(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024128612
(43)【公開日】2024-09-24
(54)【発明の名称】加湿器
(51)【国際特許分類】
F24F 6/00 20060101AFI20240913BHJP
【FI】
F24F6/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023037677
(22)【出願日】2023-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147304
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 知哉
(74)【代理人】
【識別番号】100148493
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 浩二
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】佐野 弘明
(72)【発明者】
【氏名】花井 孝広
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 康昌
(72)【発明者】
【氏名】外薗 泰介
【テーマコード(参考)】
3L055
【Fターム(参考)】
3L055DA02
3L055DA04
(57)【要約】
【課題】タンクへの給液時にタンクを筐体の外部へ取り外す必要がなく、さらに、横転時にもタンクからの漏水を抑制できる加湿器を提供することを目的とする。
【解決手段】加湿器1は、筐体2と、タンク3とを備える。タンク3は、筐体2に収納可能である。筐体2は、タンク3を収納可能な収納部23を有する。タンク3は、タンク底部31と、タンク天井部35とを有する。タンク天井部35には、タンク3に液体を供給可能な給液口36が形成され、さらに、給液口36を閉鎖可能なタンクキャップ37が設けられる。タンク3は、給液口36が収納部23に収納され露出しない収納状態と、給液口36が収納部23から露出した非収納状態とをとる。
【選択図】
図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体に収納可能なタンクと
を備え、
前記筐体は、前記タンクを収納可能な収納部を有し、
前記タンクは、
タンク底部と、
タンク天井部と
を有し、
前記タンク天井部には、前記タンクに液体を供給可能な給液口が形成され、
さらに、前記タンク天井部には、前記給液口を閉鎖可能なタンクキャップが設けられ、
前記タンクは、前記給液口が前記収納部に収納され露出しない収納状態と、前記給液口が前記収納部から露出した非収納状態とをとる、加湿器。
【請求項2】
前記タンクは、前記非収納状態において、前記収納部から傾斜した状態で露出し、且つ前記タンク天井部が水平である姿勢をとることができる請求項1に記載の加湿器。
【請求項3】
前記筐体は、前記タンクの前記収納状態と前記非収納状態の間で、前記タンクの移動を規制する案内部材をさらに備える、請求項2に記載の加湿器。
【請求項4】
前記タンクキャップは、前記給液口を閉じた閉鎖位置と前記給液口を開いた開放位置とを取り得るように前記タンク天井部に設けられ、
前記タンクキャップが前記開放位置にある状態で、前記タンクを前記収納部に収納すると、前記タンクキャップは、前記収納部の上部に当接し、前記収納部の上部に付勢されながら、前記閉鎖位置をとる、請求項1に記載の加湿器。
【請求項5】
前記タンク天井部には、前記給液口を取り囲むようにリブが立設される、請求項1に記載の加湿器。
【請求項6】
前記タンクキャップは、前記タンクが前記収納状態にあるとき、前記給液口を塞ぐ凸部を有する、請求項4に記載の加湿器。
【請求項7】
前記タンク天井部には、前記給液口を取り囲む凹部が形成される請求項6に記載の加湿器。
【請求項8】
前記タンク底部は、排液口と、前記排液口を開閉する止水部とを有し、
前記止水部は、前記タンクが前記収納状態から前記非収納状態に変位する際に前記排液口を閉鎖する請求項4に記載の加湿器。
【請求項9】
前記収納部は、前記タンクが前記収納状態にあるとき前記タンク底部を支持する収納トレイを有し、
前記収納トレイには、前記収納状態において前記止水部を押し上げる押し上げ部材が立設され、
前記タンクが前記収納状態から前記非収納状態に変位する際に前記止水部は、前記押し上げ部材から解放され、前記排液口を閉鎖する、請求項8に記載の加湿器。
【請求項10】
前記タンクキャップが前記開放位置にある状態において、前記止水部は前記押し上げ部材から解放され、前記排液口を閉鎖する請求項9に記載の加湿器。
【請求項11】
