100を管理するためのアプリケーションプログラムである。すなわち、アプリケーションプログラムPは、「家電機器に関連して使用されるアプリケーションプログラム」の一例である。以下では、アプリケーションプログラムPが実行されることで起動されるアプリケーションソフトウェアを「家電管理アプリAP」と称する。
【0017】
本実施形態では、家電機器100、サーバ200、および端末装置300の家電管理アプリAPにより「情報処理システム」の一例が実現される。なお、本出願で言う「情報処理システム」は、上記例に代えて、家電機器100、サーバ200、および端末装置300の家電管理アプリAPのうち任意の1つまたは2つ以上により実現されてもよい。本実施形態では、家電機器100、サーバ200、および端末装置300の各々は、「コンピュータ」の一例である。
【0018】
以下では、家電機器100の出力装置110を通じて広告情報が出力される例について説明する。なお、広告情報を出力する装置は、家電機器100の出力装置110に代えて/加えて、端末装置300の表示装置301でもよく、後述するスピーカ装置400でもよい。これら例については、別の実施形態として後述する。
【0019】
<2.家電機器>
次に、家電機器100について説明する。
図2は、家電機器100の機能構成を示すブロック図である。家電機器100は、例えば、上述した構成に加え、アクチュエータ140、センサ部150、制御装置160、および記憶部190を有する。
【0020】
(アクチュエータ)
アクチュエータ140は、家電機器100の主機能を動作させる駆動部を含む。例えば、家電機器100が冷蔵庫100Aである場合、アクチュエータ140は、冷媒を圧縮する圧縮機や、冷蔵庫内で冷気を循環させる送風機などを含む。家電機器100が洗濯機100Bである場合、アクチュエータ140は、洗濯槽を回転させるモータなどを含む。
【0021】
(センサ部)
センサ部150は、例えば、温度、湿度、電圧、電流、振動、または回転速度などを計測する1以上のセンサを含む。センサ部150は、家電機器100の動作状態を検出可能である。
【0022】
(制御装置)
制御装置160は、家電機器100の全体を統括的に制御する装置である。制御装置160は、例えば、動作制御部161、出力制御部162、操作受付部163、機能管理部164、および音声管理部165を含む。これら機能部は、家電機器100に搭載されたCPU(Central Processing Unit)のような1つ以上のハードウェアプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。ただし、これら機能部の一部または全部は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。なお、これら機能部の一部(例えば、機能管理部164および音声管理部165)は、制御装置160に代えて、サーバ200に設けられてもよい。
【0023】
(動作制御部)
動作制御部161は、センサ部150からの検出結果と、記憶部190に記憶された制御情報191とに基づき、アクチュエータ140を制御することで家電機器100を動作させる。制御情報191は、家電機器100を制御するための情報である。制御情報191は、例えば、アクチュエータ140を動作させる設定情報、または情報処理に用いられるサブプログラムを含む。また、動作制御部161は、サーバ200からの制御指令に基づいて家電機器100の各種制御を実行可能である。
【0024】
(出力制御部)
出力制御部162は、家電機器100がサーバ200から広告情報ADを受信する場合、受信した広告情報ADを、出力装置110を通じて出力する。本出願で「出力」とは、例えば、広告情報ADが動画または静止画である場合は表示を意味し、広告情報ADが音データである場合は音声による出力を意味する。本実施形態では、出力制御部162は、受信した広告情報ADに含まれる動画または静止画を表示装置111の表示画面111aに表示させ、受信した広告情報ADに含まれる音声をスピーカ装置112から出力する。
【0025】
本実施形態では、出力制御部162は、家電機器100が所定条件を満たした場合に、広告情報ADの出力を開始させるための信号(以下「開始信号」と称する)をサーバ200に送信する。「所定条件」とは、広告情報ADの出力に適した場合に満たされる条件であり、例えば、家電機器100の電源がOFF状態からON状態に変更されること、家電機器100の扉または蓋が開状態から閉状態に変更されること、家電機器100が運転を開始すること、または、家電機器100が運転を終了することなどである。ただし、「所定条件」は、上記例に限定されない。
【0026】
本実施形態では、開始信号は、家電機器100を識別する識別情報(以下「機器ID」と称する)とともにサーバ200に送信される。出力制御部162により開始信号がサーバ200に送信されると、後述するサーバ200の広告出力部240によって、サーバ200から家電機器100に広告情報ADが配信される。出力制御部162は、例えば、サーバ200からリアルタイムで受信する広告情報ADをそのまま出力装置110を通じて出力させる。すなわち、出力制御部162は、例えば、ストリーミング配信により広告情報ADを出力させる。
【0027】
なお、本出願で「広告情報を出力させる」とは、リアルタイムで受信する広告情報ADを出力させることに限定されない。本出願で「広告情報を出力させる」とは、以下のような態様を含み得る。例えば、広告情報ADが事前にサーバ200から家電機器100に送信され、家電機器100の記憶部190に広告情報ADが予め記憶される。そして、上記所定条件が満たされることで、記憶部190に予め記憶された広告情報ADが出力制御部162によって出力装置110を通じて出力される。
【0028】
図3は、表示画面111aに表示される情報を説明するための図である。
本実施形態では、出力制御部162は、表示装置111の表示画面111aに広告情報ADを表示させる場合、広告情報ADの出力を途中で終了させるための終了操作部SBを表示画面111aに表示させる。広告情報ADは、終了操作部SBが存在する状態(ユーザUに対して露出された状態)で再生される。なお、終了操作部SBは、表示画面111aに表示される仮想的な操作部に限定されず、家電機器100に設けられた物理的な操作部(ボタン、スイッチ、またはダイヤルなど)でもよい。
【0029】
終了操作部SBに対する操作は、入力装置120を通じて操作受付部163により受け付けられる。本実施形態では、広告情報ADの再生中にユーザUにより終了操作部SBが操作された(例えばタップされた)場合、出力制御部162は、広告情報ADの出力を終了させるための信号(以下「終了信号」と称する)をサーバ200に送信する。本実施形態では、終了信号は、再生が途中で収容された広告情報ADの識別情報(以下「広告ID」と称する)および家電機器100の機器IDとともにサーバ200に送信される。出力制御部162により終了信号がサーバ200に送信されると、後述するサーバ200の広告出力部240によって家電機器100に対する広告情報ADの送信が停止される。これにより、広告情報ADの再生が途中で終了する。
【0030】
なお、出力制御部162は、ユーザUにより終了操作部SBが操作された場合、家電機器100の出力制御部162の制御により広告情報ADの再生を途中で終了してもよい。例えば、家電機器100の記憶部190に予め記憶された広告情報ADが出力装置110を通じて出力される場合において、ユーザUにより終了操作部SBが操作された場合、出力制御部162の制御により広告情報ADの再生が途中で終了される。これら場合も、出力制御部162は、広告情報ADの再生を途中で終了したことを知らせる信号として、終了信号をサーバ200に送信する。終了信号は、家電機器100の機器IDとともにサーバ200に送信される。
【0031】
本実施形態では、出力制御部162は、広告情報ADの再生中にユーザUにより終了操作部SBが操作されず、広告情報ADが最後まで再生された場合、最後まで再生されたことを示す信号(以下「再生完了信号」を徴する)をサーバ200に送信する。再生完了信号は、広告情報ADの広告IDおよび家電機器100の機器IDとともにサーバ200に送信される。
【0032】
次に、
図2に戻り、家電機器100の残りの構成について説明する。
操作受付部163は、入力装置120に対するユーザUの操作を受け付ける。例えば上述したように、操作受付部163は、ユーザUが終了操作部SBを操作する場合、ユーザUの操作を、入力装置120を通じて受け付ける。
【0033】
(機能管理部)
機能管理部164は、家電機器100が有する機能を管理する。本実施形態の家電機器100は、広告情報ADを視聴することに応じて付与される特典として、当該家電機器100の機能の追加が可能である。特典として家電機器100に追加可能な機能は、例えば、特別な運転制御機能(特別な節電制御や、冷蔵庫100Aにおける特別な冷却運転制御、洗濯機100Bにおける特別な運転コースの実行など)、または、追加の制御機能(子供や高齢者向けの見守り機能、カレンダーやスケジューラとの連動機能など)である。ただし、特典として家電機器100に追加可能な機能は、上記例に限定されない。
【0034】
本実施形態では、機能管理部164は、特典として家電機器100に機能が追加される場合、追加される機能に対応する追加制御情報192をサーバ200から取得する。追加制御情報192は、追加される機能に関連した制御情報であり、例えば、アクチュエータ140を動作させる設定情報、または情報処理に用いられるサブプログラムを含む。機能管理部164は、取得した追加制御情報192を記憶部190に記憶させる。動作制御部161は、追加制御情報192に基づいて家電機器100を動作させることができる。これにより、家電機器100に新しい機能が追加される。
【0035】
なお、機能管理部164は、追加制御情報192をサーバ200から取得することに代えて、使用が制限された状態で記憶部190に予め記憶された追加制御情報192を、特典が付与されることに応じて開放する(使用可能な状態にする)ことで、家電機器100に新しい機能を追加してもよい。
【0036】
(音声管理部)
音声管理部165は、家電機器100が有する音声出力機能を管理する。本実施形態の家電機器100は、後述する特典として家電機器100の音声データの更新(音声出力機能の追加)が可能である。特典として家電機器100に追加可能な音声データは、例えば、家電機器100の運転内容、運転開始、若しくは運転終了を読み上げる音声、または、日付や予定を読み上げる音声である。ただし、家電機器100に追加可能な音声データは、上記例に限定されない。
【0037】
本実施形態では、音声管理部165は、特典として家電機器100の音声データの更新(音声出力機能の追加)が行われる場合、追加される音声データ193をサーバ200から取得する。音声データ193は、追加される機能に関連した音声情報であり、例えば、「本日は可燃ごみの日です。」、「冷凍モードの粗熱取りが終了しました。」、「洗濯機の運転が終了しました。」のような発話情報を含む。音声管理部165は、音声データ193を記憶部190に記憶させる。動作制御部161は、音声データ193に基づいてスピーカ装置112を通じた報知を行うことができる。これにより、家電機器100の音声データの更新が行われる。
【0038】
なお、音声管理部165は、音声データ193をサーバ200から取得することに代えて、使用が制限された状態で記憶部190に予め記憶された音声データ193を、特典が付与されることに応じて開放する(使用可能な状態にする)ことで、家電機器100の音声データの更新(音声出力機能の追加)を行ってもよい。
【0039】
(記憶部)
記憶部190は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、またはSSD(Solid State Drive)などの組み合わせにより実現される。記憶部190は、各種情報を記憶する。例えば、記憶部190は、制御情報191、追加制御情報192、および音声データ193を記憶する。
【0040】
<3.サーバ>
次に、サーバ200について説明する。
図4は、サーバ200の機能構成を示すブロック図である。サーバ200は、例えば、機器登録部210、情報取得部220、機器制御部230、広告出力部240、判定部250、特典付与部260、情報管理部270、および記憶部290を有する。