前記タンクキャップには、ユーザが指をかける把手部が形成される、請求項1に記載の加湿器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加湿器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、タンクを着脱できる加湿器を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1が開示する加湿器は、タンクを本体から取り外し、タンクを天地逆にして給水する必要があった。
【0005】
本発明は、タンクへの給水時にタンクを筐体から取り外して給水場所まで持ち運ぶ必要がない、さらに、横転時にもタンクからの漏水を抑制できる加湿器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態に係る加湿器は、筐体と、タンクとを備える。前記タンクは、前記筐体に収納可能である。前記筐体は、前記タンクを収納可能な収納部を有する。前記タンクは、タンク底部と、タンク天井部とを有する。前記タンク天井部には、前記タンクに液体を供給可能な給液口が形成され、さらに、前記給液口を閉鎖可能なタンクキャップが設けられる。前記タンクは、前記給液口が前記収納部に収納され露出しない収納状態と、前記給液口が前記収納部から露出した非収納状態とをとる。
【発明の効果】
【0007】
本発明の加湿器によれば、タンクへの給水時にタンクを筐体から取り外して給水場所まで持ち運ぶ必要がなく、さらに、横転時にもタンクからの漏水を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】本実施形態に係る加湿器の正面外観図である。
【
図1B】本実施形態に係る加湿器の側面外観図である。
【
図1C】本実施形態に係る加湿器の背面外観図である。
【
図2A】本実施形態に係る加湿器のタンクを開いた図である。
【
図2B】
図1に示す枠線IIBを拡大したタンクの外観斜視図である。
【
図3A】本実施形態に係る加湿器の一部の内部構造図である。
【
図3B】
図3Aに示す枠線IIIBを拡大したタンクのタンク底部の拡大断面図である。
【
図4A】本実施形態に係る加湿器のタンクを傾けたときの正面外観図である。
【
図4B】
図3Bに示すタンクを傾けたときのタンク底部の拡大断面図である。
【
図5A】
図3Aにおいてタンクを傾けたときの加湿器の断面図である。
【
図5B】
図5Aにおいてタンクを収納部に収納する途中を捉えた加湿器の断面図である。
【
図5C】
図5Bに示すタンクを収納部に収納したときの加湿器の断面図である。
【
図6A】
図5Aに示す枠線VIAを拡大したタンクのタンク天井部の拡大断面図である。
【
図6B】
図6Aに示すタンクを収納部に収納する途中におけるタンクキャップと収納天井部との関係を示す断面図である。
【
図6C】
図6Bに示すタンクを収納部に収納したときのタンクキャップと収納天井部との関係を示す断面図である。
【
図7】
図5Aに示す枠線VIIを拡大したタンクのタンク天井部の外観斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
次に、以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一または相当部分については、同一の参照符号を付して、重複する説明を繰り返さない。
【0010】
また、本実施形態で記述される定義、事例、具体例、機器の構成および動作、装置の構成および動作は、すべての説明において適用され得る。
【0011】
図1Aは、本実施形態に係る加湿器1の正面外観図である。
図1Bは、本実施形態に係る加湿器1の側面外観図である。
図1Cは、本実施形態に係る加湿器1の背面外観図である。
図1A~
図1Cは、後述する給液口36が収納部23から露出しない収納状態を示す図である。
図1A~
図1Cは、後述するタンク3を収納部23に収納した態様を示す。
【0012】
図2Aは、本実施形態に係る加湿器1のタンク3を開いた図である。
図2Bは、
図1に示す枠線IIBを拡大したタンク3の外観斜視図である。
図2Aおよび
図2Bは、給液口36が収納部23から露出した非収納状態を示す図である。
図2Aおよび
図2Bは、後述するカバー22を引き出すことにより、タンク3が収納部23から給液口36が露出された態様を示す。
【0013】
図3Aは、本実施形態に係る加湿器1の一部の内部構造図である。
図3Bは、
図3Aに示す枠線IIIBを拡大したタンク3の後述するタンク底部31の拡大断面図である。
図4Aは、本実施形態に係る加湿器1のタンク3を傾けたときの正面外観図である。
図4Bは、
図3Bに示すタンク3を傾けたときのタンク底部31の拡大断面図である。
【0014】
図5Aは、
図3Aにおいてタンク3を傾けたときの加湿器1の断面図である。
図5Bは、
図5Aにおいてタンク3を収納部23に収納する途中を捉えた加湿器1の断面図である。
図5Cは、
図5Bに示すタンク3を収納部23に収納したときの加湿器1の断面図である。
【0015】
逆に、
図5C、
図5B、および、