【0041】
機器登録部210、情報取得部220、機器制御部230、広告出力部240、判定部250、特典付与部260、および情報管理部270は、サーバ200に搭載されたCPUのような1つ以上のハードウェアプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。ただし、これら機能部の一部または全部は、ASIC、PLD、またはFPGAなどのハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの協働によって実現されてもよい。なお、これら機能部は、複数のサーバ装置に分かれて設けられてもよい。また、これら機能部のうち1つ以上は、サーバ200に代えて、家電機器100、または端末装置300の家電管理アプリAPに設けられてもよい。
【0042】
(機器登録部)
機器登録部210は、家電機器100の機器登録を受け付ける。本出願で「機器登録」とは、家電機器100と、当該家電機器100を利用するユーザUとを対応付けることを意味する。例えば、機器登録は、ユーザUのアカウント(以下「ユーザID」と称する)と、ユーザUが使用する家電機器100の機器IDとを対応付けて機器登録DB291に登録することで行われる。
【0043】
(情報取得部)
情報取得部220は、家電機器100または端末装置300から種々の情報を取得する。例えば、情報取得部220は、端末装置300から送信される家電機器100を遠隔操作するための要求を受信することで取得する。また、情報取得部220は、家電機器100から送信される開始信号、終了信号、および再生完了信号を受信することで取得する。
【0044】
(機器制御部)
機器制御部230は、家電機器100の遠隔制御を管理する。例えば、機器制御部230は、家電機器100を遠隔操作するための要求が情報取得部220により取得された場合、取得された要求に応じた家電機器100の制御命令を生成し、生成した制御命令を家電機器100に送信する。これにより、家電機器100の遠隔制御が行われる。
【0045】
(広告出力部)
広告出力部240は、広告情報ADを家電機器100に送信することで、広告情報ADをユーザUに対して出力させる。本実施形態では、記憶部290に記憶された広告情報DB292に配信対象の複数の広告情報ADが格納されている。広告情報DB292では、広告情報ADと、広告情報ADの再生時間の長さと、広告情報ADの広告IDとが関連付けられて登録されている。広告出力部240は、広告情報DB292に記憶された広告情報ADを家電機器100に送信することで、家電機器100の出力装置110を通じて広告情報ADを出力させる。広告情報ADは、例えば、広告IDとともに家電機器100に送信される。
【0046】
なお本出願で「広告情報を出力させる」とは、上述したように、広告情報ADをリアルタイムで送信しながら出力装置110で出力される態様(ストリーミング配信)に限定されず、広告情報ADが予め家電機器100に送信されて家電機器100の記憶部190に記憶され、記憶された広告情報ADが出力制御部162の制御により出力装置110を通じて出力されることも該当し得る。これは、後述する端末装置300またはスピーカ装置400を通じて広告情報ADが出力される場合も同様である。
【0047】
本実施形態では、記憶部290には、再生履歴DB293が記憶されている。再生履歴DB293では、ユーザUごとに、当該ユーザUによって再生された(視聴された)広告情報ADの広告IDと、当該ユーザUによってまだ再生されていない(視聴されていない)広告情報ADの広告IDとが登録されている。
【0048】
広告出力部240は、家電機器100に広告情報ADを送信する場合、再生履歴DB293に基づくことでユーザUによって再生されていない広告情報ADの広告IDを取得する。そして、広告出力部240は、取得した広告IDに対応する広告情報ADを広告情報DB292から取得し、取得した広告情報ADを家電機器100に送信する。
【0049】
広告出力部240は、広告情報ADを家電機器100に送信した場合において、再生完了信号を家電機器100から受信した場合、当該再生完了信号に対応する広告情報ADをユーザUが最後まで再生したものとして、再生履歴DB293を更新する。
【0050】
(判定部)
判定部250は、ユーザUによって広告情報ADが最後まで再生されたか否かを判定する。最後まで再生されることは、「所定条件を満たすところまで再生されること」の一例である。なお、「所定条件を満たすところまで再生されること」とは、広告情報ADが最後まで再生される場合に限定されず、別の基準(例えば最初の所定時間に亘り再生すること)で設定されてもよい。
【0051】
本実施形態では、判定部250は、家電機器100から受信する終了信号の有無に基づき、広告情報ADが最後まで再生されたか否かを判定する。例えば、判定部250は、家電機器100から終了信号を受信せずに(すなわち終了操作部SBが操作されずに)、広告情報ADが最後まで再生された場合(例えば家電機器100から再生完了信号を受信する場合)、広告情報ADが最後まで再生されたと判定する。一方で、判定部250は、家電機器100から終了信号を受信した場合(すなわち終了操作部SBが操作された場合)、広告情報ADが最後まで再生されなかったと判定する。
【0052】
(特典付与部)
特典付与部260は、判定部250により広告情報ADが最後まで再生されたと判定された場合に、家電機器100のユーザUに対して特典を付与する。特典は、例えば、家電機器100または家電機器100に関連して使用されるアプリケーションプログラムP(例えば、端末装置300で使用されるアプリケーションプログラムP)に関する特典である。本実施形態では、特典は、アプリケーションプログラムPに関する機能の追加、家電機器100の保証期間の延長、家電機器100の機能の追加、または、家電機器100の出力装置110の音声データの更新(音声出力機能の追加)である。
【0053】
アプリケーションプログラムPに関する機能の追加とは、後述する家電管理アプリAPに関する機能の追加である。アプリケーションプログラムPに関する機能の追加は、例えば、食材管理機能の追加、レシピ提供機能の追加、子供や高齢者を見守るための見守り機能の追加などである。
【0054】
家電機器100の保証期間の延長とは、家電機器100の修理または保守を無料または通常よりも安く受けることができる期間を所定期間だけ延ばすことである。例えば、家電機器100の保証期間の延長とは、保証期間の1ヵ月延長、2ヵ月延長、または3ヵ月延長などである。
【0055】
家電機器100の機能の追加は、上述したように、特別な運転制御機能(特別な節電制御や、冷蔵庫100Aにおける特別な冷却運転制御、洗濯機100Bにおける特別な運転コースの実行など)、または、追加の制御機能(子供や高齢者用の見守り機能、カレンダーやスケジューラとの連動機能など)などである。
【0056】
家電機器100の出力装置110の音声データの更新(音声出力機能の追加)とは、上述したように、家電機器100の運転内容、運転開始、若しくは運転終了を読み上げる音声、または、日付や予定を読み上げる音声などの追加である。
【0057】
本実施形態では、記憶部290には、特典DB294が記憶されている。特典DB294では、ユーザUに付与可能な種々の特典が記憶されている。特典DB294では、特典の内容と、各特典を得るために再生が必要な広告情報ADの再生時間の長さとが関連付けられて登録されている。
【0058】
本実施形態では、上記特典は、利用可能期間が設定された(利用可能期間が有限である)機能の追加である。例えば、上記特典として付与される機能の追加は、利用可能期間が10日に設定された機能の追加である。
【0059】
本実施形態では、上記特典は、アプリケーションプログラムPに関する機能の追加または家電機器100に関する機能の追加がユーザUにより正規に購入されて行われる場合と比べて、利用可能期間または利用内容が限定された機能の追加である。例えば、アプリケーションプログラムPに関する機能をユーザUが正規に購入する場合、当該アプリケーションプログラムPに関する機能の追加は、利用期間の定めがない(すなわち永続的に利用可能な)機能の追加である。同様に、家電機器100に関する機能をユーザUが正規に購入する場合、当該家電機器100に関する機能の追加は、利用期間の定めがない(すなわち永続的に利用可能な)機能の追加である。一方で、特典として付与されるアプリケーションプログラムPに関する機能の追加または家電機器100に関する機能の追加は、例えば、利用可能期間が設定された(利用可能期間が有限である)機能の追加である。
【0060】
本実施形態では、特典付与部260は、広告出力部240により広告情報ADが出力される前に、特典の存在をユーザUに提示する。例えば、特典付与部260は、家電機器100の出力装置110または端末装置300の表示装置301を通じて特典の存在を提示する(例えば、特典の存在を表示装置111または表示装置301に表示させる)。
【0061】
本実施形態では、特典付与部260は、広告出力部240により広告情報ADが出力される前に、特典の内容をユーザUに提示する。例えば、特典付与部260は、上記特典として選択可能な複数の特典の内容を事前に提示する。そして、判定部250により広告情報ADが最後まで再生されたと判定された場合に、複数の特典のなかからユーザUにより選択された特典を付与する。なお複数のなかから1つの特典を選択するユーザUの行為は、広告情報ADが出力される前に行われてもよく、広告情報ADが出力された後に行われてもよい。
【0062】
図5は、特典付与部260による特典の事前提示を説明するための図である。本実施形態では、特典付与部260は、複数の特典の内容と、各特典を得るために再生される広告情報ADの再生時間の長さとを示す情報(以下「特典関連情報」と称する)を特典DB294から取得する。そして、特典付与部260は、取得した特典関連情報を家電機器100に送信することで、特典事前提示画面D1を表示装置111の表示画面111aに表示させる。特典事前提示画面D1は、複数の操作部FB1~FB6を含む。
【0063】
複数の操作部FB1~FB6は、例えば、互いに異なる特典の内容を表示するとともに、ユーザUが得たい特典を選択するための操作部である。特典事前提示画面D1では、例えば、複数の特典の内容と、各特典を得るために再生される広告情報ADの再生時間の長さとが対応付けられて表示される。操作部FB1~FB6のうち1つの操作部を選択するユーザUの操作は、家電機器100の操作受付部163により受け付けられる。この場合、操作受付部163は、ユーザUにより選択された操作部に対応する特典(以下「選択特典」と称する)を示す情報(以下「選択特典情報」と称する)をサーバ200に送信する。
【0064】
広告出力部240は、家電機器100から選択特典情報を受信する場合、特典選択情報が示す選択特典に対応する広告情報ADを特定し(例えば、選択特典に対応する再生時間の長さの広告情報ADを特定し)、特定した広告情報ADを家電機器100に送信することで出力させる。そして、特典付与部260は、判定部250により広告情報ADが最後まで再生されたと判定される場合に、家電機器100のユーザUに対して選択特典を付与する。
【0065】
なお、上述した特典事前提示画面D1は、家電機器100の表示画面111aに代えて/加えて、端末装置300の表示画面301aに表示されてもよい。そして、操作部FB1~FB6のうち1つの操作部がユーザUによって選択される場合、ユーザUによる選択は、後述する端末装置300の操作受付部330により受け付けられる。この場合、後述する端末装置300の情報送信部340は、ユーザUにより選択された選択特典を示す情報(選択特典情報)をサーバ200に送信する。
【0066】
なお、広告出力部240により広告情報ADが出力される前に特典の存在または特典の内容をユーザUに提示することは、必須の構成要素ではない。例えば、後述するような特典の存在を知らせる表示MSを表示させることで、広告情報ADを見ることで特典が得られることをユーザUに知らせることができる。
【0067】
図4に戻り、サーバ200の残りの構成について説明する。