図5Aの順に、ユーザがカバー22を引き出すことにより、タンク3が非収容状態をとる。
【0016】
図6Aは、
図5Aに示す枠線VIAを拡大したタンク3のタンク天井部35の拡大断面図である。
図6Bは、
図6Aに示すタンク3を収納部23に収納する途中におけるタンクキャップ37と収納天井部232との関係を示す断面図である。
図6Cは、
図6Bに示すタンク3を収納部23に収納したときのタンクキャップ37と収納天井部232との関係を示す断面図である。
図7は、
図5Aに示す枠線VIIを拡大したタンク3のタンク天井部35の外観斜視図である。
【0017】
図1A、
図2Aおよび
図2Bに示すように、本実施形態に係る加湿器1は、筐体2(
図1A)と、タンク3(
図2A)とを備える。加湿器1は、空気清浄機1、送風機1、空気調和機1、または、扇風機1であってもよい。
【0018】
図1Bに示すように、筐体2は、前面パネル20と、本体21と、カバー22と、収納部23と、フィルタ24と、案内部材4(
図2B)を有する。
【0019】
収納部23は、収納トレイ230(
図3B)と、側壁部231(
図2B)と、収納天井部232(
図2B)とを有する。
【0020】
さらに、
図3Bに示すように、収納トレイ230は、押し上げ部材233を有する。
【0021】
次に、タンク3は、例えば、
図5A~
図5C、
図6Aに示すように、貯留部30と、タンク底部31と、タンク側部32と、タンク天井部35(
図6A)とを有する。
【0022】
図3Bに示すように、タンク底部31には、排液口310が形成され、弁311と、止水部312と、弾性体313とが排液口310に配置される。
【0023】
図6Aに示すように、タンク側部32は、外側壁部320と、内側壁部321と、横側壁部322とから形成される。
【0024】
タンク天井部35には、給液口36が形成され、給液口36にタンクキャップ37が接続される。
図2Bおよび
図7に示すように、タンク天井部35には、さらにリブ38と、凹部39とが形成される。
【0025】
図2Bおよび
図7に示すように、タンクキャップ37には、把手部370と凸部371とが形成されている。
【0026】
さらに、
図2Bおよび
図6Bに示すように、タンク3のタンク側部32およびタンク天井部35には、タンク側部32の内側壁部321とタンク天井部35とを接続する接続部33と、タンク側部32の外側壁部320とタンク天井部35とを接続する接続部34とが形成される。
【0027】
次に、引き続き、
図1A~
図7を参照しながら、本実施形態に係る加湿器1を詳細に説明する。
【0028】
図3Aに示すように、タンク3は筐体2に収納可能である。
【0029】
図1Bおよび
図5Aに示すように、筐体2は、タンク3を収納可能な収納部23を有する。
【0030】
収納部23は、収納トレイ230と、側壁部231と、収納天井部232とを有する。収納トレイ230には、タンク3の止水部312を押し上げる押し上げ部材233が配置される。
【0031】
図2Bおよび
図5Aに示すように、タンク3は、タンク底部31(
図5A)と、タンク天井部35と、タンク底部31とタンク天井部35とを接続するタンク側部32と、タンク底部31とタンク天井部35とタンク側部32とに囲まれ液体を貯留可能な貯留部30とを有する。
【0032】
図2Bに示すように、タンク天井部35には、貯留部30と外部とを導通して、タンク3に液体を供給可能な給液口36が形成される。
【0033】
タンク天井部35には、さらに、給液口36を閉鎖可能なタンクキャップ37が設けられる。
【0034】
タンクキャップ37は、本体21に給液口36を閉鎖可能に設けられてもよい。
【0035】
図5Aおよび
図5Cに示すように、タンク3は、給液口36が収納部23に収納され露出しない収納状態(
図5C)と、給液口36が収納部23から露出した非収納状態(
図5A)とをとる。
【0036】
本実施形態によれば、ユーザは、タンク3への給液時にタンク3を筐体2の外部へ取り外す必要がなく、タンク3を筐体2から取り外して給水場所まで持ち運ぶ必要がない。さらに、タンク3はタンクキャップ37により密閉されるため、加湿器1の横転時にもタンク3からの漏水を抑制できる。
【0037】
図2A示すように、タンク3は、非収納状態において、筐体2の収納部23から傾斜した状態で露出し、かつタンク天井部35が水平である姿勢をとることができる。
【0038】
タンク3は、筐体2から露出し、筐体2の外側に傾斜して給水可能状態にあるとき、タンク天井部35は水平である。別言すれば、タンク3が、筐体2から露出し、筐体2の外側に傾斜して給水可能状態にあるとき、
図6Aに示すように、タンク天井部35は水平である。
【0039】
すなわち、
図5Cに示すように、タンク3が筐体2の収納部23内で収納状態にあるとき、タンク3は平置きした状態であり、タンク3は給水不可能状態である。
【0040】
図5Cに示すように、タンク3が筐体2の収納部23内で収納状態にあるとき(タンク3が鉛直方向に立てられた状態にあるとき)、