本実施形態では、記憶部290には、追加制御情報DB295と、音声データDB296とが記憶されている。追加制御情報DB295には、特典としてユーザUに付与可能な複数のアプリケーションプログラムPの機能または家電機器100の機能に対応する追加制御情報(例えば設定情報またはサブプログラム)が記憶されている。音声データDB296には、特典としてユーザUに付与可能な複数の音声データが記憶されている。
【0068】
特典付与部260は、選択特典がアプリケーションプログラムPの機能の追加である場合、当該機能に対応する追加制御情報(例えば設定情報またはサブプログラム)を追加制御情報DB295から取得し、取得した追加制御情報を端末装置300に送信することで、アプリケーションプログラムPの機能を追加させる。特典付与部260は、選択特典が家電機器100の保証期間の延長である場合、機器登録DB291に登録された保証期間の期限を変更することで、家電機器100の保証期間を延長させる。
【0069】
特典付与部260は、選択特典が家電機器100の機能の追加である場合、当該機能に対応する追加制御情報(例えば設定情報またはサブプログラム)を追加制御情報DB295から取得し、取得した追加制御情報を家電機器100に送信することで、家電機器100の機能を追加させる。特典付与部260は、選択特典が家電機器100の音声データの更新である場合、特典として付与される音声データを音声データDB296から取得し、取得した音声データを家電機器100に送信することで、家電機器100の音声データを更新する。
【0070】
本実施形態では、特典付与部260は、広告情報ADが最後まで再生される前に広告情報ADの出力がユーザUによって終了された場合(例えば終了操作部SBが操作された場合)、家電機器100から終了信号とともに受信する広告IDに基づき、再生が途中で終了された広告情報ADを特定する。そして、広告情報ADが最後まで再生されることでユーザUに付与される特典の内容と広告IDとを関連付けた情報(以下「制限表示用情報」と称する)を家電機器100に送信することで、特典の利用が制限された状態で特典の存在を知らせる表示MSを、家電機器100の出力装置110の表示画面111aに表示させる。
【0071】
図6は、特典の存在を知らせる表示MSを説明するための図である。本実施形態では、特典付与部260は、家電機器100から終了信号を受信した場合、上記制限表示用情報を家電機器100に送信することで、家電機器100の出力装置110の表示画面111aに表示される操作画面D2に、上記特典の利用が制限された状態で特典の存在を知らせる表示MSを表示させる。
【0072】
表示MSは、例えば、上記特典が付与されることで使用可能になる機能(例えば家電機器100の機能)を表示する絵表示(例えばアイコン)である。表示MSは、グレーアウトした態様、半透明な態様、表示が一部欠けた態様など、正規の態様(機能が使用可能である態様)とは異なる態様で表示される。
【0073】
図6に示すように、操作画面D2は、例えば、解凍機能に対応する表示MT(例えばアイコン)と、チルド室に関する特別な冷却制御(以下「特別チルド」と称する)に対応する表示MS(例えばアイコン)と含む。
図6に示す例では、解凍機能を示す表示MTは、正規の態様(機能が使用可能である態様)での表示である。一方で、特別チルドを示す表示MSは、利用が制限された状態であることを示す態様で表示される。
【0074】
操作画面D2は、解凍機能を示す表示MTに対応する操作部FB11と、特別チルドを示す表示MSに対応する操作部FB12とを含む。操作部FB11は、家電機器100を操作するための操作部である。操作部FB11が操作されると、操作部FB11が操作されたことが操作受付部163により受け付けられ、例えば家電機器100の制御状態を変更するための画面に遷移する。
【0075】
一方で、操作部FB12は、広告情報ADを再生するための操作部である。操作部FB12が操作されると、操作部FB12を操作されたことが操作受付部163により受け付けられる。この場合、操作受付部163は、操作部FB12が操作されたことを示す信号(以下「再生信号」と称する)をサーバ200に送信する。操作受付部163は、再生信号とともに、操作部FB12が対応する広告情報ADの広告IDをサーバ200に送信する。
【0076】
広告出力部240は、家電機器100から再生信号および広告IDを受信することに応じて、途中で終了された広告情報AD(表示MSで示された特典に対応する広告情報AD)が前回終了されたところから再び出力させる。なお、これに代えて、操作部FB12が操作された場合、広告出力部240は、途中で終了された広告情報AD(表示MSで示された特典に対応する広告情報AD)を再び最初から出力させてもよい。
【0077】
なお、本出願で「広告出力部は、操作部に対する操作が行われた場合に、広告情報を最初からまたは前回終了されたところから再び出力させる」とは、広告出力部240から家電機器100に広告情報ADが再び送信されることに限定されず、家電機器100の記憶部190に記憶された広告情報ADが出力制御部162の制御によって前回終了されたところまたは最初から出力される場合も該当する。言い換えると、本実施形態では、広告出力部240と出力制御部162とによって1つの「広告出力部」が実現されているとも言える。
【0078】
(情報管理部)
情報管理部270は、ユーザUと、ユーザUと関連して過去に付与された特典とを管理する。情報管理部270は、ユーザUと、ユーザUと関連して過去に付与された特典とを対応付けて特典付与履歴DB297に記憶させることで、ユーザUと、ユーザUと関連して過去に付与された特典との対応関係を管理する。
【0079】
情報管理部270は、機器登録DB291が更新された場合、ユーザUの家電機器100の買い替えの有無について判定する。例えば、情報管理部270は、機器登録DB291において、ユーザUと対応付けられていた家電機器100の登録が消去され、新しい家電機器100がユーザUと対応付けられる場合、ユーザUによる家電機器100の買い替えが行われたと判定する。
【0080】
この場合、情報管理部270は、ユーザUと関連して過去に付与された特典を新しい家電機器100と関連付けて管理する。すなわち、情報管理部270は、ユーザUによる家電機器100の買い替えが行われた場合、古い家電機器100に関連して付与された特典を、新しい家電機器100に引き継ぐ。つまり、情報管理部270は、古い家電機器100に関連して付与された特典(家電機器100の追加された機能または更新された音声データ)を、新しい家電機器100に引き継ぐ。
【0081】
本実施形態では、情報管理部270によりユーザUに過去に付与された特典と新しい家電機器100とが関連付けられて管理される場合、広告出力部240は、特典付与履歴DB297に基づき、ユーザUに過去に付与された特典と同じ特典に対応して広告情報ADを出力すること(すなわちユーザUに過去に付与された特典と同じ特典を見返りとして広告情報ADを出力すること)を抑制する。
【0082】
(記憶部)
記憶部290は、例えば、RAM、ROM、EEPROM、SSD、またはHDD(Hard Disk Drive)などの組み合わせにより実現される。記憶部290は、各種情報を記憶する。例えば、記憶部290は、機器登録DB291、広告情報DB292、再生履歴DB293、特典DB294、追加制御情報DB295、音声データDB296、および特典付与履歴DB297を記憶する。
【0083】
<4.端末装置>
次に、端末装置300について説明する。
図5は、端末装置300の機能構成を示すブロック図である。端末装置300は、例えば、情報取得部310、表示制御部320、操作受付部330、情報送信部340、機能管理部350、および記憶部390を有する。
【0084】
情報取得部310、表示制御部320、操作受付部330、情報送信部340は、および機能管理部350は、端末装置300に搭載されたCPUのような1つ以上のハードウェアプロセッサがアプリケーションプログラムPを実行することにより実現される。言い換えると、情報取得部310、表示制御部320、操作受付部330、情報送信部340、および機能管理部350は、家電管理アプリAPに含まれるソフトウェア機能部である。
【0085】
情報取得部310は、サーバ200と通信を行うことで、サーバ200から各種情報を取得する。表示制御部320は、端末装置300の表示装置301を制御することで、表示装置301の表示画面301aに表示される内容を制御する。操作受付部330は、家電管理アプリAPに関連して入力装置302に対して行われるユーザUの操作を受け付ける。情報送信部340は、操作受付部330による受け付けられた各種操作に応じた情報または信号を、サーバ200に送信する。
【0086】
機能管理部350は、アプリケーションプログラムPの機能(家電管理アプリAPの機能)を管理する。上述したように、広告情報ADを視聴することに応じて付与される特典として、アプリケーションプログラムPの機能の追加が可能である。特典としてアプリケーションプログラムPに追加可能な機能は、例えば、食材管理機能の追加、レシピ提供機能の追加、子供や高齢者を見守るための見守り機能の追加などである。ただし、特典としてアプリケーションプログラムPに追加可能な機能は、上記例に限定されない。
【0087】
本実施形態では、機能管理部350は、特典としてアプリケーションプログラムPに機能が追加される場合、追加される機能に対応する追加制御情報391をサーバ200から取得する。追加制御情報391は、追加される機能に関連した制御情報であり、例えば、情報処理に用いられるサブプログラムなどである。機能管理部350は、取得した追加制御情報391を記憶部390に記憶させる。これにより、アプリケーションプログラムPに新しい機能が追加される。
【0088】
なお、機能管理部350は、追加制御情報391をサーバ200から取得することに代えて、使用が制限された状態で記憶部390に予め記憶された追加制御情報391を、特典が付与されることに応じて開放する(使用可能な状態にする)ことで、アプリケーションプログラムPに新しい機能を追加してもよい。
【0089】
記憶部390は、例えば、RAM、ROM、EEPROM、またはSSDなどの組み合わせにより実現される。記憶部390は、各種情報を記憶する。例えば、記憶部390は、アプリケーションプログラムPおよび追加制御情報391を記憶する。
【0090】
<5.制御の流れ>
次に、制御の流れについて説明する。
図8は、制御の流れを示すフローチャートである。
まず、広告出力部240は、広告情報DB292と再生履歴DB293とに基づき、ユーザUに向けて出力する広告情報ADの有無を判定する(S101)。例えば、広告出力部240は、広告情報DB292に登録された複数の広告情報ADの全てが既に出力済みであれば、ユーザUに向けて出力する広告情報ADがないと判定する(S101:NO)。この場合、広告出力部240は、所定時間待機し、S101の処理を再び行う。
【0091】
一方で、広告出力部240は、広告情報DB292に登録された複数の広告情報ADのなかにユーザUに向けてまだ出力していない1つ以上の広告情報ADがある場合、ユーザUに向けて出力する広告情報AD(以下「未出力広告情報」と称する)があると判定する(S101:YES)。
【0092】
次に、特典付与部260は、特典DB294と、特典付与履歴DB297とに基づき、ユーザUに付与可能な特典を抽出する(S102)。特典付与部260は、例えば、未出力広告情報の再生時間の長さに対応する特典を抽出する。そして、特典付与部260は、抽出した特典に関して、上記特典関連情報を生成して家電機器100に送信することで、特典事前提示画面D1を表示装置111の表示画面111aに表示させる(S103)。これにより、複数の特典の内容がユーザUに提示される。
【0093】
次に、家電機器100の操作受付部163は、複数の特典のなかから1つの特典を選択するユーザUの操作を受け付ける(S104)。そして、操作受付部163は、ユーザUにより選択された特典(選択特典)を示す情報(選択特典情報)をサーバ200に送信する。
【0094】
次に、広告出力部240は、選択特典に対応する広告情報ADを特定し(例えば、選択特典に対応する再生時間の長さの広告情報ADを特定し)、特定した広告情報ADを家電機器100に送信することで出力させる(S105)。そして、判定部250は、家電機器100から受信する終了信号の有無に基づき、選択特典に対応する広告情報ADが最後まで再生されたか否かを判定する(S106)。