図6Cに示すように、タンク側部32の内側壁部321とタンク天井部35との接続部33は、タンク側部32の外側壁部320とタンク天井部35との接続部34よりも下側に配置されている。そのため、タンク天井部35は、水平方向に対して傾斜している。
【0041】
従って、
図6Aに示すように、タンク3を筐体2から露出させ、筐体2の外側に傾けて、タンク3が給水可能状態にあるとき、タンク天井部35は水平になる。別言すれば、タンク3が給水可能状態にあるとき、タンク天井部35は、加湿器1が置かれた載置面に対して水平である。
【0042】
本実施形態によれば、ユーザが給液口36から給液する際、給液口36の面積は、水平方向に最も大きくなる。そのため、給液が容易になり、液体が周囲にこぼれることを好適に抑制することができる。
【0043】
図2Bに示すように、案内部材4は、タンク3と筐体2とを接続する。
【0044】
図2Bに示すように、案内部材4は、タンク3の収納状態と非収納状態との間で、タンク3の移動を規制する。
【0045】
例えば、案内部材4は、タンク3が筐体2から露出し、筐体2の外側に最大量傾斜したとき、タンク3の筐体2に対する斜行を停止させる。
【0046】
図2Bに示すように、タンク3が筐体2に対して最大量傾斜したとき、タンク3は給水可能状態にある。すなわち、タンク3が鉛直線に対して最大量傾斜したとき、タンク3は給水可能状態にある。
【0047】
すなわち、案内部材4がタンク3の移動を規制し、タンク3の筐体2に対する傾きを停止させたとき、タンク3は給水可能状態にある。タンク3が給水状態にあるとき、タンク天井部35は水平になる。タンク3が鉛直線に対して最大量傾斜したとき、タンク天井部35は水平になる。
【0048】
本実施形態によれば、案内部材4は、好適にタンク3の移動を規制する。また、タンク3への給液の際、タンク天井部35が好適に水平になるよう、案内部材4がタンク3の斜行を好適に停止させる。
【0049】
図6Aに示すように、タンクキャップ37は、給液口36に対してタンク3の内側に回動可能にタンク天井部35に接続して形成され、給液口36を閉じた閉鎖位置と給液口36を開いた開放位置とを取り得るようにタンク天井部35に設けられる。
【0050】
タンクキャップ37は、給液口36に対してタンク3の内側に回動可能にタンク側部32に接続して形成され、給液口36を閉じた閉鎖位置と給液口36を開いた開放位置とを取り得るよう配置されてもよい。
【0051】
図6Aに示すように、タンクキャップ37が開放位置にある状態で、タンク3を筐体2の収納部23に収納すると(収納する過程において)、
図6Bに示すように、タンクキャップ37が筐体2の収納部23の上部に当接する。すなわち、タンクキャップ37は、筐体2の収納天井部232に当接する。
【0052】
さらに、タンク3を筐体2の収納部23に収納すると、
図6Bに示すように、タンクキャップ37は、収納部23の上部に付勢されながら、給液口36を閉じる閉鎖位置をとる。すなわち、タンク3を筐体2の収納部23に収納すると、
図6Bに示すように、タンクキャップ37は、筐体2の収納天井部232に付勢されながら、給液口36を閉じる閉鎖位置をとる。
【0053】
本実施形態によれば、ユーザがタンク3を筐体2の収納部23に収納する動作をとるに従って、タンクキャップ37は、好適にタンク3の給液口36を閉じることができる。
【0054】
図6Aおよび
図7に示すように、タンクキャップ37には、ユーザが指をかける把手部370が形成される。
【0055】
本実施形態によれば、ユーザは、タンク3を容易に収納部23から取り出すことができ、タンク3を容易に収納部23へ収納することができる。
【0056】
図7に示すように、タンク3のタンク天井部35には、給液口36を取り囲むようにリブ38が立設される。
【0057】
リブ38は、タンク3が給水可能状態にあり、タンクキャップ37が開かれた開放状態にある場合であって、ユーザが給液口36から給液する場合に、液体がタンク3の周囲に飛び散って漏液することを抑制する。
【0058】
本実施形態によれば、ユーザが給液口36から給液する場合に、給液口36を外れて給液しても、リブ38が防護壁となる。そのため、液体がタンク3の周囲に飛び散って漏液することを抑制することができる。
【0059】
図6Bおよび
図6Cに示すように、タンクキャップ37の凸部371は、タンク3が収納状態にあるとき、給液口36を塞ぐ。
【0060】
本実施形態によれば、タンク3が収納部23へ収納された収納状態にあるとき、凸部371が給液口36を塞ぐため、好適に漏液を抑制することができる。
【0061】
図6Aに示すように、タンク3のタンク天井部35には、給液口36を取り囲むように凹部39が形成される。
【0062】
図6Bおよび
図6Cに示すように、タンク3が筐体2の収納部23に収納された収納状態にあるとき、タンクキャップ37の凸部371は、タンク天井部35の凹部39に嵌り込む。