【0095】
例えば、判定部250は、家電機器100から終了信号を受信せずに、家電機器100から再生完了信号を受信する場合、広告情報ADが最後まで再生されたと判定する(S106:YES)。この場合、特典付与部260は、家電機器100のユーザUに対して選択特典を付与し、特典付与履歴DB297を更新する(S107)。
【0096】
一方で、判定部250は、広告情報ADの再生の途中で家電機器100から終了信号を受信した場合、広告情報ADが最後まで再生されていないと判定する(S106:NO)。この場合、特典付与部260は、特典の利用が制限された状態で特典の存在を知らせる表示MSを、家電機器100の出力装置110の表示画面111aに表示させる(S108)。
【0097】
次に、広告出力部240は、表示MSに伴う再生用の操作部が操作されたか否かを判定する(S109)。上記操作部が操作されたと判定されない場合(S109:NO)、所定時間待機し、S109の処理を再び行う。一方で、上記操作部が操作されたと判定される場合(S109:YES)、S105の処理に戻り、処理が続けられる。
【0098】
<6.利点>
本実施形態では、情報処理システムは、広告出力部240と、判定部250と、特典付与部260とを備える。広告出力部240は、家電機器100の出力装置110、または家電機器100のユーザUが使用する端末装置300を通じて広告情報ADを出力させる。判定部250は、広告情報ADが所定条件を満たすところまで再生されたか否かを判定する。特典付与部260は、判定部250により広告情報ADが上記所定条件を満たすところまで再生されたと判定される場合に、家電機器100または家電機器100と関連して使用されるアプリケーションプログラムPに関する特典を付与する。
【0099】
このような構成によれば、ユーザUは、広告情報ADを見ることによって特典を得ることができる。このため、ユーザUが不快感を得にくい態様で広告情報ADを出力することができる。
【0100】
本実施形態では、広告情報ADは、広告情報ADの出力を途中で終了させるための終了操作部SBが存在する状態で出力される。判定部250は、終了操作部SBが操作されずに広告情報ADが最後まで再生された場合に、広告情報ADが上記所定条件を満たすところまで再生されたと判定する。このような構成によれば、ユーザUは、広告情報ADを見たくない場合には広告情報ADの出力を途中で終了させることができるという選択肢を提供した状態で、広告情報ADを出力することができる。そして、終了操作部SBが操作されずに広告情報ADが最後まで出力された場合には、ユーザUには特典が提供される。このため、ユーザUが不快感をさらに得にくい態様で広告情報ADを出力することができる。
【0101】
本実施形態では、特典付与部260は、広告情報ADが上記所定条件を満たすところまで再生される前に広告情報ADの出力がユーザUによって終了された場合、上記特典の利用が制限された状態で上記特典の存在を知らせる表示MSを、家電機器100の出力装置110、または端末装置300に表示させる。このような構成によれば、広告情報ADの出力が途中で終了された場合、広告情報ADを最後まで見ることで特典が得られることをユーザUに気付かせることができる。
【0102】
本実施形態では、表示MSは、広告情報ADを再生するための操作部FB12を伴う。広告出力部240は、操作部FB12に対する操作が行われた場合に、広告情報ADを最初からまたは前回終了されたところから再び出力する。このような構成によれば、ユーザUは、上記特典の存在を知らせる表示MSが表示された場合、その後の簡単な操作により広告情報ADを見ることができる。これにより、ユーザUが不快感をさらに得にくい態様で広告情報ADを出力することができる。
【0103】
本実施形態では、特典付与部260は、広告出力部240により広告情報ADが出力される前に、上記特典の存在をユーザUに提示する。このような構成によれば、広告情報ADを出力する前に、広告情報ADを見ることで特典が得られることをユーザUに気付かせることができる。
【0104】
本実施形態では、特典付与部260は、広告出力部240により広告情報ADが出力される前に、上記特典の内容をユーザUに提示する。このような構成によれば、このような構成によれば、広告情報ADを出力する前に、広告情報ADを見ることで、どのような特典を得ることができるかをユーザUに知らせることができる。
【0105】
本実施形態では、特典付与部260は、上記特典として選択可能な複数の特典の内容を事前に提示し、判定部250により広告情報ADが上記所定条件を満たすところまで再生されたと判定された場合に、上記複数の特典のなかからユーザUにより選択された特典を付与する。このような構成によれば、事前に提示された複数の特典のなかからユーザUは1つの特典を選ぶことができる。これにより、ユーザUが不快感をさらに得にくい態様で広告情報ADを出力することができる。
【0106】
本実施形態では、上記特典は、アプリケーションプログラムPに関する機能の追加、家電機器100の保証期間の延長、家電機器100の機能の追加、または、家電機器100の出力装置110に関する音声データの更新である。このような構成によれば、ユーザUにとって利益が大きい特典を提供しやすい。これにより、ユーザUが不快感をさらに得にくい態様で広告情報ADを出力することができる。
【0107】
本実施形態では、情報管理部270は、家電機器100のユーザUが新しい家電機器100を購入する場合に、ユーザUと関連して過去に付与された上記特典を上記新しい家電機器100と関連付けて管理する。このような構成によれば、家電機器100を買い替える場合に、これまで蓄積された特典をそのまま継続させることができる。
【0108】
本実施形態では、広告出力部240は、ユーザUに過去に付与された特典が上記新しい家電機器と関連付けて管理される場合、ユーザUに過去に付与された特典に対応する広告情報ADを出力することを抑制する。このような構成によれば、ユーザUは、同じ特典を得るために同じ広告情報ADを再度見るといった行為を避けることができる。
【0109】
本実施形態では、上記特典は、アプリケーションプログラムPに関する機能の追加または家電機器100に関する機能の追加がユーザにより正規に購入される場合と比べて、利用可能期間または利用内容が限定された機能の追加である。このような構成によれば、特典が付与される場合でも、正規購入者にはより高いレベルのサービスを提供することができ、正規購入者の満足度を高めることができる。
【0110】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、広告情報ADが家電機器100に代えて/加えてスピーカ装置400を通じて出力される点で第1実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第1実施形態と同じである。
【0111】
図9は、第2実施形態の家電管理システム1の全体構成を示す図である。家電管理システム1は、例えば、第1実施形態の構成に加え、スピーカ装置400を備える。
【0112】
スピーカ装置400は、家電機器100とは独立して存在するとともに、家電機器100と連携して使用される出力装置である。スピーカ装置400は、例えば、スマートスピーカである。スピーカ装置400は、「音声出力装置」の一例である。
【0113】
スピーカ装置400は、例えば、ユーザUの住居内に設置された無線ルータWRおよびモデムMを介してネットワークNWと接続される。スピーカ装置400は、ネットワークNWを介して、家電機器100、サーバ200、または端末装置300と通信可能である。スピーカ装置400は、例えばBluetoothのような近距離無線通信を利用して家電機器100または端末装置300と直接に通信可能でもよい。例えば、スピーカ装置400の識別情報と、家電機器100の機器IDとを対応付ける登録がサーバ200にて行われることで、ユーザUは、スピーカ装置400を用いた音声入力により、家電機器100の状態確認または家電機器100の操作を行うことができる。
【0114】
本実施形態では、広告出力部240は、スピーカ装置400に広告情報ADを送信することで、スピーカ装置400を通じて広告情報ADを音声で出力させる。スピーカ装置400は、終了操作部SBを有する。終了操作部SBは、仮想的な操作部でもよく、物理的な操作部でもよい。スピーカ装置400は、第1実施形態の家電機器100と同様に、開始信号、終了信号、または再生完了信号をサーバ200に出力可能である。
【0115】
また、スピーカ装置400は、第1実施形態の家電機器100と同様に、音声管理部165を有する。また、スピーカ装置400の不図示の記憶部には、音声データ193が記憶される。広告情報ADを見たユーザUに対しては、特典の1つとして、スピーカ装置400の音声データの更新(音声出力機能の追加)が提供される。
【0116】
本実施形態のその他の詳細は、第1実施形態と同じである。すなわち、本実施形態のその他の詳細は、第1実施形態の説明において、「家電機器100の出力装置110」を「スピーカ装置400」と読み替えればよい。
【0117】
なお、「家電機器と連携して使用される出力装置」は、スピーカ装置400に限らず、テレビジョン受像機などでもよい。この場合、テレビジョン受像機は、表示画面を有する。特典付与部260は、広告情報ADが最後まで再生される前に広告情報ADの出力がユーザUによって終了された場合、特典の利用が制限された状態で特典の存在を知らせる表示MSを、テレビジョン受像機の表示画面に表示させてもよい。
【0118】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、広告情報ADが家電機器100に代えて/加えて端末装置300を通じて出力される点で第1実施形態とは異なる。なお以下に説明する以外の構成は、第1実施形態と同じである。
【0119】
本実施形態では、広告出力部240は、端末装置300に広告情報ADを送信することで、端末装置300を通じて広告情報ADを出力させる(例えば、広告情報ADを表示画面301aに表示させる)。端末装置300は、終了操作部SBを有する。終了操作部SBは、表示画面301aに表示される仮想的な操作部でもよく、物理的な操作部でもよい。端末装置300は、第1実施形態の家電機器100と同様に、開始信号、終了信号、または再生完了信号をサーバ200に出力可能である。
【0120】
特典付与部260は、広告情報ADが最後まで再生される前に広告情報ADの出力がユーザUによって終了された場合、特典の利用が制限された状態で特典の存在を知らせる表示MSを、端末装置300の表示画面301aに表示させてもよい。例えば、表示MT、表示MS、操作部FB11、および操作部FB12などを含む操作画面Dは、家電機器100の表示画面111aに代えて/加えて、端末装置300の表示画面301aに表示されてもよい。
【0121】
本実施形態のその他の詳細は、第1実施形態と同じである。すなわち、本実施形態のその他の詳細は、第1実施形態の説明において、「家電機器100の出力装置110」を「端末装置300の表示装置301」と読み替えればよい。
【0122】
以上説明した少なくともひとつの実施形態によれば、情報処理システムは、広告出力部と、特典付与部とを備える。上記広告出力部は、家電機器が有する出力装置、上記家電機器と連携して使用される出力装置、または上記家電機器のユーザが使用する端末装置を通じて広告情報を出力させる。上記特定付与部は、上記広告情報が上記所定条件を満たすところまで再生された場合に、上記家電機器または上記家電機器に関連して使用されるアプリケーションプログラムに関する特典を付与する。このような構成によれば、ユーザが不快感を得にくい態様で広告情報を出力可能な情報処理システムを提供することができる。
【0123】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0124】
1…家電管理システム、100…家電機器、110…出力装置、111…表示装置、111a…表示画面、112…スピーカ装置、200…サーバ、240…広告出力部、250…判定部、260…特典付与部、270…情報管理部、300…端末装置、400…スピーカ装置(出力装置)。