【0063】
本実施形態によれば、タンク3が収納状態にあるとき、タンク3からの漏水を好適に抑制できる。
【0064】
図3Bおよび
図4Bに示すように、タンク底部31は、排液口310と、排液口310を開閉する止水部312とを有する。
【0065】
すなわち、タンク底部31には、排液口310と、弁311と、弁311を開閉する止水部312と、止水部312を付勢する弾性体313とが配置される。止水部312は、排液口310を開閉するとも記述され得る。
【0066】
止水部312は、
図4Bに示すように、弁311を開いて排液口310から排液可能な排液可能状態と、
図3Bに示すように、弁311を閉じて排液口310から排液不可能な排液不可能状態とを取り得る。
【0067】
図4Bに示すように、止水部312は、タンク3が収納状態から非収納状態に変位する際に排液口310を閉鎖する。
【0068】
図3Bに示すように、収納部23は、タンク3が収納状態にあるときタンク底部31を支持する収納トレイ230を有する。
【0069】
収納トレイ230には、収納状態において止水部312を押し上げる押し上げ部材233が立設される。
【0070】
図4Bに示すように、止水部312は、タンク3が収納状態から非収納状態に変位する際に押し上げ部材233から解放され、排液口310を閉鎖する。
【0071】
また、
図4Aに示すように、タンクキャップ37が開放位置にある状態において、
図4Bに示すように、止水部312は押し上げ部材233から解放され、排液口310を閉鎖する。
【0072】
すなわち、
図4Aに示すように、タンク3を傾けて収納状態から非収納状態に変位させると、
図4Bに示すように、止水部312が押し上げ部材233による付勢(押し上げ)から解放される。止水部312は、弾性体313の弾性力により下降して弁311を閉じる。止水部312が下降すると、止水部312と弁311との間の隙間が閉じられ、排液口310が閉じられる。
【0073】
弁311が閉じられることにより、タンク3内の液体の機内への供給(排液)は停止される(排液不可能状態)。
【0074】
図3Bに示すように、止水部312は、タンク3が収納部23に収納されると排液口310を開放する。
【0075】
図4Bに示すように、止水部312が弾性体313により下方向に付勢されると、止水部312は排液口310を閉じる。
【0076】
図3Bに示すように、収納部23は、タンク3が収納状態にあるときタンク底部31を支持する収納トレイ230を有する。
【0077】
収納トレイ230には、タンク3の収納状態において止水部312を押し上げる押し上げ部材233が立設される。
【0078】
止水部312は、タンク3が収納部23に収納されると押し上げ部材233に押し上げられ、排液口310を開放する。このとき、
図4Aおよび
図6Bに示すように、タンクキャップ37はタンク天井部35および凹部39に対して開放位置にある。
【0079】
タンク3を筐体2に収納すると、収納トレイ230の押し上げ部材233が止水部312を上方向に付勢し(押し上げ)、止水部312は弁311から離れる。止水部312が弁311から離れると、止水部312と弁311との間に隙間が生じ、排液口310が開かれる。排液口310が開かれることにより、止水部312と弁311との隙間からタンク3内の液体が機内に排出される(排液可能状態)。
【0080】
本実施形態によれば、ユーザがタンク3を筐体2の収納トレイ230に収納すると、排液口310が開放されることにより、タンク3内の液体が機内に好適に放出される。また、タンク3が収納状態から非収納状態に変位される際に、排液口310が閉鎖されることにより、ユーザがタンク3への給水する際に、タンク3から収納トレイ230への排液が停止されるため、収納トレイ230からの漏水を回避することができる。
【0081】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示していることがある。図示された各構成要素の個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なってもよい。また、上記の実施形態で示す各構成要素は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、加湿器の分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0083】
1 加湿器
2 筐体
23 収納部
230 収納トレイ
232 収納天井部
233 押し上げ部材
3 タンク
30 貯留部
31 タンク底部
310 排液口
311 弁
312 止水部
313 弾性体
32 タンク側部
320 外側壁部
321 内側壁部
322 横側壁部
33 接続部
34 接続部
35 タンク天井部
36 給液口
37 タンクキャップ
370 把手部
371 凸部
38 リブ
39 凹部
4 案内部材